(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1金属部材と前記第2金属部材との何れか一方の平面部分には、前記第1金属部材と前記第2金属部材との何れか他方に当接して前記第1金属部材と前記第2金属部材との間隔を保つ第2空間確保部が形成されている、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のプレート構造。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】第1の実施形態に係る熱交換器の側断面図である。
【
図2】(A)は第1金属部材の表面を示す斜視図であり、(B)は
図2(A)に示す第1金属部材の2(B)−2(B)線断面図である。
【
図3】(A)は第1金属部材の裏面を示す斜視図であり、(B)は
図3(A)に示す第1金属部材の3(B)−3(B)線断面図である。
【
図4】(A)は第2金属部材を示す斜視図であり、(B)は
図4(A)に示す第2金属部材の4(B)−4(B)線断面図である。
【
図6】(A)は第1の実施形態に係る熱交換器のろう付前の熱交換器本体を示す斜視図であり、(B)は
図6(A)に示す熱交換器本体の6(B)−6(B)線断面図である。
【
図7】(A)は第2折り曲げ部付近を示す第2金属部材の斜視図であり、(B)は、第1折り曲げ部付近を示す第2金属部材の斜視図である。
【
図8】第1の実施形態に係る熱交換器のろう付後の熱交換器本体を示す断面図である。
【
図9】(A)は、第1折り曲げ部の寸法関係を示す断面図であり、(B)第2折り曲げ部の寸法関係を示す断面図である。
【
図10】(A)は第2の実施形態に係る熱交換器の第2金属部材を示す斜視図であり、(B)は第2の実施形態に係る熱交換器の熱交換器本体を示す斜視図である。
【
図11】第2の実施形態に係る熱交換器の側断面図である。
【
図12】(A)は第3お実施形態に係る熱交換器の第2金属部材を示す斜視図であり、(B)は
図12(A)に示す第2金属部材の12(B)−12(B)線断面図である。
【
図13】第3の実施形態に係る熱交換器を示す側断面図である。
【
図14】(A)は第4実施形態に係る熱交換器の第1金属部材の裏面を示す斜視図であり、(B)は
図14(A)に示す第1金属部材の表面を示す斜視図である。
【
図15】第4の実施形態に係る熱交換器の第2金属部材を示す斜視図である。
【
図16】第4の実施形態に係る熱交換器の熱交換器本体を示す斜視図である。
【
図17】第4の実施形態に係る熱交換器を示す側断面図である。
【
図18】第5の実施形態に係る熱交換器の熱交換器本体を示す斜視図である。
【
図19】第5の実施形態に係る熱交換器を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。以下では、プレート構造の一例としての熱交換器10、及び熱交換器10の製造方法について説明する。
【0020】
(熱交換器)
図1に示すように、熱交換器10は、筐体12、熱交換器本体14、第1熱媒体流入管16、第1熱媒体流出管18、第2熱媒体流入管20、及び第2熱媒体流出管22を含んで構成されている。
【0021】
(筐体)
筐体12は、熱交換器本体14を内部に収容する部材であり、一方側(
図1における左側)に開口を有する箱状(直方体状)に形成された本体12Aと、本体12Aの開口を閉鎖する矩形の板状とされた蓋部材12Bと、を有している。
【0022】
本体12Aの底板部12Aaには、第1熱媒体流入管16が挿入される孔24が形成されている。また、本体12Aの一方の側板部12Abには第2熱媒体流入管20が挿入される孔26が形成されており、本体12Aの他方の側板部12Acには第2熱媒体流出管22が挿入される孔28が形成されている。一方、蓋部材12Bには、第1熱媒体流出管18が挿入される孔30が形成されている。
【0023】
(第1熱媒体流入管、第1熱媒体流出管)
第1熱媒体流入管16は、筐体12の内部に突出しており、管部16Aの端部にはフランジ16Bが形成されている。また、第1熱媒体流出管18は、筐体12の内部に突出しており、管部18Aの端部にはフランジ18Bが形成されている。
【0024】
熱交換器本体14は、第1金属部材32と第2金属部材34とを交互に積層して互いに接合することで構成されている。本実施形態では、
図1に示されるように、第1熱媒体流入管16、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、及び第1熱媒体流出管18が、この順で積層された状態で、各部材が後述する複合ろう材52によって接合されている。
【0025】
(第1金属部材)
図2(A)には、第2金属部材34と接合(ろう付)する前の第1金属部材32の表面32Aが示されている。本実施形態の第1金属部材32は、ステンレス鋼で構成され且つ平板とされた金属板である。第1金属部材32は、矩形状に形成されており、中央には矩形孔36が形成されている。
【0026】
図2(A)、(B)に示すように、第1金属部材32の表面32Aには、外周縁に沿って金属粉末を一定厚さ(高さ)、一定幅のシート状(帯状)に形成した金属シート材38(金属粉末の集合体の一例)が設けられており、その内側にろう材を一定高さ、一定幅のシート状(帯状)に形成したろう付シート材40が隣接して設けられている。
【0027】
図3(A)、及び
図3(B)に示すように、第1金属部材32の裏面32Bには、矩形孔36の内周縁に沿って金属シート材38が設けられており、その外側にろう付シート材40が隣接して設けられている。
【0028】
具体的には、金属シート材38は、金属粉末と、金属粉末同士を接着させるバインダ(一例として、有機系溶剤、水系媒体)とを混合させ、これを乾燥させて、厚さ(一例として厚さ90〔μm〕)一定のシート状にした部材である。なお、金属シート材38に残存するバインダは、後述の接合工程における加熱炉内の温度(ろう付温度)以下で、蒸発するようになっている。
【0029】
本実施形態の金属粉末は、第1金属部材32、及び第2金属部材34と同様の組成であるステンレス鋼の粉末が用いられ、ろう付温度で、ろう材が、金属粉末に含浸して金属粉末の表面に共晶結合するようになっている。なお、金属粉末としては、一例として、粒径10〜45〔μm〕のステンレス鋼の粉末が用いられる。
【0030】
また、ろう材は、ステンレス鋼製の第1金属部材32、及び第2金属部材34に対して融点が低く、さらに、第1金属部材32、及び第2金属部材34のステンレス鋼と共晶結合可能なものが用いられる。ろう材として、例えば、Ni基(ニッケル)ろう材、Fe基(鉄)ろう材、Ag基(銀)ろう材、又はTi基(チタン)ろう材を用いることが可能であるが、本実施形態では、ろう材としてNi基(ニッケル)ろう材が用いられている。
【0031】
そして、熱交換器10を製造する際の後述する接合工程において、金属シート材38のバインダが蒸発すると共に、溶融したろう材が金属粉末に含浸して後述する複合ろう材52を構成するようになっている。
【0032】
したがって、複合ろう材52は、ステンレス鋼の粉末である金属粉末にNi基ろう材であるろう材が、ろう付温度で共晶結合することで形成されるようになっている。さらに、この複合ろう材52においては、金属粉末に対するろう材の体積比は、例えば、25%以上50%以下とされている。なお、この体積比については、質量と真密度との関係から算出することで得られる。
【0033】
(第2金属部材)
図4(A),(B)に示すように、本実施形態の第2金属部材34は、ステンレス鋼で構成された金属板をプレス加工することにより形成されている。第2金属部材34は、外形が矩形状とされた平坦部34Aを有し、平坦部34Aの中央には、
図4(B)に示すように、凹状空間42が形成されるように押し出された第1凸部44が形成されている。第1凸部44は平面視で矩形状とされ、凹状空間42は直方体形状とされている。第1凸部44の頂部44Aの中央には、頂部44Aを厚み方向に貫通する矩形孔46が形成されている。なお、第2金属部材34の矩形孔46は、第1金属部材32の矩形孔36と同等の形状、及び大きさとされている。
【0034】
平坦部34Aの互いに対向する端縁34Aa、端縁34Abには、中央部分に第1折り曲げ部48が一体的に形成されている。第1折り曲げ部48は、平坦部34Aから一体的、かつ矩形状に突出した部分を第1凸部44の突出方向にプレス加工で折り曲げることで形成されている。
【0035】
また、第1凸部44の頂部44Aに形成されている矩形孔46の端縁には、凹状空間42に向けて突出する第2折り曲げ部50が一体的に形成されている。第2折り曲げ部50は、頂部44Aから一体的、かつ矩形状に突出した部分を凹状空間42に向けてプレス加工で折り曲げることで形成されている。
【0036】
(熱交換器の製造方法)
以下に熱交換器10の製造方法の製造方法を説明する。熱交換器10の製造方法は、以下に説明する準備工程と、配置工程と、接合工程と、収容工程と、を有している。
【0037】
(準備工程)
準備工程では、筐体12の本体12A、蓋部材12B、第1熱媒体流入管16、第1熱媒体流出管18、第2熱媒体流入管20、第2熱媒体流出管22、複数(本実施形態では4個)の第1金属部材32、複数(本実施形態では3個)の第2金属部材34を準備する。
【0038】
(配置工程)
図2、及び
図3に示すように、第1金属部材32の両面に金属シート材38とろう付シート材40とを配置する。
【0039】
また、
図5に示すように、第1熱媒体流入管16のフランジ16Bにおける管部16Aが形成された側とは反対側の面に、金属シート材38と、ろう付シート材40とを環状に配置する。なお、図示は省略するが、第1熱媒体流出管18のフランジ18Bにも、第1熱媒体流入管16のフランジ16Bと同様に金属シート材38と、ろう付シート材40とを環状に配置する。
【0040】
これら金属シート材38、及びろう付シート材40の配置作業(配置動作)は、作業者又は装置によって行われる。また、溶融したろう材が金属粉末に吸引される後述の吸引効果が発揮される限りにおいて、金属シート材38及びろう付シート材40とは、隙間を有して配置されていてもよい。
【0041】
(接合工程)
接合工程では、
図6(A),(B)に示すように、まず、第1熱媒体流入管16、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、及び第1熱媒体流出管18を、この順で積層する。
【0042】
次に、第1熱媒体流入管16のフランジ16Bの金属シート材38、及びろう付シート材40を第1金属部材32の表面32Aの中央部に接触させる。このとき、第1熱媒体流入管16と第1金属部材32の矩形孔36とを連通させる。
【0043】
第1金属部材32と第2金属部材34とは以下のように積層する。
先ず、第1金属部材32の裏面32Bに第2金属部材34の第1凸部44の頂部44Aを向かい合わせて第1金属部材32と第2金属部材34とを互いに押し付ける。これにより、
図6(B)に示すように、第1金属部材32の裏面32Bに設けられた金属シート材38及びろう付シート材40が、第2金属部材34の第1凸部44の頂部44Aに接触すると共に、
図7(B)に示すように、第2金属部材34の第1折り曲げ部48の端部が第1金属部材32の裏面32Bに当接する。
【0044】
そして、第2金属部材34の平坦部34Aの第1凸部44が突出している側とは反対側の面と、第1金属部材32(
図6(B)において、右から2番目第1金属部材32)の表面32Aとを向かい合わせて第1金属部材32と第2金属部材34とを互いに押し付ける。これにより、第1金属部材32の表面32Aの金属シート材38及びろう付シート材40が、第2金属部材34の平坦部34Aに接触すると共に、
図7(A)に示すように、第2金属部材34の第1凸部44に設けられた第2折り曲げ部50の端部が、第1金属部材32の表面32Aに当接する。
【0045】
最後に、第1熱媒体流出管18のフランジ18Bを、
図6(B)に示す最も左側の第1金属部材32の裏面32Bに設けた金属シート材38、及びろう付シート材40に当接させる。
【0046】
そして、これら第1熱媒体流入管16、第1金属部材32、第2金属部材34、第1熱媒体流出管18を、これらの部材で金属シート材38、及びろう付けシート材40が挟持された状態で、図示せぬ加熱炉内に入れて、全体を加熱し、ろう材を溶融させる。なお、加熱炉内の温度については、Ni基ろう材は溶融するが、第1熱媒体流入管16、第1金属部材32、第2金属部材34、及び第1熱媒体流出管18は溶融しないように設定されている(例えば、1100°C)。
【0047】
接合工程では、各部材を積層した結果、第1熱媒体流入管16、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、第2金属部材34、第1金属部材32、及び第1熱媒体流出管18の順で積層された状態になっていればよい。すなわち、各部材を積層する作業(動作)の順番は、前述の順番でなくてもよい。
【0048】
これにより、金属シート材38のバインダが蒸発すると共に、金属シート材38を構成する金属粉末に溶融したろう材が吸引される(吸引効果)。そして、ろう材が金属粉末に含浸し、この含浸により金属粉末の表面にろう材が共晶結合することで、
図8に示すような、複合ろう材52が形成される。
【0049】
さらに、金属粉末に含浸されたろう材は、第1金属部材32及び第2金属部材34の接合界面で拡散して第1金属部材32及び第2金属部材34と共晶結合する。そして、複合ろう材52を冷却することで、第1金属部材32と第2金属部材34とが、複合ろう材52により接合される(ろう付される)。
【0050】
具体的には、第2金属部材34の凹状空間42の開口が第1金属部材32で閉鎖されるように、第2金属部材34の平坦部34Aと第1金属部材32の表面32Aとが接合される。このように、第2金属部材34の平坦部34Aと第1金属部材32の表面32Aとが接合されることで、第2金属部材34の凹状空間42の開口が第1金属部材32で閉鎖される。これにより、凹状空間42を内部空間とする熱交換器本体14が形成される。
【0051】
また、第2金属部材34の第1凸部44に第1金属部材32が接合されることで、第1凸部44の外周側の周囲には、平坦部34Aと該第1金属部材32との間に、矩形枠状の枠状空間43が形成される(
図1参照)。
【0052】
第1金属部材32と第2金属部材34とが接合された状態で、複合ろう材52の厚さは、配置工程で第1金属部材32に配置された金属シート材38の厚さ及びろう付シート材40の厚さと同等となっている。これは、後述するように、金属粉末が支柱(スペーサ)の役割を果たすためである。
【0053】
(収容工程)
収容工程では、第1熱媒体流入管16の管部16Aが、筐体12の本体12Aの孔24に挿入されるように、第1熱媒体流入管16と第1熱媒体流出管18とが接合された熱交換器本体14を、筐体12の本体12Aに収容する。そして、第1熱媒体流出管18が蓋部材12Bの孔30に挿入されるように、蓋部材12Bを閉じることで熱交換器10が製造される。なお、本体12Aと蓋部材12Bとは、例えば、溶接により接合される。また、複合ろう材52を用いて、本体12Aと蓋部材12Bとを接合してもよい。
【0054】
これにより、
図1に示すように、第2金属部材34の凹状空間42と、第1熱媒体流入管16の内部と、第1熱媒体流出管18の内部とが連通し、熱交換器本体14の内部には、第1熱媒体54(
図1において、密度の低い網点)が流通する第一流通空間56が構成される。第1熱媒体54としては、例えば、水を用いることができるが、水以外の液体や気体であっても良い。
【0055】
筐体12の内部には、これら第1金属部材32と第2金属部材34の外側に、これら第1金属部材32と第2金属部材34によって第一流通空間56と仕切られ、第2熱媒体58(
図1において、密度の高い網点)が流通する第二流通空間60が構成される。第2熱媒体としては、例えば、水を用いることができるが、水以外の液体や気体であっても良い。
【0056】
外側の第二流通空間60を流通する第2熱媒体58は、本体12Aの一方の側板部12Abに取り付けられた第2熱媒体流入管20、及び本体12Aの他方の側板部12Acに取り付けられた第2熱媒体流出管22を通じて筐体12の内部に対して、流入及び流出するようになっている。
このように構成された熱交換器10では、第一流通空間56を流通する第1熱媒体54と、第二流通空間60を流通する第2熱媒体58との間で熱交換がなされる。
【0057】
(本実施形態の作用、効果)
本実施形態では、前述のように、接合工程において、金属粉末にろう材が含浸して金属粉末の表面にろう材が共晶結合することで、複合ろう材52が形成される。ここで、金属シート材38を構成する金属粉末が、第1金属部材32と第2金属部材34とを接合する際に、支柱(スペーサ)の役割を果たす。このため、複合ろう材52が押し潰されず、複合ろう材52が任意の厚みを保持した状態を維持する。このように、本実施形態では、金属粉末を用いずろう材のみで接合する場合に比較し、ろう材の適正厚さを確保することができる。また、第2金属部材34の平坦部34Aと、平板とされた第1金属部材32とを接合するので、ろう付の厚み(接合間隔)が管理しやすい。
【0058】
さらに、本実施形態では、第2金属部材34の第1折り曲げ部48は、第2金属部材34の平坦部34Aの縁部34Aa、及び縁部34Abに設けられおり、第1折り曲げ部48の端部(先端)が第1金属部材32の裏面32Bの外周縁部近傍に当接することで、第2金属部材34の平坦部34Aが第1金属部材32側へ変形すること、及び第1金属部材32の外周縁付近が第2金属部材34側へ変形することが抑えられ、第2金属部材34の外周縁と第1金属部材32の外周縁との間隔(枠状空間43の厚さ)が狭くなることが抑制される。
【0059】
さらに、第2金属部材34の第2折り曲げ部50は、第1凸部44の頂部44Aの中央付近に設けられているため、第2折り曲げ部50の端部(先端)が第1金属部材32の表面32Aに当接することで、頂部44Aが第1金属部材32側に変形すること、及び第1金属部材32の中央付近が第2金属部材34側へ変形することが抑えられ、第2金属部材34の頂部44Aと第1金属部材32との間隔(凹状空間42の厚さ)が狭くなることが抑制される。
【0060】
このようにして、全ての第1金属部材32と第2金属部材34とを積層し、全ての第2金属部材34の第1折り曲げ部48の端部、及び第2折り曲げ部50の端部を第1金属部材32に当接させることで、熱交換器本体14の積層方向の高さ寸法を維持、管理できる。
【0061】
図9(A)に示すように、第1折り曲げ部48の高さをH1、第1凸部44の高さをh1、上側の第1金属部材32の裏面32Bに設けられた金属シート材38の高さをt1としたときに、H1≦h1+t1とすることが好ましい。H1>h1+t1とすると、第1金属部材32の金属シート材38が第2金属部材34の第1凸部44の頂部44Aに接触しなくなる。
【0062】
また、
図9(B)に示すように、第2折り曲げ部50の高さをH2、下側の第1金属部材32の表面32Aに設けられた金属シート材38の高さをt2としたときに、H2≦h1+t2とすることが好ましい。H2>h1+t2とすると、第1金属部材32の金属シート材38が第2金属部材34の平坦部34Aに接触しなくなる。
【0063】
なお、本実施形態では、第1折り曲げ部48、及び第2折り曲げ部50が第2金属部材34の縁部から一体的に突出した部分で構成されているため、第1折り曲げ部48、及び第2折り曲げ部50を別部品として用意する必要が無く、部品点数を最小限に抑えることができる。
【0064】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る熱交換器10を
図10、及び
図11にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0065】
本実施形態の熱交換器本体14では、第1の実施形態の第2金属部材34に代えて、
図10(A)に示す第2金属部材62が用いられている。本実施形態の第2金属部材62は、平坦部62Aの中央に平面視で矩形状とされた第1凸部64が形成され、第1凸部64の頂部64Aの中央に、平面視で矩形状とされた第2凸部66が形成されている。第2凸部66の頂部66Aの中央には、矩形孔68が形成されており、この矩形孔68の縁部に第2折り曲げ部70が形成されている。また、第2金属部材62の平坦部62Aの各辺の縁部には、第1折り曲げ部72が形成されている。
【0066】
図10(B)、及び
図11に示すように、本実施形態の熱交換器本体14は、複数枚の第2金属部材62と第1金属部材32とが積層され、
図11に示すように、第2金属部材62の第1折り曲げ部72が一方の第1金属部材32の裏面32Bに当接し、第2金属部材62の第2折り曲げ部70が他方の第1金属部材32の表面32Aに当接している。
【0067】
図11に示すように、図面の最も左側の第2金属部材62において、第2凸部66の頂部66Aに第1熱媒体流出管18のフランジ18Bが接合されている。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、準備工程と、配置工程と、接合工程と、収容工程とを経て、熱交換器10が製造される。
【0068】
本実施形態では、8個の第1金属部材32と8個の第2金属部材62とが交互に積層されているが、第1折り曲げ部72が一方の第1金属部材32の裏面32Bに当接し、第2折り曲げ部70が他方の第1金属部材32の表面32Aに当接することで、第1の実施形態と同様に、熱交換器本体14の積層方向の高さ寸法を維持、管理できる。
【0069】
また、本実施形態によれば、第2金属部材62が複数の第1凸部64、及び第2凸部66を有するため、第1熱媒体54、及び第2熱媒体58と接触する第2金属部材62の表面積が増え、第1熱媒体54と第2熱媒体58との熱交換効率を向上させることができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を
図12、及び
図13にしたがって説明する。本実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、第2の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0070】
図12、及び
図13に示すように、本実施形態の熱交換器本体14では、第2の実施形態の第2金属部材62に代えて、
図12に示す第2金属部材74が用いられている。
本実施形態の第2金属部材74では、第1凸部64の頂部64Aに、第1凸部64の突出する側に突出する複数(本実施形態では4個)の円錐台形状の突起76と、第1凸部64の突出する側にとは反対側に突出する複数(本実施形態では4個)の突起78とが設けられている。これらの突起76、及び突起78は、プレス加工により押出し成形されている。
【0071】
第1金属部材32と第2金属部材74とを積層した際に、突起76は、第1凸部64の突出側に配置される第1金属部材32の裏面32Bに当接し、突起78は、第1凸部64の突出側とは反対側に配置される第1金属部材32の表面32Aに当接する。
【0072】
本実施形態においても、前述の製造方法と同様に、準備工程と、配置工程と、接合工程と、収容工程とを経て、熱交換器10が製造される。
【0073】
本実施形態では、第2金属部材74の第1凸部64の頂部64Aに設けた突起76、及び突起78が、一方の第1金属部材32、及び他方の第1金属部材32に当接することで、第2金属部材74においては頂部64Aの変形が抑えられ、第1金属部材32においては、頂部64Aと対向する部分の変形が抑えられる。
【0074】
また、本実施形態では、第2金属部材74では、突起76、及び突起78を設けた分だけ、第2金属部材74の表面積が増え、更に熱交換効率を向上させることができる。
【0075】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態を
図14乃至
図17にしたがって説明する。なお、本実施形態は、第2の実施形態の変形例であり、第2の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0076】
本実施形態では、第2の実施形態の第1金属部材32に代えて、
図14に示す第1金属部材80が用いられ、第2の実施形態の第2金属部材62に代えて、
図15に示す第2金属部材82が用いられている。
【0077】
図14に示すように、本実施形態の第1金属部材80には、2個の矩形孔36が形成されている。
【0078】
図15に示すように、本実施形態の第2金属部材82は、第1凸部64の頂部64Aに、平面視で矩形状とされた第2凸部66が間隔を開けて2個形成されている。各々の第2凸部66の頂部66Aの中央に、矩形孔68が形成されており、この矩形孔68の縁部に形成された第2折り曲げ部70が
図17に示すように、第1金属部材80の表面80Aに当接している。
【0079】
図15に示すように、第2金属部材82第1凸部64の頂部64Aには、第1凸部64の突出している側に突出する矩形状の突起84と、第1凸部64の突出している側とは反対側に突出する矩形状の突起86とが、第2凸部66と第2凸部66との間に設けられている。これらの突起84、及び突起86は、プレス加工により押出し成形されている。
【0080】
本実施形態では、
図16、及び
図17に示すように、第1金属部材80と第2金属部材82とが積層されることで熱交換器本体14が構成され、この熱交換器本体14に2本の第1熱媒体流入管16、及び2本の第1熱媒体流出管18が接続される。
【0081】
第1金属部材80と第2金属部材82とが積層されると、第2金属部材82の突起84が、一方の第1金属部材80の裏面80Bに当接し、突起86が、他方の第1金属部材80の表面80Aに当接するため、第1金属部材80、及び第2金属部材82の中央付近の変形が抑えられる。
【0082】
これにより、本実施形態の熱交換器10では、前述した実施形態と同様に、熱交換器本体14の積層方向の高さ寸法を維持、管理できる。
【0083】
また、本実施形態の第2金属部材82では、第1凸部64の頂部64Aに第2凸部66が2個形成され、さらに、頂部64Aに突起84、及び突起86が形成されているため、第3の実施形態の第2金属部材74に比較して表面積が増え、更に熱交換効率を向上させることができる。
【0084】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を
図18、及び
図19にしたがって説明する。なお、本実施形態は、第4の実施形態の変形例であり、第4の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0085】
図18、及び
図19に示すように、本実施形態の熱交換器10では、第4の実施形態の熱交換器本体14と略同一の構成とされているが、
図19の図面最も右側の第1金属部材80が筐体12の本体12Aの内壁面にろう付されている点、一方の第2凸部66に第1熱媒体流入管16が接続され、他方の第2凸部66に第1熱媒体流出管18が接続されている点が第4の実施形態と異なる。
【0086】
本実施形態の熱交換器10においても、第4の実施形態と同様に、熱交換器本体14の積層方向の高さ寸法を維持、管理できる。
また、本実施形態の熱交換器10では、熱交換器本体14の片側に第1熱媒体流入管16、及び第1熱媒体流出管18が配置されているため、図面左右方向の寸法を詰めることができる。
【0087】
(その他の実施形態)
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0088】
上記第1の実施形態では、第2金属部材34に第1空間確保部としての第1折り曲げ部48が設けられていたが、本発明はこれに限らず、第1金属部材32に端縁に第1折り曲げ部48を形成し、その第1折り曲げ部48を第2金属部材34に当接させても良い。
【0089】
上記実施形態では、本発明のプレート構造を熱交換器本体14に適用した例を示したが、本発明のプレート構造は、2種類の金属部材を積層する熱交換器本体以外の構成にも適用可能である。