【実施例】
【0353】
実施例
実施例1
N-(4-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)フェニル)アクリルアミドII-1
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0354】
2-(6-クロロ-2-メチルチオピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
4,6-ジクロロ-2-メチルチオピリミジン(3.00g、15.4mmol)および2-アミノ-チアゾール-5-カルボニトリル(1.92g、15.4mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(40mL)に溶解した。三塩基性リン酸カリウムを反応混合物に添加して100℃で5時間加熱した。真空下、65℃で溶媒を除去した。残渣を水(50mL)に溶解した。濃塩酸によりpHを4〜5に調整した。得られた固体を単離して、水およびジエチルエーテルで洗浄して真空下で乾燥させて、赤レンガ色の固体の表題の化合物を得た(2.397g、55%収率)。
【0355】
2-(6-クロロ-2-メタンスルホニル-ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
水(30mL)中のオキソン(oxone)(15.5g、25.3mmol)のスラリーを、2-(6-クロロ-2-メチルチオピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(2.39g、8.42mmol)に、アセトン(100mL)中で添加した。混合物を55℃に2時間加熱した。温められた混合物をろ過した。真空下でろ過物からアセトンを除去し、得られた橙色固体を濾過し、水で洗浄して真空下で乾燥させた。固体をシリカゲルのカラムの上部において、EtOAcで溶出した。橙色泡状物の表題の化合物をEtOAcから単離した(1.56g、59%収率)。
【0356】
2-(2-(4-アミノフェニルチオ)-6-クロロピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2-クロロ-6-メタンスルホニル-ピリミジン-4-イルアミノ)-チアゾール-5-カルボニトリル(800mg、2.53mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)およびトリエチルアミン(0.5mL、3.6mmol)に溶解した。数サイクルの真空および窒素流により溶液を脱気した。N
2下で反応させて、4-アミノチオフェノール(380mg、3.04mol)をテトラヒドロフラン(5mL)の溶液に添加した。溶液をN
2下で2.5時間、室温で攪拌した。真空下で蒸発させて反応体積を約5mLに減少して、残りの溶液を乾燥シリカゲルカラム(40g)に供した。カラムを、ヘキサン:酢酸エチル1:1で溶出して表題の化合物を得た(351mg、38%収率)。
【0357】
2-(2-(4-アミノフェニルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
1-メチルピペラジン(2.7mL、24mmol)を2-(2-(4-アミノフェニルチオ)-6-クロロピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(385mg、1.07mmol)に添加した。混合物を100℃で3時間加熱した。冷却した反応物に水(25mL)を添加して得られた固体をろ過した。固体を水で洗浄して(2x10mL)、45℃で3時間真空乾燥して、表題の化合物を得た(385mg、85%収率)。
【0358】
N-(4-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)フェニル)アクリルアミドII-1
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2-(4-アミノフェニルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(150mg、0.35mmol)のテトラヒドロフラン(6mL)およびトリエチルアミン(0.5mL、1.4mmol)中の懸濁物を氷浴、N
2下で冷却した。塩化アクリロイル(0.034mL、0.42mmol)を添加した。20分後反応を室温に温めた。その後、反応をHPLCに供した。2.5時間後、さらに塩化アクリロイル(0.010mL、0.11mmol)を添加した。6時間後、溶媒を蒸発させて、黄色固体を得た。固体を水で粉砕し(2x2mL)、次いで室温で2時間真空乾燥させた。シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーに供し、クロロホルム:MeOH:アンモニア17:3:0.1で溶出して表題の化合物を得た(10.3mg、6%収率): MS (ES+) 479 (M+H, 100%); 1H NMR (DMSO-d
6, 300 MHz) δ (ppm): 12.0 ( broad s, 1H), 10.35 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.84 (d, 2H, J = 3.9 Hz), 7.58 (d, 2H, J = 3.9 Hz), 6.44 (m, 1H), 6.40 (d, 1H, J = 10 Hz) 5.89 (s, 1H), 5.73 (d, 1H, J = 5.7 Hz), 3.47 (s, 3H), 2.34 (m, 4H), 2.20 (m, 4H).
【0359】
可逆的参照化合物1
N-(4-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)フェニル)プロピオンアミド
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2-(4-アミノフェニルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(70mg、0.16mmol)の懸濁物をテトラヒドロフラン(6mL)およびトリエチルアミン(0.1mL、0.7mmol)に懸濁して、N
2下、氷浴中で冷却した。塩化プロピオニル(0.017mL、0.19mmol)をテトラヒドロフラン(1mL)中で添加した。10分後、反応を室温に温めた。50分後さらに塩化プロピオニル(0.005mL、0.055mmol)を添加した。2時間後、溶媒を蒸発させ、オフホワイトの固体を得た。固体を水(2x2mL)およびEtOAc(2x2mL)で粉砕して、45℃で16時間真空乾燥させ、表題の化合物を得た(56mg、78%収率): MS (ES+) 503 (M+Na, 25%), 481 (M+H, 100%); 1H NMR (DMSO-d
6, 300 MHz) δ (ppm): 12.0 (s, 1H), 10.07 (s, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.77 (d, 2H, J = 3.7 Hz), 7.54 (d, 2H, J = 3.7 Hz), 5.92 (s, 1H), 3.54 (s, 3H), 2.48 (m, 4H), 2.34 (m, 4H), 1.07 (m, 3H, J = 1.5 Hz).
【0360】
実施例2
2-(2-(1-アクリロイルピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリルII-2
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
Tert-ブチル4-(4-クロロ-6-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)ピペリジン-1-カルボキシレート
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
4-メルカプト-ピペリジン-1-カルボン酸、tert-ブチルエステル(482mg、2.22mmol(WO2007/030366、第136頁に記載のように調製)の無水THF(20ml)中の窒素下の攪拌溶液を水酸化ナトリウムで処理した(60%分散、189mg、4.72mmol)。15分後、2-(6-クロロ-2-メタンスルホニル-ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(700mg、2.22mmol)を一部に添加して、反応混合物を周囲温度で18時間攪拌した。水で過剰な試薬をクエンチして、有機溶媒を真空下で除去した。残渣を水と酢酸エチルの間に分離して、有機相を乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して真空下で濃縮した。粗製生成物をフラッシュカラムで溶出して(シリカゲル60、230〜400メッシュ、3:2ヘキサン:EtOAc)、橙色不定形固体の表題の化合物を得た、250mg (25%)。MS (ES
+): (M + Na)
+= 475;
1H-NMR (DMSO-d
6): δ 12.82 (br s, 1H), 8.38 (s, 1H), 6.79 (s, 1H), 4.02 (m, 1H), 3.80 (m, 4H), 1.98-2.08 (m, 2H), 1.55 (m, 2H), 1.39 (s, 9H).
【0361】
Tert-ブチル4-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)ピペリジン-1-カルボキシレート
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル4-(4-クロロ-6-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)ピペリジン-1-カルボキシレート(250mg、0.55mmol)、N-メチルピペラジン(0.187ml、1.66mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.289ml、1.66mmol)のn-ブタノール(7ml)中の混合物を120℃で1.5時間加熱した。反応混合物を濃縮して残渣を水でスラリーにした。得られた生成物をろ過除去して水およびアセトンで洗浄し、225mg(79%)の表題の化合物を得た。MS (ES
+): (M + 1)
+ = 517, (M + Na)
+ = 539;
1H-NMR (DMSO-d
6): δ 12.00 (br s, 1H), 8.25 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.50 (m, 4H), 3.04 (m, 2H), 2.36 (m, 4H), 2.20 (s, 3H), 2.06 (m, 2H), 1.52 (m, 2H), 1.40 (s, 9H).
【0362】
2-(2-(ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
メタノール(8mL)中、3.0N HCl溶液中のtert-ブチル4-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)ピペリジン-1-カルボキシレート(292mg、0.57mmol)の混合物を周囲温度で19時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、残渣を飽和重炭酸ナトリウム中で数分間攪拌した。回収時に明るいベージュの不定形固体を水で洗浄して、真空下、40〜50℃で乾燥させ、187mg (79%)の表題の化合物を得た。MS (ES
+) (M + 1)
+= 417.
【0363】
2-(2-(1-アクリロイルピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリルII-2
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2-(ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(225mg)の無水THF(2ml)中の溶液に、トリエチルアミン(0.188ml、1.35mmol)および塩化アクリロイル(0.044ml、0.54mmol)を添加した。反応混合物を周囲温度で1時間攪拌して、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムで溶出した(シリカゲル60、230〜400メッシュ、クロロホルム中5% 2.0M NH
3-メタノール溶液対クロロホルム中10% 2.0M NH
3-メタノール溶液)。生成物は塩酸トリエチルアミンと共溶出することが見いだされ、この混合物を、水中、周囲温度で12時間攪拌した。残りの不溶性固体を回収し、水で洗浄して真空下40〜50℃で乾燥させて、21.5mg (10%)の表題の化合物を得た。MS (ES
+): (M + 1)
+ = 471;
1H-NMR (DMSO-d
6): δ 12.00 (br s, 1H), 8.25 (s, 1H), 6.90 (m, 1H), 6.10 (d, 1H), 5.94 (s, 1H), 5.68 (d, 1H), 4.40 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.60 (m, 4H), 3.10 (m, 2H), 2.37 (m, 4H), 2.21 (s, 3H), 2.12 (m, 2H), 1.60 (m, 2H).
【0364】
実施例3
(E)-2-(2-(1-(4-ジメチルアミノ)ブト-2-エノイル)ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリルII-5
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
5滴のDMFを含む塩酸4-ジメチルアミノ-ブト-2-エノン酸(0.322g、1.944mmol)の10mL THF中、0℃、N
2下の攪拌懸濁物に、塩化オキサリルを滴下した(シリンジで)(0.18mL、2.063mmol)。すぐに気体が生じ始めた。試料を0℃で約30分間、室温で約4時間攪拌して、再度0℃に冷却し、その後50mLのTHF中の2-(2-(ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(0.405g、0.972mmol)次いでトリエチルアミン(0.34mL、2.439mmol)の滴下により処理した。氷浴を取り除いて試料を室温で約2時間攪拌した。試料を濃縮して、次いでEtOAcと飽和NaHCO
3溶液に分離した。有機抽出物を飽和水性NaCl溶液で洗浄して乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して濃縮し、クロマトグラフィーに供した(MPLC、シリカゲル、200mLのCHCl
3中10% MeOH次いでCHCl
3中1%水酸化アンモニウム-10%メタノールで濃縮して0.201g (39%)の表題の化合物をオフホワイト固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ 1.59 (m, 2H), 2.16-2.21 (m, 11H), 2.36-2.38 (m, 4H), 3.03 (m, 4H), 3.52 (m, 4H), 3.97-4.01 (m, 2H), 4.19-4.21 (m, 1H), 5.95 (b, 1H), 6.61 (m, 2H), 8.26 (s, 1H) and 12.0 (bs, 1H). MS (APCI) m/z 528 (M+1, 100%).
【0365】
実施例4
2-(2-(1-ブト-2-イノイル)ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリルII-3
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
0℃でN
2下の2-ブチン酸(0.63g、0.749mmol)およびトリエチルアミン(0.104mL、0.746mmol)の5mLのTHF中の攪拌溶液にイソブチルクロロホルメート(0.097mL、0.748mmol)を添加した。混合物を0℃で15分間攪拌して、次いで2-(2-(ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(0.250g、0.600mmol)の20mLのTHF中の溶液を滴下した。試料を0℃で1時間攪拌して、次いでEtOAcと飽和NaHCO
3溶液間に分離した。有機抽出物を飽和水性NaCl溶液で洗浄して乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して真空下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲルCHCl
3中1% NH
4OH-10% MeOH)に供し、0.067g (23%)の表題の化合物を明黄色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ1.35-1.66 (m, 2H), 2.03-2.21 (m, 7H), 2.38 (bs, 3H), 3.10 (m, 1H), 3.34-3.52 (m, 水ピークも含む、約7H), 3.98 (bs, 1H), 4.08-4.16 (m, 2H), 5.95 (s, 1H), 8.26 (s, 1H) and 12.10 (bs, 1H). MS (APCI) m/z 483 (M+1, 100%).
【0366】
可逆的参照化合物2
2-(2-(1-プロピオニルピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
0℃でN
2下の2-(2-(ピペリジン-4-イルチオ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(0.200g、0.480mmol)およびトリエチルアミン(0.20mL、1.435mmol)の5mLのTHF中攪拌懸濁液に、塩化プロピオニル(0.05mL、0.576mmol)を添加した。試料を0℃で1時間攪拌して、次いでEtOAcと飽和NaHCO
3溶液間で分離した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄して、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl
3中1% NH
4OH-10% MeOH)に供し、0.169g (74%)の表題の化合物を明黄色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ 0.99 (m, 3H), 1.49-1.60 (m, 2H), 2.0-2.6 (m, DMSOも含む、約11H), 2.97 (m, 1H), 3.2-3.6 (m, 水も含む、約5H), 3.81-4.19 (m, 3H), 5.95 (s, 1H), 8.26 (s, 1H) and 12.06 (bs, 1H). MS (APCI) m/z 473 (M+1, 100%).
【0367】
実施例5
N-(2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチル)アクリルアミドII-4
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
Tert-ブチル2-(4-クロロ-6-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)エチルカルバメート
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
室温でN
2下の2-(6-クロロ-2-メタンスルホニルピリミジン-4-イルアミノ)チアゾール-5-カルボニトリル(2.80g、8.87mmol)およびトリエチルアミン(3.1mL、22.24mmol)の、50mlのTHF中の攪拌溶液にBoc-システアミン(2.00g、11.28mmol)の、10mLのTHF中の溶液を滴下した。反応を4時間攪拌して濃縮し、次いでEtOAcと飽和NaHCO3溶液間で分離した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して茶色の油状物および固体に濃縮した。試料を30mLのEtOAcに懸濁して、室温で30分間攪拌して、ろ過した。固体を冷EtOAcで洗浄し、真空乾燥させて1.44g (39%)の表題の化合物を褐色固体として得た。MS (APCI) m/z 435/437 (M+23, 100/43%), 413/415 (M+1, 10/4%)および357/359 (M-55, 20/8%). TLC (SiO
2, ヘキサン中50% EtOAc)、R
f 0.37で一成分。
【0368】
Tert-ブチル2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチルカルバメート
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル2-(4-クロロ-6-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)エチルカルバメート(1.44g、3.48mmol)、1-メチルピペラジン(0.48mL、4.32mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.30mL、7.46mmol)の、20mLのEtOH中の密封バイアル中の混合物を80℃で24時間加熱した。試料を冷却してろ過した。固体を冷EtOHで洗浄して真空乾燥させて1.16g (70%)の表題の化合物をオフホワイト固体として得た。MS (APCI) m/z 477 (M+1, 100%). TLC (SiO
2、CHCl
3中10% MeOH), R
f0.28で一成分。
【0369】
2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチルアミン
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
室温でN
2下のtert-ブチル2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチルカルバメート(1.13g、2.37mmol)の、20mLのCH
2Cl
2中の攪拌懸濁物を、20mLのトリフルオロ酢酸で処理した。添加中、全ての固体を溶液にした。溶液を室温で2時間攪拌して、次いで真空下で暗褐色油状物に濃縮した。残渣の飽和NaHCO
3溶液による塩基性化により固体を得た。試料を室温で約2時間攪拌して、濾過して水で洗浄し、真空乾燥して0.913g (>100%)の表題の化合物を明褐色固体として得た。
【0370】
N-(2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチル)アクリルアミドII-4
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
0℃でN
2下の2-(4-(5-シアノチアゾール-2-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)エチルアミン(0.473g、1.256mmol)およびトリエチルアミン(0.35mL、2.51mmol)の、25mLのTHF中の攪拌懸濁物に、塩化アクリロイル(0.13mL、1.60mmol)を添加した。試料をゆっくりと室温まで一晩かけて温めて、次いでEtOAcと1N NaOH溶液間で分離した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄して、乾燥させ(MgSO
4)、ろ過して濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲル、CHCl
3中1%濃縮NH
4OH-10% MeOH)に供し、オフホワイトの固体として表題の化合物を得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ2.12-2.61 (m, DMSOも含む、約7H), 3.16-3.67 (m, 水も含む、約8H), 5.59-5.61 (m, 1H), 5.95 (s, 1H), 6.11 (m, 1H), 6.19-6.21 (m, 2H), 8.24 9s, 1H) and 8.37 (bs, 1H). MS (APCI) m/z 431 (M+1, 100%).
【0371】
実施例6
N-(4-(4-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)-6-(4-メチルピペリアジン(methylpiperiazin)-1-イル)ピリミジン-2イルチオ)フェニル)アクリルアミドII-53
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
4,6-ジクロロ-2-メチルスルホニルピリミジン
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
4,6-ジクロロ-2-(メチルチオ)ピリジン(24g、0.123mol)を、500mlのCH
2Cl
2中、攪拌しながら氷浴中で溶解した。メタ-クロロペルオキシ安息香酸(約0.29mol)を40分かけてゆっくり添加した。反応混合物を4時間攪拌し、CH
2Cl
2で希釈し、次いで50% Na
2S
2O
3/NaHCO
3溶液で処理した。有機相を飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。真空下で溶媒を除去し、約24gの表題の化合物を、明紫色固体として得た。
【0372】
Tert-ブチルN-(4-メルカプトフェニル)カルバメート
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
4-アミノチオフェノール(25g、0.2mol)を250mlのEtOAcに溶解した。溶液を氷浴で冷却し、ジ-t-ブチルジカルボネート(48g、0.22mol)を攪拌しながら滴下した。1時間攪拌後、水中飽和NaHCO
3(200ml)を添加した。反応混合物を一晩攪拌した。有機相を水、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、ろ過した。真空下で有機溶媒を除去し、約68gの黄色油を得て、これをヘキサンで処理し、約50gの表題の化合物を黄色固体として得た。
【0373】
Tert-ブチル4-(4,6-ジクロロピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチルN-(4-メルカプトフェニル)カルバメート(5g、0.022mol)および4,6-ジクロロ-2-メチルスルホニルピリミジン(5g、0.026mol)の、150mlのt-BuOH中の混合物を還流で1時間加熱し、次いでNaOAc(0.5g)を添加した。反応を還流でさらに14時間加熱した。溶媒を真空下で除去して残渣を酢酸エチルに溶解した。有機相をK
2CO
3溶液、飽和水性NaClで連続して洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過した。溶媒を除去して約5gの表題の化合物を黄色固体として得た。
【0374】
Tert-ブチル4-(4-クロロ-6-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル4-(4,6-ジクロロピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート(100mg、0.27mmol)、3-メチル-5-アミノ-1H-ピラゾール(28.7mg、0.3mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(41.87mg)およびNaI(48.6mg、0.324mmol)の、1mlのDMF中の溶液を85℃で4時間加熱した。次いで冷却して、20mLの酢酸エチルで希釈して、有機相を水および飽和水性NaClで連続して洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過した。真空下で溶媒を除去し、約120mgの粗製の生成物を得、これをシリカゲルで精製し(30% EtOAc/ヘキサン)、64mgの表題の化合物を得た。
【0375】
Tert-ブチル4-(4-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル4-(4-クロロ-6-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート(61mg、0.14mmol)および1mlのメチルピペラジンの混合物を110℃で2時間加熱した。反応混合物を20mLの酢酸エチルで希釈した。有機相を水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過した。真空下で溶媒を除去し、約68.2mgの粗製生成物を明褐色固体として得、これをシリカゲルで精製し(30% EtOAc/ヘキサン)、49.5mgの表題の化合物を得た。MS (M+H
+): 497.36.
【0376】
2-(4-アミノフェニルチオ)-N-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-アミン
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル4-(4-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-イルチオ)フェニルカルバメート(44.5mg)の、5mlのMeOH中の溶液を2mlの5N HClで処理した。TLCにより開始物質が残っていないことが示された場合、反応混合物を酢酸エチルで希釈した。有機相をNaHCO
3および飽和水性NaClで洗浄し、MgSO
4で乾燥させてろ過した。真空下で溶媒を除去し、約32.1mgの表題の化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d
6): δ 11.68 (s, 1 H), 9.65 (s, 1 H), 9.25 (s, 1 H), 7.60 (d, 2 H), 7.45 (d, 2 H), 6.00 (s, 1H), 5.43 (s, 1H), 2.38 (m, 4 H), 2.20 (m, 2 H), 2.05 (m, 2 H), 1.52 (s, 6 H), MS (M+H
+): 397.18.
【0377】
N-(4-(4-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)-6-(4-メチルピペリアジン(methylpiperiazin)-1-イル)ピリミジン-2イルチオ)フェニル)アクリルアミドII-53
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
塩化アクリロイル(6.85mL、7.33mg、0.081mmol)を、2-(4-アミノフェニルチオ)-N-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-6-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-4-アミン(32.1mg、0.081mmol)の、3mlのCH
2Cl
2中の溶液に0℃で添加した。30分後、反応混合物を酢酸エチルで希釈した。有機相をNaHCO3溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、ろ過した。溶媒を除去して粗製生成物を得、これをシリカゲルで精製して20mgの生成物を得た。MS (M+H
+): 451.36.
【0378】
実施例7
4-(4-(3-(4-アクリルアミド-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-11
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
C,C'-ビス-tert-ブチルN-4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェニル)イミノジカルボネート
【化186】
[この文献は図面を表示できません]
4-ニトロ-2-トリフルオロメチルアニリン(4.12g、20mmol)の、1,4-ジオキサン(50mL)中の攪拌溶液に、4-DMAP(1.22g、10mmol)および無水Boc(13.13g、50mmol)を室温で添加した。反応混合物を110℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して残渣をEtOAc(25mL)に溶解した。これを10%クエン酸溶液(5mL)、水(5mL)および飽和水性NaCl(2mL)で洗浄した。Na
2SO
4で乾燥して、次いで減圧下で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO
2、60〜120、petエーテル/酢酸エチル、6/4)で精製して、5.3g(13mmol)のビス-Boc中間物を薄黄色固体として得た。この物質を50mLメタノールに溶解した。窒素雰囲気下でこの溶液に酢酸(3mL)、次いで鉄粉末(1.71g、19.4g-気圧)を添加した。反応混合物を70℃で2時間加熱し、室温に冷却して、セライト(登録商標)床によりろ過した。ろ過物を減圧下で濃縮して残渣をEtOAc(30mL)で希釈した。これを水(2mL)および飽和水性NaCl(2mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。減圧下で濃縮して残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO
2、60〜120、petエーテル/酢酸エチル、6/4)で精製して、3.19gの表題の化合物をオフホワイトの固体として得た。
【0379】
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
C,C'-ビス-tert-ブチルN-4-アミノ-2-トリフルオロメチルフェニル)イミノジカルボネート(0.5g、1.32mmol)およびEt
3N(0.6mL、5.97mmol)の、トルエン(5mL)中の攪拌溶液に、ホスゲン(トルエン中20%溶液、0.91mL、1.85mmol)を添加した。反応混合物を還流で16時間加熱して、室温に冷却した。4-(4-アミノフェノキシ)-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド(0.32g、1.32mmol)を添加して反応混合物を還流で2時間加熱した。その後、反応混合物を燻蒸フード中で水(5mL)でクエンチし、EtOAc(2x20mL)で抽出した。酢酸エチル抽出物を飽和水性NaCl(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で0.62gの表題の化合物まで濃縮した。
【0380】
4-(4-(3-(4-アクリルアミド-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-11
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.1g、0.22mmol)およびピリジン(0.035g、0.45mmol)の、DMF(5mL)中の攪拌溶液に塩化アクリロイル(0.03g、0.33mmol)を0℃で添加した。反応を室温にして、さらに12時間攪拌し氷冷水(10mL)でクエンチし、EtOAc (2x20mL)で抽出した。酢酸エチル抽出物を飽和NaCl水溶液(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗製のXVIII-11を得た。粗製生成物を最初に中性アルミナカラムクロマトグラフィー、次いで分取HPLCで精製して18mgの表題の化合物を白色固体として得た
1H NMR (MeOD) δ ppm : 2.94 (s, 3H), 5.82 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 6.37 (dd, J = 1.76 & 17.16 Hz, 1H), 6.50 (dd, J = 10.28 & 17.16 Hz, 1H), 7.06 (dd, J = 2.6 & 5.94 Hz, 1H), 7.11-7.15 (m, 2H), 7.45 (d, J = 8.64 Hz, 1H), 7.56-7.61 (m, 3H), 7.67 (dd, J = 2.24 & 8.48 Hz, 1H), 8.0 (s, 1H), 8.45-8.55 (m, 1H); LCMS : m/e 501 (M+2)
【0381】
実施例8
(E)-4-(4-(3-(4-(ジメチルアミノ)ブト-2-エンアミド)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-12
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
4-ジメチルアミノ-2-ブテン酸(0.186g、1.12mmol)の、CH
3CN(2.0mL)中の攪拌溶液に、塩化オキサリル(0.171g、1.34mmol)を0℃で添加した。反応混合物を0℃で1/2時間、次いで室温で2時間攪拌した。最後にこれを45℃で5分間加熱し、冷却して、さらに精製せずに反応混合物を次の工程に持ち越した。
【0382】
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.1g、0.224mmol)の、NMP(2.0mL)中の攪拌溶液に、0℃で上記の4-ジメチルアミノブト-2-エノイルクロライドを添加した。反応混合物を0℃〜10℃で2時間攪拌し、冷水でクエンチし(10mL)、トリエチルアミンで塩基性化し、ジクロロメタン(3x10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(10mL)および飽和NaCl水溶液(10mL)で連続して洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。減圧下で濃縮してカラムクロマトグラフィー(中性Al
20
3、CHCl
3/MeOH、99/1)で精製して、表題の化合物(0.04g)を明黄色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ ppm : 2.17 (s, 6H), 2.77 (d, J = 4.84 Hz, 3H), 3.04 (d, J = 5.8 Hz, 2H), 6.32 (d, J = 14.84 Hz, 1H), 6.69 (td, J = 5.92 & 15.44 Hz, 1H), 7.13-7.18 (m, 3H), 7.37-7.40 (m, 2H), 7.58-7.60 (m, 3H), 8.00 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.77 (q, J = 4.52 Hz, 1H), 8.95 (s, 1H), 9.10 (s, 1H), 9.55 (s, 1H); LCMS : m/e 557.2 (M+1).
【0383】
実施例9
4-(4-(3-(4-(2-クロロアセトアミド)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-13
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.15g、0.34mmol)およびEt
3N(0.05g、0.51mmol)の、乾燥THF(10mL)中の攪拌溶液に塩化クロロアセチル(0.045g、0.404mmol)を0℃で、N
2下で滴下した。反応混合物を室温にして、この温度で12時間攪拌した。これを減圧下で濃縮して、水でクエンチし(10mL)、混合物をEtOAcで抽出した(2x25mL)。合わせたEtOAc抽出物を水(10mL)、飽和水性NaCl(10mL)で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥させて、減圧下で濃縮して残渣を得た。これをカラムクロマトグラフィーでさらに精製して(中性Al
2O
3、CHCl
3/MeOH混合物)表題の化合物(0.025g)を乳色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ ppm : 2.77 (d, J = 4.8 Hz, 3H), 4.28 (s, 2H), 7.13-7.18 (m, 3H), 7.37-7.39 (m, 2H), 7.58-7.63 (m, 3H), 8.20 (d, J = 2.28 Hz, 1H), 8.50 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.70-8.80 (m, 1H), 8.96 (s, 1H), 9.13 (s, 1H), 9.83 (s, 1H); LCMS : m/e 522.2 (M+1).
【0384】
実施例10
4-(4-(3-(4-(2-クロロプロピオンアミド)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-14
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.15g、0.34mmol)の、THF(5mL)中の攪拌溶液に、Et
3N(0.07mL、0.51mmol)を添加し、反応混合物を0℃に冷却した。これに2-クロロ塩化プロピオニル(0.064g、0.51mmol)を、同じ温度で滴下した。反応混合物を室温にして、同じ温度で12時間攪拌した。これを酢酸エチル(5mL)で希釈し、水 (2mL)、飽和NaCl水溶液(2mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。ろ過して減圧下で濃縮し、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、60〜120、クロロホルム/メタノール、9/1)、表題の化合物(0.01g)を白色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ ppm : 1.61 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.79 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 4.75 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 7.14-7.19 (m, 3H), 7.35-7.39 (m, 2H), 7.59-7.65 (m, 3H), 8.02 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.51 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.70-8.80 (m, 1H), 8.98 (s, 1H), 9.15 (s, 1H), 9.85 (s, 1H); LCMS : m/e 536.1 (M+1).
【0385】
可逆的参照化合物3
4-(4-(3-(4-(プロピオンアミド)-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-アミノ-3-(トリフルオロメチル)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.1g、0.23mmol)およびEt
3N(0.04g、0.43mmol)の、DMF(2mL)中の攪拌溶液に塩化プロピオニル(0.023g、0.25mmol)を0℃で滴下した。反応を室温にし、さらに16時間攪拌した。これを減圧下で濃縮し、水中に残渣を得て(2mL)、EtOAc(2x20mL)で抽出した。EtOAc抽出物を飽和NaCl水溶液(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。減圧下で濃縮してクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、230〜400、CHCl
3/MeOHの混合物)、表題の化合物(0.024g)をオフホワイト固体として得た。
1H NMR (MeOD) δ ppm: 1.23 (t, J = 7.6 Hz, 3H), 2.35-2.55 (m, 2H), 2.94 (s, 3H), 7.05-7.07 (m, 1H), 7.11-7.15 (m, 2H), 7.39 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.56-7.60 (m, 3H), 7.63-7.66 (dd, J = 2.32 & 8.44 Hz, 1H), 7.98 (d, J = 2.36 Hz, 1H), 8.47 (d, J = 5.64 Hz, 1H); LCMS: m/e 503.2 (M+1)
【0386】
実施例11
4-(4-(3-(3-アクリルアミド)-4-クロロフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-15
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
C,C'-ビス-tert-ブチルN-3-ニトロ-5-クロロフェニル)イミノジカルボネート
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
3-ニトロ-5-クロロアニリン(3g、17.4mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)中の攪拌溶液に4-DMAP(1g、8.7mmol)およびBoc無水物(9.5g、43.6mmol)を室温で添加した。反応混合物を110℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc(25mL)に溶解した。これを10%クエン酸溶液(5mL)、水(5mL)および飽和水性NaCl(2mL)で洗浄した。Na
2SO
4で乾燥させて、減圧下で濃縮して、残渣を得て、カラムクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、60〜120、petエーテル/酢酸エチル、6/4)、4.2gの表題の化合物を薄黄色固体として得た。
【0387】
(2) C,C'-ビス-tert-ブチルN-3-アミノ-5-クロロフェニル)イミノジカルボネート
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
C,C'-ビス-tert-ブチルN-3-ニトロ-5-クロロフェニル)イミノジカルボネート(1.9g、5.1mmol)のメタノール(25mL)中の攪拌溶液に酢酸(2.5mL)、次いで鉄粉末(0.45g、7.6 g-気圧)を窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を70℃で2時間加熱し、室温に冷却し、セライト(登録商標)床でろ過した。ろ過物を減圧下で濃縮し、残渣をEtOAc(10mL)で希釈した。これを水(2mL)および飽和NaCl水溶液(2mL)で連続して洗浄した。Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して残渣を得て、さらにカラムクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、60〜120、petエーテル/酢酸エチル、6/4)、1.1gの表題の化合物をオフホワイト固体として得た。
【0388】
4-(4-(3-(3-ビス-tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-クロロフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-アミノフェノキシ)-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド(0.36g、1.4mmol)の、CH
2Cl
2(5mL)中の攪拌溶液に、ホスゲン溶液(トルエン中20%溶液、1.01g、2.19mmol)を0℃で添加し、反応混合物を室温で15分間攪拌した。これを再度0℃に冷却して、Et
3N(0.44g、4.38mmol)をこれに添加した。次いで、TLC分析により開始物質が存在しないことが示された場合に、反応混合物を35℃で3時間攪拌した。反応混合物を再度0℃に冷却して、C,C'-ビス-tert-ブチルN-3-アミノ-5-クロロフェニル)イミノジカルボネート(0.5g、1.4mmol)をこれに添加した。反応混合物を室温にして、還流で16時間加熱した。混合物を室温に冷却して水でクエンチし(2mL)、ジクロロメタン層を分離してNa
2SO
4で乾燥させた。ろ過後、減圧下で濃縮して残渣を得て、カラムクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、60〜120、クロロホルム/メタノール、9/1)、0.4gの表題の化合物を茶色固体として得た。
【0389】
4-(4-(3-(3-アクリルアミド)-4-クロロフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-15
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(3-ビス-tert-ブトキシカルボニルアミノ)-4-クロロフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(0.35g、0.59mmol)の、CH
2Cl
2(5mL)中の攪拌溶液に、TFA(0.195g、1.71mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温にして、この温度で3時間攪拌した。これをNaHCO
3溶液(5mL)でクエンチして、有機相を分離してNa
2SO
4で乾燥させた。ろ過後、減圧下で濃縮し、残渣を得て、カラムクロマトグラフィーで精製して(SiO
2、60〜120、クロロホルム/メタノール、9/1)、明茶色固体としてアミノ中間体を得た(0.15g)。この物質をNMP(3mL)に溶解して、塩化アクリロイル(0.05g、0.54mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温にして、この温度で1時間攪拌した。これをCH
2Cl
2で希釈して(2mL)、NaHCO
3溶液(1mL)、水(1mL)、飽和NaCl水溶液(1mL)で洗浄して、Na
2SO
4で乾燥させた。ろ過後減圧下で濃縮して残渣を得て、カラムクロマトグラフィーで精製して(SiO
2、60〜120、クロロホルム/メタノール、9/1)、0.07gの表題の化合物を白色固体として得た。
1H NMR (DMSO-d
6) δ ppm: 2.77 (d, J = 4.84 Hz, 3H), 5.78 (dd, J = 1.8 & 10.12 Hz, 1H), 6.28 (dd, J = 1.84 & 16.96 Hz, 1H), 6.62 (dd, J = 10.16 & 16.92 Hz, 1H), 7.12-7.17 (m, 3H), 7.35-7.41 (m, 3H), 7.56-7.58 (m, 2H), 7.95 (d, J = 1.96 Hz, 1H), 8.49 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.76-8.81 (m, 2H), 8.95 (s, 1H), 9.85 (s, 1H); LCMS: m/e 464 (M+1).
【0390】
実施例12
4-(4-(3-(4-(N-メチルアクリルアミド)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-16
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
Tert-ブチルN-メチル-N-(4-ニトロフェニル)カルバメート
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
NaH(パラフィン油中60%分散)(251mg、6.28mmol)の、THF(6.0mL)中の攪拌溶液に、0℃でtert-ブチルN-(4-ニトロフェニル)カルバメート(1.0g、4.19mmol)のTHF(4.0mL)中の溶液を15分かけて添加した。反応混合物をこの温度で15分間攪拌し、これにヨウ化メチル(590.8mg、4.19mmol)を添加した。反応混合物を室温に温め、50℃で16時間攪拌した。混合物を冷却し、氷冷水でクエンチし(10.0mL)、EtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を水(50mL)、飽和水性NaCl(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をさらにカラムクロマトグラフィーで精製して(SiO
2、60〜120、ヘキサン/酢酸エチル90/10)、黄色固体として表題の化合物を得た(300mg)。
【0391】
Tert-ブチルN-メチル-N-(4-アミノフェニル)カルバメート
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチルN-メチル-N-(4-ニトロフェニル)カルバメート(0.090g、0.356mmol)の、EtOAc(5mL))中の溶液に、10% Pd/C(0.012g)を添加して反応混合物をH
2雰囲気下(1.5Kg水素圧)、室温で16時間攪拌した。反応混合物をセライト(登録商標)のパッドでろ過して減圧下で濃縮し、茶色がかった粘性油として表題の化合物を得た(42mg)。
【0392】
4-(4-(3-(4-tert-ブトキシルカルボニルメチルアミノフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチルN-メチル-N-(4-アミノフェニル)カルバメート(0.2g、0.89mmol)およびEt
3N(318mg、3.14mmol)の、トルエン(4mL)中の攪拌溶液にホスゲン(トルエン中20%溶液、0.85mL、1.61mmol)を0℃で添加した。反応混合物を16時間還流して室温に冷却し、これに4-(4-アミノフェノキシ)-N-メチル-2-ピリジンカルボキサミド(0.218g、0.89mmol)を添加して、反応混合物を再度4時間還流した。その後、反応混合物を燻蒸フード中、水でクエンチし(5mL)、EtOAc(2x20mL)で抽出して酢酸エチル抽出物を飽和水性NaClで洗浄して(15mL)、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をさらにカラムクロマトグラフィーで精製して(SiO
2、60〜120、ヘキサン/酢酸エチル:60/40)、オフホワイト固体として表題の化合物を得た(78mg)。
【0393】
4-(4-(3-(4-メチルアミノフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-tert-ブトキシルカルボニルメチルアミノフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(76mg、0.154mmol)の、CH
2Cl
2(2.5mL)中の攪拌溶液にトリフルオロ酢酸(0.38mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温にしてさらに16時間攪拌した。次いでこれを氷冷水(3mL)でクエンチし、10%NaHCO
3で塩基性化した。これをEtOAc(2x25mL)で抽出した。合わせたEtOAc抽出物を飽和水性NaCl(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させて減圧下で濃縮し、表題の化合物を得た(24mg)。
【0394】
4-(4-(3-(4-(N-メチルアクリルアミド)フェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミドXVIII-16
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
4-(4-(3-(4-メチルアミノフェニル)ウレイド)フェノキシ)-N-メチルピコリンアミド(20mg、0.051mmol)のNMP(1.0mL)中の攪拌溶液に、0℃で塩化アクリロイル(11.53mg、0.127mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間攪拌し、室温にしてこの温度で90分間攪拌した。反応混合物を水(2mL)でクエンチし、10% NaHCO
3溶液で塩基性化してジクロロメタン(2x10mL)で抽出した。合わせたCH
2Cl
2抽出物を水(5mL)、次いで飽和水性NaCl(5mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残渣をさらにカラムクロマトグラフィーで精製し(SiO
2、230〜400、MeOH/CHCl
3:1/99)、表題化合物(5mg)をオフホワイト固体として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ ppm: 3.05 (d, J = 5.2 Hz, 3H), 3.33 (s, 3H), 5.51 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 6.08-6.15 (m, 1H), 6.35 (bd, J = 17.2 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.44 Hz, 2H), 7.07-7.12 (m, 3H), 7.39 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.64 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 8.25 (s, 1H), 8.43 (d, J = 5.6 Hz, 1H); LCMS: m/e 446 (M+1).
【0395】
実施例13.
4-{4-[4-(2-クロロ-アセチル)-ピペラジン-1-イル]-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ}-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-26)
表題の化合物を以下に記載の工程および中間体に従い調製した。
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
工程1: 中間体13a
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
0℃、N
2下で、500mgの2,4-ジクロロ-5-トリフルオロメチル-ピリミジン(2.31mmol)および780mgの臭化亜鉛(3.46mmol)の、20mLのジクロロメタン-メタノール(v/v 1/1)中の攪拌溶液に、10mLのN-メチル-ピロリジノン(NMP)中526mgの4-アミノ-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(2.0mmol)を添加した。0℃で30分間攪拌後、LC-MSにより工程1の反応が所望のMS m/z = 444.1 (ES+)で終了したことが示された。中間体13aの湿度感受性のために、反応混合物を4つのアリコートに分け(それぞれ0.5mmol)、次の工程に直接使用した。
【0397】
工程2: 中間体13b
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
1つのアリコートにN-Boc-ピペリジン(0.75mmol)および100mgの無水K
2CO
3を添加した。反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を50mLのEtOAcで抽出して水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、残渣をエーテル-ヘプタンに懸濁した。白色固体をろ過して所望の生成物13b(120mg)を得た、MS m/z = 594.2 (ES+)。
【0398】
工程3: 中間体13c
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
120mgの中間体13b(202μmol)の、4mLの無水ジクロロメタン中の攪拌溶液に、2mLのトリフルオロ酢酸を添加した。30分後、LC-MSにより脱Boc保護の完了が示された、MS m/z = 492.2 (ES+)。減圧下で溶媒を除去し、メタノール/DCMで数回、共蒸発させてトリフルオロ酢酸の除去の完了を確実にした。残渣が中間体13cであり、これは次の工程に直接使用し得る。
【0399】
工程4: 4-{4-[4-(2-クロロ-アセチル)-ピペラジン-1-イル]-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ}-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-26)
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
中間体13c(100μmol)、250μLのピリジンの、2mL無水ジクロロメタンおよび1mL N,N-ジメチルアセトアミド中の攪拌溶液に、2-クロロアセチルクロライド150μLを添加した。10分後、LC-MSによりアシル化の完了が示された。反応混合物を濃縮して、分取HPLCで精製して、39.5mgの生成物III-26を得た。MS m/z = 570.2 (ES+), 568.2 (ES-).
【0400】
実施例14
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
4-[4-(4-アクリロイル-ピペラジン-1-イル)-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-27)
-20℃で、中間体13c(100μmol)、250μLのピリジンの、2mL無水ジクロロメタンおよび1mL N,N-ジメチルアセトアミド中の攪拌溶液に、塩化アクリロイル(acryoyl chloride)(1.2当量)を添加した。10分後、200μLの水を添加して反応をクエンチした。反応混合物を濃縮して、分取HPLCで精製してIII-27を得た。MS m/z = 548.3 (ES+), 546.2 (ES-).
【0401】
実施例15
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
4-{4-[2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-エチルアミノ]-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ}-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-28)
以下の工程および中間体により、III-26と同様の方法で、以下に記載のように表題の化合物を調製した。
【0402】
工程1: 中間体15b
【化211】
[この文献は図面を表示できません]
中間体15bは、N-Boc-ピペリジンの代わりに2-N-Boc-エチルアミンを使用して、中間体13bと同じ方法で合成した。MS m/z= 568.2 (ES+), 566.2 (ES-).
【0403】
工程2: 中間体15c
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
中間体15cは、中間体15Bで開始して、中間体1cと同じ方法で調製した。MS m/z: 468.2 (ES+).
【0404】
工程3: -{4-[2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-エチルアミノ]-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ}-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-28)
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
III-28は、中間体15cを介して、III-26と同様の方法で合成した。MS m/z = 544.2 (ES+), 542.3 (ES-)
【0405】
実施例16
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
4-[4-(2-アクリロイルアミノ-エチルアミノ)-5-トリフルオロメチル-ピリミジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-N-(1-メチル-ピペリジン-4-イル)-ベンズアミド(III-29)
III-29は、中間体15cを介してIII-27と同様の方法で合成した。MS m/z = 522.3 (ES+), 520.2 (ES-).
【0406】
実施例17. 生化学アッセイ
A. 潜在力の評価のためのKDRおよびFLT-3 Omniaアッセイ:
以下のプロトコルには、アビラセラピューティクスの化合物の活性KDRおよびFLT-3酵素に対する本来の潜在力を測定するための連続読み取りキナーゼアッセイが記載される。該アッセイは、実質的に、販売者(Invitrogen, Carlsbad, CA; http://www.invitrogen.com/content.cfm?pageid=11338)により記載されるようにして行われた。
【0407】
簡潔に、InvitrogenまたはBPS BioscienceからのKDR(PV3660または40301)およびFLT-3(PV3182)酵素の10Xストック、1.13X ATP(AS001A)およびY9-SoxまたはY12-Soxペプチド基質(KCZ1001)を、20mM Tris、pH7.5、5mM MgCl
2、1mM EGTA、5mM β-グリセロホスフェート、5%グリセロール(10Xストック、KB002A)および0.2mM DTT(DS001A)で構成された1Xキナーゼ反応バッファ中に調製した。5μLの酵素をCorning (#3574) 384ウェル、白色、非結合表面マイクロタイタープレート(Corning、NY)中、27℃で30分間、0.5μL容量の50% DMSOおよび連続希釈した50% DMSO中に調製した化合物と共にプレインキュベートした。45μLのATP/Y9またはY5-Soxペプチド基質混合物を添加してキナーゼ反応を開始し、30〜90秒毎に60分間、BioTek (Winooski、VT)のSynergy
4プレートリーダー中λ
ex360/λ
em485でモニターした。それぞれのアッセイの終了時に、それぞれのウェルからの進行曲線を線形反応動力学および適合統計学(R
2、95%信頼区間、二乗の合計の絶対値)について試験した。それぞれの反応の最初の速度(0分〜20+分)を相対蛍光単位対時間(分)のプロットの傾斜から決定し、次いでインヒビター濃度に対しプロットし、Log[インヒビター]対応答、GraphPad Software (San Diego、CA)のGraphPad Prismの可変傾斜モデルからIC
50を推定した。
最適プロトコルに使用した[試薬]:
[PDGFRa] = 2〜5nM、[ATP] = 60μMおよび[Y9-Soxペプチド] = 10μM(ATP K
Mapp= 61μM)
[FLT-3] = 15nM、[ATP] = 500μMおよび[Y5-Soxペプチド] = 10μM (ATP K
Mapp = 470μM)
【0408】
B. BTKに対する潜在力評価のためのOmniaアッセイ
以下にEGFR-WTおよびEGFR-T790M/L858Rを使用したプロトコルを記載し、次にプロトコルBTK最適化試薬条件を記載する。
【0409】
アッセイプラットホームの操作方法は、以下のURLで販売業者(Invitrogen、Carlsbad、CA)のウェブサイト上で販売業者により最も良好に記載される:
http://www.invitrogen.com/content.cfm?pageid=11338またはhttp://www.invitrogen.com/site/us/en/home/Products-and-Services/Applications/Drug-Discovery/Target-and-Lead-Identification-and-Validation/KinaseBiology/KB-Misc/Biochemical-Assays/Omnia-Kinase-Assays.html。
【0410】
簡潔に、InvitrogenのEGFR-WT(PV3872)およびBPS Bioscience(San Diego、CA)のEGFR-T790M/L858R(40350)の10Xストック、1.13X ATP(AS001A)および適切なTyr-Soxコンジュゲートペプチド基質(KCZ1001)を、20mM Tris、pH7.5、5mM MgCl
2、1mM EGTA、5mMβ-グリセロホスフェート、5%グリセロール(10Xストック、KB002A)および0.2mM DTT(DS001A)から構成される1Xキナーゼ反応バッファ中に調製した。それぞれの酵素の5μLを、Corning (#3574) 384ウェル、白色、非結合表面マイクロタイタープレート(Corning、NY)中、27℃で30分間、0.5μL容量の50% DMSOおよび50% DMSO中に調製された連続希釈化合物とプレインキュベートした。45μLのATP/Tyr-Soxペプチド基質混合物を添加してキナーゼ反応を開始し、30〜90秒毎に60分間、BioTek (Winooski、VT)のSynergy
4プレートリーダー中、λ
ex360/λ
em485でモニターした。各アッセイの終了時に、各ウェルからの進行曲線を、線形反応動力学および適合統計学(R
2、95%信頼区間、二乗の合計の絶対値)について試験した。各反応の最初の速度(0分〜約30分)を、相対蛍光単位対時間(分)のプロットの傾斜から決定し、インヒビター濃度に対してプロットして、log[インヒビター]対応答、GraphPad Software (San Diego、CA)のGraphPad Prismの可変傾斜モデルからIC
50を推定した。
【0411】
上記プロトコルについての改変BTK最適化試薬条件は:
[BTK] = 5nM、[ATP] = 40mM、[Y5-Sox] = 10mM (ATP KMapp約36mM)である。
【0412】
C. 潜在力評価についてのc-Kit(V654AおよびT670I)Omniaアッセイ:
簡潔に、Millipore (14-733)のc-Kit(V654A)またはCell Signaling (7922)のc-Kit(T670I)の10Xストック、1.13X ATP(AS001A)およびY9-SoxまたはY12-Soxペプチド基質(KCZ1001)を、20mM Tris、pH7.5、5mM MgCl
2、1mM EGTA、5mMβ-グリセロホスフェート、5%グリセロール(10Xストック、KB002A)および0.2mM DTT(DS001A)から構成される1Xキナーゼ反応バッファ中に調製した。各酵素の5μLを、Corning (#3574) 384ウェル、白色、非結合表面マイクロタイタープレート(Corning、NY)中、27℃で30分間、0.5μL容量の50% DMSOおよび50% DMSO中に調製した連続希釈化合物と共にプレインキュベートした。45μLのY9またはY12-Soxペプチド基質を添加してキナーゼ反応を開始し、30〜90秒毎に、60分間、BioTek (Winooski、VT)のSynergy
4プレートリーダー中、λ
ex360/λ
em485でモニターした。各アッセイの終了時に、各ウェルの進行曲線を、線形反応動力学および適合統計学(R
2、95%信頼区間、二乗の合計の絶対値)について試験した。各反応の最初の速度(0分〜20+分)を相対蛍光単位対時間(分)のプロットの傾斜から決定して、インヒビター濃度に対してプロットし、log[インヒビター]対応答、GraphPad Software (San Diego、CA)のGraphPad Prismの可変傾斜モデルからIC
50を推定した。
[c-Kit V654A] = 5nM、[ATP] = 220μMおよび[Y9-Sox] = 10μM (ATP K
Mapp = 240μM)
[c-Kit T670I] = 5nM、[ATP] = 220μMおよび[Y12-Sox] = 10μM (ATP K
Mapp = 220μM)
【0413】
D. PDGFRAについてのアッセイ
簡潔に、PDGFRα(PV3811)酵素の10Xストック、1.13X ATP(AS001A)およびY12-Soxペプチド基質(KCZ1001)を、20mM Tris、pH7.5、5mM MgCl
2、1mM EGTA、5mMβ-グリセロホスフェート、5%グリセロール(10Xストック、KB002A)および0.2mM DTT(DS001A)から構成される1Xキナーゼ反応バッファ中に調製した。5μLの酵素を、Corning (#3574) 384ウェル、白色、非結合表面マイクロタイタープレート(Corning、NY)中、27℃で30分間、0.5μL容量の50% DMSOおよび50% DMSO中に調製した連続希釈化合物と共にプレインキュベートした。45μLのATP/Y9またはY12-Soxペプチド基質混合物を添加してキナーゼ反応を開始し、30〜9秒毎に60分間、BioTek (Winooski、VT)のSynergy
4プレートリーダー中、λ
ex360/λ
em485でモニターした。各アッセイの終了時に、各ウェルの進行曲線を、線形反応動力学および適合統計学(R
2、95%信頼区間、二乗の合計の絶対値)について試験した。各反応の最初の速度(0分〜20+分)を、相対蛍光単位対時間(分)のプロットの傾斜から決定し、インヒビター濃度に対しプロットして、log[インヒビター]対応答、GraphPad Software (San Diego、CA)のGraphPad Prismの可変傾斜モデルからIC
50を推定した。
[PDGFRα] = 2〜5nM、[ATP] = 60μMおよび[Y9-Soxペプチド] = 10μM (ATP K
Mapp = 61μM)
【0414】
生化学アッセイの結果を以下に示す。報告されたIC50_APPおよびIC50の値はnM単位である。
【0415】
II-53は、3.7625のIC50_APPでFLT3;15.155のIC50_APPでKDR、114.40のIC50_APPでCKIT、127.13のIC50_APPでCKIT D816Vを阻害した。
【0416】
XVIII-11は、1.9935のIC50_APPでFLT3;26.923のIC50_APPでKDR、31.129のIC50_APPでCKIT、3.4233のIC50_APPでCKIT D816Vを阻害した。
【0417】
XVIII-12は、1.0740のIC50_APPでFLT3;148.50のIC50_APPでKDR、10.450のIC50_APPでCKIT、2.5040のIC50_APPでCKIT D816Vを阻害した。
【0418】
XVIII-13は、0.5080のIC50_APPでFLT3;0.9499のIC50_APPでKDR、0.5080のIC50_APPでPDGFRAを阻害した。
【0419】
XVIII-14は、106.90のIC50_APPでFLT3;6.9410のIC50_APPでKDR、1.5450のIC50_APPでPDGFRAを阻害した。
【0420】
XVIII-15は、462.50のIC50_APPでKDRを阻害した。
【0421】
XVIII-16は、1335.0のIC50_APPでKDRを阻害した。
【0422】
II-1は、3.1510のIC50_APPでFLT3;39.259のIC50_APPでKDR、6169.5のIC50_APPでBTKを阻害した。
【0423】
II-2は、0.5080のIC50_APPでFLT3;51.384のIC50_APPでKDR、0.5715のIC50_APPでBTKを阻害した。
【0424】
II-4は、111.49のIC50_APPでFLT3 KDR、05080.5のIC50_APPでBTKを阻害した。
【0425】
II-3は、290.2のIC50_APPでKDR、458.50のIC50_APPでBTKを阻害した。
【0426】
II-5は、39.700のIC50_APPでKDR、105.91のIC50_APPでBTKを阻害した。
【0427】
可逆的参照化合物1は、5.8445のIC50でFLT3;253.89のIC50でKDR、1640.5のIC50でBTKを阻害した。
【0428】
可逆的参照化合物2は、95.669のIC50でKDR;183.69のIC50でBTKを阻害した。
【0429】
可逆的参照化合物3は、16.309のIC50でCKIT、4.1550のIC50でPDGFRA、0.4606のIC50でFLT3、39.375のIC50でKDRを阻害した。
【0430】
実施例18. EOL-1細胞洗浄アッセイ
DSMZ (ACC 386)から購入したEOL-1細胞を、RPMI(Invitrogen #21870)+10% FBS+1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Invitrogen #15140-122)中に維持した。EOL-1細胞を完全培地中の懸濁物中で増殖し、試料あたり2x10
6細胞に化合物を1時間添加した。1時間後、細胞をペレット化し、培地を除去して化合物非含有培地と取り替えた。細胞を2時間ごとに洗浄して、新鮮な化合物非含有培地に再懸濁した。細胞を特定の時点で回収して細胞抽出バッファに溶解し、全量15μgのタンパク質溶解物を各レーンに負荷した。PDGFRリン酸化は、Santa Cruz抗体sc-12910を用いてウェスタンブロットによりアッセイした。この実験の結果を
図1に示し、DMSO対照および可逆的参照化合物に対して、XVIII-11は、「洗浄」の0時間および4時間後にEOL-1細胞中のPDGFRの酵素阻害を維持したことが示される。
【0431】
実施例19. cKIT洗浄アッセイ
GIST882細胞(Bauer et al., Cancer Research, 66(18):9153-9161 (2006)参照)を6ウェルプレートに、完全培地中8x10
5細胞/ウェルの密度で播種した。翌日、細胞を1uMの完全培地希釈化合物で90分間処理した。90分後、培地を除去し、細胞を化合物非含有培地で洗浄した。2時間ごとに細胞を洗浄し、新しい化合物非含有培地に再懸濁した。特定の時点で細胞を回収し、Roche完全プロテアーゼインヒビタータブレット(Roche 11697498001)およびホスファターゼインヒビター(Roche 04 906 837 001)を補充した細胞抽出バッファ(Invitrogen FNN0011)に溶解し、28.5ゲージのシリンジに溶解物を10回ずつ通して、溶解物をせん断した。タンパク質濃度を測定して総量10ugのタンパク質溶解物を各レーンに負荷した。C-kitリン酸化は、pTyr(4G10)抗体およびCell Signaling Technologyのトータルキット抗体を用いてウェスタンブロットによりアッセイした。
【0432】
GIST882細胞株における細胞活性についてソラフェニブおよびXVIII-11を1マイクロモーラーで試験した。結果を
図2aおよび2bに示し、XVIII-11は、GIST430細胞において少なくとも8時間の「洗浄」後、c-KIT酵素阻害を維持したことが示された。両方の化合物は、cKIT自己リン酸化を阻害し、ERKの下流シグナル伝達も阻害した。不可逆的インヒビターにより阻害が延長したかどうかを理解するために、細胞を洗浄して化合物非含有にした。可逆的インヒビターソラフェニブについて、cKITおよび下流のシグナル伝達の阻害活性は克服されたが、XVIII-11の不可逆的阻害は少なくとも8時間持続した。これらのデータは、不可逆的インヒビターXVIII-11の作用の持続が可逆的インヒビターソラフェニブよりも優れることを支持する。
【0433】
実施例20 質量スペクトル分析
A. C-KITおよびXVIII-11
トリプシン消化の前に、C-kit(15pmol)を、XVIII-11(150pmol)と3時間、10X接触でインキュベートした。化合物のインキュベーション後、ヨードアセトアミドをアルキル化剤として使用した。XIII-11を添加しなかった対照試料も調製した。トリプシン消化のために、2ulのアリコート(3.3pmol)を10ulの0.1% TFAで希釈して、αシアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸をマトリックス(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中5mg/ml)として使用したMALDI標的に直接、マイクロC18をジップチッピング(Zip Tipping)した。
【0434】
トリプシン消化のために、パルス抽出を2200に設定して装置をリフレクトロン(Reflectron)モードに設定した。Laser Biolabs Pep Mix標準(1046.54、1296.69、1672.92、2093.09、2465.20)を使用して較正を行なった。CID/PSD分析について、カーソルを用いてペプチドを選択してイオンゲート(ion gate)タイミングおよび約20%より高いレーザーパワーで生じる断片化を設定し、CIDのための衝突気体としてHeを使用した。曲線場リフレクトロン(Curved field Reflectron)についてのP14R断片化較正を使用して、断片についての較正を行なった。
【0435】
1141.49のMH+の修飾ペプチド(N
CIHR;配列番号:46)が見られた(
図3)。これは、499.15DaのMwでXVIII-11化合物について予測される質量である。XVIII-11修飾ペプチドの断片化の試みにより、非常に弱いCIDスペクトルが生じ、これは、110でのHisおよび175でのC末端Argについて、インモニウム(Immonium)イオンを介した1141.49ペプチドのいくつかの確認証拠を示した。I
CDFGLARのCysが修飾され得ることを示唆するデータも存在した。
【0436】
B. KDRおよびII-2
トリプシン消化の前に、KDRキナーゼ(40pmol)を、II-2(395pmol)と3時間、10X接触でインキュベートした。化合物インキュベーション後、アルキル化剤としてヨードアセトアミドを使用した。トリプシン消化のために、5ulのアリコート(6.7pmol)を10ulの0.1% TFAで希釈して、αシアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸をマトリックス(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中5mg/ml)として使用して、MALDI標的に直接、マイクロC18をジップチッピングした。
【0437】
トリプシン消化のために、装置を、パルス抽出を1800に設定したリフレクトロンモードに設定した。Laser Biolabs Pep Mix標準(1046.54、1296.69、1672.92、2093.09、2465.20)を使用して較正を行なった。CID/PSD分析のために、カーソルを使用してペプチドを選択してイオンゲートタイミングおよび約20%より高いレーザーパワーで生じる断片化を設定し、CIDのための衝突ガスとしてHeを使用した。曲線場リフレクトロンについてのP14R断片化較正を使用して断片の較正を行なった。
【0438】
配列I
CDFGLAR(配列番号:47)を有することが予想される1364.63のMH+で、修飾ペプチドが見られた(
図4)。これは、II-2(470.17)の付加(adduct)質量が894.45のペプチドに付加した場合に予想される質量である。低質量のスペクトル範囲中、471.27のMH+で化合物(II-2)の証拠が観察された。この場合、化合物の証拠は、1364.63ペプチドのPSDスペクトル中で見られた。1364.63での修飾ペプチドは、データベースサーチでも確認された。
【0439】
調製実施例
該実施例は、FAKインヒビター(IV-29〜IV-31)の調製に使用される一般的なスキームを示す。
【0440】
スキーム1.
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
スキーム1は一般的に、2-メトキシ-4-置換アミノアニリンの合成を記載する。4-メチル-4-N-Boc-ピペリジンBを、炭酸カリウムの存在下で4-フルオロ-2-メトキシ1-ニトロベンゼンAと反応させて、F-置換生成物Cを得て、これをFAKインヒビターの調製のため中間体として使用した。
【0441】
スキーム2
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
p-TsOHで触媒して中間体Dを化合物Eと縮合させた。次いでジオキサン中のHClを使用して、Boc保護を除去し、その後4-N-Boc-安息香酸をカップリングして結合を導入した。最終的なBoc除去および塩化アクリロイルによる頭部(warhead)の挿入により最終化合物を得た。
【0442】
実施例21
2-(2-(4-(4-(4-アクリルアミドベンズアミド)-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-N-メチルベンズアミド(IV-21):
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
以下に示されるような工程および中間体に従い、表題の化合物を調製した。
【0443】
中間体21-1
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル1-(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)-4-メチルピペリジン-4-イルカルバメート(調製実施例スキーム1のC): 171mgの4-フルオロ-2-メトキシ-1-ニトロベンゼン(1mmol)、214mgの4-N-Boc-4-メチル-ピペリジン(1mmol)および200mgのK
2CO
3を、5mLのN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)中、70℃で24時間加熱した。冷却後、反応混合物を60mLのEtOAcで希釈し、水10mLx2、ブライン10mLで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させた。濃縮後、溶質(ヘプタン/EtOAc 2/1)を使用したシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、350mgの所望の生成物を黄色固体として得た(96%)。LC-MS: m/z 366.2 (ES+).
【0444】
中間体21-2
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル[1-(4-アミノ-3-メトキシ-フェニル)-4-メチル-ピペリジン-4-イル]-エート(調製実施例スキーム1のD): 350mgの化合物21-1を、1気圧の水素下で一晩、15mLのMeOH中50mgの10% Pd/Cを用いて、水素付加した。ろ過後、300mgの所望のアニリン21-2を得た。LC-MS: m/z 336.2 (ES+).
【0445】
中間体21-3
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2,5-ジクロロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-N-メチル-ベンズアミド(調製実施例スキーム2のE): 1.0gの2-アミノ-N-メチル-ベンズアミド(6.64mmol)、1.22gの2,4,5-トリクロロピリミジン(6.64mmol)および1.3gのK
2CO
3を5mLのDMA中室温で一晩攪拌した。次いで反応混合物を50mLの氷水に注ぎ、沈殿物をろ過除去し、真空下で乾燥させ、わずかに黄色の固体を1.7g (86%)得た。LC-MS: m/z 297.0 (ES+), 295.0 (ES-).
【0446】
中間体21-4
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル(1-{4-[5-クロロ-4-(2-メチルカルバモイル-フェニルアミノ)-ピリミジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-フェニル}-4-メチル-ピペリジン-4-イル)-カルバメート(調製実施例スキーム2のF): 300mgの中間体21-2(0.895mmol、1.2当量)および220mgの中間体21-3(0.746mmol、1当量)を、ジオキサン(0.8当量)中の6mLの0.1M p-TsOH中、100℃で60時間加熱した。次いで反応混合物をEtOAcで抽出して、水性NaHCO
3で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、溶質(ヘプタン/EtOAc 1/1)を用いたシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー後に黄色固体の所望の中間体を100mg(20%)得た。LC-MS: m/z 596.3 (ES+), 594.2 (ES-).
【0447】
中間体21-5
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
tert-ブチル[4-(1-{4-[5-クロロ-4-(2-メチルカルバモイル-フェニルアミノ)-ピリミジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-フェニル}-4-メチル-ピペリジン-4-イルカルバモイル)-フェニル]-カルバメート(調製実施例スキーム2のG): 100mgの中間体21-4の、1mLの無水ジクロロメタン中の溶液に、ジオキサン中の2mLの4M HClを添加した。室温で30分の攪拌後、減圧下で溶媒を除去し、所望の脱Boc中間体を得て、これを次のカップリング工程に直接使用した。LC-MS: m/z: 496.2 (ES+), 494.2 (ES-).
【0448】
27mgの脱Boc中間体を、2mLのアセトニトリル中50uLのDIPEA、40mgのHATUの存在下で、12mgの4-N-Boc-安息香酸と室温で2時間反応させた。反応混合物を40mLのEtOAcで希釈し、水性NaHCO
3で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。濃縮後、ヘプタン/EtOAc(1/3 v/v)を溶質として使用したシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー後、29mgの中間体21-5をわずかに黄色の固体として得た。LC-MS: m/z 715.2 (ES+), 713.3 (ES-).
【0449】
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
2-(2-(4-(4-(4-アクリルアミドベンズアミド)-4-メチルピペリジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-N-メチルベンズアミド(IV-29): 29mgの中間体21-5の、0.5mLの無水ジクロロメタン中の溶液に、ジオキサン中1mLの4M HClを添加した。室温で1時間攪拌後、減圧下で溶媒を除去し、所望の脱Boc中間体を得て、これを次のカップリング工程に直接使用した。
【0450】
2mLのジクロロメタンおよび100uLのDIPEA中の脱Boc中間体に、-20℃でジクロロメタン(1.3当量)中55uLの1.1M塩化アクリロイル溶液を添加した。5分後、反応を水でクエンチし、反応混合物を濃縮して、分取HPLC精製に供し、6mgの最終生成物を得た。LC-MS: m/z 669.3 (ES+), 667.2 (ES-).
【0451】
実施例22
2-{2-[4-(9-アクリロイル-2,9-ジアザ-スピロ[5.5]ウンデク-2-イル)-2-メトキシ-フェニルアミノ]-5-クロロ-ピリミジン-4-イルアミノ}-N-メチル-ベンズアミド(IV-30):
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
調製実施例スキーム1の中間体Bとして4-N-Boc-4-Me-ピペリジンの代わりに2,9-ジアザ-スピロ[5.5]ウンデカン-9-カルボン酸tert-ブチルエステルを使用して、実施例21に記載のものと同様の手順で表題の化合物を調製した。脱Bocおよび塩化アクリロイルでのアシル化は、実施例21と同じ方法で行なった。LC-MS: m/z 590.2 (ES+), 588.3 (ES-).
【0452】
実施例23
2-(2-{4-[4-(4-アクリロイルアミノ-ベンゼンスルホニル)-ピペラジン-1-イル]-2-メトキシ-フェニルアミノ}-5-クロロ-ピリミジン-4-イルアミノ)-N-メチル-ベンズアミド(IV-31)
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
調製実施例スキーム1の中間体Bとして4-N-Boc-4-Me-ピペリジンの代わりに4-N-Boc-ピペリジン、および調製実施例スキーム2における4-N-Boc-安息香酸の代わりに4-ニトロベンゼンスルホニルクロライドを使用して、実施例21に記載のものと同様の方法で表題の化合物を調製した。還流MeOH中でSnCl
2を用いてニトロ還元を達成した。実施例21と同じ方法で、塩化アクリロイルにより最終的なアシル化を行なった。LC-MS: m/z 677.2 (ES+).
【0453】
実施例24 FAK生化学アッセイ
OMNIA(登録商標)キナーゼアッセイ(Invitrogen、Carlsbad、CA)において前活性化FAK酵素を使用して、FAKインヒビターの活性を評価した。簡潔に、Invitrogen (Madison、WI)の前活性化FAK酵素(M4446)の10Xストック、1.13X ATP(AS001A)およびY3-Soxコンジュゲートペプチド基質(YP003A)を、20mM Tris、pH7.5、5mM MgCl
2、1mM EGTA、5mMβ-グリセロホスフェート、5%グリセロール(10Xストック、KB002A)および0.2mM DTT(DS001A)から構成される1Xキナーゼ反応バッファ中に調製した。5μLの酵素を、Corning (#3574) 384ウェル、白色、非結合表面マイクロタイタープレート(Corning、NY)中、27℃で30分、0.5μL容量の50% DMSOおよび50% DMSO中に調製した連続希釈化合物とプレインキュベートした。45μLのATP/Y3-Soxペプチド基質混合物を添加してキナーゼ反応を開始し、30〜90秒毎に60分間、BioTek (Winooski、VT)のSynergy
4プレートリーダー中λ
ex360/λ
em485でモニターした。各アッセイの終了時に、各ウェルの進行曲線を、線形反応動力学および適合統計学(R
2、95%信頼区間、二乗の合計の絶対値)について試験した。各反応の最初の速度(0分〜約30分)を、相対蛍光単位対時間(分)のプロットの傾斜から決定して、インヒビター濃度に対してプロットし、log[インヒビター]対応答、GraphPad Software (San Diego、CA)のGraphPad Prismの可変傾斜モデルからIC
50を推定した。アッセイは、以下の試薬の濃度を使用して行った、FAK = 15nM、Y3-Sox = 10μM、ATP = 100μM、(ATP K
Mapp 92μM)。
【0454】
化合物IV-29は、アッセイ中5.24nMのIC
50を有し、化合物IV-30は、アッセイ中5.89nMのIC
50を有した。
【0455】
実施例25 質量スペクトル分析
完全なFAK(PTK2)を、化合物IV-29対タンパク質の10X倍接触で1時間インキュベートした。3ulアリコートの試料を10ulの0.1% TFAで希釈して、脱着マトリックス(0.1%TFA:アセトニトリル50:50中10mg/ml)としてシナピン(Sinapinic)酸を使用してMALDI標的に直接、マイクロC4をジップチッピングした。完全なFAK(PTK2)タンパク質(m/z 146,672Da)および化合物IV-29とインキュベートしたFAK(mw=669.2)に対して質量スペクトル分析を行なった。質量中心質量(m/z= 147,037Da)は、最小未修飾タンパク質が残っている約365Daの正のシフトを示し、これはFAK(PTK2)が化合物IV-29によりほとんど完全に修飾されていることを示す。質量分析により評価した場合、化合物IV-30は、FAKを修飾せず、化合物IV-31は、FAKの部分修飾を示した。
【0456】
本明細書において引用される全ての特許、出願公開公報および参考文献の教示は、その全てにおいて参照により援用される。本発明は、その例示態様を参照して具体的に示され記載されるが、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の範囲から逸脱することなく、形態および詳細における種々の変更が、本明細書になされ得ることが当業者に理解されよう。
【0457】
本発明の態様として、以下のものが挙げられる。
〔1〕式、
X-M-S-CH
2-Prot
(式中、Protは、CYS1、CYS5、CYS6、CYS7、CYS8、CYS9、CYS10、CYS11、CYS12およびCYS13からなる群より選択されるシステイン残基を含むプロテインキナーゼまたはその一部であり;
S-CH
2は、前記システイン残基の側鎖由来の硫黄原子およびメチレン基であり;
Mは、頭部(warhead)基と前記システイン残基の側鎖との共有結合により形成される修飾(modifier)部分であり;
Xは、プロテインキナーゼのATP結合部位またはその近位に結合する化学部分である)
を有するプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔2〕頭部基が-L-Y
(式中
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、任意に1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2またはCNで置換されるC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、該環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され;
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-、または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
である、〔1〕記載のコンジュゲート。
〔3〕頭部基が、
【化A-1】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-2】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-3】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-4】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-5】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、R
eは、独立して適切な脱離基、NO
2、CNまたはオキソである)
である、〔1〕記載のコンジュゲート。
〔4〕修飾部分が、システインの側鎖の硫黄およびメチレンと共に、
【化A-6】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-7】
[この文献は図面を表示できません]
【化A-8】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択される式を有する、〔1〕記載のコンジュゲート。
〔5〕Protが、キナーゼまたはCYS1を含むキナーゼの一部であり、JAK3、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、CKIT、CSFR1、PDGFR-A、FAK2、FLT3、FER、FES、CDKL1、CDKL4、FLT4、KDR、FLT1、PDGFR-BおよびCYS1を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔6〕Protが、RC*VHRDL、KC*IHRDL、NC*IHRDL、NC*IHRDV、NC*VHRDL、NC*VHRDI、SC*VHRDL、CC*IHRDLまたはNC*IHRDI (式中、C*はCYS1である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔5〕記載のコンジュゲート。
〔7〕Protが、キナーゼまたはCYS5を含むキナーゼの一部であり、PFTAIRE1、JNK1、JNK2、JNK3、BMPR2、およびCYS5を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔8〕Protが、DLC*QYMD、NLC*QVIH、NLC*QVIQおよびSLC*KYLSL (式中、C*はCYS5である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔7〕記載のコンジュゲート。
〔9〕Protが、キナーゼまたはCYS6を含むキナーゼの一部であり、TNK1、YES、FGR、SRC、LIMK1、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、およびCYS6を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔10〕Protが、SGC*FGV、QGC*FGE、TGC*FGD、KGC*FGQおよびEGC*FGQ (式中、C*はCYS6である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔9〕記載のコンジュゲート。
〔11〕Protが、キナーゼまたはCYS7を含むキナーゼの一部であり、FAK、ALK1、ALK2、およびCYS7を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔12〕Protが、GRC*IGEGQFGD、VEC*VGKGRYGおよびLEC*VGKGRYG (式中、C*はCYS7である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔11〕記載のコンジュゲート。
〔13〕Protが、キナーゼまたはCYS8を含むキナーゼの一部であり、ZAP70、CRIK、ERK3、CK1g1、CK1g2、CK1g3、およびCYS8を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔14〕Protが、GC*GNF、GC*GHFおよびGC*GGN (式中、C*はCYS8である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔13〕記載のコンジュゲート。
〔15〕Protが、キナーゼまたはCYS9を含むキナーゼの一部であり、ROR1またはCYS9を含むその一部である、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔16〕Protが、キナーゼまたはCYS10を含むキナーゼの一部であり、MELKまたはCYS10を含むその一部である、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔17〕Protが、キナーゼまたはCYS11を含むキナーゼの一部であり、c-KIT、FMS、RON、FLT3、FGR、およびCYS11を含む上述のいずれか1つの一部からなる群より選択される、〔1〕〜〔4〕いずれか1つのコンジュゲート。
〔18〕Protが、YCC*YG、YMC*HGおよびFMC*HG (式中、C*はCYS11である)からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、〔17〕記載のコンジュゲート。
〔19〕Protが、キナーゼまたはCYS12を含むキナーゼの一部であり、ALKまたはCYS12を含むその一部である、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔20〕Protが、アミノ酸配列AARNCLLTC*PGPGRVAKIGD (式中、C*はCYS12である)を含む、〔19〕記載のコンジュゲート。
〔21〕Protが、キナーゼまたはCYS13を含むキナーゼの一部であり、B-RAFまたはCYS13を含むその一部である、〔1〕〜〔4〕いずれか記載のコンジュゲート。
〔22〕Protが、アミノ酸配列TKPQLAIVTQWC*EGSSLYHH (式中、C*はCYS13である)を含む、〔21〕記載のコンジュゲート。
〔23〕C-KITまたはCYS1 (Cys788)を含むその一部、およびCYS1に共有かつ不可逆的に結合する式XVIII、XIX、XIX-a、XIX-b、XIX-c、XXまたはXX-aの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔24〕KDRまたはCYS2 (Cys1045)を含むその一部、およびCYS2に共有かつ不可逆的に結合する式XVIII、XIX、XIX-a、XIX-b、XIX-c、XXまたはXX-aの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔25〕B-RAFまたはCYS13 (Cys532)を含むその一部、およびCYS13に共有かつ不可逆的に結合する式XVIII、XIX、XIX-a、XIX-b、XIX-c、XXまたはXX-aの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔26〕FLT3またはCYS2 (Cys828)を含むその一部、およびCYS2に共有かつ不可逆的に結合する式II-a、II-b、II-cまたはII-dの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔27〕MEK1またはCYS2 (Cys207)を含むその一部、およびCYS2に共有かつ不可逆的に結合する式II-a、II-b、II-cまたはII-dの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔28〕JAK3またはCYS3 (Cys909)を含むその一部、およびCYS3に共有かつ不可逆的に結合する式Vの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔29〕PLK1またはCYS4 (Cys67)を含むその一部、およびCYS4に共有かつ不可逆的に結合する式IIIの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔30〕FAKまたはCYS7 (Cys427)を含むその一部、およびCYS7に共有かつ不可逆的に結合する式IV、IVaまたはIVbの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔31〕JNK1またはCYS5 (Cys116)を含むその一部、およびCYS5に共有かつ不可逆的に結合する式V1、VII、VIII、IX、IX-a、X、X-a、XI、XIIまたはXII-aの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔32〕ZAP70またはCYS8 (Cys346)を含むその一部、およびCYS8に共有かつ不可逆的に結合する式I-a、I-b、I-c、I-d、I-eおよびI-fの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔33〕RONまたはCYS11 (Cys1165)を含むその一部、およびCYS11に共有かつ不可逆的に結合する式XIII-a、XIII-b、XIII-c、XIII-d、XIV、XV、XVIまたはXVIIの化合物を含むプロテインキナーゼコンジュゲート。
〔34〕式I-a、I-bまたはI-c
【化A-9】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
R
a、R
b、R
c、R
d、R
fのそれぞれは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-Rまたは-C(O)NHRzから選択され;
R
gは、R、OR、ハロゲン、-CF
3、およびR、OR、ハロゲンもしくは-CF3で任意に置換された、5〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環から選択され;
各Rは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R'は、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
X
1は、-NH-C(O)-または-C(O)-NH-であり;
環A は、4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり、ここで:
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩。
〔35〕式II-a、II-b、II-cまたはII-d
【化A-10】
[この文献は図面を表示できません]
(式中:
Wyは、NまたはC-Rbであり;
Wは、NまたはCHであり;
Xは、NH、CH
2、OまたはSであり;
R
a、R
bおよびR
cのそれぞれは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyまたは-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Zは、水素または可溶化基であり;
環Aは、4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1またはR
1'は、-L-Yであり、R
1が-L-Yであるとすると、R
1'は、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-Rまたは-C(O)NHR'であり、R
1'が-L-Yであるとすると、R
1は、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-Rまたは-C(O)NHR'であり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2またはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔36〕式III:
【化A-11】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
R
aおよびR
bは、独立して水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyまたは-C(O)NRxRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Xは、二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Zは、水素、低級アルキル、またはN、SおよびOから選択される0〜3個のヘテロ原子を含み、オキソ、低級アルキル、-O-低級アルキル、ハロゲンおよび-CF3からなる群より選択される0〜3個の置換基を含む、5または6員の飽和、部分不飽和環または芳香族環であり;
WおよびW1は、独立してNまたはCHであり;
Wyは、NまたはC-Rcであり
Rcは、水素;R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)Rxもしくは-C(O)NRxRzであり;
R
1は-L-Yであるか;または
RcおよびR1は、それらが結合する原子と共にN、SおよびOから選択される0〜3個のヘテロ原子を含み、-L-Yとオキソ、低級アルキル、-O-低級アルキル、ハロゲンおよび-CF3からなる群より選択される2個までの他の置換基で置換される、5または6員の部分不飽和環または芳香族環を形成し;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔37〕式V:
【化A-12】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
R
a、R
b、Rc、RdおよびRfは、独立して水素、R、OR、ハロゲンおよび-CF
3から選択され;
各Rは、独立して水素、C1-C6アルキル、C1-C6アルケニル、C1-C6アルキニルまたは低級ハロアルキルであり;
R
1またはR
1'は-L-Yであり、R
1が-L-Yであるとすると、R
1'は、水素または低級アルキルであり、R
1'が-L-Yであるとすると、R
1は、水素または低級アルキルであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその生理学的に許容され得る塩。
〔38〕式VI:
【化A-13】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、Rb、Rc、RdおよびRfは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
環Aは、3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
X
1は、結合または二価の3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立して、シクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔39〕式VII
【化A-14】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
nは、1、2または3であり;
Ra、R
bおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R'およびR''は、独立して水素またはハロゲンであり;
Xは、結合であるか、または
【化A-15】
[この文献は図面を表示できません]
からなる群より選択され;
X
1は、O、NHまたはSであり;
Wは、CH2またはNHであり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔40〕式VIII:
【化A-16】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
nおよびn1は、独立して0、1、2、3または4であり;
Ra、R
bおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R'は、ハロゲンであり;
X
1およびZ
1は、独立して-N(Ry)-C(O)-、-C(O)-N(Ry)-であり;
Z
2は、結合または4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔41〕式IXまたはIX-a:
【化A-17】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、R
b、Rc、Rd、RfおよびRgは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R'は、ハロゲンであり;
環Aは、3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔42〕式XまたはX-a:
【化A-18】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
nは、1、2または3であり;
Ra、R
b、Rc、RdおよびRfは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R'は、ハロゲンであり;
Xは、-C(O)NRx-または-NRx-C(O)-“であり
環Aは、4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔43〕式XI:
【化A-19】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、R
b、RcおよびRdは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Xは、-C(O)NRx-または-NRx-C(O)-‘であり
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔44〕式XIIまたはXII-a:
【化A-20】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、R
bおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R'は、ハロゲンであり;
Xは、-C(O)NRx-または-NRx-C(O)-‘であり
Rxは、水素または低級アルキルであり;
環Aは、4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔45〕式XIII-aまたはXIII-b:
【化A-21】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R
2は、水素、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリールであり;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
環Aは、4〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄からなる群より独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を含むアリール環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔46〕式XIV:
【化A-22】
[この文献は図面を表示できません]
XIV
(式中
RaおよびRbは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R
2は、水素、任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリールであり;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔47〕式XV:
【化A-23】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、
Ra、RbおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R
2は、水素、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;
R
3およびR
4は、独立して水素、R、OR、-OHまたはハロゲンであり;
R'は、ハロゲンであり;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔48〕式XVIまたはXVI-a:
【化A-24】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
RaおよびRbは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R
2は、水素、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;
R
3およびR
4は、独立して水素、R、OR、-OHまたはハロゲンであり;
R'は、ハロゲンであり;
R''およびR'''は、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔49〕式XVII:
【化A-25】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、RbおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
R
2は、水素、低級アルキル、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、任意に置換されたアリール、または任意に置換されたヘテロアリールであり;
R'およびR''は、独立して水素または低級アルキルであり;
Xは、結合または二価のC
1-C
6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、該炭化水素鎖の任意に1、2または3個のメチレン単位は、独立して-NR-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔50〕式XVIII:
【化A-26】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、RbおよびRcは、独立して水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-O-CF3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Xは、-C(O)-NRxRy-または-NRxRy-C(O)-Rzであり;
R
1またはR
1'は、-L-Yであり;R
1が-L-Yであるとすると、R
1'は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され、R
1'が-L-Yであるとすると、R
1は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔51〕式XIX:
【化A-27】
[この文献は図面を表示できません]
XIX
(式中
RaおよびRbは、独立して水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-O-CF3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Xは、-C(O)-NRxRyまたは-NRx-C(O)-Rzであり;
Wは、O、NHまたはN-Rcであり;
Rcは、水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
R
1またはR
1'は、-L-Yであり;R
1が-L-Yであるとすると、R
1'は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され、R
1'が-L-Yであるとすると、R
1は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、1〜4個のRで置換され;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔52〕式XX:
【化A-28】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、Rb、RcおよびRdは、独立して水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-O-CF3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、任意に低級アルキル、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、低級シクロアルコキシ、-CF
3、-O-CF3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択される1〜4個の置換基で置換され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
Xは、-C(O)-NRxRyまたは-NRx-C(O)-Rzであり;
あるいはRaおよびXは、それらが結合する原子と共に、Rf、Rf1、Rf2およびRf3の1つ以上で任意に置換されたベンゾ環を形成し;
Rf、Rf1、Rf2およびRf3は、独立して低級アルキル、低級ハロアルキル、低級シクロアルキル、低級アルコキシ、低級ハロアルコキシ、低級シクロアルコキシ、-CF
3、-O-CF3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyおよび-C(O)NHRzから選択され;
R
1またはR
1'は、-L-Yであり;R
1が-L-Yであるとすると、R
1'は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は、任意に1〜4個のRで置換され、R
1'が-L-Yであるとすると、R
1は、水素、R、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRy、-C(O)NHRzおよび3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環から選択され、前記環は任意に、1〜4個のRで置換され;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素もしくは硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、1〜4個のR
e基で置換され;
RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩。
〔53〕式IV:
【化A-29】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、RbおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyまたは-C(O)NRxRzから選択され;
R'は、
【化A-30】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Wは、CHまたはNであり;
Rdは、水素、低級アルキル、-O-低級アルキル、-CF
3またはハロゲンであり;
Rvは、-C(O)NRxRy、-N(Rx)C(O)Rz;-S(O)
2NRxRyまたは-N(Rx)S(O)
2Rzであり;
R
1は、-T-L-Yであるか;あるいは
RaおよびR
1は、それらが結合する介在炭素原子と共に、5または6員の部分不飽和または芳香族環を形成し、ここで該環は、N、SおよびOから選択される0〜3個のヘテロ原子を含み、かつ-L-Yとオキソ、低級アルキル、-O-低級アルキル、ハロゲンおよび-CF
3からなる群より選択される2個までの他の置換基で置換され、
Tは、非存在であるか、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、任意に1〜4個のR
e基で置換され;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、任意に1〜4個のR
e基で置換され;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールであり;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族である)
の化合物またはその生理学的に許容され得る塩。
〔54〕式IVa:
【化A-31】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、RbおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyまたは-C(O)NRxRzから選択され;
環Aは、N、SおよびOから選択される0〜3個のヘテロ原子を含む、5または6員の部分不飽和環または芳香族環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立して、シクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、任意に1〜4個のR
e基で置換され;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族であり;
R'は、
【化A-32】
[この文献は図面を表示できません]
であり、
Wは、CHまたはNであり;
Rdは、水素、低級アルキル、-O-低級アルキル、-CF
3またはハロゲンであり;
Rvは、-C(O)NRxRy、-N(Rx)C(O)Rz;-S(O)
2NRxRyまたは-N(Rx)S(O)
2Rzであり;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールである)
の化合物またはその生理学的に許容され得る塩。
〔55〕式IVb:
【化A-33】
[この文献は図面を表示できません]
(式中
Ra、RbおよびRcは、独立してR、OR、ハロゲン、-CF
3、-CN、-C≡C-R、-NRxRyまたは-C(O)NRxRzから選択され;
L
2は、非存在、共有結合、二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられるが、L
2が非存在であるとすると、環Aおよび環Bは縮合するかまたはスピロ原子を介し結合し;
環Aおよび環Bは、独立してN、SおよびOから選択される0〜3個のヘテロ原子を含む5または6員の飽和、部分不飽和または芳香族環であり;
R
1は、-L-Yであり;
Lは、共有結合または二価のC
1-8飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Lの1、2または3個のメチレン単位は、任意にかつ独立してシクロプロピレン、-NR-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-、-SO
2N(R)-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-S-、-SO-、-SO
2-、-C(=S)-、-C(=NR)-、-N=N-または-C(=N
2)-により置き換えられ;
Yは、水素、ニトリル、1つ以上のOH、NRxRy、オキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族、または3〜10員の単環式もしくは二環式、飽和、部分不飽和の環、または窒素、酸素および硫黄から独立して選択される0〜3個のヘテロ原子を有するアリール環であり、前記環は、任意に1〜4個のR
e基で置換され;
各R
eは、独立して-Q-Z、OH、オキソ、NO
2、ハロゲン、CN、適切な脱離基、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNで任意に置換されたC
1-6脂肪族から選択され、ここで:
Qは、共有結合または二価のC
1-6飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分岐の炭化水素鎖であり、Qの1または2個のメチレン単位は、任意にかつ独立して-N(R)-、-S-、-O-、-C(O)-、-OC(O)-、-C(O)O-、-SO-または-SO
2-、-N(R)C(O)-、-C(O)N(R)-、-N(R)SO
2-または-SO
2N(R)-により置き換えられ;
Zは、水素、またはオキソ、ハロゲン、NO
2もしくはCNにより任意に置換されたC
1-6脂肪族であり;
R'は、
【化A-34】
[この文献は図面を表示できません]
であり;
Wは、CHまたはNであり;
Rdは、水素、低級アルキル、-O-低級アルキル、-CF
3またはハロゲンであり;
Rvは、-C(O)NRxRy、-N(Rx)C(O)Rz;-S(O)
2NRxRyまたは-N(Rx)S(O)
2Rzであり;
各R、RxおよびRyは、独立して水素、低級アルキル、低級ハロアルキルまたは低級シクロアルキルであり;
各Rzは、独立して水素、脂肪族またはアリールである)
の化合物またはその生理学的に許容され得る塩。
〔56〕〔33〕〜〔55〕のいずれかに記載の化合物および薬学的に許容され得る担体、アジュバントまたはビヒクルを含む医薬組成物。
〔57〕脈管形成関連疾患の治療を必要とする被験体に、脈管形成標的の不可逆的インヒビターの有効量を局所投与する工程を含む、脈管形成関連疾患の治療方法。
〔58〕脈管形成関連疾患が、脈管形成関連眼疾患であり、不可逆的インヒビターが目に局所投与される、〔57〕記載の方法。
〔59〕脈管形成標的が、VEGF受容体2/KDR、PDGFR、SRC、FAK、PI3K、MEK、FGFR、Eph受容体、メチオニンアミノペプチド-2およびHsp90からなる群より選択される、〔57〕または〔58〕記載の方法。