特許第6883914号(P6883914)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6883914
(24)【登録日】2021年5月13日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】冷却制御システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/475 20060101AFI20210531BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20210531BHJP
【FI】
   B41J2/475 Z
   H01L23/46 Z
【請求項の数】20
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-232331(P2017-232331)
(22)【出願日】2017年12月4日
(65)【公開番号】特開2018-99882(P2018-99882A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2020年12月2日
(31)【優先権主張番号】15/384,417
(32)【優先日】2016年12月20日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100158551
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 貴明
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ジェイ・マコンビル
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・エム・ルフェーブル
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・アール・ムーア
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ケイ・ハーマン
【審査官】 川原 光司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−535417(JP,A)
【文献】 特開平10−220947(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/475
H01L 23/29
H01L 23/34−23/36
H01L 23/373−23/427
H01L 23/44
H01L 23/467−23/473
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザのパワーを計測するパワーメータと、
加熱された流体で充填された熱タンクと、
冷却された流体で充填された冷却タンクと、
前記熱タンクから供給される加熱された流体の量と、前記冷却タンクから供給される冷却された流体の量とを調整し、計測された前記レーザの前記パワーに応じて冷却ブロックを介して循環する混合流体の温度を調整するように構成された温度コントローラと、
前記冷却ブロックに接続されたチップと
を備え、
前記温度コントローラが、計測された前記レーザの前記パワーに応じて前記混合流体の前記温度を調整することで、前記チップが過熱するのを防止し且つ凝縮が前記チップ上で生じるのを防止する、
冷却制御システム。
【請求項2】
前記加熱された流体及び前記冷却された流体を混合するように構成されたミキサをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記温度コントローラが、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたデータバスと、
コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体と
を備え、
前記コンピュータ使用可能媒体が前記データバスに結合され、前記コンピュータプログラムコードが、
前記プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、
前記レーザの前記パワーを監視し、
前記レーザの前記パワーに応じて前記冷却された流体及び前記加熱された流体の混合物を提供するように前記ミキサを制御するように構成されている、
請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記冷却ブロックが、
前記混合された加熱された流体及び冷却された流体の伝達を受け入れるマニホールドをさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記加熱された流体及び前記冷却された流体が、熱伝導性流体をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記チップがディジタルマイクロミラー装置チップを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記レーザ及び前記チップは、印刷システムに関連付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記冷却ブロックを前記チップに接続することをさらに含む、請求項1に記載のシステム
【請求項9】
パワーメータによってレーザのパワーを計測することと、
加熱素子によって熱タンク内の流体を加熱することと、
冷却素子によって冷却タンク内の流体を冷却することと、
冷却ブロックを介して、前記加熱された流体と前記冷却された流体の組み合わせを循環させることと、
チップが過熱するのを防止し且つ凝縮が前記チップ上に生じるのを防止するために、前記計測された前記レーザのパワーに応じて前記加熱された流体の量と前記冷却された流体の量とを調整することによって、前記冷却ブロックを介して循環する前記流体の温度を調整することと
を備える、温度制御方法。
【請求項10】
ミキサによって、前記加熱された流体及び前記冷却された流体を混合することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
温度コントローラが、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたデータバスと、
コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体と
を備え、
前記コンピュータ使用可能媒体が前記データバスに結合され、前記コンピュータプログラムコードが、
前記プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、
前記レーザの前記パワーを監視し、
前記ミキサを制御して、前記レーザの前記パワーに応じて前記冷却された流体及び前記加熱された流体の混合物を提供するように構成されている、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記冷却ブロックが、前記混合された加熱された流体及び冷却された流体の伝達を受け入れるチャンネルをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記加熱された流体及び前記冷却された流体が、熱伝導性流体をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザ及び前記チップは、印刷システムに関連付けられている、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
レーザ及びDMDチップを備える熱変色プリンタと、
前記レーザのパワーを計測するパワーメータと、
熱タンクから供給される加熱された流体の量及び冷却タンクから提供される冷却されたれた流体の量を調整して、計測された前記レーザの前記パワーに応じて、組み合わされた流体の温度を調整するように構成された温度コントローラと、
前記DMDチップに接続された冷却ブロックとを備え、
前記温度コントローラが、計測された前記レーザの前記パワーに応じて前記流体の前記温度を調整することで、前記DMDチップが過熱するのを防止し且つ凝縮が前記DMDチップ上で生じるのを防止する、
冷却制御装置。
【請求項16】
前記加熱された流体及び前記冷却された流体を混合するように構成されたミキサをさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記温度コントローラが、
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されたデータバスと、
コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体と
を備え、
前記コンピュータ使用可能媒体が前記データバスに結合され、前記コンピュータプログラムコードが、
前記プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、
前記レーザの前記パワーを監視し、
前記レーザの前記パワーに応じて前記冷却された流体及び前記加熱された流体の混合物を提供するように前記ミキサを制御するように構成されている、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記冷却ブロックが、前記混合された加熱された流体及び冷却された流体の送達を受け入れるマニホールドをさらに備える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記加熱された流体及び前記冷却された流体が、熱伝導性流体をさらに含む、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記冷却ブロックの外装を被覆する断熱材をさらに備える、請求項16に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、一般に、印刷の分野に関する。実施形態はまた、熱伝達のための方法及びシステムに関する。実施形態は、さらに、チップ温度を制御するための方法及びシステムに関する。実施形態は、さらに、冷却剤温度がDMDチップ上に入射するパワーの関数である可変冷却制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
熱変色印刷システムは、ディジタルマイクロミラー装置(DMD)を使用してターゲットにエネルギを選択的に送達するためにレーザを使用する。入射エネルギ(通常はレーザ光)は、ターゲットの表面上に分散された熱変色性インクを活性化する。DMDチップ(及びその内部構成要素)が臨界温度(約70℃)を超えた場合、損傷が起こる可能性がある。
【0003】
その結果、現在の技術には限界がある。そのような印刷システムにおけるDMDチップは、最高温度に到達する前に約20秒間80%の電力で動作することができる。印刷システムが100%の電力で且つ100%のデューティサイクルで動作するのを可能とする温度制御システムを開発することが有利であろう。
【0004】
1つのオプションは、印刷システムに関連する冷却技術を改善することである。しかしながら、より低い温度はDMDチップ上の凝縮をもたらすことから、冷却剤の温度を下降させることは問題がある。凝縮は、チップを汚染する及び/又はシステムに致命的な損傷を与える可能性がある。
【0005】
そのため、以下の実施形態に開示されるように印刷システムに冷却剤の動的制御を提供するシステム及び方法が当該技術分野において必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の概要は、開示された実施形態に固有の革新的な特徴のいくつかの理解を容易とするために提供され、完全な説明であることを意図したものではない。実施形態の様々な態様の完全な理解は、全体として、明細書、特許請求の範囲、図面及び要約全体を考慮することによって得ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、開示された実施形態の1つの態様は、チップ温度を制御するための方法及びシステムを提供することである。
【0008】
開示された実施形態の他の態様は、チップの熱レベルを調整するためのバンヤンプリンタに関連付けられた制御システムを提供することである。
【0009】
開示された実施形態のさらに他の態様は、冷却剤温度がDMDチップ上に入射するパワーの関数である可変冷却制御システムについての改良された方法及びシステムを提供することである。
【0010】
上述した態様並びに他の目的及び利点は、本願明細書に記載されるようにここで達成されることができる。冷却制御システムは、レーザのパワーを計測するパワーメータと、冷却ブロックを介して循環する流体の温度を調整するように構成された温度コントローラと、冷却ブロックに接続されたチップとを備え、温度コントローラが、チップが過熱するのを防止し且つ凝縮がチップ上で生じるのを防止するために冷却剤の温度を調整する。
【0011】
温度制御方法は、パワーメータによってレーザのパワーを計測することと、冷却ブロックを介して流体を循環させることと、DMDチップが過熱するのを防止し且つ凝縮がチップ上に生じるのを防止するために、計測されたレーザのパワーに応じて冷却ブロックを介して循環する流体の温度を調整することとを備える。
【0012】
同様の参照番号が別個の図面を通して同一又は機能的に類似の要素を指し且つ明細書に組み込まれて明細書の一部を形成する添付図面は、詳細な説明とともに、実施形態をさらに説明し、本願明細書に開示される実施形態を説明するように機能する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、開示された実施形態にしたがって実装されたコンピュータシステムのブロック図を示している。
図2図2は、本実施形態の態様が実装されることができるデータ処理装置のネットワークのグラフィカル表現を示している。
図3図3は、例示的な実施形態にかかる、図1に示されたデータ処理システムの動作を指示するコンピュータソフトウェアシステムを示している。
図4図4は、開示された実施形態にしたがって実装された印刷システムのブロック図を示している。
図5図5は、開示された実施形態にしたがって実装されたDMDチップ及び冷却ブロックアセンブリのブロック図を示している。
図6図6は、開示された実施形態にかかるチップの温度を動的に制御するためのシステムを示している。
図7図7は、開示された実施形態にかかるチップの温度を制御するための方法に関連付けられたステップを示すフローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0014】
これらの非限定的な例において記載される特定の値及び構成は、変更可能であって単に少なくとも1つの実施形態を説明するために引用されており、その範囲を限定するものではない。
【0015】
本発明の例示的な実施形態が示される添付図面を参照しながら以下においてより完全に実施形態がここで記載される。本願明細書に開示された実施形態は、多くの異なる形態で具現化されることができ、本願明細書に記載された実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が完璧且つ完全であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。同様の符号は、全体を通して同様の要素を指す。本願明細書において使用される場合、用語「及び/又は」は、関連する列挙項目のうちの1つ以上の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0016】
以下の非限定的な例において記載される特定の値及び構成は、変更可能であって単に1つ以上の実施形態を説明するために引用されており、その範囲を限定するものではない。
【0017】
本願明細書において使用される用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本願明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に他を示さない限り、複数形も同様に含むように意図されている。本願明細書において使用される場合、用語「備える(comprises)」及び/又は「備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことがさらに理解される。
【0018】
他に定義されない限り、本願明細書において使用される全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。一般に使用される辞書に定義されたものなどの用語は、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本願明細書において明示的にそのように定義されない限り、理想化された又は過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解される。
【0019】
図1から図3は、本発明の実施形態が実装されることができるデータ処理環境の例示的な図として提供される。図1から図3は、例示されたものにすぎず、開示された実施形態の態様又は実施形態が実装されることができる環境に関するいかなる限定も主張又は示唆することを意図するものではないことが理解されるべきである。開示された実施形態の精神及び範囲から逸脱することなく、示された環境に対する多くの変更を行うことができる。
【0020】
本願明細書に開示された方法及びシステムを実装するためのプログラミングを実行するコンピュータシステム100のブロック図が図1に示されている。コンピュータ110の形態の一般的なコンピューティング装置は、処理ユニット102と、メモリ104と、リムーバブル記憶装置112と、非リムーバブル記憶装置114とを含むことができる。メモリ104は、揮発性メモリ106及び不揮発性メモリ108を含むことができる。コンピュータ110は、揮発性メモリ106及び不揮発性メモリ108、リムーバブル記憶装置112及び非リムーバブル記憶装置114などの様々な一時的及び非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピューティング環境に対するアクセスを含むか又は有することができる。コンピュータ記憶装置は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)及び電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD ROM)、ディジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又はコンピュータ可読命令並びにビデオのフレームを含むデータを含むデータを記憶することができる任意の他の媒体を含む。
【0021】
コンピュータ110は、入力部116、出力部118、及び通信接続部120を含むコンピューティング環境に対するアクセスを含むか又は有することができる。コンピュータは、1つ以上のリモートコンピュータ又は装置に接続するために通信接続部を使用してネットワーク環境において動作することができる。リモートコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、ネットワークPC、ピアデバイス又は他の一般的なネットワークノードなどを含むことができる。リモートデバイスは、センサ、カメラ、加速度計、ジャイロスコープ、複合機、プリンタ、トラッキング装置などを含むことができる。本願明細書に開示された実施形態において、複合機は、プリンタ、印刷システム、ファクシミリ装置、複写機、スキャナ、又はそれらのいくつかの組み合わせを含むことができる。通信接続部は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又は他のネットワークを含むことができる。この機能性は、以下の図2に関連する説明においてより完全に記載される。
【0022】
出力部118は、コンピュータモニタとして最も一般的に提供されるが、任意のコンピュータ出力装置を含むことができる。出力部118はまた、コンピュータシステム100に関連付けられたデータ収集装置を含むことができる。さらに、コンピュータキーボード及び/又はコンピュータマウス、コンピュータトラックパッドなどのポインティングデバイスを一般に含む入力部116は、ユーザがコンピュータシステム100を選択して指示するのを可能とする。ユーザインターフェースは、出力部118及び入力部116を使用して設けられることができる。出力部118は、ユーザのためにデータ及び情報を表示し且つグラフィカルユーザインターフェース(GUI)130を対話的に表示するためのディスプレイとして機能することができる。
【0023】
用語「GUI」は、一般に、コンピュータモニタ画面上にグラフィカルに表示されたアイコン、メニュー、及びダイアログボックスにより、プログラム、ファイル、オプションなどを表す一種の環境を指すことに留意されたい。ユーザは、画面に直接接触することにより、及び/又は例えばマウスなどのポインティングデバイスなどのユーザ入力装置116によってポインティングしてクリックすることにより、及び/又はキーボードを用いて、そのようなオプションを選択して起動するためにGUIと相互作用することができる。GUIは、これらの要素を処理してユーザの行動を報告するための標準的なソフトウェアルーチン(例えば、モジュール125)を提供することから、特定の項目は、全てのアプリケーションにおいてユーザに対して同じように機能することができる。GUIは、さらに、以下に説明されるように電子サービス画像フレームを表示するために使用されることができる。
【0024】
例えば、本願明細書において記載される他のモジュールを表すことができるプログラムモジュール125などのコンピュータ可読命令は、コンピュータ可読媒体に記憶され、コンピュータ110の処理ユニット102によって実行可能である。プログラムモジュール125は、コンピュータアプリケーションを含むことができる。ハードドライブ、CD−ROM、RAM、フラッシュメモリ、及びUSBドライブは、コンピュータ可読媒体を含む物品の単なる例である。
【0025】
図2は、本発明の態様が実装されることができるデータ処理システム200のネットワークのグラフィカル表現を示している。ネットワークデータ処理システム200は、本発明の実施形態が実装されることができるコンピュータのネットワークである。システム200は、プログラムモジュール125などのソフトウェアモジュールの文脈において実装されることができることに留意されたい。システム200は、1つ以上のクライアント210、212、及び214と通信するネットワーク202を含む。ネットワーク202は、様々な装置とコンピュータシステム100などのネットワークデータ処理システム内でともに接続されたコンピュータとの間の通信リンクを提供するために使用されることができる媒体である。ネットワーク202は、有線通信リンク、無線通信リンク、又は光ファイバケーブルなどの接続を含むことができる。ネットワーク202は、さらに、1つ以上のサーバ206、プリンタ、複写機、スキャナ、複合機、センサ、アクチュエータ、ミキサ、制御モジュールなどの1つ以上の外部装置204、及び、例えば、メモリ又はデータベース208などのメモリ記憶装置と通信することができる。
【0026】
示された例において、プリンタ204及びサーバ206は、記憶ユニット208とともにネットワーク202に接続する。さらに、クライアント210、212、及び214は、ネットワーク202に接続する。これらのクライアント210、212、及び214は、例えば、パーソナルコンピュータ又はネットワークコンピュータとすることができる。図1に示されるコンピュータシステム100は、例えば、クライアント210、212、及び/又は214などのクライアントとすることができる。あるいは、クライアント210、212、及び214はまた、例えば、カメラ、トラッキング装置、センサ、加速度計、ジャイロスコープ、複合機、プリンタ、スキャナなどとすることができる。
【0027】
コンピュータシステム100はまた、設計上の検討事項に応じてサーバ206などのサーバとして実装されることができる。示された例において、サーバ206は、ブートファイル、オペレーティングシステム・イメージ、アプリケーション、及びクライアント210、212、及び214、及び/又はプリンタ204に対するアプリケーション更新などのデータを提供する。この例において、クライアント210、212、及び214及びプリンタ204は、サーバ206に対するクライアントである。ネットワークデータ処理システム200は、示されていない追加のサーバ、クライアント、及び他の装置を含むことができる。具体的には、クライアントは、同等のコンテンツを提供するサーバのネットワークの任意のメンバに接続することができる。
【0028】
示された例において、ネットワークデータ処理システム200は、相互通信するために一連のプロトコルの伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用するネットワーク及びゲートウェイのワールドワイドコレクションを表すネットワーク202を有するインターネットである。インターネットの中心には、データ及びメッセージをルーティングする数千もの商用、政府、教育及び他のコンピュータシステムから構成される主要ノード又はホストコンピュータ間の高速データ通信回線のバックボーンがある。もちろん、ネットワークデータ処理システム200はまた、例えば、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、又はワイドエリアネットワーク(WAN)などの多数の異なる種類のネットワークとして実装されることができる。図1及び図2は、例として意図されており、本発明の異なる実施形態についてのアーキテクチャ上の限定として意図されるものではない。
【0029】
図3は、図1に示されるコンピュータシステム100などのデータ処理システムの動作を指示するために使用することができるコンピュータソフトウェアシステム300を示している。ソフトウェアアプリケーション305は、図1に示されるメモリ104、リムーバブル記憶装置112、又は非リムーバブル記憶装置114に記憶されることができ、一般に、カーネル又はオペレーティングシステム310及びシェル又はインターフェース315を含む及び/又はそれらに関連付けられている。モジュール125などの1つ以上のアプリケーションプログラムは、データ処理システム100による実行のために「ロード」(すなわち、リムーバブル記憶装置112からメモリ104に転送される)されることができる。データ処理システム100は、ユーザ320によってアクセス可能な入力部116及び出力部118を含むことができるユーザインターフェース315を介してユーザコマンド及びデータを受信することができる。そして、これらの入力は、オペレーティングシステム310及び/又はソフトウェアアプリケーション305及びその任意のソフトウェアモジュール125からの命令に応じてコンピュータシステム100によって作用されることができる。
【0030】
一般に、プログラムモジュール(例えば、モジュール125)は、限定されるものではないが、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データ型及び命令を実装するルーチン、サブルーチン、ソフトウェアアプリケーション、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含むことができる。さらに、当業者は、開示された方法及びシステムが、例えば、ハンドヘルドデバイス、マルチプロセッサシステム、データネットワーク、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル民生用電子機器、ネットワーク化されたパーソナルコンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、サーバなどの他のコンピュータシステム構成によって実施されることができることを理解するであろう。
【0031】
本願明細書において利用されるモジュールという用語は、特定のタスクを実行する又は特定の抽象データ型を実装するルーチン及びデータ構造の集合を指すことができることに留意されたい。モジュールは、以下の2つの部分から構成されることができる:他のモジュール又はルーチンによってアクセスされることができる定数、データ型、変数、及びルーチンを一覧表示するインターフェース;及び通常はプライベートであり(そのモジュールにのみアクセス可能である)且つモジュール内でルーチンを実際に実装するソースコードを含む実装。用語モジュールはまた、単にワード処理、会計、在庫管理などの特定のタスクの実行において支援するために設計されたコンピュータプログラムなどのアプリケーションを指すことができる。
【0032】
インターフェース315(例えば、グラフィカルユーザインターフェース130)は、ユーザ320が追加の入力を供給したり又は特定のセッションを終了したりすることができるとすぐに、結果を表示するように機能することができる。いくつかの実施形態において、オペレーティングシステム310及びGUI130は、「Windows」システムの文脈において実装されることができる。もちろん、他の種類のシステムも可能であることが理解されることができる。例えば、従来の「Windows」システムよりもむしろ、例えば無線システムにおいてより一般に使用されるリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)などの他のオペレーションシステムもまた、オペレーティングシステム310及びインターフェース315に関して使用されることができる。ソフトウェアアプリケーション305は、例えば、本願明細書において示されて記載されたものなどのステップ又は論理演算を実行するための命令を含むことができるモジュール125を含むことができる。
【0033】
以下の説明は、図1から図3に示されるプログラムモジュール125、並びにデータ処理システム200及びネットワーク202とともにコンピュータシステム100などのデータ処理システムの文脈において具現化されることができる本発明の実施形態に関して提示されている。しかしながら、本発明は、任意の特定のアプリケーション又は任意の特定の環境に限定されるものではない。代わりに、当業者は、本発明のシステム及び方法が、有利には、データベース管理システム、ワードプロセッサなどを含む様々なシステム及びアプリケーションソフトウェアに適用されることができることを見出すであろう。さらに、本発明は、Macintosh、UNIX(登録商標)、LINUXなどを含む様々な異なるプラットフォーム上で具現化されることができる。したがって、以下の例示的な実施形態の記載は、例示のためのものであり、限定とみなされるものではない。
【0034】
図4は、1つの実施形態にかかる印刷システム400における主要な構成要素のハイレベルブロック図を示している。媒体405は、その外面に熱変色性インクを有するブランク媒体を含むことができる。DMDミラーアレイモジュール410は、イメージングLDA415からイメージング経路420へと及び最終的にはイメージング面425において媒体405上に光を導くことができる。
【0035】
予熱LDA430から構成される予熱LDAサブシステムは、熱変色性インクが可視マーキングを露出及び露呈し始める点の直下の温度点まで熱変色性インクをもたらすことができる媒体405にエネルギを導くことができる。
【0036】
DMDミラーアレイモジュール410上のイメージングLDA415から供給されるレーザ光は、極端な熱上昇を引き起こす。本願明細書に開示された実施形態は、より効率的にDMDチップから離れるように熱を伝導するために高い熱伝導性及び非導電性グリース及び冷却ブロックにおいて電気的に絶縁された冷却剤を利用する。
【0037】
図5は、開示された実施形態にかかるDMDミラーアレイモジュール410のより詳細な図を示している。DMDチップ505は、基板510上に配設されている。チップ505及び基板510は、印刷回路基板(PCB)520上に設けられたソケット515に動作可能に接続されることができる。PCB520は、DMDチップ505と通信して制御するために使用される回路及び/又は電子部品を含む。PCB520は、さらに、コンピュータシステム100などのコンピューティング装置と通信してそれからの命令を受信するように構成されることができる。
【0038】
DMDチップ505及びPCB510の下方において、冷却ブロック525は、DMDチップ505から離れるように熱を伝達するように構成されることができる。DMDチップ505の温度を計測するために、サーミスタ530がDMDチップ505に接続されることができる。サーミスタは、一般に、抵抗器の抵抗が抵抗器の温度に依存する抵抗器であると理解される。それゆえに、サーミスタ530の抵抗は、サーミスタ530における温度と相関させることができる。サーミスタ530は、代替的に、温度計などの他の温度計測装置として具現化されてもよいことが理解されるべきである。
【0039】
肩付きネジ535は、冷却ブロックを通って伸びることができ、コンプレイントワッシャー540を係合し且つナット545を押すことができる。肩付きネジ535は、DMDチップ505/PCB510に接触して適所に冷却ブロックを保持するために使用される。追加の絶縁バネ550は、冷却ブロックとDMDチップ505との間の良質な接触を確実にするために使用されることができる。
【0040】
電気的障壁555は、冷却ブロック525とDMDチップ505との間の界面において冷却ブロック525に塗布されることができる。特定の実施形態において、電気的障壁555は、シリコン層、シート又は基材、ポリマー、ゴム、セラミックス、プラスチック、又は他の同様の材料として具現化されることができる。
【0041】
冷却ブロック525は、冷却剤循環システム560とインラインで取り付けられる。冷却剤循環システムは、入口565を介して冷却ブロック525に冷却剤を循環させる。熱は、冷却ブロック525内にあるときに冷却剤に伝達された後、出口570を介して冷却ブロック525から循環される。任意数のポンプ、ダクト、マニホールド、圧縮機、冷媒、又は他のそのような装置は、冷却剤循環システム560に関連付けられて使用されることができる。特定の実施形態において、冷却剤循環システム560は、ポンプ、冷凍機、熱ポンプ、チラー、又は他のそのようなシステムを備えることができる。特定の実施形態において、冷却剤は、不凍液(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、又はプロピレングリコール)、オイル(鉱物油、切削油、シリコーン油)、冷媒(R−12、R−22、R−134a)などを含むことができる。
【0042】
図6は、DMD又はDLPチップ505の温度を調整するためのシステム600の追加の実施形態を示している。システムは、可変冷却制御システム600として特徴付けることができる。実施形態において、冷却剤605の温度は、DMDチップ505上に入射するレーザパワーに応じて決定されることができる。入射レーザパワーは、パワーメータ615によって決定されることができる。レーザパワーはまた、LDA415への入力電圧の関数として決定されることができることに留意されたい。代替的に又は追加的に、冷却剤605の温度がDMDチップの温度及び/又はレーザのパワーに応じて決定されるように、サーミスタ610又は温度計が使用されることができる。
【0043】
システムは、サーミスタ610からの温度情報又はパワーメータ615からのパワー情報が提供されるコントローラ620を含むことができる。コントローラ620はまた、レーザパワー、LDA電圧、又はDMDチップ温度に関する情報を受信することができる。いくつかの実施形態において、コントローラ620は、図1から図3に示されるように様々な他の構成要素に接続されたコンピュータ又はコンピューティング装置を備えることができることが理解されるべきである。コンピューティング装置は、電子データを受け入れて処理し、その後に電子データとして命令を例えばミキサ650に送信するように構成されることができる。他の実施形態において、コントローラは、電圧を受け入れてミキサ650に関連付けられた弁開度を調整するように構成された機械的又は電気機械的装置を備えることができる。
【0044】
システムはまた、入口565と出口570との間の流体回路を完成する導管635を介して冷却剤605を移動させるように機能する1つ以上のポンプ625及び630を含むことができる。
【0045】
システム600は、さらに、冷却剤クーラー640及び冷却剤ヒータ645を備えることができる。冷却剤クーラー640は、冷却された冷却剤642を貯蔵するタンク641とともに、冷凍庫、熱ポンプ、チラー、又は他のそのようなシステムを備えることができる。冷却剤ヒータ645は、ボイラー、炉、ヒータ、又は他のそのような装置及び加熱された冷却剤647を貯蔵するタンク646を備えることができる。
【0046】
冷却剤クーラー640及び冷却剤ヒータ645は、ミキサ650に接続されている。ミキサ650は、混合弁及び/又は混合タンクを備えることができる。ミキサは、所望の冷却剤温度を達成するためにミキサによって合成される加熱された冷却剤647と冷却された冷却剤642との相対的比率を調整するコントローラ620によって制御される。
【0047】
DMD505の表面における温度変化は、急速に且つ頻繁に発生する可能性がある。入射レーザ光は、DMDチップ505の温度をほんの数秒でその動作閾値を超えさせる可能性がある。DMDチップ505から離れるように熱を伝達するために、冷却剤605は、冷却ブロック525を介して循環させることができる。しかしながら、入射レーザ光が停止しているとき、DMDチップの温度は、急激に低下する可能性がある。温度を低下させるために冷却ブロック525に供給される冷却剤605は、温度変化を悪化させる。
【0048】
特に、遮断状態がLDA415の即時停止を必要とする場合、DMDチップ505の温度は、急激に低下する可能性がある。空気中の水蒸気は、DMDチップ505の急冷外面に接触し、気体の水蒸気は、DMDチップを汚染又は損傷する可能性がある水滴になる。
【0049】
したがって、LDA415のパワーが変化するとき、冷却剤605の温度の対応する急激な変化は、(パワー増加の場合)DMDチップ505が過熱するのを防止し且つ(パワー減少の場合)DMDチップ505上の凝縮の形成を防止するために必要である。それゆえに、コントローラ620は、LDA415のレーザパワーを監視し、冷却ブロック525に所望の温度の冷却剤605を生み出すために適切な割合でクーラー640及びヒータ645から冷却剤605を提供するようにミキサ650を調整することができる。
【0050】
冷却ブロック525がDMDチップ505に対して及びDMDチップ505から熱エネルギを伝達するように構成されたマニホールド及びヒートシンクを含むことが理解されるべきである。冷却剤の温度が正しいことを確実にするために、コントローラ620は、パワーメータ615及び/又はサーミスタ530から、例えば60ヘルツ又は他の速度などの頻繁なパワー読取値を受信することができる。
【0051】
システム600は、DMDチップ505の温度又はLDA415のパワーの変化に迅速に反応するように構成されていることに留意することが重要である。1つの実施形態においてこの目的を達成するために、冷却剤クーラー640に関連付けられたタンク641は、特定の温度に維持されることができる。冷却剤クーラータンク641における冷却剤642の温度は、レーザからの100%のパワーにさらす際に所望のレベルにDMDチップ505を維持するのに必要な温度に応じて予め決定されることができる。実施形態において、この温度は、0℃とすることができるが、他のタンク温度が設計上の検討事項に応じて選択されることができる。
【0052】
同様に、冷却剤ヒータ645は、所定温度にヒータタンク646内の冷却剤647を維持することができる。ヒータタンク646内の冷却剤647の温度は、凝縮がDMDチップ505上に形成されるのを防止するために必要な温度に応じて予め決定されることができる。実施形態において、その温度は、20℃とすることができるが、他のタンク温度が設計上の検討事項に応じて選択されることができる。
【0053】
冷却ブロック525とDMDチップ505との間の界面は、チップが冷却ブロック525及び冷却剤605を介して接地するのを防止するために電気的障壁555を含むことができる。断熱材660は、環境状態が冷却ブロック525とDMDチップ505との間の熱伝達に影響を与えるのを防止するために冷却ブロック525を囲むことができる。導管635及びシステム内の他のインターフェースが同様に絶縁されてもよい。
【0054】
レーザパワーが100%の容量である場合、コントローラ620は、ミキサ650においてヒータ645及び熱タンク646からの冷却剤の流れを遮断することができる。レーザパワーが突然停止した場合、例えば、遮断状態のために、コントローラ620は、クーラー640及びクーラータンク641からの流れを直ちに遮断し且つヒータ645及び熱タンク646からの流れを完全に開放することができる。これは、凝縮がDMDチップ505上に形成する温度を上回ってDMDチップ505の温度を維持するために、温かい冷却剤647が冷却ブロック525に流れるのを可能とする。レーザの再関与の際、コントローラ620は、ミキサ650からの加熱及び冷却された冷却剤の流れを動的に調整することができる。調整は、パワーメータによって報告されたパワーレベルに直接関連付けることができる。
【0055】
実施形態において、パワーレベルと冷却剤温度との間の予め定義された関係が確立されることができる。コントローラは、ミキサ650から出る冷却剤605の所望の温度を達成するために、加熱された冷却剤647及び冷却された冷却剤642の量を調整するためにこの関係を使用することができる。その後に冷却ブロック525を介して循環する冷却剤605は、冷却剤605の一部の容積をクーラー640へと導き且つ冷却剤605の一部の容積をヒータ645へと導く1つ以上の弁へと再循環させることができる。
【0056】
他の実施形態において、コントローラ620は、DMDチップ505の温度を監視する温度計又はサーミスタ610に独立して又は追加的に接続されることができる。そのような実施形態において、チップ505からの温度読取値は、冷却ブロック525を介して流れる冷却剤605の所望の温度を決定するための基準としてパワーメータ615から記録されたパワーと同様に使用されることができる。これは、冷却タンク641及び加熱タンク646にそれぞれ保持された対応する(及びおそらく異なる)冷却剤温度を有するDMDチップ505の最大許容温度及び最小許容温度を含むことができる。
【0057】
他の実施形態において、コントローラ620は、機械的サーモスタットなどの機械的装置として具現化されることができる。温度又はパワー読取値が変化するのにともない、機械的装置は、冷却剤605の所望の温度を達成するためにミキサ650における混合バルブを開閉するように校正されることができる。
【0058】
図7は、本願明細書に開示された実施形態にかかるチップの温度を動的に制御するための方法700に関連付けられたフローチャートを示している。本方法は、ブロック705において開始する。
【0059】
まず、ブロック710におけるオフライン段階において、レーザパワーの関数として冷却剤温度を又はチップ温度の関数として冷却剤温度を定義するアルゴリズムが定義されてコントローラ620に提供されることができる。その関係は、システム600についてのロジック制御として機能することができる。次に、オンライン段階において、熱変色性レーザ印刷システムが初期化され、ブロック715に示されるように文書をレンダリングする。パワーメータは、レーザのパワーレベルを監視し、ブロック720に示されるようにコントローラにパワーレベルを提供することができる。他の実施形態において、パワーメータの代わりに又はそれに加えて、温度センサ又はサーミスタが使用されてもよい。ブロック725において、コントローラは、ブロック710において確立された関係に応じて冷却ブロックに入る冷却剤の温度を動的に調整するためにパワー読取値(又は温度読取値)を使用することができる。
【0060】
場合によっては、ブロック725において、コントローラは、DMDチップ上の凝縮の形成を防止するために冷却ブロックに加熱された冷却剤を供給するように冷却された冷却剤の流れを完全に止めることができる。他の状況において、コントローラは、レーザパワーが100%の容量である場合、加熱された冷却剤の流れの停止を完了することができる。
【0061】
矢印730が示すように、本方法のオンライン段階は反復的である。パワーメータは、例えば、例えば60ヘルツ又は他の望ましいサンプリングレートなどの好ましい速度でパワー読取値をサンプリングして報告することができる。各サンプリングにおいて、印刷システムがブロック735に示されるように非活性化されるまで、ブロック720及び725は繰り返される。本方法は、ブロック740において終了する。
【0062】
要するに、本願明細書における実施形態は、冷却剤温度がDMDチップ上に入射するレーザパワーに関係している可変冷却制御システムを提供する。外部ライン及びインターフェースは、良好に絶縁されることができ、そのため、熱伝達の大部分は、DMDチップ及び冷却ブロックに且つDMDチップと冷却ブロックとの間に局在される。チップ内及びチップ上の凝縮を管理するために、レーザパワーがオンされて増加されるのにともない、冷却剤温度は、DMDチップ上でフルパワー入射を可能とするように低減される。レーザが突然オフになった場合、制御システムは、冷却ブロックを加熱することによって迅速に同様に反応し、そのため、凝縮は発生しない。
【0063】
実施形態は、1つのリザーバが露点を優に上回る温度に維持され且つ第2のリザーバがフルレーザパワーを可能とする低温に保持されるデュアル温度システムを含むことができる。他の実施形態において、商用温水器などのシステムは、レーザの突然の停止の場合に高速冷却剤温度上昇を供給するために使用されることができる。制御スキームはまた、冷却剤温度についてのフィードバック制御としてDMD上又はその付近の温度センサを使用することができる。
【0064】
上記に基づいて、好ましい及び代替の多数の実施形態が本願明細書に開示されることが理解される。例えば、実施形態において、冷却制御システムは、レーザのパワーを計測するパワーメータと、冷却ブロックを介して循環する流体の温度を調整するように構成された温度コントローラと、冷却ブロックに接続されたチップとを備え、温度コントローラが、チップが過熱するのを防止し且つ凝縮がチップ上で生じるのを防止するために冷却剤の温度を調整する。
【0065】
実施形態において、システムは、さらに、加熱された流体で充填された熱タンクと、冷却された流体で充填された冷却タンクと、加熱された流体及び冷却された流体を混合するように構成されたミキサとを備える。実施形態において、温度コントローラは、プロセッサと、プロセッサに結合されたデータバスと、コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体とを備え、コンピュータ使用可能媒体がデータバスに結合され、コンピュータプログラムコードが、プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、レーザのパワーを監視し、レーザのパワーに応じて冷却された流体及び加熱された流体の混合物を提供するようにミキサを制御するために構成されている。
【0066】
実施形態において、冷却ブロックは、さらに、混合された加熱された流体及び冷却された流体の伝達を受け入れるためのマニホールドを備える。実施形態において、加熱された流体及び冷却された流体は、さらに、熱伝導性流体を含む。
【0067】
他の実施形態において、チップは、ディジタルマイクロミラー装置チップを含み、レーザ及びチップは、印刷システムに関連付けられている。
【0068】
他の実施形態において、温度制御方法は、パワーメータによってレーザのパワーを計測することと、冷却ブロックを介して流体を循環させることと、チップが過熱するのを防止し且つ凝縮がチップ上に生じるのを防止するために、計測されたレーザのパワーに応じて冷却ブロックを介して循環する流体の温度を調整することとを備える。
【0069】
実施形態において、本方法は、さらに、加熱素子によって熱タンク内の流体を加熱することと、冷却素子によって冷却タンク内の流体を冷却することと、ミキサによって加熱された流体及び冷却された流体を混合することとを備える。
【0070】
本方法の実施形態において、温度コントローラは、プロセッサと、プロセッサに結合されたデータバスと、コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体とを備え、コンピュータ使用可能媒体がデータバスに結合され、コンピュータプログラムコードが、プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、レーザのパワーを監視し、レーザのパワーに応じて冷却された流体及び加熱された流体の混合物を提供するようにミキサを制御するために構成されている。
【0071】
実施形態において、冷却ブロックは、さらに、混合された加熱された流体及び冷却された流体の伝達を受け入れるためのマニホールドを備える。実施形態において、加熱された流体及び冷却された流体は、さらに、熱伝導性流体を含む。
【0072】
実施形態において、本方法は、冷却ブロックをチップに接続することを備える。他の実施形態において、レーザ及びチップは、印刷システムに関連付けられている。
【0073】
さらに他の実施形態において、冷却制御装置は、レーザ及びDMDチップを備える熱変色プリンタと、レーザのパワーを計測するパワーメータと、流体の温度を調整するように構成された温度コントローラと、DMDチップに接続された冷却ブロックとを備え、温度コントローラが、チップが過熱するのを防止し且つ凝縮がチップ上で生じるのを防止するために流体の温度を調整する。
【0074】
実施形態において、装置は、さらに、熱タンク及び流体を加熱するように構成された加熱素子と、冷却タンク及び流体を冷却するように構成された冷却素子と、加熱された流体及び冷却された流体を混合するように構成されたミキサとを備える。
【0075】
実施形態において、温度コントローラは、プロセッサと、プロセッサに結合されたデータバスと、コンピュータプログラムコードを具現化するコンピュータ使用可能媒体とを備え、コンピュータ使用可能媒体がデータバスに結合され、コンピュータプログラムコードが、プロセッサによって実行可能な命令を含み、且つ、レーザのパワーを監視し、レーザのパワーに応じて冷却された流体及び加熱された流体の混合物を提供するようにミキサを制御するために構成されている。
【0076】
実施形態において、冷却ブロックは、さらに、混合された加熱された流体及び冷却された流体の伝達を受け入れるためのマニホールドを備え、加熱された流体及び冷却された流体が、さらに、熱伝導性流体を含む。
【0077】
他の実施形態において、装置は、さらに、冷却ブロックの外装を被覆する断熱材を備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7