【文献】
JOURNAL OF J.C.C.A. SPECIAL ISSUE,1968年,p.81-88
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール、トリデカナール、2−メチルオクタナール、2−メチルノナナール、(E)−2−ヘキセナール、(Z)−4−ヘプテナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、10−ウンデセナール、(E)−4−デセナール、2−ドデセナール、2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール、ヘプタナールジエチルアセタール、1,1−ジメトキシ−2,2,5−トリメチル−4−ヘキセン、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルボアルデヒド、2−メチル−4−(2,2,6−トリメチルシクロヘキセン−1−イル)−2−ブテナール、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセンカルボアルデヒド、4−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−3−シクロヘキセンカルボアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3−フェニルプロパナール、ヒドラトラプアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール、2−メチル−3−(4−イソプロピルフェニル)プロパナール、2−メチル−3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール、3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール、シンナムアルデヒド、α−ブチルシンナムアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、3−メチル−5−フェニルペンタナール、4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド、2−メチル−3−(4−メトキシフェニル)プロパナール、2−メチル−3−(4−メチレンジオキシフェニル)プロパナール及びそれらの混合物からなる群から選択される、アルデヒド又はそれらのアセタールが使用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
ギ酸(E)−及び(Z)−3−ヘキセニル、アセト酢酸エチル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、酢酸3−メチル−2−ブテニル、酢酸(E)−2−ヘキセニル、酢酸(E)−及び(Z)−3−ヘキセニル、酢酸オクチル、酢酸3−オクチル、酢酸1−オクテン−3−イル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、イソ酪酸(E)−及び(Z)−3−ヘキセニル、クロトン酸ヘキシル、イソ吉草酸エチル、2−メチルペンタン酸エチル、ヘキサン酸エチル、ヘキサン酸アリル、ヘプタン酸エチル、ヘプタン酸アリル、オクタン酸エチル、(E,Z)−2,4−デカジエン酸エチル、2−オクチン酸メチル、2−ノニン酸メチル、2−イソアミルオキシ酢酸アリル、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン酸メチル、B.酢酸2−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸4−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸2−tert−ペンチルシクロヘキシル、酢酸4−tert−ペンチルシクロヘキシル、酢酸デカヒドロ−2−ナフチル、酢酸3−ペンチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、酢酸デカヒドロ−2,5,5,8a−テトラメチル−2−ナフチル、酢酸4,7−メタノ−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5−又は6−インデニル、プロピオン酸4,7−メタノ−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5−又は−6−インデニル、イソ酪酸4,7−メタノ−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5−又は−6−インデニル、酢酸4,7−メタノオクタヒドロ−5−又は6−インデニル、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、イソ酪酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、酢酸2−フェネチル、プロピオン酸2−フェネチル、イソ酪酸2−フェネチル、イソ吉草酸2−フェネチル、酢酸1−フェネチル、酢酸α−トリクロロメチルベンジル、酢酸α,α−ジメチルフェネチル、酪酸α,α−ジメチルフェネチル、酢酸シンナミル、イソ酪酸2−フェノキシエチル、酢酸4−メトキシベンジル、3−シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シクロヘキシルオキシ酢酸アリル、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジャスモン酸メチル、2−ヘキシル−3−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、2−エチル−6,6−ジメチル−2−シクロヘキセンカルボン酸エチル、2,3,6,6−テトラメチル−2−シクロヘキセンカルボン酸エチル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸フェネチル、ケイヒ酸メチル、ケイヒ酸エチル、ケイヒ酸ベンジル、ケイヒ酸フェネチル、ケイヒ酸シンナミル、フェノキシ酢酸アリル、サリチル酸メチル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シクロヘキシル、サリチル酸cis−3−ヘキセニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェネチル、2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチル、3−フェニルグリシド酸エチル、3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル及びそれらの混合物からなる群から選択される、エステル又はラクトンが使用されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
アルデヒド又はアセタール、エステル又はラクトン官能基のいずれも有さない少なくとも1種の更なる香料を含む香料組成物が使用されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の更なる主題は、本発明の方法によって得ることができるカプセルに含まれる界面活性剤である。これに関連して、これらの薬剤は、一方では化粧料であり、他方では、洗剤、すすぎ剤及び洗浄剤(「DRC剤」)であり、薬剤に対し、およそ0.01〜およそ10重量%、好ましくはおよそ0.5〜5重量%、特におよそ0.8〜1重量%の量でカプセルに含むことができる。
【0060】
化粧料
【0061】
本発明に従った化粧料、特にパーソナルケア製品は、例えば、低刺激性界面活性剤、油成分、乳化剤、パール化ワックス、粘稠剤、増粘剤、過脂剤、安定剤、ポリマー、シリコーン化合物、油脂、ワックス、レシチン、リン脂質、紫外線防御因子、保湿剤、生物起源の薬剤、酸化防止剤、消臭剤、制汗剤、ふけ防止剤、皮膜形成剤、膨潤剤、昆虫忌避剤、セルフタンニング剤、チロシン阻害剤(脱色素剤)、ヒドロトロープ剤、可溶化剤、防腐剤、香油、染料などの典型的な賦形剤(excipient)及び添加剤を更に含むことができる
【0062】
界面活性剤
【0063】
界面活性物質として、アニオン性、非イオン性、カチオン性及び/又は両性又は双性イオン性界面活性剤をカプセル中に含有させることができ、これらの薬剤の量は、通常およそ1〜70、好ましくは5〜50、特に10〜30重量%である。アニオン性界面活性剤の典型的な例は、石けん、アルキルベンゼンスルホン酸エステル、アルカンスルホン酸エステル、オレフィンスルホン酸エステル、アルキルエーテルスルホン酸エステル、グリセリルエーテルスルホン酸エステル、α−メチルエステルスルホン酸エステル、スルホ脂肪酸、アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル、グリセリルエーテル硫酸エステル、脂肪酸エーテル硫酸エステル、ヒドロキシ混合エーテル硫酸エステル、モノグリセリド(エーテル)硫酸エステル、脂肪酸アミド(エーテル)硫酸エステル、モノ及びジアルキルスルホコハク酸エステル、モノ及びジアルキルスルホスクシンアミド酸塩、スルホトリグリセリド、アミド石けん、エーテルカルボン酸及びその塩、脂肪酸イセチオン酸塩、脂肪酸サルコシナート、脂肪酸タウリド、例えば、アシルラクチル酸塩、アシル酒石酸塩、アシルグルタミン酸塩及びアシルアスパラギン酸塩などのN−アシルアミノ酸、アルキルオリゴグリコシド硫酸エステル、タンパク質脂肪酸縮合物(特にコムギ原料植物生成物)並びにアルキル(エーテル)リン酸塩である。アニオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含む場合、これらは従来の、しかし好ましくは、狭い同族体分布を有することができる。非イオン性界面活性剤の典型的な例は、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪族アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテル又は混合ホルマール、任意選択的に部分酸化したアルキル(アルケニル)オリゴグリコシド又はグルクロン酸誘導体、脂肪酸N−アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特にコムギ原料植物生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、スクロースエステル、ソルビタンエステル、ポリソルベート及びアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含む場合、これらは従来の、しかし好ましくは、狭い同族体分布を有することができる。カチオン性界面活性剤の典型的な例は、例えば、塩化ジメチルジステアリルアンモニウム及びエステルクワット、特に四級化脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩などの、第四級アンモニウム化合物である。両性又は双性イオン界面活性剤の典型的な例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオン酸塩、アミノグリシナート、イミダゾリニウムベタイン及びスルホベタインである。上記界面活性剤は、公知の化合物のみである。特に好適な低刺激性、すなわち特に皮膚適合性の界面活性剤の典型的な例は、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル硫酸エステル、モノグリセリド硫酸エステル、モノ及び/又はジアルキルスルホコハク酸エステル、脂肪酸イセチオン酸エステル、脂肪酸サルコシナート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタミン酸エステル、α−オレフィンスルホン酸エステル、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグリコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、両性アセタール及び/又はタンパク質脂肪酸縮合物であり、後者はコムギタンパク質に由来することが好ましい。
【0064】
油成分
【0065】
好適な油成分の例には、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコールに由来するガルベアルコール、直鎖C
6〜C
22脂肪酸の直鎖若しくは分岐鎖C
6〜C
22脂肪族アルコールとのエステル又は分岐鎖C
6〜C
13カルボン酸の直鎖状若しくは分岐鎖C
6〜C
22脂肪族アルコールとのエステル、例えば、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシル及びエルカ酸エルシルが挙げられる。また、直鎖C
6〜C
22脂肪酸の分岐鎖アルコール、特に2−エチルヘキサノールとのエステル、C
18〜C
38アルキルヒドロキシカルボン酸の直鎖若しくは分岐鎖C
6〜C
22脂肪族アルコールとのエステル、特にリンゴ酸ジオクチル、直鎖及び/又は分岐鎖脂肪酸の多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ジオール二量体若しくはトリオール三量体)及び/又はゲルベアルコールとのエステル、C
6〜C
10脂肪酸に由来するトリグリセリド、C
6〜C
18脂肪酸に由来する液体モノ/ジ/トリグリセリド混合物、C
6〜C
22脂肪族アルコール及び/又はゲルベアルコールの芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのエステル、C
2〜C
12ジカルボン酸の1〜22個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖アルコール又は2〜10個の炭素原子及び2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル、植物油、分岐鎖第一級アルコール、置換シクロヘキサン、炭酸ジカプリリル(Cetiol(登録商標)CC)などの直鎖若しくは分岐鎖C
6〜C
22脂肪族アルコール炭酸エステル、6〜18個、好ましくは8〜10個のC原子を有する脂肪族アルコールに由来するガルベ炭酸エステル、直鎖若しくは分岐鎖C
6〜C
22アルコールとの安息香酸エステル(例えば、Finsolv(登録商標)TN)、例えば、ジカプリリルエーテル(Cetiol(登録商標)OE)などのアルキル基ごとに6〜22個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐鎖、対称若しくは非対称のジアルキルエーテル、エポキシ化脂肪酸エステルとポリオールとの開環生成物、(シクロメチコン又はシリコーンメチコンタイプなどの)シリコーンオイル及び/又は、例えば、スクアラン、スクアレン若しくはジアルキルシクロヘキサンなどの脂肪族若しくはナフテン系炭化水素も好適である。
【0066】
乳化剤
【0067】
好適な乳化剤の例には、以下の群のうちの少なくとも1種に由来する非イオン性界面活性剤が挙げられる。
・8〜22個のC原子を有する直鎖脂肪族アルコール、12〜22個のC原子を有する脂肪酸、アルキル基において8〜15個のC原子を有するアルキルフェノール及びアルキル残基において8〜22個のC原子を有するアルキルアミンに対して、2〜30モルのエチレンオキシド及び/又は0〜5モルのプロピレンオキシドを付加した生成物、
・アルキル(アルケニル)残基において8〜22個の炭素原子を有するアルキル及び/又はアルケニルオリゴグリコシド及びそのエトキシル化類縁体、
・ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油に対して1〜15モルのエチレンオキシドの付加生成物、
・ヒマシ油及び/又は硬化ヒマシ油に対して15〜60モルのエチレンオキシド付加生成物、
・グリセロール及び/又はソルビタンの、12〜22個の炭素原子を有する不飽和直鎖又は飽和分岐鎖脂肪酸及び/又は3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル及びそれらの1〜30モルのエチレンオキシドとの付加物、
・ポリグリセロール(平均自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5000g/mol)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグリコシド(例えば、メチルグリコシド、ブチルグリコシド、ラウリルグリコシド)及びポリグリコシド(例えば、セルロース)の、炭素原子12〜22個の飽和及び/又は不飽和の直鎖又は分岐鎖脂肪酸及び/又は炭素原子3〜18個のヒドロキシカルボン酸との部分エステル並びにそれらの1〜30モルのエチレンオキシドとの付加物、
・ペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸及び脂肪族アルコールの混合エステル及び/又は炭素原子6〜22個の脂肪酸、メチルグルコース及びポリオール、好ましくはグリセロール又はポリグリセロールの混合エステル。
・リン酸モノ、ジ及びトリアルキル並びにリン酸モノ、ジ及び/又はトリ−PEGアルキル並びにその塩、
・ラノリンアルコール、
・ポリシロキサン−ポリアルキル−ポリエーテルコポリマー又は対応する誘導体、
・ブロックコポリマー、例えば、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG−30、
・例えば、Goodrich製Pemulenタイプ(TR−1、TR−2)又はCognis製Cosmedia(登録商標)SPのポリマー乳化剤、
・ポリアルキレングリコール、並びに、
・炭酸グリセロール。
【0068】
以下では、特に好適な乳化剤を更に詳細に論じる。
【0069】
アルコキシル化物。脂肪族アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール又はヒマシ油に対するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの付加生成物は、既知の市販の生成物を構成する。これらは、平均アルコキシル化度が、付加反応が行われる基質に対するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの物質量の比に相当する、同族体混合物である。エチレンオキシドのグリセロールに対する付加生成物のC
12/18脂肪酸モノ及びジエステルは、化粧料用の再脂化剤として既知である。
【0070】
アルキル及び/又はアルケニルオリゴグリコシド。アルキル及び/又はアルケニルオリゴグリコシド並びにその製造及び使用は、先行技術から公知である。特に、それらは、グルコース又はオリゴ糖を8〜18個の炭素原子を有する第一級アルコールと反応させることによって生成される。グリコシド残基に関しては、環状糖残基がグリコシド的に脂肪族アルコールに結合しているモノグリコシドと、およそ8の好ましいオリゴマー化度を有するオリゴマーグリコシドとの両方が、好適である。ここで、オリゴマー化度は、そのような工業的製品に対して通常の同族体分布が基づいている統計的平均値である。
【0071】
部分グリセリド。好適な部分グリセリドの典型的な例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド及びそれらの工業用混合物であり、これらはまた、製造プロセス由来の少量のトリグリセリドを二次的に含む場合がある。また、上記部分グリセリドに対する1〜30モル、好ましくは5〜10モルのエチレンオキシド付加生成物も好適である。
【0072】
ソルビタンエステル。好適なソルビタンエステルには、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ジイソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノエルカ酸ソルビタン、セスキエルカ酸ソルビタン、ジエルカ酸ソルビタン、トリエルカ酸ソルビタン、モノリシノール酸ソルビタン、セスキリシノール酸ソルビタン、ジリシノール酸ソルビタン、トリリシノール酸ソルビタン、モノヒドロキシステアリン酸ソルビタン、セスキヒドロキシステアリン酸ソルビタン、ジヒドロキシステアリン酸ソルビタン、トリヒドロキシステアリン酸ソルビタン、モノ酒石酸ソルビタン、セスキ酒石酸ソルビタン、ジ酒石酸ソルビタン、トリ酒石酸ソルビタン、モノクエン酸ソルビタン、セスキクエン酸ソルビタン、ジクエン酸ソルビタン、トリクエン酸ソルビタン、モノマレイン酸ソルビタン、セスキマレイン酸ソルビタン、ジマレイン酸ソルビタン、トリマレイン酸ソルビタン及びそれらの工業用混合物が挙げられる。また、上記ソルビタンエステルに対する1〜30モル、好ましくは5〜10モルのエチレンオキシド付加生成物も好適である。
【0073】
ポリグリセロールエステル。好適なポリグリセロールエステルの典型的な例は、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル−2(Dehymuls(登録商標)PGPH)、ジイソステアリン酸ポリグリセロール−3(Lameform(登録商標)TGI)、イソステアリン酸ポリグリセリル−4(Isolan(登録商標)GI34)、オレイン酸ポリグリセリル−3、ジイソステアリン酸ジイソステアロイルポリグリセリル−3(Isolan(登録商標)PDI)、ジステアリン酸ポリグリセリル−3メチルグルコース(Tego Care(登録商標)450)、ポリグリセリル−3ミツロウ(Cera Bellina(登録商標))、カプリン酸ポリグリセリル−4(カプリン酸ポリグリセロールT2010/90)、ポリグリセリル−3セチルエーテル(Chimexane(登録商標)NL)、ジステアリン酸ポリグリセリル−3(Cremophor(登録商標)GS32)及びポリリシノール酸ポリグリセリル(Admul(登録商標)WOL1403)、ダイマー酸イソステアリン酸ポリグリセリル、並びにそれらの混合物である。更に好適なポリオールエステルの例は、1〜30モルのエチレンオキシドと任意選択的に反応させた、トリメチロールプロパン又はペンタエリトリトールのラウリン酸、ヤシ脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとのモノ、ジ及びトリエステルである。
【0074】
アニオン性乳化剤。典型的なアニオン性乳化剤は、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸などの12〜22個の炭素原子を有する脂肪族脂肪酸及び、例えば、アゼライン酸又はセバシン酸などの12〜22個の炭素原子を有するジカルボン酸である。
【0075】
両性及びカチオン性乳化剤。更に、双性イオン界面活性剤は、乳化剤として使用してもよい。分子内に少なくとも1つの第四級アンモニウム基及び少なくとも1つのカルボキシレート基及び1つのスルホナート基を有する界面活性剤化合物は、双性イオン界面活性剤と称する。特に好適な双性イオン界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシナート、例えば、ココナツアルキルジメチルアンモニウムグリシナート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシナート、例えば、ココナツアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシナート、アルキル基又はアシル基にそれぞれ8〜18個のC原子を有する2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン、及びココナツアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシナートなどの、いわゆるベタインである。CTFA名コカミドプロピルベタインで既知の脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。更に好適な乳化剤は、両性界面活性剤である。両性界面活性剤は、分子内の1つのC
8/18アルキル基又はアシル基に加えて、少なくとも1つの遊離アミノ基及び少なくとも1つの−COOH基又は−SO
3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性剤化合物を指すと理解される。好適な両性界面活性剤の例は、アルキル基中にそれぞれおよそ8〜18個のC原子を有する、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ココナツアルキルアミノプロピオナート、ココナツアシルアミノエチルアミノプロピオナート及びC
12/18アシルサルコシンである。最後に、カチオン性界面活性剤もまた乳化剤として好適であり、エステルクワット型のカチオン性界面活性剤、好ましくはメチル四級化ジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が特に好ましい。
【0076】
脂肪及びワックス
【0077】
脂肪の典型的な例は、グリセリド、すなわち高級脂肪酸の混合グリセロールエステルから本質的になる固体又は液体の植物又は動物製品、例えば、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、モクロウ、エスパルトワックス、コルクワックス、グアルマワックス、コメ種子油ワックス、サトウキビワックス、オウリクリワックス(ouricury wax)、モンタンワックス、ミツロウ、セラックワックス、鯨ロウ、ラノリン(ウールワックス)、尾脂、セレシン、オゾケライト(固体パラフィン)、ペトロラタム、パラフィンワックス、マイクロワックス、例えば、モンタンエステルワックス、サゾールワックス、水素化ホホバワックスなどの化学改質ワックス(硬質ワックス)並びに、例えば、ポリアルキレンワックス及びポリエチレングリコールワックスなどの合成ワックスである。脂肪に加えて、好適な添加剤にはまた、レシチン及びリン脂質などの脂肪様物質も挙げられる。レシチンという用語は、脂肪酸、グリセロール、リン酸及びコリンからエステル化によって形成されたグリセロリン脂質を指すことが、当業者には理解されている。この理由から、レシチンは、専門分野では多くの場合ホスファチジルコリン(PC)と称する。天然レシチンの例として、セファリンを挙げることができ、これはまたホスファチジン酸とも称し、1,2−ジアシル−sn−グリセロール3−リン酸の誘導体を構成する。対照的に、リン脂質は、通常、リン酸のグリセロールとのモノエステル及び好ましくはジエステル(リン酸グリセロール)であると理解されており、これらは一般に脂肪であると考えられている。加えて、スフィンゴシン又はスフィンゴ脂質もまた好適である。
【0078】
パール化ワックス
【0079】
好適なパール化ワックスの例には、アルキレングリコールエステル、具体的にはジステアリン酸エチレングリコール、脂肪酸アルカノールアミド、具体的にはココナツ脂肪酸ジエタノールアミド、部分グリセリド、具体的にはステアリン酸モノグリセリド、任意選択的にヒドロキシ置換した多価カルボン酸の6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アルコールとのエステル、具体的には酒石酸の長鎖エステル、例えば、全部で少なくとも24個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、脂肪族ケトン、脂肪族アルデヒド、脂肪族エーテル及び脂肪族カーボネートなどの脂肪物質、具体的にはラウロン及びジステアリルエーテル、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸、12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの12〜22個の炭素原子を有する脂肪族アルコール及び/又は2〜15個の炭素原子及び2〜10個のヒドロキシル基を有するポリオールとの開環生成物などの脂肪酸、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0080】
冷感剤
【0081】
冷感剤は、皮膚に冷涼感をもたらす化合物である。一般に、冷感剤は、メントール化合物であり、メントールそれ自体の母体化合物に加えて、例えば、メントールメチルエーテル、メントングリセリルアセタール(FEMA GRAS
1 3807)、メントングリセリルケタール(FEMA GRAS 3808)、乳酸メンチル(FEMA GRAS 3748)、炭酸メントールエチレングリコール(FEMA GRAS 3805)、炭酸メントールプロピレングリコール(FEMA GRAS 3806)、N−エチルオキサミン酸メンチル、コハク酸モノメチル(FEMA GRAS 3810)、グルタミン酸モノメンチル(FEMA GRAS 4006)、メントキシ−1,2−プロパンジオール(FEMA GRAS 3784)、メントキシ−2−メチル−1,2−プロパンジオール(FEMA GRAS 3849)、並びにメンタンカルボン酸エステル及びアミドのWS−3、WS−4、WS−5、WS−12、WS−14及びWS−30並びにそれらの混合物からなる群から選択される。
【0082】
これらの物質の第一に重要な代表は、コハク酸モノメンチル(FEMA GRAS 3810)である。コハク酸エステル及び類似のグルタル酸モノメンチル(FEMA GRAS 4006)は、ジカルボン酸及びポリカルボン酸に由来するモノメンチルエステルの重要な代表である。尚、FEMAは、「Flavor and Extracts Manufacturers Association」の略であり、GRASは「Generally Regarded As Safe(一般に安全と認められる)」の略である。FEMA GRAS表示は、このように分類された物質が標準化された方法に従って試験され、毒物学的に安全であると考えられることを意味する。
【化1】
【0083】
これらの物質の適用例は、例えば、国際公開第2003043431号(Unilever)又は欧州特許第1332772(A1)(IFF)号の文献に見られる。
【0084】
本発明の文脈において好ましいメントール化合物の次に重要な群は、メントール及び、例えば、グリコール、グリセロール又は炭水化物などのポリオールの炭酸エステル、例えば、炭酸メントールエチレングリコール(FEMA GRAS 3805=Frescolat(登録商標)MGC)、炭酸メントールプロピレングリコール(FEMA GRAS 3784=Frescolat(登録商標)MPC)、炭酸メントール2−メチル−1,2−プロパンジオール(FEMA GRAS 3849)又は対応する糖誘導体などである。また、メントール化合物の乳酸メンチル(FEMA GRAS 3748=Frescolat(登録商標)ML)及び特にメントングリセリルアセタール(FEMA GRAS 3807)又は、Frescolat(登録商標)MGAの名称で販売されているメントングリセリルケタール(FEMA GRAS 3808)も好ましい。これらの物質の中でも、メントングリセリルアセタール/ケタール、乳酸メンチル及び炭酸メントールエチレングリコール又は炭酸メントールプロピレングリコールが最も有利であることが証明されており、これらはFrescolat(登録商標)MGA、Frescolat(登録商標)ML、Frescolat(登録商標)MGC及びFrescolat(登録商標)MPCの商標名で販売されている。
【0085】
3位にC−C結合を有するメントール化合物(そのうちの多くの代表もまた、使用することができる)は、1970年代に初めて開発された。これらの物質は、一般にWS型と称する。親物質は、水酸基がカルボキシル基に置換されたメントール誘導体(WS−1)である。全ての更なるWS型、例えば、好ましい化学種のWS−3、WS−4、WS−5、WS−12、WS−14及びWS−30などを、この構造から誘導することができる。
【0086】
粘稠剤及び増粘剤
【0087】
12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪族アルコール又はヒドロキシ脂肪族アルコール、並びに部分グリセリド、脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸は、粘稠剤として主に好適である。これらの物質と、同じ鎖長のアルキルオリゴグリコシド及び/又は脂肪酸N−メチルグルカミド及び/又はポリ−12−ヒドロキシステアリン酸ポリグリセロールとの組み合わせが好ましい。好適な増粘剤は、例えば、Aerosilグレード(親水性ケイ酸)、多糖類、特にキサンタンガム、グアーガム、寒天、アルギン酸塩及びチロース、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース、更に高分子量の脂肪酸のポリエチレングリコールモノ及びジエステル、ポリアクリル酸エステル(例えば、Goodrich製のCarbopole(登録商標)及びPemulenグレード、Sigma製のSynthalene(登録商標)、Kelco製のKeltrolグレード、Seppic製のSepigelグレード、Allied Colloids製のSalcareグレード)、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコール並びにポリビニルピロリドンである。例えば、Bentone(登録商標)Gel VS−5PC(Rheox)などのベントナイトもまた特に有効であることが判明しており、これは、シクロペンタシロキサン、ジステアルジモニウムヘクトライト及びプロピレンカーボネートの混合物である。また、例えば、エトキシル化脂肪酸グリセリド、脂肪酸の、例えば、ペンタエリトリトール又はトリメチロールプロパンなどのポリオールとのエステル、狭い同族体分布を有する脂肪族アルコールエトキシレート、又はアルキルオリゴグリコシドなどの界面活性剤並びに塩化ナトリウム及び塩化アンモニウムなどの電解質も好適である。
【0088】
過脂剤及び安定剤
【0089】
使用に好適な過脂剤は、例えば、ラノリン及びレシチン並びにポリエトキシル化又はアシル化ラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド及び脂肪酸アルカノールアミドなどの物質であり、脂肪酸アルカノールアミドは、泡安定剤としても役立つ。
【0090】
マグネシウム、アルミニウム及び/又は亜鉛のステアリン酸塩又はリシノール酸塩などの脂肪酸の金属塩は、安定剤として使用してもよい。
【0091】
ポリマー
【0092】
好適なカチオン性ポリマーは、例えば、カチオン性セルロース誘導体、例えば、Polymer JR400(登録商標)の名称でAmercholから入手できる四級化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドとのコポリマー、例えば、Luviquat(登録商標)(BASF)などの四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、ポリグリコールとアミンとの縮合生成物、例えば、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Gruenau)などの四級化コラーゲンポリペプチド、四級化コムギポリペプチド、ポリエチレンイミン、例えば、アモジメチコンなどのカチオン性シリコーンポリマー、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとのコポリマー(Cartaretine(登録商標)/Sandoz)、アクリル酸と塩化ジメチルジアリルアンモニウムとのコポリマー(Merquat(登録商標)550/Chemviron)、ポリアミノポリアミド及びそれらの架橋した水溶性ポリマー、例えば、場合により微結晶分散物の形態の四級化キトサンなどのカチオン性キチン誘導体、例えば、ジブロモブタンなどのジハロアルキレンと、例えば、ビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパンなどのビス−ジアルキルアミンとの縮合生成物、例えば、Celanese製のJaguar(登録商標)CBS、Jaguar(登録商標)C−17、Jaguar(登録商標)C−16などのカチオン性グアーガム、並びに、例えば、Mirapol(登録商標)A−15、Mirapol(登録商標)AD−1、Mirapol(登録商標)AZ−1などの四級化アンモニウム塩ポリマーである。
【0093】
好適なアニオン性、双性イオン性、両性及び非イオン性ポリマーの例には、例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー及びそのエステル、未架橋ポリアクリル酸及びポリオールで架橋されたポリアクリル酸、塩化アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム/アクリル酸コポリマー、オクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/メタクリル酸tert−ブチルアミノエチル/メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチル/ビニルカプロラクタムターポリマー、及び任意選択的に誘導体化されたセルロースエーテル及びシリコーンが挙げられる。
【0094】
シリコーン化合物
【0095】
好適なシリコーン化合物の例には、室温で液体又は樹脂状のいずれかであり得る、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン及びアミノ、脂肪酸、アルコール、ポリエーテル、エポキシ、フッ素、グリコシド及び/又はアルキルで修飾したシリコーン化合物が挙げられる。また、200〜300のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンと水素化ケイ酸塩との混合物であるシメチコーンも好適である。
【0096】
紫外線防御因子
【0097】
紫外線防御因子という用語は、例えば、紫外線を吸収し、吸収されたエネルギーを長波長放射の形態、例えば、熱で放出することができる、室温で液体又は結晶性の有機物質(光防御フィルタ)を指すと理解される。紫外線防御因子は、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜1重量%の量で存在する。UVBフィルタは、油溶性又は水溶性であり得る。油溶性物質の例には、例えば、
・3−ベンジリデンカンファー又は3−ベンジリデンノルカンファー及びその誘導体、例えば、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、
・4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシルエステル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチルエステル及び4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミルエステル、
・ケイヒ酸のエステル、好ましくは、4−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルエステル、4−メトキシケイヒ酸プロピルエステル、4−メトキシケイヒ酸イソアミルエステル及び2−シアノ−3,3−フェニルケイヒ酸2−エチルヘキシルエステル(オクトクリレン)、
・サリチル酸のエステル、好ましくは、サリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル及びサリチル酸ホモメンチルエステル、
・ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン及び2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
・ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは、4−メトキシベンザルマロン酸ジ−2−エチルヘキシルエステル、
・例えば、2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジン及びオクチルトリアゾン又はジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標)HEB)などのトリアジン誘導体、
・例えば、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンなどのプロパン−1,3−ジオン、
・ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体が挙げられる。
【0098】
好適な水溶性物質には、
・2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸及びそのアルカリ塩、アルカリ土類塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩及びグルコアンモニウム塩、
・1H−ベンゾイミダゾール−4,6−ジスルホン酸、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス、二ナトリウム塩(Neo Heliopan(登録商標)AP)
・ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びその塩、
・例えば、4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)ベンゼンスルホン酸及び2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸並びにそれらの塩などの3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体が挙げられる。
【0099】
特に、好適なUVAフィルタには、例えば、1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol(登録商標)1789)、2−(4−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル(Uvinul(登録商標)A Plus)、1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオン及びエナミン化合物などのベンゾイルメタン誘導体が挙げられる。UVAフィルタ及びUVBフィルタはまた、当然ながら混合物として使用することもできる。特に好ましい組み合わせは、ベンゾイルメタン誘導体、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol(登録商標)1789)及び2−シアノ−3,3−フェニルケイヒ酸−2−エチルヘキシルエステル(オクトクリレン)を、ケイヒ酸のエステル、好ましくは4−メトキシケイヒ酸−2−エチルヘキシルエステル及び/又は4−メトキシケイヒ酸プロピルエステル及び/又は4−メトキシケイヒ酸イソアミルエステルとの組み合わせからなる。有利には、これらの組み合わせは、例えば、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸及びそのアルカリ塩、アルカリ土類塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アルカノールアンモニウム塩及びグルカアンモニウム塩などの水溶性フィルタと共に使用される。
【0100】
上記の可溶性物質に加えて、不溶性の光防御顔料、具体的には微細分散した金属酸化物又は塩もまた、この目的に好適である。好適な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛及び二酸化チタンに加えて鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウム及びセリウムの酸化物並びにそれらの混合物である。ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウム又はステアリン酸亜鉛を塩として使用することができる。酸化物及び塩は、スキンケア及び皮膚保護エマルション及び化粧料用の顔料の形態で使用される。この場合、粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、特に15〜30nmの平均直径を有するべきである。それらは球形を有し得るが、球形から逸脱した楕円体又は別の形状を有する粒子もまた使用されてもよい。顔料はまた、表面処理された、すなわち親水化又は疎水化された形態で存在することもできる。典型的な例は、コーティングされた二酸化チタン、例えば、二酸化チタンT805(Degussa)又はEusolex(登録商標)T2000、Eusolex(登録商標)T、Eusolex(登録商標)T−ECO、Eusolex(登録商標)T−S、Eusolex(登録商標)T−Aqua、Eusolex(登録商標)T−45D(全てMerck)、Uvinul TiO
2(BASF)である。これに関連して、好適な疎水性コーティング剤は、主としてシリコーン、具体的にはトリアルコキシオクチルシラン又はシメチコンである。日光防御剤では、いわゆるマイクロ顔料又はナノ顔料が好ましくは使用される。好ましくは、例えばZ−COTE(登録商標)又はZ−COTE HP1(登録商標)などの微粉化酸化亜鉛が使用される。
【0101】
保湿剤
【0102】
保湿剤は、組織の知覚特性を更に最適化し、皮膚上の水分を調節するために役立つ。同時に、本発明に従った調製物の低温安定性は、特にエマルジョンの場合に増大する。保湿剤は、通常、0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量%、特に5〜10重量%の量で含まれる。
【0103】
本発明に従った好ましい保湿剤には、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸及びその塩、ラクチトール、尿素及び尿素誘導体、尿酸、グルコサミン、クレアチニン、コラーゲンの切断生成物、キトサン又はキトサン塩/誘導体、並びに特にポリオール及びポリオール誘導体(例えば、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エリトリトール、1,2,6−ヘキサントリオール、PEG−4、PEG−6、PEG−7、PEG−8、PEG−9、PEG−10、PEG−12、PEG−14、PEG−16、PEG−18、PEG−20などのポリエチレングリコール)、糖及び糖誘導体(フルクトース、グルコース、マルトース、マルチトール、マンニトール、イノシトール、ソルビトール、ソルビトールシランジオール、スクロース、トレハロース、キシロース、キシリトール、グルクロン酸及びその塩を含む)、エトキシル化ソルビトール(ソルベス−6、ソルベス−20、ソルベス−30、ソルベス−40)、蜂蜜及び硬化蜂蜜、硬化デンプン加水分解物並びに硬化コムギタンパク質及び酢酸PEG−20コポリマーの混合物が挙げられる。グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール及びブチレングリコールは、好適な保湿剤として本発明に従って好ましい。
【0104】
生物起源の薬剤及び酸化防止剤
【0105】
生物起源の薬剤は、例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸及びその断片化生成物、β−グルカン、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プソイドセラミド、精油、例えば、プルーンエキス、バンバラナッツエキス及びビタミン複合体などの植物抽出物を指すと理解される。
【0106】
酸化防止剤は、紫外線が皮膚を貫通するときに引き起こされる光化学反応連鎖を阻害する。酸化防止剤の典型的な例には、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)及びその誘導体、D,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシン及びその誘導体(例えば、アンセリン)などのペプチド、カロテノイド、カロテン(例えば、α−カロテン、β−カロテン、リコペン)及びその誘導体、クロロゲン酸及びその誘導体、リポ酸及びその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、システアミン並びにそれらのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリル及びグリセリルエステル)及びそれらの塩、チオジプロピオン酸ジラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸及びその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)及び非常に低い耐用量(例えば、pmol〜μmol/kg)のスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタチオニンスルホキシイミン)、更なる(金属)キレート化剤(例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA及びその誘導体、不飽和脂肪酸及びその誘導体(例えば、γ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びその誘導体、ユビキノン及びユビキノール並びにそれらの誘導体、ビタミンC及び誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビル、リン酸Mgアスコルビル、酢酸アスコルビル)、トコフェロール及び誘導体(例えば、酢酸ビタミンE)、ビタミンA及び誘導体(パルミチン酸ビタミンA)及び安息香樹脂由来の安息香酸コニフェリル、ルチン酸及びその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びその誘導体、マンノース及びその誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、亜鉛及びその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO
4)セレン及びその誘導体(例えば、セレンメチオニン)、スチルベン及びその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、trans−スチルベンオキシド)、並びに上記の薬剤の本発明に従った好適な誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)が挙げられる。
【0107】
消臭剤及び抗菌剤
化粧用消臭剤(脱臭剤)は、体臭を弱めるか、又は体臭を隠すか若しくは除去する。体臭は、皮膚細菌が離出する汗に及ぼす影響により発生し、そこでは不快な臭いのある分解生成物が形成される。したがって、消臭剤は、抗菌剤、酵素阻害剤、臭気吸収剤及び臭気マスキング剤として機能する薬剤を含む。
【0108】
抗菌剤。抗菌剤として、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸並びにその塩及びエステル、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、3−メチル−4−(1−メチルエチル)フェノール、2−ベンジル−4−クロロフェノール、3−(4−クロロフェノキシ)−1,2−プロパンジオール、ブチルカルバミン酸3−ヨード−2−プロピニル、クロロヘキシジン、3,4,4’−トリクロロカルボアニリド(TTC)、抗菌性香料、チモール、タイム油、オイゲノール、クローブ油、メントール、ミント油、ファルネソール、フェノキシエタノール、モノカプリン酸グリセロール、モノカプリル酸グリセロール、モノラウリン酸グリセロール(GML)、モノカプリン酸ジグリセロール(DMC)、例えば、サリチル酸−n−オクチルアミド又はサリチル酸−n−デシルアミドなどのサリチル酸N−アルキルアミドなどの、グラム陽性細菌に対して活性な全ての物質が、一般的に好適である。
【0109】
酵素阻害剤。好適な酵素阻害剤の例は、エステラーゼ阻害剤である。エステラーゼ阻害剤は、好ましくは、クエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル及び特にクエン酸トリエチル(Hydagen(登録商標)CAT)などのクエン酸トリアルキルである。これらの物質は、酵素活性を阻害し、したがって臭気の形成を減少させる。エステラーゼ阻害剤として好適な更なる物質は、例えば、ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロール及びシトステロールの硫酸エステル又はリン酸エステルなどのステロールの硫酸エステル又はリン酸エステルであり、例えば、グルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸及びマロン酸ジエチルエステルなどのジカルボン酸及びそのエステルであり、例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸又は酒石酸ジエチルエステルなどのヒドロキシカルボン酸及びそれらのエステル並びに亜鉛グリシナートである。
【0110】
臭気吸収剤。臭気吸収剤として好適なものは、臭気を引き起こす化合物を吸収し、それらを大部分保持することができる物質である。臭気吸収剤は、個々の成分の分圧を低下させ、したがって拡散速度を低下させる。この場合、香水が絶対に影響を受けないことが重要である。臭気吸収剤は、細菌に対して効果がない。臭気吸収剤は、例えば、主成分として、リシノール酸の亜鉛錯塩又は、例えば、当業者に「固定剤」として既知のラブダナム若しくはスタイラックスの抽出物又は特定のアビエチン酸誘導体などの特殊な、広範な臭気中和香料を含む。臭気マスキング剤としての機能に加えて、それぞれの芳香を消臭剤に提供する、香料又は香油は、臭気マスキング剤として作用する。挙げることができる香油の例は、天然香料と合成香料との混合物である。天然香料は、花、茎及び葉、果実、果皮、根、木材、香草及び草本、針状葉及び枝並びに樹脂及びバルサムの抽出物である。また、例えば、シベット及びカストリウムのような動物性原料も好適である。典型的な合成香料化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール及び炭化水素の種類の生成物である。エステル型の芳香化合物は、例えば、酢酸ベンジル、酢酸p−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸フェネチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、シクロヘキサンプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリル及びサリチル酸ベンジルである。エーテルの例には、ベンジルエチルエーテルが挙げられ、アルデヒドの例には、8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアール、ボージョナールが挙げられ、ケトンの例には、イオノン及びメチルセドリルケトンが挙げられ、アルコールには、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェネチルアルコール及びテルピネオールが挙げられ、炭化水素には、主にテルペン及びバルサムが挙げられる。しかし、心地良い芳香を供に生成する様々な香料の混合物が好ましい。香料成分として通常使用される低揮発性の精油はまた、香油としても好適であり、例えば、セージ油、カモミール油、クローブ油、メリッサ油、ミント油、シナモンリーフ油、リンデンフラワー油、ジュニパーベリー油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバヌム油、ラブダナム油及びラバンジン油が挙げられる。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアール、ライラール、シトロネロール、フェネチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボアザンブレンフォルト、アンブロキサン、インドール、ヘジオン、サンデリス、レモン油、マンダリン油、オレンジ油、グリコール酸アリルアミル、シクロベルタール、ラバンジン油、クラリセージ油、β−ダマスコン、ゼラニウム油ブルボン、サリチル酸シクロヘキシル、Vertofix Coeur、イソ−E−スーパー、Fixolide NP、エバーニル、イラルデインガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、Romilat、Irotyl及びFloramatを単独で又は混合物で使用することが好ましい。
【0111】
制汗剤。制汗剤(発汗抑制剤)は、エクリン汗腺の活動に影響を与えて汗の形成を減少させ、したがって脇の下の湿り気や体臭を弱める。制汗剤の水性又は無水製剤は、典型的には以下の成分を含む。
・収斂剤、
・油成分、
・非イオン性乳化剤、
・共乳化剤、
・粘稠剤、
・例えば、増粘剤又は錯化剤などの賦形剤及び/又は
・例えば、エタノール、プロピレングリコール及び/若しくはグリセロールなどの非水溶媒。
収斂制汗剤として好適なものは、主にアルミニウム、ジルコニウム又は亜鉛の塩である。このような好適な抗水活性剤の例は、例えば、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロヒドラート、アルミニウムジクロロヒドラート、アルミニウムセスキクロロヒドラート及びそれらの、例えば、プロピレングリコール−1,2との錯化合物、ヒドロキシアラントイン酸アルミニウム、塩化酒石酸アルミニウム、アルミニウムジルコニウムトリクロロヒドラート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドラート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロヒドラート及びそれらの、例えば、グリシンなどのアミノ酸との錯化合物である。更に、制汗剤は、少量の一般的な油溶性及び水溶性賦形剤を含んでもよい。そのような油溶性賦形剤には、例えば、
・抗炎症性、皮膚保護性又は芳香性の精油、
・合成皮膚保護剤及び/又は
・油溶性香油を挙げることができる。
【0112】
一般的な水溶性添加剤は、例えば、防腐剤、水溶性香料、緩衝液混合物といったpH調整剤であり、例えば、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン又は高分子量ポリエチレンオキシドなどの水溶性の天然ポリマー又は合成ポリマーなどの水溶性増粘剤である。
【0113】
膜形成剤
【0114】
一般的な膜形成剤は、例えば、キトサン、微晶質キトサン、四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系のポリマー、四級セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸又はその塩並びに類似化合物である。
【0115】
ふけ防止剤
【0116】
好適なふけ防止剤は、ピロクトンオラミン(1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリミチルペンチル)−2−(1H)−ピリジノンモノエタノールアミン塩)、Baypival(登録商標)(クリンバゾール)、Ketoconazol(登録商標)、(4−アセチル−1−{−4−[2−(2,4−ジクロロフェニル)r−2−(1H−イミダゾール−1−イルメチル)−1,3−ジオキシラン−c−4−イルメトキシフェニル}ピペラジン、ケトコナゾール、エルビオール、二硫化セレン、コロイド硫黄、モノオレイン酸硫黄ポリエチレングリコールソルビタン、硫黄リシノールポリエトキシラート、硫黄タール留分、サリチル酸(又はヘキサクロロフェンとの組み合わせ)、ウンデシレン酸モノエタノールアミドスルホコハク酸Na塩、Lamepon(登録商標)UD(タンパク質−ウンデシレン酸縮合物)、亜鉛ピリチオン、アルミニウムピリチオン及びマグネシウムピリチオン/ジピリチオン−硫酸マグネシウムである。
【0117】
膨潤剤
【0118】
モンモリロナイト、粘土鉱物、Pemulen及びアルキル修飾Carbopolグレード(Goodrich)は、水相の膨潤剤として作用することができる。更に好適なポリマー又は膨潤剤は、R.Lochheadによる総説Cosm.Toil.108,95(1993)に見られる。
【0119】
昆虫忌避剤
【0120】
好適な昆虫忌避剤は、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオール又はブチルアセチルアミノプロピオン酸エチルである。
【0121】
セルフタンニング剤
【0122】
ジヒドロキシアセトンは、セルフタンニング剤として好適である。メラニンの形成を防止し、脱色素剤に使用される好適なチロシン阻害剤の例には、アルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、クマル酸及びアスコルビン酸(ビタミンC)が挙げられる。
【0123】
ヒドロトロープ
【0124】
流動挙動を改善するために、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、又はポリオールなどのヒドロトロープを更に加えることができ、これらの物質は、上記担体とほとんど同等である。これに関連して好適なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子及び少なくとも2個のヒドロキシル基を有する。ポリオールはまた、更なる官能基、特にアミノ基を含んでいてもよいか、又は窒素で修飾されていてもよい。典型的な例は、
・グリセロール、
・例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール及び平均分子量が100〜1,000g/molのポリエチレングリコールなどのアルキレングリコール、
・例えば、ジグリセリン含有量が40〜50重量%の工業用ジグリセロール混合物などの1.5〜10の自己縮合度を有する工業用オリゴグリセロール混合物、
・特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトール及びジペンタエリトリトールなどのメチロール化合物、
・低級アルキルグルコース、特に、例えば、メチルグリコシド及びブチルグリコシドなどのアルキル残基中に1〜8個の炭素を有する低級アルキルグルコース、
・例えば、ソルビトール又はマンニトールなどの5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール、
・例えば、グルコース又はサッカロースなどの5〜12個の炭素原子を有する糖、
・例えば、グルカミンなどのアミノ糖、
・例えば、ジエタノールアミン又は2−アミノ−1,3−プロパンジオールなどのジアルコールアミンである。
【0125】
防腐剤
【0126】
好適な防腐剤の例には、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオール又はソルビン酸、Surfacine(登録商標)の名称で既知の銀錯体、及びCosmetics Ordinanceの付録6、パートA及びBに列挙されている更なる物質クラスを含む。
【0127】
染料
【0128】
化粧料目的のために適切かつ承認された物質、例えば、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft[ドイツ研究財団色素検査委員会]の出版物、「Kosmeticsche Faerbemittel[化粧料染料]」,Verlag Chemie,Weinheim,1984,pp.81−106に記載されている物質を染料として使用してもよい。例えば、コチニールレッドA(CI16255)、パテントブルーV(CI42051)、インジゴチン(CI73015)、クロロフィリン(CI75810)、キノリンイエロー(CI47005)、二酸化チタン(CI77891)、インダスレンブルーRS(CI69800)及びアリザリンレッド(CI58000)である。ルミノールもまた、発光染料として含むことができる。これらの染料は、通常、混合物全体の量に基づいて0.001〜0.1重量%の濃度で使用される。
【0129】
賦形剤及び添加剤の合計含有量は、薬剤に対して1〜50、好ましくは5〜40重量%であり得る。薬剤は、一般的な冷温プロセス又は高温プロセスによって製造することができ、転相温度法を好ましく用いられている。
【0130】
洗剤、すすぎ剤及び洗浄剤
【0131】
本発明の文脈における洗剤、すすぎ剤及び洗浄剤は、好ましくは、液体、固体、ゲル、ペースト又は粉末の形態である。これらは、好ましくは、手洗い及び機械洗浄の両方で、特に織物の洗浄に適した洗剤である。それらはまた、工業用又は家庭用の洗剤又は洗浄剤であり得る。例えば、洗浄剤はまた、硬質表面の洗浄に使用することもできる。それらは、食器の手洗い又は機械洗浄に使用される食器洗浄剤であり得る。それらはまた、家具表面、スラブ及びタイル並びに壁及び床材などの硬質表面を洗浄するために使用される通常の工業用又は家庭用クリーナーであってもよい。食器に加えて、特にガラス、セラミック、プラスチック又は金属製の家庭用又は工業用の他の全ての硬質表面が適している。
【0132】
洗剤、すすぎ剤及び洗浄剤は、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、漂白剤活性化剤、増粘剤、酵素、電解質、pH調整剤、染料及び香料、泡抑制剤、再付着防止剤、光学的光沢剤、灰色化防止剤、防しわ剤、抗菌剤、防腐剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、重金属錯化剤などの市販の成分を更に含むことができる。これらの賦形剤は、以下により詳細に記載する。
【0133】
界面活性剤
【0134】
洗剤又は洗浄剤を製造するための界面活性剤として、非イオン性界面活性剤に加えて、アニオン性、カチオン性、両性及び/又は非イオン性界面活性剤及び分岐鎖アルキル硫酸エステルもまた使用することができる。
【0135】
非イオン性界面活性剤として、アルコキシル化された、好ましくはエトキシル化された、好ましくは8〜18個のC原子及びアルコール1モル当たり平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有する特に第一級アルコールが使用され、アルコール残基は、直鎖若しくは2位で好ましくはメチル分岐することができるか、又はオキソアルコール残基に通常存在する基のように、直鎖残基及びメチル分岐鎖残基を混合して含むことができる。しかし、例えば、ココナツ油アルコール、ヤシ油アルコール、獣脂アルコール又はオレイルアルコールの12〜18個のC原子及びアルコール1モル当たり平均2〜8モルのEOを有する天然由来アルコールの直鎖残基を有するアルコールエトキシレートが特に好ましい。好ましいエトキシル化アルコールの例には、3、4又は7モルのEOを有するC
12〜14アルコール、7モルのEOを有するC
9〜11アルコール、3、5、7又は8モルのEOを有するC
13〜5アルコール、3、5又は7モルのEOを有するC
12〜18アルコール及び、3モルのEOを有するC
12〜4アルコールと7モルのEOを有するC
12〜8アルコールとの混合物などのそれらの混合物が挙げられる。示されたエトキシル化度は、特定の製品について整数又は分数であり得る統計的平均値を構成する。好ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布(狭い範囲のエトキシレート、NRE)を示す。これらの非イオン性界面活性剤に加えて、12モルを超えるEOを有する脂肪族アルコールもまた使用することができる。例えば、14、25、30又は40モルのEOを有する獣脂アルコールである。分子内にEO及びPO基を一緒に含む非イオン性界面活性剤もまた、本発明に従って使用することができる。この場合、EO−POブロック単位又はPO−EOブロック単位を有するブロックコポリマーを使用してもよく、EO−PO−EOコポリマー又はPO−EO−POコポリマーもまた使用してもよい。当然ながら、EO及びPO単位がブロック状ではなく統計的に分布している混合アルコキシル化非イオン性界面活性剤もまた使用することができる。そのような生成物は、脂肪族アルコールに対するエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの同時作用によって得ることができる。
【0136】
洗剤又は洗浄剤を製造するために有利に使用することができる更なる種類の非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。使用可能なアルキルポリグリコシドは、一般式RO(G)Zを満たし、式中、Rは、直鎖又は分岐鎖、特に2位でメチル分岐である8〜22個、好ましくは12〜18個のC原子を有する飽和又は不飽和脂肪族残基を表し、Gは、5又は6個のC原子を有する単糖単位、好ましくはグルコースに対する記号である。ここで、グリコシド化度zは、1.0〜4.0、好ましくは1.0〜2.0、特に1.1〜1.4である。
【0137】
アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤、例えば、N−ココナツアルキル−N,N−ジメチルアミンオキシド及びN−獣脂アルキル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキシド及び脂肪酸アルカノールアミドもまた、洗剤又は洗浄剤を製造するために好適であり得る。これらの非イオン性界面活性剤の量は、好ましくはエトキシル化脂肪族アルコールの量以下、特にその半分以下である。
【0138】
更に好適な界面活性剤は、式
【0139】
R−CO−N(R1)−[Z]のポリヒドロキシ脂肪酸アミドであり、式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル残基を表し、R1は、水素原子、1〜4個の炭素原子を有するアルキル残基又はヒドロキシアルキル残基を表し、[Z]は、3〜10個の炭素原子及び3〜10個のヒドロキシル基を有する直鎖又は分岐鎖のポリヒドロキシアルキル残基である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、糖をアンモニア、アルキルアミン又はアルカノールアミンを用いて還元する還元的アミノ化及びそれに続く脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル又は脂肪酸クロリドを用いるアシル化によって通常得ることができる、既知物質である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群にはまた、式R−CO−N(R1−O−R2)−[Z]の化合物が挙げられ、式中、Rは、7〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル残基又はアルケニル残基であり、R1は、炭素数2〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル残基又はアリール残基であり、R2は、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基又はアリール基又はオキソアルキル残基であり、C
1〜4アルキル残基又はフェニル残基が好ましく、[Z]は、そのアルキル鎖が少なくとも2つのヒドロキシル基で置換されているか又はアルコキシル化された直鎖ポリヒドロキシアルキル基を示し、好ましくはこの残基のエトキシル化又はプロポキシル化誘導体である。[Z]は、好ましくは糖、例えば、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース又はキシロースの還元的アミノ化によって得られる。次いで、N−アルコキシ置換又はN−アリールオキシ置換化合物を、触媒としてアルコキシドの存在下で脂肪酸メチルエステルとの反応により所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換することができる。
【0140】
液体洗剤及び洗浄剤中の非イオン性界面活性剤の含有量は、それぞれの場合に、薬剤全体に対して、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは7〜20重量%、特に9〜15重量%である。
【0141】
アニオン性界面活性剤の例には、スルホン酸エステル型及び硫酸エステル型のアニオン性界面活性剤が挙げられる。ここで、スルホン酸エステル型の好ましい界面活性剤は、C
9〜3アルキルベンゼンスルホン酸エステル、オレフィンスルホン酸エステル、すなわち、例えば、末端又は内部二重結合を有するC
12〜8モノオレフィンから気体三酸化硫黄を用いたスルホン化及びそれに続くスルホン化生成物のアルカリ又は酸加水分解により得ることができるような、アルケンスルホン酸エステルとヒドロキシアルカンスルホン酸エステルとジスルホン酸エステルとの混合物である。また、C
12〜8アルカンから、例えば、スルホクロロ化又はスルホキシド化とそれに続く加水分解又は中和とにより得られるアルカンスルホン酸エステルも好適である。また、α−スルホ脂肪酸のエステル(スルホン酸エステル)、例えば、水素化ココナツ脂肪酸、パーム核脂肪酸又は獣脂脂肪酸のα−スルホン化メチルエステルも好適である。
【0142】
また、少量の、好ましくはおよそ2〜3重量%以下の量の不飽和脂肪酸、例えば、オレイン酸のスルホン化生成物も好適である。エステル基に4個以下のC原子を有するアルキル鎖を有するα−スルホ脂肪酸アルキルエステル、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル及びブチルエステルが特に好ましい。α−スルホ脂肪酸(MES)のメチルエステルだけでなく、そのけん化された二塩もまた特に有利に使用される。
【0143】
更なるアニオン性界面活性剤として、アミノ酸の脂肪酸誘導体、例えば、N−メチルタウリンの脂肪酸誘導体(タウリド)及び/又はN−メチルグリシンの脂肪酸誘導体(サルコシド)が好適である。この場合、サルコシド又はサルコシネート、とりわけオレイルサルコシネートのような高級及び任意選択的に一価又は多価不飽和脂肪酸のサルコシネートが特に好ましい。
【0144】
更に好適なアニオン性界面活性剤は、スルホン化脂肪酸グリセロールエステルである。脂肪酸グリセロールエステルという用語は、モノ、ジ及びトリエステル及びそれらの混合物を指すと理解され、例えば、モノグリセロールと1〜3モルの脂肪酸とのエステル化又はトリグリセリドと0.3〜2モルのグリセロールのエステル化によって生成して得られるものである。好ましいスルホン化脂肪酸グリセロールエステルは、6〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸、例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はベヘン酸のスルホン化生成物である。
【0145】
アルキル(アルケニル)硫酸エステルとして、C
12〜C
18脂肪族アルコール、例えば、ココナツ脂肪族アルコール、獣脂脂肪族アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール若しくはステアリルアルコール又はC
10〜C
20オキソアルコールの硫酸セミエステルのアルカリ塩、特にナトリウム塩、及びこれらの鎖長の第二級アルコールのセミエステルが好ましい。また、油脂化学原料に由来する好適な化合物に類似した分解挙動を示す、石油化学に基づいて製造された合成直鎖アルキル残基を含む、上述の鎖長のアルキル(アルケニル)硫酸エステルも好ましい。洗浄技術の観点から興味深いことに、C
12〜C
16アルキル硫酸エステル塩、C
12〜C
15アルキル硫酸エステル塩及びC
14〜C
15アルキル硫酸エステル塩が好ましい。DAN(登録商標)の名称でShell Oil Companyの市販製品として入手することができる2,3−アルキル硫酸エステル塩もまた、好適なアニオン性界面活性剤である。
【0146】
また、平均3.5モルのエチレンオキシド(EO)を有する2−メチル分岐C
9〜11アルコール又は1〜4モルのEOを有するC
12〜18脂肪族アルコールなどの、1〜6モルのエチレンオキシドでエトキシル化された直鎖又は分岐鎖C
7〜21アルコールの硫酸モノエステルも好適である。それらの強力な発泡能力のために、それらは比較的少量でのみ、例えば、1〜5重量%の量で洗浄剤に使用される。
【0147】
更に好適なアニオン性界面活性剤は、スルホコハク酸エステル又はスルホコハク酸エステルとも称するアルキルスルホコハク酸の塩であり、スルホコハク酸のアルコール、好ましくは脂肪族アルコール、特にエトキシル化脂肪族アルコールとのモノエステル及び/又はジエステルを構成する。好ましいスルホコハク酸エステルは、C
8〜18脂肪族アルコール残基又はそれらの混合物を含む。特に好ましいスルホコハク酸エステルは、エトキシル化脂肪族アルコールから誘導された脂肪族アルコール残基を含み、これは、単独で非イオン性界面活性剤を構成するとみなされる(以下の説明を参照されたい)。これに関連して、脂肪族アルコール残基が狭い同族体分布を有するエトキシル化脂肪族アルコールから誘導されるスルホコハク酸エステルが特に好ましい。アルキル(アルケニル)鎖中に好ましくは、8〜18個の炭素原子を有するアルキル(アルケニル)コハク酸又はその塩を使用することも可能である。
【0148】
特に好ましいアニオン性界面活性剤は、石けんである。ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、(水素化された)エルカ酸及びベヘン酸の塩などの飽和及び不飽和脂肪酸石けん、特に天然脂肪酸由来の石けん混合物、例えば、ココナツ、パーム核油、オリーブ油、又は獣脂脂肪酸が好適である。
【0149】
石けんを含むアニオン性界面活性剤は、そのナトリウム塩、カリウム塩又はアンモニウム塩の形態及び可溶性塩又はモノ、ジ若しくはトリエタノールアミンなどの有機塩基として存在することができる。好ましくは、アニオン性界面活性剤は、そのナトリウム塩又はカリウム塩、特にナトリウム塩の形態である。
【0150】
好ましい液体洗剤及び洗浄剤中の、アニオン界面活性剤の含有量は、それぞれの場合に薬剤全体に基づいて1〜30重量%、好ましくは4〜25重量%、特に5〜22重量%である。特に好ましくは、脂肪酸石けんの量は、少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、最も好ましくは少なくとも4重量%である。
【0151】
更なる界面活性剤として、いわゆるジェミニ型界面活性剤は、本発明に従った洗剤又は洗浄剤の製造に好適である。これらは、一般的に、1分子当たり2つの親水性基及び2つの疎水性基を有する化合物を含むと理解される。これらの基は、通常、いわゆる「スペーサー」によって互いに分離されている。一般に、このスペーサーは、親水性基が相互に独立した様式で作用することができるように、互いから十分に離れ得るように十分な長さを有する炭素鎖であるべきである。このような界面活性剤は、非常に低い臨界ミセル濃度及び水の表面張力を急激に低下させる能力を、概ね特徴とする。しかし、例外的な場合には、ジェミニ型界面活性剤という用語は、二量体だけでなく三量体界面活性剤も指すと理解される。
【0152】
洗剤又は洗浄剤を製造するためのジェミニ型界面活性剤は、例えば、独国特許第4321022(A)号による硫酸化ヒドロキシ混合エーテル又は独国特許第19503061(A)号による二量体アルコールビス硫酸エステル及び三量体アルコールトリス硫酸エステル及びエーテル硫酸エステルである。独国特許第19513391(A)号によるエンドキャップされた二量体及び三量体の混合エーテルは、特にその二官能性及び多官能性を特徴とする。したがって、上記のエンドキャップされた界面活性剤は、良好なネットワーク特性を有し、また泡もほとんど生成しないため、それらは、機械での洗濯方法又は洗浄方法での使用に特に好適である。
【0153】
適用技術の観点からは、アニオン性及び非イオン性界面活性剤の混合物が好ましい。液体洗剤及び洗浄剤の全界面活性剤含量は、液体洗剤及び洗浄剤の総量に基づいて、好ましくは40重量%未満、特に好ましくは35重量%未満である。
【0154】
ビルダー
【0155】
液体洗剤及び洗浄剤に含むことができるビルダー又はビルダー物質の、言及すべき特定の例は、ケイ酸塩、ケイ酸アルミニウム(特にゼオライト)、炭酸塩、有機コビルダー、リン酸塩、有機ジカルボン酸及びポリカルボン酸の塩並びにこれらの物質の混合物である。
【0156】
好適な結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、一般式NaMSi
xO
2x+1*H
2Oであり、Mは、ナトリウム又は水素を表し、xは、1.9〜4の数であり、yは、0〜20の数であり、xの好ましい値は、2、3又は4である。示された式の好ましい結晶質ケイ酸塩は、Mがナトリウムを表し、xが2又は3の値をとるケイ酸塩である。特に、β−及びδ−二ケイ酸ナトリウムNa
2Si
2O
5*yH
2Oの両方が好ましい。
【0157】
また、緩慢溶解性であり、二次洗浄特性を示す、比率が1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6のNa
2O:SiO
2を有する非晶質ケイ酸ナトリウムが、使用に好適である。この場合、溶解は、表面処理、配合、コンパクト化/圧縮又は過剰乾燥など、様々な方法で従来の非晶質ケイ酸ナトリウムと比較して遅らせることができる。本発明の文脈において、用語「非晶質」はまた、「X線非晶質」を意味すると理解される。これは、X線回折実験において、ケイ酸塩が結晶質物質に典型的な鋭いX線反射をもたらさないが、最大で、数度単位の幅の回折角を示す散乱X線放射の1つ以上の極大を生じることを意味する。しかし、ケイ酸塩粒子が電子回折実験において不明確な又は均一な鋭い回折極大を生じさせる場合、非常に有利なビルダー特性でさえ非常に良好に得られる。これは、生成物が10〜数百nmオーダーの微結晶領域を示すことを示すと解釈されるべきであり、最大で50nmまで、特に最大で20nmまでの値が好ましい。このようないわゆるX線非晶質ケイ酸塩はまた、従来の水ガラスと比較して溶解の遅延も示す。圧縮/コンパクト化された非晶質ケイ酸塩、配合された非晶質ケイ酸塩及び過乾燥されたX線非晶質ケイ酸塩が特に好ましい。
【0158】
使用に好適な結合水を含む微細な結晶質の合成ゼオライトは、好ましくはゼオライトA及び/又はPである。ゼオライトMAP(商標)(Crosfieldの市販品)がゼオライトPとして特に好ましい。しかし、ゼオライトX及びゼオライトA、X及び/又はPの混合物もまた好適である。本発明との関連で好ましく使用することができる市販の物質の一例は、ゼオライトXとゼオライトAとの共結晶(およそ80重量%のゼオライトX)であり、SASOLからVEGOBOND AX(登録商標)の商標名で販売され、次式で表すことができる。
nNa
2O*(1−n)K
2O*Al
2O
3(2〜2.5)*SiO
2(3.5〜5.5)*H
2O。
ゼオライトは、噴霧乾燥された粉末として、又は製造前に未だ湿っている未乾燥の安定化された懸濁液として使用することができる。ゼオライトが懸濁液として使用される場合、それは安定剤として非イオン性界面活性剤に対して少量の添加剤、例えば、ゼオライトに基づいて1〜3重量%の、2〜5個のエチレンオキシド基を有するエトキシル化C
12〜C
18脂肪族アルコール、4〜5個のエチレンオキシド基を有するC
12〜C
14脂肪族アルコール、又はエトキシル化イソトリデカノールを含み得る。好適なゼオライトは、10μm未満の平均粒径を示し(体積分布、測定方法はコールターカウンタ)、好ましくは18〜22重量%、特に20〜22重量%の結合水を含む。
【0159】
当然ながら、一般的に既知のリン酸塩をビルダーとして使用することもまた、そのような使用が生態学的理由から回避すべきではないときに限り可能である。特に、オルトリン酸、ピロリン酸のナトリウム塩、特にトリポリリン酸のナトリウム塩が好適である。
【0160】
ビルダーとして、有機コビルダー、特にポリカルボキシレート/ポリカルボン酸、ポリマーポリカルボキシレート、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン及びホスホナートが好適である。
【0161】
ポリマー性ポリカルボキシレートの例には、ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸のアルカリ金属塩、例えば、500〜70,000g/molの相対分子量を有するものが挙げられる。本明細書の意味の範囲内では、高分子ポリカルボキシレートに与えられる分子量は、UV検出器を使用して、一般にゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって決定された、それぞれの酸形態の重量平均分子量Mwである。この場合、測定は、外部ポリアクリル酸標準に対して行い、研究したポリマーと構造的に関連しているため、現実的な分子量値をもたらす。これらの表示は、ポリスチレンスルホン酸が標準として使用されるときに与えられる分子量から著しく逸脱している。一般に、ポリスチレンスルホン酸に対して測定された分子量は、本明細書で与えられた分子量よりも著しく大きい。
【0162】
好適なポリマーは、特にポリアクリル酸であり、好ましくは2,000〜20,000g/molの分子量を有するものである。この群の中でも、優れた溶解性のため、分子量が2,000〜10,000g/mol、特に好ましくは3,000〜5,000g/molである短鎖ポリアクリル酸がこの場合もまた好ましい場合がある。
【0163】
また、コポリマー性ポリカルボキシラート、特にアクリル酸のメタクリル酸とのコポリマー及びアクリル酸又はメタクリル酸のマレイン酸とのコポリマーも好適である。50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸とを含むアクリル酸とマレイン酸とのコポリマーが特に好適であることが判明している。遊離酸に由来するそれらの相対分子量は、一般に2,000〜70,000g/mol、好ましくは20,000〜50,000g/mol、特に30,000〜40,000g/molである。
【0164】
また、3種以上の異なるモノマー単位の生分解性ポリマー、例えば、モノマーとしてアクリル酸及びマレイン酸の塩並びにビニルアルコール若しくはビニルアルコール誘導体を含む生分解性ポリマー、又はモノマーとしてアクリル酸及び2−アルキルアリルスルホン酸の塩並びに糖誘導体を含む生分解性ポリマーが特に好ましい。
【0165】
更に好ましいコポリマーは、モノマーとしてアクロレイン及びアクリル酸/アクリル酸塩又はアクロレイン及び酢酸ビニルを好ましくは含むコポリマーである。
【0166】
ポリマーアミノジカルボン酸、それらの塩又はそれらの前駆体もまた、更に好ましいビルダーとして挙げることができる。ポリアスパラギン酸又はその塩、及びコビルダーとしての特性に加えて漂白安定化作用もまた有する誘導体が特に好ましい。
【0167】
更に好適なビルダーは、ポリアセタールであり、これは、ジアルデヒドを5〜7個のC原子及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有するポリオールカルボン酸と反応させることにより得ることができる。好ましいポリアセタールは、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド及びそれらの混合物などのジアルデヒドと、グルコン酸及び/又はグルコヘプトン酸などのポリオールカルボン酸とから得られる。
【0168】
更に好適な有機ビルダーは、デキストリン、例えば、デンプンの部分加水分解によって得ることができる炭水化物のオリゴマー又はポリマーである。加水分解は、一般的な方法、例えば、酸又は酵素触媒法によって行うことができる。加水分解生成物は、好ましくは400〜500,000g/molの範囲の平均分子量を有する。これに関連して、0.5〜40、特に2〜30の範囲のデキストロース当量(DE)を有する多糖類が好ましく、DEは、100のDEを有するデキストロースと比較される多糖類の還元作用の一般的尺度である。3〜20のDEを有するマルトデキストリン及び20〜37のDEを有する乾燥グルコースシロップ、並びに2,000〜30,000g/molの範囲のより高い分子量を有するいわゆる黄色デキストリン及び白色デキストリンの両方を使用してもよい。
【0169】
そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化することができる酸化剤との反応生成物である。サッカリド環のC6上で酸化された生成物は、特に有利であり得る。
【0170】
好ましいデキストリンは、英国特許第9,419,091(B1)号に記載されている。そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基に酸化することができる酸化剤との反応生成物である。そのような酸化デキストリン及びその製造方法は、例えば、欧州特許第032202(A)号、同第0427349(A)号、同第0472042(A)号及び同第0542496(A)号並びに国際公開第1992/018542(A)号、同第1993/008251(A)号、同第1994/028030(A)号、同第1995/007303(A)号、同第1995/012619(A)号及び同第1995/020608(A)号から公知である。サッカリド環のC
6上で酸化された生成物は、特に有利であり得る。
【0171】
オキシジスクシナート及びジスクシナートの他の誘導体、好ましくはエチレンジアミンジスクシナートもまた好適なコビルダーである。これに関連して、エチレンジアミン−N,N’−ジスクシナート(EDDS)が、好ましくはそのナトリウム塩又はマグネシウム塩の形態で使用される。また、これに関連して、例えば、米国特許第4,524,009号、同第4,639,325号、欧州特許第0150930(A)号及び特開第1993/339896(A)号に記載されたような、グリセロールジスクシナート及びグリセロールトリスクシナートも好ましい。
【0172】
更に好適な有機コビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸又はその塩であり、任意選択的にラクトン型で存在することができ、少なくとも4個の炭素原子、少なくとも1個のヒドロキシ基及び最大で2個の酸基を含む。そのようなコビルダーは、例えば、国際公開第1995/020029(A)号に記載されている。
【0173】
コビルダー特性を有する更なる物質の種類は、ホスホナートによって代表される。特に、これらは、ヒドロキシアルカンホスホナート又はアミノアルカンホスホナートである。ヒドロキシアルカンホスホナートの中でも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホナート(HEDP)は、コビルダーとして特に重要である。これは、好ましくはナトリウム塩として使用され、二ナトリウム塩は中性で反応し、四ナトリウム塩はアルカリ性(pH9)で反応する。アミノアルカンホスホナートとして、エチレンジアミンテトラメチレンホスホナート(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホナート(DTPMP)及びそれらの高級同族体が好ましくは使用される。それらは、好ましくは中性で反応するナトリウム塩の形態で、例えば、EDTMPの六ナトリウム塩として又はDTPMPの七ナトリウム塩及び八ナトリウム塩として使用される。これに関連して、ホスホナートの種類の中で、HEDPは、好ましくはビルダーとして使用される。加えて、アミノアルカンホスホナートは、重金属に結合する顕著な能力を有する。したがって、特に洗剤及び洗浄剤が漂白剤を更に含む場合、アミノアルカンホスホナート、特にDTPMP、又は上記のホスホナートの混合物を使用して薬剤を製造することが好ましい場合がある。
【0174】
更に、アルカリ土類イオンと錯体を形成することができる全ての化合物をコビルダーとして使用してもよい。
【0175】
更に使用可能な有機ビルダーは、そのナトリウム塩の形態でもまた使用することができるポリカルボン酸であり、ポリカルボン酸は、2つ以上の酸官能基を有するカルボン酸を指すと理解される。例えば、ポリカルボン酸には、そのような使用が生態学的理由により好ましくない場合ではない限り、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、サッカリン酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)及びそれらの混合物が挙げられる。好ましい塩は、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、サッカリン酸及びこれらの混合物などのポリカルボン酸の塩である。
【0176】
酸それ自体もまた使用することができる。それらのビルダー作用に加えて、酸はまた、典型的には、酸性化成分の性質も有しており、したがって、洗剤及び/又は洗浄剤をより低いpH及びより温和なpHに調整するためにもまた使用される。この文脈で挙げることができる特定の例は、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸及びそれらの任意の所望の混合物である。
【0177】
漂白剤及び漂白触媒
【0178】
水中でH
2O
2を生じる漂白剤として作用する化合物の中でも、過ホウ酸ナトリウム四水和物及び過ホウ酸ナトリウム一水和物が特に重要である。更なる有用な漂白剤は、例えば、過炭酸ナトリウム、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸過酸化水素及び過安息香酸塩、ペルオキソフタル酸塩、ジペルアゼライン酸、フタルイミノ過酸又はジペルドデカン二酸などのH
2O
2産生過酸塩又は過酸である。60℃以下の温度での洗浄においてより良好な漂白作用を達成するために、漂白活性剤を洗剤及び洗浄剤に組み込むことができる。好ましくは1〜10個のC原子、特に2〜4個のC原子を有する脂肪族ペルオキソカルボン酸及び/又は任意選択的に置換された過安息香酸を加過水分解条件下で生じる化合物を、漂白活性化剤として使用することができる。上記のC原子数及び/又は任意選択的に置換されたベンゾイル基を有するO−アシル基及び/又はN−アシル基を有する物質が好適である。ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸エステル、特にn−ノナノイル又はイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸エステル(n−又はiso−NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタル酸、並びにアシル化多価アルコール、特にトリアセチン、二酢酸エチレングリコール及び2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフランが好ましい。従来の漂白活性剤に加えて又はその代わりに、いわゆる漂白触媒を織物処理剤に組み込むこともできる。これらの物質は、例えば、Mn−、Fe−、Co−、Ru−若しくはMo−サレン錯体又はカルボニル錯体などの漂白促進性遷移金属塩又は遷移金属錯体である。窒素含有三脚型配位子とのMn−、Fe−、Co−、Ru−、Mo−、Ti−、V−及びCu−錯体並びにCo−、Fe−、Cu−及びRu−アンミン錯体もまた、漂白触媒として使用することができる。
【0179】
増粘剤
【0180】
液体洗剤及び洗浄剤は、増粘剤を含んでもよい。増粘剤は、例えば、ポリアクリル化増粘剤、キサンタンガム、ジェランガム、グアー核粉、アルギン酸塩、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ベントナイト、ウェランガム、イナゴマメ粉、寒天、トラガカント、アラビアゴム、ペクチン、ポリオース、デンプン、デキストリン、ゼラチン及びカゼインであってもよい。しかし、本明細書では、例えば、カルボキシメチルセルロース並びに他のセルロースエーテル、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース及びイナゴマメゴムエーテルを挙げることができる、改質されたデンプン及びセルロースなどの改質された天然物質もまた増粘剤として使用することができる。
【0181】
ポリアクリル酸増粘剤及びポリメタクリル酸増粘剤の例には、ポリアルケニルポリエーテル、特にサッカロース、ペンタエリトリトール又はプロピレンのアリルエーテルで架橋されたアクリル酸の高分子量ホモポリマー(「The Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association(CTFA)」の「International Dictionary of Cosmetic Ingredients」によるINCI名は、カルボマー)が挙げられ、これはカルボキシビニルポリマーとも称する。そのようなポリアクリル酸には、3V SigmaからPolygel(登録商標)、例えば、Polygel DAの名称で、及びB.F.GoodrichからCarbopol(登録商標)、例えば、Carbopol 940(およそ4,000,000g/molの分子量)、Carbopol 941(およそ1,250,000の分子量)又はCarbopol 934(およそ3,000,000g/molの分子量)の名称で入手可能な製品が挙げられる。また本明細書では、以下のアクリル酸コポリマーも含まれる。(i)アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの、好ましくはC
1〜4アルカノールとの単純エステルの群からの2つ以上のモノマーのコポリマー(INCI:アクリラートコポリマー)、例えば、メタクリル酸、アクリル酸ブチル及びメタクリル酸メチルのコポリマー(Chemical Abstracts ServiceによるCAS名:25035−69−2)又はアクリル酸ブチル及びメタクリル酸メチルのコポリマー(CAS 25852−37−3)を含み、これらは、例えば、Rohm and HaasからAculyn(登録商標)及びAcusol(登録商標)の名称で入手可能であり、Degussa(Goldschmidt)からTego(登録商標)Polymerの名称で入手可能な、例えば、アニオン性非会合性ポリマーのAculyn22、Aculyn28、Aculyn33(架橋)、Acusol810、Acusol820、Acusol823及びAcusol830(CAS 25852−37−3)であり、(ii)架橋された高分子量アクリル酸コポリマー、例えば、サッカロース又はペンタエリトリトールのアリルエーテルで架橋された、アクリル酸C
10〜30アルキルの、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの、好ましくはC
1〜4アルカノールとの単純エステルの群からの1種以上のモノマーとのコポリマー(INCI:アクリラート/C
10〜30アルキルアクリラート架橋ポリマー)を含み、これらは、例えば、B.F.GoodrichからCarbopol(登録商標)、例えば、疎水化Carbopol ETD2623、Carbopol1382(INCI:アクリラート/C
10〜30アルキルアクリラート架橋ポリマー)及びCarbopol Aqua 30(以前のCarbopol EX 473)の名称で入手可能である。
【0182】
好ましくは使用されるべき更なるポリマー増粘剤は、微生物性アニオン性ヘテロ多糖のキサンタンガムであり、これは、キサントモナス・カンペストリス及びいくつかの他の種によって好気的条件下で生産され、200万〜1500万g/molの分子量を有する。キサンタンは、側鎖を有するβ−1,4結合グルコース(セルロース)の鎖からなる。サブグループの構造は、グルコース、マンノース、グルクロン酸、酢酸エステル及びピルビン酸エステルからなり、ピルビン酸エステル基の数がキサンタンガムの粘度を決定する。特に、脂肪族アルコールもまた増粘剤として好適である。脂肪族アルコールは、分岐鎖又は非分岐鎖であり得、天然又は石油化学由来であり得る。好ましい脂肪族アルコールは、10〜20個、好ましくは12〜18個のC原子のC鎖長を有する。好ましくは、異なるC鎖長の混合物、例えば、獣脂脂肪族アルコール又はココナツ脂肪族アルコールが使用される。例えば、Lorol(登録商標)特級(C
12〜14ROH)又はLorol(登録商標)工業用(C
12〜18ROH)(いずれもCognis製)である。好ましい液体洗剤及び洗浄剤は、薬剤の総量に基づいて0.01〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%の増粘剤を含む。この場合、使用される増粘剤の量は、増粘剤の種類及び所望の増粘度に依存する。
【0183】
酵素
【0184】
洗剤及び洗浄剤は、酵素を洗剤及び洗浄剤にカプセル化形態で、及び/又は直接含んでもよい。特に好適な酵素は、プロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼ及び/又は脂肪分解作用酵素、アミラーゼ、セルラーゼ及び/又は他のグリコシルヒドロラーゼ、ヘミセルラーゼ、クチナーゼ、β−グルカナーゼ、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ペルヒドロラーゼ及び/又はラクターゼなどのヒドロラーゼの種類からの酵素及び上記酵素の混合物である。これらのヒドロラーゼは全て、洗濯物において、タンパク質、脂肪又はデンプンを含有するスポット及び灰色化などのスポットの除去に寄与する。セルラーゼ及び他のグリコシルヒドロラーゼはまた、ピリング及びミクロフィブリルを除去することによって織物の色及び柔軟性を維持するのに寄与することができる。漂白用又は色移りの抑制のためには、酸化還元酵素もまた使用することができる。バチルス・サブチリス、バチルス・リケニフォルミス、ストレプトマイセス・グリセウス及びフミコーラ・インソレンスなどの菌株又は菌類から得られる酵素剤が特に好適である。好ましくは、サブチリシン型のプロテアーゼ、特にバチルス・レンタスから得られたプロテアーゼが使用される。これに関連して、例えば、プロテアーゼ及びアミラーゼ若しくはプロテアーゼ及びリパーゼ及び/又は脂肪分解作用酵素若しくはプロテアーゼ及びセルラーゼの酵素混合物、又はセルラーゼ及びリパーゼ及び/又は脂肪分解作用酵素若しくはプロテアーゼ、リパーゼ及び/又は脂肪分解作用酵素及びセルラーゼの酵素混合物、しかし特にプロテアーゼ及び/又はリパーゼ含有混合物若しくは脂肪分解作用酵素との混合物が、特に注目されている。そのような脂肪分解作用酵素の例は、既知のクチナーゼである。ペルオキシダーゼ又はオキシダーゼもまた、いくつかの場合に好適であることが判明している。好適なアミラーゼには、特に、α−アミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ及びペクチナーゼが挙げられる。セロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼ及びセロビアーゼとも称するp−グルコシダーゼ又はそれらの混合物がセルラーゼとして好ましい。種々のセルラーゼ型は、CMCアーゼ活性及びアビセラーゼ活性が異なり、所望の活性は、セルラーゼの選択的混合物によって調整することができる。
【0185】
酵素は、早期分解から酵素を保護するために担体に吸着させることができる。例えば、洗剤及び洗浄剤に直接含まれる酵素、酵素液体製剤(複数可)又は酵素顆粒の量は、およそ0.01〜5重量%、好ましくは0.12〜およそ2.5重量%であり得る。
【0186】
しかし、例えば、アレルギーを有する消費者用の特殊な洗剤及び洗浄剤の場合、酵素を含まない洗剤及び洗浄剤もまた好ましい場合がある。
【0187】
電解質
【0188】
無機塩の群からの電解質として、最も広範な種類の多数の塩を使用してもよい。好ましいカチオンは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属であり、好ましいアニオンは、ハロゲン化物イオン及び硫酸イオンである。製造技術の観点からは、洗剤及び洗浄剤においてNaCl又はMgCl
2を使用することが好ましい。洗剤及び洗浄剤中の電解質の量は、通常、0.1〜5重量%である。
【0189】
溶媒
【0190】
液体洗剤及び洗浄剤に使用されてもよい非水溶性溶媒は、所定の濃度範囲で水と混和性であるならば、例えば、一価若しくは多価アルコール、アルカノールアミン又はグリコールエーテルの群に由来する。好ましくは、溶媒は、エタノール、n−プロパノール又はi−プロパノール、ブタノール類、グリコール、プロパンジオール又はブタンジオール、グリセロール、ジグリコール、プロピルジグリコール又はブチルジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、エチルエーテル又はプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル又はエチルエーテル、ジイソプロピレングリコールモノメチルエーテル又はエチルエーテル、メトキシトリグリコール、エトキシトリグリコール又はブトキシトリグリコール、1−ブトキシエトキシ−2−プロパノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル及びこれらの溶媒の混合物から選択される。非水溶性溶媒は、液体洗剤及び洗浄剤において、0.5〜15重量%、ただし好ましくは12重量%未満、特に9重量%未満の量で使用されてもよい。
【0191】
粘度
【0192】
液体形態の洗剤及び洗浄剤の粘度は、(例えば、20rpm及び20℃、スピンドル3でブルックフィールド粘度計LVT−IIを使用する)通常の標準的な方法によって測定することができ、液体洗剤の場合、好ましくは500〜5000mPasの範囲である。液体洗剤及び洗浄剤は、好ましくは700〜4000mPasの粘度を有し、1000〜3000mPasの値が特に好ましい。衣類柔軟剤の粘度は、好ましくは20〜4000mPasであり、40〜2000mPasの値が特に好ましい。特に好ましくは、衣類柔軟剤の粘度は、40〜1000mPasである。
【0193】
pH調整剤
【0194】
液体洗剤及び洗浄剤のpHを所望の範囲にするために、pH調整剤の使用が必要とされ得る。この場合、既知の全ての酸又は水酸化ナトリウム溶液は、用途技術又は生態学的理由又は消費者保護の理由から、その使用が不可能ではない限り、使用可能である。これらの調整剤の量は、通常、製剤全体に対して7重量%を超えない。液体洗剤及び洗浄剤のpHは、好ましくは4〜10、より好ましくは5.5〜8.5である。液体衣類柔軟剤のpHは、好ましくは1〜6、より好ましくは1.5〜3.5である。
【0195】
染料
【0196】
織物処理剤の美的印象を改善するために、好適な染料を用いて着色することができる。当業者が容易に選択することができる好ましい染料は、高い貯蔵安定性を有し、洗剤及び洗浄剤の他の成分及び光に対して不感受性であり、織物繊維に関して顕著な持続性を示さないため、染料は、織物繊維を染色しない。
【0197】
再付着防止剤
【0198】
「再付着防止剤」とも称する好適な汚れ放出ポリマーは、例えば、それぞれの場合に非イオン性セルロースエーテルに基づいて15〜30重量%のメトキシ基及び1〜15重量%のヒドロキシプロピル基を含むメチルセルロース及びメチルヒドロキシプロピルセルロースなどの非イオン性セルロースエーテル、及び、先行技術から公知のフタル酸及び/又はテレフタル酸又はそれらの誘導体のポリマー、特にエチレンテレフタレート及び/又はポリエチレングリコールテレフタレート及び/又はポリプロピレングリコールテレフタレート又はそれらのアニオン性及び/又は非イオン性修飾誘導体のポリマーである。好適な誘導体には、フタル酸ポリマー及びテレフタル酸ポリマーのスルホン化誘導体が含まれる。
【0199】
光学的光沢剤
【0200】
処理された織物表面の灰色化及び黄変を除去するために、光学的光沢剤(いわゆる「美白剤」)を洗剤及び洗浄剤に添加することができる。これらの物質は、繊維に吸収されて、目に見えない紫外線を可視長波長光に変換することにより繊維に光沢を与え、漂白効果を模倣し、太陽光から吸収された紫外光は、わずかに青色の蛍光として放出され、灰色がかった又は黄ばんだ洗濯物の黄色と組み合わせて純粋な白色を与える。好適な化合物は、例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−スチルベンジスルホン酸(フラボン酸)、4,4’−ジスチリル−ビフェニレン、メチルウンベリフェロン、クマリン、ジヒドロキノリノン、1,3−ジアリールピラゾリン、ナフタレン酸イミド、ベンゾオキサゾール系、ベンゾイソオキサゾール系及びベンゾイミダゾール系並びに複素環置換ピレン誘導体の化合物種類から誘導される。光学的光沢剤は、完成した洗剤及び洗浄剤に対して、通常0〜0.3重量%の量で使用される。
【0201】
灰色化防止剤
【0202】
灰色化防止剤の目的は、水中に浮遊している繊維から分離した汚れを保持して、したがって汚れが再吸収されないようにすることである。糊、ゼラチン、デンプン若しくはセルロースのエーテルスルホン酸の塩又はセルロース若しくはデンプンの酸性硫酸エステルの塩などの、主に有機物型の水溶性コロイドが、この目的に好適である。酸基を含む水溶性ポリアミドもまたこの目的に好適である。更に、可溶性デンプン調製物及び上記以外のデンプン生成物、例えば、分解デンプン、アルデヒドデンプンなどもまた使用することができる。ポリビニルピロリドンもまた使用することができる。しかし、カルボキシメチルセルロース(Na塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロースエーテル及び、例えば、メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースなどの混合エーテル、並びにそれらの混合物は、洗剤及び洗浄剤に基づいて0.1〜5重量%の量で好ましくは使用されるものとする。
【0203】
防しわ剤
【0204】
特に、レーヨン、セルロース、綿及びそれらの混合物からなる織布は、個々の繊維が繊維の方向にわたってたわむ、曲がる、圧迫される及び押しつぶされることに敏感であるため、しわを形成する傾向があり、洗剤及び洗浄剤は、防しわ剤を含むことができる。防しわ剤には、例えば、エチレンオキシドと通常反応する脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールエステル、脂肪酸アルキロールアミド若しくは脂肪族アルコールを原料とする合成製品、又はレシチン若しくは修飾リン酸エステルを原料とする製品が含まれる。
【0205】
抗菌剤
【0206】
洗剤及び洗浄剤は、微生物に対抗するために抗菌剤を含むことができる。この場合、抗菌スペクトル及び作用機序に応じて、静菌剤と殺菌剤との間、殺真菌剤と防かび剤との間などの区別がなされる。これらの群からの重要な物質の例は、塩化ベンザルコニウム、アルキルアリールスルホン酸エステル、ハロフェノール及び酢酸フェニル水銀であり、これらの化合物はまた、本発明による洗剤及び洗浄剤中に全く含まれなくてもよい。
【0207】
防腐剤
【0208】
本発明に従った洗剤及び洗浄剤は、防腐剤を含むことができ、好ましくは、皮膚を感作する可能性がないか又はごくわずかである防腐剤のみが使用される。例えば、ソルビン酸及びその塩、安息香酸及びその塩、サリチル酸及びその塩、フェノキシエタノール、ブチルカルバミン酸3−ヨード−2−プロピニル、N−(ヒドロキシメチル)グリシンナトリウム、ビフェニル−2−オール及びそれらの混合物が挙げられる。好適な防腐剤は、ジアゾリジニル尿素、安息香酸ナトリウム及びソルビン酸カリウム(Schuelke及びMayrからEuxyl(登録商標)K500として入手可能)の無溶媒水性混合物であり、最大7までのpH範囲で使用してもよい。有機酸及び/又はその塩に由来する防腐剤は、本発明に従った皮膚に優しい洗剤及び洗浄剤を保存するために特に好適である。
【0209】
酸化防止剤
【0210】
酸素の作用及び他の酸化プロセスによって引き起こされる洗剤及び洗浄剤及び/又は処理された織物表面における所望しない変化を防ぐために、洗剤及び洗浄剤は、酸化防止剤を含むことができる。この種類の化合物の例には、置換フェノール、ヒドロキノン、ピロカテコール及び芳香族アミン、並びに有機スルフィド、ポリスルフィド、ジチオカルバマート、亜リン酸塩、ホスホナート及びビタミンEが挙げられる。
【0211】
帯電防止剤
【0212】
洗剤及び洗浄剤における帯電防止剤の追加使用により、着用快適性の向上を達成することができる。帯電防止剤は、表面の導電性を高め、したがって蓄積された電荷をより容易に放電させる。一般に、帯電防止剤は、表面に多少の吸湿性の膜をもたらす少なくとも1つの親水性分子配位子を有する物質である。通常、界面活性剤であるこれらの帯電防止剤は、窒素含有(アミン、アミド、第四級アンモニウム化合物)、リン含有(リン酸エステル)及び硫黄含有(アルキルスルホン酸エステル、アルキル硫酸エステル)帯電防止剤に分類することができる。塩化ラウリル(又はステアリル)ジメチルベンジルアンモニウムは、織物表面の帯電防止剤として、又は洗剤及び洗浄剤への添加剤として好適であり、追加のコンディショニング効果も達成される。
【0213】
泡抑制剤
【0214】
シリコーン誘導体は、例えば、再湿潤性を改良し、処理された織物表面のアイロン掛けを容易にするために織物処理剤に使用することができる。泡抑制剤は、その泡抑制特性によって、洗剤及び洗浄剤のすすぎ挙動を更に改善する。好ましいシリコーン誘導体は、例えば、アルキル基が1〜5個のC原子を有し、完全に又は部分的にフッ素化されたポリジアルキルシロキサン又はアルキルアリールシロキサンである。好ましいシリコーンは、ポリジメチルシロキサンであり、これは任意選択的に誘導体化することができ、アミノ官能性であるか又は四級化されているか又はSi−OH、Si−H及び/又はSi−Cl結合を有する。25℃での好ましいシリコーンの粘度は、100〜100,000mPasの範囲であり、このシリコーンは、洗剤及び洗浄剤全体に対して0.2〜5重量%の量で使用してもよい。
【0215】
紫外線吸収剤
【0216】
最後に、洗剤及び洗浄剤はまた、処理された織物表面に吸収され、繊維の光安定性を改善する紫外線吸収剤を含むことができる。これらの所望の特性を有する化合物の例は、非放射性失活によって作用する2位及び/又は4位に置換基を有するベンゾフェノンの化合物及び誘導体である。また、置換ベンゾトリアゾール、3位で置換され(ケイヒ酸誘導体)、任意選択的に2位にシアノ基を有するアクリラート、サリチラート、有機Ni錯体、並びにウンベリフェロン及び内因性ウロカニン酸などの天然物質も好適である。
【0217】
重金属錯化剤
【0218】
重金属によって触媒される特定の洗剤成分の分解を防ぐために、重金属を錯化する物質を使用してもよい。好適な重金属錯化剤は、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はニトリロ三酢酸(NTA)のアルカリ塩、及びポリマレイン酸及びポリスルホン酸などのアニオン性高分子電解質のアルカリ金属塩である。好ましい種類の錯化剤は、ホスホナートであり、0.01〜2.5重量%、好ましくは0.02〜2重量%、特に0.03〜1.5重量%の量で好ましい織物処理剤に含まれる。これらの好ましい化合物の例には、特に1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP又はDETPMP)などの有機ホスホネート及び2−ホスホノブタン−1,2,4−三カルボン酸(PBS−AM)であり、これらは通常アンモニウム又はアルカリ金属塩の形態で使用される。
【0219】
調製物の製造
【0220】
液体洗剤及び洗浄剤の製造は、例えば、水、非水性溶媒及び界面活性剤が好ましくは最初に容器に入れられる撹拌容器中で成分を単純に混合することによって、一般的かつ既知の方法及びプロセスによって実施することができ、その後、更なる成分が部分的に添加される。このようにして、直鎖アルキルスルホン酸エステル、クエン酸、ホウ酸、ホスホン酸、脂肪族アルコールエーテル硫酸エステルなどの酸性成分及び非イオン性界面活性剤を最初に添加することによって、液体洗剤及び洗浄剤を製造することができる。このときに溶媒成分もまた添加することが好ましいが、この添加はまた、後に行うこともできる。増粘剤、例えば、ポリアクリル酸をこれらの成分に添加することができる。例えば、NaOH、KOH、トリエタノールアミン又はモノエタノールアミンなどの塩基を加え、続いて存在する場合には脂肪酸を加える。その後、残りの成分並びに水性液体洗剤及び洗浄剤の残りの溶媒を混合物に加え、pHをおよそ8.5に調整する。最後に、分散されることとなる粒子を添加して混合し、それらを水性液体洗剤及び洗浄剤中に均一に分散させることができる。
【0221】
使用
【0222】
本発明の最後の主題は、香料カプセルを作製するために、アルデヒド又はアセタール官能基及び最大で5mgKOH/g、特に最大で3mgKOH/gの酸価を有する少なくとも1種の香料を含む香料組成物の使用に関する。