特許第6888963号(P6888963)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6888963ファイバレーザシステム、及び、その制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6888963
(24)【登録日】2021年5月24日
(45)【発行日】2021年6月18日
(54)【発明の名称】ファイバレーザシステム、及び、その制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01S 3/067 20060101AFI20210607BHJP
   H01S 3/102 20060101ALI20210607BHJP
【FI】
   H01S3/067
   H01S3/102
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-16288(P2017-16288)
(22)【出願日】2017年1月31日
(65)【公開番号】特開2018-125405(P2018-125405A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2019年11月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005186
【氏名又は名称】株式会社フジクラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】柏木 正浩
【審査官】 嵯峨根 多美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/014068(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/085563(WO,A1)
【文献】 特開2001−358392(JP,A)
【文献】 特開2010−129886(JP,A)
【文献】 特許第6062018(JP,B1)
【文献】 特開2015−095641(JP,A)
【文献】 IKOMA et al.,3kW single stage all-fiber Yb-doped single-mode fiber laser for highly reflective and highly thermal conductive materials processing,Proceedings of SPIE,SPIE,2017年 1月,Vol.10083,p.100830Y-1 - 100830Y-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 3/067
H01S 3/102
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの双方向励起型ファイバレーザを含むファイバレーザ群と、
上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性を表す耐反射性指標を算出すると共に、算出した耐反射性指標のばらつきが小さくなるように、耐反射性指標が特定の値よりも大きい、又は、耐反射性指標が特定の値と異なる双方向励起型ファイバレーザについて、後方励起光のパワーの比率を、励起光の総パワーを保ったまま増加させる制御部と、を備えている、
ことを特徴とするファイバレーザシステム。
【請求項2】
上記制御部は、上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性指標として、該ファイバレーザの後方出力に含まれるレーザ光のパワーに対する該ファイバレーザの前方出力に含まれるストークス光のパワーの比を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載のファイバレーザシステム。
【請求項3】
上記制御部は、耐反射性指標が予め定められた閾値よりも大きい双方向励起型ファイバレーザについて、耐反射性指標が上記閾値以下となるように、当該双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を、励起光の総パワーを保ったまま増加させる、
ことを特徴とする請求項2に記載のファイバレーザシステム。
【請求項4】
上記制御部は、耐反射性指標が上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性指標の中央値と異なる双方向励起型ファイバレーザについて、耐反射性指標が上記中央値に近づくように、後方励起光のパワーの比率を、励起光の総パワーを保ったまま増加させる、
ことを特徴とする請求項2に記載のファイバレーザシステム。
【請求項5】
少なくとも1つの双方向励起型ファイバレーザを含むファイバレーザ群を備えたファイバレーザシステムの制御方法であって、
上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性を表す耐反射性指標を算出する工程と、算出した耐反射性指標のばらつきが小さくなるように、耐反射性指標が特定の値よりも大きい、又は、耐反射性指標が特定の値と異なる双方向励起型ファイバレーザについて、後方励起光のパワーの比率を、励起光の総パワーを保ったまま増加させる工程と、を含んでいる、
ことを特徴とするファイバレーザシステムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの双方向励起型ファイバレーザを含むファイバレーザ群を備えたファイバレーザシステムに関する。また、そのようなファイバレーザシステムの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
材料加工の分野では、近年、kW級の出力を有するレーザ装置が求められている。しかしながら、このようなレーザ装置を単一のファイバレーザにより実現することは困難である。そこで、複数のファイバレーザと、各ファイバレーザから出力されたレーザ光を合波するコンバイナとを備えたファイバレーザシステムが、材料加工の分野で用いられ始めている。
【0003】
このようなファイバレーザシステムにおいては、加工対象物にて反射されたレーザ光がファイバレーザシステムに再入射することによって、ファイバレーザシステムに不具合が生じることがある。
【0004】
ファイバレーザシステムに不具合が生じる原因としては、誘導ラマン散乱が挙げられる。誘導ラマン散乱は、レーザ光からストークス光へのパワー変換過程と見做すことができるが、その変換効率(ラマンゲイン)が大きくなるとストークス発振が生じ易くなり、その結果、各ファイバレーザの発振状態が不安定になったり、各ファイバレーザが故障したりすることが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−95641号公報(2015年5月18日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願発明者は、ファイバレーザシステムを構成する各ファイバレーザについて、後方出力に含まれるレーザ光のパワーに対する前方出力に含まれるストークス光のパワーの比が、ストークス発振の生じ難さ(以下、「耐反射性」とも記載)を表す指標となることを見出した。ここで、後方出力に含まれるレーザ光のパワー及び前方出力に含まれるストークス光のパワーは、全てのファイバレーザを定格動作させた状態で測定されたレーザ光及びストークス光のパワーである。この比が大きい(1に近い)ほど、ストークス発振が生じ易く、耐反射性が低い。逆に、この比が小さい(0に近い)ほど、ストークス発振が生じ難く、耐反射性が高い。
【0007】
ファイバレーザシステムにおいては、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じることがある。各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じると、耐反射性の低いファイバレーザに引きずられて、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性が低下する。なぜなら、耐反射性の低いファイバレーザでストークス発振が起こると、そのファイバレーザで生成されたストークス光により、耐反射性の高いファイバレーザでもストークス発振が起こるためである。したがって、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合、耐反射性の低いファイバレーザの耐反射性を高め、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることが求められる。
【0008】
しかしながら、ファイバレーザの後方出力に含まれるレーザ光のパワーを増減させることなく、ファイバレーザの耐反射性を変化させる方法は知られていなかった。このため、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合に、ファイバレーザシステム全体としての出力を維持しながら、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることは困難であった。
【0009】
なお、ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じるのは、例えば、ファイバレーザに励起光源として搭載されたレーザダイオードが故障した場合である。一例として、3個のファイバレーザを備えたファイバレーザシステムを考える。各ファイバレーザは、6個のレーザダイオードを備えているものとする。このファイバレーザシステムにおいて、何れか1つのファイバレーザにおいて何れか1つのレーザダイオードが故障すると、各ファイバレーザにおける励起光のパワーの和は17/18倍になり、これに応じてファイバレーザシステムの出力も低下する。このとき、ファイバレーザシステムでは、各ファイバレーザに供給する駆動電流の大きさを18/17倍にすることによって、出力を維持する制御が行われる。そうすると、故障したレーザダイオードを含むファイバレーザにおける励起光のパワーは、故障前の5/6×18/17(<1)倍となるのに対して、故障したレーザダイオードを含まないファイバレーザにおける励起光のパワーは、故障前の6/6×18/17(>1)倍となる。この場合、励起光のパワーが大きいファイバレーザ、すなわち、故障したレーザダイオードを含まないファイバレーザにおいて、耐反射性が低下する。
【0010】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合に、ファイバレーザシステム全体としての出力を維持しながら、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることが可能なファイバレーザシステムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明者は、双方向励起型のファイバレーザに関して、非対称励起(後方励起光のパワーを前方励起光のパワーよりも大きくする)を行った場合、対称励起(後方励起光のパワーを前方励起光のパワーと等しくする)を行った場合よりも誘導ラマン散乱により生じるストークス光が減少することを見出した。図5は、双方向励起型のファイバレーザから出力される光の相対パワー(レーザ光の発振波長λLにおけるパワーを1とする)の波長依存性を示すグラフである。ストークス光の波長λSにおける相対パワーを比べると、非対称励起を行った場合の相対パワーが対称励起を行った場合の相対パワーよりも5dBほど小さくなっていることが見て取れる。
【0012】
このことは、前方励起光と後方励起光とのパワーの配分を変化させることよって、後方出力に含まれるレーザ光のパワーを増減させることなく、耐反射性を変化させ得ることを意味する。具体的には、前方励起光のパワーと後方励起光のパワーの和を保ったまま、後方励起光のパワーの比率を上げることによって、後方出力に含まれるレーザ光のパワーを増減させることなく、耐反射性を向上させ得ることを意味する。本発明は、この知見に基づいて得られたものである。
【0013】
上記の目的を達成するために、本発明に係るファイバレーザシステムは、少なくとも1つの双方向励起型ファイバレーザを含むファイバレーザ群と、上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性のばらつきが小さくなるように、上記双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を増加させる制御部と、を備えている、ことを特徴とする。
【0014】
上記の構成によれば、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合に(特に、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性が他のファイバレーザの耐反射性よりも低くなった場合に)、ファイバレーザシステム全体としての出力を維持しながら、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることができる。
【0015】
本発明に係るファイバレーザシステムにおいて、上記制御部は、上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性を表す耐反射性指標として、該ファイバレーザの後方出力に含まれるレーザ光のパワーに対する該ファイバレーザの前方出力に含まれるストークス光のパワーの比を算出すると共に、上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性指標のばらつきが小さくなるように、上記双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を増加させる、ことが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、各ファイバレーザの後方出力に含まれるレーザ光のパワーと各ファイバの前方出力に含まれるストークス光のパワーとを測定することにより、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることができる。
【0017】
本発明に係るファイバレーザシステムにおいて、上記制御部は、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性指標が予め定められた閾値よりも大きいときに、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性指標が上記閾値以下となるように、上記双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を増加させる、ことが好ましい。
【0018】
上記の構成によれば、簡単な制御で、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることができる。
【0019】
本発明に係るファイバレーザシステムにおいて、上記制御部は、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性指標が上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性指標の代表値と異なるときに、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性指標が上記代表値に近づくように、上記双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を増加させる、ことが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、各ファイバレーザにおける前方励起光と後方励起光とのパワーの差を徒に大きくすることなく、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることができる。
【0021】
本発明に係る制御方法は、少なくとも1つの双方向励起型ファイバレーザを含むファイバレーザ群を備えたファイバレーザシステムの制御方法であって、上記ファイバレーザ群を構成する各ファイバレーザの耐反射性のばらつきが小さくなるように、上記双方向励起型ファイバレーザにおける後方励起光のパワーの比率を増加させる工程を含んでいる、ことを特徴とする。
【0022】
上記の構成によれば、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合に(特に、上記双方向励起型ファイバレーザの耐反射性が他のファイバレーザの耐反射性よりも低くなった場合に)、ファイバレーザシステム全体としての出力を維持しながら、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、各ファイバレーザの耐反射性にばらつきが生じた場合に、ファイバレーザシステム全体としての出力を維持しながら、ファイバレーザシステム全体としての耐反射性を回復させることが可能なファイバレーザシステムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】ファイバレーザシステムの構成を表すブロック図である。
図2図1に示すファイバレーザシステムにおける第1のパワー配分制御方法の流れを示すフローチャートである。
図3】励起パワーの配分を3/7、4/6、5/5、6/4、7/3とした場合について、レーザパワーと耐反射性指標との関係を示すグラフである。
図4図1に示すファイバレーザシステムにおける第2のパワー配分制御方法の流れを示すフローチャートである。
図5】双方向励起型のファイバレーザから出力される光の相対パワー(レーザ光の発振波長λLにおけるパワーを1とする)の波長依存性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(ファイバレーザシステムの構成)
本発明の一実施形態に係るファイバレーザシステムFLSの構成について、図1を参照して説明する。図1は、ファイバレーザシステムFLSの構成を示すブロック図である。
【0026】
ファイバレーザシステムFLSは、加工用のレーザ装置であり、図1に示すように、n個のファイバレーザFL1〜FLn、レーザコンバイナLC、デリバリファイバDF、加工ヘッドH、及び制御部Cを備えている。各ファイバレーザFLi(i=1,2,…,n)は、双方向励起型ファイバレーザである。図1には、n=3の場合の構成を例示しているが、ファイバレーザFL1〜FLnの個数nは任意である。
【0027】
各ファイバレーザFLiは、双方向励起型のファイバレーザであり、レーザ光を生成するレーザ光源として機能する。各ファイバレーザFLiは、レーザコンバイナLCの入力ポートの何れかに接続されている。各ファイバレーザFLiにて生成されたレーザ光は、この入力ポートを介してレーザコンバイナLCに入力される。
【0028】
レーザコンバイナLCは、ファイバレーザFL1〜FLnの各々にて生成されたレーザ光を合波する。レーザコンバイナLCの出力ポートは、デリバリファイバDFの入力端に接続されている。レーザコンバイナLCにて合波されたレーザ光は、デリバリファイバDFに入力される。
【0029】
デリバリファイバDFは、レーザコンバイナLCにて合波されたレーザ光を導波する。デリバリファイバDFの出射端は、加工ヘッドHに接続されている。デリバリファイバDFを導波された光は、加工ヘッドHを介して加工対象物Wに照射される。
【0030】
ファイバレーザシステムFLSは、更に、レーザパワーモニタLM1〜LMn、ストークスパワーモニタSM1〜SMn、及び制御部Cを備えている。
【0031】
レーザパワーモニタLMiは、対応するファイバレーザFLiの後方出力に含まれるレーザ光のパワーPLiを測定する。レーザパワーモニタLMiは、例えば、ファイバレーザFLiの発振波長を含む帯域(後述するストークス波長を含まない帯域)の光を選択的に透過するフィルタと、このフィルタを透過した光のパワーを測定するパワー測定器とにより構成することができる。或いは、対応するファイバレーザFLiの後方出力を導波する光ファイバにて生じるレイリー散乱光のパワーを測定するパワー測定器(レイリーモニタ)をレーザパワーモニタLMiとして用いてもよいし、対応するファイバレーザFLiの後方出力を導波する光ファイバの融着点から漏出した漏光のパワーを測定するパワー測定器(漏光モニタ)をレーザパワーモニタLMiとして用いてもよい。レーザパワーモニタLMiにて得られた測定結果は、制御部Cに入力される。
【0032】
ストークスパワーモニタSMiは、対応するファイバレーザFLiの前方出力に含まれるストークス光のパワーPSiを測定する。ストークスパワーモニタSMiは、例えば、ファイバレーザFLiのストークス波長を含む帯域(前述した発振波長を含まない帯域)の光を選択的に透過するフィルタと、このフィルタを透過した光のパワーを測定するパワー測定器とにより構成することができる。ここで、ファイバレーザFLiのストークス波長とは、そのファイバレーザFLiの発振波長にラマンシフトに相当する波長を加算した波長のことを指す。ストークスパワーモニタSMiにて得られた測定結果は、制御部Cに入力される。
【0033】
制御部Cは、レーザパワーモニタLMi及びストークスパワーモニタSMiにて得られた測定結果に基づき、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性のばらつきを減らすよう、各ファイバレーザFLiにおける前方励起光のパワーPFiと後方励起光のパワーPBiとのパワー配分を制御する。これにより、耐反射性が低いファイバレーザFLiに引きずられて、ファイバレーザシステムFLS全体の耐反射性が低下するという事態を防ぐ。なお、パワー配分制御の具体例については、参照する図面を代えて後述する。
【0034】
なお、制御部Cは、ファイバレーザFLiの前方励起光のパワーPFiを、例えば、電流源IFiを制御してファイバレーザFLiの前方励起光源(後述するレーザダイオードLD11〜LD1m)に供給される駆動電流を増減させることによって制御する。同様に、制御部Cは、ファイバレーザFLiの後方励起光のパワーPBiの制御は、例えば、電流源IBiを制御してファイバレーザFLiの後方励起光源(後述するレーザダイオードLD21〜LD2m)に供給される駆動電流を増減させることによって制御する。
【0035】
なお、本実施形態においては、ファイバレーザシステムFLSを構成するファイバレーザFL1〜FLnの全てを双方向励起型とする構成を採用しているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、ファイバレーザシステムFLSは、少なくも1つの双方向励起型のファイバレーザを含んでいれば良く、その他のファイバレーザは、前方励起型であってもよいし、後方励起型であってもよい。
【0036】
(ファイバレーザの構成)
ファイバレーザシステムFLSに含まれるファイバレーザFL1の構成について、引き続き図1を参照して説明する。なお、ファイバレーザFL2〜FLnの構成も、以下に説明するファイバレーザFL1の構成と同様である。
【0037】
各ファイバレーザFL1は、双方向励起型のファイバレーザであり、図1に示すように、m個の前方レーザダイオードLD11〜LD1m、前方励起コンバイナPC1、高反射ファイバブラッググレーティングFBG1、増幅用光ファイバAF、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2、後方励起コンバイナPC2、m個の後方レーザダイオードLD21〜LD2m、及び後方励起コンバイナPC2により構成されている。なお、図1には、m=2の場合の構成を例示しているが、前方レーザダイオードLD11〜LD1m及び後方レーザダイオードLD21〜LD2mの個数mは任意である(前方レーザダイオードLD11〜LD1mの個数と後方レーザダイオードLD21〜LD2mの個数とは異なっていてもよい)。
【0038】
各前方レーザダイオードLD1jは、前方励起光を生成する励起光源として機能する(j=1,2,…,m)。各前方レーザダイオードLD1jは、前方励起コンバイナPC1の周辺入力ポート(中心入力ポート以外の入力ポート)の何れかに接続されている。各前方レーザダイオードLD1jにて生成された前方励起光は、この周辺入力ポートを介して前方励起コンバイナPC1に入力される。
【0039】
前方励起コンバイナPC1は、前方レーザダイオードLD11〜LD1mの各々にて生成された前方励起光を合波する。前方励起コンバイナPC1の出力ポートは、高反射ファイバブラッググレーティングFBG1を介して増幅用光ファイバAFに接続されている。前方励起コンバイナPC1にて合波された前方励起光は、この高反射ファイバブラッググレーティングFBG1を透過し、増幅用光ファイバAFに入力される。なお、前方励起コンバイナPC1の中心入力ポートは、ファイバレーザFL1の前方出力に含まれるストークス光のパワーPS1を測定するためのストークスパワーモニタSM1に接続される。
【0040】
増幅用光ファイバAFは、コアに希土類元素が添加された光ファイバである。増幅用光ファイバAFの一端には、高反射ミラーとして機能する高反射ファイバブラッググレーティングFBG1が接続されており、増幅用光ファイバAFの他端には、低反射ミラーとして機能する低反射ファイバブラッググレーティングFBG2が接続されている。増幅用光ファイバAFは、これらのファイバブラッググレーティングFBG1〜FBG2と共に、レーザ光を発振するレーザ発振器を構成する。前述した前方励起光及び後述する後方励起光は、コアに添加された希土類元素を反転分布状態に遷移させるために利用される。増幅用光ファイバAFの出射端は、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を介して後方励起コンバイナの出力ポートに接続されている。増幅用光ファイバAFにて生成されたレーザ光のうち、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を透過したレーザ光は、この出力ポートを介して後方励起コンバイナPC2に入力される。
【0041】
各後方レーザダイオードLD2jは、後方励起光を生成する励起光源として機能する(j=1,2,…,m)。各後方レーザダイオードLD2jは、後方励起コンバイナPC2の周辺入力ポート(中心入力ポート以外の入力ポート)の何れかに接続されている。各後方レーザダイオードLD2jにて生成された前方励起光は、この周辺入力ポートを介して後方励起コンバイナPC2に入力される。
【0042】
後方励起コンバイナPC2は、後方レーザダイオードLD21〜LD2mの各々にて生成された前方励起光を合波する。前述したとおり、後方励起コンバイナPC2の出力ポートは、低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を介して増幅用光ファイバAFに接続されている。後方励起コンバイナPC2にて合波された後方励起光は、この低反射ファイバブラッググレーティングFBG2を透過し、増幅用光ファイバAFに入力される。なお、後方励起コンバイナPC2の中心入力ポートは、ファイバレーザFL1の後方出力に含まれるレーザ光のパワーPL1を測定するためのレーザパワーモニタSM1に接続される。
【0043】
(パワー配分制御)
制御部Cが各ファイバレーザFLiの前方励起光のパワーPFiと後方励起光のパワーPBiとの配分を制御する方法(以下、「パワー配分制御方法」と記載)について、図3図5を参照して説明する。なお、以下に説明するパワー配分制御方法は、例えば、ワークWが存在しない状態で定期的に実施される。
【0044】
以下、ファイバレーザFLiの後方出力に含まれるレーザ光のパワーPLiを「レーザパワーPLi」と記載し、ファイバレーザFLiの前方出力に含まれるストークス光のパワーPSiを「ストークスパワーPSi」と記載し、ファイバレーザFLiの前方励起光のパワーPFiを「前方励起パワーPFi」と記載し、ファイバレーザFLiの後方励起光のパワーPBiを「後方励起パワーPBi」と記載する。
【0045】
なお、パワー配分制御方法の実施に際して、制御部C1は、ファイバレーザFLiの耐反射性指標Riを利用する。ここで、ファイバレーザFLiの耐反射性指標Riとは、ファイバレーザFLiの耐反射性を示す指標であり、例えば、Ri=PSi/PLiにより与えられる。この場合、耐反射性指標Riが小さいほど、ストークス発振が生じ難い(換言すれば、耐反射性が高い)と言える。逆に、耐反射性指標Riが大きいほど、ストークス発振が生じ易い(換言すれば、耐反射性が低い)と言える。
【0046】
制御部Cは、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性のばらつきを小さくするように、各ファイバレーザFLiの前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとのパワー配分を制御する。耐反射性指標Riのばらつきを減らすパワー配分制御方法には様々な方法が考えられるが、ここでは、2つのパワー配分制御方法について説明する。
【0047】
第1のパワー配分制御方法S1は、耐反射性指標Riが予め定められた閾値Thを超えたファイバレーザFLiについて、耐反射性指標Riが閾値Th以下となるように前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとのパワー配分を変更する方法である。図2は、第1のパワー配分制御方法S1の流れを示すフローチャートである。
【0048】
制御部Cは、ファイバレーザFL1〜FLnの各々について、以下の工程S11〜S13を実施する。
【0049】
工程S11:ファイバレーザFLiのレーザパワーPLi及びストークスパワーPSiに基づいて、ファイバレーザFLiの耐反射性指標Riを算出する。
【0050】
工程S12:工程S11にて算出した耐反射性指標Riが予め定められた閾値Thよりも大きいか否かを判定する。耐反射性指標Riが閾値Thよりも大きい場合、以下の工程S13を実行する。
【0051】
工程S13:前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとの和に対する後方励起パワーPBiの比率を増加させる。すなわち、後方励起パワーPBiがΔだけ大きくなるように、後方レーザダイオードLD21〜LD2mに供給される駆動電流を増やすと共に、前方励起パワーPFiがΔだけ小さくなるように、前方レーザダイオードLD11〜LD1mに供給される駆動電流を減らす。この際、後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δは、耐反射性指標Riが閾値Th以下になるように決める。なお、後方励起パワーPBiの増加量Δと前方励起パワーPFiの減少量Δとが等しいため、励起光の総パワーPFi+PBiは一定に保たれる。
【0052】
パワー配分制御方法S1の工程S13において、後方励起パワーPBiの増加量Δ(=前方励起パワーPFiの減少量Δ)を決定する手順について、図3を参照して補足する。図3は、レーザパワーPLiと耐反射性指標Riとの関係を示すグラフである。図3においては、励起パワーの配分をPBi/PFi=3/7、4/6、5/5、6/4、7/3とした場合について、レーザパワーPLiと耐反射性指標Riとの関係を示している。
【0053】
例えば、工程S13を実施する前に、PBi/PFi=5/5、PLi=1.0KW、Ri=2.0×10^(−5)であったとする。閾値Th=1.5×10^(−5)であれば、Ri>Thとなるので、工程S13が実施される。このとき、励起パワーの配分をPBi/PFi=5/5からPBi/PFi=6/4へと変更すれば、耐反射性指標Riを閾値Th以下にすることができる。したがって、PBi/PFi=6/4となるように増分Δを設定すれば、耐反射性指標Riを閾値Th以下にすることができる。
【0054】
離散化されたPBi/PFiの値と離散化されたRiの値とを関連付けたテーブルを離散化されたPLiの値ごとに用意すれば、以下の処理を制御部Cに実行させることにより、後方励起パワーPBiの増加量Δを決定することができる。
【0055】
処理1:測定されたPLiの値に最も近い離散化されたPLiの値に対応するテーブルを選択する。
【0056】
処理2:処理1にて選択したテーブルにおいて、閾値Thを上回らない範囲で最も大きいRiの値を選択する。
【0057】
処理3:処理1にて選択したテーブルにおいて、処理2にて選択したRiの値に対応するPBi/PFiの値を選択する。
【0058】
処理4:方程式(測定されたPBiの値+Δ)/(測定されたPFiの値−Δ)=(処理3にて選択されたPBi/PFiの値)を解くことによって増加量Δを算出する。
【0059】
第1のパワー配分制御方法S1を実施することによって、耐反射性指標Riが閾値Thを超えたファイバレーザFLiについて、そのファイバレーザFLiの耐反射性指標Riを閾値Th以下に低下させることができる。これにより、どのファイバレーザFLiの耐反射性指標Riも増大させることなく、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性指標R1〜Rnのばらつきを小さくすることができる。換言すれば、どのファイバレーザFLiの耐反射性も低下させることなく、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性のばらつきを小さくすることができる。
【0060】
第2のパワー配分制御方法S2は、耐反射性指標Riが耐反射性指標R1〜Rnの中央値Rmidと異なるファイバレーザFLiについて、耐反射性指標Riが中央値Rmidに近づくように、前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとのパワー配分を変更する方法である。図4は、第2のパワー配分制御方法S2の流れを示すフローチャートである。
【0061】
制御部Cは、ファイバレーザFL1〜FLnの各々について、以下の工程S21を実施する。
【0062】
工程S21:ファイバレーザFLiの前方励起パワーPFi及び後方励起パワーPBiに基づいて、ファイバレーザFLiの耐反射性指標Riを算出する。
【0063】
次に、制御部Cは、以下の工程S22を実施する。
【0064】
工程S22:工程S21にて算出した耐反射性指標R1〜Rnの中央値Rmidを算出する。
【0065】
次に、制御部Cは、ファイバレーザFL1〜FLnの各々について、以下の工程S23〜S26を実施する。
【0066】
工程S23:工程S21にて算出した耐反射性指標Riが工程S22にて算出した中央値Rmidよりも大きいか否かを判定する。耐反射性指標Ri中央値Rmidよりも大きい場合、以下の工程S24を実行する。
【0067】
工程S24:前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとの和に対する後方励起パワーPBiの比率を増加させる。すなわち、後方励起パワーPBiがΔだけ大きくなるように、後方レーザダイオードLD21〜LD2mに供給される駆動電流を増やすと共に、前方励起パワーPFiがΔだけ小さくなるように、前方レーザダイオードLD11〜LD1mに供給される駆動電流を減らす。この際、後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δは、本工程実施後の耐反射性指標Riが工程S22にて算出した中央値Rmidにできるだけ近づくように決める。本工程において後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δを決定する手順は、前述したパワー配分制御方法S1の工程S13において後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δを決定する手順と同様である。なお、後方励起パワーPBiの増加量Δと前方励起パワーPFiの減少量Δとが等しいため、励起光の総パワーPFi+PBiは一定に保たれる。
【0068】
工程S25:工程S21にて算出した耐反射性指標Riが工程S22にて算出した中央値Rmidよりも小さいか否かを判定する。耐反射性指標Ri中央値Rmidよりも小さい場合、以下の工程S26を実行する。
【0069】
工程S26:前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとの和に対する後方励起パワーPBiの比率を減少させる。すなわち、後方励起パワーPBiがΔだけ小さくなるように、後方レーザダイオードLD21〜LD2mに供給される駆動電流を減らすと共に、前方励起パワーPFiがΔだけ大きくなるように、前方レーザダイオードLD11〜LD1mに供給される駆動電流を増やす。この際、後方励起パワーPBiの減少量Δ及び前方励起パワーPFiの増加量Δは、本工程実施後の耐反射性指標Riが工程S22にて算出した中央値Rmidにできるだけ近づくように決める。本工程において後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δを決定する手順は、前述したパワー配分制御方法S1の工程S13において後方励起パワーPBiの増加量Δ及び前方励起パワーPFiの減少量Δを決定する手順と同様である。なお、後方励起パワーPBiの減少量Δと前方励起パワーPFiの増加量Δとが等しいため、励起光の総パワーPFi+PBiは一定に保たれる。
【0070】
第2のパワー配分制御方法S2を実施することによって、耐反射性指標Riが中央値Rmidと異なるファイバレーザFLiについて、そのファイバレーザFLiの耐反射性指標Riを中央値Rmidに近づけることができる。例えば、パワー配分がPB1/PF1=PB2/PF2=PB3/PF3=1であって、耐反射性指標がR1=1.0×10−5、R2=1.5×10−5(中央値)、R3=2.0×10−5であるときに第2のパワー配分制御方法S2を実施すると、パワー配分がPB1/PF1=0.7、PB2/PF2=1.0、PB3/PF3=1.5となって、耐反射性指標がR1=R2=R3=1.5×10−5となる。このように、第2のパワー配分制御方法S2を実施することによって、各ファイバレーザFLiにおける前方励起パワーPFiと後方励起パワーPBiとの差を徒に増加させることなく、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性指標R1〜Rnのばらつきを小さくすることができる。換言すれば、各ファイバレーザFLiの前方レーザダイオードLD11〜LD1m又は後方レーザダイオードLD21〜LD2mの寿命を徒に短くすることなく、ファイバレーザFL1〜FLnの耐反射性のばらつきを小さくすることができる。
【0071】
なお、ファイバレーザシステムFLSは、上述したように、少なくも1つの双方向励起型のファイバレーザを含んでいれば良く、その他のファイバレーザは、前方励起型であってもよいし、後方励起型であってもよい。例えば、ファイバレーザシステムFLSが1つの双方向励起型のファイバレーザFL1と2つの前方励起型のファイバレーザFL2〜FL3により構成されている場合には、例えば、以下のような制御を行えばよい。(1)3つのファイバレーザFL1〜FL3の耐反射性を比較する。(2)(1)の比較の結果、耐反射性の最も低いファイバレーザが双方向励起型のファイバレーザFL1である場合、そのファイバレーザFL1において後方励起光のパワーの比率を増加させる。その結果、ファイバレーザFL1の耐反射性が上がり、3つのファイバレーザFL1〜FL3の耐反射性のばらつきが小さくなる。(3)(1)の比較の結果、耐反射性の最も低いファイバレーザが前方励起型のファイバレーザFL2であった場合、そのファイバレーザFL2の励起光のパワーを下げる。その結果、ファイバレーザFL2の耐反射性が上がり、3つのファイバレーザFL1〜FL3の耐反射性のばらつきが小さくなる。ただし、この場合、ファイバレーザシステムFLSの出力が下がる。そこで、ファイバレーザFL1及びファイバレーザFL3のパワーを上げることにより、ファイバレーザシステムFLSの出力を維持する。この際、双方向励起型のファイバレーザFL1については、耐反射性の低下をできるだけ小さく抑えるために、後方励起光のパワーの増加量が前方励起光のパワーの増加量を上回るようにする(すなわち、後方励起光のパワーの比率を増加させる)。(4)(1)の比較の結果、耐反射性の最も低いファイバレーザが前方励起型のファイバレーザFL3であった場合、そのファイバレーザFL3の励起光のパワーを下げる。その結果、ファイバレーザFL3の耐反射性が上がり、3つのファイバレーザFL1〜FL3の耐反射性のばらつきが小さくなる。ただし、この場合、ファイバレーザシステムFLSの出力が下がる。そこで、ファイバレーザFL1及びファイバレーザFL2のパワーを上げることにより、ファイバレーザシステムFLSの出力を維持する。この際、双方向励起型のファイバレーザFL1については、耐反射性の低下をできるだけ小さく抑えるために、後方励起光のパワーの増加量が前方励起光のパワーの増加量を上回るようにする(すなわち、後方励起光のパワーの比率を増加させる)。
【0072】
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
FLS ファイバレーザシステム
FL1〜FLn ファイバレーザ
LC レーザコンバイナ
DF デリバリファイバ
H 加工ヘッド
LD11〜LD1m 前方レーザダイオード
PC1 前方励起コンバイナ
FBG1 高反射ファイバブラッググレーティング
AF 増幅用光ファイバ
FBG2 低反射ファイバブラッググレーティング
LD21〜LD2m 後方レーザダイオード
PC2 後方励起コンバイナ
SM1〜SMn ストークスパワーモニタ
LM1〜LMn レーザパワーモニタ
C 制御部
図1
図2
図3
図4
図5