(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板は、前記第1のダイと、前記ヒートスプレッダの端部と、前記基板に結合され且つ前記第1のダイ、前記複数の第2のダイ、前記ヒートスプレッダ、および前記バリアを囲むように構成された蓋とをさらに支持する、請求項6に記載の装置。
前記第2のダイ、前記第1の熱バリアおよび前記第2の熱バリア、ならびに、前記第1のヒートスプレッダおよび前記第2のヒートスプレッダの一部分は、前記基板上に形成されている、請求項11に記載の装置。
前記第1の熱バリアおよび前記第2の熱バリアの端部、並びに、前記第1のヒートスプレッダおよび前記第2のヒートスプレッダの端部は、前記基板に結合されている、請求項12に記載の装置。
前記第1の熱バリアおよび前記第2の熱バリア、並びに、前記第1のヒートスプレッダおよび前記第2のヒートスプレッダは、スタック状に配置された前記複数の第1のダイの最上部と高さが釣り合っている、請求項11に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0005】
パッケージされた半導体ダイのための内部熱拡散のための装置および方法が本明細書で開示される。特定の詳細は、本開示の実施形態の十分な理解を提供するために以下に記載される。しかしながら、本開示の実施形態がこれらの特定の詳細なしに実施され得ることは、当業者には明らかであろう。さらに、本明細書に記載される本開示の特定の実施形態は、例として提供され、本開示の範囲をこれらの特定の実施形態に限定するために使用されるべきではない。他の例では、周知の回路、制御信号、タイミングプロトコル、およびソフトウェア動作は、不必要に不明瞭に開示することを、避けるために詳細に示されていない。
【0006】
半導体デバイスの熱管理は、ますます関心が高まっており、部分的には、デバイスサイズと電力消費の組み合わせに起因するものである。例えば、複数のインタフェースを含み得る一緒にパッケージングされた複数のダイなど(例えば、ダイスタック)、他の要因もまた、熱の懸念に寄与し得、これは熱除去の欠陥に寄与し得る。高い動作レベルでは、例えば、積層されたダイによって生成される全体の熱が増加することになり、積層されたダイが熱伝導に悪影響を及ぼし、ダイスタックの動作環境の温度を増加させ得る。例えば、積層されたダイは、パッケージの外表面に熱が到達して放散される前に、それを通して熱を移動させる必要があり得る複数のインタフェースに起因して、熱除去が難しい構成を示し得る。さらに、ダイのパッケージング処理および/またはパッケージングの材料に起因しても、熱除去は制限され得る。熱がダイスタックから効率的に除去されない場合、積層された1つまたは複数のダイは、それらの規定の最大動作温度の限界を超える温度に曝され得る。
【0007】
加えて、パッケージング処理およびパッケージングの材料が、さらに放熱を悪くし得る。例えば、パッケージング処理に含まれる1つまたは複数の材料は、パッケージング処理の期間中、望ましい場所から望ましくない場所に移動(例えば、流出)し得る。1つまたは複数の材料の流出は、例えば、粘性などのそれらの材料の物理的特性に起因し得、また更には、パッケージされたダイスタック内の小さなフィーチャが誘発し得る毛管現象に起因し得る。1つまたは複数の材料は、また、比較的低い熱導体であるものとして特徴付けられ得る。それゆえ、望ましくない場所に流出する1つまたは複数の材料と、それらの材料の比較的低い熱伝導率との組み合わせが、パッケージングされた半導体ダイスタックの全体の放熱を低減し得る。
【0008】
図1は、ダイスタック100の例示的な図である。ダイスタック100は、ダイ102および複数のダイ104を含む。
図1に描かれたダイの数は、例示目的のみであり、任意の数のダイが本開示の範囲内に入る。説明目的で、ダイスタック100はまた、アンダーフィル材料106を含み、アンダーフィル材料106は、1つまたは複数のパッケージング処理工程の期間中に形成されていてよい。ダイスタック100は、パッケージされたダイスタックまたは部分的にパッケージされているダイスタックを表し得、ダイスタック100は、パッケージされたダイスタックに関連する1つまたは複数の潜在的な問題を説明するために使用され得る。議論されることになる部分的にパッケージされたダイスタック100の態様を不明瞭にしないために、追加のパッケージング材料は示されていない。追加のパッケージングの態様は、
図2、
図3、
図4および/または
図5に示され得、以下にさらに詳細に議論されるであろう。
【0009】
ダイ102および複数のダイ104は、任意の半導体ダイであり得る。例えば、ダイ102はロジックダイであってよく、複数のダイ104は、揮発性メモリダイ、不揮発性メモリダイ、または、それらの組み合わせなどのデータを記憶するためのメモリ回路を有するメモリダイであってよい。ダイ102および複数のダイ104は、1つまたは複数の製造工程の期間中に形成された1つまたは複数の金属ボンド(図示せず)を介して、電気的および物理的に互いに結合され得る。1つまたは複数の製造工程は、半導体ダイの処理工程と、パッケージング製造工程との組み合わせであってよい。例えば、ダイ102,104のそれぞれは、ダイ102,104の上面および/または底面に形成された1つまたは複数のボンディングパッドサイトを有し得る。スタック内のダイが、上側および/または下側にある隣接するダイに結合され得るように、1つまたは複数のボンディングパッドサイト上に1つまたは複数の金属ボンドが形成される。いくつかの実施形態では、ダイ102,104は、ダイ102,104のそれぞれに形成されるシリコン貫通ビア(TSV)によって電気的に結合され得る。金属ボンドが形成された後、ダイ102および104の各々は、約30〜50ミクロンだけ隣接するダイから分離され得、例えば、ダイ間に隙間が生じ得る。例えば、ボンドの形成後、ダイ102とダイ104Aとの間の空間は、約30ミクロンであり得る。ダイ102,104の各々の間の空間は、例えば、ダイスタック100のダイを結合する金属ボンドのサイズに少なくとも部分的には起因し得る。しかしながら、空間が生じる原因および/または空間の寸法は、本開示の態様を限定するものではない。
【0010】
アンダーフィル材料106は、硬化したときに、例えば、ダイスタック100に構造的支持を提供し得る高粘度材料であり得る。いくつかの実施形態では、アンダーフィル材料106は、ダイスタック100に放熱経路も提供し得る。アンダーフィル材料106の熱伝導率は、例えば、空気よりも大きくてよい。アンダーフィル材料106は、1つまたは複数のパッケージング処理工程の期間中に適用(塗布)され、形成され得る。例えば、アンダーフィル材料106は、複数のダイ104の垂直側面に沿って、またはその垂直側面の上に、並びに、その少なくとも一部は、ダイ102の上へと吐出され得、そして、アンダーフィル材料106が浸透し、ダイ102,104の間の空間を充填できるように1つまたは複数の処理に曝され得る。例えば、アンダーフィル材料106は、毛管効果によってダイ102,104の間の空間を充填し得る。後続の加熱工程は、アンダーフィル材料106を硬化させるために使用され得る。
【0011】
しかしながら、アンダーフィル材料106は、場合によっては、ダイ102,104の間の空間からウィッキングして出てきて(wick out:毛管現象で出てきて)(例えば、染み出るまたは溢れ出る)、ダイ104の底部およびダイ102の少なくとも一部の上に蓄積(pool:プール)し得る。アンダーフィル材料106のウィッキング(wicking:毛管作用による移動)および蓄積は、アンダーフィル材料106のフィレット110の形成を導き得る。ウィッキングおよび蓄積(例えば、フィレット110の形成)は、例えば、アンダーフィル材料106の適用(application)と硬化工程との間に生じ得る。このウィッキングおよび蓄積は、アンダーフィル材料106の低粘度に起因し得、アンダーフィル材料106は、重力および表面張力によってダイ102,104の間からウィッキングして出てくる傾向があり得る。このように、アンダーフィル材料106が隣接するダイ102,104の間からウィッキングし始めると、フィレット110は、1つまたは複数のダイ104の周りに、およびダイ102の少なくとも一部の上に形成し始め得る。フィレット110内のアンダーフィル材料106の量は、処理の期間中に存在するまたは吐出されるアンダーフィル材料106の体積に基づいて自己制限され得る。存在するアンダーフィル材料106の体積は、一部分においては、ダイスタックの高さ(例えば、複数のダイ104内のダイの数)に基づき得る。例えば、フィレット110が形成し始め、アンダーフィル材料がウィッキングしているダイの間の空間に到達すると、それらの空間からのウィッキングが減少または停止し得る。例えば、8ダイまたは12ダイなど、ダイの数がより多いダイスタックの場合、より大きい体積のアンダーフィル材料106がウィッキングおよび蓄積し得、また、形成するフィレット110と、ダイスタックの上方のダイとの間により大きな垂直距離があり得るので、ウィッキングおよび蓄積は、より顕著になり得、これは、より大きなフィルタを導き得る。アンダーフィル材料106のウィッキングおよび蓄積は、いくつかの実施形態では、放熱とパッケージングの1つまたは複数の懸念をもたらし得る。
【0012】
1つの懸念は、1つまたは複数のダイ102,104の間に空洞が形成され得ることである。例えば、アンダーフィル材料106がダイ104Cと104Dとの間からウィッキングして出てきはじめると、アンダーフィル材料106のウィッキングは、ダイ104Cと104Dの間に空洞108の形成を引き起こし得る。空洞108の数およびサイズは、アンダーフィル材料106の蓄積量に関係し得、ダイスタック100内のダイの数に基づいて、例えば増加するまたは減少するなど影響され得る。例えば、ダイスタック100が8つのダイ104を含む場合、プー
ル内のアンダーフィル材料106の量が増加する間に、ダイスタック内の上方のダイの間のアンダーフィル材料106は、より大きな、および/またはより多くの空洞を負担し得る。空洞108は、隣接するダイの間の熱伝達が、アンダーフィル材料106がとどまる領域よりも小さくなり得る領域を形成し得、これは、ダイスタック100からの全体的な放熱の減少および/または空洞108の下部または上にあるダイ104内のホットスポットの形成を導き得る。この放熱の減少は、空洞の熱伝導率(例えば、空気の熱伝導率)がアンダーフィル材料106の熱伝導率よりも小さいことに起因し得、さらに空洞108の境界におけるインタフェースに起因し得る。これらの空洞108は、放熱の低減およびダイ温度の増加を導き得る。
【0013】
この懸念は、ダイスタック100の高さによっても引き起こされ得る。例えば、ダイスタックの上部のダイ(例えば、ダイ104Cとダイ104D)の間の空間へとウィッキングされるにはアンダーフィル材料106に対してダイスタック100が高すぎる場合、ダイの間の空洞は、空間を充填するアンダーフィル材料の不足に起因し得る。アンダーフィル材料106は、アンダーフィル材料106の表面張力が、アンダーフィル材料106を上部ダイまで引き上げて、その後、上部のダイとその下のダイとの間の空間へと引くのに十分強くはないため、上部ダイの間の空間にウィッキングしない可能性がある。
【0014】
第2の懸念は、例えば、キャップなどのコンフォーマルなパッケージングの蓋などの周囲のヒートシンクまたは熱伝達構成要素へのダイ102からの熱伝達の減少であり得る。例えば、プー
ルは、プー
ルの下にあるダイ102の領域からの熱伝達を低減し得る。プー
ルの下の領域からの熱伝達の減少は、アンダーフィル材料106の熱伝導率が低いこととともに、アンダーフィル材料106の体積が大きいことに起因し得る。その結果、ダイ102からの熱伝達の減少が起こり得る。さらに、アンダーフィル材料106のプー
ルは、他のパッケージング構成要素の配置を妨げることもあり得る。例えば、コンフォーマルな蓋(図示せず)の配置は、プー
ルによって行なわれ得る。コンフォーマルな蓋は、いくつかの実施形態では、高い熱伝導率を有する材料から形成され得、蓋の内側表面は、熱が伝搬してヒートスプレッダに到達するようにするために必要となる距離を低減するために、ダイ102の最上部のごく近傍(例えば、50ミクロン以内)に来るように、および、複数のダイ104の側面に来るように、配置され得る。しかしながら、プー
ルが、コンフォーマルな蓋とダイ102,104との間の距離を増加させる場合、熱が伝播するために必要となる距離が増加し、ダイスタック100の温度の上昇を導き得る。
【0015】
動作中、ダイスタック100は、ダイ102,104の様々な回路の動作に起因して発熱し得る。ある場合には、ホットスポットがダイスタック100の1つまたは複数のダイに形成され得る。例えば、ホットスポットは、ダイ104Aの下のダイ102に発生し得る。ダイ104Aの下のダイ102の領域に発生するホットスポットは、ダイ104Aからの熱伝達をさらに制限し得る。放熱のために、ダイ102内で発生した熱は、ダイ102を通って、およびアンダーフィル材料106のプー
ルを通って、ヒートスプレッダ(図示せず)などのパッケージの放熱構成要素へと横方向に伝搬し得る。しかしながら、アンダーフィル材料106の熱伝導率が低いため、熱の横方向の伝播が低減され得、これはダイスタック100の加熱の増加を導き得る。さらに、ダイ102内で発生した熱は、下にある基板(図示せず)に伝播し得、他のパッケージング構成要素に下方におよび/または横方向に流れ得る。ある場合には、ダイ102および104Aが曝される熱は、それらのダイのそれぞれの推奨される最大動作温度よりも高くなり得る。
【0016】
蓄積を制限し、熱拡散を改善するための潜在的な解決策は、例えば、アンダーフィル材料106に対するバリアを含むことであり得、バリアはパッケージングの蓋への熱の経路を提供する。バリアは、ダイ104の側面の周りに形成されてよく、例えば、アンダーフィル材料106のウィッキングまたは過剰ウィッキングに対するダムを形成し得る。このように、バリアは、アンダーフィル材料106のウィッキングおよび蓄積の量を省くまたは低減し得る。さらに、バリアがダイ102,104に密接または近接しているので、ダイ102,104の放熱が改善され得、これはダイスタック100の全体的な放熱および熱性能を改善し得る。
【0017】
図2は、本開示の一実施形態に係るパッケージされたダイスタック200の平面図の例示的な図である。パッケージされたダイスタック200は、基板202と、ダイ204と、複数のダイ206と、1つまたは複数のヒートスプレッダ208と、1つまたは複数のバリア210とを含む。
図2に示された構成要素の寸法は、縮尺通りではなく、例示的な目的のみのものである。パッケージされたダイスタック200の提示は、明確にするために、いくつかのパッケージングの構成要素を省略している。例えば、基板202、ダイ204、複数のダイ206、1つまたは複数のヒートスプレッダ208、および1つまたは複数のバリア210の関係が、明確に示されるように、例えば、蓋、アンダーフィル材料、および熱界面材料は、
図2に示されていない。ヒートスプレッダ208およびバリア210は、
図1のアンダーフィル材料106などのアンダーフィル材料に対するダムを提供し得る。ヒートスプレッダ208およびバリア210は、パッケージされたダイスタック200から蓋(図示せず)への改善された熱伝達経路をさらに提供し得る。
【0018】
ダイ204は、複数のダイ206に対するロジックダイであり得る。複数のダイ206は、1つまたは複数のメモリダイ(例えば、4、8、または12のメモリダイ)を含み得る。さらに、ダイ204および206は、ダイ102および106と同様に、機械的および電気的に結合され得る。例えば、ダイ204および複数のダイ206は、金属ボンドによって電気的および機械的に結合され得る。金属ボンドは、例えば、ダイ間の空間など、ダイを分離させ得、空間はアンダーフィル材料(図示せず)で充填され得る。いくつかの実施形態では、ダイ204は、複数のダイ206のそれぞれよりも大きくてよい。例えば、ダイ204は、ダイ204の一部または領域が露出されるように、および複数のダイ206によって覆われないように、1方向,2方向,3方向または4方向に複数のダイ206を越えて延在し得る。複数のダイ206を越えて延在するダイ204の部分は、本明細書ではポーチ212と呼ばれ得る。
【0019】
ヒートスプレッダ208は、ダイ204の露出部分を覆って(例えば、ポーチ212を覆って)形成され得、銅などの比較的高い熱伝導率を有する金属材料または非金属材料から形成され得る。例えば、銅の熱伝導率は25℃で〜395W/mKである。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ208は、ダイ204の露出した部分を覆って、かつ、複数のダイ206の隣に構造を形成するように、互いに重なりあって配置されたラウンドワイヤまたはリボンワイヤなどのワイヤのスタックから形成され得る。例えば、ワイヤの層は、ダイ204のポーチ
212を覆って形成されてよく、それに続く複数のワイヤの層が形成し、所望の高さまでヒートスプレッダ208が積み上げられてよい。いくつかの実施形態では、所望の高さは、複数のダイ206の最上部の高さに釣り合う(同じ高さ)ものとしてよい。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ208は、基板202に結合されてよく、結合を助けるために金属層でコーティングされていてもよい。ヒートスプレッダ208は、パッケージされたダイスタック200に改善された熱経路を提供し得る。例えば、ヒートスプレッダ208は、ダイ204のポーチ212からパッケージングの蓋(図示せず)への熱経路を提供し得る。
【0020】
バリア210は、比較的高い熱伝導率を有する金属材料または非金属材料から形成され得る。例えば、バリア210は、ラウンドワイヤまたはリボンワイヤなどのワイヤから形成され得る。バリア210は、パッケージされたダイスタック200の改善された放熱を提供し得る。例えば、バリア210は、少なくともダイ204で発生する熱に対する熱伝達経路を改善し得る。改善された熱伝達経路は、基板202からパッケージングの蓋(図示せず)への熱伝達経路を提供し得る。いくつかの実施形態では、基板202からバリア210へ伝播する熱は、ダイ204に由来してよい。例えば、ダイ204からの熱は、基板202を介してバリア210に伝播する前に、基板202へと下方に伝搬し得る。
【0021】
さらに、ヒートスプレッダ208およびバリア210は、パッケージング処理の期間中に適用されるアンダーフィル材料に対するダムとして働き得る。例えば、ダイスタック200(例えば、ダイ204、および複数のダイ206)のパッケージングの期間中、ヒートスプレッダ208は、ダイ204の露出領域(例えば、ポーチ212などのポーチ領域)を覆って、並びに複数のダイ206の隣にまたは隣接して形成され得、バリア210は、アンダーフィル材料が適用される前に複数のダイ206に隣接し得る。このようにして、ヒートスプレッダ208およびバリア210は、ダイ204と複数のダイ206との間の空間からウィッキングして出てくるアンダーフィル材料の量、およびダイ204の一部上および基板202上の複数のダイ206のベースの周りに蓄積されるアンダーフィル材料の量を抑止または低減し得る。
【0022】
パッケージング処理の期間中、アンダーフィル材料は、ダイスタックが形成された後で、並びにヒートスプレッダ208およびバリア210の形成または配置後に、ダイスタック200に適用され得る。アンダーフィル材料を適用する前に、複数のダイ206の周りにヒートスプレッダ208およびバリア210を配置することにより、アンダーフィル材料のウィッキングおよび蓄積が低減または排除され得る。例えば、アンダーフィル材料がヒートスプレッダ208およびバリア210内に収容され得るように、アンダーフィル材料は、複数のダイ206の縁の周りに適用され得る。次いで、アンダーフィル材料を有するダイスタック200は、アンダーフィル材料が硬化する(例えば、固まる)ように、熱処理に曝され得る。硬化したアンダーフィル材料は、ダイスタックに構造的完全性を提供し得、硬化したアンダーフィル材料は、ダイスタックと接触し、空気よりも良好な熱伝導体であるので、熱伝達もわずかに改善し得る。
図2は、ヒートスプレッダとバリア210との間のギャップを示しており(例えば、それらは結合されていない)が、この態様は限定的ではなく、他の実施形態は、複数のダイスタックの周りに連続的なループで形成された金属ワイヤを含み得、このワイヤの連続的なループは、ヒートスプレッダ208およびバリア210を形成する。
【0023】
図3A〜
図3Dは、本開示の一実施形態に係るパッケージされたダイスタック300の側面図および断面図を例示する図である。
図3A〜
図3Dに示された例示的な図は、本明細書に開示された様々な特徴を不明瞭にせず、本開示を明確にするのを助けるために、いくつかのパッケージングの構成要素を省略している。例えば、本開示の態様を不明瞭にしないように、パッケージングの蓋、アンダーフィル材料、および熱界面材料は省略される。パッケージされたダイスタック300は、
図2に示されるパッケージされたダイスタック200の一例であり得る。
図3A〜3Dのパッケージされたダイスタック300は、基板302、ダイ304および複数のダイ306、並びにヒートスプレッダ308を含む。ヒートスプレッダ308は、ダイ304および複数のダイ306からの改善された熱伝達経路と、
図1で議論されるアンダーフィルのウィッキングおよび蓄積のためのダムを提供し得る。
【0024】
図3Aは、
図2に示す方向Aに沿って見るパッケージされたダイスタック300の側面図である。基板302は、パッケージングの基板であってよく、例えば繊維ガラスなどの有機材料、および例えば銅などの金属の多数の層から形成されてよい。有機材料および銅の層は、基板302の底面から基板の上面まで導電性経路を提供するように形成され得、ここで、例えばダイ304は基板302の上面に結合され得る。基板302の底面は、例えば、パッケージされたダイスタック300を回路基板に結合することを可能にし、およびホストシステムとパッケージングされたダイスタック300との間の通信経路を可能にする金属ボンディングパッドを含み得る。
【0025】
ダイ304は、例えば、ロジックダイまたはチップ上のシステムであってよく、ダイ304の底面において基板302の上面に結合されてよい。ダイ
304の上面には、複数のダイ306が配置されてよい。ダイを結合する金属ボンドを形成するために、複数のダイ306の底部のダイは、圧縮結合処理を用いて、ダイ304の上面に結合され得る。残りのダイは、同様の処理を使用して結合され得る。複数のダイ306は、メモリダイ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせであってよく、TSVを介してダイ304と通信してよい。
【0026】
ダイ304は、1つ、2つ、3つ、または4つの側に複数のダイ306を越えて延在し得る。このように、ダイ306を越えて延在するダイ304の領域は、その上面が露出されていてよい。
図3Aは、例示目的のみで、片側のみを示す。ダイ306を越えて延在するダイ304の領域または部分は、ポーチ領域と呼ばれ得る。いくつかの実施形態では、ポーチ領域は、ダイ304が動作を実行しているときに熱を発生し得、これは放散される必要があり得る。上述したように、アンダーフィル材料がポーチ領域に蓄積すると、熱の放散が妨げられ得る。ポーチ領域を覆って形成され、ポーチ領域と接触し得るヒートスプレッダ308は、ポーチ領域上に蓄積するアンダーフィル材料に対する改善された熱伝達経路および/またはダムを提供し得る。
【0027】
ヒートスプレッダ308は、例えば、銅などのラウンド金属ワイヤのいくつかの層から形成され得、ワイヤの両端において基板302に結合され得る。例えば、ヒートスプレッダ308Aなどのヒートスプレッダ308の第1の層は、一方の端部で基板302に結合され、ダイ304のポーチ領域を覆って延在し、ダイ304の他方の側で基板302に結合され得る。例えば、層308A、層308B、および層308Cなどの各層を形成するための追加のワイヤに対してこれらの工程は繰り返し実行され得、ヒートスプレッダ308が、複数のダイ306の上部とほぼ同じ高さになるように、複数の層が、互いに重ねて形成され得る。
図3Aは3つの層のみを示し、ヒートスプレッダ308はダイ306の最上部
よりも下側にあるが、示された構成要素の相対的な数およびサイズは限定的なものではなく、説明のためにのみ示される。
【0028】
図3Bは、
図2に示される線A’−A’’に沿って切り取られた、パッケージされたダイスタック300の断面図を示す。
図3Bの断面図は、ヒートスプレッダ308の形成と、ヒートスプレッダ308の個々のワイヤが、例えばダイ304のポーチ312などのポーチ領域を覆って、他のワイヤとの関係で、どのようにして配置され得るのかの例示的な配置を示す。ヒートスプレッダ308を形成するワイヤは、ポーチを覆って形成され得る。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ308は、複数のダイ306の側面に隣接し得る。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ308は50ミクロン〜200ミクロンであり得、例えば、複数のダイ306から間に形成される。ヒートスプレッダ308は、複数のダイ306の間からウィッキングして出てき得、ダイ304のポーチ領域上に蓄積し得るアンダーフィル材料(図示せず)の量を制限し得る。
【0029】
図3Cは、
図2に示す方向Bに沿って見るパッケージされたダイスタック300の側面図である。
図3Cの図は、基板302、バリア310およびダイ306を示す。
図3Cでは、バリア310の下にはダイ304の部分がない。このように、バリア310は、基板302上に形成されてもよい。例えば、層310Aは、基板302上に最初に形成され得る。層310Aは、例えば、銅などのラウンド金属ワイヤから形成され得、一端が基板302に結合されており、ワイヤの長さは基板302の表面の一部に沿って延在しており、次いで、他端で結合される。いくつかの実施形態では、第1の層310Aは、ダイ304の長さを延ばし得る。層310Bなどの第2の層は、バリア310の全ての層が形成されるまで、第1の層310Aなどを覆って形成され得る。バリア310は、ダイスタック300の隣接するダイ間に配置されたアンダーフィル材料(図示せず)に対するダムを提供し得、さらに、基板302からパッケージングの蓋(図示せず)への改善された熱伝導経路を提供し得る。
【0030】
図3Dは、
図2に示される線B’−B’’に沿って切り取られたパッケージされたダイスタック300の断面図を示す。
図3Dの断面図は、バリア310の形成と、バリア310の個々のワイヤの配置例を示す。バリア310を形成するワイヤは、基板上に形成され得る。いくつかの実施形態では、バリア310は、ダイスタック300の側面に隣接するように配置され得る。いくつかの実施形態では、バリア310は、例えば、ダイ304および複数のダイ306から50ミクロン〜200ミクロンであり得る。バリア310は、複数のダイスタック300の間からウィッキングして出てきて、基板302上に蓄積し得るアンダーフィル材料(図示せず)の量を制限し得る。
【0031】
パッケージされたダイスタック300は、ヒートスプレッダ308およびバリア310から利益を受け得る。例えば、ヒートスプレッダ308およびバリア310は、ダイ304および基板302からパッケージングの蓋への熱伝達経路を提供することによって、パッケージされたダイスタック300の放熱を改善させ得る。さらに、ヒートスプレッダ308およびバリア310は、ダイ304および基板302上に蓄積するアンダーフィル材料の量を低減し得る。
【0032】
図4A〜
図4Dは、本開示の一実施形態に係るパッケージされたダイスタック400の側面図および断面図を例示する図である。
図4A〜
図4Dに示す例示的な図は、本明細書に開示された様々な特徴を不明瞭にせず、本開示を明確にするのを助けるために、いくつかのパッケージングの構成要素を省略している。例えば、本開示の態様を不明瞭にしないように、パッケージングの蓋、アンダーフィル材料、および熱界面材料は省略される。パッケージされたダイスタック400は、
図2に示されるパッケージされたダイスタック200の一例であり得る。
図4A〜
図4Dのパッケージされたダイスタック400は、基板402、ダイ404および複数のダイ406、ヒートスプレッダ408、並びにバリア410を含む。ヒートスプレッダ408およびバリア410は、ダイ404および複数のダイ406からの改善された熱伝達経路と、
図1で議論されるアンダーフィルのウィッキングおよび蓄積のためのダムをまとめて提供し得る。
【0033】
図4Aないし
図4Dに示す構成要素は、
図3Aないし
図3Dに関して論じた構成要素と同様であってよい。したがって、簡潔にするために、詳細な記載は省略する。例えば、基板402、ダイ404、および複数のダイ404の詳細な記載は省略する。
【0034】
図4Aは、
図2に示す方向Aに沿って見るパッケージされたダイスタック300の側面図である。ヒートスプレッダ408は、例えば、銅から作られた平らな金属ワイヤ(例えば、リボンワイヤ)のいくつかの層から形成され得る。リボンワイヤは、両端において基板402に結合され得る。例えば、ヒートスプレッダ408の第1の層(例えば、408A)は、一端で基板402に結合され、ダイ404のポーチ領域を覆って延在し、それから、ダイ404の他方の側で基板402に結合され得る。例えば、層408A、層408B、および層408Cなどの各層を形成するための追加のワイヤに対してこれらの工程は繰り返され得、ヒートスプレッダ408が複数のダイ406の上部とほぼ同じ高さになるように、複数の層が互いに重ねて形成され得る。
図4Aは3つの層のみを示し、ヒートスプレッダ408はダイ406の最上部
よりも下側にあるが、示された構成要素の相対的な数およびサイズは限定的なものではなく、説明のためにのみ示される。
【0035】
図4Bは、
図2に示される線A’−A’’に沿って切り出されたパッケージされたダイスタック400の断面図を示す。
図4Bの断面図は、ヒートスプレッダ408の形成と、ヒートスプレッダ408の個々のワイヤがダイ404のポーチ412を覆って、かつ、他のワイヤに対して、どのように配置され得るかの例示的な配置とを示す。ヒートスプレッダ408を形成するワイヤは、ポーチを覆って形成され得る。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ408は、複数のダイ406の側面に隣接し得る。いくつかの実施形態では、ヒートスプレッダ408は、例えば、複数のダイ406から、50〜200ミクロンであってよい。ヒートスプレッダ408は、複数のダイ406の間からウィッキングして出てき得、ダイ404のポーチ領域上に蓄積し得るアンダーフィル材料(図示せず)の量を制限し得る。
【0036】
図4Cは、
図2に示す方向Bに沿って見るパッケージされたダイスタック400の側面図である。
図4Cの図は、基板402、バリア410およびダイ406を示す。
図3Cでは、バリア310の下にダイ404の部分がない。したがって、バリア410は、基板402上に形成され得る。例えば、層410Aは、基板402上に最初に形成され得る。層410Aは、平坦な金属ワイヤ(例えば、リボンワイヤ)から形成され得、例えば、銅から形成され得る。第1の層410Aは、一端において基板
402に結合され得、ワイヤの長さは基板402の表面の一部に沿って延在し、次いで、他端において結合される。いくつかの実施形態では、第1の層410Aは、ダイ404の長さを延ばし得る。層410Bなどの第2の層は、バリア410の全ての層が形成されるまで、第1の層410Aなどを覆って形成され得る。バリア410は、ダイスタック400の隣接するダイ間に配置されたアンダーフィル材料(図示せず)に対するダムを提供し得、さらに、基板402からパッケージングの蓋(図示せず)への改善された熱伝導経路を提供し得る。
【0037】
図4Dは、
図2に示される線B’−B’’に沿って切り出されたパッケージされたダイスタック400の断面図を示す。
図4Dの断面図は、バリア410の形成と、バリア410の個々のワイヤがどのように配置されるかの例を示す。ダイ404およびダイ406の縁は、ほぼ整列している。バリア410を形成するワイヤは、基板上に形成され得る。いくつかの実施形態では、バリア410は、ダイ404および複数のダイ406に隣接し得る。いくつかの実施形態では、バリア410は、例えば、ダイ404および複数のダイ406から、50〜200ミクロンであり得る。バリア410は、ダイスタック400にバリア410が近接することに基づいて、複数のダイスタック400の間からウィッキングして出てきて、基板402上に蓄積し得るアンダーフィル材料(図示せず)の量を制限し得る。
【0038】
パッケージされたダイスタック400は、ヒートスプレッダ408およびバリア410から利益を受け得る。例えば、ヒートスプレッダ408およびバリア410は、ダイ404および基板402からパッケージングの蓋への熱伝達経路を提供することによって、パッケージされたダイスタック400の放熱を改善させ得る。さらに、ヒートスプレッダ408およびバリア410は、ダイ404および基板402上に蓄積するアンダーフィル材料の量を低減し得る。
【0039】
図5は、本開示の一実施形態に係るパッケージされたダイスタック500の例示的な図である。パッケージされたダイスタック500は、基板502、ダイ504、複数のダイ506、およびヒートスプレッダ508を含み得る。
図5に示す要素の多くは、先に説明した要素と同様であり、簡潔さのために詳細には論じない。例えば、基板502、ダイ504、および複数のダイ506は、基板202、ダイ204、および複数のダイ206など、
図2に関して論じた構成要素と同様であってよい。
図5に関して、ヒートスプレッダ508は、複数のダイ506の周囲に配置され得、かつ、ダイ504のポーチ領域510上に配置され得る。ヒートスプレッダ508は、少なくともダイ504に、改善された放熱経路を提供し得、さらに、パッケージされたダイスタック500のためのアンダーフィルバリアを提供し得る。
【0040】
ヒートスプレッダ508は、複数のダイ506の周りにループ状に形成される連続した長さのワイヤから形成され得る。ヒートスプレッダ508は、ラウンドワイヤまたはリボンワイヤから形成され得る。いくつかの実施形態では、ワイヤは銅ワイヤであってよく、さもなければ、別のワイヤが使用されてもよい。連続ループは、複数のダイ506を越えて少なくとも1つの方向に延在するポーチ510上に置かれ得る(例えば、ポーチ510によって支持され得る)。
図5は、複数のダイ506を越えて2つの方向(例えば、上下)に延びるポーチ510を示しているが、ポーチはまた、3つまたは4つの方向で複数のダイ506を越えて延びてもよい。いくつかの実施形態では、ワイヤを複数のダイ206の周りにループさせながら、ヒートスプレッダ508の高さが複数のダイ506の高さと釣り合う(同じくらいになる)ように、ワイヤは積層され得る。さらに、ヒートスプレッダ508は、パッケージされたダイスタック500に含まれるアンダーフィル材料にダムを提供し得る。例えば、ヒートスプレッダ508は、アンダーフィル材料(図示せず)がウィッキングし、ポーチ510の上および複数のダイ506のベースの周りに蓄積する量を、ヒートスプレッダ508が制限するように、アンダーフィル材料がダイ504と複数のダイ506との間の空間に吐出される前に形成され得る。ヒートスプレッダ508は、本技術分野で知られている任意の手段によって、複数のダイ506の周りにループされてよく、ワイヤのループを形成する方法は、本開示の非限定的な態様である。
【0041】
基板502は、ヒートスプレッダ508を形成するワイヤに対する結合場所を提供するボンディングサイト512を含み得る。非限定的な例では、ワイヤがボンディングサイト512に結合され得、次いで、ワイヤが複数のダイ506の周りにループされてヒートスプレッダ508を形成し得る。一旦、ヒートスプレッダ508が形成される(例えば、ワイヤが複数のダイ506の周りに所望の回数だけループされる)と、ワイヤは、ループを完成し、ワイヤの他端を固定するために、ボンディングサイト512に結合され得る。ボンディングサイト512は、1つまたは複数の金属から形成され得、末端の表面は、金であり得る。
【0042】
ヒートスプレッダ508は、様々な方法で形成され得る。例えば、ヒートスプレッダ508を形成するために使用されるワイヤは、基板502(ダイ504および複数のダイ506を含む)が回転されてワイヤのループを形成する間、安定に保持され得る。このような実施形態では、基板はクランプまたは真空チャックによって保持され得る。別の例は、ワイヤボンディング装置が、例えば、複数のダイ506の周りにワイヤをループしてヒートスプレッダ508を形成している間、基板502(ダイ504および複数のダイ506を含む)が安定に保持されていることを含み得る。
【0043】
図6は、本開示の一実施形態に係るパッケージされたダイスタック600の例示的な図である。パッケージされたダイスタック600は、基板602と、ダイ604と、複数のダイ606と、1つまたは複数のヒートスプレッダ608と、1つまたは複数のバリア
610と、アンダーフィル材料612と、熱界面材料(TIM)614と、接着剤616と、蓋618とを含み得る。いくつかの実施形態では、パッケージされたダイスタック600は、メモリデバイスであってよいが、デバイスの種類は、本開示の非限定的な態様である。1つまたは複数のヒートスプレッダ608および1つまたは複数のバリア610は、アンダーフィル材料612の蓄積を削減または排除を介して、パッケージされたダイスタック600の熱性能を改善させ、ダイスタック600に改善された熱経路を提供し得る。
【0044】
基板602は、半導体パッケージングのための基板であってよい。基板602は、有機材料(例えば、樹脂、ガラス繊維など)の組み合わせから形成されてよく、また、非導電性であってよい。いくつかの実施形態では、基板602は、電気トレースの複数の層と、電気トレースの様々な層の間の電気的な接続のための貫通ビアとを含み得、貫通ビアは、ダイ604に電気的に接続するための1つまたは複数の接点(図示せず)で終端し得る。蓋618は、パッケージされたダイスタック600のカバーであってよく、パッケージされたダイスタック600の残りの構成要素を囲み得る。蓋618は、例えば、接着剤616によって基板602に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、蓋618は、周囲領域、或いは1つまたは複数のヒートシンク(図示せず)への放熱を促進し得る。
【0045】
TIM614は、複数のダイ606の最上部のダイ、ダイ604の露出領域、ヒートスプレッダ608およびバリア610、並びに、蓋618の間に形成され得る。TIM614は、ダイスタック600から蓋618への熱伝達を補助するために含まれ得、また、パッケージされたダイスタック600の他の構成要素への蓋618のマウント(例えば、取り付け)を補助してもよい。TIM614は、例えば、ダイスタック600にも追加の機械的な支持を提供し得る。TIM614は、例えば、インジウムまたは金などの金属充填剤を含んでも含まなくてもよいエポキシ材料であり得、これは熱伝導を改善させるために含まれ得る。TIM614の厚さは、20〜50ミクロンであってよく、これは製造処理および/またはパッケージング処理の通常の変動(normal variations)に依存し得る。
【0046】
非限定的な例では、複数のダイ606のそれぞれは、不揮発性または揮発性メモリダイなどのメモリダイであり得る。ダイ604は、インタフェースダイまたはロジックダイであり得る。複数のダイ206およびダイ204を含むダイのスタックは、貫通ビア相互接続(図示せず)によって相互接続され得、これはコマンドおよび/またはデータ信号がダイスタック内を伝播するための共通のバスであり得る。コマンドおよびデータ信号は、ホストによってダイのスタックへと外部から提供され得、それに応じてデータがホストに提供され得る。さらに、ダイ604は、1つまたは複数の外部構成要素からデータおよびコマンド信号を受信し得、それに応じて、データ/コマンド信号を複数のダイ606のターゲットダイ606に提供し得る。貫通ビア相互接続は、ダイ602,604のそれぞれの上側および/または下側に形成される1つまたは複数のボンディングパッド(図示せず)に接続され得る。さらに、ボンディングパッドは、パッケージされたダイスタック600の隣接するダイ間に金属ボンドを形成するための場所であり得、これは
図1を参照して上述した金属ボンドに類似している。
【0047】
ダイ604は、パッケージされたダイスタック600の底部のダイであり得、複数のダイ606を支持し得る。さらに、ダイ604,606の各々は、ダイを結合する金属ボンドに少なくとも部分的に起因して、隣接するダイ604,606から分離され得る。隣接するダイの間の空間は、アンダーフィル材料612で充填され得る。上述したように、ダイとアンダーフィル材料612との間の空間を充填することは、パッケージされたダイスタック600に構造的な支持を提供し得、また、放熱も提供し得る。
【0048】
図2から
図6に示されたダイスタックは、例示的な目的のみのものであり、限定的なものではない。スタック内のダイの数およびスタック内のダイの種類における全ての可能な変形形態は、本開示の範囲内にある。例えば、ダイ604と複数のダイ606の底部のダイとの間に、インターポーザダイが挿入され得、これはさらなる構造的安定性および熱に対する改善を提供し得る。
【0049】
前述のことから、本開示の特定の実施形態が例示目的で本明細書に記載されているが、本開示の精神および範囲から逸脱することなく様々な変更がなされ得ることが理解されるだろう。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を除いて限定されない。