(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6886730
(24)【登録日】2021年5月19日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】スマートIOTツールボックスシステム
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20210603BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20210603BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20210603BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G06Q50/04
B65G1/137 A
B65G1/137 C
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-213277(P2019-213277)
(22)【出願日】2019年11月26日
(65)【公開番号】特開2020-161113(P2020-161113A)
(43)【公開日】2020年10月1日
【審査請求日】2019年11月26日
(31)【優先権主張番号】10-2019-0033828
(32)【優先日】2019年3月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519422315
【氏名又は名称】インコス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】特許業務法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン,チョル ギュ
【審査官】
大古 健一
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭64−91213(JP,A)
【文献】
特開平4−336985(JP,A)
【文献】
特開平5−46637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G06Q 10/00−10/10;30/00−30/08;50/00−50/20;50/26−50/99
G16Z 99/00
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スマートIOTツールボックスシステムであって,
使用者端末,管理サーバー,スマートIOTツールボックス及び自動供給装置を含み,
工具又は部品の需要者は,前記使用者端末を介して所要の工具又は部品を使用又は借用するかあるいは使用した工具又は部品を返納するために,使用又は借用しようとする工具又は部品の種類及び数量に対する要請,又は返納しようとする工具又は部品の種類又は数量に対する要請を前記管理サーバーに伝送し,
前記スマートIOTツールボックスは工具又は部品を種類別に保管することができる複数の保管ボックスを含むと共に,前記それぞれの保管ボックスに保管された工具又は部品の重さを測定することができる計量器を備え,種類別工具又は部品の重さを測定し,測定された重さ情報を前記管理サーバーに伝送し,
前記管理サーバーは,前記使用者端末から前記要請を受信するとき,需要者が使用又は借用しようとする種類の工具又は部品が要請した数量だけ前記スマートIOTツールボックスに保管されていれば,需要者情報を前記自動供給装置に伝送すると共に,前記スマートIOTツールボックスから伝送された種類別工具又は部品の重さ情報に基づいて前記工具又は部品の数量を計算して記録し,
前記自動供給装置は,前記管理サーバーから前記需要者情報を受信する場合,前記需要者の位置に前記スマートIOTツールボックスを移送することを特徴とするスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項2】
前記管理サーバーは,前記スマートIOTツールボックスに保管された工具又は部品の種類及び数量と種類別工具又は部品の使用者又は貸手の情報を前記使用者端末に伝送することを特徴とする請求項1記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項3】
前記管理サーバーは,前記スマートIOTツールボックスに保管された種類別工具又は部品の数量が基準に達しない場合,前記工具又は部品の貸手に前記貸手の使用者端末を介して回収要請をするかあるいは前記工具又は部品の製造社に購買申込みをすることを特徴とする請求項1記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項4】
前記スマートIOTツールボックスは,ハウジング,及び前記ハウジングに備えられ,工具又は部品を種類別に別個に保管する複数の保管ボックスを含み,
前記複数の保管ボックスのそれぞれは,前記それぞれの保管ボックスに保管された工具又は部品の重さを測定するための計量器を備え,
前記計量器で測定された種類別工具又は部品の重さについての情報を前記管理サーバーに伝送する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項5】
前記それぞれの保管ボックスは,前記保管ボックスを開閉することができるドア,及び前記ドアのロック装置を含み,
前記自動供給装置によって前記スマートIOTツールボックスが前記需要者の位置に移送される場合,前記制御部は,前記需要者が使用又は借用を要請するか返納を要請した工具又は部品が保管された保管ボックスのロック装置を解除して前記ドアが開けられるようにすることを特徴とする請求項4記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項6】
前記それぞれの保管ボックスは,電動モータをさらに備え,
前記電動モータは前記ドアが自動で開けられるように駆動することを特徴とする請求項5記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項7】
前記それぞれの保管ボックスは,表示灯をさらに含み,
前記工具又は部品が保管された保管ボックスのロック装置が解除される場合,前記保管ボックスの表示灯が点灯することを特徴とする請求項5記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項8】
前記スマートIOTツールボックスは,前記保管ボックスの他に,使用された工具又は部品を返納するための返納ボックスをさらに備え,
前記返納ボックスは,前記返納ボックスに返納された工具又は部品の重さを測定することができる計量器を備え,
前記制御部は,前記計量器によって測定された工具又は部品の重さについての情報を前記管理サーバーに伝送し,前記管理サーバーは,前記重さについての情報に基づいて返納された工具又は部品の種類を識別し,前記制御部に前記返納された工具又は部品が保管されるべき保管ボックスの位置についての情報を伝送し,前記制御部は,前記スマートIOTツールボックスの内部に備えられた移送装置を用い,前記伝送された情報に基づいて前記返納ボックスに返納された工具又は部品を保管されるべき保管ボックスに移動させることを特徴とする請求項4記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項9】
前記自動供給装置は,前記管理サーバーから前記需要者情報を受信して前記需要者の位置に前記スマートIOTツールボックスを運搬する場合,前記需要者の使用者端末の位置追跡によって又は前記自動供給装置に予め入力された需要者の作業場位置の情報を用いて運搬することを特徴とする請求項1記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【請求項10】
前記使用者端末は,スマートフォン,タブレットPC,ノートブック型PC及びデスクトップPCからなる群から選択される1種以上を含み,
前記スマートIOTツールボックスは,ツールボックス,ロッカー,引き出し,キャビネット,自動販売機及びラック(Rack)からなる群から選択される1種以上を含み,
前記自動供給装置は,無人運搬ロボット(AGV)又は移動式トロリー(trolley)を含むことを特徴とする請求項1記載のスマートIOTツールボックスシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,スマートIOT(Internet Of Things)ツールボックスシステムに関するものである。具体的に,本発明は,ツールボックスに保管された工具,部品などの自動提供及び自動在庫管理が可能であり,工具などの盗難を防止することができるスマートIOTツールボックスシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に,工具は機械工作過程で作動機械の補助的役割をする道具を意味するもので,例えばバイト,カッター,研削機などがあり,部品は機械工作によって製品を製造する過程で製品を構成する構成品を意味するもので,例えばボルト,ナットなどがある。
【0003】
このような工具などはおよそ200万余の品目があるため,これを体系的かつ効率的に管理することは容易ではなく,また被加工物を高精度に加工するために周期的に交換しなければならない工具もあるため,このような工具などを管理するために工具品目をデータベース化しなければならない。しかし,これを管理する専門的人材が必要であり,製造会社では人件費などの費用が増加する問題がある。
【0004】
現在,全ての産業においてスマートファクトリー化の趨勢が一般的であり,このような変化に応じて,工具管理プログラム及び工具管理システムは,製造及び生産性を向上させ,適した工具などを所要数量だけ製造現場に供給し,スマート化して管理するために一貫して開発されている。
【0005】
したがって,ツールボックスに保管された工具,部品などの自動提供及び自動在庫管理が可能であり,工具などの盗難防止が可能なスマートIOTツールボックスシステムが切実に要求されているのが実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は,ツールボックスに保管された工具,部品などの自動提供及び自動在庫管理が可能なスマートIOTツールボックスシステムを提供することを目的とする。
【0007】
また,本発明は,工具などの盗難を防止することができるスマートIOTツールボックスシステムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために,本発明は,スマートIOTツールボックスシステムであって,使用者端末,管理サーバー,スマートIOTツールボックス及び自動供給装置を含み,工具又は部品の需要者は前記使用者端末を介して所要の工具又は部品を使用又は借用するかあるいは使用した工具又は部品を返納するために,使用又は借用しようとする工具又は部品の種類及び数量に対する要請,又は返納しようとする工具又は部品の種類又は数量に対する要請を前記管理サーバーに伝送し,前記スマートIOTツールボックスは工具又は部品を種類別に保管することができる複数の保管ボックスを含
むと共に,前記それぞれの保管ボックスに保管された工具又は部品の重さを測定することができる計量器を備え,種類別工具又は部品の重さを測定し,測定された重さ情報を前記管理サーバーに伝送し,前記管理サーバーは,前記使用者端末から前記要請を受信するとき,需要者が使用又は借用しようとする種類の工具又は部品が要請した数量だけ前記スマートIOTツールボックスに保管されていれば,需要者情報を前記自動供給装置に伝送
すると共に,前記スマートIOTツールボックスから伝送された種類別工具又は部品の重さ情報に基づいて前記工具又は部品の数量を計算して記録し,前記自動供給装置は,前記管理サーバーから前記需要者情報を受信する場合,前記需要者の位置に前記スマートIOTツールボックスを移送することを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0010】
そして,前記管理サーバーは,前記スマートIOTツールボックスに保管された工具又は部品の種類及び数量と種類別工具又は部品の使用者又は貸手の情報を前記使用者端末に伝送することを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0011】
また,前記管理サーバーは,前記スマートIOTツールボックスに保管された種類別工具又は部品の数量が基準に達しない場合,前記工具又は部品の貸手に前記貸手の使用者端末を介して回収要請をするかあるいは前記工具又は部品の製造社に購買申込みをすることを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0012】
そして,前記スマートIOTツールボックスは,ハウジング,及び前記ハウジングに備えられ,工具又は部品を種類別に別個に保管する複数の保管ボックスを含み,前記複数の保管ボックスのそれぞれは,前記それぞれの保管ボックスに保管された工具又は部品の重さを測定するための計量器を備え,前記計量器で測定された種類別工具又は部品の重さについての情報を前記管理サーバーに伝送する制御部をさらに含むことを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0013】
一方,前記それぞれの保管ボックスは,前記保管ボックスを開閉することができるドア,及び前記ドアのロック装置を含み,前記自動供給装置によって前記スマートIOTツールボックスが前記需要者の位置に移送される場合,前記制御部は,前記需要者が使用又は借用を要請するか返納を要請した工具又は部品が保管された保管ボックスのロック装置を解除して前記ドアが開けられるようにすることを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0014】
ここで,前記それぞれの保管ボックスは電動モータをさらに備え,前記電動モータは前記ドアが自動で開けられるように駆動することを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0015】
また,前記それぞれの保管ボックスは表示灯をさらに含み,前記工具又は部品が保管された保管ボックスのロック装置が解除される場合,前記保管ボックスの表示灯が点灯することを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0016】
一方,前記スマートIOTツールボックスは,前記保管ボックスの他に,使用された工具又は部品を返納するための返納ボックスをさらに備え,前記返納ボックスは,前記返納ボックスに返納された工具又は部品の重さを測定することができる計量器を備え,前記制御部は,前記計量器によって測定された工具又は部品の重さについての情報を前記管理サーバーに伝送し,前記管理サーバーは,前記重さについての情報に基づいて返納された工具又は部品の種類を識別し,前記制御部に前記返納された工具又は部品が保管されるべき保管ボックスの位置についての情報を伝送し,前記制御部は,前記スマートIOTツールボックスの内部に備えられた移送装置を用い,前記伝送された情報に基づいて前記返納ボックスに返納された工具又は部品を保管されるべき保管ボックスに移動させることを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0017】
また,前記自動供給装置は,前記管理サーバーから前記需要者情報を受信して前記需要者の位置に前記スマートIOTツールボックスを運搬する場合,前記需要者の使用者端末の位置追跡によって又は前記自動供給装置に予め入力された需要者の作業場位置の情報を用いて運搬することを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【0018】
そして,前記使用者端末は,スマートフォン,タブレットPC,ノートブック型PC及びデスクトップPCからなる群から選択される1種以上を含み,前記スマートIOTツールボックスは,ツールボックス,ロッカー,引き出し,キャビネット,自動販売機及びラック(Rack)からなる群から選択される1種以上を含み,前記自動供給装置は,無人運搬ロボット(AGV)又は移動式トロリー(trolley)を含むことを特徴とする,スマートIOTツールボックスシステムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によるスマートIOTツールボックスシステムは無人運搬ロボット(AGV),トロリー(trolley)などと連携して工具などの需要者に所要の工具などを自動で供給し,サーバーを介して工具などの数量を実時間で確認して回収及び注文するなどの自動在庫管理が可能な優れた効果を奏する。
【0020】
本発明によるスマートIOTツールボックスシステムは,これを構成するスマートIOTツールボックスの自動ロック装置によって工具などの盗難を防止することができる優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明によるスマートIOTツールボックスシステムの構成を概略的に示す図である。
【
図2】本発明によるスマートIOTツールボックスシステムの運営プロセスを概略的に示す図である。
【
図3】
図1に示したスマートIOTツールボックスの形態を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下,本発明の好適な実施例を詳細に説明する。しかし,本発明はここで説明する実施例に限定されず,他の形態に具体化することもできる。むしろ,ここで紹介する実施例は開始する内容が徹底的で完全になるように,かつ当業者に本発明の思想が充分に伝達されるために提供するものである。また,明細書全般にわたって同じ符号が付けられた構成は同じ構成を示す。
【0023】
図1は本発明によるスマートIOTツールボックスシステムの構成を概略的に示す図,
図2は本発明によるスマートIOTツールボックスシステムの運営プロセスを概略的に示す図である。
【0024】
図1に示すように,本発明によるスマートIOTツールボックスシステムは,使用者端末100,スマートIOTツールボックス200,管理サーバー300及び自動供給装置400を含むことができる。
【0025】
具体的に,前記使用者端末100は,工具などの需要者が必要とする工具などを使用又は借用するために,使用又は借用しようとする工具などの種類及び数量に対する要請,又は使用した工具などを返納するために,返納しようとする工具などの種類又は数量に対する要請を有線又は無線通信を介して管理サーバー300に伝送するための装置であり,特に制限されず,スマートフォン,タブレットPC,ノートブック型PC,デスクトップPCなどを含むことができる。
【0026】
図2に示すように,工具などの需要者は前記管理サーバー300を介して前記使用者端末100で前記スマートIOTツールボックス200に保管された工具などの種類別数量と特定の工具などの現在使用者/貸手の位置を実時間で確認することができ,所要の工具などがないか数量が足りない場合,その回収又は購買を申し込むこともできる。
【0027】
また,前記スマートIOTツールボックス200は工具,機械部品,電子部品などを種類別に分離して保管し,種類別に工具などの重さを感知する装置であり,ツールボックス,ロッカー,引き出し,キャビネット,自動販売機,ラック(Rack)などの多様な形態を含むことができる。前記スマートIOTツールボックス200は,実時間で感知した工具などの種類別重さを有線又は無線通信を介して管理サーバー300と共有する。
【0028】
図3は
図1に示すスマートIOTツールボックスの形態を概略的に示す図である。
【0029】
図3に示すように,前記スマートIOTツールボックス200は,ハウジング210に備えられ,工具などを種類別に別個に保管する複数の保管ボックス220を含むことができる。例えば,前記保管ボックス220は,
図3に示すように,引き出しなどの形態の場合,前記引き出しなどの内部にさらに複数に区画された保管ボックス220a,220b,220cを含むことができる。
【0030】
図2に示すように,前記スマートIOTツールボックス200は,前記保管ボックス220に保管された種類別工具などについての情報を前記管理サーバー300に伝送し,
図3に示すように,前記管理サーバー300からの工具の使用や借用要請又は返納要請がある場合,該当工具が保管されているか返納される保管ボックス220の開閉を制御する制御部230をさらに含むことができる。
【0031】
具体的に,前記複数の保管ボックス220のそれぞれの下部には計量器を備えることにより,該当保管ボックス220に保管された種類別工具などの重さを感知し,前記制御部230が感知された種類別工具などの重さを有線又は無線通信を介して管理サーバー300に伝送すれば,前記管理サーバー300は,伝送された種類別工具などの重さを該当工具の1個の重さで割って該当工具などの数量を計算して記録及び管理する。
【0032】
また,前記管理サーバー300は,伝送された種類別工具などの重さを該当工具の1個の重さで割ったときに割り切れる場合,該当保管ボックス220に保管されなければならない工具など以外の工具などが保管されていると判断し,これを管理者に知らせることができる。
【0033】
そして,
図2に示すように,前記管理サーバー300は,該当工具などの数量を実時間で管理し,該当工具などが消耗品ではない場合,該当工具などの数量が内部的に管理される最小数量に達しないとき,自動で該当工具を借用した貸手に返納要請を伝送し,前記貸手は前記使用者端末100を介して前記返納要請を受信する。
【0034】
一方,前記管理サーバー300は,前記該当工具などが消耗品の場合,該当工具などの数量が内部的に管理される最小数量に達しないとき,自動で該当工具などの販売先に連絡して該当工具の買入の申込みを進めることができる。
【0035】
そして,前記複数の保管ボックス220のそれぞれには,各保管ボックス220を開閉することができるドア221,前記ドア221のロック装置222,LED表示灯223などをさらに含むことができる。前記制御部230は,前記管理サーバー300からの工具の使用や借用要請又は返納要請がある場合,該当工具などが保管されているかあるいは保管されるべき保管ボックス220のロック装置222を解除し,LED表示灯223を点灯させることができ,また電動モータなどによって自動でドア221が開けられるように駆動することにより,工具などの需要者が前記保管ボックス220から所要の工具などを取り出すかあるいは使用した工具などを返納するようにすることができる。
【0036】
また,前記スマートIOTツールボックス200は,前記保管ボックス220の他に,使用された工具などを返納するための返納ボックスをさらに備えることができる。前記返納ボックスは,その下部に計量器を備えているから,前記返納ボックスに工具などが返納された場合,該当工具などの重さを測定し,これを制御部230を介して前記管理サーバー300に伝送し,前記管理サーバー300は,該当工具が保管されるべき保管ボックス220の位置を再び前記スマートIOTツールボックス200の制御部230に伝送し,前記制御部230は前記スマートIOTツールボックス200の内部に備えられた移動装置によって自動で該当工具を該当保管ボックス220に移動させることができる。
【0037】
前記自動供給装置400は無人運搬ロボット(AGV),移動式トロリー(trolley)などであり,
図2に示すように,工具などの需要者が前記使用者端末100を介して所要の工具などの使用や借用又は使用した工具などの返納を要請すれば,前記管理サーバー300は,このような要請と需要者情報を前記自動供給装置400に信号として伝送し,前記自動供給装置400は前記スマートIOTツールボックス200を前記需要者の位置に運搬することで,前記需要者が自分の作業場で前記スマートIOTツールボックス200に保管された工具などを楽に使用又は借用するかあるいは使用した工具などを返納することができる。
【0038】
前記自動供給装置400が前記需要者の作業場に到着すれば,前記需要者の使用者端末100を介して前記需要者を呼び出し,前記需要者が呼出しに応答すれば,前記スマートIOTツールボックス200の制御部230は,前記需要者が要請した工具などが保管されているか保管されるべき保管ボックス220のロック装置222を解除し,LED表示灯223を点灯するか,前記保管ボックス220のドア221を自動で開けることにより,需要者が工具などを取り出すか保管することができるようにする。
【0039】
ここで,前記自動供給装置400は,前記スマートIOTツールボックス200を前記需要者の位置に運搬するとき,前記需要者の使用者端末100の位置追跡によって運搬するかあるいは予め入力された需要者の作業場の位置情報に基づいて運搬することができる。
【0040】
本発明によるスマートIOTツールボックスシステムは,前述した構成によって,ツールボックスに保管された工具,部品などの自動提供及び自動在庫管理が可能であり,工具などの盗難を防止することができる効果を奏することができる。
【0041】
本明細書は本発明の好適な実施例に基づいて説明したが,当業者は以下で記述する特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び領域から逸脱しない範疇内で本発明を多様に修正及び変更して実施することが可能である。したがって,変形された実施が基本的に本発明の特許請求の範囲の構成要素を含んでいれば,いずれも本発明の技術的範疇に含まれると見なさなければならない。
【符号の説明】
【0042】
100 使用者端末
200 スマートIOTツールボックス
300 管理サーバー
400 自動供給装置