【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムは、軸線回りに回転し、かつ水平方向に延びるロータ、該ロータを収容するとともに、蒸気が導入される内車室、及び該内車室を収容するとともに、横方向一方側に排気口が形成され、かつ内部が真空状態とされた外車室を有する蒸気タービンと、前記外車室の前記横方向一方側に配置されて、前記排気口を介することで、前記蒸気が供給される復水器と、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第1の支持棒と、を備え、前記外車室は、前記ロータの軸線が延在する軸線方向において前記内車室と対向する端板と、前記内車室の上方に配置され、水平面に沿って延びるとともに、前記端板と接続された天井板と、前記天井板の下方に配置され、前記水平面に沿って延びるとともに前記端板と接続された底板と、前記軸線と交差する方向において前記排気口と対向するとともに、該排気口から離間する方向に突出し、前記外車室の横方向他方側に配置された前記天井板の端及び前記底板の端、並びに前記端板と接続された湾曲板と、を有し、前記第1の支持棒の一端は、前記端板の上半分の内面のうち、前記軸線よりも前記横方向一方側に位置する面と接続されており、前記第1の支持棒の他端は、前記一端よりも前記外車室の横方向他方側に配置された前記天井板の内面と接続されている。
【0010】
本発明によれば、上記構成とされた第1の支持棒を有することで、端板の内面と天井板の内面との間において、第1の支持棒がつっかえ棒(支え棒)として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板及び天板)の変形を抑制することができる。
【0011】
また、上記構成とされた第1の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹む変形をした際、端板の変形による力を第1の支持棒の一端を介して、第1の支持棒の他端と接続された天井板に伝達することが可能となる。
このとき、第1の支持棒の一端よりも外車室の横方向他方側に第1の支持棒の他端が配置されているため、天井板に伝えられる力は、外車室の横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、湾曲板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0012】
したがって、天井板に伝えられる力の上成分により、外車室の外側の圧力による天井板の凹む変形を抑制することができる。
また、排気口を介して外車室内の蒸気を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を、天井板に伝えられる力の横成分により弱めることができる。
【0013】
つまり、上記構成とされた第1の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0014】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第2の支持棒を備え、前記第2の支持棒の一端は、前記端板の上半分の内面のうち、前記軸線よりも前記横方向他方側に位置する面と接続されており、前記第2の支持棒の他端は、軸線方向視した状態において、該第2の支持棒が前記外車室の上下方向に対して平行となるように、前記第2の支持棒の一端よりも上方に位置する前記湾曲板の内面と接続されていてもよい。
【0015】
このように、上記構成とされた第2の支持棒を有することで、端板の内面と湾曲板の内面との間において、第2の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板及び湾曲板)の変形を抑制することができる。
【0016】
また、上記構成とされた第2の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹む変形をした際、端板の変形による力を第2の支持棒を介して、湾曲板の上部に伝達することが可能となる。
このとき、軸線方向視した状態において、外車室の上下方向に対して平行となるように第2の支持棒が配置されているため、湾曲板に伝えられる力は、軸線方向に平行な方向に働く横成分と、湾曲板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0017】
したがって、第2の支持棒が湾曲板に伝達する力には、横方向他方側から横方向一方側に向う方向に働く成分(外車室及び内車室を排気口側に移動させる成分)が含まれていない。これにより、第2の支持棒を設けることに起因する外車室、及び内車室の排気口側への変位(横方向の変位)を抑制することができる。
【0018】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第3の支持棒を備え、前記外車室は、前記軸線と交差する方向において前記湾曲板と対向するとともに、前記横方向一方側に配置された前記天井板の端及び前記底板の端、並びに前記端板と接続された側板をさらに有し、前記第3の支持棒の一端は、前記側板の内面と接続されており、前記第3の支持棒の他端は、該第3の支持棒の一端よりも前記横方向他方側に位置する前記天井板の内面と接続されていてもよい。
【0019】
上記構成とされた第3の支持棒を有することで、側板の内面と天井板の内面との間において、第3の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、側板及び天井板)の変形を抑制することができる。
【0020】
また、上記構成とされた第3の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、側板が湾曲板側に凹むように変形した際、側板の変形による力を第3の支持棒の一端を介して、第3の支持棒の他端と接続された天井板に伝達することが可能となる。
このとき、天井板に伝えられる力は、外車室の横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、天井板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0021】
したがって、天井板に伝えられる力の上成分により、外車室の外側の圧力による天井板の凹む変形を抑制することができる。
また、排気口を介して外車室内の蒸気を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を、天井板に伝えられる力の横成分により弱めることができる。
【0022】
つまり、上記構成とされた第3の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0023】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室の下方に配置され、前記底板が固定されるタービン架台と、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第4の支持棒と、を備え、前記第4の支持棒の一端は、前記端板の下半分の内面のうち、前記ロータの軸線よりも前記横方向他方側の面と接続されており、前記第4の支持棒の他端は、該第4の支持棒の一端よりも前記外車室の横方向他方側に配置され、かつ前記第4の支持棒の一端よりも下方に位置する前記湾曲板の内面と接続されていてもよい。
【0024】
ところで、外車室の底板がタービン架台に固定された状態では、外車室の底板とタービン架台との固定部分が拘束点となる。そして、この状態とされた外車室には、拘束点を中心としたモーメントが発生する。
具体的には、湾曲板側では下から上に向かう方向にモーメントが発生し、排気口側では上から下に向かう方向にモーメントが発生し、天板側では横方向他端から横方向一端に向かう方向にモーメントが発生する。
【0025】
上記構成とされた第4の支持棒を有することで、外車室の内部よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板がロータの軸線方向に凹むように変形した際、端板の変形による力を第4の支持棒の一端を介して、第4の支持棒の他端と接続された湾曲板の下部に伝達することが可能となる。
このとき、湾曲板の下部に伝えられる力は、横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、湾曲板を下方に押し下げる方向に働く下成分と、を含むことになる。
【0026】
したがって、湾曲板の下部に伝えられる力の下成分により、湾曲板の下部が凹む変形を抑制できるとともに、湾曲板側で発生する下から上に向かう方向のモーメントの一部を打ち消すことができる。
【0027】
また、湾曲板の下部に伝えられる力の横成分により、排気口を介して外車室内を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を弱めることができる。
【0028】
つまり、上記構成とされた第4の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0029】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室の下方に配置され、前記底板が固定されるタービン架台と、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第5の支持棒と、をさらに備え、前記外車室は、前記底板から上方に突出するとともに、前記端板の内面と対向する対向面を含む補強リブを有し、前記第5の支持棒の一端は、前記端板の下半分の内面のうち、前記軸線よりも前記横方向一方側の面と接続されており、前記第5の支持棒の他端は、該第5の支持棒の一端よりも前記外車室の横方向他方側で、かつ前記第5の支持棒の一端よりも上方に位置する前記補強リブの対向面と接続されていてもよい。
【0030】
上記構成とされた第5の支持棒を設けることで、端板の内面と補強リブの対向面との間において、第5の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板)の変形を抑制することができる。
【0031】
また、上記構成とされた第5の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板がロータの凹むように変形した際、端板の変形による力を第5の支持棒の一端を介して、第5の支持棒の他端と接続された補強リブに伝達することが可能となる。
このとき、補強リブに伝えられる力は、横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、補強リブを上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0032】
したがって、補強リブに伝えられる力の上成分により、排気口側で発生する上から下に向かう方向のモーメントを低減することができる。
【0033】
また、補強リブに伝えられる力の横成分により、排気口を介して外車室内を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を弱めることができる。
【0034】
つまり、上記構成とされた第5の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0035】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、軸線方向視した状態において、前記第5の支持棒は、前記第4の支持棒の傾斜よりも緩やかに傾斜していてもよい。
【0036】
このように、第5の支持棒の傾斜を第4の支持棒の傾斜よりも緩やかにすることで、湾曲板側及び排気口側で発生するモーメントをそれぞれ効率良く低減することができる。
【0037】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムは、軸線回りに回転し、かつ水平方向に延びるロータ、該ロータを収容するとともに、蒸気が導入される内車室、及び該内車室を収容するとともに、横方向一方側に排気口が形成され、かつ内部が真空状態とされた外車室を有する蒸気タービンと、前記外車室の前記横方向一方側に配置されて、前記排気口を介することで、前記蒸気が供給される復水器と、前記外車室を支持するタービン架台と、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第1の支持棒と、を備え、前記外車室は、前記ロータの軸線が延在する軸線方向において前記内車室と対向する端板と、前記内車室の上方に配置され、水平面に沿って延びるとともに、前記端板と接続された天井板と、前記天井板の下方に配置され、前記水平面に沿って延びるとともに前記端板と接続された底板と、前記ロータの軸線と交差する方向において前記排気口と対向するとともに、該排気口から離間する方向に突出し、前記外車室の横方向他方側に配置された前記天井板の端及び前記底板の端、並びに前記端板と接続された湾曲板と、を有し、前記第1の支持棒の一端は、前記端板の下半分の内面のうち、前記ロータの軸線よりも前記横方向他方側の面と接続されており、前記第1の支持棒の他端は、該第1の支持棒の一端よりも前記外車室の横方向他方側に配置され、かつ前記第1の支持棒の一端よりも下方に位置する前記湾曲板の内面と接続されている。
【0038】
本発明によれば、上記構成とされた第1の支持棒を設けることで、端板の内面と湾曲板の内面との間において、第1の支持棒がつっかえ棒(支え棒)として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板及び湾曲板の下部)の変形を抑制することができる。
【0039】
ところで、外車室の底板がタービン架台に固定された状態では、外車室の底板とタービン架台との固定部分が拘束点となる。そして、この状態とされた外車室には、拘束点を中心としたモーメントが発生する。
具体的には、湾曲板側では下から上に向かう方向にモーメントが発生し、排気口側では上から下に向かう方向にモーメントが発生し、天板側では横方向他端から横方向一端に向かう方向にモーメントが発生する。
【0040】
上記構成とされた第1の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹むように変形した際、端板の変形による力を第1の支持棒の一端を介して、第1の支持棒の他端と接続された湾曲板の下部に伝達することが可能となる。
このとき、湾曲板の下部に伝えられる力は、横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、湾曲板を下方に押し下げる方向に働く下成分と、を含むことになる。
【0041】
したがって、湾曲板の下部に伝えられる力の下成分により、湾曲板の下部が凹む変形を抑制できるとともに、湾曲板側で発生する下から上に向かう方向のモーメントの一部を打ち消すことができる。
【0042】
また、湾曲板の下部に伝えられる力の横成分により、排気口を介して外車室内を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を弱めることができる。
【0043】
つまり、上記構成とされた第1の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0044】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室は、前記底板から上方に突出し、かつ前記端板の内面と対向する対向面を含む補強リブを有しており、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第2の支持棒を備え、前記第2の支持棒の一端は、前記端板の下半分の内面のうち、前記軸線よりも前記横方向一方側の面と接続されており、前記第2の支持棒の他端は、該第2の支持棒の一端よりも前記外車室の横方向他方側で、かつ前記第2の支持棒の一端よりも上方に位置する前記補強リブの対向面と接続されていてもよい。
【0045】
このように、上記構成とされた第2の支持棒を設けることで、端板の下半分の内面と補強リブの対向面との間において、第2の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板)の変形を抑制することができる。
【0046】
また、上記構成とされた第2の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹むように変形した際、端板の変形による力を第2の支持棒の一端を介して、第2の支持棒の他端と接続された補強リブに伝達することが可能となる。
このとき、補強リブに伝えられる力は、横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、補強リブを上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0047】
したがって、補強リブに伝えられる力の上成分により、排気口側で発生する上から下に向かう方向のモーメントを低減することができる。
【0048】
また、補強リブに伝えられる力の横成分により、排気口を介して外車室内を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を弱めることができる。
【0049】
つまり、上記構成とされた第2の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0050】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、軸線方向視した状態において、前記第2の支持棒は、前記第1の支持棒の傾斜よりも緩やかに傾斜していてもよい。
【0051】
このように、一端が端板の内面と接続される第2の支持棒の傾斜を、一端が湾曲板の下半分の内面と接続される第1の支持棒の傾斜よりも緩やかにすることで、湾曲板側及び排気口側で発生するモーメントをそれぞれ効率良く低減することができる。
【0052】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第3の支持棒を備え、前記第3の支持棒の一端は、前記端板の上半分の内面のうち、前記ロータの軸線よりも前記横方向一方側の面と接続されており、前記第3の支持棒の他端は、前記一端よりも前記外車室の横方向他方側に配置された前記天井板の内面と接続されていてもよい。
【0053】
このように、上記構成とされた第3の支持棒を有することで、端板の内面と天井板の内面との間において、第3の支持棒がつっかえ棒(支え棒)として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板及び天板)の変形を抑制することができる。
【0054】
また、上記構成とされた第3の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹む変形をした際、端板の変形による力を第3の支持棒の一端を介して、第3の支持棒の他端と接続された天井板に伝達することが可能となる。
このとき、第3の支持棒の一端よりも外車室の横方向他方側に第3の支持棒の他端が配置されているため、天井板に伝えられる力は、外車室の横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、湾曲板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0055】
したがって、天井板に伝えられる力の上成分により、外車室の外側の圧力による天井板の凹む変形を抑制することができる。
また、排気口を介して外車室内の蒸気を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を、天井板に伝えられる力の横成分により弱めることができる。
【0056】
つまり、上記構成とされた第3の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0057】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第4の支持棒を備え、前記第4の支持棒の一端は、前記端板の上半分の内面のうち、前記軸線よりも前記横方向他方側の面と接続されており、前記第4の支持棒の他端は、軸線方向視した状態において、該第4の支持棒が前記外車室の上下方向に対して平行となるように、
前記第4の支持棒の一端よりも上方に位置する前記湾曲板の内面と接続されていてもよい。
【0058】
このように、上記構成とされた第4の支持棒を有することで、端板の内面と湾曲板の内面との間において、第4の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、端板及び湾曲板)の変形を抑制することができる。
【0059】
また、上記構成とされた第4の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、端板が凹む変形をした際、端板の変形による力を第4の支持棒を介して、湾曲板の上部に伝達することが可能となる。
このとき、軸線方向視した状態において、外車室の上下方向に対して平行となるように第4の支持棒が配置されているため、湾曲板に伝えられる力は、軸線方向に平行な方向に働く横成分と、湾曲板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0060】
したがって、第4の支持棒が湾曲板に伝達する力には、横方向他方側から横方向一方側に向う方向に働く成分(外車室及び内車室を排気口側に移動させる成分)が含まれていない。これにより、第4の支持棒を設けることに起因する外車室、及び内車室の排気口側への変位(横方向の変位)を抑制することができる。
【0061】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室は、前記湾曲板と対向するとともに、前記横方向一方側に配置された前記天井板の端、前記横方向一方側に配置された前記底板の端、及び前記端板と接続された側板をさらに有し、前記外車室内に設けられ、一方向に延在する第5の支持棒を備え、前記第5の支持棒の一端は、前記側板の内面と接続されており、前記第5の支持棒の他端は、該第5の支持棒の一端よりも前記横方向他方側に位置する前記天井板の内面と接続されていてもよい。
【0062】
このように、上記構成とされた第5の支持棒を有することで、側板の内面と天井板の内面との間において、第5の支持棒がつっかえ棒として機能するため、内部が真空状態とされた外車室(具体的には、側板及び天井板)の変形を抑制することができる。
【0063】
また、上記構成とされた第5の支持棒を有することで、外車室内よりも高い圧力とされた外車室の外側の圧力により、側板が湾曲板側に凹むように変形した際、側板の変形による力を第5の支持棒の一端を介して、第5の支持棒の他端と接続された天井板に伝達することが可能となる。
このとき、天井板に伝えられる力は、外車室の横方向一方側から横方向他方側に向かう方向に働く横成分と、天井板を上方に押し上げる方向に働く上成分と、を含むことになる。
【0064】
したがって、天井板に伝えられる力の上成分により、外車室の外側の圧力による天井板の凹む変形を抑制することができる。
また、排気口を介して外車室内の蒸気を排気する際に発生する力(具体的には、外車室の横方向他方側から横方向一方側に向う方向に外車室及び内車室を移動させようとする力)を、天井板に伝えられる力の横成分により弱めることができる。
【0065】
つまり、上記構成とされた第5の支持棒を有することで、外車室の変形を抑制した上で、外車室、及び内車室が排気口に向かう横方向に変位することを抑制できる。
【0066】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記外車室は、前記軸線と交差する方向において前記排気口と対向する側板を有し、前記排気口は、前記軸線方向に2つ設けられており、前記側板は、2つの前記排気口の間に配置されていてもよい。
【0067】
このように、ロータの軸線方向において、内車室を挟んで対向するように2つの端板を配置してもよい。
【0068】
また、上記本発明の一態様に係る蒸気タービンシステムにおいて、前記排気口は、前記軸線方向に2つ設けられており、前記側板は、2つの前記排気口の間に配置されていてもよい。
【0069】
このように、ロータの軸線方向に2つの排気口を設けて、2つの排気口の間に側板を配置させてもよい。