【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年から平成29年度  国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「海洋エネルギー技術研究開発/海洋エネルギー発電システム実証研究/水中浮遊式海流発電」共同研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
      
        
          (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
  以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
 
【0016】
  図1は、本開示の一実施形態である海流発電装置1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の海流発電装置1は、一対のポッド2を備える。一対のポッド2は、連結ビーム3によって連結されている。ポッド2それぞれの内部には、発電機4が配されている。発電機4は、ポッド2それぞれの先端側に設けられたタービン5に連結される。タービン5は、ロータ6と、複数(例えば、2つ)のブレード10を有する。ロータ6は、ポッド2に対し、回転自在に軸支される。ブレード10は、ロータ6の外周面から径方向外側に突出する。
 
【0017】
  なお、発電機4は、連結ビーム3に配されてもよい。この場合、発電機4は、例えば、油圧回路を介してタービン5から回転動力を受ける。油圧回路を介する場合、発電機4は、2つのタービン5に対して1つのみ設けられてもよい。
 
【0018】
  ここでは図示を省略するが、海流発電装置1は、例えば、海中に設置され、海底に設置されたシンカーやアンカーに取り付けられた係留索が連結される。タービン5が海流によって回転することで、発電機4が発電する。
 
【0019】
  図2(a)は、ブレード10をロータ6の回転軸方向、つまり、ブレード10を挟んで発電機4と反対側から見た場合の正面図である。
図2(b)は、ブレード10の上面図である。
図2(c)は、ブレード10の側面図である。
図2(a)に示すように、ブレード10には、リーディングエッジLE(前縁)およびトレーリングエッジTEが形成される。リーディングエッジLEは、ブレード10のうち、ブレード10をロータ6の回転軸方向から見たとき(つまり、ブレード10を挟んで発電機4と反対側からロータ6の回転軸方向に垂直な平面に投影したとき)の、ブレード10の回転方向の前方側の縁である。トレーリングエッジTEは、ブレード10をロータ6の回転軸方向から見たときのブレード10の回転方向の後方側の縁である。
 
【0020】
  図2(a)〜
図2(c)に示すように、ブレード10は、例えば、FRP(Fiber-Reinforced Plastics)製の翼本体11を備える。翼本体11は、ロータ6側に位置する基端側(
図2(a)、
図2(b)中、右側)から先端12側(
図2(a)、
図2(b)中、左側、ロータ6から離隔する側)に、トレーリングエッジTEとリーディングエッジLEとの距離(コード長)よりも長く延在している。すなわち、翼本体11は、基端から先端12に向かう方向が長手方向、トレーリングエッジTEからリーディングエッジLEに向かう方向が短手方向となっている。
 
【0021】
  また、翼本体11は、トレーリングエッジTEとリーディングエッジLEとの間に翼面11aを有する。翼面11aは、
図2(b)に示すように、翼本体11に2面形成され、それぞれ、大凡扁平形状となっている。
 
【0022】
  翼本体11には、リーディングエッジLEとトレーリングエッジTEとを結ぶコードラインの延在方向(
図2(a)中、上下方向、以下、コードライン方向と称す)の幅が最も大きい本体最大部13が形成される。本体最大部13は、翼本体11の基端側に形成されている。本体最大部13は、リーディングエッジLE側よりもトレーリングエッジTE側に膨らんだ形状となっている。翼本体11のうち、コードライン方向の幅は、基端から本体最大部13に向かって徐々に拡大し、本体最大部13から先端12に向かって徐々に縮小する。すなわち、翼本体11は、基端から本体最大部13に向かって、後述する中心軸Oに垂直な断面における断面積が大きくなる。翼本体11は、本体最大部13から先端12に向かって、後述する中心軸Oに垂直な断面における断面積が小さくなる。
 
【0023】
  ブレード10のうち、リーディングエッジLE側には、第1補強部材30(補強部材)が設けられる。第1補強部材30は、例えば、FRP製である。第1補強部材30は、翼本体11のうち、
図2(a)中、上側の端部(縁)に沿って延在する。第1補強部材30は、翼本体11のうち、リーディングエッジLE側の端部を覆う。ブレード10のうち、トレーリングエッジTE側には、第2補強部材32(補強部材)が設けられる。第2補強部材32は、例えば、FRP製である。第2補強部材32は、翼本体11のうち、
図2(a)中、下側の端部(縁)に沿って延在する。第2補強部材32は、翼本体11のうち、トレーリングエッジTE側の端部を覆う。
 
【0024】
  第1補強部材30および第2補強部材32は、翼本体11のうち、本体最大部13よりも先端12側に、先端12より手前側まで延在する。第1補強部材30は、第2補強部材32よりも先端12側まで延在する。本体最大部13のうち、第1補強部材30および第2補強部材32で覆われた部位に、ブレード10が最大翼幅となる位置がある。
 
【0025】
  翼本体11のうち、基端側の基部14には、接続部材40が設けられる。接続部材40は、例えば、金属製である。接続部材40は、円筒形状の本体41を有する。本体41には、
図2(c)に示すように、挿通孔41aが形成されている。挿通孔41aには、翼本体11の基部14が挿通される。すなわち、本体41のうち、挿通孔41aが形成される外壁部42は、基部14の少なくとも一部を覆う。第1補強部材30および第2補強部材32は、基部14とともに挿通孔41aに挿通されている。第1補強部材30および第2補強部材32は、翼本体11と接続部材40に挟持される。翼本体11は、第1補強部材30および第2補強部材32に挟持される。
 
【0026】
  図3(a)は、ブレード10の斜視図である。
図3(b)は、ブレード10の分解斜視図である。
図3(b)に示すように、翼本体11は、第1本体部材15および第2本体部材16を含んで構成される。第1本体部材15は、コードライン方向に直交する直交方向(以下、単に直交方向という)の一方向側(
図3(a)、
図3(b)中、矢印aで示す)に位置する。第2本体部材16は、直交方向の他方向側(
図3(a)、
図3(b)中、矢印bで示す)に位置する。すなわち、翼本体11には割断線があり、第1本体部材15および第2本体部材16は、割断線を重ね合わせて接合され、翼本体11を成している。あるいは、翼本体11の断面のうち、扁平な方向に2つの分割点があり、当該分割点により第1本体部材15および第2本体部材16が分離されているともいえる。
 
【0027】
  第1本体部材15は、基端15aにおけるコードライン方向の中心部15bが第2本体部材16から離隔する方向に窪んでいる。第1本体部材15のうち、第2本体部材16との対向面15c(接合部)は、中心部15bを除いて、第1本体部材15の周縁に形成される。第1本体部材15のうち、対向面15cの内側(コードライン方向の中心側)は、第2本体部材16から離隔する方向に窪んでいる。第2本体部材16は、対向面15cを挟んで、第1本体部材15と大凡面対称な形状となっている。
 
【0028】
  第1本体部材15の対向面15cと第2本体部材16の対向面16c(接合部)は、互いに接合される接合部となっている。翼本体11は、第1本体部材15と第2本体部材16が接合されて形成される。第1補強部材30、第2補強部材32は、対向面15c、16cの一部を、翼本体11の外側から覆う。リーディングエッジLEおよびトレーリングエッジTEの一部は、第1補強部材30、第2補強部材32によって形成される。すなわち、リーディングエッジLEおよびトレーリングエッジTEには、翼本体11から第1補強部材30、第2補強部材32に接続する接続部がある。また、第1補強部材30、第2補強部材32は、挿通孔41aから上記の割断線を覆って、翼本体11の先端に向って延伸している。また、リーディングエッジLEおよびトレーリングエッジTEは、翼本体11のうち、対向面15c、16cの外面側のうち、第1補強部材30、第2補強部材32で覆われていない部位によっても形成されている。
 
【0029】
  図4は、
図2(a)のIV−IV線断面図である。すなわち、
図4は、後述する中心軸Oを含む面によるブレード10の断面図である。
図4に示すように、翼本体11の基部14は、大凡筒形状となっている。上記のように、基部14は、接続部材40の挿通孔41aに、本体41の一端41b側から挿通されている。挿通孔41aの内周面43には、径方向内側に突出する底面部44が形成されている。すなわち翼本体11の一部が本体41に囲まれており、翼本体11の本体41に囲まれた部分より一端側は、本体41から露出している。底面部44は、内周面43のうち、本体41の他端41c側に形成されている。底面部44は、周方向に延在している。挿通孔41aのうち、翼本体11(基部14)の基端15a(第1本体部材15の基端15a)は、底面部44に当接する。
 
【0030】
  本体41の外周面45のうち、底面部44の径方向外側には、フランジ部46が形成されている。フランジ部46は、外周面45から径方向外側に突出している。また、フランジ部46は、周方向に延在している。フランジ部46は、本体41の径方向の幅(肉厚)が、底面部44よりも大きい。フランジ部46は、外周面45のうち、本体41の他端41cまで延在している。フランジ部46は、他端41c側の端面46aが不図示の旋回座に当接した状態で、不図示のボルトなどの締結部材が中心軸O方向に挿通されて旋回座に締結される。旋回座は、不図示のモータなどによって中心軸O周りに回転可能となっている。そのため、ブレード10の傾きは、可変となっている。
 
【0031】
  本体41の外周面45には、一端41b側に向かって外径が縮小するテーパ部47が形成されている。本体41のうち、フランジ部46とテーパ部47との中心軸O方向の間には、内周面43から外周面45まで貫通する貫通孔48が形成されている。貫通孔48は、本体41の周方向に離隔して複数形成されている。
 
【0032】
  貫通孔48には、小径部48a、大径部48b、および、座面48cが形成されている。貫通孔48のうち、内周面43側が小径部48a、外周面45側が小径部48aよりも内径が大きい大径部48bとなっている。座面48cは、小径部48aと大径部48bを繋ぐ面であり、貫通孔48の径方向に延在する。
 
【0033】
  翼本体11の基部14には、貫通孔48と対向する位置に対向孔17が形成されている。対向孔17は、基部14のうち、内周面18から外周面19まで貫通する。対向孔17は、貫通孔48と同様、基部14の周方向に離隔して複数形成されている。対向孔17の内径は、小径部48aの内径と大凡等しい。
 
【0034】
  締結部材50は、例えば、ボルトで構成され、貫通孔48および対向孔17に、径方向外側から挿通される。締結部材50の頭部51は、貫通孔48の小径部48aよりも大きく、小径部48aに進入しない。頭部51は、貫通孔48の大径部48bの内部まで進入し、座面48cに当接している。締結部材50のうち、対向孔17から基部14の内周面18側に突出した突出部52に、不図示のナットが締結される。こうして、基部14と接続部材40が締結される。
 
【0035】
  また、本体41の外周面45には、リブ49が形成されている。リブ49は、外周面45のうち、テーパ部47よりも他端41c側に位置する。リブ49は、フランジ部46と一体となっている。リブ49は、締結部材50と周方向の位置を異にして、周方向に複数形成されている。リブ49には、一端41b側に向かって本体41の径方向内側に傾斜するテーパ部49aが形成されている。
 
【0036】
  図5は、
図2(a)のV−V線断面図である。つまり、
図5は、中心軸Oと直交する面による断面である。当該断面は、外周面45と翼本体11を含んでいる。
図5では、コードライン方向が水平に位置し、直交方向が垂直に位置する向きに示す。
図5に示すように、基部14のうち、コードライン方向の中央部分には、本体41に沿って延在する円弧部20が形成されている。円弧部20と本体41の内周面43との間に接着剤が介在し、円弧部20と本体41の内周面43とが接着剤によって接合される。
 
【0037】
  基部14のうち、コードライン方向の両端部分には、本体41の内周面43から径方向内側に離隔する扁平部21が形成されている。扁平部21は、基部14のうちの他の部位に比べて曲率半径が大きい。扁平部21は、翼本体11の翼面11a(
図2(a)、
図2(b)参照)と向きが異なる。例えば、翼面11aは、リーディングエッジLEとトレーリングエッジTEとの間に形成され、大凡コードライン方向(
図5中、大凡左右方向)に延在する。一方、扁平部21は、大凡直交方向(
図5中、大凡上下方向)に延在する。このように、基部14のうち、扁平部21は、翼本体11の翼面11aの扁平方向と異なる向きに扁平となっている。扁平部21は、翼本体11の翼面11aに対して、大凡直交する方向に延在する。
 
【0038】
  扁平部21と本体41との隙間には、リーディングエッジLE側(
図5中、左側)に第1補強部材30が配され、トレーリングエッジTE側(
図5中、右側)に第2補強部材32が配される。扁平部21は、第1補強部材30、第2補強部材32に接着剤などで接合される。第1補強部材30、第2補強部材32は、本体41に接着剤などが介在し接合される。
 
【0039】
  第1本体部材15と第2本体部材16の接合部(対向面15c、16c)は、扁平部21に位置している。第1補強部材30および第2補強部材32は、挿通孔41a(外壁部42)の内部において、第1本体部材15と第2本体部材16の接合部(対向面15c、16c)の外側に設けられる。すなわち、第1補強部材30および第2補強部材32は、接続部材40と翼本体11の基部14との隙間に介在する。言い換えれば、第1補強部材30および第2補強部材32は、接続部材40と基部14に挟まれる。
 
【0040】
  接続部材40の本体41は、上記の通り、円筒形状である。扁平部21は、第1補強部材30、第2補強部材32の肉厚分、円弧部20よりも径方向内側に位置している。扁平部21は、コードライン方向の外周面19間の距離Laが、直交方向の外周面19間の距離Lbよりも短い。すなわち、距離Lbは、距離Laよりも長く、基部14は、直交方向に膨らんだ扁平形状となっている。第1補強部材30、第2補強部材32の内面(翼本体11側の面)は、外面(本体41側の面)に向って窪んだ形状である。第1補強部材30の内面は、曲率中心が第1補強部材30より基部14側に位置する円弧形状となっている。第2補強部材32の内面は、曲率中心が第2補強部材32より基部14側に位置する円弧形状となっている。
 
【0041】
  あるいは、本開示の実施形態の第1補強部材30、第2補強部材32は、中心軸Oを中心とした内面と外面の径方向間隔が、周方向両端の間の位置で一つのピークを持っている。なお、本開示の実施形態では、補強部材(第1補強部材30、第2補強部材32)の内面の中心軸Oに直交する面での断面形状が円弧形状である場合について説明した。ただし、補強部材の内面の断面形状は、これに限られない。断面形状において、補強部材の内面の曲率の平均(曲線長さあたりの平均)と比べ、補強部材の外面の曲率の平均が大きくてもよい。
 
【0042】
  また、第1補強部材30の内面に対する曲率中心が描く曲線の重心位置(曲線長さを重量に見立てた場合の重心)と、第1補強部材30の内面を成す曲線の重心位置の間の長さを第1所定幅とする。第1補強部材30の内面に対する曲率中心が描く曲線の重心位置と、第2補強部材32の内面を成す曲線の重心位置の間の長さを第2所定幅とする。このとき、第1所定幅より第2所定幅の方が短くてもよい。さらにいえば、断面において翼本体11の補強部材に対向しない部分のおける翼本体11の外面の曲率の平均と比べ、補強部材の内面の曲率の平均が小さくてもよい。
 
【0043】
  海流によってブレード10が回転するとき、翼本体11の基部14には、海流による荷重が作用する。この荷重は、基部14に対して直交方向に作用する。ここでは、直交方向の基部14の幅(距離Lb)が、コードライン方向の基部14の幅(距離La)よりも大きいため、直交方向に作用する荷重に対する基部14の強度が向上する。
 
【0044】
  図6(a)は、
図2(a)のVIa−VIa断面図である。
図6(b)は、
図2(a)のVIb−VIb断面図である。
図6(a)、
図6(b)に示すように、第1補強部材30は、第2補強部材32よりも翼本体11の先端12側まで延在している。上記のように、第1補強部材30および第2補強部材32は、リーディングエッジLEおよびトレーリングエッジTEを形成している。
 
【0045】
  リーディングエッジLEの形状は、海流の流れに対する影響が大きい。リーディングエッジLEを第1補強部材30で形成することで、仮に、対向面15c、16cの位置ずれがあったとしても、リーディングエッジLEで対向面15c、16cの外面が覆われていることから、性能低下が抑制される。
 
【0046】
  図6(a)に示すように、先端12側におけるトレーリングエッジTE側は、第1本体部材15、第2本体部材16の対向面15c、16cの外面が第2補強部材32で覆われていない。トレーリングエッジTEは、リーディングエッジLEよりも海流の流れに対する影響が小さい。そのため、第2補強部材32は、第1補強部材30よりも短く形成されていても性能への影響が小さい。
 
【0047】
  第1本体部材15、第2本体部材16の対向面15c、16cのうち、外面が第2補強部材32で覆われていない部位は、第1補強部材30、第2補強部材32で覆われている部位よりも面積が大きい。すなわち、第1本体部材15、第2本体部材16の対向面15c、16cのうち、外面が第2補強部材32で覆われていない部位は、翼本体11の基端側の部位よりも面積が大きい。対向面15c、16cのうち、トレーリングエッジTE側は、リーディングエッジLE側よりも面積が大きい。
 
【0048】
  対向面15c、16cは、第2補強部材32で補強する代わりに、対向面15c、16cの面積を大きくすることで、接合力が向上している。
 
【0049】
  以上、添付図面を参照しながら本開示の実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
 
【0050】
  例えば、上述した実施形態では、補強部材(第1補強部材30、第2補強部材32)が設けられる場合について説明した。しかし、接続部材40および補強部材は必須構成ではない。ただし、補強部材を設けることで強度の向上が図られる。
 
【0051】
  また、上述した実施形態では、補強部材は、第1補強部材30と、第2補強部材32とで構成される場合について説明した。しかし、第1補強部材30、第2補強部材32は、必須構成ではなく、例えば、第1補強部材30、第2補強部材32の一方のみが設けられてもよい。ただし、第1補強部材30、第2補強部材32の両方を設けることで、さらなる強度の向上が図られる。
 
【0052】
  また、上述した実施形態では、第1補強部材30は、第2補強部材32よりも翼本体11の先端12側まで延在する場合について説明した。しかし、第2補強部材32が、第1補強部材30よりも先端12側まで延在してもよいし、第1補強部材30、第2補強部材32が同程度に延在してもよい。ただし、第1補強部材30が、第2補強部材32よりも翼本体11の先端12側まで延在する場合、例えば、リーディングエッジLEを第1補強部材30で形成することで、上記のように、対向面15c、16cの位置ずれによる性能低下が抑制される。
 
【0053】
  また、上述した実施形態では、第1補強部材30、第2補強部材32が、接合部(対向面15c、16c)の外側に設けられる場合について説明した。しかし、第1補強部材30、第2補強部材32は、接合部(対向面15c、16c)から外れた位置に配されてもよい。ただし、第1補強部材30、第2補強部材32を接合部の外側に配することで、接合部の強度が向上する。
 
【0054】
  また、上述した実施形態では、翼本体11、第1補強部材30、第2補強部材32がFRP製である場合について説明した。しかし、翼本体11、第1補強部材30、第2補強部材32はFRP製に限られない。