(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
通信ネットワークからダウンロード可能であり、且つ/あるいは、コンピュータによって読み出し可能な及び/又はプロセッサによって実行可能な媒体において記録されているコンピュータプログラムであって、
請求項8に記載の方法を実施するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム。
プロセッサによって実行されることが可能であり、請求項8に記載の方法を実施するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラムが記録されている非一時的なコンピュータ読み出し可能なキャリア媒体。
【背景技術】
【0003】
本項目は、以下で記載及び/又は請求される本開示の様々な態様に関連し得る技術の様々な態様を読者に紹介することを目的とする。この議論は、本開示の様々な態様のより良い理解を助けるよう読者に背景情報を提供するのに有用であると信じられている。然るに、それらの記述は、この観点から読まれるべきであり、先行技術の承認としてではないことが理解されるべきである。
【0004】
従来のイメージキャプチャデバイスは、3次元の場面を2次元のセンサの上にレンダリングする。動作中、従来のキャプチャデバイスは、デバイス内のセンサ(又は光検出器)の上の各点に届く光の量を表す2次元(2D)イメージを捕捉する。しかし、この2Dイメージは、センサに届く光線の方向分布に関する情報(ライトフィールドと呼ばれ得る。)を含まない。例えば、奥行きは、捕捉の間に失われる。よって、従来のキャプチャデバイスは、場面からの光分布に関する情報の大部分を保持しない。
【0005】
ライトフィールドキャプチャデバイス(“ライトフィールドデータ収集デバイス”とも呼ばれる。)は、場面の異なる視点からの光を捕捉することによって、その場面の4次元(4D)ライトフィールドを計測するよう設計されてきた。よって、センサを横断する光の各ビームに沿って移動する光の量を計測することで、そのようなデバイスは、後処理によって新しいイメージングアプリケーションを提供するために、追加の光情報(光線の束の方向分布に関する情報)を捕捉することができる。ライトフィールドキャプチャデバイスによって収集/入手された情報は、ライトフィールドデータと呼ばれる。ライトフィールドキャプチャデバイスは、ライトフィールドデータを捕捉することができる如何なるデバイスとしてもここで定義される。
【0006】
ライトフィールドデータの処理は、特に、しかし制限なしに、場面のリフォーカシングされたイメージを生成すること、場面の夫々のビューを生成すること、場面の深度マップを生成すること、拡張焦点深度(EDOF;extended depth of field)イメージを生成すること、立体イメージを生成すること、及び/又はそれらのあらゆる組み合わせを含む。
【0007】
ライトフィールドキャプチャデバイスの幾つかの既存のグループの中でも、“プレンオプティックデバイス”又は“プレンオプティックカメラ(plenoptic camera)”は、センサの前で、メインレンズのイメージ焦点フィールドに位置するマイクロレンズアレイを備える。センサ上には、マイクロレンズごとに1つのマイクロイメージが投影される。以下の記載において、1つ(又は複数)のマイクロイメージが投影されることを対象とするセンサのエリアは、“マイクロイメージエリア”又は“センサマイクロイメージ”又は“センサのマイクロイメージ”又は“露光区間”又は“投影の区間”と呼ばれる。結果として得られる場面のロー(raw)イメージは、1つのセンサマイクロイメージ及び/又は他に属するセンサの全ピクセルの和である。その場合に、ライトフィールドの角度情報は、マイクロイメージエリアにおけるピクセルの、それらの中心に対する相対位置によって与えられる。このローイメージに基づき、特定の視点からの捕捉された場面のイメージの抽出(“デマルチプレキング”とも呼ばれる。)は、実行され得る。デマルチプレキングプロセスは、2Dのローイメージから4Dのライトフィールドへのデータ変換と見なされ得る。結果として起こるデマルチプレキングされたライトフィールドデータは、全てのビューが水平及び垂直に整列されているビューのマトリクスによって表され得る。
【0008】
色検出に関して、大部分のセンサのピクセルは、それらを通過する可視光子の量のみを、それらの色にかかわらず記録する。カラーの4Dライトフィールドデータを得るために、センサの上にカラーフィルタアレイ(CFA)を実装することが、背景技術から知られている。例えば、2×2のピクセルを覆い、2×2マトリクス内でRGGBの順序で置かれた3つの異なった色Red(R)、Green(G)、Blue(B)を有するベイヤー(Bayer)フィルタは、CFAとして広く使用されている。しかし、当業者であれば、以下の記載で使用される表現“カラーフィルタアレイ”は、ベイヤーフィルタだけでなく、当該技術の代替のCFAの全てを指すことが理解されるであろう。
【0009】
この技術の主たる欠点の1つは、光子の少なくとも半分がCFAによってブロックされるので、センサの光感度を低下させることである。加えて、色収差がセンサマイクロイメージの端で起こり、従って、レンダリングされるイメージの品質に影響を及ぼし得る。それらの問題を解決しようとして、米国特許出願公開第2014/0146201(A1)号明細書(特許文献1)には、センサマイクロイメージの一部分のみを覆うCFAが開示されている。しかし、それは、センサの光感度を改善するには不十分である。
【0010】
従って、背景技術に対する改善を示すセンサを提供することが望ましい。
【0011】
特に、満足な色感度を保ち且つ色収差の出現のリスクを制限しながら、より良い光感度を特色とする斯様なセンサを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0013】
「一実施形態」、「実施形態」、「例となる実施形態」との明細書での言及は、記載されている実施形態が特定の機構、構造、又は特性を有してよいが、あらゆる実施形態が必ずしもその特定の機構、構造又は特性を有さなくてよいことを示す。更には、そのようなフレーズは、必ずしも同じ実施形態に言及しているわけではない。更には、特定の機構、構造、又は特性が実施形態に関連して記載される場合に、明示的に記載されていようとなかろうと、他の実施形態に関連してそのような機構、構造、又は特性に作用することは、当業者の知識範囲内にあることが提示される。
【0014】
当該技術の1つの特定の実施形態において、プレンオプティックカメラに取り付けられることを対象としたセンサが開示される。センサは、マイクロレンズアレイによって屈折されたマイクロイメージを検知することを対象とした少なくとも1つのマイクロイメージエリアを有する。マイクロイメージエリアは、カラーフィルタアレイによって少なくとも部分的に覆われている。カラーフィルタアレイの色飽和は、マイクロイメージエリアの重心から遠ざかる場合に低下する。
【0015】
以下の記載において、表現“部分的に覆われる”は、センサマイクロイメージ(マイクロイメージエリア)と比較されるCFAのポジションを指す。一実施形態において、そのようなCFAは、センサマイクロイメージの全体を覆う。他の実施形態において、CFAは、センサマイクロイメージの一部分のみを覆う。その部分は、マイクロイメージエリアの重心を含み、あるいは、含まない。考えられるべきCFAの点とセンサマイクロイメージの重心との間の距離に基づき、この点の色飽和は、この距離が大きくなる場合に低下する。
【0016】
CFAの色飽和の低下は、センサマイクロイメージの境界へ近づく場合に、背景技術のCFAよりも多く光子を捕捉することを可能にする。従って、そのようなセンサは、改善された光感度を特徴とする。加えて、重心にあるピクセルは、メインレンズの瞳境界を通る光子と比較して収差が小さい光子によって照射されるので、そのようなセンサは更に、その色感度を飽和レベルに保ちながら、色収差の出現のリスクを制限することを可能にする。
【0017】
一実施形態において、カラーフィルタアレイの重心は、マイクロイメージエリアの重心に対応する。
【0018】
色収差現象に起因して、センサマイクロイメージの重心にあるピクセルは、センサマイクロイメージの境界に位置するピクセルよりも鮮明なディテール及び色をもたらす。よって、等しい値を持つCFA表面に関し、センサマイクロイメージの重心においてCFAを位置付けることは、レンダリングされるマイクロレンズイメージの品質を改善することを可能にする。
【0019】
実施形態に従って、カラーフィルタアレイの色飽和は、マイクロイメージエリアの重心(x
i,j,y
i,j)から該マイクロイメージエリアの境界へ向かって低下する。
【0020】
一実施形態において、カラーフィルタアレイの色飽和は、マイクロイメージエリアの重心での1からマイクロイメージエリアの境界での0まで変化する。
【0021】
一実施形態において、CFAはベイヤーフィルタであり、色成分は、次の数1のように、HSV色空間において与えられる:
【0022】
【数1】
このとき、(x,y)は、マイクロレンズ(i,j)の下にあるピクセルの座標であり、(x
i,j,y
i,j)は、マイクロイメージエリアの重心の座標であり、pは、2つの隣接したマイクロイメージエリアの夫々の重心の間の距離である。
【0023】
マイクロイメージエリアの重心(x
i,j,y
i,j)から境界への飽和のそのような滑らかな変化は、リフォーカシングされたイメージの色飽和における階段効果を防ぐ。
【0024】
一実施形態において、マイクロイメージエリアは、カラーフィルタアレイによって部分的にのみ覆われる。
【0025】
この特定のCFAレイアウトに従って、光子の総数と比較される記録された光子の数に対応する比は、CFAによって覆われるピクセルが少ないほど高くなる。よって、センサは、センサマイクロイメージの全体を覆うCFAと比較して光に敏感である。
【0026】
一実施形態において、カラーフィルタアレイは、マイクロイメージエリアの重心にある4×4のピクセルエリアのみを覆う。
【0027】
この特定のレイアウトに従って、夫々のマイクロレンズイメージは50.26個のピクセルを覆い、16個のピクセルのみがより少ない光を受ける。センサマイクロイメージは、16個のピクセルからは個数を減らされた光子を、そして、残りのピクセルからは全ての可視的な光子を収集する。従って、そのようなセンサは、84%よりも多い光子を捕捉した。これは、先行技術のCFAと比較して相当な改善である。実例として、全てのピクセルを覆う一般的なベイヤーパターンに関し、この比は約50%になる。
【0028】
当該技術の1つの特定の実施形態において、カラーフィルタアレイによって部分的に覆われているマイクロイメージエリアの少なくとも1つのリフォーカシングされたイメージの色成分R
xを決定する方法が開示される。そのような方法は、
前記カラーフィルタアレイによって覆われている前記マイクロイメージエリアのピクセルのリフォーカシングされたイメージR
a,bを決定するステップであり、前記カラーフィルタアレイの色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心(x
i,j,y
i,j)から遠ざかる場合に低下する、ステップと、
前記カラーフィルタアレイによって覆われていない前記マイクロイメージエリアのピクセルのリフォーカシングされたイメージR
Tを決定するステップと、
前記リフォーカシングされたイメージR
a,bと前記リフォーカシングされたイメージR
Tとを結合することで前記色成分R
xを決定するステップと
を有し、
前記色成分R
xを決定するステップは、前記リフォーカシングされたイメージR
Tに対して重みを導入する。
【0029】
そのような重みの導入は、メインレンズの光収差によってほとんど影響を受けない光子を、より大きい光収差を受ける光子と区別するという利点を有する。当業者であれば、表現“色成分”が、実装されるCFAの如何なる色成分もさすことを理解するであろう。例えば、ベイヤーフィルタによって覆われているセンサを考えたとき、決定される色成分は赤色、緑色又は青色成分であることができる。
【0030】
当該技術の1つの特定の実施形態において、本開示は、通信ネットワークからダウンロード可能であり、且つ/あるいは、コンピュータによって読み出し可能な及び/又はプロセッサによって実行可能な媒体において記録されているコンピュータプログラム製品に関連する。そのようなコンピュータプログラム製品は、方法を実施するプログラムコード命令を有する。
【0031】
当該技術の1つの特定の実施形態において、本開示は、プロセッサによって実行されることが可能であり、方法を実施するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム製品が記録されている非一時的なコンピュータ読み出し可能なキャリア媒体に関連する。
【0032】
明示的には記載されていないが、本実施形態は、如何なる組み合わせ又は部分組み合わせにおいても用いられてよい。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本開示の特定の実施形態の一般概念及び具体的な詳細は、そのような実施形態の完全な理解を提供するよう、以下の記載において、及び
図1乃至13において、示されている。なお、当業者であれば、本開示は、更なる実施形態を有してよく、あるいは、以下の記載において記載されている詳細の幾つかによらずとも実施されてよいことが理解されるであろう。
【0035】
[1 一般概念]
[1.1 カラーフィルタアレイ]
カラーイメージは、通常は、ピクセルごとに3つの色成分を用いて形成される。一般的な成分は、目の色感度に若干対応する赤(Red)、緑(Green)及び青(Blue)である。あいにく、センサの大部分は、光子波長と無関係に、ピクセルに入る可視光子を記録する。グレーレベルセンサをカラー対応のセンサにするよう、カラーフィルタアレイ(CFA)が一般的にセンサに取り付けられる。最も一般的なCFAは、2×2のピクセルから成り、
図1で表されるようにセンサにわたって複製されるいわゆるベイヤーパターン(フィルタ)である。
【0036】
CFAを用いて記録されたイメージは、ピクセルごとに1つの色しか記録されないので、不完全である。所与のピクセルの2つの他の色の計算は、ベイヤーパターンの場合に、“Adaptive color plan interpolation in single sensor color electronic camera”と題された米国特許第5506619(A)号明細書において記載されるように、いわゆるデモザイキングアルゴリズムに従い周囲の色を用いて補間により行われる。そのようなアルゴリズムは、イメージ品質に影響を与え、重い計算負荷を必要とし得る。
【0037】
[1.2 RGB及びHSV色空間に関する考え]
RGB(Red-Green-Blue)は、3つの色成分によりピクセルの色を特性化するために使用される色空間である。それら3つの値は、例えば、色相−彩度−明度(HSV;Hue Saturation Value)色空間のような、他の色空間に変換され得る。HSV空間は、
図2に表されているように、純粋色(最大値に設定された所与の色相、彩度及び明度)から白(同じ色相、0に設定された彩度、及び最大値に設定された明度)までの色こう配を定義することを可能にする。
【0038】
RGB色空間からHSV空間への変換は、次の式(数2)によって実行される:
【0039】
【数2】
HSV色空間からRGB色空間への変換は、次の数3によって実行される:
【0040】
【数3】
このとき、{H}はH′の小数部分を表す。トリプレット(P,V,Q)から、H′よりも小さい最大整数
(外1)
に応じて、値(R,G,B)が定義される。I=0の場合に(R,G,B)=(V,T,P)、I=1の場合に(R,G,B)=(Q,V,P)、I=2の場合に(R,G,B)=(P,V,T)、I=3の場合に(R,G,B)=(P,Q,V)、I=4の場合に(R,G,B)=(T,P,V)、I=5の場合に(R,G,B)=(V,P,Q)。
【0041】
上記の式は、3つの色成分が0から1の間の実数であると仮定する。見返りとして、成分S及びVは0から1の間の実数であり、Hは0から360度の間の実数である。
【0042】
ここで先に指摘されたように、CFAの重要な欠点は、一部の光子がカラーフィルタによってブロックされ、結果として、センサの感度が下げられることである。例えば、ベイヤーパターンによれば、光子の少なくとも半分はフィルタにおいて失われる。
図3は、Kodakのセンサの様々なカラーフィルタについて、ピクセルに入る光子の総数に対してどの程度の光子が収集されるのかを表す。センサの効率は、カラーフィルタによって大いに影響を及ぼされる。
【0043】
[1.3 プレンオプティックカメラの説明]
図4は、メインレンズ2、マイクロレンズ3、及びセンサ4を有する概要のプレンオプティックカメラ1を表す。メインレンズ2は、そのオブジェクトフィールドにおいて捕捉される場面からの光を受け、光をマイクロレンズアレイ3を通してレンダリングする。マイクロレンズアレイ3は、メインレンズのイメージフィールドに位置する。一実施形態において、このマイクロレンズアレイ3は、2次元(2D)アレイにおいて配置されている複数の円形のマイクロレンズを含む。他の実施形態において、そのようなマイクロレンズは、本開示の適用範囲から逸脱することなしに、種々の形状、例えば、楕円形状を有する。夫々のマイクロレンズは、対応するマイクロイメージの光をセンサ4上の専用のエリア、すなわち、センサマイクロイメージ5に向けるレンズ特性を有する。
【0044】
一実施形態において、夫々のレンズの周囲でマイクロレンズアレイ3とセンサ4との間には何らかのスペーサが置かれ、1つのレンズからの光がセンサ側で他のレンズの光と重なり合うことを防ぐ。
【0045】
[1.4 4Dライトフィールドデータ]
センサ4で捕捉されるイメージは、2Dイメージ内で配置される2Dの小イメージの集合から成る。夫々の小イメージは、マイクロレンズアレイ3の中のマイクロレンズ(i,j)によって生成される。
図5は、センサ4によって記録されるイメージの例を表す。夫々のマイクロレンズ(i,j)は、円によって表されているマイクロイメージを生成する(小イメージの形状は、通常円形であるマイクロレンズの形状に依存する。)。ピクセル座標は(x,y)と標示されている。pは2つの連続したマイクロイメージ5の間の距離である。マイクロレンズ(i,j)は、pがピクセルサイズδよりも大きいように選択される。マイクロレンズイメージエリア5は、それらの座標(i,j)によって参照される。幾つかのピクセル(x,y)は、如何なるマイクロレンズ(i,j)からの如何なる光も受けないことがある。そのようなピクセル(X)は捨てられる。実際に、マイクロレンズ間の空間は、光子がマイクロレンズから外へ出ることを防ぐようマスクされる(マイクロレンズが四角形状を有する場合には、マスキングは不要である。)。マイクロレンズイメージ(i,j)の中心(x
i,j,y
i,j)は、座標(x
i,j,y
i,j)でセンサ4において位置する。θは、ピクセルの正方格子とマイクロレンズの正方格子との間の角度である。(x
i,j,y
i,j)は、マイクロレンズイメージ(0,0)のピクセル座標を(zx
0,0,y
0,0)として、次の式1(数4)によって計算され得る:
【0046】
【数4】
この式は、マイクロレンズアレイ3が正方格子に従って配置されると仮定する。なお、本開示は、この格子に制限されず、六方格子又は不規則格子に等しく当てはまる。
【0047】
図5は、場面からのオブジェクトが幾つかの隣接したマイクロレンズイメージ(黒点)において可視的であることを更に表す。オブジェクトの2つの連続したビューの間の距離はwであり、この距離は語“視差(disparity)”とも呼ばれる。
【0048】
[1.5 ライトフィールドカメラの光学的性質]
先のサブセクション1.4において導入された距離p及びwは、ピクセル単位で与えられる。それらは、ピクセルサイズδを乗じることによって、夫々物理的な単位距離P及びW(メートル)に変換される:
W=δw 及び P=δp
それらの距離は、ライトフィールドカメラの特性に依存する。
【0049】
図6及び
図7は、完ぺきな薄型レンズモデルを仮定して、概略のライトフィールドを表す。メインレンズは焦点長さF及び開口Φを有する。マイクロレンズアレイは、焦点長さfを有するマイクロレンズを有する。マイクロレンズアレイのピッチはφである。マイクロレンズアレイは、メインレンズからの距離D、及びセンサからの距離dに位置する。オブジェクト(図中見えない。)は、メインレンズ(左)からの距離zに位置する。このオブジェクトは、メインレンズ(右)からの距離z′でメインレンズによってフォーカシングされる。
図6及び
図7は、夫々、D>z′及びD<z′の場合を表す。いずれの場合にも、マイクロレンズイメージは、d及びfに応じて焦点が合うことができる。
【0050】
視差Wは、オブジェクトの距離zによって異なる。
【0051】
[1.6 イメージのリフォーカシング]
ライトフィールドカメラの主たる特性は、リフォーカシング距離が自由に調整可能である場合に2Dのリフォーカシングされたイメージを計算する可能性である。4Dライトフィールドデータは、マイクロレンズイメージを単にシフトし且つズームし、次いでそれらを2Dイメージへと加算することによって、2Dイメージ内に投影される。シフトの量は、リフォーカシング距離を制御する。リフォーカシングされた2Dイメージ座標(X,Y)への4Dライトフィールドピクセル(x,y,i,j)の投影は、次の式2(数5)によって定義される:
【0052】
【数5】
このとき、sは、2Dのリフォーカシングされたイメージのサイズを制御し、gは、リフォーカシングされたイメージの焦点調整距離を制御する。
【0053】
[1.7 色収差問題]
図8によって表されるように、色収差問題はレンズの不完全さに由来する。これは、同じイメージ平面における点源の全ての色の焦点を合わせることを妨げる。
【0054】
図9及び
図10によって表されるようにプレンオプティックカメラシステムにおける色収差の影響を検討するとき、波長に依存した収束平面の変動が、同じく波長に依存した視差Wの変動に変わることが観測され得る。
【0055】
このことに関して、当業者であれば、メインレンズ2の境界で入る光子が、瞳の中央で入る光子よりもずっと大きく色収差によって影響を及ぼされることに気付く。このとき、メインレンズ瞳の中央及び境界を通る光子は、センサマイクロイメージ5の中心(x
i,j,y
i,j)及び境界で夫々収集される光子である。よって、センサマイクロイメージ5の境界で収集される光子は、その中心(x
i,j,y
i,j)の近くで収集される光子よりもずっと大きく色収差によって影響を及ぼされる。
【0056】
すなわち、夫々のマイクロレンズイメージのイメージ品質は、中心(x
i,j,y
i,j)から境界まで変化する。センサマイクロイメージ5の中心にあるピクセルは、センサマイクロイメージ5の境界に位置するピクセルよりも鮮明なディテール及び色をもたらす。
【0057】
[1.8 プレンオプティックカメラに取り付けられるCFA]
カラー4Dライトフィールドを記録するよう、CFAはセンサに置かれる。センサは4Dライトフィールドを記録する。例えば、CFAは、(a,b)∈[0,M]
2として、座標(a,b)のM×Mのピクセルから成るとする。4Dライトフィールドに色パラメータを加えたものは、5Dライトフィールド(x,y,i,j,c
a,b)になる。このとき、c
a,bは、CFA座標(a,b)の色である。
図11は、4Dライトフィールドを記録するセンサの上にセットされたベイヤーパターン(M=2)を表す。
【0058】
5Dライトフィールドのリフォーカシングは、式2により実行されるが、CFAの夫々の色c
a,bとは無関係に適用される。このようにして、M
2個のリフォーカシングされたイメージR
a,bが得られた。それらのイメージは、次いで、リフォーカシングされたRGBイメージの3つの色成分R
red、R
green及びR
blueを計算するよう結合される。
【0059】
例えば、ベイヤーパターンの場合に、M=2、c
0,
0=赤(Red)、c
1,
1=青(blue)、c
0,
1=c
1,
0=緑(Green)。リフォーカシングされたRGBイメージの3つの色成分は、R
red=R
0,
0、R
green=(R
0,
1+R
1,
0)/2及びR
blue=R
1,
1に等しい。
【0060】
[2 本開示の第1実施形態の説明]
図12は、本開示の一実施形態に従うセンサ4を表す。このセンサ4は、プレンオプティックカメラ1に取り付けられ得、複数のマイクロイメージエリア5を有する。マイクロイメージエリア5の夫々は、CFA6によって覆われている。
【0061】
センサ4は、CMOS(相補型金属酸化膜半導体;Complementary Metal Oxide Semiconductor)技術を用いたCCD(電荷結合デバイス;Charge-Coupled Device)タイプである。なお、当業者であれば、そのようなセンサ4は、ニューロモーフィック・スパイク(neuromorphic spike)に基づくセンサ(例えば、人工網膜)、あるいは、背景技術から知られている何らかの他のタイプの光センサを代替的に有してよいことが理解されるであろう。
【0062】
図12によって表されているCFA6はベイヤーフィルタである。なお、当業者であれば、そのようなCFA6は、本開示の適用範囲から逸脱することなしに、RGBEフィルタ、CYYMフィルタ、あるいは、背景技術から知られている何らかの他のタイプのCFAを代替的に有してよいことが理解されるであろう。
【0063】
本開示の一実施形態において、CFA6の色飽和は、センサマイクロイメージ5の中心(X)から境界に向かって低下している。
図12の上部分は色飽和のそのような低下を表す。色飽和は、中心(x
i,j,y
i,j)に、並びに中心(x
i,j,y
i,j)から1、2及び3ピクセル離れて、夫々位置するピクセルについて、100%、50%、25%及び12.5%に設定されている。
【0064】
本開示の他の実施形態において、
図12の下部分によって表されるように、色の飽和は、関数fに従って、次の数6のように与えられる。関数fは、[0.0,1.0]の間の値を返し、f(d=0)からf(p/2)まで低下する:
【0065】
【数6】
この特定の実施形態において、色の飽和は、センサマイクロイメージ5の中心(x
i,j,y
i,j)での1からその境界での0まで線形に変化する。色成分は、次の数7のように、HSV色空間において与えられる:
【0066】
【数7】
マイクロイメージエリア5の中間(x
i,j,y
i,j)から境界への飽和のそのような滑らかな変化は、リフォーカシングされた画像の色飽和における階段効果を防ぐ。
【0067】
このCFAにおける飽和の低下は、一般的なベイヤーフィルタよりも多く光子を捕捉することを可能にし、従って、センサ4の光感度を改善する。加えて、中心(x
i,j,y
i,j)にあるピクセルは、メインレンズの瞳境界を通る光子と比較して収差が小さい光子によって照射されるので、そのようなセンサ4は、満足な色感度を保ちながら、色収差の出現のリスクを制限することを可能にする。
【0068】
[3 本開示の第2実施形態の説明]
本開示の第2実施形態に従って、CFA6は、センサマイクロイメージ5の一部分にのみ適用される。
図13は、正方格子及びピッチφ=8δ(8ピクセル)を有するマイクロレンズアレイ3を備えたプレンオプティックカメラ1によって捕捉された4Dライトフィールドを表す。ベイヤーパターンは、夫々のセンサマイクロイメージ5の中心(x
i,j,y
i,j)にある4×4のピクセルでのみ複製される。マイクロレンズイメージの直径pは、p=φ(D+d)/Dに等しい。なお、(D+d)/Dは1.0に極めて近いので、マイクロレンズイメージの直径はマイクロレンズアレイのピッチによって与えられると考えられてよい。
【0069】
この特定の設計は、センサマイクロイメージ5の全体を覆うCFA6と比較して、センサ4が光より敏感であることを可能にする。
【0070】
実例として、第2実施形態に従うが、
図13によって表されるCFA6の一定の色飽和を有するセンサ4は、動作条件において試験される。そのようなセンサ4に関し、夫々のマイクロレンズイメージは50.26個のピクセルを覆い、16個のピクセル(すなわち、ベイヤーパターンによって覆われている4×4のピクセル)のみがより少ない光を受ける。センサマイクロイメージ5は、16個のピクセルからは半分の光子を、そして、残りのピクセルからは全ての可視的な光子を収集する。光子の総数と比較される記録された光子の数は、{(50.26−16×0.5)/50.26}×100=84%である。この比は、全てのピクセルを覆うベイヤーパターンの約50%よりも大きい。
【0071】
当業者であれば、CFAの色飽和がセンサマイクロイメージ5の中心(x
i,j,y
i,j)から境界へ向かって低下する、第2実施形態に従うセンサ4の場合に、光子の総数と比較される記録された光子の数に対応する比は、相当により高く、センサ4の光感度を更に改善することが理解されるであろう。
【0072】
[4 リフォーカシングされたRGBイメージの計算]
以下の段落は、本開示の第2実施形態に従うセンサ4に関連する。当業者であれば、そのような実施は、本開示の適用範囲から逸脱することなしに、本開示の第1実施形態に従うセンサ4に適用され得ることが理解されるであろう。
【0073】
これより、本開示の第2実施形態に従うセンサ4を考えると、CFAパターンのM
2個のフィルタに対応するM
2個のリフォーカシングされた画像R
a,bと、カラーフィルタ6によって覆われていないピクセルに対応する単一のリフォーカシングされたイメージR
Tとを計算することが可能である。
【0074】
幾つかの方法が、M
2個のリフォーカシングされたイメージR
a,
b及びリフォーカシングされたイメージR
Tを、リフォーカシングされたイメージの3つの色成分R
red、R
green及びR
blueに変換するために使用され得る。例えば、ベイヤーパターンの場合に、M=2、c
0,
0=赤(Red)、c
1,
1=青(blue)、c
0,
1=c
1,
0=緑(Green)。リフォーカシングされたRGBイメージの3つの色成分は、R
red=(R
0,
0+R
T)/2、R
green=(R
0,
1/2+R
1,
0/2+R
T)/2及びR
blue=(R
1,
1+R
T)/2によって計算され得る。明らかに、他の組み合わせは、本開示の適用範囲から逸脱することなしに、使用されてよい。
【0075】
図14によって表されるように、本開示の一実施形態に従う本方法は:
・カラーフィルタアレイ6によって覆われているマイクロイメージエリアピクセル(i,j)のリフォーカシングされたイメージR
a,bを決定するステップ7と、
・カラーフィルタアレイ6によって覆われていないマイクロイメージエリアピクセル(i,j)のリフォーカシングされたイメージR
Tを決定するステップ8と、
・リフォーカシングされたイメージR
a,b及びリフォーカシングされたイメージR
Tを結合することで色成分R
xを決定するステップ9と
を有する。R
xを決定するステップ9は、リフォーカシングされたイメージR
Tに対して重み(W)を導入する。
【0076】
当業者であれば、表現“色成分”は、実装されるCFAの如何なる色成分もさすと理解するであろう。例えば、ベイヤーフィルタによって覆われているセンサを考えたとき、決定される色成分は赤R
r、緑R
g、又は青R
b成分である。
【0077】
リフォーカシングされたイメージR
Tは、メインレンズ2の光収差によってより影響を及ぼされた光子を収集するので、他のリフォーカシングされたイメージR
a,bよりも低いイメージ品質を有する。このイメージ特性を考慮に入れるよう、R
T及びR
a,bの値は、局所的なコントラストに応じて混合される。例えば、R
a,bに対するR
Tの重み(W)は、R
a,bにおいて局所的に識別されたテスクチャの周囲で下げられる。
【0078】
R
a,b及びR
Tの組み合わせへの、R
a,bに対するR
Tのそのような重みWの導入は、メインレンズの光収差によってそれほど影響を及ぼされない光子を、より大きい光収差を受ける光子と区別するという利点を有する。
【0079】
図15は、本開示の実施形態に従って、カラーフィルタアレイ6によって部分的に覆われているマイクロイメージエリア5の少なくとも1つのリフォーカシングされたイメージの色成分R
xを決定する装置10の例を表す略ブロック図である。そのような装置10は、バス14によって接続されているプロセッサ11、記憶ユニット12、インターフェイスユニット13及びセンサ4を含む。当然、コンピュータ装置10の構成要素は、バス14によるバス接続以外の他の接続によって接続されてよい。
【0080】
プロセッサ11は、装置10の動作を制御する。記憶ユニット12は、プロセッサ11によって実行される少なくとも1つのプログラムと、プレンオプティックイメージのデータ、プロセッサ11によって実行される計算で使用されるパラメータ、プロセッサ11によって実行される計算の中間データ、などを含む様々なデータとを記憶する。プロセッサ11は、あらゆる既知の適切なハードウェア若しくはソフトウェアによって、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、形成されてよい。例えば、プロセッサ11は、プロセッシングユニットのような専用のハードウェアによって、あるいは、そのメモリに記憶されているプログラムを実行するCPUのようなプログラム可能なプロセッシングユニットによって、形成されてよい。
【0081】
記憶ユニット12は、プログラム、データ、又は同様のものをコンピュータ読出可能な様態で記憶することができる如何なる適切なストレージ又は手段によっても形成されてよい。記憶ユニット12の例には、半導体メモリデバイス並びに、リード及びライトユニットにロードされた磁気、光、又は光学磁気記録媒体のような、非一時的なコンピュータ読出可能な記憶媒体が含まれる。プログラムは、プロセッサ11に、
図14を参照して上述されたような本開示の実施形態に従って、カラーフィルタアレイ6によって部分的に覆われているマイクロイメージエリア5の少なくとも1つのリフォーカシングされたイメージの色成分R
xを決定するためのプロセスを実行させる。
【0082】
インターフェイスユニット13は、装置10と外部装置との間のインターフェイスを提供する。インターフェイスユニット13は、ケーブル又は無線通信を介して外部装置と通信してよい。この実施形態において、外部装置はプレンオプティックカメラであってよい。この場合に、プレンオプティックイメージは、プレンオプティックカメラから装置1へインターフェイスユニット13を通じて入力され、次いで、記憶ユニット12において記憶され得る。
【0083】
装置10及びプレンオプティックカメラは、ケーブル又は無線通信を介して互いと通信してよい。
【0084】
たとえ
図15においてプロセッサ11が1つしか示されていないとしても、当業者であれば、そのようなプロセッサは、本開示の実施形態に従う装置10によって実行される機能を具現する種々のモジュール及びユニットを有してよい。例えば:
・カラーフィルタアレイ6によって覆われているマイクロイメージピクセル(i,j)のリフォーカシングされたイメージR
a,bを決定するモジュール;
・カラーフィルタアレイ6によって覆われていないマイクロイメージピクセル(i,j)のリフォーカシングされたイメージR
Tを決定するモジュール;
・リフォーカシングされたイメージR
a,b及びリフォーカシングされたイメージR
Tを結合することで色成分R
xを決定するモジュール。
【0085】
それらのモジュールは、互いに通信し且つ協働する幾つかのプロセッサ9においても具現されてよい。
【0086】
当業者に明らかなように、本原理の態様は、システム、方法又はコンピュータ読出可能な媒体として具現され得る。然るに、本原理の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード、などを含む。)、又はソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとることができる。
【0087】
本原理が1つ以上のハードウェアコンポーネントによって実装される場合に、ハードウェアコンポーネントは、中央演算処理装置のような集積回路であるプロセッサ、及び/又はマイクロプロセッサ、及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)、及び/又は特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、及び/又はグラフィクス処理ユニット(GPU)、及び/又は物理処理ユニット(PPU)、及び/又は浮動小数点ユニット、及び/又はネットワークプロセッサ、及び/又はオーディオプロセッサ、及び/又はマルチコアプロセッサを有する。更には、ハードウェアコンポーネントは、ベースバンドプロセッサ(例えば、メモリユニット及びファームウェアを有する。)、及び/又は無線信号を送受信可能な無線電子回路(アンテナを有することができる。)を更に有することができる。一実施形態において、ハードウェアコンポーネントは、ISO/IEC18092/ECMA−340、ISO/IEC21481/ECMA−352、GSMA、StoLPaN、ETSI/SCP(スマートカードプラットフォーム)、グローバルプラットフォーム(すなわち、セキュアエレメント)のような1つ以上の標準に従う。変形例において、ハードウェアコンポーネントは、無線周波数識別(RFID)タグである。一実施形態において、ハードウェアコンポーネントは、Bluetooth(登録商標)通信、及び/又はWi−Fi(登録商標)通信、及び/又はZigbee(登録商標)通信、及び/又はUSB通信、及び/又はファイアワイヤ通信、及び/又はNFC(近距離)通信を可能にする回路を有する。
【0088】
更には、本原理の態様は、コンピュータ読出可能な記憶媒体の形をとることができる。1つ以上のコンピュータ読出可能な記憶媒体の如何なる組み合わせも利用されてよい。
【0089】
よって、例えば、如何なるフローチャート、フロー図、状態遷移図、擬似コード、及び同様のものも、コンピュータ読出可能な記憶媒体において実質的に表され、故に、コンピュータ又はプロセッサによって、そのようなコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されていようとなかろうと実行され得る様々なプロセスを表す。
【0090】
本開示は1つ以上の例を参照して記載されてきたが、当業者に認識されるように、本開示及び/又は添付の特許請求の範囲の適用範囲から逸脱することなしに、形態及び詳細において変更がなされてよい。
[付記1]
プレンオプティックカメラに取り付けられることを対象としたセンサであって、
マイクロレンズアレイによって屈折されたマイクロイメージを検知することを対象とした少なくとも1つのマイクロイメージエリアを有し、
前記マイクロイメージエリアは、カラーフィルタアレイによって少なくとも部分的に覆われており、
前記カラーフィルタアレイの色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心から遠ざかる場合に低下する、
センサ。
[付記2]
前記カラーフィルタアレイの重心は、前記マイクロイメージエリアの重心に対応する、
付記1に記載のセンサ。
[付記3]
前記カラーフィルタアレイの前記色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心から該マイクロイメージエリアの境界へ向かって低下する、
付記1又は2に記載のセンサ。
[付記4]
前記カラーフィルタアレイの前記色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心での1から前記マイクロイメージエリアの境界での0まで変化する、
付記1乃至3のうちいずれか一項に記載のセンサ。
[付記5]
前記カラーフィルタアレイはベイヤーフィルタであり、色成分は、
【数8】
のように、HSV色空間において与えられ、このとき、(x,y)は、マイクロレンズ(i,j)の下にあるピクセルの座標であり、(xi,j,yi,j)は、前記マイクロイメージエリアの重心の座標であり、pは、2つの隣接したマイクロイメージエリアの夫々の重心(xi,j,yi,j)の間の距離である、
付記4に記載のセンサ。
[付記6]
前記マイクロイメージエリアは、前記カラーフィルタアレイによって部分的にのみ覆われる、
付記1乃至5のうちいずれか一項に記載のセンサ。
[付記7]
前記カラーフィルタアレイは、前記マイクロイメージエリアの重心にある4×4のピクセルエリアのみを覆う、
付記6に記載のセンサ。
[付記8]
カラーフィルタアレイによって部分的に覆われているマイクロイメージエリアの少なくとも1つのリフォーカシングされたイメージの色成分Rxを決定する方法であって、
前記カラーフィルタアレイによって覆われている前記マイクロイメージエリアのピクセルのリフォーカシングされたイメージRa,bを決定するステップであり、前記カラーフィルタアレイの色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心から遠ざかる場合に低下する、ステップと、
前記カラーフィルタアレイによって覆われていない前記マイクロイメージエリアのピクセルのリフォーカシングされたイメージRTを決定するステップと、
前記リフォーカシングされたイメージRa,bと前記リフォーカシングされたイメージRTとを結合することで前記色成分Rxを決定するステップと
を有し、
前記色成分Rxを決定するステップは、前記リフォーカシングされたイメージRTに対して重みを導入する、方法。
[付記9]
センサを有し、該センサは、マイクロレンズアレイによって屈折されるマイクロイメージを検知することを対象とした少なくとも1つのマイクロイメージエリアを有し、
前記マイクロイメージエリアは、カラーフィルタアレイによって少なくとも部分的に覆われており、
前記カラーフィルタアレイの色飽和は、前記マイクロイメージエリアの重心から遠ざかる場合に低下する、
ライトフィールドデータ収集デバイス。
[付記10]
通信ネットワークからダウンロード可能であり、且つ/あるいは、コンピュータによって読み出し可能な及び/又はプロセッサによって実行可能な媒体において記録されているコンピュータプログラムであって、
付記8に記載の方法を実施するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラム。
[付記11]
プロセッサによって実行されることが可能であり、付記8に記載の方法を実施するプログラムコード命令を含むコンピュータプログラムが記録されている非一時的なコンピュータ読み出し可能なキャリア媒体。