(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記時間領域波形の周波数領域特性が、K個のトーンごとに1つの非0トーンからなり、Kが、前記1つまたは複数の第1の反復中の反復の数と、前記1つまたは複数の第2の反復中の反復の数との合計に等しい、請求項1に記載の方法。
前記確認応答信号の前記1つまたは複数の第1の反復および前記1つまたは複数の第2の反復の中の各反復が、重み付き重畳加算法(WOLA)ロールオフを含む、請求項1に記載の方法。
前記データメッセージの前記送信と、前記送信側による後続の送信のスケジューリングとの間のラウンドトリップ時間が、完全に復号可能な確認応答信号の使用と比較して短縮される、請求項1に記載の方法。
前記時間領域波形の周波数領域特性が、K個のトーンごとに1つの非0トーンからなり、Kが、前記1つまたは複数の第1の反復中の反復の数と、前記1つまたは複数の第2の反復中の反復の数との合計に等しい、請求項6に記載の通信ユニット。
前記確認応答信号の前記1つまたは複数の第1の反復および前記1つまたは複数の第2の反復の中の各反復が、重み付き重畳加算法(WOLA)ロールオフを含む、請求項6に記載の通信ユニット。
前記データメッセージの前記送信と、前記送信機による後続の送信のスケジューリングとの間のラウンドトリップ時間が、完全に復号可能な確認応答信号の使用と比較して短縮される、請求項6に記載の通信ユニット。
前記時間領域波形の周波数領域特性が、K個のトーンごとに1つの非0トーンからなり、Kが、前記1つまたは複数の第1の反復中の反復の数と、前記1つまたは複数の第2の反復中の反復の数との合計に等しく、
前記1つまたは複数の第1の反復中の反復の前記数が、レイテンシと信頼性とのバランスをとるように選択される、請求項12に記載の通信ユニット。
前記確認応答信号の前記1つまたは複数の第1の反復および前記1つまたは複数の第2の反復の中の各反復が、重み付き重畳加算法(WOLA)ロールオフを含む、請求項12に記載の通信ユニット。
前記データメッセージの前記送信と、前記送信するための手段による後続の送信のスケジューリングとの間のラウンドトリップ時間が、完全に復号可能な確認応答信号の使用と比較して短縮され、
前記後続の送信が前記データメッセージの再送信である、請求項12に記載の通信ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0010】
後続の記述では、本開示に整合するいくつかの実施形態を記述する具体的詳細を示す。しかし、いくつかの実施形態が、これらの具体的詳細のいくらかまたはすべてがなくても実践され得ることは、当業者には明らかであろう。本明細書で開示する具体的詳細は、例証的なものとし、限定とはしない。本明細書に具体的に記載されていなくても、本開示の範囲および趣旨の内にある他の要素を当業者なら認識するであろう。加えて、不必要な繰返しを避けるために、1つの実施形態との関連で図示および記述される1つまたは複数の特徴は、別段の記載が具体的にない限り、またはこの1つもしくは複数の特徴によって実施形態が機能しなくならない限り、他の実施形態に組み込まれることも可能である。
【0011】
図1は、いくつかの実施形態による、通信システム100の簡略図である。
図1に示すように、通信システム100は、媒体130を使用して共に結合された2つの通信ユニット110および120を含む。いくつかの例では、通信ユニット110および120は各々、ネットワークノード、スイッチ、ルータ、ワイヤレスアクセスポイント、サーバ、ワークステーション、PC、タブレット、モバイルフォン、スマートフォン、ユーザ機器、基地局、および/またはその他など、現代のネットワーク中で通常みられる任意のタイプの通信ユニットを表すことができる。いくつかの例では、通信ユニット110および120は各々、ネットワークノード、スイッチ、ルータ、ワイヤレスアクセスポイント、サーバ、ワークステーション、PC、タブレット、モバイルフォン、スマートフォン、ユーザ機器、基地局、および/またはその他などの別の通信デバイスおよび/またはコンピューティングデバイスに組み込まれた、集積回路、システムオンチップ(SoC)、および/またはその他であってもよい。図示のように、通信ユニット110は、プロセッサ112、信号プロセッサ114、送信機116、および受信機118を備える。同様に、通信ユニット120は、プロセッサ122、信号プロセッサ124、送信機126、および受信機128を備える。いくつかの例では、プロセッサ112および/または122は、それぞれの通信ユニット110および/または120のハードウェアおよび/またはソフトウェアの動作および/または実行を制御することができる。1つのプロセッサ112または122のみが示されているが、通信ユニット110および/または120は各々、複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはその他を備えることもできる。いくつかの例では、信号プロセッサ114および/または124は、それぞれの通信ユニット110および/もしくは120、ならびに/またはそれぞれのプロセッサ112および/もしくは122のために、信号の分析、信号の変調および/もしくは復調、ならびに/またはその他を担うことができる。1つの信号プロセッサ114または124のみが示されているが、通信ユニット110および/または120は各々、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、コーダ-デコーダ(CODEC)、変調器-復調器(MODEM)、FPGA、ASIC、および/またはその他など、複数の信号プロセッサを備えてもよい。
【0012】
送信機116および/または126は、受信機128および/または118と協力して、通信ユニット110および/または120の間で情報、データ、制御情報、メタデータ、および/またはその他を交換することを担うことができる。いくつかの例では、送信機116は、媒体130を使用して、1つまたは複数の信号、メッセージ、パケット、および/またはその他を受信機128に送信することができ、送信機126は、媒体130を使用して、1つまたは複数の信号、メッセージ、パケット、および/またはその他を受信機118に送信することができる。いくつかの例では、媒体130は、情報およびデータを交換するのに適した任意の種類の伝送媒体であってよい。いくつかの例では、媒体130は、同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、ワイヤ、および/またはその他など、1つまたは複数のワイヤおよび/またはケーブルを含むことができる。いくつかの例では、媒体130は、1つまたは複数の導波管を有するかまたは有さない、ワイヤレス媒体(たとえば空中)であってよい。いくつかの例では、媒体130は、時分割多重化、周波数分割多重化、スペクトル拡散、および/またはその他を含めた1つまたは複数の形の多重化を使用して媒体130中で複数のチャネルを生み出す、複数の同時信号をサポートする共有媒体であってよい。いくつかの例では、媒体130を使用して、送信機116から受信機128に送信される信号、および送信機126から受信機118に送信される信号が、同時に搬送されてよい。いくつかの例では、媒体130を使用してまた、通信ユニット110および/または120以外の通信ユニットに送信されてそれらによって受信される信号が、同時に搬送されてよい。
【0013】
図1には示されていないが、通信ユニット110および/または120については、後でさらに詳細に述べる様々な実施形態に整合する、内部デバイスの異なる組合せが可能であることを、当業者なら認識するであろう。いくつかの例では、信号プロセッサ114および124のうちの1つまたは複数は省略されてもよく、送信機116および受信機118は、結合された送受信機の一部であってもよく、送信機126および受信機128は、結合された送受信機の一部であってもよく、かつ/またはその他も可能である。いくつかの例では、通信ユニット110および/または120は、追加で、メモリ(図示せず)を備えてもよい。いくつかの例では、メモリは、1つまたは複数のタイプの機械可読媒体を含むことができる。いくつかの一般的な形の機械可読媒体は、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、および/または、プロセッサもしくはコンピュータが読取りを行うように適合された他の任意の媒体、を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、また一般性を失うことなく、通信システム100を使用してデータを送ることが、通信ユニット110(送信側と呼ばれることもある)から通信ユニット120(受信側と呼ばれることもある)へのデータの送信について記述される。通信ユニット120が通信ユニット110にデータを送信するときは、通信ユニット110と120の役割が逆転されてよいこと、および/または、通信ユニット110と120が同時にデータを相互に送信している場合もあることを、当業者なら理解するであろう。
図1に示すように、通信ユニット110から通信ユニット120へのデータの送信は、通信ユニット110の送信機116によってメッセージまたはデータパケット140を送信することで開始するように記述される。いくつかの例では、メッセージ140は、プロセッサ112によって生成され、さらに処理されるよう信号プロセッサ114に渡され、次いで信号プロセッサ114によって送信機116に提供されてよい。次いで、メッセージ140は、送信機116によって媒体130を使用して送信される。メッセージ140が受信機126によって受信されると、メッセージ140は、分析のために信号プロセッサ124および/またはプロセッサ122に渡されてよい。通信ユニット120内での分析の一部として、メッセージ140が調べられて、メッセージ140がエラーなしで受信機128によって受信されたかどうかが決定されてよい。いくつかの例では、分析は、メッセージ140内のエラー検出モードおよび/またはエラー訂正コードを利用して、メッセージ140にエラーがないかどうか、および/またはメッセージ140をエラーのない状態に訂正できるかどうかを決定することを含むことができる。いくつかの例では、エラー検出および/または訂正コードは、1つまたは複数のパリティビット、チェックサム、巡回冗長検査(CRC)コード、ハミングコード、および/またはその他を含むことがある。
【0015】
メッセージ140がエラーなしで受信されたかどうかに基づいて、通信ユニット120は、送信機126および受信機118を使用して媒体130を介して通信ユニット110に返送するための確認応答メッセージ150の形で、メッセージ140に対する応答を作成することができる。いくつかの例では、確認応答メッセージ150は、メッセージ140がエラーなしで受信されたときの肯定確認応答(positive acknowledgement)、メッセージ140がエラーありで受信されたときの否定確認応答(negative acknowledgement)、エラー訂正コードを求める要求、および/またはその他、を含むことがある。いくつかの例では、確認応答メッセージ150は、通信ユニット120から通信ユニット110へのメッセージ中で送信されている他のデータとともに、ピギーバック方式で送信されてよい。
【0016】
確認応答メッセージ150を受信するのに応答して、通信ユニット110は、確認応答メッセージ150を調べて、どんなタイプの確認応答がその中に含まれるかを決定する。確認応答メッセージ150に含まれる確認応答のタイプに基づいて、通信ユニット110は、別のメッセージまたはデータパケット160を、送信機116および受信機128を使用して媒体130を介して通信ユニット120に送ることができる。確認応答が肯定確認応答であるときは、メッセージ160は、通信ユニット120への次のデータパケットを含むことができる。確認応答が否定確認応答であるときは、メッセージ160は、メッセージ140からのデータの再送信を含むことができる。また、確認応答がエラー訂正コードを求める要求であるときは、メッセージ160は、後でさらに述べるように、メッセージ140のためのエラー訂正コードを含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態によれば、通信ユニット110および/または120は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)を伴うプロトコルを使用して、信号および/またはメッセージ140、150、および/または160を符号化することができる。HARQプロトコルは通常、データ送信の信頼性を改善する助けとするために、エラー検出コードおよび/または訂正コードの組合せを使用する。いくつかの例では、タイプI HARQが使用されるときは、メッセージ140および/または160など、通信ユニット110などの送信側によって送信される各メッセージは、エラー検出コードとエラー訂正コードの両方を含む。通信ユニット120などの受信側がメッセージを受信したとき、エラー検出コードを使用して、メッセージ中にエラーがあるかどうかを決定することができ、エラー訂正コードを使用して、メッセージのエラーなしバージョンを回復することができる。信号品質が低すぎてエラーが多すぎる場合、メッセージは拒否され、受信側は、否定確認応答を含む確認応答メッセージ150を送ることなどによって、メッセージを再送信するよう送信側に要求する。いくつかの例では、タイプII HARQが使用されるときは、送信される各メッセージは、エラー検出コードのみを含む。受信側がエラーを検出すると、次いで受信側は、エラー訂正コードを求める要求を含む確認応答150を送ることなどによって、エラー訂正コードを送信するよう送信側に要求することができる。エラー訂正コードを受信した後、受信側は、メッセージのエラーなしバージョンを回復しようと試み、メッセージのエラーなしバージョンを回復できないときは、受信側は、否定確認応答を含む確認応答メッセージ150を送ることなどによって、メッセージを再送信するよう送信側に要求する。タイプI HARQは通常、低品質の信号チャネルにおいてより効率的であり、タイプII HARQは通常、より高品質の信号チャネルにおいてより効率的である。
【0018】
図1に示すように、タイプI HARQとタイプII HARQの両方の、ならびにストップアンドウェイト(stop and wait)および/またはスライディングウィンドウプロトコルの、共通の特徴は、データメッセージ140の受信側が、受信されたデータメッセージのステータスを示すために、ステータスまたは確認応答メッセージ150を送信側に送信することである。タイプI HARQでは、これは、メッセージのエラーなしバージョンを取得できること(たとえば肯定確認応答)と、再送を要求できること(たとえば否定確認応答)の、両方の確認応答を含むことができる。タイプII HARQでは、これは、メッセージのエラーなしバージョンを取得できること(たとえば肯定確認応答)と、エラー訂正コードを求める要求と、再送を求める要求(たとえば否定確認応答)と、の確認応答を含むことができる。いくつかの例では、ステータスおよび/または確認応答メッセージ150は、データメッセージ140を送信するのに使用されるデータチャネルとは別個の制御チャネル中で送られてよい。
【0019】
確認応答されるメッセージングのオーバヘッドを低減し、したがって送信効率を高めるための方法の1つは、データメッセージ140を送信側によって送信することと、受信側から返されたステータスまたは確認応答メッセージ150を送信側によって受信して復号することとの間の、レイテンシまたはラウンドトリップ時間(RTT)の量を削減することである。ラウンドトリップ時間が短縮されれば、送信側は、より迅速に、メッセージ160によって示されるように、エラー訂正コードを送信すること(たとえばタイプII HARQの場合に)、データメッセージを再送信すること、および/または次のデータメッセージを送信することができるであろう。したがって、ステータスおよび/または確認応答メッセージ150を待機するのに費やされる通信チャネル時間はより短く、通信チャネル帯域幅のより多くをデータ送信に使用することができる。
【0020】
データメッセージ140の送信側によってステータスおよび/または確認応答メッセージ150が受信されて復号される前の、レイテンシまたはRTT時間を短縮する方法の1つは、ステータスおよび/または確認応答メッセージ150について、完全な送信された確認応答メッセージを受信した場合と比較してより短い期間内で復号できる信号構造を使用することである。いくつかの実施形態によれば、より短い受信期間を採用するそのような信号構造の1つは、部分的に復号可能な信号構造を有する確認応答信号を使用してステータスおよび/または確認応答メッセージ150を符号化するものである。いくつかの例では、提案される部分的に復号可能なシンボル構造の利益は、データメッセージ140の受信側(すなわち確認応答メッセージ150の送信側)が、他の通常のデータ/制御シンボルと同じシンボル継続時間を使用して確認応答メッセージ150を送るようにして、他の通信チャネルに対して直交性を維持し干渉を制限し、それとともに、確認応答メッセージ150の部分的なシンボル処理および復号がレイテンシおよび/またはRTTの短縮を達成できるようにすることである。
【0021】
図2は、いくつかの実施形態による、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号200の簡略図である。
図2に示すように、確認応答信号200は、周波数領域特性210を含み、K個のトーンごとに1つの非0トーンが送られる。この例では、Kは8であり、周波数領域特性210は、周波数スペクトルにおいて8つのトーンごとに非0成分を含む。これは、0トーンに対する非0値211、8番目のトーンに対する非0値212、16番目のトーンに対する非0値213、24番目のトーンに対する非0値214、などによって示される。
図2はまた、確認応答信号200についての時間領域波形220も示し、確認応答信号200の反復221〜228によって示されるように、同じ波形がK=8回繰り返される。いくつかの例では、K個の反復は、1シンボル期間を使用して送信される。また、
図2の実施形態は8のK値を使用する確認応答信号を示すが、他のK値または信号部分も、実際的であることと可能であることの両方であることを、当業者なら理解するであろう。また、
図2の周波数スケールは1の周波数単位に基づくが、確認応答信号200に利用可能な帯域幅および/または変調周波数に基づいて、周波数の任意の適切なスケーリングが可能であることも、当業者は理解するであろう。加えて、非0値211〜214の高さおよび反復221〜228の形状は、代表的なものにすぎず、実際には、非0トーンの高さおよび反復の形状は、確認応答信号200上に符号化される値に基づいて変動することになることも、当業者なら理解するであろう。いくつかの例では、直交周波数分割多重化(OFDM)とともに使用されるとき、確認応答信号200は、その離散フーリエ変換プロパティのせいで、部分的に復号可能である。
【0022】
いくつかの例では、部分的なOFDMシンボルを使用してRTTを短縮することができ、これは、送信側が反復221〜228のうちのいずれか1つを受信した後、受信側が確認応答信号200の反復221〜228のすべてを返す前に、送信側が確認応答信号200を受信してそれに対応できるようにすることによって、行うことができる。これは、他のメッセージングを扱うための追加の処理時間を提供する。いくつかの例では、後で詳細に論じるように、部分的に復号可能なOFDMシンボルが繰り返される結果、完成した、完全に復号可能な確認応答信号200が送信されることになる。いくつかの例では、部分的なシンボル受信、低減された信号対雑音比、および/またはその他による、チャネル間干渉(ICI)に関する懸念に対処するために、部分的に復号可能なシンボルはまた、送信側または受信側のいずれかから、重み付き重畳加算法(WOLA: weighted overlap add)を使用して処理されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、確認応答信号200の使用は、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を使用しないシステムに勝る、1つまたは複数の利点を提供することができる。いくつかの例では、確認応答信号200は、HARQの間に使用するための、早く受信可能なステータス、制御、および/または確認応答メッセージを提供することができる。いくつかの例では、確認応答信号200を使用したときの短縮されたRTTは、他のメッセージングを扱うための追加の処理時間を提供することができる。いくつかの例では、Kの値と、部分的に復号可能なシンボルの1/K部分とを制御することによって、通信チャネル上での確認応答信号200の受信側処理に費やされる時間と、処理(電力)利得との間のトレードオフを最適化して、種々の処理タイムラインスループットプロパティ、通信チャネル効率、および/またはその他を達成することができる。いくつかの例では、確認応答信号200、およびその部分的に復号可能なプロパティは、確認応答信号200が送られる制御チャネルから、データメッセージが送られるデータチャネルに、ICIを導入しない。というのは、すべての反復221〜228が受信される前に確認応答信号200が認識されてそれに対応されたときでも、完全なシンボルが常に送られるからである。いくつかの例では、部分的な受信による、データチャネルから制御チャネルへのICIは、適切な保護帯域および/またはWOLAを使用して緩和することができる。
【0024】
図3は、いくつかの実施形態による、確認応答信号のラウンドトリップ時間の簡略図である。
図3は、様々なプロパティを有する確認応答信号を使用するRTTについての3つのシナリオ300、330、および360を示す。いくつかの例では、シナリオ300、330、および/または360は、通信ユニット110および/または120などの通信ユニット間のデータチャネルおよび制御チャネル中での、データおよび制御情報の交換を実証することができる。シナリオ300には、完全に復号可能な確認応答信号を伴う、1シンボルの送信時間間隔(TTI)長さを使用するメッセージングが示される。シナリオ300は、データチャネル310と制御チャネル320の両方についての、6つのTTI301〜306にわたるアクティビティを示す。図示のように、TTI301の間、任意選択のスケジュールされた遅延311が、データチャネル310に挿入される。スケジュールされた遅延311の後、TTI302の間に、第1のデータパケットが、第1のデータ送信312としてデータチャネル310中で送信される。次いで、TTI303は遊休であり、第1のデータパケット312の受信側は、TTI303を使用して第1のデータ送信312を処理して、第1のデータパケットがエラーなしで受信されたかどうかを決定し、また、返すべき確認応答のタイプ(肯定、否定、ECC要求、および/またはその他)を決定する。TTI304の間、受信側は、制御チャネル320を使用して、確認応答を符号化する完全に復号可能な確認応答信号325を返す。次いで、TTI305は遊休であり、第1の送信312の送信側は、完全に復号可能な確認応答信号325を処理して、第2のデータパケットを送るか、第1のデータパケットを再送するか、ECC情報を送るかを決定する。次いで、TTI306が送信側によって使用されて、第1のデータパケット、第2のデータパケット、またはECC情報を適宜含む、第2のデータ送信313が送信される。このように、完全に復号可能な確認応答信号325を伴うRTTは通常、4シンボル期間であり、最悪の場合の時間は、スケジュールされた遅延311が発生し第2の送信313が使用されるときの、6シンボル期間である。
【0025】
シナリオ330には、2シンボルのTTI長さと緩いタイミングとを使用するメッセージングが示される。シナリオ330は、データチャネル340と制御チャネル350の両方についての、5つのTTI331〜335にわたるアクティビティを示す。図示のように、TTI331の間、任意選択のスケジュールされた遅延341が、データチャネル340に挿入される。スケジュールされた遅延341の後、TTI332の間に、第1のデータパケットが第1のデータ送信342としてデータチャネル340中で送信される。次いで、受信側は、TTI333の間、パイロット351およびチャネル状態フィードバック352を制御チャネル350中で返し、受信側は同時に、第1のデータ送信342に含まれる第1のデータパケットを復号する。次いで受信側は、TTI334の間、第1のデータパケットの復号に基づいて、適切な確認応答信号353を制御チャネル350中で送信する。図示のように、確認応答信号353は完全なシンボル期間を占め、次いで、TTI334の第2の半分の間の第2の完全なシンボル期間は遊休である。送信側は、TTI334の第2の半分の間に確認応答信号の処理を開始して、送信側がTTI335の間に第2のデータ送信343としてデータチャネル340中で第1のデータパケットを再送すべきか、第2のデータパケットを送るべきか、ECC情報を送るべきかを決定することができる。したがって、確認応答信号325と第2のデータ送信313との間のTTI305の場合などのように、データチャネル340が確認応答信号と第2のデータ送信343との間で完全なTTIにわたって遊休のままではないので、RTTが短縮される。このように、シナリオ330では、RTTは通常、6シンボル期間であり、最悪の場合の時間は、スケジュールされた遅延341が発生し第2のデータ送信343が使用されるときの、10シンボル期間である。
【0026】
シナリオ360は、
図2の確認応答信号など、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を使用することの利点を実証する。シナリオ360は、密なタイムラインを伴う2シンボルのTTI長さを使用するメッセージングと、部分的に復号可能な構造を有する確認応答の使用とを示す。シナリオ360は、データチャネル370と制御チャネル380の両方についての、4つのTTI361〜364にわたるアクティビティを示す。図示のように、TTI361の間、任意選択のスケジュールされた遅延371が、データチャネル370に挿入される。スケジュールされた遅延371の後、TTI362の間に、第1のデータパケットが第1のデータ送信372としてデータチャネル370中で送信される。次いで、受信側は、TTI363の第1のシンボルの間、パイロットおよびチャネル状態フィードバック381を制御チャネル380中で返し、受信側は同時に、第1のデータ送信372に含まれる第1のデータパケットを復号する。次いで受信側は、第1のデータパケットの復号に基づいて、TTI363の第2のシンボルの間、適切な確認応答信号を制御チャネル380中で送信する。図示のように、確認応答信号は、2つの反復382および383を含む部分的に復号可能な構造を有する。送信側が第1の反復382に基づいて確認応答信号を復号できるとき、送信側は、TTI363の間に確認応答信号の処理を開始して、送信側がTTI364の間に第2のデータ送信373としてデータチャネル370中で第1のデータパケットを再送すべきか、第2のデータパケットを送るべきか、ECC情報を送るべきかを決定することができる。したがって、確認応答信号の処理に使用されるデータチャネル370中の間隙は、シナリオ300で示されたような3つのTTI(303〜305)またはシナリオ330で示されたような2つのTTI(333および334)ではなく単一のTTI(363)だけなので、RTTは、シナリオ300および330に勝ってさらに短縮される。シナリオ360のメッセージングを使用すると、4シンボル期間の通常のRTT(より長い2シンボルのTTIを使用するにもかかわらず、シナリオ300における完全な確認応答の使用と同様に良い)が得られ、それとともに、最悪の場合の時間は、スケジュールされた遅延371と第2のデータ送信373とが使用されるときの、8シンボル期間である。
【0027】
図示されていないが、追加のシナリオも可能である。これらには、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号をTTI303の間に使用するようにシナリオ300を修正することが含まれ、この結果、通常のRTTは3シンボル期間になり、最悪の場合の時間は5シンボル期間になる。このように、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を使用して、1シンボル期間のTTI長さが使用されるか2シンボル期間のTTI長さが使用されるかに応じて、通常のRTT時間を1または2シンボル期間分短縮することができ、最悪の場合の時間を2または4シンボル期間分短縮することができる。
【0028】
図4は、いくつかの実施形態による、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を使用したときのラウンドトリップ時間節約の簡略図である。シナリオ400は、完全に復号可能な確認応答信号を伴うメッセージ410と、2つの反復を含む部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を伴うメッセージ420との比較を示す。メッセージ410は、サイクリックプレフィックス(CP)411と、完全に復号可能な確認応答信号412とを含み、確認応答信号412は、送信するために完全なシンボルを使用する。対照的に、メッセージ420は、サイクリックプレフィックス(CP)421と、第1の反復422および第2の反復423を含む部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号とを含む。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、
図2および
図3に関して上述した部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号に整合するものとすることができる。メッセージ410と420との比較は、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号のラウンドトリップ時間利点を実証する。より具体的には、完全に復号可能な確認応答信号412は、それが完全に送信され受信されるまでは復号可能でない。対照的に、メッセージ420の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、第1の反復422の受信後に復号されることが可能であり、これにより、第2の反復423が送信されている間に、メッセージ420に対する応答をフォーマットして送信に向けて準備することができる。したがって、メッセージ420中では、確認応答送信時間の2分の1を他の処理のために解放することができ、これにより、RTTを相応に短縮することができる。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を第1の反復422のみに基づいて復号する結果、メッセージ420の確認応答信号部分についての信号対雑音比が、完全に復号可能な確認応答信号412を伴うメッセージ410についての信号対雑音比に対して相対的に、低減されることがある。
【0029】
シナリオ450は、完全に復号可能な確認応答信号を伴うメッセージ460と、同じ対応する時間間隔中に3つの反復を含む部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を伴うメッセージ470との比較を示す。メッセージ460は、サイクリックプレフィックス(CP)461と、完全に復号可能な確認応答信号462とを含む。対照的に、メッセージ470は、サイクリックプレフィックス(CP)471と、その後に続く、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の第1の反復472、第2の反復473、および第3の反復474とを含む。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、
図2および
図3に関して上述した部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号に整合するものとすることができる。メッセージ460と470との比較は、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号のラウンドトリップ時間利点を実証する。より具体的には、完全に復号可能な確認応答信号462は、それが完全に送信され受信されるまでは復号可能でない。対照的に、メッセージ470の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、第1の反復472または第2の反復473の受信後に復号されることが可能であり、これにより、残りの反復が送信されている間に、メッセージ470に対する応答をフォーマットして送信に向けて準備することができる。したがって、メッセージ470中では、確認応答送信時間の3分の1または3分の2を他の処理のために解放することができ、これにより、RTTを相応に短縮することができる。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を第1の反復472のみに基づいて復号する結果、メッセージ470の確認応答信号部分についての信号対雑音比が、完全に復号可能な確認応答信号462を伴うメッセージ460についての信号対雑音比に対して相対的に低減されることがあり、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を第1の反復472および第2の反復473に基づいて復号する結果、メッセージ470の確認応答信号部分についての信号対雑音比が、完全に復号可能な確認応答信号462を伴うメッセージ460についての信号対雑音比に対して相対的に低減されることがある。いくつかの例では、RTT短縮と信号対雑音比の低減との間のトレードオフを使用して、データチャネルについてのス
ループットと、それに対する制御チャネル中の雑音のレベルとのバランスをとることができる。
【0030】
同様のメッセージ継続時間を使用するいくつかの例では、対応する完全に復号可能な確認応答信号と同じ送信時間を要する4つの反復を含む部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を、第1、第2、または第3の反復の後で復号することができる。いくつかの例では、これを使用して、信号対雑音比を犠牲にして、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号を復号して次のデータ送信を準備するための追加の時間を提供することができ、信号対雑音比の低減は、復号に使用される確認応答信号の反復の数に依存する。いくつかの例では、4つよりも多い反復を含む部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の使用は、処理時間およびRTTにおける利得と、それに対する信号対雑音比の低減とのバランスをとることにおいて、追加のフレキシビリティを提供することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、
図4の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号はまた、他の利点を有することもできる。部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号が完全なシンボル長で送信されるとき、制御チャネルからデータチャネルへのICIはない。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の直交性が損失すること、および部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号が部分的に受信されることのせいで、データチャネルから制御チャネルへのいくらかのICIがあることがあるが、これは一般に、制御チャネルにとって大きな懸念ではない。いくつかの例では、データチャネルから制御チャネルへのICI下限は、10dBよりも高く保持されることが可能である。いくつかの例では、データチャネルから制御チャネルへのICI下限は、WOLAを使用することによって改善されることが可能である。
【0032】
図5は、いくつかの実施形態による、部分的に復号可能な構造を有し、重み付き重畳加算法(WOLA)ロールオフを使用する、確認応答信号の簡略図である。いくつかの例では、
図5の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、
図2〜
図4の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号に整合する。
図5に示すように、シンボルウィンドウの3分の2と、8分の1のWOLAロールオフ係数とを使用する、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の、時間領域送信ウィンドウ510およびパワースペクトル密度520が示されている。時間領域送信ウィンドウ410によって示されるように、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、8分の1のWOLAロールオフ係数を使用して広げられた全シンボルの幅の約75%にわたって提供される。WOLAロールオフ係数は、スクエアエッジ(square edges)を有する送信ウィンドウを使用することの影響を低減する。図示のように、
図5の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、シンボル継続時間の約25%を、追加の処理時間のために解放する。加えて、周波数領域特性付け520のパワースペクトルは、1.9dBの電力損失と、スクエアエッジを有する送信ウィンドウよりもよい周波数ロールオフ特性とを示す。
【0033】
いくつかの実施形態によれば、
図2〜
図5の部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号は、タイミングアドバンスに対する代替として、かつ/またはタイミングアドバンスを補足するために、使用されてよい。いくつかの例では、タイミングアドバンスを使用して、LTE基地局/進化型(evolved)ノードB(eNb)における処理時間を得ることができ、これは、より早いシンボル期間を介して確認応答信号をある程度まで送ることで、確認応答信号が早く返されるのを可能にすることによって、行うことができる。いくつかの例では、タイミングアドバンスは、ユーザ機器とLTE基地局との間で処理時間のバランスをとることによって作用し、したがって、確認応答信号がより早く送られるのに伴って、それによりデータ受信側が利用可能な処理時間は短縮され、この処理時間はデータ送信側に提供される。いくつかの例では、確認応答信号処理を使用して、タイミングアドバンスの間に使用される確認応答信号のためのシンボル送信継続時間を短縮することができる。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の低減された電力による電力節約は、タイミングアドバンスによって達成可能ではない。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、追加の技法を使用して、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の使用によって引き起こされる信号対雑音比の望ましくない低減があればそれに対処することができる。いくつかの例では、インタリーブドシングルキャリア周波数分割多重化によって使用されるものなど、周波数領域トーンインタリービングを使用して、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の電力を増大させることができる。いくつかの例では、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の受信側の空間ダイバーシティは、1つまたは複数の追加のアンテナを加えることによって改善することができる。
【0035】
図6は、いくつかの実施形態による、メッセージを送る方法600の簡略図である。いくつかの例では、方法600のプロセス610〜690のうちの1つまたは複数は、少なくとも部分的には、非一時的な有形の機械可読媒体に記憶された実行可能コードの形で実装されてよく、この実行可能コードは、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、プロセッサ112および/もしくは122、ならびに/または信号プロセッサ114および/もしくは124)によって実行されたとき、プロセス610〜690のうちの1つまたは複数を1つまたは複数のプロセッサに実施させることができる。いくつかの例では、方法600は、通信ユニット110および/または120などの通信ユニットによって、データを別の通信ユニットに送信するために使用されてよい。いくつかの実施形態では、プロセス610は、任意選択であり、省略されてもよい。いくつかの実施形態では、方法600を使用して、部分的に復号可能な構造を有する確認応答信号の反復を、2つのグループ、すなわち、確認応答信号を復号するのに使用される反復の第1のグループと、復号に含まれない反復の第2のグループとに分割することができる。
【0036】
任意選択のプロセス610で、スケジュールされた遅延が使用される。いくつかの例では、通信ユニット110および/または120など、データメッセージの送信側は、データメッセージの送信を開始する前に、1つまたは複数のシンボル期間またはTTIにわたって待機または遅延することができる。いくつかの例では、スケジュールされた遅延は、伝送媒体中の可能性ある信号衝突および/またはその他に対処するための、より大きい通信プロトコルの一部であることがある。いくつかの例では、送信側は、タイマまたは類似のメカニズムを使用して、1つまたは複数の期間またはTTIにわたって待機することができる。いくつかの例では、スケジュールされた遅延は、スケジュールされた遅延311、341、および/または371のうちのいずれかに整合するものとすることができる。
【0037】
プロセス620で、データパケットが送信される。送信側は、送信機116および/または126などの送信機を使用して、媒体130などの伝送媒体のデータチャネルまたは類似のチャネル上で、データパケット中のデータの少なくとも一部を受信側に送信する。いくつかの例では、データチャネルは、データチャネル310、340、および/または370であってよく、データパケットは、データパケット312、313、342、343、372、および/または373のうちのいずれかに整合するものとすることができる。
【0038】
プロセス630で、送信側は、受信側からの確認応答を待機する。プロセス620の間にデータパケットを送信した後、送信側は、データパケットの受信側がデータパケットの受信を確認応答するのを待機する。いくつかの例では、送信側は、データパケットの確認応答を含む信号、パケット、メッセージ、および/またはその他について、制御チャネルまたは類似のチャネルを監視することができる。いくつかの例では、送信側は、受信機118および/または128などの受信機を使用して、確認応答を示す信号、フレーミング、プリアンブル、サイクリックプレフィックス、および/またはその他を、制御チャネル上で検出することができる。いくつかの例では、送信側は、プロトコル、規定、および/またはその他によって、既知のシンボル、TTI、および/または他の関係する時間間隔に基づく時間期間に基づいて確認応答信号が受信されると予想することができる。いくつかの例では、遅延の長さは、データチャネルの帯域幅、データパケットのサイズ、受信側がデータパケットを復号しチェックするのに使用する時間量、および/またはその他に依存することがある。
【0039】
プロセス640で、部分的に復号可能な構造を有する確認応答の第1の反復が受信される。いくつかの例では、送信側は、受信機118および/または128などの受信機を使用して、確認応答の第1の反復を受信することができる。いくつかの例では、確認応答の第1の反復は、部分的に復号可能なプロパティを有する確認応答信号の、多くの反復のうちの1つであってよい。いくつかの例では、第1の反復は、反復221〜228、382、383、422、423、および/または472〜474のうちのいずれかに整合するものとすることができる。
【0040】
プロセス650で、確認応答の第1の反復が復号可能であるかどうかが決定される。制御チャネルの信号対雑音比に応じて、送信側は、プロセス640の間に受信された確認応答の第1の反復を復号できないことがある。いくつかの例では、送信側は、確認応答の第1の反復を分析して、予想されるフレーミング、周波数成分、および/またはその他が存在するかどうかを決定することができる。いくつかの例では、送信側は、復号の一部として、パリティ、チェックサム、および/または他のエラー検出アプローチを使用して、確認応答の第1の反復を妥当性検査することができる。確認応答の第1の反復が復号可能であるときは、確認応答はプロセス690を使用して処理される。確認応答の第1の反復が復号可能でないときは、プロセス660を使用して確認応答の第2の反復が受信される。
【0041】
プロセス660で、確認応答の第2の反復が受信される。いくつかの例では、送信側は、受信機118および/または128などの受信機を使用して、確認応答の第2の反復を受信することができる。いくつかの例では、第2の反復は、反復221〜228、382、383、422、423、および/または472〜474のうちのいずれかに整合するものとすることができる。
【0042】
プロセス670で、確認応答の第1と第2の反復の結合が復号可能であるかどうかが決定される。制御チャネルの信号対雑音比に応じて、送信側は、プロセス660の間に受信された確認応答の第1と第2の反復の結合を復号できないことがある。いくつかの例では、送信側は、確認応答の第1と第2の反復の結合を分析して、予想されるフレーミング、周波数成分、および/またはその他が存在するかどうかを決定することができる。いくつかの例では、送信側は、復号の一部として、パリティ、チェックサム、および/または他のエラー検出アプローチを使用して、確認応答の第1と第2の反復の結合を妥当性検査することができる。確認応答の第1と第2の反復の結合が復号可能であるときは、確認応答はプロセス690を使用して処理される。確認応答の第1と第2の反復の結合が復号可能でないときは、確認応答の1つまたは複数の追加の反復が受信される。
【0043】
確認応答信号中の確認応答の反復の数に応じて、プロセス660および670と同様のプロセスが、プロセス680の間に確認応答のk番目であり最後である反復が受信されるまで繰り返される。いくつかの例では、送信側は、受信機118および/または128などの受信機を使用して、確認応答のk番目の反復を受信することができる。いくつかの例では、k番目の反復は、反復221〜228、382、383、422、423、および/または472〜474のうちのいずれかに整合するものとすることができる。
【0044】
プロセス690で、確認応答が処理される。プロセス640、660、...、および/または680の間に受信された確認応答の結合された反復が送信側によって分析されて、確認応答の内容が決定される。いくつかの例では、プロセス620の間に送信されたデータパケットを受信側がうまく受信して復号したときは、確認応答の内容は肯定確認応答であってよく、プロセス620の間に送信されたデータパケットを受信側がうまく受信または復号することができなかったときは、確認応答の内容は否定確認応答であってよく、タイプII HARQが使用されるときであって、プロセス620の間に送信されたデータパケット中でエラーが受信側によって検出されたときは、確認応答の内容はエラー訂正コードの要求であってよく、かつ/またはその他である。確認応答の内容に基づいて、次いで送信側は、プロセス620に戻って別のデータパケットを送信することができる。肯定確認応答に応答する場合は、この別のデータパケットは、送信されるべきより多くのデータであり、否定確認応答に応答する場合は、この別のデータパケットは、前に送信されたデータパケットの再送であり、エラー訂正コードの要求に応答する場合は、この別のデータパケットは、前にプロセス620の間に送信されたデータパケットのためのエラー訂正コードを含む。
【0045】
上述したように、またここでさらに強調するように、
図6は、特許請求の範囲を不当に限定すべきでない単なる例である。当業者なら、多くの変形、代替、および修正を認識するであろう。いくつかの実施形態では、方法600は、紛失パケットおよび/または確認応答されないパケットを扱うための、追加のプロセスを含んでもよい。いくつかの例では、送信側は、プロセス620でデータパケットを送信した後でタイマを開始し、次いで、確認応答が受信されなかったときにデータパケットを再送信することができる。いくつかの例では、プロセス690で述べた確認応答の組合せよりも複雑な組合せが使用されてもよい。これは、確認応答が2つ以上のデータパケットを確認応答することができるときに、選択的な再送信がサポートされること、および/またはその他などであり、これはしばしば、スライディングウィンドウプロトコルで実践される。いくつかの実施形態では、確認応答の復号を試みる前に、確認応答の反復のうちの2つまたは複数を受信するまで送信側が待機するときは、プロセス650、670、および/またはその他のうちの1つまたは複数は省略されてもよい。いくつかの実施形態では、受信され復号される確認応答の反復の数は、いくつの反復が確認応答に含まれるかに依存することがある。いくつかの例では、反復の数は、プロトコル、送信側と受信側との間の合意、および/またはその他によって確立されてよい。いくつかの実施形態では、プロセス640、660、...、および680の間に受信された確認応答の結合された反復が復号可能であるかどうかに関する追加の決定が、プロセス680と690との間に行われてよい。いくつかの例では、確認応答の結合された反復が復号可能でないときは、送信側は、プロセス690の間に確認応答が否定確認応答であると想定することができ、したがって、方法600がプロセス620に戻ったとき、プロセス620の間に送信されたデータパケットが再送信される。
【0046】
図7は、いくつかの実施形態による、メッセージを受信する方法700の簡略図である。いくつかの例では、方法700のプロセス710〜780のうちの1つまたは複数は、少なくとも部分的には、非一時的な有形の機械可読媒体に記憶された実行可能コードの形で実装されてよく、この実行可能コードは、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、プロセッサ112および/もしくは122、ならびに/または信号プロセッサ114および/もしくは124)によって実行されたとき、プロセス710〜780のうちの1つまたは複数を1つまたは複数のプロセッサに実施させることができる。いくつかの例では、方法700は、通信ユニット110および/または120などの通信ユニットによって、データを別の通信ユニットから受信するために使用されてよい。
【0047】
プロセス710で、データパケットが受信される。通信ユニット110および/または120など、受信する通信ユニットは、受信機118および/または128などの受信機を使用して、媒体130などの伝送媒体のデータチャネルまたは類似のチャネル上で、データパケットを送信側から受信する。いくつかの例では、データチャネルは、データチャネル310、340、および/または370であってよく、データパケットは、データパケット312、313、342、343、372、および/または373のうちのいずれかに整合するものとすることができる。いくつかの例では、データパケットは、対応する送信側のプロセス620の間に送信されるデータパケットであってよい。
【0048】
プロセス720で、データパケットが、エラーありで受信されたかどうかが決定される。いくつかの例では、受信側は、プロセス710の間に受信されたデータパケットに含まれる、パリティビット、チェックサム、CRCコード、および/またはその他などのエラー検出コードを使用して、データパケットがエラーを含むかどうかを決定することができる。エラーが検出されないときは、プロセス730を使用して肯定確認応答が生成される。エラーが検出されたときは、プロセス740を使用して、タイプI HARQが使用されているかどうかが決定される。
【0049】
プロセス730で、肯定確認応答が生成される。プロセス710の間に受信されたデータパケットがエラーなしで受信されたことを示すペイロードを含む確認応答メッセージが、形成される。いくつかの例では、ペイロードは、データパケットを識別する、パケットおよび/または他の何らかのタイプのシーケンス識別子を含むことができる。次いで、肯定確認応答メッセージは、プロセス780を使用して送信される。
【0050】
プロセス740で、タイプI HARQが使用されているかどうかが決定される。いくつかの例では、タイプI HARQは、プロセス710の間に受信されたデータパケットの受信側と送信側との間のデータ交換プロトコルのパラメータに基づいて、使用されていることがある。いくつかの例では、受信側は、タイプI HARQを使用するようプロビジョニングされることがある。タイプI HARQが使用されているときは、プロセス750を使用して、プロセス720の間に検出されたデータパケット中のエラーを訂正できるかどうかが決定される。タイプI HARQが使用されていないときは、プロセス770を使用して、エラー訂正コードを要求する確認応答が生成される。
【0051】
プロセス750で、データパケット中のエラーを訂正できるかどうかが決定される。プロセス710の間に受信されたデータパケットの受信側と送信側との間でデータを交換するのにタイプI HARQが使用されているときは、データパケットはエラー訂正コードをさらに含み、このエラー訂正コードは、プロセス710の間に受信されたデータパケット中のエラーを訂正するのに使用可能であり得る。いくつかの例では、エラー訂正コードは、パリティビット、チェックサム、ハミングコード、および/またはその他を含むことがある。データパケット中のエラー訂正コードを使用して、受信側は、プロセス710の間に受信されたデータパケットのエラーのない形を構築できるように、プロセス720の間に検出されたエラーを訂正できるかどうかを決定する。エラーが訂正可能であり、エラーのないデータパケットが回復されたときは、プロセス730を使用して肯定確認応答が生成される。エラーが訂正可能でないときは、プロセス760を使用して否定確認応答が生成される。
【0052】
プロセス760で、否定確認応答が生成される。プロセス710の間に受信されたデータパケットがエラーありで受信されたが正しいデータパケットを回復できなかったことを示すペイロードを含む確認応答メッセージが、形成される。否定確認応答メッセージは、プロセス710の間に送られたデータパケットを再送するよう送信側に要求する。いくつかの例では、ペイロードは、データパケットを識別する、パケットおよび/または他の何らかのタイプのシーケンス識別子を含むことができる。次いで、否定確認応答メッセージは、プロセス780を使用して送信される。
【0053】
プロセス770で、エラー訂正コードを要求する確認応答が生成される。プロセス710の間に受信されたデータパケットの送信側と受信側との間でデータを交換するのにタイプII HARQが使用されているときは、受信側は、データパケット中でエラーを検出すると、エラー訂正コードを送信側に要求することができる。こうするために、送信側は、プロセス710の間にエラーありで受信されたデータパケットのためのエラー訂正コードを要求するペイロードを含む確認応答メッセージを形成する。いくつかの例では、ペイロードは、データパケットを識別する、パケットおよび/または他の何らかのタイプのシーケンス識別子を含むことができる。次いで、エラー訂正コードを要求する確認応答メッセージは、プロセス780を使用して送信される。
【0054】
プロセス780で、確認応答の反復が送信される。受信側は、プロセス730、760、および/または770の間に生成された確認応答メッセージを使用して、部分的に復号可能なプロパティを有する確認応答信号として確認応答メッセージをフォーマットする。いくつかの例では、確認応答信号は、
図2〜
図5の確認応答信号に整合するものとすることができ、反復は、反復221〜228、382、383、422、423、471、472、および/または473のうちのいずれかに整合するものとすることができる。いくつかの例では、反復の数は、プロトコル設定、プロセス710の間に受信されたデータパケットの受信側と送信側との間の事前合意、および/またはその他に基づいて、設定されてよい。いくつかの例では、反復は、送信機116および/または126などの送信機を使用して、制御チャネル320、350、および/または380のうちのいずれかなどの制御チャネルまたは類似のチャネル中で、プロセス710の間に受信されたデータパケットの送信側に、1つずつ返送されてよい。いくつかの例では、反復は、送信側の対応するプロセス640、660、...、および680で送信側によって受信される反復であってよい。受信側は、確認応答の反復を送信した後、プロセス710に戻って別のデータパケットを待機するが、この別のデータパケットは、前にプロセス710の間に受信されたデータパケットの再送、または別のデータパケット、または前にプロセス710の間に受信されたデータパケットのためのエラー訂正コード、を含む。
【0055】
通信ユニット110および/または120のいくつかの例は、実行可能コードを含む非一時的な有形の機械可読媒体を含むことができ、この実行可能コードは、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、プロセッサ112および/もしくは122、ならびに/または信号プロセッサ114および/もしくは124)によって実行されたとき、前述のような方法600および/または700のプロセスを1つまたは複数のプロセッサに実施させることができる。方法600および/または700のプロセスを含み得るいくつかの一般的な形の機械可読媒体は、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、および/または、プロセッサもしくはコンピュータが読取りを行うように適合された他の任意の媒体、である。
【0056】
例証的な実施形態について図示および記述したが、前述の開示において幅広い修正、変更、および置換が企図され、いくつかの事例では、実施形態のいくつかの特徴は、他の特徴の対応する使用なしで採用されてもよい。当業者なら、多くの変形、代替、および修正を認識するであろう。