特許第6889827号(P6889827)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6889827
(24)【登録日】2021年5月26日
(45)【発行日】2021年6月18日
(54)【発明の名称】整列機及び物品の整列方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/30 20060101AFI20210607BHJP
   B65G 47/31 20060101ALI20210607BHJP
   B65G 47/14 20060101ALI20210607BHJP
【FI】
   B65G47/30 C
   B65G47/31 F
   B65G47/14 Y
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-126016(P2017-126016)
(22)【出願日】2017年6月28日
(65)【公開番号】特開2019-6593(P2019-6593A)
(43)【公開日】2019年1月17日
【審査請求日】2020年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126398
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】相原 康佑
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−273364(JP,A)
【文献】 実開昭53−101673(JP,U)
【文献】 実開昭60−047724(JP,U)
【文献】 特開昭50−117174(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/30
B65G 47/14
B65G 47/31
B65B 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を作業台まで搬送して整列させる整列機であって、
前記整列機は少なくとも、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、
前記方向転換装置は、ターンテーブルを備え、
前記作業台にはせり上がり可能な壁が設けられ、当該壁がせり上がることで前記ターンテーブル上の物品が整列して搬送される区画領域が形成され、
前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定されていることを特徴とする物品の整列機。
【請求項2】
物品を作業台まで搬送して整列させる整列機であって、
前記整列機は少なくとも、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、
前記方向転換装置は、ターンテーブルを備え、
コンベアからターンテーブルの上へ搬送される物品を誘導するためのガイドが設けられており、
前記ガイドが、直線状の第1のガイドと第2のガイドとから構成され、第1のガイドはコンベアにおける物品の搬送方向に対して斜めに設置され、第2のガイドによりターンテーブル上の物品の作業台への押し出し方向が規制され、第2のガイドは前記ターンテーブルより作業台側に突出しておらず、
前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定されていることを特徴とする物品の整列機。
【請求項3】
前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、0.01〜0.9m/sであることを特徴とする請求項1または2に記載の整列機。
【請求項4】
前記ターンテーブルと作業台の間に、搬送補助装置が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の整列機。
【請求項5】
前記のガイドの少なくとも一部が可動であり、ガイドを動作させることでコンベアの終端が開放可能になっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の整列機。
【請求項6】
前記コンベアの終端に、物品を収容するための収容箱が設置されることを特徴とする請求項5に記載の整列機。
【請求項7】
物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置がターンテーブルを備える整列機により物品を整列させる物品の整列方法において、
物品をコンベアで搬送する段階と、
コンベアの進路上に設置されたガイドにより物品がターンテーブルまで誘導される段階と、
ターンテーブル上の物品が作業台に乗り移る段階を経ることで物品が作業台まで搬送される段階とを有し、
前記作業台にせり上がり可能な壁を設け、当該壁がせり上がることで形成される区画領域に前記ターンテーブル上の物品を整列させて搬送し、
前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅くなるように設定することを特徴とする物品の整列方法。
【請求項8】
物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置がターンテーブルを備える整列機により物品を整列させる物品の整列方法において、
物品をコンベアで搬送する段階と、
コンベアの進路上に設置されたガイドにより物品がターンテーブルまで誘導される段階と、
ターンテーブル上の物品が作業台に乗り移る段階を経ることで物品が作業台まで搬送される段階とを有し、
コンベアからターンテーブルの上へ搬送される物品を誘導するためのガイドを設け、
前記ガイドが、直線状の第1のガイドと第2のガイドとから構成され、第1のガイドはコンベアにおける物品の搬送方向に対して斜めに設置され、第2のガイドによりターンテーブル上の物品の作業台への押し出し方向が規制され、第2のガイドは前記ターンテーブルより作業台側に突出しておらず、
前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅くなるように設定することを特徴とする物品の整列方法。
【請求項9】
前記物品は、コンベア上においては所定の間隔を開けて搬送され、ターンテーブルから作業台へと移送される過程で物品間の間隔が狭められることを特徴とする請求項7または8記載の物品の整列方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器等の物品を検査や梱包のためにコンベアにより搬送し、作業台に整列させる整列機、及び物品の整列方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、容器等の物品について、コンベアで物品を搬送し作業台に整列させて、人の手やカメラにより物品の最終チェックを行う、整列機が使用されている。
【0003】
この種の整列機においては、設置スペースを小さくするためにレイアウトの工夫が必要になることがあり、このような場合、レイアウト上の自由度を高めるために、例えばコンベアの流れる方向から別方向に物品を方向転換させるための方向転換装置を組み込むことが行われている。
【0004】
方向転換装置としては、コンベアで搬送される物品を、ストッパによって一時的に区切り、区切った物品を押出部材で物品を押し出すことで方向転換させる技術が存在する(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
また、別の技術として、物品の流れる直線コンベアに、カーブ状のコンベアを繋げ、物品の流れ方向を補助するガイドを設けて方向転換させる技術も存在する(例えば、特許文献2を参照)。
【0006】
さらには、ターンテーブルで方向の異なるコンベアを繋げる公知技術が存在する(例えば、特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−273364号公報
【特許文献2】特開2000−211722号公報
【特許文献3】特開平6−1427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載される容器整列装置は、コンベアを平行に配置し、コンベアと直交方向に押し出すことで複数列に整列するものであり、コンベアの搬送方向は所定の方向に制約されている。したがって、コンベアの搬送方向に自由度がなく、レイアウト変更に対応することは難しい。
【0009】
また、特許文献2に記載される方向転換ガイドを用いた搬送装置では、使用するカーブ状コンベアが技術的に大型にならざるを得ず、設置面積を大きく取る必要が有る他、駆動機構が複雑なものとなるという欠点もある。
【0010】
特許文献3に記載される搬送方向変換装置は、コンベアからコンベアへと搬送するものであり、コンベアから作業台へと搬送し、容器を整列させることは考慮されていない。また、特許文献3記載の搬送方向変換装置は、容器等の物品をラックに入れて搬送することが前提であり、例えば一定間隔で並ぶ容器のような細長の物品を個別に搬送しようとすると、コンベアとターンテーブルの速度の設定によっては、ターンテーブルからコンベア、コンベアからターンテーブルへの乗り移り時に、乗り移り先のターンテーブルやコンベアに引きずられて物品が転倒する恐れがある。
【0011】
本発明の目的は、レイアウトの自由度が高く、コンパクト且つ安定して整列機の作業台まで物品を搬送することができ、しかも、コンベアから搬送される物品について、物品に傷を付けることが無く整列させることが可能な整列機を提供すること、さらには物品の整列方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するために、本発明の整列機は、物品を作業台まで搬送して整列させる整列機であって、前記整列機は少なくとも、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置は、ターンテーブルを備え、前記作業台にはせり上がり可能な壁が設けられ、当該壁がせり上がることで前記ターンテーブル上の物品が整列して搬送される区画領域が形成され、前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定されていることを特徴とする。あるいは、物品を作業台まで搬送して整列させる整列機であって、前記整列機は少なくとも、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置は、ターンテーブルを備え、コンベアからターンテーブルの上へ搬送される物品を誘導するためのガイドが設けられており、前記ガイドが、直線状の第1のガイドと第2のガイドとから構成され、第1のガイドはコンベアにおける物品の搬送方向に対して斜めに設置され、第2のガイドによりターンテーブル上の物品の作業台への押し出し方向が規制され、第2のガイドは前記ターンテーブルより作業台側に突出しておらず、前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定されていることを特徴とする
【0013】
また、本発明の物品の整列方法は、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置がターンテーブルを備える整列機により物品を整列させる物品の整列方法において、物品をコンベアで搬送する段階と、コンベアの進路上に設置されたガイドにより物品がターンテーブルまで誘導される段階と、ターンテーブル上の物品が作業台に乗り移る段階を経ることで物品が作業台まで搬送される段階とを有し、前記作業台にせり上がり可能な壁を設け、当該壁がせり上がることで形成される区画領域に前記ターンテーブル上の物品を整列させて搬送し、前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅くなるように設定することを特徴とする。あるいは、物品を搬送するコンベアと、コンベアから作業台まで物品の流れを誘導し方向転換をさせるための方向転換装置とで構成され、前記方向転換装置がターンテーブルを備える整列機により物品を整列させる物品の整列方法において、物品をコンベアで搬送する段階と、コンベアの進路上に設置されたガイドにより物品がターンテーブルまで誘導される段階と、ターンテーブル上の物品が作業台に乗り移る段階を経ることで物品が作業台まで搬送される段階とを有し、コンベアからターンテーブルの上へ搬送される物品を誘導するためのガイドを設け、前記ガイドが、直線状の第1のガイドと第2のガイドとから構成され、第1のガイドはコンベアにおける物品の搬送方向に対して斜めに設置され、第2のガイドによりターンテーブル上の物品の作業台への押し出し方向が規制され、第2のガイドは前記ターンテーブルより作業台側に突出しておらず、前記ターンテーブル上の物品の搬送速度が、前記コンベア上の物品の搬送速度よりも遅くなるように設定することを特徴とする。
【0014】
本発明においては、整列機の方向転換装置にターンテーブルを使用していることから、例えばガイドの角度を変更すること等により、搬送方向を任意の方向に容易に変更することが可能であり、レイアウト上の自由度が高い。また、ターンテーブル上の物品の搬送速度をコンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定することにより、コンベアとターンテーブル間および、ターンテーブルから作業台への物品の乗り移り時の転倒が防止され、物品の搬送及び整列がスムーズなものとなる。
【0015】
コンベアから作業台へと物品を移送し配列する場合、コンベアから一定の間隔で搬送されてくる物品を、互いに接するように間隔を詰めて配列する必要がある。前記ターンテーブルは、方向転換の機能を有するのみならず、物品の搬送間隔を調整する機能も有し、ターンテーブル上の物品の搬送速度をコンベア上の物品の搬送速度よりも遅く設定することで、一定の間隔を開けて搬送されてくる物品が、速度調整されて互いに接するように間隔を詰めて作業台へと搬送される。これにより、搬送から整列までの一連の作業が円滑に行われる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の整列機によれば、レイアウトの自由度が高く、コンパクト且つ安定して整列機の作業台まで物品を搬送することができ、しかも、コンベアから搬送される物品について、物品に傷を付けることが無く整列させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係る整列機の概略平面図である。
図2】本発明の実施形態に係る方向転換装置の概略平面図である。
図3図3Aは作業台の区画領域に容器が並んだ状態の概略平面図であり、図3Bは並んだ容器が押出装置によって作業台中央へ押しやられた状態の概略平面図、図3Cは押出装置が初期位置に戻った状態の概略平面図である。
図4図4A図3AのX−X線断面図であり、図4B図3BのY−Y線断面図である。
図5】ガイドの変形例を示す図である。
図6図5のコンベアの終端側のガイドの動作後の図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
図1は、整列機1の全体図である。当該整列機1において、作業台6まで搬送される物品は、飲料等液体を収容するために用いられる容器7である。上記容器7は、例えばブロー成形や射出成形により成形された樹脂製のボトルである。係るボトルは内部が空洞であり、底部及び胴部の断面が略円形状になっている。
【0020】
整列機1は、容器7を搬送するコンベア2と、容器の流れ方向を転換させるターンテーブル3と、作業台6で構成されており、コンベア2及びターンテーブル3上の容器7の落下を防止するためのレール5と、ターンテーブル3に容器7を誘導させるためのガイド4が設けられている。
【0021】
容器7は、成形機(図示せず)によって成形され、後加工機(図示せず)によってバリ処理等の後加工を経て、容器同士が一定間隔を保った状態でコンベア2に載せられる。この時、成形機では間欠的に成形が行われることから、成形された容器7は、一定の間隔で供給され、その結果、所定の間隔を開けてコンベア2上に次々と載せられることになる。
【0022】
コンベア2上に容器7を所定の間隔をもって配列することは、メンテナンス上も有利であり、例えば成形機でトラブルが発生した場合にも対応が容易である。コンベア2上で容器7が密集していると、トラブルが発生した場合に余裕がなく、トラブルに対処することが難しい。
【0023】
前記容器7は、コンベア2によりガイド4まで搬送されると、ガイド4に接触したまま沿うようにしてターンテーブル3まで誘導される。
【0024】
ターンテーブル3に誘導された容器7は、ここで方向転換され、コンベア2による搬送方向に対して直交する方向に搬送される。なお、ターンテーブル3においては、設置されるガイドを取り替えるか、ガイドの角度を変更することにより、容器7の搬送方向を任意に変更することが可能である。
【0025】
このとき、ガイド4に接触した容器7は、ターンテーブル3に乗り移るが、ターンテーブル3上の容器7は、コンベア2上の容器7よりも搬送速度が低速になるように設定されているので、コンベア2上で一定の間隔で搬送されてきた容器7は、ターンテーブル3上でその配列間隔が狭まり、隣接する容器7同士が互いに接する状態で作業台6へと搬送される。ターンテーブル3は、方向転換機能と間隔調整機能とを有し、コンベア2により所定の間隔で搬送されてきた容器7は、隙間無く整列に適した状態で作業台6へと移送される。
【0026】
また、ターンテーブル3の搬送速度をコンベア2の搬送速度よりも遅く設定することは、容器7の転倒を防止する上でも有効である。すなわち、ターンテーブル3上の容器7はコンベア2上の容器7よりも低速であるため、図2に示すように、容器同士の間隔が狭まり、ほぼ密着した状態でターンテーブル3上を搬送される。ターンテーブル3から作業台6に乗り移る時、ターンテーブル3上の容器7が後続の容器に押し出されるようにして作業台6に乗り移るが、ターンテーブル3上の容器7の搬送速度がコンベア2上の搬送速度よりも低速であるため、容器間の間隔が狭まり、容器同士で支えられた状態になるので、容器7が転倒することはない。
【0027】
ここで、ターンテーブル3上の容器7の搬送速度は、前述の機能を考慮して決定すればよいが、例えば0.01〜0.9m/sの範囲内が望ましい。搬送速度が0.9m/s以上であると、ターンテーブル上の容器7が暴れてレール5等に衝突して傷がつく可能性がある。一方、コンベア2上の容器7の搬送速度は、ターンテーブル上の容器7の搬送速度よりも速いことを前提として、0.1〜1.2m/sの範囲内であることが望ましい。搬送速度が1.2m/sより速いと、コンベア2上の容器7が暴れてレール5等に衝突して傷がつく可能性がある。なお、ターンテーブル3は、物品が経路に詰まることを防止するため、モーター等の動力によって定常回転していることが望ましい。
【0028】
また、ターンテーブル3において、搬送される容器7の搬送方向を規制するためのガイド4は、直線状であることが望ましい。ガイド4が直線状であることで、曲線状である場合よりもコンベア2からターンテーブル3までの距離が縮まり、コンベア2からターンテーブル3への容器の乗り移りが迅速に行われるようになる。
【0029】
なお、ターンテーブル3と作業台6の間には、搬送補助装置(図示せず)を設置することが望ましい。搬送補助装置は例えばエアノズルであり、容器7をエアー圧により作業台6へと押し出すことで、容器7をターンテーブル3から作業台6へよりスムーズに乗り移らせることが可能になる。
【0030】
容器7は、ターンテーブル3から順次作業台6に乗り移り、搬送方向を約90度変えながら、図3A及び図4Aに示すように、作業台の区画領域62に一列に並ぶ。一列に並んだ容器7が一定数に達したことをセンサー(図示せず)が感知すると、シャッター63が作動して、作業台6とターンテーブル3間の容器7の搬送を一時的に遮断する。シャッター63が作動した後、図3B及び図4Bのように壁66が下がり、作業台6と作業台の区画領域62が連通する。
【0031】
その後押出装置65が作動し、区画領域62に並んだ容器7は、押出装置65によって作業台6の中央側の領域64に押しやられる。そして図3Cに示すように、押出装置65が戻ると同時に、壁66がせり上がり、シャッター63が初期位置に戻るので、再び作業台の区画領域62に容器7が順次供給されるようになる。
【0032】
このように、本実施形態では、ターンテーブル3上の物品の搬送速度をコンベア2上の物品の搬送速度よりも遅くすることで、コンベア2とターンテーブル3間、及びターンテーブル3と作業台6への容器7の乗り移り時の容器7の転倒を防ぎ、容器7の作業台6までの搬送をスムーズにする効果がある。
【0033】
次に、本発明の変形例について図5及び図6を参照して説明する。図5において、ガイド4が、コンベア側に位置するガイド41と、作業台側に位置する42の2つに分かれており、コンベア側に位置するガイド41が少なくとも可動になっている。
【0034】
前記コンベア側に位置するガイド41を動作させると図6に示すようになり、コンベア2の終端21が解放され、コンベア2で搬送されている不良品72がターンテーブル3まで誘導されずにコンベア2の終端21に到達するようになる。
【0035】
このようにすることで、成形機のオペレーションの設定ミスや、後加工ラインの不調等により、ボトルの形状や色が製品の要求される品質に届いていない不良品72が搬送されてきた場合であっても、人の手で不良品を取り除くためにコンベア2やターンテーブル3を一時停止する必要がなくなり、作業効率の低下を防止できる。
【0036】
すなわち、不良品72の発生時に前記コンベア2側に位置するガイド41を動かすことで、ターンテーブル3上にある良品71についてはそのまま作業台6へ誘導され、その後に搬送されてくる不良品72はコンベア2の終端21まで誘導され、不良品72を選り分けることが可能になる。
【0037】
コンベア2の終端21には、収容箱8を設置することが望ましい。こうすることで、コンベア2の終端21を乗り越えた不良品72が落下した時に、自動的に収容箱8に収容される。
【0038】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に逸脱しない範囲内で前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることが可能であり、前記実施形態に限定されるものではない。
【0039】
例えば、本実施形態ではターンテーブルにより容器の搬送方向を約90度変えたが、90度に限らず、0〜180度の範囲内で任意に搬送方向を変えることが可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 整列機
2 コンベア
21 コンベアの終端
3 ターンテーブル
4 ガイド
41 コンベア側に位置するガイド
42 作業台側に位置するガイド
5 レール
6 作業台
62 作業台の区画領域
63 シャッター
64 作業台の中央側の領域
65 押出装置
66 壁
7 容器
71 容器の良品
72 容器の不良品
8 収容箱

図1
図2
図3
図4
図5
図6