【実施例】
【0240】
実施例1:化合物1の合成
【化73】
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スキーム11.
【化74】
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0℃のHCl(濃、39mL)中の5−メトキシ−2−ニトロアニリン(5g,29.7mmol)の撹拌混合物に、H
2O(19mL)中のNaNO
2(2.05g,29.7mmol)の溶液を滴下した。内部温度を10℃未満に維持した。滴下後、その混合物を室温において1時間撹拌した。ジアゾニウム塩を濾過によって回収し、次の工程において使用した。室温において高速撹拌した状態の結晶化皿内のそのジアゾニウム塩に、H
2O(7mL)中のNaN
3(1.93g,29.6mmol)の溶液を滴下した。ガス発生が止んだ後(3時間)、それを濾過した。回収された固体をMeOHから再結晶化することにより、4.342g(2工程で収率75%)の生成物13を黄色固体として得た。室温のEtOH(40mL)中の、フェニルアジド13(1.94g,10mmol)とジエチル1,3−アセトン−ジカルボキシレート(diacrboxylate)(2.20mL,12mmol)との混合物に、Et
3N(1.67mL,12mmol)を加えた。その混合物を室温において60時間撹拌した後、最初の懸濁液は、透明の黄色溶液になった。その溶液を真空下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中10%〜40%EtOAc)によって精製することにより、2.905gのトリアゾール14を黄色固体として得た。MS:[M+1]=379.
【0241】
Pd/C(10wt%,407mg,0.38mmol)を含むEtOH(50mL)中の上記トリアゾール14(2.95g,7.66mmol)をH
2(バルーン)下で24時間撹拌した。それをセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中10%〜50%EtOAc)によって精製することにより、2.453gのアニリン15を白色固体として得た(2工程で70%の収率)。MS:[M+1]=349.
【0242】
p−キシレン(30mL)中の、化合物15(2.45g,7.03mmol)および触媒量のp−TsOH・H
2O(24mg)を140℃の油浴において一晩加熱した。その混合物を冷却し、濾過した。固体を冷EtOAcで洗浄した。乾燥後、1.88g(88%収率)のラクタム16が得られた。MS:[M+1]=303.
【0243】
室温のTHF(20mL)中のラクタムエステル16(837mg,2.77mmol)の懸濁液に、LiBH
4(THF中2M,1.39mL,2.78mmol)を加えた。その混合物を室温において60時間撹拌した後、さらなるLiBH
4(THF中2M,0.28mL,0.56mmol)を加え、それを室温においてさらに24時間撹拌した。その反応物にEtOAc/EtOH(10mL/10mL)の混合物を加え、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc/CH
2Cl
2/MeOHに溶かし、粗いシリカゲルを加えた。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep24gシリカ−ゲルカラムに充填した。クロマトグラフィー(溶媒A:EtOAc,溶媒B:10:1v/vCH
2Cl
2/MeOH;溶離剤勾配:AからB)によって、540mg(75%収率)のアルコール17を白色固体として得た。MS:[M+1]=261.
【0244】
DMF(3mL)中の、アルコール17(105.4mg,0.40mmol)およびCBr
4(336mg,1.01mmol)の溶液に、DMF(1mL)中のPPh
3(255mg,0.97mmol)の溶液を20分間にわたってゆっくり加えた。添加後、TLCは、その反応が完了したことを示した。水を加えることにより、その反応をクエンチし、その混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,CH
2Cl
2〜CH
2Cl
2中の30%EtOAc)によって、臭化物18([M+1]=324)とPh
3POとの439.2mgの混合物を得た。Pd/C(10wt%,200mg,0.19mmol)を含むEtOAc/EtOH(8mL/8mL)中の上記混合物(439mg)をH
2(バルーン)下で2時間撹拌し、次いで、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:AからB)によって精製することにより、99mg(2工程で約80%の収率)の生成物19を白色固体として得た。MS:[M+1]=245.
【0245】
別個のフラスコにおいて、0℃のCH
3CN(1mL)中の1,2,3−トリアゾール(55.3mg,0.80mmol)をi−Pr
2NEt(146μL,0.84mmol)で処理した後、POCl
3(23μL,0.25mmol)で処理した。その溶液を0℃で2時間撹拌した。ラクタム19を一度に加え、得られた懸濁液を80℃の油浴において20時間加熱した。水を加えることにより、反応物をクエンチした。それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、48.8mgの粗生成物20を得て、それを次の工程においてそのまま使用した。DMF(0.5mL)中のKO−t−Bu(37.2mg,0.33mmol)の溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(40μL,0.36mmol)を滴下した。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。DMF(1mL)中の上記粗生成物20を滴下した。その混合物を10℃に加温し、10℃で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を水、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。
【0246】
クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aにおける20%〜80%B)によって、15mg(2工程で21%の収率)の化合物1(実施例1)をオフホワイトの固体として得た。MS:[M+1]=340.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.74 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3Hz), 7.51 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.14 (dd, 1H, J=3.0, 8.5Hz), 4.44 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.95 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例2:化合物2の合成:
【化75】
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【0247】
実施例1に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例2の化合物を合成することにより、化合物2を薄茶色固体として得た:MS:[M+1]=328.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.90 (br dd, 1H, J=2.5, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.62 (br dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.35 (m, 1H), 4.45 (q, 2H, J=7.0Hz), 2.45 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例3:化合物3の合成:
【化76】
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【0248】
実施例1に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例3の化合物を合成することにより、化合物3を淡黄色固体として得た:MS:[M+1]=310;
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:8.161 (br d, 1H, J=8.5Hz), 7.81 (s, 1H), 7.66 (m, 3H), 4.45 (q, 2H, J=7.0Hz), 2.45 (s, 3H), 1.46 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例4:化合物110の合成
【化77】
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【0249】
アセトアミドオキシムを、使用する前に、トルエンと3回共沸した(azeotroped)。THF(1mL)中のアセトアミドオキシム(30mg,0.4mmol)の懸濁液に、油分散体としてのNaH60%(16mg,0.4mmol)を加えた。その懸濁液を室温において15分間撹拌した。エステル化合物2(65mg,0.2mmol)を加えた。そのエステルを含むバイアルをTHF(1mL)ですすぎ、その反応混合物に加えた。得られた茶色懸濁液を室温において30分間撹拌し、次いで、2時間30分間、70℃で加熱した。その懸濁液をMeOHでクエンチした。溶媒を蒸発させ、粗油状物をクロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中70%EtOAcで溶出)によって精製することにより、28mg(41%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=338.H
1NMR (CDCl
3)δ7.92 (1H, dd, J=2.5, 8.5Hz), 7.90 (1H, s), 7.67 (1H, dd, J=4.5, 9.5Hz), 7.38 (1H, m), 2.51 (3H, s), 2.46 (3H, s)。
実施例5:化合物167の合成
【化78】
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【0250】
その化合物を化合物1から同じように調製することにより、化合物167を得た:MS:[M+1]=350.H
1NMR (CDCl
3)δ7.87 (1H, s), 7.65 (1H, d, J=3Hz), 7.55 (1H, d, J=9Hz), 7.17 (1H, dd, J=2.5, 9Hz), 3.96 (3H, s), 2.5 (3H, s), 2.45 (3H, s)。
スキーム12.
【化79】
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実施例6:化合物4の合成:
【化80】
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【0251】
DMSO(4mL)およびCH
2Cl
2(6mL)中の、実施例1におけるように調製された化合物17(260mg)の溶液に、Et
3N(0.7mL,5mmol)を加えた後、Py・SO
3(398mg,2.5mmol)を加えた。それを室温において1時間撹拌した。その反応混合物を水に注ぎ込み、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、198.5mgの粗アルデヒド21を得て、それをさらに精製することなく使用した。0℃のTHF(10mL)中のアルデヒド21(198.5mg,0.77mmol)の懸濁液に、PhMgBr(THF中1M,1.54mL,1.54mmol)を滴下した。それを0℃で30分間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。
【0252】
合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、252.9mgのベンジルアルコール22を茶色泡沫状固体として得た。これをさらに精製することなく次の工程において使用した。Et
3SiH(0.60mL,3.76mmol)を含むCH
2Cl
2(8mL)中の上記粗アルコール22の溶液にTFA(0.64mL,8.27mmol)を加えた。その反応溶液を室温において4時間撹拌した。濃縮後、残渣をクロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中20%〜80%EtOAc)によって精製することにより、34.1mg(4工程で収率12%)の還元された生成物23を白色泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=321.
【0253】
別個のフラスコにおいて、0℃のCH
3CN(0.5mL)中の1,2,4−トリアゾール(27mg,0.39mmol)の溶液をi−Pr
2NEt(72μL,0.41mmol)で処理した後、POCl
3(11μL,0.12mmol)で処理した。その混合物を0℃で2時間撹拌した。その反応混合物にラクタム材料23(32.2mg,0.1mmol,固体)を一度に加え、それを80℃の油浴において20時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、クリーム状の固体沈殿物が観察された。水(0.5mL)を加え、それを室温において5分間撹拌した。その固体沈殿物を濾過によって回収し、0.5mLの水で洗浄した後、高真空下で乾燥することにより、15.8mg(収率42%)の付加物24をオフホワイトのふわふわした固体として得た。MS:[M+1]=372。DMF(0.5mL)中のKO−t−Bu(9.5mg,85μmol)の溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(10.4μL,95μmol)を滴下した。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌した。トリアゾールアミジン24(15.8mg,42μmol,固体)を一度に加えた。撹拌混合物を1時間かけて10℃に加温し、10℃で1時間維持した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム.溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:AからAにおける50%B)によって、16.8mg(収率95%)の実施例6の化合物を白色固体として得た。MS:[M+1]=416.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.74 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.50 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.30 (br d, 2H, J=7.0Hz), 7.29 (br d, 2H, 7.5Hz), 7.20 (m, 1H), 7.13 (dd, 1H, J=2.5, 9.0Hz), 4.41 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.17 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 1.43 (t, 3H, 7.5Hz)。
実施例7:化合物5の合成:
【化81】
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【0254】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例7の化合物を合成することにより、化合物5を茶色固体として得た:MS:[M+1]=386.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:8.16 (br d, 1H, J=7.0Hz), 7.81 (s, 1H), 7.60-7.68 (m, 3H), 7.34 (br d, 2H, J=8.0Hz), 7.29 (br d, 2H, J=7.0Hz), 7.20 (m, 1H), 4.42 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.18 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例8:化合物6の合成:
【化82】
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【0255】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例8の化合物を合成することにより、化合物8を茶色固体として得た:MS:[M+1]=404.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.90 (dd, 1H, J=3.5, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 10.5Hz), 7.28-7.37 (m, 5H), 7.21 (m, 1H), 4.43 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.17 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例9:化合物44の合成:
【化83】
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【0256】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例9の化合物を合成することにより、実施例9の化合物を茶色がかった固体として得た:MS:[M+1]=418.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.89 (br d, 1H, J=9.5Hz), 7.76 (s, 1H), 7.60 (dd, 1H, J=5.5, 10.0Hz), 7.35 (br t, 1H, J=6.0Hz), 7.22 (br d, 2H, J=8.5Hz), 7.09 (br d, 2H, J=7.5Hz), 4.43 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.12 (s, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.44 (t, 3H, J=7.5Hz)。
実施例10:化合物45の合成:
【化84】
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【0257】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例10の化合物を合成することにより、実施例10の化合物を茶色がかった固体として得た:MS:[M+1]=438.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.90 (dd, 1H, J=3.0, 8.0Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.36 (m, 1H), 7.25 (br s, 4H), 4.42 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例11:化合物46の合成:
【化85】
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【0258】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例11の化合物を合成することにより、実施例11の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=422.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.90 (dd, 1H, J=3.0, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.36 (m, 1H), 7.28 (m, 2H), 6.96 (m, 2H), 4.42 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例12:化合物47の合成:
【化86】
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【0259】
実施例6に記載されたものと類似した合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して、実施例12の化合物を合成することにより、実施例12の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=420.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:8.16 (br d, 1H, J=7.0Hz), 7.80 (s, 1H), 7.64 (m, 3H), 7.25 (m, 4H), 4.41 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=8.0Hz)。
実施例13:化合物109の合成:
【化87】
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【0260】
アセトアミドオキシム(50mg,0.67mmol)をトルエンと3回共沸した。THF(5mL)を加え、次いで、油分散体としてのNaH60%(25mg,0.62mmol)を加えた。その懸濁液を室温において30分間撹拌した。2mLのこの懸濁液をエステル化合物6(40mg,0.099mmol)に加え、得られた溶液を70℃で3時間加熱した。その溶液を水でクエンチした。その溶液をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム.ヘキサン類中の50%EtOAcで溶出)によって、6mg(収率20%)の化合物109を黄色固体として得た。MS:[M+1]=414).H
1NMR (CDCl
3)δ7.93 (1H, dd, J=3, 8.5Hz), 7.89 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=5.5, 9Hz), 7.38 (1H, m), 7.23 (5H, m), 4.2 (2H, s), 2.50 (3H, s)。
実施例14:化合物7の合成:
【化88】
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【0261】
0℃のHCl(濃12.9mL)中の5−メトキシ−2−ニトロアニリン(5g,29.7mmol)の撹拌混合物に、H
2O(8mL)中のNaNO
2(2.05g,29.7mmol)の溶液を滴下した。内部温度を5℃未満に維持した。滴下後、その混合物を1時間かけて室温に加温した。その混合物を0℃に冷却し、HCl(濃13mL)中のSnCl
2・2H
2O(20.13g,89.2mmol)の溶液をゆっくり滴下した。滴下後、それを室温において2時間撹拌した。得られた黄色固体を濾過によって回収し、冷(0℃)6N HClで洗浄した。真空オーブン内で乾燥した後、3.245g(収率50%)の茶色固体をアリールヒドラジン25として得た。MS:[M+H
2O+Na]=224。別個のフラスコにおいて、ジエチル1,3−アセトンジカルボキシレート(acetonediacrboxylate)(2.426g,12mmol)と酢酸ジエトキシメチル(1.946g,12mmol)との混合物をマイクロ波照射下において100℃で1時間加熱した。その反応混合物を真空中で濃縮し、残留している揮発性成分を真空中でトルエン(5ml)と共蒸留して除去することにより、縮合生成物26を得て、それを次の工程においてそのまま使用した。
スキーム13.
【化89】
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【0262】
上記からの生成物26をEtOH(30mL)に溶解した。モレキュラーシーブ(4Å,2g)およびヒドラジン塩酸塩25(2.19g,10mmol)を加えた。その懸濁液を室温において24時間撹拌した。それをセライトで濾過し、固体をEtOAcで洗浄した(10mL×3)。濾液を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(RediSep40gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中10%〜40%EtOAc)によって精製することにより、2.091gのピロール27を得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=378.
【0263】
上記27(2.09g,5.5mmol)上のニトロ基を、H
2(バルーン)下で18時間、Pd/C(10wt%,295mg,0.28mmol)を含むEtOH(40mL)中で還元した。その混合物をセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類からヘキサン類中の50%EtOAc)によって精製することにより、黄色粘着性油状物としての1.127gの非環化生成物28([M+1]=348)+灰色固体としての154mgの環化生成物29(MS:[M+1]=302)を得た。p−キシレン(20mL)中の非環化アニリン28(1.127g,3.2mmol)を、140℃の油浴において20時間、触媒量のp−TsOH・H
2O(15mg)で処理した。その反応混合物を冷却し、濃縮し、残渣を、冷(0℃)EtOAcを用いてトリチュレートした(triturated)。濾過によって、559mgのラクタム生成物29を黄色固体として得た。合わせたラクタム生成物29の総重量は、713mgである(3工程で24%)。MS:[M+1]=302.
【0264】
−78℃のCH
2Cl
2(35mL)中のエステル29(566mg,1.88mmol)の懸濁液に、Dibal−H(ヘキサン中1M,6.60mL,6.60mmol)を加えた。その懸濁液を−78℃で10分間撹拌した。冷浴を取り除き、温度が室温まで上昇している間、それを20分間撹拌した。この時点において、TLCは、反応が約80%完了したことを示した。それを−78℃に冷却し、さらなるDibal−H(ヘキサン中1M,1.0mL,1.0mmol)を加えた。−78℃で30分間撹拌した後、LCMSは、反応が完了まで進んだことを示した。ロッシェル塩水溶液(20%)に続いてEtOAcを加えることによって、その反応物をクエンチした。透明の2層混合物になるまで、それを室温において激しく撹拌した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、480mgの粗アルコール30をわずかに黄色の固体として得た。MS:[M+1]=260.
【0265】
DMF(8mL)中のアルコール30(200mg,0.77mmol)およびCBr
4(640mg,1.93mmol)の溶液に、DMF(2mL)中のPPh
3(486mg,1.85mmol)の溶液を、30分かけてゆっくり加えた。添加後、それを室温において30分間撹拌した。水を加えることにより、その反応物をクエンチし、その混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aにおける10%から40%B)によって、221mgの、臭化物31とPh
3POとの混合物を得た。
【0266】
Pd/C(10wt%,200mg,0.19mmol)を含むEtOAc/EtOH(8mL/8mL)中の上記混合物をH
2(バルーン)下で1時間撹拌した。それをセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aにおける10%から40%B)によって精製することにより、146mgの、還元生成物32([M+1]=244)とPh
3POとの混合物を得た。
【0267】
別個のフラスコにおいて、0℃のCH
3CN(1mL)中の1,2,4−トリアゾール(81mg,1.17mmol)をi−Pr
2NEt(214μL,1.23mmol)で処理した後、POCl
3(34μL,0.36mmol)で処理した。その溶液を0℃で2時間撹拌した。ラクタム32(LCMSによって約60%純度)を一度に加え、得られた懸濁液を80℃の油浴において18時間加熱した。水を加えることにより、反応物をクエンチした。それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、126.6mgの粗生成物33を黄色粘着性物として得て、それを次の工程においてそのまま使用した。MS:[M+1]=295。DMF(1mL)中のKO−t−Bu(97mg,0.86mmol)の溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(104μL,0.95mmol)を滴下した。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。DMF(1.5mL)中の上記粗生成物33を滴下した。その混合物を10℃に加温し、10℃で1時間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を水、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aにおける10%から40%B)によって、22mgの白色固体を得て、それを分取TLC(1:1A/Bで展開)によってさらに精製することにより、12.8mgの最終生成物の化合物7(実施例14)を白色固体として得た。MS:[M+1]=339.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.70 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.50 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.43 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.00 (dd, 1H, J=2.5, 9.5Hz), 5.29 (br s, 1H), 4.44 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.92 (s, 3H), 3.55 (br s, 1H), 2.17 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例15:化合物8の合成:
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム14.
【化91】
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【0268】
DMSO(4mL)およびCH
2Cl
2(6mL)中の、実施例14において調製されたアルコール30(261mg,1.0mmol)の溶液に、Et
3N(0.7mL,5mmol)を加えた後、Py・SO
3(398mg,2.5mmol)を加えた。それを室温において1時間撹拌した。その反応混合物を水に注ぎ込み、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、226mgの粗アルデヒド34を黄色固体として得た。それを精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=258。
【0269】
0℃のTHF(10mL)中の粗アルデヒド34(202mg,0.79mmol)の懸濁液に、PhMgBr(THF中1M,1.58mL,1.58mmol)を滴下した。それを0℃で30分間撹拌した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、275mgの粗生成物35を黄色泡沫状固体として得て、それを精製することなく次の工程において使用した。
【0270】
Et
3SiH(0.66mL,4.10mmol)を含むCH
2Cl
2(10mL)中の上記粗アルコール35の溶液にTFA(0.70mL,9.02mmol)を加えた。その反応溶液を室温において1時間撹拌した。濃縮後、残渣をクロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中10%〜50%EtOAc)によって精製することにより、187.8mg(3工程で収率59%)の生成物36を灰色固体として得た。MS:[M+1]=320。
【0271】
別個のフラスコにおいて、0℃のCH
3CN(1.6mL)中の1,2,4−トリアゾール(127mg,1.83mmol)の溶液をi−Pr
2NEt(336μL,1.93mmol)で処理した後、POCl
3(53μL,0.56mmol)で処理した。その混合物を0℃で2時間撹拌した。その反応混合物にラクタム36(150mg,0.47mmol,固体)を一度に加え、それを80℃の油浴において18時間加熱した。その混合物を室温に冷却したところ、固体沈殿物が観察された。水(2.1mL)を加え、それを室温において10分間撹拌した。濾過し、固体を2mLの水で洗浄した後、高真空下で乾燥することにより、118.8mg(収率69%)のトリアゾールアミジン37をオフホワイトのふわふわした固体として得た。MS:[M+1]=371。DMF(2mL)中のKO−t−Bu(72mg,0.64mmol)の溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(77μL,0.71mol)を滴下した。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌した。トリアゾールアミジン37(118.8mg,42μmol,固体)を一度に(in lot)加えた。撹拌混合物を1時間かけて10℃に加温し、10℃で1時間維持した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をH
2O、ブラインで順次洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過、濃縮、次いで、クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム.溶媒A:1:1v/vCH
2Cl
2/ヘキサン類,溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:AからAにおける40%B)によって、125.1mg(収率94%)の化合物8を白色固体として得た。MS:[M+1]=415.
1H-NMR (500 MHz; CDCl
3)δ:7.72 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.51 (br s, 1H), 7.44 (br d, 1H, J=9.5Hz), 7.29 (br d, 2H, J=7.5Hz), 7.20 (m, 3H), 7, 01 (br d, 1H, J=7.5Hz), 5.30 (br s, 1H), 4.38 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.92 (br s, 5H), 3.54 (br s, 1H), 1.41 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例16:化合物9の合成:
【化92】
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スキーム15.
【化93】
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【0272】
LiOH(1.09g,45.5mmol)を、室温のTHF(24mL)および水(20mL)中のエステル16(実施例1において調製されたもの)(2.75g,9.10mmol)の撹拌溶液に加えた。MeOH(4mL)を加え、撹拌を室温において2時間続け、その時点において、LCMSは、エステルの完全な消費を示した。真空中で濃縮した際、2N HCl(20mL)を加えることによって、その反応混合物をpH3〜4に酸性化した。20分間撹拌した後、その反応混合物を0℃に冷却し、固体沈殿物を濾過によって回収し、3〜4mlの水で洗浄し、乾燥することにより、1.59g(64%)の対応する酸38を灰色がかった固体として得た。MS:[M+1]=275。DCM(30ml)中に懸濁され、撹拌された酸38(1.59g,5.8mmol)に、EDC(5.6g,29.2mmol)、ベンジルアルコール(2.5g,23.2mmol)およびDMAP(3.54g,29.2mmol)を加えた。室温において3日間撹拌した後、その反応物を真空中で濃縮した。そのスラリーに水(80mL)を加えた後、ジエチルエーテル(40mL)を加え、その混合物を40分間激しく撹拌したところ、その時点において、スラリーは沈殿物に変化し、それを吸引濾過によって回収した。その固体を水および少量のジエチルエーテルで洗浄し、乾燥することにより、1.65g(78%)のベンジルエステル39を白色固体として得た。MS:[M+1]=365。
【0273】
0℃のCH
3CN(15mL)中の化合物1,2,4−トリアゾール(1.22g,17.7mmol)をi−Pr
2NEt(3.24mL,18.6mmol)で処理した後、POCl
3(0.507mL,5.44mmol)で処理した。その溶液を0℃で2時間撹拌した。ベンジルエステル39(1.65g,4.53mmol)を一度に加え、得られた懸濁液を80℃の油浴において18時間加熱した。LCMSは、5〜10%の出発ラクタムが残っていることを示した。別個のフラスコにおいて、CH
3CN(3.8mL)中の1,2,4−トリアゾール(307mg,合計4.9eq)を、0℃において2時間、i−Pr
2NEt(0.82mL,合計5.1eq)およびPOCl
3(0.127ml;合計1.5eq)で処理した。得られた透明の溶液を上記反応混合物に移した。80℃で2時間加熱した後、その反応物を室温に冷却し、水をゆっくり加えることにより、その反応物をクエンチした(10分間)。氷浴内で冷却したら、形成した固体を濾過によって回収し、水(5ml)で洗浄し、乾燥することにより、1.61g(86%)の生成物40を淡黄色固体として得た。MS:[M+1]=416。
【0274】
DMF(11mL)中のKO−t−Bu(0.739g,6.59mmol)の溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.810mL,7.00mmol)を滴下した。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。上記トリアゾール中間体40(1.61g,3.87mmol)を加えた。その混合物を−50℃で30分間撹拌し、4〜5時間にわたってゆっくり室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液(10mL)を加えた後、EtOAc(10mL)を加えた。その混合物を超音波処理することにより、固体の塊を破壊し、次いで、30分間十分に撹拌した。沈殿物を濾過によって回収し、水、Et
2Oで洗浄し、乾燥することにより、粗生成物を白色固体として得た。濾液を水とEtOAcとに分割し;水層を分離し、EtOAcで2回抽出し;合わせたEtOAc層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および溶媒除去によって、固体残渣を得て、それを、RediSep24gシリカ−ゲルカラムおよびDCM中の0.5〜5%MeOHによる勾配溶出を用いるクロマトグラフィー精製に向けて、上で得られた固体と合わせることにより、1.78g(100%)のイミダゾール41を白色固体として得た。MS:[M+1]=460.ベンジルエステル41(1.78g,3.87mmol)を、THF(40mL)とMeOH(20mL)とEtOAc(20mL)との溶媒混合物中、触媒量の10%木炭担持Pdの存在下において水素化分解(hydrogenolyis)(水素バルーン)に20時間供した。LCMSは、出発物質が完全に消失したことを示した。固体触媒をセライトでの濾過により除去し、ほぼすべての生成物が回収されるまで(TLCモニター)、十分な量の、DCM中30%MeOHで繰り返しすすいだ。生成物を含む濾液を真空中で濃縮することにより、1.22g(85%)の酸生成物42を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=370。
【0275】
0℃のTHF(25mL)に懸濁され、撹拌された酸42(1.22g,3.30mmol)に、ボランジメチルスルフィド錯体(2M THF;19mL,38mmol)を滴下した。氷浴を取り除き、その反応混合物を室温において16時間撹拌した。氷浴内で冷却したら、その反応物を慎重にMeOH(20mL)でクエンチし、次いで、室温において一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去した。MeOHを加え、真空中でさらに2回除去した。DCM中の1〜8%MeOHの勾配を用いるISCO精製(RediSep24gカラム)によって、0.625g(53%)のアルコール生成物43を白色固体として得た。MS:[M+1]=356。
【0276】
アゾジカルボン酸ジイソプロピル(48.3mg,0.233mmol)を、0℃の無水THF(0.8mL)中の、アルコール43(37.5mg,0.106mmol)、フェノール(14.9mg,0.158mmol)およびPh
3P(55.6mg,0.212mmol)の撹拌溶液に滴下した。氷浴を取り除き、撹拌を室温において16時間続けた。LCMSは、出発アルコールが完全に消失したことを示した。その反応混合物を飽和NaHCO
3とEtOAcとに分割した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。その反応混合物から2回の連続的な分取TLC(DCM中の4%MeOHおよびヘキサン類/EtOAc/MeOH=47.5/47.5/5,v/v/v)によって所望の生成物を単離することにより、白色固体としての化合物9である5.3mg(12%)の生成物を得た。MS:[M+1]=432.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.77 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.5Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.31 (m, 2H), 7.17 (dd, 1H, J=3.0, 8.5Hz), 7.08 (d, 2H, J=7.0Hz), 6.99 (t, 1H, J=6.5Hz), 5.30 (s, 2H), 4.40 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.96 (s, 3H), 1.38 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例17:化合物10の合成:
【化94】
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【0277】
実施例16に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で4−フルオロ−フェノールを使用して、実施例17の化合物を合成することにより、化合物10(4.9mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=450.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.76 (s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.5Hz), 7.53 (d, 1H, J=8.0Hz), 7.17 (dd, 1H, J=2.5, 8.0Hz), 7.01 (m, 4H), 5.26 (s, 2H), 4.40 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.96 (s, 3H), 1.40 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例18:化合物11の合成:
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
実施例16に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で3−メトキシ−フェノールを使用して、実施例18の化合物を合成することにより、化合物11(6.1mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=462.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.76 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=2.5Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.15-7.22 (m, 2H), 6.67 (m, 2H), 6.55 (br dd, 1H, J=2.5, 8.0Hz), 5.28 (s, 2H), 4.39 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.96 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 1.39 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例19:化合物12の合成:
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0279】
実施例16に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で2,4−ジメチルフェノールを使用して、実施例19の化合物を合成することにより、化合物12(3.1mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=460.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.76 (s, 1H), 7.65 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.17 (dd, 1H, J=2.5, 8.5Hz), 6.98 (m, 3H), 5.26 (s, 2H), 4.37 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.96 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.36 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例20:化合物107の合成:
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0280】
THF(0.8mL)中の、X=Fであるアルコール43(X=OCH
3である実施例と同一の様式で調製される)(60mg,0.17mmol)の溶液に、フェノール(30mg,0.32mmol)、トリフェニルホスフィン(84mg,0.32mmol)を加えた。その反応混合物を室温において15分間撹拌した。次いでそれを、氷浴を用いて冷却し、THF(0.2mL)中のDIAD(64μL,0.32mmol)をゆっくり加えた。氷浴を取り除き、その反応混合物を室温において18時間撹拌した。LCMSは、まだいくらか出発物質が存在していることを示した。その反応混合物に、フェノール(10mg)、トリフェニルホスフィン(28mg)およびDIAD(21μL)を加え、さらに1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)および分取TLC(溶出溶媒:5%MeOH/47.5%EtOAc/47.5%ヘキサン類)によって精製することにより、11.4mg(収率16%)の生成物である化合物107を得た。[M+1]=421).H
1NMR (CDCl
3)δ7.92 (1H, dd, J=3.5, 8.5Hz), 7.80 (1H, s), 7.63 (1H, dd, J=5, 10Hz), 7.38 (1H, m), 7.31 (2H, t, J=8.5Hz), 7.07 (2H, d, J=8.5Hz), 7.00 (1H, t, J=8.5Hz), 5.3 (2H, s), 4.39 (2H, q, J=7Hz), 1.38 (3H, t, J=7Hz)。
実施例21:化合物111の合成:
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
アセトニトリル(9mL)中のアルコール43(X=Me)(160mg,0.47mmol)の懸濁液に、POBr
3(405mg,1.41mmol)を加えた。その反応混合物を80Cで5時間加熱した。その反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO
3水溶液を加えた。得られた溶液をDCMで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。溶媒を濃縮することにより、所望の生成物を得た。166mg,88%収率,[M+1]=403)。
【0282】
脱酸素されたDME(2.7mL)中の上記アルキルブロミド誘導体(30mg;0.075mmol)の懸濁液に、3−ピリジンボロン酸(14mg,0.11mmol)および2M Na
2CO
3溶液(0.22mL,0.44mmol)を加えた。その懸濁液を室温において5分間撹拌し、次いで、PdCl
2(PPh
3)
2(10mg,0.015mmol)を加えた。その懸濁液をMWにおいて85Cで1時間加熱した。その反応混合物を冷却し、水で希釈し、EtOAcで抽出した(2回)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それを2回の分取TLC(溶出系:DCM中の3%MeOH)によって精製することにより、5.3mg(収率18%)の生成物である化合物111を得た。MS:[M+1]=401.H
1NMR (CDCl
3)δ8.66 (1H, bs), 8.48 (1H, bs), 7.96 (1H, s), 7.79 (1H, s), 7.66 (1H, d, J=8Hz), 7.50 (1H, d, J=8Hz), 7.43 (1H, d, J=7Hz), 7.23 (1H, m), 4.42 (2H, q, J=7Hz), 4.18 (2H, s), 2.54 (3H, s), 1.44 (3H, t, J=7Hz)。
実施例22:化合物48の合成:
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム16.
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0283】
室温のDMSO(1mL)およびジクロロメタン(2.5mL)中で撹拌しているアルコール43(186mg,0.523mmol)に、トリエチルアミン(0.394mL,2.82mmol)およびピリジン三酸化硫黄錯体(225mg,1.41mmol)を加えた。3時間撹拌した後、その反応物を水(5mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機溶液を水、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。DCM中の0.5〜8%MeOHの勾配溶出を用いるISCOフラッシュカラムクロマトグラフィー(RediSep4gカラム)によって、アルデヒド生成物57を単離した。84.4mg(46%)を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=354。
【0284】
室温の1,2−ジクロロエタン(0.3mL)中のアルデヒド57(15.5mg,0.0439mmol)の撹拌溶液に、ピロリジン(5.5uL,0.0658mmol)を加えた。2分間撹拌した後、その溶液は透明になり、NaBH(OAc)
3(14.4mg)を加えた。その反応混合物を4時間撹拌し、飽和NaHCO
3でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。DCM中の10%MeOHを用いる分取TLCによって、13.1mg(73%)の所望の化合物48を透明の薄膜状固体として得た。MS:[M+1]=409.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.74 (s, 1H), 7.62 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.14 (dd, 1H, J=3.5, 9.0Hz), 4.42 (q, 2H, J=6.5Hz), 3.94 (s, 3H), 3.87 (br s, 2H), 2.65 (br s, 4H), 1.79 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例23:化合物49の合成:
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0285】
実施例22に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程でモルホリンを使用して、実施例23の化合物を合成することにより、実施例23の化合物を透明の薄膜状固体として得た:MS:[M+1]=425.
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ:7.75 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.52 (d, 1H, J=9.5Hz), 7.15 (dd, 1H, J=3.0, 9.0Hz), 4.42 (q, 2H, J=7.5Hz), 3.95 (s, 3H), 3.76 (br s, 2H), 3.71 (br s, 4H), 2.57 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=8.0Hz)。
実施例24:化合物50の合成:
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0286】
実施例22に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程でジエチルアミンを使用して、実施例24の化合物を合成することにより、実施例24の化合物を透明の薄膜状固体として得た:MS:[M+1]=411.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.74 (s, 1H), 7.64 (br d, 1H, J=3.0Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.15 (dd, 1H, J=2.5, 9.0Hz), 4.43 (q, 2H, J=6.5Hz), 3.96 (s, 3H), 3.86 (br s, 2H), 2.64 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=8.5Hz), 1.15 (br s, 6H)。
実施例25:化合物51の合成:
【化103】
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【0287】
実施例22に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程でメチルベンジルアミンを使用して、実施例25の化合物を合成することにより、実施例25の化合物を透明の薄膜状固体として得た:MS:[M+1]=459.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.75 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.51 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.36 (br d, 2H, J=8.0Hz), 7.30 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.15 (dd, 1H, J=3.0, 9.0Hz), 4.38 (q, 2H, J=7.5Hz), 3.95 (s, 3H), 3.85 (br s, 2H), 3.63 (br s, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.41 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例26:化合物170の合成:
【化104】
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【0288】
丸底フラスコ内のイソブチルアミドオキシム(41.8mg,0.41mmol)およびエステル48(27.9mg,0.0683mmol)を、Rotavapにおいてトルエンと数回、共沸し、無水THF(0.6mL)に懸濁し、次いで0℃に冷却した。NaH(60%油懸濁物;10.9mg,0.273mmol)を加えた。氷浴を取り除き、その反応混合物をRTで20分間撹拌した後、70℃で6時間加熱し、冷却した。水(4mL)を加え、その混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。EtOAc中の10%MeOHを用いる分取TLCによって、10.4mg(34%)の所望の生成物である化合物170を透明の薄膜状固体として得た。MS:[M+1]=447。
実施例27:化合物52の合成:
【化105】
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スキーム17.
【化106】
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【0289】
出発アルコール43(160mg,0.45mmol)を、80℃のアセトニトリル(10ml)中のオキシ臭化リン(phosphorous oxide tribromide)(400mg,1.4mmol)で5時間処理した。次いで、その反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCO3でクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせたジクロロメタン溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過し、真空中で溶媒を除去することにより、173.3mg(92%)の臭化物を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=418。
【0290】
ジメトキシエタン(2ml;脱気したもの)中の臭化物(55mg,0.131mmol)の懸濁液に、2M Na
2CO
3(0.39ml,0.78mmol)および3−クロロフェニルボロン酸(42.2mg,0.27mmol)を加えた。その反応混合物を室温において2分間撹拌し、次いで、Pd(PPh
3)
4(75mg,0.065mmol)を加え、その懸濁液を85℃の油浴において90分間加熱した。冷却したら、その反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。水層を分離し、EtOAcで3回抽出した。すべての有機層をプールし、Na
2SO
4で乾燥し、次いで、濾過し、溶媒を真空中で除去した。EtOAc中の20%ヘキサン類に続いてDCM中の5%MeOHを使用する連続的な分取TLC精製によって、生成物を単離した。9.6mgの生成物(化合物52)を茶色がかった固体として得た。MS:[M+1]=450.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.75 (s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.5Hz), 7.31 (br s, 1H), 7.23 (br s, 1H), 7.17 (m, 3H), 4.43 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.15 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 1.44 (t, 3H, J=8.0Hz)。
実施例28:化合物53の合成:
【化107】
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【0291】
実施例27に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で3−シアノフェニルボロン酸を使用して、実施例28の化合物を合成することにより、実施例28の化合物を茶色がかった固体として得た:MS:[M+1]=441.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.75 (s, 1H), 7.66 (br s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.61 (br d, 1H, J=7.5Hz), 7.39 (t, 1H, J=7.5Hz), 7.16 (dd, 1H, J=3.5, 9.5Hz), 4.45 (q, 2H, J=7.0H), 4.20 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例29:化合物54の合成:
【化108】
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【0292】
実施例27に記載されたものと類似した合成経路において、R
1=メチルであるアルコールから出発し、最後の工程で2−クロロフェニルボロン酸を使用して、実施例29の化合物を合成することにより、実施例29の化合物を茶色がかった固体として得た:MS:[M+1]=434。
実施例30:化合物101の合成:
【化109】
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【0293】
実施例27に記載されたものと類似した合成経路において、R
1=メチルであるアルコールから出発し、最後の工程でフェニルボロン酸を使用して、実施例30の化合物を合成することにより、実施例30の化合物を茶色がかった固体生成物として得て、それをクロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)、次いで、分取TLC(溶出系:40%DCM/40%ヘキサン類/17%EtOAc/3%MeOH)によって精製することにより、5.9mg(収率31%)の生成物である化合物101を得た。MS:[M+1]=402.H
1NMR (CDCl
3)δ7.96 (1H, s), 7.77 (1H, s), 7.55 (1H, m), 7.47 (1H, m), 7.32 (5H, m), 4.41 (2H, q, J=7Hz), 4.17 (2H, s), 2.53 (3H, s), 1.43 (3H, t, J=7Hz)。
実施例31:化合物102の合成:
【化110】
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【0294】
EtOAc(2mL)およびMeOH(2mL)中の上記臭化物の懸濁液に、活性化された10%Pd/C(5mg)を加えた。その懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。その溶液をセライトで濾過した。濾液を濃縮し、クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)によって精製することにより、15.9mg(33%)の所望の生成物である化合物102を得た。MS:[M+1]=324.H
1NMR (CDCl
3)δ7.96 (1H, s), 7.78 (1H, s), 7.49 (1H, d, J=9Hz), 7.42 (1H, d, J=8Hz), 4.43 (2H, q, J=7.5Hz), 2.53 (3H, s), 2.44 (3H, s), 1.45 (3H, t, J=7.5Hz)。
実施例32:化合物108の合成:
【化111】
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【0295】
脱酸素されたDME(2mL)中の、R
1=OMeである上記臭化物誘導体(18mg;0.043mmol)の懸濁液に、2−クロロフェニルボロン酸(10mg,0.065mmol)および2M Na
2CO
3溶液(0.13mL,0.26mmol)を加えた。その懸濁液を室温において15分間撹拌し、次いで、PdCl
2dppf(7mg,0.009mmol)を加えた。その懸濁液を、85Cの油浴内で1時間加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(2回)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それを分取TLC(溶出系:5%MeOH/47.5%Hex/47.5%EtOAc)によって精製することにより、3.5mg(収率18%)の生成物である化合物108を得た。MS:[M+1]=451.H
1NMR (CDCl
3)δ7.77 (1H, s), 7.63 (1H, d, J=3Hz), 7.52 (1H, d, J=11.5Hz), 7.36 (1H, m), 7.31 (1H, m), 7.18 (2H, m), 7.14 (1H, dd, J=3, 9Hz), 4.38 (2H, q, J=7Hz), 4.27 (2H, s), 3.94 (3H, s), 1.41 (3H, t, J=7Hz)。
スキーム18a.
【化112】
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スキーム18b.
【化113】
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実施例33:化合物55の合成:
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0296】
ジクロロメタン(100mL)中の化合物58(6.6g,33.5mmol)の溶液に、DIPEA(8.65g,67mmol)、HOBt(5.4g,36.85mmol)およびEDCI(9.6g,50.3mmol)を加えた。約15分間撹拌した後、均一な反応混合物に、ジクロロメタン(50mL)中の2,4−ジメトキシベンジルアミン(5.6g,33.5mmol)の溶液を窒素雰囲気において滴下した。得られた混合物を、室温において16時間、窒素雰囲気下で撹拌した。その反応混合物を1N NaOH(100mL)、水(100mL)およびブライン(100mL)で連続して洗浄した。次いで、有機相をNa
2SO
4で乾燥し、蒸発させることにより、エチルエーテルから結晶化された粗固体生成物59を得た。濾過し、オープンエア吸引乾燥(open air suction drying)することによって、オフホワイトの固体の純粋な生成物9.8g(96%)を得た(MS:[M+1]=347)。
【0297】
MeOH/EtOAc(1:1,100mL)中の化合物59(9.8g,28.3mmol)の溶液に10%湿Pd−C(1.8g,10%mmol)を加えた。真空化および窒素のフラッシングを3回連続して行った後、水素の吸収が止むまで約4時間、不均一な反応混合物を大気圧でのバルーン水素化に供した。その反応混合物をセライトパッドで濾過し、蒸発させることにより、純粋な所望の生成物60を茶色油状物として得た。8.63g(96%)(MS:[M+1=317])。この生成物を次の工程においてそのまま使用した。
【0298】
ジクロロメタン(100mL)中の化合物60(8.63g,27.3mmol)の溶液に、トリエチルアミン(5.5g,54.6mmol)を加えた。その混合物を、氷浴を用いて冷却し、窒素雰囲気下においてブロモアセチルクロリド(5.2g,32.76mmol)で処理した。氷浴を取り除き、その混合物を18時間撹拌したままにした。その反応混合物を飽和NaHCO
3(100mL)、水(100mL)およびブライン(100mL)で連続して洗浄した。次いで、有機相をNa
2SO
4で乾燥し、蒸発させることにより、粗固体生成物61を得た。粗生成物をメタノールから結晶化し、濾過し、乾燥することにより、茶色固体の純粋な生成物10.3g(87%)を得た[MS:439]。
【0299】
DMF(1000mL)中の化合物61(10g,22.9mmol)の溶液にK
2CO
3(4.8g,45.8mmol)を加えた。その混合物を50℃で24時間加熱した。LCMSは、所望の生成物への完全な変換を示した。その混合物を室温に冷却し、無機固体を濾過した。溶媒を高真空下で除去した。得られた粗生成物62をメタノールから結晶化し、濾過し、乾燥することにより、純粋な茶色固体生成物6.4g(78%)を得た(MS:[M+1]=357)。
【0300】
−20℃の2.5:1THF/DMF(50mL)に溶解された化合物62(4.46g,12.52mmol)に、t−BuOK(97%、1.88g,16.28mmol)を加えた。その混合物を25℃に加温し、30分間撹拌した後、再度−20℃に冷却した。クロロリン酸ジエチル(2.35mL,16.28mmol)を滴下した後、その混合物を、−20℃から25℃に加温しながら、3時間撹拌した。その反応混合物を0℃に再冷却し、それにイソシアノ酢酸エチル(1.92mL,17.53mmol)を加えた。その後、−78℃に冷却した後、t−BuOK(97%、1.88g,16.28mmol)を加え、RTで5時間撹拌した。進捗をLC/MSによってモニターした。1:1飽和NaHCO
3/H
2O(140mL)を加えることによって、その反応物をクエンチし、沈殿物を濾過し、H
2Oで洗浄し、一晩、風乾することにより、4.81g(85%)のイミダゾール誘導体63を黄色固体として得た(MS:[M+1]=452)。
【0301】
0℃のジクロロメタン(35mL)中の化合物63(4.81g,10.65mmol)に、トリフルオロ酢酸(35mL)を加えた後、トリフルオロメタンスルホン酸(1.9mL,21.31mmol)を滴下した。その混合物をRTに加温し、2時間撹拌し、次いで、濃縮することにより、残渣を得て、それをジクロロメタン(120mL)に溶解した。その粗溶液を冷却された飽和NaHCO
3とジクロロメタンとに分割した。有機抽出物を合わせ、乾燥し(MgSO
4)、濾過し、濃縮することにより、十分な純度の3.2g(99%)の脱保護された生成物64(茶色固体)を得て、次の工程に持ち越した(MS:[M+1]=302)。
【0302】
窒素下のクロロベンゼン(1ml)中で撹拌しているラクタム64(51.8mg,0.172mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(93.0mg,0.688mmol)に、POCl
3(52.7mg,0.344mmol)を加えた。次いで、その反応物を135℃で2時間加熱した。室温に冷却したら、フェノキシ酢酸ヒドラジド(228.4mg,1.36mmol)をインサイチュでイミノ−クロリド65に加えた後、DIPEA(90ul)を加えた。その反応物を室温において30分間撹拌し、次いで、100℃で90分間加熱した。その反応混合物を冷却し、飽和NaHCO
3(水溶液)を加え、酢酸エチルで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮した後、ISCOフラッシュカラムクロマトグラフィー(RediSep4gカラム,溶出勾配としてDCM中の1〜10%MeOH)によって、化合物55としての生成物を白色固体として単離した。Wt:8.6mg.MS:[M+1]=432.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.81 (s, 1H), 7.71 (d, 1H, J=3.5Hz), 7.52 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.32 (m, 2H), 7.21 (dd, 1H, J=2.5, 8.5Hz), 7.11 (d, 2H, J=8.5Hz), 7.02 (m, 1H), 5.44 (s, 2H), 4.38 (q, 2H, J=7.5Hz), 3.94 (s, 3H), 1.39 (t, 3H, J=7.0Hz)。
実施例34:化合物56の合成:
【化115】
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【0303】
実施例33に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で4−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例34の化合物を合成することにより、実施例34の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=450.
1H-NMR (500 MHz, CDCl3)δ:7.82 (s, 1H), 7.73 (d, 1H, J=3.5Hz), 7.53 (d, 1H, J=10.0Hz), 7.22 (dd, 1H, J=3.5, 9.0Hz), 7.08-6.99 (m, 4H), 5.41 (s, 2H), 4.41 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.95 (s, 3H), 1.42 (t, 3H, J=6.5Hz)。
実施例35:化合物103の合成:
【化116】
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【0304】
実施例33に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で2−メトキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例35の化合物を合成することにより、実施例35の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=370。
実施例36:化合物118の合成:
【化117】
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【0305】
アセトアミドオキシム(8.4mg,0.108mmol)を、Rotavapにおいてトルエンと3回共沸し、次いで、THF(1.0mL)に懸濁した。NaH(60%鉱物懸濁物;3.3mg,0.081mmol)を加え、その混合物をRTで10分間撹拌した。次に、エステル55(23.2mg,0.054mmol)を加えた。RTで40分間撹拌した後、その反応混合物を70℃で4時間加熱した。冷却したら、その反応混合物に冷水(5mL)を加え、沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、9.7mg(41%)の所望の生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=442。
実施例37:化合物128の合成:
【化118】
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【0306】
上記実施例36に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程でエステル化合物103を使用して、実施例37の化合物を合成することにより、実施例37の化合物を茶色がかった固体として得た:MS:[M+1]=380。
実施例38:化合物130の合成:
【化119】
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【0307】
実施例36に記載されたものと類似した合成経路において、エステル化合物103から出発し、イソブチルアミドオキシムと縮合して、実施例38の化合物を合成することにより、実施例38の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=408。
実施例39:化合物119の合成:
【化120】
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【0308】
DCM(0.2mL)中で撹拌している上記カルボン酸(13.9mg,0.0345mmol;前駆体エステル55のLiOH加水分解(hydroxysis)によって得られる)に、ネオペンチルアルコール(30.4mg,0.345mmol)、DMAP(4.2mg,0.0345mmol)およびEDC(20mg,0.104mmol)を加えた。5時間撹拌した後、その反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NH
4Cl、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。EtOAc中の0〜8%MeOHの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィー精製によって、11.7mg(72%)の所望の生成物である化合物119を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=474。
実施例40:化合物120の合成:
【化121】
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【0309】
上記実施例39に記載されたものと類似した合成経路において、最後の工程で2−プロピルアルコールを使用して、実施例40の化合物を合成することにより、実施例40の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=446。
実施例41:化合物129の合成:
【化122】
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【0310】
化合物103(スキーム18a)(66.1mg,0.179mmol)を、RTにおいて2時間、LiOH(21.4mg,0.895mmol)で処理することによって、THF/水/MeOH(合計1.8ml,6/5/1の比)の溶媒系において加水分解した。希HClを加えることにより、その反応混合物を酸性化した(pH約3)。その沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、49.0mg(80%)の酸を茶色がかった固体として得た。
【0311】
そのようにして得られた酸を0℃のDMF(0.7mL)中で撹拌した。NaHCO
3(48.1mg,0.572mmol)を加えた後、N−ブロモスクシンアミド(96.7mg,0.543mmol)を加えた。一晩撹拌した後、その反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄した。水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物の臭化物を、EtOAc中の0〜13%MeOHの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって白色固体として得た(化合物129)。Wt:28.6mg(53%).MS:[M+1]=377。
実施例42:化合物131の合成:
【化123】
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【0312】
化合物129(22.6mg,0.060mmol)を、EtOAc(1mL)およびMeOH(1mL)中の10%Pd−Cで16時間水素化した。セライトで濾過し、溶媒を除去することにより、14.9mg(84%)のデス−ブロモ生成物である化合物131をわずにかに黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=298。
実施例43:化合物122の合成:
【化124】
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【0313】
酸66のフェノキシアナログ(スキーム18a R
1=OPh)(20.4mg,0.0506mmol)をRTのDCM(0.5mL)に懸濁し、撹拌した。カルボニルジイミダゾール(16.4mg,0.101mmol)を加えた。2時間撹拌した後、得られた懸濁液を0℃に冷却し、アンモニア(30uL)を滴下した。20分間撹拌した後、氷浴を取り除き、その反応をRTで1時間進めた。真空中でDCMを除去することによって、その反応物を濃縮した。水(3mL)を加え、沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、16.2mgの粗1級アミドを得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0314】
その1級アミド(16.2mg,0.0402mmol)を、95℃の1,4−ジオキサン(0.5mL)中のPOCl
3(46.2mg,0.302mmol)で一晩処理した。次いで、その反応混合物を飽和NaHCO
3(5mL)でクエンチし、0℃に冷却し、沈殿物を吸引濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、13.6mg(88%)のニトリルを茶色がかった固体として化合物122を得た。MS:[M+1]=385。
実施例44:化合物123の合成:
【化125】
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【0315】
THF(0.15mL)およびDCM(0.15ml)中で撹拌している酸66(15.8mg,0.0392mmol)に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンHCl(4.6mg,0.047mmol)およびN−ヒドロキシルベンゾトリアゾール水和物(6.0mg)を加えた。次いで、EDC(11.3mg,0.0588mmol)およびトリエチルアミン(11.9mg,0.118mmol)を加え、その反応物をRTで12時間撹拌し、EtOAcで希釈し、飽和NH
4Cl、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、真空中で溶媒を除去することにより、14.4mg(82%)のWeinrebアミドを得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0316】
0℃のTHF(0.3mL)中で撹拌しているWeinrebアミド(14.4mg,0.0323mmol)に、臭化エチルマグネシウムエーテラート(3M;0.323mL)を加えた。その反応物をRTに加温し、14時間撹拌し、飽和NH
4Clでクエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗ケトン生成物を得て、それを、EtOAc中の8%MeOHを使用する分取TLCによって精製した。Wt:4.6mg(34%)の化合物123。MS:[M+1]=416。
実施例45:化合物124の合成:
【化126】
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【0317】
上に記載されたWeinrebアミド(18.0mg,0.0403mmol)を、−78℃において1時間、DIBAL(1M THF;0.363mL)で処理し、次いで、なおも−78℃においてロッシェル塩溶液(20%)で一晩クエンチした。その水溶液をEtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、真空中で溶媒を除去することにより、13.7mgの粗アルデヒドを得て、それをさらに精製することなく使用した。
【0318】
RTのDCM(0.7mL)中の粗アルデヒド(13.7mg)をDeoxo−Fluor(54.8mg,0.248mmol)で16時間処理した。その反応物を飽和NaHCO
3(5mL)で20分間クエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して溶媒を除去した後、EtOAc中の10%MeOHを使用する分取TLC精製によって、7.5mg(52%)の所望の二フッ化物化合物124を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=410。
実施例46:化合物142の合成:
【化127】
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【0319】
0℃のTHF(0.15mL)中の上記からのWeinrebアミド(8.8mg,0.0197mmol)を臭化フェニルマグネシウム(1M THF;0.54mL)で2.5時間処理し、飽和NH
4Clでクエンチし、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗ケトンを得て、それをさらに精製することなく使用した。THF(0.5mL)中のそのケトンをRTにおいてNaBH
4(6mg)で2時間処理し、次いで、飽和NH
4Clでクエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗アルコールを得て、それをさらに精製することなく使用した。そのようにして得られたDCM中のアルコール(1.4mL)を、40℃において一晩、トリエチルシラン(86.4mg,0.75mmol)およびトリフルオロ酢酸(171.0mg,1.5mmol)で処理し、次いで、真空中で濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗ベンジル生成物を得て、それを、溶離剤としてEtOAc中の0〜12%MeOHを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した;3.6mgの化合物142を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=450。
スキーム19:
【化128】
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実施例47:化合物106の合成:
【化129】
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【0320】
クロロベンゼン(5mL)中のラクタム64(185.7mg,0.616mmol)に、N,N−ジメチル−p−トルイジン(333.3mg,2.465mmol)およびオキシ塩化リン(188.9mg,1.232mmol)を加えた。その反応混合物を135℃で2時間加熱し、RTに冷却し、ホルミルヒドラジド(296.0mg,4.93mmol)を加えた後、ジイソプロピルエチルアミン(238.8mg,1.85mmol)を加えた。RTで30分間撹拌した後、その反応物を100℃で1時間加熱し、冷却し、飽和NaHCO
3(15mL)を加え、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗トリアゾール生成物を得て、それを、EtOAc中の0〜15%MeOH溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、35.9mg(18%)を茶色がかった固体として得た。MS:[M+1]=326。
【0321】
DCM(1mL)中の上記からのトリアゾールを、0℃においてN−ブロモスクシンアミド(37.6mg,0.21mmol)で処理した。その反応物をRTにゆっくり加温し、反応をRTで一晩進め、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗臭化物を得て、それを、EtOAc中の0〜10%MeOH勾配を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した;22.9mg(51%)の化合物106をオフホワイトの固体として得た。[MS]:406。
実施例48:化合物104の合成:
【化130】
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【0322】
マイクロ波反応容器に、フェノール(20.3mg,0.216mmol)、実施例47からの臭化物基質(29.1mg,0.0719mmol)、Cs
2CO
3(117.0mg,0.360mmol)、1,3−アセトンジカルボン酸ジエチル(14.5mg,0.0719mmol)およびDMF(0.5ml)を投入した。その容器に窒素ガスを流した。CuI(6.8mg,0.036mmol)を加え、その混合物をRTで5分間撹拌した後、MW照射条件下において60分間、140℃で加熱した。その反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し;水層を分離し、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗エーテル生成物を得て、それを、DCM中の5%MeOHを用いる分取TLCによって精製した;6.6mgの化合物104を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=418。
実施例49:化合物105の合成:
【化131】
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【0323】
上記実施例48に記載されたものと類似した合成経路において、フェノールの代わりに3−メトキシフェノールを使用して、実施例49の化合物を合成することにより、実施例49の化合物を黄色がかった泡沫状固体として得た:MS:[M+1]=448。
スキーム20:
【化132】
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実施例50:化合物112の合成:
【化133】
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【0324】
THF(6mL)、水(5mL)およびMeOH(1mL)中の化合物2(160mg,0.49mmol)の溶液に、LiOH(59mg,2.45mmol)を加えた。その溶液を室温において3時間撹拌した。その溶液を濃縮し、粗材料をpH3〜4まで1N HClで酸性化した。固体は観察されなかった。EtOAcを加え、有機相を抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、112mg(77%収率)の所望のカルボン酸生成物を橙色固体として得た。MS:[M+1]=300。
【0325】
ジクロロエタン(0.2mL)中の酸(30mg,0.1mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(0.4mL;5mmol)およびDMF(20μL)を加えた。得られた溶液を70Cで1時間加熱した。さらなる0.2mLの塩化チオニルを加え、その溶液をさらに30分間加熱した。溶媒を除去した。粗材料を真空下で乾燥した。
【0326】
その粗酸塩化物(0.1mmol)をイソプロパノールに懸濁し、室温において18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,DCM中の10%MeOHで溶出)によって精製することにより、8.6mg(25%収率)の生成物である化合物112を得た。[M+1]=342).H
1NMR (CDCl
3)δ7.90 (1H, d, J=9Hz), 7.79 (1H, bs), 7.63 (1H, bs), 7.36 (1H, bs), 3.48 (1H, m), 2.45 (3H, s), 1.43 (6H, d, J=6.5Hz)。
実施例51:化合物113の合成:
【化134】
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【0327】
上記で調製された粗酸塩化物(0.066mmol)をジクロロエタン(1mL)に懸濁し、2,2−ジメチル−1−プロパノール(300mg,3.4mmol)を加えた。その溶液を室温において18時間撹拌した。生成物は形成されなかった。上記の溶液に、DMAP(5mg,0.004mmol)およびDCC(15mg,0.073mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。その反応混合物をそのまま分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の75EtOAc)に適用することにより、7.2mg(30%収率)の生成物である化合物113を得た。MS:[M+1]=370.H
1NMR (CDCl
3)δ7.91 (1H, dd, J=3, 9Hz), 7.79 (1H, s), 7.61 (1H, dd, J=4.5, 9Hz), 7.35 (1H, m), 4.11 (2H, s), 2.44 (3H, s), 1.07 (9H, s)。
実施例52:化合物114の合成:
【化135】
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【0328】
上記で調製された粗酸塩化物(0.066mmol)をジクロロエタン(1mL)および2,2,2−トリフルオロエタノール(0.1mL,1.4mmol)に懸濁した後、トリエチルアミン(0.6mL,4.3mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,EtOAcで溶出)によって精製し、次いで、分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の70%EtOAc)によって精製することにより、8.1mg(32%収率)の生成物である化合物114を得た。[M+1]=382).H
1NMR (CDCl
3)δ7.91 (1H, dd, J=3.5, 9.5Hz), 7.83 (1H, s), 7.63 (1H, dd, J=4.5, 9.5Hz), 7.35 (1H, m), 4.77 (2H, m), 2.43 (3H, s)。
実施例53:化合物136の合成:
【化136】
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【0329】
氷浴を用いて冷却されたDMF(1.5mL)中の実施例50において調製された酸(100mg,0.33mmol)の溶液に、NaHCO
3(111mg,1.32mmol)を加えた後、NBS(117mg,0.66mmol)を加えた。その溶液を室温において14時間撹拌した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(5×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(2×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,EtOAcで溶出)によって、93mg(85%収率)の生成物である化合物136を得た[M+1]=334).H
1NMR (CDCl
3)δ7.87 (1H, dd, J=2.5, 8.5Hz), 7.72 (1H, s), 7.56 (1H, dd, J=6, 10Hz), 7.33 (1H, m), 2.44 (3H, s)。
実施例54 化合物139の合成:
【化137】
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【0330】
一般的なカップリング手順:脱気したDME(0.9mL)および水(0.1mL)中の化合物136(20mg,0.061mmol)の溶液に、フェニルボロン酸(11mg,0.092mmol)、炭酸セシウム(80mg,0.24mmol)およびPdCl
2dppf(5mg,0.066mmol)を加えた。その懸濁液を80℃で1時間加熱した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(2×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それを分取TLC(溶出系:EtOAc中の3%MeOH)によって精製した。
【0331】
化合物139を、フェニルボロン酸を用いて調製した。10.8mg(54%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=332.H
1NMR (CDCl
3)δ7.87 (1H, dd, J=3.5, 9.5Hz), 7.85 (1H, s), 7.63 (3H, m), 7.50 (2H, t, J=6.5Hz), 7.35 (2H, m), 2.41 (3H, s)。
実施例55:化合物140の合成:
【化138】
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【0332】
3−ピリジンボロン酸を使用して、同様に化合物140を調製した。8.9mg(27%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=333.H
1NMR (CDCl
3)δ8.86 (1H, s), 8.63 (1H, d, J=5Hz), 8.01 (1H, m), 7.90 (2H, m), 7.64 (1H, dd, J=5.5, 9Hz), 7.44 (1H, m), 7.36 (1H, m), 2.39 (3H, s)。
実施例56:化合物152の合成:
【化139】
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【0333】
1−メチルピラゾール−4−ボロン酸,HClを使用して、化合物152を調製した。12.5mg(63%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=336.H
1NMR (CDCl
3 + MeOD
4)δ9.04 (1H, bs), 7.99 (1H, bs), 7.75 (2H, m), 7.41 (2H, m), 3.95 (3H, s), 2.32 (3H, s)。
実施例57:化合物154の合成:
【化140】
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【0334】
2−メチルピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステルを使用して、化合物154を調製した。7.1mg(34%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=347.H
1NMR (CDCl
3)δ8.6 (1H, d, J=6Hz), 7.89 (1H, dd, J=3.5, 8.5Hz), 7.87 (1H, s), 7.64 (1H, dd, J=5.5, 9Hz), 7.48 (1H, s), 7.36 (2H, m), 2.64 (3H, s), 2.41 (3H, s)。
スキーム21:
【化141】
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実施例58:化合物117の合成:
【化142】
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【0335】
100mLの丸底フラスコにおいて、ラクタムエステル16’(2g,7.35mmol;スキーム11に記載された16と類似の形式で調製されたもの)を60mLの無水THFに溶解した。その溶液を窒素雰囲気下、室温において撹拌した。LiBH
4(THF中2M,4mL,8mmol)をゆっくり加えた。その反応混合物を窒素雰囲気下において18時間撹拌した。さらなるLiBH
4(THF中2M,2mL,4mmol)をゆっくり加えた。その反応混合物をさらに24時間撹拌した。その反応混合物にEtOAc/EtOH(20mL/20mL)の混合物を加え、濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを加えた。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep40gシリカ−ゲルカラムに充填した。所望の生成物を5:1v/vCH
2Cl
2/MeOHで溶出した。アルコールを白色固体として得た(1.14g,67%収率)。MS:[M+1]=231。
【0336】
そのアルコール(1.14g,4.96mmol)を、16mLのAcOH中HBr33%に懸濁し、80℃で18時間加熱した。その溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。白色固体を観察できた。飽和NaHCO
3水溶液をゆっくり加えた。大量のEtOAcおよびMeOHを用いて、固体を可溶化した。有機相を抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=293。
【0337】
EtOAc(50mL)、MeOH(200mL)およびTHF(50mL)中のアルキルブロミド誘導体(4.96mmol)の溶液に、湿10%Pd/C(250mg)を加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下で7日間撹拌した。その懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮し、トルエンと共蒸発させた。粗生成物をさらに精製することなく次の工程において使用した。
【0338】
0℃の無水CH
3CN(20mL)中の1,2,4−トリアゾール(2.7g,39.7mmol)の溶液に、i−Pr
2NEt(7.6mL,43.6mmol)を加えた。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl
3(1.11mL,11.9mmol)を加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した。その溶液を、ラクタム(4.96mmol)を含むフラスコに移した。得られた溶液を油浴において80℃で16時間加熱した。粘稠性の混合物を、氷浴を用いて冷却し、溶媒を蒸発させた。EtOAcで希釈し、水を加えた。それをEtOAcで5回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それをそのまま次の反応において使用した。MS:[M+1]=266。
【0339】
DMF(10mL)中のKOtBu(1.11g,9.92mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(1.2mL,10.9mmol)をゆっくり加えた。その混合物を−60℃〜−40℃で1時間撹拌した。DMF(5mL)中の工程4からの上記粗1,2,4−トリアゾロ中間体(4.96mmol)をゆっくり加えた。その混合物を、16時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、296mg(4工程で20%の収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=310。
【0340】
THF(6mL)、水(5mL)およびMeOH(1mL)中のエステル誘導体(260mg,0.84mmol)の溶液に、LiOH(117mg,4.85mmol)を加えた。その溶液を室温において3時間撹拌した。その溶液を濃縮し、粗材料をpH3〜4まで1N HClで酸性化した。その固体を複数回の濾過によって回収することにより、178mg(75%収率)の所望の生成物を得た。MS:[M+1]=282。
【0341】
THF(2mL)中の酸(80mg,0.28mmol)の懸濁液に、CDI(50mg,0.31mmol)を加えた。その懸濁液を65℃で3時間加熱した。LCMSは、その反応が不完全であることを示した。さらなるCDI(10mg)を加え、その溶液をさらに1時間加熱した。その溶液を室温に冷却し、NH
4OH溶液(1mL)を加えた。その溶液を1時間撹拌した。固体を濾過によって回収することにより、33mg(42%)の化合物117を所望の生成物として白色固体として得た。MS:[M+1]=281.H
1NMR (MeOD
4)δ8.1 (1H, s), 7.9 (1H, s), 7.73 (3H, m), 7.07 (2H, s), 2.40 (3H, s)。
実施例59:化合物115の合成:
【化143】
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【0342】
THF(1mL)中の、化合物117(8mg,0.029mmol)およびトリエチルアミン(8μL;0.058mmol)の懸濁液に、無水トリフルオロ酢酸(8μL;0.058mmol)を加えた。その反応混合物を室温において16時間撹拌した。LCMSは、たった30%の変換を示した。さらなる無水トリフルオロ酢酸(30μL)およびトリエチルアミン(30μL)を加えた。その溶液は、透明になり、さらに1時間撹拌した。その反応物をMeOHでクエンチした。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の70%EtOAc)によって精製することにより、6.6mg(83%)の化合物115を得た。MS:[M+1]=263.H
1NMR (CDCl
3)δ8.17 (1H, d, J=7Hz), 7.88 (1H, s), 7.67 (3H, m), 2.46 (3H, s)。
実施例60:化合物127の合成:
【化144】
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【0343】
EtOH(0.8mL)および水(0.2mL)中の化合物115(16mg,0.06mmol)の懸濁液に、塩酸ヒドロキシルアミン(6mg,0.09mmol)および炭酸カリウム(12mg,0.09mmol)を加えた。その懸濁液を80℃で16時間加熱した。その溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。水層を分離し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、12.2mg(67%収率)の所望の生成物を得た。MS:[M+1]=296。
【0344】
無水酢酸(0.5mL)中のオキシム(10mg,0.034mmol)の懸濁液を110Cで1時間加熱した。次いで、その溶液を130Cで1時間加熱した。最後に、その温度を140℃に上げ、さらに2時間加熱した。その反応混合物を冷却し、その反応混合物にEtOH(1mL)を加え、それを80℃で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製することにより、6.1mg(56%収率)の所望の生成物である化合物127を得た。MS:[M+1]=320).H
1NMR (CDCl
3)δ8.16 (1H, m), 7.92 (1H, s), 7.65 (3H, m), 2.68 (3H, s), 2.46 (3H, s)。
実施例61:化合物133の合成:
【化145】
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【0345】
THF(0.5mL)中のイソ酪酸(19μL,0.2mmol)の溶液に、CDI(10mg,0.062mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。次いで、その溶液を、上に記載されたオキシム誘導体(12mg,0.041mmol)を含むバイアルに移し、70℃で2時間加熱した。LCMSは、その反応が不完全であることを示した。別のバッチの試薬(イソ酪酸およびCDI)を調製し、上記反応混合物に加え、それを70℃でさらに1時間加熱した。LCMSは、すべての出発物質が消費されたことを示した。溶媒を蒸発させ、粗材料をイソ酪酸(1mL)に懸濁し、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の70%EtOAc)によって精製することにより、6.7mg(71%)の所望の生成物である化合物133を得た。MS:[M+1]=348。
H
1NMR (CDCl
3)δ8.16 (1H, m), 7.92 (1H, s), 7.65 (3H, m), 3.32 (1H, m), 2.46 (3H, s), 1.5 (6H, d, J=7Hz)。
実施例62:化合物126の合成:
【化146】
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【0346】
アセトアミドオキシムを、使用する前に、トルエンと3回共沸した。THF(1mL)中のアセトアミドオキシム(24mg,0.32mmol)の懸濁液に、油分散体としてのNaH60%(13mg,0.32mmol)を加えた。その懸濁液を室温において15分間撹拌した。化合物3(50mg,0.16mmol)を加えた。そのエステルを含むバイアルをDMF(1mL)ですすぎ、それをその反応混合物に加えた。得られた茶色懸濁液を室温において30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱した。その懸濁液を水でクエンチし、その溶液を冷蔵庫内で一晩維持した。その固体を複数回の濾過によって回収することにより、16mg(31%収率)の生成物である化合物126を得た。MS:[M+1]=320.H
1NMR (CDCl
3)δ8.18 (1H, m), 7.94 (1H, s), 7.67 (3H, m), 2.51 (3H, s), 2.46 (3H, s)。
実施例63:化合物125の合成:
【化147】
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【0347】
THF(0.3mL)およびDCM(0.3mL)中の、化合物3から得られたカルボン酸(30mg,0.11mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(13mg,0.13mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(17mg,0.11mmol)およびトリエチルアミン(46μL,0.33mmol)の懸濁液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(32mg,0.17mmol)を加えた。その溶液を室温において16時間撹拌した。その反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、31.2mg(88%収率)の橙色固体を得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=325。
【0348】
−78℃に冷却されたTHF(0.5mL)中の上記Weinrebアミド誘導体(31.2mg,0.093mmol)の溶液に、3M臭化エチルマグネシウム(0.31mL,0.93mmol)の溶液を加えた。その反応混合物を−10℃未満で60分間にわたって撹拌した。次いで、それを飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の80%EtOAcで溶出)によって、11.1mg(41%収率)の生成物である化合物125を得た。MS:[M+1]=294.H
1NMR (CDCl
3)δ8.15 (1H, m), 7.76 (1H, s), 7.65 (3H, m), 3.08 (2H, q, J=7Hz), 2.44 (3H, s), 1.22 (3H, t, J=7Hz)。
実施例64:化合物132の合成:
【化148】
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【0349】
EtOH(30mL)および水(10mL)中のイソブチロニトリル(2.6mL;29mmol)の溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(2.01g,29mmol)および炭酸カリウム(4g,29mmol)を加えた。得られた懸濁液を80℃で16時間加熱した。溶媒を真空下で除去した。残渣をトルエンと共蒸発させた。粗材料をEtOHで洗浄し、濾過することにより、塩化ナトリウムを除去した。その濾液を蒸発させ、トルエンと数回、共蒸発させ、真空下で乾燥することにより、2g(69%)のN−ヒドロキシブチルアミジンを得た。
【0350】
THF(1mL)中のN−ヒドロキシブチルアミジン(47mg,0.46mmol)の懸濁液に、油分散体としてのNaH60%(18mg,0.46mmol)を加えた。その懸濁液を室温において30分間撹拌した。THF(1mL)中の化合物3(47mg,0.15mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温において30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱した。1時間後、50%の変換しか観察されなかった。さらに1時間後、変化は観察されなかった。上に記載されたような試薬(N−ヒドロキシブチルアミジンおよびNaH)をさらに調製し、上記反応混合物に加え、それをさらに40分間加熱した。この時点において、LCMSは、その反応が完了したことを示した。その懸濁液を水でクエンチした。いくらかのMeOHを加えることにより、完全な溶解を助け、その溶液をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,EtOAcで溶出)によって、20mg(38%収率)の生成物である化合物132を得た。MS:[M+1]=348.H
1NMR (CDCl
3)δ8.18 (1H, d, J=8Hz), 7.93 (1H, s), 7.69 (3H, m), 3.22 (1H, m), 2.46 (3H, s), 1.43 (6H, d, J=9.5Hz)。
実施例65:化合物161の合成:
【化149】
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【0351】
氷浴を用いて冷却されたDMF(2mL)中の化合物3から得られた酸(90mg,0.32mmol)の溶液に、NaHCO
3(108mg,1.28mmol)を加えた後、NBS(114mg,0.64mmol)を加えた。その溶液を室温において18時間撹拌した。その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(2×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,EtOAcで溶出)によって、54mg(53%収率)の生成物が得られた。MS:[M+1]=316。
【0352】
ジオキサン(1mL)およびトリエチルアミン(1mL)中の臭化物誘導体(30mg,0.1mmol)の溶液に、TMS−アセチレン(71μL,0.5mmol)、CuI(2mg,0.01mmol)およびPdCl
2(PPh
3)
2(7mg,0.01mmol)を加えた。その溶液を110℃で6時間加熱した。さらなるPd触媒(7mg)およびTMS−アセチレン(0.2mL)を加え、その反応混合物をさらに12時間加熱した。この時点において、LCMSは、約80%の変換を示した。さらなるPd触媒(7mg)およびTMS−アセチレン(0.2mL)を加え、その反応混合物をさらに12時間加熱した。LCMSは、完全な変換を示した。次いで、その反応混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(2×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、23mg(69%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=334。
【0353】
MeOH(0.6mL)およびH
2O(0.2mL)中のアルキン誘導体(23mg,0.069mmol)の溶液に、0CのKOH(4mg,0.076mmol)を加えた。その溶液を16時間にわたって室温に加温した。その反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した(2×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(2×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それを分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、8.1mg(45%収率)の生成物である化合物161を得た。MS:[M+1]=262.H
1NMR (CDCl
3)δ8.13 (1H, m), 7.76 (1H, s), 7.62 (3H, m), 4.09 (2H, bs), 3.28 (1H, s), 2.44 (3H, s)。
実施例66:化合物146の合成:
【化150】
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【0354】
無水THF(2mL)中の3−アミノ−2−メチルアクロレイン(65mg,0.76mmol)の溶液に、油分散体としてのNaH60%(30mg,0.76mmol)を加えた。その懸濁液を室温において15分間撹拌した。化合物115(50mg,0.19mmol)を加え、その反応混合物を65℃で3時間加熱した。その反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、水を加えた。その反応混合物を冷蔵庫内で一晩保管した。その固体を濾過によって回収することにより、27.5mg(44%収率)の白色固体化合物146を得た。MS:[M+1]=330.H
1NMR (CDCl
3)δ8.66 (2H, s), 8.15 (1H, m), 7.89 (1H, s), 7.65 (3H, m), 2.44 (3H, s), 2.36 (3H, s)。
実施例67:化合物153の合成:
【化151】
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【0355】
ジクロロエタン(0.2mL)中の、化合物3から得られた酸(30mg,0.11mmol)の懸濁液に、塩化チオニル(1mL;13.8mmol)およびDMF(20μL)を加えた。得られた溶液を70℃で1時間加熱した。溶媒を除去した。粗材料を真空下で乾燥した。粗材料をイソプロパノール(2mL)に懸濁し、室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、メタノールと共蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製することにより、7.2mg(21%収率)の生成物である化合物153を得た。MS:[M+1]=324.H
1NMR (CDCl
3)δ8.15 (1H, d, J=8Hz), 7.81 (1H, s), 7.64 (3H, m), 5.32 (1H, q, J=7Hz), 2.45 (3H, s), 1.43 (6H, d, J=7Hz)。
スキーム22
【化152】
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実施例68:化合物116の合成:
【化153】
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【0356】
ニトリル置換イミダゾール誘導体に至る代替経路も行った。一例として、スキーム22に示されているように、化合物116をイミノ誘導体から調製した。DMF(7mL)中のイソシアノアセトニトリル(206mg,3.12mmol)の溶液を窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。KOtBu(320mg,2.85mmol)を加えた。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。イミノ誘導体(上記のスキーム21に示されたイミノ誘導体と同一の形式で調製されたもの)(350mg,1.24mmol)を−50℃においてゆっくり加えた。その混合物を、16時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep12gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、230mg(70%収率)の生成物である化合物116を得た。MS:[M+1]=281.H
1NMR (CDCl
3)δ7.92 (1H, dd, J=3, 8.5Hz), 7.81 (1H, s), 7.61 (1H, dd, J=4.5, 9Hz), 7.38 (1H, m), 2.47 (3H, s)。
実施例69:化合物145の合成:
【化154】
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【0357】
EtOH(1.6mL)および水(0.4mL)中のシアン化物誘導体化合物116(50mg,0.18mmol)の懸濁液に、塩酸ヒドロキシルアミン(17mg,0.24mmol)および炭酸カリウム(28mg,0.2mmol)を加えた。その懸濁液を80℃で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。固体沈殿物を濾過によって回収することにより、37.8mg(68%収率)の所望のアミノオキシム生成物を得た。[M+1]=314。
【0358】
無水酢酸(0.5mL)中のアミドオキシム(10mg,0.032mmol)の懸濁液を140Cで4時間加熱した。その反応混合物を冷却し、その反応混合物にEtOH(1mL)を加え、それを80℃で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製することにより、6.6mg(61%収率)の所望の生成物である化合物145を得た。MS:[M+1]=338.H
1NMR (CDCl
3)δ7.91 (1H, dd, J=3.5, 8.5Hz), 7.89 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=5.5, 10Hz), 7.35 (1H, m), 2.69 (3H, s), 2.45 (3H, s)。
実施例70:化合物149の合成:
【化155】
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【0359】
THF(0.5mL)中のイソ酪酸(30μL,0.32mmol)の溶液に、CDI(16mg,0.096mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg,0.032mmol)を加え、その反応混合物を70Cで45分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をイソ酪酸(1mL)に懸濁し、130℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、10.6mg(91%)の所望の生成物である化合物149を得た。MS:[M+1]=366.H
1NMR (CDCl
3)δ7.90 (1H, dd, J=3.5, 9Hz), 7.89 (1H, s), 7.66 (1H, dd, J=4.5, 8.5Hz), 7.36 (1H, m), 3.32 (1H, q, J=6.5Hz), 2.46 (3H, s), 1.49 (6H, d, J=8Hz)。
実施例71:化合物150の合成:
【化156】
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【0360】
無水トリフルオロ酢酸(0.5mL)中の上記アミドオキシム(10mg,0.032mmol)の懸濁液を10分間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、11.8mg(94%)の所望の生成物である化合物150を得た。MS:[M+1]=392.H
1NMR (CDCl
3)δ7.92 (2H, m), 7.69 (1H, dd, J=5.5, 9.5Hz), 7.39 (1H, m), 2.45 (3H, s)。
実施例72:化合物151の合成:
【化157】
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【0361】
THF(0.5mL)中のギ酸(12μL,0.32mmol)の溶液に、CDI(16mg,0.096mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg,0.032mmol)を加え、その反応混合物を70℃で45分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をギ酸(1mL)に懸濁し、60℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、2.1mg(20%)の所望の生成物である化合物151を得た。MS:[M+1]=324.H
1NMR (CDCl
3)δ8.83 (1H, s), 7.92 (1H, dd, J=3.5, 8Hz), 7.91 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=4.5, 9Hz), 7.37 (1H, m), 2.45 (3H, s)。
実施例73:化合物155の合成:
【化158】
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【0362】
THF(0.5mL)中のプロピオン酸(22μL,0.29mmol)の溶液に、CDI(14mg,0.087mmol)を加えた。その溶液を室温において1時間撹拌した。THF(0.5mL)中の上記アミドオキシム誘導体(10mg,0.032mmol)を加え、その反応混合物を70℃で90分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をプロピオン酸(1mL)に懸濁し、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、9.4mg(94%)の所望の生成物である化合物155を得た。MS:[M+1]=352.H
1NMR (CDCl
3)δ7.91 (1H, dd, J=2, 8.5Hz), 7.88 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=6, 9.5Hz), 7.36 (1H, m), 3.01 (2H, q, J=8.5Hz), 2.46 (3H, s), 1.48 (3H, t, J=8.5Hz)。
実施例74:化合物160の合成:
【化159】
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【0363】
THF(0.5mL)中のピバル酸(30mg,0.29mmol)の溶液に、CDI(14mg,0.087mmol)を加えた。その溶液を室温において1時間撹拌した。THF(0.5mL)中の上記アミドオキシム誘導体(10mg,0.032mmol)を加え、その反応混合物を70℃で90分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を酢酸(1mL)に懸濁し、3時間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:ヘキサン類中の80%EtOAc)によって精製することにより、7.4mg(67%)の所望の生成物である化合物160を得た。MS:[M+1]=380.H
1NMR (CDCl
3)δ7.90 (1H, dd, J=2.7, 9Hz), 7.88 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=4.5, 9Hz), 7.35 (1H, m), 2.47 (3H, s), 1.53 (9H, s)。
実施例75:化合物143の合成:
【化160】
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【0364】
DMF(3mL)中のKOtBu(40mg,0.36mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。p−トルエンスルホニルメチル(Tolueneslfonylmethyl)イソシアニド(76mg,0.39mmol)を加えた。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。スキーム22からのイミノ誘導体(50mg,0.18mmol)を加え、その混合物を16時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで5回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep4gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)に続いて、分取TLC(溶出系:DCM中の30%EtOAc)によって、22.2mg(30%収率)の白色固体である化合物143を得た。MS:[M+1]=410。
H
1NMR (CDCl
3)δ7.91 (2H, d, J=8Hz), 7.87 (1H, dd, J=2.5, 8.5Hz), 7.74 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=5.5, 9Hz), 7.34 (3H, m), 2.50 (3H, s), 2.42 (3H, s)。
実施例76:化合物144の合成:
【化161】
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【0365】
3−エトキシメタクロレイン(100mg,0.88mmol)に、メタノール(1.3mL,8.8mmol)中の7Nアンモニアを加えた。その溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、3−アミノ−2−メチルアクロレインに対応する粗黄色固体をさらに精製することなく次の工程において使用した。
【0366】
無水THF(1mL)中の3−アミノ−2−メチルアクロレイン(7mg,0.087mmol)の溶液に油分散体としてのNaH60%(6mg,0.16mmol)を加えた。その懸濁液を室温において15分間撹拌した。THF(1mL)中のシアン化物誘導体(22mg,0.079mmol)を加え、その反応混合物を65℃で1時間加熱した。上に記載されたように、試薬の新たなバッチを、THF(1mL)中の、3−アミノ−2−メチルアクロレイン(20mg)およびNaH(20mg)を用いて調製し、上記反応混合物に加え、それを65℃でさらに1時間加熱した。LCMSは、その反応の完了を示した。その反応混合物をメタノールでクエンチした。溶媒を蒸発させた。粗材料を水に懸濁し、固体を濾過によって回収することにより、5.2mg(19%収率)の薄赤色固体化合物144を得た。MS:[M+1]=348.H
1NMR (CDCl
3)δ8.67 (2H, s), 7.90 (1H, d, J=9.5Hz), 7.85 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J=4.5, 9Hz), 7.34 (1H, m), 2.44 (3H, s), 2.36 (3H, s)。
スキーム23
【化162】
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実施例77:化合物121の合成:
【化163】
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【0367】
0℃の無水CH
3CN(20mL)中の1,2,4−トリアゾール,(2.03g,29.4mmol)の溶液に、i−Pr
2NEt(5.6mL,32.4mmol)を加えた。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl
3(0.82mL,8.8mmol)および化合物16’(1g,3.68mmol)を加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた溶液を油浴において80℃で16時間加熱した。その混合物を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈し、水を加えた。それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、1.05g(88%収率)の橙色固体を得て、それを次の工程においてそのまま使用した。MS:[M+1]=324。
【0368】
DMF(15mL)中のKOtBu(696mg,6.2mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.75mL,6.8mmol)をゆっくり加えた。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。工程1からの上記粗生成物(1g,3.1mmol)を加え、その混合物を18時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで8回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、950mg(83%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=368。
【0369】
窒素雰囲気下、室温において撹拌された無水THF(4mL)中のジエステル(200mg,0.54mmol)の溶液に、LiBH4(THF中2M,0.66mL,1.3mmol)を加えた。その反応混合物を窒素雰囲気下において24時間撹拌した。その反応混合物にEtOAc/EtOH(3mL/3mL)の混合物を加え、それを濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを加えた。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep4gシリカ−ゲルカラムに充填した。所望の生成物を10:1v/vCH2Cl2/MeOHで溶出した。ジオールを固体として得た(60mg,39%収率)。MS:[M+1]=284。
【0370】
そのジオール(60mg,0.21mmol)を、5mLのAcOH中HBr33%に懸濁し、80℃で18時間加熱した。その溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。飽和NaHCO3水溶液をゆっくり加えた。その溶液をEtOAcで抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=408。
【0371】
EtOAc(10mL)およびMeOH(10mL)中のジアルキルブロミド誘導体(0.21mmol)の溶液に、湿10%Pd/C(触媒量)を加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下で60時間撹拌した。その懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。粗生成物を、複数回の分取TLC(溶出系:EtOAc中の3%MeOH)によって精製することにより、6.2mg(2工程で12%の収率)の所望の生成物である化合物121を得た。MS:[M+1]=252.H
1NMR (CDCl
3)δ8.09 (1H, m), 7.74 (1H, s), 7.56 (3H, m), 7.90 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.29 (3H, s)。
実施例78:化合物135の合成:
【化164】
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【0372】
以下のとおり、化合物121と類似の様式で化合物135を合成した:0℃の無水CH
3CN(20mL)中の1,2,4−トリアゾール(952mg,13.8mmol)の溶液にi−Pr
2NEt(2.6mL,15.2mmol)を加えた。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl
3(0.45mL,4.8mmol)およびラクタムエステル(1g,3.45mmol)を加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた溶液を油浴において80℃で16時間加熱した。その混合物を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈し、水を加えた。それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、1.03g(87%収率)の橙色固体を得て、それを次の工程においてそのまま使用した。MS:[M+1]=342。DMF(15mL)中のKOtBu(658mg,5.9mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.71mL,6.5mmol)をゆっくり加えた。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。工程1からの上記粗生成物(1g,2.9mmol)を加え、その混合物を18時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで8回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、1.02g(90%収率)の生成物を得た。MS:[M+1]=386。
【0373】
窒素雰囲気下、室温において撹拌された無水THF(8mL)中のジエステル(600mg,1.56mmol)の溶液に、LiBH
4(THF中2M,3.1mL,6.24mmol)を加えた。その反応混合物を窒素雰囲気下において24時間撹拌した。その反応混合物にEtOAc/EtOH(10mL/10mL)の混合物を加え、それを濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを加えた。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep12gシリカ−ゲルカラムに充填した。所望の生成物を10:1v/vCH
2Cl
2/MeOHで溶出した。ジオールを固体として得た(187mg,40%収率)。MS:[M+1]=302。
【0374】
そのジオール(80mg,0.27mmol)を7mLのAcOH中HBr33%に懸濁し、80℃で48時間加熱した。その溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。飽和NaHCO
3水溶液をゆっくり加えた。その溶液を抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過し、濃縮し、トルエンと共蒸発することにより、100mg(88%収率)のベージュの固体を得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。MS:[M+1]=426。
【0375】
EtOAc(10mL)およびMeOH(10mL)中のジアルキルブロミド誘導体(70mg,0.16mmol)の溶液に、10%Pd/C(触媒量)を加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。その懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。粗生成物を複数回の分取TLC(溶出系1:ヘキサン類中の75%EtOAc;溶出系2:EtOAc中の5%MeOH;溶出系3:EtOAc)によって精製することにより、4.1mg(10%収率)の所望の生成物である化合物135を得た。MS:[M+1]=270.H
1NMR (CDCl
3)δ7.84 (1H, dd, J=2.5, 9Hz), 7.70 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J=5, 8Hz), 7.30 (1H, m), 2.42 (3H, s), 2.28 (3H, s)。
実施例79:化合物134の合成:
【化165】
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【0376】
EtOH(1mL)中の、80℃で加熱された、スキーム23に記載されたR=Hであるジアルキルブロミド誘導体(30mg,0.074mmol)の懸濁液に、調製されたばかりのNaOEt 2M溶液(75μL,0.15mmol)を加えた。その溶液を10分間加熱した。溶媒を蒸発させた。粗材料をEtOAcに懸濁し、濾過した。濾液を濃縮し、分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製することにより、3.1mg(12%収率)の所望の生成物である化合物134を得た。MS:[M+1]=340。
スキーム24
【化166】
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実施例80:化合物137の合成:
【化167】
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【0377】
ジクロロメタン(100mL)中の5−フルオロ−2−ニトロ安息香酸(6.6g,35.66mmol)の溶液に、DIPEA(9.22g,71.3mmol)、HOBt(6.0g,39.2mmol)およびEDCI(10.2g,53.5mmol)を加えた。約15分間撹拌した後、その反応混合物に、ジクロロメタン(50mL)中の2,4−ジメトキシベンジルアミン(5.96g,35.66mmol)の溶液を窒素雰囲気下で滴下した。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温において16時間撹拌した。その反応混合物を、1N HCl(100mL)、飽和NaHCO
3(100mL)およびブライン(100mL)で連続して洗浄した。次いで、有機相をMgSO
4で乾燥した。濾過し、真空中で溶媒を除去することにより、黄色がかった固体を得た。wt:9.3g(78%).MS:[M+1]=335。
【0378】
RTのHOAc/THF/MeOH/H
2O(25/100/50/25mL)の溶媒混合物に懸濁され、撹拌されたニトロベンゼンアナログ(9.3g,27.8mmol)に、Zn粉末を加えた。その混合物を20時間にわたって70℃に加熱し、冷却し、濾過した。固体をTHFですすぎ、合わせた濾液を真空中で濃縮した。pHが7〜8に達するまで、得られたスラリーに飽和NaHCO
3を過剰な泡沫が形成されないようにゆっくり慎重に加えた。その混合物をEtOAcで抽出し(3×);合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗アミン生成物を暗褐色の粘着性ペースト状物として得た。wt:8.7g。
【0379】
ジクロロメタン(150mL)中の上記からのアニリン(8.7g)の溶液に、トリエチルアミン(3.37g,33.4mmol)を加えた。その混合物を、氷浴を用いて冷却し、窒素雰囲気下においてブロモアセチルクロリド(4.81g,30.6mmol)で処理した。氷浴を取り除き、その混合物を72時間、撹拌したままにした。その反応混合物を真空中で濃縮し、得られたスラリーをEt
2O(100mL)および水(100mL)で処理した。生成物である沈殿物を濾過によって回収し、乾燥することにより、5.6gの生成物を茶色固体として得た。Et
2O層を水層から分離し、DCM(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、5.3gのさらなる生成物を泡沫状茶色固体として得た。合計wt:11g(100%)。
【0380】
DMF(550mL)中の臭化物(11g)の溶液に、K
2CO
3(7.1g,51.7mmol)を加えた。その混合物を50℃で48時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、無機固体を濾別した。濾液を真空中で濃縮し、水/MeOH(60/10mL)で処理し、DCMで抽出し(3×);合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して溶媒を除去した後、DCM中の5〜50%EtOAcを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、3.2g(36%)の7員ラクタムを茶色がかった固体として得た。MS:[M+1]=345。
【0381】
−20℃のTHF(20mL)およびDMF(3mL)に溶解され、撹拌されたラクタム(1.32g,3.83mmol)に、t−BuOK(0.645g,5.75mmol)を加えた。−20℃で30分間撹拌した後、クロロリン酸ジエチル(1.19mL,6.89mmol)を滴下し、その混合物を、−20℃から20℃に加温しながら3時間撹拌した。その反応混合物を−78℃に冷却し、それにイソシアノ酢酸エチル(0.791mL,6.89mmol)を加えた後、t−BuOK(0.645g,5.75mmol)を加え、温度がRTに達しながら、撹拌を一晩続けた。その反応物を飽和NH
4Clでクエンチし、EtOAcで抽出し(2×);合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、粗生成物を得て、それを、DCM中の15〜100%EtOAcを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製することにより、wt:0.861g(47%)の茶色固体として得た。MS:[M+1]=440。
【0382】
0℃のジクロロメタン(5mL)中の上記からのイミダゾールエステル(861mg)に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加えた後、トリフルオロメタンスルホン酸(0.345mL)を加えた。その混合物をRTに加温し、3時間撹拌し、次いで、濃縮することにより、残渣を得て、それをジクロロメタン(50mL)に溶解した。それに、飽和NaHCO
3(50mL)を加えた後、20分間撹拌した。上部の水層のpHは、塩基性であると判定され、それを分離し、DCMで抽出し(3×);合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、0.58g(100%)のラクタムを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=290。
【0383】
窒素下のクロロベンゼン(2.5mL)中で撹拌している、ラクタム(209.1mg,0.723mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(234.7mg,1.74mmol)に、POCl
3(133.0mg,0.867mmol)を加えた。次いで、その反応物を135℃で2時間加熱した。室温に冷却したら、フェノキシ酢酸ヒドラジド(189.0mg,1.08mmol)を加えた後、DIPEA(0.455mL)を加えた。その反応物を室温において30分間撹拌し、次いで、100℃で60分間加熱した。その反応混合物を冷却し、飽和NH
4Cl(水溶液)を加え、酢酸エチルで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮した後、EtOAc中の0〜10%MeOHを用いるISCOフラッシュカラムクロマトグラフィーによって生成物を単離した。黄色がかった薄膜状固体としてのwt:116.7mg(36%)の化合物137。MS:[M+1]=420。
実施例81:化合物156の合成:
【化168】
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【0384】
THF/水/MeOH(合計6.0mL,6/5/1比)の溶媒系中のエチルエステル化合物137(244.2mg,0.582mmol)を、RTにおいて4時間、LiOH(69.7mg,2.91mmol)で処理し、真空中で濃縮し、pH約3に酸性化し、沈殿物を濾過によって回収した。水で洗浄し、乾燥した後、179.3mg(79%)の酸を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=392。
【0385】
RTのDCM(0.1ml)中で撹拌している上記酸(10.8mg,0.0276mmol)に、EDCI(21.3mg,0.11mmol)、DMAP(6.7mg,0.0552mmol)およびイソプロピルアルコール(13.2mg,0.221mmol)を加えた。12時間後、その反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し;水層を分離し、EtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。その濃縮物を濾過し、EtOAc中の10%MeOHを用いる分取TLCで精製することにより、8.7mg(73%)のイソプロピルエステル化合物156を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=434。
実施例82:化合物138の合成:
【化169】
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【0386】
アセトアミドオキシム(10.7mg,0.144mmol)をトルエンと4回共沸し、エチルエステル化合物137(9.5mg,0.0226mmol)に加えた。THF(0.3mL)を加えた後、NaH60%油懸濁物(4.5mg,0.112mmol)を加えた。その反応混合物をRTで30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱し、RTに冷却し、溶媒を真空中で除去し、水(1.5mL)を加えることにより、その反応物をクエンチし、20分間撹拌し、4℃に冷却した。沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、5.2mg(59%)のオキサジアゾール生成物である化合物138を淡黄色固体として得た。MS:[M+1]=430。
実施例83:化合物141の合成:
【化170】
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【0387】
実施例82に記載されたものと類似した合成経路において、アセトアミドオキシムの代わりにイソブチルアミドオキシムを使用して、実施例83の化合物を合成することにより、実施例83の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=458。
実施例84:化合物157の合成:
【化171】
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【0388】
RTのDCM(0.7mL)中で撹拌している、上記の実施例81において調製された酸(60.2mg,0.154mmol)に、カルボニルジイミダゾール(49.9mg,0.308mmol)を加えた。その混合物を40分間撹拌し、次いで、0℃に冷却し、アンモニア(0.112ml)を加え、撹拌を一晩続けながらRTに加温した。その反応物を濃縮し、水(8mL)を加え、30分間十分撹拌した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、51.1mg(85%)の1級アミドを茶色がかった固体として得た。MS:[M+1]=391。
【0389】
上記からのアミド(51.1mg)を、90℃の1,4−ジオキサン(0.9mL)中のPOCl
3(200.8mg,1.31mmol)で14時間処理した。RTに冷却したら、その反応物を、飽和NaHCO
3(5mL)で慎重にクエンチし、20分間撹拌した。沈殿物を濾過によって回収し、水で洗浄し、乾燥することにより、40.9mg(85%)のニトリル生成物である化合物157を茶色がかった固体として得た。MS:[M+1]=373。
実施例85:化合物147の合成:
【化172】
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【0390】
丸底フラスコ内の上記ニトリル(45.8mg,0.123mmol)に、塩酸ヒドロキシルアミン(14.5mg,0.209mmol)、K
2CO
3(22.3mg,0.161mmol)、エタノール(0.6mL)および水(0.15mL)を加えた。その反応混合物を80℃で30分間加熱し、冷却し、真空中で濃縮した。得られたスラリーを水(1.5mL)で処理し、超音波処理することにより、混合を助け、RTで1時間撹拌した後、4℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過によって回収し、冷水(1mL)で洗浄し、乾燥することにより、40.8mg(82%)の付加物をオフホワイトの固体として得た。MS:[M+1]=406。
【0391】
イソ酪酸(31.4mg,0.582mmol)を、THF(0.5mL)中のカルボニルジイミダゾール(28.4mg,0.175mmol)で2時間処理した。上記N−ヒドロキシカルボキサミド付加物(11.8mg,0.0291mmol)を加え、その反応物をRTで30分間撹拌した。さらなるイソ酪酸(0.5mL)を加え、その反応混合物を110℃で16時間加熱し、冷却し、飽和NaHCO
3(8mL)を加え、EtOAcで抽出し(3×);合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の分取TLC(EtOAc中の5%MeOH)によって、11.2mg(84%)のオキサジアゾール化合物147を白色固体として得た。MS:[M+1]=458。
実施例86:化合物148の合成:
【化173】
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【0392】
実施例85に記載されたものと類似した合成経路において、イソ酪酸の代わりに酢酸を使用して、実施例86の化合物を合成することにより、実施例86の化合物を白色固体として得た:MS:[M+1]=430。
実施例87:化合物158の合成:
【化174】
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【0393】
実施例85に記載されたものと類似した合成経路において、イソ酪酸の代わりにプロピオン酸を使用して、実施例87の化合物を合成することにより、実施例87の化合物を白色固体として得た:MS:[M+1]=444。
実施例88:化合物159の合成:
【化175】
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【0394】
無水トリフルオロ酢酸(196.9mg,0.938mmol)を、RTのTHF(0.2mL)に懸濁され、撹拌された上記N−ヒドロキシカルボキサミド付加物(19.0mg,0.0469mmol)に加えた。30分間撹拌した後、その反応物を1時間70℃に加熱し、RTに冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、それに飽和NaHCO
3を加え、30分間撹拌した。水層を分離し、EtOAcで抽出し(1×);合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、ペースト状物を得て、それにnBuOH(5ml)およびHOAc(0.5mL)を加えた。これを115℃で16時間加熱し、冷却し、真空中で濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の分取TLC(EtOAc中の5%MeOH)によって、11.5mg(51%)の所望のトリフルオロメチルオキサジアゾールアナログ化合物159を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=484。
スキーム25
【化176】
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実施例89:化合物162の合成:
【化177】
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【0395】
−20℃のTHF(2.9ml)およびDMF(0.8mL)中で撹拌しているラクタム62(503.4mg,1.42mmol)に、tBuOK(240.2mg)を加えた。30分間撹拌した後、クロロリン酸ジエチル(377.7mg,2.12mmol)を滴下し、その反応混合物を3時間かけて8℃にゆっくり加温した後、−20℃に冷却した。2.26mL(2.26mmol)のオキサジアゾールイソシアネート(JMC,1996,39,170を参照のこと;1M THF溶液として調製されたもの)を加えた。その反応混合物をさらに−78℃に冷却し、tBuOK(238.4mg)を加え、その反応物を一晩ゆっくりRTに加温した。飽和NH
4Cl(5mL)を加え、その混合物をEtOAcで抽出し(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮したら、生成物を、EtOAc中の0〜10%MeOHの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離することにより、246.0mgのイミダゾール生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=462。
【0396】
上で得られたイミダゾール(246.0mg,0.533mmol)をDCM(3ml)中で撹拌した。トリフルオロ酢酸(3mL)を加えた後、トリフルオロメチルスルホン酸(160.0mg,1.07mmol)を加えた。3時間撹拌した後、その反応物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し;水層を分離し、DCMで抽出し(2×);合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、真空中で溶媒を除去することにより、208.7mgの粗ラクタム生成物を黄色がかった薄片状固体として得た。[M+1]=312。
【0397】
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.45mL)中で撹拌している、上で得られたラクタム(22.5mg,0.0723mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(51.8mg,0.383mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(29.9mg,0.195mmol)を加えた。その反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、RTに冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(75.7mg,0.586mmol)およびフェノキシ酢酸ヒドラジド(50.1mg,0.302mmol)を加え、その反応混合物を100℃で14時間加熱し、RTに冷却し、飽和NH
4ClとEtOAcとに分割した。水層を分離し、EtOAcで抽出し;合わせたEtOAc溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮したら、EtOAc中の0〜10%MeOHの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、生成物である化合物162を黄色がかった固体として単離した。Wt:11.8mg(37%).MS:[M+1]=442。
実施例90:化合物163の合成:
【化178】
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【0398】
実施例89に記載されたものと類似した合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりに4−フルオロフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例90の化合物を合成することにより、実施例90の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=460。
実施例91:化合物164の合成:
【化179】
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【0399】
実施例89に記載されたものと類似した合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりにメトキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例91の化合物を合成することにより、実施例91の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=380。
実施例92:化合物165の合成:
【化180】
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【0400】
ベンジルオキシ酢酸ヒドラジドの調製:カルボニルジイミダゾール(1.52g,9.39mmol)を、0℃のTHF(60mL)中で撹拌しているベンジルオキシ酢酸(1.2g,7.22mmol)に加えた。氷浴を取り除き、撹拌を1時間続けた。得られた濁った溶液を、RTのTHF(40mL)中で撹拌しているヒドラジン(0.927g,28.9mmol)に加えた。16時間後、その反応混合物を濃縮してスラリーにし、それに水(120mL)を加え、DCMで抽出し(3×);合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、0.908g(70%)のヒドラジドを透明の粘稠性油状物として得た。これを、使用する前に、トルエンと数回、共沸した。実施例89に記載されたものと類似した合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりにベンジルオキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例92の化合物を合成することにより、実施例92の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=456。
実施例93:化合物166の合成:
【化181】
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【0401】
上記からの化合物165(58.5mg,0.128mmol)を、水素雰囲気下のEtOAc(4mL)およびMeOH(4mL)中の10%Pd−C(触媒)で2時間処理した。触媒を、セライトでの濾過により除去した。その濾液に、濃HCl(0.89mL)を加え、その混合物をRTで16時間撹拌した。過剰量のNa
2CO
3(水溶液)を加え、その溶液をEtOAcで抽出し(2×);合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の、EtOAc中の15%MeOHを用いる分取TLCによって、14.9mgの1級アミド([M+1]=417)を黄色がかった固体として得た。この1級アミドを、90℃の1,4−ジオキサン(1mL)中のオキシ塩化リン(54.9mg,0.358mmol)で14時間処理した。冷却したら、その反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し;水層を分離し、EtOAcで抽出し(1×)、合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の、EtOAc中の5%MeOHを用いる分取TLCによって、5.2mgの所望のニトリル生成物である化合物166を白色針状物として得た。[M+1]=399。
スキーム26
【化182】
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実施例94:化合物169の合成:
【化183】
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【0402】
−20℃のTHF(10mL)およびDMF(3mL)中で撹拌しているラクタム62(2.23g,6.24mmol)に、tBuOK(1.05g,9.36mmol)を加えた。30分間撹拌した後、クロロリン酸ジエチル(1.66g,9.36mmol)を滴下し、その反応混合物を3時間かけて8〜10℃にゆっくり加温した後、−20℃冷却した。10.0ml(10.0mmol)のオキサジアゾールイソシアネート(JMC,1996,39,170を参照のこと;1M THF溶液として調製したもの)を加えた。その反応混合物をさらに−78℃に冷却し、tBuOK(1.05g,9.36mmol)を加え、その反応物をゆっくり一晩RTに加温した。飽和NH
4Cl(20mL)を加え、その混合物をEtOAcで抽出し(3×)、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮したら、生成物を、DCM中の10〜100%EtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離することにより、1.07g(35%)のイミダゾール生成物を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=490。
【0403】
上で得られたイミダゾール(1.07g,2.18mmol)をDCM(11mL)中で撹拌した。トリフルオロ酢酸(11mL)を加えた後、トリフルオロメチルスルホン酸(0.656g,4.37mmol)を加えた。4時間撹拌した後、その反応物を真空中で濃縮し、DCM(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3で洗浄し;水層を分離し、DCMで抽出し(2×);合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して、真空中で溶媒を除去することにより、0.872gの粗ラクタム生成物を茶色がかった固体として得た。[M+1]=340。
【0404】
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.60mL)中で撹拌している、上で得られたラクタム(45.0mg,0.133mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(89.6mg,0.663mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(51.0mg,0.333mmol)を加えた。その反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、RTに冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(137.5mg,1.06mmol)およびメトキシ酢酸ヒドラジド(83.1mg,0.798mmol)を加え、その反応混合物を100℃で4時間加熱し、RTに冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過して濃縮したら、EtOAc中の0〜13%MeOHの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、生成物である化合物169を茶色がかった固体として単離した。Wt:14.3mg(26%).MS:[M+1]=408。
実施例95:化合物171の合成:
【化184】
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【0405】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりにフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例95の化合物を合成することにより、実施例95の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=470。
実施例96:化合物172の合成:
【化185】
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【0406】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに4−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例96の化合物を合成することにより、実施例96の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例97:化合物173の合成:
【化186】
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【0407】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりにエトキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例97の化合物を合成することにより、実施例97の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=422。
実施例98:化合物174の合成:
【化187】
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【0408】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに2−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例98の化合物を合成することにより、実施例98の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例99:化合物175の合成:
【化188】
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【0409】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに2−クロロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例99の化合物を合成することにより、実施例99の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=504。
実施例100:化合物176の合成:
【化189】
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【0410】
3−ピリジルオキシ酢酸ヒドラジドの調製:イソプロピルアルコール(35mL)中の、エチル3−ピリジルオキシアセテート(0.50g,2.76mmol)およびヒドラジン(0.31g,9.66mmol)の溶液を85℃で30時間加熱し、冷却し、真空中で濃縮した。得られた白色固体を少量の飽和NaCl溶液に溶解し、EtOAcで繰り返し抽出した。合わせた有機溶液をMgSO
4で乾燥した。濾過して、溶媒を除去することにより、177mgの所望の酢酸ヒドラジドを白色固体として得た。残留水分をトルエンと共沸することによって除去した。実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに3−ピリジルオキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例100の化合物を合成することにより、実施例100の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=471。
実施例101:化合物177の合成:
【化190】
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【0411】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに1−ナフトキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例101の化合物を合成することにより、実施例101の化合物をオフホワイトの固体として得た:MS:[M+1]=520。
実施例102:化合物179の合成:
【化191】
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【0412】
実施例94に記載されたものと類似した合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに3−フルオロフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して、実施例102の化合物を合成することにより、実施例102の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例103:化合物178の合成:
【化192】
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【0413】
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.70ml)中で撹拌している、上記オキサジアゾリルイミダゾールラクタム(57.5mg,0.169mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(114.6mg,0.847mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(64.8mg,0.422mmol)を加えた。その反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、RTに冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(174.7mg,1.35mmol)、t−BuOH(0.3ml)および2−ヒドロキシ酢酸ヒドラジド(91.3mg,1.01mmol)を加えた。その反応混合物をRTで20分間撹拌し、次いで、50℃で1時間加温した後、80℃で1時間加熱し、その後、最後に100℃で一晩加熱した。RTに冷却したら、その反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の、EtOAc中の0〜20%MeOHの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、所望のヒドロキシメチルトリアゾール生成物を黄色がかった固体として得た。Wt:18.1mg(27%).MS:[M+1]=394。
【0414】
THF(0.5ml)中で撹拌している、上記からのヒドロキシメチルトリアゾール(18.1mg,0.046mmol)、シクロペンチルブロミド(274.0mg,1.84mmol)およびHMPA(16.5mg,0.092mmol)の溶液に、NaH(60%懸濁物;18.4mg,0.46mmol)を加えた。10分後、その反応物を100℃で6時間加熱し、冷却し、飽和NaHCO
3でクエンチし、EtOAcで抽出し(2×)、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濃縮された濾液の、EtOAc中の8%MeOHを用いる分取TLCによって、5.5mg(26%)の所望のエーテル化合物178を黄色がかった固体として得た。[M+1]=462。
スキーム27
【化193】
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実施例104:化合物168の合成:
【化194】
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【0415】
DCM(100mL)中のベンジルグリシネート塩酸塩(5g,24.8mmol)の懸濁液に、EDC.HCl(6.2g,33.2mmol)およびトリエチルアミン(5.2mL,37.2mmol)を加えた。その懸濁液を−50℃に冷却し、次いで、DCM(5mL)中のギ酸(1.4mL,37.2mmol)を加えた。その反応混合物を−50Cで1時間、次いで、4℃で3時間撹拌した。その溶液を1N HClで希釈し、DCMで抽出した(2×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。濾過および濃縮によって、3.89g(81%収率)のホルミル化されたグリシンを油状物として得た(M+1=194)。
【0416】
DCM(30mL)中のホルミル化されたグリシン誘導体(1g,5.2mmol)の溶液に、トリエチルアミン(3.2mL,23mmol)を加えた。その溶液を−50℃に冷却し、POCl
3(1.9mL,20.8mmol)をゆっくり加えた。その溶液を−50Cで10分間撹拌し、次いで、室温において40分間撹拌した。その溶液は、淡赤褐色を呈した。それをDCMで希釈し、20%炭酸ナトリウム溶液(100mL)を加えた。その反応混合物を15分間、激しく撹拌した。有機相を2回分離し、MgSO4で乾燥した。濾過して濃縮することにより、所望のイソシアノ酢酸ベンジルを定量的収率で得て、それをさらに精製することなく次の工程において使用した。
【0417】
0℃の無水CH
3CN(20mL)中の1,2,4−トリアゾール(914mg,13.2mmol)の溶液に、i−Pr
2NEt(2.5mL,14.6mmol)を加えた。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl
3(0.43mL,4.6mmol)を加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した。ラクタムエステル16’(1g,3.31mmol)を加えた。得られた溶液を油浴において80℃で16時間加熱した。その混合物を、氷浴を用いて冷却した。EtOAcで希釈し、次いで、水を加えた。水層を分離し、EtOAcで4回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、淡黄色固体を得て、それを次の工程においてそのまま使用した(M+1=354)。
【0418】
DMF(10mL)中のイソシアノ酢酸ベンジル(892mg,5.1mmol)の溶液を、窒素雰囲気下において−50℃に冷却した。KOtBu(514mg,4.6mmol)を加えた。その混合物を−50℃で1時間撹拌した。DMF(5mL)中の上で調製されたトリアゾール誘導体(900mg,2.55mmol)を−50℃においてゆっくり加えた。その混合物を16時間にわたって室温に加温した。飽和NH
4Cl水溶液を加え、それをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し(3×)、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。クロマトグラフィー(RediSep24gシリカ−ゲルカラム,ヘキサン類中の70%EtOAcで溶出)によって、886mg(76%収率)の生成物を得た(M+1=460)。
【0419】
EtOAc(10mL)およびMeOH(30mL)中のベンジルエステル誘導体(770mg,1.68mmol)の溶液に、湿Pd/C(60mg)を加え、得られた懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。その懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。脱ベンジル化された粗生成物(530mg,86%収率)をさらに精製することなく次の工程において使用した(M+1=370)。
【0420】
DCM(10mL)中の酸(530mg,1.44mmol)の懸濁液に、CDI(931mg,5.75mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。その溶液を、氷浴を用いて冷却し、NH
4OH溶液(6mL)を加えた。その溶液を30分間撹拌し、濃縮した。固体を濾過によって回収し、水で洗浄することにより、422mg(80%)の所望の生成物を茶色固体として得た(M+1=369)。
【0421】
ジオキサン(10mL)中の1級アミド誘導体(422mg,1.15mmol)の懸濁液に、POCl
3(160μL,1.7mmol)を加えた。その懸濁液を90℃で2時間加熱した。得られた溶液を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO
3水溶液でクエンチした。固体を濾過によって回収することにより、308mg(77%収率)の所望のシアン化物誘導体を得た(M+1=351)。
【0422】
EtOH(4mL)および水(1mL)中のシアン化物誘導体(150mg,0.44mmol)の懸濁液に、塩酸ヒドロキシルアミン(40mg,0.57mmol)および炭酸カリウム(67mg,0.48mmol)を加えた。その懸濁液を室温において16時間撹拌した。LCMSは、約50%の変換を示した。さらなる塩酸ヒドロキシルアミン(40mg,0.57mmol)および炭酸カリウム(67mg,0.48mmol)を加え、さらに24時間撹拌した。その溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、145mg(86%収率)の所望の生成物を得た(M+1=384)。
【0423】
THF(5mL)中の酢酸(0.22mL,3.8mmol)の溶液に、CDI(123mg,0.76mmol)を加えた。その溶液を室温において2時間撹拌した。次いで、その溶液を、上記オキシム誘導体(145mg,0.38mmol)を含むフラスコに注ぎ込み、70Cで1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を酢酸(8mL)に懸濁し、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を、水を用いてトリチュレートすることにより、134mg(86%)の所望の生成物を得た(M+1=408)。
【0424】
THF(1mL)中のエステル誘導体(50mg,0.12mmol)の懸濁液に、水素化アルミニウムリチウム(7mg,0.18mmol)を加えた。その懸濁液を室温において2時間撹拌した。LCMSは、いくらかの他の副生成物およびいくらかの残留出発物質とともに、約70%の変換を示した。さらなる水素化アルミニウムリチウム(4mg)を加え、その反応混合物を室温においてさらに30分間撹拌した。その反応混合物を1N HClでクエンチした。その溶液をEtOAcで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、20mg(45%収率)の所望のアルコール生成物を得た(M+1=366)。
【0425】
ジオキサン(1mL)中のアルコール(20mg,0.055mmol)の懸濁液に、POBr
3(31mg,0.11mmol)を加えた。その反応混合物を110℃で1時間加熱した。その反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO
3水溶液を加えた。得られた溶液をEtOaAcで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。溶媒を濃縮することにより、22mg(96%収率)の所望の生成物を得た(M+1=428)。
【0426】
アルキルブロミド誘導体(22mg,0.052mmol)を含むバイアルに、ジオキサン(1mL)中の3−フルオロフェノール(58mg,0.52mmol)および炭酸カリウム(72mg,0.52mmol)を加えた。その反応混合物を90℃で1時間加熱した。その反応混合物を飽和NaHCO
3水溶液で希釈した。得られた溶液をEtOacで抽出した(3×)。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。濾過および濃縮によって、粗生成物を得た。分取TLC(溶出系:EtOAc)で精製することにより、5mg(21%収率)の所望の生成物である化合物168を得た(M+1=460)。H
1NMR (CDCl
3)δ7.87 (1H, s), 7.65 (1H, d, J=3.5Hz), 7.57 (1H, d, J=10Hz), 7.24 (1H, m), 7.19 (1H, dd, J=3.5, 9Hz), 6.77 (1H, dd, J=2.5, 9.5Hz), 6.72 (2H, m), 5.26 (2H, s), 3.97 (3H, s), 2.48 (3H, s)。
【0427】
スキーム1〜27に示された反応と同様および類似の反応を実行するとき、以下の化合物も、本願において明確に企図される:
【化195】
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【化196】
[この文献は図面を表示できません]
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【化199】
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実施例105:α5含有GABA
Aレセプター(GABA
AR)ポジティブアロステリックモジュレーター活性の評価
【0428】
工程1:GABA
ARサブユニット(α5、β3、γ2、α1、α2およびα3)のクローンの確立および対応するcRNAの調製:GABA
A−Rα5、β3、γ2、α1、α2およびα3サブユニットのヒトクローンを商業的供給源(例えば、OriGene,http://www.origene.comおよびGenescript,http://www.genescript.com)から入手する。これらのクローンをpRC、pCDM、pcDNAおよびpBluescript KSMベクター(卵母細胞での発現の場合)または他の等価な発現ベクターに挿入するように操作する。従来のトランスフェクション剤(例えば、FuGene、Lipofectamine2000またはその他)を用いて、宿主細胞に一過性にトランスフェクトする。
【0429】
工程2−Xenopus卵母細胞発現系におけるα5β3γ2、α1β3γ2、α2β3γ2およびα3β3γ2サブタイプの機能的なGABA
ARアッセイ:α5、β3、γ2、α1、α2およびα3サブユニットをコードするcRNAを、T3 mMESSAGE mMACHINE Kit(Ambion)を使用してインビトロで転写し、Xenopus laevisから準備されたばかりの卵母細胞に注入する(α:β:γ=2:2:1の比または他の最適化された条件において)。2日間の培養の後、TEVC設定(Warner Instruments,Inc.,Foster City,CA)を用いて、卵母細胞からのGABA作動性Cl−電流を測定する。このシステムを検証するために、GABA、ベンゾジアゼピンおよびジアゼパムを参照化合物として使用する。
【0430】
工程3−α5β3γ2サブタイプに対する試験化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性の評価、およびEC50=5μM選択性カットオフに到達したとき、α1〜α3が結合したβ3γ2サブタイプに対するオフターゲット活性の試験:卵母細胞からのGABA作動性Cl−電流を、試験化合物の存在下のTEVC設定において計測する。各試験化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性を5点用量反応アッセイにおいて試験する。試験化合物には、いくつかの参照化合物が含まれる(α5β3γ2サブタイプに対する文献上のEC50値は、3〜10μMの範囲内である)。各化合物に対するα5β3γ2サブタイプにおけるEC50を得る。α5β3γ2におけるEC50が、≦5μMである場合、他のサブタイプを上回るα5β3γ2サブタイプにおける化合物の選択性を試験するために、他の3つのサブタイプ(α1β2γ2、α2β3γ2およびα3β3γ2)のEC50をさらに個別に測定する。
【0431】
工程4−α5β3γ2サブタイプに対するさらなる試験化合物の評価、およびEC50=0.5μM選択性カットオフに到達したとき、オフターゲット活性の試験:第2バッチの試験化合物を、同じストラテジーを用いるがより低いEC50カットオフ(0.5μM)を用いて試験する。再度、各化合物に対するα5β3γ2サブタイプのEC50を測定する。α5含有レセプターに対するEC50が<0.5μMであった場合のみ、α1〜α3が結合したβ3γ2サブタイプを試験する。
実施例106:GABA
Aα5レセプターに対する結合活性およびポジティブアロステリックモジュレーター活性についての化合物の評価
(A)GABA
ARに対する試験化合物の結合活性
【0432】
組織培養および膜調製:GABA
Aレセプター:α1β1γ2、α2β3γ2、α3β3γ2およびα5β3γ2を安定に発現するLtk細胞(Merck Co.,NJ,USAによって提供される)に対して結合を行った。細胞を、5%CO2において、10%血清および抗生物質を含むDMEM/F12培地が入った100mm培養プレートに播種し、1〜2日間生育した。次いで、以下のように、デキサメタゾンによってGABA
ARの発現を誘導した:α5含有GABA
ARの場合は、0.5μMで1日間、ならびにα1、α2およびα3含有GABA
ARの場合は、2μMで3日間。誘導後、細胞を、ダルベッコリン酸緩衝食塩水(DPBS,pH7.4,Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)中に掻き取ることによって回収し、150×gで10分間遠心分離した。ペレットを、再懸濁および遠心分離によって2回洗浄した。少なくとも5つの異なるプレップからの細胞ペレットを合わせ、結合アッセイ緩衝液(50mM KH2PO4;1mM EDTA;0.2M KCl,pH7.4)に懸濁し、Branson Sonifier150(G.Heinmann,Germany)を使用する超音波処理(3〜5回、30秒)によって膜を調製した。タンパク質含有量を、ウシ血清アルブミン(Sigma Aldrich,St.Louis,MO,USA)を標準物質として使用するBCAアッセイ(Bio−Rad Labs,Reinach,Switzerland)によって測定した。アリコートを調製し、結合アッセイにおいてさらに使用するために−20℃で保管した。
【0433】
リガンド結合:膜を、上昇性の濃度(0.01〜8nM)の[
3H]Rol5−1788(Flumazepil,75〜85Ci/mmol,PerkinElmer,MA,USA)とインキュベートすることによって、飽和結合曲線を得た。非特異的結合は、10μMジアゼパムの存在下において計測した。飽和曲線から決定されるα1、α2、α3およびα5含有GABA
ARに対するK
d値またはそれより低いK
d値におけるその放射性リガンドの濃度において、試験化合物の[
3H]Rol5−1788結合の阻害を行った。
【0434】
すべての結合アッセイを、アッセイ緩衝液中の4℃において1時間行った。全アッセイ体積は、α5含有GABA
AR膜の場合は0.2mg/mlタンパク質を含む0.5mlならびにα1、α2およびα3含有GABA
AR膜の場合は0.4mg/mlを含む0.5mlだった。24−Cell Harvestor(Brandel,Gaithersburg,MD,USA)を使用してGF/Bフィルターで濾過した後、氷冷アッセイ緩衝液で3回洗浄することによって、インキュベーションを終了した。フィルターをシンチレーションバイアルに移し、5mlのシンチレーション液を加え、ボルテックスして混合し、暗所で維持した。翌日、シンチレーションカウンター(Beckman Coulter,Brea,CA,USA)を用いて、放射能を得た。すべてのアッセイを3つ組で行った。
【0435】
データ解析:GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad Software,Inc.,CA,USA)を用いて、飽和曲線および阻害曲線を得た。未標識のリガンドの平衡解離定数(K
i値)は、Cheng−Prusoff方程式K
i=IC
50/(1+S/K
d)を用いて決定した(式中、IC
50は、[
3H]リガンドの結合の50%を阻害する未標識リガンドの濃度であり、Sは、放射性リガンドの濃度であり、K
dは、放射性リガンドの平衡解離定数である)。化合物(1nM〜10μM)のlog範囲を用いることにより、3つ組アッセイからの平均値±SDとして表されるK
i値を決定した。
(B)α5β2γ2サブタイプGABA
ARに対する試験化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性
【0436】
まず、上に提示されたプロトコルと本質的に類似のプロトコルを用いて、本発明の化合物を、GABA
Aレセプター(α5β2γ2)を含む卵母細胞におけるGABAのEC
20濃度を高める能力について100nMにおいてスクリーニングした。
【0437】
1日目に、1ng/32nLのGABA
Aα5β2γ2cDNAを1つの卵母細胞に注入した。試験は、2日目から開始する。卵母細胞に注入されたcDNAは、アルファ、ベータおよびガンマの混合物であり、それらの比は、1:1:10(重量基準)であり、1つの卵母細胞において注入されるべき混合された3つのサブユニットの総重量は、32nlの体積における1ngであった。注入された卵母細胞は、3日目にも試験できる。このような場合、卵母細胞に注入されるcDNAの量は、20%減少させるべきである。
【0438】
本発明の化合物を、以下の手順を用いて試験した。
【0439】
GABA用量反応
1)8つの卵母細胞をOpusXpressの8つのチャンバーに置き、変法バース食塩水(MBS)で3mL/分において表面灌流した。3M KClで充填し戻されたガラス電極(0.5〜3メガオーム)を使用した。卵母細胞の膜電位を−60mVで電圧固定した。
2)卵母細胞を安定化するために、先の試験から得られた平均EC
20GABAを5〜6回適用した。各GABA適用の間に、卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
3)GABA用量反応を行って、EC
20GABA値を得た。
【0440】
コントロール試験(ジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート)
1)新たな卵母細胞を使用して、新たな試験を行った。
2)卵母細胞を安定化するために、EC
20GABAを5〜6回適用した。各GABA適用の間に、卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
3)EC
20GABAを適用することにより、電流(I
GABA)を得た。卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
4)1μMジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートを40秒間、事前適用した後、1μMジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートとEC
20GABAとを同時に適用することにより、I
testを得た。I
testをI
GABAで除算することにより、増強(%)を得た。
【0441】
複数回の試験化合物
1)コントロール試験において、上記工程1)、2)および3)を繰り返す。
2)第1の濃度の試験化合物を40秒間事前適用した後、同じ濃度の試験化合物とEC
20GABAとの同時適用によって、I
testを得た。I
testをI
GABAで除算することにより、増強(%)を得る。
3)試験されたすべての卵母細胞を廃棄し、新たな卵母細胞を用いて、上記工程1)および2)を繰り返すことにより、第2の濃度の同じ化合物を試験した。各卵母細胞は、単一の試験化合物に対する1回の濃度試験だけに使用した。これらの工程を他の試験化合物に対しても繰り返した。
【0442】
いくつかの実施形態において、本願の化合物は、200nM未満、180nM未満、150nM未満または100nM未満のα5含有GABA
ARの結合親和性(K
iによって表される)を有する。いくつかの実施形態において、本願の化合物は、50nM未満のα5含有GABA
ARの結合親和性(K
iによって表される)を有する。いくつかの実施形態において、本願の化合物は、10nM未満のα5含有GABA
ARの結合親和性(K
iによって表される)を有する。
【0443】
いくつかの実施形態において、本願の化合物は、α1含有GABA
ARよりもα5含有GABA
ARに対して選択的である。いくつかの実施形態において、本願の化合物は、α1含有GABA
ARよりもα5含有GABA
ARに対して50倍超、100倍超、500倍超または1000倍超選択的である。
【0444】
いくつかの実施形態において、本願の化合物は、500nM未満、100nM未満または50nM未満のα5含有GABA
ARのEC
50を有する。いくつかの実施形態において、本願の化合物は、25nM未満のα5含有GABA
ARのEC
50を有する。
【0445】
いくつかの実施形態において、本願の化合物は、100nMにおいて、α5含有GABA
ARを10%超、25%超、50%超または75%超増強する。いくつかの実施形態において、本願の化合物は、1000nMにおいて、α5含有GABA
ARを10%超、25%超、50%超または75%超増強する。
【0446】
結合活性試験およびPAM機能活性試験のスクリーニング結果を下記の表1および2にまとめる。
【0447】
以下の表1に、本発明の化合物に関連するGABAα5結合Kiの範囲を示す:
【表1】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
以下の表2に、本発明の化合物に関連するGABAα5の機能的な増強の範囲を示す:
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
選択された本発明の化合物は、GABAα1、GABAα2またはGABAα3に対して>10倍の結合選択性を示す。
実施例107:高齢障害(AI)ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果
【0450】
van Nielら、J.Med.Chem.48:6004−6011(2005)における化合物番号6に対応するメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートは、選択的なα5含有GABA
ARアゴニストである。それは、+27(EC
20)というα5インビトロ有効性を有する。高齢障害ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果を、RAMタスクを用いて調べた。さらに、α5含有GABA
Aレセプターにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートによるレセプター占有も調べた。
(A)放射状迷路(RAM)行動タスクを用いた、高齢障害ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果
【0451】
高齢障害(AI)ラットのインビボ空間記憶保持に対するメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果を、ビヒクルコントロールおよび4つの異なる投与量レベルのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート(0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kgおよび3mg/kg,ip)を用いる放射状迷路(RAM)行動タスクにおいて評価した。RAM行動タスクを8匹のAIラットにおいて行った。5つすべての処置条件(ビヒクルおよび4つの投与量レベル)を、8匹のラットすべてにおいて試験した。
【0452】
使用したRAM装置は、等距離で配置された8本の走路からなった。高架式迷路の走路(幅7cm×長さ75cm)が、八角形の中央プラットフォーム(直径30cm,高さ51.5cm)の各面から突き出ていた。走路上の透明の側壁は、10cmの高さであり、65°の角度に折り曲げられていることにより、くぼみが形成されている。食物のウェル(直径4cm,深さ2cm)が、各走路の遠位末端に配置されていた。Froot Loops
TM(Kellogg Company)を報酬として使用した。任意の走路への進入を妨げるために、Plexiglas
TMで構築されたブロック(高さ30cm×幅12cm)を置くことができた。また、その装置の周囲に数多くの追加の迷路の手がかりを提供した。
【0453】
AIラットをはじめに事前訓練試験に供した(Chappellら、Neuropharmacology 37:481−487,1998)。その事前訓練試験は、順化期(4日間)、標準的なウィン−シフト(win−shift)タスクに対する訓練期(18日間)および実験者が指定するあるサブセットの走路(例えば、5本の走路が通行可能であり、3本の走路が遮断される)を提示する間に短い遅延時間を課す別の訓練期(14日間)、ならびに8方向のウィン−シフトタスク(すなわち、8本すべての走路が通行可能である)の完了からなった。
【0454】
順化期では、4日間連続でラットを、8分間のセッションの間に迷路に慣れさせた。これらの各セッションでは、食物の報酬をRAM上に、はじめに、中央プラットフォーム上および走路上に点在させ、次いで、徐々に走路に閉じ込めた。この順化期の後、標準的な訓練プロトコルを用いた。そのプロトコルでは、食物ペレットを各走路の末端に置いた。ラットに対して18日間にわたって毎日1回の試行を行った。8つすべての食物ペレットを得たとき、または16回の選択を行ったときもしくは15分が経過したとき、毎日の各試行を終了した。この訓練期が完了した後、第2の訓練期を行った。第2の訓練期では、試行の間に短い遅延時間を課すことによって、記憶の要求を増加させた。各試行のはじめに、8方向迷路の3本の走路を遮断した。ラットは、試行のこの最初の「情報期」の間に立入り許された5本の走路上の食物を得ることが可能だった。次いで、ラットは、60秒間、迷路から取り出され、その間に、迷路上の障壁を取り除いて8本すべての走路に立入りを可能にした。次いで、ラットは、中央プラットフォームに戻され、この試行の「記銘検査」期の間、残りの食物の報酬を得ることが可能だった。遮断された走路がどれであるかおよびその配置は、試行ごとに変化させた。
【0455】
AIラットが記銘検査期の間に犯す「誤り」の数を追跡した。それらのラットが、その試行の遅延時間の前の構成部分において食物がすでに回収された走路に進入した場合、または遅延時間後のセッションにおいて、すでに訪れていた走路に再訪した場合、その試行において誤りが生じた。
【0456】
事前訓練試験が完了した後、情報期(いくつかの遮断された走路の提示)と記銘検査(すべての走路の提示)との間の遅延時間の間隔をさらに延長して、すなわち、2時間の遅延時間の試行にラットを供した。遅延時間の間隔の間、ラットは、試験室内の迷路のそばで、個別のホームケージ内のカート上に置かれた。毎日の試行の30〜40分前に、AIラットを以下の5つの条件:1)ビヒクルコントロール−5%ジメチルスルホキシド、25%ポリエチレングリコール300および70%蒸留水;2)0.1mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート;3)0.3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート;4)1mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート);および5)3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートのうちの1回の腹腔内(i.p.)注射による注射で前処置した。注射は、休薬日をはさんで1日おきに行った。各AIラットを、試験期間内に5つすべての条件で処置した。任意の潜在的なバイアスを相殺するために、上昇−下降用量シリーズ(ascending−descending dose series)を用いて、すなわち、一連の用量を、まずは昇順で投与し、次いで降順で繰り返して、薬物の効果を評価した。ゆえに、各用量は、2回測定された。
【0457】
パラメトリック統計学(対応のあるt検定)を用いて、種々の用量のメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートおよびビヒクルコントロールの状況における、2時間の遅延時間バージョンのRAMタスクにおけるAIラットの記銘検査の成績を比較した(
図1を参照のこと)。試行中に生じた誤りの平均数は、ビヒクルコントロールを使用したとき(誤りの平均数±平均値の標準誤差(SEM)=3.13±0.62)よりも、3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート処置において有意に少なかった(誤りの平均数±SEM=1.31±0.40)。ビヒクルコントロール処置と比べて、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートは、3mg/kgにおいて記憶の能力を有意に改善した(t(7)=4.233,p=0.004)。
【0458】
AIラットを0.3mg/kgのα5含有GABA
ARインバースアゴニストであるTB21007で同時に処置したとき、3mg/kgの治療用量は、無効になった。TB21007/メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート併用処置(0.3mg/kgのTB21007と3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートとの併用)を用いたときのラットが犯した誤りの平均数は、2.88±1.32であり、ビヒクルコントロールで処置されたラット(3.13±1.17という誤りの平均数)と差が無かった。したがって、空間記憶に対するメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果は、GABA
Aα5レセプター依存的効果である(
図1を参照のこと)。
(B)α5含有GABA
Aレセプター占有に対するメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートの効果
動物
【0459】
成体雄Long Evansラット(265〜295g,Charles River,Portage,MI,n=4/群)をGABA
Aα5レセプター占有研究のために使用した。ラットを、12:12明期/暗期において、換気されたステンレス鋼ラック内に個別に収容した。食物および水は、自由に入手可能であった。行動的に活性な用量での化合物の曝露を評価するさらなる研究では、若齢または高齢のLong Evanラット(n=2〜4/群)をこれらの研究のために使用した。
化合物
【0460】
Ro15−4513を、海馬および小脳におけるGABA
Aα5レセプター部位に対するレセプター占有(RO)トレーサーとして使用した。他のアルファサブユニット含有GABA
Aレセプターと比べたときのGABA
Aα5レセプターに対するRo15−4513の選択性に基づいて、ならびにRo15−4513が、動物およびヒトにおけるGABA
Aα5 RO研究に対して首尾よく使用されているので(例えば、Lingford−Hughesら、J.Cereb.Blood Flow Metab.22:878−89(2002);Pymら、Br.J.Pharmacol.146:817−825(2005);およびMaedaら、Synapse 47:200−208(2003)を参照のこと)、Ro15−4513をトレーサーとして選択した。Ro15−4513(1μg/kg)を25%ヒドロキシル−プロピルベータ−シクロデキストリンに溶解し、RO評価の20分前にi.v.投与した。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート(0.1〜10mg/kg)は、Nox Pharmaceuticals(India)によって合成され、それを25%ヒドロキシル−プロピルベータ−シクロデキストリンに溶解し、トレーサー注射の15分前にi.v.投与した。溶解度の限度に起因して1ml/kgの体積で投与された最高用量のメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート(10mg/kg)の場合を除いて、化合物は、0.5ml/kgの体積で投与した。
組織の調製および解析
【0461】
トレーサー注射の20分後に、ラットを頸椎脱臼によって屠殺した。速やかに全脳を取り出し、滅菌水で軽くすすいだ。体幹の血液を、EDTAでコーティングされたエッペンドルフチューブに回収し、研究が完了するまで濡れた氷の上で保管した。海馬および小脳を切除し、1.5mlエッペンドルフチューブ内で保管し、組織抽出まで濡れた氷の上で保管した。薬物無処置ラットでは、ブランクサンプルおよび検量線サンプルを調製する際に使用するために6つの皮質脳組織サンプルを回収した。
【0462】
各サンプルに、組織サンプルの重量の4倍の体積の、0.1%ギ酸を含むアセトニトリルを加えた。検量線(0.1〜30ng/g)サンプルの場合、計算された体積の標準物質は、アセトニトリルの体積を減少させた。そのサンプルをホモジナイズし(FastPrep−24,Lysing Matrix D;5.5m/s、60秒、または音波プローブディスメンブレーターを使用して7〜8ワットの力;Fisher Scientific)、14,000rpmで16分間遠心分離した。その(100μl)上清溶液を300μlの滅菌水(pH6.5)によって希釈した。次いで、この溶液を十分に混合し、LC/MS/MSによってRo15−4513(トレーサー)およびメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートについて分析した。
【0463】
血漿曝露の場合は、血液サンプルを14000rpmで16分間遠心分離した。遠心分離後、各サンプルからの50ulの上清(血漿)を、200μlのアセトニトリル+0.1%ギ酸に加えた。検量線(1〜1000ng/ml)サンプルの場合、計算された体積の標準物質は、アセトニトリルの体積を減少させた。サンプルを超音波ウォーターバス内で5分間、超音波処理した後、16000RPMで30分間遠心分離した。各サンプルバイアルから100ulの上清を取り出し、新しいガラスオートサンプルバイアルに入れた後、300μlの滅菌水(pH6.5)を加えた。次いで、この溶液を十分に混合し、LC/MS/MSによってメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートについて分析した。
【0464】
海馬(GABA
Aα5レセプターの密度が高い領域)における占有を小脳(GABA
Aα5レセプターの密度が低い領域)における占有と比較する比率法によって、およびさらに、完全占有を定義するために高用量のGABA
Aα5ネガティブアロステリックモジュレーターL−655,708(10mg/kg,i.v.)によって、レセプター占有を測定した。
【0465】
ビヒクルを投与した後、1μg/kg,i.v.のRo15−4513のトレーサーを投与することにより、小脳(0.36±0.02ng/g)と比べて海馬(1.93±0.05ng/g)において>5倍高いレベルのRo15−4513がもたらされた。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート(0.01〜10mg/kg,i.v.)は、Ro15−4513の小脳レベルに影響せずに(
図2)、海馬においてRo15−4513の結合を用量依存的に減少させ、10mg/kg,i.v.の用量は、>90%占有を示した(
図3)。ROを算出する両方の方法が、非常によく似た結果をもたらし、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートに対するED50値は、比率法に基づいたとき、1.8mg/kgであるか、または占有を定義するためにL−755,608を使用したとき、1.1mg/kgであった。
【0466】
メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート曝露は、血漿と海馬の両方において0.01mg/kg,i.v.において定量限界未満(BQL)であったが、0.1mg/kg,i.vでは海馬において低レベルで検出可能だった(表3を参照のこと)。海馬の曝露は、0.1〜1mg/kg,i.v.の用量において10倍増加として線形であり、12倍の曝露の増加をもたらした。1から10mg/kg,i.v.に用量を増加させるだけで、曝露が約5倍増加した。血漿曝露は、用量が1から10mg/kg,i.v.に増加すると、12倍増加した。
【表3】
[この文献は図面を表示できません]
【0467】
認知研究における行動的に妥当な用量での曝露を測定するために、さらなる研究を高齢のLong−Evansラットにおいて行った。若齢Long−Evansラットにおいて行われたレセプター占有研究との橋渡しをするために、若齢Long−Evansラットにおける曝露もまた測定した。若齢および高齢のLong−Evansラットにおける曝露は、比較的似ていた(表4,
図4)。用量を1から3mg/kg,ipに3倍増加させると、海馬と血漿の両方で、若齢および高齢ラットにおいて、用量に比例した増加より大きい曝露の増加がもたらされ、増加は、4.5〜6.6倍の範囲であった。
【表4】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
このRO研究において、海馬における180ng/gの曝露(1mg/kg,i.v.)は、ROを測定するために使用される方法に応じて32〜39%レセプター占有に相当した。この曝露は、3mg/kg,i.p.での高齢ラットにおいて観察されるものに匹敵することから、30〜40%ROが、このモデルにおいて認知有効性に必要であることが示唆される。
【0469】
これらの研究は、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートが、GABA
Aa5レセプター占有を用量依存的に増加させることを実証した。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートは、>1の脳/血漿比という良好な脳曝露も示した。これらの研究は、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレートが、GABA
Aa5サブタイプレセプターにおける正のアロステリック調節によってその認知向上効果をもたらしていたことをさらに実証した。
実施例108:高齢障害(AI)ラットにおけるエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートの効果
【0470】
Achermannら、Bioorg.Med.Chem.Lett.,19:5746−5752(2009)における化合物番号49に対応するエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートは、選択的なα5含有GABA
ARアゴニストである。
【0471】
高齢障害(AI)ラットにおけるインビボ空間記憶保持に対するエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートの効果を、ビヒクルコントロール(25%シクロデキストリン、これを3回試験した:上昇/下降シリーズの最初、中間および終わりに)および6つの異なる用量レベル(0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、10mg/kgおよび30mg/kg,各用量を2回試験した)のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートを使用して、実施例107(A)に記載されたようなタスクに本質的に似ている放射状迷路(RAM)行動タスクにおいて評価した。同じビヒクルコントロールおよび同じ用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートを使用して、同じ実験を繰り返した。その実験では、ビヒクルコントロールは、5回試験し、3mg/kgの用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートは、4回試験し、その他の用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートは、2回試験した。
【0472】
パラメトリック統計学(対応のあるt検定)を用いて、種々の用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートおよびビヒクルコントロールの状況における、4時間の遅延時間バージョンのRAMタスクにおけるAIラットの記銘検査の成績を比較した(
図5を参照のこと)。ビヒクルコントロール処置に比べて、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートは、3mg/kg(t(7)=4.13,p=0.004またはt(7)=3.08,p=0.018)および10mg/kg(t(7)=2.82,p=0.026)において記憶能力を有意に改善した。
【0473】
α5含有GABA
Aレセプター占有に対するエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートの効果も、実施例107(B)(上記を参照のこと)に記載されたものと本質的に似ている手順に従って調べた。この研究から、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレート(0.01〜10mg/kg,i.v.)が、海馬におけるRo15−4513の結合をRo15−4513の小脳レベルに影響せずに減少させ(
図6)、10mg/kg,i.v.の用量が>90%占有を示すことが実証された(
図7)。
実施例109:モーリス水迷路行動タスクを用いたときの高齢障害ラットにおける6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの効果
【0474】
Chambersら、J.Med.Chem.46:2227−2240(2003)における化合物44に対応する6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンは、選択的なα5含有GABA
ARアゴニストである。
【0475】
高齢障害(AI)ラットのインビボ空間記憶保持に対する6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの効果をモーリス水迷路行動タスクにおいて評価した。水迷路は、迷路に対して新規のパターンセットで囲まれたプールである。この水迷路に対する訓練プロトコルは、海馬依存的であると示された改変水迷路タスク(de Hozら、Eur.J.Neurosci.,22:745−54,2005;Steele and Morris,Hippocampus 9:118−36,1999)に基づき得る。
【0476】
認知的に損なわれた高齢ラットの側脳室に片側性でカニューレを挿入した。定位座標は、ブレグマの1.0mm後方、正中線に対して1.5mm側方および頭蓋表面に対して3.5mm腹側だった。約1週間の回復の後、ラットを、水迷路において2日間(1日あたり6回の試行)、プールの表面の下に隠された水中に沈んだ逃避プラットフォームの位置を捜し当てるように事前訓練し、逃避プラットフォームの位置は、日ごと変化させた。事前訓練中は、脳室内(ICV)注入を行わなかった。
【0477】
事前訓練の後、ラットに、5μlのDMSO中の100μgの6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オン(n=6)またはビヒクルDMSO(n=5)のいずれかを、水迷路訓練および試験の40分前にICV注入した。訓練は、2日間の1日あたり8回の試験からなり、隠された逃避プラットフォームを同じ位置のままにした。ラットには、プラットフォームの位置を捜し当てるために60秒を与え、試行間には60秒間の間隔をあけた。それらのラットに対して、訓練終了の24時間後に、逃避プラットフォームを除去したプローブ試験(120秒)を行った。訓練を4つのブロックに分け、各ブロックにおいて4回の訓練試行を行った。
【0478】
ビヒクルおよび6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、訓練の開始時には、ほぼ同時に逃避プラットフォームを見つけた(ブロック1)。この訓練ブロックでは、ビヒクルおよび6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットの両方ともが、逃避プラットフォームを見つけるのに約24秒を費やした。しかしながら、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、訓練の終わり(ブロック4)には、ビヒクルのみで処置されたラットよりも上手に(すなわち、速く)プラットフォームを見つけることができた。ブロック4では、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、逃避プラットフォームを見つけるのに約9.6秒を費やしたのに対し、ビヒクルで処置されたラットは、約19.69秒を費やした。これらの結果から、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンが、ラットにおいて水迷路タスクの学習を改善したと示唆される(
図8(A)を参照のこと)。
【0479】
訓練の24時間後の検査試行では、逃避プラットフォームを除去した。ラットの探索/遊泳パターンを用いて、ラットの長期記憶を試験するために、試行前の訓練中に逃避プラットフォームが配置されていた位置をラットが記憶しているかを判定した。この試行では、「標的環状形」は、試行前の訓練中にプラットフォームが配置されていた領域の周りの、逃避プラットフォームのサイズの1.5倍の指定された領域である。「反対側環状形」は、標的環状形のサイズと同じサイズのコントロール領域であり、プール内の標的環状形と反対側に位置する。ラットが、良好な長期記憶を有している場合、そのラットは、試行前の訓練中にプラットフォームが存在した位置の周囲の領域(すなわち、「標的」環状形であって;「反対側」環状形ではない)を探索する傾向があり得る。「環状形で過ごした時間」は、ラットが標的環状形または反対側環状形の領域で費やした、秒を単位とする時間の長さである。環状形を「横断した回数」は、ラットが標的環状形または反対側環状形の領域を横断して遊泳した回数である。
【0480】
ビヒクルを投与したラットは、標的環状形と反対側環状形とにおいて同じ長さの時間を費やしたことから、これらのラットは、試行前の訓練中にプラットフォームが存在した位置を記憶していないとみられることが示唆された。対照的に、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、「反対側環状形」において費やした時間または「反対側環状形」を横断した回数と比べて、標的環状形において有意に長い時間を費やし、「標的環状形」をより頻繁に横断した。これらの結果から、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンが、水迷路タスクにおいてラットの長期記憶を改善したことが示唆される(
図8(B)および8(C)を参照のこと)。
【0481】
本発明の化合物は、GABA
Aα5レセプターに対してポジティブアロステリック調節効果を示した(例えば、実施例106を参照のこと)。これらの化合物は、GABA
Aα5レセプターにおけるGABAの効果を増強し得る。ゆえに、本発明の化合物は、高齢障害動物(例えば、ラット)において、他のGABA
Aα5レセプター選択的アゴニスト(例えば、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシレート、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシレートおよび6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オン)によってもたらされる効果(例えば、実施例28〜30を参照のこと)と同様の認知増強効果をもたらすはずである。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
式Iの化合物:
【化200】
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もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせであって、式中:
Uならびにαおよびβによって指定される2つの炭素原子は、一体となって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR6またはNであり;
BおよびFは、各々独立して、C、CR6およびNから選択され、ここで、BおよびFは、両方ともがNであることはできず;
Dは、N、NR7、O、CR6またはC(R6)2から選択され;
Eは、N、NR7、CR6またはC(R6)2であり;
Wは、N、NR7、CR6またはC(R6)2であり;
Xは、N、NR7、O、CR6またはC(R6)2であり;
YおよびZは、各々独立して、C、CR6およびNから選択され、ここで、YおよびZは、両方ともがNであることはできず;
Vは、CまたはCR6であるか、
あるいはZが、CまたはCR6であるとき、Vは、C、CR6またはNであり;
ここで、X、Y、Z、VおよびWによって形成される環が、
【化201】
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であるとき、R2は、−OR8、−SR8、−(CH2)nOR8、−(CH2)nO(CH2)nR8、−(CH2)pR8および−(CH2)nN(R’’)R10であり;R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合
【化202】
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の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
R1、R2、R4およびR5の各存在は、各々独立して、以下:
ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3、−SiR3、−N(R)2、−SR、−SOR、−SO2R、−SO2N(R)2、−SO3R、−(CR2)1−3R、−(CR2)1−3−OR、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3R、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CH2C(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)2、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−OC(O)N(R)2、−C(S)N(R)2、−(CR2)0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)2、−N(R)SO2R、−N(R)SO2N(R)2、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)2、−N(R)C(S)N(R)2、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)2、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)2、−P(O)(R)2、−P(O)(OR)2および−P(O)(H)(OR)
から選択され;
R3は、存在しないか、または以下:
ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3、−SiR3、−N(R)2、−SR、−SOR、−SO2R、−SO2N(R)2、−SO3R、−(CR2)1−3R、−(CR2)1−3−OR、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3R、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CH2C(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)2、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−OC(O)N(R)2、−C(S)N(R)2、−(CR2)0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)2、−N(R)SO2R、−N(R)SO2N(R)2、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)2、−N(R)C(S)N(R)2、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)2、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)2、−P(O)(R)2、−P(O)(OR)2および−P(O)(H)(OR)
から選択され;
各R6は、独立して、−Hまたは−(C1−C6)アルキルであり;
各R7は、独立して、−Hまたは−(C1−C6)アルキルであり;
各R8は、独立して、−(C1−C6)アルキル、−(C3−C10)−シクロアルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R8の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3−C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、以下:
H−、
(C1−C12)−脂肪族−、
(C3−C10)−シクロアルキル−、
(C3−C10)−シクロアルケニル−、
[(C3−C10)−シクロアルキル]−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルケニル]−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルキル]−O−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルケニル]−O−(C1−C12)−脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−、
(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1−C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前記ヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SOおよびSO2から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されているか;
あるいは2つのR基が、同じ原子に結合しているとき、それらの2つのR基は、それらが結合している原子と一体となって、N、NH、O、S、SOおよびSO2から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成し得、ここで、前記環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、前記環は、(C6−C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3−C10)シクロアルキルまたは3〜10員のヘテロシクリルに必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は、独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CH2OR’’、−CH2NR’’2、−C(O)N(R’’)2、−C(O)OR’’、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3および−N(R’’)2から選択され;
ここで、R’’の各存在は、独立して、H、−(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6−C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C6)−アルキル−、(C6−C10)−アリール−(C1−C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C6)−アルキル−または(C6−C10)−アリール−O−(C1−C6)−アルキル−から選択される、
式Iの化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目2)
式Iの化合物:
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせであって、式中:
Uならびにαおよびβによって指定される2つの炭素原子は、一体となって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR6またはNであり;
BおよびFは、各々独立して、C、CR6およびNから選択され、ここで、BおよびFは、両方ともがNであることはできず;
Dは、N、NR7、O、CR6またはC(R6)2から選択され;
Eは、N、NR7、CR6またはC(R6)2であり;
Wは、N、NR7、CR6またはC(R6)2であり;
Xは、N、NR7、O、CR6またはC(R6)2であり;
YおよびZは、各々独立して、C、CR6およびNから選択され、ここで、YおよびZは、両方ともがNであることはできず;
Vは、CまたはCR6であるか、
あるいはZが、CまたはCR6であるとき、Vは、C、CR6またはNであり;
X、Y、Z、VおよびWによって形成される環が、
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
であるとき、R2は、−OR8、−SR8または−(CH2)nOR8であり;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
結合
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
R1、R2、R4およびR5の各存在は、各々独立して、以下:
ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3、−SiR3、−N(R)2、−SR、−SOR、−SO2R、−SO2N(R)2、−SO3R、−(CR2)1−3R、−(CR2)1−3−OR、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3R、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CH2C(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)2、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−OC(O)N(R)2、−C(S)N(R)2、−(CR2)0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)2、−N(R)SO2R、−N(R)SO2N(R)2、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)2、−N(R)C(S)N(R)2、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)2、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)2、−P(O)(R)2、−P(O)(OR)2および−P(O)(H)(OR)
から選択され;
R3は、存在しないか、または以下:
ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3、−SiR3、−N(R)2、−SR、−SOR、−SO2R、−SO2N(R)2、−SO3R、−(CR2)1−3R、−(CR2)1−3−OR、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3R、−(CR2)0−3−C(O)NR(CR2)0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CH2C(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)2、−OC(O)R、−C(O)N(R)2、−OC(O)N(R)2、−C(S)N(R)2、−(CR2)0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)2、−N(R)SO2R、−N(R)SO2N(R)2、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)2、−N(R)C(S)N(R)2、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)2、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)2、−P(O)(R)2、−P(O)(OR)2および−P(O)(H)(OR)
から選択され;
各R6は、独立して、−Hまたは−(C1−C6)アルキルであり;
各R7は、独立して、−Hまたは−(C1−C6)アルキルであり;
各R8は、独立して、−(C1−C6)アルキル、−(C3−C10)−シクロアルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R8の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、以下:
H−、
(C1−C12)−脂肪族−、
(C3−C10)−シクロアルキル−、
(C3−C10)−シクロアルケニル−、
[(C3−C10)−シクロアルキル]−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルケニル]−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルキル]−O−(C1−C12)−脂肪族−、
[(C3−C10)−シクロアルケニル]−O−(C1−C12)−脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−、
(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1−C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−、および
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前記ヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SOおよびSO2から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロアリールは、N、NH、OおよびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されているか;
あるいは2つのR基が、同じ原子に結合しているとき、それらの2つのR基は、それらが結合している原子と一体となって、N、NH、O、S、SOおよびSO2から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成し得、ここで、前記環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、前記環は、(C6−C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3−C10)シクロアルキルまたは3〜10員のヘテロシクリルに必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は、独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CH2OR’’、−CH2NR’’2、−C(O)N(R’’)2、−C(O)OR’’、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3および−N(R’’)2から選択され;
ここで、R’’の各存在は、独立して、H、−(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6−C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C6)−アルキル−、(C6−C10)−アリール−(C1−C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C6)−アルキル−または(C6−C10)−アリール−O−(C1−C6)−アルキル−から選択される、
式Iの化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目3)
Uならびにαおよびβによって指定される2つの炭素原子が、一体となって、フェニル環またはピリジン環を形成する、項目1または2に記載の化合物。
(項目4)
X、Y、Z、VおよびWが、一体となって、1〜4個の窒素原子を有する5員の芳香環または非芳香環を形成し、ここで、前記環は、0〜3個のR6および0〜2個のR7で置換されている、項目1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
(項目5)
X、Y、Z、VおよびWが、一体となって、1〜3個の窒素原子を有する5員の芳香環を形成し、ここで、前記環は、0〜2個のR6および0〜1個のR7で置換されている、項目1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
(項目6)
X、Y、Z、VおよびWが、以下:
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される環を形成する、項目5に記載の化合物。
(項目7)
X、Y、Z、VおよびWが、以下:
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される環を形成する、項目5に記載の化合物。
(項目8)
Wが、Nである、項目1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
(項目9)
X、Y、Z、VおよびWが、以下:
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される環を形成する、項目8に記載の化合物。
(項目10)
X、Y、Z、VおよびWが、以下:
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される環を形成する、項目8に記載の化合物。
(項目11)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目9または10に記載の化合物。
(項目12)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目5または6に記載の化合物。
(項目13)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、項目9または10に記載の化合物。
(項目14)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される、項目9または10に記載の化合物。
(項目15)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目13または14に記載の化合物。
(項目16)
X、Y、Z、VおよびWによって形成される前記環が、以下:
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目13または14に記載の化合物。
(項目17)
A、B、D、EおよびFが、一体となって、1〜4個の窒素原子を有する5員の芳香環または非芳香環を形成し、ここで、前記環は、0〜3個のR6および0〜2個のR7で置換されている、項目1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
(項目18)
A、B、D、EおよびFが、一体となって、1〜3個の窒素原子を有する5員の芳香環を形成し、ここで、前記環は、0〜2個のR6および0〜1個のR7で置換されている、項目1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
(項目19)
A、B、D、EおよびFが、以下:
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される環を形成する、項目18に記載の化合物。
(項目20)
A、B、D、FおよびEによって形成される前記環が、以下:
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
である、項目19に記載の化合物。
(項目21)
前記化合物が、式II:
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中、m、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、項目1において定義されたとおりである、項目20に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目22)
前記化合物が、式III:
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中、m、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、項目1において定義されたとおりである、項目20に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目23)
前記化合物が、式IV:
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中、R2は、−OR8、−SR8または−(CH2)nOR8であり、R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されており、m、n、R1、R3、R4、R5、R6およびR8は、項目1において定義されたとおりである、項目20に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目24)
前記化合物が、式IV:
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中、R2は、−(CH2)nO(CH2)nR8、−(CH2)pR8または−(CH2)nN(R’’)R10であり、R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されており、m、n、p、R1、R3、R4、R5、R6、R8、R10およびR’’は、項目1において定義されたとおりである、項目20に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目25)
R2が、ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−(CR2)1−3R、−(CR2)1−3−OR、−CN、−CF3、−C(O)NR2、−C(O)ORおよび−OCF3から選択され、ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
(項目26)
R2が、以下:
−H、−(C1−C6)アルキル、−CH2−O((C1−C6)アルキル)、−(C((C1−C6)アルキル)2)1−3−O((C1−C6)アルキル)、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3、(C3−C10)−シクロアルキル−、−C(O)N((C1−C6)アルキル)2、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、3〜10員のヘテロシクリル−、
(C6−C10)アリール−、5〜10員のヘテロアリール−、
(C6−C10)アリール−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)アリール−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−、(C6−C10)アリール−(C1−C12)脂肪族−O−、
(5〜10員ヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−、
(5〜10員ヘテロアリール)−O−(C1−C12)−脂肪族−、
(5〜10員ヘテロアリール)−N(R’’)−(C1−C12)−脂肪族−、
(5〜10員ヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−O−、
(3〜10員ヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員ヘテロシクリル)−O−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員ヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−および
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−O−から選択され、ここで、前記R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目25に記載の化合物。
(項目27)
R2が、−H、−Me、−Et、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CF3、−C(O)OMe、−C(O)OEt、−OMe、−CH2OMe、−CH2OEt、−CH2OPh、−CH2−ピロリジン、−CH2−モルホリン、−CH2−ピリジン、−CH2Phから選択され、ここで、前記R2は、0〜3個のR’で置換されている、項目26に記載の化合物。
(項目28)
R2が、−R’’、−OR’’、オキソ、−CH2OR’’、−CH2NR’’2、−C(O)N(R’’)2、−C(O)OR’’、−NO2、−NCS、−CN、−CF3、−OCF3および−N(R’’)2から独立して選択される0〜3個のR’で置換された−Meであり、
ここで、R’’は、独立して、H、−(C1−C6)−アルキル、(C6−C10)−アリール−および(C6−C10)−アリール−(C1−C6)−アルキル−から選択される、項目27に記載の化合物。
(項目29)
R2が、−CH2Ph、−CH2CH2Ph、−Ph、−OCH2Ph、−CH2OPh、−OCH2CH2Ph、−CH2CH2OPh、−CH2−ピロリジン、−CH2−モルホリン、−CH2−ピリジンおよび−CH2Phから選択され、ここで、前記Ph、ピロリジン、ピリジンまたはモルホリンは、0〜5個のR’で置換されている、項目26に記載の化合物。
(項目30)
前記−Ph、ピロリジン、ピリジンまたはモルホリンが、−F、−Cl、−CN、−Me、−Et、−OMeおよび−OEtから独立して選択される0〜5個のR’で置換されている、項目29に記載の化合物。
(項目31)
R2が、−Me、−C(O)OEt、−CH2Ph、−CH2OPh、−CH2−ピロリジン、−CH2−ピリジンまたは−CH2−モルホリンであり、ここで、前記−Ph、ピロリジン、ピリジンまたはモルホリンは、−F、−Meおよび−OMeから独立して選択される0〜3個のR’で置換されている、項目26に記載の化合物。
(項目32)
R2が、OR8、SR8、(CH2)nOR8、−(CH2)nO(CH2)nR8、−(CH2)pR8または−(CH2)nN(R’’)R10であり、ここで、各R8は、独立して、−(C1−C6)アルキル、−(C3−C10)−シクロアルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、R8の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各R10は、独立して、−(C3−C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、R10の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目23または24に記載の化合物。
(項目33)
R2が、OR8である、項目32に記載の化合物。
(項目34)
R2が、−(CH2)nOR8または−(CH2)nO(CH2)nR8である、項目32に記載の化合物。
(項目35)
R8が、0〜5個のR’で置換された(C6−C10)−アリールである、項目33に記載の化合物。
(項目36)
R8が、−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R8の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目34に記載の化合物。
(項目37)
R1の各存在が、ハロゲン、−R、−OR、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3、−N(R)2、−N(R)SO2Rから選択され、ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目1〜36のいずれか1項に記載の化合物。
(項目38)
R1の各存在が、独立して、ハロゲン、−H、−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3、−NH2、−N((C1−C6)アルキル)2、−N((C1−C6)アルキル)SO2((C1−C6)アルキル)および−NHSO2((C1−C6)アルキル)から選択され、ここで、前記アルキルは、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目37に記載の化合物。
(項目39)
R1の各存在が、独立して、−H、−F、−Cl、−Br、−OH、−Me、−Et、−OMe、−OEt、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3、−NH2、−NMe2、−NEt2、−NHSO2Meおよび−NHSO2Etから選択される、項目38に記載の化合物。
(項目40)
少なくとも1つのR1が、−ORである、項目37に記載の化合物。
(項目41)
前記少なくとも1つのR1が、−O((C1−C6)アルキル)である、項目40に記載の化合物。
(項目42)
前記少なくとも1つのR1が、−OMeである、項目41に記載の化合物。
(項目43)
R3が、ハロゲン、−R、−CN、−CF3、−SO2R、−C(O)N(R)2、−C(O)Rおよび−C(O)ORから選択され、ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目1〜42のいずれか1項に記載の化合物。
(項目44)
R3が、以下:
−H、−F、−Br、−Cl、−(C1−C6)アルキル、−CN、−C≡C、−CF3、−SO2((C1−C6)アルキル)、−C(O)N((C1−C6)アルキル)2、−C(O)NH2、−C(O)((C1−C6)アルキル)、−SO2((C6−C10)−アリール)−C(O)O((C1−C6)アルキル)、−(C2−C6)−アルケニル、−(C2−C6)−アルキニル、−(C6−C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−および3〜10員のヘテロシクリル−
から選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル−は、独立して、0〜5個のR’で置換されている、項目43に記載の化合物。
(項目45)
R3が、以下:
−H、−C(O)OMe、−C(O)Et、−C(O)NMe2、−C(O)NH2、−C(O)OEt、−C(O)OCH2(tert−ブチル)、−C(O)OCH2CF3、−C(O)O(イソプロピル)、−C(O)NEt2、−CHF2、−CN、−C≡C、−SO2Me、−SO2Et、−SO2Ph(Me)、−CF3、−CHF2、−Me、−Et、−Br、−Cl、−CH2Ph、
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
から選択され、ここで、R9は、−H、−Me、−Et、−CF3、イソプロピル、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CH2NMe2、−tert−ブチルおよびシクロプロピルから選択される、項目44に記載の化合物。
(項目46)
R3が、−C(O)OMeまたは−C(O)OEtである、項目45に記載の化合物。
(項目47)
R3が、以下:
【化223】
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であり、ここで、R9は、−H、−Me、−Et、−CF3、イソプロピル、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CH2NMe2、−tert−ブチルおよびシクロプロピルから選択される、項目45に記載の化合物。
(項目48)
R4およびR5が、各々独立して、−H、ハロゲンおよび−Rから選択され、ここで、Rの各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されているか、または
R4およびR5は、それらが結合している炭素原子と一体となって、N、O、S、SOおよびSO2から独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成し得、ここで、前記環は、0〜5個のR’で置換されている、項目1〜47のいずれか1項に記載の化合物。
(項目49)
R4およびR5が、各々独立して、−H、−Me、−Et、−Fから選択されるか、またはR4およびR5が、それらが結合している炭素原子と一体となって、3〜8員の脂肪族環を形成する、項目48に記載の化合物。
(項目50)
R4とR5の両方が、−Hである、項目49に記載の化合物。
(項目51)
前記化合物が、式II:
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中:
mは、0〜3であり;
各R1は、独立して、ハロゲン、−H、−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3から選択され、ここで、前記アルキルは、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R2は、−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−、(C6−C10)−アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−O−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C12)−脂肪族−および(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)−脂肪族−O−から選択され、ここで、前記アルキル、アリールまたはヘテロアリールは、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R3は、−(C1−C6)アルキル、−SO2((C1−C6)アルキル)、−C(O)N((C1−C6)アルキル)2および−C(O)O((C1−C6)アルキル)から選択され、ここで、前記アルキルは、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R4およびR5は、各々独立して、−H、ハロゲンおよび−(CI1−C6)アルキルから選択され;R6は、−Hおよび−(C1−C6)アルキルから選択される、
項目1または2に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目52)
mが、0、1または2であり;
mが、1または2であるとき、R1の少なくとも1つの存在は、ハロゲンまたは−O((C1−C6)アルキル)であり;
R2が、−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−および(C6−C10)−アリール−O−(C1−C12)脂肪族−から選択され、ここで、前記アリールは、独立して、−F、−Meおよび−OMeから独立して選択される0〜5個のR’で置換されており;
R3が、−C(O)O((C1−C6)アルキル)であり;
R4とR5が、両方とも−Hであり;
R6が、−Hである、
項目51に記載の化合物。
(項目53)
前記化合物が、式II:
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中:
mは、0〜3であり;
各R1は、独立して、ハロゲン、−H、−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3から選択され、ここで、前記R1は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R2は、以下:
−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、
(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、
(C6−C10)−アリール−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1−C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1−C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1−C12)脂肪族−
から選択され、ここで、R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R3は、以下:
−(C1−C6)アルキル、−C≡C、−CN、ハロゲン、−SO2((C6−C10)−アリール)、−SO2((C1−C6)アルキル)、−C(O)N((C1−C6)アルキル)2、−C(O)NH2、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、−C(O)((C1−C6)アルキル)、−(C6−C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール
から選択され、ここで、R3は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R4およびR5は、各々独立して、−H、ハロゲンおよび−(C1−C6)アルキルから選択され;
R6は、−Hおよび−(C1−C6)アルキルから選択される、
項目1または2に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目54)
mが、0、1または2であり;
mが、1または2であるとき、R1の少なくとも1つの存在は、ハロゲンまたは−O((C1−C6)アルキル)であり;
R2が、以下:
−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−、(C6−C10)アリール−O−(C1−C12)脂肪族−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1−C12)脂肪族−および(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1−C12)脂肪族−
から選択され、ここで、R2は、独立して、0〜3個のR’で置換されており;
R3が、ハロゲン、−CN、−C≡C、−C(O)NH2、−(C1−C6)アルキル、−C(O)((C1−C6)アルキル)、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、−SO2(Ph(Me))、
【化226】
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であり、ここで、R3は、独立して、0〜3個のR’で置換されており、R9は、−H、−Me、−Et、−CF3、イソプロピル、−OMe、−tert−ブチルおよびシクロプロピルから選択され;
R4とR5は、両方とも−Hであり;
R6が、−Hである、
53に記載の化合物。
(項目55)
R3が、以下:
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
であり、ここで、R9は、−H、−Me、−Et、−CF3、イソプロピル、−OMeおよび−tert−ブチルから選択される、54に記載の化合物。
(項目56)
前記化合物が、式III:
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中:
mは、0、1または2であり、mが、1または2であるとき、R1の少なくとも1つの存在は、−O((C1−C6)アルキル)であり;
R2は、−(C1−C6)アルキルおよび(C6−C10)−アリール−(C1−C12)脂肪族−から選択され;
R3は、−C(O)O((C1−C6)アルキル)であり;
R4とR5は、両方とも−Hであり;
R6は、−Hである、
項目1または2に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目57)
前記化合物が、式IV:
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
の構造を有し、式中:
mは、0、1または2であり、mが、1または2であるとき、R1の少なくとも1つの存在は、−O((C1−C6)アルキル)であり;
R2は、OR8であり、ここで、R8は、0〜3個のハロゲンで置換された(C6−C10)−アリールであり;
R3は、−C(O)O((C1−C6)アルキル)であり;
R4とR5は、両方とも−Hであり;
R6は、−Hである、
項目1または2に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目58)
前記化合物が、式IV:
【化230】
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の構造を有し、式中:
mは、0〜3であり;
mが、1または2であるとき、R1の少なくとも1つの存在は、−ハロゲンまたは−O((C1−C6)アルキル)であり;
各R1は、独立して、ハロゲン、−H、−(C1−C6)アルキル、−OH、−O((C1−C6)アルキル)、−NO2、−CN、−CF3、−OCF3から選択され、ここで、R1は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R2は、−OR8、−SR8、−(CH2)nOR8、−(CH2)nO(CH2)nR8、−(CH2)pR8および−(CH2)nN(R’’)R10から選択され、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各R8は、独立して、−(C1−C6)アルキル、−(C3−C10)−シクロアルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R8の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;各R10は、独立して、−(C3−C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;R2は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R3は、以下:
−H、−CN、ハロゲン、−(C1−C6)アルキル、−SO2((C1−C6)アルキル)、−C(O)N((C1−C6)アルキル)2、−C(O)((C1−C6)アルキル)、−C(O)O((C1−C6)アルキル)および
【化231】
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から選択され、ここで、R9は、−Me、−Et、イソプロピル、−CF3、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CH2NMe2およびシクロプロピルから選択され;R3は、独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R4およびR5は、各々独立して、−H、ハロゲンおよび−(C1−C6)アルキルから選択され;
R6は、−Hおよび−(C1−C6)アルキルから選択される、
項目1または2に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目59)
mが、0、1または2であり;
R2が、OR8、−(CH2)nOR8、−(CH2)nO(CH2)nR8であり、ここで、nは、1であり、R8は、−(C1−C6)アルキル、(C6−C10)−アリールまたは5〜10員のヘテロアリールであり、R8は、独立して、0〜3個のR’で置換されており;
R3が、ハロゲン、−H、−CN、−(C1−C6)アルキル、−C(O)((C1−C6)アルキル)、−C(O)O((C1−C6)アルキル)、
【化232】
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であり、ここで、前記アルキルは、独立して、0〜3個のR’で置換されており;R9は、−Me、−Et、イソプロピルおよび−CF3から選択され;
R4とR5が、両方とも−Hであり;
R6が、−Hである、
項目58に記載の化合物。
(項目60)
以下:
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
【化236】
[この文献は図面を表示できません]
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
から選択される化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ。
(項目61)
治療有効量の項目1〜60のいずれか1項に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはそれらの組み合わせ;および許容され得るキャリア、佐剤またはビヒクルを含む薬学的組成物。
(項目62)
前記組成物が、第2の治療薬をさらに含む、項目61に記載の薬学的組成物。
(項目63)
前記第2の治療薬が、抗精神病薬、メマンチンまたはアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(AChE−I)から選択される、項目62に記載の薬学的組成物。
(項目64)
前記第2の治療薬が、アリピプラゾール、オランザピンおよびジプラシドンならびにそれらの薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物および多形から選択される抗精神病薬である、項目63に記載の薬学的組成物。
(項目65)
前記第2の治療薬が、メマンチン、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物または多形である、項目63に記載の薬学的組成物。
(項目66)
前記第2の治療薬が、ドネペジル、ガランタミンおよびリバスチグミンならびにそれらの薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物および多形から選択されるAChE−Iである、項目63に記載の薬学的組成物。
(項目67)
中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害の処置を必要とする被験体におけるCNS障害に関連する認知障害を処置する方法であって、項目61〜66のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
(項目68)
前記CNS障害が、加齢性認知障害である、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記加齢性認知障害が、軽度認知障害(MCI)である、実施形態68に記載の方法。
(項目70)
前記軽度認知障害が、健忘性軽度認知障害(AMCI)である、実施形態69に記載の方法。
(項目71)
前記CNS障害が、認知症である、項目67に記載の方法。
(項目72)
前記認知症が、アルツハイマー病である、項目71に記載の方法。
(項目73)
前記CNS障害が、統合失調症または双極性障害である、項目67に記載の方法。
(項目74)
前記CNS障害が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)である、項目67に記載の方法。
(項目75)
前記CNS障害が、外傷後ストレス障害(PTSD)である、項目67に記載の方法。
(項目76)
前記CNS障害が、がん治療に関連する、項目67に記載の方法。
(項目77)
前記CNS障害が、精神遅滞である、項目67に記載の方法。
(項目78)
前記CNS障害が、パーキンソン病(PD)である、項目67に記載の方法。
(項目79)
前記CNS障害が、自閉症である、項目67に記載の方法。
(項目80)
前記CNS障害が、強迫行動である、項目67に記載の方法。
(項目81)
前記CNS障害が、物質嗜癖である、項目67に記載の方法。