特許第6884857号(P6884857)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6884857
(24)【登録日】2021年5月14日
(45)【発行日】2021年6月9日
(54)【発明の名称】フェニルアラニン類化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 209/86 20060101AFI20210531BHJP
   A61P 3/10 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 3/04 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 3/06 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 9/10 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 9/00 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 5/50 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 9/12 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20210531BHJP
   A61K 31/403 20060101ALN20210531BHJP
   A61P 3/00 20060101ALN20210531BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20210531BHJP
【FI】
   C07D209/86
   !A61P3/10
   !A61P3/04
   !A61P3/06
   !A61P9/10 101
   !A61P9/00
   !A61P5/50
   !A61P9/12
   !A61P43/00 111
   !A61K31/403
   !A61P3/00
   !C07B61/00 300
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-517775(P2019-517775)
(86)(22)【出願日】2017年9月27日
(65)【公表番号】特表2019-536746(P2019-536746A)
(43)【公表日】2019年12月19日
(86)【国際出願番号】CN2017103618
(87)【国際公開番号】WO2018059427
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2019年3月27日
(31)【優先権主張番号】201610855107.3
(32)【優先日】2016年9月27日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519108051
【氏名又は名称】シンセン チップスクリーン バイオサイエンセズ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルー,シエンピン
(72)【発明者】
【氏名】リー,チーピン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シアンホイ
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第1562970(CN,A)
【文献】 特表2006−519171(JP,A)
【文献】 LAN,Y. et al.,Synthesis of chiglitazar, a new insulin sensitizer,Zhongguo Xinyao Zazhi,2004年,Vol.13, No.8,p.718-720
【文献】 KUMAR,R. et al.,Synthesis and evaluation of N-acetyl-L-tyrosine based compounds as PPARα selective activators,European Journal of Medicinal Chemistry,2007年,Vol.42, No.4,p.503-510
【文献】 KUMAR,R. et al.,Synthesis, in vitro and in silico evaluation of L-tyrosine containing PPARα/γ dual agonists,Bioorganic & Medicinal Chemistry,2007年,Vol.15, No.3,p.1547-1555
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY/CASREACT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)化合物(I)を化合物(II)と反応させて化合物(III)を得るステップと、
【化1】

(b)化合物(III)を加水分解して化合物(IV)を得るステップと、
【化2】

(c)化合物(IV)を酸により酸性化し、2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸を得るステップと、
【化3】

を含む2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の製造方法であって、
反応ステップ(a)は、炭酸セシウムの存在下で、80〜120℃の反応温度で、トルエンを溶媒として行われる、製造方法
【請求項2】
反応ステップ(b)の加水分解は、塩基の存在下で行われる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
反応ステップ(b)の加水分解は、水酸化リチウムの存在下で行われる、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
反応ステップ(b)は、N,N−ジメチルホルムアミド及び水、又はテトラヒドロフラン及び水を溶媒として行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
反応ステップ(c)は、無機酸の存在下で行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
反応ステップ(c)は、塩酸の存在下で行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
反応ステップ(c)は、酢酸エチル及び水を溶媒として行われる、請求項1〜のいずれか1項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【相互参照】
【0001】
本願は、2016年09月27日に中国特許庁へ提出された、出願番号が201610855107.3、発明の名称が「フェニルアラニン類化合物の製造方法」である中国特許出願に基づき優先権を主張し、その全内容は、援用により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、医薬品化学の分野に属し、具体的には、フェニルアラニン類化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸は、代謝性疾患に対する治療及び予防的活性を有するフェニルアラニン類化合物であり、その化学構造式は、以下の通りである。
【化1】
【0004】
中国特許出願CN03126974.5及び米国特許出願US7,268,157には、いずれもその化合物の薬理活性を開示している。2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸は、PPAR−α、PPAR−γ及びPPAR−δを選択的に活性化する能力を持ち、例えば、糖尿病、高血圧、肥満、インスリン抵抗性、高トリグリセリド血症、高血糖症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心臓病などの代謝症候群に関連する疾患を治療するために適用できる。
【0005】
中国特許出願CN03126974.5及び米国特許出願US7,268,157には、2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の製造方法を開示しており、その合成経路は、以下の通りである。
【化2】
但し、その方法は、副反応が多く、得られた生成物は多種類の不純物を含み、不純物含有量が多く、従来の処理方法(再結晶を含む)で生成物中の不純物を除去することが困難であり、クロマトグラフィーによる精製が必要であり、大規模な工業的生産ができない。
【0006】
従って、2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の工業的製造方法を探ることは非常に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来技術の欠点を克服し、2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の工業的製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明で提供された2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の製造方法は、以下の通りである。
【化3】
【0009】
反応ステップ(a)は、縮合反応である。好ましくは、反応ステップ(a)は、触媒としての炭酸セシウムの存在下で行われることが好ましい。
【0010】
好ましくは、ステップ(a)は、80〜120℃の反応温度で行われる。ステップ(a)の反応時間は、2〜3時間であってもよい。
【0011】
ステップ(a)では、任意の適切な有機溶媒を使用することができ、好ましくは、トルエンが反応溶媒として使用される。
【0012】
より好ましい実施形態において、上記ステップ(a)における縮合反応は、反応温度が90℃であり、反応時間が3時間である。
【0013】
上記ステップ(a)の縮合反応で得られた化合物(III)の粗生成物は、さらに精製することなく、次の反応に直接使用することができる。
【0014】
ステップ(b)は、加水分解反応である。ステップ(b)は、好ましくは、塩基、特に無機塩基の存在下で行われる。より好ましくは、上記塩基は、水酸化リチウムである。
【0015】
他の側面、ステップ(b)の反応は、N,N−ジメチルホルムアミド及び水、又はテトラヒドロフラン及び水を溶媒とすることが好ましい。
【0016】
より好ましくは、上記加水分解は、水酸化リチウムを利用し、N,N−ジメチルホルムアミド及び水、又はテトラヒドロフラン及び水を溶媒とし、反応温度が15〜45℃であり、反応時間が4〜8時間である。
【0017】
より好ましくは、上記加水分解反応は、テトラヒドロフラン及び水を溶媒とする。
【0018】
反応ステップ(c)は、酸性化反応であり、化合物(IV)を酸により酸性化させ、目的化合物である2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸を得る。
【0019】
好ましくは、その酸性化反応で用いられる酸は、無機酸である、より好ましくは、上記酸は、塩酸である。その酸性化反応は、任意の適切な有機溶媒を使用することができ、好ましくは、酢酸エチル及び水を溶媒とする。
【0020】
上記酸性化反応の生成物は、任意に有機溶媒で再結晶することができる。
【0021】
好ましくは、上記の再結晶に使用される有機溶媒は、アセトニトリルである。
【0022】
本発明に係る上記各反応ステップの好ましい条件は、組み合わせて行われることができる。
【0023】
本発明の他の側面において、さらに、化合物(II)が2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の合成中間体として用いられる用途を提供する。
【化4】
【0024】
本発明にかかる製造方法は、クロマトグラフィーによる分離精製を必要とせず、工業的生産に適し、得られた反応生成物を便利な再結晶によって精製することができ、得られた目的化合物は高純度であり、99%以上に達することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施例を参照しながら本発明の内容をさらに説明するが、本発明の保護範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明に記載のパーセントは、特記しない限り、全て重量パーセントである。本明細書に記載の数値範囲、例えば、計量単位又はパーセントは、いずれも明確な書面による参照を提供することを意図する。当業者は、本発明を実施する際に、本発明の教示及び原理に基づいて、この範囲外の、または単一の値とは異なる温度、濃度、数量などを使用しても、依然として所望の結果を得ることができる。
【0026】
出発原料及び実験装置は、以下の通りである。
【0027】
9-カルバゾールエタノールメシレートは、北京楽威泰克医薬科技有限公司製、純度>99%。
【0028】
2−[(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)アミノ]−3−(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン酸メチルは、北京楽威泰克医薬科技有限公司製、純度>96%。
【0029】
核磁気共鳴の測定条件:機器:AV−400(ドイツ Bruker社)、溶媒:DMSO−d
【0030】
HPLCの測定条件:機器:Dionex UltiMate3000、カラム:Shim−packVP−ODS5μm250L×4.6、検出器:VWD−3100。
【0031】
LC−MSの測定条件は、機器:Waters2695/ZQ4000、カラム:Shim−packVP−ODS5μm150L×2.0、検出器:Waters2996DAD。
【実施例】
【0032】
実施例1:2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の調製
【化5】
【0033】
反応フラスコにトルエン400mL、2−[(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)アミノ]−3−(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン酸メチル39.34g(100mmol)、9-カルバゾールエタノールメシレート43.40g(150mmol)、及び炭酸セシウム39.40g(120mmol)を順に加え、90℃で3時間反応させ、ろ過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒であるトルエンを除去し、粗縮合物を得、その純度が(HPLC)69.8%である。LC−MS(m/z)587(M+1)。得られた粗縮合物は、さらに精製することなく、次の反応に直接使用した。
【0034】
反応フラスコに上記粗縮合物、及びテトラヒドロフラン 400mLを加え、室温で撹拌して溶解させた。16.78g(400mmol)のLiOH・HO を水200mLに溶解させ、上記溶液中に加え、室温で8時間撹拌して反応させ、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮した。濃縮物を酢酸エチル800mLでスラリーとし、ろ過し、4回繰り返した。ケーキを反応フラスコに加え、550mLの酢酸エチル及び306mLの水を加え、4mmol/L塩酸を210mL滴下し、室温で約4時間撹拌し、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮させ、標記の粗化合物が得られ、重量は41.46gである。該粗化合物を約373mLのアセトニトリルで再結晶した。3回繰り返し、標記の化合物の精製品が得られ、重量は23.88gであり、收率は41.7%であり、純度(HPLC)は99.4%である。LC−MS(m/z)573(M+1)。HNMR(DMSO−d)δ2.98(dd,1H,CH2)、3.11(dd,1H,CH2)、4.28(t,1H,CH)、4.48(m,2H,CH2)、4.73(t,2H,CH2)、6.59(d,1H,Ar−H)、6.68(d,2H,Ar−H)、6.60(d,1H,Ar−H)、7.05(d,2H,Ar−H)、7.18(d,2H,Ar−H)、7.31(m,3H,Ar−H)、7.42(m,3H,Ar−H)、7.61(m,4H,Ar−H)、8.13(d,2H,Ar−H)、8.50(d,1H,NH)。
【0035】
実施例2:2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の調製
【化6】
【0036】
反応フラスコにトルエン40mL、2−[(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)アミノ]−3−(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン酸メチル3.93g(10mmol)、9-カルバゾールエタノールメシレート4.34g(15mmol)、及び炭酸セシウム3.95g(12mmol)を順に加え、80℃で2時間反応させ、ろ過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒であるトルエンを除去し、粗縮合物を得た。LC−MS(m/z)587(M+1)。得られた粗縮合物は、さらに精製することなく、次の反応に直接使用した。
【0037】
反応フラスコに上記粗縮合物及びテトラヒドロフラン40mLを加え、室温で撹拌して溶解させた。1.68g(40mmol)のLiOH・HOを20mLの水に溶解し、上記溶液中に加え、15℃で8時間撹拌して反応させ、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮した。濃縮物を酢酸エチル70mLでスラリーとし、ろ過し、4回繰り返した。ケーキを反応フラスコに加え、54mLの酢酸エチル及び28mLの水を加え、4mmol/L塩酸を21mL滴下し、室温で約4.5時間撹拌し、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮し、標記の粗化合物が得られ、重量は4.79gである。該粗化合物を約48mLのアセトニトリルで再結晶した。4回繰り返し、標記の化合物の精製品が得られ、重量は2.20gであり、收率は38.5%であり、純度(HPLC)は99.4%である。
【0038】
実施例3:2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の調製
【化7】
【0039】
反応フラスコにトルエン40mL、2−[(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)アミノ]−3−(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン酸メチル3.93g(10mmol)、9-カルバゾールエタノールメシレート4.34g(15mmol)、及び炭酸セシウム3.95g(12mmol)、120℃で2時間反応させ、ろ過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒であるトルエンを除去し、粗縮合物を得た。LC−MS(m/z)587(M+1)。得られた粗縮合物は、さらに精製することなく、次の反応に直接使用した。
【0040】
反応フラスコに上記粗縮合物、及びテトラヒドロフラン 40mLを加え、室温で撹拌して溶解させた。1.68g(40mmol)のLiOH・HOを20mLの水に溶解させ、上記溶液中に加え、45℃で8時間撹拌して反応させ、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮した。濃縮物を酢酸エチル80mLでスラリーとし、ろ過し、4回繰り返した。ケーキを反応フラスコに加え、酢酸エチル 54mL、及び水 30mLを加え、4mmol/L塩酸 21mLを滴下し、室温で約4.5時間撹拌し、静置して分層させ、上層になる有機相を真空下で濃縮し、標記の粗化合物が得られ、重量は5.25gである。該粗化合物を約53mLのアセトニトリルで再結晶した。4回繰り返し、標記の化合物の精製品が得られ、重量は2.31gであり、收率は40.4%であり、純度(HPLC)は99.4%である。
【0041】
実施例4:2−(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニルアミノ)−3−(4−(2−(9H−カルバゾール−9−イル)エトキシ)フェニル)プロパン酸の調製
【化8】
【0042】
反応フラスコにトルエン40mL、2−[(2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル)アミノ]−3−(4−ヒドロキシルフェニル)プロパン酸メチル3.93g(10mmol)、9-カルバゾールエタノールメシレート4.34g(15mmol)、及び炭酸セシウム3.90g(12mmol)を順に加え、90℃で2.5時間反応させ、ろ過し、濾液を真空下で濃縮して溶媒であるトルエンを除去し、粗縮合物が得られ、LC−MS(m/z)587(M+1)である。得られた粗縮合物は、さらに精製することなく、次の反応に直接使用された。
【0043】
反応フラスコに上記粗縮合物、及びN,N−ジメチルホルムアミド40mLを加え、室温で撹拌して溶解させた。1.67g(40mmol)のLiOH・H2Oを20mLの水に溶解させ、上記溶液中に加え、室温で4時間撹拌して反応させ、ろ過した。ケーキを酢酸エチル55mLでスラリーとし、ろ過し、4回繰り返した。ケーキを反応フラスコに加え、40mLの酢酸エチル及び22mLの水を加え、4mmol/L塩酸を18mL滴下し、室温で約1.5時間撹拌し、静置して分層させ、上層の有機相を真空下で濃縮し、標記の粗化合物が得られ、重量は3.48gである。該粗化合物を約35mLのアセトニトリルで再結晶し、2回繰り返し、標記の化合物の精製品が得られ、その重量は2.22gであり、收率は38.8%であり、純度(HPLC)は99.3%である。
【0044】
上記の実施例は、本発明の単なる例示に過ぎない。しかしながら、これらの実施例は本発明を限定しないことを理解すべきである。現在知られている、またはさらに開発された本発明の変形は、本明細書に記載され、特許請求の範囲に要求保護される本発明の範囲内に含まれるとみなされる。