(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の第一インピーダンスユニットは、複数のキャパシタ及び複数のインダクタを含み、前記複数のキャパシタは、前記複数の制御信号の相互干渉を阻止するのに用い、前記複数のインダクタは、RF信号の相互干渉を阻止するのに用いる、請求項3に記載のアンテナデバイス。
基板に結合する複数の反射ユニットを更に含み、前記複数の反射ユニットそれぞれは、前記複数の第一アンテナユニットの両側及び前記複数の第二アンテナユニットの両側に設けられ、前記複数の第一アンテナユニット及び前記複数の第二アンテナユニットそれぞれが生成する放射パターンを調整するのに用いる、請求項1に記載のアンテナデバイス。
複数本の伝送線を更に含み、前記複数本の伝送線のそれぞれは信号供給点、前記複数の第一アンテナユニットの対応する1つ及び前記複数の第二アンテナユニットの対応する1つに接続される、請求項1に記載のアンテナデバイス。
前記複数の第一アンテナユニットのうちの1つ、前記複数の第二アンテナユニットの対応する1つは、前記複数の伝送線の対応する1つとF形を示すように設けられ、前記信号供給点は、前記複数の伝送線の交差点に設けられ、前記複数の伝送線を介して前記複数の第一アンテナユニット及び前記複数の第二アンテナユニットに結合する、請求項8に記載のアンテナデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の記述を更に詳しく完全なものとするために、添付図面及び以下の各実施形態を参照できる。一方、本発明に対する不要な限定を避けるために、多くの周知の部材及び工程は、実施形態に記述しない。
【0010】
以下、各実施形態において使用される「結合」または「接続」について、二つ以上の部材を相互に「直接」物理的に接触する、または電気的に接続する、または相互に「間接的に」物理的に的に接触する、または電気的に接続することを指してもよく、二つ以上の部材を相互に動作することを指してもよい。
【0011】
幾つかの実施形態において、本発明が開示するアンテナデバイス100は、放射パターンを調整可能な的アンテナデバイス100であり、ユーザーがいる位置を検出してアンテナデバイス100が生成する高低周波毎の放射パターンを調整して、大きな伝送効率を達成できる。
【0012】
図1は、本発明の幾つかの実施形態が図示するアンテナデバイス100の立体模式図である。
図1に示すように、幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、接地面160に設けられ、接続されている4本の柱170を介して接地面160に接続されている。幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、水平偏波アンテナデバイスであり、水平方向の放射を生成するのに用いる。
【0013】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、無線通信機能を有する電子デバイス内に統合されていてもよく、例えば、無限アクセスポイント(Access Point,AP)、パソコン(Personal Computer,PC)またはノートパソコン(Laptop)、しかしながら、これに限定せず、マイモ(Multi−input Multi−output,MIMO)通信技術を支援できて、通信機能を有する電子デバイスであれば全て本発明の保護範囲内にある。実際の使用において、アンテナデバイス100は、制御信号に基づきその放射パターンを調整し、無指向性(Omni−directional)の放射パターンまたは指向性(Directional)の放射パターンを実現する。
【0014】
幾つかの実施形態において、
図2A及び
図2Bを併せて参照する。
図2Aは、本発明の幾つかの実施形態が図示するアンテナデバイス100の上面図である。
図2Bは、本発明の幾つかの実施形態が図示するアンテナデバイス100の下面図である。幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、高周波と低周波で同時に操作するのに適しており、例を挙げると、高周波は5.5GHzを含み、低周波は2.45GHzを含むが、これに限定せず、アンテナデバイス100の操作に適する周波数であれば全て本発明の保護範囲内にある。
【0015】
幾つかの実施形態において、
図2A、
図2Bに示すように、アンテナデバイス100は、アンテナユニット210、220、230、240、反射ユニット251、252、253、254、伝送線201、202、211、212、221、222、231、232、信号供給点291、アンテナ接地端292及び基板293を含み、伝送線201は、信号供給点291、アンテナユニット210及びアンテナユニット250を接続し、伝送線211は、信号供給点291、アンテナユニット240及びアンテナユニット280を接続し、伝送線221は、信号供給点291、アンテナユニット230及びアンテナユニット270を接続し、伝送線231は、信号供給点291、アンテナユニット220及びアンテナユニット260を接続する。
【0016】
この実施形態において、アンテナデバイス100は、8つのアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280を有し、それぞれ4つの低周波アンテナユニット210、220、230、240及び4つの高周波アンテナユニット250、260、270、280を有するが、これに限定せず、アンテナデバイス100が2つ以上のアンテナユニットを有していれば全て本発明の保護範囲内にある。
【0017】
幾つかの実施形態において、アンテナユニット210は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体210a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体210bを含み、アンテナユニット220は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体220a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体220bを含み、アンテナユニット230は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体230a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体230bを含み、アンテナユニット240は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体240a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体240bを含み、アンテナユニット250は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体250a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体250bを含み、アンテナユニット260は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体260a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体260bを含み、アンテナユニット270は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体270a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体270bを含み、アンテナユニット280は、基板293の第一表面293aに設けられる放射体280a及び基板293の第二表面293bに設けられる放射体280bを含む。
【0018】
幾つかの実施形態において、伝送線201は、放射体210a、放射体250a及び信号供給点291に結合する。伝送線202は、放射体210b、放射体250b及びアンテナ接地端292に結合する。伝送線211は、放射体240a、放射体280a及び信号供給点291に結合する。伝送線212は、放射体240b、放射体280b及びアンテナ接地端292に結合する。伝送線221は、放射体230a、放射体270a及び信号供給点291に結合する。伝送線222は、放射体230b、放射体270b及びアンテナ接地端292に結合する。伝送線231は、放射体220a、放射体260a及び信号供給点291に結合する。伝送線232は、放射体220b、放射体260b及びアンテナ接地端292に結合する。
【0019】
幾つかの実施形態において、信号供給点291は、伝送線201、211、221、231の交差点に設けられ、アンテナ接地端292は、伝送線202、212、222、232の交差点に設けられるが、これに限定せず、信号供給点291及びアンテナ接地端292は、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280に接続可能な基板293上または基板293外のどの位置に設けてもよい。
【0020】
幾つかの実施形態において、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280は、伝送アンテナとして操作され、それぞれ信号供給点291からのRF信号を受信し、これによりアンテナデバイス100が放射パターンを生成するのに用いる。ここで、放射パターンの方向は、信号供給点291を中心に外に向かって延伸する。幾つかの実施形態において、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280は、受信アンテナとして操作され、それぞれ1つの使用者からの無線信号を受信して、これにより無線信号チャンネルをセットするのに用いる。幾つかの実施形態において、アンテナユニット250、260、270、280は、第一周波数(例えば、5.5GHz)で操作するRF信号を生成するのに用いられ、アンテナユニット210、220、230、240は、第二周波数(例えば、2.45GHz)で操作するRF信号を生成するのに用いられ、且つ、第一周波数は第二周波数より大きい。
【0021】
幾つかの実施形態において、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280は、平板逆Fアンテナ(Planar Inverted F Antenna,PIFA)、ダイポール(dipole)アンテナ及びループ(Loop)アンテナにより実現されてもよいが、これに限定せず、水平偏波アンテナユニットの実現に適用される回路部材であれば全て本発明の保護範囲内にある。
【0022】
幾つかの実施形態において、アンテナユニット210、220、230、240のうちの1つ、アンテナユニット250、260、270、280の対応する1つは、伝送線201、202、211、212、221、222、231、232の対応する1つとF形を示すように設けられる。例を挙げると、アンテナユニット210の放射体210a、アンテナユニット250の放射体250a及び伝送線201は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット210の放射体210b、アンテナユニット250の放射体250b及び伝送線202は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット220の放射体220a、アンテナユニット260の放射体260a及び伝送線231は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット220の放射体220b、アンテナユニット260の放射体260b及び伝送線232は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット230の放射体230a、アンテナユニット270の放射体270a及び伝送線221は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット230の放射体230b、アンテナユニット270の放射体270b及び伝送線222は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット240の放射体240a、アンテナユニット280の放射体280a及び伝送線211は、F形を示すように設けられる。アンテナユニット240の放射体240a、アンテナユニット280の放射体280a及び伝送線212は、F形を示すように設けられる。
【0023】
幾つかの実施形態において、反射ユニット251、252、253、254は、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280の放射パターンを調整するのに用いられ、例を挙げると、反射ユニット251及び反射ユニット252は、アンテナユニット240及びアンテナユニット280が対応する放射パターンを調整するのに用いられる。反射ユニット252及び反射ユニット253は、アンテナユニット230及びアンテナユニット270が対応する放射パターンを調整するのに用いられる。反射ユニット253及び反射ユニット254は、アンテナユニット220及びアンテナユニット260が対応する放射パターンを調整するのに用いられる。反射ユニット254及び反射ユニット251は、アンテナユニット210及びアンテナユニット250が対応する放射パターンを調整するのに用いられ、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280の放射パターンのそれぞれに指向性を備えさせる。他の幾つかの実施形態において、反射ユニット251、252、253、254の形状は、X軸、Y軸及びZ軸に基づき調整してもよい。
【0024】
幾つかの実施形態において、反射ユニット251、252、253、254は、基板293に結合し、アンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280の両側に設けられる。幾つかの実施形態において、反射ユニット251、252、253、254は、細い金属ストリップによって実現してもよいが、これに限定せず、放射パターンの調整を実現するのに用いることができる反射ユニットであれば全て本発明の保護範囲内にある。
【0025】
幾つかの実施形態において、伝送線201、202、211、212、221、222、231、232は、信号供給点291からのRF信号をアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280に伝送するのに用いる。幾つかの実施形態において、伝送線201、202、211、212、221、222、231、232は、金属ワイヤによって実現されてもよいが、これに限定せず、RF信号を伝送するのに用いることができるワイヤ材であれば全て本発明の保護範囲内にある。
【0027】
幾つかの実施形態において、制御回路(不図示)は、複数の制御信号CT1、CT2、CT3、CT4、CT5、CT6、CT7、CT8を生成するのに用いる。幾つかの実施形態において、制御回路(不図示)は、演算、データ読み取り、信号または情報受信、信号または情報伝送などの機能を有するサーバー、回路、中央処理装置(central processor unit, CPU)、マイクロプロセッサ(MCU)またはその他の同等の機能を有する電子チップによって実現してもよい。
【0028】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、スイッチング回路310、320、330、340、350、360、370、380を含み、それぞれ制御回路(不図示)からの複数の制御信号CT1、CT2、CT3、CT4、CT5、CT6、CT7、CT8に基づきアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280の少なくとも1つを選択的に導通するのに用いる。幾つかの実施形態において、スイッチング回路310、320、330、340、350、360、370、380の実際の配置方式は、
図3A及び
図3Bに示すとおりである。
【0029】
図3A、3Bに示すように、アンテナデバイス100は、スイッチング回路310、320、330、340、350、360、370、380を含み、スイッチング回路310は、制御信号CT1を受信し、スイッチング回路320は、制御信号CT2を受信し、スイッチング回路330は、制御信号CT3を受信し、スイッチング回路340は、制御信号CT4を受信し、スイッチング回路350は、制御信号CT5を受信し、スイッチング回路360は、制御信号CT6を受信し、スイッチング回路370は、制御信号CT7を受信し、スイッチング回路380は、制御信号CT8を受信する。
【0030】
幾つかの実施形態において、
図3A及び3Bに示すように、スイッチング回路310は、第三スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD11)及び第四スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD12)、インピーダンスユニット311、フィルタ312、313、314、315、316及びキャパシタC57を含む。スイッチング回路320は、第三スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD21)及び第四スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD22)、インピーダンスユニット321、フィルタ322、323、324、325、326及びキャパシタC58を含む。スイッチング回路330は、第三スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD31)及び第四スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD32)、インピーダンスユニット331、フィルタ332、333、334、335、336及びキャパシタC59を含む。スイッチング回路340は、第三スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD41)及び第四スイッチユニット(
図3Aにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD42)、インピーダンスユニット341、フィルタ342、343、344、345、346及びキャパシタC60を含む。スイッチング回路350は、第一スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD51)及び第二スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD52)、インピーダンスユニット351、フィルタ352及びインダクタL57、L58を含む。スイッチング回路360は、第一スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD81)及び第二スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD82)、インピーダンスユニット361、フィルタ362及びインダクタL63、L64を含む。スイッチング回路370は、第一スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD71)及び第二スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD72)、インピーダンスユニット371、フィルタ372及びインダクタL61、L62を含む。スイッチング回路380は、第一スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD61)及び第二スイッチユニット(
図3Bにおける実施形態は、位相シフトスイッチダイオードD62)、インピーダンスユニット381、フィルタ382及びインダクタL59、L60を含む。
【0031】
幾つかの実施形態において、スイッチング回路310、320、330、340にそれぞれ含まれるキャパシタC57、C58、C59、C60は、低周波マッチングのインピーダンスを改善するのに用いる。
【0032】
幾つかの実施形態において、スイッチング回路350のインダクタL57は、位相シフトスイッチ(PIN)ダイオードD51に並列され、インダクタL58は、位相シフトスイッチダイオードD52に並列され、スイッチング回路360のインダクタL63は、位相シフトスイッチダイオードD81に並列され、インダクタL64は、位相シフトスイッチダイオードD82に並列され、スイッチング回路370のインダクタL61は、位相シフトスイッチダイオードD71に並列され、インダクタL62は、位相シフトスイッチダイオードD72に並列され、スイッチング回路380のインダクタL59は、位相シフトスイッチダイオードD61に並列され、インダクタL60は、位相シフトスイッチダイオードD62に並列される。上記配置により、位相シフトスイッチダイオードD51/D52/D81/D82/D71/D72/D61/D62が閉じる時、対応するインダクタL57/L58/L63/L64/L61/L62/L59/L60と高周波のバンドストップフィルタ(Band stop filter)を形成し、このメカニズムにより、隣接する2つのアンテナユニット250/260/270/280の位相シフトスイッチダイオードD51/D52/D81/D82/D71/D72/D61/D62を閉じて、他のアンテナユニット250/260/270/280の位相シフトスイッチダイオードD51/D52/D81/D82/D71/D72/D61/D62を導通させて、高周波パターンにビームを形成させることができる。
【0033】
幾つかの実施形態において、スイッチング回路310、320、330、340、350、360、370、380の位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42、D51、D52、D81、D82、D71、D72、D61、D62は、それぞれアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280に設けられて、RF信号が信号供給点291により複数のアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280に伝送するのを阻止または導通するのに用いる。例を挙げると、位相シフトスイッチダイオードD11及び位相シフトスイッチダイオードD12は、アンテナユニット210を閉じようとする時,RF信号が信号供給点291から伝送線201を介して放射体210aに伝送されること及び伝送線202を介して放射体210bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD21及び位相シフトスイッチダイオードD22は、アンテナユニット220を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線231を介して放射体220aに伝送されること及び伝送線232を介して放射体220bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD31及び位相シフトスイッチダイオードD32は、アンテナユニット230を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線221を介して放射体230aに伝送されること及び伝送線222を介して放射体230bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD41及び位相シフトスイッチダイオードD42は、アンテナユニット240を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線211を介して放射体240aに伝送されること及び伝送線212を介して放射体240bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD51及び位相シフトスイッチダイオードD52は、アンテナユニット250を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線201を介して放射体250aに伝送されること及び伝送線202を介して放射体250bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD61及び位相シフトスイッチダイオードD62は、アンテナユニット260を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線231を介して放射体260aに伝送されること及び伝送線232を介して放射体260bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD71及び位相シフトスイッチダイオードD72は、アンテナユニット270を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線221を介して放射体270aに伝送されること及び伝送線222を介して放射体270bに伝送されることを阻止するのに用いる。位相シフトスイッチダイオードD81及び位相シフトスイッチダイオードD82は、アンテナユニット280を閉じようとする時、RF信号が信号供給点291から伝送線211を介して放射体280aに伝送されること及び伝送線212を介して放射体280bに伝送されることを阻止するのに用いる。
【0034】
幾つかの実施形態において、スイッチング回路310のフィルタ312、313、314、315は、アンテナユニット210がアンテナユニット250に与える影響を低減するのに用いる。スイッチング回路320のフィルタ322、323、324、325は、アンテナユニット220がアンテナユニット260に与える影響を低減するのに用いる。スイッチング回路330のフィルタ332、333、334、335は、アンテナユニット230がアンテナユニット270に与える影響を低減するのに用いる。スイッチング回路340のフィルタ342、343、344、345は、アンテナユニット240がアンテナユニット280に与える影響を低減するのに用いる。フィルタ322〜325、332〜335及び342〜345を対応する位相シフトスイッチダイオードD11/D12/D21/D22/D31/D32/D41/D42の両側に設けることで、高周波のアンテナ(即ち、アンテナユニット250/260/270/280)の放射パターンが影響される程度を効果的に低減できる。
【0035】
幾つかの実施形態において、上記フィルタ312〜315、322〜325、332〜335及び342〜345のそれぞれは、並列なキャパシタ及びインダクタを含み、バンドストップフィルタ(Band Stop filter)を形成する。例を挙げると、スイッチング回路310を例として、フィルタ312は、キャパシタC45及びインダクタL45を含み、キャパシタC45及びインダクタL45は、並列に設けられる。フィルタ313は、キャパシタC46及びインダクタL46を含み、キャパシタC46及びインダクタL46は、並列に設けられる。フィルタ314は、キャパシタC34及びインダクタL34を含み、キャパシタC34及びインダクタL34は、並列に設けられる。フィルタ315は、キャパシタC33及びインダクタL33を含み、キャパシタC33及びインダクタL33は、並列に設けられる。
【0036】
幾つかの実施形態において、フィルタ316、326、336、346は、高周波信号及び低周波信号を周波数分割して、高周波を通過させるのに用いる。
図2A及び
図2Bに示すように、スイッチング回路310のフィルタ316は、伝送線201、202に設けられて周波数分割する。スイッチング回路320のフィルタ326は、伝送線231、232に設けられて周波数分割する。スイッチング回路330のフィルタ336は、伝送線221、222に設けられて周波数分割する。スイッチング回路340のフィルタ346は、伝送線211、212に設けられて周波数分割する。
【0037】
幾つかの実施形態において、上記フィルタ316/326/336/346のそれぞれは、直列のキャパシタ及びインダクタを含み、バンドパスフィルタ(band pass filter)を形成して、高周波の信号を通過させる。例を挙げると、フィルタ316は、キャパシタC49及びインダクタL49を含み、キャパシタC49及びインダクタL49は、直列に設けられる。フィルタ326は、キャパシタC50及びインダクタL50を含み、キャパシタC50及びインダクタL50は、直列に設けられる。フィルタ336は、キャパシタC51及びインダクタL51を含み、キャパシタC51及びインダクタL51は、直列に設けられる。フィルタ346は、キャパシタC52及びインダクタL52を含み、キャパシタC52及びインダクタL52は、直列に設けられる。
【0038】
幾つかの実施形態において、
図2A、
図2B及び
図3Bに示すように、フィルタ352、362、372、382は、それぞれ反射ユニット254、251、252、253に設けられて、反射ユニット254、251、252、253に2種類の特性を持たせ、同時に、アンテナユニット210、220、230、240及びアンテナユニット250、260、270、280が生成する放射パターンの調整板としてもよい。
【0039】
幾つかの実施形態において、フィルタ352は、キャパシタC53及びインダクタL65を含み、キャパシタC53及びインダクタL65は、並列に設けられる。フィルタ362は、キャパシタC56及びインダクタL68を含み、キャパシタC56及びインダクタL68は、並列に設けられる。フィルタ372は、キャパシタC55及びインダクタL67を含み、キャパシタC55及びインダクタL67は、並列に設けられる。フィルタ382は、キャパシタC54及びインダクタL66を含み、キャパシタC54及びインダクタL66は、並列に設けられる。
【0040】
幾つかの実施形態において、インピーダンスユニット311は、インダクタL17、L18、L9、L1、L2、キャパシタC2、C8を含む。インピーダンスユニット321は、インダクタL15、L16、L10、L4、L3、キャパシタC3、C7を含む。インピーダンスユニット331は、インダクタL13、L14、L11、L6、L5、キャパシタC4、C6を含む。インピーダンスユニット341は、インダクタL19、L20、L12、L8、L7、キャパシタC1、C5を含む。
【0041】
幾つかの実施形態において、インピーダンスユニット311、321、331、341、351、361、371、381のインダクタL1〜L32は、RFチョーク(RF Choke)として用い、詳細には、インダクタL1〜L32は、RF信号の相互干渉を阻止するのに用いる。幾つかの実施形態において、インピーダンスユニット311、321、331、341、351、361、371、381のキャパシタC1〜C8、C61〜C68は、DCブロック(DC Block)として用い、詳細には、キャパシタC1〜C8、C61〜C68は、複数の制御信号CT1、CT2、CT3、CT4、CT5、CT6、CT7、CT8の間の相互干渉を阻止するのに用いる。
【0042】
幾つかの実施形態において、
図2Aに示すように、位相シフトスイッチダイオードD11、D21、D31、D41、D51、D61、D71、D81、インダクタL1〜L12、L21〜L28、L33〜L40、L49〜L52、L57、L59、L61、L63、L65〜L68、キャパシタC1〜C4、C41〜C48、C53〜C60、C61、C63、C65、C67は、基板293の第一表面293aに設けられる。幾つかの実施形態において、
図2Bに示すように、位相シフトスイッチダイオードD5〜D8、インダクタL13〜L20、L29〜L32、L41〜L48、L58、L60、L62、L64、キャパシタC5〜C8、C33〜C40、C49〜C52、C62、C64、C66、C68は、基板293の第二表面293bに設けられる。
【0043】
幾つかの実施形態において、
図3Aに示すように、インダクタL17の第一端は、制御信号CT1を受信するのに用い、インダクタL17の第二端は、インダクタL18の第一端に結合し、インダクタL18の第二端は、インダクタL45の第一端及びキャパシタC45の第一端に結合し、インダクタL45の第二端は、キャパシタC45の第二端及び位相シフトスイッチダイオードD12の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD12の第二端は、インダクタL46の第一端及びキャパシタC46の第一端に結合し、インダクタL46の第二端は、キャパシタC46の第二端及びキャパシタC57の第一端、インダクタL9の第一端、キャパシタC49の第一端及びキャパシタC8の第一端に結合し、キャパシタC57の第二端は、キャパシタC34の第一端、インダクタL9の第二端、インダクタL34の第一端、インダクタL49の第二端及びキャパシタC2の第一端に結合し、キャパシタC49の第二端は、インダクタL49の第一端に結合し、インダクタL49の第二端は、キャパシタC2の第一端に結合し、キャパシタC2の第二端は、信号供給点291(
図2Aの信号供給点291を併せて参照できる)に結合し、キャパシタC8の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bのアンテナ接地端292を併せて参照できる)に結合し、インダクタL34の第二端は、位相シフトスイッチダイオードD11の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD11の第二端は、インダクタL33の第一端及びキャパシタC33の第一端に結合し、インダクタL33の第二端は、キャパシタC33の第二端及びインダクタL1の第一端に結合し、インダクタL1の第二端は、インダクタL2の第一端に結合し、インダクタL2の第二端は接地する。
【0044】
幾つかの実施形態において、
図3Aに示すように、インダクタL15の第一端は、制御信号CT2を受信するのに用い、インダクタL15の第二端は、インダクタL16の第一端に結合し、インダクタL16の第二端は、インダクタL43の第一端及びキャパシタC43の第一端に結合し、インダクタL43の第二端は、キャパシタC43の第二端及び位相シフトスイッチダイオードD22の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD22の第二端は、インダクタL44の第一端及びキャパシタC44の第一端に結合し、インダクタL44の第二端は、キャパシタC44の第二端及びキャパシタC58の第一端、インダクタL10の第一端、キャパシタC50の第一端及びキャパシタC7の第一端に結合し、キャパシタC58の第二端は、キャパシタC36の第一端、インダクタL10の第二端、インダクタL36の第一端、インダクタL50の第二端及びキャパシタC3の第一端に結合し、キャパシタC50の第二端は、インダクタL50の第一端に結合し、インダクタL50の第二端は、キャパシタC3の第一端に結合し、キャパシタC3の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、キャパシタC7の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、インダクタL36の第二端は、位相シフトスイッチダイオードD21の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD21の第二端は、インダクタL35の第一端及びキャパシタC35の第一端に結合し、インダクタL35の第二端は、キャパシタC35の第二端及びインダクタL4の第一端に結合し、インダクタL4の第二端は、インダクタL3の第一端に結合し、インダクタL3の第二端は接地する。
【0045】
幾つかの実施形態において、
図3Aに示すように、インダクタL13の第一端は、制御信号CT3を受信するのに用い、インダクタL13の第二端は、インダクタL14の第一端に結合し、インダクタL14の第二端は、インダクタL41の第一端及びキャパシタC41の第一端に結合し、インダクタL41の第二端は、キャパシタC41の第二端及び位相シフトスイッチダイオードD32の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD32の第二端は、インダクタL42の第一端及びキャパシタC42の第一端に結合し、インダクタL42の第二端は、キャパシタC42の第二端及びキャパシタC59の第一端、インダクタL11の第一端、キャパシタC51の第一端及びキャパシタC6の第一端に結合し、キャパシタC59の第二端は、キャパシタC38の第一端、インダクタL11の第二端、インダクタL38の第一端、インダクタL51の第二端及びキャパシタC4の第一端に結合し、キャパシタC51の第二端は、インダクタL51の第一端に結合し、インダクタL51の第二端は、キャパシタC4の第一端に結合し、キャパシタC4の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、キャパシタC6の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、インダクタL38の第二端は、位相シフトスイッチダイオードD31の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD31の第二端は、インダクタL37の第一端及びキャパシタC37の第一端に結合し、インダクタL37の第二端は、キャパシタC37の第二端及びインダクタL6の第一端に結合し、インダクタL6の第二端は、インダクタL5の第一端に結合し、インダクタL5の第二端はグランドGに接続される。
【0046】
幾つかの実施形態において、
図3Aに示すように、インダクタL19の第一端は、制御信号CT4を受信するのに用い、インダクタL19の第二端は、インダクタL20の第一端に結合し、インダクタL20の第二端は、インダクタL47の第一端及びキャパシタC47の第一端に結合し、インダクタL47の第二端は、キャパシタC47の第二端及び位相シフトスイッチダイオードD42の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD42の第二端は、インダクタL48の第一端及びキャパシタC48の第一端に結合し、インダクタL48の第二端は、キャパシタC48の第二端及びキャパシタC60の第一端、インダクタL12の第一端、キャパシタC52の第一端及びキャパシタC5の第一端に結合し、キャパシタC60の第二端は、キャパシタC40の第一端、インダクタL12の第二端、インダクタL40の第一端、インダクタL52の第二端及びキャパシタC1の第一端に結合し、キャパシタC52の第二端は、インダクタL52の第一端に結合し、インダクタL52の第二端は、キャパシタC1の第一端に結合し、キャパシタC1の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、キャパシタC5の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、インダクタL40の第二端は、位相シフトスイッチダイオードD41の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD41の第二端は、インダクタL39の第一端及びキャパシタC39の第一端に結合し、インダクタL39の第二端は、キャパシタC39の第二端及びインダクタL8の第一端に結合し、インダクタL8の第二端は、インダクタL7の第一端に結合し、インダクタL7の第二端はグランドGに接続される。
【0047】
幾つかの実施形態において、
図3Bに示すように、インダクタL32の第一端は、制御信号CT5を受信するのに用い、インダクタL32の第二端は、インダクタL57の第一端及び位相シフトスイッチダイオードD51の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD51の第二端は、インダクタL57の第二端、キャパシタC61の第一端及びインダクタL23の第一端に結合し、キャパシタC61の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、インダクタL23の第二端は、インダクタL58の第一端、位相シフトスイッチダイオードD52の第一端及びキャパシタC62の第一端に結合し、キャパシタC62の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、位相シフトスイッチダイオードD52の第二端は、インダクタL58の第二端及びインダクタL24の第一端に結合し、インダクタL24の第二端は、グランドGに接続され、キャパシタC56の第一端及びインダクタL68の第一端に結合し、キャパシタC56の第二端は、インダクタL68の第二端に結合し、この結合点を
図2AのノードP1と表す。
【0048】
幾つかの実施形態において、
図3Bに示すように、インダクタL29の第一端は、制御信号CT6を受信するのに用い、インダクタL29の第二端は、インダクタL63の第一端及び位相シフトスイッチダイオードD81の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD81の第二端は、インダクタL63の第二端、キャパシタC63の第一端及びインダクタL21の第一端に結合し、キャパシタC63の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、インダクタL21の第二端は、インダクタL64の第一端、位相シフトスイッチダイオードD82の第一端及びキャパシタC64の第一端に結合し、キャパシタC64の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、位相シフトスイッチダイオードD82の第二端は、インダクタL64の第二端及びインダクタL22の第一端に結合し、インダクタL22の第二端は、グランドGに接続され、キャパシタC55の第一端及びインダクタL67の第一端に結合し、キャパシタC55の第二端は、インダクタL67の第二端に結合し、この結合点を
図2AのノードP2と表す。
【0049】
幾つかの実施形態において、
図3Bに示すように、インダクタL30の第一端は、制御信号CT7を受信するのに用い、インダクタL30の第二端は、インダクタL61の第一端及び位相シフトスイッチダイオードD71の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD71の第二端、インダクタL61の第二端、キャパシタC65の第一端及びインダクタL27の第一端に結合し、キャパシタC65の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、インダクタL27の第二端は、インダクタL62の第一端、位相シフトスイッチダイオードD72の第一端及びキャパシタC66の第一端に結合し、キャパシタC66の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、位相シフトスイッチダイオードD72の第二端は、インダクタL62の第二端及びインダクタL28の第一端に結合し、インダクタL28の第二端は、グランドGに接続され、キャパシタC54の第一端及びインダクタL66の第一端に結合し、キャパシタC54の第二端は、インダクタL66の第二端に結合し、この結合点を
図2AのノードP3と表す。
【0050】
幾つかの実施形態において、
図3Bに示すように、インダクタL31の第一端は、制御信号CT8を受信するのに用い、インダクタL31の第二端は、インダクタL59の第一端及び位相シフトスイッチダイオードD61の第一端に結合し、位相シフトスイッチダイオードD61の第二端は、インダクタL59の第二端、キャパシタC67の第一端及びインダクタL25の第一端に結合し、キャパシタC67の第二端は、信号供給点291(
図2Aに示すとおり)に結合し、インダクタL25の第二端は、インダクタL60の第一端、位相シフトスイッチダイオードD62の第一端及びキャパシタC68の第一端に結合し、キャパシタC68の第二端は、アンテナ接地端292(
図2Bに示すとおり)に結合し、位相シフトスイッチダイオードD62の第二端は、インダクタL60の第二端及びインダクタL26の第一端に結合し、インダクタL26の第二端は、グランドGに接続され、キャパシタC53の第一端及びインダクタL65の第一端に結合し、キャパシタC53の第二端は、インダクタL65の第二端に結合し、この結合点を
図2AのノードP4と表す。
【0051】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100は、それぞれ高周波と低周波の2種類の操作周波数を有し、上記2種類の操作周波数は、それぞれ無指向性モード及び指向性モードに対応する。実際の使用において、アンテナデバイス100の複数の位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42の少なくとも2つを導通するように制御することで、低周波帯の無指向性モードまたは指向性モードを切り換える。アンテナデバイス100の複数の位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82、D71、D72、D61、D62の少なくとも2つを導通するように制御することで、高周波帯の無指向性モードまたは指向性モードを切り換える。
【0052】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100が低周波の無指向性モードで操作しようとする時、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42の全てを導通させて、低周波の無指向性の放射パターンを生成する。アンテナデバイス100が低周波の指向性モードで操作しようとする時、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22を閉じて、低周波の全エネルギーをアンテナユニット230、240に集中させて、
図2A左下方(即ち、
図1で示す315度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32を閉じて、低周波の全エネルギーをアンテナユニット210、240に集中させて、
図2A左上方(即ち、
図1で示す225度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42を閉じて、低周波の全エネルギーをアンテナユニット210、220に集中させて、
図2A右上方(即ち、
図1で示す135度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42を閉じて、低周波の全エネルギーをアンテナユニット220、230に集中させて、
図2A右下方(即ち、
図1で示す45度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。
【0053】
上記実施形態において、アンテナデバイス100は、低周波の放射パターンを切り換える時、アンテナユニット210、220、230、240の少なくとも隣接する2つの位相シフトスイッチダイオードを導通させることがわかり、その原因は、アンテナユニット210、220、230、240のうちの1つの位相シフトスイッチダイオードだけが導通する場合、反射損失(Return Loss)が大きくなりすぎることにあるが、アンテナユニット210、220、230、240のうちの1つだけが導通することも本発明の保護範囲内にある。
【0054】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100が高周波の無指向性モードまたは指向性モードで操作しようが、低周波の放射パターンはいずれも影響を受けない。詳細には、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82、D71、D72、D61、D62のそれぞれが閉じていようが導通してようが、低周波の放射パターンはいずれもこれと関係が無い。
【0055】
幾つかの実施形態において、アンテナデバイス100が高周波の無指向性モードで操作しようとする時、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62、D71、D72、D81、D82の全てを導通させて、高周波の無指向性の放射パターンを生成する。アンテナデバイス100が高周波の指向性モードで操作しようとする時、位相シフトスイッチダイオードD71、D72、D81、D82を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62を閉じて、高周波の全エネルギーをアンテナユニット270、280に集中させて、
図2A左下方(即ち、
図1で示す315度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD61、D62、D71、D72を閉じて、高周波の全エネルギーをアンテナユニット250、280に集中させて、
図2A左上方(即ち、
図1で示す225度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD71、D72、D81、D82を閉じて、高周波の全エネルギーをアンテナユニット250、260に集中させて、
図2A右上方(即ち、
図1で示す135度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。位相シフトスイッチダイオードD61、D62、D71、D72を導通させて、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82を閉じて、高周波の全エネルギーをアンテナユニット260、270に集中させて、
図2A右下方(即ち、
図1で示す45度の方向)に伝送するような放射パターンを生成する。
【0056】
上記実施形態において、アンテナデバイス100は、高周波の放射パターンを切り換える時、アンテナユニット250、260、270、280の少なくとも隣接する2つの位相シフトスイッチダイオードを導通させることがわかり、その原因は、アンテナユニット250、260、270、280のうちの1つの位相シフトスイッチダイオードだけが導通する場合、反射損失が大きくなりすぎることにあるが、アンテナユニット250、260、270、280のうちの1つだけが導通することも本発明の保護範囲内にある。
【0057】
実際の使用において、使用者がある特定のビームフットプリント(Beam Footprint)に入ったことをアンテナデバイス100が検出した時、内部の複数のスイッチ(例えば、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42、D51、D52、D61、D62、D71、D72、D81、D82)を切り換えて全てを導通させて、デュアルバンド無指向性放射パターンを生成する。次いで、複数のアンテナユニット210、220、230、240、250、260、270、280が受信した受信信号強度指標(Received Signal Strength Indicator,RSSI)に基づき、内部の複数のスイッチ(例えば、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42、D51、D52、D61、D62、D71、D72、D81、D82)を切り換えて一部を導通させて、使用者を指すようにビームを調整し、アンテナデバイス100及び使用者の間のデータ伝送レート(Data Rate)が最大になる。
【0058】
図4A及び
図4Cを併せて参照すると、
図4Aは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の操作モードにおける高周波放射パターン図であり、
図4Cは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図4Aと同じ操作モードにおける低周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図4A及び
図4Cが図示する操作モードは、指向角(θ)が90度の平面であり、高周波の無指向性モードで操作され、この時、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン410(
図4Aに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン411〜415(
図4Cに示すとおり)である。
【0059】
図4C示すように、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン411、位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン412、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン413、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン414、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42の全てが導通する時のアンテナデバイス100の放射パターン415を含む。上記より、アンテナデバイス100が高周波の無指向性モード(即ち、アンテナユニット250、260、270、280の全てが始動)で操作される時、低周波の指向性モードは、高周波放射パターン410の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0060】
図4B及び
図4Dを併せて参照すると、
図4Bは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の別の操作モードにおける高周波放射パターン図であり、
図4Dは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図4Bと同じ操作モードにおける低周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図4B及び
図4Dが図示する操作モードは、指向角(θ)が60度の平面であり、高周波の無指向性モードで操作され、この時、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン420(
図4Bに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン421〜425(
図4Dに示すとおり)である。
【0061】
図4Dに示すように、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン421、位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン422、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン423、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン424、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D31、D32、D41、D42の全てが導通する時のアンテナデバイス100の放射パターン425を含む。上記より、アンテナデバイス100が高周波の無指向性モード(即ち、アンテナユニット250、260、270、280の全てが始動)で操作される時、低周波の指向性モードは、高周波放射パターン420の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0062】
図5A及び
図5Cを併せて参照すると、
図5Aは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の操作モードにおける低周波放射パターン図であり、
図5Cは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図5Aと同じ操作モードにおける高周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図5A及び
図5Cが図示する操作モードは、指向角(θ)が90度の平面であり、低周波の無指向性モードで操作され、この時、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン510(
図5Aに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン511〜515(
図5Cに示すとおり)である。
【0063】
図5Cに示すように、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD71、D72、D81、D82が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン511、位相シフトスイッチダイオードD61、D62、D71、D72が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン512、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン513、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン514、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62、D71、D72、D81、D82の全てが導通する時のアンテナデバイス100の放射パターン515を含む。上記より、アンテナデバイス100が低周波の無指向性モード(即ち、アンテナユニット210、220、230、240の全てが始動)で操作される時、高周波の指向性モードは、低周波放射パターン510の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0064】
図5B及び
図5Dを併せて参照すると、
図5Bは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の別の操作モードにおける低周波放射パターン図であり、
図5Dは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図5Aと同じ操作モードにおける高周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図5B及び
図5Dが図示する操作モードは、指向角(θ)が60度の平面であり、低周波の無指向性モードで操作され、この時、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン520(
図5Bに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン521〜525(
図5Dに示すとおり)である。
【0065】
図5Dに示すように、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD71、D72、D81、D82が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン521、位相シフトスイッチダイオードD61、D62、D71、D72が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン522、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン523、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D81、D82が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン524、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62、D71、D72、D81、D82の全てが導通する時のアンテナデバイス100の放射パターン525を含む。上記より、アンテナデバイス100が低周波の無指向性モード(即ち、アンテナユニット210、220、230、240の全てが始動)で操作される時、高周波の指向性モードは、低周波放射パターン520の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0066】
図6A及び
図6Cを併せて参照すると、
図6Aは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の操作モードにおける高周波放射パターン図であり、
図6Cは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図6Aと同じ操作モードにおける低周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図6A及び
図6Cが図示する操作モードは、指向角(θ)が90度の平面であり、高周波の指向性モード(例えば、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62は閉じる)で操作される時、この時、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン610(
図6Aに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン611〜614(
図6Cに示すとおり)である。
【0067】
図6Cに示すように、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン611、位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン612、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン613、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン放射パターン614を含む。上記より、アンテナデバイス100が高周波の指向性モード(例えば、アンテナユニット230、240は始動)で操作される時でも、低周波の指向性モードは、高周波指向性モードにおける放射パターン610の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0068】
図6B及び
図6Dを併せて参照すると、
図6Bは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の操作モードにおける高周波放射パターン図であり、
図6Dは、
図1〜
図3Bに示す実施形態のアンテナデバイス100の
図6Bと同じ操作モードにおける低周波放射パターン図である。幾つかの実施形態において、
図6B及び
図6Dが図示する操作モードは、指向角(θ)が60度の平面であり、高周波の指向性モード(例えば、位相シフトスイッチダイオードD51、D52、D61、D62は閉じる)で操作される時、アンテナデバイス100の高周波放射パターン図は、放射パターン620(
図6Bに示すとおり)であり、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、放射パターン621〜624(
図6Dに示すとおり)である。
【0069】
図6Dに示すように、アンテナデバイス100の低周波放射パターン図は、位相シフトスイッチダイオードD31、D32、D41、D42、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン621、位相シフトスイッチダイオードD21、D22、D31、D32、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン622、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D21、D22、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン623、位相シフトスイッチダイオードD11、D12、D41、D42、D51、D52、D61、D62が閉じる時のアンテナデバイス100の放射パターン624を含む。上記より、アンテナデバイス100が高周波の指向性モード(例えば、アンテナユニット230、240は指導)で操作される時、低周波の指向性モードは、高周波指向性モードにおける放射パターン620の影響を受けず、良好な指向性が保たれることがわかる。
【0070】
以上より、本発明は、アンテナデバイス100において、それぞれ複数の位相シフトスイッチダイオードD11〜D82をアンテナユニット210〜280に設けることで、複数の位相シフトスイッチダイオードD11〜D82を介して高周波と低周波の放射パターンを切り換えることができ、アンテナデバイス100が好ましい前後の比(Front to Back Ratio)を有するようになる。
【0071】
本発明は、実施形態により上記のように開示されているが、本発明を限定するものではなく、この技術に詳しいいかなる者が、本発明の精神と範囲を逸脱せずに、各種変更や修正でき、本発明の保護範囲は、後に添付する特許請求の範囲が限定するものを参照されたい。