特許第6883821号(P6883821)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6883821
(24)【登録日】2021年5月13日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】ブラインド、シェード
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/264 20060101AFI20210531BHJP
   E06B 9/262 20060101ALI20210531BHJP
   E06B 9/36 20060101ALI20210531BHJP
   E06B 9/386 20060101ALI20210531BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210531BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20210531BHJP
【FI】
   E06B9/264 B
   E06B9/262
   E06B9/36 F
   E06B9/386
   G09F9/30 308Z
   G09F9/33
【請求項の数】7
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-60969(P2017-60969)
(22)【出願日】2017年3月27日
(65)【公開番号】特開2018-162617(P2018-162617A)
(43)【公開日】2018年10月18日
【審査請求日】2020年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】516338464
【氏名又は名称】株式会社K工房
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】新堀 康浩
【審査官】 砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】 再公表特許第2014/013990(JP,A1)
【文献】 実開平3−86388(JP,U)
【文献】 中国実用新案第204791835(CN,U)
【文献】 韓国公開実用新案第20−2009−0010756(KR,U)
【文献】 特開2000−303758(JP,A)
【文献】 特開2011−220011(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3150764(JP,U)
【文献】 国際公開第2014/041617(WO,A1)
【文献】 実開平2−2997(JP,U)
【文献】 特開2010−077638(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0002974(US,A1)
【文献】 中国実用新案第205983429(CN,U)
【文献】 特開2018−55011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/00−9/92
G09F 9/30−9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向または横方向へ並ぶ所定面積の複数のスラットを備え、前記縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットを所定角度に回転させることで採光を調節するブラインドにおいて、
前記ブラインドが、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置された複数のLEDディスプレイを有し、それらLEDディスプレイが、可撓性を有して一方の面が各スラットの一面に配置された所定面積の複数のフレキシブル基板と、それらフレキシブル基板の他方の面に設置されて所定パターンの画素を構成する複数のLED素子とから形成され、
前記ブラインドでは、それらLEDディスプレイのLED素子を利用し、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示し、
前記ブラインドでは、前記縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットに設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画が表示されることを特徴とするブラインド。
【請求項2】
それらスラットが、前記一方の面から他方の面に向かって凸となるように弧を画き、前記LEDディスプレイのフレキシブル基板が、前記スラットの形状にあわせて弧を画きつつ該スラットの一面に取り付けられている請求項1に記載のブラインド。
【請求項3】
前記ブラインドでは、前記縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットを所定角度回転させてそれらスラットによってブラインドの正面における視界が50%以上遮蔽された時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示される請求項1または請求項2に記載のブラインド。
【請求項4】
前記ブラインドでは、前記縦方向または横方向へ展開した状態のそれらスラットが該縦方向または横方向へ畳まれた場合、畳まれたスラットにおける動画または静止画の表示が停止する請求項1ないし請求項3いずれかに記載のブラインド。
【請求項5】
縦方向へ展開させた状態から該縦方向へ畳むことが可能であり、前記縦方向へ畳んだ状態から該縦方向へ展開させることが可能な可撓性の幕部材を備えたシェードにおいて、
前記シェードが、前記幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置されたLEDディスプレイを有し、それらLEDディスプレイが、可撓性を有して一方の面が前記幕部材の一面に設置された所定面積のフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板の他方の面に設置されて所定パターンの画素を構成する複数のLED素子とから形成され、
前記シェードでは、それらLEDディスプレイのLED素子を利用し、前記幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示し、
前記シェードでは、前記幕部材のうちの前記縦方向へ展開させた部分に設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画が表示されることを特徴とするシェード。
【請求項6】
前記シェードでは、前記縦方向へ畳んだ状態から前記幕部材を該縦方向へ50%以上展開させた時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示される請求項5に記載のシェード。
【請求項7】
前記シェードでは、前記幕部材が前記縦方向へ蛇腹状に折り畳み可能であり、前記縦方向へ展開した状態の前記幕部材が該縦方向へ畳まれた場合、前記幕部材のうちの畳まれた部分における動画または静止画の表示が停止する請求項5または請求項6いずれかに記載のシェード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のスラットを備えたブラインドに関するとともに、可撓性の幕部材を備えたシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
第1方向に配列されて可視光遮光性を有する複数のスラットを備え、それらスラットのうちの少なくとも一部のスラットの表面が平坦な鏡面からなる基準平面であると仮定した場合、その基準平面に入射された光の正反射の方向とは異なる方向に反射させる反射特性を有し、少なくとも一部のスラットの表面がその基準平面に入射された光の正反射の方向とは異なる方向に反射させるように粗面化されているブラインドが開示されている(特許文献1参照)。このブラインドは、スラットの傾斜角度を変更したとしても、十分な採光性を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−7336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ブラインドは、採光窓に設置され、縦方向へ展開させたそれらスラットを所定角度に回転させることで窓から室内に取り入れる光(採光)を調節する。現在、各種のブラインドが製造販売されているが、ブラインドにおいて所定の画像を表示することはなく、ブラインドを利用して各種複数の情報を伝えることはできず、ブラインドを各種情報を伝える伝達媒体として利用することができない。
【0005】
本発明の目的は、所定の画像を動画または静止画として表示することができ、各種情報を伝える伝達媒体として利用することができるブラインドを提供することにある。本発明の他の目的は、所定の画像を動画または静止画として表示することができ、各種情報を伝える伝達媒体として利用することができるシェードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の第1の前提は、縦方向または横方向へ並ぶ所定面積の複数のスラットを備え、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットを所定角度に回転させることで採光を調節するブラインドである。
【0007】
前記第1の前提における本発明のブラインドの特徴は、ブラインドが、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置された複数のLEDディスプレイを有し、それらLEDディスプレイが、可撓性を有して一方の面が各スラットの一面に配置された所定面積の複数のフレキシブル基板と、それらフレキシブル基板の他方の面に設置されて所定パターンの画素を構成する複数のLED素子とから形成され、ブラインドでは、それらLEDディスプレイのLED素子を利用し、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示し、前記縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットに設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画が表示されることにある。
【0008】
本発明のブラインドの一例としては、それらスラットが、一方の面から他方の面に向かって凸となるように弧を画き、LEDディスプレイのフレキシブル基板が、スラットの形状にあわせて弧を画きつつスラットの一面に取り付けられている。
【0009】
本発明のブラインドの他の一例として、ブラインドでは、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットを所定角度回転させてそれらスラットによってブラインドの正面における視界が50%以上遮蔽された時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示される。
【0010】
本発明のブラインドの他の一例として、ブラインドでは、縦方向または横方向へ展開した状態のそれらスラットが縦方向または横方向へ畳まれた場合、畳まれたスラットにおける動画または静止画の表示が停止する。
【0011】
前記課題を解決するための本発明の第2の前提は、縦方向へ展開させた状態から該縦方向へ畳むことが可能であり、縦方向へ畳んだ状態から縦方向へ展開させることが可能な可撓性の幕部材を備えたシェードである。
【0012】
前記第2の前提における本発明のシェードの特徴は、シェードが、幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置されたLEDディスプレイを有し、それらLEDディスプレイが、可撓性を有して一方の面が幕部材の一面に設置された所定面積のフレキシブル基板と、フレキシブル基板の他方の面に設置されて所定パターンの画素を構成する複数のLED素子とから形成され、シェードでは、それらLEDディスプレイのLED素子を利用し、幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示し、前記幕部材のうちの前記縦方向へ展開させた部分に設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画が表示されることにある。
【0013】
本発明のシェードの一例として、シェードでは、縦方向へ畳んだ状態から幕部材を縦方向へ50%以上展開させた時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示される。
【0014】
本発明のシェードの他の一例として、シェードでは、幕部材が縦方向へ蛇腹状に折り畳み可能であり、縦方向へ展開した状態の幕部材が縦方向へ畳まれた場合、幕部材のうちの畳まれた部分における動画または静止画の表示が停止する。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るブラインドによれば、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置された複数のLEDディスプレイを有し、それらLEDディスプレイのLED素子を利用してそれらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示するから、ブラインドを任意の場所に設置した状態で所定の画像を動画または静止画としてその片面または両面に表示することができ、任意の場所に設置したブラインドを利用して所定の動画または静止画を見せることができる。ブラインドは、所定の画像を動画または静止画としてそれらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に表示することで、ブラインドを利用して各種情報を伝えることができ、ブラインドを各種情報の伝達媒体として利用することができる。ブラインドは、それらスラットの一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に各種の異なる動画または静止画を表示することで、その動画または静止画によってブラインドを装飾することができ、ブラインドを設置した箇所を飾る装飾品やイルミネーションとして利用することができる。
【0016】
それらスラットが一方の面から他方の面に向かって凸となるように弧を画き、LEDディスプレイのフレキシブル基板がスラットの形状にあわせて弧を画きつつスラットの一面に取り付けられているブラインドは、スラットの強度を高くする必要から、それらスラットが一方の面から他方の面に向かって凸となるように弧を画く場合があるが、可撓性を有するフレキシブル基板がスラットの形状にあわせて弧を画くことができ、弧を画いた状態のフレキシブル基板をスラットの一面に取り付けることができるから、それらスラットが一方の面から他方の面に向かって凸となるように弧を画いていたとしても、それらスラットにおいて所定の動画または静止画を確実に表示することができ、ブラインドを利用して所定の動画または静止画を見せることができる。
【0017】
ブラインドは、縦方向または横方向へ畳まれたスラットにおいてLEDディスプレイに表示された動画または静止画を視認することはできないから、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットに設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画を表示することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中のスラットにおいて動画または静止画を表示することで、展開中のスラットにおいて動画または静止画を見せることができる。
【0018】
縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットを所定角度回転させてそれらスラットによってブラインドの正面における視界が50%以上遮蔽された時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示されるブラインドは、それらスラットがブラインドの正面に対して直交した状態においてLEDディスプレイに表示された動画または静止画を視認することはできないから、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラットが所定角度回転し、それらスラットによってブラインドの正面における視界が50%以上遮蔽された時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画を表示することで、動画または静止画をそれらスラットにおいて確実に視認可能にしつつ動画または静止画を片面または両面に表示することができ、視界を50%以上遮蔽したスラットのみにおいて動画または静止画を見せることができる。ブラインドは、視界を50%未満遮蔽したスラットにおいて動画または静止画を表示することがないから、動画や静止画の表示無駄を省くことができるとともに、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができる。
【0019】
縦方向または横方向へ展開した状態のそれらスラットが縦方向または横方向へ畳まれた場合、畳まれたスラットにおける動画または静止画の表示が停止するブラインドは、縦方向または横方向へ畳まれたスラットにおいてLEDディスプレイに表示された動画または静止画を視認することはできないから、スラットが縦方向または横方向へ展開した状態から縦方向または横方向へ畳まれた場合、畳まれたスラットにおける動画または静止画の表示が停止することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中のスラットにおいて動画または静止画を表示することで、展開中のスラットにおいて動画または静止画を見せることができる。
【0020】
本発明に係るシェードによれば、幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に設置されたLEDディスプレイを有し、LEDディスプレイのLED素子を利用して幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に所定の画像を動画または静止画として表示するから、シェードを任意の場所に設置した状態で所定の画像を動画または静止画としてその片面または両面に表示することができ、任意の場所に設置したシェードを利用して所定の動画または静止画を見せることができる。シェードは、所定の画像を動画または静止画として幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に表示することで、シェードを利用して各種情報を伝えることができ、シェードを各種情報の伝達媒体として利用することができる。シェードは、幕部材の一方の面と他方の面とのうちの少なくとも一面に各種の異なる動画または静止画を表示することで、その動画または静止画によってシェードを装飾することができ、シェードを設置した箇所を飾る装飾品やイルミネーションとして利用することができる。
【0021】
シェードは、縦方向へ畳まれた幕部材においてLEDディスプレイに表示された動画または静止画を視認することはできないから、幕部材のうちの縦方向へ展開させた部分に設置したそれらLEDディスプレイのみに動画または静止画を表示することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中の幕部材において動画または静止画を表示することで、展開中の幕部材において動画または静止画を見せることができる。
【0022】
縦方向へ畳んだ状態から幕部材を縦方向へ50%以上展開させた時点でそれらLEDディスプレイに動画または静止画が表示されるシェードは、縦方向へ畳んだ状態の幕部材が縦方向へ50%以上展開した時点でLEDディスプレイに動画または静止画を表示することで、動画または静止画を幕部材において確実に視認可能にすることができ、視界を50%以上遮蔽した幕部材において動画または静止画を確実に見せることができる。ブラインドは、視界を50%未満遮蔽した幕部材において動画または静止画を表示することがないから、動画や静止画の表示無駄を省くことができるとともに、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができる。
【0023】
幕部材が縦方向へ蛇腹状に折り畳み可能であり、縦方向へ展開した状態の幕部材が縦方向へ畳まれた場合、幕部材のうちの畳まれた部分における動画または静止画の表示が停止するシェードは、縦方向へ畳まれた幕部材においてLEDディスプレイに表示された動画または静止画を視認することはできないから、幕部材が縦方向へ展開した状態から縦方向へ畳まれた場合、畳まれた幕部材における動画または静止画の表示が停止することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイにおいて消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中の幕部材において動画または静止画を表示することで、展開中の幕部材のみにおいて動画または静止画を見せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】スラットを縦方向へ展開させた状態の一例として示すブラインドの斜視図。
図2図1のブラインドの一例として示すスラットの拡大斜視図。
図3図2のI−I線端面図。
図4】展開させた状態の他の一例として示すブラインドの斜視図。
図5】展開させた状態の他の一例として示すブラインドの斜視図。
図6】下半分を畳んだ状態の一例として示すブラインドの斜視図。
図7】下半分を畳んだ状態の他の一例として示すブラインドの斜視図。
図8】スラットを横方向へ展開させた状態の一例として示すブラインドの斜視図。
図9図8のブラインドの一例として示すスラットの拡大斜視図。
図10図8のII−II線端面図。
図11】展開させた状態の他の一例として示すブラインドの斜視図。
図12】展開させた状態の他の一例として示すブラインドの斜視図。
図13】幕部材を縦方向へ展開させた状態の一例として示すシェードの斜視図。
図14図13のIII−III線端面図。
図15】幕部材の下半分を畳んだ状態の一例として示すシェードの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
スラットを縦方向へ展開させた状態の一例として示すブラインド10Aの斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係るブラインドの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、ブラインド10Aの一例として示すスラットの拡大斜視図であり、図3は、図2のI−I線端面図である。図1は、それらスラット11をブラインド10Aの正面に対して直交させた状態(水平状態)で示す。図1では、縦方向を矢印Aで示し、横方向を矢印Bで示す。
【0026】
図1に示すブラインド10Aは、縦方向へ並ぶ複数のスラット11と、最上に位置するスラット11の直上に位置するヘッドボックス12(ヘッドレールを含む)と、最下に位置するスラット11の直下に位置するボトムレール13と、それらスラット11を回転させるラダーコード14と、それらスラット11(ボトムレール13を含む)を昇降させる昇降コード15と、それらスラット11の回転操作およびそれらスラット11(ボトムレール13を含む)の昇降操作を行うマルチ操作棒16とを備えている。ブラインド10Aは、それらスラット11に取り付けられた複数の高輝度LEDディスプレイ17(自発光型ディスプレイ)を有する。
【0027】
ブラインド10Aは、室内または室外の所定の箇所(たとえば、窓枠や間仕切り箇所)に設置され、縦方向(上方)へ畳まれた状態(図示せず)のスラット11を縦方向(下方)へ展開し、縦方向へ展開させたそれらスラット11をマルチ操作棒16によって所定角度に回転させることで採光を調節する。マルチ操作棒16の内部に挿入された昇降コード18を下方に引っ張ることで、それらスラット11を上方へ移動させ、ブラインド10A(それらスラット11)を縦方向へ畳むことができる。マルチ操作棒16の内部に挿入された昇降コード18を上方へ移動させることで、それらスラット11を下方へ移動させ、ブラインド10A(それらスラット11)を縦方向へ展開させることができる。
【0028】
マルチ操作棒16を時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることでそれらスラット11を回転させることができる。それらスラット11は、ブラインド10Aの正面に対して直交させるように回転させることができ、ブラインド10Aの正面に対して平行させるように回転させることができるとともに、ブラインド10Aの正面に対して所定角度で傾斜するように回転させることができる。なお、図示のブラインド10Aは、マルチ操作棒16において回転操作および昇降操作を行うマルチポール式であるが、昇降操作をコードで行い、回転操作を操作棒で行う操作棒式であってもよい。また、それらスラット11がモーターによって昇降する電動ブラインドであってもよい。
【0029】
それらスラット11は、所定面積を有して横方向へ長い板状に成形され、一方の面19と他方の面20とを有する。スラット11は、金属板または合成樹脂板から作られている。スラットは、その強度を高くする必要から、図2に示すように、一方の面19から他方の面20に向かって凸となるように弧(円弧)を画いている。なお、スラット11の横方向の長さ寸法や面積、枚数について特に限定はなく、横方向の長さ寸法や面積、枚数を自由に設定することができる。また、スラット11が、縦横方向へ直状に延びていてもよい。
【0030】
それら高輝度LEDディスプレイ17は、所定面積のフレキシブル基板21と、フレキシブル基板21に設置(マウント)された複数のLED素子22(LEDチップ)と、電子制御モジュール(図示せず)とから形成されている。フレキシブル基板21は、熱可塑性合成樹脂から作られた可撓性を有する所定面積の透明なシート(プラスチックシート)であり、スラット11と略同形同大に成形されている。フレキシブル基板21は、その厚み寸法が0.2〜1mmの範囲にある。フレキシブル基板21は、所定の曲率半径で円弧状に湾曲させることができるとともに、所定の角度で曲折する(折り曲げる)ことができる。
【0031】
フレキシブル基板21は、スラット11の湾曲形状にあわせて弧(円弧)を画いた状態で、その一方の面23が所定の接合手段(接着剤や接着テープ、連結金具等)によってそれらスラット11の他方の面20(一面)に固定(接合)されている。フレキシブル基板21がそれらスラット11の一面(他方の面20)に接合されることで、LEDディスプレイ17がブラインド10Aの一面に固定されている。スラット11の強度を高くする必要から、それらスラット11が一方の面19から他方の面20に向かって凸となるように弧を画く場合があるが、可撓性を有するフレキシブル基板21がスラット11の形状にあわせて弧を画くことができ、弧を画いた状態のフレキシブル基板21をスラット11の一面に取り付けることができる。
【0032】
なお、スラット11が縦横方向へ直状に延びている場合、フレキシブル基板21が縦横方向へ直状に延びた状態でスラット11の他方の面20(一面)に固定(接合)される。また、それらフレキシブル基板21がそれらスラット11の一方の面19(一面)に固定(接合)されていてもよく、それらフレキシブル基板21がそれらスラット11の一方の面19(一面)と他方の面20(一面)とに固定(接合)されていてもよい。
【0033】
それらLED素子22は、フレキシブル基板21の他方の面24において縦方向へ等間隔離間して整然と並んでいるとともに、横方向へ等間隔離間して整然と並んでいる。それらLED素子22は、縦横方向へ並んだ状態でフレキシブル基板21の他方の面24に設置・固定されている。それらLED素子22は、それらフレキシブル基板21の他方の面24(スラット11の他方の面20)に所定パターンの画素を構成している。各スラット11に位置するそれらLED素子22は、それらが電気的に接続されている。縦方向へ隣接するスラット11に位置するLED素子22は、それらが電気的に接続されている。最上のスラット11に位置するLED素子22は、電子制御モジュールに電気的に接続されている。フレキシブル基板21の単位面積に対するLED素子22の密度に特に制限はなく、フレキシブル基板21の可撓性が失われない程度に基板21の単位面積に対するLED素子22の密度を自由に設定することができる。
【0034】
フレキシブル基板21の他方の面24には、フレキシブル基板21と略同形同大の透明な紫外線遮蔽保護フィルム25が取り付けられている。紫外線遮蔽保護フィルム25は、熱可塑性合成樹脂から作られた可撓性を有する透明なフィルム(プラスチックフィルム)であり、所定の接合手段(接着剤や粘着テープ)(図示せず)によってフレキシブル基板21の他方の面24に貼着されている。紫外線遮蔽保護フィルム25は、フレキシブル基板21の他方の面24に配置されたそれらLED素子22を包被している。紫外線遮蔽保護フィルム25は、紫外線を遮蔽し、紫外線のそれらLED素子22への到達を阻止するとともに、それらLED素子22と外物との接触を防ぎ、それらLED素子22を損傷から保護する。
【0035】
電子制御モジュールは、ブラインド10Aのヘッドボックス12の内部に収容されている。電子制御モジュールは、コントローラ(図示せず)に接続され、それらLED素子22を各スラット11毎に制御する。電子制御モジュールは、各スラット11毎のそれらLED素子22の発光色を調整しつつ発光色を時系列に変化させ、各スラット11毎のそれらLED素子22の輝度を調整しつつ輝度を時系列に変化させる。それらLEDディスプレイ17では、光の3原色(R・G・B)に発光するそれらLED素子22がフレキシブル基板21にマウントされることで、LED素子22に各種複数の色彩(可視光)を表示(発光)させることができ、フルカラー動画(白黒を含む)またはフルカラー静止画(白黒を含む)を連続的または間欠的に表示することができる。
【0036】
ブラインド10Aのヘッドボックス12には、LEDディスプレイ17の画像ON/OFFスイッチ(図示せず)が取り付けられている。ブラインド10Aのヘッドボックス12の内部には、回転角センサ(図示せず)と展開検知センサ(図示せず)とが収容されている。回転角センサは、コントローラに接続されている。回転角センサは、マルチ操作棒16の回転角(またはスラットの回転角)を測定し、測定した回転角信号をコントローラに送信(転送)する。展開検知センサは、コントローラに接続されている。展開検知センサは、スラット11の縦方向(下方)への展開を検知し、検知したスラット11の展開信号をコントローラに送信(転送)する。
【0037】
コントローラは、ブラインド10Aのヘッドボックス12の内部に設置されているが、ブラインド10Aの外部に設置される場合もある。コントローラは、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリ(メインメモリおよびキャッシュメモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(OS)によって動作するコンピュータであり、大容量記憶デバイス(大容量ハードディスク等)を内蔵している。コントローラには、タッチパネル等の入力装置が接続されている。コントローラは、所定の電源に接続され、電子制御モジュールやLEDディスプレイ17、回転角センサ、展開検知センサに電力を供給する。
【0038】
コントローラは、テレビ受像器やビデオモニター、チューナー、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、光学メディア等の各種複数の映像機器から送信された(取り込んだ)各種複数の映像や音声を改変し、LEDディスプレイ17に表示する画像(動画または静止画)(音声を含む)を作成するとともに、作成した画像をLEDディスプレイ17の電子制御モジュールに送信する。コントローラの記憶デバイスには、作成した各種複数の画像が格納(記憶)されているとともに、画像を表示可能と認識(判断)するスラット11の画像表示回転角度(第2回転角度)が格納されている。タッチパネルによってLEDディスプレイ17に表示する画像を選択することができるとともに、スラット11の画像表示回転角度(第2回転角度)を0〜90°の範囲で設定することができる。
【0039】
コントローラに格納された画像(コントローラによって作成された画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画))がコントローラから電子制御モジュールに送信され、電子制御モジュールがそれらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整することで、所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)(音声は、スピーカーから出力される)が各スラット11のLEDディスプレイ17に表示される。
【0040】
図4は、展開させた状態の他の一例として示すブラインド10Aの斜視図であり、図5は、展開させた状態の他の一例として示すブラインド10Aの斜視図である。図4は、それらスラット11をブラインド10Aの正面に対して所定角度で回転させた状態で示す。図5は、それらスラット11をブラインド10Aの正面に対して平行に回転させた状態(垂直状態)で示す。なお、スラット11の画像表示回転角度(第2回転角度)を45°に設定されているものとする。
【0041】
ブラインド10Aの各スラット11に所定の画像を表示するには、ヘッドボックス12の画像ON/OFFスイッチをONにし、タッチパネルによって表示する画像を選択する。次に、ブラインド10Aのスラット11が畳まれた状態から、マルチ操作棒16の昇降コード18を上方へ移動させてそれらスラット11を下方へ移動させ、ブラインド10A(それらスラット11)を縦方向(下方)へ展開する。なお、ブラインド10Aのスラット11が上方へ畳まれた状態では非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信され、コントローラはスラット11が非展開(畳まれた状態)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチをONにしたとしても、コントローラが電子制御モジュールに画像非表示信号を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0042】
ブラインド10A(それらスラット11)を縦方向(下方)へ展開すると、展開されたスラット11に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。それらスラット11を縦方向へ展開し、図1の状態になった場合、展開検知センサからすべてのスラット11に対する展開信号がコントローラに送信されるとともに、それらスラット11がブラインド10Aの正面に対して直交(水平状態)しており、それらスラット11によるブラインド10Aの正面の視界遮蔽が50%未満であり、回転角センサから第1回転角信号(0°)がコントローラに送信される。第1回転角信号を受信したコントローラはそれらスラット11が非回転(回転不十分)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチがONであったとしても、コントローラが電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0043】
図1の状態から、マルチ操作棒16を回転させてそれらスラット11を回転させ、スラット11によって視界を遮蔽するようにそれらスラット11を回転させると、回転角センサがマルチ操作棒16の回転角(またはスラット11の回転角)を測定し、測定した回転角信号(第1回転角信号または第2回転角信号)をコントローラに送信する。回転角が0〜45°(第2回転角度)未満(スラット11の回転角(傾斜角)がブラインド10Aの正面に対して0(水平状態)〜45°未満)では、それらスラット11によるブラインド10Aの正面の視界遮蔽が50%未満であり、回転角センサから第1回転角信号がコントローラに送信され、コントローラはそれらスラット11が非回転(回転不十分)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。なお、スラット11の画像表示回転角度(第2回転角度)が30°に設定されている場合、回転角が0〜30°(第2回転角度)未満では、LEDディスプレイ17に画像は表示されない。
【0044】
マルチ操作棒16をさらに回転させてそれらスラット11をさらに回転させ、図4の状態となり、それらスラット11によってブラインド10Aの正面における視界が50%以上遮蔽され、回転角が45°(第2回転角度)以上(スラット11の回転角(傾斜角)がブラインド10Aの正面に対して45°以上)になった場合、回転角センサが第2回転角信号をコントローラに送信する。第2回転角信号を受信したコントローラは、それらスラット11が回転済み(回転十分)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに所定の画像(選択された画像)および画像表示信号(第2回転角信号)を送信する。画像および画像表示信号を受信した電子制御モジュールは、それらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整し、コントローラから送信された所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)を各スラット11のLEDディスプレイ17を利用して表示する。なお、スラット11の画像表示回転角度(第2回転角度)が30°に設定されている場合、回転角が30°(第2回転角度)以上になると、LEDディスプレイ17に画像が表示される。
【0045】
図4の状態から図5の状態にスラット11を回転させ、スラット11がブラインド10Aの正面に対して平行に回転(90°回転)した場合、それらスラット11によってブラインド10Aの正面における視界が50%以上(100%)遮蔽され、第2回転角信号(画像表示信号)が回転角センサからコントローラに送信されるとともに、画像表示継続信号(第2回転角信号)がコントローラから電子制御モジュールに送信され、LEDディスプレイ17に対する画像の表示が継続される。
【0046】
図5の状態から図4の状態にスラット11を回転させ、さらにスラット11によって視界を開放するようにそれらスラット11を回転させ、それらスラット11によるブラインド10Aの正面の視界遮蔽が50%未満になり、回転角が45°(第2回転角度)未満(スラット11の回転角(傾斜角)がブラインド10Aの正面に対して45°未満)になると、回転角センサが第1回転角信号をコントローラに送信する。第1回転角信号を受信したコントローラは電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、電子制御モジュールがLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。
【0047】
図6は、下半分を畳んだ状態の一例として示すブラインド10Aの斜視図であり、図7は、下半分を畳んだ状態の他の一例として示すブラインド10Aの斜視図である。図6では、展開中のスラット11をブラインド10Aの正面に対して平行に回転させた状態(垂直状態)で示す。図7は、展開中のスラット11をブラインド10Aの正面に対して直交させた状態(水平状態)で示す。
【0048】
図5の状態からマルチ操作棒16の昇降コード18を下方に引っ張ることで、下方に位置するスラット11を上方へ移動させ、それらスラット11の一部を縦方向へ畳むと、畳まれたスラット11に対する非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信されるとともに、展開中のスラット11に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。コントローラは、畳まれたスラット11に対する画像非表示信号を電子制御モジュールに送信し、電子制御モジュールが畳まれたスラット11のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。なお、展開中のスラット11に対する画像表示信号は継続し、展開中のスラット11のLEDディスプレイ17に対する画像の表示が継続される。
【0049】
マルチ操作棒16を回転させて図6の状態からスラット11を回転させて図7の状態になり、展開中のスラット11によるブラインド10Aの正面の視界遮蔽が50%未満になり、回転角が45°(第2回転角度)未満(スラット11の回転角(傾斜角)がブラインド10Aの正面に対して45°未満)になると、回転角センサが第1回転角信号をコントローラに送信する。第1回転角信号を受信したコントローラは電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、電子制御モジュールが展開中のスラット11のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。
【0050】
図8は、スラット26を横方向へ展開させた状態の一例として示すブラインド10Bの斜視図であり、図9は、ブラインド10Bの一例として示すスラット26の拡大斜視図である。図10は、図9のII−II線端面図である。図8は、それらスラット26をブラインド10Bの正面に対して直交させた状態(水平状態)で示す。図8では、縦方向を矢印Aで示し、横方向を矢印Bで示す。
【0051】
図8に示すブラインド10Bは、横方向へ並ぶ複数のスラット26(ルーバー)と、それらスラット26の直上に位置するヘッドボックス27(ヘッドレールを含む)と、それらスラット11の上端部に取り付けられたランナーフック28およびハンガー29と、それらスラット26の下端部に取り付けられたバランスウエイト30と、それらスラット26の下端部に位置するボトムコード31と、それらスラット26の回転操作を行う操作バトン32と、それらスラット26の開閉操作を行うドライブコード33とを備えている。ブラインド10Bは、それらスラット26に取り付けられた複数の高輝度LEDディスプレイ17(自発光型ディスプレイ)を有する。
【0052】
ブラインド10Bは、室内または室外の所定の箇所(たとえば、窓枠や間仕切り箇所)に設置され、横方向(横方向内方)へ畳まれた状態(図示せず)のスラット26を横方向(横方向外方)へ展開し、横方向へ展開させたそれらスラット26を操作バトン32によって所定角度に回転させることで採光を調節する。ドライブコード33を一方向へ移動させることで、それらスラット26を横方向内方へ移動させ、ブラインド10B(それらスラット26)を横方向へ畳むことができる。ドライブコード33を他方向へ移動させることで、それらスラット26を横方向外方へ移動させ、ブラインド10B(それらスラット26)を横方向へ展開させることができる。
【0053】
操作バトン32を時計回り方向または反時計回り方向へ回転させることでそれらスラット26を回転させることができる。それらスラット26は、ブラインド10Bの正面に対して直交させるように回転させることができ、ブラインド10Bの正面に対して平行させるように回転させることができるとともに、ブラインド10Bの正面に対して所定角度で傾斜するように回転させることができる。なお、それらスラット26がモーターによって昇降する電動ブラインドであってもよい。
【0054】
それらスラット26は、所定面積を有して縦方向へ長いフラットな板状に成形され、一方の面34と他方の面35とを有する。スラット26は、金属板または合成樹脂板から作られている。なお、スラット26の縦方向の長さ寸法や面積、枚数について特に限定はなく、縦方向の長さ寸法や面積、枚数を自由に設定することができる。
【0055】
それら高輝度LEDディスプレイ17は、所定面積のフレキシブル基板21と、フレキシブル基板21に設置(マウント)された複数のLED素子22(LEDチップ)と、コントローラ(図示せず)に接続された電子制御モジュール(図示せず)とから形成されている。フレキシブル基板21の他方の面24には、フレキシブル基板21と略同形同大の透明な紫外線遮蔽保護フィルム25が取り付けられている。フレキシブル基板21やLED素子22、電子制御モジュール、紫外線遮蔽保護フィルム25は、ブラインド10Aのそれらと同一である。
【0056】
フレキシブル基板21は、その一方の面23が所定の接合手段(接着剤や接着テープ、連結金具等)によってそれらスラット26の他方の面35(一面)に固定(接合)されている。フレキシブル基板21がそれらスラット26の一面に接合されることで、LEDディスプレイ17がブラインド10Bの一面に固定されている。なお、フレキシブル基板21がそれらスラット26の一方の面34(一面)に固定(接合)されていてもよく、フレキシブル基板21がそれらスラット26の一方の面34(一面)と他方の面35(一面)とに固定(接合)されていてもよい。
【0057】
ブラインド10Bのヘッドボックス27には、LEDディスプレイ17の画像ON/OFFスイッチ(図示せず)が取り付けられている。ブラインド10Bのヘッドボックス27の内部には、回転角センサ(図示せず)と展開検知センサ(図示せず)とが収容されている。回転角センサは、操作バトン32の回転角(またはスラット26の回転角)を測定し、測定した回転角信号をコントローラに送信(転送)する。展開検知センサは、スラット26の横方向(横方向外方)への展開を検知し、検知したスラット26の展開信号をコントローラに送信(転送)する。
【0058】
コントローラは、ブラインド10Aのそれと同一であり、ブラインド10Bのヘッドボックス27の内部に設置されているが、ブラインド10Bの外部に設置される場合もある。コントローラの記憶デバイスには、作成した各種複数の画像が格納(記憶)されているとともに、画像を表示可能と認識(判断)するスラット26の画像表示回転角度(第2回転角度)が格納されている。コントローラでは、タッチパネルによってLEDディスプレイ17に表示する画像を選択することができるとともに、スラット26の画像表示回転角度(第2回転角度)を0〜90°の範囲で設定することができる。
【0059】
コントローラの記憶デバイスに格納された画像(コントローラによって作成された画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画))がコントローラから電子制御モジュールに送信され、電子制御モジュールがそれらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整することで、所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)(音声は、スピーカーから出力される)が各スラット26のLEDディスプレイ17に表示される。
【0060】
図11は、展開させた状態の他の一例として示すブラインド10Bの斜視図であり、図12は、展開させた状態の他の一例として示すブラインド10Bの斜視図である。図11は、それらスラット26をブラインド10Bの正面に対して所定角度で回転させた状態で示す。図12は、それらスラットをブラインド10Bの正面に対して平行に回転させた状態(垂直状態)で示す。なお、スラットの画像表示回転角度(第2回転角度)を45°に設定されているものとする。
【0061】
ブラインド10Bの各スラット26に所定の画像を表示するには、ヘッドボックス27の画像ON/OFFスイッチをONにし、タッチパネルによって表示する画像を選択する。次に、ブラインド10Bのスラット26が畳まれた状態から、ドライブコード33を他方向へ移動させてそれらスラット26を横方向外方へ移動させ、ブラインド10B(それらスラット26)を横方向(横方向外方)へ展開する。ブラインド10Bのスラット26が畳まれた状態では非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信され、コントローラはスラット26が非展開(畳まれた状態)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチをONにしたとしても、コントローラが電子制御モジュールに画像非表示信号を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0062】
ブラインド10B(それらスラット26)を横方向(横方向内方)へ展開すると、展開されたスラット26に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。それらスラット26を横方向へ展開し、図8の状態になった場合、展開検知センサからすべてのスラット26に対する展開信号がコントローラに送信されるとともに、それらスラット26がブラインド10Bの正面に対して直交(水平状態)(0°)しており、それらスラット26によるブラインド10Bの正面の視界遮蔽が50%未満であり、回転角センサから第1回転角信号がコントローラに送信される。第1回転角信号を受信したコントローラはそれらスラット26が非回転(回転不十分)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチがONであったとしても、コントローラが電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0063】
図8の状態から、操作バトン32を回転させてそれらスラット26を回転させ、スラット26によって視界を遮蔽するようにそれらスラット26を回転させると、回転角センサが操作バトン32の回転角(またはスラット26の回転角)を測定し、測定した回転角信号(第1回転角信号または第2回転角信号)をコントローラに送信する。回転角が0〜45°(第2回転角度)未満(スラットの回転角(傾斜角)がブラインド10Bの正面に対して0(水平状態)〜45°未満)では、それらスラット26によるブラインド10Bの正面の視界遮蔽が50%未満であり、回転角センサから第1回転角信号がコントローラに送信され、コントローラはそれらスラット26が非回転(回転不十分)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。なお、スラット26の画像表示回転角度(第2回転角度)が30°に設定されている場合、回転角が0〜30°(第2回転角度)未満では、LEDディスプレイ17に画像は表示されない。
【0064】
操作バトン32をさらに回転させてそれらスラット26をさらに回転させ、図11の状態となり、それらスラット26によってブラインド10Bの正面における視界が50%以上遮蔽され、回転角が45°(第2回転角度)以上(スラット26の回転角(傾斜角)がブラインド10Bの正面に対して45°以上)になった場合、回転角センサが第2回転角信号をコントローラに送信する。第2回転角信号を受信したコントローラは、それらスラット26が回転済み(回転十分)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに所定の画像(選択された画像)および画像表示信号(第2回転角信号)を送信する。画像および画像表示信号を受信した電子制御モジュールは、それらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整し、コントローラから送信された所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)を各スラット26のLEDディスプレイ17を利用して表示する。なお、スラット26の画像表示回転角度(第2回転角度)が30°に設定されている場合、回転角が30°(第2回転角度)以上になると、LEDディスプレイ17に画像が表示される。
【0065】
図11の状態から図12の状態にスラット26を回転させ、スラット26がブラインド10Bの正面に対して平行に回転(90°回転)した場合、それらスラット26によってブラインド10Bの正面における視界が50%以上(100%)遮蔽され、第2回転角信号(画像表示信号)が回転角センサからコントローラに送信されるとともに、画像表示継続信号(第2回転角信号)がコントローラから電子制御モジュールに送信され、LEDディスプレイ17に対する画像の表示が継続される。
【0066】
図12の状態から図11の状態にスラット26を回転させ、さらにスラット26によって視界を開放するようにそれらスラット26を回転させ、それらスラット26によるブラインド10Bの正面の視界遮蔽が50%未満になり、回転角が45°(第2回転角度)未満(スラット26の回転角(傾斜角)がブラインド10Bの正面に対して45°未満)になると、回転角センサが第1回転角信号をコントローラに送信する。第1回転角信号を受信したコントローラは電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、電子制御モジュールがLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。
【0067】
図12の状態からドライブコード33を一方向へ移動させることで、スラット26を横方向内方へ移動させ、それらスラット26の一部を横方向へ畳むと、畳まれたスラット26に対する非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信されるとともに、展開中のスラット26に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。コントローラは、畳まれたスラット26に対する画像非表示信号を電子制御モジュールに送信し、電子制御モジュールが畳まれたスラット26のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。なお、展開中のスラット26に対する画像表示信号は継続し、展開中のスラット26のLEDディスプレイ17に対する画像の表示が継続される。
【0068】
操作バトン32を回転させて展開中のスラット26によるブラインド10Bの正面の視界遮蔽が50%未満になり、回転角が45°(第2回転角度)未満(スラット26の回転角(傾斜角)がブラインド10Bの正面に対して45°未満)になると、回転角センサが第1回転角信号をコントローラに送信する。第1回転角信号を受信したコントローラは電子制御モジュールに画像非表示信号(第1回転角信号)を送信し、電子制御モジュールが展開中のスラット26のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。
【0069】
ブラインド10A,10Bは、それらスラット11,26の他方の面20,35(一面)に設置された複数のLEDディスプレイ17を有し、それらLEDディスプレイ17のLED素子22を利用してそれらスラット11,26の他方の面20,35に所定の画像を動画または静止画として表示するから、ブラインド10A,10Bを任意の場所に設置した状態で所定の画像を動画または静止画としてその片面に表示することができ(それらスラット11,26の一方の面19,34と他方の面20,35とにLEDディスプレイ17を設置することでブラインド10A,10Bの両面に動画または静止画を表示することができる。)、任意の場所に設置したブラインド10A,10Bを利用して所定の動画または静止画を見せることができる。ブラインド10A,10Bは、所定の画像を動画または静止画としてそれらスラット11,26の他方の面20,35(一面)に表示することで、ブラインド10A,10Bを利用して各種情報を伝えることができ、ブラインド10A,10Bを各種情報の伝達媒体として利用することができる。
【0070】
ブラインド10A,10Bは、それらスラット11,26の他方の面20,35(一面)に設置されたLEDディスプレイ17に各種の異なる動画または静止画を表示することで、その動画または静止画によってブラインド10A,10Bを装飾することができ、ブラインド10A,10Bを設置した箇所を飾る装飾品やイルミネーションとして利用することができる。
【0071】
ブラインド10A,10Bは、縦方向または横方向へ畳まれたスラット11,26においてLEDディスプレイ17に表示された動画または静止画を視認することはできないから、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラット11,26に設置したそれらLEDディスプレイ17のみに動画または静止画を表示することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中のスラット11,26において動画または静止画を表示することで、展開中のスラット11,26において動画または静止画を見せることができる。
【0072】
ブラインド10A,10Bは、それらスラット11,26がブラインド10A,10Bの正面に対して直交した状態(0°)においてLEDディスプレイ17に表示された動画または静止画を視認することはできないから、縦方向または横方向へ展開させたそれらスラット11,26が所定角度回転し、それらスラット11,26によってブラインド10A,10Bの正面における視界が50%以上遮蔽された時点でそれらLEDディスプレイ17に動画または静止画を表示することで、動画または静止画をそれらスラット11,26において確実に視認可能にしつつ動画または静止画をブラインド10A,10Bの片面に表示することができ、視界を50%以上遮蔽したスラット11,26のみにおいて動画または静止画を見せることができる。ブラインド10A,10Bは、視界を50%未満遮蔽したスラット11,26において動画または静止画を表示することがないから、動画や静止画の表示無駄を省くことができるとともに、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができる。
【0073】
ブラインド10A,10Bは、縦方向または横方向へ畳まれたスラット11,26においてLEDディスプレイ17に表示された動画または静止画を視認することはできないから、スラット11,26が縦方向または横方向へ展開した状態から縦方向または横方向へ畳まれた場合、畳まれたスラット11,26における動画または静止画の表示が停止することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中のスラット11,26において動画または静止画を表示することで、展開中のスラット11,26において動画または静止画を見せることができる。
【0074】
幕部材37を縦方向へ展開させた状態の一例として示すシェード36の斜視図である図13等の添付の図面を参照し、本発明に係るシェードの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図14は、図13のIII−III線端面図であり、図15は、幕部材37の下半分を縦方向へ畳んだ状態の一例として示すシェード36の斜視図である。
【0075】
図13に示すシェード36は、可撓性を有する幕部材37と、幕部材37の直上に位置するヘッドレール38と、幕部材37の下端部に取り付けられた横方向へ延びるウエイトバー(図示せず)と、縦方向へ等間隔離間して幕部材37に取り付けられた横方向へ延びる複数のロッド(図示せず)と、ヘッドレール38から下方へ延びていて幕部材37を昇降させる昇降コード(図示せず)およびガイドコード(図示せず)と、幕部材37の昇降操作を行う操作コード39とを備えている。シェード36は、幕部材37の全域に取り付けられた高輝度LEDディスプレイ17(自発光型ディスプレイ)を有する。
【0076】
シェード36は、室内または室外の所定の箇所(たとえば、窓枠や間仕切り箇所)に設置され、縦方向(上方)へ畳まれた状態(図示せず)の幕部材37を縦方向(下方)へ展開し、縦方向への展開寸法を調節することで採光を調節する。操作コード39を下方に引っ張ることで、幕部材37を上方へ移動させ、シェード36(幕部材37)を縦方向へ蛇腹状に畳むことができる。操作コード39を上方へ移動させることで、幕部材37を下方へ移動させ、シェード36(幕部材37)を縦方向へ展開させることができる。図示のシェード36は、操作コード39によって幕部材37を昇降させるコード式であるが、ポールチェーンによって幕部材37を昇降させるドラム式であってもよい。幕部材37がモーターによって昇降する電動シェードであってもよい。
【0077】
幕部材37は、所定面積を有して縦方向へ長いフラットなシートであり、一方の面40と他方の面41とを有する。幕部材37は、合成樹脂または布から作られている。なお、幕部材37の縦方向の長さ寸法や面積について特に限定はなく、縦方向の長さ寸法や面積を自由に設定することができる。
【0078】
高輝度LEDディスプレイ17は、所定面積のフレキシブル基板21と、フレキシブル基板21に設置(マウント)された複数のLED素子22(LEDチップ)と、コントローラ(図示せず)に接続された電子制御モジュール(図示せず)とから形成されている。フレキシブル基板21の他方の面24には、フレキシブル基板21と略同形同大の透明な紫外線遮蔽保護フィルム25が取り付けられている。フレキシブル基板21やLED素子22、電子制御モジュール、紫外線遮蔽保護フィルム25は、ブラインド10A,10Bのそれらと同一である。
【0079】
フレキシブル基板21は、その一方の面23が所定の接合手段(接着剤や接着テープ、縫製等)によって幕部材37の他方の面41(一面)に固定(接合)されている。フレキシブル基板21が幕部材37の一面に接合されることで、LEDディスプレイ17がシェード36の一面に固定されている。なお、フレキシブル基板21が幕部材37の一方の面40(一面)に固定(接合)されていてもよく、フレキシブル基板21が幕部材37の一方の面40(一面)と他方の面41(一面)とに固定(接合)されていてもよい。
【0080】
シェード36のヘッドレール38には、LEDディスプレイ17の画像ON/OFFスイッチ(図示せず)が取り付けられている。シェード36のヘッドレール38の内部には、展開検知センサ(図示せず)が収容されている。展開検知センサは、幕部材37の縦方向(下方)への展開を検知し、検知した幕部材37の展開信号をコントローラに送信(転送)するとともに、畳まれた幕部材37に対する非展開信号をコントローラに送信(転送)する。コントローラは、ブラインド10A,10Bのそれと同一であり、シェード36のヘッドレール38の内部に設置されているが、シェード36の外部に設置される場合もある。
【0081】
コントローラの記憶デバイスには、作成した各種複数の画像が格納(記憶)されているとともに、LEDディスプレイ17において画像を表示可能と認識(判断)する幕部材37の設定展開長さ(たとえば、全長3mの場合1.5mで設定、または、幕部材37の全長さに対する展開された割合(50%展開や70%展開等)を設定、あるいは、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽率50%や視界遮蔽率70%)が格納(記憶)されている。コントローラでは、タッチパネルによってLEDディスプレイ17に表示する画像を選択することができるとともに、幕部材37の設定展開長さを自由に設定・変更することができる。コントローラには、設定展開長さが幕部材37の全長さの半分の長さ、幕部材37の全長さに対する展開割合50%、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽率50%のうちのいずれかで設定されたものとする。
【0082】
コントローラの記憶デバイスに格納された画像(コントローラによって作成された画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画))がコントローラから電子制御モジュールに送信され、電子制御モジュールがそれらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整することで、所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)(音声は、スピーカーから出力される)が幕部材37のLEDディスプレイ17に表示される。
【0083】
シェード36の幕部材37に所定の画像を表示するには、ヘッドレール38の画像ON/OFFスイッチをONにし、タッチパネルによって表示する画像を選択する。次に、シェード36の幕部材37が畳まれた状態から、操作コード39を上方へ移動させて幕部材37を下方へ移動させ、シェード36(幕部材37)を縦方向へ展開する。シェード36の幕部材37が畳まれた状態では非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信され、コントローラは幕部材37が非展開(畳まれた状態)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチをONにしたとしても、コントローラが電子制御モジュールに画像非表示信号を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0084】
シェード36(幕部材37)を縦方向(下方)へ展開すると、展開された幕部材37に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。幕部材37を縦方向へ展開し、展開検知センサから幕部材37の展開長さがコントローラに送信される。コントローラは、展開検知センサから送信された幕部材37の展開長さ(たとえば、全長3mの場合1.2m、または、幕部材37の全長さに対する展開された割合が40%、あるいは、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽率が40%)が設定展開長さ(たとえば、全長3mの場合1.5m、または、幕部材37の全長さに対する展開された割合50%、あるいは、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽率が50%)未満の場合、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽が50%未満であり、幕部材37が非展開(畳まれた状態)であると認識(判断)し、画像ON/OFFスイッチをONにしたとしても、電子制御モジュールに画像非表示信号を送信し、LEDディスプレイ17に画像が表示されない。
【0085】
シェード36(幕部材37)をさらに縦方向(下方)へ展開し、展開検知センサから送信された幕部材37の展開長さ(たとえば、全長3mの場合2.1m、または、幕部材37の全長さに対する展開された割合が70%、あるいは、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽が70%)が設定展開長さを超えた場合、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽が50%以上であり、コントローラは、幕部材37が展開済み(展開状態)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに所定の画像(選択された画像)および画像表示信号を送信する。画像および画像表示信号を受信した電子制御モジュールは、それらLED素子22の発光色を調整しつつそれらLED素子22の輝度を調整し、コントローラから送信された所定の画像(フルカラーの動画またはフルカラーの静止画)を幕部材37のLEDディスプレイ17を利用して表示する。
【0086】
シェード36では、幕部材37のうちの縦方向へ展開させた部分に設置したそれらLEDディスプレイ17のみに動画または静止画を表示する。なお、図13に示すように、幕部材の全域が縦方向へ展開された場合(全展開)、コントローラから電子制御モジュールに画像表示信号が継続して送信され、電子制御モジュールが所定の画像を幕部材37のLEDディスプレイ17に表示する。
【0087】
図13の状態から操作コード39を下方に引っ張り、幕部材37を上方へ移動させ、シェード36(幕部材37)を縦方向へ蛇腹状に畳むと、畳まれた幕部材37に対する非展開信号が展開検知センサからコントローラに送信されるとともに、展開中の幕部材37に対する展開信号が展開検知センサからコントローラに送信される。コントローラは、畳まれた幕部材37に対する画像非表示信号を電子制御モジュールに送信し、電子制御モジュールが畳まれた幕部材37のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。なお、展開中の幕部材37に対する画像表示信号は継続し、展開中の幕部材37のLEDディスプレイ17に対する画像の表示が継続される。
【0088】
操作コード39を下方に引っ張り、シェード36(幕部材37)を縦方向へ蛇腹状に畳んで図13の状態から図15の状態になり、展開中の幕部材37の展開長さが設定展開長さ未満になり、幕部材37によるシェード36の正面の視界遮蔽が50%未満になると、コントローラは、幕部材37が非展開(畳まれた状態)であると認識(判断)し、電子制御モジュールに画像非表示信号を送信する。画像非表示信号を受信した電子制御モジュールは、展開中の幕部材37のLEDディスプレイ17に表示されている画像を非表示にする。シェード36では、縦方向へ展開した状態の幕部材37が該縦方向へ畳まれた場合、幕部材37のうちの畳まれた部分における動画または静止画の表示が停止する。
【0089】
シェード36は、幕部材37の他方の面41(一面)に設置されたLEDディスプレイ17を有し、LEDディスプレイ17のLED素子22を利用して幕部材37の他方の面41に所定の画像を動画または静止画として表示するから、シェード36を任意の場所に設置した状態で所定の画像を動画または静止画としてその片面に表示することができ(幕部材37の一方の面40と他方の面41とにLEDディスプレイ17を設置することでシェード36(幕部材37)の両面に動画または静止画を表示することができる。)、任意の場所に設置したシェード36を利用して所定の動画または静止画を見せることができる。シェード36は、所定の画像を動画または静止画として幕部材37の他方の面41(一面)に表示することで、シェード36を利用して各種情報を伝えることができ、シェード36を各種情報の伝達媒体として利用することができる。シェード36は、幕部材37の他方の面41(一面)に設置されたLEDディスプレイ17に各種の異なる動画または静止画を表示することで、その動画または静止画によってシェード36を装飾することができ、シェード36を設置した箇所を飾る装飾品やイルミネーションとして利用することができる。
【0090】
シェード36は、縦方向へ畳まれた幕部材37においてLEDディスプレイ17に表示された動画または静止画を視認することはできないから、幕部材37のうちの縦方向へ展開させた部分に設置したそれらLEDディスプレイ17のみに動画または静止画を表示することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中の幕部材37において動画または静止画を表示することで、展開中の幕部材37において動画または静止画を見せることができる。
【0091】
シェード36は、縦方向へ畳んだ状態の幕部材37がたとえば縦方向へ50%以上展開した時点でLEDディスプレイ17に動画または静止画を表示することで、動画または静止画を幕部材37において確実に視認可能にすることができ、視界を50%以上遮蔽した幕部材37において動画または静止画を確実に見せることができる。ブラインド36は、視界を50%未満遮蔽した幕部材37において動画または静止画を表示することがないから、動画や静止画の表示無駄を省くことができるとともに、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができる。
【0092】
シェード36は、縦方向へ畳まれた幕部材37においてLEDディスプレイ17に表示された動画または静止画を視認することはできないから、幕部材37が縦方向へ展開した状態から縦方向へ畳まれた場合、畳まれた幕部材37における動画または静止画の表示が停止することで、動画や静止画の表示無駄を省くことができ、LEDディスプレイ17において消費される電力の省エネを図ることができるとともに、展開中の幕部材37において動画または静止画を表示することで、展開中の幕部材37のみにおいて動画または静止画を見せることができる。
【符号の説明】
【0093】
10A ブラインド
10B ブラインド
11 スラット
12 ヘッドボックス
13 ボトムレール
14 ラダーコード
15 昇降コード
16 マルチ操作棒
17 高輝度LEDディスプレイ(自発光型ディスプレイ)
18 昇降コード
19 一方の面
20 他方の面
21 フレキシブル基板
22 LED素子(LEDチップ)
23 一方の面
24 他方の面
25 紫外線遮蔽保護フィルム
26 スラット
27 ヘッドボックス
28 ランナーフック
29 ハンガー
30 バランスウエイト
31 ボトムコード
32 操作バトン
33 ドライブコード
34 一方の面
35 他方の面
36 シェード
37 幕部材
38 ヘッドレール
39 操作コード
40 一方の面
41 他方の面
図1
図2
図3
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図5
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