(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記金属が、Mg、Be、Ca、Sr、Ba、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pt、B、Al、Ga、Inから、特にMg、Ca、Fe、Mn、Al、Cu、Znからなる群から選択され、
特に前記式(I)の塩が、(HMTBA)2Ca、(HMTBA)2Mg、(HMTBA)2Fe、(HMTBA)2Mn、(HMTBA)2Zn、(HMTBA)2Cu、(HMTBA)3Fe、(HMTBA)3Al、(メチオニン)2Ca、(メチオニン)2Mg、(メチオニン)2Fe、(メチオニン)2Mn、(メチオニン)2Zn、(メチオニン)2Cu、(メチオニン)3Fe、(メチオニン)3Al、(システイン)2Ca、(システイン)2Mg、(システイン)2Fe、(システイン)2Mn、(システイン)2Zn、(システイン)2Cu、(システイン)3Feまたは(システイン)3Alであり、とりわけ式(HMTBA)2Ca、(HMTBA)2Mg、(HMTBA)2Fe、(HMTBA)2Mn、(HMTBA)2Zn、(HMTBA)2Cu、(メチオニン)2Ca、(メチオニン)2Mg、(メチオニン)2Fe、(メチオニン)2Mn、(メチオニン)2Zn、(メチオニン)2Cu、(システイン)2Ca、(システイン)2Mg、(システイン)2Fe、(システイン)2Mn、(システイン)2Znまたは(システイン)2Cuの塩である
請求項1〜2のいずれか1つに記載の粒子。
前記粒子の粒子サイズが、平均粒子サイズ[Dv(0,5)]において、10〜3000μm、特に20〜300μm、とりわけ100〜250μmである、請求項5に記載の粒子の粉末状組成物。
【発明を実施するための形態】
【0013】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
前記化合物Bが、
−2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステインから選択される遊離型、および/または
−請求項1に定義した式(I)の塩の型、および/または
−式(A)
4M(II)(式中、AおよびMは上記での定義と同じ、好ましくはAが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を表す)の錯体の型、
前記化合物Bは式(I)の塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
特に前記化合物Bが、
−遊離型
−式(II)の錯体の型、
−遊離型と式(II)の錯体とが混合した型、
−遊離型と式(I)の塩とが混合した型、
−式(I)の塩と式(II)の錯体とが混合した型、または
−遊離型と、式(I)の塩と、式(II)の錯体とが混合した型
である、上に定義した粒子に関する。
【0014】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
前記化合物Bが、
−式(II)の錯体の型、
−遊離型と式(II)の錯体とが混合した型、
−式(I)の塩と式(II)の錯体とが混合した型、または
−遊離型と、式(I)の塩と、式(II)の錯体とが混合した型、
特に、化合物Bが式(II)の錯体の型である、上に定義した粒子に関する。
【0015】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、3重量%未満、特に2重量%または1.5重量%未満の水を含む、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、カルシウム含有量が6重量%〜11重量%であり、特に6.5重量%〜10重量%、とりわけ7重量%〜9重量%、なかんずく7.5重量%、8.0重量%または8.5重量%であり、格別にカルシウム含有量が約8%である、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、コアの式(I)の塩に対する化合物Bの重量比が約10%〜約40%、特に約15%〜約35%、とりわけ約20%〜約32%、なかんずく21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%または31%である、上に定義した粒子に関する。
【0016】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記金属がMg、Be、Ca、Sr、Ba、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pt、B、Al、Ga、Inから、特にMg、Ca、Fe、Mn、Al、Cu、Znからなる群から選択される、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記金属およびnにおいてMn
+が、Mg
2+、Be
2+、Ca
2+、Sr
2+、Ba
2+、Mn
2+、Fe
2+、Fe
3+、Co
2+、Co
3+、Ni
2+、Ni
3+、Cu
2+、Zn
2+、Pt
2+、Al
3+、Ga
3+またはIn
3+、特にMg
2+、Ca
2+、Fe
2+、Fe
3+、Al
3+、Mn
2+、Cu
2+またはZn
2+を表す、上に定義した粒子に関する。
【0017】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記式(I)の塩が、(HMTBA)
2Ca、(HMTBA)
2Mg、(HMTBA)
2Fe、(HMTBA)
2Mn、(HMTBA)
2Zn、(HMTBA)
2Cu、(HMTBA)
3Fe、(HMTBA)
3Al、(メチオニン)
2Ca、(メチオニン)
2Mg、(メチオニン)
2Fe、(メチオニン)
2Mn、(メチオニン)
2Zn、(メチオニン)
2Cu、(メチオニン)
3Fe、(メチオニン)
3Al、(システイン)
2Ca、(システイン)
2Mg、(システイン)
2Fe、(システイン)
2Mn、(システイン)
2Zn、(システイン)
2Cu、(システイン)
3Fe、または(システイン)
3Alであり、特に式(HMTBA)
2Ca、(HMTBA)
2Mg、(HMTBA)
2Fe、(HMTBA)
2Mn、(HMTBA)
2Zn、(HMTBA)
2Cu、(メチオニン)
2Ca、(メチオニン)
2Mg、(メチオニン)
2Fe、(メチオニン)
2Mn、(メチオニン)
2Zn、(メチオニン)
2Cu、(システイン)
2Ca、(システイン)
2Mg、(システイン)
2Fe、(システイン)
2Mn、(システイン)
2Znまたは(システイン)
2Cuの塩である、上に定義した粒子に関する。
【0018】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記アニオンA
-が、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタノエートである、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記層に含まれる化合物Bが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体である、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記アニオンA
-が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタノエートであり、かつ前記層に含まれる化合物Bが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体である、上に定義した粒子に関する。
【0019】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の前記化合物B、またはBが塩あるいは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、上に定義した粒子に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)が単量体型で60重量%を超える、上に定義した粒子に関する。
【0020】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子に関する。
【0021】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む層
を含む粒子であり
前記層が、コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%、または90重量%を超える、粒子に関する。
【0022】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)およびカルシウムを含む層
を含む粒子であり
前記層が、コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%、または90重量%を超える、粒子に関する。
【0023】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)(HMTBA)
4Caの錯体を含む層
を含む粒子であり
前記層が、コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%、または90重量%を超える、粒子に関する。
【0024】
また、本発明は、上に定義した粒子からなる、またはこれを含む粉末状組成物に関する。
用語「粉末状組成物」とは、すなわち本発明の粒子からなる、分別状態である固体という意味を意図する。
【0025】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記粒子の粒子サイズが、平均粒子サイズ[Dv(0,5)]において、10〜3000μm、特に20〜300μm、とりわけ100〜250μmである、上に定義した組成物に関する。
用語「平均粒子サイズ[Dv(0,5)]」とは、前記組成物の50%の粒子が前記平均の直径よりも大きい直径を有し、かつ前記組成物の50%の粒子が前記平均直径よりも前記平均直径よりも小さい直径を有する、レーザ回析により測定される平均粒子サイズ直径を意味することを意図する。
【0026】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、かさ密度が350g/Lを超える、特に400g/Lを超える、上に定義した組成物に関する。
前記粉末状組成物のかさ(または、ゆるく充填された)密度は、2mL毎に目盛りが付いている250mLシリンダを使用して測定できる。この方法は、規格AFNOR NF X 04-344に記述されている。この手順は、容器の最大目盛に近づくように、シリンダに粉末状組成物を注入し、次いで重量および粉末状組成物によって占められる容積を測定することからなる。次いで、かさ密度は、粉末状組成物により占められる容積に対する粉末の重量の比率により計算される。
【0027】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、10タップ後のタップ密度が400g/Lを超える、特に450g/Lを超える、上に定義した組成物に関する。
前記粉末状組成物のタップ密度は、2mL毎に目盛りが付いている250mLシリンダと、さらに規格ASTM B527およびD4164に則りデュアルオートタップ(Dual Autotap)体積計を使って測定できる。この手順は、容器の最大目盛に近づくように、シリンダに粉末状組成物を注入することからなる。次いでシリンダは望ましいタップ密度の関数として(D10=10タップにおけるタップ密度、D500=500タップにおけるタップ密度)、望ましい数の垂直形状に従うオートタップ(Autotap)のトレー上に注意深く設置される。次いでタップ密度は、前記シリンダ中のタップされるパウダーにより占められる容積に対する、タップされるパウダーの重量比により計算される。
【0028】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、安息角が34°〜40°、特に36°〜38°である、上に定義した組成物に関する。
前記粉末状組成物の安息角は、完全に平坦で水平な大理石プレート上に、通常の高さの、サンプルの特殊な漏斗(内径(d)が6mmである、ステンレス鋼漏斗)の通過で得られた落下物の円錐の基底における角度を求めて測定できる。この手順は4回行われ:
−プレートと漏斗の基底との間の高さ(H)を40mmに調整する、
−大理石プレート上の漏斗の中央が垂直であることを確認する、
−紙片を漏斗の中央にして、プレート上におく、
−パウダーを漏斗に注入する、
−円錐の先端が漏斗の基底に接触した時点で作動を停止させる、
−円形で、また正方形で、円錐の基底を伸ばす、
−前記正方形の相対する2辺を隔てている距離Dを測定する
からなる。
【0029】
落下物の安息角αは、角度で表され、式
【数1】
式中、
H:mm単位での円錐の高さ
d:mm単位での漏斗基底の内径(d=6mm)
D:mm単位での4回測定の算術平均。
で与えられる。
【0030】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記粒子に加えて、油、特に植物オイルを含む、上に定義した組成物に関する。
特に、植物オイルは、大豆油、ひまわり油、菜種油、落花生油およびこれらの混合油から選択される。
【0031】
また、本発明は、
・本質的に以下の式(I):
(A
-)
nM
n+ (I)
(式中、
A
-は2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタノエート、メチオニネートおよびシステイナートからなる群から選択されるアニオンを表し、
Mは二価または三価金属を表し、
nは前記金属が二価であるとき2に等しく、前記金属が三価であるとき3に等しい)
の塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)の塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に上記の定義されたような式(I)の塩からなる固体へのスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、粒子の製造方法に関する。
【0032】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記組成物が遊離型での2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステインからなる群から選択される化合物Bを含む、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記スプレー工程が、
−流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式により、または
−共噴霧によるスプレー塔において、
実施される、上に定義した方法に関する。
用語「共噴霧」とは、液体およびパウダーを同時にスプレーするを意味することを意図する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、スプレー工程が連続的に行われる、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、スプレー工程が振動流動装置において行われる、上に定義した方法に関する。
【0033】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、スプレー工程が不活性雰囲気中で、特に不活性ガスがリサイクルされる、とりわけ窒素中で行われる、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記組成物が液体型である、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記組成物が水も含み、前記組成物の水の重量比が0.5〜50である、上に定義した方法に関する。
【0034】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、本質的に式(I)の塩からなるコアが反応性噴霧化により得られる、上に定義した方法に関する。
用語「反応性噴霧化」とは、共に化学反応が可能な2つ以上の組み合わせの前記混合物を、混合時に、反応混合物の化合物を接触させた直後に噴霧化によるスプレーをする、反応混合物の噴霧化という意味を意図する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、本質的に式(I)の塩からなるコアが流動エアーベッド、造粒機、ロータリー造粒機または混合機で得られる、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、本質的に式(I)の塩からなるコアが反応性押出により得られる、上に定義した方法に関する。
反応性押出は、当業者に周知の技術により実施可能である。特に、式(I)の塩はフランス出願2964968号に記載の反応性押出により得られる。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、本質的に式(I)の塩からなるコアが静的または動的混合機を使用して得られる、上に定義した方法に関する。
【0035】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、本質的に式(I)の塩からなるコアが反応性押出で得られないときに、本質的に式(I)の塩からなるコアが不活性雰囲気中で、特に不活性ガスがリサイクルされ、とりわけ窒素中で行われる、反応性噴霧化により得られる、上に定義した方法に関する。
【0036】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
前記層に含まれる前記化合物Bが、
−2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステインから選択される遊離型、および/または
−請求項1に定義した式(I)の塩の型、および/または
−式(A)
4M(II)(式中、AおよびMは上記での定義と同じ、好ましくはAが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を表す)の錯体の型、
前記化合物Bは式(I)の塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
特に前記化合物Bが、
−遊離型
−式(II)の錯体の型、
−遊離型と式(II)の錯体とが混合した型、
−遊離型と式(I)の塩とが混合した型、
−式(I)の塩と式(II)の錯体とが混合した型、または
−遊離型と、式(I)の塩と、式(II)の錯体とが混合した型
である、上に定義した方法に関する。
【0037】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記粒子が3重量%未満、2重量%または1.5重量%未満の水を含む、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記粒子が6重量%〜11重量%であり、特に6.5重量%〜10重量%、とりわけ7重量%〜9重量%のカルシウム含有量を有する、なかんずくカルシウム含有量が約8重量%である、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、コアの式(I)の塩に対する化合物Bの重量比が約10%〜約40%、特に約15%〜約35%、とりわけ約20%〜約32%である、上に定義した方法に関する。
【0038】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記金属がMg、Be、Ca、Sr、Ba、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pt、B、Al、Ga、Inから、特にMg、Ca、Fe、Mn、Al、Cu、Znからなる群から選択される、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記金属およびnにおいてMn
+が、Mg
2+、Be
2+、Ca
2+、Sr
2+、Ba
2+、Mn
2+、Fe
2+、Fe
3+、Co
2+、Co
3+、Ni
2+、Ni
3+、Cu
2+、Zn
2+、Pt
2+、Al
3+、Ga
3+またはIn
3+、特にMg
2+、Ca
2+、Fe
2+、Fe
3+、Al
3+、Mn
2+、Cu
2+またはZn
2+を表す、上に定義した方法に関する。
【0039】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記式(I)の塩が、(HMTBA)
2Ca、(HMTBA)
2Mg、(HMTBA)
2Fe、(HMTBA)
2Mn、(HMTBA)
2Zn、(HMTBA)
2Cu、(HMTBA)
3Fe、(HMTBA)
3Al、(メチオニン)
2Ca、(メチオニン)
2Mg、(メチオニン)
2Fe、(メチオニン)
2Mn、(メチオニン)
2Zn、(メチオニン)
2Cu、(メチオニン)
3Fe、(メチオニン)
3Al、(システイン)
2Ca、(システイン)
2Mg、(システイン)
2Fe、(システイン)
2Mn、(システイン)
2Zn、(システイン)
2Cu、(システイン)
3Fe、または(システイン)
3Alであり、特に式(HMTBA)
2Ca、(HMTBA)
2Mg、(HMTBA)
2Fe、(HMTBA)
2Mn、(HMTBA)
2Zn、(HMTBA)
2Cu、(メチオニン)
2Ca、(メチオニン)
2Mg、(メチオニン)
2Fe、(メチオニン)
2Mn、(メチオニン)
2Zn、(メチオニン)
2Cu、(システイン)
2Ca、(システイン)
2Mg、(システイン)
2Fe、(システイン)
2Mn、(システイン)
2Znまたは(システイン)
2Cuの塩である。上に定義した方法に関する。
【0040】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記アニオンA
-が、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタノエートである、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記層に含まれる化合物Bが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体である、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記アニオンA
-が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタノエートであり、かつ前記層に含まれる化合物Bが2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体である、上に定義した方法に関する。
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、前記2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)が単量体型で重量で60%を超える、上に定義した方法に関する。
【0041】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体へのスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0042】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0043】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に重量88重量%、89重量%または90重量を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0044】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0045】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する化合物Bの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記化合物Bが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記固体がスプレー塔において反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニン、システイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0046】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0047】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む組成物の、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0048】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記固体が反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層のHMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0049】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0050】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、またはその塩もしくは錯体を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)(HMTBA)
2Caの塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記層のHMTBAが、式(I)(HMTBA)
2Caの塩の型ではなく、またはそれだけでなく、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記固体がスプレー塔における反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0051】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)またはその塩もしくは錯体、およびカルシウムを含む層、
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体へのスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0052】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)またはその塩もしくは錯体、およびカルシウムを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む組成物の、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0053】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)またはその塩もしくは錯体、およびカルシウムを含む層、
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記固体が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含む組成物の反応性噴霧化により得られ、前記層のHMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0054】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)またはその塩もしくは錯体、およびカルシウムを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0055】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・S/Ca原子比が2.7〜3.7であり、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)またはその塩もしくは錯体、およびカルシウムを含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記固体がスプレー塔における反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0056】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0057】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体の型を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0058】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体の型を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に式(I)(HMTBA)
2Caの塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記固体が反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0059】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体の型を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0060】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、
・本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなるコア、および
・式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体の型を含む層
を含む粒子であり、
前記層が、前記コアを被覆し、
前記コアの式(I)の塩に対する前記層のHMTBAの重量比が、約10%〜約50%であり、
前記粒子の有機硫黄化合物含有量(TOS)が、前記粒子の全重量に対して87重量%を超える、特に88重量%、89重量%または90重量%を超える、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に式(HMTBA)
2Caの塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記固体が前記スプレー塔における反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)を含み、前記層の前記HMTBAの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0061】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法に関する。
【0062】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む組成物の、本質的に上に定義した式(I)の(A
-)
nM
n+の塩からなる固体へのスプレー工程を含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0063】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法に関する。
【0064】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む組成物の、本質的に上に定義した式(I)の(A
-)
nM
n+の塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0065】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法に関する。
【0066】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、本質的に上に定義した式(I)(A
-)
nM
n+の塩からなる固体に対する流動エアーベッドにおけるバッチ式または連続式のスプレー工程を含み、前記固体が反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0067】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法に関する。
【0068】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含む組成物の、本質的に上に定義した式(A
-)
nM
n+の塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0069】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法に関する。
【0070】
一つの有利な実施形態によれば、本発明は、アニオンA
-を形成する化合物Aと、Bが遊離型である場合の化合物B、またはBが塩もしくは錯体である場合の化合物Bを形成する化合物とが異なる、粒子の製造方法であり、
前記方法が、前記粒子を得るために、共噴霧によるスプレー塔において、本質的に上に定義した式(A
-)
nM
n+の塩からなる固体にスプレーする工程を含み、前記固体がスプレー塔における反応性噴霧化により得られ、組成物が2-ヒドロキシ-4-メチルチオブタン酸(HMTBA)、メチオニンおよびシステイン、これらの混合物、これらの塩およびこれらの錯体からなる群から選択される化合物Bを含み、前記化合物Bの重量が固体の式(I)の塩の重量の約10%〜約50%である、
粒子の製造方法に関する。
【0071】
[簡単な図の説明]
図1Aは、実施例1の終了時に得られたパウダーに関する光学顕微鏡画像である。
図1Bは、実施例12の終了時に得られたパウダーに関する光学顕微鏡画像である。
【0072】
図2Aは、実施例1の終了時に得られたパウダーに関する走査光学顕微鏡画像である。
図2Bは、実施例12の終了時に得られたパウダーに関する走査光学顕微鏡画像である。
【0073】
図3Aは、放射線Mo-Kα(λ=0.71073Å)を用いて得られた2θ=1°と2θ=24°との間のサンプルAのパウダーのX線分析スペクトルを示す。
図3Bは、放射線Mo-Kα(λ=0.71073Å)を用いて得られた2θ=1°と2θ=24°との間のサンプルBのパウダーのX線分析スペクトルを示す。
図3Cは、放射線Mo-Kα(λ=0.71073Å)を用いて得られた2θ=1°と2θ=24°との間のサンプルCのパウダーのX線分析スペクトルを示す。
サンプルAは、実施例9の初めの部分で得られた式(HMTBA)
2Caの塩のパウダーに対応する。
サンプルBは、実施例1の終了時に得られたパウダーに対応する。
サンプルCは、実施例12の終了時に得られたパウダーに対応する。
【0074】
図4は、実施例3のコア(A)において、かつ全く同一の粒子の表面(B)において実施される、X線発光分光分析法と結合させた走査電子顕微鏡(SEM)の分析を表す。
【0075】
図5は、マルチプルエフェクト塔で実施される、本発明の方法の基本図である。
マル印Aに記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ130を通過して、ポンプ131で接触デバイス134に供給される。マル印Bに記号化された、金属または金属カチオンを含む水性媒体は、任意にヒータ132を通過して、ポンプ133で接触デバイス134に供給される。水性媒体Aと水性媒体Bとの混合から得られる水相は、単分散または多分散エアロゾルの製造を目的として、スプレー装置104でスプレー塔内に噴霧される。
マル印A'に記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ144を通過して、エアロゾルの生産を目的として、ポンプ145でスプレー装置147に供給される。
マル印A''に記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ151を通過して、エアロゾルの生産を目的として、ポンプ152でスプレー装置148に供給される。
【0076】
マル印Cは、必要に応じて、パウダー調量装置136経由での、抗凝集化剤のスプレー用の追加の装置を表す。
マル印Dは、噴霧−乾燥のバージョンにおいて、ファン124を経由する高温ベクトル気体の、特に空気および/または不活性ガスの導入を表す。
マル印Eは、ファン137経由での、固体または凝固中である、得られた安定化された最終組成物を乾燥および/または最終冷却させる二次ベクトル気体の導入を表す。
マル印Jは、ファン146を経由する、固体または凝固中である、得られた安定化された最終組成物の乾燥および/または最終冷却のための、外部の振動流動床139へのベクトル気体の導入を表す。
【0077】
サイクロン138は回収される粉末状組成物と、排出されるベクトル気体Gとである、最終生成物Fの全部または一部を分離する。
外部の振動流動床139は塔底部経由での、粉末状組成物である最終生成物Hの全部または一部の回収を可能にする。
流動床型でのパウダー材料を配置するために、二次空気Eの導入は塔135の透過性底面142を介して行われる。使用済み空気はチャンバー101の上部壁に作製された、オリフィス143経由で排出される。
流動エアーベッド型でのパウダー材料を配置するために、二次空気Jの導入は、振動流動床139の透過性底面149を介して行われる。使用済み空気は、サイクロン138の入口に接続されているライン150経由で排出される。
【0078】
次に、この実施例の場合では、使用済み空気は、一方で生成物の粒子Fを製造し、他方で排出される空気Gを生じさせるサイクロン138を通過する。多数の粒子は、透過性底面142のすぐ上で回収される。
図1は、粒子が直接的にFで、またはHで外部の流動エアーベッド139を用いて収集されることを示す。
また、スプレー領域において、マル印Iで表されるパウダー物質、特にサイクロン138の出口で回収される粉末状組成物の微粒子である生成物Fの添加、または主にパウダー調量装置からなる装置141を用いて注入される設備の想定も可能である。
【0079】
図6は、マルチプルエフェクト塔で実施され、かつA=A'=A''とした
図5に記載の、本発明の方法の基本図である。
【0080】
図7は、マルチプルエフェクト塔で実施される、本発明の方法の基本図である。
マル印Aに記号化された、酸を含む水性媒体は、恒温ジャケット161が付設された反応器Cに移動される。マル印Bに記号化された、金属または金属カチオンを含む水性媒体は、撹拌しながら反応器Cに徐々に加えられる。水性媒体Aと水性媒体Bとの混合から得られる水相Kは、移動ポンプ162経由で供給され、単分散または多分散エアロゾルの製造を目的として、スプレー装置104経由で噴霧される。
マル印A'に記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ144を通過して、エアロゾルの生産を目的として、ポンプ145でスプレー装置147に供給される
マル印A''に記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ151を通過して、エアロゾルの生産を目的として、ポンプ152でスプレー装置148に供給される。
【0081】
マル印Cは、必要に応じて、パウダー調量装置136経由での、抗凝集化剤のスプレー用の追加の装置を表す。
マル印Dは、噴霧−乾燥のバージョンにおいて、ファン124を経由する高温ベクトル気体の、特に空気および/または不活性ガスの導入を表す。
マル印Eは、ファン137経由での、固体または凝固中である、得られた安定化された最終組成物を乾燥および/または最終冷却させる二次ベクトル気体の導入を表す。
マル印Jは、ファン146を経由する、固体または凝固中である、得られた安定化された最終組成物の乾燥および/または最終冷却のための、外部の振動流動床139へのベクトル気体の導入を表す。
【0082】
サイクロン138は回収される粉末状組成物と、排出されるベクトル気体Gとである、最終生成物Fの全部または一部を分離する。
外部の振動流動床139は塔底部経由での、粉末状組成物である最終生成物Hの全部または一部の回収を可能にする。
流動エアーベッド型でのパウダー材料を配置するために、二次空気Eの導入は塔135の透過性底面142を介して行われる。使用済み空気はチャンバー101の上部壁に作製された、1以上のオリフィス143経由で排出される。
流動床型でのパウダー材料を配置するために、二次空気Jの導入は、振動流動床139の透過性底面149を介して行われる。使用済み空気は、サイクロン138の入口に接続されている線150経由で排出される。
【0083】
次に、この実施例の場合では、使用済み空気は、一方で生成物の粒子Fを製造し、他方で排出される空気Gを生じさせるサイクロン138を通過する。多数の粒子は、透過性底面142のすぐ上で回収される。
図1は、粒子が直接的にFで、またはHで外部の流動床139を用いて収集されることを示す。
また、スプレー領域において、マル印Iで表されるパウダー物質、特にサイクロン138の出口で回収される粉末状組成物の微粒子である生成物Fの添加、または主にパウダー調量装置からなる装置141を用いて注入される設備の想定も可能である。
【0084】
図8は、流動エアーベッドで実施される、本発明の方法の基本図である。
マル印Bに記号化された、塩(HMTBA)
2Caの粉末状組成物は、流動エアーベッド170に取り込まれる。マル印Aに記号化された、酸を含む水性媒体は、任意にヒータ171を通過して、エアロゾルの生産を目的として、ポンプ172でスプレー装置173に供給される。
マル印Dは、ファン174経由での、固体または凝固中である、得られた安定化された最終組成物を乾燥および/または最終冷却させる、ベクトル気体の導入を表す。
流動床型でのパウダー材料Bを配置するために、気体Dの導入は、流動床の透過性底面175を介して行われる。使用済み空気は、チャンバー177の上部壁に作製された、オリフィス176経由で1つ以上のフィルターを通して排出される。
最終の粉末状組成物Hは、バッチの終了した時点で、流動床を空にする間に回収される。
【実施例】
【0085】
[実施例]
続く実施例1〜12は、本発明を説明する。
【0086】
実施例1:88.3重量%のTOSを有するパウダーの製造
85.5%のTOS、11.7%のカルシウムおよび2.3%の水分含有量(moisture content)の(HMTBA)
2Ca塩の1kgを、5リットルの作業容積を有する流動エアーベッドに取り込んだ。88%の乾燥物のHMTBA溶液の300gを、450g/hの流動速度、1.5バールの噴霧圧力および60℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、このパウダー上に噴霧した。噴霧終了時に、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.3%のTOS、9.2%のカルシウム含有量および1.3%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は191μmであり、かさ密度は390g/Lであり、かつタップ密度は480g/Lである。
【0087】
実施例2:89.3重量%のTOSを有するパウダーの製造
84.6%のTOS、11.5%のカルシウムおよび1.9%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩の1kgを、5リットルの作業容積を有する流動エアーベッドに取り込んだ。88%の乾燥物のHMTBA溶液の504gを、250g/hの流動速度、1.5バールの噴霧圧力および60℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、このパウダー上に噴霧した。噴霧終了時に、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、89.3%のTOS、8%のカルシウム含有量および1.6%の水分含有量を有する。
【0088】
実施例3:88.2重量%の5.5TOSを有するパウダーの製造
85.5%のTOS、11.7%のカルシウムおよび2.3%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩の2kgを、12リットルの作業容積を有する流動エアーベッドに取り込んだ。88%の乾燥物のHMTBA溶液の670gを、600g/hの流動速度、1バールの噴霧圧力および55℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、このパウダー上に噴霧した。噴霧終了時に、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.2%のTOS、8.8%のカルシウム含有量および2.2%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は150μmであり、かさ密度は370g/Lであり、かつタップ密度は400g/Lである。
【0089】
実施例4:88.1重量%のTOSを有するパウダーの製造
フランス特許2964968号に基づいて得られた押出材料の形態での(HMTBA)
2Ca塩の2キログラムについて、ナイフミルでの粉砕工程を実施した。粉砕後に得られたパウダーは、74%のTOS、11.2%のカルシウム含有量、11%の水分含有量を有し、平均粒径は150μmである。この生成物の1キログラムを、5リットルの作業容積を有する流動エアーベッドに取り込んだ。次いで、88%の乾燥物のHMTBA溶液の400gを、300g/hの流動速度、1.5バールの噴霧圧力および60℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、このパウダー上に噴霧した。次いで、生成物を30分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.1%のTOS、9.2%のカルシウム含有量および1.4%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は250μmで、かさ密度は510g/Lである。
【0090】
実施例5:88.4重量%のTOSを有するパウダーの製造
85.5%のTOS、11.5%のカルシウムおよび2.3%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩の1kgを、流動エアーベッドに取り込んだ。60℃の温度に加熱された、95.47%の乾燥物のHMTBA溶液の275gを、300g/hの流動速度、1.5バールの噴霧圧力および60℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、このパウダーに噴霧した。次いで、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.4%のTOS、8.9%のカルシウム含有量および1.5%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は680μmであり、かさ密度は380g/Lであり、かつタップ密度は410g/Lである。
【0091】
実施例5a:88.2重量%のTOSを有するパウダーの製造
85.5%のTOS、11.7%のカルシウムおよび2.3%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩の3kgを、5リットルの作業容積を有するGLATT GRC3タイプのロータリー造粒機に取り込んだ。88%の乾燥物のHMTBA溶液の1kgを、600g/hの流動速度、1.5バールの噴霧圧力および60℃の造粒機における入力温度で、このパウダー上に噴霧し、かつディスク回転速度は200rpm(tours/min)である。次いで、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.2%のTOS、9.1%のカルシウム含有量および1.7%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は230μmで、かさ密度は540g/Lである。
【0092】
実施例6:88.1重量%のTOSを有するパウダーの製造
85.2%のTOS、11.8%のカルシウムおよび1.8%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩のパウダーを、200kg/hの流動速度で、マルチプルエフェクト噴霧塔に連続的に供給した。88%の乾燥物のHMTBA溶液を、スプレー塔の底部に連続的に噴霧した。この溶液を、一方で60kg/hの流動速度および4バールの噴霧圧力で工業設備の静止床上に、また他方で16kg/hの流動速度および1.5バールの噴霧圧力で振動流動装置上に噴霧した。
適用された温度は、静止床温度で100℃、振動流動装置の第一部で70℃および振動流動装置の第二部で30℃であった。
得られた生成物は、88.1%のTOS、9.1%のカルシウム含有量および1.4%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は196μmで、かさ密度は530g/Lであり、かつ10タップにおけるタップ密度は560g/Lである。
【0093】
実施例7:88.5重量%のTOSを有するパウダーの製造
85.18%のTOS、11.78%のカルシウムおよび1.79%の水分含有量の(HMTBA)
2Ca塩のパウダーを、200kg/hの流動速度で、マルチプルエフェクト塔に連続的に供給した。その粘度を200センチポイズ未満とするために、60℃の温度に加熱した、乾燥物の96%におけるHMTBA溶液を、乾燥塔の底部に連続的に噴霧した。この溶液を、一方で48kg/hの流動速度および3.5バールの噴霧圧力で工業設備の静止床上に、また他方で13kg/hの流動速度および1.5バールの噴霧圧力で振動流動装置に噴霧した。
濃縮されたHMTBA溶液の噴霧が十分に発揮されるように、送液ラインの温度を60℃の一定温度に保った。
適用された温度は、静止床温度で100℃、振動流動装置の第一部分で70℃および振動流動装置の第二部分で30℃であった。
得られた生成物は、88.5%のTOS、8.8%のカルシウム含有量および1.3%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は250μmで、かさ密度は550g/Lである。
【0094】
実施例8:88.3重量%のTOSを有するパウダーの製造
30%の乾燥物で製造された石灰乳および88%の乾燥物のHMTBA溶液を、フランス特許2988091号の条件の条件に基づいて連続的に混合した。
供給流速は、それぞれ石灰乳の95kg/hおよびHMTBA溶液の130kg/hであった。
反応混合物を、当業者に周知の方法で、マルチプルエフェクト噴霧塔において180℃の入力温度で、かつ102℃の出力温度でノズルを用いて噴霧した。
塔の底部においてESTの88%におけるHMTBA溶液を、一方で35kg/hの流動速度および3バールの噴霧圧力でMSD塔の静止床に、また他方で10kg/hの流動速度および1.5バールの噴霧圧力で振動流動装置に噴霧した。
適用された温度は、静止床温度で70℃、振動流動装置の第一部分で60℃および振動流動装置の第二部分で30℃であった。
得られた生成物は、88.3%のTOS、8.9%のカルシウム含有量および1.6%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は180μmで、かさ密度は420g/Lである。
【0095】
実施例9:88.6重量%のTOSを有するパウダーの製造
30%の乾燥物で製造された石灰乳および88%の乾燥物のHMTBA溶液を、(NIROアトマイザ式の)噴霧化タービンで連続的に混合した。供給流速は、それぞれ石灰乳の3.5kg/hおよびHMTBA溶液の4.5kg/hであった。
反応混合物を、140℃の入力温度で、かつ85℃の出力温度で、シングルエフェクト噴霧塔で噴霧化した。
次いで、マルチプルエフェクト塔を擬似するために、生成物を流動エアーベッドに取り込んだ。
乾燥物で88%のHMTBA溶液の330gを、300g/hの流動速度、1.5バーの噴霧圧力および60℃の流動エアーベッドにおける入力温度で、予め製造されたパウダーの1kgを噴霧した。噴霧終了時に、生成物を5分間、乾燥させた。
得られた生成物は、88.6%のTOS、8.7%のカルシウム含有量および1.5%の水分含有量を有する。
【0096】
実施例10:88.6重量%のTOSを有するパウダーの製造
37%の乾燥物で製造された石灰乳および88%の乾燥物のHMTBA溶液を、フランス特許2964968号の条件に基づいて連続的に混合した。
供給流速は、それぞれ石灰乳の90kg/hおよびHMTBA溶液の150kg/hであった。
混合物を、当業者に周知の方法で、マルチプルエフェクト噴霧塔において180℃の入力温度で、かつ105℃の出力温度でノズルを用いて噴霧した。
塔の底部において乾燥物の96%における濃縮されたHMTBA溶液を、一方で31kg/hの流動速度および3バールの噴霧圧力でMSD塔の静止床に、また他方で16kg/hの流動速度および1.5バールの噴霧圧力で振動流動装置に噴霧した。
送液ラインの温度を60℃の一定温度に保った。
適用された温度は、静止床温度で70℃、振動流動装置の第一部分で60℃および振動流動装置の第二部分で30℃であった。
得られた生成物は、88.6%のTOS、8.7%のカルシウム含有量および1.3%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は210μmで、かさ密度は430g/Lである。
【0097】
実施例11:88.2重量%のTOSを有するパウダーの製造
30%の乾燥物で製造された石灰乳および88%の乾燥物のHMTBA溶液を、フランス特許2988091号の条件に基づいて連続的に混合した。
供給流速は、それぞれ石灰乳の75kg/hおよびHMTBA溶液の102kg/hであった。
反応混合物を、当業者に周知の方法で、マルチプルエフェクト噴霧塔において160℃の入力温度で、かつ85℃の出力温度でノズルを用いて噴霧した。乾燥を、閉回路ガスリサイクリングシステムが付設された塔の窒素中で行った。
塔の底部においてESTの88%におけるHMTBA溶液を、一方で20kg/hの流動速度および3バールの噴霧圧力でMSD塔の静止床に、また他方で15kg/hの流動速度および1.5バールの噴霧圧力で振動流動装置に噴霧した。
適用された温度は、静止床温度で60℃、振動流動装置の第一部分で50℃および振動流動装置の第二部分で20℃であった。
得られた生成物は、88.2%のTOS、9%のカルシウム含有量および1%の水分含有量を有する。この生成物の平均粒径は240μmで、かさ密度は480g/Lである。
【0098】
実施例12:本発明に帰属しない工程によるHMTBAを含むパウダーの製造、および本発明に基づいて得られた生成物との比較
製造を、大気の開放したZ−アーム混合機中においてバッチ式で行った。
結晶構造のHMTBA
2(Ca)パウダーの372gを、混合機に取り込み、次いで、装置のジャケットを用いて85℃に加熱した。
乾燥物の88%におけるHMTBA溶液を、15分間の間隔で運転中の混合機に、4回にわたり加えた。加えられた量は、93g、92g、94gおよび96gであった。この添加終了時に、調製物を73〜82℃の温度で37分間、撹拌し続けた。次いで、回収されたペーストを、70℃のオーブンで24時間、乾燥操作を施した。
次いで、乾燥後に得られた生成物を、粉砕して粗粒子を得た。
本発明の実施例12および実施例1に基づいて製造された生成物の比較分析を実施した。
下の表は、パウダーの物理的および化学的性質を示す。
【0099】
【表1】
【0100】
これらの結果は、これらのパウダーの物理的な性質についての有意な相違を示す。実施例12では、密度>650g/Lの、サイズが不均一な顆粒が得られる一方で、本発明の実施例1では、400g/Lに近い密度の、サイズが均一なパウダーが得られる。
別の分析によれば、2つのタイプの生成物の区別が可能である。それ故に、パウダーの視覚的概観は、光学顕微鏡(
図1)および走査光学顕微鏡(
図2)とで研究された。
【0101】
実施例1に基づいて製造された粒子は、非常に狭い粒度分布を有する小さな球形粒子でクリーム色である。
実施例12の粒子は不均一なサイズで、角がある形状の、褐色の密な凝集体であり、滑らかな表面外観を有している。
また、X線分析は、2θ=9°におけるピークの強度に関連した、工程に基づいて得られた粒子の結晶化度の相違(
図3)を示すことができる。
【0102】
これらの結果は、結晶度を昇順での分類提案 A<B<Cを可能にする。
サンプルAは、噴霧前の、実施例9で得られた式(HMTBA)
2Caの塩のパウダーに対応する:これは外層のない式(HMTBA)
2Caの塩のコアである。
サンプルBは、実施例1の終了時に得られたパウダーに対応する。
サンプルCは、実施例12の終了時に得られたパウダーに対応する。
したがって、パウダーA(外層のない式(I)の塩のコア)およびパウダーB(本発明の主題)は、パウダーCと比べて低結晶性である。
【0103】
実施例13:実施例3で得られた粒子のX線発光分光法に結合させたSEM分析
X線発光分光法に結合させたSEM分析は、粒子のコアと外面との間の化学組成における相違を示すようにして、実施例3で得られた粒子において実施された(
図4)。
内部定量(
図4A)を下に示す。
【0104】
【表2】
S/Ca原子比は、粒子の内部(コア)において、約1.8である。
【0105】
外部定量(
図4B)を下に示す。
【表3】
【0106】
S/Ca原子比は、粒子の外部(その表面)において、約3.3である。
この分析は、粒子のコアと粒子の外面との間の化学組成、特にカルシウム百分率における相違を示すことが可能である。
【0107】
式(HMTBA)
2Caの塩および式(II)の(HMTBA)
4Caの錯体に関する理論化学組成を下に示す。
式(I)の塩の型=338g/mol
【表4】
式(I)の塩について、S/Ca理論原子比は約1.6である。
【0108】
式(II)の塩の型=636g/mol
【表5】
式(I)の塩について、S/Ca理論原子比は約3.2である。
硫黄およびカルシウムについての%の理論値と測定値との比較は、粒子の内側におけるHMTBAの式(I)の塩と、外側における式(II)の錯体との存在を示す。