(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
容器、モーターを含むモーターベース、モーター・ドライブシャフト、前記モーター・ドライブシャフトに係合するためのブレードシャフトを備えるブレードを有するブレードホルダー、前記モーター・ドライブシャフトに接続されるファンを有する真空ブレンダーにおいて、その改良点は、
排気装置を含む前記モーターベースと;
前記ブレードを回転させることなく前記排気装置を前記モーターが起動することができるギア・システムと;
前記排気装置に動力を与えるように適合された前記モーター・ドライブシャフトと;及び
前記容器から空気を排気するための前記排気装置へと前記容器からの空気通路を規定する導管システムと; を含み、
前記モーター・ドライブシャフトの回転運動を伝えるとき、ブレードシャフトは前記モーター・ドライブシャフトに結合される、真空ブレンダー。
前記導管システムが下降導管を含み、前記下降導管が前記排気装置の近傍にバルブ及び前記バルブを開放及び閉鎖することができるソレノイドを含む、請求項1の真空ブレンダー。
容器、モーターを含むモーターベース、モーター・ドライブシャフト、前記モーター・ドライブシャフトに係合するためのブレードシャフトを備えるブレードを有するブレードホルダー、前記モーター・ドライブシャフトに接続されるファンを有する真空ブレンダーにおいて、その改良点は、
少なくとも2つのチャンバーから構成される真空ポンプを含む前記モーターベースと;
前記ファンの近傍に配置される真空導管に接続される前記真空ポンプの第1のチャンバーと;
前記真空ポンプの第1のチャンバー内へと前記真空導管内へと前記ファンにより排出される空気によって駆動されるように適合された前記真空ポンプの前記第1のチャンバーと;
前記第1のチャンバーにより駆動されるように適合された前記真空ポンプの第2のチャンバーと;
前記ブレードを回転させることなく前記容器を排気するため前記真空ポンプを前記モーターが起動することができるようにするギア・システムと;及び
前記容器から空気を排気するための前記真空ポンプの前記第2のチャンバーへと前記容器からの空気通路を規定する導管システムと;を含む、真空ブレンダー。
前記導管システムが下降導管を含み、前記下降導管は、真空ポンプの近くにバルブ及び前記バルブを開放及び閉鎖できるソレノイドを含む、請求項12の真空ブレンダー。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
キッチン・ブレンダーは、モーターベースを有し、食品及び液体の組み合わせを含む容器がモーターベースの上に取り付けられている。このようなブレンダーは、モーターベースに取り付けられたとき、容器の向きによって規定される。従って、このような容器の頂部及び底部を適切に規定することが重要である。そのような容器の頂部は、混合された食物及び/又は液体が混合のために容器に入る容器の端部として規定される。容器の底部は、容器の頂部から反対側の容器の端部である。容器の頂部及び底部の機能は、含まれるキッチン・ブレンダーの種類によって異なる。
【0004】
従来のキッチン・ブレンダーにおいては、回転ブレードが中央に組み込まれたブレードホルダーが容器の底部に固定され、そして、キャップが、混合中に内容物が容器から飛び散らないように、容器の頂部を密封する。容器のブレードは、ブレードの起動を可能にする態様で、モーターベース内に含まれるモーターのシャフトに係合することができるシャフトを有する。
【0005】
真空ブレンダーは、キッチン・ブレンダーのサブカテゴリであり、ブレンダーの混合容器から周囲の空気を取り除く。周囲の空気の除去は望ましいが、なぜならば、空気が、栄養学的に価値のある抗酸化ビタミン及び抗酸化栄養素を酸化するからであり、このような生物活性原料が配置されている保護細胞壁内から混合中に放出されるときにそうなるからである。抗酸化物質を放出するためにブレンダーを使用する健康上の利点は、そのような抗酸化物質の栄養価が容器から空気を取り除くことによって保存できるならば、増大するであろう。
【0006】
真空ブレンダーの他の利点は、飲み物からの泡及び泡立ちを除去することが含まれる。混合時に、空気は飲み物内に混入される。飲み物に追加されたガスは、消費者に不快感を引き起こすことができる。ガスはまた、タンパク質粉末を飲み物に混ぜることをより困難にする。ある粉末サプリメントを混合物に追加すると発泡が起こるが、これは、ブレンダーの寿命を短くし得る追加の歪みをモーターに引き起こすことが知られてきた。真空ブレンダーは、栄養価の高いスムージーを作ることが目的とする、よりきめ細かい稠度にまで材料を切り刻むため、示されてきた。
【0007】
真空ブレンダーは、典型的に、容器の頂部のキャップの頂部にバルブを有しており、このバルブは、容器内の空気の除去を可能にする、個別の吸引ポンプに接続されるホースのような通路に固定されている。これらの種類の真空ブレンダーは、真空ポンプの追加のような、これらの結果を達成するためにブレンダーに高価な構造的な追加を必要とする。一般に、より多くの物質資源は、製造のためにより多くのコストを生じさせる。多くの真空ブレンダーは、容器を真空にするために要求される追加の装置を収納するため設置面積を増大させる。追加的なかさばりは、より大きな梱包を必要とし、そして、重量を増大させ、それによって、規定された空間以内に格納されて出荷されることができる数を制限する。一般に、重量が大きくてかさばる品物は、出荷するのにより費用がかかる。そのような真空ブレンダーの多くは、より広い調理台のスペースを必要とし、このことは、多くの消費者に対して不利である。分離した真空ポンプを有する典型的な真空ブレンダーは、米国公開番号2004−0173105A1において見つけられ得る。
【0008】
上述の伝統的な真空ブレンダーの構成は、栄養物抽出装置、又は、時にシングルサーブブレンダーと呼ばれる、あるサブセットのブレンダーでは機能しない。このようなブレンダーにおいて、容器の構成は、逆になる。容器の頂部は、キャップを有していない。その代わりに、ブレードホルダーが、容器の頂部に取り付けられる。容器の底部は、完全に閉じられ、そして、容器の側面に完全に一体化される。食物の内容物が容器の内側に置かれ、次に、ブレードホルダーが容器の頂部に取り付けられ、これによって、混合のため内部の食物の内容物を密封する。容器及びブレードホルダーが逆さにされて、その結果、頂部が底部になり、ブレードホルダーがブレードの起動を可能にするようモーターベースの上に置かれ得る。このような構成において、真空接続を行うことができるキャップはない。このような栄養抽出装置の容器の底部が容器の壁と連続しているため、真空チューブ用のバルブは、容器の底部の一体性を損なうことなく底部に組み込まれることはできないが、このことは、混合後に容器が再逆転されると、バルブ周囲のシールの周りの漏れ又はバルブを通しての漏れという結果になり得る。
【0009】
栄養抽出装置の逆転構成を有するキッチン・ブレンダーに対して、真空機能を追加することは困難である。混合のために容器が逆さにされるとき容器の頂部にある、容器の密閉された底部内の水位線の上にその容器内の空気が位置するので、問題は、栄養抽出装置からの空気を排出するときに生じる。転覆した船におけるエアポケットにそれは匹敵する。本発明は、真空ポンプを取り付けるために底部に穴を開けることなく、この密閉空間から空気を排出することができる。本発明はまた、ブレンダーの設置面積の実質的な増加を回避するが、栄養抽出ブレンダー内の既存の空間内にすべての発明の特徴を組み込み、容器を排気するために必要な吸引を作り出すため、そのようなブレンダー内の既存のモーターを利用している。
【0010】
トップにある容器の内容物にアクセスするための開口部を備える真空ブレンダーもまた、本発明から利益を得ることができる。このような従来の真空ブレンダーは、ブレードを駆動するモーターとは別の真空ポンプをいまだに有している。真空ポンプは、韓国特許第10−1441093号におけるように、モーターベース・ハウジング内に配置されることがある。他の真空ブレンダーにおいて、真空ポンプは、モーターベース・ハウジングとは別に配置される。しかし、どちらの場合でも、容器の排気及びブレードでの混合のために別個のモーター駆動が必要である。本発明は、真空ブレンダーにおける別個の真空ポンプの必要性を排除する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
[図面の簡単な説明]
【
図1】
図1は、本発明の1つの実施例によるアセンブリされたブレンダーの斜視図である。
【0012】
【
図2】
図2は、本発明の1つの実施例による容器の斜視図である。
【0013】
【
図3】
図3は、本発明の1つの実施例による取り付けられたブレードホルダーを備える容器の斜視図である。
【0014】
【
図4】
図4は、本発明の1つの実施例によるブレードホルダーの上面斜視図である。
【0015】
【
図5】
図5は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの上面斜視図である。
【0016】
【
図6】
図6は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの底面斜視内部図である。
【0017】
【
図7】
図7は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの底面斜視内部図である。
【0018】
【
図8A】
図8Aは、本発明の1つの実施例による重力ゲートの動作の側面図であるが、カップが逆転位置に配向している。
【0019】
【
図8B】
図8Bは、本発明の1つの実施例による重力ゲートの動作の側面図であるが、カップが飲用位置に配向している。
【0020】
【
図9A】
図9Aは、本発明の1つの実施例によるボールゲートの動作の側面図であるが、カップが逆転位置に配向している。
【0021】
【
図9B】
図9Bは、本発明の1つの実施例によるボールゲートの動作の側面図であるが、カップが飲用位置に配向している。
【0022】
【
図10】
図10は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの断面図である。
【0023】
【
図11】
図11は、本発明の1つの実施例による内部部品のスプリング・クラッチの分解図である。
【0024】
【
図12】
図12は、本発明の1つの実施例によるスプリング・クラッチの内部部品の斜視図である。
【0025】
【
図13】
図13は、本発明の1つの実施例によるアセンブリされたスプリング・クラッチの斜視図である。
【0026】
【
図14A】
図14Aは、本発明の1つの実施例による電気機械クラッチの切断斜視図である。
【0027】
【
図14B】
図14Bは、本発明の1つの実施例によるギアカップリングの分解図である。
【0028】
【
図15】
図15は、本発明の1つの実施例による上部装填ブレンダー容器の分解斜視図である。
【0029】
【
図16】
図16は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの分解図である。
【0030】
【
図17】
図17は、本発明の1つの実施例によるギアクラッチの断面斜視図である。
【0031】
【
図18】
図18は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0032】
【
図19】
図19は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0033】
【
図20】
図20は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0034】
【
図21】
図21は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0035】
【
図22】
図22は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0036】
【
図23】
図23は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0037】
【
図24】
図24は、本発明の1つの実施例による電磁クラッチの断面図である。
【0038】
【
図25】
図25は、本発明の1つの実施例による遊星ねじの切断図である。
【0039】
【
図26】
図26は、本発明の1つの実施例によるボールねじの切断図である。
【0040】
【
図27】
図27は、本発明の1つの実施例によるモーターベース内に配置された真空ポンプ及びドライブシャフトの断面図である。
【0041】
【
図28】
図28は、本発明の1つの実施例によるモーターベース内のドライブシャフト・ギアカップリング及び真空ポンプの底面斜視内部図である。
【0042】
【
図29】
図29は、本発明の1つの実施例によるモーターベース内のドライブシャフト・ギアカップリング及び真空ポンプの底面斜視内部図である。
【0043】
【
図30】
図30は、本発明の1つの実施例によるモーターベース内のドライブシャフト・ギアカップリング及び真空ポンプの底面斜視内部図である。
【0044】
【
図31】
図31は、本発明の1つの実施例によるモーターベース内のドライブシャフト・ギアカップリング及び真空ポンプの底面斜視内部図である。
【0045】
【
図32】
図32は、本発明の1つの実施例によるドライブシャフト及び真空ポンプのギアのカップリングの動作の断面図である。
【0046】
【
図33】
図33は、本発明の1つの実施例によるドライブシャフト及び真空ポンプのギアのカップリングの動作の断面図である。
【0047】
【
図34】
図34は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの電磁ゲートの動作の断面図である。
【0048】
【
図35】
図35は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの電磁ゲートの動作の断面図である。
【0049】
【
図36】
図36は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面図である。
【0050】
【
図37】
図37は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面斜視図である。
【0051】
【
図38】
図38は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面図である。
【0052】
【
図39】
図39は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面斜視図である。
【0053】
【
図40】
図40は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの断面斜視図である。
【0054】
【
図41】
図41は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面図を伴うモーターベースの底面斜視内部図である。
【0055】
【
図42】
図42は、本発明の1つの実施例によるモーターベースの断面斜視図である。
【0056】
【
図43】
図43は、本発明の1つの実施例による真空ポンプの断面図を伴うモーターベースの底面斜視内部図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
[発明の詳細な説明]
[
発明の導管システム]
図1から
図3において示すように、本発明の1つの好ましい実施例は、ブレードホルダー14が容器12の頂部に取り付けられる容器12を有するブレンダー10を含み、容器の底部16が容器12の側壁18と一体となっている。ブレードホルダー14は、モーター・ハウジング20に取り外し可能に固定されることができる。本発明は、逆転容器12の底部からモーター・ハウジング20の底部21までの導管のシステムを有する。好ましい実施例において、容器は、容器の壁に形成された少なくとも1つの中空容器導管又はチューブ22を有する。
図3に示すように、容器導管22は、容器12の頂部に開口部24を有する。この開口部は、ブレードホルダー14内に配置された第2のカップリング28と係合することができる第1のカップリング26を有する。
【0058】
容器導管22はまた、容器12の底部16に近接した開口部又はアパチャー36を有する。ブレードホルダー14は、回転ブレード32が中央に固定されているプレート30を有する。プレート30は、第1の側面34及び第2の側面36を有する。ブレード32は、プレート30の第1の側面34から突出する。プレート30の第2の側面36は、モーター・ハウジング20に動作可能に取り付けられると、モーター・ハウジング20に面する。
図4に示すように、第2のカップリング28は、プレート30の第1の側面34に配置され、プレート30を貫通する。プレート30の下側で、第2のカップリング28は、モーターベース20上に配置された第3のカップリング40と係合することができる。
【0059】
容器12は、容器12の壁に形成された隆起部23を有することができる。隆起部23は、容器12の側壁18の内側から突出するときに乱流を生成し、そして、隆起部23が容器の側壁18の外側に突出するときに容器12をよりよく把持するようにすることができる。隆起部23が容器の内側に突出するか、外側に突出するか、両側に突出するかにかかわらず、容器導管22は、1つ以上の隆起部23内に形成することができる。
【0060】
モーターベース20は、モーター44が配置されるハウジング42を有する。ハウジングは、少なくともモーター44、クラッチ又はギア・システム120を介してブレード32のシャフト48に係合するモーター・ドライブシャフト78、及びモーターの底部にあるファン50を含む。ファン50のブレード52は、モーター44を冷却するためにモーター・ハウジング20から空気を排出するように配向させられる。モーター・ハウジング20の内部から空気を引き込むファン50の側面は、吸気側54として定義される。
図5及び
図10に示すように、モーターベース20の第3のカップリング40は、モーターベース20のハウジングの内側を通過する下降導管56に接続されている。
【0061】
[
発明のバルブシステム]
下降導管56は、
図6及び
図7に示される三方弁58に接続される。三方弁58は、吸気カップリング60、排気カップリング62、真空カップリング64、及びフロースイッチ66を有する。フロースイッチ66は、三方弁58の位置決めにより手動で操作することができるが、スイッチ66がモーター・ハウジング20から突出するようになっている。これは、三方弁システム59として集合的に定義される。フロースイッチ66を制御する好ましい方法は、タイマーによる、又はマイクロコントローラー内のファームウェアによって制御されるソレノイドのような電気機械装置による。機械的タイマーを使用することにより、又はマイクロコントローラーにより動作する電気機械装置を使用することによりフロースイッチ66を制御することは、フロースイッチの技術分野でよく知られている。
【0062】
下降導管56は、三方弁58の吸気カップリング60に接続される。排気カップリング62は、モーターベース・ハウジング20の外側に通気する排気導管68に接続される。
図6及び
図7に示されるように、真空カップリング64は、吸気導管60及び排気64導管に対して実質的に垂直である真空導管70に接続される。真空導管70は末端72を有する。末端72は、ファン50が真空導管70の末端72から空気を吸い込むように、操作位置内のモーターベース20内のファン50の吸気側5に配置されている。これにより、容器12内の空気が、容器導管22及び下降導管56を介して導管システムを通して吸い出され、排気導管68を通って排出されることを引き起こす、ガス・ベンチュリー効果が生じさせる。容器からガスを排出するのに十分な時間、ファンを起動させた後、フロースイッチは開放位置にある。その時点で、ブレードは、混合プロセスを開始するためモーターにより連動させられる。
【0063】
好ましい実施例において、下降、真空、及び排気導管56、70、68は、三方弁58の対応する吸気、真空、及び排気カップリング60、62、64よりも大きな直径を有する。これは、より狭い三方弁58を通してより高速で空気を移動させることによりベンチュリー効果を生じさせる。より狭いバルブ58を通るより速い速度は、バルブ内の圧力を下げる。そのようなベンチュリー弁内のより低い圧力は、チャンバからのすべての空気が真空除去されるまで、より高い圧力の降下導管56から空気を引き込む。
【0064】
ベンチュリー弁はまた、導管システム内の如何なる点においてもより狭い通路を単に有することによって構築され得る。例えば、バルブシステムはまた、下降導管56を排気導管68に接合することによって、両方よりも直径が狭い導管のセクションに関しても機能するであろう。好ましくは、排気プロセスをオン又はオフにするため、如何なるポイントにおいても、バルブが追加されるであろう。排気導管は、ベンチュリー効果のために圧力差を設定するようにシステムを通して空気の吸引を開始するため、ファン50の吸気側54で終端する。この設計の不利な点は、導管システムを通して不用意に吸い込まれた如何なる液体であってもファンに当たり、電気モーターにまで戻るように発射され、それによって短絡を引き起こす危険性があることである。
【0065】
容器12は、1つ又はそれ以上の導管22を備えて形成され得る。各容器導管22は、それ自体のバルブシステム59に動作可能に接続され得る。それぞれが専用のバルブシステム59を有する複数のこのような容器導管22の利点は、導管22以上が同時に容器22を排出するので、容器12を排出するのに必要な時間が短縮されることである。もう1つの利点は、1つの導管22が詰まった場合であっても、他の導管22がいまだに容器12を排気することである。不利な点は、追加のコスト及びハウジング内のスペースの制約である。容器導管22の潜在的な詰まりは、単一のバルブシステム22に接続するモーターベース20内の単一の導管システムに接続される複数の容器導管22を備えることにより対処され得る。そのような実施例は、必ずしも単一の導管22よりも速く容器を排気するとは限らないが、もし容器導管22が詰まったならば、残りの容器導管22が容器12を排気し続けるように冗長性を保証する。
【0066】
導管システムは、容器12、ブレードホルダー14、及びモーター・ハウジング20に対して内側のように記述されてきた。しかし、導管システムの全部又は一部を、容器12、ブレードホルダー14、及びモーター・ハウジング20又はそれらの如何なる有効な組み合わせの外側に、配置することは本発明の範囲内である。
【0067】
[
ブレードをファンとは別に作動させるためのギア機構]
図10に示されるように、本発明は、ブレードを回転させることなくモーターがファンを作動できるようにするため、モーターベース20内にギア機構120を有する。ギア機構120は、クラッチ・システム又はアキシャル・ギア・システム(axial gear system)であり得る。クラッチ・システムは、以下で説明するように、機械式、電気機械式、又は電磁式のクラッチ・システムであり得る。ブレードが起動する前に容器からの空気の排出を完了させなければならないので、ギア機構は本発明にとって重要である。さもなければ、容器の導管は、空気とともに容器から流体及び食物粒子を吸い出すであろう。従って、バルブシステムが開放位置にあるとき、モーターがファンを起動させるが、ブレードは起動させないギア機構を有することが重要である。
【0068】
タイマーの起動を遅らせるギア機構は、本来は機械的であり得る。そのような機械的なギアは、タイマーの技術分野においてよく知られている。電気機械式タイマーはまた、バルブ58を閉じること及びブレードシャフト74の起動も制御できる。しかし、好ましくは、マイクロコントローラ内のファームウェアによってタイミングは、制御され得る。フロースイッチ58が閉じられ、ブレードシャフト74が係合する前の遅延は、モーターの動力、容器12のサイズ、並びにシステム内の導管及びカップリングの直径のようなファクターを考慮して、容器12を排気するのに必要な時間の長さに依存するであろう。
【0069】
[
スプリング・クラッチ実施例]
図11から
図13に示されるように、モーターシャフト78(入力シャフトとしても知られる)をブレードシャフト80(ロードシャフトとしても知られる)に結合するために、スプリング・クラッチ・システム76が使用され得る。スプリング・クラッチ・システムの配置は
図13に示されるが、スプリング・クラッチ・システムの詳細は
図14、
図15、及び
図16に示される。従来のスプリング・クラッチ・システム76を使用して、ソレノイド82が起動されてラップ・スプリング84をストップ・カラー86から外すと、モーターシャフト78は、ブレードシャフト80に連結される。これにより、制御舌部90を介してクラッチ・スプリング88に接続されたストップ・カラー86が解放される。これが起こると、クラッチ・スプリング88が締め付けられ、それにより、モーターシャフト78及びブレードシャフト80を共に結合させる。ソレノイド82への電力がオフになると、ソレノイド・アームが後退し、それによりラップ・スプリング84がストップ・カラー86を再び係合させ、それによりブレードシャフト80をモーターシャフト78から離脱させる。クラッチ・スプリング88は、クラッチ・ハウジング92内に収容される。
【0070】
最新のブレンダーは、毎分最大20,000から25,000回転(RPM)の高い回転速度で動作する。スプリング・クラッチは通常、より低いRPM環境で使用される。しかし、ブレンダーは、負荷が一般に時間の関数として減少するので、特別なケースである。ブレンダーにおいて、容器12内の材料がブレードによって固体から実質的に液体に変換されるにつれて、負荷が減少することを考えると、スプリング・クラッチ76は、かなりの期間、高RPMで高負荷下ではありそうにない。これにより、スプリング・クラッチのストレスは軽減される。
【0071】
スプリング・クラッチの性能を高めるには、クラッチがモーター及びブレードシャフト78、80と係合する前に、モーターシャフト78が停止するか、少なくともゼロRPMに近づく速度まで減速することが好ましい。スプリング・クラッチ88の性能を更に高めるために、モーターシャフト78、ブレードシャフト80、及び/又はクラッチ・スプリング88、又はそれらの組み合わせの係合部分は、タングステンカーバイド(WC)、酸化アルミニウム(Al
2O
3)、窒化クロム(CrN)、二ホウ化チタン(TiB
2)、二酸化ケイ素(SiO
2)、及び/又はそれらの組み合わせでコーティングされ得る。これらのコーティングは、係合のためにより硬い表面を提供する。また、NiCrAlY、NiCrAl、NiCr、及びTiのような、クラッチ・システムの性能を向上させるために利用できるさまざまな結合材料粉末があるが、これらは液体媒体に懸濁され、プレートにコールドスプレー又はブラッシングされるか、或いは、それらは、高速フレーム溶射法(high velocity oxygen fuel)(HVOF)又は空気燃料(air fuel)(AF)溶射法によってコーティングされるかもしれない。銅、鉄、スズ青銅、二酸化ケイ素、及び/又はグラファイトの混合物から作られたセラミックコーティングもまた使用され得る。有機コーティングもまた適しており、そして、それは典型的にフェノール樹脂、金属粉又は金属酸化物のような摩擦調整剤、及び配合ゴムから作られている。これらのすべての結合材料及びコーティングは、クラッチ・システムとブレードのドライブシャフトとの接触のポイントで摩擦係数を増加させることにより、動作中にクラッチの滑りを低減させる。
【0072】
[
ロータリー・ギア・クラッチ実施例]
図14Bに示されるように、回転ギア機構94はまた、電気機械クラッチを使用してモーターシャフトをブレードシャフトに連結することもできる。回転ギア機構のような1つの実施例において、モーターシャフト78に固定された雄ギア96は、ブレードシャフト80に固定された相補的な雌ギア98と係合することができる。雄及び雌ギア96、98の係合は、モーターシャフト78の直線運動を提供するため、従来の電気機械クラッチ又はソレノイドを使用して制御され得る。このようなモーターシャフトの直線運動は、伸縮式のドライブシャフト(telescoping drive shaft)によって達成できる。そのような伸縮式のドライブシャフトは、スプリング装填ソレノイド、ラックアンドピニオン・システム、又はねじ駆動システムによって制御することができるが、そのいくつかの例は、以下で論じられる。
【0073】
伸縮式のドライブシャフトは、部材の周囲にねじ山を有する内部部材及びそのねじ山を受けるための相補的な溝を有する外側鞘を有することができる。外側鞘は、収縮位置にあるスプリングにより付勢され得、及び、プリント回路基板(PCB)95から信号を送信するファームウェアによって制御されるソレノイドによって係合され得るが、それは、回転ギア機構94がブレードシャフト・ギア98と係合することが望ましいときである。プリント回路基板(PCB)のそれは、多くのブレンダー内に見いだされ、混合(ブレンディング)サイクルを制御するために使用される。或いは、電磁クラッチは、単純なオン及びオフ・スイッチから信号を送信することにより、モーター及びブレードシャフトを連結することができる。バルブ58を使用して容器12を排気するためにモーター44が起動させられた後、クラッチがシャフトと係合する前に、モーターはゼロRPMまで減速させられることが好ましい。これにより、回転ギア機構94へのストレスが軽減される。実際、ブレード・ドライブシャフトと係合する前に、RPMがゼロに減速されるならば、ここに記載されている全てのギア及びクラッチ・システムに対してそれはより良い。
【0074】
[
電磁クラッチ実施例]
本発明に関し使用され得るもう1つのクラッチ機構は、
図14Aに示されるような電磁クラッチ100である。電磁クラッチ100は、モーターシャフト78が内部に固定されるロータ102を有する。電気コイル104は、ローター102の周りに放射状に配置される。本発明において、モーター44は電磁クラッチ100の下に配置されるが、これは電気コイル104がモーター44の上にあることを意味する。電気コイル104の上には、アーマチュア106があるが、これは、出力ギア108に固定されている。出力ギア108は、ブレードホルダー14の底部にあるブレードシャフト24に係合することができる。スプリング112は、アーマチュア106を電気コイル104の上に付勢する。少なくとも1つのギャップ114は、電気コイル104に電力が供給されると、磁束が生成されるアーマチュア106及び電気コイル104の間に配置される。磁束は、アーマチュア106をロータ102に引き付け、それによりアーマチュア106とロータ102とを磁気的に固定し、これによりモーターシャフト78の回転運動をブレードシャフト24に伝達させる。このような電磁クラッチ100は、コイル104への電力をオン及びオフすることにより、ブレンダーのPCB95によって制御され得る。電磁クラッチ100の改善された性能はまた、本発明のスプリング・クラッチ76の使用に関して記述された同じコーティング及び結合粉末を使用して達成され得る。そのような材料は、アーマチュア106及びローター102の間の表面界面でアーマチュア106及び/又はローター102に適用され得る。
【0075】
[
バー・アーマチュアを使用した電磁クラッチ実施例]
図16から
図24は、本発明で使用できる特定の電磁クラッチ・システムの変形例を示す。
図16は、標準的なブレード・カップリング124を備えたブレード32を有する従来のブレードホルダーを一般的に示す。しかし、ブレード・カップリングがモーター・ドライブシャフト78に直接係合するというよりは、ブレード・カップリング124がクラッチシャフト126の上部末端128に係合する。クラッチシャフト126の上部分は、クラッチ・ハウジング132によって取り囲まれている。クラッチシャフト126の下部末端130は、モーター44によって駆動されるモーター・ドライブシャフト78と係合する。モーター・ドライブシャフト78はまた、ファン50も回転させる。電磁コイル134は、
図17から
図24に示されるように、モーターシャフト78が収容されるクラッチシャフト126の下部分を取り囲んでいる。モーターシャフト78は、スプリング機構140を使用して各貯蔵チャンバー136内に磁気又は着磁性のバー・アーマチュア138が取り付けられる、少なくとも1つであるが、好ましくは複数の貯蔵チャンバー136に特に適合されている。
【0076】
スプリング機構140は、コイルばね、板ばね、又は貯蔵チャンバー136内にバー・アーマチュア138を保持することができる他の如何なる弾性機構でもあり得る。バー・アーマチュア138がスプリング機構140によって貯蔵チャンバー136内に保持されると、
図17及び
図19に示されるように、モーターシャフト78はブレード32を回転させることなくファン50を使うであろう。この段階の間、容器12を真空にすることができる。コイル134が通電されると、
図18及び
図20に示されるように、各バー・アーマチュア138の一部分は、その貯蔵チャンバー136内に残る各バー・アーマチュアの一部分と、クラッチシャフト126上のクラッチ室141に引き込まれる。
【0077】
クラッチ・チャンバー140は、貯蔵チャンバー136が通常クラッチ・チャンバー141に面しているように、貯蔵チャンバー136より大きくすることができる。結果として、バー・アーマチュア138がクラッチ・チャンバー141に引き込まれると、ドライブシャフト78は、クラッチシャフト126が充分に係合するであろうポイントで、クラッチ・チャンバー141の側壁に当たるまで、バー・アーマチュア138を回転させるであろう。この充分に係合した位置において、ドライブシャフト78は、ブレード32が回転できるようにするため、クラッチシャフト126に結合されている。磁気引力が十分に強いならば、クラッチ・チャンバー140の側壁に対するバー・アーマチュア138の回転スリップなしに、ブレード32の動きが生じるかもしれない。ブレード12が係合する前、容器12が排気される間に、通常は10秒から20秒である所定の時間が経過した後、電磁コイル134を起動するようにPCB95においてプログラミングすることにより電磁コイル134は制御され得る。
【0078】
図17及び
図18においては、スプリング機構140がバー・アーマチュア138を貯蔵チャンバー136の後壁142に接続する実施例を表示する。この設計の弱点は、スプリング機構140が充分に高剛性でないならば、スプリング機構140が、完全に後退しないポイントまでの過度の伸長により、スプリング機構140が時間が経つにつれて変形するかもしれないことである。フランジ144が、バー・アーマチュア138の各端部から延びる、代替設計が
図19及び
図20に示される。貯蔵チャンバー136は、対応するフランジ144に対向する各端部にリップ178を有する。スプリング機構140は、フランジ144及びリップ178との間に配置されている。この実施例は、
図20に示されるように、電磁石134が通電されると、スプリング機構138が伸長というよりはむしろ圧縮下にあることを可能にする。この実施例は、
図19に示されるように電磁石134がオフにされると、バー・アーマチュア138を貯蔵チャンバー136内に保持するためのより良い付勢力を提供する。
【0079】
図21及び
図22は、貯蔵チャンバー136が必要ではない実施例を表示する。この実施例において、バー・アーマチュア138は、モーター・ドライブシャフト78の上部に固定されている。各バー・アーマチュア138は、上部分148と下部分150を有する。上部分148及び下部分150を一緒に結合するために、板ばね152、又は同等の弾性材料が、バー・アーマチュア138の上部分148及び下部分150に挿入されるか、又は固定される。クラッチシャフト126は、バー・アーマチュア138の上部分148を受け取るための傾斜した凹部154を有する。電磁石134が通電されていないとき、バー・アーマチュア138は、
図21に示されるように、クラッチシャフト126にバー・アーマチュア138が係合しない垂直位置にある。この位置において、モーター44が起動すると、ブレード32ではなくファン40のみが回転する。電磁石134に通電がされると、バー・アーマチュア138の上部分148は、
図22に示されるように、クラッチシャフト126の傾斜した凹部154と接触するように曲がり、それによって、モーターシャフト78をクラッチシャフト126に磁気的に接続する。この位置では、モーター44が起動すると、ファン40及びブレード32の両方が回転する。他の実施例と同様に、電磁石134への電力は、PCB95によって制御され得るが、或いは、手動スイッチによっても制御され得る。
【0080】
図24において示されるように電磁石134がバー・アーマチュア138を反発するように、バー・アーマチュアの極性が反転されてきたということにおいて、
図19及び
図20の実施例の変形例である実施例を
図23及び
図24は図解する。この実施例はまた、スプリング機構が貯蔵チャンバー136というよりはむしろクラッチ・チャンバー141に取り付けられるように、スプリング機構の取り付けポイントを必要とする。結果として、電磁石134は、起動すると、
図24に示されるようにバー・アーマチュア138を反発し貯蔵チャンバー136内に押しやり、それにより、ブレード32を作動させるようにクラッチシャフト126を係合する。
【0081】
[
ギア・システムの伸縮式軸方向ねじ(Telescoping Axial Screw)実施例]
ブレードシャフト124を選択的に係合するために使用され得るメカニズムのもう1つのカテゴリーがある。この他のカテゴリーは、ブレードシャフト124を係合及び係合解除するのに十分なだけモーターシャフト78を上向きに及び下向きに伸縮させることができるギア・システムを含む。モーターシャフト78の伸縮方式は、
図25に示される遊星ローラーねじ156のような種々のギア・システムによって達成され得るが、ここで、モーターシャフト78の一部分は、螺旋軸(シャフト)として機能するようにねじを切られ、遊星ハウジング160内に含まれる遊星ねじ158によって囲まれる。遊星ローラーねじは、米国特許第2,683,379号に記述されているが、参照により組み込まれている。遊星ハウジング160を静止位置に取り付けることにより、モーター又はスクリューシャフトは、軸方向に動き、ブレードシャフト124に係合及び係合解除することができる。遊星ローラーねじシステムは一般に、より高価な設計の選択肢と考えられている。
【0082】
図26に示されるボールねじシステム162は、コストの観点から軸方向の動きに対して好ましいギア・システムである。ボールねじシステムは、ねじを切られたモーターシャフト78を取り囲むボールねじハウジング164、及び、再循環ボールベアリング166から構成される。そのようなボールねじシステムは、米国特許第5,337,627号に記述されており、参照により組み込まれる。ボールねじハウジング160を静止位置に取り付けることにより、モーターシャフト78は、軸方向に移動してブレードシャフト124と係合及び係合解除することができる。
【0083】
[
排気開口の特別な実施例]
図1、
図2、
図3、
図8、
図9、及び
図10に示される逆転された設計を有する容器12において、容器導管22は、容器12の底部16の近くに排出アパチャー36を有するが、それは、モーターベース20に取り付けられるように逆転されると、以前説明したように、容器12の頂部になる。
図8及び
図9に示される実施例において、アパチャー36は、そこに形成された複数の穿孔を有するスプラッシュシールド(splash shield)106を含む。この構成により、混合段階中に食物粒子が容器導管22に入るのを制限しながら、排出段階中に容器12から空気を除去することが可能になる。スプラッシュシールド106は、容器12と一体に形成することができ、或いは、洗浄中に導管22を水で溢れさせるため、取り外され得るストッパーとして作られ得る。その場合、スプラッシュシールド106は、プラスチック、ゴム、シリコーン、又は他の妥当なキッチングレード材料で作られ得る。オプションのスプラッシュシールド106の成功の鍵は、混合中に食物粒子が導管22に入るのを制限しつつ、穿孔が空気をして容器の導管に吸い込まれることを可能にすることである。
【0084】
本発明は、
図8及び
図9に示されるように、オプションの重力ゲート108を有することもできる。重力ゲート108は、ゲート108が開口部36を閉じるために、排気アパチャー36に近接して配置される。重力ゲート108は、容器導管22に隣接するチャネル110内に配置され得る。そのような構成において、
図8Bに示されるように容器が飲用位置に向いていると、ゲート108は重みを加えて閉位置に落ち、そして、
図8Aに示されるように、混合位置に容器が逆転されると、開位置に落ちる。ゲート108は、好ましくはステンレス鋼で作られているが、重力に応じてチャネル110内を移動し、及び、移動させられるまで所望の位置に留まるように、充分な重量のある如何なる食品グレード材料でも作られ得る。これにより、飲用中に混合飲料中の流体が容器導管22に入るのを防ぐが、排出段階中に空気を除去することができる。
【0085】
重力ゲート108はまた、容器導管22内にステンレス鋼のような加重ボール112を使用して構築され得る。この実施例において、重力ゲート108は、導管アパチャー36に向かってテーパー状に先細っている容器導管22の領域から構成される。加重ボール112は、容器12の排気中にボール112を通り過ぎることができるように容器導管22の直径よりも小さい直径を有する。しかし、容器導管22が先細になっている領域では、ボール112は、先細になった領域の少なくとも一部分よりも大きな直径を有する。このような構成において、
図9Bに示されるように容器が飲用位置に向いていると、ボール112は閉位置に落ち、及び、
図9Aに示されるように容器が混合位置に逆転していると、開位置に落ちる。カラー114又は他の封鎖構造は、開位置にあるとき加重ボール112が導管の全長を落下しないように、容器導管22内に配置され得る。カラー114の全幅とボール112の直径との合計は、排気中に空気が通り抜けることができるように、導管22の内径よりも小さくなければならない。重力ゲート108は、食物粒子が容器導管22に入ったならば、容器導管22を洗い流すことができるので、本発明にとって必須ではないが、目詰まりを防ぎ、容器導管22を定期的に清掃する必要性を制限するのに有用である。
【0086】
本発明は、主に、
図2に示されるような逆転された構成を有する容器12に関して記述されてきた。しかし、本発明は、
図20に示されるように、従来のブレンダー容器116を使用することができる。容器導管22は、
図15に示されるように、混合容器116の底部に取り外し可能に固定されたブレードホルダー14と、容器116の頂部に取り外し可能に取り付けられたトップ122と、を有するような従来の混合容器11内に組み込まれ得る。本発明の他の全ての要素は、従来のブレンダー容器116と相互作用することができる。
【0087】
[
ギア駆動真空ポンプ]
クラッチ・システム120の追加の利点は、真空ポンプ190が、モーター44によって駆動されるドライブシャフト78によって直接的に作動させられ得ることである。クラッチ・システム120は、最初に真空ポンプ190の動作を可能にし、次に容器12の排気が生じた後にブレード32の動作を可能にする。これにより、従来の真空ブレンダーでは必要とされる、真空ポンプを駆動するための2番目の専用モーターに対する必要性が排除される。従来技術の真空ポンプの第2モーターの排除は、原材料及びコストにおいて顕著な節約である。これは、特にブレンダーの多くの製造業者が毎年何百万台ものユニットを生産していると考えると、顕著な累積節約を表す。
【0088】
真空ポンプ190を駆動するためのモーター44の動作は、
図27から
図31に示されている。下降導管56は、真空導管72に接続され、真空導管72は、次に真空ポンプ190に接続される。真空ポンプ190は、次に排気導管68に接続される。真空ポンプ190は、ドライブシャフト78に配置されたギア191によってドライブシャフト78によって駆動されてもよい。ギア191は、真空ポンプ190に接続されたギア192に接続される。
【0089】
真空ポンプに接続されたドライブシャフト78の代替実施例は
図29に示されている。ギア191は、チェーン193に接続される。チェーン193もまた、ギア192に接続される。更にもう1つの構成において、ギア191は、中間ギア194に接続されている。ギア194は、シャフトを介してギア195に接続される。ギア195は、チェーン193に接続され、それは順次ギア192に接続される。
図31は、ギア191がギア194に接続され、それが順次ギア192に接続される、本発明の更にもう1つの実施例を示す。
【0090】
図32を参照すると、ドライブシャフト78に隣接する真空ポンプ190が示されている。ギア194はソレノイド196に接続されている。ソレノイドがオフ位置にあると、ギア194は、ギア191及びギア192に係合していない。このようにして、この位置において、モーター44がドライブシャフトの回転を駆動し、それが順次ギア191の回転を駆動するので、ギア191は、ギア192の回転を引き起こすことができない。
図33に示されるように、ソレノイドがオンの位置にあると、ギア194はギア191及びギア192に係合させられる。この位置において、モーター44がドライブシャフト78の回転を駆動すると、ドライブシャフト78のギア191がギア194の回転を駆動し、それが順次ギア192の回転を駆動する。このようにして、ソレノイドが起動段階にあると、モーター44は、真空ポンプを駆動する。
【0091】
中間ギア194を使用せずに、ギア191がギア192に直接的に接続されている実施例において、容器12への真空ポンプの真空の圧力は、真空ポンプ190の近傍の下降導管56内に配置されるバルブ197の使用によって遮断されるかもしれない。ソレノイド196がオフ位置にあると、バルブ197は開き、真空ポンプ190が容器12から空気を排出できるようにする。ソレノイド196がオン位置にあると、バルブ197は閉じられ、真空ポンプ190は容器12から空気を吸引しない。
【0092】
更にもう1つの実施例において、
図36から
図39に示されるように、真空ポンプ190はドライブシャフト78に直接的に接続されている。モーター44がドライブシャフト78の回転を駆動すると、次にドライブシャフト78が真空ポンプに動力を供給する。
【0093】
本発明のもう1つの実施例において、真空ポンプ190は、少なくとも2つのチャンバー及び2つのインペラー198及び199から構成されてもよい。真空導管70の末端は、真空ポンプ190の第1のチャンバー内の真空ポンプ190に接続される。真空導管70の第2の末端は、ファン50のブレードの近くに配置される。モーター44がファン50のブレードの回転を駆動すると、空気が真空導管70の第2の末端内に押し込まれ、真空ポンプ190の第1のチャンバー内のインペラー198が回転させられる。インペラ198は、真空ポンプ190の第2チャンバー内の第2インペラー199にも接続されているシャフト200に接続されている。下降導管56は、真空ポンプ190の第2のチャンバー内へと真空ポンプ190に接続される。真空ポンプの第2のチャンバーを通って真空ポンプ190により容器12から排出された空気は、排気導管68を通って押し出される。モーターベースのファン50によって真空ポンプ190の第1チャンバーに押し込まれた空気は、周囲環境に排出されるように第1の排気導管68に接続される、第2の排気導管69を通って放出される。
【0094】
図40から
図43に示されるような真空ポンプ190は、例示目的のためのものである。真空ポンプ190は、ダイアフラム又は他の如何なるタイプの真空ポンプをも使用する真空ポンプであるかもしれない。
【0095】
ベンチュリー弁システム及び真空ポンプ190の上述の説明は、導管システムを通して容器から空気を排出する代替手段である。ベンチュリー弁システム及び真空ポンプ190は、集合的に排気装置と呼ぶことができる。
【0096】
本発明の実施例の上述の説明は、例示及び説明の目的で提示されてきた。網羅的であること、又は開示された厳密な形態に本発明を限定することは、意図されていない。上記の教示に照らして、多くの変更及び変形が可能である。当業者は、様々な実施例が共通の知識を使用して変更でき、及び、ここにおける教示が一緒に組み合わされて、本発明の範囲内にまだ該当する他の実施例を作ることができ、及び、そのような設計の選択は、本開示の範囲から離れることを生じさせるようには解釈されるべきではないことを認識するであろう。本発明の範囲は、この詳細な説明によって限定されるのではなく、特許請求の範囲及び添付の特許請求の範囲の均等物によって限定されることが意図されている。