(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6888504
(24)【登録日】2021年5月24日
(45)【発行日】2021年6月16日
(54)【発明の名称】建設機械の救援システム及び牽引機械
(51)【国際特許分類】
B60D 1/04 20060101AFI20210603BHJP
B62D 21/03 20060101ALI20210603BHJP
【FI】
B60D1/04 Z
B62D21/03
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-184672(P2017-184672)
(22)【出願日】2017年9月26日
(65)【公開番号】特開2019-59310(P2019-59310A)
(43)【公開日】2019年4月18日
【審査請求日】2020年5月11日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成26年度11月から平成30年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 「SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)インフラ維持管理・更新・マネジメント技術/維持管理ロボット・災害対応ロボットの開発/無人化施工の新展開〜遠隔操作による半水中作業システムの実現〜」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】塙 裕彰
(72)【発明者】
【氏名】三浦 雄一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 章太郎
【審査官】
林 政道
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−120710(JP,A)
【文献】
実開昭60−005905(JP,U)
【文献】
特開2013−116647(JP,A)
【文献】
特開2002−046657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60D 1/04
B62D 17/00−25/08
B62D 25/14−29/04
B62D 55/06
B63C 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浸水域に進入可能な車体を備える建設機械と、
前記車体に係合可能な係合部を備える牽引救援機械と、を有し、
前記係合部は、アームの先端部に取り付けられた換装部を備え、
前記アームは、バケットを回転自在に支持するバケットピンと、前記バケットを前記バケットピンを中心に回転させるバケットリンクピンとを有するバケット装着部を備え、
前記バケットリンクピンは、バケットリンクに接続されており、
前記バケットリンクは、前記アームに回転自在に連結されたアイドラリンクと共にバケットシリンダの先端部に接続され、
前記換装部は、前記バケットピンが挿入可能な第1挿入孔と、前記バケットリンクピンが挿入可能な第2挿入孔とを有し、先端にフック部が一体で設けられている建設機械の救援システム。
【請求項2】
前記係合部は、前記車体の後部に係合可能である、請求項1に記載の建設機械の救援システム。
【請求項3】
前記車体は、可動部と、非可動部と、を有し、
前記非可動部には、前記係合部が係合可能な被係合部が設けられている、請求項1または2に記載の建設機械の救援システム。
【請求項4】
前記被係合部は、前記車体の左右方向に延在する梁部であり、
前記係合部は、前記梁部に対し、前記フック部を前記車体の前後方向で引っ掛ける、請求項3に記載の建設機械の救援システム。
【請求項5】
前記係合部は、前記被係合部が係合可能な係合溝を有し、
前記係合溝の開口部には、テーパー部が形成されている、請求項3または4に記載の建設機械の救援システム。
【請求項6】
前記車体を駆動する履帯を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の建設機械の救援システム。
【請求項7】
走行可能な機体と、
前記機体に取り付けられ、上下方向に回動可能なアームと、
前記アームの先端部に取り付けられ、前記アームに対し回動可能な係合部と、を有し、 前記係合部は、アームの先端部に取り付けられた換装部を備え、
前記アームは、バケットを回転自在に支持するバケットピンと、前記バケットを前記バケットピンを中心に回転させるバケットリンクピンとを有するバケット装着部を備え、
前記バケットリンクピンは、バケットリンクに接続されており、
前記バケットリンクは、前記アームに回転自在に連結されたアイドラリンクと共にバケットシリンダの先端部に接続され、
前記換装部は、前記バケットピンが挿入可能な第1挿入孔と、前記バケットリンクピンが挿入可能な第2挿入孔とを有し、先端にフック部が一体で設けられている牽引機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建設機械の救援システム、建設機械の救援方法、及び牽引機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、無線遠隔操縦の建設機械が開示されている。このような建設機械は、例えば、災害発生後の復旧対策において、人間による建設機械の搭乗運転では二次災害の恐れがあると判断される危険な現場で使用することを想定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−227251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、集中豪雨等による水災害(地滑り・土石流・出水等)が頻発しており、建設機械の浸水域での作業が求められている。しかしながら、建設機械が当該浸水域で正常に動作しない場合(例えば、スタックした場合)には、人が危険を冒して救援に行けないため、機体を打ち捨てるか、人が機体に接近できるまで事態が落ち着く(例えば、水位が下がる)のを待つ必要があった。
【0005】
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、浸水域でスタックした建設機械を救援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の建設機械の救援システムは、浸水域に進入可能な車体を備える建設機械と、前記車体に係合可能な係合部を備える牽引救援機械と、を有する。
【0007】
また、本開示の建設機械の救援システムにおいては、前記係合部は、前記車体の後部に係合可能であってもよい。
【0008】
また、本開示の建設機械の救援システムにおいては、前記車体は、可動部と、非可動部と、を有し、前記非可動部には、前記係合部が係合可能な被係合部が設けられていてもよい。
【0009】
また、本開示の建設機械の救援システムにおいては、前記被係合部は、前記車体の左右方向に延在する梁部であり、前記係合部は、前記梁部に対し、前記車体の前後方向で引っ掛かるフック部であってもよい。
【0010】
また、本開示の建設機械の救援システムにおいては、前記係合部は、前記被係合部が係合可能な係合溝を有し、前記係合溝の開口部には、テーパー部が形成されていてもよい。
【0011】
また、本開示の建設機械の救援システムにおいては、前記車体を駆動する履帯を有していてもよい。
【0012】
また、本開示の建設機械の救援方法は、浸水域に進入可能な建設機械の救援方法であって、前記建設機械の前記浸水域に進入可能な車体に、牽引救援機械の係合部を係合させ、前記係合部を介して前記車体を牽引することで、前記建設機械を前記浸水域から救援する。
【0013】
また、本開示の建設機械の牽引機械は、走行可能な機体と、前記機体に取り付けられ、上下方向に回動可能なアームと、前記アームの先端部に取り付けられ、前記アームに対し回動可能な係合部と、を有し、前記係合部は、前記係合部の回動方向と交差する方向に、前記係合部の端面まで延伸する溝部を備えている。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、浸水域でスタックした建設機械を救援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本開示の一実施形態に係る無人建設機械の側面図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係る無人建設機械の背面図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係る牽引救援機械の要部を示す側面図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係る牽引救援機械が備える係合治具を示す斜視図である。
【
図5】本開示の一実施形態に係る無人建設機械の救援システムの動作の説明図である。
【
図6】本開示の一別実施形態に係る牽引救援機械が備える係合治具を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本開示の建設機械の救援システム、建設機械の救援方法、及び牽引機械の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、建設機械として、遠隔制御で作業を行う無人建設機械を例示する。
【0017】
図1は、本開示の一実施形態に係る無人建設機械1の側面図である。
図2は、本開示の一実施形態に係る無人建設機械1の背面図である。
図1及び
図2に示すように、無人建設機械1は、車体2と、車体2に取り付けられた遠隔制御装置3と、を有する。遠隔制御装置3は、車体2の動作を無線で遠隔操縦するものであり、車体2の運転室たるキャブ11の屋根上に着脱自在に設置されている。
【0018】
遠隔制御装置3は、無線アンテナを有し、外部の遠隔操作装置から発信された電波(遠隔制御波)を受信すると共に遠隔制御装置3から外部の遠隔操作装置に向けた電波(制御状態波)を送信する。上記遠隔制御波には、遠隔制御装置3に対する制御指令が情報として含まれている。また、制御状態波には、遠隔制御装置3による車体2の制御状態を示す情報が含まれている。遠隔制御装置3は、このような遠隔制御波及び制御状態波を外部の遠隔操作装置との間で送受信することにより車体2に所望の動作を行わせる。
【0019】
本開示の車体2は、浸水域で作業をするダンプカーであり、履帯12によって浸水域に進入する。なお、無人建設機械1の対象機械としては、例えば、ショベルカー、ブルドーザあるいはクレーン車等であってもよい。車体2は、履帯12によって走行する走行体10と、走行体10に搭載されたリアダンプ方式の荷台20(可動部)と、を有する。この荷台20は、走行体10のシャーシフレーム14(非可動部)に対し、車体2の後方に傾けられる。すなわち、走行体10に対し、シャーシフレーム14は配置関係が変化せず、荷台20は配置関係が変化する。
【0020】
走行体10は、
図1に示すように、キャブ11と、履帯12と、エンジンルーム13と、シャーシフレーム14と、を有する。キャブ11は、車体2の前部に配置されている。キャブ11の内部には、操作ボタンや操作レバー等の操作機器が設けられると共に運転手が座る操縦席が設けられている。キャブ11の後方には、エンジンルーム13が配置されている。エンジンルーム13には、履帯12を駆動させるエンジン及び荷台20を傾ける油を供給する油圧ポンプ等が配置されている。
【0021】
履帯12は、無端帯状に接続されたシュー(履板)によって形成されている。この履帯12は、
図2に示すように、車体2の左右に一対で配置されており、シャーシフレーム14の下部に取り付けられた動輪機構12aによって駆動する。動輪機構12aは、エンジンルーム13に配置されたエンジンによって駆動し、左右一対の履帯12を無端転走させる。
【0022】
シャーシフレーム14は、枠状に組まれた鋼材であり、
図1に示すように、車体2の前後方向に延在する。また、シャーシフレーム14は、
図2に示すように、車体2の左右方向において一対の履帯12の内側に配置されている。シャーシフレーム14には、キャブ11、エンジンルーム13、荷台20、及び荷台20をリフトする図示しない油圧シリンダ装置等が支持されている。油圧シリンダ装置は、エンジンルーム13に配置された油圧ポンプによって伸縮駆動し、車体2の後方に荷台20を傾かせる。
【0023】
シャーシフレーム14の後部は、
図2に示すように、車体2の左右方向に延びるリアフレーム17(梁部)によって形成されている。リアフレーム17は、シャーシフレーム14の図示しない左右一対のサイドフレームの間を接続している。このリアフレーム17には、車体2の後方に突出する突出部15,16が接合されている。これら突出部15,16には、荷台20の後部を車体2の左右方向に延びる軸回りに回転自在に支持する支持軸部18,19が設けられている。
【0024】
荷台20は、軸受部21,22と、荷台本体23と、を有する。軸受部21,22は、荷台本体23の下部に設けられ、支持軸部18,19に支持されている。荷台本体23は、左右一対の側板部24,25と、一対の側板部24,25の後端部の間に配置されたアオリ26と、を有する。本開示のアオリ26は、その上端部26aを中心に開閉する下開き形である。側板部24,25の後端上部には、アオリ26の上端部26aを車体2の左右方向に延びる軸回りに回転自在に支持する支持板部27,28が立設している。
【0025】
図3は、本開示の一実施形態に係る牽引救援機械30の要部を示す側面図である。
図4は、本開示の一実施形態に係る牽引救援機械30が備える係合治具40を示す斜視図である。
図3に示すように、牽引救援機械30(牽引機械)は、汎用の建設機械(本開示ではバックホウ)であって、無人建設機械1の車体2に係合可能な係合治具40(係合部)を有する。係合治具40は、油圧によって稼働するアーム31の先端部に取り付けられている。アーム31は、走行可能な不図示の機体に取り付けられ、上下方向に回動可能とされている。
【0026】
アーム31は、バケット装着部32を有する。バケット装着部32は、バケット33を回転自在に支持するバケットピン34と、バケット33を、バケットピン34を中心に回転させるバケットリンクピン35と、を有する。バケットリンクピン35は、バケットリンク36に接続されており、バケットリンク36は、アーム31に回転自在に連結されたアイドラリンク37と共に、バケットシリンダ38の先端部に接続されている。
【0027】
係合治具40は、アーム31のバケット装着部32に換装可能な換装部41を有する。換装部41は、
図4に示すように、バケットピン34が挿入可能な第1挿入孔42と、バケットリンクピン35が挿入可能な第2挿入孔43と、を有する。換装部41は、直線状に延びる平板棒状に形成されており、この換装部41の先端には、フック部44が一体で設けられている。フック部44は、無人建設機械1のリアフレーム17(被係合部)が係合可能な係合溝45(溝部)を有する。係合溝45は、係合治具40の回動方向と交差する方向(例えば本開示は、
図3において紙面垂直方向)に、係合治具40の端面まで延伸している。係合溝45は、側面視U字状に形成され、その延伸方向両端が開放されている。
【0028】
フック部44は、
図4に示すように、係合溝45の前後の壁面を形成する一対の壁部46,47と、一対の壁部46,47の間の係合溝45の底面を形成する底壁部48と、を有する。このようなフック部44によれば、無人建設機械1を引くだけでなく押すこともできる。フック部44の上面(一対の壁部46,47の頂面)は、換装部41の上面と連続したフラット面になっている。このフック部44は、換装部41よりも左右の幅が大きく、換装部41の左右方向両側に延伸している。
【0029】
次に、本開示の無人建設機械1の救援システム100の動作(建設機械の救援方法)について、
図5を参照して説明する。
図5は、本開示の一実施形態に係る無人建設機械1の救援システム100の動作の説明図である。これらの図において、符号F1は浸水域の不整地(底面)を示し、符号F2は浸水域の水面を示す。
【0030】
無人建設機械1は、浸水域に進入可能な車体2を有する。車体2は、履帯12で走行するダンプカーであり、浸水域の不整地F1であっても進入することができる。無人建設機械1は、浸水域において、車体2の少なくとも一部が水面F2以下に浸かりながら、例えば、バックホウ等の他の建設機械により掘削した土砂、岩石等を運搬する。このように、無人建設機械1は、図示しない外部の遠隔操作装置によって半水中での運搬作業が可能な構成となっている。
【0031】
このような無人建設機械1が、浸水域で正常に動作しない場合(例えば、スタックした場合)には、車体2に牽引救援機械30の係合治具40を係合させ、係合治具40を介して車体2を牽引することで、無人建設機械1を浸水域から救援する。すなわち、
図5(a)に示すように、牽引救援機械30によって、係合治具40を車体2の下部に挿入し、少し上に持ち上げてから、車体2の後方に引いていくと、係合溝45に車体2のリアフレーム17が係合する。
【0032】
車体2のリアフレーム17は、車体2の左右方向に延在しており、仮に、車体2に対して係合治具40が左右方向に多少ずれていたとしても、車体2と係合治具40との係合が可能である。よって、車体2の少なくとも一部が水面F2以下に浸かって視認性が悪くても、車体2に係合治具40を係合させることができる。また、車体2のリアフレーム17は、非可動部であるシャーシフレーム14の一部であるため、位置関係が変化しない。このため、牽引救援機械30の牽引によって、
図5(b)に示すように、車体2を動かすことができる。
【0033】
牽引に使用する牽引救援機械30は、無人建設機械1を牽引するに足る十分な重量と牽引力を有していれば、汎用の建機(バックホウ)でよい。本開示のように、牽引救援機械30がバックホウであれば、
図3に示すように、通常のバケット33を牽引用の係合治具40に換装するのみでよく、汎用の建機に大掛かりな改造は必要ない。また、バックホウのバケット33の取り合い構造は共通規格化されており、係合治具40はその規格を使用することができるため、一から形状を考案する必要が無い。
【0034】
また、バックホウのバケット33の交換作業は特殊なものではなく、バックホウ操縦に携わる人間であれば誰でも実施可能なため、係合治具40の換装部41の取り合い形状をバケット33と同一とすることにより、バケット33から係合治具40への換装作業をスムーズに実施可能である。さらに、バケット33と同様にバックホウ操作で係合治具40を前後に動かすことができるため、無人建設機械1の車体2にフック部44を引っ掛ける操作は、バックホウ操縦に携わる人間であれば特別な訓練を要しないという利点がある。
【0035】
牽引救援機械30の牽引点は、車体2の後部に設定されているため、車体2に係合治具40を引っ掛けることが容易になる。例えば、牽引点が、車体2の前部に設定されている場合、牽引救援機械30側は、キャブ11や、キャブ11の屋根上の遠隔制御装置3を傷付けないように牽引救援機械30を操縦(手動操縦もしくは遠隔操縦)しなければならず、操縦者に技量が求められる。一方、車体2の後部であれば、係合治具40が荷台20に少々当たっても問題は少ない。さらに、牽引点は、荷台20の下部の車体2に設定されているため、通常の積み降ろし作業において邪魔にならない。
【0036】
このように、上述の本開示によれば、浸水域で無人建設機械1がスタックした場合に、人が危険を冒して無人建設機械1に牽引紐を括り付ける等することなく、無人建設機械1を浸水域から救援することができる。
【0037】
なお、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
【0038】
(1)例えば、
図6に示すように、係合治具40に、テーパー部49が形成されていてもよい。テーパー部49は、係合溝45の開口部に形成され、係合溝45の入口を広くし、リアフレーム17を係合溝45に誘い込みやすくすることができる。
【0039】
(2)また、例えば、係合治具40の形状は、車体2と取り合い可能であって、且つ、車体2の牽引により破損しなければどのような形状でもよい。例えば、フック部44の形状が、側面視L字状等であってもよい。
【0040】
(3)また、上記実施形態では、牽引救援機械30は、車体2の後部を牽引点としているが、車体2の前部を牽引点としてもよい。
【0041】
(4)また、上記実施形態では、牽引救援機械30は、バケット33を係合治具40に換装した汎用の建設機械であったが、係合治具40が常設された救援専用の建設機械であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 無人建設機械(建設機械)
2 車体(非可動部)
12 履帯
17 リアフレーム(梁部)
20 荷台(可動部)
30 牽引救援機械(牽引機械)
31 アーム
40 係合治具(係合部)
44 フック部
45 係合溝(溝部)
49 テーパー部
100 無人建設機械の救援システム(建設機械の救援システム)