【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は上記目的を達成するためになされたものであり、本開示の少なくとも幾つかの局面に係る候補物件の適性評価装置は次のように規定される。
第1の局面に規定される候補物件の適性評価装置は、
物件の位置情報と、該物件の物件識別情報と、が関連付けられた物件情報を格納する物件情報データベースと、
移動体端末の位置情報と、該移動体端末を有するユーザのユーザ属性情報と、が関連付けられたユーザ情報を格納するユーザ情報データベースと、
業種と、該業種に適した顧客特性情報であって、前記ユーザ属性情報に含まれる一又は複数の顧客特性情報と、が関連付けられた業種別顧客特性情報を格納する業種別顧客特性情報データベースと、
新規店舗の出店を希望する希望領域及び希望業種を含む希望条件を指定する希望条件指定部と、
前記物件情報データベースから、前記指定された希望領域に存在する物件を、候補物件として抽出する候補物件抽出部と、
前記抽出された候補物件の位置に基づいて、対象範囲を決定する対象範囲決定部と、
前記ユーザ情報データベースから、前記決定された対象範囲内に存在したユーザ情報であって、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有するユーザ情報を、ポテンシャル顧客情報として特定するポテンシャル顧客特定部と、
前記特定されたポテンシャル顧客情報に基づいて、前記抽出された候補物件の前記指定された希望業種に対する適性を評価する適性評価部と、
を備える。
【0006】
このように規定される第1の局面の適性評価装置によれば、複数のユーザのユーザ属性情報及び当該ユーザが有する移動体端末の位置情報に基づき、新規店舗の出店を希望する希望領域に属する候補物件が、当該出店を希望する希望業種に好適な物件であるかその適性を評価する。実際の行動及び属性を示すユーザ情報を用い、当該候補物件の周辺における、当該希望業種の新規店舗の顧客となりうるポテンシャル顧客情報を特定することにより、現実に即した上記適性評価を行うことができる。
【0007】
第2の局面に規定される適性評価装置は、上記対象範囲内における滞在時間を考慮することにより、より信頼度の高いポテンシャル顧客に基づく上記適性評価を行うことを更なる目的とし、次のように規定される。即ち、
第1の局面に規定の適性評価装置において、
前記ポテンシャル顧客特定部は、前記移動体端末の位置情報に基づき、所定期間における前記決定された対象範囲内に位置した時間が所定閾値以上であるとき、前記ユーザ情報を前記ポテンシャル顧客情報として特定する。
このように規定される第2の局面の適性評価装置によれば、所定期間における対象範囲内の滞在時間が所定閾値以上であることを条件としてポテンシャル顧客を特定するため、より実際に即した上記適性評価を行うことが可能となる。
【0008】
第3の局面に規定される適性評価装置は、上記候補物件周辺に位置する競合店舗を利用する競合ユーザの存在を考慮して上記適性評価を行うことを更なる目的とし、次のように規定される。即ち、
第1又は第2の局面に規定の候補物件の適性評価装置において、
前記新規店舗の競合店舗であって、前記抽出された候補物件の周辺に位置する競合店舗を特定する競合店舗特定部と、
前記ユーザ情報データベースから、前記特定された競合店舗を利用するユーザ情報を、競合ユーザ情報として抽出する競合ユーザ特定部と、
前記特定された競合ユーザ情報のうち、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有する競合ユーザ情報の占める割合を算出する割合算出部と、
前記適性評価部は、前記算出された割合に基づいて、前記抽出された候補物件の前記適性を評価する。
【0009】
このように規定される第3の局面の適性評価装置によれば、上記候補店舗の周辺に位置する競合店舗を利用する競合ユーザ情報に対する、上記希望業種に対応する顧客特性情報を有する競合ユーザ情報の占める割合に基づき上記適性評価を行う。上記候補物件の周辺に、上記希望業種と同業種又は類似業種の競合店舗が存在しても、当該競合店舗を利用するユーザの属性が、上記希望業種に対応する顧客特性と異なる場合には、実際に両者が競合する可能性は低いと考えられる。したがって、上記競合店舗を利用する競合ユーザであって、上記希望業種に対応する顧客特性情報を有する競合ユーザの存在を考慮することにより、実際に即した当該適性評価を行うことができる。
【0010】
第4の局面に規定される適性評価方法は、
候補物件の適性評価装置が実行する候補物件の適性評価方法であって、前記適性評価装置は、
物件の位置情報と、該物件の物件識別情報と、が関連付けられた物件情報を格納する物件情報データベースと、
移動体端末の位置情報と、該移動体端末を有するユーザのユーザ属性情報と、が関連付けられたユーザ情報を格納するユーザ情報データベースと、
業種と、該業種に適した顧客特性情報であって、前記ユーザ属性情報に含まれる一又は複数の顧客特性情報と、が関連付けられた業種別顧客特性情報を格納する業種別顧客特性情報データベースと、
を備え、
前記適性評価装置が、
新規店舗の出店を希望する希望領域及び希望業種を含む希望条件を指定する希望条件指定ステップと、
前記物件情報データベースから、前記指定された希望領域に存在する物件を、候補物件として抽出する候補物件抽出ステップと、
前記抽出された候補物件の位置に基づいて、対象範囲を決定する対象範囲決定ステップと、
前記ユーザ情報データベースから、前記決定された対象範囲内に存在したユーザ情報であって、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有するユーザ情報を、ポテンシャル顧客情報として特定するポテンシャル顧客特定ステップと、
前記特定されたポテンシャル顧客情報に基づいて、前記抽出された候補物件の前記指定された希望業種に対する適性を評価する適性評価ステップと、
を備える。
このように規定される第4の局面の適性評価方法によれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0011】
第5の局面に規定される適性評価方法は、
第4の局面に規定の適性評価方法において、
前記ポテンシャル顧客特定ステップでは、前記移動体端末の位置情報に基づき、所定期間における前記決定された対象範囲内に位置した時間が所定閾値以上であるとき、前記ユーザ情報を前記ポテンシャル顧客情報として特定する。
このように規定される第5の局面の適性評価方法によれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0012】
第6の局面に規定される適性評価方法は、
第4又は第5の局面に規定の適性評価方法において、
前記適性評価装置が、
前記新規店舗の競合店舗であって、前記抽出された候補物件の周辺に位置する競合店舗を特定する競合店舗特定ステップと、
前記ユーザ情報データベースから、前記特定された競合店舗を利用するユーザ情報を、競合ユーザ情報として抽出する競合ユーザ特定ステップと、
前記特定された競合ユーザ情報のうち、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有する競合ユーザ情報の占める割合を算出する割合算出ステップと、を備え、
前記適性評価ステップでは、前記算出された割合に基づいて、前記抽出された候補物件の前記適性を評価する。
このように規定される第6の局面の適性評価方法によれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0013】
第7の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
候補物件の適性評価を行うためのコンピュータプログラムであって、コンピュータを、
物件の位置情報と、該物件の物件識別情報と、が関連付けられた物件情報を格納する物件情報データベースと、
移動体端末の位置情報と、該移動体端末を有するユーザのユーザ属性情報と、が関連付けられたユーザ情報を格納するユーザ情報データベースと、
業種と、該業種に適した顧客特性情報であって、前記ユーザ属性情報に含まれる一又は複数の顧客特性情報と、が関連付けられた業種別顧客特性情報を格納する業種別顧客特性情報データベースと、
新規店舗の出店を希望する希望領域及び希望業種を含む希望条件を指定する希望条件指定手段と、
前記物件情報データベースから、前記指定された希望領域に存在する物件を、候補物件として抽出する候補物件抽出手段と、
前記抽出された候補物件の位置に基づいて、対象範囲を決定する対象範囲決定手段と、
前記ユーザ情報データベースから、前記決定された対象範囲内に存在したユーザ情報であって、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有するユーザ情報を、ポテンシャル顧客情報として特定するポテンシャル顧客特定手段と、
前記特定されたポテンシャル顧客情報に基づいて、前記抽出された候補物件の前記指定された希望業種に対する適性を評価する適性評価手段、
として機能させる。
このように規定される第7の局面のコンピュータプログラムによれば、第1の局面と同等の効果を奏する。
【0014】
第8の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
第7の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、
前記ポテンシャル顧客特定手段は、前記移動体端末の位置情報に基づき、所定期間における前記決定された対象範囲内に位置した時間が所定閾値以上であるとき、前記ユーザ情報を前記ポテンシャル顧客情報として特定する。
このように規定される第8の局面のコンピュータプログラムによれば、第2の局面と同等の効果を奏する。
【0015】
第9の局面に規定されるコンピュータプログラムは、
第7又は第8の局面に規定のコンピュータプログラムにおいて、
前記コンピュータを、更に、
前記新規店舗の競合店舗であって、前記抽出された候補物件の周辺に位置する競合店舗を特定する競合店舗特定手段と、
前記ユーザ情報データベースから、前記特定された競合店舗を利用するユーザ情報を、競合ユーザ情報として抽出する競合ユーザ特定手段と、
前記特定された競合ユーザ情報のうち、前記指定された希望業種に対応する顧客特性情報を有する競合ユーザ情報の占める割合を算出する割合算出手段、として機能させ、
前記適性評価手段は、前記算出された割合に基づいて、前記抽出された候補物件の前記適性を評価する。
このように規定される第9の局面のコンピュータプログラムによれば、第3の局面と同等の効果を奏する。
【0016】
第7〜第9のいずれかの局面に規定されるコンピュータプログラムを記録する記録媒体が第10の局面に規定される。