(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明について、例を挙げてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
【0012】
本発明の樹脂成形装置は、前述のとおり、キャビティを有する第1の成形型と、当該第1の成形型に対向配置された第2の成形型とを有し、前記第1の成形型及び前記第2の成形型を型締めして樹脂成形品を成形する樹脂成形装置であって、前記第1の成形型は、前記キャビティの底面を形成する底面部材と、前記底面部材の前記底面とは反対側の面に接触して型締め時における前記底面の形状を調整する調整部材とを有することを特徴とする。
この樹脂成形装置であれば、キャビティの底面を形成する底面部材における底面とは反対側の面に接触して調整部材を設けているので、キャビティの底面の形状を調整しやすくなり、樹脂成形品の厚みのばらつきを低減することができる。
【0013】
前記調整部材は、前記底面部材の前記底面とは反対側の面の複数箇所に設けられていることが望ましい。
この構成であれば、キャビティの底面の形状を複数箇所で調整することができるので、樹脂成形品の厚みのばらつきを一層低減することができる。
【0014】
前記第1の成形型は、前記底面部材との間で前記調整部材を挟むように設けられた挟み部材と、前記調整部材を挟んだ状態で前記挟み部材を前記底面部材に締結する締結ボルトとをさらに有することが望ましい。
この構成であれば、調整部材の高さ寸法(厚み寸法)を異ならせ、締結ボルトの締め込み量を調整することによって、キャビティの底面の形状を調整することができ、その結果、樹脂成形品の厚みのばらつきを一層低減することができる。
【0015】
また、締結ボルトの締め込み量を調整することによって、調整部材を交換すること無く調整部材の厚み(変形量)を微調整することもできる。その結果、樹脂成形品の厚みのばらつきを一層低減することができる。
【0016】
締結ボルトの締め込み量によってキャビティ底面の形状又は調整部材の厚み(変形量)を調整しやすくするためには、前記調整部材には、前記締結ボルトが貫通する貫通孔が形成されており、前記締結ボルトは、前記貫通孔を貫通した状態で前記挟み部材を前記底面部材に締結することが望ましい。
【0017】
第1の成形型のキャビティの内面には、樹脂成形品が離型しやすくなるように離型フィルムを密着させる場合がある。この場合、第1の成形型には、離型フィルムをキャビティの内面に密着させるために空気を吸引する吸引流路が形成されることになる。底面部材の下面に調整部材を設ける構成において無理なく吸引流路を形成するためには、前記第1の成形型は、前記底面部材を取り囲むとともに前記キャビティを形成する側面部材をさらに有し、前記側面部材に、前記キャビティ内の空気を吸引するための吸引流路が形成されていることが望ましい。
【0018】
また、上述した樹脂成形装置を用いた樹脂成形品の製造方法も本発明の一態様である。
【0019】
<本発明の一実施形態>
以下に、本発明に係る樹脂成形装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に示すいずれの図についても、わかりやすくするために、適宜省略し又は誇張して模式的に描かれている。同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0020】
<樹脂成形装置100の全体構成>
本実施形態の樹脂成形装置100は、電子部品が搭載された基板Wに対して電子部品が搭載された部品搭載面を樹脂で封止して樹脂成形品Pを製造するものである。なお、基板としては、例えば金属基板、樹脂基板、ガラス基板、セラミックス基板、回路基板、半導体基板、リードフレーム等を挙げることができる。
【0021】
この樹脂成形装置100は、
図1に示すように、基板供給・収納モジュールAと、2つの樹脂成形モジュールBと、樹脂材料供給モジュールCとを、それぞれ構成要素として備える。各構成要素(各モジュールA〜C)は、それぞれの構成要素に対して着脱可能かつ交換可能である。
【0022】
基板供給・収納モジュールAは、封止前基板Wを供給する基板供給部11と、封止済基板W(樹脂成形品P)を収納する基板収納部12と、封止前基板W及び封止済基板Wを受け渡しする基板載置部13と、封止前基板W及び封止済基板Wを搬送する基板搬送機構14とを有する。基板載置部13は、基板供給・収納モジュールA内において、基板供給部11に対応する位置と基板収納部12に対応する位置との間でY方向に移動する。基板搬送機構14は、基板供給・収納モジュールA及びそれぞれの樹脂成形モジュールB内において、X方向及びY方向に移動する。
【0023】
各樹脂成形モジュールBは、キャビティ2Cが形成された第1の成形型である下型2と、基板Wを保持する第2の成形型である上型3と、下型2及び上型3を型締めする型締め機構4とを有する。具体的な構成について後述する。
【0024】
樹脂材料供給モジュールCは、移動テーブル15と、移動テーブル15上に載置される樹脂材料収容部16と、樹脂材料収容部16に樹脂材料Jを投入する樹脂材料投入機構17と、樹脂材料収容部16を搬送して下型のキャビティ2Cに樹脂材料Jを供給する樹脂材料供給機構18とを有する。移動テーブル15は、樹脂材料供給モジュール内においてX方向及びY方向に移動する。樹脂材料供給機構18は、樹脂材料供給モジュールC及びそれぞれの樹脂成形モジュールB内において、X方向及びY方向に移動する。なお、樹脂材料Jは、顆粒状や粉末状の樹脂材料の他、液状、シート状、タブレット状等を用いることができる。
【0025】
<樹脂成形モジュールBの具体的構成>
次に、本実施形態における樹脂成形モジュールBの具体的な構成について以下に説明する。
【0026】
樹脂成形モジュールBは、上述したように、
図2に示すように、キャビティ2Cが形成された下型2と、基板Wを保持する上型3と、下型2及び上型3が取り付けられるとともに下型2及び上型3を型締めする型締め機構4とを有する。
【0027】
型締め機構4は、下型2が取り付けられる可動盤41と、上型3が取り付けられる上部固定盤42と、可動盤41を昇降移動させるための駆動機構43とを有している。
【0028】
可動盤41は、その上面に下型2が取り付けられるものであり、下部固定盤44に立て設けられた複数の支柱部45により昇降移動可能に支持されている。本実施形態では、左右一対の支柱部45により可動盤41が昇降移動可能に支持されている。
【0029】
上部固定盤42は、その下面に上型3が取り付けられるものであり、左右一対の支柱部45の上端部において可動盤41と対向するように固定されている。
【0030】
駆動機構43は、可動盤41及び下部固定盤44の間に設けられており、可動盤41を昇降移動させることによって下型2及び上型3を型締めするとともに所定の成形圧を加えるものである。本実施形態の駆動機構43は、サーボモータ等の回転を直線移動に変換するボールねじ機構431を用いて可動盤41に伝達する直動方式のものであるが、サーボモータ等の動力源を例えばトグルリンクなどのリンク機構を用いて可動盤41に伝達するリンク方式のものであっても良い。
【0031】
なお本実施形態は、下部固定盤44、左右一対の支柱部45及び上部固定盤42によって、可動盤41及び駆動機構43を収容する固定フレーム40を構成している。
【0032】
そして、下型2と可動盤41との間には、下型保持部46が設けられている。この下型保持部46は、下型2を加熱するヒータプレート461と、当該ヒータプレート461の下面に設けられた断熱部材462と、ヒータプレート461の上面に設けられて下型2の周囲を取り囲む側壁部材463と、当該側壁部材463の上端に設けられたシール部材464とを有している。
【0033】
上型3と上部固定盤42との間には、上型保持部47が設けられている。この上型保持部47は、上型3を加熱するヒータプレート471と、当該ヒータプレート471の上面に設けられた断熱部材472と、ヒータプレート471の下面に設けられて上型3の周囲を取り囲む側壁部材473と、当該側壁部材473の下端に設けられたシール部材474とを有している。そして、駆動機構43による型締め時において側壁部材463のシール部材464及び側壁部材473のシール部材474が密着して、下型2及び上型3を収容する空間が外気と遮断される。なお、シール部材464又はシール部材474の一方を設けない構成としても良い。
【0034】
上型3は、基板Wの裏面を吸着して保持するものである。上型3の下面(基板Wを保持する基板保持面)には吸着孔(不図示)が形成されており、上型3の内部には吸引流路(不図示)が形成されている。この内部流路は外部の吸引装置(不図示)に接続されている。
【0035】
下型2には、
図2及び
図3に示すように、基板Wに搭載された電子部品及び樹脂材料Jを収容するキャビティ2Cが形成されている。具体的に下型2は、キャビティ2Cの底面を形成する単一の部材である底面部材21と、当該底面部材21を取り囲む側面部材22とを有している。この底面部材21の上面と側面部材22の内周面によってキャビティ2Cが形成される。本実施形態の底面部材21は平面視矩形状をなす平板であり、側面部材22は平面視矩枠状をなすものである。
【0036】
側面部材22は、底面部材21に対して相対的に上下移動可能に設けられている。具体的は、下型2のベースプレート23に対してコイルばね等の複数の弾性部材24によって支持されている(
図2参照)。
【0037】
そして、本実施形態の下型2は、特に
図3に示すように、底面部材21におけるキャビティ2Cの底面とは反対側の面(下面)に接触して設けられた調整部材25と、底面部材21との間で調整部材25を挟むように設けられた挟み部材26と、調整部材25を挟んだ状態で挟み部材26を底面部材21に締結する締結ボルト27とを有している。
【0038】
調整部材25は、型締め時におけるキャビティ2Cの底面の形状を直に調整するものであり、
図4に示すように、底面部材21の下面において複数箇所に互いに離間して設けられている。本実施形態の調整部材25は、例えば円板形状をなし、その中央部に締結ボルト27が貫通する貫通孔25Hが形成されている。複数の調整部材25はそれぞれ同一形状をなすものであり、例えばマトリックス状(格子状)に縦横等間隔に設けられている。調整部材25の材質としては、例えばステンレス鋼又は合金工具鋼等である。
【0039】
挟み部材26は、平面視において底面部材21と同一形状をなすものである。また、挟み部材26は、底面部材21よりも厚みが大きい平板形状をなしている。この挟み部材26には、締結ボルト27を取り付けるための取り付け孔26Hが形成されている。なお、底面部材21及び挟み部材26の材質としては、例えばステンレス鋼等である。
【0040】
締結ボルト27は、挟み部材26の取り付け孔26H及び調整部材25の貫通孔25Hを介して、底面部材21の下面に形成されたねじ穴211に螺合される。この締結ボルト27をねじ穴211に螺合させることで、底面部材21及び挟み部材26の間に調整部材25が挟持される。ここで、この締結ボルト27の締め込み量を調整することによって、各調整部材25の変形量が調整される。その結果、型締め時におけるキャビティ2Cの底面の形状が調整され、樹脂成形品Pの平坦度が調整される。このとき、底面部材21の厚みを挟み部材26の厚みよりも小さくしているので、挟み部材26よりも底面部材21が変形しやすく、キャビティ2Cの底面の形状が調整しやすくなる。
【0041】
また、本実施形態の下型2は、樹脂成形品Pの離型性を向上させるために離型フィルム28で覆われる。ここで、底面部材21の下面に調整部材25を設けたことに伴い、離型フィルム28をキャビティ2Cの内面に密着させるための吸引流路R1が側面部材22に形成されている。具体的には、側面部材22の内側面に吸引流路R1の開口(吸引口R1a)が形成されている。また、外部の吸引装置に接続される接続口は側面部材22の底面に形成されており、例えばベースプレート23に形成された吸引用の内部流路(不図示)に接続されている。なお、側面部材22は弾性部材24によって移動する部材のため、側面部材22の吸引流路R1とベースプレート23の内部流路とはシール部材(不図示)によってシールされている。
【0042】
また、側面部材22の内側面に形成された吸引口R1aから空気を吸引しやすくするために、側面部材22の内側面に対向する底面部材21の外側面には溝21Mが形成されている。この溝21Mは、底面部材21の外側面において全周に亘って形成されていても良いし、吸引口R1aを含む所定範囲に亘って形成されていても良い。このように底面部材21の外側面に溝21Mを形成することによって、吸引口R1aから空気を吸引しやすくできる。また、底面部材21と側面部材22の接触面積を減らすことができ、底面部材21に対する側面部材22のスライド移動を容易にすることができる。
【0043】
その他、側面部材22の上面には、離型フィルム28を側面部材22の上面に保持するための外側吸着溝221が形成されている。この外側吸着溝221は、側面部材22の上面において全周に亘って連続的に又は間欠的に形成されている。また、側面部材22の上面には、離型フィルム28に張力を加えるための内側吸着溝222が形成されている。この内側吸着溝222は、外側吸着溝221の内側に形成されており、側面部材22の上面において全周に亘って連続的に又は間欠的に形成されている。そして、側面部材22には、外側吸着溝221に接続される吸引流路R2が形成されており、内側吸着溝222に接続される吸引流路R3が形成されている。これら吸引流路R2、R3は、上記の吸引流路R1と同様に、例えばベースプレート23に形成された内部流路(不図示)に接続される。
【0044】
<樹脂成形装置100の動作>
この樹脂成形装置100における樹脂成形(樹脂封止)の動作について
図1、
図5〜
図7を参照して説明する。
【0045】
まず基板供給・収納モジュールAにおいて、基板供給部11から基板載置部13に封止前基板Wを送り出す。次に、所定の待機位置にある基板搬送機構14を移動させて、基板載置部13から封止前基板Wを受け取る(
図1参照)。そして、基板搬送機構14を樹脂成形モジュールBに移動させて、封止前基板Wを型開きされた上型3に保持する(
図5参照)。その後、基板搬送機構14を、所定の待機位置に戻す。
【0046】
一方、樹脂材料供給モジュールCにおいて、離型フィルム28を所定の形状にし、所定の待機位置にある移動テーブル15を移動させて、その上に離型フィルム28と枠部材(不図示)とを順次載置して樹脂材料収容部16とする。その後、樹脂材料収容部16を樹脂材料投入機構17に移動させる(
図1参照)。次に、樹脂材料投入機構17から樹脂材料収容部16の枠部材の内側に所定量の樹脂材料Jを投入する。その後、移動テーブル15を所定の待機位置に戻す。
【0047】
次に、所定の待機位置にある樹脂材料供給機構18を移動させて、移動テーブル15から樹脂材料Jを収容した樹脂材料収容部16を受け取る。そして、樹脂材料供給機構18を樹脂成形モジュールBに移動させて、樹脂材料収容部16の離型フィルム28と樹脂材料収容部16に収容されている樹脂材料Jとを型開きされた下型2のキャビティ2Cに供給する(
図5参照)。その後、樹脂材料供給機構18を、所定の待機位置に戻す。なお、離型フィルム28は、樹脂材料Jをキャビティ2Cに供給する前に密着させてもよい。
【0048】
ここで、下型2はヒータプレート461によって予め所定温度に加熱されており、樹脂材料Jは軟化又は溶融した状態である。
【0049】
上記の工程の後、樹脂成形モジュールBにおいて、駆動機構43によって可動盤41を上昇させて、上型保持部47のシール部材474と下型保持部46のシール部材464とを密着させることで密閉空間を形成する(
図6参照)。この状態で、図示しない排気機構によって密閉空間を真空状態とする。
【0050】
そして、駆動機構43によって可動盤41を更に上昇させて、側面部材22が上型3に押されて弾性部材24が圧縮変形するとともに、基板Wの電子部品が樹脂材料Jに浸漬するとともに基板Wの部品搭載面が樹脂材料Jにより被覆される。この状態で下型2と上型3とは所定の成形圧により型締めされる(
図6参照)。所定時間が経過した後、型締め機構により下型2を下降させて下型2と上型3とを型開きする(
図7参照)。なお、型締めの途中で、密閉空間を大気圧に戻しても良い。
【0051】
次に、基板供給・収納モジュールAの基板搬送機構14を移動させて、型開きされた上型3から封止済基板Wを受け取る。基板搬送機構14を基板載置部13に移動させて、基板載置部13に封止済基板Wを受け渡す(
図1参照)。基板載置部13から基板収納部12に封止済基板Wを収納する。このようにして、樹脂封止が完了する。
【0052】
<本実施形態の効果>
本実施形態の樹脂成形装置100によれば、キャビティ2Cの底面を形成する底面部材21の底面とは反対側の下面に接触して調整部材25を設けているので、キャビティ2Cの底面の形状を調整しやすくなり、樹脂成形品Pの厚みのばらつきを低減することができる。
【0053】
また、本実施形態では、調整部材25を複数箇所に設けているので、キャビティ2Cの底面の形状を複数箇所で調整できるようにすることができ、樹脂成形品Pの厚みのばらつきを一層低減することができる。
【0054】
さらに、本実施形態では、調整部材25の高さ寸法(厚み寸法)を異ならせることによってキャビティ2Cの底面の形状を調整することができ、その結果、樹脂成形品Pの厚みのばらつきを一層低減することができる。
【0055】
その上、調整部材25に形成された貫通孔25Hを貫通させて締結ボルト27を締結しているので、調整部材25の位置ずれを防ぐとともに、締結ボルト27の締め込みによって調整部材25の変形量を調整しやすくすることができる。
【0056】
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0057】
例えば、前記実施形態では、下型2を型締め方向において複数の部材に分割し、分割した部材(底面部材21及び挟み部材26)の間に調整部材25を設けた構成であったが、上型3も下型2と同様に構成しても良い。つまり、上型3を締め込み方向において複数の部材に分割し、分割した部材の間に調整部材を設けても良い。
【0058】
また、前記実施形態の他、底面部材21及び挟み部材26の間に挟んで締結ボルト27で締結することによって、当該締結ボルト27の締め込み量を調整するようにしても良い。また、調整部材25の材質、断面形状又は断面積を異ならせることによってキャビティ2Cの底面の形状を調整するようにしても良い。その他、複数の調整部材25の配置によってキャビティ2Cの底面の形状を調整するようにしても良い。例えば、複数の調整部材を底面部材の中央部に密に配置し、端部に疎に配置することが考えられる。
【0059】
さらに、前記実施形態では、1つの調整部材25に対して1つの締結ボルト27を設けているが、例えば長尺状をなす1つの調整部材25に複数の貫通孔25Hを形成し、当該複数の貫通孔25Hそれぞれに締結ボルト27を設けて、それら締結ボルト27の締め付け力を調整することによって1つの調整部材25において部分的に変形量を調整する構成としても良い。その他、調整部材25に貫通孔25Hを形成せずに、調整部材25の側方において締結ボルト27により締結することによって調整部材25の変形量を調整する構成としても良い。
【0060】
前記実施形態では、調整部材を底面部材と挟み部材で挟む構成であったが、調整部材を底面部材の下面に接触して固定する構造であれば、前記実施形態に限られない。
【0061】
その上、前記実施形態では、挟み部材26の下面がベースプレート23に接触して、調整部材25とベースプレート23との間のスペーサとしての機能を発揮するものであったが、挟み部材26の下面とベースプレート23との間にスペーサの役割を果たす別部材を設ける構成としても良い。
【0062】
前記実施形態の調整部材25に加えて、下型2のヒータプレート461と可動盤41との間に設けられる断熱部材462を用いてキャビティ2Cの底面の形状を調整しても良い。例えば、断熱部材462を複数の柱状部材とし、当該複数の柱状部材によって可動盤41の撓みを大まかに打ち消す粗動調整として用い、前記実施形態の調整部材25を微調整として用いることが考えられる。
【0063】
前記実施形態においては、基板供給・収納モジュールAと樹脂材料供給モジュールCとの間に、2個の樹脂成形モジュールBを接続した構成であるが、基板供給・収納モジュールAと樹脂材料供給モジュールCとを1つのモジュールにして、そのモジュールに樹脂成形モジュールBを接続した構成としても良い。また、樹脂成形装置は、前記実施形態のように各モジュールにモジュール化されていなくても良い。
【0064】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。