(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記将来の閏秒に関する情報を受信可能な期日までの残日数が所定の日数以下となった場合、前記閏秒受信判定手段が前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度を高くする請求項1又は2に記載の電波時計。
前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記第1閾値を高く設定する請求項4又は5に記載の電波時計。
前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記閏秒情報受信動作の実行条件である前記第1閾値以上の前記検出値の検出回数を増やす請求項4〜6のいずれか1項に記載の電波時計。
前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記閏秒情報受信動作の実行条件である前記第1閾値以上の前記検出値の検出間隔を短くする請求項4〜7のいずれか1項に記載の電波時計。
前記閏秒受信判定手段が前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度は、前記時刻受信判定手段が前記時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度よりも高い請求項1〜8のいずれか1項に記載の電波時計。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1においては、電波時計の置かれた受信環境に関する環境情報を取得し、その環境情報に基づいて衛星信号に含まれる情報の受信動作を行っている。ここで、週内時刻TOWは、衛星信号の各サブフレームにそれぞれに含まれている。1のサブフレームは6秒であるため、週内時刻TOWは6秒に1回送信されることになる。そのため、電波時計は、少なくとも6秒間の受信動作を行うことで、週内時刻TOWを取得することができる。一方、将来の閏秒に関する情報(以下、LS情報ともいう)は、衛星信号のサブフレーム4が25回(ページ1〜25)送信されるうち1回のみに含まれている。具体的には、LS情報は、ページ18のサブフレーム4のみに含まれている。また、LS情報に基づいて、正しく内部時刻を修正するためには、18ページのサブフレーム1に含まれる週番号WN(Week Number)も取得する必要がある。そのため、LS情報の受信動作には、少なくとも30秒程度必要となる。このように、LS情報を取得するための受信動作は、週内時刻TOWを取得するための受信動作よりも長く、LS情報の受信動作を開始して受信に失敗した場合、週内時刻TOWの受信動作を開始して受信に失敗した場合よりも、電力消費の無駄が大きくなってしまう。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、将来の閏秒に関する情報を受信する電波時計において、電力消費が増大することを抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それら側面の代表的なものの概要は以下の通りである。
【0007】
(1)衛星からの衛星信号を受信する受信手段と、前記衛星信号に含まれる現在の時刻に関する情報を受信するための時刻情報受信動作を実行するよう前記受信手段を制御し、前記衛星信号に含まれる将来の閏秒に関する情報を受信するための閏秒情報受信動作を実行するよう前記受信手段を制御する制御手段と、を有する電波時計であって、前記電波時計の受信環境に関する情報を検出する検出手段と、前記受信環境に関する情報に基づいて、前記時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定する時刻受信判定手段と、前記受信環境に関する情報に基づいて、前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定する閏秒受信判定手段と、を有し、前記閏秒情報受信動作の実行条件である、第1条件を満たす前記受信環境に関する情報の検出回数は、前記時刻情報受信動作の実行条件である、第2条件を満たす前記受信環境に関する情報の検出回数よりも多い、電波時計。
【0008】
(2)(1)において、前記閏秒受信判定手段は、前記閏秒情報受信動作が開始された後、前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定をさらに実行し、前記閏秒受信判定手段が、前記閏秒情報受信動作の実行中に、前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たさないと判定した場合、前記制御手段が前記閏秒情報受信動作を停止させる電波時計。
【0009】
(3)(1)又は(2)において、前記将来の閏秒に関する情報を受信可能な期日までの残日数が所定の日数以下となった場合、前記閏秒受信判定手段が前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度を高くする電波時計。
【0010】
(4)(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記受信環境に関する情報である検出値が第1閾値以上の場合、前記第1条件を満たすとし、前記受信環境に関する情報である検出値が第2閾値以上の場合、前記第2条件を満たすとする電波時計。
【0011】
(5)(4)において、前記将来の閏秒に関する情報を受信可能な期日までの残日数が所定の日数以下となった場合、前記第1閾値を低く設定する電波時計。
【0012】
(6)(4)又は(5)において、前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記第1閾値を高く設定する電波時計。
【0013】
(7)(4)〜(6)のいずれかにおいて、前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記閏秒情報受信動作の実行条件である前記第1閾値以上の前記検出値の検出回数を増やす電波時計。
【0014】
(8)(4)〜(7)のいずれかにおいて、前記閏秒情報受信動作が実行された場合であって、前記受信手段が前記閏秒に関する情報を受信できなかった場合、前記閏秒情報受信動作の実行条件である前記第1閾値以上の前記検出値の検出間隔を短くする電波時計。
【0015】
(9)(1)〜(8)のいずれかにおいて、前記閏秒受信判定手段が前記閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度は、前記時刻受信判定手段が前記時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かの判定を開始する頻度よりも高い電波時計。
【0016】
(10)(1)〜(9)のいずれかにおいて、前記電波時計の周辺の外光を受光する受光手段を有し、前記検出手段は、前記受信環境に関する情報として前記受光手段による受光量を検出する電波時計。
【発明の効果】
【0017】
上記本発明の(1)、(2)、(4)、(6)〜(8)、(10)の側面によれば、電力消費が増大することを抑制することが可能となる。
【0018】
また、上記本発明の(3)、(5)、(9)の側面によれば、将来の閏秒に関する情報の取得の確度を向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態(以下、本実施形態という)について図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係る電波時計を示す平面図である。
図1には、電波時計100の外装(時計ケース)である胴1、胴1内に配置された文字板2と時刻を示す指針である時針3、分針4、秒針5が示されている。また、胴1の3時側の側面にはユーザが種々の操作を行うための竜頭6、ボタン7が配置されている。胴1の12時側及び6時側の側面からは、バンドを固定するためのバンド固定部8が伸びている。
【0022】
なお、
図1に示した電波時計100のデザインは一例である。ここで示したもの以外にも、例えば、胴1を丸型でなく角型にしてもよいし、竜頭6やボタン7の有無、数、配置は任意である。また、本実施形態では、指針を時針3、分針4、秒針5の3本としているが、これに限定されず、秒針5を省略しても、あるいは、曜日、タイムゾーンやサマータイムの有無、電波の受信状態や電池の残量、各種の表示を行う指針や、日付表示等を追加したりしてもよい。
【0023】
本実施形態では、電波時計100として、GPS(Global Positioning System)衛星から送信される衛星信号を受信し、その衛星信号に含まれる日付や時刻に関する情報に基づいて内部時刻を修正する機能を有する腕時計を用いて説明をする。ただし、腕時計に限られるものではなく、時計機能を有する他のウェアラブル端末であってもよい。なお、内部時刻とは、電波時計100内部の時計回路が保持する時刻情報(現在の時刻及び日付を含む)である。
【0024】
図2は、
図1のA−A線による断面図である。電波時計100の文字板2を覆うように風防9が胴1に取り付けられ、また、風防9の反対側では、裏蓋10が胴1に取り付けられる。風防9の材質は、ガラス等の透明な材料であり、非磁性かつ非導電性である。また、胴1及び裏蓋10の材質は、特に限定はされないが、本実施形態では金属である。本実施形態では、以降、電波時計100の風防9が配置される方向(
図2における上方向)を風防側、裏蓋10が配置される方向(
図2における下方向)を裏蓋側と呼ぶ。
【0025】
文字板2の裏蓋側には、太陽電池(光起電パネル)11が配置され、風防側から入光した光により発電がなされる。そのため、文字板2はある程度光線を透過する材質で形成されるとよい。本実施形態では、文字板2は、太陽電池11を挟むようにして、ベース部材12に固定される。
【0026】
ベース部材12は、合成樹脂等の非磁性かつ非導電性の材質からなり、パッチアンテナ14や指針を駆動するための歯車機構25等、各種部材を支持する。パッチアンテナ14には、その厚み方向を貫くように給電ピン14bが設けられ、風防側の面が衛星からの電波を受信する受信面14aとなっている。
【0027】
ベース部材12の裏蓋側には、回路基板24が配置され、さらにその裏蓋側には電池26が配置される。本実施形態では、電池26は充電可能な二次電池であり、ボタン型のリチウムイオン二次電池を用いている。そして、太陽電池11により発電された電力が蓄積されるようになっている。また、回路基板24には歯車機構25の駆動源であるモータ23も取り付けられている。なお、電池26の形状はボタン型に限定されず、任意である。さらに、二次電池としてリチウムイオン二次電池以外のもの、例えば、リチウムイオンキャパシタやニッケル水素畜電池を用いてもよい。
【0028】
ここで、
図2に示されるようにパッチアンテナ14の受信面14aは太陽電池11の受光面と平行に設けられており、いずれも風防側を向いている。また、
図1に示されるように太陽電池11は概略円形をなし、その外周の一部が矩形状に切りかかれている。そして、この部分にパッチアンテナ14が配置されている。このため、パッチアンテナ14の受信面14aと太陽電池11の受光面は、いずれも文字板2の裏面に直接対向している。本実施形態では、太陽電池11の発電量を電波時計100の受光量としている。強い光が文字板2にあたっている状況は、日中の屋外や窓際など、パッチアンテナ14が衛星に向いており、衛星信号の受信に適した環境にある可能性が高い。
【0029】
図3は、本実施形態に係る電波時計の回路構成及びシステム構成を示す図である。
図3に示す回路要素は、主に回路基板24上に配置される。パッチアンテナ14により受信された衛星信号は、高周波回路46によりベースバンド信号に変換され、デコーダ回路53により時刻に関する情報、具体的には時刻や日付を示す情報が抽出され、制御部47へと受け渡される。高周波回路46及びデコーダ回路53により受信回路(受信部)31が構成される。制御部47は、モータ23のドライバ、揮発性及び不揮発性メモリ、時計回路、各種AD変換器等を内蔵したマイクロコンピュータであり、各種の制御は不揮発性メモリに記憶されたプログラムに従って実行される。ここで、制御部47に内蔵される揮発性メモリには、日時修正情報が格納される。日時修正情報は、衛星信号から抽出されるものであり、後述の週内時刻TOWや、現在の閏秒に関する情報、将来の閏秒に関する情報を含むものである。
【0030】
また、太陽電池11はスイッチ29を介して電池26に接続されており、制御部47からの指示によりスイッチ29が太陽電池11と電池26とを導通させている状態では、太陽電池11により発電された電力は、電池26に蓄積される。そして、電池26からは、高周波回路46、デコーダ回路53及び制御部47に電力が供給される。
【0031】
また、太陽電池11はスイッチ29を介して発電量検出部30にも接続されており、制御部47からの指示によりスイッチ29が太陽電池11と発電量検出部30を導通させている状態では、太陽電池11により生じる電流は発電量検出部30に流れる。発電量検出部30はこの電流を電圧に変換するとともに、この電圧をさらにデジタル値に変換し、制御部47に供給する。
【0032】
スイッチ56は、受信回路31、すなわち高周波回路46及びデコーダ回路53への電力供給のオン/オフを切り替えるスイッチであり、制御部47により制御される。高周波数で動作する高周波回路46とデコーダ回路53はその消費電力が大きいため、制御部47は、衛星信号を受信する時のみスイッチ56をオンとして受信回路31、すなわち高周波回路46及びデコーダ回路53を動作させ、それ以外の時はスイッチ56をオフとして、電力消費を低減する。
【0033】
ここで、電波時計100の日時修正に用いられるGPS衛星が送信する衛星信号(航法データ)について説明する。
図4は、GPS衛星が送信する衛星信号における1のサブフレームの構成を示す図である。
【0034】
GPS衛星は、計25フレーム(ページ)を1セットとする衛星信号を繰り返し送信している。各フレームは30秒分の信号を含んでおり、GPS衛星は、全25フレームの信号を12.5分周期で送信する。さらに、各フレームは、5個のサブフレームSFから構成される。1のフレームが30秒なので、1のサブフレームSFは6秒分の信号に相当する。1のサブフレームSFは全体で300ビット分の情報を含んでいる。さらに、1のサブフレームSFは10ワードから構成され、1のサブフレームは6秒なので、1のワードは0.6秒分の信号に相当する。
【0035】
各サブフレームSFの先頭ワードは、TLM(TeLeMetry word)と呼ばれ、TLMは、各サブフレームSFの先頭を示すコードと、地上管制局の情報を含んでいる。TLMの先頭部分(すなわち、サブフレームSF全体の先頭部分)には、当該サブフレームSFの開始位置を示すプリアンブルが含まれる。
【0036】
各サブフレームSFの2番目のワードは、HOW(HandOver Word)と呼ばれ、HOWの先頭部分には、週の始まり(日曜日の午前0:00)を起点としたGPS時刻、すなわち現在の時刻に関する情報である週内時刻TOW(Time Of Week)が含まれている。HOWに続く情報は、サブフレームSF毎に異なっており、サブフレームSF1には、HOWに続いて週番号WN(Week Number)が含まれている。週番号WNは、週内時刻TOWにより表される時刻が属する週の番号を示す情報であって、週に1度、日曜日の午前0:00になる度にカウントアップされる。
【0037】
なお、サブフレームSF2及びサブフレームSF3には、HOWに続いてエフェメリスと呼ばれる各GPS衛星の軌道情報が含まれ、サブフレームSF4及びSF5には、HOWに続いてアルマナックと呼ばれる全GPS衛星の概略軌道情報が含まれているが、その詳細な説明については省略する。
【0038】
さらに、
図3に戻って説明を続ける。電波時計100は、1又は複数のGPS衛星から衛星信号を受信する。そして、制御部47が、受信した衛星信号から抽出した週内時刻TOWの情報を、内蔵される揮発性メモリに格納し、格納された週内時刻TOWの情報に基づいて、内部時刻を修正し、内部時刻に基づいてモータ23を駆動する。モータ23により発生した回転動力は、輪列を経て指針(時針3、分針4及び秒針5)へと伝達され、時刻表示がなされる。
【0039】
また、内部時刻を修正する情報として、現在の閏秒に関する情報がある。閏秒とはGPS衛星の原子時計の出力する時刻とUTC(Universal Time, Coordinated)とのずれを調整するものである。制御部47は、予め衛星信号から抽出した現在の閏秒に関する情報を、内蔵される揮発性メモリに格納し、格納された現在の閏秒に関する情報に基づいて、内部時刻を修正している。
【0040】
また、内部時刻を修正する情報として、将来の閏秒に関する情報(以下、LS情報ともいう)がある。LS情報は、次回の閏秒修正が行われる閏秒更新予定日時の情報や、次回の閏秒修正における修正量に関する情報等を含む情報である。制御部47は、衛星信号から抽出したLS情報を、内蔵される揮発性メモリに格納し、格納されたLS情報に基づいて、閏秒更新予定日時に内部時刻を修正する。すなわち、制御部47は、週内時刻TOWや現在の閏秒に関する情報に加えて、閏秒更新予定日時までに取得した将来の閏秒に関する情報に基づいて、閏秒更新予定日時に内部時刻を修正する。なお、閏秒更新予定日は、例えば、6月末日や12月末日である。また、LS情報は不定期に更新されるものであるが、例えば、閏秒更新予定日前の1ヶ月間のみGPS衛星から送信される衛星信号に含まれる。
【0041】
次に、
図3、
図5〜
図7を参照して、衛星信号の受信動作を実行するか否かを判定するための受信環境チェックについて説明する。
図5は、時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックについて説明する図である。
図6、
図7は、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックについて説明する図である。
図6は閏秒情報受信動作の実行条件を満たすと判定された場合の例を示しており、
図7は閏秒情報受信動作の実行条件を満たさないと判定された場合の例を示している。ここで、受信動作とは、制御部47がGPS衛星から送信される衛星信号を受信するよう受信回路31等を制御する動作をいう。
【0042】
電波時計100が屋内にある等、衛星信号の受信に適さない環境にある場合、受信動作を実行しても、衛星信号を受信できない可能性が高い。そのような環境にある場合に、受信動作を実行すると不要に電力を消費してしまう。そこで、本実施形態においては、電波時計100が受信環境に適した環境にあるか否かの判定をするための受信環境チェックを行い、電波時計100が受信環境に適した環境にあると判定された場合は受信動作を実行し、受信環境に適さない環境にあると判定された場合は受信動作を実行しない構成とした。
【0043】
図3に示すように、制御部47は時刻受信判定部47aを含む。時刻受信判定部47aは、発電量検出部30の検出結果に基づいて、現在の時刻に関する情報(週内時刻TOW)を取得するための時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定する。具体的には、時刻受信判定部47aは、発電量検出部30が検出した検出値(発電量)が第2条件を満たすか否かを判定する。ここで、検出値が所定の閾値(第2閾値)以上である場合、第2条件を満たすとする。発電量検出部30が検出した検出値が所定の閾値以上であれば、電波時計100が屋外や窓際など受信に適した環境にある可能性が高いといえる。ここで、
図5においては、時刻受信判定部47aによる判定(受信環境チェック)が行われたタイミングを矢印で示す。また、発電量検出部30が検出した検出値が所定の閾値以上であった場合を「OK」で示し、所定の閾値未満であった場合を「NG」で示す。発電量検出部30が検出した検出値が所定の閾値以上であった場合(「OK」判定の場合)、制御部47が
図3に示すスイッチ56をオン状態に切り替える。そして、受信回路31が起動し、衛星信号を受信する。すなわち、時刻情報受信動作が実行される。
【0044】
ここで、上述したように週内時刻TOWは全てのサブフレームSFに含まれている。そのため、いずれのタイミングで時刻情報受信動作を開始した場合であっても、その受信動作を少なくとも6秒間継続することで、週内時刻TOWを取得し得る。
【0045】
図5においては、「NG」判定がなされた時には時刻情報受信動作が実行されず、「OK」判定が1回なされた場合、その後時刻情報受信動作が6秒間継続して実行される例を示している。
図5に示す例においては、サブフレームSF3に含まれる週内時刻TOWが取得される。なお、取得する週内時刻TOWが含まれるサブフレームSFは任意である。すなわち、サブフレームSF1〜5のいずれに含まれる週内時刻TOWを取得するタイミングで時刻情報受信動作を行っても構わない。例えば、仮に、
図5に示す例において、サブフレームSF1の先頭部分のタイミングで行った受信環境チェックにおいて、「OK」判定がなされた場合、サブフレームSF2に含まれる週内時刻TOWを取得可能なタイミングで時刻情報受信動作を行うとよい。また、
図5においては、10秒間隔で、時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを行う例について示すが、これに限られるものではなく10秒間隔よりも長くても短くても構わない。なお、例えば、受信環境チェックの検出間隔を10秒間隔とする場合、分針4の駆動タイミングも10秒に1ステップとするとよい。このように、受信環境チェックの検出間隔と、指針を駆動する間隔を合わせることにより、制御部47(マイクロコンピュータ)の起動タイミングを同じとすることができる。その結果、制御部47を起動させる頻度を少なくすることができ、消費電力を低減することが可能となる。
【0046】
時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックは、例えば、電波時計100の内部時刻が予め定められた時刻となった時に開始されるとよい。また、前回の時刻情報受信動作が実行されてからの経過時間、経過日数に基づいて行われてもよい。また、時刻情報受信動作を行い週内時刻TOWの取得に失敗した場合において、失敗した日からの経過日数に基づいて行われてもよい。また、竜頭6やボタン7等の入力手段によるユーザからの要求がなされた時に行われてもよい。
【0047】
図3に示すように、制御部47は閏秒受信判定部47bをさらに含む。閏秒受信判定部47bは、発電量検出部30の検出結果に基づいて、LS情報を取得するための閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定する。後述のように、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かは、発電量検出部30が検出した検出値(発電量)が第1条件を満たすかを複数回判定することにより判定される。ここで、検出値が所定の閾値(第1閾値)以上である場合、第1条件を満たすとする。
【0048】
ここで、LS情報は、衛星信号のサブフレームSF4が25回(ページ1〜25)送信されるうち1回のみに含まれている。具体的には、LS情報は、ページ18のサブフレームSF4のみに含まれている。サブフレームSF1〜5はそれぞれ6秒かけて送信されるので、LS情報は12.5分に1回送信されることになる。なお、LS情報は、サブフレームSF4のTLMから4〜5秒経過後に含まれる。電波時計100においては、GPS衛星からLS情報を取得して、週番号WNの情報と組み合わせることで、GPS衛星の原子時計の出力する時刻とUTC(Universal Time, Coordinated)とのずれを調整することができる。すなわち、LS情報に基づいて正しく閏秒修正をするためには、ページ18のサブフレームSF1に含まれる週番号WNも取得する必要がある。つまり、ページ18のサブフレームSF1と、ページ18のサブフレームSF4とを少なくとも受信する必要がある。また、12.5分に1回しか送信されないLS情報をより高い確率で取得するために、ある程度余裕を持って受信動作を開始するのが好ましい。また、内部時刻に誤差があることからも、ある程度余裕を持って受信動作を開始するのが好ましい。
図6においては、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを行った後、ページ17のサブフレームSF4の先頭から閏秒情報受信動作を開始し、ページ18のサブフレームSF5の終わりまで継続して閏秒情報受信動作を行う例について示す。
【0049】
閏秒情報受信動作は、その実行時間(本実施形態においては36秒(
図6参照))が時刻情報受信動作の実行時間(本実施形態においては6秒(
図5参照))よりも長いため、電力消費が大きい。そのため、閏秒情報受信動作を開始して受信に失敗した場合、時刻情報受信動作を開始して受信に失敗した場合よりも、電力消費の無駄が大きい。
【0050】
そこで、本実施形態においては、閏秒情報受信動作の実行条件を、時刻情報受信動作の実行条件よりも厳しく設定した。具体的には、閏秒情報受信動作の実行条件である所定の閾値(第1閾値)以上の検出値の検出回数を、時刻情報受信動作の実行条件である所定の閾値(第2閾値)以上の検出値の検出回数よりも多くした。さらに具体的には、
図5に示すように、時刻情報受信動作の実行条件は所定の閾値以上の検出値を1回検出したことであるのに対して、
図6に示すように、閏秒情報受信動作の実行条件は所定の閾値以上の検出値を2回検出したこととした。
【0051】
図6においては、「OK」判定が2回なされ、その後、ページ18のサブフレームSF1よりも前に、閏秒情報受信動作の実行が開始された場合の例について示す。すなわち、閏秒判定手段47bが、電波時計100が受信環境に適した環境にあると判定した場合の例について示す。
【0052】
図7においては、「OK」判定が1回なされた後、「NG」判定がなされ、閏秒情報受信動作の実行がされなかった場合の例について示す。すなわち、閏秒判定手段47bが、電波時計100が受信環境に適した環境にないと判定した場合の例について示す。
【0053】
なお、上述したように、週内時刻TOWは全てのサブフレームSFに含まれているため、
図6に示すように閏秒情報受信動作が実行された場合においては、週内時刻TOWも合わせて取得することができる。
【0054】
LS情報は12.5分に1回しか送信されないため、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始するのに好ましいタイミングは、6秒に1回送信される週内時刻TOWを取得するための受信環境チェックを開始するのに好ましいタイミングよりも限定的である。閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始するタイミングは、電波時計100の内部時刻に基づいて決定するとよい。電波時計100の内部時刻により、LS情報が含まれる衛星信号がいつ送信されるかを予測することができ、そこから逆算して閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始するとよい。具体的には、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始するタイミングは、ページ17のサブフレームSF1の先頭部分付近であることが好ましい。
【0055】
なお、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックにおいて「OK」判定とする検出値の閾値(第1閾値)と、時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックにおいて「OK」判定とする検出値の閾値(第2閾値)とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。当然に、閾値を高く設定すると受信動作の実行条件は厳しくなり、閾値を低く設定すると受信動作の実行条件は緩くなる。閾値を高くすることで、不要に受信動作を行うことを抑制し、電力消費の増大を抑制できる一方、閾値を低くすることで、受信動作を開始する頻度を高め、必要な情報を取得できる可能性を高めることができる。
【0056】
また、例えば、LS情報を受信可能な期日(閏秒更新予定日)までの残日数が所定の日数以下となった場合、閏秒情報受信動作の実行条件である閾値を低く設定し、閏秒情報受信動作の実行条件を緩くするとよい。閏秒情報受信動作の実行条件を緩くすることで、不要に閏秒情報受信動作を行うことにより電力を消費してしまうおそれはあるものの、LS情報を取得可能な期間は限られており、その期間内に確実に取得する必要があるためである。なお、LS情報を取得可能な期間にLS情報を取得できなかった場合、将来の閏秒修正がなされた正確な時刻を電波時計100に表示させるため、ユーザが手動で電波時計100の時刻を調整する必要等が生じる。
【0057】
また、閏秒情報受信動作を実行したにも関わらず、LS情報の取得に失敗した場合は、次回の閏秒情報受信動作の実行条件を厳しくするとよい。具体的には、「OK」判定とする閾値を高くしたり、受信環境チェック回数を増やしたりするとよい。これにより、閏秒情報受信動作を実行したにも関わらずLS情報の取得を再度失敗してしまうことを抑制することができる。
【0058】
また、LS情報を受信可能な期間は限定的であるため、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始する頻度は、時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックを開始する頻度より高いとよい。具体的には、例えば、閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックは3日に1回開始し、時刻情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックは6日に1回開始するとよい。
【0059】
さらに、
図8を参照して、本実施形態における受信環境チェック動作の一例について説明する。
図8は、本実施形態における受信環境チェックのフローチャートである。
【0060】
まず、制御部47が、電波時計100の内部時刻に基づいて閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間か否かを判定する(ステップS1)。閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間は、例えば、上述したように衛星信号のページ17のサブフレームSF1の先頭部分付近の期間である。また、閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間であるか否かは、例えば、日にちや時間帯で分けられていてもよい。制御部47は、閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間であると判定した場合(ステップS1のYES)、将来の閏秒に関する情報(LS情報)を取得済みか否かを判定する(ステップS2)。LS情報は1回取得できれば、次回の閏秒更新予定日までは取得する必要がないためである。制御部47は、LS情報を未だ取得していないと判定した場合、閏秒情報受信動作を実行するか否かを判定するための受信環境チェックを行う(ステップS3)。具体的には、発電量検出部30が検出した発電量が所定の閾値以上であるか否かを判定する。さらに、1回目の受信環境チェックからある程度の時間をおいて、具体的には10秒経過後(ステップS4のYES)に、2回目の受信環境チェックを行う(ステップS5)。そして、制御部47の閏秒受信判定部47bが、2回の受信環境チェックの結果に基づいて、電波時計100が衛星信号を受信可能な環境にあるか否かを判定する(ステップS6)。閏秒受信判定部47bが衛星信号を受信可能な環境にあると判定した場合(ステップS6のYES)、制御部47は閏秒情報受信動作を実行し(ステップS7)、閏秒受信判定部47bが衛星信号を受信可能な環境にないと判定した場合(ステップS6のNO)、制御部47は閏秒情報受信動作を実行しない。
【0061】
一方、制御部47は、電波時計100の内部時刻に基づいて閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間でないと判定した場合(ステップS1のNO)、又は、電波時計100の内部時刻に基づいて閏秒情報受信動作の受信環境チェック期間であるが(ステップS1のYES)、LS情報を取得済みであると判定した場合(ステップS2のYES)、時刻情報受信動作の受信環境チェック期間であるか否かを判定する(ステップS8)。制御部47は、時刻情報受信動作の受信環境チェック期間であると判定した場合(ステップS8のYES)、時刻情報受信動作を実行するか否かを判定するための受信環境チェックを行う(ステップS9)。具体的には、発電量検出部30が検出した発電量が所定の閾値以上であるか否かを判定する。そして、制御部47の時刻受信判定部47aが、1回の受信環境チェックの結果に基づいて、電波時計100が衛星信号を受信可能な環境にあるか否かを判定する(ステップS10)。時刻受信判定部47aが衛星信号を受信可能な環境にあると判定した場合(ステップS10のYES)、制御部47は時刻情報受信動作を実行する(ステップS11)。時刻受信判定部47aが衛星信号を受信可能な環境にないと判定した場合(ステップS10のNO)、制御部47はさらにステップS8〜ステップS10の動作を繰り返す。例えば、ステップS9の受信環境チェックを10秒間隔で行うように、ステップS8〜ステップS10の動作を繰り返すとよい。そして、制御部47が、時刻情報受信動作を実行した場合、又は、時刻情報受信動作の受信環境チェック期間でないと判定した場合(ステップS8のNO)、受信環境チェックを行うための動作は終了する。時刻情報受信動作の受信環境チェック期間であるか否かは、例えば、日にちや時間帯で分けられるとよい。また、ステップS9の受信環境チェックを所定回数繰り返しても、衛星信号を受信可能な環境にあると判定されない場合、時刻情報受信動作の受信環境チェック期間を終了するとしてもよい。
【0062】
次に、
図9を参照して、本実施形態の第1変形例について説明する。
図9は、本実施形態の第1変形例における閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックについて説明する図である。
【0063】
図6等を参照して説明した上記本実施形態においては、閏秒情報受信動作の実行条件を「OK」判定の回数が2回である場合について説明したが、これに限られるものではなく、少なくとも時刻情報受信動作の実行条件よりも厳しければよい。
図9においては、閏秒情報受信動作の実行条件を「OK」判定の回数が3回である例について示す。なお、図示は省略するが、第1変形例においては、時刻情報受信動作の実行条件は「OK」判定の回数が1回又は2回であるとよい。閏秒情報受信動作を行うか否かを判定するための受信環境チェックを開始するタイミングは、
図6で示した例と同様に、ページ17のサブフレームSF1の先頭部分付近であるとよい。
【0064】
また、閏秒情報受信判定部47bによる、検出値が所定の閾値以上であるか否かの検出間隔は10秒に限られるものではなく、10秒間隔よりも長くても短くてもよい。
図9においては、検出間隔が5秒である例について示す。検出間隔を短くすることにより、受信環境チェックの回数を、受信環境チェックに要する時間を長くすることなく増やすことができ、電波時計100が衛星信号の受信に適した環境にあるか否かをより精度高く判定することが可能となる。なお、閏秒情報受信判定部47bによる検出間隔と、時刻情報受信判定部47aによる検出間隔は異なっていてもよい。閏秒情報受信判定部47bによる検出間隔を、時刻情報受信判定部47aによる検出間隔よりも長くすることにより、長期間に亘り環境チェックを行うことで、閏秒情報受信動作の実行条件を時刻情報受信動作の実行条件よりも厳しくすることができる。また、閏秒情報受信判定部47bによる検出間隔を、時刻情報受信判定部47aによる検出間隔よりも短くしても構わない。ただし、この場合においても、閏秒情報受信動作の実行条件である「OK」判定の回数が、時刻情報受信動作の実行条件の「OK」判定の回数よりも多いとよい。
【0065】
なお、3回連続して「OK」判定がなされた場合に限らず、例えば、3回検出したうち少なくとも2回「OK」判定がなされた場合、閏秒情報受信動作を実行する等、実行条件を緩やかにしてもよい。その場合、閏秒情報受信動作を実行したにも関わらず、閏秒情報を取得できず不要に電力を消費してしまう可能性がある一方で、閏秒情報受信動作を行う頻度を高め、取得期間に制限のある閏秒情報を取得できる可能性を高めることができる。また、「OK」判定であるとする閾値は3回の検出で同じである必要はない。例えば、後半に行われる受信環境チェックの閾値を、前半に行われる閾値よりも高く設定することで、電波時計100が受信動作を行う際に、受信に適した環境にあるか否かの判定をより精度高く行うことができる。また、所定の間隔を置いて連続して行われる受信環境チェックの検出間隔は互いに異なっていてもよい。例えば、前半の検出間隔よりも後半の検出間隔の方を短くするとよい。具体的には、例えば、1回目と2回目の検出間隔を5秒とし、2回目と3回目の検出間隔を3秒とし、3回目と4回目の検出間隔を2秒とするとよい。このように、受信動作を実行する直前ほど検出間隔を短く設定することにより、電波時計100が受信動作を行う際に、受信に適した環境にあるか否かの判定をより精度高く行うことができる。
【0066】
さらに、
図10を参照して、本実施形態の第2変形例について説明する。
図10は、本実施形態の第2変形例における閏秒情報受信動作の実行条件を満たすか否かを判定するための受信環境チェックについて説明する図である。
【0067】
第2変形例においては、閏秒情報受信動作が開始された後においても、閏秒情報受信判定部47bが閏秒情報受信動作を実行するか否かの判定を行う。そして、閏秒情報受信動作の開始後に、電波時計100が受信環境に適さない場所に移動された場合等において、その受信動作を途中で停止する。
図10においては、閏秒情報受信動作の開始後、ページ18のサブフレームSF2が送信されるタイミングで、「NG」判定がなされた場合の例を示す。これにより、電波時計100が受信に適さない環境にあるにも関わらず、動作時間の長い閏秒情報受信動作を行うことで不要に電力を消費してしまうことが抑制される。なお、
図10においては、閏秒情報受信動作の開始後に、「NG」判定が1回なされた場合に、閏秒情報受信動作を停止する例について示すが、これに限られるものではない。例えば、閏秒情報受信動作の開始後に「NG」判定が2回連続でなされた場合に停止する等、停止する条件を適宜設定してもよい。なお、
図10に示すように途中で受信動作を停止した場合であっても、ページ17のサブフレーム4からページ18のサブフレーム1までの間は受信動作を行っているため、その間に週内時刻TOWを取得できる可能性はある。
【0068】
なお、上記実施形態及びその変形例においては、受光手段として太陽電池11を用いて光検出を行う例について説明したがこれに限られるものではなく、例えば、受光手段として紫外線センサを用いて、太陽光の有無を判定することにより受信環境を判定する構成としてもよい。又は、受光手段としてカメラ等のイメージセンサを用いて、画像解析を行うことにより、受光量を検出し、受信環境を判定する構成としてもよい。
【0069】
また、上記実施形態及びその変形例においては、電波時計100が衛星信号を受信するのに適した環境にあるか否かの判定を、発電量検出部30が検出した発電量(受光量)に基づいて行う例について説明したがこれに限られるものではなく、電波時計100が屋外にあるか屋内にあるか等を判定可能な情報であれば、他の情報に基づいて行ってもよい。例えば、加速度センサを検出手段として用い、電波時計100のユーザがランニングをしている等と判定される情報を加速度センサが出力した場合、電波時計100は屋外にあり、電波時計100は衛星信号を受信するのに適した環境にあると判定できる。また、例えば、音センサを検出手段として用い、その音センサが電波時計100周辺の環境音を取得し、電波時計100が屋外にあると判定される情報が検出された場合、電波時計100は衛星信号を受信するのに適した環境にあると判定できる。
【0070】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、この実施形態に示した具体的な構成は一例として示したものであり、本発明の技術的範囲をこれに限定することは意図されていない。当業者は、これら開示された実施形態を適宜変形してもよく、本明細書にて開示される発明の技術的範囲は、そのようになされた変形をも含むものと理解すべきである。