特許第6886046号(P6886046)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6886046多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6886046
(24)【登録日】2021年5月17日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B22F 9/20 20060101AFI20210603BHJP
   C22B 34/36 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 34/34 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 34/24 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 34/22 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 34/14 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 61/00 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 3/10 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 5/04 20060101ALI20210603BHJP
   C22B 5/18 20060101ALI20210603BHJP
【FI】
   B22F9/20 H
   C22B34/36
   C22B34/34
   C22B34/24
   C22B34/22
   C22B34/14
   C22B61/00
   C22B3/10
   C22B5/04
   C22B5/18
   B22F9/20 G
   B22F9/20 Z
【請求項の数】8
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2019-561878(P2019-561878)
(86)(22)【出願日】2018年5月21日
(65)【公表番号】特表2020-519761(P2020-519761A)
(43)【公表日】2020年7月2日
(86)【国際出願番号】CN2018087587
(87)【国際公開番号】WO2018214830
(87)【国際公開日】20181129
【審査請求日】2019年11月8日
(31)【優先権主張番号】201710365992.1
(32)【優先日】2017年5月23日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510000839
【氏名又は名称】東北大学
【氏名又は名称原語表記】Northeastern University
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】張廷安
(72)【発明者】
【氏名】豆志河
(72)【発明者】
【氏名】劉燕
(72)【発明者】
【氏名】張子木
(72)【発明者】
【氏名】呂国志
(72)【発明者】
【氏名】趙秋月
(72)【発明者】
【氏名】牛麗萍
(72)【発明者】
【氏名】傅大学
(72)【発明者】
【氏名】張偉光
【審査官】 藤長 千香子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−106364(JP,A)
【文献】 特開2006−336112(JP,A)
【文献】 特開2012−036440(JP,A)
【文献】 特開昭58−077506(JP,A)
【文献】 特開2012−107337(JP,A)
【文献】 特表2015−536384(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103466648(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第104131178(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 9/00−9/30
C22B 1/00−61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法であって、
ステップ1、自己伝播反応
高融点金属酸化物粉末を乾燥して、乾燥した高融点金属酸化物粉末を得、乾燥した高融点金属酸化物粉末をマグネシウム粉末と混合し、混合材料を得、混合材料を自己伝播反応炉に加えて、自己伝播反応を行い、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1であり、
前記高融点金属Meは、W、Mo、Ta、Nb、V、Zr、Hf或いはReの中の1種であり、
前記高融点金属酸化物は、WO、MoO、Ta、Nb、V、ZrO、HfO、Re中の1種の混合物であり、
高融点金属の酸化物がWOである場合、材料混合割合はモル比でWO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がMoOである場合、材料混合割合はモル比でMoO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がTaである場合、材料混合割合はモル比でTa:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がNbである場合、材料混合割合はモル比でNb:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がVである場合、材料混合割合はモル比でV:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がZrOである場合、材料混合割合はモル比でZrO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がHfOである場合、材料混合割合はモル比でHfO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がReである場合、材料混合割合はモル比でRe:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を洗浄し、真空乾燥し、低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体を得、塩酸のモル濃度は1〜6mol/Lであり、
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、2〜20MPaでプレスしてブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れて、700〜1200℃まで加熱昇温し、二次で1〜6時間高度に還元し、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて高度還元生成物を得、モル比でMeO:Ca=1:(1.5〜3)であり、
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行って、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を洗浄、真空乾燥して、低酸素の高融点金属粉末を得、塩酸のモル濃度は1〜6mol/Lであり、
前記低酸素・高融点金属粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、O≦0.8%、高融点金属Me≧99%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は5〜60μmである、ステップに従って行われ、
前記ステップ1において、次の二つの方法の一つで処理する、
第1方法、混合材料を10〜60MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を自己伝播反応炉に加えて、自己伝播反応炉内において混合材料の一部を加熱して自己伝播反応を誘導する部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を500〜750℃に制御する、または
第2方法、混合材料を自己伝播反応炉に直接加えて、自己伝播反応が起こるまで混合材料全体を自己伝播反応炉内で加熱する全体加熱方式で温度を550℃に制御する
ことを特徴とする、多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項2】
前記ステップ1において、前記乾燥の操作ステップは、高融点金属酸化物粉末をオーブン内に入れて、100〜150℃で24時間以上乾燥することを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項3】
前記ステップ2において、前記中間生成物に対し浸出を行う場合、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10〜40%配合比の塩酸が必要であり、
前記ステップ2において、中間生成物の浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は60〜180分であることを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項4】
前記ステップ2において、前記低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5〜20%、不可避的不純物≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmであることを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項5】
前記ステップ2において、前記の洗浄、真空乾燥のステップは、浸出液が除去された浸出生成物を洗浄液が中性になるまで水で洗浄し、次いで真空オーブンで、真空条件の下で乾燥し、乾燥温度は20〜30℃であり、時間は少なくとも24時間であり、
前記洗浄は水での洗浄であり、動的洗浄であり、即ち、洗浄過程において洗浄槽内の洗浄液は一定の水位を維持し、洗浄液が排出されただけ新鮮な水を補給して、中性になるまで洗浄することを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項6】
前記ステップ3において、前記二次・高度還元の反応パラメータは、真空度≦10Paの条件下で温度を上昇させることを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項7】
前記ステップ4において、前記高度還元生成物を浸出する場合、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要であり、
前記ステップ4において、前記高度還元生成物を浸出する浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は15〜90分であることを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【請求項8】
前記ステップ4において、前記の洗浄、真空乾燥のステップは、浸出液が除去された浸出生成物を洗浄液が中性になるまで水で洗浄し、次いで真空オーブンで、真空条件の下で乾燥し、乾燥温度は20〜30℃であり、時間は少なくとも24時間であり、
前記洗浄は水での洗浄であり、動的洗浄であり、即ち、洗浄過程において洗浄槽内の洗浄液は一定の水位を維持し、洗浄液が排出されただけ新鮮な水を補給して、中性になるまで洗浄することを特徴とする、請求項1に記載の多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末冶金プロセスにおける製粉技術分野に属し、特に、多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高融点金属は「耐火金属」とも呼ばれる。一般にタングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、バナジウム、ジルコニウムを指し、ハフニウム及びレニウムも含むことができる。これらの金属は、高融点、高強度及び強い耐食性を特徴とし、大部分は炭素、窒素、ケイ素、ホウ素などと一緒に高融点、高硬度及び優れた化学的安定性を有する化合物を形成することができる。
【0003】
ジルコニウムは、熱中性子捕獲断面積が小さく、優れた核特性を有する高融点金属であり、原子力産業の発展にとって不可欠な材料である。タンタルはレアメタル資源の一つであり、その硬度が適度であり、延性に富み、その熱膨張係数は非常に小さく、且つ、高い耐食性を有し、電子産業及び空間技術の発展にとって不可欠な戦略的原料である。タングステン、モリブデンは融点が高く、硬質であり、タングステン粉末は粉末冶金タングステン製品及びタングステン合金を加工する主原料であり、モリブデン粉末はペンキ、塗料、ポリマー添加剤分野に広く用いられる。ニオブ粉末は半導体分野におけるスパッタリングターゲット添加剤として、その需要も増加している。バナジウム粉末は高速中性子炉パッケージ材料、超伝導材料の製作及び特殊合金の添加剤に用いられる。ハフニウム粉末はロケットプロペラとして用いられることができ、電気産業でX線管の陰極を製造することができる。ハフニウムは高融点合金の最も重要な添加剤であり、その合金はロケットノズル及び大気層に戻るグライド式飛行体の前縁保護層として用いられることができる。レニウムは重要な高融点金属の一つであり、電気フィラメント、人工衛星及びロケットのケース、原子反応炉用保護板などの製造に用いられ、化学的に触媒として用いられる。
【0004】
現在、ジルコニウム粉末の大規模生産は依然として水素化脱水素法を主にし、該方法はスポンジジルコニウム、チタン又はジルコニウム屑を原料とし、原料コストが高く、高品質ジルコニウム粉末の製造は原料の影響を大きく受ける。バナジウムブロック、ジルコニウムブロック、ハフニウムブロックを原料とし、ボールミル粉砕法及び霧化法などの機械的方法で製造された金属粉末体は、製造コストが高く、粒度が不均一であり、バナジウム粉末、ジルコニウム粉末、ハフニウム粉末の大規模な適用を制限する。現在、タンタル粉末の工業生産はHunter法を主にし、即ち、Mg、Ca、Sr、Baのハロゲン化物において、アルカリ金属Na、Kを使用して酸化タンタルを還元させてタンタル粉末を調製する。しかし、製造コストが高く、製品は温度に敏感であるため、金属部品の直接製造技術により高温ゾーンで溶融した後に発生した熱応力は部品の強度に重大な影響を及ぼす。現在、タングステン粉末、モリブデン粉末の製造プロセスは依然として水素による酸化物を還元する方法で行われ、設備に対する要求が高い。ニオブ粉末の製造は炭素又は金属還元法を主にし、まず、ニオブブロックを水素化・粉砕しなければならず、プロセスは複雑であり、工程が長い。レニウム粉末は、現在、KReO及びReを原料とし、添加剤としてKClを添加し、水素で還元することにより製造する。水素の導入によって、設備及び安全性に対する工程の要求が高い。
【0005】
既存のタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属粉末体の製造方法に存在する技術的問題に対して、本方法はタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属の酸化物還元過程における価数の変化規則を体系的に分析した上、多段・高度熱還元によるタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属粉末を直接に製造する新規な着想を提案し、即ち、まず、自己伝播・急速反応による一次還元で中間生成物(燃焼生成物)を得た後、中間生成物に対し多段・高度還元を行って高度還元生成物を得、最後に高度還元生成物を酸浸出および不純物除去を行ってタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属粉末を得る。
【0006】
また、多段・高度還元方法でタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属粉末を調製することは、金属酸化物を原料とし、原料は入手しやすく安価である。同時に、プロセス工程が短く、中間工程が無く、コストが低く、製品性能が良い等の利点を有するので、より容易に連続化できる。多段の金属熱還元法によってタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、ハフニウム、レニウム等の高融点金属粉末を製造することは最も有望な耐火性金属粉末体の製造プロセスの一つであり、原材料コストの削減、エネルギーの削減という国家の経済発展戦略に合致され、この技術の産業化の経済的利益及び社会的利益は大きい。
【発明の概要】
【0007】
先行技術の耐火性金属粉末体を製造する欠点を考慮して、本発明は、自己伝播高温合成、高度還元及び希酸浸出により低酸素・高融点金属粉末製品を得る、多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法を提供する。該方法は、高純度、微細、低酸素・高融点金属粉末を製造する方法である。該方法は、原料コストが低く、操作が簡単であり、プロセス条件及び設備に対する要求が低く、産業化生産に基礎を築くことができ、得られた低酸素・高融点金属粉末は、高純度、制御可能な粒度分布及び高い粉末活性等の利点を有する。
【0008】
本発明に係る多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は以下のステップに従って行われる。
【0009】
ステップ1、自己伝播反応(self−propagating reaction)
高融点金属酸化物粉末を乾燥して、乾燥した高融点金属酸化物粉末を得、乾燥した高融点金属酸化物粉末をマグネシウム粉末と混合し、混合材料を得、混合材料を自己伝播反応炉に加えて、自己伝播反応を行い、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1であり、
前記高融点金属Meは、具体的にW、Mo、Ta、Nb、V、Zr、Hf或いはReの中の1種又は2種以上であり、
前記高融点金属酸化物は、WO、MoO、Ta、Nb、V、ZrO、HfO、Re中の1種又は2種以上の混合物であり、
高融点金属の酸化物がWOである場合、材料混合割合はモル比でWO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がMoOである場合、材料混合割合はモル比でMoO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がTaである場合、材料混合割合はモル比でTa:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がNbである場合、材料混合割合はモル比でNb:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がVである場合、材料混合割合はモル比でV:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、高融点金属の酸化物がZrOである場合、材料混合割合はモル比でZrO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がHfOである場合、材料混合割合はモル比でHfO:Mg=1:(0.8〜1.2)であり、高融点金属の酸化物がReである場合、材料混合割合はモル比でRe:Mg=1:(2.7〜3.3)であり、
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行って、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を洗浄し、真空乾燥して、低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1〜6mol/Lであり、
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、2〜20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れて、700〜1200℃まで加熱昇温し、二次で1〜6時間高度に還元し、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でMeO:Ca=1:(1.5〜3)であり、
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行って、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を洗浄、真空乾燥して、低酸素の高融点金属粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1〜6mol/Lであり、
前記低酸素・高融点金属粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、O:≦0.8%、高融点金属Me:≧99%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は5〜60μmである。
【0010】
前記ステップ1において、前記乾燥の具体的な操作ステップは、高融点金属酸化物粉末をオーブン内に入れて、100〜150℃で24時間以上乾燥する。
【0011】
前記ステップ1において、複数の種類を混合する場合、材料の混合割合は、添加した高融点金属酸化物の種類に応じて、前記割合に基づき、金属酸化物とMgの割合をそれぞれに計算する。
【0012】
前記ステップ1において、前記混合材料を自己伝播反応炉に加える前に、次の二つの方法の一つで処理し、
第1方法、混合材料を10〜60MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を自己伝播反応炉に加えて、自己伝播反応を行い、
第2方法、処理することなく、自己伝播反応炉に直接に加えて、自己伝播反応を行う。
【0013】
前記ステップ1において、自己伝播方式で行われた一次還元反応過程において、耐火性金属一酸化物を主成分とする中間生成物が得られ、これにより、エネルギーを節約し、同時に還元反応過程の複合金属酸化物不純物の生成を抑制することができる。
【0014】
前記ステップ1において、前記自己伝播反応を誘導する方式はそれぞれ部分点火法及び全体加熱法であり、部分点火法とは自己伝播反応炉内において電熱線で混合材料の一部を加熱して自己伝播反応を誘導することを指し、全体加熱法とは自己伝播反応が起こるまで混合材料全体を自己伝播反応炉内で加熱し、温度を500〜750℃に制御することを指す。
【0015】
前記ステップ2において、前記中間生成物に対し浸出を行う場合、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10〜40%配合比の塩酸が必要であり、反応の基礎となる化学反応式はMgO+2H=Mg2++HOである。
【0016】
前記ステップ2において、中間生成物の浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は60〜180分(min)である。
【0017】
前記ステップ2において、前記低次・高融点金属の低次酸化物MeO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5〜20%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0018】
前記ステップ2において、前記の洗浄、真空乾燥の具体的なステップは、浸出液が除去された浸出生成物を洗浄液が中性になるまで水で洗浄し、次いで真空オーブンで、真空条件の下で乾燥し、温度は20〜30℃であり、時間は少なくとも24時間であり、
前記洗浄は水で洗浄し、具体的には動的洗浄であり、即ち、洗浄過程において洗浄槽内の洗浄液は一定の水位を維持し、洗浄液が排出されただけ新鮮な水を補給して、中性になるまで洗浄する。
【0019】
前記ステップ3において、前記二次・高度還元の反応パラメータは、真空度≦10Paの条件下で温度を上昇させる。
【0020】
前記ステップ4において、前記高度還元生成物を浸出する場合、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要であり、反応の基礎となる化学反応式はCaO+2H=Ca2++HOである。
【0021】
前記ステップ4において、前記高度還元生成物を浸出する浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は15〜90分(min)である。
【0022】
前記ステップ4において、前記の洗浄、真空乾燥の具体的なステップは、浸出液が除去された浸出生成物を洗浄液が中性になるまで水で洗浄し、次いで真空オーブンで、真空条件の下で乾燥し、温度は20〜30℃であり、時間は少なくとも24時間であり、
前記洗浄は水で洗浄し、具体的には動的洗浄であり、即ち、洗浄過程において洗浄槽内の洗浄液は一定の水位を維持し、洗浄液が排出されただけ新鮮な水を補給して、中性になるまで洗浄する。
【0023】
本発明に係る多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法の原理及び利点は以下の通りである。
【0024】
(1)還元過程における高融点金属の酸化物の価数変化規則を利用し、自己伝播高温合成過程を一次還元反応とし、化学反応の化学エネルギーを十分に活用する。自己伝播高温合成過程は化学エネルギーを熱エネルギーに変換し、反応が自己伝播を誘導する限り、追加のエネルギーなしで自ら保持することができ、同時に、反応の温度勾配が高く、生成物活性が高く、製品の粒径は制御可能である。自己伝播反応の温度が非常に高いため、反応過程にMgが気化され、Mgが損失される。マグネシウムの配合量を調整することにより、MeO生成物の組成及び相を制御することができる。
【0025】
自己伝播高温合成反応式は以下の通りである。
Me+yMg=a/x MeO+(b−a/x)MgO+(y+a/x−b)Mg
【0026】
そのうち、Meは高融点金属であり、a、bは高融点金属Meに応じて異なる値を取り、x、yは化学反応バランス合わせ(Chemical equations balancing)過程における化学量論数中のパラメータであり、xは0.2〜1であり、xの数に応じてyが調整される。
【0027】
自己伝播反応過程に生成されるMgO不純物は緩く、生成物は容易に粉砕され、MgO不純物の反応活性が高く、中間生成物MeOは粒子又は粒子骨格形態で存在し、MgO不純物はMeO表面に被覆されるか、またはMeO骨格内に充填され、希塩酸の浸出に役立つ。
【0028】
(2)浸出過程において、MgOの完全な除去を確実するためには、塩酸を過剰にする必要があり、同時に、洗浄効果を確実するためには、洗浄過程において動的サイクル洗浄を利用し、即ち、洗浄過程において洗浄槽内の洗浄液は一定の水位を維持し、洗浄液が排出されただけ新鮮な水を補給して、中性になるまで洗浄する。浸出效率を確実し、中間生成物の酸化を防ぐためには、浸出プロセスは密閉釜内で実施する必要がある。
【0029】
(3)完全な脱酸を確実し、低酸素・高純度還元チタン粉末を得るためには、多段・高度還元脱酸素の概念を提案し、即ち、自己伝播高温還元に使用されるマグネシウム還元剤よりも還元性が高いカルシウムを使用して、自己伝播高温還元により得られた低次金属酸化物前駆体に対し高度還元脱酸素を実施することにより還元脱酸素效果を確実した。
【0030】
高度還元反応の化学反応式は、MeO+xCa=Me+xCaOであり、そのうち、xは0.2〜1である。
【0031】
(4)本発明のプロセスは効率化、省エネルギー化であり、工程が短く、設備要件が低く、清潔、効率化、安全な製造プロセスであり、工業的普及を容易にすることができる。該方法は他の高融点・価数変動金属粉末体を製造することにも用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明に係る多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法のプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
【0034】
以下の実施例で使用した高融点金属酸化物粉末、マグネシウム粉末、カルシウム粉末、塩酸はすべて工業品グレードの製品である。高融点金属酸化物粉末、マグネシウム粉末、カルシウム粉末の粒度はすべて≦0.5mmである。
【0035】
以下の実施例で使用した自己伝播反応炉は特許「ZL200510047308.2」が開示した自己伝播反応炉であり、当該反応炉は反応容器、ヒーター、サイトグラス、トランス、関数記録器、熱電対、通気弁から構成される。
【0036】
以下の実施例において、自己伝播反応の時間は5〜90秒(s)である。
【0037】
以下の実施例において、乾燥時間は少なくとも24時間(h)である。
【0038】
以下の実施例において、多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法のプロセスフロー図は図1を参照する。
【0039】
実施例1
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0040】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タングステン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化タングステン粉末を得、乾燥した酸化タングステン粉末とマグネシウム粉末をモル比WO:Mg=1:1で混合し、混合材料を得、混合材料を20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を500℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0041】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は120分(min)であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物WO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10〜40%配合比の塩酸が必要である。
【0042】
前記低次・高融点金属の酸化物WO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:12%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0043】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物WO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でWO:Ca=1:2である。
【0044】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は30分(min)であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低酸素のタングステン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要である。
【0045】
前記低酸素のタングステン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、W:99.3%、酸素:0.34%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は38μmである。
【0046】
実施例2
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0047】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タングステン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化タングステン粉末を得、乾燥した酸化タングステン粉末とマグネシウム粉末をモル比WO:Mg=1:1.2で混合し、混合材料を得、混合材料を10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を750℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0048】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物WO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要である。
【0049】
前記低次・高融点金属の酸化物WO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:20%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0050】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物WO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でWO:Ca=1:2.2である。
【0051】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低酸素のタングステン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要であり、
【0052】
前記低酸素のタングステン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、W:99.5%、酸素:0.13%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は28μmである。
【0053】
実施例3
【0054】
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0055】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タングステン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化タングステン粉末を得、乾燥した酸化タングステン粉末とマグネシウム粉末をモル比WO:Mg=1:0.8で混合し、混合材料を得、混合材料を60MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0056】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は60分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物WO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要である。
【0057】
前記低次・高融点金属の酸化物WO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0058】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物WO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、15MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1100℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でWO:Ca=1:3である。
【0059】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のタングステン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0060】
前記低酸素のタングステン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、W:99.6%、酸素:0.09%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は41μmである。
【0061】
実施例4
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0062】
ステップ1、自己伝播反応
酸化モリブデン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化モリブデン粉末を得、乾燥した酸化モリブデン粉末とマグネシウム粉末をモル比MoO:Mg=1:1.1で混合し、混合材料を得、混合材料を20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を550℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0063】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は90分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は4mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要である。
【0064】
前記低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:10%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0065】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でMoxO:Ca=1:2.4である。
【0066】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は20分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のモリブデン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要である。
【0067】
前記低酸素のモリブデン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Mo:99.0%、酸素:0.31%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は28μmである。
【0068】
実施例5
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0069】
ステップ1、自己伝播反応
【0070】
酸化モリブデン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化モリブデン粉末を得、乾燥した酸化モリブデン粉末とマグネシウム粉末をモル比MoO:Mg=1:0.8で混合し、混合材料を得、混合材料を40MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を700℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0071】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は100分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要である。
【0072】
前記低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:10%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0073】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、15MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でMoxO:Ca=1:2である。
【0074】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のモリブデン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要である。
【0075】
前記低酸素のモリブデン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Mo:99.2%、酸素:0.34%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は33μmである。
【0076】
実施例6
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0077】
ステップ1、自己伝播反応
酸化モリブデン粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥して、乾燥した酸化モリブデン粉末を得、乾燥した酸化モリブデン粉末とマグネシウム粉末をモル比MoO:Mg=1:1で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を520℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0078】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の35%配合比の塩酸が必要である。
【0079】
前記低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:12%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0080】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物MoxO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1100℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でMoxO:Ca=1:3である。
【0081】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20〜30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のモリブデン粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5〜30%配合比の塩酸が必要である。
【0082】
前記低酸素のモリブデン粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Mo:99.4%、酸素:0.37%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は44μmである。
【0083】
実施例7
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0084】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タンタル粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化タンタル粉末を得、乾燥した酸化タンタル粉末とマグネシウム粉末をモル比Ta:Mg=1:3で混合し、混合材料を得、混合材料を20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を720℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0085】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は60分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の15%配合比の塩酸が必要であり、
【0086】
前記低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:10%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0087】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で800℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でTaO:Ca=1:1.5である。
【0088】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のタンタル粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の25%配合比の塩酸が必要であり、
【0089】
前記低酸素のタンタル粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Ta:99.1%、酸素:0.45%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は22μmである。
【0090】
実施例8
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0091】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タンタル粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化タンタル粉末を得、乾燥した酸化タンタル粉末とマグネシウム粉末をモル比Ta:Mg=1:3.2で混合し、混合材料を得、混合材料を40MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を600℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0092】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は90分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の15%配合比の塩酸が必要である。
【0093】
前記低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:10%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0094】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でTaO:Ca=1:2である。
【0095】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥し、低酸素のタンタル粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要である。
【0096】
前記低酸素のタンタル粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Ta:99.3%、酸素:0.25%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は34μmである。
【0097】
実施例9
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0098】
ステップ1、自己伝播反応
酸化タンタル粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化タンタル粉末を得、乾燥した酸化タンタル粉末とマグネシウム粉末をモル比Ta:Mg=1:2.8で混合し、混合材料を得、混合材料を20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0099】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要であり、
【0100】
前記低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:20%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0101】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物TaO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でTaO:Ca=1:2.5である。
【0102】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥し、低酸素のタンタル粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の5%配合比の塩酸が必要であり、
【0103】
前記低酸素のタンタル粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Ta:99.5%、酸素:0.25%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は44μmである。
【0104】
実施例10
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0105】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ニオブ粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ニオブ粉末を得、乾燥した酸化ニオブ粉末とマグネシウム粉末をモル比Nb:Mg=1:3で混合し、混合材料を得、混合材料を10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を580℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0106】
ステップ2、一次浸出
【0107】
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0108】
前記低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0109】
ステップ3、多段・高度還元
【0110】
低次・高融点金属の酸化物NbxO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でNbO:Ca=1:2.2である。
【0111】
ステップ4、二次浸出
【0112】
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低酸素のニオブ粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要であり、
【0113】
前記低酸素のニオブ粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Nb:99.5%であり、酸素:0.16%であり、残量は不可避的不純物であり、その粒度は42μmである。
【0114】
実施例11
【0115】
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0116】
ステップ1、自己伝播反応
【0117】
酸化ニオブ粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ニオブ粉末を得、乾燥した酸化ニオブ粉末とマグネシウム粉末をモル比Nb:Mg=1:2.8で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を700℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0118】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は90分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0119】
前記低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:7%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0120】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でNbO:Ca=1:2である。
【0121】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は90分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のニオブ粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要である。
【0122】
前記低酸素のニオブ粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Nb:99.2%、酸素:0.41%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は46μmである。
【0123】
実施例12
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0124】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ニオブ粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ニオブ粉末を得、乾燥した酸化ニオブ粉末とマグネシウム粉末をモル比Nb:Mg=1:3.1で混合し、混合材料を得、混合材料を50MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を700℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0125】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は80分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は4mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0126】
前記低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:18%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0127】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物NbO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でNbO:Ca=1:3である。
【0128】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥し、低酸素のニオブ粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要である。
【0129】
前記低酸素のニオブ粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Nb:99.3%、酸素:0.22%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は51μmである。
【0130】
実施例13
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0131】
ステップ1、自己伝播反応
酸化バナジウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化バナジウム粉末を得、乾燥した酸化バナジウム粉末とマグネシウム粉末をモル比V:Mg=1:3で混合し、混合材料を得、混合材料を10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を500℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0132】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は24℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低次・高融点金属の酸化物VO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要である。
【0133】
前記低次・高融点金属の酸化物VO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:6%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0134】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物VO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でVO:Ca=1:2.2である。
【0135】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥し、低酸素のバナジウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0136】
前記低酸素のバナジウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、V:99.5%、酸素:0.11%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は42μmである。
【0137】
実施例14
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0138】
ステップ1、自己伝播反応
酸化バナジウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化バナジウム粉末を得、乾燥した酸化バナジウム粉末とマグネシウム粉末をモル比V:Mg=1:2.7で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を750℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0139】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は90分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物VO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要である。
【0140】
前記低次・高融点金属の酸化物VO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:8%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0141】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物VO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でVO:Ca=1:2である。
【0142】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は20分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のバナジウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要であり、
【0143】
前記低酸素のバナジウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、V:99.2%、酸素:0.41%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は46μmである。
【0144】
実施例15
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0145】
ステップ1、自己伝播反応
酸化バナジウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化バナジウム粉末を得、乾燥した酸化バナジウム粉末とマグネシウム粉末をモル比V:Mg=1:2.8で混合し、混合材料を得、混合材料を50MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を550℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0146】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は25℃であり、浸出時間は80分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物VO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は4mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要である。
【0147】
前記低次・高融点金属の酸化物VO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:12%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0148】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物VO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でVO:Ca=1:3である。
【0149】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のバナジウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0150】
前記低酸素のバナジウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、V:99.2%、酸素:0.22%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は51μmである。
【0151】
実施例16
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0152】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ハフニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ハフニウム粉末を得、乾燥した酸化ハフニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比HfO:Mg=1:1で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を600℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0153】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は180分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要である。
【0154】
前記低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:15%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0155】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でHfO:Ca=1:1.6である。
【0156】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、25℃で24時間真空乾燥し、低酸素のハフニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0157】
前記低酸素のハフニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Hf:99.4%、酸素:0.12%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は5μmである。
【0158】
実施例17
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0159】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ハフニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ハフニウム粉末を得、乾燥した酸化ハフニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比HfO:Mg=1:1.2で混合し、混合材料を得、混合材料を10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を600℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0160】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は20℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、24℃で24時間真空乾燥し、低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要であり、
【0161】
前記低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:15%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0162】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、15MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でHfO:Ca=1:2である。
【0163】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は20分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低酸素のハフニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要である。
【0164】
前記低酸素のハフニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Hf:99.2%、酸素:0.27%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は40μmである。
【0165】
実施例18
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0166】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ハフニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ハフニウム粉末を得、乾燥した酸化ハフニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比HfO:Mg=1:0.9で混合し、混合材料を得、混合材料を50MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0167】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は60分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の10%配合比の塩酸が必要である。
【0168】
前記低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:18%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0169】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物HfO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1200℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を1時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でHfO:Ca=1:1.8である。
【0170】
ステップ4、二次浸出
【0171】
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、24℃で24時間真空乾燥し、低酸素のハフニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の20%配合比の塩酸が必要である。
【0172】
前記低酸素のハフニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Hf:99.4%、酸素:0.21%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は60μmである。
【0173】
実施例19
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0174】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ジルコニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ジルコニウム粉末を得、乾燥した酸化ジルコニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比ZrO:Mg=1:1で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0175】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は180分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、22℃で24時間真空乾燥し、低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の40%配合比の塩酸が必要である。
【0176】
前記低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:12%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0177】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1000℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でZrO:Ca=1:1.5である。
【0178】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、24℃で24時間真空乾燥し、低酸素のジルコニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0179】
前記低酸素のジルコニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Zr:99.5%、酸素:0.12%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は36μmである。
【0180】
実施例20
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0181】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ジルコニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ジルコニウム粉末を得、乾燥した酸化ジルコニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比ZrO:Mg=1:1.2で混合し、混合材料を得、混合材料を自己伝播反応炉に直接に加えて、全体加熱方式で自己伝播反応を誘導し、温度を550℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0182】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は120分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の26%配合比の塩酸が必要である。
【0183】
前記低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5〜20%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0184】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、20MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を3時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でZrO:Ca=1:2である。
【0185】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は20分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、22℃で24時間真空乾燥し、低酸素のジルコニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の15%配合比の塩酸が必要である。
【0186】
前記低酸素のジルコニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Zr:99.1%、酸素:0.35%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は40μmである。
【0187】
実施例21
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0188】
ステップ1、自己伝播反応
酸化ジルコニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化ジルコニウム粉末を得、乾燥した酸化ジルコニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比ZrO:Mg=1:0.8で混合し、混合材料を得、混合材料を50MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を570℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0189】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は60分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の12%配合比の塩酸が必要である。
【0190】
前記低次・高融点金属の酸化物ZrxO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:15%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0191】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物ZrO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、5MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1100℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でZrO:Ca=1:1.8である。
【0192】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は15分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、24℃で24時間真空乾燥し、低酸素のジルコニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の25%配合比の塩酸が必要である。
【0193】
前記低酸素のジルコニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Zr:99.3%、酸素:0.21%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は47μmである。
【0194】
実施例22
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0195】
ステップ1、自己伝播反応
酸化レニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化レニウム粉末を得、乾燥した酸化レニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比Re:Mg=1:3で混合し、混合材料を得、混合材料を40MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0196】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は180分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は1mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の12%配合比の塩酸が必要である。
【0197】
前記低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:5%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0198】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、10MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で700℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を6時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でReO:Ca=1:1.5である。
【0199】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、20℃で24時間真空乾燥し、低酸素のレニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の15%配合比の塩酸が必要である。
【0200】
前記低酸素のレニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Re:99.5%、酸素:0.12%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は37μmである。
【0201】
実施例23
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0202】
ステップ1、自己伝播反応
酸化レニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化レニウム粉末を得、乾燥した酸化レニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比Re:Mg=1:2.9で混合し、混合材料を得、混合材料を30MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0203】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は100分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は4mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の30%配合比の塩酸が必要である。
【0204】
前記低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:12%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0205】
ステップ3、多段・高度還元
低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、2MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で900℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を4時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でReO:Ca=1:2である。
【0206】
ステップ4、二次浸出
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、26℃で24時間真空乾燥し、低酸素のレニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は2mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の25%配合比の塩酸が必要である。
【0207】
前記低酸素のレニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Re:99.2%、酸素:0.25%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は45μmである。
【0208】
実施例24
多段・高度還元による高融点金属粉末の製造方法は、以下のステップに従って行われる。
【0209】
ステップ1、自己伝播反応
酸化レニウム粉末をオーブン内に入れ、100〜150℃で24時間乾燥し、乾燥した酸化レニウム粉末を得、乾燥した酸化レニウム粉末とマグネシウム粉末をモル比Re:Mg=1:3.3で混合し、混合材料を得、混合材料を40MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、自己伝播反応炉に加えて、部分点火方式で自己伝播反応を誘導し、温度を650℃に制御し、冷却した後、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を得、そのうち、MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物は非化学量論比の低次・高融点金属酸化物の混合物であり、xは0.2〜1である。
【0210】
ステップ2、一次浸出
MgOマトリックス中に高融点金属の低次酸化物MeOが分散された中間生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として中間生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は80分であり、浸出液及び浸出生成物を得、浸出液を除去し、浸出生成物を動的洗浄方式で処理し、30℃で24時間真空乾燥して、低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体を得、そのうち、塩酸のモル濃度は6mol/Lであり、希塩酸及び中間生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の12%配合比の塩酸が必要である。
【0211】
前記低次・高融点金属の酸化物ReO前駆体が含有した成分及びその質量パーセントは、O:20%、不可避的不純物:≦0.5%、残量は高融点金属であり、その粒度は0.8〜15μmである。
【0212】
ステップ3、多段・高度還元
【0213】
低次・高融点金属の酸化物RexO前駆体をカルシウム粉末と均一に混合し、15MPaでプレスして、ブロック状のブランク材料を得、ブロック状のブランク材料を真空還元炉に入れ、真空度≦10Paの条件下で1100℃まで加熱昇温し、二次・高度還元を2時間行い、二次・高度還元した後、ブロックブランクを得、ブロックブランクを炉と一緒に冷却させて、高度還元生成物を得、そのうち、モル比でReO:Ca=1:2である。
【0214】
ステップ4、二次浸出
【0215】
高度還元生成物を密閉反応釜に入れ、塩酸を浸出液として高度還元生成物に対し浸出を行い、浸出温度は30℃であり、浸出時間は30分であり、ろ過液及びろ過残渣を得、ろ過液を除去し、ろ過残渣を動的洗浄方式で処理し、26℃で24時間真空乾燥し、低酸素のレニウム粉末を得、そのうち、塩酸のモル濃度は3mol/Lであり、希塩酸と高度還元生成物の添加量は、反応理論に必要な量に比べて、過剰の25%配合比の塩酸が必要である。
【0216】
前記低酸素のレニウム粉末が含有した成分及びその質量パーセントは、Re:99.3%、酸素:0.21%、残量は不可避的不純物であり、その粒度は47μmである。
図1