【文献】
くるくる◇プリンセス 〜夢のホワイトカルテット〜,GAMESIDE,(株)マイクロマガジン社,2009年 2月 1日,第6巻 第1号,第86−87頁
【文献】
くるくる◇プリンセス フィギュアできらきら☆氷のエンジェル,週刊ファミ通,株式会社エンターブレイン,2007年 1月19日,第22巻 第3号,第184−185頁
【文献】
くるくる◇プリンセス 〜フィギュアできらきら☆氷のエンジェル〜PV,ニコニコ動画[online][video],株式会社ドワンゴ,2007年 3月16日,1分12秒〜14秒付近を参照 <検索日:2020年10月6日>,URL,https://www.nicovideo.jp/watch/sm37879
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ゲームキャラクタが前記更新された1又は複数のゲームパラメータ値に従って前記アクションを行う表示の後に、当該アクションに関連付けられた少なくとも1つのゲームパラメータ値を変化させるステップを更に含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の一実施形態は、以下のような構成を備える。
【0012】
(項目1)ゲームキャラクタがアクションを行うゲームをコンピュータの画面に表示するための方法であって、ゲーム画面上に表示されたゲームキャラクタに関連して前記ゲーム画面上に画像オブジェクトを出現させるステップと、前記画像オブジェクトに対するユーザ入力を検出するステップと、前記検出されたユーザ入力に基づいて、前記ゲームキャラクタのアクションの成否に影響する1又は複数のゲームパラメータ値を更新するステップと、前記ゲームキャラクタが前記更新された1又は複数のゲームパラメータ値に従ってアクションを行うように前記ゲームキャラクタを表示するステップと、前記ゲームキャラクタの前記アクションの結果に基づいてゲームスコアを算出するステップと、を含む方法。
【0013】
(項目2)前記ゲームキャラクタが前記更新された1又は複数のゲームパラメータ値に従って前記アクションを行う表示の後に、当該アクションに関連付けられた少なくとも1つのゲームパラメータ値を変化させるステップを更に含む、項目1に記載の方法。
【0014】
(項目3)前記画像オブジェクトは複数種類の画像オブジェクトを含み、前記1又は複数のゲームパラメータ値を更新する前記ステップは、前記ユーザ入力によって前記複数種類のうちどの種類の画像オブジェクトが選択されたかを判定するステップと、前記1又は複数のゲームパラメータ値のうち、前記選択された種類の画像オブジェクトに対応するゲームパラメータ値を更新するステップと、を含む、項目1又は項目2に記載の方法。
【0015】
(項目4)前記1又は複数のゲームパラメータ値を更新する前記ステップは、前記画像オブジェクトに対して行われた前記ユーザ入力の方向を判定するステップと、前記1又は複数のゲームパラメータ値のうち、前記ユーザ入力の方向に対応するゲームパラメータ値を更新するステップと、を含む、項目1又は項目2に記載の方法。
【0016】
(項目5)複数のゲームキャラクタにそれぞれ固有の特性値が割り当てられており、前記更新するステップにおける前記1又は複数のゲームパラメータ値の更新は、前記1又は複数のゲームパラメータ値が前記複数のゲームキャラクタの各特性値の組み合わせに基づく量だけ変化するように行われる、項目1から項目4のいずれか1項に記載の方法。
【0017】
(項目6)前記ゲームは、前記ゲームキャラクタが予め決められた一連のアクションを行うゲームである、項目1から項目5のいずれか1項に記載の方法。
【0018】
(項目7)前記画像オブジェクトは、前記一連のアクションを構成する個々のアクションとアクションの間において出現するように表示される、項目6に記載の方法。
【0019】
(項目8)前記画像オブジェクトを出現させる前記ステップは、複数の画像オブジェクトを出現させるステップであり、前記画像オブジェクトに対する前記ユーザ入力は、前記複数の画像オブジェクトの少なくとも一部を順次1つずつ指定するユーザ入力であり、前記1又は複数のゲームパラメータ値を更新する前記ステップは、前記1又は複数のゲームパラメータ値を前記ユーザ入力によって指定された画像オブジェクトの数に応じて変化させるステップである、項目1から項目7のいずれか1項に記載の方法。
【0020】
(項目9)プロセッサと、プログラムを格納するメモリであって、前記プログラムは、前記プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、項目1から項目8のいずれか1項に記載の方法を実行させる、メモリと、を備えるコンピュータ。
【0021】
(項目10)プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、項目1から項目8のいずれか1項に記載の方法を実行させる、プログラム。
【0022】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態について詳しく説明する。
【0023】
図1は、本開示の一実施形態に係るゲーム装置100のハードウェア構成を示す図である。ゲーム装置100は、ハードウェア要素として、プロセッサ102、メモリ104、ディスプレイ106、ユーザ入力インターフェイス(ユーザ入力IF)108、及び通信インターフェイス(通信IF)110を備える。これら各要素は、バス112を介して相互に通信可能に接続されている。ゲーム装置100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等として実現することが可能である。
【0024】
メモリ104には、少なくともオペレーティングシステムとゲームクライアントプログラムとが格納されている。オペレーティングシステムは、ゲーム装置100の全体的な動作を制御するためのコンピュータプログラムである。ゲームクライアントプログラムは、ゲーム装置100にコンピュータゲームの各処理を実行させるためのコンピュータプログラムである。メモリ104はまた、コンピュータゲームの各処理において扱われる若しくは生成されるデータを、一時的又は永続的に記憶することもできる。メモリ104の具体例は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶や、ハードディスク、フラッシュメモリ、光ディスク等の補助記憶を含む。各種ゲームプログラムやゲームデータは、不図示のゲームサーバからダウンロードされて補助記憶に格納されると共に、主記憶に展開されてプロセッサ102により実行される。
【0025】
プロセッサ102は、上記のようにメモリ104に格納されているプログラムを読み出して、それに従った処理を実行するように構成される。プロセッサ102がメモリ104に格納されたゲームクライアントプログラムを実行することによって、後述するコンピュータゲームの各機能が実現される。プロセッサ102は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0026】
ディスプレイ106は、ゲーム装置100のユーザに対して視覚的な情報を提供するように構成される。例えば、ディスプレイ106は、オペレーティングシステムのホーム画面やデスクトップ画面に、様々なアプリケーションを起動するための複数のアイコンを表示する。ディスプレイ106は更に、ゲームクライアントプログラムの実行画面に、コンピュータゲーム処理の結果として生成されたゲーム画像を表示する。一例として、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイをディスプレイ106に用いることが可能である。
【0027】
ユーザ入力インターフェイス108は、ユーザからゲーム装置100を操作するための入力を受け取るように構成される。ユーザ入力インターフェイス108の具体例は、タッチパッド、ゲームコントローラ、マウス、キーボード等である。
【0028】
なお、ゲーム装置100がスマートフォン又はタブレット端末として実現される場合には、ディスプレイ106とユーザ入力インターフェイス108をタッチパネル114として一体的に構成することとしてもよい。また、ゲーム装置100がパーソナルコンピュータとして実現される場合には、ディスプレイ106とユーザ入力インターフェイス108がゲーム装置100本体の外部に別体として備えられるのであってもよい。
【0029】
通信インターフェイス110は、ネットワーク(不図示)を介して外部のゲームサーバ(不図示)と通信するためのネットワークインターフェイスである。通信インターフェイス110は、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)を含む所定の通信プロトコルに従ってデータをゲームサーバとの間で送受信するように構成される。
【0030】
図2は、本開示の一実施形態に係るコンピュータゲームの概略的な流れを示すフローチャートである。一例として、コンピュータゲームは、フィギュアスケートの演技をするゲームキャラクタをユーザ操作によって応援し、その応援に応じて演技の成否や得点が決まるように構成される。フィギュアスケートでは、1つの演技中に行われるジャンプやスピンなど一連の要素について採点が行われる。コンピュータゲームのプレイヤーは、直接ゲームキャラクタを操作するのではなく、ジャンプやスピンなどの各要素(アクション)が行われる前に例えばゲーム画面をタップすることでゲームキャラクタを応援し、応援ゲージを溜める。この応援ゲージに応じて、ゲームキャラクタが演技の要素を成功するか失敗するかが決定され、各要素の成否の結果に従って得点が決定される。
【0031】
本開示の実施形態において、コンピュータゲームはフィギュアスケートを題材としたゲームに限定されないことに留意されたい。例えば、コンピュータゲームは、スポーツの競技者としてのゲームキャラクタが一連のアクションからなる演技プログラムに従って演技をするスポーツのゲームであってよい。そのようなスポーツとして、フィギュアスケートの他に、シンクロナイズドスイミングや体操などがある。また、スポーツのゲームに限らず、例えばアイドル歌手としてのゲームキャラクタがステージで歌やダンスのパフォーマンスをし、それらパフォーマンスを構成する要素に対して採点が行われるゲームであってもよい。このように、本開示に係るコンピュータゲームは様々な種類のゲームに適用可能であるが、以下の説明では、フィギュアスケートのコンピュータゲームを例示して説明を行うこととする。
【0032】
図2に示されるように、コンピュータゲームは、デッキ編成パート202、アクションパート204、及び育成パート206からなる各パートが順に実施されることにより進行する。まず、デッキ編成パート202において、コンピュータゲームのプレイヤーは、アクションパート204に登場させる1又は複数のゲームキャラクタを複数のゲームキャラクタの中から選択することによって、デッキを編成する。デッキは、選択された1又は複数のゲームキャラクタのユニット(即ちグループ)を意味する。デッキの編成が完了すると、コンピュータゲームは次にアクションパート204へ進む。アクションパート204では、ゲームキャラクタがフィギュアスケートの演技をするゲーム映像が、ゲーム装置100のディスプレイ106に表示される。前述したように、コンピュータゲームのプレイヤーはゲームキャラクタの動きを直接操作するわけではない。代わりに、アクションパート204においてコンピュータゲームのプレイヤーは、ゲーム画面へのタップ等によって演技中のゲームキャラクタを応援する操作を行う。この応援操作は応援ゲージとしてカウントされ、応援ゲージの量が、演技をしているゲームキャラクタのジャンプやスピンの成功率に影響を与える。例えば、応援ゲージに応じて決まるゲームパラメータ値(後述)に基づいて、ゲームキャラクタがジャンプやスピンのアクションを成功させたゲーム映像、又は当該アクションに失敗したゲーム映像のいずれかが、選択的にディスプレイ106に表示される。ゲームキャラクタの演技が終了すると、演技内の各アクションの成否に応じてゲームスコアが算出され、報酬(ゲーム内通貨やアイテム等)が付与される。コンピュータゲームはその後、育成パート206へ移る。育成パート206では、コンピュータゲームのプレイヤーは、例えば、獲得した報酬を消費してゲームキャラクタの能力を上げることなどによって、ゲームキャラクタを育成することができる。
【0033】
図3は、本開示の一実施形態に係るゲーム装置100がコンピュータゲームのデッキ編成パート202を実現するための処理を示すフローチャートである。
図3に示される各ステップは、ゲーム装置100のプロセッサ102が、メモリ104から読み出したゲームクライアントプログラムに従って実行する処理を表す。
【0034】
まずステップS302において、プロセッサ102は、アクションパート204に登場させる1又は複数のゲームキャラクタを複数のゲームキャラクタの中から選択するためのデッキ編成画面をゲーム装置100のディスプレイ106に表示させる。例えば、ゲーム装置100のメモリ104に、プレイヤーがコンピュータゲームにおいて使用可能なゲームキャラクタに関するデータが格納されている。プロセッサ102は、このデータをメモリ104から読み出してデッキ編成画面を構成し、ディスプレイ106に表示させる。
【0035】
図4は、デッキ編成画面の一例を示す。
図4の例において、デッキ編成画面400は、複数のキャラクタカード402を含む。個々のキャラクタカード402は、単独のゲームキャラクタに対応する。
図4には、ゲームキャラクタA、ゲームキャラクタB、ゲームキャラクタC、及びゲームキャラクタDの4人のゲームキャラクタに対応するキャラクタカード402が示されている。しかしながら、デッキ編成画面400には任意の枚数のキャラクタカードが表示されるのであってよい。
図4に示されるように、各キャラクタカード402は、ゲームキャラクタの容姿を表すキャラクタ画像404、ゲームキャラクタの特殊能力に関するスキル情報406、及びゲームキャラクタのゲーム内における経験値を示すレベル情報408の各表示を含む。コンピュータゲームのプレイヤーは、これらの情報を参考にして、アクションパート204に登場させたいゲームキャラクタを選ぶことができる。
【0036】
図3に戻り、次にステップS304において、プロセッサ102は、コンピュータゲームのプレイヤーからゲームキャラクタの選択を受け付ける。例えば、プレイヤーはゲーム装置100のタッチパネル114へのタッチ操作によってゲームキャラクタの選択を入力することができる。ゲームキャラクタの選択は、コンピュータゲームの仕様によって様々である。例えば、1つのデッキに含まれるあるゲームキャラクタ(メインキャラクタ)のゲーム内における能力や行動が、同じデッキに含まれる別のゲームキャラクタ(サブキャラクタ)のスキルによって影響を受けるのであってよい。一例として、コンピュータゲームのプレイヤーは、ゲームキャラクタAをメインキャラクタとして選択し、ゲームキャラクタB及びゲームキャラクタCをサブキャラクタとして選択したと想定する。メインキャラクタは、アクションパート204においてフィギュアスケートの演技をするゲームキャラクタであり、サブキャラクタは、アクションパート204においてフィギュアスケートの演技はしないが、彼又は彼女のスキルがメインキャラクタのジャンプやスピンの成否に影響を与えるゲームキャラクタである。
【0037】
次にステップS306において、プロセッサ102は、上記のステップS304におけるゲームキャラクタの選択に従ってデッキを作成する。作成されたデッキは、プレイヤーが選択した1又は複数のゲームキャラクタを構成メンバーとして含む。デッキの作成は、例えば、選択されたゲームキャラクタを識別する情報をデッキの設定情報としてメモリ104に記憶させることによって行われるのであってよい。
【0038】
次にステップS308において、プロセッサ102は、作成されたデッキの情報に基づいて応援ゲージの単位増加量を決定する。応援ゲージの単位増加量は、詳細については後述するが、応援ゲージの溜めやすさを表すパラメータであり、アクションパート204において利用される。例えば、プロセッサ102は、デッキの構成メンバーであるメインキャラクタとサブキャラクタのスキル情報406及び/又はレベル情報408に基づいて、応援ゲージの単位増加量を決定する。一例として、応援ゲージの単位増加量は、メインキャラクタとサブキャラクタの総合的なスキル及び/又はレベルが高いほど、大きな値に設定されることとしてよい。これにより、プレイヤーはゲームを有利に進めるために最適なデッキ編成をすることが求められるので、コンピュータゲームの趣向性を向上させることができる。例えば、メインキャラクタであるゲームキャラクタAのスキルやレベルが幾分低くても、それを補う能力を持ったゲームキャラクタBやゲームキャラクタCをデッキに組み込むことによってゲームキャラクタがジャンプやスピンを成功させる確率が増えるので、プレイヤーは自分のお気に入りであるゲームキャラクタAの演技を、プレイヤー自身の応援とゲームキャラクタ同士の協力とによって成功に導いた、という醍醐味を味わうことができる。
【0039】
図5は、本開示の一実施形態に係るゲーム装置100がコンピュータゲームのアクションパート204を実現するための処理を示すフローチャートである。
図5に示される各ステップは、ゲーム装置100のプロセッサ102が、メモリ104から読み出したゲームクライアントプログラムに従って実行する処理を表す。
【0040】
まずステップS502において、プロセッサ102は、メインキャラクタがフィギュアスケートの演技をするゲーム映像をゲーム装置100のディスプレイ106に表示させる。前述したように、ゲームキャラクタの演技は、コンピュータゲームのプレイヤーによって直接的に操作されるものではない。例えば、ゲーム装置100のメモリ104には、演技中のどのタイミングでどんなアクション(ジャンプやスピン等)を行うかを定義した演技プログラム情報が格納されている。プロセッサ102は、演技プログラム情報をメモリ104から読み出し、この演技プログラム情報に従って(プレイヤーが直接メインキャラクタの動きをコントロールする操作入力を必要とすることなく)、メインキャラクタが所定の演技プログラムに沿って演技するゲーム映像を生成する。
【0041】
図6は、メモリ104に格納された演技プログラム情報の一例を示す。
図6の例において、演技プログラム情報600は、アクション実行タイミング602、アクション名604、及びアクション成否判定基準606を含む。アクション実行タイミング602は、アクション名604により指定されたアクションをメインキャラクタに行わせるタイミングを、演技開始からの経過時間で示す。アクション名604は、メインキャラクタが行うアクションの種類を指定する。例えば、
図6に示された例示的な演技プログラム情報600の場合、プロセッサ102は、メインキャラクタが演技開始後の時刻T1で第1の種類のジャンプJMP1を行い、時刻T2で第1の種類のスピンSPN1を行い、時刻T3で第2の種類のジャンプJMP2を行うようなゲーム映像を生成する。またプロセッサ102は、アクション実行タイミング602で示されたタイミング以外の時間帯においては、例えばメインキャラクタが演技の採点対象にはならない動作(ジャンプとジャンプの間をつなぐ滑走など)を行うゲーム映像を生成する。アクション成否判定基準606は、応援ゲージの量に応じた後述のゲームパラメータ値との比較により、メインキャラクタが成功アクションと失敗アクションのいずれを行うかを決定するための基準値である(詳細については後述する)。
【0042】
図5に戻り、次にステップS504において、プロセッサ102は、演技プログラム情報600のアクション実行タイミング602で示されたタイミングが到来したか否かを判定する。アクション実行タイミング602で示されたタイミングがまだ到来していない場合、処理はステップS506へ進む。これは、現時点が、例えばメインキャラクタが採点対象でない動作を行っている時間帯である場合に該当する。一方、アクション実行タイミング602で示されたタイミングが到来すると、処理はステップS514へ進む。
【0043】
アクション実行タイミング602で示されたタイミングがまだ到来していない場合、ステップS506において、プロセッサ102は、メインキャラクタがフィギュアスケートの演技(例えばジャンプ間のつなぎの滑走)を行っているゲーム画面に所定の画像オブジェクトを出現させるようにゲーム映像を更新する。またプロセッサ102は、それと共に、ゲーム画面に1又は複数の応援ゲージを表示させる。画像オブジェクトは、コンピュータゲームのプレイヤーがメインキャラクタの演技に対して応援を行うために用いられる画像である。応援ゲージは、プレイヤーの応援の量を視覚的に表す指標である。
【0044】
図7は、ステップS506において表示されるゲーム画面の一例を示す。
図7の例において、ゲーム画面700は、メインキャラクタ702、複数の画像オブジェクト704、並びに応援ゲージ706A、706B、706C、及び706Dを含む。複数の画像オブジェクト704は、1又は複数の第1の種類の画像オブジェクト704A、1又は複数の第2の種類の画像オブジェクト704B、1又は複数の第3の種類の画像オブジェクト704C、及び1又は複数の第4の種類の画像オブジェクト704Dを含む。
図7に示されるように、画像オブジェクト704A、704B、704C、及び704Dは、形、色、大きさなどの相違によって視覚的に互いに識別可能である。一例として、各画像オブジェクト704は、メインキャラクタがジャンプ間のつなぎの滑走など採点対象でない動作を行っている間に、例えばメインキャラクタの周囲にランダムで出現するように表示されるのであってよい。
【0045】
コンピュータゲームのプレイヤーは、
図7のゲーム画面700に出現した画像オブジェクト704のうちの特定の種類又は全部を1つずつタップしていくことで、演技しているメインキャラクタへの応援を行うことができる。例えば、第1の種類の画像オブジェクト704Aは応援ゲージ706Aに対応付けられており、プレイヤーは、第1の種類の画像オブジェクト704Aを1つタップするごとに、応援ゲージ706Aを所定量ずつ増加させることができる(以下に述べるステップS508及びS510)。同様に、画像オブジェクト704B、704C、704Dはそれぞれ応援ゲージ706B、706C、706Dに対応付けられており、プレイヤーが画像オブジェクト704B、704C、704Dのいずれかを1つタップするごとに、対応する応援ゲージ706B、706C、706Dが所定量ずつ増加する。なお、ゲーム画面に出現した画像オブジェクト704のうちプレイヤーにタップされたものは、タップ後にゲーム画面から消去されるようにゲーム映像が更新されてもよい。
【0046】
図8は、ステップS506において表示されるゲーム画面の別の例を示す。
図8の例において、ゲーム画面800は、
図7のゲーム画面700と同様に、メインキャラクタ702並びに応援ゲージ706A、706B、706C、及び706Dを含む。しかしながら、
図8に例示されるゲーム画面800は、
図7のゲーム画面700とは異なり、同一種類の複数の画像オブジェクト704を含む。コンピュータゲームのプレイヤーは、
図8のゲーム画面800に出現した画像オブジェクト704を1つずつ、スワイプ操作810によって特定の応援ゲージの方向へ弾くことで、演技しているメインキャラクタへの応援を行うことができる。例えば、プレイヤーは、応援ゲージ706Aの方向へ向かって画像オブジェクト704を1つスワイプするごとに、応援ゲージ706Aを所定量ずつ増加させることができる(以下に述べるステップS508及びS510)。
【0047】
図7及び
図8に示されるように、ゲーム画面700及びゲーム画面800は更に、演技ナビゲーション708を含んでもよい。例えば、演技ナビゲーション708は、演技時間バー710、アクション名表示712、及び現在時刻マーカー714を含む。演技時間バー710は、演技の全体又は一部分の時間を所定の長さの棒によって表しており、この演技時間バー710上には、アクション実行タイミング602で示される各タイミングの間隔に従ってアクション名表示712が配置されると共に、現在の時間位置が現在時刻マーカー714によって示される。このような演技ナビゲーション708は、コンピュータゲームのプレイヤーに対して、演技の中のアクションの構成や次にどんなアクションが予定されているかの案内を提供することができる。
【0048】
画像オブジェクトの別の例として、コンピュータゲームのプレイヤーに所定の入力操作のタイミングを指示する表示が用いられてもよい。プレイヤーは、指示されたタイミングに合わせて、例えばゲーム画面上で左右に大きくスワイプ操作を往復して行うことで、演技しているメインキャラクタへの応援を行うことができる。このような入力操作に対しては、例えば、応援ゲージ706A、706B、706C、及び706Dの全てを同時に所定量増加させることとしてよい。
【0049】
図5に戻り、ゲーム画面に画像オブジェクトを出現させた後、次にステップS508において、プロセッサ102は、ゲーム画面上の画像オブジェクトに対する入力がなされたか否かを判定する。例えば、上述したように、コンピュータゲームのプレイヤーは、演技をしているメインキャラクタを応援する操作として、ゲーム画面に出現した画像オブジェクト704を1つずつタップしたり、応援ゲージの方へスワイプして弾いたり、あるいは指定されたタイミングで左右に往復するスワイプ操作をしたりすることができる。画像オブジェクトに対するこのような入力が検出された場合、処理はステップS510へ進み、そうでない場合、処理はステップS512へ進む。
【0050】
画像オブジェクトに対する入力が検出されると、ステップS510において、プロセッサ102は、その入力に応じた応援ゲージを、前述(
図3)のステップS308で決定された単位増加量だけ増加させる。例えば、コンピュータゲームのプレイヤーが
図7のゲーム画面700において第1の種類の画像オブジェクト704Aを1つタップした場合、プロセッサ102は、タップされた画像オブジェクトの種類を識別し、識別された第1の種類の画像オブジェクト704Aに対応付けられている応援ゲージ706Aを単位増加量だけ増加させる。また別の例として、コンピュータゲームのプレイヤーが
図8のゲーム画面800において画像オブジェクトの1つを応援ゲージ706Bへ向けてスワイプ操作で弾いた場合、プロセッサ102は、スワイプ操作の位置と方向を識別し、識別された位置と方向から応援ゲージ706Bが選択されたと判定して、応援ゲージ706Bを単位増加量だけ増加させる。更に別の例として、プレイヤーの入力が左右往復のスワイプ操作である場合、プロセッサ102は、プレイヤーのスワイプ操作がゲーム画面のタイミング表示と合っているかを判定し、タイミングが合っていれば、全ての応援ゲージを単位増加量だけ増加させる。前述したように、例えば、演技中のメインキャラクタとそのサポート役としてのサブキャラクタの総合的なスキル及び/又はレベルが高いほど、応援ゲージの単位増加量は大きく、そのため応援ゲージは溜まりやすい。なお、応援ゲージが一定量溜まった時に、メインキャラクタに対する応援メッセージをゲーム画面に表示することとしてもよい。
【0051】
次にステップS512において、プロセッサ102は、各応援ゲージの量に従って、それぞれの応援ゲージに関連付けられているゲームパラメータ値を更新する。ゲームパラメータ値は、メインキャラクタがフィギュアスケートの演技内で行う各アクションに成功するか失敗するかに影響を与える数値であり、例えば、ジャンプの成否に関係するゲームパラメータ値、スピンの成否に関係するゲームパラメータ値、及びスパイラルの成否に関係するゲームパラメータ値(以下、それぞれジャンプパラメータ値、スピンパラメータ値、及びスパイラルパラメータ値と称する)等を含む。一例として、応援ゲージ706A、706B、及び706Cには、それぞれジャンプパラメータ値、スピンパラメータ値、及びスパイラルパラメータ値が関連付けられ、これら各応援ゲージの量が、対応する各パラメータ値として反映される。更に、応援ゲージ706Dには、メインキャラクタの特殊スキルに関するゲームパラメータ値が関連付けられるのであってもよい。応援ゲージとゲームパラメータ値との関連付けの別の例として、あるゲームパラメータ値が、複数の応援ゲージと所定の比率で関連付けられてもよい。例えば、ジャンプパラメータ値は、応援ゲージ706A、706B、及び706Cの各量を5:3:2の比率で足し合わせた値として定義されるのであってよい。
【0052】
ステップS512の後、処理はステップS504へ戻って、アクション実行タイミング602で示されたタイミングが到来したか否かが再び判定され、当該タイミングが到来するまで、ステップS506からステップS512の処理が繰り返される。これにより、コンピュータゲームのプレイヤーは、フィギュアスケートの演技の中の見どころであるジャンプやスピンなどのアクションの前に、画像オブジェクトに対する入力を何度も行うことで所望の応援ゲージをどんどん増やしていくことができる。
【0053】
このように、演技内のアクションの成否に影響するゲームパラメータ値が応援ゲージの量に応じて決定されるので、コンピュータゲームのプレイヤーは、ゲームキャラクタを上手く応援することでそのキャラクタの演技を成功に導くことができる。例えば、プレイヤーは、ゲーム画面700又は800の演技ナビゲーション708を見てゲームキャラクタが次に行うアクションを把握し、そのアクション(例えばジャンプ)に関係するゲームパラメータ値(例えばジャンプパラメータ値)に対応付けられている応援ゲージを優先的に溜める必要があることを認識する。したがって、いつまでにどの応援ゲージを溜めるべきかを考えることが要求され、ゲームの趣向性が増大する。一方、応援をするための画像オブジェクトに対しては、複雑で精密な操作を要しないタップやスワイプなどの簡単な入力操作を行うだけでよいため、プレイヤーは、応援のための操作に注意力を奪われることなくゲームキャラクタの演技をじっくり見守ることができる。これにより、プレイヤーのゲームキャラクタに対する愛着を深めることが可能である。
【0054】
ステップS504の判定の結果、アクション実行タイミング602で示されたタイミングが到来したなら、プロセッサ102は、次にステップS514において、メインキャラクタがそのタイミングで行うアクションの種類に対応するゲームパラメータ値に応じて、メインキャラクタに当該アクションを行わせる際の成功度を決定する。アクションの成功度は、メインキャラクタがジャンプやスピンなど、ある特定のアクションに成功するか失敗するかを左右する指標値である。例えば、プロセッサ102は、メモリ104に格納された演技プログラム情報600を参照して、現在のタイミング(例えば時刻T1)で行うアクション(例えば第1の種類のジャンプJMP1)のアクション成否判定基準606を識別する。プロセッサ102は、識別したアクション成否判定基準を、当該アクションの種類に対応するゲームパラメータ値(例えばジャンプパラメータ値)と比較し、その比較結果に基づいてアクションの成功度を決定する。アクションの成功度は、単に成功か失敗かの二値的な区別には限定されない。一例として、アクション成否判定基準の値に対するゲームパラメータ値の比率が100%以上である場合、成功度には最高値が付与され(例えばパーフェクトなジャンプをする)、比率が75%以上100%未満である場合、成功度には比較的高い値が付与され(例えばジャンプの着氷時に少しバランスを崩す)、比率が50%以上75%未満である場合、成功度には中程度の値が付与され(例えば着氷時に手を着く)、比率が50%未満である場合、成功度には低い値が付与される(例えば転倒する)のであってよい。
【0055】
次にステップS516において、プロセッサ102は、上記のステップS514で決定したアクションの成功度に従って、メインキャラクタが成功アクション又は失敗アクションを行うゲーム映像を生成し、生成したゲーム映像をゲーム装置100のディスプレイ106に表示させる。これにより、プレイヤーの応援操作によって決まるゲームパラメータ値に応じて、例えば、メインキャラクタがパーフェクトなジャンプをする、あるいは、ジャンプの着氷時にバランスを崩したり手を着いたり転倒したりするゲーム映像が、ゲーム画面に表示される。プロセッサ102は更に、このようなゲーム映像を表示させた後、又は表示させるのと同時に、メインキャラクタが行ったアクションの種類に対応するゲームパラメータ値及び応援ゲージを所定量だけ減少させてもよい。これは、応援ゲージを一定量消費することによってメインキャラクタがアクションを行うというゲーム的効果を生じさせるためである。
【0056】
次にステップS518において、プロセッサ102は、所定の採点基準に基づき、メインキャラクタが上記のステップS516で行ったアクションに対する採点スコアを決定する。
【0057】
次にステップS520において、プロセッサ102は、例えば演技プログラム情報600に基づいて、メインキャラクタの演技が最後まで遂行されたか否かを判定する。演技がまだ途中であるならば、処理はステップS502へ戻り、ステップS502からの処理が繰り返される。演技が最後まで終わった場合、処理はステップS522へ進む。
【0058】
メインキャラクタの演技が最後まで終わると、ステップS522において、プロセッサ102は、メインキャラクタが演技中に行った全てのアクションの採点スコアを合計することによって、メインキャラクタの演技の全体に対するゲームスコアを算出し、算出したゲームスコアをゲーム画面に表示する。その後、アクションパート204の処理は完了する。
【0059】
なお、アクションパート204の途中の任意の時点において、メインキャラクタのスキル情報406に関連付けられた所定の演出映像をゲーム画面に表示することとしてもよい。例えば、演出映像は、コンピュータゲームのプレイヤーにゲーム画面上で所定の図形(例えばハートマーク)を描く操作を行うように促す映像である。プレイヤーがその操作に成功した場合には、上述のゲームスコアとは異なるゲームポイントをプレイヤーに付与することとしてもよい。例えば、プレイヤーは、育成パート206においてこのゲームポイントを使ってアイテムを入手し、入手したアイテムをゲームキャラクタに適用することでそのゲームキャラクタの能力をアップさせることができる。
【0060】
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示はこれに限定されず、その要旨を逸脱しない範囲内において様々な変更が可能である。