(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この切屑を細分化するための揺動は、他の加工に比べて高頻度の加速度の変化が生じてしまうので、加工したワーク表面の面品位が落ちるという課題がある。
【0005】
特許文献1に記載された技術では、切屑を細分化できる裁断条件を加工条件から実際に切削加工に作成している。これを実現するために、特許文献1に記載された技術では、回転速度と揺動指令の揺動周波数に基づく学習制御を実行している。そのため、学習制御に必要な学習を行わなければならない。
【0006】
特許文献2に記載された技術では、工作装置の制御手段が動作指令可能な振動周波数に応じて相対的な(ワークの)回転数と、相対的な(ワークの)1回転当たりの振動数とを定める。その結果、ワークの切削加工を円滑に行うと共にワーク加工面の外観を向上させることができると記載されている。しかし、振動周波数に応じて、相対的な回転数と相対的な振動数とを定めることができる範囲は、使用するサーボモータの性能から物理的な限界があり、自由に周波数を定める範囲には限界がある。
【0007】
このような事情から、従来は、仕上げ加工時等には揺動切削を行わずに、揺動を伴わない切削加工を行う必要がある。しかし、ユーザが揺動機能のON/OFFを細かく設定することができない加工プログラムも多く存在していた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑み、揺動切削加工を行う際に、揺動切削加工ブロック内の面品位重視加工部分を判定し、面品位重視加工部分であることを判定すると、揺動切削加工を中止し、揺動を伴わない切削加工を切削加工装置等に実行させることができる数値制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る数値制御装置(例えば、後述の数値制御装置100)は、切削加工装置の数値制御装置であって、揺動切削加工のための揺動成分指令を作成し、サーボモータに指令する揺動成分作成部(例えば、後述の揺動成分作成部103)と、加工プログラム内の揺動切削加工ブロックを判定し、揺動成分指令の作成を揺動成分作成部に指示する揺動成分作成判定部(例えば、後述の揺動成分作成判定部106)と、前記揺動切削加工ブロック内の面品位重視加工部分を判定する面品位重視加工判定部(例えば、後述の面品位重視加工判定部107)と、を備え、前記面品位重視加工判定部は、面品位重視加工部分であることを判定すると、前記揺動成分作成判定部に揺動成分作成を停止するように指示し、前記揺動成分作成の停止を指示された前記揺動成分作成判定部は、前記揺動成分作成部に、揺動成分指令の作成を停止するように指示する。
【0010】
前記面品位重視加工判定部は、複合形固定サイクルの仕上げ加工形状の揺動切削加工ブロックを面品位重視加工部分と判定してよい。
【0011】
前記面品位重視加工判定部は、切り込み量が所定値より小さい揺動切削加工ブロックを面品位重視加工部分と判定してよい。
【0012】
本発明に係る数値制御装置(例えば、後述の数値制御装置200)は、切削加工装置の数値制御装置であって、揺動切削加工のための揺動成分指令を作成し、サーボモータに指令する揺動成分作成部(例えば、後述の揺動成分作成部203)と、加工プログラム中に加工設定切り替え指令がある場合に、面品位重視加工部分
であるか否かを判定する仕上げ加工中判定部(例えば、後述の仕上げ加工中判定部206)と、を備え、前記仕上げ加工中判定部は、面品位重視加工部分であることを判定すると、前記揺動成分作成部に、揺動成分指令の作成を停止するように指示する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、面品位重視加工部分に対して、揺動を伴わない加工を行うことができる。その結果、加工部分の加工品位を向上させることが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1Aは、第1実施形態に係る数値制御装置の構成を示すブロック図である。
図1Bは、従来の数値制御装置の構成であって、
図1Aの構成と比較するためのブロック図である。
図2Aは、第1実施形態に係る数値制御装置の切削動作の様子を示す説明図である。
図2Bは、従来の数値制御装置の切削動作の様子であって、
図2Aと比較するための説明図である。
【0016】
<数値制御装置100の構成>
以下、数値制御装置100の構成について説明する。数値制御装置100は、
図1Aに示すように、加工プログラム105に基づき、位置指令を作成して、切削加工装置のサーボモータ104に当該位置指令を出力する。なお、切削加工装置自体は、省略して図示していない。本第1実施形態に係る数値制御装置100は、
図1Aに示すように、位置指令部101、加算器102、揺動成分作成部103、揺動成分作成判定部106、面品位重視加工判定部107を備えている。
【0017】
位置指令部101は、加工プログラム105に基づき、位置指令を出力する。
揺動成分作成部103は、加工プログラム105に基づき、揺動切削加工のための揺動成分指令を作成し、サーボモータ104に対して指令する(出力する)。
加算器102は、位置指令部101が出力する位置指令と、揺動成分作成部103が作成する揺動成分指令とを加算し、揺動成分指令を含む位置指令を出力する。サーボモータ104に供給される位置指令は、この揺動成分指令を含む位置指令である。
なお、加工プログラム105は、
図1Aに示すように外部から供給されてもよいし、数値制御装置100内部の所定の記憶手段に格納しておいてもよい。また、いわゆるクラウド上から加工プログラム105を数値制御装置100に提供してもよい。
【0018】
また、位置指令部101と、加算器102と、揺動成分作成部103とは、従来から用いられていた構成である。これらの構成は、
図1Bで示す従来の数値制御装置10においても備えられている。
図1Bに示すように、従来の数値制御装置10は、これらの構成と同様の構成(位置指令部11、加算器12、揺動成分作成部13)を備えており、上述したような動作を実行している。すなわち、加工プログラムに基づき、揺動成分指令が加えられた位置指令を、サーボモータ14に対して出力している。
【0019】
図1Aに戻り、揺動成分作成判定部106は、加工プログラム105内の揺動切削加工ブロックを判定し、揺動成分指令の作成を揺動成分作成部に指示する。
面品位重視加工判定部107は、前記揺動切削可能ブロック内の面品位重視加工部分を判定する。
面品位重視加工判定部107が、面品位重視加工部分であるか否かを判定した結果、面品位重視の加工である場合は、「揺動成分作成の停止」を揺動成分作成判定部106に対して指示する。
揺動成分作成判定部106は、この揺動成分作成の停止を受け取ると、揺動を停止させるために、「揺動成分指令の作成停止」を揺動成分作成部103に対して出力する。
揺動成分作成部103は、かかる揺動停止指示を入力すると、揺動成分指令の作成を停止する。この結果、加算器102は、揺動成分指令を含まない位置指令を出力し、この揺動を含まない位置指令がサーボモータ104に供給される。
【0020】
なお、上記「揺動成分指令の作成停止」、「揺動成分
作成の停止」は、文字通り、コンピュータ上のコマンド(指示)であってもよいし、「揺動成分指令の作成停止」や「揺動成分
作成の停止」を表す信号(デジタル信号でもよいし、アナログ信号でもよい)でもよい。また、ここでいう「揺動成分指令の作成停止」とは、揺動が停止されればよく、揺動振幅が「0」の揺動成分指令が出力されている状態も「揺動成分指令の作成停止」に含まれる。
【0021】
このように面品位重視加工判定部107は、加工プログラム内の揺動切削加工ブロックを面品位重視加工とするか否か判定するが、その判定手法は種々の手法を採用してよい。
【0022】
<複合形固定サイクル加工>
複数の揺動切削加工ブロックを含む複合形固定サイクル加工は、加工プログラムの記述が容易になるので有用である。
例えば、加工プログラム105に、この複合形固定サイクルが含まれている場合の切削動作の例が
図2Aに示されている。
図2Aにおいては、ワーク120の表面を、「仕上げ形状」(
図2A参照)に切削加工するための切削工具の切削軌跡122が示されており、またその切削加工を表す加工プログラム121(実際は加工プログラム105の一部)が示されている。
【0023】
第1実施形態において特徴的な事項は、複合形固定サイクルの場合は、そのサイクルの最後にプログラムで与えられた「仕上げ形状」(
図2A参照)に沿って仕上げ切削をおこなうため、揺動を停止させたことである。
図2Aにおいて、切削軌跡122は、揺動切削を行う揺動切削加工ブロック(単に、揺動切削ブロックと称する場合もある)が実線で示されており、早送りを行う早送りブロックが破線で示されている。また、
図2Aにおいて、直線の矢印は、揺動なしの切削を表し、Z型の矢印は揺動ありの切削を表している。これらの表記は、後述する
図2Bでも同様である。
【0024】
図2Aに示されているように、切削軌跡122は、切り込み動作においては揺動切削を実行し、サイクルの最後において仕上げ処理の加工の際には、揺動なしの切削が実行されていることが矢印(直線の矢印、Z型の矢印)で示されている。
また、加工プログラム121は、従来のプログラムをそのまま使用しており、数値制御装置100がこの加工プログラム121を解析して、仕上げ加工時(サイクルの最後)に、揺動をOFFにしている。したがって、第1実施形態によれば、従来から使用している加工プログラムをなんら変更する必要がない。
第1実施形態では、複合形固定サイクルであることから、そのサイクルの最後が仕上げ処理であると判定して、以上のような(
図2A)に示すような処理を実行しているが、仕上げ処理であると判定できる場合であれば、他の場合でも揺動をOFFにすることができる。
【0025】
<従来の動作との比較>
第1実施形態に係る動作を表す
図2Aに対して、従来の動作を示す図が
図2Bに示されている。つまり、
図2Bは、加工プログラム
15に複合形固定サイクルが含まれている場合の従来の切削動作の例である。
図2Bにおいても、ワーク20の表面を、「仕上げ形状」に切削加工するための切削工具の切削軌跡22が示されており、またその切削加工を表す加工プログラム21(実際は加工プログラム
15の一部)が示されている。
図2Bに示すように、従来は、複合形固定サイクルの場合は、揺動切削ブロックが実行中である場合は、そのサイクルの最後まで揺動(ありの切削加工)が実行される。これは、「仕上げ形状」(
図2B参照)に沿った仕上げ切削についても同様である(
図2B参照)。従って、従来の場合(
図2Bの場合)は、ワーク20の表面品位を高品位に維持することが困難な場合も想定される。これに対して、第1実施形態によれば、複合形固定サイクル加工のサイクルの最後は仕上げ切削が行われると判定し、揺動なしの切削加工を行っているので(
図2A)、ワーク120の表面を従来に比べて高品位に保つことができる。
【0026】
<加工プログラム>
なお、複合形固定サイクル加工の場合、各ブロックがセットになっているので、途中で揺動をON/OFFするためのGコードを挿入することは困難である。
図2Aの例によれば、Gコード「G71」が複合形固定サイクル加工を意味するが、加工プログラム121の前段において、揺動成分指令をONするGコードが挿入されているものとしている。これは
図2Bの従来例でも同様である。そして、加工プログラム121の2行目の「P10、Q18」が、処理するブロック10〜18を表しており、「U0.3、W0.5」が切り込み量(X方向、Z方向)を表す。
図2Aでは、複合形固定サイクル加工であることを、そのGコード(例えばG71)で判定しているが、数値制御装置100の機種によっては、他のGコードで判定してもよい。
【0027】
<処理動作の詳細>
第1実施形態に係る数値制御装置100の特徴的な処理動作をフローチャートに基づき説明する。
図3には、第1実施形態数値制御装置100の処理動作を示すフローチャートが示されている。このフローチャートに示されている処理動作は、揺動成分作成判定部106、面品位重視加工判定部107の動作である。位置指令部101等、従来と同様の構成の処理動作は従来と同様の処理動作であるので、本文では詳細には説明しない。
まず、ステップS1において、数値制御装置100の揺動成分作成判定部106の面品位重視加工判定部107が、加工プログラム105を所定の記憶部から読み出す。加工プログラム105は、どこに記憶されていてもよい。いわゆるクラウド上でもよいし、数値制御装置100内に格納されていてもよい。
ステップS2において、面品位重視加工判定部107が加工プログラム105の解析を行い、加工プログラム105中の揺動切削加工ブロック内の面品位重視加工部分を判定する。
【0028】
ステップS3において、面品位重視加工判定部107が、S2における解析の結果、面品位重視加工か否か判定する。その結果、面品位重視加工である場合は、ステップS4に処理が移行し、面品位重視加工部分でない場合は、そのまま処理を終了する。
ステップS4において、面品位重視加工判定部107が、揺動成分作成の停止を、揺動成分作成判定部106に指示する。そして、揺動成分作成判定部106は、揺動成分指令作成の停止を揺動成分作成部103に対して指示する。
このような処理によって、
図2Aで説明したように、面品位重視加工である場合は、揺動を含まない切削加工を行うことを実現することができ、ワーク120の表面の品位をより高くすることが可能である。
【0029】
<面品位重視加工であるか否かの判定>
面品位重視加工であるか否かの判定は、種々の判定手法を利用することができ、使用する加工プログラム105によってさまざまな判定手法を採用することができる。例えば、第1実施形態では、加工プログラム105中のGコードを読み取り、複合形固定サイクル加工があるかどうかで判定を行う例を
図2Aで説明した。この場合の数値制御装置100の処理動作は、
図4のフローチャートに示されている。
【0030】
図4において、ステップS1、S2、S4は、
図3と同様の処理である。
ステップS3−1は、複合形固定サイクル加工のサイクルの最後かを、判定する。判定した結果、複合形固定サイクル加工のサイクルの最後であれば、揺動を停止するために、ステップS4に移行し、複合形固定サイクル加工のサイクルの最後でなければ、そのまま処理を終了する。このような手法で、面品位重視加工部分であるか否かを判定することができる。この判定処理は、面品位重視加工判定部107が実行してよい。
また、例えば、切り込み量が減少し、所定値未満になったかどうかで判定を行うこともできる。この場合の数値制御装置100の処理動作は、
図5のフローチャートに示されている。
【0031】
図5において、ステップS1、S2、S4は、
図3と同様の処理である。
ステップS3−2は、切削加工の切り込み量を逐次監視しており、その量が所定値未満になった場合(薄い切り込みの場合)は、仕上げ処理等の面品位重視加工部分であると判定したものである。この判定は、面品位重視加工判定部107が実行してよい。切り込み量の減少は、サーボモータ104に対する位置指令の位置を検査し、その位置の差を、各切り込み毎の切り込み量として把握することができる。
所定値は、要求する面品位や、その加工プログラム105によって適宜妥当な値を設定すればよい。
なお、切り込み量は、加工プログラム105中の揺動切削加工ブロック毎に算出してよい。その結果、面品位重視加工判定部107は、切り込み量が所定値より小さい揺動切削加工ブロックを面品位重視加工部分と判定することができる。
【0032】
[第2実施形態]
図6には、第2実施形態(他の実施形態)に係る数値制御装置200の構成図が示されている。
第1実施形態では、面品位重視加工であるか否か判定し、判定結果に基づき揺動を停止することができる数値制御装置100の一例を説明した。特に、複合形固定サイクルであるか否かを判定する場合や、切り込み量が減少する場合、について上で説明した。
しかし、この面品位重視加工であるか否かの判定は、他の手法を利用することもできる。例えば、数値制御装置200に加工設定切り替え機能を備えさせて、「精度重視」、「仕上げ」、「中仕上げ」等への切り替えを可能にしてもよい。そのような機能を備えさせた場合の数値制御装置200の構成図の一例が
図6に示されている。
【0033】
数値制御装置200は、位置指令部201、加算器202、揺動成分作成部203、仕上げ加工中判定部206、加工設定切り替え部207を備えている。
位置指令部201、加算器202、揺動成分作成部203は、
図1Aの、位置指令部101、加算器102、揺動成分作成部103と同様の構成であるので、説明を省略する。
【0034】
仕上げ加工中判定部206は、加工プログラム205を解析し、精度重視の加工か、仕上げの加工か、中仕上げの加工か、を判定する。そして、判定の結果に基づき、「精度重視」「仕上げ」であれば、揺動停止指示を揺動成分作成部203に対して出力する。揺動成分作成部203は、この揺動停止指示を入力すると、揺動成分指令の出力を停止、又は、揺動成分指令の値を「0」として、揺動を含まない切削加工を行わせる。
また、仕上げ加工中判定部206は、解析の結果、「中仕上げ」であれば、揺動の量を減らすために、揺動減少指示を揺動成分作成部203に対して出力する。揺動成分作成部203は、この揺動減少指示を入力すると、揺動成分指令の値をより小さな値に設定して、揺動の量を減少させた切削加工を行わせる。
【0035】
このようにして、仕上げ加工中判定部206は、第1実施形態の揺動成分作成判定部106及び面品位重視加工判定部107と同様に、加工プログラム205を解析するが、その結果、面品位をどの程度重視するかによって、揺動の量を調整することができる。第1実施形態と同様に、揺動を完全に停止させることもできるし、揺動を半分程度減少させることもできる。
このように、第2実施形態によれば、「加工の精度、品質に関わるパラメータ群の設定値を、複数パターンから選択し、切り替えること」ができる。各パターンに応じて揺動の量やパターンを切り替えてよい。また、この切り替えは、加工プログラム205中のGコードで切り替えることもできる。このような切り替えのためのGコードは、請求の範囲の加工設定切り替え指令の好適な一例に相当する。
【0036】
このように、仕上げ加工中判定部206は、加工プログラム中に、切り替えのためのGコード(加工設定切り替え指令)がある場合、面品位重視加工部分
であるか否かを判定する。仕上げ加工中判定部206が、検出した当該Gコードを検出すると、そのGコードによって切り替えられるパターンによって、揺動の停止等を揺動成分作成部203に指示することができる。
【0037】
さらに、第2実施形態に係る数値制御装置200は、加工設定切り替え部207を備えることができる。この加工設定切り替え部は、利用者の操作や、外部の他の制御装置からの信号によって、上述した「加工の精度、品質に関わるパラメータ群の設定値」を提供する。この結果、それら設定値を受信した仕上げ加工中判定部206は、これらの設定値に基づき、上述した「加工の精度、品質に関わるパラメータ群の設定値を、複数パターンから選択し、切り替えること」を実行させることができる。
例えば、この加工設定切り替え部207が所定のボタンを備えており、利用者が当該ボタンを押下した場合は、揺動をOFFにすることもできる。ボタンを複数個備えさせて、利用者が複数パターンを選択できるように構成してもよい。
【0038】
<本実施形態の効果>
以上のように、本第1実施形態、第2実施形態によれば、面品位重視加工部分であるか否かを判定し、その判定結果で揺動を調製すること、例えばOFF/ONすることができる。その結果、ワークの加工表面の品位をより向上させることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0039】
[変形例1]
第1実施形態では、面品位重視加工判定部107が、揺動成分作成判定部106に含まれる構成を説明したが、揺動成分作成判定部106とは別個独立した構成としてもよい。
また、面品位重視加工判定部107、揺動成分作成判定部106、は数値制御装置100の筐体内部に存在していなくてもよく、外部の付属装置、外部接続されたコンピュータ、ネットワークで接続された他の装置として構成されていてもよい。
【0040】
[変形例2]
第2実施形態では、仕上げ加工中判定部206、加工設定切り替え部207、は数値制御装置200の筐体内部に存在していなくてもよく、外部の付属装置、外部接続されたコンピュータ、ネットワークで接続された他の装置として構成されていてもよい。
【0041】
[変形例3]
第1実施形態、第2実施形態における数値制御装置100、200は、CPUを備えるコンピュータシステムとしてよい。その場合、CPUは、例えばROM等の記憶部に格納されたプログラムを読み出し、このプログラムに従って、コンピュータを、位置指令部101、201、加算器102、202,揺動成分作成部103、203、揺動成分作成判定部106、面品位重視加工判定部107、仕上げ加工中判定部206、加工設定切り替え部207として実行させる。
【0042】
[変形例4]
第1実施形態、第2実施形態においては工作機械を数値制御する数値制御装置100、200の例を説明したが、同様の処理動作を実行するものであれば、工作機械そのもので同様の処理動作を実現してもよい。また、工場全体を管理する管理コンピュータが統括して同様の処理動作を実現してもよい。