特許第6886716号(P6886716)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6886716
(24)【登録日】2021年5月19日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20210603BHJP
【FI】
   A63F7/02 315A
   A63F7/02 326Z
   A63F7/02 317
【請求項の数】1
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2018-204661(P2018-204661)
(22)【出願日】2018年10月31日
(65)【公開番号】特開2020-69051(P2020-69051A)
(43)【公開日】2020年5月7日
【審査請求日】2019年12月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】馬場 俊宏
【審査官】 弓指 洋平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−268891(JP,A)
【文献】 特開2013−172987(JP,A)
【文献】 特開2017−217083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤を備え、当該遊技盤には、抽選手段による抽選によって第1当選結果が得られたときに開放される第1入賞口と前記抽選手段による抽選によって第2当選結果が得られたときに開放される第2入賞口とが配置されており、前記第1入賞口が開放される第1遊技と前記第2入賞口が開放される第2遊技では異なる発射強度で遊技球を発射させることが推奨される遊技機において、
前記抽選手段による抽選の結果を導出する変動ゲームの変動パターンを記憶する記憶手段と、
前記変動ゲームの実行を制御する制御手段と、
報知の実行を制御する報知制御手段と、
前記第1入賞口の開放を制御する開放制御手段と、を備え、
前記第2遊技の終了後、最初の変動ゲームにおいて前記第1当選結果が導出される状況では、前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間が、最初の変動ゲームとは異なる変動ゲームで前記第1当選結果が導出される状況に比して長くなり、
前記第2遊技の終了後には前記発射強度の変更を推奨する推奨報知が実行され、
前記推奨報知は、前記最初の変動ゲームの変動パターンの種類に関係なく同一態様で実行され
前記変動ゲームには、第1特別図柄を変動させる第1特別図柄変動ゲームと、第2特別図柄を変動させる第2特別図柄変動ゲームと、があり、
前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合と前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合のそれぞれで開放され、
前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間は、前記最初の変動ゲームが、前記第1特別図柄変動ゲーム又は前記第2特別図柄変動ゲームの何れの場合でも長くなり、
前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には第1回数開放され、前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には前記第1回数に比して多い第2回数開放されることを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種であるパチンコ遊技機には、「デジパチ」と称されるパチンコ遊技機や「羽根もの(又はヒコーキタイプ)」と称されるパチンコ遊技機がある。これらのパチンコ遊技機は、予め定めた付与条件が成立することによって大入賞口(可変入賞球装置)を開放させ、遊技者に特別遊技を付与し、遊技者に賞球獲得のチャンスを与えている。ところで、これらのパチンコ遊技機では、通常、大入賞口を1つしか設けていない。そこで、近年では、大入賞口を複数設けたパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−124949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の大入賞口を備えたパチンコ遊技機では、一方の大入賞口を開放させる当り遊技の終了後、他方の大入賞口を開放させる当り遊技が生起される場合もある。このため、特別遊技によって得られる恩恵を遊技者が得られるためには改善の余地が残されている。
【0005】
この発明は、当りの恩恵を遊技者が得られることにより、興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、遊技盤を備え、当該遊技盤には、抽選手段による抽選によって第1当選結果が得られたときに開放される第1入賞口と前記抽選手段による抽選によって第2当選結果が得られたときに開放される第2入賞口とが配置されており、前記第1入賞口が開放される第1遊技と前記第2入賞口が開放される第2遊技では異なる発射強度で遊技球を発射させることが推奨される遊技機において、前記抽選手段による抽選の結果を導出する変動ゲームの変動パターンを記憶する記憶手段と、前記変動ゲームの実行を制御する制御手段と、報知の実行を制御する報知制御手段と、前記第1入賞口の開放を制御する開放制御手段と、を備え、前記第2遊技の終了後、最初の変動ゲームにおいて前記第1当選結果が導出される状況では、前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間が、最初の変動ゲームとは異なる変動ゲームで前記第1当選結果が導出される状況に比して長くなり、前記第2遊技の終了後には前記発射強度の変更を推奨する推奨報知が実行され、前記推奨報知は、前記最初の変動ゲームの変動パターンの種類に関係なく同一態様で実行され、前記変動ゲームには、第1特別図柄を変動させる第1特別図柄変動ゲームと、第2特別図柄を変動させる第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合と前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合のそれぞれで開放され、前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間は、前記最初の変動ゲームが、前記第1特別図柄変動ゲーム又は前記第2特別図柄変動ゲームの何れの場合でも長くなり、前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には第1回数開放され、前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には前記第1回数に比して多い第2回数開放されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】パチンコ遊技機の正面図。
図2】入球装置の正面図。
図3】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図。
図4】パチンコ遊技機の仕様を説明する説明図。
図5】(a),(b)は変動パターンテーブルを説明する説明図。
図6】パチンコ遊技機の動作を示すタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、パチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1図6にしたがって説明する。なお、以下に示す「上」「下」「左」「右」「前」「後」は、パチンコ遊技機10の機表側(図1の状態)を遊技者側から見た場合の「上」「下」「左」「右」「前」「後」を示し、「前」は遊技者の手前側を、「後」は奥方側をそれぞれ示す。
【0016】
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材(遊技盤13、前枠14、上球皿15、下球皿18など)をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13(遊技領域13a)を機前面側から透視(視認)可能とし、かつ保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく発光演出を行う装飾ランプ16が配設されている。また、上球皿15の内部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が配設されている。また、パチンコ遊技機10の前面側には下球皿18と、遊技盤13へ遊技球を発射させるときに遊技者によって操作される発射ハンドル19が配設されている。
【0017】
遊技盤13の盤面には、外レール部材20、内レール部材21、及びコーナー飾り部材22が配設されており、これらの部材によって正面視ほぼ円形状の遊技領域13aが画成されている。発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球は、外レール部材20と内レール部材21との間に位置する打出通路23を通過し、遊技領域13aに到達する。遊技領域13aに到達した遊技球は、遊技盤13の盤面に画成された遊技領域13aを流下する。
【0018】
遊技盤13の遊技領域13aの中央には、第1入賞口としての第1大入賞口25が配設されている。第1大入賞口25は、図3に示すアクチュエータSL1の作動により開閉動作を行う開閉部材としての左右一対の開閉羽根26を有する。アクチュエータSL1は、ソレノイド又はモータである。第1大入賞口25は、開閉羽根26の開閉動作によって開放及び閉鎖されるようになっており、開放されると遊技球が入球(入賞)可能な状態になるとともに閉鎖されると遊技球が入球(入賞)不能な状態になる。第1大入賞口25は、常には閉鎖されており、特定の遊技が発生すると開放される。図2には、閉状態の開閉羽根26を二点鎖線で示し、開状態の開閉羽根26を実線で示す。開閉羽根26の開動作は、閉状態から開状態を取り得る動作であり、閉動作は開状態から閉状態を取り得る動作である。開閉羽根26は、閉状態→開状態→閉状態を取り得るように動作すると、1回の開閉動作を行ったことになる。
【0019】
また、遊技領域13aにおいて第1大入賞口25の下方には、左始動口27と中始動口28の2つ(複数)の始動口が横並びで配設されている。左始動口27の奥方には、図3に示す左始動口スイッチ(センサ)SW1が設けられている。左始動口スイッチSW1は、左始動口27へ入球(入賞)した遊技球を検知する。また、中始動口28の奥方には、図3に示す中始動口スイッチ(センサ)SW2が設けられている。中始動口スイッチSW2は、中始動口28へ入球(入賞)した遊技球を検知する。この実施形態のパチンコ遊技機10では、左始動口27へ遊技球が入球した場合と中始動口28に遊技球が入球した場合のそれぞれにおいて、1球の入球に対して所定個数(例えば7球)の遊技球が賞球として払い出される。
【0020】
また、遊技領域13aにおいて第1大入賞口25の右下方には、第2大入賞口としての第2大入賞口29が配設されている。第2大入賞口29は、図3に示すアクチュエータSL2の作動により開閉動作を行う開閉部材としての大入賞口扉29Aを有する。アクチュエータSL2は、ソレノイド又はモータである。第2大入賞口29は、大入賞口扉29Aの開閉動作によって開放及び閉鎖されるようになっており、開放されると遊技球が入球(入賞)可能な状態になるとともに閉鎖されると遊技球が入球(入賞)不能な状態になる。第2大入賞口29は、常には閉鎖されており、特定の遊技が発生すると開放される。大入賞口扉29Aの開動作は、閉状態から開状態を取り得る動作であり、閉動作は開状態から閉状態を取り得る動作である。大入賞口扉29Aは、閉状態→開状態→閉状態を取り得るように動作すると、1回の開閉動作を行ったことになる。第2大入賞口29の奥方には、図3に示すカウントスイッチ(センサ)SW3が設けられている。カウントスイッチSW3は、第2大入賞口29へ入球(入賞)した遊技球を検知する。この実施形態のパチンコ遊技機10では、第2大入賞口29へ遊技球が入球した場合、1球の入球に対して所定個数(例えば12球)の遊技球が賞球として払い出される。
【0021】
ここで、図2を用いて第1大入賞口25の構成を詳しく説明する。
第1大入賞口25は、当該第1大入賞口25を遊技盤13に取り付けるための取付基板30を備えている。取付基板30には、第1大入賞口25の入賞空間Sを形成する筐体31が取着されている。筐体31には、上球受板32、中球受板33及び下球受板34が設けられている。
【0022】
上球受板32の左右両側には、左右一対の開閉羽根26が取り付けられている。開閉羽根26は、図3に示すアクチュエータSL1の作動により開閉動作を行う。上球受板32には、第1大入賞口25に流入した遊技球(図2に[B]の符号を付す)を検知する左カウントスイッチSW4と右カウントスイッチSW5が設けられている。左カウントスイッチSW4又は右カウントスイッチSW5で遊技球が検知されると、第1大入賞口25に流入した遊技球の個数がカウント(計数)されるとともに、1球の遊技球の流入に対して所定個数(本実施形態では4球)の遊技球が賞球として払い出される。また、上球受板32の上方には、各種の表示演出を行う表示装置35が設けられている。表示装置35は、例えば、ドット式の表示装置である。
【0023】
中球受板33は、左カウントスイッチSW4又は右カウントスイッチSW5を通過し、その通過時に検知されて落下した検知後の遊技球を受け入れ、当該遊技球を第1大入賞口25の後方に向かって案内する。下球受板34は、中球受板33で案内された遊技球を受け入れ、当該遊技球を第1大入賞口25の前方に向かって案内する。下球受板34の前方には、特別入賞口(特定領域)36と普通入賞口(普通領域)37が設けられている。特別入賞口36は、普通入賞口37の中央に配置され、入球(入賞)した遊技球を第1大入賞口25の後方に案内し得るように通路状をなす案内部材38に設けられている。案内部材38の奥方には、図3に示す特別入賞口スイッチSW6が設けられている。特別入賞口スイッチSW6は、特別入賞口36へ入球した遊技球を検知する。
【0024】
また、第1大入賞口25の入賞空間Sには、第1大入賞口25に流入した遊技球を特別入賞口36へ入球させ易い経路と入球させ難い経路に振分ける振分装置39が設けられている。振分装置39は、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により所定の動作を行う可動部材である。下球受板34には、特別入賞口36(案内部材38)と振分装置39との間に、当該振分装置39によって振分けられた遊技球を特別入賞口36に誘導する誘導通路40が配設されている。誘導通路40は、特別入賞口36に対して直線的に配置され、受け入れた遊技球を特別入賞口36に誘導するようになっている。この実施形態のパチンコ遊技機10では、誘導通路40を通過する経路が特別入賞口36に入球させ易い経路となり、誘導通路40を通過しない経路が特別入賞口36に入球させ難い経路となる。
【0025】
図1の説明に戻り、遊技盤13の遊技領域13aにおいて第1大入賞口25の左右両側には、所定の報知演出を行う報知装置41,42が配設されている。また、遊技盤13には、図3に示す、特図表示装置43及び保留表示装置44が配設されている。特図表示装置43及び保留表示装置44は、パチンコ遊技機10を正面視した場合に遊技者が視認可能な遊技盤13の部位に位置している。例えば、これらの表示装置は、遊技盤13の遊技領域13aに配設されている飾り部材や、遊技盤13のコーナー飾り部材22などに配設されている。
【0026】
特図表示装置43には、特別図柄を用いた変動ゲームが表示され、当該特別図柄の変動ゲームにおいて当り抽選の抽選結果に応じた特別図柄が導出される。この実施形態のパチンコ遊技機10は、第1特別図柄と第2特別図柄の2種類の特別図柄を備えている。特図表示装置43には、第1特別図柄の変動ゲーム(第1特別図柄変動ゲーム)と第2特別図柄の変動ゲーム(第2特別図柄変動ゲーム)が表示される。この実施形態のパチンコ遊技機10では、左始動口27に遊技球が入球し、検知された場合は、第1特別図柄の変動ゲームの始動条件が成立する。一方、中始動口28に遊技球が入球し、検知された場合は、第2特別図柄の変動ゲームの始動条件が成立する。この実施形態における特図表示装置43は、第1特別図柄の変動ゲームを表示する第1ゲーム表示部と第2特別図柄の変動ゲームを表示する第2ゲーム表示部を別々に備えている。このため、第1特別図柄の変動ゲームと第2特別図柄の変動ゲームは、別々のゲーム表示部で別々に表示可能である。
【0027】
保留表示装置44は実行が保留されている特別図柄の変動ゲームの数(始動保留数)を表示する表示装置である。この実施形態における保留表示装置44は、第1特別図柄の変動ゲームの始動保留数を表示する第1保留表示部と第2特別図柄の変動ゲームの始動保留数を表示する第2保留表示部を別々に備えている。このため、第1特別図柄の始動保留数と第2特別図柄の始動保留数は、別々の保留表示部で別々に表示可能である。
【0028】
上記のように説明した盤面構成を有するこの実施形態のパチンコ遊技機10において、遊技者は、発射ハンドル19の発射強度の強弱を調整することで、左方の領域及び右方の領域に遊技球を打ち分けることができる。具体的には、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右方の領域に流下案内され易い。右打ちは、遊技球を右方の領域へ到達させるために勢いよく発射させる必要があることから、発射強度を最大強度若しくは最大強度よりも若干弱い強度で調整して行う。一方、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左方の領域に流下案内され易い。左打ちは、右打ちのときほど遊技球を勢いよく発射させる必要がないので、発射させた遊技球が右方の領域へ到達しない程度の強度に調整して行う。
【0029】
また、遊技盤13の遊技領域13aには、遊技釘や風車などの遊技部品が配設されており、これらの遊技部品によって遊技球が流下案内される経路が形成されている。そして、遊技領域13aに発射された遊技球は遊技部品によって形成された経路で流下案内され、当該経路上に配設された入賞口へ入球する可能性がある。この実施形態のパチンコ遊技機10では、左打ちを行ったときに左始動口27、中始動口28、又は第1大入賞口25へ遊技球を入球させることが可能である。また、この実施形態のパチンコ遊技機10では、右打ちを行ったときに第1大入賞口25又は第2大入賞口29へ遊技球を入球させることが可能である。
【0030】
このため、この実施形態のパチンコ遊技機10では、左始動口27と中始動口28へ遊技球を入球させる発射強度として遊技球を左方の領域へ到達させる発射強度が推奨されている。また、この実施形態のパチンコ遊技機10では、第2大入賞口29へ遊技球を入球させる発射強度として遊技球を右方の領域へ到達させる発射強度が推奨されている。なお、第1大入賞口25については左右の開閉羽根26の何れの側からも入球可能である。しかし、右の開閉羽根26の側から遊技球を入球させる場合は、左の開閉羽根26の側から遊技球を入球させる場合に比して遊技球を右方の領域へ到達させる必要があり、発射強度を強める必要がある。発射強度を強くする場合、当該発射強度で発射された遊技球の勢いは強くなることから、開閉羽根26を備えた第1大入賞口25では大入賞口扉29Aを備えた第2大入賞口29に比して遊技球を入球させ難い。つまり、第1大入賞口25の右側は、遊技球を開閉羽根26へ到達させるまでの距離が第1大入賞口25の左側に比して長くなることから強度調整の難易度は高く、また遊技球の勢いも強いことから開閉羽根26に到達しても当該開閉羽根26と衝突した遊技球の跳ね返りが大きく、結果的に入球しない可能性が高い。このことから、この実施形態のパチンコ遊技機10では、第1大入賞口25へ遊技球を入球させる発射強度として遊技球を左方の領域へ到達させる発射強度が推奨されている。
【0031】
この実施形態において「左方の領域」とは、遊技盤13を正面視したときに遊技領域13aを左右に二等分する中心線Zよりも左側に位置する領域である。また、この実施形態において「右方の領域」とは、遊技盤13を正面視したときに前記中心線Zよりも右側に位置する領域である。パチンコ遊技機10において発射ハンドル19の操作によって発射された遊技球は、遊技盤13を正面視したときの左側に位置する打出通路23で案内され、その打出通路23の最下流に位置する逆戻り防止弁45を通過して遊技領域13aに到達される。このため、「左方の領域」とは打出通路23寄りの領域でもあり、その逆に「右方の領域」とは打出通路23から離れた領域でもある。そして、左方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域13aに位置する第1大入賞口25の左側をとおり、遊技領域13aの最下方に位置するアウト口46へ向かう。また、右方の領域を流下案内される遊技球は、遊技領域13aに位置する第1大入賞口25の右側をとおり、前記アウト口46へ向かう。
【0032】
上記のように構成されたこの実施形態のパチンコ遊技機10では、予め定めた始動条件の成立を契機に、機内部(主制御基板50)で当りか否かの抽選(当り抽選)を行い、当該抽選結果に応じて第1大入賞口25又は第2大入賞口29を開放させる遊技を発生(生起)させる。始動条件には、左始動口27へ入球した遊技球が左始動口スイッチSW1で検知されることと、中始動口28へ入球した遊技球が中始動口スイッチSW2で検知されることを含む。
【0033】
また、この実施形態のパチンコ遊技機10における当り抽選の抽選結果には、第1大入賞口25を開放させる第1当り遊技に当選したことと、第2大入賞口29を開放させる第2当り遊技に当選したことと、何れの当り遊技にも当選しなかったこと(所謂、はずれ)を含む。そして、当り抽選の抽選結果は、左始動口27へ遊技球が入球したことによって始動条件が成立しているときには特図表示装置43において第1特別図柄の変動ゲームを表示する第1ゲーム表示部に第1特別図柄を用いて表示される。また、当り抽選の抽選結果は、中始動口28へ遊技球が入球したことによって始動条件が成立しているときには特図表示装置43において第2特別図柄の変動ゲームを表示する第2ゲーム表示部に第2特別図柄を用いて表示される。なお、第1特別図柄と第2特別図柄のそれぞれには、第1大入賞口25を開放させる第1当り遊技に当選したことを示す特別図柄と、第2大入賞口29を開放させる第2当り遊技に当選したことを示す特別図柄と、何れの当り遊技にも当選しなかったことを示す特別図柄を含む。そして、各特別図柄の変動ゲームにおいては当り抽選の抽選結果に対応する特別図柄が導出される。第1当り遊技と第2当り遊技のそれぞれでは、第1大入賞口25又は第2大入賞口29が予め定めた開放態様で開放して遊技球が流入可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得られる。
【0034】
ここで、第1当り遊技と第2当り遊技について詳しく説明する。
第1当り遊技は、第1大入賞口25を開放させる第1遊技としての当り遊技である。第1当り遊技では、最初に第1大入賞口25を所定の開放回数、開放させるラウンド遊技が開始される。この実施形態における所定の開放回数は、1回又は2回である。具体的に言えば、左始動口27へ遊技球が入球したことによって始動条件が成立し、そのときの当り抽選に当選した場合は最初のラウンド遊技で第1大入賞口25が1回開放される第1当り遊技が開始される。一方、中始動口28へ遊技球が入球したことによって始動条件が成立し、そのときの当り抽選に当選した場合は最初のラウンド遊技で第1大入賞口25が2回開放される第1当り遊技が開始される。これらの第1当り遊技では、最初のラウンド遊技において第1大入賞口25へ入球した遊技球が特別入賞口36へ1球でも入球すれば、最初のラウンド遊技の終了後、さらに所定のラウンド回数のラウンド遊技が継続して実行される。この実施形態における所定のラウンド回数は、4回又は9回である。つまり、この実施形態のパチンコ遊技機10は、ラウンド回数が5回の第1当り遊技と、ラウンド回数が10回の第1当り遊技とを有し、何れの第1当り遊技が生起されるかは後述する当り種別の抽選によって決定される。
【0035】
第2当り遊技は、第2大入賞口29を開放させる第2遊技としての当り遊技である。第2当り遊技では、所定のラウンド回数のラウンド遊技が継続して実行される。この実施形態における所定のラウンド回数は、10回である。つまり、この実施形態のパチンコ遊技機は、ラウンド遊技が10回の第2当り遊技を有する。なお、第2当り遊技における第2大入賞口29は、各ラウンド遊技において各1回、開放する。
【0036】
第1当り遊技と第2当り遊技は、ラウンド遊技の継続態様が相違する。具体的に言えば、第1当り遊技の継続態様は、最初のラウンド遊技において特別入賞口36へ遊技球が入球する継続条件が成立した場合に2回目以降のラウンド遊技が実行される態様である。なお、第1当り遊技は、最初のラウンド遊技において継続条件が成立しなかった場合は2回目のラウンド遊技が継続して実行されず、1回のラウンド遊技で終了する。一方、第2当り遊技の継続態様は、第1当り遊技のような継続条件がなく、10回のラウンド遊技が実行される態様である。第2当り遊技は、当該第2当り遊技に定められた最大回数(10回)のラウンド遊技が必ず生じ得ることから、前述した継続条件が成立しないと最大回数(5回又は10回)のラウンド遊技が生じ得ない第1当り遊技に比して有利な当り遊技である。
【0037】
なお、第1当り遊技と第2当り遊技は、これらの当り遊技を構成するラウンド遊技の終了条件が相違する。第1当り遊技の1回目のラウンド遊技は、所定の開放回数(1回又は2回)、第1大入賞口25が開放すると終了条件が成立する。また、第1当り遊技の2回目以降のラウンド遊技は、所定の開放回数(18回)、第1大入賞口25が開放するか、又は規定上限個数(8球)の遊技球が第1大入賞口25へ入球することによって終了条件が成立する。一方、第2当り遊技の各ラウンド遊技は、第2大入賞口29の開放時間が規定時間(25秒)に達するか、又は規定上限個数(8球)の遊技球が入球することによって終了条件が成立する。
【0038】
次に、図3にしたがってこの実施形態のパチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
パチンコ遊技機10は、主制御部としての主制御基板50を有する。主制御基板50は、パチンコ遊技機10の遊技などに関する処理を実行するとともに、該処理の結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を送信する。また、パチンコ遊技機10は、副制御部としての副制御基板51を有する。副制御基板51は、主制御基板50からの制御信号(演出の実行に関わる信号)を受信し、その制御信号をもとに各種演出の実行を制御する。また、パチンコ遊技機10は、払出制御基板52を有する。払出制御基板52は、主制御基板50からの制御信号(賞球の払出しを指示する信号)を受信し、その制御信号をもとに払出装置53を動作させて所定個数の遊技球を払い出させる制御を行う。
【0039】
副制御基板51が制御する演出には、装飾ランプ16の発光演出と、スピーカ17の音声演出と、第1大入賞口25が備える表示装置35の表示演出とを含む。なお、パチンコ遊技機10は、副制御基板51として、例えば前述した発光演出、音声演出及び表示演出などの複数の演出のそれぞれを専門的に制御する各別の制御基板を備えていてもよいし、あるいはこれらの演出を任意に組み合わせ、その組み合わせた演出を専門的に制御する各別の制御基板を備えていてもよい。なお、副制御基板51と払出制御基板52は、図示しないが、制御動作を所定の手順で実行することができるCPUと、当該CPUの制御プログラムなどを格納するROMと、必要なデータの書き込み及び読み出しができるRAMと、をそれぞれ有する。
【0040】
以下、主制御基板50の構成について詳しく説明する。
主制御基板50は、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU50aと、主制御用CPU50aの制御プログラムなどを格納する主制御用ROM50bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM50cと、を有する。また、主制御基板50は、乱数生成回路50dを有する。
【0041】
主制御用CPU50aは、左始動口スイッチSW1、中始動口スイッチSW2、カウントスイッチSW3、左カウントスイッチSW4、右カウントスイッチSW5、特別入賞口スイッチSW6の各検知信号を受信する。また、主制御用CPU50aは、各種表示装置(特図表示装置43、保留表示装置44、報知装置41,42など)に所望の情報を表示又は報知させる。また、主制御用CPU50aは、アクチュエータSL1の作動により開閉羽根26を動作させるとともに、アクチュエータSL2の作動により大入賞口扉29Aを動作させ、さらに振分装置39を動作させる。
【0042】
また、主制御用CPU50aは、報知装置41,42に報知を行わせる制御を行う。この実施形態における報知装置41,42による報知には、左打ちを推奨する報知と右打ちを推奨する報知とがある。この実施形態の報知装置41,42は、発光体を内蔵した装置であり、所定時間の間、発光体を点滅(点灯と消灯の繰り返し)させることによって報知を行う。つまり、左打ちを推奨する報知は報知装置41を点滅させる一方で報知装置42を消灯させて行い、右打ちを推奨する報知は報知装置42を点滅させる一方で報知装置41を消灯させて行う。これらの報知の制御については後に詳しく説明する。
【0043】
主制御用ROM50bに格納されている情報には、遊技に関する処理を実行するためのメイン制御プログラム、特別図柄の変動パターン(メイン変動パターン)を特定する情報や、各種の判定値などがある。特別図柄のメイン変動パターンは、特別図柄が変動を開始してから特別図柄が確定停止表示される迄の間の変動時間(演出時間)を特定可能である。メイン変動パターンは、当り用のメイン変動パターンと、はずれ用のメイン変動パターンとに分類可能である。当り用のメイン変動パターンに基づく当り変動は、当り抽選に当選した場合に行われる演出であって、特別図柄の変動ゲームにおいては最終的に当り図柄が導出される。はずれ用のメイン変動パターンに基づくはずれ変動は、当り抽選に当選しなかった場合に行われる演出であって、特別図柄の変動ゲームにおいては最終的にはずれ図柄が導出される。また、各種の判定値には、当り抽選に用いる当り判定値などを含む。また、主制御用RAM50cには、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ、始動保留数など)が記憶される。
【0044】
主制御用CPU50aは、各種のソフトウェア乱数の値を所定の制御周期(割込み周期)毎に更新し、主制御用RAM50cに記憶させる乱数更新処理(ソフトウェア乱数生成処理)を実行する。ソフトウェア乱数には、特別図柄の当り図柄を決定するときに用いる当り図柄乱数などを含む。乱数生成回路50dは、マイクロプロセッサに搭載された図示しないクロック回路から供給される内部システムクロック(例えば10MHz)の1周期毎に値を1更新することにより、ハードウェア乱数を生成する。ハードウェア乱数は、特別図柄の当り抽選に用いる当り乱数などがある。
【0045】
次に、図4にしたがって当り抽選の仕様、各当り遊技の仕様など、この実施形態のパチンコ遊技機10のスペックを説明する。なお、以下に説明するスペックの内容は、第1特別図柄と第2特別図柄とで共通した内容である。
【0046】
当り乱数([0]〜[65536])を用いた当り抽選で得られる抽選結果には、大当りと、小当りと、はずれと、がある。この実施形態において当り抽選で得られる大当りの抽選結果は、第2大入賞口29を開放させる第2当り遊技に当選したことを示す結果であり、第2当選結果に相当する。この実施形態において大当りに当選する確率は、[205/65536]である。また、この実施形態において当り抽選で得られる小当りの抽選結果は、第1大入賞口25を開放させる第1当り遊技に当選したことを示す結果であり、第1当選結果に相当する。この実施形態において小当りに当選する確率は、[65000/65536]である。また、この実施形態において当り抽選で得られるはずれの抽選結果は、第1当り遊技及び第2当り遊技の何れの当り遊技にも当選していないことを示す結果であり、その確率は[331/65536]である。
【0047】
第1当り遊技における最初のラウンド遊技は、図4の図中に示す小当り遊技に相当する。小当り遊技には、第1大入賞口25の開放回数として1回と2回が定められている。第1大入賞口25が1回開放する小当り遊技は、左始動口27の始動条件を得て小当りに当選した場合に生起される。第1大入賞口25が2回開放する小当り遊技は、中始動口28の始動条件を得て小当りに当選した場合に生起される。
【0048】
第1大入賞口25を1回開放させる場合の開放パターンには、開放時間を第1時間[280ms]に定めた1回短開放パターンと、第1時間に比して開放時間が長い第2時間[660ms]に定めた1回長開放パターンと、がある。また、第1大入賞口25を2回開放させる場合の開放パターンには、1回の開放時間を第3時間[320ms]に定めた2回短開放パターンと、第3時間に比して1回の開放時間が長い第4時間[480ms]に定めた2回長開放パターンと、がある。
【0049】
また、第1当り遊技には、第1大入賞口25の連続作動回数として5回と10回が定められている。第1大入賞口25の連続作動回数は、小当り遊技において特別入賞口36へ遊技球が入球した場合に第1当り遊技が継続する最大のラウンド回数を示す。連続作動回数は、小当り遊技である1回目のラウンド遊技を含む回数である。第1大入賞口25の連続作動回数は、当り抽選とは別の当り種別の抽選によって決定される。当り種別の抽選には、当り図柄乱数([0]〜[254])を用いる。当り図柄乱数は、第1特別図柄の抽選に用いる乱数と第2特別図柄の抽選に用いる乱数とがある。そして、当り種別の抽選で得られる抽選結果には、連続作動回数[5回]と、連続作動回数[10回]と、がある。この実施形態において連続作動回数[5回]に当選する確率は、[76/254]である。また、この実施形態において連続作動回数[10回]に当選する確率は、[178/254]である。
【0050】
なお、この実施形態のパチンコ遊技機10では、当り種別の抽選において連続作動回数とともに小当り遊技における第1大入賞口25の開放パターンが決定される。つまり、第1特別図柄の抽選において連続作動回数[5回]に当選する場合は、さらに1回短開放パターン又は1回長開放パターンの何れかがセットで決定されるように当り図柄乱数の値が振り分けられている。また、第1特別図柄の抽選において連続作動回数[10回]に当選する場合は、さらに1回短開放パターン又は1回長開放パターンの何れかがセットで決定されるように当り図柄乱数の値が振り分けられている。また、第2特別図柄の抽選において連続作動回数[5回]に当選する場合は、さらに2回短開放パターン又は2回長開放パターンの何れかがセットで決定されるように当り図柄乱数の値が振り分けられている。また、第2特別図柄の抽選において連続作動回数[10回]に当選する場合は、さらに2回短開放パターン又は2回長開放パターンの何れかがセットで決定されるように当り図柄乱数の値が振り分けられている。
【0051】
第2当り遊技は、図4の図中に示す大当り遊技に相当する。第2当り遊技には、第2大入賞口29の連続作動回数として10回が定められている。第2大入賞口29の連続作動回数は、第2当り遊技が継続する最大のラウンド回数を示す。
【0052】
また、この実施形態では、保留記憶の上限を1個に定めている。特別図柄の変動ゲーム、又は当り遊技が実行されているときに左始動口27へ遊技球が入球すると、その入球は第1特別図柄の保留記憶が上限に達していなければ保留記憶される。また、特別図柄の変動ゲーム、又は当り遊技が実行されているときに中始動口28へ遊技球が入球すると、その入球は第2特別図柄の保留記憶が上限に達していなければ保留記憶される。保留記憶された特別図柄の変動ゲームは、実行中の変動ゲームがはずれの変動ゲームであれば、はずれの変動ゲームの終了後に開始される。また、保留記憶された特別図柄の変動ゲームは、実行中の変動ゲームが当りの変動ゲームであれば、当りの変動ゲームの終了後に生起される第1当り遊技又は第2当り遊技の終了後に開始される。この実施形態では、第1特別図柄の変動ゲームの保留と第2特別図柄の変動ゲームの保留とを別々に記憶することから、第1特別図柄の変動ゲームの保留と第2特別図柄の変動ゲームの保留とを同時に記憶可能である。そして、この実施形態では、第1特別図柄の変動ゲームの保留と第2特別図柄の変動ゲームの保留とが同時に記憶されている場合、第2特別図柄の変動ゲームの保留を先に消化させる。つまり、この実施形態のパチンコ遊技機10は、第2特別図柄を優先変動させる構成である。
【0053】
次に、図5(a),(b)にしたがってパチンコ遊技機10が備える変動パターンの種類を説明する。変動パターンを特定する情報(又は識別する情報)は主制御用ROM50bに記憶されており、主制御用ROM50bが、変動パターンを記憶する記憶手段になる。
【0054】
図5(a)に示す第1変動パターンテーブルD1は、通常時に主制御用CPU50aが選択する変動パターンを振り分けたテーブルである。一方、図5(b)に示す第2変動パターンテーブルD2は、特殊時に主制御用CPU50aが選択する変動パターンを振り分けたテーブルである。この実施形態の「特殊時」は、第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームが開始する時である。最初の変動ゲームは、第1特別図柄の変動ゲーム及び第2特別図柄の変動ゲームの何れでもよい。
【0055】
最初に、第1変動パターンテーブルD1に振り分けられた変動パターンを詳しく説明する。
第1変動パターンテーブルD1には、6種類の変動パターンP11,P12,P13,P14,P15,P16が振り分けられている。6種類の変動パターンP11〜P16のうち、変動パターンP11ははずれ用の変動パターンであり、その他の変動パターンP12〜P16は当り用の変動パターンである。各変動パターンP11〜P16には、変動時間T1,T2,T3,T4,T5,T6がそれぞれ設定されている。
【0056】
主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果がはずれであるときには変動パターンP11を選択し、当り抽選の抽選結果が大当りであるときには変動パターンP12を選択する。また、主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果が小当りであって、当該抽選結果を左始動口27への入球によって成立した始動条件に基づく当り抽選で得られているときには変動パターンP13,P14の何れかを所定の確率で選択する。また、主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果が小当りであって、当該抽選結果を中始動口28への入球によって成立した始動条件に基づく当り抽選で得られているときには変動パターンP15,P16の何れかを所定の確率で選択する。
【0057】
次に、第2変動パターンテーブルD2に振り分けられた変動パターンを詳しく説明する。
第2変動パターンテーブルD2には、6種類の変動パターンP21,P22,P23,P24,P25,P26が振り分けられている。6種類の変動パターンP21〜P26のうち、変動パターンP21ははずれ用の変動パターンであり、その他の変動パターンP22〜P26は当り用の変動パターンである。各変動パターンP21〜P26には、変動時間T1+α,T2+α,T3+β1,T4+β2,T5+β3,T6+β4がそれぞれ設定されている。
【0058】
主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果がはずれであるときには変動パターンP21を選択し、当り抽選の抽選結果が大当りであるときには変動パターンP22を選択する。また、主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果が小当りであって、当該抽選結果を左始動口27への入球によって成立した始動条件に基づく当り抽選で得られているときには変動パターンP23,P24の何れかを所定の確率で選択する。また、主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果が小当りであって、当該抽選結果を中始動口28への入球によって成立した始動条件に基づく当り抽選で得られているときには変動パターンP25,P26の何れかを所定の確率で選択する。
【0059】
この実施形態において第1変動パターンテーブルD1と第2変動パターンテーブルD2に振り分けた変動パターンは以下の関係を有する。
通常時の変動パターンP11と特殊時の変動パターンP21は、何れもはずれ用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP11と変動パターンP21における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてからはずれを特定可能なはずれ図柄を導出し、最終的にはずれを確定させることを示す。一方で、変動パターンP11と変動パターンP21は変動時間が異なり、その時間差は時間[α(=(T1+α)−T1)]であって変動パターンP21が時間[α]分、変動時間が長い。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP11を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP21を選択する割合は同一である。
【0060】
通常時の変動パターンP12と特殊時の変動パターンP22は、何れも当り用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP12と変動パターンP22における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてから、第2大入賞口29を開放させる大当りを特定可能な当り図柄を導出し、最終的に大当りを確定させることを示す。一方で、変動パターンP12と変動パターンP22は変動時間が異なり、その時間差は時間[α(=(T2+α)−T2)]であって変動パターンP22が時間[α]分、変動時間が長い。なお、変動パターンP12,P22の時間差[α]は、変動パターンP11,P21の時間差[α]と同一の時間である。つまり、同一の変動内容である変動パターンP11,P21の群と、同一の変動内容である変動パターンP12,P22の群は、群同士の比較において変動内容は異なるが、通常時の変動時間から同一の時間[α]を加算した時間が特殊時の変動時間としてそれぞれ設定されている。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP12を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP22を選択する割合は同一である。
【0061】
通常時の変動パターンP13と特殊時の変動パターンP23は、何れも当り用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP13と変動パターンP23における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてから小当りを特定可能であって、さらに小当り時に1回短開放パターンを用いることを特定可能な当り図柄を導出し、最終的に小当りを確定させることを示す。一方で、変動パターンP13と変動パターンP23は変動時間が異なり、その時間差は時間[β1(=(T3+β1)−T3)]であって変動パターンP23が時間[β1]分、変動時間が長い。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP13を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP23を選択する割合は同一である。
【0062】
通常時の変動パターンP14と特殊時の変動パターンP24は、何れも当り用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP14と変動パターンP24における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてから小当りを特定可能であって、さらに小当り時に1回長開放パターンを用いることを特定可能な当り図柄を導出し、最終的に小当りを確定させることを示す。一方で、変動パターンP14と変動パターンP24は変動時間が異なり、その時間差は時間[β2(=(T4+β2)−T4)]であって変動パターンP24が時間[β2]分、変動時間が長い。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP14を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP24を選択する割合は同一である。
【0063】
通常時の変動パターンP15と特殊時の変動パターンP25は、何れも当り用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP15と変動パターンP25における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてから小当りを特定可能であって、さらに小当り時に2回短開放パターンを用いることを特定可能な当り図柄を導出し、最終的に小当りを確定させることを示す。一方で、変動パターンP15と変動パターンP25は変動時間が異なり、その時間差は時間[β3(=(T5+β3)−T5)]であって変動パターンP25が時間[β3]分、変動時間が長い。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP15を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP25を選択する割合は同一である。
【0064】
通常時の変動パターンP16と特殊時の変動パターンP26は、何れも当り用の変動パターンであって、同一の変動内容を特定可能な変動パターンである。変動パターンP16と変動パターンP26における変動内容の同一性は、特別図柄の変動を開始させてから小当りを特定可能であって、さらに小当り時に2回長開放パターンを用いることを特定可能な当り図柄を導出し、最終的に小当りを確定させることを示す。一方で、変動パターンP16と変動パターンP26は変動時間が異なり、その時間差は時間[β4(=(T6+β4)−T6)]であって変動パターンP26が時間[β4]分、変動時間が長い。第1変動パターンテーブルD1から変動パターンP16を選択する割合と第2変動パターンテーブルD2から変動パターンP26を選択する割合は同一である。
【0065】
この実施形態において変動パターンP11〜P16は変動ゲームの変動時間を第1変動時間とした第1変動パターンに相当し、変動パターンP21〜P26は変動ゲームの変動時間を第2変動時間とした第2変動パターンに相当する。そして、第1変動パターンである変動パターンP11〜P16と対の第2変動パターンである変動パターンP21〜P26は、前述したように同一変動内容を特定可能であって、第1変動パターンの変動時間に時間差分を加算することで変動時間のみが異なっている。
【0066】
以上のように構成したこの実施形態のパチンコ遊技機10において主制御用CPU50aは、以下の制御を行う。
主制御用CPU50aが行う制御には、当否に関する当否制御、当り遊技に関する当り遊技制御、及びエラーに関するエラー制御を含む。
【0067】
最初に、当否制御を説明する。
当否制御は、主に、左始動口27及び中始動口28への入球に関する始動口処理、当り抽選や当り種別の抽選に関する抽選処理、及び特別図柄の変動に関する変動処理によって構成されている。
【0068】
始動口処理において主制御用CPU50aは、左始動口スイッチSW1からの検知信号を受信すると、第1特別図柄の保留記憶が上限に達しているかを判定する。また、始動口処理において主制御用CPU50aは、中始動口スイッチSW2からの検知信号を受信すると、第2特別図柄の保留記憶が上限に達しているかを判定する。そして、主制御用CPU50aは、保留記憶が上限に達していない場合は当り乱数と当り図柄乱数を取得し、その取得した乱数の値を主制御用RAM50cに定めた所定の記憶エリアに記憶する。主制御用RAM50cが、未だ開始されない変動ゲームを保留記憶として記憶する保留記憶手段になる。一方、主制御用CPU50aは、保留記憶が上限に達している場合は乱数の値を取得せずに始動口処理を終了する。また、始動口処理において主制御用CPU50aは、左始動口スイッチSW1及び中始動口スイッチSW2からの検知信号を受信すると、所定個数の賞球の払い出しを指示する情報(制御コマンド)を払出制御基板52に送信する。
【0069】
抽選処理において主制御用CPU50aは、第1特別図柄の変動ゲームを実行可能とする第1実行条件、又は第2特別図柄の変動ゲームを実行可能とする第2実行条件の何れかが満たされているかを判定する。第1実行条件は、第2特別図柄の変動ゲームが保留されておらず、かつ第1特別図柄及び第2特別図柄の各変動ゲームが実行されておらず、かつ第1当り遊技及び第2当り遊技の各当り遊技が実行されていないことによって満たされる。一方、第2実行条件は、第1特別図柄及び第2特別図柄の各変動ゲームが実行されておらず、かつ第1当り遊技及び第2当り遊技の各当り遊技が実行されていないことによって満たされる。
【0070】
第1実行条件又は第2実行条件の何れかが満たされている場合、主制御用CPU50aは、主制御用RAM50cの所定の記憶エリアから乱数の値を読み出し、読み出した当り乱数の値と当り判定値とを比較し、当りか否かの当り抽選を行う。この当り抽選により、大当り、小当り又ははずれの何れかの抽選結果が得られる。抽選処理を行う主制御用CPU50aが、抽選手段になる。そして、主制御用CPU50aは、当り抽選で得られた抽選結果をもとに変動パターンを決定する。
【0071】
このとき、主制御用CPU50aは、第2当り遊技の終了後、最初に第1実行条件又は第2実行条件の何れかを満たしたときであれば図5(b)に示す第2変動パターンテーブルD2に振り分けられている変動パターンを決定する。一方、主制御用CPU50aは、第2当り遊技の終了後、最初に第1実行条件又は第2実行条件の何れかを満たしたとき以外であれば図5(a)に示す第1変動パターンテーブルD1に振り分けられている変動パターンを決定する。最初に第1実行条件又は第2実行条件の何れかを満たしたとき以外とは、第2当り遊技の終了後であれば2回目以降の変動ゲームが該当する。なお、当り抽選の抽選結果として小当りを得ている場合、主制御用CPU50aは、当り図柄乱数の値にしたがって変動パターンを決定するとともに当該変動パターンの決定に合わせて第1大入賞口25の連続作動回数を決定する。
【0072】
また、変動処理において主制御用CPU50aは、第1特別図柄の当り抽選で抽選結果を得ているときには特図表示装置43の第1ゲーム表示部で変動ゲームを開始させ、決定した変動パターンの変動時間の経過時に当り抽選の抽選結果を示す第1特別図柄を導出させる。また、変動処理において主制御用CPU50aは、第2特別図柄の当り抽選で抽選結果を得ているときには特図表示装置43の第2ゲーム表示部で変動ゲームを開始させ、決定した変動パターンの変動時間の経過時に当り抽選の抽選結果を示す第2特別図柄を導出させる。変動処理を行う主制御用CPU50aが、変動ゲームの実行を制御する制御手段になる。
【0073】
また、変動処理において主制御用CPU50aは、特図表示装置43の表示内容の処理に加え、当り抽選の抽選結果を特定可能な情報(制御コマンド)と変動パターンを特定可能な情報(制御コマンド)を副制御基板51に送信する。これらの情報を受信した副制御基板51のCPUは、第1大入賞口25の表示装置35で表示演出を開始させ、変動時間の経過時に当り又ははずれを認識させる表示結果を導出させる。なお、表示装置35の表示演出には、例えば図柄や絵柄などの演出用キャラクタが用いられ、最終的に導出される演出用キャラクタから当り又ははずれを認識し得る。
【0074】
次に、当り遊技制御を説明する。
当り遊技制御において主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果として小当りを得ている場合、第1当り遊技を生起させる。第1当り遊技の最初のラウンド遊技において主制御用CPU50aは、第1大入賞口25の開放パターンにしたがって第1大入賞口25を1回又は2回、開放させる。そして、主制御用CPU50aは、最初のラウンド遊技において特別入賞口スイッチSW6からの検知信号を受信した場合、最初のラウンド遊技の終了後、2回目以降のラウンド遊技を連続作動回数の上限に達するまで継続させる。2回目以降のラウンド遊技において主制御用CPU50aは、所定の開放パターンで第1大入賞口25を開放させる。なお、第1当り遊技において主制御用CPU50aは、左カウントスイッチSW4及び右カウントスイッチSW5からの検知信号を受信すると、所定個数の賞球の払い出しを指示する情報(制御コマンド)を払出制御基板52に送信する。上記の当り制御を行う主制御用CPU50aが、第1大入賞口25の開放を制御する開放制御手段になる。
【0075】
また、当り遊技制御において主制御用CPU50aは、当り抽選の抽選結果として大当りを得ている場合、第2当り遊技を生起させる。第2当り遊技の各ラウンド遊技において主制御用CPU50aは、開放パターンにしたがって第2大入賞口29を開放させる。そして、主制御用CPU50aは、第2当り遊技のラウンド遊技を連続作動回数の上限に達するまで継続させる。なお、第2当り遊技において主制御用CPU50aは、カウントスイッチSW3からの検知信号を受信すると、所定個数の賞球の払い出しを指示する情報(制御コマンド)を払出制御基板52に送信する。
【0076】
また、主制御用CPU50aは、第2当り遊技を開始させる場合、遊技領域13aの右方の領域に配置されている報知装置42を制御し、右打ちを推奨する右打ち報知を行う。右打ちを推奨する報知は、遊技球を流下させる遊技領域13aが左方の領域から右方の領域となるように発射強度の変更を推奨する推奨報知に相当する。また、主制御用CPU50aは、第2当り遊技を終了させる場合、遊技領域13aの左方の領域に配置されている報知装置41を制御し、左打ちを推奨する左打ち報知を行う。左打ちを推奨する報知は、遊技球を流下させる遊技領域13aが右方の領域から左方の領域となるように発射強度の変更を推奨する推奨報知に相当する。また、報知装置41,42を制御する主制御用CPU50aが、報知の実行を制御する報知制御手段になる。
【0077】
次に、エラー制御を説明する。
パチンコ遊技機10におけるエラーには、乱数更新エラー、磁気感知エラー、誘導磁界検知エラー、振動感知エラー、排出球エラー、断線エラーなどがある。乱数更新エラーは、ハードウェア乱数の更新に異常が生じた状態である。磁気エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された磁気センサによって所定の強さ以上の磁気が検知された状態である。誘導磁界検知エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された電波センサ(誘導磁界検知センサ)によって特定の周波数帯の電波が検知された状態である。振動感知エラーは、不正対策の一環としてパチンコ遊技機10に配設された振動センサによって所定の強さ以上の振動が検知された状態である。排出球エラーは、第1大入賞口25へ入球した遊技球が全て排出されていない状態である。断線エラーは、主制御基板50と払出制御基板52との間の通信線などに断線が生じている状態である。
【0078】
主制御用CPU50aは、これらのエラー状態を検出した場合、エラー報知を指示する情報(制御コマンド)を副制御基板51に送信する。副制御基板51のCPUは、エラー報知を指示する情報を受信すると、予め定めたエラー報知の手段を所定のエラー報知態様で制御し、エラー報知を実行させる。エラー報知の手段には、装飾ランプ16、スピーカ17、第1大入賞口25の表示装置35を含む。また、エラー報知態様としては、装飾ランプ16を所定時間、発光させること、スピーカ17からエラー音を出力させること、表示装置35にエラーを種別可能な表示を行わせることである。
【0079】
以下、図6にしたがってこの実施形態のパチンコ遊技機10における作用を説明する。
図6に示すように、例えば左始動口27に遊技球が入球し、当り抽選で小当りの当選結果が得られた場合は、例えば変動パターンP14に基づいて第1特別図柄の変動ゲームが実行される。変動パターンP14に基づく第1特別図柄の変動ゲームは変動時間T4の変動ゲームである。そして、変動時間T4の経過後、特図表示装置43には、当り図柄が導出され、小当りが確定する。なお、第1特別図柄の変動ゲーム又は第2特別図柄の変動ゲームの何れかが開始すると、第1大入賞口25の表示装置35でも表示演出が開始され、変動時間の経過時に当り又ははずれを認識させる表示結果(この例示では当りを認識させる表示結果)が導出される。
【0080】
そして、小当りに当選すると、変動ゲームの終了後、所定のインターバル時間INを経て第1大入賞口25が所定の開放パターン(1回長開放パターン)で開放される。その後、図6には図示していないが、1回目のラウンド遊技において特別入賞口36に遊技球が入球した場合には2回目以降のラウンド遊技が継続して実行され、1回目のラウンド遊技において特別入賞口36に遊技球が入球しなかった場合には第1当り遊技が終了する。
【0081】
なお、図6には図示していないが、例えば左始動口27に遊技球が入球し、当り抽選で大当りの当選結果が得られた場合は、変動パターンP12に基づいて第1特別図柄の変動ゲームが実行される。そして、変動時間T2の経過後、特図表示装置43には、当り図柄が導出され、大当りが確定する。また、大当りに当選すると、変動ゲームの終了後、所定のインターバル時間INを経て第2大入賞口29が所定の開放パターンで開放される。なお、第2当り遊技が生起された場合は、報知装置42において右打ちを推奨する報知が行われる。
【0082】
以下、第2当り遊技の終了後、最初(1回目)の特別図柄の変動ゲームが実行される場合の当該変動ゲームの実行態様を説明する。なお、以下の説明は、第2当り遊技が終了した時点で第1特別図柄の保留が存在しており、当該保留に基づく第1特別図柄の当り抽選で小当りの当選結果が得られることを前提とする。
【0083】
第2当り遊技の終了後、最初の特別図柄の変動ゲームは、図5(b)の第2変動パターンテーブルD2から選択される。この例示では、変動パターンP24に基づいて第1特別図柄の変動ゲームが実行される。
【0084】
変動パターンP24の変動時間T4+β2は、当該変動パターンP24と同一の変動内容を特定可能な変動パターンP14の変動時間T4に時間β2を加算した時間である。このため、第2当り遊技の終了後、最初の特別図柄の変動ゲームは、同一の変動内容で実行される場合において変動時間が長くなる。そして、変動時間T4+β2の経過後、特図表示装置43には、当り図柄が導出され、小当りが確定する。この場合も、第1大入賞口25の表示装置35では表示演出が開始され、変動時間の経過時に当り又ははずれを認識させる表示結果(この例示では当りを認識させる表示結果)が導出される。
【0085】
そして、小当りに当選すると、変動ゲームの終了後、所定のインターバル時間INを経て第1大入賞口25が所定の開放パターン(1回長開放パターン)で開放される。このとき、第1大入賞口25は、この例示において最初の変動ゲームが開始してから、変動時間(T4+β2)にインターバル時間(IN)を加算した時間後に開放される。つまり、第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームにおいて小当りが導出される状況では、最初の変動ゲームが開始してから第1大入賞口25が開放されるまでの時間が長くなる。具体的に言えば、インターバル時間INを同一時間とすると、変動パターンP14の変動時間T4と変動パターンP24の変動時間T4+β2の時間差β2分だけ、第1大入賞口25が開放されるまでの時間が長くなる。
【0086】
また、第2当り遊技の終了後は、報知装置41において左打ちを推奨する報知が行われる。左打ちを推奨する報知は、所定の報知時間Hの間、継続して行われ、報知時間Hの経過後に終了する。そして、左打ちを推奨する報知は、第2当り遊技の終了を契機として行われる報知である。つまり、前記報知は、第2当り遊技の終了後、直ちに特別図柄の変動ゲームが行われるか否か、さらには最初の特別図柄の変動ゲームが当りか否か、これらを問わずに行われる。また、前記報知は、左打ちを推奨する内容を報知するだけであり、前述した例示のように最初の特別図柄の変動ゲームの変動時間が長くなること、さらには第1大入賞口25が開放されるまでの時間が長くなることまでは報知しない内容である。
【0087】
そして、図6には図示していないが、1回目のラウンド遊技において特別入賞口36に遊技球が入球した場合には2回目以降のラウンド遊技が継続して実行され、1回目のラウンド遊技において特別入賞口36に遊技球が入球しなかった場合には第1当り遊技が終了する。
【0088】
したがって、この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)複数の大入賞口(第1大入賞口25と第2大入賞口29)を備えたパチンコ遊技機10では、例えば第2大入賞口29を開放させる第2当り遊技の終了後、第1大入賞口25を開放させる第1当り遊技が生起される場合もある。この実施形態では、上記のような状況が生じても当りの恩恵を遊技者が得られることにより、興趣の向上を図ることができる。
【0089】
(2)具体的に言えば、第2大入賞口29を狙って遊技球を発射させる第2当り遊技の終了直後に第1大入賞口25が開放されるとき、第1大入賞口25が開放されるまでの時間を長くすることで、第1大入賞口25へ遊技球を入球させるために推奨される発射強度へ変更する時間(余裕)を生じさせることができる。したがって、第1大入賞口25へ遊技球を入賞させることによって賞が得られるチャンス(恩恵)を遊技者に与えることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0090】
(3)第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームが開始してから第1大入賞口25が開放されるまでの時間を複数種類としている。この開放されるまでの時間は、第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームの変動パターンとして通常時よりも変動時間を長くした変動パターンを複数種類、備えていることによって生じ得る。このように時間を複数種類備えることで、狙い打ちを抑制できる。
【0091】
特に、第1当り遊技は、この実施形態のパチンコ遊技機10において主となる遊技、つまり第2当り遊技に比して当選し易い遊技である。このため、主となる遊技に対しての狙い打ちを抑制しつつ、その一方で発射強度を変更する余裕を遊技者に与え、これらの両立を図ることができる。
【0092】
(4)また、上記のように複数種類の時間を備えることで、第1大入賞口25の開放過程にバリエーションを生じさせることができる。その結果、複数の大入賞口を備えるパチンコ遊技機の遊技性を向上させることができる。
【0093】
(5)また、第2当り遊技の終了後は左打ちを推奨する報知を行うが、当該報知では第1大入賞口25が開放されるまでの時間が長くなっていること、又は変動時間が長くなっていることは報知されない。このため、上記(3)の効果で述べたように、狙い打ちを抑制しつつ、発射強度を変更する余裕を遊技者に与えることができる。
【0094】
(6)また、第1大入賞口25が開放されるまでの時間が長くなること、又は変動時間が長くなることは、第2当り遊技の終了後の変動ゲームが第1特別図柄の変動ゲーム、又は第2特別図柄の変動ゲームの何れであっても生じ得る。このため、第2当り遊技の終了後に行われる変動ゲームにおいて有利不利を生じさせないようにすることができる。
【0095】
(7)第1大入賞口25が開放されるまでの時間には、最初の変動ゲームの変動時間と最初の変動が終了してから第1大入賞口25が開放されるまでのインターバル時間を含む。このため、変動時間の変更、あるいはインターバル時間の変更など、開放されるまでの時間を設定するための自由度を向上させることができる。
【0096】
(8)第2当り遊技の終了後に行われる左打ちを推奨する報知は、直ちに特別図柄の変動ゲームが行われるか否か、つまり保留の有無に関係なく行われる。加えて、左打ちを推奨する報知は、最初の特別図柄の変動ゲームが当りか否かに関係なく行われる。このため、第2当り遊技の終了後、適正な発射強度に変更することを速やかに促すことができる。
【0097】
なお、実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・実施形態では第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームが当りか否か、さらに当りの種別に関係なく変動時間が長い変動パターンを選択し、第1大入賞口25を開放させるまでの時間を長くしている。この別例として、第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームが小当りに当選している場合のみに変動時間が長い変動パターンを選択し、第1大入賞口25を開放させるまでの時間を長くしてもよい。つまり、この別例では、小当りに当選したときに選択可能な変動パターンについて変動時間を長くした変動パターンを備えている。
【0098】
・実施形態では第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームの変動パターンを第2変動パターンテーブルD2から選択しているが、最初の変動ゲームであることに加え、次に説明する条件を満たした場合に第2変動パターンテーブルD2から変動パターンを選択するようにしてもよい。具体的に言えば、第2当り遊技の終了後、所定時間内に変動ゲームを開始させるときに第2変動パターンテーブルD2から変動パターンを選択する。所定時間内には、保留が存在する場合の他、第2当り遊技の終了後に始動条件が成立する場合を含む。また、他の別例として、第2当り遊技の終了後、保留が存在する場合のみに第2変動パターンテーブルD2から変動パターンを選択する。なお、この別例において保留が存在する場合には、第1特別図柄と第2特別図柄の何れか1個の保留としてもよいし、全ての保留としてもよい。
【0099】
・実施形態では第2当り遊技の終了後、最初の変動ゲームを対象として第2変動パターンテーブルD2から変動パターンを選択しているが、複数回の変動ゲームを対象として第2変動パターンテーブルD2から変動パターンを選択してもよい。例えば、第2当り遊技の終了後、3回の変動ゲームを対象としてもよい。
【0100】
・実施形態では第2変動パターンテーブルD2に振り分けた変動パターンの変動時間を長くすることで第1大入賞口25が開放されるまでの時間を長くしている。この別例として、第1変動パターンテーブルD1を通常時と特殊時とで兼用し、変動パターンの変動時間は第2当り遊技の終了後も変更しないが、変動ゲームが終了してから第1大入賞口25を開放させるまでのインターバル時間INを長くしてもよい。このように構成しても、第1大入賞口25を開放させるまでの時間を長くすることができる。また、変動時間の変更(長くする、あるいは短くする)に加えて、インターバル時間INを長くしてもよい。このように構成しても、第1大入賞口25を開放させるまでの時間を長くすることができる。
【0101】
・第1変動パターンテーブルD1及び第2変動パターンテーブルD2に振り分ける変動パターンの種類は任意に変更してもよい。また、変動パターンを選択する方法は任意に変更してもよい。
【0102】
図4に示すパチンコ遊技機のスペックは任意に変更してもよい。例えば大当り確率や小当り確率を変更してもよい。また、小当り確率を、第1特別図柄と第2特別図柄とで変更してもよい。また、小当りに当選したときの連続作動回数の抽選確率を第1特別図柄と第2特別図柄とで変更してもよい。また、複数の特別図柄を備えず、小当り遊技で第1大入賞口25を開放させる開放回数(1回又は2回)を抽選によって決定してもよい。
【0103】
・実施形態では、第1大入賞口25の開放パターンを複数備えているが、1種類のみでもよいし、3種類以上としてもよい。また、複数の開放パターンを備える場合において、第1特別図柄と第2特別図柄とで短開放パターンと長開放パターンの選択率を変更してもよい。
【0104】
・小当りに当選したときに、連続作動回数と第1大入賞口25の開放パターンを別々の乱数を用いた抽選で決定するようにしてもよい。
・報知装置41,42の制御を、副制御基板51で行うようにしてもよい。この場合、主制御基板50の主制御用CPU50aは、副制御基板51に対して推奨報知を実行させるタイミングで報知を指示する情報(制御コマンド)を送信する。この場合、副制御基板51のCPUが報知制御手段になる。
【0105】
・左打ちを推奨する報知、及び右打ちを推奨する報知の各報知態様は任意に変更してもよい。つまり、前記報知は、例えば発光、音声、表示の何れか一つの態様で行ってもよいし、これらを任意に組み合わせて複数の態様で行ってもよい。
【0106】
・左打ちを推奨する報知、及び右打ちを推奨する報知は、エラー報知が行われているときには行わないようにしてもよい。また、これらの報知は、エラー報知のうち重度の高いエラー報知が行われているときには行わず、重度の低い(軽微)エラー報知が行われているときには同時に行ってもよい。換言すれば、エラー報知には推奨報知よりも優先して行われる報知と、推奨報知と同時に行われる報知とがある。この構成によれば、エラーの重要度に応じてエラーが発生したことを強調すべきときにはその状況に見合った報知を行うことができ、比較的、重要度の低いエラーについては当該エラーの報知とともに遊技者の利益に繋がる推奨報知も行わせることができる。
【0107】
・パチンコ遊技機10には、大当り確率を変更可能な設定機能が搭載されていてもよい。この場合、設定値に関わらず(つまり、大当り確率に関わらず)、変動パターンの選択割合は同一である。
【0108】
・パチンコ遊技機10には、遊技球が特定領域を通過することを契機に当り遊技を付与する遊技機(所謂1種2種混合機)がある。このような遊技機においても、複数の入賞口を備え、発射強度を変更することが推奨されている場合がある。
【0109】
・パチンコ遊技機10には、大当り抽選を高確率に変動させる確率変動機能(確変)や、変動時間の短縮及び普通図柄の当選確率を高確率とする時間短縮機能(時短)を備えた遊技機がある。このような遊技機においても、複数の入賞口を備え、発射強度を変更することが推奨されている場合がある。例えば大当り遊技中は右打ちを行い、大当り遊技終了後の時短時には左打ちを行う。また、時短中は右打ちを行い、大当り遊技では左打ちを行う。
【0110】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(1−1)遊技盤を備え、当該遊技盤には、抽選手段による抽選によって第1当選結果が得られたときに開放される第1入賞口と前記抽選手段による抽選によって第2当選結果が得られたときに開放される第2入賞口とが配置されており、前記第1入賞口が開放される第1遊技と前記第2入賞口が開放される第2遊技では異なる発射強度で遊技球を発射させることが推奨される遊技機において、前記抽選手段による抽選の結果を導出する変動ゲームの実行を制御する制御手段と、前記第1入賞口の開放を制御する開放制御手段と、を備え、前記第2遊技の終了後、最初の変動ゲームにおいて前記第1当選結果が導出される状況では、前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間が長くなることを要旨とする。
【0111】
(1−2)前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間は複数種類ある前記(1−1)に記載の遊技機。
(1−3)前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間が長くなることは報知されない前記(1−2)に記載の遊技機。
【0112】
(1−4)前記変動ゲームには、第1特別図柄を変動させる第1特別図柄変動ゲームと、第2特別図柄を変動させる第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合と前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合のそれぞれで開放され、前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間は、前記最初の変動ゲームが、前記第1特別図柄変動ゲーム又は前記第2特別図柄変動ゲームの何れの場合でも長くなる前記(1−1)〜(1−3)の何れか一項に記載の遊技機。
【0113】
(1−5)前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には第1回数開放され、前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には前記第1回数に比して多い第2回数開放される前記(1−4)に記載の遊技機。
【0114】
(1−6)前記最初の変動ゲームが開始してから前記第1入賞口が開放されるまでの時間には、前記最初の変動ゲームの変動時間と前記最初の変動ゲームが終了してから前記第1入賞口が開放されるまでのインターバル時間を含む前記(1−1)〜(1−5)の何れか一項に記載の遊技機。
【0115】
(1−7)最初の変動ゲームで第1当選結果以外の抽選結果が得られた場合でも、開放までの時間が長くなる。なお、第1当選結果以外の抽選結果には、はずれと第2当選結果を含む。
【0116】
(1−8)上記(1−7)において開放までの時間が長くなるのは最初の変動ゲームのみとしてもよい。
(1−9)上記(1−7)において最初の変動ゲームで得られた抽選結果によっては開放までの時間が同一時間、長くなるようにしてもよい。例えば実施形態では、はずれのときと大当りのときの変動時間は何れの場合も時間[α]分、長くなっている。
【0117】
(2−1)遊技盤を備え、当該遊技盤には、抽選手段による抽選によって第1当選結果が得られたときに開放される第1入賞口と前記抽選手段による抽選によって第2当選結果が得られたときに開放される第2入賞口とが配置されており、前記第1入賞口が開放される第1遊技と前記第2入賞口が開放される第2遊技では異なる発射強度で遊技球を発射させることが推奨される遊技機において、前記抽選手段による抽選の結果を導出する変動ゲームの変動パターンを記憶する記憶手段と、前記変動ゲームの実行を制御する制御手段と、を備え、前記遊技機は、同一の変動内容を特定可能な前記変動パターンとして前記変動ゲームの変動時間を第1変動時間とした第1変動パターンと前記変動時間を第1変動時間に比して長い第2変動時間とした第2変動パターンとを有し、前記第2遊技の終了後、1回目の変動ゲームは、前記第2変動パターンによって実行され、前記第2遊技の終了後、2回目以降の変動ゲームは、前記第1変動パターンによって実行され、前記第1変動パターンと前記第2変動パターンは変動時間のみが異なる遊技機。
【0118】
(2−2)前記遊技機は、前記第1変動時間が異なる複数種類の前記第1変動パターンを有するとともに、各第1変動パターンと同一変動内容を特定可能な複数種類の前記第2変動パターンを有し、前記1回目の変動ゲームの変動時間は複数種類ある前記(2−1)に記載の遊技機。
【0119】
(2−3)前記1回目の変動ゲームの変動時間が長くなることは報知されない前記(2−1)又は(2−2)に記載の遊技機。
(2−4)前記変動ゲームには、第1特別図柄を変動させる第1特別図柄変動ゲームと、第2特別図柄を変動させる第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合と前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合のそれぞれで開放され、前記1回目の変動ゲームが前記第1特別図柄の変動ゲーム又は前記第2特別図柄の変動ゲームの何れの場合でも前記第2変動パターンによって実行される前記(2−1)〜(2−3)の何れか一項に記載の遊技機。
【0120】
(2−5)前記第1入賞口は、前記第1特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には第1回数開放され、前記第2特別図柄の当り抽選に当選することで前記第1当選結果が得られる場合には前記第1回数に比して多い第2回数開放される前記(2−4)に記載の遊技機。
【0121】
(2−6)前記変動ゲームには、第1特別図柄を変動させる第1特別図柄変動ゲームと、第2特別図柄を変動させる第2特別図柄変動ゲームと、があり、前記第1変動パターンには、第1特別図柄と第2特別図柄とで同一変動内容を特定可能な第1変動パターンを含み、当該第1変動パターンと同一変動内容を特定可能な第1特別図柄の第2変動パターンと第2特別図柄の第2変動パターンの各変動時間は、前記第1特別図柄の第1変動パターンと第2特別図柄の第2変動パターンのそれぞれの変動時間に同一時間が加算されている。実施形態では、はずれ及び大当りの変動パターンが相当する。
【符号の説明】
【0122】
10…パチンコ遊技機、13…遊技盤、25…第1大入賞口、29…第2大入賞口、50…主制御基板、50a…主制御用CPU、50c…主制御用RAM、P11〜P16,P21〜P26…変動パターン、T1〜T6,T1+α,T2+α,T3+β1,T4+β2,T5+β3,T6+β4…変動時間、IN…インターバル時間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6