【実施例】
【0044】
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。なお、本実施例及び比較例で採用した評価法は以下の通りである。
【0045】
<未反応アミン及び各付加物>
ガスクロマトグラフィー(以下、GC)を用いて分析した。
カラム:Agilent製 DB−1(長さ30m、内径0.53mm、Film厚1.5μm)
カラム温度:100℃/15分→(5℃/分)→150℃→(10℃/分)→280℃/15分
【0046】
<アミノ化合物の同定>
ガスクロマトグラフ/質量スペクトル(以下、GC/MS)を用いて同定した。
カラム:Agilent製 DB−1MS(長さ30m、内径0.25mm、Film厚0.25μm)
カラム温度:100℃/15分→(5℃/分)→150℃→(10℃/分)→280℃/15分
イオン源温度:200℃
インターフェイス温度:250℃
【0047】
<外観評価>
エポキシ樹脂組成物を、23℃、50%RHの条件下で、鋼板に200μmの厚みで塗装した。硬化7日後の塗膜外観(光沢、透明性)を目視で評価し、べたつき(乾燥性)は指触により評価した。
◎:優秀
○:良好
△:やや不良
×:不良
【0048】
<速硬化性、硬化発熱温度>
エポキシ樹脂組成物50gを100mLのポリプロピレン製カップに入れ、約1分間混合した後、直ちに白金熱電対で硬化発熱−時間曲線を測定した。この曲線の最高発熱温度までの時間により、速硬化性を評価した。
【0049】
<硬化物の機械物性評価>
エポキシ樹脂組成物を、23℃、50%RHの条件下で、7日間硬化させた後、80℃で1時間硬化させ、各試験片を作製した。具体的には以下のとおりに試験片を作製した。
2枚のアルミ板の間にエポキシ樹脂組成物を流し込み、上記条件で硬化させて1枚の板を作製した。その後、切削機で試験片の形に加工した。
引張強度:JIS K7161に準拠した。
曲げ弾性率:JIS K7171に準拠した。
【0050】
<合成例1>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、メタキシリレンジアミン(三菱瓦斯化学株式会社製、以下「MXDA」と記す。)9.5g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)20.0gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)7.4gを10分かけて滴下した。滴下終了後、65℃まで昇温させて1時間保持した後室温まで冷却した。
(2)管状縦型水素化反応器(ガラス製、内径10mmφ)に、コバルト含有量15質量%である水素化触媒(三つ葉型、直径1.2mmφ、ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;HTC Co 2000)を7.0g充填し、水素気流下120℃で1時間保持した後、240℃まで昇温させて4時間以上保持し、還元、活性化させた。冷却後、攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、2−プロパノール14.8g、上記触媒及び(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を80℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温80℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Aを17.2g得た。
濃縮物Aの粘度は53mPa・s/25℃であった。分子内にアミノプロピル基を2つ有する2付加物(下記式(i)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物A全量に対し89質量%であった。分子内にアミノプロピル基を1つ有する1付加物(下記式(ii)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物A全量に対し5質量%であった。
各々のアミノ化合物のGC/MSの同定データを以下に示す。
1付加物;MS(SCI)[M+H]
+194
2付加物;MS(SCI)[M+H]
+251
【0051】
【化1】
【0052】
【化2】
【0053】
<合成例2>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、MXDA9.5g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)20.0gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)3.7gを5分かけて滴下した。滴下終了後25℃で1時間保持した。
(2)管状縦型水素化反応器(ガラス製、内径10mmφ)に、コバルト含有量15質量%である水素化触媒(三つ葉型、直径1.2mmφ、ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;HTC Co 2000)を5.3g充填し、水素気流下120℃で1時間保持した後、240℃まで昇温させて4時間以上保持し、還元、活性化させた。冷却後、攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、2−プロパノール8.6g、上記触媒及び(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を80℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温80℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Bを13.2g得た。
濃縮物Bの粘度は37mPa・s/25℃であった。分子内にアミノプロピル基を2つ有する2付加物(上記式(i)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物B全量に対し27質量%であった。分子内にアミノプロピル基を1つ有する1付加物(上記式(ii)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物B全量に対し50質量%であった。また、メタキシリレンジアミンを濃縮物B全量に対し18質量%含んでいた。
各々のアミノ化合物のGC/MSの同定データを以下に示す。
MXDA;MS(SCI)[M−H]
+135
1付加物;MS(SCI)[M+H]
+194
2付加物;MS(SCI)[M+H]
+251
【0054】
<合成例3>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、MXDA14.3g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)28.6gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)11.1gを10分かけて滴下した。滴下終了後、65℃まで昇温させて1時間保持した後室温まで冷却した。
(2)攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、スポンジニッケル触媒10.2g(ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;A−4000)、(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を60℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温60℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Cを25.4g得た。
【0055】
<合成例4>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、MXDA14.3g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)28.6gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)5.6gを5分かけて滴下した。滴下終了後25℃で1時間保持した。
(2)攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、スポンジニッケル触媒8.0g(ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;A−4000)、(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を60℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温60℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Dを19.9g得た。
【0056】
各合成例で得られた濃縮物をそれぞれ硬化剤として用いて、エポキシ樹脂組成物を作製した(各実施例及び各比較例)。
【0057】
<実施例1>
200mLのポリプロピレン製カップに、合成例1で得られた濃縮物AとビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(商品名「エピコート828」、エポキシ当量186、三菱化学株式会社製、以下「エポキシ樹脂(エピコート828)」と記す。)を表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の硬化塗膜の外観、速硬化性、最高発熱温度及び機械物性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0058】
<実施例2>
200mLのポリプロピレン製カップに、合成例2で得られた濃縮物Bとエポキシ樹脂(エピコート828)を表1に示す割合で配合した点以外は実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、実施例1と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0059】
<比較例1>
200mLのポリプロピレン製カップに、MXDAとエポキシ樹脂(エピコート828)を表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、実施例1と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0060】
<比較例2>
200mLのポリプロピレン製カップに、エポキシ樹脂硬化剤(MXDAと
アクリロニトリルの反応生成物、商品名「ガスカミン229(G−229)」、三菱瓦斯化学株式会社製)とエポキシ樹脂(エピコート828)を表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の硬化塗膜の外観、速硬化性、最高発熱温度を評価した。評価結果を表1に示す。
【0061】
<比較例3>
200mLのポリプロピレン製カップに、エポキシ樹脂硬化剤(MXDAと
スチレンの反応生成物、商品名「ガスカミン240(G−240)」、三菱瓦斯化学株式会社製)とエポキシ樹脂(エピコート828)を表1に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、比較例2と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
<合成例5>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学株式会社製、以下「1,3−BAC」と記す。)10.0g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)20.0gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)7.5gを10分かけて滴下した。滴下終了後、65℃まで昇温させて1時間保持した後室温まで冷却した。
(2)管状縦型水素化反応器(ガラス製、内径10mmφ)に、コバルト含有量15質量%である水素化触媒(三つ葉型、直径1.2mmφ、ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;HTC Co 2000)を7.0g充填し、水素気流下120℃で1時間保持した後、240℃まで昇温させて4時間以上保持し、還元、活性化させた。冷却後、攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、2−プロパノール14.8g、上記触媒及び(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を80℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温80℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Eを17.5g得た。
濃縮物Eの粘度は69mPa・s/25℃であった。分子内にアミノプロピル基を2つ有する2付加物(下記式(iii)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物E全量に対し89質量%であった。分子内にアミノプロピル基を1つ有する1付加物(下記式(iv)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物E全量に対し5質量%であった。
各々のアミノ化合物のGC/MSの同定データを以下に示す。
1付加物(立体異性体−1);MS(SCI)[M+H]
+200
1付加物(立体異性体−2);MS(SCI)[M+H]
+200
2付加物(立体異性体−1);MS(SCI)[M+H]
+257
2付加物(立体異性体−2);MS(SCI)[M+H]
+257
【0064】
【化3】
【0065】
【化4】
【0066】
<合成例6>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、1,3−BAC10.0g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)20.0gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)3.7gを5分かけて滴下した。滴下終了後25℃で1時間保持した。
(2)管状縦型水素化反応器(ガラス製、内径10mmφ)に、コバルト含有量15質量%である水素化触媒(三つ葉型、直径1.2mmφ、ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;HTC Co 2000)を5.7g充填し、水素気流下120℃で1時間保持した後、240℃まで昇温させて4時間以上保持し、還元、活性化させた。冷却後、攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、2−プロパノール8.6g、上記触媒及び(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を80℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温80℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Fを13.7g得た。
濃縮物Fの粘度は39mPa・s/25℃であった。分子内にアミノプロピル基を2つ有する2付加物(上記式(iii)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物F全量に対し27質量%であった。分子内にアミノプロピル基を1つ有する1付加物(上記式(iv)に示すアミノ化合物)の含有量は濃縮物F全量に対し49質量%であった。また、1,3−BACを濃縮物F全量に対し19質量%含んでいた。
各々のアミノ化合物のGC/MSの同定データを以下に示す。
1,3−BAC(立体異性体−1);MS(SCI)[M+H]
+143
1,3−BAC(立体異性体−2);MS(SCI)[M+H]
+143
1付加物(立体異性体−1);MS(SCI)[M+H]
+200
1付加物(立体異性体−2);MS(SCI)[M+H]
+200
2付加物(立体異性体−1);MS(SCI)[M+H]
+257
2付加物(立体異性体−2);MS(SCI)[M+H]
+257
【0067】
<合成例7>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、1,3−BAC14.9g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)29.8gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)11.1gを10分かけて滴下した。滴下終了後、65℃まで昇温させて1時間保持した後室温まで冷却した。
(2)攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、スポンジニッケル触媒10.4g(ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;A−4000)、(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を60℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温60℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Gを26.0g得た。
【0068】
<合成例8>
(1)攪拌装置、温度計、アルゴン導入管、滴下漏斗及び冷却管を備えた内容積100mLの丸底フラスコに、1,3−BAC14.9g、2−プロパノール(和光純薬工業株式会社製)29.8gを仕込み、アルゴン気流下、十分に攪拌した後、アクリロニトリル(Aldrich製)5.6gを5分かけて滴下した。滴下終了後25℃で1時間保持した。
(2)攪拌機及びヒーターを備えたオートクレーブ(容量150mL、材質:SUS316L)に、スポンジニッケル触媒8.2g(ジョンソン・マッセイ・ジャパン製;A−4000)、(1)の反応液を全量仕込み、気相部を水素置換した。水素で3.5MPaGに加圧後、攪拌しながら昇温を開始し、20分間で液温を60℃にした後、圧力を8.0MPaGに調整した。その後、液温60℃の条件下、圧力を8.0MPaGに保つように水素供給を随時行いながら反応を3時間継続させた。反応液を真空下で完全に濃縮し、濃縮物Hを20.5g得た。
【0069】
各合成例で得られた濃縮物をそれぞれ硬化剤として用いて、エポキシ樹脂組成物を作製した(各実施例及び各比較例)。
【0070】
<実施例3>
200mLのポリプロピレン製カップに、合成例5で得られた濃縮物Eとエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られたエポキシ樹脂組成物の硬化塗膜の外観、速硬化性、最高発熱温度及び機械物性を評価した。評価結果を表2に示す。
【0071】
<実施例4>
200mLのポリプロピレン製カップに、合成例6で得られた濃縮物Fとエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合した点以外は実施例3と同様にして、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、実施例3と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0072】
<比較例4>
200mLのポリプロピレン製カップに、1,3−BACとエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして実施例3と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0073】
<比較例5>
200mLのポリプロピレン製カップに、イソホロンジアミン(IPDA)とエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして実施例3と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0074】
<比較例6>
200mLのポリプロピレン製カップに、ジエチレントリアミン(DETA;和光純薬工業株式会社製)とエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、実施例3と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0075】
<比較例7>
200mLのポリプロピレン製カップに、トリエチレンテトラミン(TETA;東京化成工業株式会社製)とエポキシ樹脂(エピコート828)を表2に示す割合で配合し、エポキシ樹脂組成物を調製した。そして、実施例3と同様にして、性能評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】
以上より、各実施例のエポキシ樹脂硬化剤を用いることで、硬化時の発熱温度が抑制でき、かつ硬化速度が速いことが少なくとも確認された。さらには、これによって得られる硬化物の物性も優れていることが確認された。
【0078】
本出願は、2015年3月31日出願の日本国特許出願(特願2015−073533号及び特願2015−073541号)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。