特許第6887523号(P6887523)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6887523
(24)【登録日】2021年5月20日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】MACアドレス同期
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/741 20130101AFI20210603BHJP
   H04L 12/70 20130101ALI20210603BHJP
【FI】
   H04L12/741
   H04L12/70 D
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-552071(P2019-552071)
(86)(22)【出願日】2018年3月23日
(65)【公表番号】特表2020-511873(P2020-511873A)
(43)【公表日】2020年4月16日
(86)【国際出願番号】CN2018080222
(87)【国際公開番号】WO2018171722
(87)【国際公開日】20180927
【審査請求日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】201710184745.1
(32)【優先日】2017年3月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100213333
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿山 昌代
(72)【発明者】
【氏名】黄 李偉
(72)【発明者】
【氏名】王 偉
【審査官】 大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−535922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/741
H04L 12/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体アクセス制御MACアドレス同期方法であって、
1VTEPが前記第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を第2VTEPに通知することによって、前記第2VTEPが前記第2VTEPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定することと、
前記第1VTEPは前記第2VTEPが前記第2VTEPの第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信することと、
前記第1VTEPが前記第1IPPポートを介して、第1ポートを介して前記第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを前記第2IPPポートに送信することと、を含み、
前記第1VTEP及び前記第2VTEPが同じ分散型アグリゲーションシステムに属し、
前記第1マッピング関係が前記第1VTEPにおける前記第1ポートの第1タグIDと第1VXLAN IDとのマッピング関係を示し、
前記第2VTEPの第2ポートの第2タグIDが前記第1タグIDと異なる媒体アクセス制御MACアドレス同期方法。
【請求項2】
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係が設定されていない場合、前記第1VTEPが前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定することを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定することは、
前記第1アグリゲーションポートが前記第1タグID及び前記第1VXLAN IDのうちの少なくとも1つに関連付けられていない場合、
前記第1VTEPが前記第1アグリゲーションポートに前記第1マッピング関係を設定して、前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1VTEPが前記第2VTEPから送信された、前記第2アグリゲーションポート及び前記第2IPPポートに設定された、前記第2タグIDと第2VXLAN IDとのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信することと、
前記第1VTEPが前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定することと、
前記第1VTEPが前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定したことを示す設定成功メッセージを前記第2VTEPに送信することと、
前記第1VTEPが前記第1IPPポートを介して、前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしたデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信することと、を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1VTEPが前記第2MACアドレスの転送エントリを生成し、前記転送エントリには前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートであることと、
前記第1VTEPが前記第2MACアドレスの転送エントリを検索することにより前記エグレスポートを前記第1IPPポートとして決定することと、
前記第1VTEPは前記第1IPPポートを介して宛先MACアドレスが前記第2MACアドレスであるデータメッセージを前記第2VTEPに送信することと、を更に含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
TEPであって、
プロセッサと、
機械実行可能命令が記憶されている機械可読記憶媒体と、を備え、前記機械実行可能命令を読み込んで実行することにより、前記プロセッサは、
前記VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を他のVTEPに通知することによって、前記他のVTEPが前記他のVTEPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定し、
前記他のVTEPが前記第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信し、
前記第1IPPポートを介して、第1ポートを介して前記VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを前記第2IPPポートに送信し、
前記VTEP及び前記他のVTEPが同じ分散型アグリゲーションシステムに属し、
前記第1マッピング関係が前記VTEPにおける前記第1ポートの第1タグIDと第1VXLAN IDとのマッピング関係を示し、
前記他のVTEPの第2ポートの第2タグIDが前記第1タグIDと異なる仮想拡張ローカルエリアネットワークトンネルエンドポイントVTEP。
【請求項7】
前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係が設定されていない場合、前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定する請求項6に記載のVTEP。
【請求項8】
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定するとき、前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第1アグリゲーションポートが前記第1タグID及び前記第1VXLAN IDのうちの少なくとも1つに関連付けられていない場合、
前記第1アグリゲーションポートに前記第1マッピング関係を設定して、
前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定する請求項7に記載のVTEP。
【請求項9】
前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記他のVTEPから送信された、前記第2アグリゲーションポート及び前記第2IPPポートに設定された、前記第2タグIDと第2VXLAN IDとのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信し、
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定し、
前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定したことを示す設定成功メッセージを前記他のVTEPに送信し、
前記第1IPPポートを介して、前記第2ポートを介して前記他のVTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信する請求項6に記載のVTEP。
【請求項10】
前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第2MACアドレスの転送エントリを生成し、前記転送エントリには前記第2ポートを介して前記他のVTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートであり、
前記第2MACアドレスの転送エントリをクエリすることにより前記エグレスポートを前記第1IPPポートとして決定し、
前記第1IPPポートを介して、宛先MACアドレスが前記第2MACアドレスであるデータメッセージを前記他のVTEPに送信する請求項9に記載のVTEP。
【請求項11】
媒体アクセス制御MACアドレス同期装置であって、
1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を第2VTEPに通知することによって、前記第2VTEPが前記第2VTEPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定する通知ユニットと、
前記第2VTEPが前記第2IPPポートに前記通知ユニットの通知した前記第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信するためのメッセージ受信ユニットと、
前記メッセージ受信ユニットが前記設定成功メッセージを受信した後、前記第1IPPポートを介して、第1ポートを介して前記第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを前記第2IPPポートに送信するためのアドレス送信ユニットと、を備え、
前記第1VTEP及び前記第2VTEPが同じ分散型アグリゲーションシステムに属し、
前記第1マッピング関係が前記第1VTEPにおける前記第1ポートの第1タグIDと第1VXLANの第1VXLAN IDとのマッピング関係を示し、
前記第2VTEPの第2ポートの第2タグIDが前記第1タグIDと異なる媒体アクセス制御MACアドレス同期装置。
【請求項12】
前記装置は、更に、
前記通知ユニットが前記第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された前記第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける前記第2VTEPに通知する前に、前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係が設定されていない場合、前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定するための第1設定ユニットを備える請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1設定ユニットは、具体的に、
前記第1アグリゲーションポートが前記第1タグID及び前記第1VXLAN IDのうちの少なくとも1つに関連付けられていない場合、前記第1アグリゲーションポートに前記第1マッピング関係を設定して、前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定することに用いられる請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置は、更に、
前記第2VTEPから送信された、前記第2アグリゲーションポート及び前記第2IPPポートに設定された、前記第2タグIDと第2VXLAN IDとのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信するためのマッピング関係受信ユニットと、
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記マッピング関係受信ユニットの受信した前記第2マッピング関係を設定するための第2設定ユニットと、
前記第2設定ユニットが前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定した場合、前記第2VTEPへ設定成功メッセージを送信するためのメッセージ送信ユニットと、
前記メッセージ送信ユニットが設定成功メッセージを送信した後、前記第1IPPポートを介して、前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしたデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信するためのアドレス受信ユニットと、を備える請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記装置は、更に、
前記第2MACアドレスの転送エントリを生成することに用いられ、前記転送エントリには前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートである生成ユニットと、
前記第2MACアドレスの転送エントリをクエリすることにより前記エグレスポートを前記第1IPPポートとして決定して、前記第1IPPポートを介して、宛先MACアドレスが前記第2MACアドレスであるデータメッセージを前記第2VTEPに送信するためのメッセージ送信ユニットと、を備える請求項14に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本特許出願は、2017年3月24日に提出された出願番号が201710184745.1であり、発明の名称が「MACアドレス同期方法及び装置」である中国特許出願を優先権として主張し、該出願の全内容が本願の一部として援用される。
【背景技術】
【0002】
イーサネット・バーチャル・プライベート・ネットワーク(EVPN:Ethernet Virtual Private Network)はレイヤー2バーチャル・プライベート・ネットワーク(VPN)技術であり、制御プレーンではマルチプロトコル−ボーダーゲートウェイプロトコル(MP−BGP)を用いてEVPNルーティング情報を通知し、データプレーンでは仮想拡張ローカルエリアネットワーク(VXLAN)カプセル方式でメッセージを転送する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1図1は本開示の例示的な実施例における分散型アグリゲーションシステムにおける2つのVTEPの間でMACアドレス同期を行う過程の模式図である。
図2図2は本開示の例示的な実施例におけるMACアドレス同期方法のフローチャートである。
図3図3は本開示の他の例示的な実施例における他のMACアドレス同期方法のフローチャートである。
図4図4は本開示の例示的な実施例におけるデータメッセージ転送過程のフローチャートである。
図5図5は本開示のMACアドレス同期装置の位置するデバイスのハードウェア構造図である。
図6図6は本開示の例示的な実施例におけるMACアドレス同期装置のブロック図である。
図7図7は本開示の他の例示的な実施例におけるMACアドレス同期装置のブロック図である。
図8図8は本開示の他の例示的な実施例におけるMACアドレス同期装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
ここで、例示的な実施例を詳しく説明し、その例を図面に示す。以下の説明は図面に関わるとき、特に断りがない限り、異なる図面における同じ数字が同様又は類似要素を示す。以下の例示的な実施例に説明される実施形態は本開示に一致するすべての実施形態を示すためのものではない。逆に、それらは添付の特許請求の範囲に詳しく説明された、本開示のいくつかの面に一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0005】
本開示に使用される用語は特定の実施例を説明するためのものであって、本開示を制限するためのものではない。コンテクストに他の意味を明確に示さない限り、本開示及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形式の「1種」「前記」及び「該」は更に多数形式を含むように意図される。本明細書に使用される用語「及び/又は」は1つ又は複数の関連付けられている列挙した項目を指すが、それらの任意又はすべての可能な組み合わせを含むと更に理解すべきである。
【0006】
本開示では用語「第1」「第2」「第3」等で様々な情報を説明する可能性があるが、これらの情報はこれらの用語に限らないと理解すべきである。これらの用語は同じタイプの情報を区別するためのものである。例えば、本開示の範囲を逸脱せずに、第1情報が第2情報と称されてもよく、同様に、第2情報が第1情報と称されてもよい。コンテクストによって、ここで使用される用語「○○であれば」は「○○とき」又は「○○の場合」又は「決定に応答する」と解釈されてもよい。
【0007】
図1には本開示の実施例に係る分散型アグリゲーションシステムのネットワーク模式図を示す。図1に示される分散型アグリゲーションシステムにおいて、カストマネットワークエッジデバイス(以下、CEと略称される)107がCE106へデータフローを転送する場合、CE107からのデータフローがVXLANトンネルエンドポイントデバイス(VTEP)101及びVTEP102のうちのいずれか1つを介してVTEP105に到達し、次にCE106に転送される。VTEP101の物理ポート(port)1にCE103がマウントされ、VTEP102の物理ポート2にCE104がマウントされる。図1に示されるCE103、CE104、CE106、CE107は仮想マシン(VM)であってもよい。分散型アグリゲーションシステムにおいて、CE103及びCE104が通信しようとする場合、この2つのVMがVTEP101とVTEP102との間に媒体アクセス制御(MAC)アドレス同期を行わなければ、サービス通信が完了できない。
【0008】
CE103のMACアドレスがA−A−Aであると仮定する場合、VTEP101とVTEP102との間でMACアドレス同期を行う過程は、CE103とVTEP101との間のリンク接続が成功した(UP)場合、CE103が無償のアドレス解決プロトコル(ARP)メッセージを送信し、VTEP101がCE103のVXLAN MACアドレス及び該MACアドレスの転送エントリを学習し、該転送エントリにおけるエグレスポートがport1であることと、VTEP101がVXLAN MACアドレスを学習した後、MLAGプロトコルによって該転送エントリをVTEP102に同期し、VTEP102にMACアドレスA−A−Aの転送エントリを形成し、転送エントリにおけるエグレスポートがVTEP102におけるインターネット印刷プロトコル(IPP)ポートIPP2であることと、CE104が宛先MACアドレスA−A−Aのデータフローを転送する必要がある場合、VTEP102がVXLAN MAC転送エントリをクエリし、まずVTEP102のIPPポートIPP2を介してデータフローをVTEP101のIPPポートIPP1に転送し、次にport1を介してCE103に転送することと、を含む。
【0009】
図1における2つのVTEPがMACアドレスの同期を果たせる理由は、port1及びport2のタグ(tag)識別子(ID)が同じであり、つまり、port1に接続されるデバイス(例えば、CE103)及びport2に接続されるデバイス(例えば、CE104)が同じバーチャル・ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)に属し、2つのVTEPがIPPポートを介して転送エントリを同期できるためである。もしそれらのtag識別子が異なり、例えば、port1のtag IDが3、port2のtag IDが4である場合、port1に接続されるデバイス(例えば、CE103)及びport2に接続されるデバイス(例えば、CE104)が異なるVLANに属し、この2つのVTEPがIPPポートを介してMACアドレス同期を果たせない。
【0010】
本開示に係る分散型リンクアグリゲーション(MLAG)システムにおいて、ポートtag識別子の異なるVTEPの間でMACアドレスを同期させるために、第1VTEPはその第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された、第1VTEPにおけるデバイスにアクセスするための第1ポートの第1tag識別子と第1VXLAN識別子とのマッピング関係を示す第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することができる。このように、第2VTEPは第2VETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに該第1マッピング関係を設定することができる。従って、第1VTEPは第2VTEPから返した設定成功メッセージを受信した後、第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスの第1MACアドレスを第2IPPポートに送信し、つまり、第1VTEPと第2VTEPとのMACアドレス同期を実現することができる。上記過程と同様に、第1VTEPは第2VTEPから送信された、第2VTEPにおけるデバイスにアクセスするための第2ポートに対応する第2tag識別子と第2VXLAN識別子とのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信することができる。次に、第1VTEPは第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに該第2マッピング関係を設定することができ、それにより第1IPPポートを介して、第2ポートを介して第2VTEPにアクセスしているデバイスの第2MACアドレスを受信し、つまり、第2VTEPと第1VTEPとのMACアドレス同期を実現することができる。本開示の実施例では、第1IPPポート及び第2IPPポートに同じマッピング関係を設定する(例えば、第1IPPポート及び第2IPPポートのいずれもに第1マッピング関係又は第2マッピング関係を設定する)ことにより、異なるtagを同じVXLANにマッピングすることができ、それにより第1IPPポート及び第2IPPポートを介して異なるVTEPの双方向MACアドレス同期を実現することができる。以下、具体的な実施例によって上記方法の実現過程を詳しく説明する。
【0011】
図2は本開示の例示的な実施例におけるMACアドレス同期方法のフローチャートであり、該実施例は第1VTEPに適用され、図2に示すように、該MACアドレス同期方法は以下を含む。
【0012】
ステップS201:第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することによって、第2VTEPが第2VETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第1マッピング関係を設定する。
【0013】
第1マッピング関係が第1ポートの第1tag識別子と第1VXLAN識別子とのマッピング関係を示す。第1ポートが第1VTEPにおけるデバイスにアクセスするためのポートであり、第2VTEPにおけるデバイスにアクセスするための第2ポートの第2tag識別子が第1ポートの第1tag識別子と異なる。
【0014】
再び図1に示されるネットワークを例として説明する。ただし、図1に示されるネットワークは一例に過ぎず、該同期方法は他のネットワーク構造の分散型アグリゲーションシステムにも適用される。
【0015】
図1に示すように、VTEP101におけるデバイスにアクセスするためのポートがport1であり、VTEP101がアグリゲーションポートAGG1を有し、VTEP102におけるデバイスにアクセスするためのポートがport2であり、VTEP102がアグリゲーションポートAGG2を有し、port1のtag識別子が3であり、port2のtag識別子が4である。第1VTEPがVTEP101、第2VTEPがVTEP102である場合を例として説明すれば、port1が第1ポート、第1tag識別子が3、port2が第2ポート、第2tag識別子が4、AGG1が第1アグリゲーションポート、AGG2が第2アグリゲーションポート、VTEP101をVTEP102に接続するIPPポートすなわちIPP1が第1IPPポート、VTEP102をVTEP101に接続するIPPポートすなわちIPP2が第2IPPポートである。第1所定のVXLAN識別子が10であると仮定する場合、VTEP101はMLAGプロトコルによってAGG1及びIPP1に設定された第1tag識別子3と第1所定のVXLAN識別子10とのマッピング関係をVTEP102に通知することができ、VTEP102が第1tag識別子3と第1VXLAN識別子10とのマッピング関係を受信した後、AGG2及びIPP2に第1tag識別子3と第1所定のVXLAN識別子10とのマッピング関係を設定する。ただし、第2VTEPが複数のVTEPであってもよく、該実施例では、VTEP102を例として説明する。
【0016】
また、第1VTEPが第1ポートの第1tag識別子と第1所定のVXLAN識別子との第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知する前に、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第1マッピング関係が設定されていないと検出する場合、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第1マッピング関係を設定する。
【0017】
第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第1マッピング関係を設定することは、
【0018】
第1アグリゲーションポートが第1tag識別子に関連付けられていない場合、第1アグリゲーションポートに第1tag識別子と第1VXLAN識別子との第1マッピング関係を設定して、第1IPPポートに該第1マッピング関係を設定する状況(1)と、
【0019】
第1アグリゲーションポートが第1所定のVXLAN識別子に関連付けられていない場合、第1アグリゲーションポートに第1tag識別子と第1VXLAN識別子との第1マッピング関係を設定して、第1IPPポートに該第1マッピング関係を設定する状況(2)と、
【0020】
第1アグリゲーションポートが第1tag識別子及び第1所定のVXLAN識別子に関連付けられていない場合、第1アグリゲーションポートに第1tag識別子と第1VXLAN識別子との第1マッピング関係を設定して、第1IPPポートに該第1マッピング関係を設定する状況(3)と、を含んでもよい。
【0021】
ステップS202:第2VTEPが第2IPPポートに第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信する。
【0022】
該実施例では、第2VTEPは第2IPPポートに第1マッピング関係を設定した後、第1VTEPへ設定成功メッセージを返すことができる。
【0023】
ステップS203:第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを第2IPPポートに送信する。
【0024】
該実施例では、第1IPPポート及び第2IPPポートのいずれもには第1マッピング関係が設定されるため、第1VTEPは第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを第2IPPポートに送信することができる。
【0025】
例えば、VTEP101のIPP1及びVTEP102のIPP2のいずれもに第1tag識別子3と第1VXLAN識別子10とのマッピング関係が設定されるため、VTEP101はIPP1によってport1を介してVTEP101にアクセスしているデバイス、つまり、図1におけるCE103のMACアドレスをVTEP102に送信することができ、VTEP102はIPP2によってCE103のMACアドレスを受信することができる。
【0026】
上記実施例では、第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1インターネット印刷プロトコルIPPポートに設定された、第1ポートの第1tag識別子と第1VXLAN識別子との第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することができ、そして、第2VTEPは第2VETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第1マッピング関係を設定し、つまり、第1IPPポート及び第2IPPポートに同じマッピング関係を設定することができ、そして、第1VTEPは第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを第2IPPポートに送信することができ、それにより第1VTEPと第2VTEPとのMACアドレス同期を実現する。
【0027】
図3は本開示の例示的な実施例における他のMACアドレス同期方法のフローチャートであり、図3に示すように、図2に示される方法実施例によれば、該MACアドレス同期方法は更に以下を含んでもよい。
【0028】
ステップS301:第2VTEPから送信された、第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに設定された、第2VTEPにおける第2ポートの第2tag識別子と第2VXLAN識別子とのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信する。
【0029】
第1VTEPは第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することができる他、第2VTEPから送信された第2tag識別子と第2VXLAN識別子との第2マッピング関係を受信することもできる。該第2マッピング関係は、第2VTEPが第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第2マッピング関係を設定した後に第1VTEPへ送信される。
【0030】
図1を例として説明し続ける。第2VXLAN識別子が20であると仮定する場合、VTEP102はAGG2及びIPP2に第2tag識別子4と第2VXLAN識別子20とのマッピング関係を設定した後、MLAGプロトコルによってVTEP101へ第2tag識別子4と第2VXLAN識別子20とのマッピング関係を送信することができる。
【0031】
ステップS302:第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第2マッピング関係を設定する。
【0032】
VTEP101はVTEP102から送信された第2tag識別子4と第2VXLAN識別子20とのマッピング関係を受信した後、AGG1及びIPP1に第2tag識別子4と第2VXLAN識別子20とのマッピング関係を設定することができる。
【0033】
ステップS303:第1IPPポートに第2マッピング関係を設定した場合、第2VTEPへ設定成功メッセージを送信する。
【0034】
VTEP101はIPP1に第2tag識別子4と第2VXLAN識別子20とのマッピング関係を設定した後、VTEP102へ設定成功メッセージを送信することができる。このように、VTEP102はIPP2によってport2を介してVTEP102にアクセスしているデバイスすなわち図1におけるCE104のMACアドレスをVTEP101に送信することができる。
【0035】
ステップS304:第1IPPポートを介して、第2ポートを介して第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信する。
【0036】
VTEP102がIPP2によってVTEP101へCE104のMACアドレスを送信した後、VTEP101はIPP1によってCE104のMACアドレスを受信することができる。
【0037】
上記実施例では、第1VTEPは第2VTEPが第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第2tag識別子と第2VXLAN識別子との第2マッピング関係を設定してから送信した該第2マッピング関係を受信する。第1VTEPが第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに該第2マッピング関係を設定する。次に、第1VTEPが第2マッピング関係を設定した第1IPPポートを介して第2MACアドレスを受信する。これにより、第2VTEPと第1VTEPとのMACアドレス同期を実現する。
【0038】
図4は本開示の例示的な実施例におけるデータメッセージ転送過程のフローチャートであり、図4に示すように、上記ステップS304の後で、該過程は更に以下を含んでもよい。
【0039】
ステップS401:第2MACアドレスの転送エントリを生成し、該転送エントリには前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートである。ここで、該エグレスポートが第1IPPポートである。
【0040】
図1を例として説明し続ける。CE104のMACアドレスが2−2−2であると仮定する場合、CE104とVTEP102との間のリンク接続が成功したと、CE104が無償のARPメッセージを送信し、VTEP102がCE104のVXLAN MACアドレス及び該VXLAN MACアドレスの転送エントリにおけるエグレスポートがport2であることを学習し、VTEP102がVXLAN MACアドレスを学習した後、IPP2によって該転送エントリをVTEP101に同期し、VTEP101がIPP1によって該転送エントリを受信し、VTEP101にMACアドレス2−2−2の転送エントリを形成し、該転送エントリにおけるエグレスポートがIPP1である。
【0041】
ステップS402:第1IPPポートを介して、宛先MACアドレスが第2MACアドレスであるデータメッセージを第2VTEPに送信する。
【0042】
VTEP101は宛先MACアドレスが2−2−2であるデータメッセージを受信した場合、IPP1によってVTEP102へデータメッセージを転送する。その後、VTEP102がport2を介してCE104へデータメッセージを転送し、ここまで、第1VTEPから第2VTEPへデータメッセージを送信することを実現でき、つまり、異なるVLANに位置するデバイス同士が通信できる。
【0043】
同様に、第2VTEPから第1VTEPへデータメッセージを送信することも実現できる。CE103のMACアドレスが1−1−1であると仮定する場合、CE103とVTEP101とのリンク接続が成功したと、CE103が無償のARPメッセージを送信し、VTEP101がCE103のVXLAN MACアドレス及び該MACアドレスの転送エントリのエグレスポートがport1であることを学習し、VTEP101がVXLAN MACアドレスを学習した後、IPP1によって該VXLAN MACアドレスの転送エントリをVTEP102に同期し、VTEP102がIPP2によって該転送エントリを受信し、VTEP102にMACアドレス1−1−1の転送エントリを形成し、該転送エントリにおけるエグレスポートがIPP2である。
【0044】
上記実施例では、MACアドレス転送エントリに基づいてVLANデバイス間のデータメッセージ転送を実現することができる。
【0045】
上記MACアドレス同期方法の実施例に対応して、本開示は更にMACアドレス同期装置の実施例を提供する。
【0046】
本開示のMACアドレス同期装置の実施例はVTEPデバイスに適用されてもよい。装置実施例はソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェア又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせで実現されてもよい。装置実施例はソフトウェアで実現される場合を例とすれば、論理的装置として、その位置するVTEPデバイスのプロセッサによって不揮発性記憶媒体における対応する機械実行可能命令をメモリに読み込んで実行してなるものである。
【0047】
図5は本開示のMACアドレス同期装置500の位置するVTEPデバイスのハードウェア構造図である。ハードウェアの面から言えば、該MACアドレス同期装置500はプロセッサ510、メモリ520、ネットワークインターフェース530及び機械実行可能命令が記憶される機械可読記憶媒体540を備える。プロセッサ510、メモリ520、ネットワークインターフェース530及び機械可読記憶媒体540はシステムバス550によって通信することができる。機械可読記憶媒体540における機械実行可能命令をメモリ520に読み込んで実行することにより、プロセッサ510は以上に説明されるMACアドレス同期方法を実行することができる。
【0048】
本明細書に言及した機械可読記憶媒体540は情報、例えば実行可能命令、データ等の情報を包含又は記憶できるいかなる電子、磁気、光又は他の物理記憶装置であってもよい。例えば、機械可読記憶媒体はRAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、記憶ドライブ(例えば、ハードディスクドライブ)、ソリッドステートドライブ、いかなるタイプのメモリディスク、又は上記1つ又は複数の組み合わせであってもよい。
【0049】
図5に示される各部材以外に、実施例における装置の位置するVTEPデバイスは一般的にその実際の機能によって更に他のハードウェアを備えてもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0050】
一例では、プロセッサ510は機械可読記憶媒体540における機械実行可能命令をメモリ520に読み込んで前記機械実行可能命令を実行することにより、
VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1インターネット印刷プロトコルIPPポートに設定された前記第1マッピング関係を他のVTEPに通知することによって、他のVTEPが前記他のVETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第1マッピング関係を設定し、
前記他のVTEPが前記第2IPPポートに前記第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信し、
前記第1IPPポートを介して、前記第1ポートを介して前記VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを前記第2IPPポートに送信するという操作を実行でき、そのうち、前記VTEP及び前記他のVTEPが同じ分散型アグリゲーションシステムに属し、 前記第1マッピング関係が前記VTEPにおける第1ポートの第1タグ識別子IDと第1VXLAN IDとのマッピング関係を示し、前記他のVTEPの第2ポートの第2タグIDが前記第1タグIDと異なる。
【0051】
一例では、前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係が設定されていない場合、前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定する。
【0052】
一例では、前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定するとき、前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第1アグリゲーションポートが前記第1タグID及び/又は前記第1VXLAN IDに関連付けられていない場合、
前記第1アグリゲーションポートに前記第1マッピング関係を設定して、
前記第1IPPポートに前記第1マッピング関係を設定する。
【0053】
一例では、前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記他のVTEPから送信された、前記第2アグリゲーションポート及び前記第2IPPポートに設定された、前記第2タグIDと第2VXLAN識別子とのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信し、
前記第1アグリゲーションポート及び前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定し、
前記第1IPPポートに前記第2マッピング関係を設定したことを示す設定成功メッセージを前記他のVTEPに送信し、
前記第1IPPポートを介して、前記第2ポートを介して前記他のVTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信する。
【0054】
一例では、前記機械実行可能命令によって、前記プロセッサは、更に、
前記第2MACアドレスの転送エントリを生成し、前記転送エントリには前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートであり、
前記第2MACアドレスの転送エントリをクエリすることにより前記エグレスポートを前記第1IPPポートとして決定し、
前記第1IPPポートを介して、宛先MACアドレスが前記第2MACアドレスであるデータメッセージを前記他のVTEPに送信する。
【0055】
図6は本開示の例示的な実施例におけるMACアドレス同期装置のブロック図であり、該装置は第1VTEPに適用されてもよく、該装置は通知ユニット61、メッセージ受信ユニット62及びアドレス送信ユニット63を備える。
【0056】
通知ユニット61は、第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1インターネット印刷プロトコルIPPポートに設定された第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することによって、第2VTEPが第2VETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第1マッピング関係を設定することに用いられ、第1VTEP及び第2VTEPが同じ分散型アグリゲーションシステムに属し、第1マッピング関係が第1VTEPにおける第1ポートの第1タグ識別子IDと第1VXLAN IDとのマッピング関係を示し、第2VTEPの第2ポートの第2タグIDが第1タグIDと異なる。
【0057】
メッセージ受信ユニット62は、第2VTEPが第2IPPポートに通知ユニット61の通知した第1マッピング関係を設定してから返した設定成功メッセージを受信することに用いられる。
【0058】
アドレス送信ユニット63は、メッセージ受信ユニット62が設定成功メッセージを受信した後、第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第1MACアドレスを第2IPPポートに送信することに用いられる。
【0059】
一実現方式では、該装置は更に第1設定ユニット60を備えてもよい。
【0060】
第1設定ユニット60は、通知ユニット61が第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに設定された第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知する前に、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第1マッピング関係が設定されていない場合、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに第1マッピング関係を設定することに用いられる。
【0061】
他の実現方式では、第1設定ユニット60は、具体的に、第1アグリゲーションポートが第1タグID及び/又は第1VXLAN識別子に関連付けられていない場合、第1アグリゲーションポートに第1マッピング関係を設定して、第1IPPポートに第1マッピング関係を設定することに用いられてもよい。
【0062】
他の実現方式では、図7に示すように、図6に示される実施例によれば、該装置は更にマッピング関係受信ユニット71、第2設定ユニット72、メッセージ送信ユニット73及びアドレス受信ユニット74を備えてもよい。
【0063】
マッピング関係受信ユニット71は、第2VTEPから送信された、第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに設定された、第2タグIDと第2VXLAN識別子とのマッピング関係を示す第2マッピング関係を受信することに用いられる。
【0064】
第2設定ユニット72は、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートにマッピング関係受信ユニット71の受信した第2マッピング関係を設定することに用いられる。
【0065】
メッセージ送信ユニット73は、第2設定ユニット72が第1IPPポートに第2マッピング関係を設定した場合、第2VTEPへ設定成功メッセージを送信することに用いられる。
【0066】
アドレス受信ユニット74は、メッセージ送信ユニット73が設定成功メッセージを送信した後、第1IPPポートを介して、第2ポートを介して第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信することに用いられる。
【0067】
他の実現方式では、図8に示すように、図7に示される実施例によれば、該装置は更に生成ユニット81及びメッセージ送信ユニット82を備えてもよい。
【0068】
生成ユニット81は、第2MACアドレスの転送エントリを生成することに用いられ、転送エントリには前記第2ポートを介して前記第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレス、タグID、VXLAN ID及びエグレスポートの対応関係が記録され、前記エグレスポートが前記タグIDと前記VLAN IDとのマッピング関係を設定したポートである。ここで、エグレスポートが第1IPPポートである。
【0069】
メッセージ送信ユニット82は、生成ユニット81により生成された転送エントリにおける第1IPPポートを介して、宛先MACアドレスが第2MACアドレスであるデータメッセージを第2VTEPに送信することに用いられる。
【0070】
上記装置における各ユニットの機能及び作用の実現過程は具体的に上記方法における対応ステップの実現過程を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0071】
装置実施例は基本的に方法実施例に対応するため、関連箇所は方法実施例の説明の一部を参照すればよい。以上に説明される装置実施例は模式的なものに過ぎず、分離部材として説明されるユニットは物理的に分離してもよいし、物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもよいし、物理ユニットでなくてもよく、つまり、一箇所に位置してもよいし、複数のネットワークユニットに配置されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のモジュールを選択して本開示案の目的を実現してもよい。当業者が創造的な労力を要することなく、理解し実施できる。
【0072】
上記MACアドレス同期装置において、第1VTEPの第1アグリゲーションポート及び第1インターネット印刷プロトコルIPPポートに設定された第1ポートの第1タグIDと第1VXLAN識別子との第1マッピング関係を同じ分散型アグリゲーションシステムにおける第2VTEPに通知することにより、第2VTEPは第2VETPの第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第1マッピング関係を設定し、つまり、第1IPPポート及び第2IPPポートに同じマッピング関係を設定することができ、次に第1IPPポートを介して、第1ポートを介して第1VTEPにアクセスしているデバイスのアドレスである第1MACアドレスを第2IPPポートに送信することができ、それにより第1VTEPと第2VTEPとのMACアドレス同期を実現し、第1VTEPは第2VTEPが第2アグリゲーションポート及び第2IPPポートに第2タグIDと第2VXLAN識別子との第2マッピング関係を設定してから送信した第2マッピング関係を受信して、第1アグリゲーションポート及び第1IPPポートに該第2マッピング関係を設定し、次に第2マッピング関係を設定した第1IPPポートを介して、第2ポートを介して第2VTEPにアクセスしているデバイスのMACアドレスである第2MACアドレスを受信し、それにより第2VTEPと第1VTEPとのMACアドレス同期を実現する。
【0073】
以上は本開示の実施例に係る方法及び装置を詳しく説明したが、本明細書では具体例を用いて本開示の原理及び実施形態を説明し、以上の実施例の説明は本開示の方法及びその核心思想を理解するためのものであり、同時に、当業者が本開示の思想に基づき、具体的な実施形態及び応用範囲を変更することができ、要するに、本明細書の内容が本開示を制限するためのものであると理解すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8