(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の方法において、前記軟組織は繊維軟骨組織を含み、前記軟組織寸法は前部−後部(AP)コンパートメント長さおよび内側−外側(ML)コンパートメント幅の少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
請求項1に記載の方法において、模擬関節面を生成するために前記計画製織経路を使用して前記その後の製織操作を前記プロセッサによりシミュレーションする工程をさらに含むことを特徴とする方法。
プロセッサと、前記プロセッサに軟組織インプラントを製作する方法を実施させるように構成されたプログラム命令を含むコンピュータ可読記憶媒体とを含むシステムにおいて、前記プログラム命令は、
少なくとも軟組織寸法および重み係数Wを規定する第1のデータを前記プロセッサに受信させる命令と、
実際の前部幅、実際の後部幅および実際のボディ幅に基づき前記重み係数Wを前記プロセッサに最適化させる命令と、
被験者内の生物学的軟組織を交換するように設計された足場と構造的支持を前記足場へ与えるように設計された強化マトリクスとを含む標的軟組織インプラントを規定する第2のデータを生成するために前記第1のデータを前記プロセッサに使用させる命令と、
前記第1のデータを多次元空間における複数のノード位置座標であって、前記軟組織インプラントを製作するためにその後の製織または印刷作業において使用されるベース面のノード構成を規定するノード位置座標へと前記プロセッサに変換させる命令と、
前記標的軟組織インプラントの形状に基づく形状を有するインターレース繊維構造を形成するための計画製織経路を判断するために前記複数のノード位置を前記プロセッサに使用させる命令と、
前記その後の製織作業を行うための外部出力装置へ前記計画製織経路を規定する情報を前記プロセッサに伝達させる命令とを含むことを特徴とするシステム。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本解決策は以下の図面を参照して説明され、同様な参照符号は添付図面を通じて同様なものを表す。
【0011】
【
図1】
図1は、第1の例示的強化マトリクスを有する例示的インプラントの上面図である。
【
図2】
図2は、第1の例示的強化マトリクスを有する例示的インプラントの上面図である。
【
図3】
図3は、第2の例示的強化マトリクスを有する例示的インプラントの上面図である。
【
図4A】
図4Aは、トロイド形状足場と強化マトリクスを含むインプラントの上面図である。
【
図4B】
図4Bは、繊維が織られているときの
図4Aに示すインプラントの経過時間斜視図である。
【
図4C】
図4Cは、繊維が織られているときの
図4Aに示すインプラントの経過時間斜視図である。
【
図6A】
図6Aは、左膝半月板インプラント用に形成された例示的強化マトリクスの斜視図である。
【
図6B】
図6Bは、右膝半月板インプラント用に形成された例示的強化マトリクスの斜視図である。
【
図7】
図7は、半月板の上に重ねられた模擬計画製織経路を示す斜視図である。
【
図8A】
図8Aは、例示的半月板強化マトリクスの製作のためのベース板パターンを示す。
【
図8B】
図8Bは、例示的半月板強化マトリクスの製作のためのベース板パターンを示す。
【
図9(a)】
図9(a)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(b)】
図9(b)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(c)】
図9(c)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(d)】
図9(d)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(e)】
図9(e)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(f)】
図9(f)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図9(g)】
図9(g)は、強化マトリクスの製造中の強化繊維の編成を示す。
【
図11(a)】
図11(a)は、どのようにインプラントが製作されるかを理解するのに役立つ図を提供する。
【
図11(b)】
図11(b)は、どのようにインプラントが製作されるかを理解するのに役立つ図を提供する。
【
図12】
図12は、外側半月板縁および半月板根部配置を精確に再生成する例示的楕円部(死体半月板の前ノード−後ノード寸法および内側−外側寸法を使用して生成された)の図(左側が前ノード、右側が後ノード)を提供する。
【
図13】
図13は、どのように重み係数W=0.25が死体内側半月板の所与の画像を近似し得るかを理解するのに役立つ図を提供する。
【
図14】
図14は、どのように患者固有半月板が0.228の重み係数を使用して製作されるかを示す図である。
【
図15】
図15は、所与のシナリオにおける最良ノードパターン組合せを理解するのに役立つグラフである。
【
図16】
図16は、どのようにドナー固有インプラントが本解決策に従って製作されるかを理解するのに役立つ画像を提供する。
【
図17】
図17は、本解決策に従って軟組織インプラントを製作するための例示的方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面において、同様な参照符号は全体を通じて同様な要素を示す。いくつかの用語は、ここでは便宜のためだけに使用されており、本発明に関する限定と見做されてはならない。以下は本発明の好ましい実施形態を説明する。しかし、本発明はここで説明される好適な実施形態により限定されないということを本開示に基づき理解すべきである。
【0013】
個人化されたインプラントを作製するシステムおよび方法は、膝半月板インプラントの作製に関して本明細書では説明されることになる。本インプラントは膝半月板インプラントの作製との関係で説明されるが本開示の教示はまた、椎間板、側頭下顎円板、手首半月板など性質および機能的に半月板と同様な他の組織を交換するためのインプラント製作に適用され得る。これらの組織は、繊維軟骨からなるとともに関節に有害な高応力軟骨−軟骨または骨−骨接触を防止する負荷伝達器および分散器として機能するという点で膝半月板に似ている。本教示は人間と動物の両方の患者のインプラントを製作するために適用され得るということも理解されることになる。
【0014】
例示的インプラントが
図1〜4Cを参照して説明される。
図1を参照すると、足場102と、足場102内に埋め込まれたまたはそれへ結合された強化マトリクス120とを含むインプラント100が示される。足場102は通常、所望細胞相互作用に医療目的のための新しい機能組織の形成および/または生体組織の一部またはその全体の交換に寄与させるように工夫された材料を含む。強化マトリクス120は、足場を強化および/または支持するように通常構成される工学的構造である。したがって、強化マトリクス120はまた、足場102と同じ一般的形状および幾何学的配置を有し得るが、足場102と比較して材料(例えば繊維)の密度が高い。材料は、限定されないが天然材料、合成材料、生分解性材料および恒久性材料を含み得る。増加された密度は、強化マトリクス120が足場102に構造支持を与えるように強化マトリクス120を足場102より堅くさせる。構造的支持は、限定されないが引張支持および/または圧縮支持を含み得る。
【0015】
いくつかのシナリオでは、インプラント100の空隙率は特定用途に従って設計される。例えば、インプラント100は、適切な組織およびそれを通る細胞浸潤を保証するように比較的高い空隙率を有するように設計される。適切な細胞播種、流体流れおよび構造的完全性を促進するのに十分である任意のレベルの空隙率が、限定することなくここでは使用され得る。
【0016】
いくつかのシナリオでは、インプラント100は、繊維軟骨インプラント(例えば膝半月板、椎間板および/またはTMJ関節インプラント)、腱インプラント、靭帯インプラントおよび/または軟骨インプラントとして使用される。足場102(結果的にインプラント)の形状および幾何学的配置は、交換を必要としている軟組織の形状および幾何学的配置に基づく。したがって、半月板インプラントの場合、足場102は、楔状断面(膝半月板に似た)を有するc字形円板として構築され得る。さらに、足場102は、(大腿骨に接するであろう)上部では凹状であり、(脛骨プラトー上に留まるであろう)底部では平らであり得る。
【0017】
足場102は、前部端110、後部端112、および前部端110と後部端112間の経路を規定する中間部114を含む。半月板交替シナリオでは、中間部114は、ほぼ弧状であり、前部および後部端110、112間の湾曲経路を規定する。
図1〜2を参照すると、本開示の目的のため、足場102の円周方向は矢印Aにより示され、足場102の中間部114に沿って概ね延びる。
【0018】
図1に戻って参照すると、強化マトリクス120は、前部取り付け点124と後部取り付け点126とを形成するために足場102の前部端110と後部端112間に延びるとともに各端から出る少なくとも1本の繊維122により形成され得る。本明細書で使用されるように、用語「繊維」は、単一部品(例えばモノフィラメント糸)または複数部品(例えばマルチフィラメント糸)からなる任意のほぼ細長い部材を指す。繊維122の物理的性質(引張強さ、断面積、直径、柔軟性など)は、繊維122の長さと伴に変動し得る。いくつかのシナリオでは、複数の繊維が強化マトリクス120を形成するために使用され得る。繊維は、同じまたは異なる材料で作られ、同じまたは異なる経路に従い得る。
【0019】
好適には、強化マトリクス120を形成する繊維122の少なくとも一部がほぼ円周方向104に配置される。いくつかのシナリオでは、強化マトリクス120を形成する繊維122は2つの異なる配置:すなわち円周方向配置104および直交配置106で配置され得る。本明細書で使用されるように、用語「直交配置」と「直交に配置される」は、足場102との関係で様々な角度で
図2において矢印Bにほぼ平行方向に延びる繊維の配置を意味する。
【0020】
図3を参照すると、強化マトリクス120は1または複数の円周方向繊維104a、104b(「104」と総称する)および1または複数の直交繊維106を含む。用語「円周方向繊維」は、足場102の中間部114に沿った足場102の前部端110と後部端112間に延びるとともに円周方向軸に少なくとも部分的にほぼ平行に配置された繊維を指す。用語「直交繊維」は、分離しないように様々な角度で円周方向繊維を横切る繊維を指す。円周方向繊維を分離しないようにすることは、インプラントの耐久性および寿命を増加する。便宜上、用語「円周方向繊維網」および「直交繊維網」は、複数の円周方向繊維または複数の直交繊維をそれぞれ指すためにここでは使用され得る。
【0021】
作業中、軸方向のインプラント1への圧縮力は円周方向の引張フープ応力に変換される。フープ応力は円周方向繊維104に沿って伝播する。生体内で、半月板組織がインプラント1内に成長し、細胞が繊維網に付着するので、円周方向繊維104上のまたはその周囲の細胞は、正常な半月板におけるのと同様に同じ機械的環境を経験し、元の半月板とほぼ同じ編成および指向性のコラーゲン繊維を有する組織を形成することになる。強化マトリクス120は、円周方向におよび直交して配置された1本の単一連続繊維により形成され得る。代替的に、強化マトリクス120は複数の繊維を使用して形成され得る。このようなシナリオでは、円周方向繊維104および直交繊維106は、同じまたは異なる房の繊維またはそれらの組合せにより形成され得る。
【0022】
上に指摘したように、インプラント1は、インプラントサイトに隣接する組織にインプラントを取り付けるための前部取り付け点124および後部取り付け点126を含む。これらの取り付け点は、足場102の前部および後部端124、122から外へ出る繊維によりそれぞれ形成される。さらに、いくつかのシナリオでは、インプラント100は、足場102の中間部114内に形成された1つまたは複数の追加取り付け点300を含み得る。例えば、追加取り付け点300は中間部114の外周に形成される。このような取り付け点300は周辺取り付け点と呼ばれる。いくつかのシナリオでは、周辺取り付け点は直交繊維が円周方向繊維を横切る点に一致する。
【0023】
上に指摘したように、椎間板または顎関節円板は高応力骨−骨接触を防止する負荷伝達器および分散器のように機能する。例えば、椎間板は線維輪と髄核を含む。髄核は線維輪により囲まれた内側ゲル状物質である。髄核は円板上にかかる機械的負荷を分散し、一方、線維輪は構造的完全性を提供し、髄核を特定脊髄領域に制約する。線維輪は、半月板組織の内部構造に極似た内部構造を有する。したがって、ここで説明されるトロイダル概念は線維輪の全体または部分的交換のためのインプラントを構築するために利用され得る。
【0024】
図4Aを参照すると、インプラント400はトロイダル状足場402と強化マトリクス404を含み得る。強化マトリクス404は半月板インプラントを参照して上に説明したように構築され得る。いくつかのシナリオでは、強化マトリクス404は円周方向繊維406と直交繊維408を含む。直交繊維408は、円周方向繊維406の分離を防止するために円周方向繊維406を横切る。しかし、他のシナリオ(上に説明したものなどの)とは対照的に、強化マトリクス404を形成する繊維は足場402から外へ出なく、インプラント400はインプラント400を周辺取り付け点410における健康な組織へ取り付けることにより固定され得る。
【0025】
織られる過程のインプラント400が
図4Bと4Cに描写される。インプラント400は椎間板の形状で製作され得、トロイダル状足場402は、患者の椎間板の髄核の特性と等価な物理的特性を有する生体適合性材料で満たされる内部空洞を規定する。代替的に、インプラント400は線維輪または線維輪の一部だけを交換するように構成される。
【0026】
弧状インプラント構成物とトロイダル状インプラント構成物の両方に関して、足場と強化型円周方向および直交マトリクス繊維の両方は、インプラントが適所に配置されると周囲組織からの細胞の溶浸、付着および増殖を可能にするように自然発生または合成生体適合性材料またはそれらの組合せで構築され得る。自然発生または合成生体適合性材料もまた生体再吸収性であり得る。足場および強化マトリクス繊維は、同じ材料または異なる材料から構築され得、十分にまたは部分的に生分解性であってもよいし、同じまたは異なる分解速度を有してもよい。
【0027】
本明細書で使用されるように、用語「合成高分子」は、高分子が自然発生生体材料から製作されるとしても、自然界では見い出されないポリマーを指す。本明細書で使用される用語「天然高分子」は自然発生高分子を指す。本明細書で使用される用語「生体適合性」は、使用される量ではホスト内に有害な反応を発現させない材料を指す。本明細書で使用される用語「生体適合性」は、ホスト内に導入されるとある炎症、組織壊死または他の免疫反応を引き起こし得る(但し、これらの影響が病因のレベルまで上がらないということを仮定する)材料を含むように意図されている。本明細書で使用される用語「生体再吸収性」は、標準生理学的条件で生体内に置かれたときに、酵素反応、加水分解化学反応または他の化学反応、細胞過程を通じて、人体内に取り込まれるまたはそれから排出される副産物へ劣化される材料を指す。文献において、用語「生体再吸収性」、「再吸収可能性」、「吸収可能性」、「生体吸収可能性」、および「生物分解性」は頻繁に交換可能に使用され、このような交換可能な意味は本出願に向けられるということが理解される。いくつかのシナリオでは、インプラント100、400は生分解性材料または材料群から形成される。インプラント100、400用の高分子は、同インプラントが、交換される天然組織の機械的性質と同じまたはほぼ同様な機械的性質を保有するように選択される。
【0028】
好適な天然高分子の例は、限定しないがコラーゲン、ヒアルロン酸、フィブリン接着剤、骨髄、キトサン、アルギン、セルローズ、デンプン、絹、エラスチン、および他の動物または植物導出タンパク質または多糖を含む。好適な合成高分子は、限定しないがポリ(アルファヒドロキシ酸)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)、ポリ(L−ラクチド)(PLLA)、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリ−p−ジオキサノン(PDO)、ポリアリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリカプロラクトン(PCL)およびそれらの組合せを含む。好適なポリアリレートおよびポリカーボネートは、限定しないが、(そのすべての開示を参照により本明細書に援用する)米国特許第5099060号明細書、第5198507号明細書、第5216115号明細書、5587507号明細書、第5658995号明細書および第6048521号明細書により開示されたチロシン導出ポリアリレートおよびポリカーボネートを含む。
【0029】
いくつかのシナリオでは、足場402は主としてタイプIコラーゲンで構成された非晶質構造である。コラーゲンに加えて、他のタイプの材料が、必要に応じまたは要望どおり足場の特性を変更するために加えられ得る。例えば、限定しないがコンドロイチン硫酸塩、ケラタン硫酸塩、デルマタン硫酸塩、ヘパリン、ヘパリン硫酸塩およびヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンを含む他のタンパク質またはプロテオグリカン類が使用され得る。足場内のこれらの材料の割合は、足場の乾燥重量の0〜約20%の範囲であり得る。強化マトリクス用の繊維は好適には生体再吸収性合成高分子(ポリアリレートなど)または非合成材料(コラーゲンなど)で作製され得る。
【0030】
インプラントの物理的特性は、足場用の様々な材料を使用することにより、および/または様々な直径、機械的強度、剛性または耐久性の繊維から強化マトリクスを形成することにより修正され得る。さらに、インプラントの物理的特性は、足場、強化マトリクスまたは両方を交差結合することにより修正され得る。交差結合は、限定しないが、中でもカルボジイミド、グルタルアルデヒドまたはホルムアルデヒドとの化学反応、UV光またはマイクロ波エネルギーによる照射を含む放射エネルギーなどのエネルギーの印加、骨組織が真空に晒されている間に水が徐々に除去される脱水熱処理、および酵素処理を含む様々な既知の方法を採用することにより実現され得る。
【0031】
次に、強化マトリクスによりインプラントを形成するためのシステムおよび方法が
図5〜9に関して説明される。特に、システムおよび方法は
図1〜3のインプラント100に関連してここでは説明される。この論述は、
図4A〜4Cのインプラント400を形成するためのシステムおよび方法を理解するのに十分である。
【0032】
図5を参照すると、例示的システム500が示される。システム500は一般的には、製作経路計画ツール502および織機520を含む。製作経路計画ツール502はコンピュータ装置を含む。コンピュータ装置は当該技術領域においてよく知られており、したがってここでは詳細に説明しない。さらに、例示的コンピュータ装置1000が
図10に示される。コンピュータ装置1000は以下に説明される。
【0033】
図5に示すように、製作経路計画ツール502は、入力装置510からインプラントデータを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ504を含む。入力装置510は、標的組織の三次元(3D)画像データを提供するように構成された画像走査装置(例えば磁気共鳴撮像装置(MRI)、核撮像装置、超音波装置または他の撮像技術)の形式であり得る。画像走査装置からの入力の際、プロセッサ504による実行のためのソフトウェア506が提供される。ソフトウェア506は、プロセッサ504に、画像走査装置から受信した画像データから天然組織(すなわち非損傷膝からの半月板)の3Dモデルを再構築させ、次に同組織の関節面幾何学形状を抽出させるための命令を含む。3Dモデルが生成されると、ソフトウェア506は、プロセッサ504に所定強化マトリクス120の構成を導出させる。判断は、大規模な膝MRIデータベースに対する3Dモデルの幾何学的解析を行うことにより行われ得る。別の方法もまた利用され得る。
【0034】
代替的に、入力装置510は、ユーザに標的インプラントに関連する特定データ(例えばボディの左側または右側、MLコンパートメント幅、APコンパートメント長、および一方の側または他方の側に対する対称性のシフトがあるか)を入力できるようにする手動入力装置(例えばキーボード)であり得る。別の代替法として、入力装置510は画像走査装置および手動入力の両方を含み得る。
【0035】
所定インプラントの構成が(画像走査装置、手動入力またはそれらの組合せのいずれかを介し)知られると、ソフトウェア506は、プロセッサ504に、強化マトリクス120の判断された構成を実現するために織機520の「製織経路」を判断させる。製織経路は、様々な高さレベルで一連の特徴的製織パターンで構成されることになる。
【0036】
半月板インプラント用の製織経路の例示的計画を参照すると、ソフトウェア506(判断されたまたは手動入力されたインプラントデータに基づく)は、プロセッサ504にボディの側面を左または右の値に設定、MLを設定、およびAPを設定させ、各製織工程間の休止時間を設定させる。その後、ソフトウェア506は、プロセッサ504に、製織パターンに使用されるピンの数、適用される対称性重み、および製織工程内の内側および外側ラウンドの数を(データベースルックアップまたは手動入力のいずれかに基づき)判断させ得る。
図6Aと
図6Bは、右膝半月板(
図6B)対左膝半月板(
図6A)の特徴的非対称製織パターンを示す。
【0037】
この情報から、ソフトウェア506は、プロセッサ504にX半径をAPの2分の1にそしてY半径をMLの2分の1に設定させ得る。入力情報により、ソフトウェア506は、プロセッサ504に外側ピンの弧長を判断させ、これを対称重み付けに基づき調整させる。知られた弧長およびピンの数により、ピンの半径方向位置は、2Dシナリオでは各ピンのXおよびY位置(または3Dシナリオでは追加のZ位置)として判断され得る。加えて、インプラント100が左側または右側で使用されるかに部分的に基づき、ソフトウェア506は、プロセッサ504に前部および後部テイルピンの長さ(したがってXおよびY位置)を設定させ得る。ピンが配置されると、ソフトウェア506は、プロセッサ504に各層または製織工程の特定製織パターンを判断させる。
【0038】
任意選択的に、計画経路が判断された後、ソフトウェア506は、プロセッサ504に、製織経路が所定関節面を生成し得るということを検証するシミュレーションを行わせる。
図7に示すように、模擬製織パターンは、適切な強化マトリクス120が実現されるということを検証するために半月板の画像上に重ねられ得る。ソフトウェア506はさらに、プロセッサ504に、適切な強化マトリクス120を実現するために製織パターンを調整させる(例えば、後部領域を前部領域よりさらに厚くすることにより)ように構成され得る。
【0039】
計画製織経路が判断されると、これにより表されるデータが、プロセッサ504から織機520へ提供され得る。織機520は様々な形式(例えば電力織機または追加の製造機械)を採り得る。
図5に示すシナリオでは、織機520は、強化マトリクス120を形成するためにピン周囲のベース面524上に繊維122を付着する。別の代替案として、織機は利用されなくてもよく、その代りに、強化マトリクスがユーザにより(例えば手動で)織られてもよい。このような場合、プロセッサ504は計画製織経路を別の出力装置(例えばディスプレイまたはプリンタ)を介しユーザへ提供し得る。
【0040】
図8〜9を参照して、ベース面524上に配置されたピン(またはペグ)806に関する例示的形成法について説明する。ピン806の数は繊維122の判断された計画経路に基づく。示されたシナリオでは、ベース面524は
図8Aに示すように24個の孔802を含む。22個の孔802は等間隔で半円を形成し、残りの2つの孔802は半円の中心に対向する。ピン806は、
図8Bに示すパターンを形成する孔802内に配置される。説明の目的のため、ベース面524の各孔802は、1、3〜24または26の番号を割り当てられる。孔3〜24は半月板足場の実際寸法を規定し、一方、孔1および26は足場のアンカポイントを規定する。
【0041】
図9(a)〜9(g)を参照すると、連続長の繊維122が織機520から分注され、準円周方向パターンでピン806周囲に巻き付けられる。点1から始まり、繊維は、ピンから次の6つの異なるオフ正接角度のうちの1つで巻き付けおよび旋回された:(a)11.25°、(b)28.125°、(c)39.375°、(d)50.625°、(e)61.875°(f)73.125°。これは点26まで進み続け、この時点で繊維は逆方向に巻き付けられた。ピン3〜6および21〜24に関し、繊維23はアンカー束の形成のために点1または26まで巻き戻された。この工程は、
図9(g)に示す完全なパターンを生成するために角度毎に繰り返された。判断された計画経路に従って、パターンは何回か反復され得る。ピンパターンは、半月板インプラントを形成するためのアンカープラグの形成のために各ホーンにおける2つの束の繊維と共に半月形状が形成され得るようにする。上に説明したように、他の形状および構成を有するインプラントもまた形成され得る。巻き付けが完了した後、繊維は(例えば楔状断面を形成するために)ほぐされ得るまたは他の方法で処理され得る。
【0042】
インプラント100を完成するために、強化マトリクス120は金型アセンブリ(図示せず)内に挿入されるまたは金型アセンブリが強化マトリクス120の周囲に形成される。金型は交換を必要としている軟組織と同じ形状を有することが好ましい。いくつかのシナリオでは、強化マトリクスを形成する繊維の端は取り付け点を形成するために金型アセンブリの各端の外側に延びる。足場102が製造される高分子または他の材料は、足場102を形成するために金型アセンブリ内に注入され、凝固される。
【0043】
足場を凝固する工程は足場を形成するために使用される高分子に依存する。例えば、コラーゲンが使用されれば、インプラントアセンブリは凍結乾燥され得る。いくつかのシナリオでは、インプラント100はその物理的特性を変更するために交差結合され得る。さらに、添加剤(タンパク質、グリコサミノグリカン、細胞、成長因子、薬剤、および/またはラベルなど)が、当該分野で知られ使用される標準技術に従って製作中に任意の時点でインプラント100へ添加され得る。
【0044】
上に指摘したように、いくつかのシナリオでは、繊維網マトリクスと足場の両方は、交換するために作製される軟組織と同じ形状および幾何学的配列を有する。例えば、膝の実施形態では、強化マトリクスおよび金型アセンブリは、膝半月板に似た楔状断面を有するc字形板として構築され得る。
【0045】
ここで
図10を参照すると、例示的コンピュータ装置1000の概略図が提供される。コンピュータ装置は、限定されないがパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、および/またはサーバを含み得る。コンピュータ装置1000はインプラント(例えば
図1のインプラント100または
図4A〜4Cのインプラント400)の生成を促進するための操作を行うように概して構成される。したがって、コンピュータシステム1000は複数の部品1002〜1012を含む。コンピュータシステム1000は
図10に示すものより多いまたは少ない部品を含み得る。しかし、示された部品は本解決策を実施する例示的実施形態を開示するのに十分である。特に、
図10に示すハードウェアは物理的ハードウェアおよび/または仮想ハードウェアを含み得る。
【0046】
図10のハードウェアアーキテクチャは、インプラント(例えば
図1のインプラント100または
図4A〜4Cのインプラント400)の生成を促進するように構成された代表的コンピュータ装置の一実施形態を表す。したがって、コンピュータシステム1000は本解決策の方法を実施する。
【0047】
図10に示すように、コンピュータシステム1000は、システムインターフェース装置1012、ユーザインターフェース1002(例えばデータ入力のためのキーボードとデータ出力のためのディスプレイ)、中央処理ユニット(CPU)1004、システムバス1006、システムバス1006を介しコンピュータシステム1000の他の部分へ接続されるとともにアクセス可能なメモリ1008、およびシステムバス1006へ接続されるハードウェアエンティティ1010を含む。システムバス1006はまた、1つまたは複数の任務遂行計画をコンピュータシステム1000へおよびそれから伝達するために使用される。ハードウェアエンティティ1010の少なくともいくつかは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ディスクドライバおよび/またはコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)であり得るメモリ1008へのアクセスおよびその使用に係る行為を行う。システムインターフェース装置1012は、コンピュータシステム1000が外部装置(例えばセンサ、サーバおよびクライアントコンピュータ)と直接または間接的に通信することを可能にする。
【0048】
ハードウェアエンティティ1010はマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)および他のハードウェアを含み得る。ハードウェアエンティティ1010は、インプラント(例えば
図1のインプラント100または
図4A〜4Cのインプラント400)の生成を促進するようにプログラムされたマイクロプロセッサを含み得る。
【0049】
図10に示すように、ハードウェアエンティティ1010は、本明細書で述べる方法論、手順または機能の1つまたは複数を実施するように構成された1または複数組の命令(例えばプログラム命令)1014が格納されるコンピュータ可読記憶媒体1018を含むディスクドライブユニット1016を含み得る。命令1014はまた、コンピュータ装置1000によるその実行中にメモリ1008内および/またはCPU1004内に完全にまたは少なくとも部分的に存在し得る。部品1008および1004はまた、機械可読媒体を構成し得る。本明細書で使用される用語「機械可読媒体」は、1または複数組の命令1014を格納する単一媒体または複数媒体(例えば中央集中型または分散型データベースおよび/または関連キャッシュおよびサーバ)を指す。本明細書で使用される用語「機械可読媒体」はまた、コンピュータ装置1000による実行のための一組の命令1014を格納する、エンコードする、または担持することができるとともにコンピュータ装置1000に本開示の方法論の任意の1つまたは複数を行わせる任意の媒体を指す。
【0050】
特に、本解決策は
図10に示すように単一コンピュータ装置において実施され得る。本解決策はこの点に関し限定されない。代替的に、本解決策は分散ネットワークシステムにおいて実施され得る。例えば、本解決策は、クラウドまたはクラウドのような環境内のコンピュータ装置の分散ネットワーク上の複数のCPUコアを活用し得る。分散ネットワークアーキテクチャは、統計および強化機能の計算時間が最小まで低減されることを保証し、エンドユーザが多くの問い合わせを行うとともにより速い速度で報告を受信できるようにする。分散ネットワークアーキテクチャはまた、ソフトウェアの実装が、そのスケーリング能力を活用する(例えば、処理すべきデータの量または評価すべきパラメータの数に応じてCPUコアに多かれ少なかれ動的に要求する)ために組織の内部サーバ上またはクラウドサービス上に配備される状態であることを保証する。
【0051】
以下の実施例は本解決策をさらに示すために提供される。しかし、本解決策の範囲はこれによりいかなるやり方でも限定されると考えてはならない。
【実施例】
【0052】
初期の対称的製織
1つのケースでは、コンピュータ装置はピン配置およびパターン製織を判断するように構成された。この点に関し、第1のコンピュータ装置は次の2つの主要寸法を採った:前部−後部(AP)長さと内側−外側(ML)幅。これらの寸法(X線、MRI、CTまたは予測モデリングから取得される)に基づき、楕円部が、+225度(左側)から−45度(右側)の外周の回りに均等に離間されたn個のノードで構築された。
【0053】
図11(a)に示すように、11.25度の間隔を有する25個のノードが使用された。この手法は当初の羊研究(AP:26mm、ML:20mm)から適応化されスケールアップされた(AP:45mm、ML:32mm)。インプラントの製作中、規定位置に孔を有するプラットホームが構築された。ピンは孔を通して配置された。足場は
図11(b)に示すように86パターン製織を利用して製作された。結果のインプラントの寸法は、ピンの外側の周囲に織られた繊維のために元の楕円部より若干(<5%)大きかったが、依然として許容公差内であった。
【0054】
根部位置ノード
より解剖学的に精確なインプラントを実現するために、端ノード位置(すなわち、25個のノードのうちのノード1とノード25)はMRI測定結果または平均ヒストリカルデータに基づきより精確に規定された。したがって、n個のノードに関し、θは次の方程式(1)に従って変化する。
ここで、θ(x)はx番目の角度を表し、θ(x−1)は前の隣の角度を表し、θ(n)−θ(1)は、第1のノードから最後のノードまでの角距離の合計を表し、n−1はギャップの数(ノードの数nより1小さい)を表す。
【0055】
この実施例では、人間の死体内側半月板の画像が撮影された。これらの画像に基づき、根部は220度と−60度に配置された。
図12に示すように、楕円部(死体半月板のAPおよびML寸法を利用して生成された)が外側半月板縁および半月板根部配置を精確に再生成した(左側に前部、右側に後部)。
【0056】
非対称ピン配置
前部、ボディおよび後部幅の差異にも対処するために、ノード間の間隔が変動された。この間隔変動は、第3項を含む方程式(2)として方程式(1)を書き換えることにより実現された。第3項は、ノード(またはピン)間の間隔nが重み係数Wを使用して変更され得るということを保証する。
重み係数Wは0から1までの範囲であり、0は対称性を表し、1は極非対称性を表す。
【0057】
半月板足場設計のベースパターンを使用することにより、重み係数Wを変動させることがどのように足場の非対称性を大きく変更してより解剖学的に精確な設計に徐々に近づき得るかということが明白になる。
図13から、重み係数W=0.25は死体内側半月板の所与の画像を近似するように見える。
【0058】
重み係数最適化
さらに、MRIまたはヒストリカルデータに基づき所望半月板の特定の前部、ボディおよび後部寸法が与えられれば、インプラント毎の重み係数Wが最適化され得る。文献からの平均前部(ANT)、ボディ(BOD)および後部(POS)幅は典型的にはそれぞれ8.68、9.14、14.26であった。3つの領域における所望インプラント幅と実際のインプラント幅間の2乗平均平方根誤差を最小化する重み係数Wが見出された。これは、患者の前部、ボディ、後部幅が入手可能であれば見出され得る。平方自乗平均計算は次の方程式(3)により定義され得る。
ここで、RMSE
rrorは2乗平均平方根誤差を表し、ANT
desは所望前部幅を表し、ANT
actは実際の前部幅を表し、BOD
desは所望ボディ幅を表し、BOD
actは実際のボディ幅を表し、POS
desは所望後部幅を表し、POS
actは実際の後部幅を表す。41.38mmの平均AP、30.63mmの平均ML、上記列挙された典型的前部、ボディ、後および部幅により、0.228の重み係数Wが、3つの領域間の総合誤差を最小化するために見出された。0.228のこの重み係数Wは
図14に示すように患者固有半月板を製作するために使用され得る。
【0059】
MRIに基づき
、またはAP、ML、Ant、BOD、POSのヒストリカルデータ導出寸法に基づき、ノード配置および重み係数Wは最終寸法の誤差を最小化するように最適化され得る。
【0060】
ノード/パターン変動
上記シミュレーションは、25個のノードと、1つの製織当たり10個のノードをスキップしたベースパターン(パターン10)とを使用して行われた。しかし、ノードの数およびパターン番号(スキップされたノード数)を変動させることが、2乗平均平方根誤差を最小化するための他の選択肢を提供し得る。したがって、パターン番号を8から14までの変動させることにより23〜30個のノードが試行された。組合せ毎に、重み係数最適化に続き、2乗平均平方根誤差が記録された。結果の誤差が
図15に示される。次のものが最良ノードパターン組合せであった:23−ノード、パターン9 25−ノード、パターン10 27−ノード、パターン11 29−ノード、パターン12。
【0061】
これらの組合せは、特定患者の寸法毎のコードにより試みられ得、したがって、必要とされる足場設計に基づき変化するであろう。
【0062】
患者/ドナー固有半月板
統計的手法に基づき、人の身長、体重および性別が、その半月板のAPおよびML寸法を精確に予測するために使用され得る。したがって、3つの死体膝標本およびドナー情報がRobert Wood Johnson Medical School Anatomical Associationから取得された。これらの情報に基づき、0.228の重み係数Wによりノード配置を可能にするAPおよびML寸法が計算された。これらのノードを有するプラットホームが構築され、ドナー固有インプラントが
図16の左画像に示すように製作された。30mmの前部テールおよび50mmの後部テールを有する足場が、外科的固定術への我々の手法を支援するために製作された。これらのテール長さは、所望固定技術に対し容易に変更される可能性がある。製作後、寸法はコンピュータプログラムにより取得されたものと同等だった。加えて、5つの寸法(AP、ML、前部、ボディ、後部幅)はすべて、固有半月板値の10%以内であった。
【0063】
加えて、装置は死体膝内に移植され(
図16に示すように、中央画像)、負荷分散特性がTekscan stripにより特徴付けられた(
図16に示すように、右画像)。インプラント装置は、天然のものとのいくつかの類似性でもって半月板手術を越えて負荷分散特性を改善した。インプラントサイジングに伴ういかなる問題も示さなかった。
【0064】
ここで
図17を参照すると、軟組織(例えば繊維軟骨組織)インプラント(例えば
図1のインプラント100または
図4の400)を製作するための例示的方法1700の流れ図が提供される。方法1700は、
図5のシステム500および/または
図10のコンピュータ装置1000により実施され得る。方法1700は1702で始まり、1704へ続く。ここで、プロセッサ(例えば
図5のプロセッサ504および/または
図10のCPU1004)は、少なくともAPコンパートメント長さ、MLコンパートメント幅および重み係数Wを規定する第1のデータを受信する。次に、1706において、プロセッサは、標的軟組織インプラントを規定する第2のデータを生成するために第1のデータを使用する。標的軟組織インプラントは、被験者内の生物学的軟組織を交換するように設計された足場(例えば
図1の足場102または
図4の足場402)と、構造的支持を足場へ提供するように設計された強化マトリクス(例えば
図1の強化マトリクス120または
図4のマトリクスの404)とを含む。次に、プロセッサは、標的軟組織インプラントの形状に基づく形状を有するインターレース繊維構造を形成するための計画製織経路を判断するために1708において複数のノード位置を使用する。計画製織経路を規定する情報は、軟組織インプラントの製作を生じるその後の製織操作の実行を促進するためにプロセッサから外部出力装置(例えば
図5の織機520)へ伝達される。いくつかのシナリオでは、外部出力装置は、計画製織経路に従ってインターレース繊維構造を形成する織機である。代替的にまたは追加的に、外部出力装置はディスプレイまたはプリンタ(
図10のボックス1002に示すように)である。
【0065】
1708を終了すると、実際の前部幅、実際の後部幅および実際のボディ幅に基づき重み係数Wを最適化するための任意選択操作1710が行われる。重み係数Wは、前部領域、後部領域およびボディ領域における所望インプラント幅と実際のインプラント幅との誤差を最小化する値を識別するために2乗平均平方根誤差アルゴリズムを使用して最適化される。2乗平均平方根誤差アルゴリズムは上記規定された方程式(3)により定義される。方法1700はまた、模擬関節面を生成するために計画製織経路を使用してその後の製織操作をシミュレーションする工程(1712に示すように)と、模擬関節面を、軟組織インプラントにより交換される軟組織の画像内に重ねる工程(1714に示すように)と、計画製織経路を上記重畳の結果の解析に基づき調整する工程(1716に示すように)とを任意選択的に含み得る。その後、1718が行われ、ここでは、方法1700が終了するまたは他の処理が行われる。
【0066】
本明細書における発明は特定実施形態を参照して説明されたが、これらの実施形態は本発明の原理および適用の単なる例証であるということを理解すべきである。したがって
、多くの修正形態が例示的実施形態に対してなされ得るということと、他の配置が、以下の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく考案され得るということとが理解される。