特許第6888093号(P6888093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6888093
(24)【登録日】2021年5月21日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】非連続受信用のデータ伝送方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20210603BHJP
   H04W 76/28 20180101ALI20210603BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20210603BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20210603BHJP
【FI】
   H04W24/10
   H04W76/28
   H04W52/02 110
   H04W16/28
【請求項の数】14
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2019-534730(P2019-534730)
(86)(22)【出願日】2016年12月22日
(65)【公表番号】特表2020-504951(P2020-504951A)
(43)【公表日】2020年2月13日
(86)【国際出願番号】CN2016111579
(87)【国際公開番号】WO2018112849
(87)【国際公開日】20180628
【審査請求日】2019年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ニン
【審査官】 三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0078189(US,A1)
【文献】 特表2015−530018(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
非連続受信用のデータ伝送方法であって、
端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定し、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、前記端末装置及び前記ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいステップと、
前記端末装置が、測定結果に基づいて、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するステップと、
前記端末装置が、前記ネットワーク装置に前記ターゲットダウンリンク受信ビームを報告し、かつ前記ターゲットダウンリンク受信ビームにより前記ネットワーク装置から送信された物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するステップとを含み、
ここで、前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定する前に、前記方法は、
前記端末装置が第1の測定タイマーを決定するステップをさらに含み、前記第1の測定タイマーの長さが、前記端末装置がアクティブ非連続受信アクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号し、前記端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さであり、
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定するステップは、
前記端末装置が前記第1の測定タイマーを起動し、かつ第1のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し、
前記第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、前記端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続け、
前記第1の測定タイマーがタイムアウトすると、前記端末装置が測定を停止することを含むことを特徴とする非連続受信用のデータ伝送方法。
【請求項2】
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定する前に、前記方法は、
前記端末装置が前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
前記端末装置が前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するステップは、
前記端末装置が、前記ネットワーク装置から送信された第1の指示情報を受信し、前記第1の指示情報が前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、前記端末装置及び前記ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、
前記端末装置が、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数に基づいて、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することを含むことを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
前記端末装置が第1の測定タイマーを決定するステップは、
前記端末装置が、前記ネットワーク装置から送信された第2の指示情報を受信し、前記第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、前記測定持続期間が、前記端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、
前記端末装置が、前記測定持続期間に基づいて、前記第1の測定タイマーを決定することを含むことを特徴とする請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定する前に、前記方法は、
前記端末装置が信号強度閾値を決定するステップをさらに含み、前記信号強度閾値が、前記端末装置が前記PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値以上であり、
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定するステップは、
前記端末装置が第1のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し、第1の信号強度を得て、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値よりも小さいと、前記端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続けることを含むことを特徴とする請求項1に記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定する前に、前記方法は、
前記端末装置が第2の測定タイマーを起動するステップをさらに含み、前記第2の測定タイマーの長さが、前記端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号し、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値よりも小さいと、前記端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続けることは、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値よりも小さく、かつ前記第2の測定タイマーがタイムアウトしていないと、前記端末装置が前記第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続けることを含むことを特徴とする請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
前記端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームによって受信され、ネットワーク装置によって送信された第1の信号を測定する前に、前記方法は、
前記端末装置が前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を決定するステップをさらに含み、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、前記端末装置及び前記ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値よりも小さいと、前記端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続けることは、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値よりも小さく、かつ前記端末装置が既に測定したダウンリンク受信ビームの数が前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいと、前記端末装置が前記第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を継続測定することを含むことを特徴とする請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第1の信号強度が前記信号強度閾値以上であると、前記端末装置が測定を停止するステップをさらに含み、
前記端末装置が、測定結果に基づいて、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するステップは、
前記端末装置が前記第1のダウンリンク受信ビームを前記ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することを含み、
前記端末装置が信号強度閾値を決定するステップは、
前記端末装置が、前記ネットワーク装置から送信された第3の指示情報を受信し、前記第3の指示情報が、前記端末装置が前記PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値を指示するために用いられ、
前記端末装置が、前記最小信号強度値に基づいて、前記信号強度閾値を決定することを含むことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
非連続受信用のデータ伝送方法であって、
ネットワーク装置が、端末装置に測定するための第1の信号及び指示情報を送信し、前記指示情報が、前記端末装置に、前記第1の信号を測定することにより、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するために用いられ、ただし、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、前記端末装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいステップと、
前記ネットワーク装置が、前記端末装置が前記第1の信号及び前記指示情報に基づいて報告した該ターゲットダウンリンク受信ビームを受信するステップと、
前記ネットワーク装置が、前記ターゲットダウンリンク受信ビームにより前記端末装置に物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するステップとを含み、
ここで、前記端末装置が前記第1の信号を測定することは、
前記端末装置が第1の測定タイマーを決定するステップをさらに含み、前記第1の測定タイマーの長さが、前記端末装置がアクティブ非連続受信アクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号し、前記端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さであり、
前記端末装置が前記第1の測定タイマーを起動し、かつ第1のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し、
前記第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、前記端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した前記第1の信号を測定し続け、
前記第1の測定タイマーがタイムアウトすると、前記端末装置が測定を停止することを含むことを特徴とする非連続受信用のデータ伝送方法。
【請求項10】
前記指示情報が第1の指示情報を含み、前記第1の指示情報が少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、前記少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、前記端末装置及び前記ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいことを特徴とする請求項に記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
前記指示情報は第2の指示情報をさらに含み、前記第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、前記測定持続期間が、前記端末装置がアクティブ非連続受信アクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することを特徴とする請求項又は10に記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
前記指示情報は第3の指示情報をさらに含み、前記第3の指示情報が、前記端末装置が前記PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値を指示するために用いられることを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載のデータ伝送方法。
【請求項13】
端末装置であって、
プロセッサと
コマンドを格納されたメモリとを含み、
前記プロセッサは、前記コマンドを実行する時、請求項1からのいずれか1項記載の非連続受信のデータ送信方法を執行するように構成される端末装置。
【請求項14】
ネットワーク装置であって、
プロセッサと、
コマンドが格納されたメモリとを含み、
前記プロセッサは、前記コマンドを実行する時、請求項から12のいずれか1項記載の非連続受信のデータ送信方法を執行するように構成されるネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信の分野に関し、詳しくは、通信分野における非連続受信(Discontinuous Reception、「DRX」と略称する)用のデータ伝送方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
サービスモードの変化における状態遷移のオーバーヘッドを減少させるために、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、「LTE」と略称する)に中間状態、すなわちアクティブ非連続受信(Active Discontinuous Reception、「Active DRX」と略称する)メカニズムを導入する。アクティブDRXメカニズムは、端末装置が無線リソース制御(Radio Resource Control、「RRC」と略称する)の接続を保持する状態でスリープ状態と起動状態との間で周期的に転換することを許可する。アクティブDRXメカニズムは、端末装置のアクティブを起動状態段階とスリープ状態段階に分け、端末装置を休止期間に周期的に入らせ、かつ物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、「PDCCH」と略称する)の監視を停止することにより、システムリソースの構成を最適化できる。また、この状態で依然としてRRC接続が存在するため、端末装置が起動状態に転換する速度は非常に速い。
【0003】
5Gのマルチビームシステムにおいて、端末装置とネットワーク装置は、ビームフォーミングにより複数のダウンリンク受信ビームをトレーニングし、異なるダウンリンク受信ビームは、異なる時間リソースで信号を伝送する可能性があるが、端末装置の位置が変化するに伴い、ダウンリンク送信ビームとダウンリンク受信ビームの不一致が引き起こされる。それが、移動前にネットワーク装置とマッチングするダウンリンク送信ビームの発信した信号を、現在使用されているダウンリンク受信ビームが受信できないことを表す
【0004】
従来のDRX技術にとって、端末装置がアクティブDRXの起動状態に入る時、まず、前記端末装置は、トレーニングして形成された全てのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された信号を測定し、信号強度が最も高いダウンリンク受信ビームをダウンリンク伝送用のダウンリンク受信ビームとする必要があり、それにより該端末装置は、該アクティブDRXの起動状態期間にPDCCHを受信して復号することができる。
【0005】
しかしながら、端末装置のダウンリンク受信ビームの数が多い場合、端末装置は、アクティブDRXの起動状態期間にビームの選択のため、大量の時間が浪費され、該端末装置が該起動状態期間にPDCCHを復号する時間がなくなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願の実施例に係る非連続受信用の信号伝送方法及び装置は、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置が、アクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本願は、非連続受信用のデータ伝送方法を提供し、該データ伝送方法は、
端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定するステップと、
該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するステップと、
該端末装置が、該ネットワーク装置に該ターゲットダウンリンク受信ビームを報告し、かつ該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該ネットワーク装置から送信された物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するステップとを含む。
【0008】
一実施例において、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さくしてもよい。
【0009】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、端末装置とネットワーク装置がビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0010】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置が少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定し、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができる。
【0011】
本願の実施例における端末装置のダウンリンク受信ビームが、ダウンリンク受信信号又はダウンリンクチャネルであってもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
願の実施例にて、端末装置が少なくとも1つのダウンリンク受信ビームそれぞれの受信した、ネットワーク装置が送信した第1の信号を測定することは、ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度又は信号品質を測定することとしてもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0012】
第1の態様を参照し、第1の態様の第1の可能な実施形態において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該方法は、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するステップをさらに含む。
【0013】
具体的には、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームから少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを選択し、かつ該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信した、ネットワーク装置から送信された第1の信号を測定することができる。
【0014】
一実施例において、該端末装置は、空間上の異なる方向におけるダウンリンク受信ビームを該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0015】
一実施例において、該端末装置は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを自ら決定すること、又はネットワーク装置の指示に基づいて該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0016】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、該端末装置及びネットワーク装置のビームフォーミング後の複数のダウンリンク受信ビームから一部のダウンリンク受信ビームに対して測定を行い、端末装置が測定する必要があるダウンリンク受信ビームの数を減少させることにより、端末装置がビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0017】
第1の態様の第1の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第2の可能な実施形態において、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するステップは、該端末装置が、該ネットワーク装置から送信された第1の指示情報を受信し、該第1の指示情報が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該端末装置が、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することを含む。
【0018】
具体的には、該端末装置は、ネットワーク装置の指示に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することができる。
【0019】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0020】
一実施例において、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第1の指示情報を受信すること、該第1の指示情報が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することとしてもよい。
【0021】
一実施例において、該端末装置は、空間上の異なる方向の少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0022】
第1の態様を参照し、第1の態様の第3の可能な実施形態において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該方法は、該端末装置が第1の測定タイマーを決定するステップをさらに含み、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定するステップは、該端末装置が該第1の測定タイマーを起動し、かつ第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、該第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定し、該第1の定タイマーがタイムアウトすると、該端末装置が測定を停止することを含む。
【0023】
該端末装置が該第1の測定タイマーの持続期間範囲内に測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよく、例えば、該第1の測定タイマーの持続期間は、該端末装置が、該端末装置とネットワーク装置とがビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定することに十分であるが、本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0024】
また、該第1のダウンリンク受信ビーム及び該第2のダウンリンク受信ビームは、いずれも該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームであり、かつ該第1のダウンリンク受信ビームが該第2のダウンリンク受信ビームと異なる。
【0025】
また、該第1の測定タイマーの長さは、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを選択することができ、かつアクティブDRXの起動状態期間に該端末装置がさらに該PDCCHを成功裏に受信して復号することができることを満たすべきである。
【0026】
具体的には、該端末装置は、第1の測定タイマーを設定することができ、該第1の測定タイマーの長さは、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置は、前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該端末装置は、該第1の測定タイマーを起動し、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定するたび、該第1の測定タイマーがタイムアウトするか否かを検査し、該第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、端末装置は他のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続け、該第1の測定タイマーがタイムアウトすると、測定を停止する。
【0027】
一実施例において、該端末装置がネットワーク装置の指示に基づいて該第1の測定タイマーを設定することができ、又は該端末装置が該第1の測定タイマーを自ら設定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0028】
一実施例において、該端末は、ターゲットダウンリンク受信ビームを決定する従来の平均持続期間を、該第1の測定タイマーの持続期間として決定することとしてもよい、。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0029】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置により第1の測定タイマーを設定し、かつ該第1の測定タイマーの持続期間内に、該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0030】
第1の態様の第3の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第4の可能な実施形態において、該端末装置が第1の測定タイマーを決定するステップは、該端末装置が、該ネットワーク装置から送信された第2の指示情報を受信し、該第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、該測定持続期間が、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該端末装置が、該測定持続期間に基づいて、該第1の測定タイマーを決定することを含む。
【0031】
具体的には、該端末装置は、ネットワーク装置の指示に基づいて該第1の測定タイマーを設定することができる。
【0032】
一実施例において、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第2の指示情報を受信することとしてもよい。該第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、該端末装置は、該測定持続期間に基づいて、該第1の測定タイマーを設定する。
【0033】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを決定する従来の平均持続期間を、該第1の測定タイマーの持続期間として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0034】
第1の態様の第3又は第4の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第5の可能な実施形態において、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さである。
【0035】
第1の態様を参照し、第1の態様の第6の可能な実施形態において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該方法は、該端末装置が信号強度閾値を決定するステップをさらに含み、該信号強度閾値が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値以上であり、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定するステップは、該端末装置が第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、第1の信号強度を得て、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することを含む。
【0036】
該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該信号強度閾値が高く設定されると、受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが最後に測定される可能性がある。本願の実施例が、信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが測定されるまで、該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0037】
具体的には、該端末装置は、信号強度閾値を設定することができ、該信号強度閾値は、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値以上であり、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度を順次測定することができ、1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度を測定するたび、該信号強度と信号強度閾値との大小関係を判断し、該信号強度が該信号強度閾値よりも小さい場合、該端末装置は他のダウンリンク受信ビームを継続測定し、信号強度が該信号強度閾値以上であるダウンリンク受信ビームが見つけられるまで、該端末装置は他のダウンリンク受信ビームの測定を停止し、かつ該ダウンリンク受信ビームをターゲットダウンリンク受信ビームとして決定する。
【0038】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置により信号強度閾値を設定し、該端末装置により信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが検出さえされれば、該ダウンリンク受信ビームをターゲットダウンリンク受信ビームとして決定し、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0039】
一実施例において、該端末装置が該信号強度閾値を自ら設定すること、又は該端末装置がネットワーク装置の指示に基づいて該信号強度閾値を設定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0040】
一実施例において、該端末装置が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することができることに必要な最小信号強度値を該信号強度閾値として決定すること、又は該端末装置が該最小信号強度よりも大きい値を該信号強度閾値として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0041】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを測定して取得し、PDCCHを受信して復号することができる従来の平均信号強度を、該信号強度閾値として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0042】
第1の態様の上記いずれか1項の可能な実施形態を参照し、該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定することは、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度のうち信号強度が最も強いダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0043】
第1の態様の第6の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第7の可能な実施形態において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該方法は、該端末装置が第2の測定タイマーを起動するステップをさらに含み、該第2の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さい場合、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することが、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該第2の測定タイマーがタイムアウトしていない場合、該端末装置が該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することを含む
【0044】
具体的には、該端末装置は、第2の測定タイマーを設定して起動することができ、該第2の測定タイマーの長さは、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置は、前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該第2の測定タイマーの持続期間内にある限り、信号強度閾値条件を満たすダウンリンク受信ビームが見つけられるまで、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定することができる。
【0045】
第1の態様の第6の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第8の可能な実施形態において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該方法は、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を決定するステップをさらに含み、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することは、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該端末装置が既に測定したダウンリンク受信ビームの数が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいと、該端末装置が該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することを含む。
【0046】
具体的には、該端末装置は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を設定することができ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該端末装置が測定したダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置が決定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を超えず、信号強度閾値条件を満たすダウンリンク受信ビームが見つけられるまで、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定することができる。
【0047】
第1の態様の第6から第8の可能な実施形態における任意の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第9の可能な実施形態において、該方法は、該第1の信号強度が該信号強度閾値以上であると、該端末装置が測定を停止するステップをさらに含み、該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するステップは、端末装置が該第1のダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することを含む。
【0048】
具体的には、該端末装置により1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすと検出さえされれば、該第2の測定タイマーがタイムアウトするか否か、そして該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームが全部測定されるか否かにかかわらず、該端末装置は該ダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定する。
【0049】
第1の態様の第6から第9の可能な実施形態における任意の可能な実施形態を参照し、第1の態様の第10の可能な実施形態において、該端末装置が信号強度閾値を決定するステップは、該端末装置が、該ネットワーク装置から送信された第3の指示情報を受信し、該第3の指示情報が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられ、該端末装置が、該最小信号強度値に基づいて、該信号強度閾値を決定することを含む。
【0050】
具体的には、該端末装置は、ネットワーク装置の指示に基づいて、該信号強度閾値を決定することができる。
【0051】
一実施例において、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第3の指示情報を受信することとしてもよい。該第3の指示情報が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられ、該端末装置は、該最小信号強度値に基づいて、該信号強度閾値を決定することとしてもよい。
【0052】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0053】
第2の態様では、本願は、非連続受信用のデータ伝送方法を提供し、該データ伝送方法は、
ネットワーク装置が、端末装置に測定するための第1の信号及び指示情報を送信し、該指示情報が、該端末装置に、該第1の信号を測定することにより、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するために用いられるステップと、
該ネットワーク装置が、該端末装置が該第1の信号及び該指示情報に基づいて報告したターゲットダウンリンク受信ビームを受信するステップと、
該ネットワーク装置が、該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該端末装置に物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するステップとを含む。
【0054】
一実施例において、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さくしてもよい。
【0055】
該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0056】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置を通して、端末装置に測定するための第1の信号と、該端末装置に少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するための指示情報とを送信し、ただし、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該ネットワーク装置及び端末装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができる。
【0057】
第2の態様を参照し、第2の態様の第1の可能な実施形態において、該指示情報は第1の指示情報を含み、該第1の指示情報が少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい。
【0058】
ネットワーク装置が送信した第1の信号が、端末装置が全てのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信信号を選択するために用いられ、該第1の信号が、例えばダウンリンク基準信号、一次同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)、二次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)又は他の測定用の信号であってもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0059】
また、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されないと理解すべきである。
【0060】
本願に係る連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置に少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するための指示情報を送信することにより、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームが、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの一部であり、それにより該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定することにより、ターゲットダウンリンク受信ビームを決定することができ、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0061】
第2の態様又は第2の態様の第1の可能な実施形態を参照し、第2の態様の第2の可能な実施形態において、該指示情報は第2の指示情報をさらに含み、該第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、該測定持続期間が、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができる。
【0062】
該端末装置が該第1の測定タイマーの持続期間内に測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該第1の測定タイマーの持続期間は、該端末装置が、該ネットワーク装置と該端末装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定することに十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0063】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを決定する従来の平均持続期間を、該第1の測定タイマーの持続期間として決定することができ、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0064】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置を通じて端末装置に測定持続期間を指示するための指示情報を送信することにより、該端末装置が該測定持続期間に基づいて第1の測定タイマーを決定し、かつ該第1の測定タイマーの持続期間内に、該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0065】
第2の態様の第2の可能な実施形態を参照し、第2の態様の第3の可能な実施形態において、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さである。
【0066】
第2の態様、第2の態様の第1から第3の可能な実施形態における任意の可能な実施形態を参照し、第2の態様の第4の可能な実施形態において、該指示情報は、第3の指示情報をさらに含み、該第3の指示情報が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられる。
【0067】
該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該信号強度閾値が高く設定されると、受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが最後に測定される可能性がある。本願の実施例が、信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが測定されるまで、該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0068】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを測定して取得し、PDCCHを受信して復号することができる従来の平均信号強度を、該信号強度閾値として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0069】
一実施例において、本願の実施例におけるネットワーク装置が送信した指示情報は、第1の指示情報、第2の指示情報及び第3の指示情報のうち少なくとも1つを含むこととしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0070】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置を通じて、端末装置に、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するための指示情報を送信することにより、該端末装置が該最小信号強度値に基づいて、信号強度閾値を決定し、それにより該端末装置により受信した該第1の信号の信号強度が該信号強度閾値よりも大きいダウンリンク受信ビームが検出さえされれば、該ダウンリンク受信ビームをターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することができ、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0071】
第3の態様では、本願は上記第1の態様又は第1の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するための非連続受信用のデータ伝送装置を提供する。具体的には、該データ伝送装置は、上記第1の態様又は第1の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するためのユニットを含む。
【0072】
第4の態様では、本願は上記第2の態様又は第2の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するため非連続受信用のデータ伝送装置を提供する。具体的には、該データ伝送装置は上記第2の態様又は第2の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するためのユニットを含む。
【0073】
第5の態様では、本願はコマンドを記憶するためのメモリ及び該メモリに記憶されたコマンドを実行するためのプロセッサを備える非連続受信用のデータ伝送装置を提供する。該プロセッサが該メモリに記憶されたコマンドを実行する時、該実行により、該プロセッサが第1の態様又は第1の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行する。
【0074】
第6の態様では、本願はコマンドを記憶するためのメモリ及び該メモリに記憶されたコマンドを実行するためのプロセッサを備える非連続受信用のデータ伝送装置を提供する。該プロセッサが該メモリに記憶されたコマンドを実行する時、該実行により、該プロセッサが第2の態様又は第2の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行する。
【0075】
第7の態様では、本願はコンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ可読媒体を提供する。該コンピュータプログラムは、第1の態様又は第1の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するためのコマンドを含む。
【0076】
第8の態様では、本願はコンピュータプログラムを記憶するためのコンピュータ可読媒体を提供する。該コンピュータプログラムは、第2の態様又は第2の態様の任意の可能な実施形態におけるデータ伝送方法を実行するためのコマンドを含む。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1】本願の実施例が適用した無線通信システムの概略構成図である。
図2】本願の実施例に係る非連続受信用の信号伝送方法の概略フローチャートである。
図3】本願の実施例に係る他の非連続受信用の信号伝送方法の概略フローチャートである。
図4】本願の実施例に係る非連続受信用の信号伝送装置の概略ブロック図である。
図5】本願の実施例に係る他の非連続受信用の信号伝送装置の概略ブロック図である。
図6】本願の実施例に係るさらに他の非連続受信用の信号伝送装置の概略ブロック図である。
図7】本願の実施例に係るさらに他の非連続受信用の信号伝送装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
以下に本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を説明する。
【0079】
本願の実施例の技術的解決手段は、様々な通信システムに適用されうる。例えば、移動通信用のグローバルシステム(Global System of Mobile communication、「GSM」と略称する)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、「CDMA」と略称する)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、「WCDMA」と略称する)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、「GPRS」と略称する)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、「LTE」と略称する)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、「FDD」と略称する)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、「TDD」と略称する)、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、「UMTS」と略称する)、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、「WiMAX」と略称する)通信システム、将来の進化型地上波公共移動通信ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)又は将来の5Gシステムなどである。
【0080】
一実施例において、5Gシステム又はネットワークが新しい無線(New Radio、「NR」と略称する)システム又はネットワークと呼ばれてもよい。
【0081】
図1は、本願の実施例に応用した無線通信システム100を示す。該無線通信システム100は少なくとも1つのネットワーク装置110を含んでもよい。ネットワーク装置100は、端末装置と通信する装置であってもよい。各ネットワーク装置100は特定の地理的領域に通信カバレッジを提供し、かつ該カバレッジ領域内に位置する端末装置(例えばUE)と通信することができる。該ネットワーク装置100は、GSMシステム又はCDMAシステムにおける基地局(Base Transceiver Station、「BTS」と略称する)であってもよく、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB、「NB」と略称する)であってもよく、又はLTEシステムにおける進化型基地局(Evolved Node B、「eNB」又は「eNodeB」と略称する)であってもよく、又はクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、「CRAN」と略称する)における無線コントローラであってもよく、又は該ネットワーク装置は、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおけるネットワーク側装置又は将来の進化型PLMNにおけるネットワーク装置などであってもよい。
【0082】
該無線通信システム100は、ネットワーク装置110のカバレッジ範囲内に位置する複数の端末装置120をさらに含む。該端末装置120は、移動型又は固定型であってもよい。該端末装置120は、アクセス端末、ユーザ機器(User Equipment、「UE」と略称する)、ユーザユニット、加入者ステーション、移動局、モバイルステーション、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザエージェント又はユーザ装置であってもよい。アクセス端末は、携帯電話、無線電話、セッションイニシエーションプロトコル(Session Initiation Protocol、「SIP」と略称する)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、「WLL」と略称する)ステーション、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、「PDA」と略称する)、無線通信機能を有するハンドヘルド装置、計算装置又は無線モデムに接続された他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおける端末装置又は将来の進化型PLMNにおける端末装置などであってもよい。
【0083】
図1は、1つのネットワーク装置及び2つの端末装置を例示的に示し、一実施例において、該無線通信システム100は複数のネットワーク装置を含み、かつ各ネットワーク装置のカバレッジ範囲内に他の数の端末装置を含むこととしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0084】
一実施例において、該無線通信システム100は、ネットワークコントローラ、移動管理エンティティなどの他のネットワークエンティティをさらに含むこととしてもよい。本願の実施例がこれに限定されない。
【0085】
一実施例において、まず本願の実施例に係る非連続受信(Discontinuous Reception、「DRX」と略称する)技術を説明する。
【0086】
パケットに基づくデータストリームは、一般的に突発的であり、データが伝送されていない場合、端末装置の受信回路をオフにすることにより消費電力を低減し、それにより電池の使用時間を延長する。これはDRXの由来であり、すなわちDRX技術は、一定時間内にPDCCHチャネルの監視を停止することである。DRXについて、2種があり、1つはDRX in RRC_IDLEであり、名称から分かるように、端末装置がアイドルIDLE状態にある非連続受信であり、IDLE状態にあるため、無線リソース制御(Radio Resource Control、「RRC」と略称する)接続及びユーザの専用リソースがなくなり、したがってこれは主に呼び出しチャネル及び放送チャネルを監視するために用いられ、一定の周期を予め定義さえすれば、非連続受信の目的を達成することができるが、端末装置がユーザデータチャネルを監視しようとすると、IDLE状態から接続CONNECTED状態に入る必要がある。もう1つはDRX inRRC_CONNECTEDであり、すなわち端末装置がRRC接続状態にある非連続受信であり、端末装置を休止期間に周期的に入らせ、かつPDCCHの監視を停止することにより、システムリソースの構成を最適化でき、より重要なことは、端末装置をIDLE状態に入らせずに電力を節約するという目的を達成することができ、例えばwebブラウズ、即時通信などのようなノンリアルタイムアプリケーションは、一定時間に携帯電話がダウンリンクデータ及び関連処理を持続的に監視する必要がなく、この時にDRX技術はこのような場合に応用されることができる。
【0087】
DRX in RRC_CONNECTEDは、アクティブDRXと呼ばれてもよい。アクティブDRXメカニズムは端末装置がRRC接続を保持する状態でスリープ状態と起動状態との間で周期的に転換することを許可する。アクティブDRXメカニズムは端末装置の接続状態を起動状態段階とスリープ状態段階に分ける。端末装置が起動状態段階にある時、該端末装置の受信アンテナをオンにすることにより、該端末装置はダウンリンクデータパケットを受信することができ、この時に端末装置の消費電力が高い。端末装置がスリープ状態段階にある時、該端末装置の受信アンテナはオフになり、該端末装置はダウンリンクデータパケットを受信できず、この時に該端末装置は節電モードにあるが、RRC接続のコンテキストは依然として保持される。
【0088】
本願の実施例に係る非連続受信用の信号伝送方法及び装置は、端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより該端末装置がアクティブDRXの起動状態期間に該ダウンリンク受信ビームを成功裏に復号し、かつ該ダウンリンク受信ビームによりネットワーク装置から送信されたPDCCHを受信することができる。
【0089】
図2は、本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法200の概略フローチャートを示す。図2に示すように、該データ伝送方法200は、
端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定し、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さいステップS210と、
該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するステップS220と、
該端末装置が、該ネットワーク装置に該ターゲットダウンリンク受信ビームを報告するステップS230と、
該端末装置が、該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該ネットワーク装置から送信された物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するステップS240とを含む。
【0090】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0091】
また、本願の実施例における端末装置のダウンリンク受信ビームが、ダウンリンク受信信号又はダウンリンクチャネルであってもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0092】
また、ネットワーク装置が送信した第1の信号が、端末装置が全てのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信信号を選択するために用いられ、該第1の信号が、例えばダウンリンク基準信号、一次同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)、二次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)又は他の測定用の信号であってもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0093】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、該端末装置及びネットワーク装置のビームフォーミング後の複数のダウンリンク受信ビームから一部のダウンリンク受信ビームを選択して測定し、端末装置が測定する必要があるダウンリンク受信ビームの数を減少させることにより、端末装置がビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0094】
一実施例において、ステップS210の前に、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することとしてもよい。
【0095】
具体的には、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することは、該端末装置が、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームから少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを選択し、かつ該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定することとしてもよい。
【0096】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0097】
一実施例において、該端末装置は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを自ら決定すること、又はネットワーク装置の指示に基づいて該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0098】
選択可能な実施例として、該端末装置は、空間上の異なる方向のダウンリンク受信ビームを該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0099】
他の選択可能な実施例として、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第1の指示情報を受信すること、該第1の指示情報が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定することとしてもよい。
【0100】
一実施例において、ステップS210の前に、該端末装置は、第1の測定タイマーを設定することとしてもよい。該第1の測定タイマーの長さは、該端末装置がRRCアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置は、前記RRCアクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができる。
【0101】
該端末装置が該第1の測定タイマーの持続期間内に測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該第1の測定タイマーの持続期間は、該端末装置が、該端末装置とネットワーク装置とがビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定することに十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0102】
また、該第1の測定タイマーの長さは、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを選択することができ、かつアクティブDRXの起動状態期間に該端末装置がさらに該PDCCHを成功裏に受信して復号することができることを満たすべきである。
【0103】
また、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間が、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さであってもよい。
【0104】
一実施例において、該端末装置がネットワーク装置の指示に基づいて該第1の測定タイマーを設定すること、又は該端末装置が該第1の測定タイマーを自ら設定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0105】
選択可能な実施例として、該端末は、ターゲットダウンリンク受信ビームを決定する従来の平均持続期間を、該第1の測定タイマーの持続期間として確定することとしてもよい。
【0106】
他の選択可能な実施例として、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第2の指示情報を受信することとしてもよい。該第2の指示情報が該測定持続期間を指示するために用いられ、該端末装置は、該測定持続期間に基づいて、該第1の測定タイマーを確定する
【0107】
具体的には、ステップS210において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定することは、該端末装置が該第1の測定タイマーを起動し、かつ第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、該第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続け、該第1の定タイマーがタイムアウトすると、該端末装置が測定を停止することとしてもよい。
【0108】
すなわち、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された該第1の信号を測定することは、該端末装置が該第1の測定タイマーを起動し、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定するたび、該第1の測定タイマーがタイムアウトするか否かを検査し、該第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、端末装置が他のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続け、該第1の測定タイマーがタイムアウトすると、測定を停止することとしてもよい。
【0109】
該第1のダウンリンク受信ビーム及び該第2のダウンリンク受信ビームは、いずれも該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームであり、かつ該第1のダウンリンク受信ビームが該第2のダウンリンク受信ビームと異なる。
【0110】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置により第1の測定タイマーを設定し、かつ該第1の測定タイマーの持続期間内に、該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、ただし、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0111】
一実施例において、ステップS210の前に、該端末装置は信号強度閾値を決定することとしてもよい。該信号強度閾値が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値以上である。
【0112】
該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該信号強度閾値が高く設定されると、受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが最後に測定される可能性がある。本願の実施例が、信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが測定されるまで、該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0113】
該信号強度閾値が該最小信号強度値以上であってもよい。
【0114】
一実施例において、該端末装置が該信号強度閾値を自ら設定すること、又は該端末装置がネットワーク装置の指示に基づいて該信号強度閾値を設定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0115】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを測定して取得し、PDCCHを受信して復号することができる従来の平均信号強度を、該信号強度閾値として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0116】
一実施例において、該端末装置は、ネットワーク装置から送信された第3の指示情報を受信することとしてもよい。該第3の指示情報が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられ、該端末装置は、該最小信号強度値に基づいて、該信号強度閾値を決定することができる。
【0117】
具体的には、該ステップS210において、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定することは、該端末装置が第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、第1の信号強度を得て、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することとしてもよい。
【0118】
すなわち、該端末装置が、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定することは、該端末装置が、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度を順次測定し、1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度を測定するたび、該信号強度が信号強度閾値の条件を満たすか否かを判断し、該信号強度が信号強度閾値条件を満たさないと、該端末装置が他のダウンリンク受信ビームを継続測定することとしてもよい。
【0119】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置により信号強度閾値を設定し、該端末装置により信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが検出さえされれば、該ダウンリンク受信ビームをターゲットダウンリンク受信ビームとして決定し、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0120】
一実施例において、ステップS210の前に、該端末装置はさらに、信号強度閾値を決定し、かつ第2の測定タイマーを起動することとしてもよい。該第2の測定タイマーの長さは、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置は、前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができる。
【0121】
具体的には、ステップS210において、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続けることは、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該第2の測定タイマーがタイムアウトしていないと、該端末装置が該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することとしてもよい。
【0122】
すなわち、該端末装置は、第2の測定タイマーを設定して起動することができ、該第2の測定タイマーの長さは、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置は、前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができ、該第2の測定タイマーの持続期間内にある限り、条件を満たすダウンリンク受信ビームが見つけられるまで、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定することができる。
【0123】
一実施例において、ステップS210の前に、該端末装置はさらに、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を決定することとしてもよい。該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい。
【0124】
具体的には、ステップS210において、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、該端末装置が第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続けることは、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該端末装置が既に測定したダウンリンク受信ビームの数が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいと、該端末装置が該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定することとしてもよい。
【0125】
すなわち、該端末装置は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を設定することができ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該端末装置が測定したダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置が決定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を超えず、信号強度閾値条件を満たすダウンリンク受信ビームが見つけられるまで、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定することができる。
【0126】
具体的には、ステップS220において、該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定することは、該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度のうち信号強度が最も強いダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0127】
一実施例において、ステップS210において、該第1の信号強度が該信号強度閾値以上であると、該端末装置が測定を停止する。該端末装置が、測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定することは、端末装置が該第1のダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することとしてもよい。
【0128】
該端末装置がダウンリンク受信ビームの受信した第1の信号を測定することは、ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度又は信号品質を測定することとしてもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0129】
すなわち、該端末装置により1つのダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすと検出さえされれば、該第2の測定タイマーがタイムアウトするか否か、そして該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームが全部測定されるか否かにかかわらず、該端末装置は該ダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定する。
【0130】
上記各プロセスの番号は実行順序の先後を意味するものではなく、各プロセスの実行順序はその機能及び内部論理による決定され、本願の実施例の実施過程を何ら限定するものではない。
【0131】
図3は、本願の実施例に係る他の非連続受信用のデータ伝送方法300の概略フローチャートを示す。図3に示すように、該方法300は、
ネットワーク装置が、端末装置に測定するための第1の信号及び指示情報を送信し、該指示情報が、該端末装置に、該第1の信号を測定することにより、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するために用いられ、ただし、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該ネットワーク装置及び端末装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さいステップS310と、
該ネットワーク装置が、該端末装置が該第1の信号及び該指示情報に基づいて報告したターゲットダウンリンク受信ビームを受信するステップS320と、
該ネットワーク装置が、該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該端末装置に物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するステップS330とを含む。
【0132】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0133】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置により端末装置に測定するための第1の信号及び、該端末装置に少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するための指示情報を送信し、ただし、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該ネットワーク装置及び端末装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができる。
【0134】
ネットワーク装置が送信した第1の信号が、端末装置が全てのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信信号を選択するために用いられ、該第1の信号が、例えばダウンリンク基準信号、一次同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)、二次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)又は他の測定用の信号であってもよく、本願の実施例がこれについて限定しない。
【0135】
一実施例において、該ネットワーク装置が端末装置に送信した指示情報は、第1の指示情報を含むことができ、該第1の指示情報は、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい。
【0136】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0137】
本願の実施例に係る連続受信用のデータ伝送方法は、端末装置に少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するための指示情報を送信することにより、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームが、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの一部であり、それにより該端末装置が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定することにより、ターゲットダウンリンク受信ビームを決定することができ、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0138】
一実施例において、該ネットワーク装置が端末装置に送信した指示情報は、第2の指示情報をさらに含むこととしてもよい。該第2の指示情報は、測定持続期間を指示するために用いられ、該測定持続期間が、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ前記端末装置が前記アクティブDRXの起動状態期間に前記PDCCHをさらに受信して復号することができる。
【0139】
該端末装置が該第1の測定タイマーの持続期間内に測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該第1の測定タイマーの持続期間は、該端末装置が該端末装置とネットワーク装置ビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定することに十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0140】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを決定する従来の平均持続期間を、該第1の測定タイマーの持続期間として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0141】
本願に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置により端末装置に測定持続期間を指示するための指示情報を送信することにより、該端末装置が該測定持続期間に基づいて第1の測定タイマーを決定し、かつ該第1の測定タイマーの持続期間内に、該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を順次測定し、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、該端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0142】
一実施例において、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間が、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さであってもよい。
【0143】
一実施例において、該ネットワーク装置が端末装置に送信した指示情報は、第3の指示情報をさらに含むこととしてもよい。該第3の指示情報は、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられる。
【0144】
該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、該信号強度閾値が高く設定されると、受信した該第1の信号の信号強度が信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが最後に測定される可能性がある。本願の実施例が、信号強度閾値を満たすダウンリンク受信ビームが測定されるまで、該端末装置が測定した該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0145】
一実施例において、該ネットワーク装置は、該端末装置がターゲットダウンリンク受信ビームを測定して取得し、PDCCHを受信して復号することができる従来の平均信号強度を、該信号強度閾値として決定することとしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0146】
本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法は、ネットワーク装置により端末装置に、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するための指示情報を送信することにより、該端末装置が該最小信号強度値に基づいて、信号強度閾値を決定し、それにより該端末装置により受信した該第1の信号の信号強度が該信号強度閾値よりも大きいダウンリンク受信ビームが検出さえされれば、該ダウンリンク受信ビームをターゲットダウンリンク受信ビームとして決定することができ、端末装置がダウンリンク受信ビームを選択することに必要な時間を減少させることができ、それにより端末装置がアクティブDRXの起動状態期間にネットワーク装置から送信されたPDCCHを成功裏に受信して復号することができることを保証する。
【0147】
一実施例において、本願の実施例におけるネットワーク装置が送信した指示情報は、第1の指示情報、第2の指示情報及び第3の指示情報のうち少なくとも1つを含むこととしてもよい。それにより該端末装置が該指示情報に基づいてターゲットダウンリンク受信ビームを決定することができる。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0148】
上記各プロセスの番号は実行順序の先後を意味するものではなく、各プロセスの実行順序はその機能及び内部論理で決定され、本願の実施例の実施過程を何ら限定するものではない。
【0149】
以上の説明は図1及び図3を参照しながら、本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送方法を詳細に説明し、以下、図4及び図7を参照しながら、本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送装置を詳細に説明する。
【0150】
図4は、本願の実施例に係る非連続受信用のデータ伝送装置400を示す。該データ伝送装置400は、
少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい測定ユニット410と、
該測定ユニット410が測定した測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するために用いられる決定ユニット420と、
該ネットワーク装置に該決定ユニット420が決定した該ターゲットダウンリンク受信ビームを報告するために用いられる送信ユニット430と、
該決定ユニット420が決定した該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該ネットワーク装置から送信された物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するために用いられる受信ユニット440とを含む。
【0151】
一実施例において、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さくしてもよい。
【0152】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0153】
一実施例において、該決定ユニットはさらに、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するために用いられる。
【0154】
一実施例において、該決定ユニットは、具体的には、該ネットワーク装置から送信された第1の指示情報を受信し、該第1の指示情報が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームを決定するために用いられる。
【0155】
一実施例において、該データ伝送装置は、タイミングユニットをさらに含み、該タイミングユニットは、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、第1の測定タイマーを決定し、該第1の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ該端末装置が該アクティブDRXの起動状態期間に該PDCCHをさらに受信して復号することができ、該第1の測定タイマーを起動するために用いられ、該測定ユニットは、具体的には、第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、該第1の測定タイマーがタイムアウトしていないと、第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続け、該第1の定タイマーがタイムアウトすると、測定を停止するために用いられる。
【0156】
一実施例において、該決定ユニットは、具体的には、該ネットワーク装置から送信された第2の指示情報を受信し、該第2の指示情報が測定持続期間を指示するために用いられ、該測定持続期間が、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、該測定持続期間に基づいて、該第1の測定タイマーを決定するために用いられる。
【0157】
一実施例において、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さである。
【0158】
一実施例において、該決定ユニットはさらに、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、信号強度閾値を決定するために用いられ、該信号強度閾値が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値以上であり、該測定ユニットは、具体的には、第1のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し、第1の信号強度を得て、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さいと、第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定するために用いられる。
【0159】
一実施例において、該データ伝送装置は、タイミングユニットをさらに含み、該タイミングユニットは、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、第2の測定タイマーを起動するために用いられ、該第2の測定タイマーの長さが、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ該端末装置が該アクティブDRXの起動状態期間に該PDCCHをさらに受信して復号することができ、該測定ユニットは、具体的には、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該第2の測定タイマーがタイムアウトしていないと、該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を測定し続けるために用いられる。
【0160】
一実施例において、該決定ユニットはさらに、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定する前に、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を決定するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該測定ユニットは、具体的には、該第1の信号強度が該信号強度閾値よりも小さく、かつ該端末装置が既に測定したダウンリンク受信ビームの数が該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数よりも小さいと、該第2のダウンリンク受信ビームの受信した該第1の信号を継続測定するために用いられる。
【0161】
一実施例において、該測定ユニットはさらに、該第1の信号強度が該信号強度閾値以上であると、測定を停止するために用いられ、該決定ユニットは、具体的には、該第1のダウンリンク受信ビームを該ターゲットダウンリンク受信ビームとして決定するために用いられる。
【0162】
一実施例において、該決定ユニットは、具体的には、該ネットワーク装置から送信された第3の指示情報を受信し、該第3の指示情報が、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられ、該最小信号強度値に基づいて、該信号強度閾値を決定するために用いられる。
【0163】
選択可能な実施例において、当業者であれば、データ伝送装置400が具体的には上記方法200における端末装置であってもよく、データ伝送装置400が上記方法200における端末装置に対応する各フロー及び/又はステップを実行するために用いられてもよい。重複を避けるために、ここで詳細な説明を省略する。
【0164】
図5は、本願の実施例に係る他の非連続受信用のデータ伝送装置500を示す。該データ伝送装置500は、
端末装置に測定するための第1の信号及び指示情報を送信するために用いられ、該指示情報が、該端末装置に、該第1の信号を測定することにより、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該ネットワーク装置及び端末装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい送信ユニット510と、
該端末装置が該送信ユニット510から送信された該第1の信号及び該指示情報に基づいて報告した該ターゲットダウンリンク受信ビームを受信するために用いられる受信ユニット520とを含み、
該送信ユニット510はさらに、該受信ユニット520が受信した該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該端末装置に物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するために用いられる。
【0165】
一実施例において、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さくしてもよい。
【0166】
端末装置が測定した少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数は、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数以上であってもよい。例えば、アクティブDRXの起動状態期間に、該端末装置は、該端末装置とネットワーク装置とビームフォーミングにより形成した全てのダウンリンク受信ビームを測定し、かつターゲットダウンリンク受信ビームを決定した後に、PDCCHを受信して復号する時間が依然として十分である。本願の実施例は、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい場合だけを例として、本願の各実施例を説明するが、本願の実施例がこれに限定されない。
【0167】
一実施例において、指示情報は、第1の指示情報を含むことができ、該第1の指示情報は、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数を指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該端末装置及びネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さい。
【0168】
一実施例において、該指示情報は、第2の指示情報をさらに含むことができ、該第2の指示情報は、測定持続期間を指示するために用いられ、該測定持続期間が、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間よりも小さく、かつ該端末装置が該アクティブDRXの起動状態期間に該PDCCHをさらに受信して復号することができる。
【0169】
一実施例において、該端末装置がアクティブDRXの起動状態にある持続期間は、該端末装置のオンデュレーションタイマーOn−duration Timerの長さである。
【0170】
一実施例において、該指示情報は、第3の指示情報をさらに含むことができ、該第3の指示情報は、該端末装置が該PDCCHを受信して復号することに必要な最小信号強度値を指示するために用いられる。
【0171】
一実施例において、本願の実施例におけるネットワーク装置が送信した指示情報は、第1の指示情報、第2の指示情報及び第3の指示情報のうち少なくとも1つを含むこととしてもよい。本願の実施例がこれについて限定しない。
【0172】
選択可能な実施例において、当業者であれば、データ伝送装置500が具体的には上記方法300におけるネットワーク装置であってもよく、データ伝送装置500が上記方法300におけるネットワーク装置に対応する各フロー及び/又はステップを実行するために用いられてもよいと理解すべきである。重複を避けるために、ここで詳細な説明を省略する。
【0173】
本明細書のデータ伝送装置400及びデータ伝送装置500が機能ユニット形式で具現化される。本明細書では、用語「ユニット」は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、電子回路、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウエアプログラムを実行するためのプロセッサ(例えば共有プロセッサ、専用プロセッサ又はプロセッサセットなど)及びメモリ、マージ論理回路及び/又は他の説明される機能を備えた適切なコンポーネントを指す。
【0174】
図6は、本願の実施例に係るデータ伝送装置600の概略ブロック図である。図6に示すように、該データ伝送装置600は、プロセッサ610と、受送信装置620とを含む。
【0175】
該プロセッサ610は、具体的には、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームにおける各ダウンリンク受信ビームの受信したネットワーク装置から送信された第1の信号を測定し、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、端末装置及び該ネットワーク装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、該測定結果に基づいて、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するために用いられる。
【0176】
受送信装置620は、具体的には、該ネットワーク装置に該ターゲットダウンリンク受信ビームを報告し、該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該ネットワーク装置から送信された物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するために用いられる。
【0177】
選択可能な実施例において、当業者であれば、データ伝送装置600が具体的には上記方法200における端末装置であってもよく、データ伝送装置600が上記方法200における端末装置に対応する各フロー及び/又はステップを実行するために用いられてもよいと理解すべきである。重複を避けるために、ここで詳細な説明を省略する。
【0178】
一実施例において、データ伝送装置600は、メモリをさらに含むこととしてもよい。該メモリがリードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリを含み、かつプロセッサにコマンド及びデータを提供する。メモリの一部は、非揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含むとしてもよい。例えば、メモリはさらに、装置タイプの情報を記憶することができる。該プロセッサ610はメモリに記憶されたコマンドを実行するために用いられ、かつ該プロセッサが該コマンドを実行する時、該プロセッサは上記方法の実施例における端末装置に対応する各ステップを実行することができる。
【0179】
図7は、本願の実施例に係るデータ伝送装置700の概略ブロック図である。図7に示すように、該データ伝送装置700は、プロセッサ710と、受送信装置720とを含む。
【0180】
プロセッサ710は、端末装置に測定するための第1の信号及び指示情報を送信することを決定するために用いられる。
【0181】
受送信装置720は、該端末装置に測定するための該第1の信号及び該指示情報を送信するために用いられ、該指示情報が、該端末装置に、該第1の信号を測定することにより、少なくとも1つのダウンリンク受信ビームからターゲットダウンリンク受信ビームを決定するように指示するために用いられ、該少なくとも1つのダウンリンク受信ビームの数が、該ネットワーク装置及び端末装置がビームフォーミングにより形成したダウンリンク受信ビームの数よりも小さく、受送信装置720はさらに、該端末装置が該第1の信号及び該指示情報に基づいて報告した該ターゲットダウンリンク受信ビームを受信するために用いられる。
【0182】
受送信装置720はさらに、該ターゲットダウンリンク受信ビームにより該端末装置に物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するために用いられる。
【0183】
選択可能な実施例において、当業者であれば、データ伝送装置700が具体的には上記方法300におけるネットワーク装置であってもよく、データ伝送装置700が上記方法300におけるネットワーク装置に対応する各フロー及び/又はステップを実行するために用いられると理解すべきである。重複を避けるために、ここで詳細な説明を省略する。
【0184】
一実施例において、データ伝送装置700は、メモリをさらに含むこととしてもよい。該メモリがリードオンリーメモリ及びランダムアクセスメモリを含み、かつプロセッサにコマンド及びデータを提供する。メモリの一部は、非揮発性ランダムアクセスメモリをさらに含むとしてもよい。例えば、メモリはさらに、装置タイプの情報を記憶することができる。該プロセッサ710はメモリに記憶されたコマンドを実行するために用いられ、かつ該プロセッサが該コマンドを実行する時、該プロセッサは上記方法の実施例におけるネットワーク装置に対応する各ステップを実行することができる。
【0185】
本願の実施例において、プロセッサは中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であってもよく、プロセッサは、さらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよいと理解すべきである。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は該プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0186】
実現過程において、上記方法の各ステップはプロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア形式のコマンドにより完了することができる。本願の実施例に開示された方法を組み合わせるステップは、ハードウェアプロセッサの実行、又はプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組み合わせにより直接完了する。該ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリーメモリ、プログラム可能リードオンリーメモリ又は電気的消去プログラム可能メモリ、レジスタなどの当該技術分野の成熟した記憶媒体に位置することができる。該記憶媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリにおけるコマンドを実行し、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。重複を避けるため、ここでは詳細に説明しない。
【0187】
本明細書において用語「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明するものであり、3つの関係が存在することを表し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在し、A及びBが存在し、Bが単独に存在するという3種類を表すと理解すべきである。また、本明細書において符号「/」は、一般的に前後の関連対象が「又は」関係であることを示す。
【0188】
本願の各実施例において、上記各プロセスの番号は実行順序の先後を意味するものではなく、各プロセスの実行順序はその機能及び内部論理で決定され、本願の実施例の実施過程を何ら限定するものではないと理解すべきである。
【0189】
当業者が分かるように、本明細書に開示された実施例を参照しながら説明した各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現することができる。これらの機能がハードウェア又はソフトウェアで実行されるかは、技術的解決手段の特定のアプリケーション及び設計制約条件に依存する。当業者は各特定のアプリケーションに対して異なる方法を用いて説明された機能を実現することができるが、このような実現は本願の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0190】
当業者に自明なように、説明の利便さ及び簡素化から、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な作動過程については、前述方法実施例における対応過程を参照すればよいため、ここで詳細な説明を省略する。
【0191】
本願に係るいくつかの実施例に開示されるシステム、装置及び方法は、他の形態により実現することもできると理解すべきである。例えば、以上に説明された装置の実施例は例示的なものにすぎない。例えば、前記ユニットの分割は、論理機能上の分割にすぎず、実施する際に他の形態で分割することもでき、例えば、複数のユニット又はコンポーネントを他のシステムに組み合わせもしくは集積させたり、又は一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、説明又は検討した相互の結合又は直接的な結合又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを用いる間接的接続又は通信接続とすることもでき、電気的形態、機械的形態又はその他の形態とすることもできる。
【0192】
前記分離部材として説明されるユニットは、物理的に分離されるものでもよければ、分離されないものであってもよい。ユニットとして示される部材は、物理的なユニットであってもよいが、物理的なユニットでなくてもよい。すなわち、同一の場所に設けられるものであってもよいが、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。必要に応じて、一部のユニットだけを用いるか、又は全てのユニットを使用して本願の各実施例の目的を達成することができる。
【0193】
また、本願の各実施例において、各機能ユニットが1つの処理ユニットに集積されてもよいが、各ユニットが単独で物理的な部材として存在するか、又は2つ以上のユニットが1つのユニットに集積されてもよい。
【0194】
ソフトウェアの機能ユニットの形で実現された前記機能は、独立した製品として販売されるか又は使用される時に、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本願の技術的解決手段の本質的に従来技術に貢献する部分又は該技術的解決手段の部分はソフトウェア製品の形式で表すことができ、該コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ装置(例えばパソコン、サーバ、又はネットワーク装置など)に本願の各実施例の前記方法の全部又は一部のステップを実行させるのに用いる若干のコマンドを含む。前記記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスクドライブ、リードオンリーメモリ(ROM、Read−Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又はコンパクトディスクなどの、プログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0195】
本明細書に記載される内容は、本願の具体的な実施形態にすぎず、本願の保護範囲はこれに限定されない。当業者が本発明に開示される技術範囲において容易に想到し得る変更や置換などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。これにより、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に記載の内容に準拠する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7