(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6887515
(24)【登録日】2021年5月20日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】凍結療法システムのためのカテーテルスリーブ
(51)【国際特許分類】
A61B 18/02 20060101AFI20210603BHJP
A61M 25/00 20060101ALI20210603BHJP
【FI】
A61B18/02
A61M25/00 510
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-548037(P2019-548037)
(86)(22)【出願日】2018年3月7日
(65)【公表番号】特表2020-508797(P2020-508797A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(86)【国際出願番号】US2018021327
(87)【国際公開番号】WO2018165288
(87)【国際公開日】20180913
【審査請求日】2019年9月3日
(31)【優先権主張番号】62/469,066
(32)【優先日】2017年3月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516363318
【氏名又は名称】シーエスエー メディカル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ウェイ エル.
(72)【発明者】
【氏名】ハンリー, ブライアン エム.
(72)【発明者】
【氏名】マクダーモット, ショーン エー.
(72)【発明者】
【氏名】オコナー, ジョン ピー.
【審査官】
北川 大地
(56)【参考文献】
【文献】
特表2016−508820(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/004671(WO,A1)
【文献】
国際公開第2016/079788(WO,A1)
【文献】
国際公開第2007/080971(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
寒剤送達カテーテルであって、
遠位端部を有する伸長シャフトと、
外側表面を備えるスリーブ区分であって、前記外側表面は、少なくとも1つの第1の部分と、少なくとも1つの第2の部分とを含み、前記少なくとも1つの第1の部分は、第1の直径を有し、前記少なくとも1つの第2の部分は、前記第1の直径よりも大きく、かつ内視鏡作業チャネルの内側表面に接触するような寸法にされる第2の直径を有する、スリーブ区分と
を備える、寒剤送達カテーテル。
【請求項2】
前記スリーブ区分は、管腔を画定する管状部材である、請求項1に記載のカテーテル。
【請求項3】
前記スリーブ区分は、シャフトと一体である、請求項1〜2のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項4】
前記第1の直径は、カテーテルシャフトの外径と同一である、請求項1〜3のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項5】
前記第2の部分は、半径方向の本体中央帯を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項6】
前記第2の部分は、少なくとも1つの溝付きリブを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項7】
前記第2の部分は、少なくとも1つの半径方向のリブを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項8】
前記第2の部分は、半径方向の渦巻状リブを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項9】
前記第2の部分は、遠位に向いた傾斜部を有するテーパ状の斜面を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項10】
前記第2の部分は、半径方向のフレア状端部を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項11】
前記第2の部分は、両端部において直径が前記第1の部分の第1の直径へとテーパ状になる平面状の中央部分を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項12】
前記スリーブ区分は、傾斜された近位表面と、傾斜された遠位表面とを有する半径方向の帯を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項13】
前記スリーブ区分は、テーパ状の直径を有する管腔を含む、請求項1〜12のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項14】
前記第2の部分は、圧縮可能なポリマー材料を含む、請求項1〜13のいずれかに記載のカテーテル。
【請求項15】
前記スリーブ区分は、潤滑性コーティングを備える、請求項1〜14のいずれかに記載のカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本願は、2017年3月9日に出願された米国仮特許出願第62/469,066号に対する35 U.S.C. § 119のもとでの優先権の利益を主張するものであり、該米国仮特許出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は、概して、凍結療法の分野に関する。特に、本開示は、凍結療法システムの内視鏡作業チャネル内の好ましくない物質の蓄積および逆流を阻止および除去するためのデバイスおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、寒剤送達カテーテルと凍結療法システムの内視鏡作業チャネルとの間の間隙空間を排除するように構成される、カテーテルスリーブに関する。
【背景技術】
【0003】
凍結療法の実施例として、凍結アブレーションは、罹患した、損傷された、または別様に望ましくない組織(本明細書において、集合的に「標的組織」および/または「処置領域」と称される)が、寒剤スプレーの局在的な送達によって破壊され得る外科手技である。他の凍結療法システムに加えて、これらのシステムは、典型的には、凍結アブレーションシステム、低温スプレーシステム、低温スプレーアブレーションシステム、凍結外科システム、凍結外科スプレーシステム、および/または寒剤スプレーアブレーションシステムと称される。用語「寒剤」は、典型的には、凍結療法手技の間の治療上有効な使用のための十分に低い沸点(すなわち、約−153℃を下回る)を伴う、任意の流体(例えば、ガス、液化ガス、または当業者に公知である他の流体)を指す。好適な寒剤は、例えば、液体アルゴン、液体窒素、および液体ヘリウムを含み得る。−153℃を上回るが、依然として非常に低い沸点(例えば、液体N
2Oに関して−89℃)を有する液体二酸化炭素および液体亜酸化窒素等の疑似寒剤もまた、使用されてもよい。
【0004】
例えば、低温スプレーアブレーションシステムの動作の間、医療従事者(例えば、臨床医、技師、医師、外科医等)は、寒剤送達カテーテルを介して寒剤スプレーを処置面積の表面上に指向する。医療従事者は、内視鏡、気管支鏡、結腸鏡、または尿管鏡等のビデオ補助下の医療用デバイスを通して、視覚的に寒剤スプレーを標的化してもよい。寒剤スプレーは、0℃〜−196℃の範囲に及ぶ温度で(例えば、液体窒素に関して)寒剤送達カテーテルから退出し、処置面積の組織(例えば、標的組織)を凍結または「低温結氷」させる。液体寒剤は、寒剤送達カテーテルから退出し、処置面積に接触するにつれて、体積における有意な増加を伴って気体状態に転換する。例えば、1立方センチメートル(cm
3)の液体窒素は、体温下で694cm
3の窒素ガスに転換する。
【0005】
ある場合には、膨張するガスが、典型的には、カテーテルの外側表面と作業チャネルの内側表面との間に存在する間隙空間の結果として、直接的に、ガスが寒剤送達カテーテルから退出するにつれて、または間接的に、寒剤スプレーが身体管腔内で循環するにつれてのいずれか一方で、内視鏡の作業チャネルの中に流動し得る。寒剤スプレーおよび例えば、胃腸または気道からの流体、内視鏡の作業チャネル内のガスおよび流体等の他の望ましくない物質の堆積または蓄積および逆流が、凍結療法エネルギーを処置面積から離れるように逸脱させ、それによって、増加される手技時間および/または準最適治療結果をもたらす、ヒートシンク効果を提供し得る。本効果は、多くの場合、「弱スプレー」と称される。作業チャネル内の液体が、凍結し、内視鏡の運動に関わる問題および「弱スプレー」の長時間の影響をもたらし得ることもまた、可能性として考えられる。同様に、また、カテーテル上または内視鏡アセンブリ内に位置するセンサまたは他の特徴の、望ましくない流体の有害な影響からの保護を提供し、かつ低温スプレーの間、それらの正確度を確実することに役立ち得る、内視鏡の作業チャネル内のガスまたは流体の蓄積の排除による、低温スプレーへの負の熱的影響を防止するステップの必要性またはその望ましさが、存在する。ある実施例は、低温スプレーの間、カテーテルの温度を監視するための、カテーテル上に搭載される熱電対の使用である。熱電対の領域内での流体/ガス蓄積の防止は、より精密かつ正確な寒剤スプレー制御を伴う、より高精度な測定を確実にするために役立つであろう。
【0006】
寒剤スプレーおよび任意の他の堆積の負の影響は、医療手技の過程全体を通して断続的に内視鏡作業チャネルを一掃することによって部分的に対処され得る。しかしながら、堆積された寒剤スプレーを除去するために要求される付加的なステップ(例えば、患者から内視鏡を除去するおよび/または清掃要素を導入する等)は、手技時間および負の医学的転帰の可能性の両方を有意に増加させ得る。故に、種々の利点が、凍結療法医療手技の間、寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去する、本明細書に説明されるような凍結療法システムによって実現され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、遠位端部を有する伸長シャフトを含み得る、寒剤送達カテーテルを含んでもよい。カテーテルは、外側表面を備える、スリーブ区分を含んでもよい。外側表面は、第1の直径を伴う少なくとも1つの第1の部分と、第1の直径よりも大きく、かつ内視鏡の作業チャネルの内側表面に接触するような寸法にされる第2の直径を伴う、少なくとも1つの第2の部分とを含んでもよい。
【0008】
カテーテルは、管腔を画定する管状部材である、スリーブ区分を含んでもよい。スリーブ区分は、シャフトと一体であってもよい。カテーテルは、カテーテルシャフトの外径と同一である第1の直径を伴う、スリーブ区分を含んでもよい。カテーテルは、半径方向の本体中央帯を伴う、第2の部分を含んでもよい。第2の部分は、少なくとも1つの溝付きリブを含んでもよい。第2の部分は、少なくとも1つの半径方向のリブを含んでもよい。第2の部分は、半径方向の渦巻状リブを含んでもよい。第2の部分は、遠位に向いた傾斜部を伴う、テーパ状の斜面を含んでもよい。第2の部分は、半径方向のフレア状端部を含んでもよい。第2の部分は、両端部において直径が第1の部分の第1の直径へとテーパ状になる平面状の中央部分を含んでもよい。
【0009】
カテーテルは、傾斜された近位表面と、傾斜された遠位表面とを伴う半径方向の帯を含む、スリーブ区分を含んでもよい。スリーブ区分は、テーパ状の直径を伴う管腔を含んでもよい。カテーテルは、少なくとも第2の部分が圧縮可能なポリマー材料を含むスリーブ区分の外側表面の第2の部分を含んでもよい。スリーブ区分は、潤滑性コーティングを備えてもよい。
【0010】
凍結療法システムは、内視鏡を含んでもよい。本システムは、内視鏡の作業チャネル内に摺動可能に配置される、寒剤送達カテーテルを含んでもよい。本システムは、寒剤送達カテーテルの遠位部分の周囲に配置される、カテーテルスリーブを含んでもよい。カテーテルスリーブは、第1の直径部分と、第2の直径部分とを有する、外側表面を含んでもよい。第2の直径部分は、第1の直径部分より大きい直径を有してもよく、作業チャネルの内壁に接触するように構成されてもよい。第2の直径部分は、寒剤送達カテーテルの遠位部分と内視鏡の作業チャネルとの間の間隙空間をスパンするように構成されてもよい。カテーテルスリーブは、寒剤送達カテーテルの遠位部分との締まり嵌めを形成してもよい。カテーテルスリーブは、寒剤送達カテーテルの遠位部分に接着されてもよい。第2の直径部分の直径は、内視鏡の作業チャネルの直径以上であってもよい。第2の直径部分は、送達カテーテルが作業チャネルの中に遠位に摺動するにつれて、内視鏡の作業チャネルからの望ましくない物質の蓄積を除去または阻止するように構成されてもよい。第2の直径部分は、内視鏡の作業チャネルの遠位開口部をブロックするように構成されてもよい。カテーテルスリーブは、寒剤送達カテーテルの遠位部分の一部として一体的に形成されてもよい。
【0011】
内視鏡の作業チャネルを保守する方法は、外側表面を備えるスリーブ区画を有する遠位端部を伴う内視鏡の作業チャネルの中に、カテーテルを挿入するステップを含んでもよい。外側表面は、第1の直径を伴う少なくとも1つの第1の部分と、第1の直径よりも大きく、かつ内視鏡の作業チャネルの内側表面に接触するような寸法にされる第2の直径を伴う、少なくとも1つの第2の部分とを含んでもよい。本方法は、カテーテルを内視鏡の作業チャネル内で平行移動させるステップを含んでもよい。本方法は、カテーテル上またはスリーブ区画の近位にある内視鏡の作業チャネル内に搭載される、少なくとも1つのセンサを遮蔽し、それによって、作業チャネル内の流体またはガスの蓄積に起因する望ましくない熱的影響が軽減されるステップを含んでもよい。本方法は、内視鏡の作業チャネルから望ましくないガスまたは流体を排除し、それによって、凍結療法手技の間、低温スプレーの強度に及ぼされる負の熱的影響が最小限にされるステップを含んでもよい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
寒剤送達カテーテルであって、
遠位端部を有する伸長シャフトと、
外側表面を備えるスリーブ区分であって、前記外側表面は、少なくとも1つの第1の部分と、少なくとも1つの第2の部分とを含み、前記少なくとも1つの第1の部分は、第1の直径を有し、前記少なくとも1つの第2の部分は、前記第1の直径よりも大きく、かつ内視鏡作業チャネルの内側表面に接触するような寸法にされる第2の直径を有する、スリーブ区分と
を備える、寒剤送達カテーテル。
(項目2)
前記スリーブ区分は、管腔を画定する管状部材である、項目1に記載のカテーテル。
(項目3)
前記スリーブ区分は、シャフトと一体である、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目4)
前記第1の直径は、カテーテルシャフトの外径と同一である、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目5)
前記第2の部分は、半径方向の本体中央帯を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目6)
前記第2の部分は、少なくとも1つの溝付きリブを含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目7)
前記第2の部分は、少なくとも1つの半径方向のリブを含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目8)
前記第2の部分は、半径方向の渦巻状リブを含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目9)
前記第2の部分は、遠位に向いた傾斜部を有するテーパ状の斜面を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目10)
前記第2の部分は、半径方向のフレア状端部を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目11)
前記第2の部分は、両端部において直径が前記第1の部分の第1の直径へとテーパ状になる平面状の中央部分を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目12)
前記スリーブ区分は、傾斜された近位表面と、傾斜された遠位表面とを有する半径方向の帯を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目13)
前記スリーブ区分は、テーパ状の直径を有する管腔を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目14)
前記第2の部分は、圧縮可能なポリマー材料を含む、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
(項目15)
前記スリーブ区分は、潤滑性コーティングを備える、前述の項目のいずれかに記載のカテーテル。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の非限定的実施形態は、概略図であり、縮尺通りに描かれるようには意図されていない付随の図を参照して、実施例として説明される。図では、図示される各同じまたはほぼ同じ構成要素は、典型的には、単一の数字で表される。明確化のために、図が当業者が本開示を理解することを可能にするために必ずしも必要ではない場合、全ての構成要素が全ての図において標識されているわけではなく、各実施形態の全ての構成要素が、示されているわけでもない。
【0013】
【
図1】
図1は、本開示のある実施形態による、カテーテルおよびスリーブを図示する。
【0014】
【
図2】
図2は、本開示のある実施形態による、半径方向の伸長帯を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0015】
【
図3】
図3は、本開示のある実施形態による、半径方向のV型の溝付きリブを含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0016】
【
図4】
図4は、本開示のある実施形態による、半径方向のリブを含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0017】
【
図5】
図5は、本開示のある実施形態による、半径方向の渦巻状リブを含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0018】
【
図6】
図6は、本開示のある実施形態による、半径方向の伸長帯を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0019】
【
図7】
図7は、本開示のある実施形態による、半径方向のフレア状端部を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0020】
【
図8】
図8は、本開示のある実施形態による、テーパ状の斜面端部を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0021】
【
図9】
図9は、本開示のある実施形態による、傾斜された近位表面と、傾斜された遠位表面とを含む半径方向の帯を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0022】
【
図10】
図10は、本開示のある実施形態による、テーパ状管腔を含む、カテーテルスリーブを図示する。
【0023】
【
図11】
図11は、本開示のある実施形態による、内視鏡の作業チャネル内に寒剤送達カテーテルのカテーテルスリーブを含む、凍結療法システムを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示は、説明される特定の実施形態に限定されない。本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためのみのものであり、添付の請求項の範囲を超えて限定するようには意図されていない。別様に定義されない限り、本明細書において使用される技術用語は全て、本開示が関する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。
【0025】
本開示の実施形態は、上部および下部消化管および呼吸器系内での使用のための凍結療法システムを具体的に参照して説明されるが、そのようなシステムおよび方法は、血管系、泌尿生殖器系、リンパ系、神経系、および同等物等の種々の他の身体通路、器官、および/または腔部において使用されてもよいことを理解されたい。
【0026】
本明細書に説明される実施形態および他の実施形態に関する、本開示によるスリーブは、作業チャネル内の望ましくない物質の蓄積および逆流を阻止および/または除去するために、送達カテーテルと内視鏡作業チャネルとの間の間隙空間を排除することが望ましい、凍結療法システム以外のシステムにおいて使用されてもよいこともまた、考えられる。
【0027】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別様に示さない限り、同様に、複数形を含むことが意図される。用語「備える」および/または「備えている」または「含む」および/または「含んでいる」は、本明細書において使用されるとき、述べられる特徴、領域、ステップ要素、および/または構成要素の存在を規定するが、その1つ以上の他の特徴、領域、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/または群の存在または追加を除外するものではないことをさらに理解されたい。
【0028】
本明細書で使用されるように、用語「遠位」は、患者の中にデバイスを導入するとき、医療従事者から最も遠く離れた端部を指す一方、用語「近位」は、患者の中にデバイスを導入するとき、医療従事者に最も近い端部を指す。
【0029】
説明される実施形態および他の実施形態の種々のものにおいて、本開示は、凍結療法医療手技の間、内視鏡の作業チャネル内からの低温スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去する、凍結療法システムに関する。本開示が実装され得る例示的凍結療法システムは、限定ではないが、共同所有の米国特許第9,820,797号、第9,301,796号、および第9,144,449号、および米国特許出願第11/956,890号、第12/022,013号、および第14/012,320号(それぞれ、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるシステムを含む。
【0030】
典型的凍結療法手技は、内視鏡の遠位端が、所定の処置面積の近傍に位置付けられるように、患者の身体管腔の中に内視鏡を前進させるステップを伴ってもよい。寒剤送達カテーテルは、次いで、寒剤送達カテーテルの遠位先端(例えば、ノズル等)が、内視鏡作業チャネルを越えて遠位に延在するように、内視鏡の作業チャネルを通して前進されてもよい。寒剤送達カテーテルは、寒剤が、処置面積内の標的組織を凍結または「低温結氷」させる寒剤スプレーの形態で遠位先端を通して送達されるように、外部の寒剤源(例えば、液体窒素)に流体的に接続されてもよい。本明細書において議論されるように、本開示の凍結療法システムは、寒剤送達カテーテルの外側表面と内視鏡作業チャネルの内側表面との間の間隙空間を低減または排除するように構成される、種々の一体型またはコンポーネント型のカテーテルスリーブ設計を含んでもよい。間隙空間の低減または排除は、送達カテーテルおよび作業チャネルのいずれか一方または両方からの、寒剤スプレーおよび他の身体ガスおよび/または流体等の望ましくない物質の堆積を阻止または除去するように作用する。
【0031】
図1を参照すると、一実施形態では、本開示は、凍結療法カテーテル102の遠位部分の周囲に巻着され、熱の印加によってそれに直接接合または添着される熱収縮材料から形成される、カテーテルスリーブ104を含んでもよい。熱収縮材料の好適な形態の非限定的な実施例は、カテーテルの遠位部分に適用されるコーティング、テープ、または管を含んでもよい。スリーブの材料は、当技術分野において公知であるような、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレン、または任意の他の好適なポリマー材料から形成されてもよい。カテーテルスリーブ104の形状、厚さ、および長さは、内視鏡の作業チャネルとの摩擦または締まり嵌めを形成するように、必要に応じて調節されてもよい。カテーテルと作業チャネルの内側表面との間の間隙空間として測定され得る、スリーブの所望される厚さは、材料の1つの厚さによって、または熱の印加に先立って、層内に材料の複数の巻着を含むことによって成し遂げられてもよい。カテーテルスリーブ104の位置は、カテーテルスリーブが、凍結療法カテーテルの遠位端により近接してまたはそれからより遠くに離れて位置付けられ得るため、必ずしも
図1に図示される構成に限定されるわけではない。同一または異なる長さ、材料、厚さ等の複数の(例えば、2つ以上の)カテーテルスリーブが、凍結療法カテーテルの遠位部分に沿って均一または非均一に離間された間隔に位置付けられ得ることもまた、理解されたい。スリーブは、送達カテーテルのシャフトが構成された後、独立的な製造ステップとしてカテーテルの遠位端上に組み込まれてもよい、またはスリーブは、シャフトの構成の一部として組み込まれ得る。
【0032】
図2−9を参照すると、他の実施形態では、本開示は、例えば、当技術分野において公知であるような、共押出またはインサート成形プロセスによる、種々の可撓性、圧縮可能、および/またはコンプライアント材料から形成され、送達カテーテルの遠位端に適用される、一体型カテーテルスリーブを含んでもよい。例えば、カテーテルスリーブは、限定ではないが、高デュロメータPET(ポリエチレンテレフタラート)またはより可撓性でコンプライアントなより低いデュロメータTPE(熱可塑性エラストマ)またはTPU(熱可塑性ポリウレタン)を含む、種々の材料から製造されてもよい。本開示の範囲を限定するようには意図せず、本明細書に開示されるカテーテルスリーブの種々の実施形態は、概して、近位端と、遠位端と、近位端と遠位端との間に延在する内側表面を画定する管腔と、外側表面とを含む。管腔の内側表面は、凍結療法カテーテル等の寒剤送達カテーテルの外側表面を摺動可能に受容し、それとの摩擦または締まり嵌めを形成するように構成されてもよい。加えて、または代替として、カテーテルスリーブは、好適な接着糊、接着剤、または樹脂によって凍結療法カテーテルに恒久的に接合または添着されてもよい。
【0033】
カテーテルスリーブの外側表面は、第1の外径を伴う第1の部分と、第1の外径よりも大きい第2の外径を伴う第2の部分とを含んでもよい。第2の外径は、内視鏡作業チャネルの内径以上であってもよい。内視鏡作業チャネルに対するカテーテルスリーブの第2の外径の「オーバーサイズ」構成は、寒剤スプレーを含む望ましくない物質の堆積または逆流が、作業チャネルの中に進入または蓄積することを阻止または除去するために、カテーテルスリーブが、内視鏡作業チャネル内で圧縮し、それによって、カテーテルと作業チャネルの内側表面との間の間隙空間をスパンし、該間隙空間を閉鎖するかまたは実質的に閉鎖するシールを形成することを可能にし得る一方、第1の外径の「アンダーサイズ」構成は、寒剤送達カテーテルが作業チャネルの長さに沿って摺動(例えば、近位および遠位に移動)することが可能であるように、内視鏡作業チャネルとの摩擦を最小限にする。下記に提供される種々の構成では、第2の部分のより大きい外径が、カテーテルスリーブが内視鏡作業チャネルを通して摺動するにつれて、清掃、すなわち、「スキージ」効果を提供し得ることを理解されたい。いったんカテーテルスリーブが内視鏡の遠位端の定位置またはその近傍に位置すると、第2の部分のより大きい外径がまた、寒剤送達カテーテルの外側表面と内視鏡作業チャネルの内側表面との間の間隙空間を閉鎖するストッパとして作用し、寒剤スプレーおよび他の身体ガスおよび液体が作業チャネルに進入しないように完全にブロックし得る。
【0034】
例えば、内視鏡作業チャネルは、約2.0mm〜約3.8mmの内径を含んでもよく、カテーテルスリーブの第2の外径は、内視鏡作業チャネルより約0〜30%より大きい外径(例えば、具体的な作業チャネル直径に関して厳密な寸法が選定された状態で、約2.0mm〜約4.9mm)を含んでもよい。加えて、または代替として、内視鏡作業チャネルの遠位部分が、遠位端においてより小さい直径へとテーパ状にされる場合、スリーブは、テーパ状部に適応し、それによって、スリーブと凍結療法システムの遠位端における作業チャネルのテーパ状領域との間にシールを提供しながら、カテーテルスリーブが作業チャネルの残部を通してより自由に移動(例えば、摺動)することを可能にするように構成されてもよい。カテーテルスリーブが作業チャネルを通してより容易に摺動しながら、作業チャネルに対するシールを維持するための能力は、非限定的な実施例として、パリレンまたはシリコーンコーティングを含む潤滑性材料でカテーテルスリーブをコーティングすることによって、さらに向上され得る。本明細書に開示されるカテーテルスリーブの種々の実施形態は、非限定的な実施例であり、任意の他のサイズ、形状、数、配向、および/またはカテーテルと作業チャネルの内側表面との間の間隙空間をスパンし、該間隙空間を閉鎖するかまたは実質的に閉鎖し、寒剤スプレーを含む望ましくない物質の堆積または逆流が作業チャネル内に進入または蓄積することを阻止または除去するスリーブの構成は、本開示の範囲内である。
【0035】
開示される実施形態は、必ずしも一体的に形成されなくてもよいが、例えば、それに取り付けられた圧縮可能な材料を含む第2の部分の外径を伴う中心部材(可能性として、金属、セラミック、硬質プラスチック等の非弾性材料から形成される)を含んでもよい。例えば、第2の部分の外径は、圧縮可能な材料から形成されてもよく、スリーブの外側表面に取り付けられ、スキージおよびブロック機能を提供してもよい。
【0036】
図2を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径208aを伴う第1の部分208と、半径方向の帯として形成される、第2の外径206aを伴う隆起された第2の部分206とを備える、カテーテルスリーブ204を含んでもよい。上記に議論されるように、半径方向の帯は、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、寒剤スプレーの堆積を防止しながら、また、作業チャネルから望ましくない物質(例えば、堆積されたガス、体液、および/または粒子状物質)を一掃し得る。帯の両方またはいずれか一方の端部は、スリーブが作業チャネルに引っかからないように維持することに役立つようなテーパ状部を含んでもよい。帯は、一様な平坦な表面を有するか、1つ以上の曲線を特徴とするか、または、頂点に収束する各端部における曲線を特徴としてもよい。
【0037】
図3を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径308aを伴う第1の部分308と、1つ以上の半径方向のV型の溝付きリブとして形成される第2の外径306aを伴う隆起された第2の部分306とを備える、カテーテルスリーブ304を含んでもよい。1つ以上の半径方向のV型の溝付きリブは、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖する一方、溝はまた、対向する可撓性縁を提供し、内視鏡の作業チャネル内からの寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。可撓性縁または表面が、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、例えば、寒剤スプレーの堆積を阻止または除去する限り、C形状、U形状、W形状等の溝の他の構成もまた、可能性として考えられる。複数のV型の溝または他の溝付きリブは、冗長な隆起された表面の利点を提供し、不要な物質の除去を改良し得るが、単一の溝付きリブもまた、ほぼ同様に機能し得る。
【0038】
図4を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径408aを伴う第1の部分408と、1つ以上の半径方向のリブとして形成された、第2の外径406aを伴う隆起された第2の部分406とを備える、カテーテルスリーブ404を含んでもよい。1つ以上の半径方向のリブは、スリーブ404に沿って均一に離間されてもよい、または、互い違いに配置されてもよい。リブ形状は、例えば、台形、三角形、スプライン曲線等の種々の幾何学形状を含んでもよい。1つ以上の半径方向のリブは、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。複数の半径方向のリブは、不要な物質の完全な除去を確実にするように、冗長な隆起された表面を提供し得る。
【0039】
図5を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径508aを伴う第1の部分508と、半径方向の渦巻状リブとして形成された、第2の外径506aを伴う隆起された第2の部分506とを備える、カテーテルスリーブ504を含んでもよい。半径方向の渦巻状リブは、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。リブ形状は、例えば、台形、三角形、スプライン曲線等の種々の幾何学形状を含んでもよい。リブ設計は、スリーブに沿った渦巻きにおける回転運動のピッチおよび数を変動させ得る。渦巻状設計は、寒剤送達カテーテルが前進または後退されている間、寒剤送達カテーテルを(例えば、時計回りまたは反時計回りに)回転させることによって、内視鏡作業チャネルを通したカテーテルのより平滑な摺動を促進し得る。
【0040】
図6を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径608aを伴う第1の部分608と、半径方向の伸長帯として形成された、第2の外径606aを伴う隆起された第2の部分606とを備える、カテーテルスリーブ604を含んでもよい。帯は、一方または両方の端部において、第2の部分606から第1の部分608へとテーパ状であってもよい。第2の部分606は、2つのテーパ状の端部の間の一様な第2の部分であってもよい。半径方向の伸長帯は、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。
図2の半径方向の帯206と比較して、半径方向の伸長帯のより大きい表面積は、間隙空間を閉鎖するためのより強力かつより堅牢な塞栓を提供し得る。
【0041】
図7を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径708aを伴う第1の部分708と、半径方向のフレア状端部として形成された、第2の外径706aを伴う隆起された第2の部分706とを備える、カテーテルスリーブ704を含んでもよい。半径方向のフレア状端部は、カテーテルスリーブ704の近位端においてより幅広く、カテーテルスリーブの遠位端に向かって徐々に狭まる(例えば、テーパ状である)外径を有してもよい。半径方向のフレア状端部は、相互から離間され得る帯の本体に沿って、複数のフレア状頂部を含んでもよい。半径方向のフレア状端部は、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。
【0042】
図8を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径808aを伴う第1の部分808と、半径方向のテーパ状フレアとして形成された、第2の外径806aを伴う隆起された第2の部分806とを備える、カテーテルスリーブ804を含んでもよい。半径方向のテーパ状フレアは、カテーテルスリーブの近位端においてより幅広く、「コルク」の形状を形成するように長く緩やかな傾斜部においてカテーテルスリーブの遠位端に向かって徐々に狭まる(例えば、テーパ状である)外径を有してもよい。半径方向のテーパ状フレアの狭められる遠位端は、カテーテルスリーブが内視鏡作業チャネル内に嵌合し、徐々に増加する摩擦を伴って圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。
【0043】
図9を参照すると、本開示のある実施形態は、第1の外径908aを伴う第1の部分908と、傾斜された近位表面および遠位表面を伴う半径方向の帯として形成された第2の外径906aを伴う隆起された第2の部分906とを備える、カテーテルスリーブ904を含んでもよい。帯の近位端および遠位端は、第2の外径908aを伴う帯の一部から離れるようにテーパ状である、傾斜された表面を含んでもよい。帯は、内視鏡の作業チャネル内で圧縮し、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。
【0044】
図10を参照すると、本開示のある実施形態は、カテーテルスリーブの近位端においてより幅広く、遠位端に向かって徐々に狭まる(例えば、テーパ状である)管腔1007を備える、カテーテルスリーブ1004を含んでもよい。テーパ状の管腔1007は、カテーテルスリーブが、一定の直径の管腔より少ない摩擦を伴って寒剤送達カテーテルにわたって摺動することを可能にしながら、十分に強い締まり嵌めを提供し、凍結療法手技の間、寒剤送達カテーテル上でのカテーテルスリーブの適切な位置付けを維持し得る。加えて、または代替として、テーパ状の管腔1007は、種々の形状および/またはサイズを有する寒剤送達カテーテルに適応してもよい。カテーテルスリーブ1004の外側表面は、平滑な外側表面を含むが、上記に議論されるカテーテルスリーブ構成および隆起されたより大きい直径部分を有するスリーブの他の実施形態のうちの任意のものもまた、テーパ状の管腔を含み得ることを理解されたい。カテーテルスリーブ1004の端部は、テーパ状の管腔1007および/または内視鏡の作業チャネル内での前進および後退を促進するような内径または外径を含んでもよい。
【0045】
図11を参照すると、本開示のある実施形態は、寒剤送達カテーテル1102と、カテーテルスリーブ1104と、内視鏡作業チャネル1108とを備える、凍結療法システム1100を含んでもよい。
図11の凍結療法システム1100は、
図4に図示されるようなカテーテルスリーブを描写するが、本明細書に開示されるカテーテルスリーブ構成および隆起されたより大きい直径部分を有するスリーブの他の実施形態のうちの任意のものが、内視鏡作業チャネル内に配置される送達カテーテル上での使用のために好適であり得る。カテーテルスリーブ1104の隆起された第2の部分1110を形成する半径方向のリブは、内視鏡作業チャネル1108の内側表面に対して圧縮し、間隙空間を閉鎖し、寒剤スプレーの堆積を防止し得る。
【0046】
本開示のシステムおよび方法による、内視鏡内でスリーブを伴う送達カテーテルを使用する凍結療法手技は、スリーブ区分を有する遠位端部を伴う内視鏡の作業チャネルの中にカテーテルを挿入するステップを含んでもよい。スリーブ区分は、外側表面を有してもよく、外側表面は、第1の直径を伴う少なくとも1つの第1の部分と、第1の直径よりも大きく、かつ内視鏡作業チャネルの内側表面に接触するような寸法にされる第2の直径を伴う、少なくとも1つの第2の部分とを有してもよい。スリーブ区分は、内視鏡の作業チャネルの遠位端に維持され、間隙空間を閉鎖し、内視鏡の作業チャネル内の寒剤スプレーおよび他の望ましくない物質、ガス、および液体の堆積または蓄積および逆流を阻止または除去し得る。スリーブの第2の直径は、内視鏡の作業チャネルの内径に接触しているが、カテーテルは、内視鏡の作業チャネル内で遠位および/または近位に平行移動(例えば、摺動)され、作業チャネルから望ましくない物質を除去し得る。本方法は、カテーテル上またはスリーブ区分の近位にある内視鏡の作業チャネル内に搭載される、少なくとも1つのセンサを遮蔽するステップを含んでもよい。スリーブ区分は、望ましくない流体が作業チャネルの中に近位に進行することを防止し得る。遮蔽保護を伴わない状態では、作業チャネル内の流体またはガスの蓄積に起因する望ましくない熱の影響が、発生し得る。遮蔽効果は、これらの望ましくない影響を軽減し得る。本方法は、内視鏡の作業チャネルから望ましくないガスまたは流体を排除し、凍結療法手技の間、低温スプレーの強度に及ぼされる負の熱の影響を最小限にさせるステップを含んでもよい。これは、スリーブ区分を遮蔽することを通して、またはそれを作業チャネルを通して平行移動させ、流体またはガスを外に押進することによって達成され得る。
【0047】
本明細書において開示され請求されるデバイスおよび/または方法は全て、本開示に照らして、過度の実験をすることなく作製され得る。本開示のデバイスおよび方法は、好ましい実施形態の観点から説明されているが、変形例もまた、本開示の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、デバイスおよび/または方法に、そして、本明細書に説明された方法のステップまたは一続きのステップにおいて適用され得ることが、当業者に明らかであり得る。当業者に明らかであるそのような類似する代用物および修正は全て、添付の請求項によって定義されるような本開示の精神、範囲、および概念内のものであると見なされる。