【実施例】
【0224】
以下に本実施形態を具体的に説明した実施例を例示する。本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0225】
(合成例1:MWF型ゼオライトの合成)
水71.5質量部、アルカリ金属源及びOH
−源(水酸化ナトリウム、和光純薬工業株式会社製試薬特級)0.77質量部、アルミ源(アルミン酸ナトリウム、和光純薬工業株式会社製和光一級)1.9質量部を混合し、溶解させ溶液を得た。この溶液にシリカ源(コロイダルシリカ、Grace社製Ludox AS−40)12.5質量部と有機構造規定剤としてテトラエチルアンモニウムブロミド(東京化成工業株式会社製)13.3質量部を添加して混合し、24時間撹拌することで混合ゲルを調製した。混合ゲルの組成は、シリカ源に含まれるSi、アルミ源に含まれるAl、及びアルカリ金属源に含まれるアルカリ金属の酸化物としてのモル量(以下、[SiO
2]、[Al
2O
3]、[Na
2O]、とする)、OH
−源に含まれるOH
−のモル量(以下、[OH
−]、とする)、水のモル量(以下、[H
2O]、とする)、有機構造規定剤のモル量(以下、[SDA]、とする)を用いた場合、[SiO
2]/[Al
2O
3]=7.2、[Na
2O]/[Al
2O
3]=1.8、[H
2O]/[Al
2O
3]=380、[OH
−]/[SiO
2]=0.23、[SDA]/[Al
2O
3]=5.5であった。混合ゲルをポリテトラフルオロエチレン樹脂内筒の入った200mLのステンレス製オートクレーブに仕込み、上下撹拌回転数20rpmで保持しながら115℃で7日間水熱合成し、生成物をろ過して120℃で乾燥した後、粉末状のMWF型ゼオライトを得た。得られたMWF型ゼオライトのX線回折装置により得られるX線回折パターンは、IZAにより示されているX線解析パターンと、同様であった。なお、用いたX線解析装置、及び条件は以下に示すとおりであった。
X線回折装置(XRD):リガク社製粉末X線回折装置「RINT2500型」(商品名)
X線源:Cu管球(40kV、200mA)
測定範囲:5〜60°(0.02°/step)
測定速度:0.2°/分
スリット幅(散乱、発散、受光):1°、1°、0.15mm
【0226】
(合成例2)
合成例1で得られたMWF型ゼオライトを、電気炉(ヤマト科学株式会社製、FP410)にて450℃24時間空気下、熱処理をした。得られたMWF型ゼオライトのX線回折装置により得られるX線回折パターンは、合成例1と同様のX線回折パターンを有していた。
【0227】
(MWF型ゼオライトとアクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例1)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて200℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度200℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50℃〜70℃での線膨張係数の平均は、88×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は以下に示すとおりであった。
モード:圧縮(プローブ断面積:9.62mm
2)
荷重 :37.71mN(応力:約40gf/cm
2相当)
雰囲気:空気
【0228】
(実施例2)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)90質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、79×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。
【0229】
(実施例3)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)70質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0230】
(実施例4)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)50質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、28×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10
−6/Kであった。
【0231】
(実施例5)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂(ダイセルポリマー株式会社製セビアンV300)30質量部としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、32×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0232】
(比較例1)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、90×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10
−6/Kであった。
【0233】
(比較例2)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.7×10
−6/Kであった。
【0234】
(比較例3)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例2と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、82×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.0×10
−6/Kであった。
【0235】
(比較例4)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例3と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10
−6/Kであった。
【0236】
(比較例5)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10
−6/Kであった。
【0237】
(比較例6)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例5と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、90×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10
−6/Kであった。
【0238】
(比較例7)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.6×10
−6/Kであった。
【0239】
(比較例8)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例4と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10
−6/Kであった。
【0240】
上記実施例1〜5、及び比較例1〜8の結果を以下の表1、及び表2に示す。
【0241】
【表1】
【0242】
【表2】
【0243】
表1、表2に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂との複合体は、アクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとアクリロニトリル
−ブタジエン
−スチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0244】
(MWF型ゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体の作製)
(実施例6)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて190℃、200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度190℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、30〜50℃での線膨張係数の平均は、78×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0245】
(実施例7)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)90質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、70×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0246】
(実施例8)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)70質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、48×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0247】
(実施例9)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)50質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30℃〜50℃での線膨張係数の平均は、22×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10
−6/Kであった。
【0248】
(実施例10)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、酢酸繊維素樹脂(ダイセルファインケム株式会社製アセチ22)30質量部としたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、28×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0249】
(比較例9)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、80×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10
−6/Kであった。
【0250】
(比較例10)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例6と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、79×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0251】
(比較例11)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例7と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、72×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10
−6/Kであった。
【0252】
(比較例12)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例8と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10
−6/Kであった。
【0253】
(比較例13)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0254】
(比較例14)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例10と同様に実施した。得られた試験片の30〜50℃での線膨張係数の平均は、68×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10
−6/Kであった。
【0255】
(比較例15)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10
−6/Kであった。
【0256】
(比較例16)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例9と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10
−6/Kであった。
【0257】
上記実施例6〜10、及び比較例9〜16の結果を以下の表3、及び表4に示す。
【0258】
【表3】
【0259】
【表4】
【0260】
表3、表4に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体は、酢酸繊維素樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと酢酸繊維素樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0261】
(MWF型ゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体の作製)
(実施例11)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリアセタール樹脂(デュポン株式会社製デルリン100)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて215℃400rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度215℃、金型温度100℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、108×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.6×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0262】
(実施例12)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)90質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0263】
(実施例13)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)70質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、71×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0264】
(実施例14)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)50質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0265】
(実施例15)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリアセタール樹脂(旭化成株式会社製テナック8520)30質量部としたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10
−6/Kであった。
【0266】
(比較例17)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、110×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.7×10
−6/Kであった。
【0267】
(比較例18)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例11と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、109×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10
−6/Kであった。
【0268】
(比較例19)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例12と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、100×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10
−6/Kであった。
【0269】
(比較例20)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例13と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0270】
(比較例21)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、74×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10
−6/Kであった。
【0271】
(比較例22)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例15と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10
−6/Kであった。また、標準偏差は8.0×10
−6/Kであった。
【0272】
(比較例23)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、79×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10
−6/Kであった。
【0273】
(比較例24)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例14と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、75×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0274】
上記実施例11〜15、及び比較例17〜24の結果を以下の表5、及び表6に示す。
【0275】
【表5】
【0276】
【表6】
【0277】
表5、表6に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体は、ポリアセタール樹脂のみや、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリアセタール樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0278】
(MWF型ゼオライトとポリアミド樹脂との複合体の作製)
(実施例16)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて285℃400rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度285℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、98×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0279】
(実施例17)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)90質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、85×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0280】
(実施例18)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)70質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、51×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0281】
(実施例19)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)50質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、12×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10
−6/Kであった。
【0282】
(実施例20)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリアミド樹脂(デュポン株式会社製ザイテル101L)30質量部としたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、3×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0283】
(比較例25)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、100×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0284】
(比較例26)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例16と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、99×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10
−6/Kであった。
【0285】
(比較例27)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例17と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、94×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10
−6/Kであった。
【0286】
(比較例28)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例18と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10
−6/Kであった。
【0287】
(比較例29)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10
−6/Kであった。
【0288】
(比較例30)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例20と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、81×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10
−6/Kであった。
【0289】
(比較例31)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、65×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10
−6/Kであった。
【0290】
(比較例32)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例19と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、67×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.8×10
−6/Kであった。
【0291】
上記実施例16〜20、及び比較例25〜32の結果を以下の表7、及び表8に示す。
【0292】
【表7】
【0293】
【表8】
【0294】
表7、8に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトとポリアミド樹脂との複合体は、ポリアミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリアミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0295】
(MWF型ゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体の作製)
(実施例21)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて260℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度260℃、金型温度45℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、118×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0296】
(実施例22)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)90質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、107×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.6×10
−6/Kであった。
【0297】
(実施例23)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)70質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、79×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。
【0298】
(実施例24)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)50質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、46×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0299】
(実施例25)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂(アルケマ株式会社製ペバックス7233)30質量部としたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0300】
(比較例33)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、120×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0301】
(比較例34)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例21と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、119×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10
−6/Kであった。
【0302】
(比較例35)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例22と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、110×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10
−6/Kであった。
【0303】
(比較例36)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例23と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、87×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10
−6/Kであった。
【0304】
(比較例37)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、85×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10
−6/Kであった。
【0305】
(比較例38)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例25と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、101×10
−6/Kであった。また、標準偏差は8.0×10
−6/Kであった。
【0306】
(比較例39)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、92×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10
−6/Kであった。
【0307】
(比較例40)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例24と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10
−6/Kであった。
【0308】
上記実施例21〜25、及び比較例33〜40の結果を以下の表9、及び表10に示す。
【0309】
【表9】
【0310】
【表10】
【0311】
表9、表10に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体は、ポリエーテルブロックアミド共重合樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルブロックアミド共重合樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0312】
(MWF型ゼオライトとポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体の作製)
(実施例26)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて360℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度360℃、金型温度190℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、117×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0313】
(実施例27)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)90質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、103×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.5×10
−6/Kであった。
【0314】
(実施例28)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)70質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、67×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0315】
(実施例29)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)50質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、24×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10
−6/Kであった。
【0316】
(実施例30)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(ビクトレックス・ジャパン株式会社製VICTREX PEEK381G)30質量部としたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、11×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10
−6/Kであった。
【0317】
(比較例41)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、120×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0318】
(比較例42)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例26と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、119×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10
−6/Kであった。
【0319】
(比較例43)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例27と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、112×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10
−6/Kであった。
【0320】
(比較例44)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例28と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、96×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10
−6/Kであった。
【0321】
(比較例45)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、76×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0322】
(比較例46)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例30と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10
−6/Kであった。
【0323】
(比較例47)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10
−6/Kであった。
【0324】
(比較例48)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例29と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、77×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10
−6/Kであった。
【0325】
上記実施例26〜30、及び比較例41〜48の結果を以下の表11、及び表12に示す。
【0326】
【表11】
【0327】
【表12】
【0328】
表11、12に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルエーテルケトン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0329】
(MWF型ゼオライトとポリエーテルサルホン樹脂との複合体の作製)
(実施例31)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて370℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度370℃、金型温度160℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0330】
(実施例32)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)90質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0331】
(実施例33)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)70質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、14×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10
−6/Kであった。
【0332】
(実施例34)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)50質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0333】
(実施例35)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエーテルサルホン樹脂(BASFジャパン株式会社製ウルトラゾーンE0010)30質量部としたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10
−6/Kであった。
【0334】
(比較例49)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10
−6/Kであった。
【0335】
(比較例50)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例31と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0336】
(比較例51)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例32と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、49×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10
−6/Kであった。
【0337】
(比較例52)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例33と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、43×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10
−6/Kであった。
【0338】
(比較例53)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、35×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0339】
(比較例54)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例35と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0340】
(比較例55)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、37×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10
−6/Kであった。
【0341】
(比較例56)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例34と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0342】
上記実施例31〜35、及び比較例49〜56の結果を以下の表13、及び表14に示す。
【0343】
【表13】
【0344】
【表14】
【0345】
表13、表14に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリエーテルサルホン樹脂との複合体は、ポリエーテルサルホン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルサルホン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0346】
(MWF型ゼオライトとポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例36)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度10℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、78×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0347】
(実施例37)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)90質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、66×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0348】
(実施例38)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)70質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、36×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0349】
(実施例39)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)50質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、0/Kであった。また、標準偏差は0.05×10
−6/Kであった。
【0350】
(実施例40)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ株式会社製MA−2101M)30質量部としたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−5×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0351】
(比較例57)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10
−6/Kであった。
【0352】
(比較例58)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例36と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、80×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0353】
(比較例59)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例37と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、75×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.8×10
−6/Kであった。
【0354】
(比較例60)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例38と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10
−6/Kであった。
【0355】
(比較例61)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10
−6/Kであった。
【0356】
(比較例62)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例40と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、74×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.2×10
−6/Kであった。
【0357】
(比較例63)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.8×10
−6/Kであった。
【0358】
(比較例64)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例39と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0359】
上記実施例36〜40、及び比較例57〜64の結果を以下の表15、及び表16に示す。
【0360】
【表15】
【0361】
【表16】
【0362】
表15、表16に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体は、ポリエチレンテレフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエチレンテレフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0363】
(MWF型ゼオライトとポリカーボネート樹脂との複合体の作製)
(実施例41)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度90℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0364】
(実施例42)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)90質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、57×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0365】
(実施例43)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)70質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、37×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0366】
(実施例44)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)50質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10
−6/Kであった。
【0367】
(実施例45)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製ノバレックス7022R)30質量部としたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、23×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0368】
(比較例65)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0369】
(比較例66)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例41と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、65×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10
−6/Kであった。
【0370】
(比較例67)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例42と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10
−6/Kであった。
【0371】
(比較例68)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例43と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、45×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10
−6/Kであった。
【0372】
(比較例69)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0373】
(比較例70)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例45と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0374】
(比較例71)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10
−6/Kであった。
【0375】
(比較例72)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例44と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0376】
上記実施例41〜45、及び比較例65〜72の結果を以下の表17、及び表18に示す。
【0377】
【表17】
【0378】
【表18】
【0379】
表17、表18に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリカーボネート樹脂との複合体は、ポリカーボネート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリカーボネート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0380】
(MWF型ゼオライトとポリスチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例46)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて210℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度210℃、金型温度40℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0381】
(実施例47)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)90質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0382】
(実施例48)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)70質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0383】
(実施例49)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)50質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0384】
(実施例50)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリスチレン樹脂(東洋スチレン株式会社製トーヨースチロールXL1)30質量部としたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、25×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0385】
(比較例73)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0386】
(比較例74)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例46と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0387】
(比較例75)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例47と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0388】
(比較例76)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例48と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10
−6/Kであった。
【0389】
(比較例77)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数は、45×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10
−6/Kであった。
【0390】
(比較例78)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例50と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0391】
(比較例79)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、47×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0392】
(比較例80)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例49と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10
−6/Kであった。
【0393】
上記実施例46〜50、及び比較例73〜80の結果を以下の表19、及び表20に示す。
【0394】
【表19】
【0395】
【表20】
【0396】
表19、表20に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリスチレン樹脂との複合体は、ポリスチレン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリスチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0397】
(MWF型ゼオライトとポリフェニレンエーテル樹脂との複合体の作製)
(実施例51)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて290℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度290℃、金型温度90℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用いて、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、58×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0398】
(実施例52)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)90質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、51×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0399】
(実施例53)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)70質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、32×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10
−6/Kであった。
【0400】
(実施例54)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)50質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、10×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10
−6/Kであった。
【0401】
(実施例55)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリフェニレンエーテル樹脂(SABICジャパン合同会社製ノリル731)30質量部としたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、21×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0402】
(比較例81)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0403】
(比較例82)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例51と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10
−6/Kであった。
【0404】
(比較例83)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例52と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10
−6/Kであった。
【0405】
(比較例84)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例53と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10
−6/Kであった。
【0406】
(比較例85)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0407】
(比較例86)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例55と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10
−6/Kであった。
【0408】
(比較例87)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0409】
(比較例88)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例54と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、45×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0410】
上記実施例51〜55、及び比較例81〜88の結果を以下の表21、及び表22に示す。
【0411】
【表21】
【0412】
【表22】
【0413】
表21、表22に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリフェニレンエーテル樹脂との複合体は、ポリフェニレンエーテル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリフェニレンエーテル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0414】
(MWF型ゼオライトとポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体の作製)
(実施例56)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて310℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度310℃、金型温度140℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、62×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0415】
(実施例57)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)90質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、51×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0416】
(実施例58)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)70質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、23×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10
−6/Kであった。
【0417】
(実施例59)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)50質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−10×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10
−6/Kであった。
【0418】
(実施例60)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ株式会社製トレリナA900)30質量部としたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−11×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0419】
(比較例89)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0420】
(比較例90)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例56と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。
【0421】
(比較例91)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例57と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、60×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10
−6/Kであった。
【0422】
(比較例92)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例58と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10
−6/Kであった。
【0423】
(比較例93)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、42×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0424】
(比較例94)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例60と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、67×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10
−6/Kであった。
(比較例95)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0425】
(比較例96)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例59と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、47×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0426】
上記実施例56〜60、及び比較例89〜96の結果を以下の表23、及び表24に示す。
【0427】
【表23】
【0428】
【表24】
【0429】
表23、表24に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体は、ポリフェニレンサルファイド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリフェニレンサルファイド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0430】
(MWF型ゼオライトとポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例61)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて250℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度250℃、金型温度80℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、117×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0431】
(実施例62)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)90質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、103×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.5×10
−6/Kであった。
【0432】
(実施例63)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)70質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、67×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0433】
(実施例64)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)50質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、24×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10
−6/Kであった。
【0434】
(実施例65)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリブチレンテレフタレート樹脂(デュポン株式会社製クラスティンS600F10)30質量部としたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、11×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10
−6/Kであった。
【0435】
(比較例97)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、120×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0436】
(比較例98)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例61と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、119×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10
−6/Kであった。
【0437】
(比較例99)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例62と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、112×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.9×10
−6/Kであった。
【0438】
(比較例100)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例63と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、96×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10
−6/Kであった。
【0439】
(比較例101)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、76×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0440】
(比較例102)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例65と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10
−6/Kであった。
【0441】
(比較例103)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、82×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.0×10
−6/Kであった。
【0442】
(比較例104)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例64と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、83×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10
−6/Kであった。
【0443】
上記実施例61〜65、及び比較例97〜104の結果を以下の表25、及び表26に示す。
【0444】
【表25】
【0445】
【表26】
【0446】
表25、表26に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体は、ポリブチレンテレフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリブチレンテレフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0447】
(MWF型ゼオライトとメタクリル樹脂との複合体の作製)
(実施例66)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて210℃100rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度210℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、58×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0448】
(実施例67)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)90質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、51×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0449】
(実施例68)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)70質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、32×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10
−6/Kであった。
【0450】
(実施例69)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)50質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、10×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.2×10
−6/Kであった。
【0451】
(実施例70)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、メタクリル樹脂(株式会社クラレ製パラペットG)30質量部としたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、21×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0452】
(比較例105)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0453】
(比較例106)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例66と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10
−6/Kであった。
【0454】
(比較例107)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例67と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、54×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10
−6/Kであった。
【0455】
(比較例108)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例68と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.3×10
−6/Kであった。
【0456】
(比較例109)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0457】
(比較例110)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例70と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0458】
(比較例111)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10
−6/Kであった。
【0459】
(比較例112)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例69と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、43×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0460】
上記実施例66〜70、及び比較例105〜112の結果を以下の表27、及び表28に示す。
【0461】
【表27】
【0462】
【表28】
【0463】
表27、表28に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、メタクリル樹脂との複合体は、メタクリル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとメタクリル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0464】
(MWF型ゼオライトとシクロオレフィン系樹脂との複合体の作製)
(実施例71)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて280℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度280℃、金型温度50℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0465】
(実施例72)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)90質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0466】
(実施例73)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)70質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0467】
(実施例74)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)50質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0468】
(実施例75)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン株式会社製ゼオノア1020R)30質量部としたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、25×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0469】
(比較例113)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0470】
(比較例114)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例71と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0471】
(比較例115)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例72と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0472】
(比較例116)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例73と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10
−6/Kであった。
【0473】
(比較例117)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数は、47×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0474】
(比較例118)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例75と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0475】
(比較例119)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、49×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0476】
(比較例120)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例74と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0477】
上記実施例71〜75、及び比較例113〜120の結果を以下の表29、及び表30に示す。
【0478】
【表29】
【0479】
【表30】
【0480】
表29、表30に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、シクロオレフィン系樹脂との複合体は、シクロオレフィン系樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとシクロオレフィン系樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0481】
(MWF型ゼオライトとポリエチレン樹脂との複合体の作製)
(実施例76)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度180℃、面圧力25Kgf/cm
2にて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、の線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、148×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.6×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0482】
(実施例77)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)90質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、135×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10
−6/Kであった。
【0483】
(実施例78)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)70質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、102×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.5×10
−6/Kであった。
【0484】
(実施例79)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)50質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0485】
(実施例80)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエチレン樹脂(三井化学株式会社製ミベロンXM−220)30質量部としたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0486】
(比較例121)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、150×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10
−6/Kであった。
【0487】
(比較例122)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例76と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、149×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10
−6/Kであった。
【0488】
(比較例123)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例77と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、138×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.7×10
−6/Kであった。
【0489】
(比較例124)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例78と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、115×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10
−6/Kであった。
【0490】
(比較例125)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、112×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10
−6/Kであった。
【0491】
(比較例126)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例80と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、113×10
−6/Kであった。また、標準偏差は8.4×10
−6/Kであった。
【0492】
(比較例127)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、117×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10
−6/Kであった。
【0493】
(比較例128)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例79と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、117×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.6×10
−6/Kであった。
【0494】
上記実施例76〜80、及び比較例121〜128の結果を以下の表31、及び表32に示す。
【0495】
【表31】
【0496】
【表32】
【0497】
表31、表32に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリエチレン樹脂との複合体は、ポリエチレン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエチレン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0498】
(MWF型ゼオライトとポリエーテルイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例81)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度340℃、面圧力30Kgf/cm
2にて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、54×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.3×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0499】
(実施例82)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)90質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0500】
(実施例83)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)70質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0501】
(実施例84)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)50質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−14×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10
−6/Kであった。
【0502】
(実施例85)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ポリエーテルイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製ウルテム1000)30質量部としたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−14×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10
−6/Kであった。
【0503】
(比較例129)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0504】
(比較例130)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例81と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0505】
(比較例131)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例82と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、53×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.1×10
−6/Kであった。
【0506】
(比較例132)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例83と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10
−6/Kであった。
【0507】
(比較例133)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、38×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.1×10
−6/Kであった。
【0508】
(比較例134)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例85と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0509】
(比較135)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、43×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.8×10
−6/Kであった。
【0510】
(比較例136)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例84と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10
−6/Kであった。
【0511】
上記実施例81〜85、及び比較例129〜136の結果を以下の表33、及び表34に示す。
【0512】
【表33】
【0513】
【表34】
【0514】
表33、表34に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、ポリエーテルイミド樹脂との複合体は、ポリエーテルイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとポリエーテルイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0515】
(MWF型ゼオライトと熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例86)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)99質量部を用い、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM75L)にて乾式混合し、得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度320℃、面圧力30Kgf/cm
2にて8時間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0516】
(実施例87)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)90質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、38×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0517】
(実施例88)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)70質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、12×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.3×10
−6/Kであった。
【0518】
(実施例89)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)50質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−18×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0519】
(実施例90)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、熱可塑性ポリイミド樹脂(SABICジャパン合同会社製エクステムXH1005)30質量部としたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10
−6/Kであった。
【0520】
(比較例137)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0521】
(比較例138)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例86と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0522】
(比較例139)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例87と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、47×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0523】
(比較例140)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例88と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10
−6/Kであった。
【0524】
(比較例141)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、34×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0525】
(比較例142)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例90と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数は、62×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0526】
(比較例143)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、36×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0527】
(比較例144)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例89と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0528】
上記実施例86〜90、及び比較例137〜144の結果を以下の表35、及び表36に示す。
【0529】
【表35】
【0530】
【表36】
【0531】
表35、表36に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体は、熱可塑性ポリイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと熱可塑性ポリイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0532】
(MWF型ゼオライトと硬化性エポキシ樹脂との複合体の作製)
(実施例91)
エポキシ化合物(三菱化学株式会社製jER828)55.2質量部、酸無水物(新日本理化株式会社製リカシッドMH−700G)44.5質量部、エポキシ化合物重合開始剤(サンアプロ株式会社製U−CAT5003)0.292質量部、テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、前記硬化性エポキシ樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブ、及び窒素導入可能としたパージバルブの開度を調整し、−0.02MPa(ゲージ圧)まで減圧し、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)パージバルブを閉じ、真空バルブを全開とし、2時間保持した。
(3)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、パージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、120℃まで5℃/分で昇温し、3時間保持した。その後、150℃まで5℃/分で昇温し、2時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0533】
(実施例92)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0534】
(実施例93)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0535】
(実施例94)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0536】
(実施例95)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の80℃〜100℃での線膨張係数の平均は、−12×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0537】
(実施例96)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト80質量部、硬化性エポキシ樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、46×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0538】
(比較例145)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0539】
(比較例146)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例91と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、69×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0540】
(比較例147)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例92と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0541】
(比較例148)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例93と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.6×10
−6/Kであった。
【0542】
(比較例149)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、48×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0543】
(比較例150)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例95と同様に実施した。得られた試験片の80℃〜100℃での線膨張係数の平均は、64×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.9×10
−6/Kであった。
【0544】
(比較例151)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例96と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.7×10
−6/Kであった。
【0545】
(比較例152)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、52×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0546】
(比較例153)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例94と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0547】
上記実施例91〜96、及び比較例145〜153の結果を以下の表37、及び表38に示す。
【0548】
【表37】
【0549】
【表38】
【0550】
表37、表38に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性エポキシ樹脂との複合体は、硬化性エポキシ樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性エポキシ樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0551】
(MWF型ゼオライトと硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体の作製)
(実施例97)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)96質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)3質量部を、80℃のロール式混練装置(関西ロール株式会社製6インチロール)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、粉砕し、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度160℃、面圧力100Kgf/cm
2にて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、73×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0552】
(実施例98)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)87質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)3質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、65×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0553】
(実施例99)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)68質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)2質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、44×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.1×10
−6/Kであった。
【0554】
(実施例100)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)49質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)1質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、19×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10
−6/Kであった。
【0555】
(実施例101)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ジアリルフタレート化合物(ダイソー株式会社製ダイソーイソダップ)29質量部、ジアリルフタレート化合物重合開始剤(日本化薬株式会社製ジクミルパーオキサイド)0.9質量部としたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、27×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0556】
(比較例154)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、75×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10
−6/Kであった。
【0557】
(比較例155)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例97と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、74×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10
−6/Kであった。
【0558】
(比較例156)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例98と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、68×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.5×10
−6/Kであった。
【0559】
(比較例157)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例99と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、57×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10
−6/Kであった。
【0560】
(比較例158)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、53×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10
−6/Kであった。
【0561】
(比較例159)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例101と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.0×10
−6/Kであった。
【0562】
(比較例160)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、59×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0563】
(比較例161)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例100と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、56×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0564】
上記実施例97〜101、及び比較例154〜161の結果を以下の表39、及び表40に示す。
【0565】
【表39】
【0566】
【表40】
【0567】
表39、表40に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体は、硬化性ジアリルフタレート樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ジアリルフタレート樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0568】
(MWF型ゼオライトと硬化性シリコーン樹脂との複合体の作製)
(実施例102)
硬化性シリコーン樹脂組成物(東レ・ダウコーニング株式会社製Sylgard184)100質量部、トルエン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、前記硬化性シリコーン樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブを全開とし、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、窒素導入可能としたパージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、100℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持した。その後、125℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、150℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、297×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.3×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0569】
(実施例103)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、275×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.7×10
−6/Kであった。
【0570】
(実施例104)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、219×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.4×10
−6/Kであった。
【0571】
(実施例105)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、154×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.8×10
−6/Kであった。
【0572】
(実施例106)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、78×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0573】
(実施例107)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト80質量部、硬化性シリコーン樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、234×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.7×10
−6/Kであった。
【0574】
(比較例162)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、300×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.3×10
−6/Kであった。
【0575】
(比較例163)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例102と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、298×10
−6/Kであった。また、標準偏差は9.0×10
−6/Kであった。
【0576】
(比較例164)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例103と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、277×10
−6/Kであった。また、標準偏差は9.8×10
−6/Kであった。
【0577】
(比較例165)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例104と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、247×10
−6/Kであった。また、標準偏差は10×10
−6/Kであった。
【0578】
(比較例166)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、238×10
−6/Kであった。また、標準偏差は11×10
−6/Kであった。
【0579】
(比較例167)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例106と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、259×10
−6/Kであった。また、標準偏差は13×10
−6/Kであった。
【0580】
(比較例168)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例107と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、288×10
−6/Kであった。また、標準偏差は14×10
−6/Kであった。
【0581】
(比較例169)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、238×10
−6/Kであった。また、標準偏差は11×10
−6/Kであった。
【0582】
(比較例170)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例105と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、243×10
−6/Kであった。また、標準偏差は11×10
−6/Kであった。
【0583】
上記実施例102〜107、及び比較例162〜170の結果を以下の表41、及び表42に示す。
【0584】
【表41】
【0585】
【表42】
【0586】
表41、表42に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性シリコーン樹脂との複合体は、硬化性シリコーン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性シリコーン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0587】
(MWF型ゼオライトと硬化性フェノール樹脂との複合体の作製)
(実施例108)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)94質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)5質量部を、110℃のロール式混練装置(関西ロール株式会社製6インチロール)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、粉砕し、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度165℃、面圧力100Kgf/cm
2にて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、20×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0588】
(実施例109)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)86質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)4質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0589】
(実施例110)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)67質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)3質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、3×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.4×10
−6/Kであった。
【0590】
(実施例111)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)48質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)2質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、−3×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.1×10
−6/Kであった。
【0591】
(実施例112)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、ノボラック型フェノール化合物(パナソニック電工株式会社製PAR)29質量部、硬化性フェノール樹脂硬化剤(三井東圧株式会社製ヘキサメチルテトラミン)1質量部としたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、6×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10
−6/Kであった。
【0592】
(比較例171)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0593】
(比較例172)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例108と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0594】
(比較例173)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例109と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、19×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。
【0595】
(比較例174)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例110と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10
−6/Kであった。
【0596】
(比較例175)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、14×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0597】
(比較例176)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例112と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、27×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.8×10
−6/Kであった。
【0598】
(比較例177)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、16×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.2×10
−6/Kであった。
【0599】
(比較例178)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例111と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0600】
上記実施例108〜112、及び比較例171〜178の結果を以下の表43、及び表44に示す。
【0601】
【表43】
【0602】
【表44】
【0603】
表43、表44に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性フェノール樹脂との複合体は、硬化性フェノール樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性フェノール樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0604】
(MWF型ゼオライトと硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体の作製)
(実施例113)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)96質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)3質量部を、室温の双腕式ニーダー(株式会社トーシン製TK1)にて混合し、混合物を得た。得られた混合物を、内径100mm、深さ100mmの円筒型金型に仕込み、蓋をして密閉した。圧縮成型機(株式会社神藤金属工業所製SFA−20)を用い、金型温度160℃、面圧力100Kgf/cm
2にて5分間圧縮成形して、直径100mm、高さ50mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片を10個用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、28×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0605】
(実施例114)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)87質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)3質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、23×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.2×10
−6/Kであった。
【0606】
(実施例115)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)68質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)2質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、9×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10
−6/Kであった。
【0607】
(実施例116)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)49質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)1質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、−2×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.05×10
−6/Kであった。
【0608】
(実施例117)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、不飽和ポリエステル化合物(日本ユピカ株式会社製ユピカ7123)29質量部、不飽和ポリエステル化合物重合開始剤(日油株式会社製パーブチルZ)0.9質量部としたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、9×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10
−6/Kであった。
【0609】
(比較例179)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.7×10
−6/Kであった。
【0610】
(比較例180)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例113と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。
【0611】
(比較例181)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例114と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、26×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.3×10
−6/Kであった。
【0612】
(比較例182)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例115と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.0×10
−6/Kであった。
【0613】
(比較例183)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.5×10
−6/Kであった。
【0614】
(比較例184)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例117と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、30×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.9×10
−6/Kであった。
【0615】
(比較例185)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、15×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.2×10
−6/Kであった。
【0616】
(比較例186)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例116と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、18×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0617】
上記実施例113〜117、及び比較例179〜186の結果を以下の表45、及び表46に示す。
【0618】
【表45】
【0619】
【表46】
【0620】
表45、表46に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体は、硬化性不飽和ポリエステル樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性不飽和ポリエステル樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0621】
(MWF型ゼオライトと硬化性ポリイミド樹脂との複合体の作製)
(実施例118)
ポリイミド化合物(丸善石油化学株式会社製BANI−X)98質量部、p−トルエンスルホン酸水溶液(硬化性ポリイミド樹脂重合開始剤である和光純薬工業株式会社製p−トルエンスルホン酸一水和物(特級グレード)2質量部と、和光純薬工業株式会社製超純水(LC/MS用)12質量部とからなる水溶液)14質量部、テトラヒドロフラン(和光純薬工業株式会社製試薬特級)788質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性ポリイミド樹脂組成物を調製した。合成例2で得られたMWF型ゼオライト1質量部、前記硬化性ポリイミド樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン樹脂容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブ、及び窒素導入可能としたパージバルブの開度を調整し、−0.02MPa(ゲージ圧)まで減圧し、5℃/分の昇温速度で60℃とし、5時間保持した。
(2)パージバルブを閉じ、真空バルブを全開とし、2時間保持した。
(3)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、パージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、250℃まで5℃/分で昇温し、24時間保持した。その後、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、150〜180℃での線膨張係数の平均は、46×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.1×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0622】
(実施例119)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト10質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、36×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0623】
(実施例120)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト30質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、11×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.6×10
−6/Kであった。
【0624】
(実施例121)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト50質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−19×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.5×10
−6/Kであった。
【0625】
(実施例122)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト70質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、−17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0626】
(実施例123)
合成例2で得られたMWF型ゼオライト80質量部、硬化性ポリイミド樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、38×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.5×10
−6/Kであった。
【0627】
(比較例187)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10
−6/Kであった。
【0628】
(比較例188)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例118と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、48×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0629】
(比較例189)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例119と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、45×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0630】
(比較例190)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例120と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10
−6/Kであった。
【0631】
(比較例191)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.2×10
−6/Kであった。
【0632】
(比較例192)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例122と同様に実施した。得られた試験片の150〜180℃での線膨張係数の平均は、43×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.3×10
−6/Kであった。
【0633】
(比較例193)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例123と同様に実施した。得られた試験片の150℃〜180℃での線膨張係数の平均は、50×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.5×10
−6/Kであった。
【0634】
(比較例194)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、42×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0635】
(比較例195)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例121と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、41×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0636】
上記実施例118〜123、及び比較例187〜195の結果を以下の表47、及び表48に示す。
【0637】
【表47】
【0638】
【表48】
【0639】
表47、表48に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性ポリイミド樹脂との複合体は、硬化性ポリイミド樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ポリイミド樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0640】
(MWF型ゼオライトと硬化性ポリウレタン樹脂との複合体の作製)
(実施例124)
硬化性ポリウレタン樹脂組成物(日新レジン株式会社製RU−80)100質量部、酢酸エチル(和光純薬工業株式会社製試薬特級)800質量部を容器に入れ、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、硬化性ポリウレタン樹脂組成物を調製した。合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、前記硬化性ポリウレタン樹脂組成物891質量部を用い、自転・公転ミキサー(株式会社シンキー製ARE−500)にて、2000rpm10分間混合することで、混合物を得た。該混合物を直径100mm、高さ100mmのポリテトラフルオロエチレン容器に入れ、真空乾燥機にて、低沸点成分を除去した。真空乾燥機の条件は、以下とした。
真空乾燥機:東京理化器械株式会社製、VOS−451D
真空ポンプ:アルバック機工株式会社製、小型油回転真空ポンプ GCD−201X
(1)室温にて、真空乾燥機の真空バルブを全開とし、5℃/分の昇温速度で40℃とし、5時間保持した。
(2)室温まで冷却し、真空バルブを全閉とし、窒素導入可能としたパージバルブを開け、常圧とした。
真空乾燥機から取り出したポリテトラフルオロエチレン樹脂容器を、30℃に保持したオーブン(エスペック株式会社製SPHH−402)に入れ、80℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持した。その後、150℃まで5℃/分で昇温し、1時間保持し、室温まで冷却した。ポリテトラフルオロエチレン樹脂容器をオーブンから取り出し、直径100mmの複合体を得た。複合体を、切削加工し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0641】
(実施例125)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物810質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、89×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.8×10
−6/Kであった。
【0642】
(実施例126)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物630質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.8×10
−6/Kであった。
【0643】
(実施例127)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物450質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、34×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.8×10
−6/Kであった。
【0644】
(実施例128)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物270質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、0/Kであった。また、標準偏差は0.6×10
−6/Kであった。
【0645】
(実施例129)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト80質量部、硬化性ポリウレタン樹脂組成物180質量部としたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、72×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.4×10
−6/Kであった。
【0646】
(比較例196)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、100×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.4×10
−6/Kであった。
【0647】
(比較例197)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例124と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、99×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.0×10
−6/Kであった。
【0648】
(比較例198)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例125と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、91×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10
−6/Kであった。
【0649】
(比較例199)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例126と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、83×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.5×10
−6/Kであった。
【0650】
(比較例200)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、80×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.4×10
−6/Kであった。
【0651】
(比較例201)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例128と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、81×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.4×10
−6/Kであった。
【0652】
(比較例202)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例129と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、97×10
−6/Kであった。また、標準偏差は7.9×10
−6/Kであった。
【0653】
(比較例203)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、81×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.1×10
−6/Kであった。
【0654】
(比較例204)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例127と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、84×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.1×10
−6/Kであった。
【0655】
上記実施例124〜129、及び比較例196〜204の結果を以下の表49、及び表50に示す。
【0656】
【表49】
【0657】
【表50】
【0658】
表49、表50に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、硬化性ポリウレタン樹脂との複合体は、硬化性ポリウレタン樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトと硬化性ポリウレタン樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0659】
(MWF型ゼオライトとエチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂との複合体の作製)
(実施例130)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて220℃200rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度220℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、38×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.9×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0660】
(実施例131)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)90質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、33×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.4×10
−6/Kであった。
【0661】
(実施例132)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)70質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、17×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.7×10
−6/Kであった。
【0662】
(実施例133)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)50質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、−2×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.05×10
−6/Kであった。
【0663】
(実施例134)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂(日本合成化学株式会社製ソアライトM)30質量部としたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、13×10
−6/Kであった。また、標準偏差は0.9×10
−6/Kであった。
【0664】
(比較例205)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差2.0×10
−6/Kであった。
【0665】
(比較例206)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例130と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、40×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.2×10
−6/Kであった。
【0666】
(比較例207)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例131と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、35×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.6×10
−6/Kであった。
【0667】
(比較例208)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例132と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、24×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.7×10
−6/Kであった。
【0668】
(比較例209)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.7×10
−6/Kであった。
【0669】
(比較例210)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例134と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、34×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.0×10
−6/Kであった。
【0670】
(比較例211)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、23×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.4×10
−6/Kであった。
【0671】
(比較例212)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例133と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、22×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.0×10
−6/Kであった。
【0672】
上記実施例130〜134、及び比較例205〜212の結果を以下の表51、及び表52に示す。
【0673】
【表51】
【0674】
【表52】
【0675】
表51、表52に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂との複合体は、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとエチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。
【0676】
(MWF型ゼオライトとフッ素樹脂との複合体の作製)
(実施例135)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト1質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)99質量部を用い、二軸押出機(東芝機械社製TEM48−SS)にて230℃250rpmで溶融混練し、複合体を得た。得られた複合体を、シリンダー温度230℃、金型温度70℃に設定した射出成形機(東芝機械社製EC75NII)にて、長さ80mm、幅10mm、厚さ4mmの成形体を得た。成形体を切断し、長さ10mm、幅10mm、厚さ4mmの試験片とした。該試験片10個を用い、線膨張係数を、熱応力歪測定装置(セイコー電子工業株式会社製TMA/SS150C)にて、測定した。結果、50〜70℃での線膨張係数の平均は、106×10
−6/Kであった。また、標準偏差は3.3×10
−6/Kであった。なお、線膨張係数を測定する際の条件は、実施例1と同様とした。
【0677】
(実施例136)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト10質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)90質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、96×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.9×10
−6/Kであった。
【0678】
(実施例137)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト30質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)70質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、70×10
−6/Kであった。また、標準偏差は2.0×10
−6/Kであった。
【0679】
(実施例138)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト50質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)50質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.0×10
−6/Kであった。
【0680】
(実施例139)
合成例1で得られたMWF型ゼオライト70質量部、フッ素樹脂(アルケマ株式会社製カイナー460)30質量部としたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、39×10
−6/Kであった。また、標準偏差は1.6×10
−6/Kであった。
【0681】
(比較例213)
MWF型ゼオライトを用いなかったこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、108×10
−6/Kであった。また、標準偏差3.6×10
−6/Kであった。
【0682】
(比較例214)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例135と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、107×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.2×10
−6/Kであった。
【0683】
(比較例215)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例136と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、98×10
−6/Kであった。また、標準偏差は4.5×10
−6/Kであった。
【0684】
(比較例216)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例137と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、77×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.3×10
−6/Kであった。
【0685】
(比較例217)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、63×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.9×10
−6/Kであった。
【0686】
(比較例218)
MWF型ゼオライトに変えて、LTA型ゼオライト(水澤化学株式会社製シルトンM)を用いたこと以外は、実施例139と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、60×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.8×10
−6/Kであった。
【0687】
(比較例219)
MWF型ゼオライトに変えて、モレキュラーシーブ13X(ユニオン昭和株式会社製)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、61×10
−6/Kであった。また、標準偏差は5.6×10
−6/Kであった。
【0688】
(比較例220)
MWF型ゼオライトに変えて、ハイシリカゼオライト(UOP社製ABSCENTS3000)を用いたこと以外は、実施例138と同様に実施した。得られた試験片の50〜70℃での線膨張係数の平均は、66×10
−6/Kであった。また、標準偏差は6.2×10
−6/Kであった。
【0689】
上記実施例135〜139、及び比較例213〜220の結果を以下の表53、及び表54に示す。
【0690】
【表53】
【0691】
【表54】
【0692】
表53、表54に示すように、本実施例に係る、MWF型ゼオライトと、フッ素樹脂との複合体は、フッ素樹脂や、一般的なゼオライトであるLTA型ゼオライト、モレキュラーシーブ13X、又はハイシリカゼオライトとフッ素樹脂との複合体と比較して、低い線膨張係数を有し、標準偏差が低いことから高い均一性を有することが確認された。