(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、天板や踏み台等を載置するための加工台あるいは載せ台が工作現場や作業現場等で使用されてきた。
【0003】
図7にその典型的な構造を示す。
図7(A)には、900×1800mmのベニヤ板等の平板から4枚程度切り出された板700a(一例として、縦700mm程度、横900mm)が示されており、板700aの上側中央部には縦の長さの約半分の長さを有するスリット713が設けられている。
【0004】
そして、こうした板をもう一枚用意し(板700b)、互いのスリット部分を向き合わせて嵌り合うように組み合わせると、互いの板の厚み(12mm〜30mm程度である)によってその交差角は略90度に規制され、
図7(B)に示されるような載せ台700が完成する。この載せ台700の上部には、天板や足置き台などが載置されて様々な工作や作業等が行われる。
【0005】
この他に、脚板と天板が安定した状態で組み付けることができて組み付け作業も簡単に行うことができ、また組み外した際にはコンパクトに収納させることができる組立テーブル等が提案されている(特許文献1)。
【0006】
すなわち、特許文献1には、2枚の脚板と正方形の天板とによって構成され、一方の脚板の中央から直上方と他方の脚板の中央から直下方とには脚板の板厚に合わせた切欠部が形成され、且つそれぞれの脚板の左右上端に横長の突起が形成されて、それぞれの脚板が切欠部方向から平面視十字状に組み付けられており、さらに前記脚板の突起が、天板の四隅を結ぶ対角線上に形成された開孔内に突入されて脚板と天板とが一体的に組み合わされてなる組立テーブルが開示されている。
【0007】
また、組み立てが簡単で、堅固に形成でき、組み立て前は扁平的で保管や輸送に優れる安価な段ボール製の載せ台も提案されている(特許文献2)。
【0008】
すなわち、特許文献2には、表板部11と裏板部12とを接着して成る天板1の該裏板部12に、係合溝141を有する起立片14をその折目基部140の折曲で起立可能となるよう切り起こし形成して複数対向配置し、該係合溝141に係合する係合溝21、31を上端に切欠すると共に、上端両側に下向きの係止溝22、32を介して支持片23、33を下向きに突設した2枚の補強板2、3を備え、夫々の補強板2、3が組仕切りできるよう一方の補強板2の中央上端に開口する差込溝24を設けると共に、他方の補強板3の中央下端に開口する差込溝34を設け、補強板2、3の支持片23、33の係止溝22、32に係合する係止溝41を上端に開口形成した筒胴板4とから成り、起こした起立片14の係合溝141に補強板2、3の係合溝21、31を係合して補強板2、3を組仕切りし、補強板2、3に被着して筒胴板4の係止溝41を補強板2、3の支持片23、33の係止溝22、32に係合させて組み立てることを特徴とする段ボール製載せ台が開示されている。
【0009】
また、中空板からなる部材同士を嵌合して組み立てた場合に、この嵌合を外れ難くして、形態の安定性を確保し、耐水性や耐久性にも優れた組立式台座も提案されている(特許文献3)。
【0010】
すなわち、特許文献3には、中空構造をなすための立体加工が施されたコア材の表裏両面に平板状の外装材を積層してなる合成樹脂製の中空板材からなり、設置面に立設可能な組立式台座であって、前記中空板材を自立可能に折り曲げ形成した脚部と、前記脚部の上面に着脱可能に嵌合するとともにその上面が載置面となる天板部と、を備え、前記天板部は、前記脚部に向かって垂下する垂下片をその両端部に有し、前記脚部は、水平方向における両端部に形成した突出片と、前記両端部をそれぞれ内側に折り曲げることにより前記突出片と係合する係合孔と、を有し、前記突出片と前記係合孔との係合により前記脚部が自立可能に保形されるとともに、前記突出片と前記係合孔との係合によって形成される空間であって、設置面に対して垂直方向に延びる壁面により囲まれる嵌合空間に前記垂下片を嵌め込むことで組み立てられることを特徴とする組立式台座が開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台及びパーツの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1に、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台の外観構成を示す。本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台100は、同図(A)に示される上方スリット部113、123を備えた組立式載せ台パーツ100aと、同図(B)に示される下方スリット部133、143を備えた組立式載せ台パーツ100bとからなる。
【0019】
図1(A)に示される組立式載せ台パーツ100aは、半板111、121と、半板同士を連結するヒンジ部151とからなる。半板111、121はヒンジ部151によって枢動自在に連結されており、ヒンジ部材151を挟んで左右対称の関係となっている。したがって、112と122、113と123、114と124とはそれぞれ対応関係にあるので、以下、半板111における各部についてのみ説明する。
【0020】
半板111は、縦の長さH1、横の長さW1の長方形の板に、くり抜き部112、上方スリット部113および切り欠き部114が設けられた形状となっている。くり抜き部112は、長方形の板の中央部分に設けられた矩形状の領域である。上方スリット部113は、長方形の板のヒンジ部151が取り付けられた側の端部である左端から所定距離離れた位置に設けられ、左端と平行に長方形の板の上縁部から長さh0だけ延在したスリット状の領域である。切り欠き部114は、長方形の板の左下の頂点を含む略扇形状の領域であり、切り欠き部114の左端の縦方向の長さはh2となっている。ここで、上方スリット部113の下端部と切り欠き部114の上端部との間の縦方向の距離をh1とすると、以下の関係式が成り立つ。
H1=h0+h1+h2
【0021】
図1(B)に示される組立式載せ台パーツ100bは、半板131、141と、半板同士を連結するヒンジ部152とからなる。半板131、141はヒンジ部152によって枢動自在に連結されており、ヒンジ部材152を挟んで左右対称の関係となっている。したがって、132と142、133と143、134と144とはそれぞれ対応関係にあるので、以下、半板131における各部についてのみ説明する。
【0022】
半板131は、縦の長さH2、横の長さW2の長方形の板に、くり抜き部132、下方スリット部133および切り欠き部134が設けられた形状となっている。くり抜き部132および切り欠き部134については、
図1(A)に示される半板111のくり抜き部112および切り欠き部114と比べて、その位置や形状、サイズは同じである。一方で、下方スリット部133については、
図1(A)に示される半板111の上方スリット部113とは配置が異なる。下方スリット部133は、長方形の板のヒンジ部152が取り付けられた側の端部である左端から所定距離離れた位置に設けられ、左端と平行に切り欠き部134から長さh4だけ延在したスリット状の領域となっている。ここで、下方スリット部133の上端部と長方形の板の上縁部との間の距離をh3とし、切り欠き部134の左端の縦方向の長さをh5とすると、以下の関係式が成り立つ。
H2=h3+h4+h5
【0023】
なお、
図1(A)では、半板111、121を連結するヒンジ部151が180度に開いた状態が示されている。このとき、半板111、121は同一平面内に位置しており、組立式載せ台パーツ100aは開いた状態となっている。一方で、ヒンジ部151が閉じた状態となったとき、半板111、121は重ね合わせられ、組立式載せ台パーツ100aは折り畳まれた状態となる。同様に、
図1(B)において、ヒンジ部152が180度に開いた状態が示されており、半板131、141は同一平面内に位置しているが、ヒンジ部152が閉じた状態となったとき、半板131、141は重ね合わせられ、組立式載せ台パーツ100bは折り畳まれた状態となる。このように、組立式載せ台パーツ100a、100bを折り畳み可能としたことにより、折り畳んだ状態での持ち運びが可能となり、従来の組立式載せ台と比べて運搬性が向上している。
【0024】
図2に、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台の外観斜視図を示す。本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台100は、組立式載せ台パーツ100aのヒンジ部151および組立式載せ台パーツ100bのヒンジ部152をそれぞれ略90度開いた状態で、組立式載せ台パーツ100aの上方スリット113、123と組立式載せ台パーツ100bの下方スリット133、143とを嵌め合わせることによって組み立てられる。このように、一対の組立式載せ台パーツはそれぞれ2つのスリットを有しており、対応するスリット同士が2箇所で嵌め合わせられるため、従来の組立式載せ台と比べて構造的な強度が向上している。
【0025】
また、上方スリットと下方スリットとを嵌め合わせたとき、組立式載せ台パーツ100a、100bそれぞれの上縁部が同一平面内に位置するようにするためには、組立式載せ台パーツ100aの上方スリット113、123と組立式載せ台パーツ100bの下方スリット133、143の寸法を、前述のh0とh3が略等しくなるよう設計することが望ましい。また、H1とH2とが略等しい必要がある。ここで、組立式載せ台パーツ100aの切り欠き部114の縦方向の長さh2と、組立式載せ台パーツ100bの切り欠き部134の縦方向の長さh5とが等しくなるよう設計した場合、上方スリット113、123と下方スリット133、143とが嵌め合わせられる長さh0+h1およびh3+h4について以下の関係式が成り立つ。
h0+h1=H1−h2=H2−h5=h3+h4
つまり、切り欠き部がない場合と比較して、上方スリットと下方スリットとが嵌め合わせられる長さは、切り欠き部の縦方向の長さ分だけ短くなる。これにより、切り欠き部がない場合と比較して、組立式載せ台の軽量化が図られるとともに、組立式載せ台パーツ同士の組み立てがより容易となる一方で、組み立てられた組立式載せ台の構造的な強度はほとんど損なわれることはない。
【0026】
図3に、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台の上面図を示す。組立式載せ台パーツ100aと組立式載せ台パーツ100bとを、それぞれ略90度開いた状態で嵌め合わせることによって、中心部分に各内角を略90度とする四角形の断面を有する空間が形成される。この空間により、重量物を載置した場合でも組立式載せ台は容易には崩壊しない。このように、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台は、従来の組立式載せ台と比べてより強固な構造となっている。
【0027】
図4に、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台の使用状態を示す。
図4において、天板403は、組立式載せ台401、402の上に載置される。使用者は天板403の上で工作作業などを行うことができる。あるいは、天板403に替えて図示しない床板を多数の組立式載せ台の上に載置することにより、作業現場における足場を築くこともできる。
【0028】
図5に、本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台の他の構成例を示す。
図1(A)では、ヒンジ部151が180度に開いた状態のとき半板111、121は同一平面内に位置し、ヒンジ部151が閉じた状態のとき半板111、121は重ね合わせられ、組立式載せ台パーツ100aは折り畳まれた状態となる構成例を示した。一方で、
図5に示されているように、ヒンジ551が180度に開いた状態のとき半板531、541が重ね合わせられ、組立式載せ台パーツ500が折り畳まれた状態となるようにヒンジ551を半板531(の側部当接面5311)及び541(の側部当接面5411)に取り付けることもできる。このような構成の場合、ヒンジ部551が閉じた状態になると、半板側部当接面5311、5411は互いに当接して半板531、541は同一平面内に位置することとなり、組立式載せ台パーツ500は開いた状態となる。
【0029】
図6に、本発明の他の実施形態にかかる組立式載せ台の構成例を示す。本発明の他の実施形態にかかる組立式載せ台は、半板641のくり抜き部642および切り欠き部644の形状や位置が、
図1(A)に示される組立式載せ台とは異なる。このように、半板のくり抜き部および切り欠き部の形状や位置は、構造的な強度が確保される範囲で自由に変更可能であり、くり抜き部および切り欠き部の面積を大きくすることによって組立式載せ台の軽量化を図ることができるとともに、優れた意匠性を得ることができる。
【0030】
特に、本発明の一実施形態においてはベニヤ板等の平板を加工して本発明にかかる組立式載せ台を構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、アルミニウム等の軽量金属板を加工して本発明にかかる組立式載せ台を構成することとしてもよい。この場合には、素材そのものの強度が向上する結果、より大胆なくり抜き部や切り欠き部を設けることができ、一層優れた意匠性を発揮させることもできる。
【0031】
また、スリット部の位置も、一方の半板の上方スリット部と他方の半板の下方スリット部とが嵌め合うような位置であれば、切り欠き部644の形状や位置にあわせて下方スリット部643のような位置に配置することができる。
【0032】
なお、以上説明した実施形態においては、ヒンジ部によって連結される一対の半板はヒンジ部を挟んで左右対称である構成例を示したが、必ずしも左右対称である必要はなく、くり抜き部や切り欠き部の形状および位置を各半板で異なるようにしてもよい。また、組立式載せ台を構成する一対の組立式載せ台パーツについても、必ずしも互いに同じ形状とする必要はない。さらに、天板を2つの組立式載せ台の上に載置する構成例を示したが、天板の大きさや目的に応じて1以上の組立式載せ台の上に載置することとしてもよい。
【0033】
(スリット部の位置及び形状等のバリエーション例)
本発明の他の実施形態においては、上述した具体的構成例を踏まえて次のような発明概念を抽出することができることは当業者であれば容易に理解できるであろう。
【0034】
(構成例1)
ヒンジ部で連結された2枚の半板からなる組立式載せ台用パーツであって、
前記2枚の半板には、前記ヒンジ部で連結された側の端部から略同じ距離の位置に前記半板の縦の長さの約半分の長さの上方スリットがそれぞれ設けられ、
前記パーツをそれぞれ略90度折り畳み、互いの前記上方スリットを向き合わせて嵌合することにより前記パーツが1対となって載せ台となる
ことを特徴とするパーツ。
【0035】
(構成例2)
ヒンジ部で連結された2枚の半板からなる1対の組立式載せ台用パーツからなる組立式載せ台であって、
前記1対の組立式載せ台用パーツは、それぞれ下方に切り欠き部が設けられ、
前記1対の組立式載せ台用パーツのうち、一方のパーツには、前記ヒンジ部で連結された側の端部から略同じ距離の位置に所定長の上方スリットがそれぞれ設けられ、
前記1対の組立式載せ台用パーツのうち、他方のパーツには、前記ヒンジ部で連結された側の端部から略同じ距離の位置に前記切り欠き部より刻まれる所定長の下方スリットがそれぞれ設けられ、
前記パーツをそれぞれ略90度折り畳み、前記一方のパーツの前記上方スリットと前記他方のパーツの前記下方スリットとを互いに向き合わせて嵌合することにより前記一方のパーツと前記他方のパーツとが1対となって載せ台となる
ことを特徴とする組立式載せ台。
【0036】
(構成例3)
ヒンジ部で連結された第一の半板と第二の半板とからなる組立式載せ台パーツであって、
前記第一の半板には、前記ヒンジ部で連結された側から第一の距離だけ離れた位置に前記第一の半板の上縁部から第一の長さだけ延在する第一の上方スリットが設けられ、
前記第二の半板には、前記ヒンジ部で連結された側から第二の距離だけ離れた位置に前記第二の半板の上縁部から第二の長さだけ延在する第二の上方スリットが設けられ、
前記組立式載せ台パーツを略90度折り畳んだ状態で前記第一の上方スリットおよび前記第二の上方スリットを、前記パーツと同様の構成を有する他のパーツのそれぞれの半板に設けられたスリットと向き合わせて嵌合することにより、前記組立式載せ台パーツと前記他のパーツとが一対となって組立式載せ台を構成する
ことを特徴とする組立式載せ台パーツ。
【0037】
(構成例4)
前記第一の半板には、その下方に第一の切り欠き部が設けられ、
前記第二の半板には、その下方に第二の切り欠き部が設けられており、
前記他のパーツのそれぞれの半板にもその下方に第三の切り欠き部及び第四の切り欠き部が設けられた結果、前記他のパーツのそれぞれの半板に設けられたスリットは、第三の切り欠き部上端及び第四の切り欠き部上端から前記それぞれの半板上縁部へ向かって延在する第一の下方スリット及び第二の下方スリットとなり、
前記嵌合は、前記パーツの第一の上方スリット及び第二の上方スリットと、前記他のパーツの第一の下方スリット及び第二の下方スリットとの嵌合となる
構成例3に記載の組立式載せ台パーツ。
【0038】
(構成例5)
前記第一の距離と前記第二の距離は等しく、
前記第一の長さは、前記第一の半板の上縁部から前記第一の切り欠き部までの長さの約半分の長さであり、
前記第二の長さは、前記第二の半板の上縁部から前記第二の切り欠き部までの長さの約半分の長さである、
構成例4に記載の組立式載せ台パーツ。
【0039】
(構成例6)
前記第一の半板には、前記第一の上方スリットおよび前記第一の切り欠き部と干渉しない位置に第一のくり抜き部が設けられ、
前記第二の半板には、前記第二の上方スリットおよび前記第二の切り欠き部と干渉しない位置に第二のくり抜き部が設けられている、
構成例3に記載の組立式載せ台パーツ。
【0040】
(構成例7)
第一の組立式載せ台パーツと第二の組立式載せ台パーツとからなる組立式載せ台であって、
前記第一の組立式載せ台パーツは、第一のヒンジ部で連結された第一の半板と第二の半板とからなり、
前記第一の半板には、その下方に第一の切り欠き部が設けられるとともに、前記第一のヒンジ部で連結された側から第一の距離だけ離れた位置に前記第一の半板の上縁部から第一の長さだけ延在する第一の上方スリットが設けられ、
前記第二の半板には、その下方に第二の切り欠き部が設けられるとともに、前記第一のヒンジ部で連結された側から第二の距離だけ離れた位置に前記第二の半板の上縁部から第二の長さだけ延在する第二の上方スリットが設けられ、
前記第二の組立式載せ台パーツは、第二のヒンジ部で連結された第三の半板と第四の半板とからなり、
前記第三の半板には、その下方に第三の切り欠き部が設けられるとともに、前記第二のヒンジ部で連結された側から第三の距離だけ離れた位置に前記第三の半板の上縁部から第三の長さだけ離れた位置から前記第三の切り欠き部まで延在する第一の下方スリットが設けられ、
前記第四の半板には、その下方に第四の切り欠き部が設けられるとともに、前記第二のヒンジ部で連結された側から第四の距離だけ離れた位置に前記第四の半板の上縁部から第四の長さだけ離れた位置から前記第四の切り欠き部まで延在する第二の下方スリットが設けられ、
前記第一の距離と前記第三の距離は略等しく、
前記第二の距離と前記第四の距離は略等しく、
前記第一の長さと前記第四の長さは略等しく、
前記第二の長さと前記第三の長さは略等しく、
前記第一の組立式載せ台パーツおよび前記第二の組立式載せ台パーツをそれぞれ略90度折り畳んだ状態で、前記第一の上方スリットと前記第二の下方スリットとを互いに向き合わせて嵌合するとともに、前記第二の上方スリットと前記第一の下方スリットとを互いに向き合わせて嵌合することにより、前記第一の組立式載せ台パーツと前記第二の組立式載せ台パーツとが1対となって前記組立式載せ台を構成する
ことを特徴とする組立式載せ台。
【0041】
(さらに他のバリエーション)
図8及び
図9を参照して、ヒンジ部の一部が半板と一体形成されたことを特徴とする本発明の他の実施形態にかかる組立式載せ台を示す。
図8(A)には、アルミニウムなどの硬質材で構成された半板811、821が示されている。そして、それぞれヒンジ部(繋ぎ部分)の一部である軸管851a、851cが半板811と一体形成されるとともに、軸管851b、851dが半板821と一体形成されている。
【0042】
図8(B)には、これらの軸管851a〜851dの各軸管内の空洞が連結一致するように噛み合わされた様子を示す。この状態で、アルミ、鉄、ステンレス等の金属でできた芯棒851e(図示されるように、一例として一方の端にはギボシが形成され、他方の端には螺旋溝が形成される。他の例として螺旋溝の代わりに芯棒のセリ上がりを防ぐためのスッピルを設けても良い)を、連結一致するように噛み合わせた軸管851a〜851d内の空洞内に貫通させ、軸管851dからはみ出た芯棒851e端の螺旋溝部分に、内部に螺合溝を設けたネジキャップ851fを螺合締結させる(上記のスッピルを設けた場合には、この螺合締結構造を省くことができる)。
このようにして、本発明の他の実施形態にかかる組立式載せ台パーツ800aが構成される。
【0043】
図9(A)及び(B)に、
図8で例示したものと同様の構成を有する組立式載せ台パーツ900a及び900bをそれぞれ示す。ヒンジ部951及び952の構成は、ヒンジ部851と同様である。組立式載せ台パーツ900aと900bとの違いは、図示されるように、組立式載せ台パーツ900aには上方スリットが設けられているのに対し、組立式載せ台パーツ900bには下方スリットが設けられている点である。
一実施形態において、これらのパーツ900a及び900bが既に説明された要領により組み合わされて本発明の一実施形態にかかる組立式載せ台が構成されることは容易に理解できるであろう。
【0044】
なお、ヒンジ部の構成は、上述の実施例において説明されたものに限定されることなく、現地での組み立てがより簡単な抜き差し蝶番、360度回動自在に構成された旗蝶番、堅牢性の高い溶接蝶番など、種々の蝶番を採用することができる。
【0045】
[組み合わせ]
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件については、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0046】
[特徴や要素の一例]
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴や要素の各々(寸法、材料、形状、構成要素の相対的な位置等)は、明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために作用する代替の要素に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された要素の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。