(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通話チャネルの最大数がNmax(Nmaxは2以上の整数)であるIP回線を介してIP電話網と接続し、前記通話チャネルのいずれかを用いて前記IP電話網と自己の配下に位置する電話端末とを交換接続する電話制御装置であって、
前記通話チャネルのうち前記電話端末との間で使用していない端末空き通話チャネル数Nが、予め設定されている滞留数Nstay(Nstayは1〜Nmax−1の整数)以下の場合、前記IP電話網からの着信に応じて、予め設定されている滞留時間だけ前記着信を滞留着信として滞留させた後、前記滞留着信に関する着信を前記電話端末に通知する滞留着信処理部と、
前記通話チャネルのうち前記IP電話網との間で使用可能な使用可能通話チャネルが存在せず前記滞留着信が存在する場合、前記電話端末からの発信要求に応じて、前記滞留着信に関する着信拒否を前記IP電話網に通知するとともに、前記発信要求に関する発信を前記IP電話網に通知する滞留発信処理部と
を備えることを特徴とする電話制御装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システム1について説明する。
図1は、電話システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この電話システム1は、ビジネスホンシステムやPBXシステムなどの電話システムからなり、内線回線L2を介して接続した複数の電話端末20と、これら電話端末20をIP回線L1を介してIP電話網30に交換接続することにより、IP電話網30を介した電話端末20による通話を実現する電話制御装置10とから構成されている。
【0020】
[電話制御装置]
次に、
図1を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置10について説明する。
電話制御装置10は、最大通話チャネル数がNmax(Nmaxは2以上の整数)であるIP回線L1を介してIP電話網30と接続し、これら通話チャネルのいずれかを用いてIP電話網30と自己の配下に位置する任意の電話端末20とを交換接続する機能を有している。
電話端末20は、全体として、ビジネスホンシステムやPBXシステムなどの電話システムの内線電話機として用いられる一般的な電話端末である。
【0021】
以下では、本発明をビジネスホンシステムの主装置やPBXシステムのPBX装置などの電話制御装置10に適用した場合を例として説明するが、これに限定されるものではない。例えば、前述した引用文献1に示されているように、IP回線と電話システムとの間に接続されたゲートウェイ装置に本発明を適用してもよく、同様の作用効果が得られる。
【0022】
図1に示すように、電話制御装置10は、主な機能部として、網I/F部11、内線I/F部12、記憶部13、および呼制御部14を備えている。
【0023】
網I/F部11は、IP回線L1を介してIP電話網30との間でデータ通信を行うことにより、呼制御メッセージや音声データを送受信する機能を有している。
内線I/F部12は、LANや内線伝送路などの内線回線L2を介して電話端末20との間で、各種制御コマンドや音声通話のための音声データをやり取りする機能を有している。
【0024】
記憶部13は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、電話制御装置10での呼制御に用いる呼制御データ13Aやプログラム13Pを記憶する機能を有している。
プログラム13Pは、記憶部13から読み出されて電話制御装置10のCPU(図示せず)で実行されることになり、CPUと協働して呼制御部14、さらには後述する滞留着信処理部15および滞留発信処理部16での処理動作を実現するプログラムである。このプログラム13Pは、外部装置や記録媒体から読み込まれて記憶部13に予め格納されている。
【0025】
呼制御データ13Aは、IP回線L1の各通話チャネルに関する制御状態を示す通話チャネルデータや、各電話端末20の動作状態を示す端末データのほか、滞留着信の制御に用いる滞留制御データを含んでいる。
滞留制御データには、IP回線L1の最大通話チャネル数Nmax(Nmaxは2以上の整数)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数N、滞留できる着信数である滞留数Nstay(Nstayは1〜Nmax−1の整数)、滞留着信と対応する通話チャネル番号、着信を滞留させる時間長を示す滞留時間Tstayなどのデータが含まれている。
【0026】
呼制御部14は、網I/F部11およびIP回線L1を介してIP電話網30との間でやり取りした、SIPなどの呼制御プロトコルに基づく各種の呼制御メッセージや、内線I/F部12および内線回線L2を介して各電話端末20との間でやり取りした、各種制御コマンドに基づいて、IP電話網30からの着信に応じた着信処理、電話端末20からの発信要求に応じた発信処理を実行する機能と、網I/F部11およびIP回線L1を介してIP電話網30との間でやり取りしたVoIP用の音声データと、内線I/F部12および内線回線L2を介して各電話端末20との間でやり取りした音声データとを相互に交換することにより、IP電話網30を介した電話端末20により音声通話を実現する機能とを有している。
【0027】
また、呼制御部14は、着信を滞留制御する処理部として、滞留着信処理部15と滞留発信処理部16とを備えている。
滞留着信処理部15は、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数Nが、予め設定されている滞留数Nstay以下の場合、IP電話網30からの着信に応じて、予め設定されている滞留時間Tstayだけ着信を滞留着信として滞留させた後、滞留着信に関する着信を電話端末20に通知する機能と、通話チャネルのうちIP電話網30との間で滞留数Nstay分を超える端末空き通話チャネルが発生した際、滞留着信が存在する場合には、滞留着信の滞留を中止して滞留着信に関する着信を直ちに電話端末20に通知する機能とを有している。
【0028】
滞留発信処理部16は、通話チャネルのうちIP電話網30との間で使用可能な使用可能通話チャネルが存在せず滞留着信が存在する場合、電話端末20からの発信要求に応じて、滞留着信に関する着信拒否をIP電話網30に通知するとともに、発信をIP電話網30に通知する機能を備えている。
【0029】
なお、滞留数Nstayについては、最大通話チャネル数Nmaxに対する割合が高すぎると着信への応答が遅れてレスポンスの低下につながるため、最大通話チャネル数Nmaxのほか、着信発生頻度や発信発生頻度など、電話システム1の使用状況に応じて予め設定すればよい。
【0030】
また、滞留時間Tstayは、長ければ長いほど、電話端末20で発信操作する利用者に時間的余裕を与えることができる。ただし、着信を滞留している期間中は着信元利用者側で無音状態となるため、滞留時間Tstayについては、例えば1〜5秒など、着信元利用者に不快感を与えない程度の時間を、電話システム1の使用状況に応じて予め設定すればよい。
【0031】
[第1の実施の形態の動作]
次に、本実施の形態にかかる電話制御装置10の動作について説明する。
【0032】
[滞留着信処理]
まず、
図2を参照して、本実施の形態にかかる滞留着信処理について説明する。
図2は、第1の実施の形態にかかる滞留着信処理を示すフローチャートである。
電話制御装置10の滞留着信処理部15は、IP電話網30からの着信に関する各種イベント発生に応じて、記憶部13の呼制御データ13Aを参照することにより、
図2の滞留着信処理を実行する。
【0033】
まず、滞留着信処理部15は、IP電話網30からの新たな着信(INVITE)が発生した場合(ステップ100:YES)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数Nと滞留数Nstayとを比較する(ステップ101)。なお、端末空き通話チャネルとは、電話端末20との間で、着信、発信、通話により使用されていない通話チャネルのことであり、滞留着信と対応する通話チャネルも端末空き通話チャネルに含まれるものとする。
【0034】
ここで、N>Nstayの場合(ステップ101:YES)、滞留着信処理部15は、直ちに当該着信を対応する電話端末20に通知し(ステップ102)、一連の滞留着信処理を終了する。一方、N≦Nstayの場合(ステップ101:NO)、滞留着信処理部15は、滞留時間Tstayだけ当該着信を滞留着信として滞留し(ステップ103)、一連の滞留着信処理を終了する。
【0035】
また、着信発生ではなく(ステップ100:NO)、滞留着信の滞留時間Tstayが満了した場合(ステップ104:YES)、滞留着信処理部15は、当該滞留着信に関する着信を電話端末20に通知し(ステップ105)、一連の滞留着信処理を終了する。
また、滞留時間満了ではなく(ステップ104:NO)、通話チャネルのうちIP電話網30との間で滞留数Nstay分を超える端末空き通話チャネルが発生した場合(ステップ106:YES)、滞留着信処理部15は、滞留着信が存在するか確認する(ステップ107)。
【0036】
ここで、滞留着信が存在する場合(ステップ107:YES)、滞留着信処理部15は、当該滞留着信の滞留を中止するとともに(ステップ108)、ステップ105へ移行して、当該滞留着信に関する着信を直ちに電話端末20に通知し(ステップ105)、一連の滞留着信処理を終了する。
なお、ステップ106においてNstay分を超える端末空き通話チャネルの発生ではない場合(ステップ106:NO)、および、ステップ107において滞留着信が存在しない場合(ステップ107:NO)、滞留着信処理部15は、一連の滞留着信処理を終了する。
【0037】
[滞留発信処理]
次に、
図3を参照して、本実施の形態にかかる滞留発信処理について説明する。
図3は、第1の実施の形態にかかる滞留発信処理を示すフローチャートである。
電話制御装置10の滞留発信処理部16は、電話端末20からの発信要求に応じて、記憶部13の呼制御データ13Aを参照することにより、
図3の滞留発信処理を実行する。
【0038】
まず、滞留発信処理部16は、滞留着信が存在するか確認し(ステップ110)、滞留着信が存在しない場合(ステップ110:NO)、滞留発信処理部16は、当該発信要求に関する発信(INVITE)をIP電話網30へ通知し(ステップ111)、一連の滞留発信処理を終了する。
【0039】
一方、滞留着信が存在する場合(ステップ110:YES)、滞留発信処理部16は、滞留着信のうち最老番通話チャネルの滞留着信に関する着信拒否(486 Busy Here)をIP電話網30へ通知した後(ステップ112)、ステップ111へ移行して、上記着信拒否に続けて当該発信要求に関する発信(INVITE)を直ちにIP電話網30へ送信し(ステップ111)、一連の滞留発信処理を終了する。
【0040】
一般的なIP電話網では、着信が発生した場合、最若番通話チャネルから順に選択して着信を通知する場合が多い。このため、最老番通話チャネルへの着信が他の通話チャネルの着信と比較して、最も新しい着信である確率が高い。したがって、電話端末20からの発信要求に応じて着信拒否する際、最老番通話チャネルの滞留着信を選択して着信拒否すれば、滞留している時間が最も短い着信を拒否できることになる。このため、滞留している時間が長い着信を拒否する場合と比較して、着信元相手に与える不快感を僅かでも低減することができる。
【0041】
[第1の実施の形態の動作例]
次に、
図4を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置10の動作例について説明する。
図4は、第1の実施の形態にかかる電話制御装置の動作例を示すシーケンス図である。ここでは、IP回線L1に10個の通話チャネルが含まれており、最大通話チャネル数NmaxがNmax=10であるものとし、滞留できる着信数である滞留数Nstayは、Nstay=2に設定されているものとする。また、初期状態において、いずれの通話チャネルch1−ch10も使用可能な空き状態にあるものとする。
【0042】
まず、初期状態において、IP電話網30からch1に着信(INVITE)が通知された場合(ステップ150)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数N=10であるため、N>Nstayとなり、当該着信は電話端末20へ通知される(ステップ151)。
続いて、IP電話網30からch2に着信(INVITE)が通知された場合(ステップ152)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数N=9であるため、N>Nstayとなり、当該着信は電話端末20へ通知される(ステップ153)。
【0043】
以下同様にして、ch3−ch7に着信(INVITE)が通知されて電話端末20へ通知された後、IP電話網30からch9に着信(INVITE)が通知された場合(ステップ154)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数N=2であるため、N≦Nstayとなり、当該着信は電話端末20へ通知されず、着信通知から滞留時間Tstay経過するまで滞留着信(ch9)として滞留する(ステップ155)。
【0044】
続いて、IP電話網30からch9に着信(INVITE)が通知された場合(ステップ156)、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数N=2であるため、N≦Nstayとなり、当該着信は電話端末20へ通知されず、滞留時間Tstayだけ滞留着信(ch10)として滞留する(ステップ157)。
【0045】
このような状態において、電話端末20から発信要求が通知された場合(ステップ160)、滞留着信(ch9)と滞留着信(ch10)が存在するため、これらのうち最老番通話チャネルの滞留着信(ch10)が選択されて(ステップ161)、滞留着信(ch10)に関する着信拒否(ch10)がIP電話網30に通知されるとともに(ステップ162)、当該発信要求に関する発信(INVITE)がIP電話網30に通知される(ステップ163)。
【0046】
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、電話制御装置10において、滞留着信処理部15が、通話チャネルのうち電話端末20との間で使用していない端末空き通話チャネル数Nが、予め設定されている滞留数Nstay以下の場合、IP電話網30からの着信に応じて、予め設定されている滞留時間Tstayだけ着信を滞留着信として滞留させた後、滞留着信に関する着信を電話端末20に通知し、滞留発信処理部16が、通話チャネルのうちIP電話網30との間で使用可能な使用可能通話チャネルが存在せず滞留着信が存在する場合、電話端末20からの発信要求に応じて、滞留着信に関する着信拒否をIP電話網30に通知するとともに、発信要求に関する発信をIP電話網30に通知するようにしたものである。
【0047】
一般的には、SIPなどの呼制御プロトコルにおいて、空き通話チャネルが存在しない場合、電話制御装置10からIP電話網30に対して発信要求を送信することは可能であるが、空き通話チャネルが存在しない場合、IP電話網30で発信要求を受け付けることはない。
【0048】
本実施の形態によれば、電話端末20から発信要求が通知された時点で、IP電話網30から全通話チャンネルに対して着信が通知されている状況であっても、そのうちの滞留着信についてIP電話網30に対して着信拒否されるとともに発信要求がIP電話網30に通知されることになる。このため、IP電話網30側で着信拒否された通話チャネルが、ほぼ同時に通知されてきた発信要求に割り当てられる可能性が高くなる。したがって、IP電話網30からの着信が集中している時でも、電話端末20からIP電話網30に対する発信の機会を提供することが可能となる。
【0049】
また、本実施の形態において、滞留着信処理部15が、通話チャネルのうちIP電話網30との間で滞留数Nstay分を超える端末空き通話チャネルが発生した際、滞留着信が存在する場合には、滞留着信の滞留を中止して滞留着信に関する着信を直ちに電話端末20に通知するようにしてもよい。
これにより、着信が滞留している平均時間を削減することができ、着信に対するレスポンスを改善することができる。
【0050】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる電話制御装置10について説明する。
第1の実施の形態では、電話端末20からの発信要求に応じて着信拒否する滞留着信は1つである場合を例として説明した。本実施の形態では、電話端末20からの発信要求に応じて複数の滞留着信を一括して着信拒否する場合について説明する。
【0051】
本実施の形態において、滞留発信処理部16は、電話端末20からの発信要求に応じて滞留着信に関する着信拒否をIP電話網30に通知する場合、滞留着信のうち予め設定されている着信拒否数M(Mは1〜Nstayの整数)分だけ一括して着信拒否を通知する機能と、着信拒否とともに通知した発信に関する発信失敗数の増加に応じて、着信拒否数Mを増す機能と、着信拒否とともに通知した発信に関する発信成功数の増加に応じて、着信拒否数Mを減らす機能とを有している。
【0052】
本実施の形態にかかるその他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
なお、滞留制御データには、着信拒否数M、発信成功数CNTs、発信失敗数CNTf、判定値CNTthなどのデータが新たに含まれているものとする。
【0053】
[第2の実施の形態の動作]
次に、
図5を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置10の動作について説明する。
図5は、第2の実施の形態にかかる滞留発信処理を示すフローチャートである。
電話制御装置10の滞留発信処理部16は、電話端末20からの発信要求に応じて、記憶部13の呼制御データ13Aを参照することにより、
図5の滞留発信処理を実行する。
【0054】
まず、滞留発信処理部16は、滞留着信が存在するか確認し(ステップ200)、滞留着信が存在しない場合(ステップ200:NO)、滞留発信処理部16は、当該発信要求に関する発信(INVITE)をIP電話網30に通知し(ステップ201)、一連の滞留発信処理を終了する。
【0055】
一方、滞留着信が存在する場合(ステップ200:YES)、滞留発信処理部16は、滞留着信のうち最老番通話チャネルから順に選択した着信拒否数M個の滞留着信に関する着信拒否(486 Busy Here)をIP電話網30へそれぞれ通知した後(ステップ202)、上記着信拒否に続けて当該発信要求に関する発信(INVITE)をIP電話網30へ送信する(ステップ203)。この際、滞留着信がM個未満であれば、すべての滞留着信について着信拒否すればよい。
【0056】
続いて、滞留発信処理部16は、発信要求に応じてIP電話網30から呼出中メッセージ(例えば100 Tryingや180 Ringingなど)が通知されるか否かに応じて、発信要求の成否を確認し(ステップ204)、発信成功に応じて(ステップ204:YES)、発信成功数CNTsをインクリメント(+1)する(ステップ205)。
【0057】
この後、滞留発信処理部16は、CNTsと判定値CNTthとを比較し(ステップ206)、CNTs≧CNTthの場合(ステップ206:YES)、Mをディクリメント(−1)するとともに(ステップ207)、CNTsおよびCNTfをゼロに初期化し(ステップ208)、一連の滞留着信処理を終了する。
また、CNTs<CNTthの場合(ステップ206:NO)、一連の滞留着信処理を終了する。
【0058】
一方、ステップ204において、発信要求が失敗した場合(ステップ204:NO)、滞留発信処理部16は、発信失敗数CNTfをインクリメント(+1)する(ステップ209)。
【0059】
この後、滞留発信処理部16は、CNTfと判定値CNTthとを比較し(ステップ210)、CNTf≧CNTthの場合(ステップ210:YES)、Mをインクリメント(+1)するとともに(ステップ211)、CNTsおよびCNTfをゼロに初期化し(ステップ212)、一連の滞留着信処理を終了する。
また、CNTf<CNTthの場合(ステップ210:NO)、一連の滞留着信処理を終了する。
【0060】
[第2の実施の形態の動作例]
次に、
図6および
図7を参照して、本実施の形態にかかる動作例について説明する。
図6は、第2の実施の形態にかかる電話制御装置の動作例を示すシーケンス図である。
図7は、第2の実施の形態にかかる電話制御装置の動作例(続き)を示すシーケンス図である。
【0061】
ここでは、IP回線L1に10個の通話チャネルが含まれており、最大通話チャネル数NmaxがNmax=10であるものとする。また、滞留できる着信数である滞留数Nstayは、Nstay=2に設定されているものとし、判定値CNTthは3に設定されているものとする。
なお、初期状態において、通話チャネルch1−ch8は使用中であり、通話チャネルch9−ch10は滞留着信状態にあるものとし、着信拒否数MはM=1であり、発信成功数CNTsおよび発信失敗数CNTfは、ともにゼロであるものとする。
【0062】
まず、
図6に示すように、初期状態において、電話端末20から発信要求が通知された場合(ステップ220)、滞留着信(ch9)と滞留着信(ch10)が存在するため、電話制御装置10は、着信拒否数M=1に基づいてこれらのうち最老番通話チャネルの滞留着信(ch10)を1つ選択して(ステップ221)、滞留着信(ch10)に関する着信拒否(486 Busy Here)をIP電話網30に通知するとともに(ステップ222)、当該発信要求に関する発信(INVITE)をIP電話網30に通知する(ステップ223)。
【0063】
これに応じて、IP電話網30は、ch10に関する着信について着信拒否し(ステップ224)、これに対する応答(Ack)を電話制御装置10に返送する(ステップ225)。
ここで、電話制御装置10からの発信(INVITE)がIP電話網30で受け付けられる前に、新たな着信が到来した場合(ステップ226)、IP電話網30は、着信拒否で空いた通話チャネルch10に対して新たな着信(INVITE)を割り当てて電話制御装置10へ通知する(ステップ227)。したがって、電話制御装置10は、IP電話網30からの新たな着信(INVITE)を滞留着信(ch10)として滞留することになる(ステップ228)。
【0064】
これにより、IP電話網30は、電話制御装置10の空き通話チャネルがなくなって、電話制御装置10からの発信(INVITE)を受け付けられなくなり、IP電話網30から回線ビジー(486 Busy)を電話制御装置10に返送する(ステップ229)。
これに応じて、電話制御装置10は、発信失敗を発信元の電話端末20に通知し(ステップ230)、発信失敗数CNTfをインクリメントする(ステップ231)。これによりCNTf=1となる。
【0065】
この後、前述したステップ220〜231の手順と同様にして、発信失敗となった場合(ステップ240)、電話制御装置10は、発信失敗数CNTfをインクリメントする(ステップ241)。これによりCNTf=2となる。
さらにこの後、前述したステップ220〜231の手順と同様にして、発信失敗となった場合(ステップ245)、電話制御装置10は、発信失敗数CNTfをインクリメントする(ステップ246)。これによりCNTf=3となる。ここで、CNTfがCNTthと等しくなったため、電話制御装置10は、着信拒否数Mをインクリメントし(ステップ247)、CNTsおよびCNTfをゼロクリアする。これにより、M=2、CNTs=0、CNTf=0となる。
【0066】
続いて、
図7に示すように、電話端末20から発信要求が通知された場合(ステップ250)、滞留着信(ch9)と滞留着信(ch10)が存在するため、電話制御装置10は、着信拒否数M=2に基づいてこれらのうち最老番通話チャネルの滞留着信(ch9,ch10)の2つを選択して(ステップ251)、滞留着信(ch9,ch10)に関する着信拒否(486 Busy Here)をIP電話網30にそれぞれ通知するとともに(ステップ252,253)、当該発信要求に関する発信(INVITE)をIP電話網30に通知する(ステップ254)。
【0067】
これに応じて、IP電話網30は、着信(ch9,ch10)について着信拒否し(ステップ255,256)、これに対する応答(Ack)をそれぞれ返送する(ステップ257,258)。
ここで、電話制御装置10からの発信(INVITE)がIP電話網30で受け付けられる前に、新たな着信が到来した場合(ステップ259)、IP電話網30は、着信拒否で空いた通話チャネルch9に対して着信(INVITE)を割り当てて電話制御装置10へ通知する(ステップ260)。これにより、電話制御装置10は、IP電話網30からの新たな着信(INVITE)を滞留着信(ch9)として滞留することになる(ステップ261)。
【0068】
したがって、IP電話網30は、電話制御装置10の空き通話チャネルch10が残っているため、電話制御装置10からの発信(INVITE)を受け付けることができ、IP電話網30は、電話制御装置10からの発信(INVITE)に対する発信通知(ch10)を送信するとともに(ステップ262)、発信処理中(100 Trying)を電話制御装置10に返送する(ステップ263)。
これに応じて、電話制御装置10は、呼出中を発信元の電話端末20に通知し(ステップ264)、発信成功数CNTsをインクリメントする(ステップ265)。これによりCNTs=1となる。
【0069】
この後、前述したステップ250〜263の手順と同様にして、発信成功となった場合(ステップ270)、電話制御装置10は、発信成功数CNTsをインクリメントする(ステップ271)。これによりCNTs=2となる。
さらにこの後、前述したステップ250〜263の手順と同様にして、発信成功となった場合(ステップ275)、電話制御装置10は、発信成功数CNTsをインクリメントする(ステップ276)。これによりCNTs=3となる。ここで、CNTsがCNTthと等しくなったため、電話制御装置10は、着信拒否数Mをディクリメントし(ステップ277)、CNTsおよびCNTfをゼロクリアする。これにより、M=1、CNTs=0、CNTf=0となる。
【0070】
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、滞留発信処理部16が、電話端末20からの発信要求に応じて滞留着信に関する着信拒否をIP電話網30に通知する場合、滞留着信のうち予め設定されている着信拒否数M分だけ一括して着信拒否を通知するようにしたものである。
これにより、着信が集中している時でも、空き通話チャネルが存在する期間を延長でき、これら着信拒否数M分の着信拒否とともに送信した発信がIP電話網30で受け付けられて発信成功となる確率を高めることができる。
【0071】
また、本実施の形態において、滞留発信処理部16が、着信拒否とともに通知した発信に関する発信失敗数CNTfの増加に応じて、着信拒否数Mを増すようにしてもよく、着信拒否メッセージとともに通知した発信メッセージに関する発信成功数CNTsの増加に応じて、着信拒否数Mを低減するようにしてもよい。
これにより、発信の成否に応じて着信拒否数Mが増減されるため、着信の集中度合の変動に合わせて、着信拒否数Mと発信成否の度合とのバランスを調整することが可能となる。
【0072】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる電話制御装置10について説明する。
第1および第2の実施の形態では、滞留時間Tstayが固定である場合を例として説明した。本実施の形態では、発信要求の成功度合に応じて、Tstayを増減する場合について説明する。
【0073】
本実施の形態において、滞留発信処理部16は、着信拒否メッセージとともに通知した発信に関する発信成功の度合Pに応じて、滞留時間Tstayの長さを増減する機能を備えている。
本実施の形態にかかるその他の構成については、第1および第2の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
なお、滞留制御データには、発信成否履歴R、履歴数Q、発信成功度合P、下限値PL、上限値PH、基準増減時間ΔTなどのデータが新たに含まれているものとする。
【0074】
[第2の実施の形態の動作]
次に、
図8を参照して、本実施の形態にかかる電話制御装置10の動作について説明する。
図8は、第3の実施の形態にかかる滞留時間調整処理を示すフローチャートである。
電話制御装置10の滞留発信処理部16は、
図5のステップ204で着信拒否メッセージとともに通知した発信メッセージに関する発信成否が確認されるごとに、記憶部13の呼制御データ13Aを参照することにより、
図8の滞留時間調整処理を実行する。
【0075】
まず、滞留発信処理部16は、
図5のステップ204で確認した最新の発信成否を発信成否履歴Rに追加し(ステップ300)、発信成否履歴Rのうち、予め設定されている履歴数Q分だけ最新のものを対象履歴Rqを取得する(ステップ301)。
次に、滞留発信処理部16は、これらQ個分の対象履歴Rqに含まれる発信成功の割合を発信成功度合Pとして計算し(ステップ302)、予め設定されている下限値PLと比較する(ステップ303)。
【0076】
ここで、P<PLの場合(ステップ303:YES)、滞留発信処理部16は、滞留時間Tstayの長さを、予め設定されている基準増減時間ΔTだけ延長し(ステップ304)、一連の滞留時間調整処理を終了する。これにより、Tstay=Tstay+ΔTとなる。
【0077】
一方、P≧PLの場合(ステップ303:NO)、滞留発信処理部16は、Pと予め設定されている上限値PHと比較する(ステップ305)。
ここで、P>PHの場合(ステップ305:YES)、滞留発信処理部16は、Tstayの長さを、予め設定されている基準増減時間ΔTだけ短縮し(ステップ306)、一連の滞留時間調整処理を終了する。これにより、Tstay=Tstay−ΔTとなる。
なお、P≦PHの場合(ステップ305:NO)、Tstayを調整せず、一連の滞留時間調整処理を終了する。
【0078】
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、滞留発信処理部16が、着信拒否メッセージとともに通知した発信メッセージに関する発信成功の度合Pに応じて、滞留時間Tstayの長さを増減するようにしたものである。
これにより、発信成功度合Pが低くなって着信集中度が上昇した場合、Tstayが延長されるため、電話端末20で発信操作する利用者に時間的余裕を与えることができる。また、発信成功度合Pが高くなって着信集中度が低下した場合、Tstayが短縮されるため、着信元相手に対して滞留着信により与える不快感を低減することができる。
【0079】
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。