(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記地図画面上に表示された前記投稿メッセージのうち、ユーザによって選択された前記投稿メッセージに関連する地点を、案内経路の経由地または目的地に設定する案内地点設定部
をさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のナビゲーションシステムについて説明する。
【0022】
(ナビゲーションシステム10のシステム構成)
図1は、実施形態に係るナビゲーションシステム10のシステム構成を示す図である。
図1に示すナビゲーションシステム10は、スマートフォン100およびセンターサーバ200を備えて構成されている。このナビゲーションシステム10は、スマートフォン100のナビゲーションアプリから、センターサーバ200のナビゲーションサービスを利用することにより、センターサーバ200からスマートフォン100に対して、ユーザの嗜好に関連する施設情報や、目的地までの経路等の情報提供ができるようになされたシステムである。すなわち、センターサーバ200は、ナビゲーションサーバとして機能し、スマートフォン100は、ナビゲーション端末として機能する。本実施形態では、センターサーバ200とスマートフォン100との組み合わせにより、特許請求の範囲に記載の「ナビゲーション装置」の機能を実現するようにしている。
【0023】
なお、
図1では、1台のスマートフォン100を示しているが、実際には、ナビゲーションシステム10は、複数のスマートフォン100(いずれも、
図1に示すスマートフォン100と同様の構成を有する)を備えている。すなわち、ナビゲーションシステム10では、複数のスマートフォン100(複数のユーザ)から、センターサーバ200のナビゲーションサービスを利用可能である。
【0024】
(センターサーバ200)
センターサーバ200は、車両の外部の施設(例えば、ナビゲーションサービスの提供会社が管理する施設)内に設置される装置である。センターサーバ200は、ネットワーク12に接続されている。ネットワーク12としては、例えば、インターネット、公衆無線回線等が挙げられる。センターサーバ200は、ネットワーク12を介して、ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS(Social Networking Service)と示す)20にアクセス可能である。また、センターサーバ200は、スマートフォン100との間の無線通信(例えば、Wi−Fi(登録商標)等)を介して、スマートフォン100に各種情報(例えば、施設情報、投稿メッセージ、案内経路情報等)を提供することが可能である。
【0025】
図1に示すように、センターサーバ200は、地
図DB201、施設情報DB202、嗜好情報DB(Data Base)203、通信I/F(Inter-Face)204、および制御装置220を備える。
【0026】
地
図DB201は、地図データを記憶する。地図データは、複数のノードデータと複数のリンクデータとを含んでいる。ノードデータは、交差点に相当するデータである。リンクデータは、ノードとノードの間の道路区間に相当するデータである。
【0027】
施設情報DB202は、複数の施設情報を記憶する。例えば、各施設情報は、施設名、位置情報(緯度および経度)、ジャンル、住所、郵便番号、電話番号、詳細コメント、画像等の情報を含んでいる。
【0028】
嗜好情報DB203は、ユーザ毎(具体的には、各ユーザに割り当てられたユーザID(Identifier)毎)の複数の嗜好情報を記憶する。例えば、各嗜好情報は、ユーザの嗜好するジャンル、地域、施設等の情報を含んでいる。各嗜好情報は、キーワード入力等によって固定的に設定されたものを含んでもよく、公知の分析処理等によって目的地の検索履歴等の情報から動的に設定されたものを含んでもよい。
【0029】
通信I/F204は、外部との通信を制御する。例えば、通信I/F204は、ネットワーク12を介したSNS20との通信を制御する。また、例えば、通信I/F204は、無線通信によるスマートフォン100との通信を制御する。
【0030】
制御装置220は、ユーザがスマートフォン100からナビゲーションサービスを利用する際に、センターサーバ200側の処理を制御する装置である。
図1に示すように、制御装置220は、その機能として、施設情報検索部221、投稿メッセージ取得部222、経路探索部223、および地図データ提供部224を備える。
【0031】
施設情報検索部221は、スマートフォン100(検索エリア設定部121)によって検索エリアが設定されると、当該検索エリア内の施設の施設情報であり、且つ、ユーザの嗜好に関連する施設情報を、施設情報DB202から検索する。「ユーザの嗜好に関連する施設情報」とは、例えば、ユーザの嗜好に関する特定のキーワードを含む施設情報である。施設情報検索部221は、上記条件に合致する全ての施設情報を検索してもよく、上記条件に合致する所定数(例えば、ユーザの嗜好との関連度の高い順に上位3件)の施設情報を検索してもよい。なお、施設情報検索部221は、嗜好情報DB203に記憶されている当該ユーザの嗜好情報に基づいて、ユーザの嗜好を特定することができる。
【0032】
投稿メッセージ取得部222は、スマートフォン100(検索エリア設定部121)によって検索エリアが設定されると、当該検索エリア内の地点に関連する投稿メッセージであって、ユーザの嗜好に関連する内容を含む投稿メッセージを、SNS20から取得する。「検索エリア内の地点に関連する投稿メッセージ」とは、例えば、検索エリア内の地点を示す情報(緯度および経度、住所、施設名等)が対応付けられている投稿メッセージである。また、「ユーザの嗜好に関連する内容を含む投稿メッセージ」とは、例えば、ユーザの嗜好に関する特定のキーワードを含む投稿メッセージである。投稿メッセージ取得部222は、上記条件に合致する全ての投稿メッセージを取得してもよく、上記条件に合致する所定数(例えば、ユーザの嗜好との関連度の高い順に上位3件)の投稿メッセージを取得してもよい。
【0033】
経路探索部223は、スマートフォン100(案内地点設定部124)によって、目的地が設定されると、地
図DB201に記憶されている地図データに基づいて、スマートフォン100の現在地から、当該目的地までの経路を探索する。また、経路探索部223は、スマートフォン100(案内地点設定部124)によって、さらに経由地が設定されると、地
図DB201に記憶されている地図データに基づいて、スマートフォン100の現在地から、当該経由地を経由する目的地までの経路を再探索する。
【0034】
ここで、経路探索部223は、複数の推奨経路を探索することができる。例えば、経路探索部223は、ユーザが使用する車両の車種、ユーザが使用する車両の走行履歴等に基づいて、その車種にとって好適な道路、ユーザの利用頻度が高い施設、ユーザの利用頻度が高い道路、等を特定し、これらの道路や施設を多様に組み合わせることにより、複数の推奨経路を探索することができる。
【0035】
また、経路探索部223は、目的地に応じて、その目的地に関連する施設を経由する推奨経路を探索することも可能である。例えば、目的地が「キャンプ場」であった場合、食料品などを購入するためのスーパーマーケットを経由する推奨経路を探索するといった具合である。
【0036】
経路探索部223によって探索された複数の推奨経路は、スマートフォン100に提供され、スマートフォン100のディスプレイ102に表示されることにより、ユーザに提示される。ユーザは、提示された複数の推奨経路の中から、所望するいずれかの推奨経路を、経路案内に使用する経路として選択することができる。
【0037】
地図データ提供部224は、スマートフォン100が、当該スマートフォン100に地図データが保存されていない地図画面を表示する際に、当該地図画面の地図データをスマートフォン100へ提供する。
【0038】
なお、制御装置220は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等)、補助記憶装置(例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等)等のハードウェアを備えて構成されている。上記した制御装置220の各機能は、例えば、制御装置220において、主記憶装置または補助記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することによって実現される。
【0039】
また、センターサーバ200は、物理的に1台の情報処理装置によって構成されてもよく、物理的に複数台の情報処理装置によって構成されてもよい。後者の場合、複数台の情報処理装置は、ネットワークを介して互いに接続されたものであってもよい。
【0040】
(スマートフォン100)
スマートフォン100は、ユーザが所持する携帯端末である。スマートフォン100は、センターサーバ200との間の無線通信回線(例えば、基地局を末端とする携帯電話網やWi−Fi等)を介して、センターサーバ200から各種情報(例えば、施設情報、投稿メッセージ、案内経路情報等)の提供を受けることが可能である。
【0041】
また、スマートフォン100は、センターサーバ200から提供された施設情報に関連する地点、および、センターサーバ200から提供された投稿メッセージに関連する地点の中から、ユーザが任意に選択した地点を経由地または目的地として設定し、目的地までの経路探索をセンターサーバ200に要求することができる。そして、スマートフォン100は、センターサーバ200によって探索された経路による、目的地までの経路案内を行うことができる。
【0042】
図1に示すように、スマートフォン100は、ナビゲーションサービスの利用に関わる装置として、入力装置101、ディスプレイ102、GPS(Global Positioning System)ユニット103、スピーカ104、通信I/F105、および制御装置120を備える。
【0043】
入力装置101は、ユーザが、各種情報の入力(例えば、検索エリアとする領域の範囲の指定、ジャンルの選択、施設情報の選択、投稿メッセージの選択等)を行う際に用いる装置である。本実施形態では、入力装置101として、タッチパネルを用いているが、タッチパネル以外のもの(例えば、操作ボタン、十字キー、音声入力装置(マイク)等)を用いてもよい。
【0044】
ディスプレイ102は、「表示部」の一例であり、各種情報(例えば、地図画面、施設情報、経路探索結果、経路案内時の案内画面等)を表示する装置である。ディスプレイ102としては、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等が挙げられる。GPSユニット103は、GPS衛星から受信したGPS信号に基づいて、スマートフォン100の現在地(経度および緯度)を検知する。スピーカ104は、各種音声(例えば、経路案内時の案内音声等)を出力する装置である。通信I/F105は、外部との通信を制御する。例えば、通信I/F105は、無線通信によるセンターサーバ200との通信を制御する。
【0045】
制御装置120は、ユーザがスマートフォン100からナビゲーションサービスを利用する際に、スマートフォン100側の処理を制御する装置である。
図1に示すように、制御装置120は、検索エリア設定部121、ジャンル設定部122、表示制御部123、案内地点設定部124、経路案内部125、および地図データ保存部126を備える。
【0046】
検索エリア設定部121は、ユーザ入力に基づいて地図画面上に形成された、境界線によって囲まれている領域を、検索エリアとして設定する。例えば、ユーザは、ディスプレイ102に表示された地図画面上で、「このへんに行きたい」と思う大まかな領域を、入力装置101(タッチパネル)の表面を指でなぞる操作を行うことにより、当該操作によって書き込まれる境界線で囲む。これに応じて、検索エリア設定部121は、この境界線で囲まれた領域を、検索エリアとして設定する。検索エリア設定部121によって検索エリアが設定されると、当該検索エリアを示す情報(緯度および経度の範囲を示す情報)が、通信I/F105によって、センターサーバ200へ送信される。なお、検索エリア設定部121は、地図画面上に複数の検索エリアを設定することが可能である。
【0047】
ジャンル設定部122は、検索エリア設定部121によって設定された検索エリアに対して、ユーザによって選択されたジャンルを設定する。ジャンルとしては、例えば、風景、食事、イベント等が挙げられるが、これらに限らない。ここで、検索エリア設定部121によって複数の検索エリアが設定された場合、ジャンル設定部122は、複数の検索エリアの各々に対して、ユーザによって選択されたジャンルを設定することができる。
【0048】
表示制御部123は、ディスプレイ102による各種情報の表示を制御する。
【0049】
例えば、表示制御部123は、初めて表示される地図画面については、センターサーバ200(地図データ提供部224)から提供された地図データに基づいて、当該地図画面をディスプレイ102に表示させる。
【0050】
また、例えば、表示制御部123は、2回目以降表示される地図画面については、地図データ保存部126に保存されている地図データに基づいて、当該地図画面をディスプレイ102に表示させる。
【0051】
また、例えば、表示制御部123は、センターサーバ200(経路探索部223)によって探索された目的地までの経路を、地図画面上に重畳してディスプレイ102に表示させる。
【0052】
また、例えば、表示制御部123は、センターサーバ200(施設情報検索部221)によって検索された施設情報を、当該施設情報に関連する地点(検索エリア内の地点)に対応付けて、ディスプレイ102に表示された地図画面上に表示させる。
【0053】
また、例えば、表示制御部123は、センターサーバ200(投稿メッセージ取得部222)によって取得された投稿メッセージを、当該投稿メッセージに関連する地点(検索エリア内の地点)に対応付けて、ディスプレイ102に表示された地図画面上に表示させる。
【0054】
ここで、表示制御部123は、地図画面上に設定された検索エリアに対して、ジャンル設定部122によって特定のジャンルが設定された場合、その検索エリア内については、特定のジャンルの投稿メッセージのみを表示することができる。
【0055】
案内地点設定部124は、経路案内の経由地および目的地を設定する。例えば、案内地点設定部124は、ユーザに提示された複数の施設情報(検索エリア内の施設の施設情報)の中から、ユーザが選択した施設情報に対応する地点を、経路案内の目的地として設定することができる。また、例えば、案内地点設定部124は、ユーザに提示された複数の投稿メッセージ(検索エリア内の地点に関連する投稿メッセージ)の中から、ユーザが選択した投稿メッセージに対応する地点を、経路案内の経由地として設定することができる。
【0056】
経路案内部125は、センターサーバ200(経路探索部223)によって探索された経路に基づいて、スマートフォン100の現在地から、案内地点設定部124によって設定された目的地までの経路案内を行う。経路案内部125による経路案内は、ディスプレイ102による案内画面の表示、および、スピーカ104による案内音声の出力を伴う。なお、センターサーバ200(経路探索部223)は、スマートフォン100の現在地以外の地点(例えば、ユーザが任意に指定した地点)を出発地とする、経路探索を行うことが可能である。これに応じて、経路案内部125は、スマートフォン100の現在地以外の地点から、案内地点設定部124によって設定された目的地までの経路案内を行うことが可能である。
【0057】
地図データ保存部126は、センターサーバ200(地図データ提供部224)から提供された地図データを保存する。これにより、表示制御部123は、一度表示した地図画面については、当該地図データ保存部126に保存されている地図データに基づいて、当該地図画面を再表示することができる。したがって、センターサーバ200との通信頻度を抑制することができ、地図画面の表示速度向上などの効果を得ることができる。
【0058】
なお、制御装置120は、CPU、主記憶装置(例えば、ROM、RAM等)、補助記憶装置(例えば、HDD、フラッシュメモリ等)等のハードウェアを備えて構成されている。
図1に示した制御装置120の各機能は、例えば、制御装置120において、主記憶装置または補助記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することによって実現される。
【0059】
CPUが実行するプログラムは、予めスマートフォン100に導入された状態で提供されてもよく、外部から提供されてスマートフォン100に導入されるようにしてもよい。後者の場合、このプログラムは、外部記憶媒体(例えば、USBメモリ、メモリカード、CD−ROM等)によって提供されてもよく、ネットワーク(例えば、インターネット等)上のサーバからダウンロードすることによって提供されるようにしてもよい。
【0060】
(スマートフォン100およびセンターサーバ200による第1の処理の手順)
図2は、実施形態に係るスマートフォン100およびセンターサーバ200による第1の処理の手順を示すシーケンス図である。
図2に示す処理は、ユーザがスマートフォン100から検索エリアおよび目的地を設定して、当該目的地までの複数の推奨経路をスマートフォン100が表示するまでの処理である。
図2に示す処理は、例えば、スマートフォン100において、目的地検索を行うための所定のユーザ操作(例えば、目的地検索ボタンの押下等)がなされた場合に開始される。
【0061】
まず、スマートフォン100において、表示制御部123が、地図画面をディスプレイ102に表示させる(ステップS201)。例えば、表示制御部123は、最初に、スマートフォン100の現在地の周辺の地図を、所定の縮尺度で、ディスプレイ102に表示させる。ユーザは、入力装置101の操作により、ディスプレイ102に表示される地図をスクロールさせること、および、ディスプレイ102に表示される地図の縮尺度を変更することが可能である。
【0062】
次に、検索エリア設定部121が、ユーザ入力に基づいて地図画面上に形成された、境界線によって囲まれている領域を、検索エリアとして設定する(ステップS202)。そして、通信I/F105が、ステップS202で設定された検索エリアの範囲を示す検索エリア情報(緯度および経度の範囲を示す情報)を、センターサーバ200へ送信する(ステップS203)。
【0063】
センターサーバ200において、通信I/F204が、スマートフォン100から送信された検索エリア情報を受信すると(ステップS204)、施設情報検索部221が、当該検索エリア情報によって特定される検索エリア内の施設の施設情報であり、且つ、ユーザの嗜好に関連する施設情報を、施設情報DB202から検索する(ステップS205)。そして、通信I/F204が、ステップS205で検索された施設情報を、スマートフォン100へ送信する(ステップS206)。
【0064】
スマートフォン100において、通信I/F105が、センターサーバ200から送信された施設情報を受信すると(ステップS207)、表示制御部123が、当該施設情報を、当該施設情報に関連する地点に対応付けて、ディスプレイ102に表示された地図画面上に表示させる(ステップS208)。
【0065】
その後、案内地点設定部124が、ステップS208で表示された施設情報の中から、いずれかの施設情報が選択されたことを検知すると(ステップS209)、案内地点設定部124は、選択された施設情報に対応する地点(例えば、施設の所在地)を、目的地に設定する(ステップS210)。そして、通信I/F105が、ステップS210で設定された目的地を示す目的地情報と、GPSユニット103によって検知されたスマートフォン100の現在地を示す現在地情報とを、センターサーバ200へ送信する(ステップS211)。
【0066】
センターサーバ200において、通信I/F204が、スマートフォン100から送信された目的地情報および現在地情報を受信すると(ステップS212)、経路探索部223が、地
図DB201に記憶されている地図データに基づいて、現在地情報によって特定されるスマートフォン100の現在地から、目的地情報によって特定される目的地までの、複数の推奨経路を探索する(ステップS213)。そして、通信I/F204が、ステップS213で探索された複数の推奨経路を示す経路情報を、スマートフォン100へ送信する(ステップS214)。
【0067】
スマートフォン100において、通信I/F105が、センターサーバ200から送信された経路情報を受信すると(ステップS215)、表示制御部123が、当該経路情報によって特定される目的地までの複数の推奨経路を、ディスプレイ102に表示された地図画面上に全表示させる(ステップS216)。そして、
図2に示す一連の処理は終了する。
【0068】
(スマートフォン100およびセンターサーバ200による第2の処理の手順)
図3は、実施形態に係るスマートフォン100およびセンターサーバ200による第2の処理の手順を示すシーケンス図である。
図3に示す処理は、ユーザがスマートフォン100から経由地を設定して、当該経由地を経由する経路をスマートフォン100が表示するまでの処理である。
図3に示す処理は、例えば、
図2に示す処理によって目的地までの複数の推奨経路が地図画面上に全表示されると、それに続いて開始される。
【0069】
まず、スマートフォン100において、検索エリア設定部121が、ユーザ入力に基づいて地図画面上(複数の推奨経路が全表示されている地図画面上)に形成された、境界線によって囲まれている領域を、検索エリアとして設定する(ステップS301)。ここでは、地図画面上において、1または複数の検索エリアが設定され得る。そして、通信I/F105が、ステップS302で設定された検索エリアの範囲を示す検索エリア情報(緯度および経度の範囲を示す情報)を、センターサーバ200へ送信する(ステップS302)。
【0070】
センターサーバ200において、通信I/F204が、スマートフォン100から送信された検索エリア情報を受信すると(ステップS303)、投稿メッセージ取得部222が、当該検索エリア情報によって特定される検索エリア内の地点に関連する投稿メッセージであって、ユーザの嗜好に関連する内容を含む投稿メッセージを、SNS20から取得する(ステップS304)。そして、通信I/F204が、ステップS304で検索された投稿メッセージを、スマートフォン100へ送信する(ステップS305)。
【0071】
スマートフォン100において、通信I/F105が、センターサーバ200から送信された投稿メッセージを受信すると(ステップS306)、ジャンル設定部122が、ステップS301で設定された検索エリアに対して、ユーザによって選択されたジャンルを設定する(ステップS307)。そして、表示制御部123が、ステップS306で受信された投稿メッセージのうち、ステップS307で設定されたジャンルに関連する内容を含む投稿メッセージを、当該投稿メッセージに関連する地点に対応付けて、ディスプレイ102に表示された地図画面上に表示させる(ステップS308)。
【0072】
その後、案内地点設定部124が、ステップS308で表示された投稿メッセージの中から、いずれかの投稿メッセージが選択されたことを検知すると(ステップS309)、案内地点設定部124は、選択された投稿メッセージに対応する地点を、経由地に設定する(ステップS310)。なお、この例では、選択された投稿メッセージに対応する地点を経由地に設定しているが、選択された投稿メッセージに対応する地点を新たな目的地に設定することも可能である。そして、通信I/F105が、ステップS310で設定された経由地を示す経由地情報を、センターサーバ200へ送信する(ステップS311)。
【0073】
センターサーバ200において、通信I/F204が、スマートフォン100から送信された経由地情報を受信すると(ステップS312)、経路探索部223が、地
図DB201に記憶されている地図データに基づいて、当該経由地情報によって特定される地点を経由地に設定して、目的地までの経路を再探索する(ステップS313)。そして、通信I/F204が、ステップS313で再探索された経路を示す経路情報を、スマートフォン100へ送信する(ステップS314)。
【0074】
スマートフォン100において、通信I/F105が、センターサーバ200から送信された経路情報を受信すると(ステップS315)、表示制御部123が、当該経路情報によって特定される目的地までの経路を、ディスプレイ102に全表示させる(ステップS316)。
【0075】
その後、経路案内部125が、ステップS316で表示された経路が、経路案内に使用する経路として確定されたことを検知すると(ステップS317)、経路案内部125は、経路案内に使用する経路として確定された経路に基づいて、スマートフォン100の現在地から、目的地までの経路案内を行う(ステップS318)。そして、
図3に示す一連の処理は終了する。
【0076】
(目的地を設定する操作の一例)
図4は、実施形態に係るスマートフォン100による目的地を設定する操作の一例を示す図である。
【0077】
図4(a)に示す地図画面400は、スマートフォン100のディスプレイ102に表示された地図画面の一例ある。
図4(a)に示すように、ユーザは、この地図画面400上で、「このへんに行きたい」と思う大まかな領域を、入力装置101(タッチパネル)の表面を指でなぞる操作を行い、当該操作によって書き込まれる境界線401で囲むことにより、この境界線401で囲まれた領域を、検索エリア401Aとして設定することができる。なお、
図4(a)に示す例では、地図画面上に円形状の検索エリアを設定しているが、これに限らず、これ以外の形状(例えば、楕円形状、矩形状等)の検索エリアを地図画面上に設定することが可能であってもよい。また、
図4(a)に示す例では、地図画面上に検索エリアを1つだけ設定しているが、これに限らず、地図画面上に複数の検索エリアを設定することが可能であってもよい。
【0078】
そして、スマートフォン100において検索エリア401Aが設定されると、センターサーバ200(施設情報検索部221)により、検索エリア401A内の施設の施設情報であり、且つ、ユーザの嗜好に関連する複数の施設情報が、施設情報DB202から検索される。そして、スマートフォン100において、センターサーバ200によって検索された複数の施設情報が、
図4(b)に示すように、地図画面400上に表示されることとなる。
図4(b)に示す例では、4つの施設情報411〜414(その代表画像)が、地図画面400上に表示されており、いずれも、検索エリア401A内の施設の施設情報であり、且つ、ユーザの嗜好に関連する施設情報(ユーザの嗜好との関連度が高い順に、上位4件の施設情報)である。
【0079】
なお、施設情報DB202から検索される施設情報は、検索エリア401Aを設定したときの地図画面400の縮尺度に応じて異なる。例えば、地図画面400の縮尺度が比較的広域(例えば、25000分の1)の場合には、「○○山」、「〇〇サーキット」等というように、この比較的広域な地図画面上に表示すべき施設情報として、当該縮尺度に予め対応付けられている施設情報が検索される。一方、地図画面400の縮尺度が比較的狭域(例えば、2500分の1)の場合には、「○○山こどもの国」、「〇〇牧場」等というように、この比較的狭域な地図画面上に表示すべき施設情報として、当該縮尺度に予め対応付けられている施設情報が検索される。
【0080】
ユーザは、
図4(b)に示す地図画面400において、入力装置101(タッチパネル)を操作して、施設情報411〜414のうちのいずれかを選択することにより、当該施設情報の詳細情報(例えば、施設名、住所、電話番号、詳細コメント等)を確認することができる。また、ユーザは、
図4(b)に示す地図画面400において、入力装置101(タッチパネル)を操作して、施設情報411〜414のうちのいずれかを選択することにより、当該施設情報に関する地点(当該施設情報に設定されている緯度および経度)を目的地に設定することができる。
【0081】
スマートフォン100において目的地が設定されると、センターサーバ200(経路探索部223)により、スマートフォン100の現在地から、当該目的地までの、複数の推奨経路が探索される。そして、スマートフォン100において、センターサーバ200によって探索された複数の推奨経路が、
図4(c)に示すように、当該複数の経路を包含する地図画面402上に全表示されることとなる。
図4(c)に示す例では、2つの推奨経路R1,R2が、地図画面402上に表示されており、いずれも、センターサーバ200によって探索された、スマートフォン100の現在地Sから、ユーザによって設定された目的地Gまでの経路である。但し、推奨経路R1と推奨経路R2とでは、経由するルートが異なる。
【0082】
ユーザは、
図4(c)に示す地図画面402において、入力装置101(タッチパネル)を操作して、推奨経路R1,R2のいずれかを選択することにより、経路案内に使用する経路を設定することができる。なお、
図4(c)において、地図画面402の下側には、アイコン表示領域420が表示されている。このアイコン表示領域420については、
図5を用いて後述する。
【0083】
(複数の検索エリアを設定する操作の一例)
図5は、実施形態に係るスマートフォン100による複数の検索エリアを設定する操作の一例を示す図である。
【0084】
図5(a)に示す地図画面402は、
図4(c)に示す地図画面402と同様であり、2つの推奨経路R1,R2が表示されている。
図5(a)に示すように、ユーザは、この地図画面402上で、情報を得たい任意の1または複数の領域を、入力装置101(タッチパネル)の表面を指でなぞる操作を行い、当該操作によって書き込まれる境界線で囲むことにより、この境界線で囲まれた1または複数の領域を、検索エリアとして設定することができる。
【0085】
例えば、
図5(a)に示す例では、ユーザ操作によって境界線501で囲まれた領域が、検索エリア501Aとして設定されている。また、ユーザ操作によって境界線502で囲まれた領域が、検索エリア502Aとして設定されている。また、ユーザ操作によって境界線503で囲まれた領域が、検索エリア503Aとして設定されている。
【0086】
ユーザは、地図画面402上に設定した複数の検索エリアの各々に対して、表示対象とする投稿メッセージのジャンルを設定することができる。
【0087】
例えば、
図5(b)に示す例では、入力装置101(タッチパネル)により、アイコン421から検索エリア501Aまで、ドラッグアンドドロップ操作がなされている。アイコン421は、ジャンル「風景」に対応するアイコンである。この操作により、検索エリア501Aに対して、表示対象とする投稿メッセージのジャンルとして、「風景」が設定される。
【0088】
また、
図5(b)に示す例では、入力装置101(タッチパネル)により、アイコン422から検索エリア502Aまで、ドラッグアンドドロップ操作がなされている。アイコン422は、ジャンル「飲食」に対応するアイコンである。この操作により、検索エリア502Aに対して、表示対象とする投稿メッセージのジャンルとして、「飲食」が設定される。
【0089】
また、
図5(b)に示す例では、入力装置101(タッチパネル)により、アイコン423から検索エリア503Aまで、ドラッグアンドドロップ操作がなされている。アイコン423は、ジャンル「イベント」に対応するアイコンである。この操作により、検索エリア503Aに対して、表示対象とする投稿メッセージのジャンルとして、「イベント」が設定される。
【0090】
(地図画面上に投稿メッセージを表示させるための操作の一例)
図6は、実施形態に係るスマートフォン100による地図画面上に投稿メッセージを表示させるための操作の一例を示す図である。
【0091】
図6(a)に示す地図画面402は、
図4(c)に示す地図画面402と同様であり、2つの推奨経路R1,R2が表示されている。但し、
図6(a)に示す地図画面402は、
図5で説明したとおり、3つの検索エリア501A〜503Aが設定されており、さらに、3つの検索エリア501A〜503Aの各々に対して、表示対象とする投稿メッセージのジャンルが設定されている。
【0092】
図6(a)において、入力装置101(タッチパネル)の操作により、アイコン424が選択されると、地図画面402上に、SNSの種類ごとの3つのアイコン601〜603が表示される。ユーザは、入力装置101(タッチパネル)の操作により、3つのアイコン601〜603の中から、投稿メッセージを表示したいSNSに対応するアイコンを選択することが可能である。
【0093】
例えば、
図6(a)に示す例では、第1のSNSに対応するアイコン601と、第2のSNSに対応するアイコン602とが選択されている。これにより、
図6(b)に示すように、地図画面402上に、第1のSNSから取得された投稿メッセージ(図中円形吹き出し)と、第2のSNSから取得された投稿メッセージ(図中四角形吹き出し)とが、それぞれ表示されることとなる。
【0094】
特に、
図5(b)に示したように、各検索エリア501A〜503Aに対してジャンル設定がなされたことにより、検索エリア501Aにおいては、ジャンル「風景」の投稿メッセージのみが表示される。また、検索エリア502Aにおいては、ジャンル「飲食」の投稿メッセージのみが表示される。また、検索エリア503Aにおいては、ジャンル「イベント」の投稿メッセージのみが表示される。
【0095】
図6(b)に示す地図画面402において、ユーザは、入力装置101(タッチパネル)の操作により、当該地図画面402上に表示された複数の投稿メッセージの中から、いずれかを選択することにより、当該投稿メッセージの詳細情報(詳細画像、詳細テキスト等)、当該投稿メッセージに対応する施設の施設情報(例えば、施設名、住所、電話番号、詳細コメント等)等を確認することができる。そして、ユーザは、入力装置101(タッチパネル)の操作により、地図画面402上で任意に選択した投稿メッセージに対応する地点を、経路案内の経由地または新たな目的地に設定することができる。
【0096】
例えば、
図6(c)に示す例では、第2のSNSから取得された3つの投稿メッセージ611〜613の集合体が地図画面402上で選択されたことにより、3つの投稿メッセージ611〜613の各々の詳細画像611A〜613Aが、地図画面402上に表示されている。ユーザは、入力装置101(タッチパネル)の操作により、さらに、詳細画像611A〜613Aのいずれかを選択することができる。そして、ユーザは、入力装置101(タッチパネル)の操作により、選択した詳細画像に対応する地点を、経路案内の経由地または新たな目的地に設定することができる。
【0097】
以上説明したように、本実施形態に係るナビゲーションシステム10によれば、ユーザ入力に基づいて地図画面上に形成された、境界線によって囲まれている領域を、検索エリアとして設定し、当該検索エリア内の地点に関連するSNS20の投稿メッセージを、当該投稿メッセージに関連する地点に対応付けて、地図画面上に表示させることができる。これにより、ユーザは、検索エリア内に提示された複数の地点の各々について、当該地点に対応付けて表示された投稿メッセージから、その地点に対応する施設に関する詳細の情報(画像、テキスト等)を、容易に把握することができる。したがって、ユーザは、複数の地点に対応する複数の施設の各々が、自身の嗜好に関連する施設であるか否かを容易に判断することができる。
【0098】
また、本実施形態に係るナビゲーションシステム10によれば、ユーザの嗜好に関連する内容を含む投稿メッセージであり、且つ、ユーザによって選択されたジャンルに属する投稿メッセージを、当該投稿メッセージに関連する地点に対応付けて、地図画面上に表示させることができる。これにより、ユーザにとってより好適な複数の地点(実際にユーザの嗜好に関連するものである可能性がより高い複数の地点)を、ユーザに提示することができる。
【0099】
また、本実施形態に係るナビゲーションシステム10によれば、ユーザが地図画面上に複数の検索エリアを設定することができ、当該複数の検索エリアの各々について、当該検索エリア内の地点に関連するSNS20の投稿メッセージを、当該投稿メッセージに関連する地点に対応付けて、地図画面上に表示させることができる。これにより、ユーザは、地図画面上に検索エリアを細かく設定することができ、各検索エリアについて、自身の嗜好に関連する投稿メッセージの提示を受けることができる。
【0100】
また、本実施形態に係るナビゲーションシステム10によれば、地図画面上に表示された投稿メッセージのうち、ユーザによって選択された投稿メッセージに関連する地点を、案内経路の経由地または目的地に設定することができる。これにより、ユーザは、自身の嗜好に関連する1または複数の地点を含む案内経路を、容易に設定することができる。
【0101】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
【0102】
実施形態において、センターサーバ200に設けることとした機能の一部(例えば、経路探索機能)を、スマートフォン100に設けるようにしてもよい。
【0103】
また、実施形態において、スマートフォン100に設けることとした機能の一部を、センターサーバ200に設けるようにしてもよい。
【0104】
また、実施形態において、ナビゲーション端末の一例としてスマートフォン100を用いているが、これ以外の情報処理装置(例えば、タブレット端末、車載カーナビゲーション装置等)によって、ナビゲーション端末の機能を実現するようにしてもよい。
【0105】
また、実施形態において、ナビゲーションサーバの一例としてセンターサーバ200を用いているが、これ以外の情報処理装置(例えば、車載カーナビゲーション装置)によって、ナビゲーションサーバの機能を実現するようにしてもよい。
【0106】
また、実施形態では、目的地を設定するときに、検索エリア内の複数の施設情報をユーザに提示するようにしているが(
図4参照)、例えば、経由地を設定するとき(
図6参照)と同様に、検索エリア内の複数の投稿メッセージをユーザに提示するようにしてもよい。例えば、
図4(a)に示すように、地図画面400上に検索エリア401Aが設定された場合、当該検索エリア401A内の地点に関連する投稿メッセージが、地図画面400上に表示されるようにしてもよい。そして、ユーザが、地図画面400上に表示されたいずれかの投稿メッセージを選択することにより、当該投稿メッセージに対応する地点(当該投稿メッセージが表示されている地点)を目的地に設定することができるようにしてもよい。
【0107】
また、実施形態では、経由地を設定するときに、検索エリア内の複数の投稿メッセージをユーザに提示するようにしているが(
図6参照)、例えば、目的地を設定するとき(
図4参照)と同様に、検索エリア内の複数の施設情報をユーザに提示するようにしてもよい。