特許第6887298号(P6887298)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6887298表示装置、表示装置を含むアイテム選択システム、および、表示装置における表示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6887298
(24)【登録日】2021年5月20日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】表示装置、表示装置を含むアイテム選択システム、および、表示装置における表示方法
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20210603BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20210603BHJP
【FI】
   G07G1/01 301E
   G07G1/12 361C
【請求項の数】12
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-90178(P2017-90178)
(22)【出願日】2017年4月28日
(65)【公開番号】特開2018-190071(P2018-190071A)
(43)【公開日】2018年11月29日
【審査請求日】2019年11月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】土田 雅巳
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 義晴
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−014567(JP,A)
【文献】 特開2014−052683(JP,A)
【文献】 特許第5349656(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00−1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置であって、
表示部と、
前記表示部における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて人物によって選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該人物の画像とを前記表示部に表示する表示制御部とを含む、表示装置。
【請求項2】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置であって、
表示部と、
前記表示部における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該アイテム選択装置の周辺の画像とを前記表示部に表示する表示制御部とを含む、表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記アイテム選択装置にアクセスした人物と前記アイテム選択装置との間における取引によって選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該人物の画像から得られる当該人物の特徴とを、取引毎に対応付けて前記表示部に表示する、請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記アイテム選択装置にてエラーが発生したときに前記撮影装置が撮影した画像を前記表示部に表示する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
所定のアイテムの選択可否を切り換える命令を前記アイテム選択装置に送信する送信部をさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、
前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置と、
前記アイテム選択装置および前記撮影装置に通信可能に接続される表示装置と、
前記表示装置における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて人物によって選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該人物の画像とを前記表示装置に表示する表示制御部とを含む、アイテム選択システム。
【請求項7】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、
前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置と、
前記アイテム選択装置および前記撮影装置に通信可能に接続される表示装置と、
前記表示装置における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該アイテム選択装置の周辺の画像とを前記表示装置に表示する表示制御部とを含む、アイテム選択システム。
【請求項8】
前記アイテム選択装置の周辺に存在する人物の有無又は人数を検出する検出部をさらに含む、請求項6または7に記載のアイテム選択システム。
【請求項9】
所定のアイテムの選択可否を切り換える命令を前記アイテム選択装置に送信する送信部をさらに含み、
前記アイテム選択装置は、前記検出部による検出結果が所定の条件を満たせば、前記命令に応じて当該所定のアイテムの選択可否を切り換える設定部をさらに含む、請求項に記載のアイテム選択システム。
【請求項10】
前記検出部による検出結果が所定の条件を満たせば、前記アイテム選択装置へのサポートを要求する要求部をさらに含む、請求項またはに記載のアイテム選択システム。
【請求項11】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置において、
前記アイテム選択装置にて人物によって選択されたアイテムに関する情報を表示するステップと、
前記撮影装置によって撮影された当該人物の画像を表示するステップと含む、表示装置における表示方法。
【請求項12】
アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置において、
前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報を表示するステップと、
前記撮影装置によって撮影された当該アイテム選択装置の周辺の画像を表示するステップと含む、表示装置における表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置、表示装置を含むアイテム選択システム、および、表示装置における表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1のセルフサービス飲食店用サービスシステムは、飲食店のホールに設置された自動券売機と、飲食店の調理場に設置された厨房モニタとを含む。顧客が自動券売機に金銭を投入してメニューを注文すると、注文されたメニューが厨房モニタに表示される。調理人は、このメニューの調理を終了すると、厨房モニタのタッチパネルを操作して、このメニューの表示の消し込みを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−248869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の場合、飲食店の店員は、調理場には存在するが、自動券売機の近くには存在しない。そのため、自動券売機から離れた調理場にいる店員にとっては、自動券売機の周辺の状況を把握するためには、持ち場を離れて自動券売機まで出向かなければならず、面倒である。店内を監視するためのカメラが設置されていたとしても、このカメラによって撮影された画像は、通常、調理場とは別の事務所に設置されたモニタによって確認できる。そのため、調理場にいる店員とっては、自動券売機の周辺の状況を把握するためにカメラの撮影画像を見たい場合にも、持ち場を離れなければならない。
【0005】
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、利便性の向上を図れる表示装置、表示装置を含むアイテム選択システム、および、表示装置における表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置であって、表示部と、前記表示部における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された画像とを前記表示部に表示する表示制御部とを含む、表示装置である。
【0007】
また、本発明は、前記表示制御部は、前記アイテム選択装置にアクセスした人物と前記アイテム選択装置との間における取引によって選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された当該人物の画像から得られる当該人物の特徴とを、取引毎に対応付けて前記表示部に表示することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、前記表示制御部は、前記アイテム選択装置にてエラーが発生したときに前記撮影装置が撮影した画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記表示装置は、所定のアイテムの選択可否を切り換える命令を前記アイテム選択装置に送信する送信部をさらに含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置と、前記アイテム選択装置および前記撮影装置に通信可能に接続される表示装置と、前記表示装置における表示を制御する表示制御部であって、前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報と、前記撮影装置によって撮影された画像とを前記表示装置に表示する表示制御部とを含む、アイテム選択システムである。
【0011】
また、本発明は、前記アイテム選択システムは、前記アイテム選択装置の周辺に存在する人物の有無又は人数を検出する検出部をさらに含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記アイテム選択システムは、所定のアイテムの選択可否を切り換える命令を前記アイテム選択装置に送信する送信部をさらに含み、前記アイテム選択装置は、前記検出部による検出結果が所定の条件を満たせば、前記命令に応じて当該所定のアイテムの選択可否を切り換える設定部をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、前記アイテム選択システムは、前記検出部による検出結果が所定の条件を満たせば、前記アイテム選択装置へのサポートを要求する要求部をさらに含むことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、アイテムを選択するためのアイテム選択装置と、前記アイテム選択装置の周辺を少なくとも撮影する撮影装置とに通信可能に接続される表示装置において、前記アイテム選択装置にて選択されたアイテムに関する情報を表示するステップと、前記撮影装置によって撮影された画像を表示するステップと含む、表示装置における表示方法である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、利便性の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るアイテム選択システムが適用された店舗の概要を示す模式図である。
図2図2は、アイテム選択システムの電気的構成を示すブロック図である。
図3図3は、アイテム選択システムの表示装置における表示内容の第1例を示す模式図である。
図4図4は、表示装置における表示内容の第2例を示す模式図である。
図5図5は、表示装置における表示内容の第3例を示す模式図である。
図6図6は、表示装置における表示内容の第4例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。本発明の一実施形態に係るアイテム選択システム1は、様々な施設に適用できるが、一例として、飲食店である店舗Sに適用される。図1は、店舗Sの概要を示す模式図である。店舗S内は、例えば仕切りS1によって、飲食エリアS2と厨房S3とに仕切られている。なお、店舗S内における他の領域には、店員用の事務所が設けられてもよい。飲食エリアS2には、顧客向けのテーブルDおよび椅子Cが設置されている。アイテム選択システム1は、アイテム選択装置2と撮影装置3と表示装置4とを含む。図1には、アイテム選択装置2および表示装置4のそれぞれの正面図が図示されている。
【0018】
アイテム選択装置2は、店舗Sにおいて取り扱われる複数のアイテムを表示するとともに、これらのアイテムの中からいずれかのアイテムを選択するための装置である。以下の実施形態におけるアイテム選択装置2は、店舗Sの入口S4の付近に設置された食券用の券売機である。もちろん、別の形態のアイテム選択装置2として、紙のチケットを発行しないチケットレスの券売機や、発券機能や決済機能が省略されてテーブルD等に設置された注文端末等が挙げられる。1つの店舗Sにおいて、アイテム選択装置2は、単数存在してもよいし、複数存在してもよい。店舗Sにおいて取り扱われるメニューが、前述したアイテムである。なお、アイテム選択システム1が映画館や駅等に適用される場合には、アイテム選択装置2から乗車券やチケットが発行されるので、乗車券による運送サービスや、チケットにて指定された演目等が、前述したアイテムに相当する。
【0019】
アイテム選択装置2は、例えば縦長のボックス形状を有し、その正面における上側領域には、表示画面10が設けられている。表示画面10は、例えばアイテム選択装置2の幅方向(図1の左右方向)に長手の矩形状に形成されている。この実施形態における表示画面10は、表示画面10とほぼ同じ大きさの透明のタッチパネル11が表面に設けられた液晶表示ディスプレーである。タッチパネル11は、顧客によるメニューの選択等の指示を受け付ける受付部として機能する。表示画面10は、カラー画面であってもよいし、モノクロ画面であってもよい。
【0020】
アイテム選択装置2の正面において表示画面10よりも下側の領域には、検出部の一例としての人体センサ12と、硬貨投入口13と、紙幣入金口14と、取消ボタン15と、呼出ボタン16と、取出口17と、紙幣出金口18と、返却口19とが、アクセスしやすい任意のレイアウトにて配置されている。
【0021】
アイテム選択装置2において食券を購入したい顧客は、まず、アイテム選択装置2に正面側(図1の紙面の手前側)からアクセスする。すると、人体センサ12が、ONになることにより、この顧客の気配を検知するので、人体センサ12による検知に応じて、例えば今まで休止モードにあったアイテム選択装置2が起動して待機モードになり、表示画面10には、販売画面(図示せず)が表示される。販売画面には、店舗Sで取り扱われる複数のメニューの情報が表示される。販売画面を見た顧客は、表示画面10のタッチパネル11を操作して所望のメニューを選択し、そのメニューの代金としての現金を硬貨投入口13および紙幣入金口14の少なくともいずれかに投入して、そのメニューについて決済できる。なお、顧客は、取消ボタン15を押せば、今までの操作を取り消して、メニューの選択を最初からやり直すことができる。また、顧客は、呼出ボタン16を押すことによって、アイテム選択装置2を管理する係員(例えば店舗Sの店員)を呼び出すことができる。
【0022】
決済の後に、顧客によって選択されたメニューの名称等が印字された食券が、取出口17に発行される。これにより、メニューを選択した顧客とアイテム選択装置2との間における取引が成立する。なお、釣銭が存在する場合、釣銭のうち、紙幣は、紙幣出金口18から顧客に返却され、硬貨は、返却口19から顧客に返却される。顧客は、取出口17から取り出した食券を持って飲食エリアS2内の受取カウンタ(図示せず)に向かい、受取カウンタにおいて、食券と引き換えに、選択したメニューの料理を受け取る。
【0023】
撮影装置3として、監視カメラ等の公知のカメラを使用できる。撮影装置3は、店舗Sに複数存在してもよい。この実施形態における撮影装置3として、例えばアイテム選択装置2の上部に取り付けられた撮影装置3Aと、店舗Sの天井に取り付けられた撮影装置3Bと、店舗Sの飲食エリアS2において入口S4から離れた内壁に取り付けられた撮影装置3Cと、店舗Sにおけて入口S4の前を臨む外壁に取り付けられた撮影装置3Dとが存在する。
【0024】
撮影装置3Aは、別部品としてアイテム選択装置2に外付けされてもよいし、アイテム選択装置2の一部としてアイテム選択装置2に内蔵されてもよい。撮影装置3Aは、アイテム選択装置2の周辺の一例である正面領域を撮影する。撮影装置3Aの撮影領域には、アイテム選択装置2の正面領域だけでなく、アイテム選択装置2自体が含まれてもよい。撮影装置3Bは、飲食エリアS2における入口S4側の領域を上側から撮影する。撮影装置3Bの撮影領域には、アイテム選択装置2の正面領域およびアイテム選択装置2自体が含まれる。撮影装置3Cは、飲食エリアS2内のほぼ全域を入口S4とは反対側から撮影する。撮影装置3Cの撮影領域には、アイテム選択装置2の正面領域およびアイテム選択装置2自体が含まれる。撮影装置3Dは、店舗Sの外における入口S4の周囲を上側から撮影する。なお、この実施形態では、アイテム選択装置2の周辺を少なくとも撮影する撮影装置3A、撮影装置3Bおよび撮影装置3Cのいずれかが存在すればよい。また、各撮影装置3が撮影した画像は、後述するように表示装置4に表示されるが、店舗S内の事務所や、複数の店舗Sを統括する本部施設に設置されたモニタ(図示)にも表示されてよい。
【0025】
アイテム選択システム1が店舗Sに適用される場合における表示装置4の一例は、厨房S3に設置されるキッチンディスプレーであり、厨房S3において調理する店員によって頻繁に閲覧される。表示装置4は、表示画面によって構成された表示部20を含む。この実施形態における表示部20は、表示部20とほぼ同じ大きさの透明のタッチパネル21が表面に設けられた液晶表示ディスプレーである。表示部20は、モノクロ画面であってもよいが、カラー画面であることが好ましい。
【0026】
図2は、アイテム選択システム1の電気的構成を示すブロック図である。アイテム選択装置2は、検出部、設定部および要求部の一例としての制御部30と、制御部30に対して電気的に接続されたメモリ部31、貨幣処理部32、発券部33およびエラーセンサ34とをさらに含む。制御部30は、CPUやROM等を含んだマイクロコンピュータ等によって構成されている。前述した表示画面10、タッチパネル11、人体センサ12および取消ボタン15は、制御部30に対して電気的に接続されている。制御部30は、表示画面10における表示を制御したり、顧客や店員によるタッチパネル11の操作や、顧客による取消ボタン15の操作を受け付けたりする。人体センサ12による検知結果は、制御部30に入力される。
【0027】
メモリ部31は、店舗Sにて取り扱われる各メニューに関する情報等を記憶した記憶部である。各メニューに関する情報は、メニューの名称であるメニュー名と、メニューの値段と、メニューの在庫等とを含む。貨幣処理部32は、硬貨投入口13や紙幣入金口14(図1参照)に投入された現金をアイテム選択装置2の内部に取り込む構成や、取り込んだ現金の金種および真贋を識別する構成や、釣銭等の返却用の現金を紙幣出金口18や返却口19(図1参照)に排出する構成等を含む。
【0028】
制御部30は、顧客によって選択されたメニューの代金を、投入された現金から差し引くことによって、当該メニューの決済を行う。決済に関し、顧客が、メニューを選択する前に入金してもよいし、メニューを選択した後に入金してもよい。なお、制御部30には、非接触ICカードユニット(図示せず)が接続されてもよい。制御部30は、非接触ICカードユニットによって、顧客が有する電子マネー機能付きのICカードと非接触通信し、当該ICカードに関連付けられた電子マネーによりメニューを決済することもできる。発券部33は、メニューの決済の完了に応じて、食券に、顧客が購入したメニューに関する必要な情報を印字して、この食券を取出口17(図1参照)に発行する構成等を含む。エラーセンサ34は、アイテム選択装置2におけるエラー、例えばアイテム選択装置2における貨幣の詰まりや、アイテム選択装置2の釣銭に関するいたずら等を検知する。
【0029】
アイテム選択装置2と各撮影装置3と表示装置4とは、LAN35等を介して通信可能に接続されているので、表示装置4は、アイテム選択装置2および各撮影装置3のそれぞれと連動できる。表示装置4は、表示制御部、送信部および検出部の一例としての制御部36と、制御部36に対して電気的に接続された記憶部37とを含む。制御部36は、マイクロコンピュータ等によって構成されている。前述した表示部20およびタッチパネル21は、制御部36に対して電気的に接続されている。制御部36は、表示部20における表示を制御したり、厨房S3の店員によるタッチパネル21の操作を受け付けたりする。また、アイテム選択装置2において取引が成立すると、その取引についての注文が、アイテム選択装置2から表示装置4に送信され、制御部36によって受け付けられる。記憶部37は、様々な情報を記憶する。
【0030】
次に、表示装置4の表示部20における表示内容について詳しく説明する。図3は、表示部20に表示された通常画面40を示す模式図である。表示装置4の制御部36は、表示部20の下端部において、表示部20における表示内容を変更等するためのタッチキーであるメニューキー41と、現在の日時42とを常に表示している。そして、図3では、制御部36は、表示部20において下端部よりも上側の全域に亘って通常画面40を表示している。
【0031】
通常画面40には、複数の注文表示領域Rが表示されている。図3では、一例として、6つの注文表示領域Rが表示されている。各注文表示領域Rは、1回の取引に対応している。以下では、これらの複数の注文表示領域Rを、制御部36が受け付けた注文の順番に応じた末尾の数字によって、注文表示領域R1、R2…R6というように区別することがある。注文表示領域R1、R2…R6は、1番目から6番目までの注文の順番に並んでいる。各注文表示領域Rは、何番目の注文であるかを示すタイトルTと、タイトルTから下側へ並ぶ複数の注文メニュー表示欄46と、最下位の注文メニュー表示欄46の下側に位置するタッチキーである消し込みキー47とを含む。注文表示領域R1のタイトルTは、<注文1>であり、このタイトルTの末尾における「1」という数字は、注文表示領域R1に表示されるメニューが、1番目に受け付けられる注文であることを示している。
【0032】
顧客がアイテム選択装置2においてメニューを選択して決済することによって、前述したように取引が成立する。すると、アイテム選択装置2の制御部30は、成立した取引により選択されたメニューの情報を、この取引についての注文として表示装置4に送信する。注文を受信した表示装置4の制御部36は、全ての注文メニュー表示欄46が空欄になっている注文表示領域Rのうち、タイトルTの末尾の数字が最も小さい注文表示領域Rの注文メニュー表示欄46を選択する。そして、制御部36は、受信した注文、つまり、直近に成立した取引によりアイテム選択装置2にて選択されたメニューに関する情報(ここではメニュー名)を、先ほど選択した注文表示領域Rの注文メニュー表示欄46に表示する。1回の取引において複数のメニューが選択された場合には、制御部36は、複数のメニュー名を、上側の注文メニュー表示欄46から順に1つずつ並べて表示する。なお、注文メニュー表示欄46に表示されるメニューに関する情報は、メニュー名に限らず、例えば、メニュー毎に設定された識別番号や、食券に印刷された整理番号であってもよい。また、アイテム選択装置2が、前述した注文端末である場合には、顧客が座る椅子Cの識別番号が、メニューに関する情報に含まれる。
【0033】
厨房S3を担当する店員は、表示装置4の通常画面40を見て、各注文表示領域Rに表示されたメニューについて調理を開始する。その際、タイトルTの末尾の数字が最も小さい注文表示領域Rに表示されたメニュー、つまり、最先の取引におけるメニューについての調理が優先される。厨房S3の店員は、全てのメニュー調理が済んだ注文表示領域Rについては、その注文表示領域Rにおける消し込みキー47にタッチする。すると、制御部36は、この注文表示領域Rの注文メニュー表示欄46に表示されていた全てのメニュー名が消去して当該注文メニュー表示欄46を空欄にする。なお、制御部36は、このように空欄になった注文表示領域Rの次に並ぶ注文表示領域Rにメニュー名が表示されている場合には、当該メニュー名を、空欄の注文表示領域Rに移し替えて表示してもよい。これにより、先の注文のメニューの調理が完了する度に、残った注文の順番が繰り上がるように、通常画面40における表示が更新される。そして、調理が済んだメニューについての料理は、飲食エリアS2と厨房S3との境界にある受取カウンタに運ばれた後に、食券と引き換えに、顧客に受け渡される。
【0034】
通常画面40において注文表示領域R以外の領域、一例として図3における右下領域には、各撮影装置3によって撮影された画像Gが表示される。画像Gは、動画でもよいし、静止画でよい。静止画である場合の画像Gは、所定のタイミング毎に更新されてもよい。画像Gは、表示装置4の記憶部37に記憶されてもよい。画像Gは、撮影装置3Aによって撮影された画像GAと、撮影装置3Bによって撮影された画像GBと、撮影装置3Cによって撮影された画像GCと、撮影装置3Dによって撮影された画像GDとを含む。画像GAは、アイテム選択装置2の正面領域の画像であり、画像GBは、飲食エリアS2における入口S4側の領域の画像であり、画像GCは、飲食エリアS2内のほぼ全域の画像であり、画像GDは、店舗Sの前の風景や天候の画像である。アイテム選択装置2の正面領域に顧客が存在すれば、この顧客の画像は、画像GA、画像GBおよび画像GCのそれぞれに含まれる。各撮影装置3による撮影は常に行われてもよいが、特に撮影装置3Aによる撮影は、顧客がアイテム選択装置2にアクセスしている間だけ実行されてもよい。
【0035】
このように、制御部36は、アイテム選択装置2にて選択されたメニューに関する情報だけでなく、各撮影装置3によって撮影された画像Gも表示装置4の表示部20に表示する。これにより、表示装置4がアイテム選択装置2から離れた別の場所に配置されている場合において、厨房S3の店員は、持ち場を離れずに表示装置4の近くにいる状態でも、アイテム選択装置2の周辺の画像Gによって、アイテム選択装置2の周辺の状況を把握できる。そのため、店員の利便性の向上を図れる。なお、画像Gは、通常画面40において注文表示領域Rと一緒に表示されなくてもよく、例えば、厨房S3の店員がメニューキー41を操作して通常画面40から別画面に切り替えたときに、この別画面に画像Gが表示されてもよい。また、撮影装置3が多数存在することによって全ての画像Gを一度に表示できない場合等には、どの撮影装置3による画像Gを表示部20に優先して表示するのかを、店員によるメニューキー41の操作等によって選択できてもよいし、各撮影装置3による画像Gが、メニューキー41の操作等によって表示部20に切替表示されてもよい。また、後述するように画像Gに含まれる人物をカウントできる場合には、所定人数以上の多数の人物が映っている画像Gが、表示部20に優先して表示されてもよい。また、アイテム選択装置2が複数存在する場合には、画像Gに映っているアイテム選択装置2がどれなのかが分かるように、当該アイテム選択装置2の識別情報(例えば号機番号)が画像Gに重ねて表示されてもよい。
【0036】
図3の表示形態についての変形例として、制御部36は、図4に示すように、通常画面40においてメニュー名が表示された各注文表示領域Rに、撮影装置3Aによって撮影された画像GAを一緒に表示してもよい。各注文表示領域Rにおいて、画像GAにおける人物は、注文表示領域Rに表示されたメニューについての取引を行った顧客本人である。なお、制御部36は、画像GAそのものではなく、画像GAから得られる顧客本人の特徴(例えば、簡略化した顔画像や服装や推定年齢や性別)を取得して、各注文表示領域Rに表示してもよい。つまり、制御部36は、アイテム選択装置2にアクセスした人物とアイテム選択装置2との間における取引によって選択されたメニューに関する情報と、撮影装置3Aによって撮影された当該人物の画像GAから得られる当該人物の特徴とを、取引毎に対応付けて表示部20に表示する。
【0037】
これにより、表示装置4の表示を見た店員は、取引をした人物を特定できるので、各取引において選択されたメニューに係る料理を、取引をした人物に対して、間違えることなく受け渡すことができる。なお、料理の受け渡し間違いとして、注文とは異なるメニューの料理を顧客に受け渡すだけでなく、同じメニューの注文があった場合に、後から注文した顧客に先に料理を受け渡すことも想定される。また、このように、注文したメニューと注文主とが対応付けて表示されていれば、店員は、料理の受け渡しに気付いていない顧客を特定して、この顧客に確実に料理を受け渡すことができる。よって、店員の利便性の向上を図れる。そして、各注文表示領域Rにおける画像Gは、アイテム選択装置2での注文時に撮影された画像GAに限らず、例えば、注文した顧客が椅子Cに座るまでの様子を追跡できるように、画像GA、画像GBおよび画像GCが各注文表示領域Rにおいて切替表示されてもよい。
【0038】
前述した通常画面40(図3および図4)が表示装置4の表示部20に表示された状態において、エラーセンサ34が、アイテム選択装置2にてエラーが発生したことを検知することがある。この場合、エラーセンサ34による検知信号がアイテム選択装置2から表示装置4に入力される。すると、制御部36は、図5に示すように、アイテム選択装置2にてエラーが発生したときに撮影装置3が撮影した画像Gを通常画面40に表示する。具体的に、制御部36は、通常画面40においてメニュー名が表示されている注文表示領域Rを避けた領域(図5では下領域)に、エラー発生を示すガイダンス画面Hと、エラー発生時の画像Gとを表示する。ガイダンス画面Hには、エラー発生を示すタイトルと、エラーの種類(図5では紙幣詰まり)と、エラーの発生日時とが一例として表示される。ガイダンス画面Hには、エラー発生時における顧客とアイテム選択装置2との間にて行われた取引の履歴が表示されてもよい。なお、エラー発生時の画像Gおよびガイダンス画面Hは、エラー発生時にリアルタイムにて通常画面40に表示されてもよいし、エラー発生後の任意のタイミング(例えば、顧客からの問い合わせ時)に店員がメニューキー41等を操作することによって通常画面40に再生されてもよい。
【0039】
ガイダンス画面Hとともに表示される画像Gは、少なくともアイテム選択装置2の周辺が含まれた画像Gであり、前述した画像GA、画像GBおよび画像GCの少なくともいずれかである。好ましくは、図5に示すように、アイテム選択装置2の正面領域および顧客が明確に映った画像GBが表示されるとよい。これにより、表示装置4の近くにいる店員は、エラーが発生したときのアイテム選択装置2の周辺の状況(例えば、エラー発生時におけるアイテム選択装置2に対する顧客の行動等)を、この画像GBによって速やかに把握できる。そのため、店員の利便性の向上を図れる。なお、アイテム選択装置2および表示装置4のそれぞれに、スピーカおよびマイク(図示せず)が設けられてもよい。この場合、厨房S3の店員は、エラー発生時にアイテム選択装置2の前にいる顧客と通話することができる。もちろん、店員は、エラー発生時とは関係なく、アイテム選択装置2の操作方法に慣れない顧客を手助けするために顧客と通話してもよい。また、厨房S3の店員が表示装置4を操作することによってアイテム選択装置2においてアラームを発生させ、このアラームにより、アイテム選択装置2にいたずらする人物に警告してもよい。なお、アイテム選択装置2にいたずらする人物の画像Gは、表示装置4の表示部20に表示されるだけでなく、記憶部37に記憶されるので、この人物をいつでも特定できる。
【0040】
店員は、表示装置4の表示部20の下端部におけるメニューキー41にタッチすると、制御部36は、表示部20において、通常画面40に代わりに、図6に示す設定画面50を切替表示する。設定画面50には、店舗Sにて取り扱われるメニューのメニュー名を1つずつ表示した複数のタッチキー51が並んで表示されている。さらに、設定画面50においてタッチキー51を避けた領域には、前述した画像G(図6では、画像GA〜GDの全て)が表示されている。また、設定画面50が表示された表示部20の下端部には、メニューキー41および日時42だけでなく、売り切れ設定キー52および売り切れ解除キー53という2つのタッチキーも表示されている。
【0041】
例えば、店舗Sにおいて、午前10時まで朝食メニュー(図6におけるモーニングA〜C)を提供している場合を想定する。この場合、午前10時ちょうどになると、厨房S3の店員は、通常の作業として、朝食メニューのタッチキー51にタッチすることによって朝食メニューを選択してから、売り切れ設定キー52にタッチする。すると、制御部36は、タッチされたタッチキー51に、マークM(図6では×印)を重ねて表示するとともに、朝食メニューという所定のメニューを選択不可能とする命令(以下では「売り切れ命令」という)を、LAN35を介してアイテム選択装置2に送信する。アイテム選択装置2の制御部30は、受信した売り切れ命令に応じて、朝食メニューの表示を表示画面10から消去したり、朝食メニューが売り切れである旨を表示画面10に表示したりすることによって、朝食メニューを選択不可能に設定する。この設定を「売り切れ設定」という。これにより、表示装置4の近くにいる店員は、アイテム選択装置2まで出向かなくても、アイテム選択装置2において所定のアイテムについて売り切れ設定することができる。そのため、店員の利便性の向上を図れる。もちろん、朝食メニューに限らず、他のメニューについても、在庫が無くなった任意のタイミングにおいて、店員による表示装置4での遠隔操作によって、アイテム選択装置2での売り切れ設定を実行できる。
【0042】
なお、店員が、表示装置4において、売り切れ設定されたメニューのタッチキー51にタッチしてから、売り切れ解除キー53にタッチすれば、このメニューについての売り切れ設定が解除される。具体的には、制御部36は、このメニューのタッチキー51におけるマークMを消去し、このメニューを選択可能とする命令(以下では「解除命令」という)を、LAN35を介してアイテム選択装置2に送信する。アイテム選択装置2の制御部30は、受信した解除命令に応じて、このメニューの選択可否を切り換えることによって、当該メニューを選択可能に設定する。以上の「売り切れ命令」および「解除命令」は、所定のメニュー(ここでは朝食メニュー)の選択可否を切り換える命令である。
【0043】
朝食メニューに関して、午前10時を過ぎても朝食メニューを注文したい顧客が存在し得る。そこで、厨房S3の店員は、設定画面50に表示された画像Gにおいてアイテム選択装置2の前に人物がないことを確認してから、タッチキー51および売り切れ設定キー52にタッチしてアイテム選択装置2の売り切れ設定を実行してもよい。
【0044】
または、アイテム選択装置2の前における人物の有無に応じて、売り切れ設定が自動によって行われてもよい。具体的に、アイテム選択装置2の人体センサ12のON/OFFによって、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の有無が検出される。ここでの検出結果は、表示装置4の表示部20に表示されてもよい。これにより、店員は、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の有無(つまり、アイテム選択装置2の周辺の混雑具合)を、店員自身が確認しなくても把握することができるので、店員の利便性の向上を図れる。人体センサ12による検出結果が所定の条件を満たす場合に、制御部30は、制御部36からの売り切れ命令に応じて、朝食メニューの選択可否を切り換えることによって朝食メニューを選択不可能に売り切れ設定する。ここでの所定の条件とは、アイテム選択装置2の周辺に人物が存在しないことである。
【0045】
人体センサ12がアイテム選択装置2の周辺の人物の有無を検出する代わりに、アイテム選択装置2の制御部30や表示装置4の制御部36が、画像Gに含まれる人物をカウントすることによって、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数を検出してもよい。これにより、店員は、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数を、店員自身が数えなくても把握することができるので、店員の利便性の向上を図れる。そして、ここでの検出結果が所定の条件を満たす場合に、制御部30は、制御部36からの売り切れ命令に応じて、朝食メニューの選択可否を切り換えることによって朝食メニューを選択不可能に売り切れ設定する。ここでの所定の条件とは、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数が、0名または若干名という程度に少ないことである。
【0046】
つまり、アイテム選択装置2では、その周辺に存在する人物の人数が所定の条件を満たす位少ない場合に、所定のアイテム(ここでは一例として朝食メニュー)についての売り切れ命令に応じて朝食メニューが売り切れ設定される。これにより、朝食メニューについて売り切れ設定されることによって、朝食メニューを所望する顧客が迷惑を被ることを抑制できる。そのため、例えば午前10時ちょうどにアイテム選択装置2の前に何人か顧客が並んでいる状態において朝食メニューについての売り切れ命令が送信された後でも、最後の顧客は、午前10時過ぎにモーニングメニューを選択できる。その後、アイテム選択装置2の前に人がいないタイミングに、アイテム選択装置2の制御部30が、モーニングメニューについて自動的に売り切れ設定する。よって、利便性の向上を図れる。なお、例えばアイテム選択装置2では、売り切れ設定に限らず、表示画面10における表示内容(前述した販売画面)の切り替えも、アイテム選択装置2の前に人がいないタイミングを見計らって実行されてもよい。
【0047】
アイテム選択装置2の制御部30や表示装置4の制御部36がアイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数を検出する場合、制御部30や制御部36は、画像Gに含まれる人物をカウントするだけでなく、当該人物の性別や年齢を推定して、顧客についての統計処理を実行してもよい。これにより、店舗Sにおけるマーケティング分析が可能になる。
【0048】
また、アイテム選択装置2では、釣銭や食券用のロール紙を補充するようなサポートが店員によって行われる。ただし、アイテム選択装置2にて注文する顧客の邪魔にならないように、アイテム選択装置2の前が空いている状態においてサポートが行われる必要がある。そこで、前述したようにアイテム選択装置2の周辺に存在する人物の有無又は人数が検出され、その検出結果が所定の条件を満たす場合(例えば、0名または若干名である場合)に、アイテム選択装置2の制御部30は、アイテム選択装置2へのサポートを要求する。つまり、制御部30は、アイテム選択装置2の前が空いていることを確認してから、アイテム選択装置2へのサポートを行えるタイミングになったことを報知する。具体的には、サポートを要求する旨を示した画面が、表示装置4の表示部20や事務所におけるパソコン等の端末(図示せず)に表示されたり、サポートを要求する旨のブザー(図示せず)が鳴ったりすることによって、アイテム選択装置2へのサポートが必要である旨が店員に対して報知される。
【0049】
このように、アイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数が、所定の条件を満たすほど少なければ、アイテム選択装置2へのサポートが要求される。これにより、要求を受けた店員は、アイテム選択装置2の周辺が空いていて顧客の邪魔にならないタイミングにおいて、円滑にアイテム選択装置2へのサポートを実行できる。そのため、利便性の向上を図れる。
【0050】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【0051】
例えば、表示装置4の表示部20における表示を制御する表示制御部の機能は、表示装置4の制御部36に備えられなくてもよく、例えば、前述した端末(図示せず)であってもよい。この場合、この端末は、アイテム選択システム1に含まれる。この端末は、画像Gに基いてアイテム選択装置2の周辺に存在する人物の人数を検出する検出部の機能や、売り切れ設定の命令をアイテム選択装置2に送信する送信部の機能や、アイテム選択装置2へのサポートを要求する要求部の機能を有してもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 アイテム選択システム
2 アイテム選択装置
3 撮影装置
4 表示装置
12 人体センサ
20 表示部
30 制御部
36 制御部
G 画像
図1
図2
図3
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図5
図6