特許第6887415号(P6887415)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6887415ベールラッピング装置および穀物製品から作られるベールのラッピング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6887415
(24)【登録日】2021年5月20日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】ベールラッピング装置および穀物製品から作られるベールのラッピング方法
(51)【国際特許分類】
   A01F 25/13 20060101AFI20210603BHJP
【FI】
   A01F25/13 Z
【請求項の数】9
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-503762(P2018-503762)
(86)(22)【出願日】2016年7月28日
(65)【公表番号】特表2018-520689(P2018-520689A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】EP2016068029
(87)【国際公開番号】WO2017017201
(87)【国際公開日】20170202
【審査請求日】2019年7月11日
(31)【優先権主張番号】15178648.0
(32)【優先日】2015年7月28日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517337644
【氏名又は名称】クバンランド グループ ラヴェンナ エス.アール.エル.
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 一哉
(72)【発明者】
【氏名】ベイカー,ティム
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 実開平04−024550(JP,U)
【文献】 実開平05−031543(JP,U)
【文献】 特開2002−125449(JP,A)
【文献】 特開2001−258385(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01310155(EP,A1)
【文献】 特表2011−509220(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0131927(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01F 25/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベールラッピング装置であって、
ラッピングテーブルと、
ラッピング制御システムとを備え、
前記ラッピングテーブルが、
ラッピング材料を使用するために穀物製品から作られるベールを支持し回転させるベール回転装置(112,122)と、
前記ラッピング材料を分配する材料ディスペンサ(325,326)と、
回転中心軸周りに分配される前記ラッピング材料を回転させる材料ディスペンサ回転支持体(116)とを備え、
前記ラッピング制御システムが、
前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の回転位置および回転速度を示す第1の信号を検知する第1のセンサ素子(500)と、
前記材料ディスペンサ(325,326)の回転速度を示す第2の信号を検知する第2のセンサ素子(512)と、
コントローラと、を備え、
前記コントローラが、
前記第1および第2の信号を受信し、
前記第1および第2の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第1の制御信号を生成し、
前記ラッピング材料の分配速度を制御するための前記材料ディスペンサ(325,326)、および
前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の回転を制御するための前記材料ディスペンサ回転支持体(116)
のうちの少なくとも1つに前記第1の制御信号を供給する、
ベールラッピング装置。
【請求項2】
前記材料ディスペンサが、前記ラッピング材料を分配する材料ディスペンサローラ(325,326)を備える、
請求項1に記載のベールラッピング装置。
【請求項3】
前記材料ディスペンサローラ(325,326)が、ギヤ(320,321)を有するディスペンサローラ駆動装置(310)に接続され、
前記ギヤ(320,321)が、前記第1の制御信号に応じて、前記材料ディスペンサローラのローラ(325,326)の回転速度のギヤ比を前記ディスペンサローラ駆動装置(310)に供給する、
請求項2に記載のベールラッピング装置。
【請求項4】
前記ベール回転装置が、ベール回転ローラ(112,122)を備え、
前記ラッピング制御システムが、前記ベール回転ローラ(112,122)の回転速度を示す第3の信号を検知する第3のセンサ素子(525)をさらに備え、
前記コントローラがさらに、
前記第3の信号を受信し、
前記第1、第2および第3の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第2の制御信号を生成し、
前記ベール回転ローラ(112,122)の回転を制御するために、前記ベール回転装置(112,122)に前記第2の制御信号を供給する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のベールラッピング装置。
【請求項5】
前記ラッピング制御システムが、前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の360度の回転経路の終端および始端を示す第4の信号を検知する第4のセンサ素子(503)をさらに備える、
請求項4に記載のベールラッピング装置。
【請求項6】
前記ラッピング制御システムが、前記ラッピングテーブルへの前記ベールの放出を示す第5の信号を検知する第5のセンサ素子(502)をさらに備える、
請求項1から5のいずれか一項に記載のベールラッピング装置。
【請求項7】
前記コントローラが、さらに、前記第1、第2、第3および第4の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の360度の回転経路周りの加速ゾーンにおける第1の動作モード、および減速ゾーンにおける第2の動作モードを実行し、前記第1および第2の制御信号のうちの少なくとも1つが、加速ゾーンおよび減速ゾーンによって異なる、
請求項に記載のベールラッピング装置。
【請求項8】
ベールラッピング装置によって穀物製品から作られるベールをラッピングする方法であって、
ラッピングテーブル上で穀物のベールを受け取るステップと、
ラッピング材料をベールに使用するためにベール回転装置(112,122)によって前記ベールを支持し回転させるステップと、
材料ディスペンサ(325,326)によってラッピング材料を分配するステップと、
材料ディスペンサ回転支持体(116)によって回転中心軸周りに分配されるラッピング材料を回転させるステップと、
ラッピング制御システムによって前記ラッピング材料の前記ラッピングを制御するステップとを備え、
前記ラッピング材料の前記ラッピングを制御する前記ステップが、
第1のセンサ素子(500)によって、前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の回転位置および回転速度を示す第1の信号を検知するステップと、
第2のセンサ素子(512)によって、前記材料ディスペンサ(325,326)の回転速度を示す第2の信号を検知するステップと、
コントローラを操作するステップとを含み、
前記コントローラを操作する前記ステップが、
前記第1および第2の信号を受信するステップと、
前記第1および第2の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第1の制御信号を生成するステップと、
前記ラッピング材料の分配速度を制御するための材料ディスペンサ(325,326)、および前記材料ディスペンサ回転支持体(116)の回転を制御するための前記材料ディスペンサ回転支持体(116)のうちの少なくとも1つに前記第1の制御信号を供給するステップとを含む、
方法。
【請求項9】
不均一な形状を有するベールをラッピングするステップと、
前記ラッピング材料の前記分配のために延伸比を制御するステップと、
前記ラッピング材料を予め定められた延伸比で分配するステップと、
をさらに備える、
請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ベールラッピング装置、および、穀物製品から作られるベールのラッピング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ベールラッピング装置は、長年にわたって現在広範囲に使用されており、主として、さまざまな異なるサイズの円筒形状のベールおよび矩形形状のベールから主としてなる、異なる種類の穀物のベールをラップするために主に使用される。
【0003】
異なる種類のベールラッパはいくつかあるが、最も一般的なタイプは、ターンテーブル型と、衛星/リング型との2つである。
【0004】
ターンテーブルラッパは、ベールを据付プラスチックディスペンサユニットの周りに2軸で回転させる。ターンテーブルは、その中心軸上で当面の回転数で回転する。
【0005】
衛星ラッパは、テーブル上に位置するベールの周りでプラスチックディスペンサ手段を回転させ、テーブルは、衛星がプラスチック分配手段をベールの周りで回転させるにつれて重なり合うプラスチックをもたらすように、ベールをその中心軸周りに回転させる。この用途のために、ターンテーブルおよび衛星ラッピング装置は、非常に類似したラッピング特性を有するが、明瞭化のために、本願では、衛星型ラッパと比較して、特に先行技術の一部である国際公開第2013/063269(A2)号パンフレット(特許文献1)に記載のラッピング装置を参照して、概説する。
【0006】
これらの現行のラッピング方法に関しては、いくつかの問題がある。
【0007】
まず第1に、プラスチックが予め定められた固定比でロールからローラを通して引っ張られ、材料のベールの周りを回転するディスペンサ手段の回転運動が2つのローラ間のギヤ比でディスペンサ手段のローラからプラスチックを引っ張るように、ディスペンサ手段は、互いに対して特定の比でギヤ結合される同様のサイズの2つのローラを介して延伸比を提供する。ローラは、動かされておらず、ディスペンサ手段回転支持体の円運動に依存して、フィルムのロールからプラスチックを引っ張る。これにより、円筒または矩形形状のベールの周りの加速および減速ゾーンに起因して、延伸比は推奨値より大きくまたは小さくなり、気温等によるラッピング材料特性の変化、ラッピング材料製品のロールのばらつき、ディスペンサ回転速度のばらつき、がもたらされる。ディスペンサ手段はさまざまなサイズの円筒または矩形形状のベールにラッピング材料を使用し、ラッピング材料はベール中心から一定半径でディスペンサ手段によって作用されるので、ラッピング材料がディスペンサ手段から引っ張られる速さは、回転の円形路周りの特定のゾーンで加速および減速している。ベールの周りのディスペンサ手段の回転速度が大きければ大きいほど、ベールに使用される際にラッピング材料の加速および減速に関する問題は大きくなる。また、材料の不均一なベールの場合は、ラッピング装置の回転速度は、ラッピング装置がラッピング材料分配ユニットからの抵抗に起因する回転速度が増加するにつれて、ラッピング材料の延伸比に悪影響を及ぼすことになる。したがって、現行のシステムでは、ラッピング装置の制限により、ラッピング用途の速度および精度は制限される。
【0008】
他の欠点は、ラッピング材料が破損または損傷される前にオペレータがラッピング装置をその限界まで動作させている場合、加速および減速ゾーンに起因する材料のベール上の異なる位置でのラッピング材料の厚さおよびラッピング材料の幅が一定しないことである。基本的には、ラッピング材料の製造業者は、ベールに使用されているラッピング材料の推奨された厚さおよび幅についてのガイドラインを発行する。
【0009】
変化する外気温度に関するもう1つの欠点は、ラッピング材料をベールに使用するための推奨温度スケールの上端または下端において、ラッピング材料がベールの周りのある一定のゾーンで分配手段の加速により過度に引き伸ばされる場合があり、結果として、ラッピング材料は、その弾性状態の限界を超え、塑性状態に入る場合があることである。ラッピング材料が塑性状態に入り、ベールに使用される場合は、試み収縮するラッピング材料の能力または特性が低下されてしまい、したがって材料のベールは効果的な形で包装されないことになり、これは、発酵期間後の最終製品の品質に影響を及ぼすことになる。
【0010】
ディスペンサ手段のラッピング材料分配の周期的な加速によるラッピング材料の過延伸というさらなる欠点は、ラッピング材料の幅がラッピング材料製造業者によって指定された推奨値より小さい寸法まで減少し、結果として、材料のベール上のラッピング材料の重なりが推奨値に満たず、結果として、ラップされたベールの気密性、およびその後に最終製品の品質に影響を及ぼし得ることである。
【0011】
他の欠点は、今日使用されている圧倒的大部分のラッピングマシンの中にあり、ラッピング材料は、ディスペンサユニットをベールの周りに回転させることによってローラを通してロールから引き出され、したがって、ディスペンサユニットは動かされず、伸張は、ある比へのローラのギヤリングによって、および、不均一な形状の材料のベールをラッピングすることに起因する信頼できない方法である予め定められた比を達成するためにローラをラッピング材料のロールに押し付けることによって達成され、結果として、加速および減速ゾーンが形成される。
【0012】
より安定した伸張、より高い延伸倍率を提供し、またラッピング速度を増加させるようにラッピング材料ディスペンサローラを動かす分野において提案がなされているが、それらは、円筒または矩形形状ベールの幾何学的形状に関する伸張についての一貫性および制御に関して限定されている。これは、加速および減速ゾーンを考慮していない。
【0013】
先行技術の1つとして、米国特許第6,253,532(B1)号明細書(特許文献2)が挙げられる。これは、衛星ラッピング手段およびテーブルローラの回転のタイミングを与えるように、ベールをその中心軸周りに回転させる2つのローラのテーブルを持つ、衛星型ラッピング手段を介してラッピング材料を使用し、したがって、ラッピング材料は、材料のベールを封止するように重なり合わされる。また、ラッピングディスペンサローラは、ロールから離れてラッピング材料を分配するように油圧式装置によって動力供給(駆動)され、これらの動力式ラッピングディスペンサローラは、衛星の回転を担う油圧モータに直列に接続される油圧モータによって駆動される。これは、プラスチックの延伸比を増加させ、プラスチック分配手段の回転を加速することができる。しかし、これは、動力延伸ローラの速度が、ラッピング装置のアームまたはテーブルの回転速度に正比例しているという事実により制限される。換言すれば、動力延伸ローラの速度とディスペンサ手段のアームまたはテーブルの回転速度との間に直線関係(2次元)があり、これは、たとえば円筒形または矩形の端部および円周周りにプラスチック材料を使用することなどの、非円形形状の物体にプラスチック材料を使用するという不均一な性質を考慮しておらず、この円筒形または矩形は、ラッピング材料分配手段のアーム、テーブル、またはリング型装置の1回転の範囲内に加速および減速ゾーンを含む。
【0014】
米国特許第5,979,146(A)号明細書(特許文献3)および米国特許第5,816,026(A)号明細書(特許文献4)は、同じファミリーからのものであるが、すべてが、ラッピング装置のラッピング手段の各回転の範囲内の加速および減速ゾーンに関する同じ制限を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際公開第2013/063269(A2)号パンフレット
【特許文献2】米国特許第6,253,532(B1)号明細書
【特許文献3】米国特許第5,979,146(A)号明細書
【特許文献4】米国特許第5,816,026(A)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
改良されたベールラッピング装置、および穀物製品から作られるベールをラッピングするための改良された方法を提供することが目的である。
【0017】
具体的には、円筒形または矩形などの不均一な形状をラッピングする場合に、各回転の加速および減速ゾーンに関する前述の先行技術によって提示される制限が解決される。
【課題を解決するための手段】
【0018】
一態様によれば、ベールラッピング装置が提供される。ベールラッピング装置は、ラッピングテーブル、およびラッピング制御システムを備える。ラッピングテーブルは、ラッピング材料を使用するために穀物製品から作られるベールを支持し回転させるベール回転装置と、ラッピング材料を分配する材料ディスペンサと、回転中心軸周りに分配されるラッピング材料を回転させる材料ディスペンサ回転支持体とを備えている。ラッピング制御システムは、材料ディスペンサ回転支持体の回転位置および回転速度を示す第1の信号を検知する第1のセンサ素子と、材料ディスペンサの回転速度を示す第2の信号を検知する第2のセンサ素子と、コントローラとを備えている。コントローラは、第1および第2の信号を受信し、第1および第2の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第1の制御信号を生成し、ラッピング材料の分配速度を制御するための材料ディスペンサ、および、材料ディスペンサ回転支持体の回転を制御するための材料ディスペンサ回転支持体のうちの少なくとも1つに第1の制御信号を供給する。
【0019】
他の態様によれば、ベールラッピング装置によって穀物製品から作られるベールのラッピング方法が提供される。前記方法は、ラッピングテーブル上で穀物のベールを受け取るステップと、ラッピング材料をベールに使用するためにベール回転装置によってベールを支持し回転させるステップと、材料ディスペンサによってラッピング材料を分配するステップと、材料ディスペンサ回転支持体によって回転中心軸周りに分配されるラッピング材料を回転させるステップと、ラッピング制御システムによってラッピング材料のラッピングを制御するステップと、を備えている。制御するステップは、第1のセンサ素子によって、材料ディスペンサ回転支持体の回転位置および回転速度を示す第1の信号を検知するステップと、第2のセンサ素子によって、材料ディスペンサの回転速度を示す第2の信号を検知するステップと、コントローラを操作するステップと、を含んでいる。コントローラを操作するステップは、第1および第2の信号を受信するステップと、第1および第2の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第1の制御信号を生成するステップと、ラッピング材料の分配速度を制御するための材料ディスペンサ、および材料ディスペンサ回転支持体の回転を制御するための材料ディスペンサ回転支持体のうちの少なくとも1つに第1の制御信号を供給するステップと、を含む。
【0020】
ラッピング装置は、組み合わされたベール形成およびラッピング装置に設けられ得る。代替案として、ラッピング装置は、スタンドアロンラッパまたはラッピングマシンとして提供され得る。
【0021】
第1の信号を検知するステップは、材料ディスペンサ回転支持体の第1の回転位置信号および第1の回転速度信号を検知するステップを含むことができる。回転位置を示す第1の信号に関しては、360度の経路に沿った位置、たとえば角度位置が示され得る。
【0022】
材料ディスペンサは、ラッピング材料を分配する材料ディスペンサローラを含むことができる。
【0023】
ベールラッピング装置の場合、次に述べることが行われ得る。材料ディスペンサローラは、ギヤを有するディスペンサローラ駆動装置に接続されることができ、ギヤは、第1の制御信号に応答して、材料ディスペンサローラのローラの回転速度のギヤ比をディスペンサローラ駆動装置に提供し得る。ギヤ比を提供することは、ローラの回転速度差を提供することを含むことができる。
【0024】
ベールラッピング装置の場合、次に述べることが行われ得る。ベール回転装置は、ベール回転ローラを備えることができ、ラッピング制御システムは、ベール回転ローラの回転速度を示す第3の信号を検知する第3のセンサ素子をさらに備えることができる。コントローラはさらに、第3の信号を受信し、第1、第2および第3の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、第2の制御信号を生成し、ベール回転ローラの回転を制御するために、ベール回転装置に第2の制御信号を供給し得る。ベール回転ローラは、1つまたは複数のモータによって駆動され得る。第1、第2および第3の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、コントローラによって生成されるさらなる制御信号が存在し得る。他の実施形態においては、第1の制御信号の生成は、第2の制御信号を生成することなく、第3の信号を処理することを含むことができる。
【0025】
ラッピング制御システムは、材料ディスペンサ回転支持体の360度の回転経路の終わりおよび開始を示す第4の信号を検知する第4のセンサ素子をさらに含むことができる。第1および/または第2の制御信号の生成は、第4の信号を処理することを含むことができる。
【0026】
ラッピング制御システムは、ベールの放出をラッピングテーブルに示す第5の信号を検知する第5のセンサ素子をさらに備えることができる。第1および/または第2の制御信号の生成は、第5の信号の処理を含むことができる。
【0027】
コントローラは、さらに、第1、第2、第3および第4の信号のうちの少なくとも1つの処理に応じて、材料ディスペンサ回転支持体の360度の回転経路周りの加速ゾーンにおける第1の動作モード、および減速ゾーンの第2の動作モードを実行することができ、第1および第2の制御信号のうちの少なくとも1つは、加速ゾーンおよび減速ゾーンによって異なる。加速ゾーンおよび減速ゾーンに関しては、第1または第2の制御信号あるいは両方の制御信号は、異なっていてもよい。不均一ベール形状のために、ディスペンサ手段回転支持体によって担持されるディスペンサ手段は、材料ディスペンサ回転支持体の360度の回転経路周りに1つまたは複数の加速ゾーンならびに1つまたは複数の減速ゾーンを含む異なるゾーンを通過している場合がある。通過した現在のゾーンに関する位置情報は、材料ディスペンサ回転支持体の回転位置から導かれ得る。
【0028】
前記方法に関しては、次に述べること、すなわち不均一な形状を有するベールをラッピングするステップと、ラッピング材料の分配のために延伸比を制御するステップと、ラッピング材料を安定した延伸比で分配するステップと、が行われ得る。延伸比は、材料ディスペンサ回転支持体の360度の回転経路を通過した複数のゾーンを通して安定して保持され得る。それによって、安定した成形圧力が穀物材料のベールに使用され得る。
【0029】
続いて、ラッピング装置、および穀物材料から作られるベールのラッピング方法のうちの少なくとも1つのさらなる態様が開示される。
【0030】
本開示の目的のための均一な形状は、たとえば円筒の円周として説明されることもでき、材料ディスペンサが材料ディスペンサとも呼ばれ得るラッピングディスペンサ手段が物体の円周周りに設定された半径で回転する際に、物体の円周に接し、プラスチックディスペンサユニットのローラに接するプラスチックの長さ、したがって材料の長さは、360度の回転経路に対して常に等しいことになり、それによって、いかなる加速または減速ゾーンも生成されない。
【0031】
本開示の3次元制御は、集められている材料ディスペンサ回転支持体からの2つの情報(たとえば、回転速度および位置)と材料ディスペンサからの1つの情報(たとえば、回転速度)とを含む3つ以上の変数の関係に関連し得るものであり、3つの情報は、制御信号を生成することによって、360度の回転経路においてディスペンサ手段回転支持体とディスペンサ手段との間の非線形関係と同一視し得る材料ディスペンサの回転速度を調節するための計算または処理に使用される。
【0032】
ラッピング材料を使用するためにベールを保持し、制御し、かつ/または回転させるためのベール回転手段と、ロールからラッピング材料を分配するためのディスペンサ手段と、回転中心軸周りの材料の均一およびまたは不均一なベールの周りで分配されたラッピング材料を回転させるためのディスペンサ手段回転支持体とを持つラッピングテーブル、ならびに、これに続くディスペンサ手段回転支持体の1つまたは複数の360度の回転の範囲内で加速およびまたは減速ゾーン内の予め定められた伸張比にディスペンサ手段を通して分配されたラッピング材料を制御し、調整し、調節するためのシステムが、提供され得る。
【0033】
ラッピングマシンまたは装置からの送信された情報を得るためのシステムおよび/または方法と、定式化を通して情報を翻訳するための計算プロセスと、この定式化された情報がラッピング材料を分配するために不均一な形状を持つ材料のベールの周りの加速、減速のゾーンを通して高いラッピング速度で使用しているプラスチック材料に対して安定した延伸比を制御し、修正し、維持するようにラッピングマシン上の装置に影響を及ぼすための手段と、が提供され得る。これは、その回転速度、加速、および減速を検出するための信号検出手段と、ディスペンサ手段回転支持体の中心軸周りを回転するディスペンサ手段と、回転速度を検出し、同時に所与の360度回転サイクルごとに定位置に関してディスペンサ手段支持体の角度を検出するための信号検出手段と、材料のベールに回転を与える手段を持つテーブルと、ローラの回転速度を検出するための信号検出手段と、を持つ可変動力式プラスチックディスペンサ手段を備え得る。
【0034】
ラッピング材料は、ディスペンサ手段に与えられる予め定められた延伸比に対してディスペンサ手段に間欠的な動力を提供することによって分配され、ディスペンサ手段回転支持体によって材料のベールの周りで回転されることができ、ベールは、回転手段を持つテーブルによってその中心軸周りで回転される。間欠的な動力は、加速および減速ゾーンを通して一定のまたは異なる伸長率でラッピング材料(たとえばプラスチック材料)を間欠的に制動する(引き伸ばす)電気モータ、機械的駆動装置、または制動装置によって提供され得る。ディスペンサ手段装置、ディスペンサ手段支持体、および/またはテーブル回転手段に変化する回転運動を与える手段が存在し得る。動力駆動装置の予め定められたパーセンテージを提供し、あるいはディスペンサ手段の予め選択された比の回転運動のパーセンテージ、およびロールからギヤ比分配手段を通してプラスチック材料を引っ張るディスペンサ手段回転支持体から生じる残るパーセンテージに必要とされる予め定められた制動効果を提供する手段が提供され得る。
【0035】
プラスチックディスペンサ手段、ディスペンサ手段回転支持体、および/またはベール回転手段を持つテーブルのための検知素子から受信される信号から同時に計算を行うために使用される計算または処理プロセスがあり得る。さらなる計算プロセスが、材料の不均一なベールの周りの加速および減速ゾーンを通して高い回転速度で安定した延伸比を提供するように、ディスペンサ手段およびディスペンサ手段回転支持体の3次元関係に合わせてディスペンサ手段回転支持体の位置および速度に関してディスペンサ手段の回転速度を変えるようにディスペンサ手段回転支持体からの回転速度および位置情報をもたらすように使用され得る。
【0036】
延伸比は、材料の非伸長状態に比べて1つまたは複数の寸法に沿って引き伸ばされる(延長される)長さを規定し得る。たとえば、プラスチック材料は引き伸ばされ得る。
【0037】
所望の延伸比は、動力制動効果、非動力可変摩擦制動効果、延伸比に対する非動力機械的作用、および/または加速および減速ゾーン内の延伸比に対する動力機械的作用によって提供され得る。
【0038】
伸張の比の安定した制御は、ディスペンサ手段の予め選択された比の回転運動の予め選択されたパーセンテージと、ディスペンサ手段回転支持体の360度の回転経路周りの加速および減速ゾーンを通過するギヤ比分配手段を通してロールからプラスチック材料を引っ張るディスペンサ手段回転支持体に由来する回転の残るパーセンテージと、によって規定されるディスペンサ手段の回転速度の接触動力によって提供されることができるが、同時に、ディスペンサ手段およびディスペンサ手段支持体から送信された情報を取得し、定式化を通して情報を翻訳するように計算し、この定式化された情報は、ラッピング材料を分配するための不均一な形状を持つ材料のベールの周りの加速および減速のゾーンを通して高いラッピング速度でプラスチック材料を使用するように安定した延伸比を達成するようにディスペンサ手段およびディスペンサ手段支持体の変化する回転速度を制御し、修正し、維持するようにラッピングマシン上の装置に影響を及ぼす。
【0039】
材料の不均一なベールのラッピングは、ディスペンサ手段が減速ゾーンへと続く加速ゾーンを通過することになり得る。加速ゾーンは、ラッピング材料が材料のベールのコーナーと接触する時によって規定され得る。ベールの側面から円弧までの距離は、ベールの側面からディスペンサ手段まで測定して最大寸法に達するまで増加することになる。ベールの側面から円弧までのこの最大寸法に続いて、減速ゾーンは、ベールの側面から円弧までの寸法から始まって、減速サイクルの終了を示すゼロの寸法に達するまで減少し、その後は、交互するシーケンスが加速ゾーンと減速ゾーンとの間に存在することになる。
【0040】
加速ゾーンは、ラッピング材料が接触している材料のベールの最後のコーナーから離れて略方向に移動する円弧上で回転するディスペンサ手段を含むことができる。減速ゾーンは、ラッピング材料が接触することになる材料のベールの次のコーナーに向かって略方向に移動する円弧上で回転するディスペンサ手段を含む。
【0041】
システムは、ディスペンサ手段回転支持体から信号を受信することができ、その速度および位置を、ならびに速度および位置信号から監視し、システムは、ディスペンサ手段回転支持体の定められた位置で必要とされる速度を定式化し、計算して、ラッピング材料の予め定められた延伸比を提供するようにディスペンサ手段の動力供給を行い、システムは、360度の回転周りにディスペンサ手段の動力手段の速度の接触となる加速および減速ゾーンを通してディスペンサ手段の速度の補正を結果として生じる、進行中の定式化および計算を行う時に受信される信号の倍数をさらに監視する。
【0042】
ディスペンサ手段回転速度の各360度の回転、ならびに変数の3次元関係の定式化および計算は、独特であり得る。
【0043】
ディスペンサ手段の動力手段によって提供される回転速度は、ディスペンサ手段回転支持体の回転速度に直接関連付けられる所与の線速度で、ディスペンサ手段を通してラッピング材料を引っ張ることを担うディスペンサ手段支持体の回転速度によって生成され、それと直接関連付けられる実際の回転速度よりも小さい選択可能なパーセンテージであり得る。
【0044】
プロセスは、両方の領域に概して関連付けられるディスペンサ手段回転支持体で2つの異なる制御領域にグループ分けされることができ、まず第1に、ディスペンサ手段回転支持体の回転速度はベール回転手段を持つテーブルの回転速度と関連付けられ、同時に制御されるが、第2に、ディスペンサ手段の回転速度は360度の回転サイクル内でディスペンサ手段支持体の回転速度および位置に直接関連付けられる。
【0045】
システムは、ディスペンサ手段回転支持体の速度および位置を監視し、計算のためにディスペンサ手段回転支持体の速度および位置の値を送り、ディスペンサ手段回転支持体の特定の位置および速度でディスペンサ手段の回転の正しい値を達成するように計算された動力レベルをディスペンサ手段回転装置に送る。分配速度は、予め定められたラッピング材料延伸比を達成するように、加速および減速の1つまたは複数のゾーンを通して、360度の回転経路ごとに倍数で再調整され得る。
【0046】
計算プロセスは、360度の回転経路内に3次元制御を定式化するように、ディスペンサ手段、ディスペンサ手段回転支持体、およびベール回転手段を持つテーブルの信号、特にディスペンサ手段支持体から受信される速度および位置信号、およびディスペンサ手段からの速度信号を監視し、変更し、かつ/または調節することができる。
【0047】
方法およびプロセスは、その2つのローラ間のディスペンサ手段のギヤ比にディスペンサ手段の動力回転を制御することを含むことができる。ディスペンサ手段の回転の動力供給は、各360度の回転経路への加速および減速ゾーンによって規定される脈動型から成ることができ、その各360度の回転サイクルによってさらに規定されることができ、ディスペンサ手段の変化する接触動力および回転速度は、ありとあらゆる360度の回転経路に独特である。
【0048】
ディスペンサ手段の回転速度とディスペンサ手段回転支持体の位置および回転速度とを関連付ける定義変数は、任意の形状のベールにプラスチック型材料を使用するために3次元制御を与えるように処理され得る。
【0049】
3次元制御は、集められているディスペンサ手段回転支持体からの2つの情報とディスペンサ手段からの1つの情報とから成る3つの変数の関係に関連し得るものであり、3つの情報は、ディスペンサ手段回転支持体の移動とディスペンサ手段との間の非線形関係と同一視し得るディスペンサ手段の回転速度を調節するための計算に使用される。
【0050】
送信された情報は、ディスペンサ手段、ディスペンサ手段支持体、およびベール回転手段を持つテーブルから集められ得る。線形関係はディスペンサ手段からの信号とベール回転手段を持つテーブルからの信号との間に存在することができ、ディスペンサ手段支持体から受信される信号の増加により、ベール回転手段を持つテーブルがより速く回転する必要があり、計算プロセスは、この線形関係に加えて、各々の回転を調節するように進行していることになり、ディスペンサ手段およびディスペンサ手段支持体は、3次元関係を展開する。ディスペンサ手段支持体から受信される送信された情報位置および速度タイプの情報から成り、ディスペンサ手段から受信される送信された情報がディスペンサ手段の速度に関連しているので、非線形の関係が存在し、ひとまとめにして、送信された情報は、1.ディスペンサ手段支持体の回転速度に関してディスペンサ手段の速度を制御し、調節し、2.示された加速および減速ゾーン内で360度の回転工程の周りのさまざまな位置でディスペンサ手段駆動手段の加速および減速を制御し、調節するように計算され、処理される。
【0051】
ラッピング材料の延伸比は、ディスペンサ手段支持体からの位置および速度情報とディスペンサ手段からの速度情報とによって規定されるディスペンサ手段およびディスペンサ手段支持体から受信される送信された情報によって制御され、調節され得る。
【0052】
計算プロセスおよび調整の方法は定義されることができ、ディスペンサ手段回転支持体の速度は、旋回リング型装置の歯からの送信された情報を受信することによって得られ、システムは、送信された情報を処理し、送信されたパルス/時間値の数に基づいてR.P.M.(回転/分)値を計算する。ディスペンサ手段回転支持体の加速および減速ゾーンの位置は、ゼロ状態位置の後の送信されたパルスの数、360度の回転における各加速および減速ゾーンを規定するゼロ状態位置の後に計数されるいくつかの信号パルスを用いて計算され得る。ディスペンサ手段の速度は、信号パルスタイプによっても規定され得る。定式化または処理の方法によって、予め定められた速度が、所与のディスペンサ手段回転支持体R.P.M.のための加速および減速ゾーンを通してディスペンスサ手段に割り当てられることができ、したがって、ラッピング材料の予め定められた安定した伸長比を提供することができる。
【0053】
もう1つの実施形態においては、360度ごとのあらゆる回転度でのディスペンサ手段の予め定められた値、およびディスペンサ手段回転支持体の速度が提供され得る。実質的に、ディスペンサ手段およびディスペンサ手段回転支持が将来あらゆる回転度に達する前に、値(たとえば速度)が、プロセッサ/コンピュータ/ソフトウェアに知られている。
【0054】
制御プロセッサは、ディスペンサ手段回転支持体のアームの回転速度および位置と相前後してディスペンサ手段のローラの速度を制御し、変更し、維持するように反応することができる。
【0055】
ディスペンサ手段の変化する速度は、ディスペンサ手段のアームの速度および位置の両方に直接関連付けられ得る。
【0056】
電気モータは、変化する動力およびトルクをディスペンサ手段に提供するように使用され得る。電気モータには、ディスペンサ手段のアームの位置および速度に直接関連するさまざまなレベルの動力が供給されることになる。
【0057】
ディスペンサ手段の回転の予め定められたパーセンテージは、電動モータによって提供されるが、残る回転は、材料のベールの周りで回転すると共に、予め定められたギヤ比を通してプラスチックを引っ張るディスペンサ手段のアームによって提供される。
【0058】
動力手段は、加速ゾーンのローラに動力のブーストを提供し、ベールの周りの減速ゾーンのローラに動力を供給しないことが必要とされ得る。
【0059】
これは、ラッピング材料の延伸比の必要な制御を行うために、加速ゾーン内の予め定められたゾーンに対してのみ動力を必要とするディスペンサ手段に関連し得る。
【0060】
ディスペンサ手段回転支持の速度および位置は、システムによって監視されることができ、計算プロセスは、ディスペンサ手段支持体のその特定の位置および速度で必要とされる予め定められた速度を決定するように実行され、システムは、計算し、制御ユニットに戻って伝達して、ディスペンサ手段に回転速度の要求レベルを提供するようにディスペンサ手段の装置にあるレベルの動力を供給する。
【0061】
ディスペンサ手段のローラの動力供給装置による回転速度のパーセンテージは、操作ユーザインターフェース上でユーザ定義され、予め選択され得る。
【0062】
ディスペンサ手段の動力供給は、ディスペンサ手段のためにいかなる動力回転も受け取っていない加速および減速ゾーンのうちの1つによって規定される加速および減速ゾーンのうちの1つ対して選択され得る。
【0063】
ディスペンサ手段回転支持体が材料のベールのコーナーから離れるように増加する円弧に沿って回転する際に、角度Xについて、ラッピング材料が材料の不均一なベールのコーナーと接触する場合の加速および減速ゾーンを規定する一態様、ラッピング材料は、ベールのコーナーからの増加する円弧が最も外側の点に達するまでロールから加速し、次に、ディスペンサ回転支持体の移動の円弧が、材料のベールまでの垂直距離に関してゼロの垂直距離まで減少し始め、回転のこの角度Yは、減速ゾーンを示している。
【0064】
機械的装置は、360度の回転経路上の加速ゾーンの各々の重要な瞬間において張力を解除することによってディスペンサ手段を調節することができる。
【0065】
材料の不均等なベールの周りにプラスチックを分配するためのディスペンサ手段およびディスペンサ手段のアームの回転支持体が設けられ得る。ディスペンサ手段は、ローラの間の比率によって伸張を与え、ラッピング材料のロールに対してローラを圧縮するばねは、ギヤ付きローラが伸張を与える摩擦を提供する。好ましい連動システムは、ディスペンサ手段回転支持体の中心に戻って接続され、加速およびまたは減速ゾーン内の360度の回転の行程の周りの選択された位置でのカム型機構が、リンク機構を押して、安定した予め定められた延伸比を達成するように予め定められたピーク加速およびまたは減速ゾーンでディスペンサ手段のローラのラッピング材料の圧縮を解除する。
【0066】
リンク機構およびカムシステムは、ディスペンサ手段のローラによってラッピング材料の圧縮のレベルをさらに精密にし、調整するように調節可能であり得る。
【0067】
連動システムは、ディスペンサ手段のローラによるラッピング材料の圧縮を解除する機能を無能にするように調整されることができ、したがって、ラッピングは、加速およびまたは減速ゾーン内の伸張にいかなる影響もなしに標準として続くこともできる。
【0068】
今のところ、現行の先行技術および日常使用でのラッピングシステムと比べて多くの利点が存在し得る。
【0069】
ラッピング材料による材料の不均一なベールのラッピングは、ラッピング材料の360度の回転工程の周りの加速および減速のゾーンをもたらすことができ、加速および減速のゾーンを通して、ラッピング材料の安定した延伸比を制御し、変更し、維持する手段が存在することができ、結果として、ラッピング材料は、引き伸ばされ材料のベールに使用される場合に正しい厚さを有することになり、ラッピング材料は、材料のベールに使用される場合に正しい延伸幅寸法を有することになる。空気およびラッピング材料の温度が平常値より高いかまたは低い場合は、変化するラッピング材料特性を補償するようにさまざまな加速およびまたは減速ゾーンでの伸張を調節することができ、したがって、ラッピング材料は、任意のタイプのラッピング材料特性を仮定すれば正しい延伸比および厚さで使用されることになる。
【0070】
これは、ラッピング材料が予め定められた正しい延伸比に適用されるであろうことを確実にすることができ、結果として、ラッピング材料は、過度に引き伸ばされる塑性状態に入らず、その結果、発酵プロセスのための材料のベールを収縮させ、封止するようにその弾性特性を用いたラッピング材料となる。
【0071】
システムは、不均一または均一なベールのすべての領域で正しい比にラッピング材料を使用するように、ラッピング材料の変化する特性に自動的に調整することができる。また、ラッピング装置が任意のラッピング材料特性に対して自然に過度に引き伸ばされまたは損傷されるラッピング材料のおそれなしに回転速度を大幅に増加させることができ得る。
【図面の簡単な説明】
【0072】
続いて、さらなる態様が図を参照して開示される。
図1】ホーム位置または水平位置におけるラッピング材料分配回転支持体を持つラッピングマシンまたは装置の背後からの断面図である。
図1A】加速または減速ゾーンのうちの1つにおけるディスペンサ手段およびディスペンサ手段回転支持体を示す作動位置におけるラッピング材料分配回転支持体を持つラッピングマシンの背後からの断面図である。
図2】ラッピングマシンまたは装置の平面図である。
図3】材料の典型的な円筒形ベールの加速および減速ゾーンの概略図である。
図4】ラッピング装置の3次元ビューである。
【発明を実施するための形態】
【0073】
図1図4には、ラッピングマシンまたは装置100が示されている。同様の構造の特徴を有するラッピングマシンが、国際公開第2014/001330(A2)号パンフレットに開示されている。
【0074】
典型的には、このラッピングマシン100は、スタンドアロン型であっても、またはベーラと組み合わせたものであってもよい。材料の円筒状ベールは、機械でラップされ得る。また、矩形ベールまたは正方形ベールが、機械でラップされ得る。
【0075】
ここで図1を参照すると、ラッピングマシンまたは装置100の主要構造が示され、ラベル付けされている。ラッピングマシン100の背面からの断面図は、外部フレーム110の一部を切り離し、ラッピングマシンの構成要素を示している。
【0076】
フレーム110は、その中心に旋回リング軸受120を支持するラッピングマシンの側面および背面に達している。フレーム110は、メインフレームまたは外部フレームとも呼ばれ得る。旋回リング軸受120は、フレーム110にボルト止めされる。旋回リング軸受120は、ディスペンサ手段回転支持体116をボルト止めする。旋回リング軸受120の中心を通って延びる部材は、メインフレーム110にボルト止めされる中央支持管133である。中央支持管133の他端において支持フレーム111。支持フレーム110は、ラッピングマシン100のバックテーブルローラ122を担持し、バックテーブルローラ122は、バックテーブル回転ローラとも呼ばれ得る。ベール200(図4を参照されたい)がラッピングマシン100の中心に確実に案内されるように、ベールガイドローラも、支持フレーム111に取り付けられる。
【0077】
フレーム110の周りのラップは、上下に回転自在に移動可能であり、ラップされたベールを解放するための油圧シリンダ113によって動力供給される。ラッピングマシンの前面において、左側および右側のフレーム127は、さらなるテーブル回転ローラ112と、ベール200の回転運動をその中心軸上で支持すると共に、制御するのに使用されるそのこれらの2つのローラと、を支持する。この特定の実施形態においては、ラッピングマシンは、ノンストップベーラと組み合わされる。ベール200は、重力によってテーブル回転ローラ112上のベールランプ125上に解放され、最終的にバックテーブル回転ローラ122上に載るようになる。
【0078】
図1Aは、ラッピング材料ディスペンサ手段、信号制御装置およびディスペンサ手段、ディスペンサ手段回転支持体116、ならびにベール回転手段駆動手段のテーブルを示している。
【0079】
概略的なディスペンサ手段は、符号300で示されている。ディスペンサ手段支持体302は、ディスペンサ手段ユニット300をディスペンサ手段回転支持体116に取り付ける。中心ピボット点303は、ローラ325および326を通して分配するためのラッピング材料のロールを保持する。ローラ325,326の速度は、駆動手段310によって制御され、変更される。この場合は、駆動手段310は、電気モータであるが、駆動手段は、電気、油圧、機械等のいずれか1つであってもよい。ディスペンサ手段の2つのローラ325,326の間のギヤリングまたは比は、ギヤ320および321によって制御される。
【0080】
ディスペンサ手段回転支持体116は、モータ410によって制御され、駆動され、制動装置411によって減速され、制動される。テーブル回転ローラ112,122は、モータ413,414によって駆動される。これらの構成要素のための駆動手段は、油圧的、電気的、または機械的手段から成ることができる。
【0081】
定式化および処理のための制御は、下記の構成要素に由来し得る。第1のセンサ素子とも呼ばれ得る素子500は、センサタイプから成り、ディスペンサ手段回転支持体の回転速度および位置を決定するために信号を収集する。第2のセンサ素子とも呼ばれ得る素子512は、ディスペンサ手段のローラの回転速度を計算するために信号を収集する。第3のセンサ素子とも呼ばれ得る素子525は、ローラ、したがって穀物材料のベール200の回転速度を制御するベール200回転手段を持つテーブルの回転速度を計算するために信号を収集する。第4のセンサ素子とも呼ばれ得る素子503は、360度の回転の終了、および次の360度の回転工程の開始を知らせる。信号検出手段を完備した第5のセンサ素子とも呼ばれ得る装置502は、ベール200が梱包装置からラッピング装置100上に放出された時にシステムに知らせる。
【0082】
図2は、重要な構成要素全てが再度示されるラッピング装置100の平面図である。フレーム110は、各側面のピボット点161から、ラッパの背面の周りで枢動し、材料でラップされたベール200を実現するように作動手段113によって上方に枢動される。ベール回転ローラ112および122は、材料のベール200を回転させる。この実施形態においては、平面図は、2つのラッピング材料ディスペンサユニット300を示している。ローラ325および326は、ラッピング材料の伸張および分配速度を回転させ、制御し、変更する。ローラ325および326の制御は駆動手段310によってなされ、信号制御は素子512によってなされる。ギヤ320および321は、延伸比を与えるように、2つのローラの間に回転速度差を与える。左側および右側のカットアンドホールドユニット160は、各ラッピングサイクルの終わりにプラスチックを切断し、次のラッピングサイクルの開始のためにプラスチックを保持するかまたは締め付けるのに関与する。
【0083】
図3は、ディスペンサ手段の回転経路、ならびに材料の不均一なベールの周りの加速および減速ゾーンを概略的に示している。これは、材料の非均一形状のベールの幾何学的形状の一例である。安定したプレストレッチ比でラッピング材料を分配することを提供する多くの異なる幾何学的配置がある。次のゾーンが、提供され得る。
ゾーン1−加速ゾーン
ゾーン2−減速ゾーン
ゾーン3−加速ゾーン
ゾーン4−減速ゾーン
ゾーン5−加速ゾーン
ゾーン6−減速ゾーン
ゾーン7−加速ゾーン
ゾーン8−減速ゾーン
【0084】
文字Xで示されるゾーン1の角度は、加速ゾーンの開始および終了を概略的に示している。文字Yで示されるゾーン2の角度は、減速ゾーンの開始および終了を概略的に示している。この実施形態においては、加速ゾーンおよび減速ゾーンは、次々と交替する。ゾーン1,3,5,7は、加速ゾーンを概略的に示し、ゾーン2,4,6,8は、減速ゾーンを概略的に示している。
【0085】
典型的な二重ディスペンサ機械の位置P1および位置P2は、加速ゾーン1および加速ゾーン5の開始である。同じ方法が複数のディスペンサラッピング装置に使用され得ることに、留意されたい。材料のベール200の周りの加速ゾーンは、図3の寸法aおよびbによって特徴付けられ得る。ラッピング材料のシート301aが材料のベール201および203のコーナーと接触する際に、ディスペンサ手段回転支持体116の円弧は、材料のベールの側面から離れるように略外側方向に移動することになる。結果として、材料のベール200の側面からディスペンサ手段のローラ325,326または円弧までの寸法は増加して、ディスペンサ手段から引っ張っている速度の加速を受けるラッピング材料をもたらすことになる。これは、寸法aおよびb、b>aの値として明確に示され得る。この例の加速ゾーンは、x軸とy軸の両方のプラス値に続く円弧によってさらに規定され得る。ディスペンサ手段は、x軸とy軸の両方の正の値に沿って移動する。
【0086】
穀物材料のベールの周りの減速ゾーンは、図3の寸法eおよびfによって特徴付けられ得る。ラッピング材料のシート301aが材料のベール202および204のコーナーと接触する際に、ディスペンサ手段回転支持体116の円弧は、材料のベールの側面により近い略内向き方向に移動することになり、結果として、材料のベール200の側面からディスペンサ手段のローラ325,326または円弧までの寸法は減少して、ディスペンサ手段から引っ張っている速度の減速を受けるラッピング材料をもたらすことになる。これは、寸法eおよびf、f<eの値として示され得る。減速ゾーンは、y軸上の負の値に続く円弧によってさらに規定され得るが、x軸の値は、正の方向に続く。
【0087】
概して、加速ゾーン内では、回転円弧、寸法は、材料のベールの側面から最大に達するまで増加することになる。減速ゾーン回転円弧、寸法は、材料のベールの側面からゼロ値の最小に達するまで減少することになり、サイクルが再び始まる。
【0088】
概して、加速ゾーンは、ラッピング材料が接触している材料のベールの最後のコーナーから離れるように略方向に移動する円弧上で回転するディスペンサ手段を含む。
【0089】
概して、減速ゾーンは、ラッピング材料が接触することになる材料のベールの次のコーナーに向かって略方向に移動する円弧上で回転するディスペンサ手段を含む。
【0090】
図4は、ベール200をラッピング装置内に配置したラッピング装置の3次元ビューを示している。構成要素は、先の図に従ってラベル付けされている。
【0091】
本明細書、図面、および/または特許請求の範囲に開示された特徴は、分離してまたはそれらのさまざまな組合せによって得られる、さまざまな実施形態を実現するための要素となり得る。
図1
図1A
図2
図3
図4