特許第6884218号(P6884218)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6884218NANDメモリ・アレイおよびNANDメモリ・アレイを形成する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6884218
(24)【登録日】2021年5月13日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】NANDメモリ・アレイおよびNANDメモリ・アレイを形成する方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/11582 20170101AFI20210531BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20210531BHJP
   H01L 29/788 20060101ALI20210531BHJP
   H01L 29/792 20060101ALI20210531BHJP
【FI】
   H01L27/11582
   H01L29/78 371
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-541170(P2019-541170)
(86)(22)【出願日】2018年1月31日
(65)【公表番号】特表2020-505779(P2020-505779A)
(43)【公表日】2020年2月20日
(86)【国際出願番号】US2018016144
(87)【国際公開番号】WO2018144538
(87)【国際公開日】20180809
【審査請求日】2019年9月27日
(31)【優先権主張番号】15/422,307
(32)【優先日】2017年2月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(72)【発明者】
【氏名】合田 晃
(72)【発明者】
【氏名】フー,ユーシィ
【審査官】 小山 満
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0049268(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0147824(US,A1)
【文献】 特開2012−174887(JP,A)
【文献】 特開2015−012296(JP,A)
【文献】 特開2011−249803(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11582
H01L 21/336
H01L 29/788
H01L 29/792
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層であって、前記ワード線レベルが制御ゲート領域に対応する終端部を有する、垂直積層と、
前記ワード線レベルの前記制御ゲート領域に沿い、電荷遮断材料によって前記制御ゲート領域から離間された、電荷捕獲材料であって、垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った前記電荷捕獲材料が、電荷移動が妨げられる介在領域によって離間された、電荷捕獲材料と、
前記積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって前記電荷捕獲材料から離間された、チャネル材料と
を含み、
前記介在領域が、前記電荷捕獲材料の薄い領域であり、前記制御ゲート領域に沿った前記電荷捕獲材料が第1の厚さを有し、前記電荷捕獲材料の前記薄い領域が、前記第1の厚さの1/2未満である第2の厚さを有する、
NANDメモリ・アレイ。
【請求項2】
前記電荷捕獲材料が、シリコンおよび窒素を含む、請求項1に記載のNANDメモリ・ アレイ。
【請求項3】
前記第2の厚さが0.5nm未満である、請求項1に記載のNANDメモリ・アレイ。
【請求項4】
交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層であって、前記ワード線レベルが制御ゲート領域に対応する終端部を有し、前記絶縁性レベルが前記ワード線レベル間に垂直方向に第1の絶縁性材料を含む、垂直積層と、
前記ワード線レベルの前記制御ゲート領域に沿い、電荷遮断材料によって前記制御ゲート領域から離間された、電荷捕獲材料であって、垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った前記電荷捕獲材料が、電荷移動を妨げる第2の絶縁性材料の介在領域によって離間された、電荷捕獲材料と、
前記積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって前記電荷捕獲材料から離間された、チャネル材料と
を含み、
前記介在領域が、前記電荷捕獲材料の薄い領域であり、前記制御ゲート領域に沿った前記電荷捕獲材料が第1の厚さを有し、前記電荷捕獲材料の前記薄い領域が、前記第1の厚さの1/2未満である第2の厚さを有する、
NANDメモリ・アレイ。
【請求項5】
前記第1および第2の絶縁性材料の接合部分に沿って前記第1の絶縁性材料内に延びる空隙を含む、請求項4に記載のNANDメモリ・アレイ。
【請求項6】
前記第1および第2の絶縁性材料が、互いに異なる組成物である、請求項4に記載のNANDメモリ・アレイ。
【請求項7】
各ワード線レベルが、外側導電層によって囲まれた導電性中心部を含み、前記導電性中心部が、前記外側導電層とは異なる組成物を含む、請求項4に記載のNANDメモリ・アレイ。
【請求項8】
交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層であって、前記ワード線レベルが制御ゲート領域に対応する終端部を有し、前記絶縁性レベルが前記ワード線レベル間に垂直方向に第1の絶縁性材料を含む、垂直積層と、
前記ワード線レベルの前記制御ゲート領域に沿い、電荷遮断材料によって前記制御ゲート領域から離間された、電荷捕獲材料であって、垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った前記電荷捕獲材料が、第2の絶縁性材料の介在領域によって離間され、前記電荷捕獲材料がシリコンおよび窒素を含み、前記第2の絶縁性材料が酸化物を含む、電荷捕獲材料と、
前記第1および第2の絶縁性材料の接合部分に沿って前記第1の絶縁性材料内に延びる、空隙と、
前記積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって前記電荷捕獲材料から離間された、チャネル材料と
を含み、
前記介在領域が、前記電荷捕獲材料の薄い領域であり、前記制御ゲート領域に沿った前記電荷捕獲材料が第1の厚さを有し、前記電荷捕獲材料の前記薄い領域が、前記第1の厚さの1/2未満である第2の厚さを有する、
NANDメモリ・アレイ。
【請求項9】
交互の第1および第2のレベルの垂直積層を形成することであって、前記第1のレベルは第1の材料を含み、前記第2のレベルは第2の材料を含む、垂直積層を形成することと、
前記第2のレベルに対して前記第1のレベルを引っ込めることであって、前記第2のレベルは、前記引っ込められた第1のレベルを越えて延びる突出した終端部を有し、キャビティが、前記突出した終端部間の前記第1のレベル内に延びる、前記第1のレベルを引っ込めることと、
前記第2のレベルの前記終端部の周りに電荷蓄積材料を形成することであって、前記電荷蓄積材料は、前記キャビティをライニングするために前記キャビティ内に延びる、電荷蓄積材料を形成することと、
前記電荷蓄積材料に沿って垂直方向に延び、前記ライニングされたキャビティを充填する、電荷トンネル材料を形成することと、
前記電荷トンネル材料に沿って垂直方向に延びるチャネル材料を形成することと、
第1の空隙を残すように前記第1の材料を除去することと、
前記第1の空隙に提供されるエッチング液で、前記電荷蓄積材料を薄くエッチングすることであって、前記電荷蓄積材料の薄い領域が、前記電荷蓄積材料の元の厚さの1/2以下である厚さを有することと、
前記電荷蓄積材料内をエッチングした後、前記第1の空隙内に絶縁性の第3の材料を形成することと、
第2の空隙を形成するように前記第2の材料を除去することと、
前記第2の空隙内に導電性レベルを形成することであって、前記導電性レベルは、NANDメモリ・アレイのワード線レベルであり、制御ゲート領域に対応する終端部を有し、前記制御ゲート領域は、前記電荷蓄積材料に隣接する、導電性レベルを形成することと
を含む、NANDメモリ・アレイを形成する方法。
【請求項10】
前記第1の空隙が、前記第2の空隙の前に形成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の空隙が、前記第2の空隙の後に形成される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
交互の第1および第2のレベルの垂直積層を形成することであって、前記第1のレベルは第1の材料を含み、前記第2のレベルは第2の材料を含む、垂直積層を形成することと、
前記第2のレベルに対して前記第1のレベルを引っ込めることであって、前記第2のレベルは、前記引っ込められた第1のレベルを越えて延びる突出した終端部を有し、キャビティが、前記突出した終端部間の前記第1のレベル内に延びる、前記第1のレベルを引っ込めることと、
前記第2のレベルの前記終端部の周りに第1の電荷遮断材料を形成することと、
前記第1の電荷遮断材料上および前記第2のレベルの前記終端部の周りに窒化ケイ素を形成することであって、前記窒化ケイ素および前記第1の電荷遮断材料は、前記キャビティをライニングするために前記キャビティ内に延びる、窒化ケイ素を形成することと、
前記窒化ケイ素に沿って垂直方向に延び、前記ライニングされたキャビティ内に延びる、電荷トンネル材料を形成することと、
前記電荷トンネル材料に沿って垂直方向に延びるチャネル材料を形成することと、
第1の空隙を残すように前記第1の材料を除去することと、
前記第1の空隙に提供されるエッチング液で、前記第1の電荷遮断材料を除去し、前記窒化ケイ素を薄くエッチングすることであって、前記窒化ケイ素の薄い領域が、前記窒化ケイ素の元の厚さの1/2以下である厚さを有することと、
前記窒化ケイ素内をエッチングした後、前記第1の空隙内に絶縁性の第3の材料を形成することと、
第2の空隙を形成するように前記第2の材料を除去することと、
第2の電荷遮断材料で前記第2の空隙をライニングすることと、
前記ライニングされた第2の空隙内に導電性レベルを形成することであって、前記導電性レベルは、NANDメモリ・アレイのワード線レベルであり、制御ゲート領域に対応する終端部を有し、前記制御ゲート領域は、前記窒化ケイ素に隣接し、前記導電性レベルの各々は、外側導電層によって囲まれた導電性中心部を含み、前記導電性中心部は、前記外側導電層とは異なる組成物を含む、導電性レベルを形成することと
を含む、NANDメモリ・アレイを形成する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連特許データ]
本出願は、参照により本明細書に開示が組み込まれている、2017年2月1日に出願した「NAND Memory Arrays,and Methods of Forming NAND Memory Arrays」という名称の米国特許出願第15/422,307号の優先権を主張するものである。
【0002】
[技術分野]
NANDメモリ・アレイおよびNANDメモリ・アレイを形成する方法。
【背景技術】
【0003】
メモリは、電子システム用のデータ・ストレージを提供する。フラッシュ・メモリは、メモリの1つのタイプであり、現代のコンピュータおよびデバイスにおいて多数使用されている。たとえば、現代のパーソナル・コンピュータは、フラッシュ・メモリ・チップ上に記憶されたBIOSを有し得る。別の例として、コンピュータおよび他のデバイスのための、従来のハード・ドライブに取って代わるソリッド・ステート・ドライブにフラッシュ・メモリを利用することが、ますます一般的になっている。さらに別の例として、フラッシュ・メモリは、新しい通信プロトコルが標準化されるとき、それらのプロトコルをサポートすることと、機能拡張のためにデバイスを遠隔からアップグレードする機能を提供することとをメーカーが行うことを可能にするので、ワイヤレス電子デバイスにおいて普及している。
【0004】
NANDは、集積されたフラッシュ・メモリの基本的なアーキテクチャであり得る。NANDセル・ユニットは、メモリ・セルの直列の組合せ(一般にNANDストリングと呼ばれる直列の組合せを有する)に直列に接続された少なくとも1つの選択用デバイスを含む。NANDアーキテクチャは、垂直方向に積層されたメモリ・セルを含む3次元配列で構成される場合がある。改善されたNANDアーキテクチャを開発することが望まれる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】例示的なNANDメモリ・アレイの領域を有する例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図2】別の例示的なNANDメモリ・アレイの領域を有する別の例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図3】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図4】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図5】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図6】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図7】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図8】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図9】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図10】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図11】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図12】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図13図7の処理ステージに続き得る、例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図14】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図15】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図16】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図17】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図18図8の処理ステージに続き得る、例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図19】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図20】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図21図15の処理ステージに続き得る、例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
図22】例示的な方法の処理ステージにおける例示的な集積構造体の概略垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
NANDメモリ・セルの動作は、チャネル材料と電荷蓄積材料との間の電荷の動きを含む。たとえば、NANDメモリ・セルのプログラミングは、チャネル材料から電荷蓄積材料に電荷(すなわち、電子)を動かし、次いで電荷蓄積材料内に電荷を蓄積することを含み得る。NANDメモリ・セルの消去は、電荷蓄積材料に蓄積された電子と再結合させ、それによって、電荷蓄積材料から電荷を放出するために電荷蓄積材料内にホールを動かすことを含み得る。電荷蓄積材料は、電荷捕獲材料(たとえば、窒化ケイ素、金属ドットなど)を含み得る。従来のNANDにおける問題は、電荷捕獲材料が、メモリ・アレイの複数のメモリ・セルにわたって延び、セル間の電荷移動を可能にし得ることである可能性がある。メモリ・セル間の電荷移動は、データ保持問題につながる場合がある。いくつかの実施形態には、メモリ・セル間の電荷の移動を妨げる構造体が含まれる。例示的な実施形態では、電荷移動を妨げるのに利用される構造体は、メモリ・セル間の領域内の電荷捕獲材料の薄い領域であるか、または、メモリ・セル間の領域内の電荷捕獲材料の破断部であり得る。例示的な実施形態は、図1図22を参照して説明される。
【0007】
図1を参照すると、3次元NANDメモリ・アレイ12のフラグメントを含む、集積構造体10の一部分が示される。
【0008】
集積構造体10は、交互の第1および第2のレベル18および20の積層15を含む。レベル18は絶縁性(すなわち、誘電性)であり、レベル20は導電性である。
【0009】
絶縁性レベル18は、絶縁性材料26を含む。そのような絶縁性材料は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含んでよく、たとえば、二酸化ケイ素を含み得る。
【0010】
導電性レベル20は、導電性材料28および30を含む。導電性材料28は、導電性中心部であると見なされてよく、導電性材料30は、導電性中心部を囲む外側導電層であると見なされ得る。導電性材料28および30は、互いに異なる組成物を含み得る。いくつかの実施形態では、導電性材料28は、1つもしくは複数の金属(たとえば、タングステン、チタンなど)を含むか、基本的にはこれらの金属から成るか、またはこれらの金属から成るものでよく、導電性材料30は、1つもしくは複数の金属含有組成物(たとえば、金属窒化物、金属シリサイド、金属炭化物など)を含むか、基本的にはこれらの金属含有組成物から成るか、またはこれらの金属含有組成物から成るものであり得る。いくつかの実施形態では、導電性中心部材料28は、1つもしくは複数の金属(たとえば、タングステン、チタンなど)を含むか、基本的にはこれらの金属から成るか、またはこれらの金属から成るものでよく、周囲の導電性材料30は、1つもしくは複数の金属窒化物(たとえば、窒化チタン、窒化タングステンなど)を含むか、基本的にはこれらの金属窒化物から成るか、またはこれらの金属窒化物から成るものであり得る。
【0011】
材料28/30は、導電性レベル20の例示的な構成を示す。他の実施形態では、導電性レベル20は、導電性材料の他の構成を含んでよく、たとえば、単一の導電性材料または図示された2つよりも多い導電性材料を含み得る。一般に、導電性レベル20は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを有する導電性材料を含んでよく、たとえば、様々な金属(たとえば、タングステン、チタンなど)、金属含有組成物(たとえば、金属窒化物、金属炭化物、金属シリサイドなど)、および導電的にドープされた半導体材料(たとえば、導電的にドープされたシリコン、導電的にドープされたゲルマニウムなど)の1つまたは複数を含み得る。
【0012】
絶縁性材料32は、材料30の外側導電層を囲む絶縁性ライナ(liner)を形成する。絶縁性材料32は、高k材料(たとえば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタルなどの1つまたは複数)を含み得るが、ここで、「高k」という用語は、二酸化ケイ素の誘電率よりも大きい誘電率を意味する。絶縁性材料32は単一の均一な材料であるように示されているが、他の実施形態では、絶縁性材料は、2つ以上の別個の組成物を含み得る。たとえば、いくつかの実施形態では、絶縁性材料32は、二酸化ケイ素および1つまたは複数の高k材料の積層を含み得る。いくつかの実施形態では、絶縁性材料32は、電荷遮断材料と呼ばれる場合がある。いくつかの実施形態では、導電性レベル20は、NANDメモリ・アレイのワード線レベルであると見なされ得る。ワード線レベル20の終端部34は、NANDメモリ・セル36の制御ゲート領域35として機能する場合があり、メモリ・セル36のおおよその位置は、図1の括弧で示されている。
【0013】
導電性レベル20および絶縁性レベル18は、任意の適切な垂直厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、導電性レベル20および絶縁性レベル18は、約10ナノメートル(nm)から約300nmの範囲内の垂直厚さを有し得る。いくつかの実施形態では、導電性レベル20は、絶縁性レベル18とほぼ同じ垂直厚さを有し得る。他の実施形態では、導電性レベル20は、絶縁性レベル18とは大幅に異なる垂直厚さを有し得る。
【0014】
垂直方向に積層されたメモリ・セル36は、垂直なストリング(たとえば、メモリ・セルの垂直NANDストリングなど)を形成するが、各ストリング内のメモリ・セルの数は、導電性レベル20の数によって決定される。この積層は、任意の適切な数の導電性レベルを含み得る。たとえば、この積層は、8個の導電性レベル、16個の導電性レベル、32個の導電性レベル、64個の導電性レベル、512個の導電性レベル、1028個の導電性レベルなどを有し得る。
【0015】
絶縁性材料26および32は、積層15を通って延びる開口部40の側壁38を形成するものと見なされてよく、そのような側壁は、材料26に沿って内側に、材料32に沿って外側にうねる。開口部40は、上から見ると、連続的な形状を有してよく、たとえば、円形、楕円形などであり得る。したがって、図1の側壁38は、開口部40の外周の周りに延びる連続的な側壁によって構成され得る。
【0016】
電荷遮断材料42は、ワード線レベル20の終端部34に沿って延び、絶縁性材料32によってワード線レベル20の導電性材料30から離間される。図示された実施形態では、電荷遮断材料42は、ワード線レベル20の終端部34を包み込む。
【0017】
電荷遮断材料42は、メモリ・セル3の電荷遮断領域を形成する。電荷遮断材料42は、たとえば、二酸化ケイ素、1つまたは複数の高k誘電材料などを含む、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含み得る。いくつかの実施形態では、絶縁性材料32および電荷遮断材料42は、メモリ・セル36の電荷遮断領域を共に形成する。
【0018】
電荷蓄積材料44は、ワード線レベル20の終端部34(すなわち、制御ゲート領域35)に沿って延び、電荷遮断材料32/42によって終端部34から離間される。電荷蓄積材料44は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含んでよく、いくつかの実施形態では、浮遊ゲート材料(たとえば、ドープされた、またはドープされていないシリコン)または電荷捕獲材料(たとえば、窒化ケイ素、金属ドットなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、電荷蓄積材料44は、シリコンおよび窒素を含む材料を含むか、基本的にはその材料から成るか、またはその材料から成るものであり得る。いくつかの実施形態では、電荷蓄積材料44は、窒化ケイ素から成るものでよく、約3nmから約10nmの範囲内の水平厚さTを有し得る。いくつかの態様では、「電荷捕獲」は、電荷キャリア(たとえば、電子またはホール)を可逆的に捕捉することができるエネルギー井戸を表す。
【0019】
電荷蓄積材料44は、ギャップ45によって互いに離間された、垂直方向に積層されたセグメント43内に設けられる。ギャップ45は、電荷移動が妨げられる介在領域と呼ばれる場合がある。いくつかの実施形態では、電荷蓄積材料44は、電荷捕獲材料(たとえば、窒化ケイ素)を含み、ギャップ45は、垂直方向に隣接するメモリ・セル36間で電荷が移動するのを妨げる。対照的に、従来の3次元NANDメモリ・アレイは、NANDストリングの垂直方向に積層されたメモリ・セルのすべてに沿って延びる電荷捕獲材料の連続層を有してよく、そのようなメモリ・アレイは、好ましくないことに、NANDストリングのメモリ・セル間の電荷移動およびデータ損失を可能にし得る。図1の実施形態は、そのような従来の3次元NANDメモリ・アレイと比較して改善されたデータ保持を有し得る。
【0020】
ゲート誘電材料46は、電荷蓄積材料4に沿って垂直方向に延び、ギャップ45内に延びる。ゲート誘電材料46は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含んでよく、いくつかの実施形態では、二酸化ケイ素を含むか、基本的には二酸化ケイ素から成るか、または二酸化ケイ素から成るものであり得る。ゲート誘電材料46は、メモリ・セル36のゲート誘電領域を形成する。いくつかの実施形態では、レベル18の絶縁性材料26は、第1の絶縁性材料であると見なされてよく、ゲート誘電材料46は、電荷蓄積材料44のセグメント間のギャップ45内にある第2の絶縁性材料であると見なされ得る。第1および第2の絶縁性材料26および46は、いくつかの実施形態では、互いに同じ組成物であってよく(たとえば、どちらも、二酸化ケイ素を含むか、基本的には二酸化ケイ素から成るか、または二酸化ケイ素から成るものでよく)、または、他の実施形態では、組成的に互いに異なり得る。第1および第2の絶縁性材料26および46は、接合部分47に沿って互いに接合する。いくつかの実施形態では、空隙49(空隙49が任意であることを示すために破線で示される)は、接合部分47に沿って第1の絶縁性材料26内に延び得る。空隙49は、図10を参照して以下により詳細に説明されるように、材料26の堆積中に形成され得る。ゲート誘電材料は、プログラミング動作、消去動作などの間に電荷キャリアがトンネルするか、またはそうでなければ通過する材料として機能することができる。いくつかのコンテキストでは、ゲート誘電材料は、単に絶縁性材料または誘電材料と呼ばれる場合がある。
【0021】
図示された実施形態では、第1の絶縁性材料26は、接合部分47に沿った垂直厚さTを有し、第2の絶縁性材料46は、接合部分47に沿った垂直厚さTを有する。垂直厚さTは、垂直厚さTよりも小さく、いくつかの実施形態では、垂直厚さTの約1/2以下であり得る。材料26および46の垂直厚さTおよびTは、いくつかの実施形態では、それぞれ、第1および第2の垂直厚さと呼ばれる場合がある。
【0022】
チャネル材料48は、ゲート誘電材料46に沿って垂直方向に延び(および、いくつかの実施形態では、積層15に沿って垂直方向に延びるものと見なされてよく)、ゲート誘電材料46によって電荷蓄積材料44から離間される。チャネル材料48は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含んでよく、いくつかの実施形態では、適切にドープされたシリコンを含むか、基本的にはそのシリコンから成るか、またはそのシリコンから成るものであり得る。チャネル材料は、それが全体的に積層15を通って延びることを示すために「垂直方向に延びる」と表される。垂直方向に延びる材料48(および垂直方向に延びると本明細書で説明された他の材料)は、たとえば、開口部40が、レベル18および20の上面にほぼ直交する側壁を有するか否かに応じて、(図示されるように)レベル18および20の上面に対してほぼ直交して、または直交しないで延び得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、ゲート誘電材料46は、電荷トンネル材料、すなわち、プログラミング動作、消去動作などの間にメモリ・セル36の電荷蓄積材料44とチャネル材料48との間で電荷がトンネルする材料であると見なされ得る。電荷トンネル材料は、上述のように、二酸化ケイ素を含むか、または、バンドギャップ設計された材料(2つの酸化物の間に横方向にサンドイッチされた窒化ケイ素など、ここで、酸化物の一方または両方は二酸化ケイ素であり得る)を含み得る。
【0024】
図示された実施形態では、絶縁性領域50は、開口部40の中央部に沿って延びる。絶縁性領域50は、たとえば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素などを含む、任意の適切な絶縁性組成物を含み得る。代替として、絶縁性領域50の少なくとも一部分は、空隙であり得る。開口部40の中央部を下に延びる絶縁性領域50を有する図示された実施形態は、いわゆる中空チャネル構成である。他の実施形態では、チャネル材料48は、開口部40の中央領域内に垂直方向に延びる台座を形成するために、そのような中央領域を完全に充填し得る。
【0025】
積層15は、ベース52によって支持される。ベース52と積層15との間に追加の材料および/または集積回路構造体が存在し得ることを示すために、ベース52と積層15との間に分断が提供される。いくつかの用途では、そのような追加の集積材料は、たとえば、ソース側選択ゲート材料(SGS材料)を含み得る。
【0026】
ベース52は、半導体材料を含んでよく、たとえば、単結晶シリコンを含むか、基本的には単結晶シリコンから成るか、または単結晶シリコンから成るものであり得る。ベース52は、半導体基板と呼ばれる場合がある。「半導体基板」という用語は、限定はされないが、半導体ウエハ(単独または他の材料を含む組立体)などのバルク半導体材料、および半導体材料層(単独または他の材料を含む組立体)を含む、半導体材料を含む任意の構造体を意味する。「基板」という用語は、限定はされないが、上述の半導体基板を含む、
任意の支持構造体を表す。いくつかの用途では、ベース52は、集積回路製造に関連する1つまたは複数の材料を含む半導体基板に対応し得る。そのような材料は、たとえば、耐火金属材料、バリア材料、拡散材料、絶縁体材料などの1つまたは複数を含み得る。
【0027】
図2は、別の例示的な構成を示すNANDメモリ・アレイ12aを有する構造体10aを示す。図2の構成は、ギャップ45(図1)が電荷蓄積材料44の薄い領域51に置き換えられることを除いて、図1の構成と同様である。薄い領域51は、制御ゲート領域35に沿った電荷蓄積材料の厚さTよりもはるかに小さい厚さTを有する。薄い領域51は、電荷移動を妨げるのに十分薄くなるように形成され、したがって、あるメモリ・セルから別のメモリ・セルへの電荷移動を妨げる、メモリ・セル36間の介在領域に対応する。いくつかの実施形態では、薄い領域51の厚さTは、メモリ・セル36内の電荷蓄積材料セグメントの厚さTの1/2未満であり得る。いくつかの実施形態では、薄い領域51の厚さTは、約2nm未満である場合、約1nm未満である場合、約0.5nm未満である場合などがある。いくつかの実施形態では、薄い領域51は、約1単分子層の厚さであり得る。
【0028】
図1および図2の3次元NAND構成は、任意の適切な方法を利用して製造され得る。例示的な方法は、図3図22を参照して説明される。第1の例示的な具現化方法は、図3図12を参照して説明される。
【0029】
図3を参照すると、構造体10bは、ベース52上に交互の第1のレベル62および第2のレベル64の垂直積層60を含む。第1のレベル62は第1の材料66を含み、第2のレベル64は第2の材料68を含む。第1および第2の材料66および68は、任意の適切な組成物または組成物の組合せを含み得る。第1の材料66は、第2の材料68に対して選択的に除去可能であり、その逆も同様である。いくつかの実施形態では、第1の材料66は、二酸化ケイ素を含むか、基本的には二酸化ケイ素から成るか、または二酸化ケイ素から成り、第2の材料68は、窒化ケイ素を含むか、基本的には窒化ケイ素から成るか、または窒化ケイ素から成る。
【0030】
図4を参照すると、開口部40は、積層60を通って延びるように形成される。開口部40は、任意の適切な方法を利用して形成され得る。たとえば、パターン化されたマスク(図示せず)は、開口部40の位置を画定するために積層60上に形成されてよく、次いで、開口部40は、1つまたは複数の適切なエッチングで積層60を通って延びるように形成され得る。続いて、パターン化されたマスクが除去され得る。
【0031】
開口部40は、第1および第2の材料66および68に沿って延びる側壁65を有する。
【0032】
図5を参照すると、第1のレベル62は、第2のレベル64に対して引っ込められる。そのような引っ込めることは、第2の材料68よりも第1の材料66を選択する任意の適切なエッチングを利用して完遂され得る。第1のレベル62が引っ込められた後、第2のレベル64は、引っ込められた第1のレベル62を越えて外側に延びる突出した終端部70を有する。キャビティ72は、突出した終端部70間の第1のレベル62内に延びる。開口部40のうねる側壁表面73は、キャビティ72内および突出した終端部70の周りに延びる。
【0033】
図6を参照すると、電荷遮断材料42は、うねる側壁表面73に沿って形成され、電荷蓄積材料44は、電荷遮断材料42に沿って形成される。材料42/44は、キャビティ72内および突出した終端部70の周りに延びる。いくつかの実施形態では、材料42/44は、キャビティ72をライニングするものと見なされ得る。電荷遮断部は、メモリ・
セル内の以下の機能を有してよく、すなわち、プログラム・モードでは、電荷遮断部は、電荷キャリアが電荷蓄積材料(たとえば、浮遊ゲート材料、電荷捕獲材料など)から制御ゲートに向かうのを妨げ得、消去モードでは、電荷遮断部は、電荷キャリアが制御ゲートから電荷蓄積材料内に流れるのを妨げ得る。電荷遮断領域は、所望の電荷遮断特性を提供する任意の適切な材料または構造体を含んでよく、たとえば、制御ゲートと電荷蓄積材料との間の絶縁性材料、電荷捕獲材料が誘電性であり「電荷」が最も外側の部分のどこに蓄積されたかと電荷捕獲材料とは無関係である、電荷捕獲材料の最も外側の部分、制御ゲートと電荷捕獲材料との間の接合部分などを含み得る。
【0034】
図7を参照すると、ゲート誘電材料46は、電荷蓄積材料44に沿って垂直方向に延び、キャビティ72を充填するように形成される。チャネル材料48は、ゲート誘電材料46に沿って垂直方向に延びるように形成される。絶縁性材料74は、次いで、開口部40の残りの中央領域内に形成される。絶縁性材料74は、図1を参照して上述した絶縁性領域50を形成し、任意の適切な組成物または組成物の組合せ(たとえば、窒化ケイ素、二酸化ケイ素など)を含み得る。いくつかの実施形態では、絶縁性材料74は、省略されてよく、空隙は、開口部40の中央領域内に残され得る。代替として、チャネル材料48は、開口部40を完全に充填するために形成され得る。
【0035】
図8を参照すると、第1の材料66(図7)が除去されて、空隙76を残す。そのような除去は、第2の材料68よりも第1の材料66を選択する任意の適切なエッチングで完遂され得る。図示されていない処理ステップでは、スリットは、第1および第2のレベル62/64(図7)へのアクセスを提供するために積層60(図7)を通して形成され得る。エッチング液は、第1の材料66(図7)にアクセスするためにそのようなスリット内に流され得る。
【0036】
図9を参照すると、電荷遮断材料42および電荷蓄積材料44は、空隙76内に提供されるエッチング液でエッチングされる。このエッチングは、キャビティ72内の電荷蓄積材料4および電荷遮断材料4の領域を除去し、それにより、ゲート誘電材料46の表面を露出させ、電荷遮断材料42および電荷蓄積材料44をそれぞれパターン化して、突出部70の周りに延びるセグメント77および43とする。
【0037】
空隙76内からの電荷遮断材料42および電荷蓄積材料44の一方または両方のエッチングは、空隙76を形成するために利用されたものと同じエッチング液で行われるか、または、空隙76を形成するために利用されたものとは異なるエッチング液で行われ得る。
【0038】
図10を参照すると、絶縁性材料26は、空隙76内に形成される。絶縁性材料26は、図3の第1および第2の材料66および68と区別するために、いくつかの実施形態では、第3の材料と呼ばれる場合がある。空隙49(空隙49が任意であることを示すために破線で示される)は、たとえば、材料26の組成物、利用される堆積条件などに応じて、空隙76内の材料26の堆積後、材料26内の鍵穴空隙として残る場合も残らない場合もある。材料26は、図示された実施形態では、接合部分47に沿ってゲート誘電材料46と接触する。
【0039】
図11を参照すると、第2の材料68(図10)が除去されて、空隙80を残す。そのような除去は、材料26および42よりも第2の材料68を選択する任意の適切なエッチングで完遂され得る。空隙80は、図8の処理ステージにおいて形成された第1の空隙76と区別するために第2の空隙と呼ばれる場合がある。「第1の空隙」という用語は、第1の材料66(図3)を除去することによって形成された空隙を表すために利用される場合があり、「第2の空隙」という用語は、第2の材料68を除去することによって形成された空隙を表すために利用される場合がある。第2の空隙は、図8図11の処理に示さ
れるように、第1の空隙の後に形成されるか、または、(図13図15を参照して以下に説明される処理において示されるように)第1の空隙の前に形成され得る。
【0040】
任意の空隙49は、第1および第2の空隙76および80と区別するために、いくつかの実施形態では、第3の空隙と呼ばれる場合がある。
【0041】
図12を参照すると、絶縁性材料32は、空隙をライニングし、それによって空隙内の絶縁性ライナになるように、空隙80(図10)内に形成される。絶縁性材料32は、図1を参照して上述したように、高k材料(たとえば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化タンタルなどの1つまたは複数)を含んでよく、電荷遮断材料であり得る。
【0042】
導電性材料30は、絶縁性材料32を形成した後、ライニングされた空隙80(図10)内に形成され、次いで、導電性材料28が、空隙80(図10)内に形成される。導電性材料28は、(図1を参照して上述したように)導電性中心部であると見なされてよく、導電性材料30は、(同様に図1に関して上述したように)導電性中心部を囲む外側導電層であると見なされ得る。
【0043】
図12の構造体10bは、図1を参照して上述したNANDメモリ・アレイ12に類似のNANDメモリ・アレイ12bを含む。
【0044】
NANDメモリ・アレイを製造する第2の例示的な具現化方法は、図13図17を参照して説明される。
【0045】
図13を参照すると、構造体10cは、図7の処理ステージに続く処理ステージにおいて示される。構造体10cは、第2の材料68(図7)が除去されて空隙80(いわゆる、「第2の空隙」)を残した後に示される。そのような除去は、材料66および42よりも第2の材料68を選択する任意の適切なエッチングで完遂され得る。
【0046】
図14を参照すると、材料28、30、および32は、第2の空隙80(図13)内に形成される。
【0047】
図15を参照すると、第1の材料66(図14)が除去されて、空隙76(いわゆる、「第1の空隙」)を残す。そのような除去は、電荷遮断材料32および42よりも第1の材料66を選択する任意の適切なエッチングで完遂され得る。
【0048】
図16を参照すると、電荷遮断材料42および電荷蓄積材料44は、図9を参照して上述したものと類似の処理において空隙76内に提供されるエッチング液でエッチングされる。
【0049】
図17を参照すると、絶縁性材料26は、空隙76(図16)内に形成される。図17の構造体10cは、図1を参照して上述したNANDメモリ・アレイ12に類似のNANDメモリ・アレイ12cを含む。
【0050】
NANDメモリ・アレイを製造する第3の例示的な具現化方法は、図18図20を参照して説明される。
【0051】
図18を参照すると、構造体10dは、図8の処理ステージに続く処理ステージにおいて示される。構造体10dは、第1の空隙76内のエッチングがキャビティ72内から電荷遮断材料42を除去し、電荷蓄積材料44を薄くした後に示される。図9を参照して上
述した処理とは対照的に、電荷蓄積材料44は、薄くされるが、除去されない。電荷蓄積材料44は、図2を参照して上述した寸法を有する最終的な厚さTまで薄くされ得る。
【0052】
図19を参照すると、絶縁性材料26は、図10を参照して上述したものと類似の処理で空隙76(図18)内に形成される。
【0053】
図20を参照すると、第2の材料68(図19)は、(図11の空隙80と同様の)空隙を残すために図11を参照して上述したものと類似の処理で除去され、次いで、材料28、0、および32は、図12を参照して上述したものと類似の処理で空隙内に形成される。
【0054】
図20の構造体10dは、図2を参照して上述したNANDメモリ・アレイ12aと類似のNANDメモリ・アレイ12dを含む。
【0055】
NANDメモリ・アレイを製造する第4の例示的な具現化方法は、図21および図22を参照して説明される。
【0056】
図21を参照すると、構造体10eは、図15の処理ステージに続く処理ステージにおいて示される。構造体10eは、第1の空隙76内のエッチングがキャビティ72内から電荷遮断材料42を除去し、電荷蓄積材料44を薄くした後に示される。図16を参照して上述した処理とは対照的に、電荷蓄積材料44は、薄くされるが、除去されない。電荷蓄積材料44は、図2を参照して上述した寸法を有する最終的な厚さTまで薄くされ得る。
【0057】
図22を参照すると、絶縁性材料26は、図10を参照して上述したものと類似の処理で空隙76(図21)内に形成される。
【0058】
図22の構造体10eは、図2を参照して上述したNANDメモリ・アレイ12aと類似のNANDメモリ・アレイ12eを含む。
【0059】
上述の構造体は、電子システム内に組み込まれ得る。そのような電子システムは、たとえば、メモリ・モジュール、デバイス・ドライバ、電力モジュール、通信モデム、プロセッサ・モジュール、および特定用途向けモジュールにおいて使用されてよく、多層モジュール、マルチチップ・モジュールを含み得る。電子システムは、たとえば、カメラ、ワイヤレス・デバイス、ディスプレイ、チップ・セット、セット・トップ・ボックス、ゲーム、照明、車両、時計、テレビ、携帯電話、パーソナル・コンピュータ、自動車、産業用制御システム、航空機などの、広範囲のシステムのいずれかである可能性がある。
【0060】
別段に指定されない限り、本明細書で説明された様々な材料、物質、組成物などは、たとえば、原子層堆積(ALD)、化学的気相成長法(CVD)、物理的気相成長法(PVD)などを含む、現在知られているか、またはまだ開発されていない任意の適切な方法で形成され得る。
【0061】
「誘電性の」および「電気絶縁の」という用語のどちらも、電気絶縁特性を有する材料を表すために利用される場合がある。これらの用語は、本開示内では同義と見なされる。いくつかの例における「誘電性の」という用語および他の例における「電気絶縁の」という用語の利用は、続く特許請求の範囲内の先行詞を簡略化するために本開示内の言葉のバリエーションを提供するものである場合があり、いずれかの重要な化学的差異または電気的差異を示すのには利用されない。
【0062】
図面内の様々な実施形態の特定の方位は、例示のためにすぎず、これらの実施形態は、いくつかの用途では、図示された方位に対して回転している場合がある。本明細書で提供された説明および続く特許請求の範囲は、任意の構造体が図面の特定の方位にあるか、またはそのような方位に対して回転しているかにかかわらず、様々な特徴部間の説明された関係を有する任意の構造体に関連する。
【0063】
添付の図の断面図は、断面の平面内の特徴部のみを示しており、図面を簡略化するために断面の平面の背後の材料を示していない。
【0064】
構造体が別の構造体「の上に」または別の構造体「に対して」存在すると上記に表されている場合、構造体が他の構造体上に直接存在する可能性があるか、または介在する構造体が存在する可能性もある。対照的に、構造体が別の構造体「の上に直接」または別の構造体「に対して直接」存在すると表されている場合、介在する構造体は存在しない。
【0065】
構造体(たとえば、層、材料など)は、それが全体的に下部のベース(たとえば、基板)から上向きに延びることを示すために「垂直方向に延びる」と表される場合がある。垂直方向に延びる構造体は、ベースの上面に対してほぼ直交して、または直交しないで延びる場合がある。
【0066】
いくつかの実施形態には、交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層を有するNANDメモリ・アレイが含まれる。ワード線レベルは、制御ゲート領域に対応する終端部を有する。電荷捕獲材料は、ワード線レベルの制御ゲート領域に沿っており、電荷遮断材料によって制御ゲート領域から離間される。垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った電荷捕獲材料は、電荷移動が妨げられる介在領域によって離間される。チャネル材料は、積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって電荷捕獲材料から離間される。
【0067】
いくつかの実施形態には、交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層を有するNANDメモリ・アレイが含まれる。ワード線レベルは、制御ゲート領域に対応する終端部を有する。絶縁性レベルは、ワード線レベル間に垂直方向に第1の絶縁性材料を含む。電荷捕獲材料は、ワード線レベルの制御ゲート領域に沿っており、電荷遮断材料によって制御ゲート領域から離間される。垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った電荷捕獲材料は、電荷移動を妨げる第2の絶縁性材料の介在領域によって離間される。チャネル材料は、積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって電荷捕獲材料から離間される。
【0068】
いくつかの実施形態には、交互の絶縁性レベルおよびワード線レベルの垂直積層を有するNANDメモリ・アレイが含まれる。ワード線レベルは、制御ゲート領域に対応する終端部を有する。絶縁性レベルは、ワード線レベル間に垂直方向に第1の絶縁性材料を含む。電荷捕獲材料は、ワード線レベルの制御ゲート領域に沿っており、電荷遮断材料によって制御ゲート領域から離間される。垂直方向に隣接するワード線レベルに沿った電荷捕獲材料は、第2の絶縁性材料の介在領域によって離間される。電荷捕獲材料は、シリコンおよび窒素を含む。第2の絶縁性材料は、酸化物を含む。空隙は、第1および第2の絶縁性材料の接合部分に沿って第1の絶縁性材料内に延びる。チャネル材料は、積層に沿って垂直方向に延び、電荷トンネル材料によって電荷捕獲材料から離間される。
【0069】
いくつかの実施形態には、NANDメモリ・アレイを形成する方法が含まれる。交互の第1および第2のレベルの垂直積層が形成される。第1のレベルは第1の材料を含み、第2のレベルは第2の材料を含む。第1のレベルは、第2のレベルに対して引っ込められる。第2のレベルは、引っ込められた第1のレベルを越えて延びる突出した終端部を有する
。キャビティが、突出した終端部間の第1のレベル内に延びる。電荷蓄積材料は、第2のレベルの終端部の周りに形成される。電荷蓄積材料は、キャビティをライニングするためにキャビティ内に延びる。電荷トンネル材料は、電荷蓄積材料に沿って垂直方向に延びるように形成される。電荷トンネル材料は、ライニングされたキャビティを充填する。チャネル材料は、電荷トンネル材料に沿って垂直方向に延びるように形成される。第1の材料が除去されて、第1の空隙を残す。第1の空隙に提供されるエッチング液は、電荷蓄積材料内をエッチングするために利用される。絶縁性の第3の材料は、電荷蓄積材料内をエッチングした後、第1の空隙内に形成される。第2の材料が除去されて、第2の空隙を形成する。導電性レベルは、第2の空隙内に形成される。導電性レベルは、NANDメモリ・アレイのワード線レベルであり、制御ゲート領域に対応する終端部を有する。制御ゲート領域は、電荷蓄積材料に隣接する。
【0070】
いくつかの実施形態には、NANDメモリ・アレイを形成する方法が含まれる。交互の第1および第2のレベルの垂直積層が形成される。第1のレベルは第1の材料を含み、第2のレベルは第2の材料を含む。第1のレベルは、第2のレベルに対して引っ込められる。第2のレベルは、引っ込められた第1のレベルを越えて延びる突出した終端部を有する。キャビティが、突出した終端部間の第1のレベル内に延びる。第1の電荷遮断材料は、第2のレベルの終端部の周りに形成される。窒化ケイ素は、第1の電荷遮断材料上および第2のレベルの終端部の周りに形成される。窒化ケイ素および第1の電荷遮断材料は、キャビティをライニングするためにキャビティ内に延びる。電荷トンネル材料は、窒化ケイ素に沿って垂直方向に延びるように形成される。電荷トンネル材料は、ライニングされたキャビティ内に延びる。チャネル材料は、電荷トンネル材料に沿って垂直方向に延びるように形成される。第1の材料が除去されて、第1の空隙を残す。窒化ケイ素は、第1の空隙に提供されるエッチング液でエッチングされる。絶縁性の第3の材料は、窒化ケイ素内をエッチングした後、第1の空隙内に形成される。第2の材料が除去されて、第2の空隙を形成する。第2の空隙は、第2の電荷遮断材料でライニングされる。導電性レベルは、ライニングされた第2の空隙内に形成される。導電性レベルは、NANDメモリ・アレイのワード線レベルであり、制御ゲート領域に対応する終端部を有する。制御ゲート領域は、窒化ケイ素に隣接する。導電性レベルの各々は、外側導電層によって囲まれた導電性中心部を含む。導電性中心部は、外側導電層とは異なる組成物を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22