(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0013】
図1は、本発明に係る実施形態の第1実施例である後付け載置装置10を台所1に装着して使用している様子を示す図である。
図2は、後付け載置装置10を収納している様子を示す図である。
【0014】
図3は、収納時に折り畳まれた後付け載置装置10の側面図である。
図4は、使用時に展開された後付け載置装置10を底面側の斜視図である。
【0015】
後付け載置装置10は、載置板部12と、脚部14と、支持部材16と、2つのフック部22と、棒部20と、2つの引掛け部24とを備えている。後付け載置装置10は、台所1のシンクの前側の壁部5に後付けで装着可能な載置台である。
【0016】
載置板部12は、収納時には
図2に示されるように壁部5に対して平行となるように倒伏し、使用時には
図1に示されるように壁部5に対して垂直となるように起立して物体を載置可能な表面部12aを有する。
【0017】
載置板部12は、適度な強度を有する材質、例えば、木材、プラスチック樹脂、金属などで構成することが好ましい。載置板部12は、矩形形状を有しており、縦方向(短手方向)の長さを、例えば、15cm〜20cmに設定し、横方向(長手方向)の長さを、例えば、30cm〜50cmに設定し、厚みを、例えば1cm〜3cmに設定することができる。もちろん、これらのサイズは適宜変更することができる。
【0018】
脚部14は、収納時に折り畳まれ、使用時に展開されて三角形状を形成する。脚部14は、2つの第1脚部14aと、2つの第2脚部14bと、2つの第3脚部14cとを備えて構成されている。脚部14は、適度な強度を有する材質、例えば、金属を用いて構成することが出来る。
【0019】
2つの第1脚部14aは、載置板部12の裏面部12bにおいて、載置板部12の長手方向の両端部に短手方向に沿って設けられる板部材である。2つの第1脚部14aの長さは、例えば、12cm〜17cmに設定することが出来る。2つの第1脚部14aは、2つの第3脚部14cとは異なり、折り曲げできずに固定されたままである。
【0020】
2つの第1脚部14aは、載置板部12の横方向(長手方向)の長さが、例えば、30cm〜50cmの場合には、例えば、互いの距離が26cm〜46cm(両端部からの距離がそれぞれ、例えば、2cmとなるように)となるように状態に設定することができる。
【0021】
2つの第2脚部14bは、2つの第1脚部14aの壁部5側の端部と支持部材16とにわたって架設される板部材である。2つの第2脚部14bの長さは、例えば、12cm〜17cmに設定することが出来る。2つの第2脚部14bは、2つの第3脚部14cとは異なり、折り曲げできずに固定されたままである。
【0022】
2つの第3脚部14bは、2つの第1脚部14aの壁部5側と反対側の端部と支持部材16とにわたって架設され、折り畳み可能な板部材である。2つの第3脚部14cの長さは、約17cm〜約24cmに設定することが出来る。
【0023】
各第3脚部14cは、各中央部において、2つの部材に分割されており、この分割されて連結ピン15を軸として回動し、
図3に示されるように、折り曲げ状態にすることが出来る。
【0024】
支持部材16は、使用時の載置板部12の壁部5側の端部から所定の間隔をあけて壁部5に接触可能な部材である。支持部材16は、所定の長さを有する木製角材である。支持部材16は、載置板部12の横方向の長さと略同一の長さを有する。
【0025】
2つのフック部22は、壁部5の所定の高さ位置に所定の間隔をあけて装着可能である係止部材である。2つのフック部22は、適度な強度を有する材質、例えば、金属などで構成することが出来る。2つのフック部22は、棒部20の下部を支持可能なJ字状の形状を有している。
【0026】
2つのフック部22は、
図1,2に示されるように、載置板部12の長手方向の両端部から所定の距離だけ離れた外側の位置に棒部20を係止するようにフックが設けられ、フックの先端部が天井部を向くように設置されている。
【0027】
棒部20は、2つのフック部22にわたって延伸し、2つのフック部22に係止可能な突っ張り棒部材である。棒部20は、適度な強度を有する材質、例えば、鋼管を用いて構成することができる。棒部20は、2つのフック部22の間隔を広げた際にも係止可能なように伸縮可能な入れ子構造にすることが好ましい。
【0028】
2つの引掛け部24は、載置板部12に所定の間隔をあけて設けられ、棒部20に引掛け可能な引掛け部材である。2つの引掛け部24は、載置板部12の長手方向の両端部に設けられる。2つの引掛け部24は、適度な強度を有する材質、例えば、金属などで構成することが出来る。
【0029】
2つの引掛け部24は、棒部20の上部に引掛けて支持可能な略C字状の形状を有している。2つの引掛け部24は、棒部20の上部に引掛けられつつ、棒部20を挟持する機能を有している。
【0030】
続いて、上記構成の後付け載置装置10の作用について説明する。一般的に、ワンルームマンションなどの台所はコンパクトに設計されているため、本格的に料理をしようと思うと、まな板や野菜などの食材などを配置するためのスペースが小さく作業しづらいなどという課題がある。
【0031】
このようなワンルームマンションの台所等において、後付け載置装置10を設置すると顕著な効果を奏するので、以下、具体的に説明する。最初に、
図1,2に示されるように、2つのフック部22を台所の壁部5に装着する。そして、2つのフック部22に棒部20を係止させる。
【0032】
そして、
図2に示されるように、後付け載置装置10の2つの引掛け部24を2つのフック部22に係止された棒部20に引掛ける。後付け載置装置10の収納時は、
図2に示されるように、載置板部2が壁部5に対して平行に収納されているため、台所1を使用する際の邪魔にならない。
【0033】
台所1で、本格的に料理をするために野菜などの食材を置く場所を確保するために、
図1に示されるように、後付け載置装置10の載置板部12を壁部5に対して垂直となるように起立させると、載置板部12の上に食材などを置くスペースを確保することが出来る。
【0034】
このように、後付け載置装置10によれば、ワンルームマンションの台所1などのように小さいスペースの空間領域であっても、必要に応じて、食材などの物を配置するための領域を確保できるため便利である。また、物を配置する必要がなくなれば、折り畳んで収納することが出来るため、台所1で作業する際の邪魔にもならない。
【0035】
なお、上記では、後付け載置装置10は、台所1に対して設置するものとして説明したが、台所1以外の場所に配置してもよく、必要に応じて、物体を載置することが必要となる場所に適宜設置することが好ましい。
【0036】
図5は、本発明に係る実施形態の第2実施例である後付け載置装置30の斜視図である。
図6は、後付け載置装置30の斜視図である。
図7は、後付け載置装置30を台所1の壁部5に装着して使用している様子を示す図である。
【0037】
後付け載置装置30は、載置板部32と、脚部34と、支持部36と、ストッパー部37と、ストッパー部38と、2つのフック部42と、棒部40と、2つの引掛け部44と、回避部46とを備えている。後付け載置装置30は、後付け載置装置10と同様に、台所1のシンクの前側の壁部5に後付けで装着可能な載置台である。
【0038】
載置板部32は、収納時には壁部5に対して平行となるように倒伏し、使用時には
図7(a)に示されるように、壁部5に対して垂直となるように起立して物体を載置可能な表面部32aを有する。
【0039】
載置板部32は、適度な強度を有する材質、例えば、木材、プラスチック樹脂、金属などで構成することが好ましい。載置板部32は、矩形形状を有しており、縦方向(短手方向)の長さを、後付け載置装置10の載置板部12と同様に設定することができるが、もちろん、これらのサイズは適宜変更することができる。
【0040】
脚部34は、収納時に折り畳まれ、使用時に展開されて載置板部32の裏面部32bとともに三角形状を形成する。脚部34は、2つの接触部35を備えている。
【0041】
2つの接触部35は、使用時に載置板部32の台所1の壁部5側の端部から所定の間隔をあけて壁部5に接触可能あり、ゴムなどの柔軟性材質で構成された柔軟性部材である。
【0042】
脚部34は、第1脚部34aと、2つの第2脚部34bとを備えている。
【0043】
第1脚部34aは、
図5,6に示されるように幅が広く、ステンレスなどの適度な強度を有する材質で形成された略U字部分(
図5では、Uを逆さにした形状)と、略U字部分の両端部に接触部35が夫々装着されている。
【0044】
2つの第2脚部34bは、第1脚部34aの各端部と載置板部32の裏面部32bとの間に夫々跨って設けられるチェーン状の鎖部を有する。鎖部は、複数のリング35aが相互に連結されており、端部のリング35aにおいてナスカン35bと接続されている。
【0045】
第2脚部34bは、鎖部の長さを調整するための長さ調整機構を有する。具体的には、 ナスカン35bが接続する対象のリング35aの位置を変更することで、鎖部の長さを長くしたり、短くしたりすることが出来る。
【0046】
支持部36は、展開時に脚部34が三角形状を形成するように第1脚部34aの中央部を支持する。支持部36は、第1脚部34aを支持するように載置板部32の裏面部32bに起立する凹部36aと、位置調整部36bとを備えている。
【0047】
位置調整部36bは、載置板部32の短手方向に沿って移動であって中央部に形成されたスリットを有する板部と、板部の移動を規制するように載置板部32の裏面部32bの孔部に螺合する螺合部とを備えている。
【0048】
ストッパー部38は、収納時に脚部34が倒伏する際に
図5に示されるように、第1脚部34aの中央部が載置板部32からはみ出さないように規制する機能を有している。ストッパー部38は、支持部36の凹部36aと同様に第1脚部34aを支持するような凹部を有している。
【0049】
2つのフック部42は、壁部5の所定の高さ位置に所定の間隔をあけて装着可能である係止部材である。
図7(b)(c)には、壁部5に装着されるフック部42の側面図が示されている。
【0050】
フック部42は、
図7(b)(c)に示されるように、溝状の凹部42aと、凹部42aの一方側に溝内に向かって形成される略J字状の支持部材42bと、凹部42aの他方側から凹部42aの外側に向かって設けられ壁部5に接着するように湾曲可能な第1湾曲部42cと、略J字状の支持部材42bに支持される棒部40を包むように湾曲可能な第2湾曲部42dとを備えている。
【0051】
フック部42のうち、凹部42a及び支持部材42bは適度な強度を有する材質、例えば、ステンレスなどで構成することができ、第1湾曲部42cと第2湾曲部42dは適度な引張強度を有しつつ湾曲可能な材質、例えば、アルミなどで構成することが出来る。
【0052】
棒部40は、2つのフック部42にわたって延伸し、2つのフック部42に係止可能な突っ張り棒部材である。棒部40は、適度な強度を有する材質、例えば、鋼管を用いて構成することができる。棒部40は、2つのフック部42の間隔を広げた際にも係止可能なように伸縮可能な入れ子構造にすることが好ましい。
【0053】
2つの引掛け部44は、載置板部32に所定の間隔をあけて設けられ、棒部40に引掛け可能な引掛け部材である。2つの引掛け部44は、載置板部32の長手方向の両端部に設けられる。2つの引掛け部44は、適度な強度を有する材質、例えば、金属などで構成することが出来る。
【0054】
2つの引掛け部44は、棒部40に引掛けて支持可能な略C字状の形状を有している。2つの引掛け部44は、棒部40に引掛けられつつ、棒部40を挟持する機能を有している。
【0055】
2つの回避部46は、
図5,6に示されるように、載置板部32の裏面部32bにおいて、第1脚部32aよりも外側に配置される部材である。2つの回避部46は、夫々、外側から内側に向かって上り坂の傾斜を有する三角柱形状を有している。
【0056】
この傾斜は、載置板部32を棒部40の軸方向に移動させたときに、例えば、壁部5に設けられた突起(例えば、取っ手)が存在した場合であっても、取っ手を案内することで第1脚部32aに引っ掛かることを抑制する機能を有する。なお、2つの回避部46を脚部34を挟んで設けられるストッパー部37は、それぞれ、内側から外側に向けて上り坂の傾斜を有する三角柱形状を有し、棒部40が外れないように規制する。
【0057】
続いて、上記構成の後付け載置装置30の作用について説明する。まな板や野菜などの食材などを配置するためのスペースが小さく作業しづらいワンルームマンションの台所等において、後付け載置装置30を設置すると顕著な効果を奏するので、以下、具体的に説明する。最初に、2つのフック部42を台所の壁部5に装着する。そして、2つのフック部42に棒部40を係止させる。
【0058】
そして、
図7に示されるように、後付け載置装置30の2つの引掛け部24を棒部40に引掛ける。台所1で、本格的に料理をするために野菜などの食材を置く場所を確保するために、
図1に示されるように、後付け載置装置30の載置板部32を壁部5に対して垂直となるように起立させると、載置板部32の上に食材などを置くスペースを確保することが出来る。また、物を配置する必要がなくなれば、折り畳んで収納することが出来るため、台所1で作業する際の邪魔にもならない。
【0059】
また、後付け載置装置30によれば、棒部40は
図7(c)に示されるように、湾曲可能な第2湾曲部42dによって包まれているため、棒部40が上下に揺動することを防止することができる。さらに、凹部42aと第2湾曲部42dに包まれた棒部40との間には十分な空間領域があるため、後付け載置装置30の載置板部32を棒部40の軸方向に移動させる場合であっても引掛け部44を超えることができる。
【0060】
図8は、後付け載置装置30の変形例である後付け載置装置50の斜視図である。
図9は、後付け載置装置50を壁部5に装着して使用している様子を示す図である。
【0061】
後付け載置装置50は、載置板部52と、脚部54と、凹部56aと位置調整部56bと有する支持部56と、ストッパー部57と、ストッパー部58と、2つのフック部62と、2つの引掛け部60とを備えている。
【0062】
後付け載置装置50は、後付け載置装置30と同様に壁部5などに後付けで装着可能な載置台であり、後付け載置装置30と構成要素が共通するため詳細な説明は使用省略し、以下では、相違点を中心に説明する。
【0063】
2つのフック部62は、壁部5の所定の高さ位置に所定の間隔をあけて装着可能である係止部材である。
図9(b)には、壁部5に装着されるフック部62の側面図が示されている。
【0064】
フック部62は、
図9(b)に示されるように、溝状の凹部62aと、凹部62aの一方側に溝内に向かって形成される略U字状の支持部材62bと、凹部62aの他方側の端部に設けられる凸部62cとを備えている。
【0065】
フック部62のうち、凹部62a及び支持部材62bは適度な強度を有する材質、例えば、ステンレスなどで構成することができ、凸部62cは例えば木材などで構成することが出来る。
【0066】
2つの引掛け部60は、載置板部52に所定の間隔をあけて設けられ、フック部62に引掛け可能な引掛け部材である。2つの引掛け部60は、載置板部52の長手方向の両端部に設けられる。
【0067】
各引掛け部60は、所定の間隔を置いて載置板部52の裏面部に設けられる2つのU字部60aと、2つのU字部60aの間に挿通されたI字部60bと備えて構成されている。I字部60bの端部はU字部60aによって閉じられた空間よりも大きいが、両端部の間はU字部60aの空間よりも小さいため、I字部60bが上下することが可能である。
【0068】
2つの引掛け部60のI字部60bは、フック部62に引掛けられる。これにより、載置板部52を壁部5に対して倒伏したり起立させたりすることができる。
図9(a)に示されるように、脚部54と載置板部52とで三角形状を構成するように脚部54の中央部を支持部56によって支持することで載置板部52を起立させることができる。この状態にすることで載置板部52の表面に物を載せることができる。こののように、後付け載置装置50によっても後付け載置装置30と同様の効果を奏することができる。
【解決手段】後付け載置装置30は、物体を載置可能な表面部を有する載置板部32と、使用時に載置板部32の壁部側の端部から所定の間隔をあけて壁部に接触可能な2つの接触部を有する脚部34と、展開時に脚部34が三角形状を形成するように脚部34を支持する支持部36と、壁部に対して引掛け可能な2つの引掛け部44と、を備え、脚部34は、2つの接触部35が両端部に設けられ、略U字形状を有する第1脚部34aと、第1脚部34aの各端部と載置板部32の裏面部32bとの間に夫々跨って設けられるチェーン状の鎖部を有する2つの第2脚部34bと、を有する。