(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記押圧手段は、前記第2部材に組み込まれた状態で前記第1部材に対する押圧力を調節可能に構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の保持ユニット。
請求項1から8のいずれか1項に記載の保持ユニットが組み込まれた、固定側金型と可動側金型とにより成形品を成形する、エジェクタプレートを備える成形金型の突き出し機構であって、
前記第2部材が前記エジェクタプレートに固定され、前記第1部材がエジェクタピンとして機能することを特徴とする成形金型の突き出し機構。
前記第1部材は、前記エジェクタプレートが所定位置まで移動すると、可動側受板に連結され、その位置を保持するように構成されていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の成形金型の突き出し機構。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明の第1実施形態の保持ユニット1を備える射出成形金型100の型締め時の要部断面図、
図2は、
図1の射出成形金型100の型開き後の要部断面図、
図3は、
図1の射出成形金型100の1段目の突き出し動作後の要部断面図、
図4は、
図1の射出成形金型100の2段目の突き出し動作後の要部断面図である。
図5(a)、(b)は、
図1の射出成形金型100に保持ユニット1用のストッパー13を付加した要部断面図である。なお
図3、
図4では、固定側金型101を省略している。
【0030】
射出成形金型100は、成形面となるキャビティ102を有する固定側金型101と、成形面となるコア112を有する可動側金型111とからなり、成形品Pを成形する。本発明の第1実施形態の保持ユニット1は、射出成形金型100の可動側金型111に組み込まれ、成形品Pの突き出し動作時に2段突き出しを実現可能とする。
【0031】
保持ユニット1は、移動自在な第1部材であるエジェクタピン10と、移動不能に固定され使用される第2部材であるリング状部材11と、リング状部材11に取付けられエジェクタピン10の一部を押圧し、エジェクタピン10をリング状部材11に対して係止させる押圧手段であるボールプランジャ12とからなり、エジェクタピン10がボールプランジャ12を介してリング状部材11に対して着脱自在に構成されている。
【0032】
可動側金型111は、コア112が形成された可動側受板113と、可動側金型111を射出成形機の型締め機構側ダイプレート(図示省略)に取付けるための可動側取付板114と、可動側受板113と可動側取付板114との間に配設され、突き出し機構140の可動域を確保するためのスペーサブロック115とを有する。
【0033】
可動側金型111は、さらにアンダーカット処理機構120を有する。ここではアンダーカットP1が内側アンダーカットである。アンダーカット処理機構120は、アンダーカットP1を成形する成形駒121、傾斜ピン122を有し成形駒121を突き出し方向と直交する方向に移動させるアンダーカット成形ユニット123、アンダーカット成形ユニット123を可動側受板113に固定する、磁石からなる固定板124を有し、保持ユニット1の第1部材であるエジェクタピン10の先端がアンダーカット成形ユニット123の基端に連結され固定されている。
【0034】
可動側金型111は、さらに成形品P及び成形駒121を突き出すための突き出し機構140を備える。突き出し機構140は、エジェクタプレート141、エジェクタプレート141に固定された、成形品Pを突き出すエジェクタピン142を有し、エジェクタプレート141には、射出成形機の突き出し機構(図示省略)を介して加えられる突き出し用動力をエジェクタプレート141に伝達するエジェクタロッド143がボルト止めされている。またエジェクタプレート141には、エジェクタプレート141を突き出し前の位置に戻す、圧縮コイルバネ144が挿通されたリターンピン145が固定されている。
【0035】
エジェクタプレート141は、上エジェクタプレート141aと下エジェクタプレート141bとからなり、ボルト止めされ1つのエジェクタプレートを構成する。このエジェクタプレート141は、座ぐりタイプのプレート構造からなり、成形品Pを突き出すエジェクタピン142及びリターンピン145の底部の鍔を挟み込んでこれらを固定するとともに、保持ユニット1のリング状部材11を上エジェクタプレート141aに設けられた凹部147に嵌め込んだ状態で挟み込み、これを固定する。また下エジェクタプレート141bには、後述するエジェクタピン10の拡大部22が挿通可能に貫通した挿通孔148が設けられている。
【0036】
保持ユニット1の移動自在な第1部材であり成形駒121を突き出すためのエジェクタピン10は、成形品Pを直接的に突き出すエジェクタピン142とは異なり、エジェクタプレート141に移動不能に固定されたリング状部材11に組み込まれたボールプランジャ12を介してエジェクタプレート141に着脱可能に連結する。このボールプランジャ12を介したエジェクタピン10とエジェクタプレート141との着脱機構を説明する。
【0037】
エジェクタピン10は、ストレートタイプの段付ピンであり、先端部21が中央の本体部20よりも細く形成されており、基端に本体部20に比較して大きい拡大部22を有している。エジェクタピン10は、アンダーカット処理機構120の成形駒121を突き出し又は引込み可能に先端部21がアンダーカット成形ユニット123の基端に固定されており、拡大部22がボールプランジャ12を介してリング状部材11に着脱自在に連結するように構成されている。
【0038】
拡大部22の外周面には、後述するボールプランジャ12の先端に設けられたボール33が嵌る溝状の凹部23が全周に亘って設けられている。拡大部22の凹部23とボールプランジャ12との作用によって、エジェクタピン10がボールプランジャ12を介してリング状部材11、つまりエジェクタプレート141に着脱自在に連結する。なお凹部23は、全周に亘って設けられた溝に限定されるものではなく、例えば、エジェクタピン10の中心軸線周りの回転が規制されている場合には、各ボールプランジャ12に対応した位置に設けられた窪みであってもよい。
【0039】
エジェクタピン10の本体部20の長さは、エジェクタピン10の移動量(ストローク量)が成形駒121を移動させアンダーカットを抜くために必要な距離L1となるように設定される。
【0040】
リング状部材11は、エジェクタピン10の拡大部22を着脱自在に内径がエジェクタピン10の拡大部22の外径以上の大きさであり、エジェクタピン10をリング状部材11に対して係止させる押圧手段である4つのボールプランジャ12が、円周方向に90度の間隔で先端が中心を向いて内周面から出没自在に組み込まれている。
【0041】
ボールプランジャ12は、有底筒状の本体32、本体32の先端から抜けないように本体32内に配置されたボール33、本体32内に配置されボール33を先端方向に付勢する圧縮コイルバネ35からなり、ボール33がエジェクタピン10の拡大部22の凹部23に嵌ることでエジェクタピン10をリング状部材11に対して係止させる。
【0042】
ボールプランジャ12は、例えば、リング状部材11に半径方向に形成された雌ネジ部に螺合するように本体32の外周面37に固定手段としてのネジ山が形成されており、リング状部材11に対して着脱可能に構成されている。
【0043】
また、これによってリング状部材11の内周面からのボールプランジャ12の突出量をネジ締め量によって調節可能であり、該調節によってボールプランジャ12の押圧力を調節可能である。さらにリング状部材11の雌ネジ部を貫通孔とすることで、エジェクタピン10、リング状部材11及びボールプランジャ12を保持ユニット1として構成した後であっても、貫通した雌ネジ部を介してボールプランジャ12の基端側を適当な工具(図示省略)で操作することによって、ネジ締め量を調節しボールプランジャ12の押圧力を調節することができる。またボールプランジャ12は、押圧力の調節後、止めネジや接着剤等で緩み止めが施されていることが好ましい。
【0044】
なおリング状部材11の雌ネジ部は、貫通孔に雌ネジが形成されたものに限定されるものではなく、例えば、リング状部材11の内周面に臨むように設けられた窪みに雌ネジが形成されたものであってもよい。この場合、雌ネジ部に対するボールプランジャ12の螺合及びネジ締め量の調節は、ボールプランジャ12の先端側(ボール33側)を適当な工具で操作することによって行えばよい。
【0045】
エジェクタピン10及びリング状部材11の形状、並びにボールプランジャ12の数及び配置は、特定のものに限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更可能である。例えば、エジェクタピン10及びリング状部材11は、多角形断面形状であってもよい。またリング状部材11には、ボールプランジャ12が1つから3つ、又は5つ以上、組み込まれていてもよい。
【0046】
上記要領でエジェクタプレート141に取付けられたエジェクタピン10は、エジェクタプレート141に対してエジェクタピン10の拡大部22を
図1の上方向に突き当てると、拡大部22の凹部23にボールプランジャ12のボール33が嵌って拡大部22がリング状部材11に対して係止されて連結され、エジェクタプレート141に固定される。一方、エジェクタピン10を一定以上の力で
図1の下方向に押込むと、拡大部22の凹部23からボールプランジャ12のボール33が外れることで拡大部22のリング状部材11に対する係止が解除され、エジェクタピン10がエジェクタプレート141に対して自在に移動可能となる。
【0047】
エジェクタピン10の拡大部22からボールプランジャ12のボール33が外れるときの力は、拡大部22がリング状部材11に連結した状態でエジェクタプレート141を突き出してエジェクタピン10が成形駒121を移動させるときの反力よりも大きい必要がある。エジェクタピン10の拡大部22からボールプランジャ12のボール33が外れるときの力が、成形駒121を移動させるときの反力を下回ると、エジェクタプレート141を突き出したときにエジェクタピン10(拡大部22)がリング状部材11から外れてしまい、エジェクタプレート141のみが移動することになるので、成形駒121を突き出し不能となってしまう。
【0048】
またエジェクタピン10の拡大部22からボールプランジャ12のボール33が外れるときの力は、射出成形機の突き出し装置(図示省略)を介して加えられる突き出し用動力よりも小さい必要がある。これによりエジェクタピン10(拡大部22)とエジェクタプレート141(リング状部材11)とを連結させた状態でエジェクタプレート141を突き出し、エジェクタピン10の本体部20の先端側の段部24が固定板124に突き当たったときにエジェクタピン10(拡大部22)とエジェクタプレート141(リング状部材11)との連結を解くことができる。
【0049】
またエジェクタピン10の拡大部22とリング状部材11とが外れた状態からボールプランジャ12のボール33が拡大部22の凹部23に嵌り込んで再連結するために必要な力は、エジェクタピン10の本体部20の段部24と固定板124との磁力による吸着力よりも小さくなるように設定される。これにより型締め時において、エジェクタピン10の本体部20の段部24が固定板124から外れる前にエジェクタピン10(拡大部22)がリング状部材11に連結するので、エジェクタピン10が非拘束の状態となることが防止され、エジェクタピン10の意図しない動きが防止される。
【0050】
また
図5(a)、(b)に示すように、エジェクタプレート141が型締めの位置に戻ったときにエジェクタピン10(拡大部22)がリング状部材11に確実に連結するように、拡大部22の底面を押込むストッパー13が可動側取付板114に付加されていてもよい。さらにストッパー13には、エジェクタピン10(拡大部22)を先端方向に付勢する圧縮コイルバネ14が取付けられていてもよい(
図5(a)参照)。
【0051】
次に、射出成形金型100の成形品突き出し時の動作、突き出し機構140及び保持ユニット1の作用について説明する。射出成形金型100は、射出工程、冷却工程(
図1参照)を経た後、型開き(
図2参照)、成形品Pの突き出し工程(
図3、
図4参照)に移行する。型締装置(図示省略)を介して可動側金型111が後退することで型開きが行われ、固定側金型101と可動側金型111との間に成形品Pを取出すための空間が確保される。この状態は
図2に示す状態であり、エジェクタピン10は、拡大部22がボールプランジャ12を介してエジェクタプレート141に固定されているリング状部材11に係止されている。つまりエジェクタピン10とエジェクタプレート141とはリング状部材11及びボールプランジャ12を介して連結している。
【0052】
突き出し工程に移行すると、射出成形機の突き出し装置(図示省略)の動力を得てエジェクタロッド143が前進し、エジェクタロッド143に連結するエジェクタプレート141が成形品Pの突き出し方向(
図3の上方向)に突き出される。これにより固定されたエジェクタピン142はもちろん、エジェクタプレート141に連結するエジェクタピン10も突き出し方向に移動し、エジェクタピン142は成形品Pを突き出し、エジェクタピン10は、成形駒121を突き出す。
【0053】
エジェクタプレート141が距離L1だけ突き出されると、エジェクタピン10の本体部20の段部24が固定板124に突き当たりエジェクタピン10の移動が阻止される。
図3は、エジェクタピン10の本体部20の段部24が固定板124に突き当たった状態を示す。このとき成形駒121が図の左側に移動しアンダーカットが抜けた状態となる。エジェクタピン10の本体部20の段部24が固定板124に突き当たるとエジェクタピン10は、固定板124に磁力により吸着される。
【0054】
エジェクタピン10の本体部20の段部24が固定板124に突き当たるとエジェクタピン10は移動を停止するが、エジェクタプレート141は引き続き前進する。このとき射出成形機の突き出し装置がエジェクタプレート141に加える突き出し力が、エジェクタピン10(拡大部22)がリング状部材11(ボールプランジャ12)から外れるために必要な力よりも大きいため、エジェクタピン10とエジェクタプレート141(リング状部材11)との連結が切り離され、エジェクタプレート141は、エジェクタピン10の本体部20の外周面に摺動しながら前進を続ける。エジェクタピン10は、エジェクタプレート141との連結が切り離されるが、固定板124に吸着して可動側受板113に連結されているので、その位置に止まる。
【0055】
エジェクタプレート141の最大突き出し量は、当初の位置からL1+L2の距離であり、エジェクタプレート141に固定されたエジェクタピン142も当初の位置からL1+L2の距離だけ移動し、成形品Pを突き出す。
図4は、エジェクタピン142が最大に突き出された状態である。
【0056】
成形品Pの突き出しが終了すると、型締め工程に移行する。型締め工程に移行すると射出成形機の突き出し装置(図示省略)が可動側受板113側から可動側取付板114側に後退する。また射出成形機の突き出し装置の突き出し動力を失ったエジェクタプレート141は、圧縮コイルバネ144の弾性力により可動側受板113側から可動側取付板114側に後退する。このときエジェクタプレート141は、エジェクタピン10の本体部20の外周面を摺動しながら後退を続ける。エジェクタプレート141が最大突き出し位置から距離L2だけ後退する直前に、エジェクタピン10の拡大部22の先端側の縁部がリング状部材11のボールプランジャ12のボール33に接触し、この状態でエジェクタプレート141がさらに後退する。
【0057】
このときエジェクタピン10の拡大部22とリング状部材11とが外れた状態からボールプランジャ12のボール33が拡大部22の凹部23に嵌り込むために必要な力が、エジェクタピン10の本体部20の段部24と固定板124との磁力による吸着力よりも小さいくなるように設定されているので、エジェクタプレート141が最大突き出し位置から距離L2だけ後退したときには、エジェクタピン10(拡大部22)とエジェクタプレート141(リング状部材11)とが連結した後に、エジェクタピン10の本体部20の段部24と固定板124との連結が外れる。
【0058】
その後、エジェクタピン10(拡大部22)とエジェクタプレート141(リング状部材11)とが連結した状態でエジェクタプレート141がさらに後退し、最終的にはリターンピン145の先端が固定側金型101に接触し、エジェクタプレート141は当初の突き出し前の位置まで押し戻される。
【0059】
なお本実施形態において、固定板124との接触面積を大きくし吸着力を増加させるためのフランジ(図示省略)をエジェクタピン10の本体部20の段部24に設け、固定板124との吸着力を高めるようにしてもよい。本実施形態において磁石にゴム磁石、プラスチック磁石、電磁石などを使用することもできる。この点については、後述の実施形態についても同じである。ゴム磁石、プラスチック磁石は、吸着力は比較的小さいが衝撃に強い利点がある。
【0060】
また磁力で吸着する固定板124に代えて、本発明の保持ユニットを用いることも可能である。この場合には、例えば、固定板124に代えて、リング状部材11又はこれと同様のものを可動側受板113に固定し、エジェクタピン10の本体部20の先端側の外周面に全周に亘って、固定板124の代えて設けられたリング状部材11に組み込まれているボールプランジャ12のボール33が嵌り込む凹部(図示省略)を設ければよい。
【0061】
以上のように、本実施形態の保持ユニット1によれば、保持機構がユニット化されているので射出成形金型100等の金型に組み込み易く、使い勝手に優れる。また本実施形態の保持ユニット1は、第1部材であるエジェクタピン10(拡大部22)を第2部材であるリング状部材11に対して係止させる押圧手段であるボールプランジャ12が、リング状部材11に対して着脱可能であり、またリング状部材11に組み込まれた状態で押圧力を調節可能に構成されているので、種々の金型等に組み込み使用可能であり汎用性に優れる。また本実施形態に示す射出成形金型100のように、突き出し機構において、エジェクタプレート141に凹部147を設け、ここに保持ユニット1の第2部材であるリング状部材11を取付けることで成形金型の突き出し機構、成形金型をコンパクトにすることができる。
【0062】
また本実施形態に示す射出成形金型100は、ストローク量が機械的(物理的)に規制されたエジェクタピン10をエジェクタプレート141にリング状部材11に組み込まれたボールプランジャ12を介して連結させることで、該エジェクタピン10の移動とエジェクタプレート141の移動とを切り離し可能とし、エジェクタピン10とエジェクタプレート141との移動を独立させることができる。
【0063】
上記実施形態に示す射出成形金型100では、エジェクタプレート141に固定したエジェクタピン142及び着脱可能に固定したエジェクタピン10は各々1本であるが、上記構成からも分かるようにそれぞれ2本以上装着可能であり、各エジェクタピン10のストローク量を異ならせることもできる。着脱可能に固定したエジェクタピン10の本数が2本以上であってもエジェクタプレート141は1つのみでよいので、多段突き出しを行う射出成形金型であっても金型を大型化する必要がない。
【0064】
また本実施形態に示す射出成形金型100は、エジェクタピン10とエジェクタプレート141との連結にボールプランジャ12を使用するので、エジェクタピン10とエジェクタプレート141との着脱を簡単な構成で実現することができる。このため突き出し機構140は、複雑な部品を必要とせず部品数も少なく構造が簡単で組み立ても容易となり、安価に製作することができる。
【0065】
また上記実施形態では、エジェクタピン10の本体部20の段部24によってエジェクタピン10のストローク量を規制するが、エジェクタピン10のストローク量を規制する規制手段は、上記形態に限定されるものではない。
【0066】
図6は、本発明の第2実施形態の保持ユニット2を備える射出成形金型200の型締め時の要部断面図である。
図1から
図4に示す第1実施形態の保持ユニット1を備える射出成形金型100と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0067】
本実施形態の保持ユニット2は、第1実施形態の保持ユニット1と基本的な構成を同じくするが、エジェクタプレート241への取付要領が異なる。保持ユニット2は、第2部材であるリング状部材41が射出成形金型200の下エジェクタプレート241bに貫通するように設けられた取付孔250に嵌込まれた状態で、ボルト251によって上エジェクタプレート241aに固定されている。
【0068】
また保持ユニット2は、エジェクタピン40に拡大部を有していない。エジェクタピン40は、本体部43の基端部において外周面に全周に亘って設けられた凹部23、及びリング状部材41に組み込まれたボールプランジャ12を介してリング状部材41と着脱自在に連結する。なおエジェクタピン40の本体部43の長さは、第1実施形態と同様の要領で設定される。
【0069】
本実施形態の保持ユニット2によれば、保持ユニット2を射出成形金型200から外すときに、エジェクタプレート241を分解する必要がないので、保持ユニット2の交換等を容易に実施可能となる。なお上記以外の射出成形金型200の成形品突き出し時の基本的な動作、突き出し機構240及び保持ユニット2の基本的な作用については、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
【0070】
本実施形態に示すように、本発明の保持ユニットの射出成形金型への取付構成は、特定の構成に限定されるものではなく、適宜、最適な構成とすればよい。
【0071】
図7は、本発明の第3実施形態の保持ユニット3を備える射出成形金型100の型締め時の要部断面図、
図8は、
図7の射出成形金型100の型開き後の要部断面図、
図9は、
図7の射出成形金型100の1段目の突き出し動作後の要部断面図、
図10は、
図7の射出成形金型100の2段目の突き出し動作後の要部断面図である。
図11(a)、(b)は、
図7の射出成形金型100に保持ユニット3用のストッパー13を付加した要部断面図である。なお
図9、
図10では、固定側金型101を省略している。
図1から
図4に示す第1実施形態の保持ユニット1を備える射出成形金型100と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0072】
本実施形態の保持ユニット3は、第1実施形態の保持ユニット1と基本的な構成を同じくするが、リング状部材11に対して係止する方向(
図7の上方向)にエジェクタピン50の拡大部22を付勢する付勢手段である圧縮コイルバネ51がバネ受具52を用いて本体部20に取付けられている。
【0073】
圧縮コイルバネ51は、エジェクタプレート141が移動するときのエジェクタピン50の振れを防止するとともに、ストッパー13と同様、エジェクタプレート141が型締めの状態に戻ったときにエジェクタピン50の拡大部22を上エジェクタプレート141a側に押込み、拡大部22をリング状部材11に確実に係止、連結させる機能を有する。
【0074】
なお上記以外の射出成形金型100の成形品突き出し時の基本的な動作、突き出し機構140及び保持ユニット3の基本的な作用については、第1実施形態と同じなので説明を省略する。
【0075】
また本実施形態においても、第1実施形態と同様、エジェクタプレート141が型締め時の位置に戻ったときにエジェクタピン50の拡大部22がリング状部材11に確実に連結するように、可動側取付板114にストッパー13が付加されていてもよい。さらにストッパー13には、エジェクタピン50の拡大部22を上エジェクタプレート141a側に付勢する圧縮コイルバネ14が取付けられていてもよい(
図11(a)参照)。ストッパー13を設けることによって、エジェクタプレート141が型締め時の位置に戻ったときにエジェクタピン50の拡大部22がストッパー13の先端又は圧縮コイルバネ14に押込まれ、ボールプランジャ12のボール33が拡大部22の凹部23に確実に嵌り込むようになる。
【0076】
また
図11(a)に示すように、エジェクタピン50の本体部20に取付けられた圧縮コイルバネ51と、ストッパー13に取付けられた圧縮コイルバネ14との2つの圧縮コイルバネ14、51を用いることで、突き出し工程の初期から終期に亘ってエジェクタピン50による突き出し力を安定的に維持可能となる。突き出し工程の初期には圧縮された状態であるストッパー13側の圧縮コイルバネ14のバネ反力を効率的に利用可能であり、突き出し工程の進行に伴いストッパー13側の圧縮コイルバネ14が伸長してバネ反力が低下するが、今度は本体部20側の圧縮コイルバネ51が収縮してバネ反力が増加するので、突き出し工程の終期においても高い突き出し力を維持することができる。これについて以下の第4実施形態を用いて詳細を説明する。
【0077】
図12は、本発明の第4実施形態の保持ユニット4を備える射出成形金型400の型締め時の要部断面図、
図13は、
図12の射出成形金型400の型開き後の要部断面図、
図14は、
図12の射出成形金型400の1段目の突き出し動作後の要部断面図、
図15は、
図12の射出成形金型400の2段目の突き出し動作後の要部断面図である。なお
図14、
図15では、固定側金型101を省略している。
図7から
図10に示す第3実施形態の保持ユニット3を備える射出成形金型100と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0078】
本実施形態の保持ユニット4は、エジェクタピン60に段部24を有していない点を除いて第3実施形態の保持ユニット3と同じである。本実施形態の保持ユニット4は、固定板124への突き当て及び吸着をバネ受具52によって行う。
【0079】
また本実施形態に示す射出成形金型400は、
図11(a)に示したものと同様、可動側受板113に圧縮コイルバネ14が取付けられている。ただし本実施形態に示す射出成形金型400は、ストッパー13に代えて、圧縮コイルバネ14用のガイドピン401を有しており、ガイドピン401は、エジェクタピン60を直接押込まない。
【0080】
本実施形態の保持ユニット4を備える射出成形金型400の成形品突き出し時の動作、突き出し機構140及び保持ユニット4の作用について説明する。以降、便宜上、エジェクタピン60の本体部20側の圧縮コイルバネ51を上バネ51、可動側受板113側の圧縮コイルバネ14を下バネ14と呼ぶ。上バネ51及び下バネ14は、共に保持ユニット4の拡大部22を上エジェクタプレート141a側(
図12の上方向)に付勢するように働く。
【0081】
型締め時(射出工程から冷却工程)において、上バネ51は、射出工程から突き出し工程の全工程に亘って最も伸長した状態であり、下バネ14は、全工程に亘って最も収縮した状態となっている(
図12参照)。このため上バネ51は、比較的小さな力、下バネ14は、比較的大きな力で拡大部22を付勢している。型開き後も同様である(
図13参照)。
【0082】
突き出し工程に移行すると、エジェクタプレート141の前進に伴い、下バネ14が伸長しバネ反力が低下する。エジェクタプレート141が距離L1だけ突き出されると、エジェクタピン60のバネ受具52が固定板124に突き当たりエジェクタピン60の移動が阻止される(
図14参照)。このとき下バネ14がエジェクタピン60の拡大部22から離れており下バネ14のバネ反力がゼロになっているが、上バネ51のバネ反力が維持されている。
【0083】
これ以降、エジェクタピン60の移動が停止し、エジェクタプレート141が引き続き前進するので、上バネ51が圧縮されバネ反力が増大する。エジェクタピン142が最大に突き出された状態になると、上バネ51が全工程に亘って最も収縮した状態となり、上バネ51のバネ反力が最大となる(
図15参照)。
【0084】
このように、突き出し工程の初期には圧縮された状態である下バネ14のバネ反力を効率的に利用可能であり、突き出し工程の進行に伴い下バネ14が伸長してバネ反力が低下するが、今度は上バネ51が収縮してバネ反力が増加するので、突き出し工程の初期から終期に亘ってエジェクタピン60の高い突き出し力を維持することができる。
【0085】
図16は、本発明の第4実施形態の保持ユニット4を備える射出成形金型410の型締め時の要部断面図、
図17は、
図16の射出成形金型410の型開き後の要部断面図、
図18は、
図16の射出成形金型410の1段目の突き出し動作後の要部断面図、
図19は、
図16の射出成形金型410の2段目の突き出し動作後の要部断面図である。なお
図18、
図19では、固定側金型101を省略している。
図12から
図15に示す第4実施形態の保持ユニット4を備える射出成形金型400と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
本実施形態に示す射出成形金型410は、ガイドピン401に加えて、圧縮コイルバネ14を収容する、伸縮自在なホルダー412を有している。ホルダー412は、可動側取付板114に固定された円筒状の外ホルダー413と、外ホルダー413内に位置し、外ホルダー413に対してスライド自在に係止する有頂円筒状の内ホルダー414とで構成される。
【0087】
ホルダー412は、中心軸線が保持ユニット4のエジェクタピン60の中心軸線と一致するように外ホルダー413が可動側取付板114にボルトによって固定されている。また内ホルダー414の先端面がエジェクタピン60の拡大部22の底面に当接してエジェクタピン60を押込む。
【0088】
圧縮コイルバネ14は、内ホルダー414内に伸縮自在に収容されている。内ホルダー414の天井面及び可動側取付板114が圧縮コイルバネ14の受圧面となる。本実施形態に示す射出成形金型によれば、圧縮コイルバネ14をホルダー412内に収容可能なので、圧縮コイルバネ14が拡大部22の底面を押込んでいるときに屈曲したり、ガイドピン401から外れたりする恐れがない。
【0089】
なお
図16から
図19に示すように、基本的な動作及び作用は、
図12から
図15に示す射出成形金型400と同じなので説明を省略する。
【0090】
図20は、本発明の第5実施形態の保持ユニット5を備える射出成形金型100の型締め時の要部断面図、
図21は、
図20の射出成形金型100の型開き後の要部断面図、
図22は、
図20の射出成形金型100の1段目の突き出し動作後の要部断面図、
図23は、
図20の射出成形金型100の2段目の突き出し動作後の要部断面図である。なお
図22、
図23では、固定側金型101を省略している。
図1から
図4に示す第1実施形態の保持ユニット1を備える射出成形金型100と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0091】
本実施形態の保持ユニット5は、第1実施形態の保持ユニット1と基本的な構成を同じくするが、リング状部材11に代えて、第2部材であるリング状部材として機能する、ボールプランジャ12を有し圧縮コイルバネを伸縮自在に収容するホルダー70を備える。ホルダー70は、エジェクタプレート141に固定される円筒状の外ホルダー71と、外ホルダー71内に位置し、外ホルダー71に対してスライド自在に係止する有底円筒状の内ホルダー72とで構成される。
【0092】
ホルダー70は、中心軸線が保持ユニット5のエジェクタピン73の中心軸線と一致するようにエジェクタプレート141に外ホルダー71の鍔74を介して取付けられている。また鍔74には、第1実施形態の保持ユニット1のリング状部材11と同様、ボールプランジャ12が内向きに組み込まれており、該ボールプランジャ12を介してエジェクタピン73がホルダー70に着脱自在に連結する。
【0093】
内ホルダー72には圧縮コイルバネ75が収容されており、該圧縮コイルバネ75が第4実施形態における上バネ51及び下バネ14の両方の機能を発揮する。またエジェクタピン73には、圧縮コイルバネ75用のガイドピン76が拡大部22の底面から立設するように固定されている。
【0094】
本実施形態の保持ユニット5は、内ホルダー72の底面及びエジェクタピン73の拡大部22の底面が圧縮コイルバネ75の受圧面となり、圧縮コイルバネ75がエジェクタピン73の拡大部22を外ホルダー71の天井面に付勢することでエジェクタピン73の突き出し力を維持しつつ、圧縮コイルバネ75の伸縮に応じて内ホルダー72が外ホルダー71に対して中心軸線方向に摺動することでホルダー70の全体が伸縮するように構成されている。
【0095】
次に本実施形態の保持ユニット5を備える射出成形金型100の成形品突き出し時の動作、突き出し機構140及び保持ユニット5の作用について説明する。型締め時(射出工程から冷却工程)において、外ホルダー71の底面が可動側取付板114に当接するとともに、内ホルダー72の先端面がエジェクタピン73の拡大部22の底面に当接している(
図20参照)。このためエジェクタピン73の拡大部22がボールプランジャ12を介して確実にホルダー70に連結される。
【0096】
図21から
図22に示すように、型開き後、突き出し工程に移行すると、エジェクタプレート141の前進に伴い、圧縮コイルバネ75のバネ反力により内ホルダー72が外ホルダー71に対して摺動して圧縮コイルバネ75及びホルダー70の全体が伸長し、圧縮コイルバネ75のバネ反力が徐々に弱くなる。エジェクタプレート141が距離L1だけ突き出されるとエジェクタピン73の段部24が固定板124に突き当たる(
図22参照)。
【0097】
ここからさらにエジェクタプレート141が前進すると、エジェクタピン73の拡大部22がボールプランジャ12から外れ、エジェクタピン73を残してエジェクタプレート141が前進する(
図23参照)。エジェクタピン73が静止した状態でエジェクタプレート141がさらに前進すると、圧縮コイルバネ75の受圧面であるエジェクタピン73の拡大部22の底面と、内ホルダー72の底面との距離が縮まるので、圧縮コイルバネ75のバネ反力が再度、徐々に強くなる。
【0098】
このように、本実施形態の保持ユニット5によれば、突き出し工程の初期には圧縮された状態である圧縮コイルバネ75のバネ反力を効率的に利用可能であり、突き出し工程の進行に伴い、一旦、圧縮コイルバネ75が伸長してバネ反力が低下するが、再度、圧縮コイルバネ75が収縮してバネ反力が増加するので、突き出し工程の初期から終期に亘ってエジェクタピン73の高い突き出し力を維持することができる。
【0099】
図24は、本発明の第6実施形態の保持ユニット6の要部正面図である。
図1から
図4に示す第1実施形態の保持ユニット1と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態の保持ユニット6は、第1実施形態の保持ユニット1と基本的な構成を同じくするが、リング状部材11に代えて、円柱状の第2部材81を備え、これに伴い、第1部材80の形状がエジェクタピン10とは異なる。
【0100】
第2部材81は、円柱状部材であり、先端部において半径方向に外周面から突出するように押圧手段であるボールプランジャ12が組み込まれており、板材500に固定されている。
【0101】
第1部材80は、基端に拡大部82を有する円柱状部材であり、拡大部82に第2部材81の先端部が嵌り込む円形開口部83が設けられている。また円形開口部83の内周面に亘って、ボールプランジャ12のボール33が嵌る溝状の凹部84が設けられている。
【0102】
本実施形態の保持ユニット6は、第1部材80の円形開口部83の内周面に設けられた凹部84と、ボールプランジャ12とを介して第1部材80が第2部材81に係止し、第1部材80の移動方向に所定以上の力が加わると、凹部84からボールプランジャ12が外れ第2部材81との係止が解除され第1部材80が移動可能となるように構成されている。
【0103】
なお第1部材80及び第2部材81は、上記の形状に限定されるものではなく、例えば、多角形断面を有する部材であってもよい。
【0104】
図25は、本発明の第7実施形態の保持ユニット7の要部正面図である。
図24に示す第6実施形態の保持ユニット6と同一の部材には、同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態の保持ユニット7は、第6実施形態の保持ユニット6と基本的な構成を同じくするが、第1部材90が移動不能に固定され、ボールプランジャ12が組み込まれた第2部材91が移動自在に構成されている。
【0105】
本実施形態の保持ユニット7において、第1部材90は、板材500に固定される円柱状のピンであり、先端部の外周面において、ボールプランジャ12のボール33が嵌り込む凹部92が全周に亘って設けられている。第2部材91は、円柱状のロッドであり、基端に拡大部93を有し、拡大部93に円形開口部94を有する。ボールプランジャ12は、第2部材91の拡大部93に半径方向に円形開口部94の内周面から突出するように組込まれている。なお第1部材90及び第2部材91は、上記の形状に限定されるものではなく、例えば、多角形断面を有する部材であってもよい。
【0106】
本実施形態に示すように、本発明の保持ユニットにおいて、第1部材が移動不能に固定されて使用され、押圧手段を有する第2部材が移動自在であってもよい。
【0107】
以上、第1〜第7実施形態の保持ユニット1〜7を用いて、本発明の保持ユニット、該保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型、成形金型、及び成形品を説明したが、本発明の保持ユニット、該保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型、成形金型、及び成形品は、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変形して使用することができる。例えば、本発明の保持ユニットは、成形金型の突き出し機構の一部として組み込まれる用途に限定されるものではなく、例えば、簡易的なロック機構等の用途としても利用可能であり、用途に応じて適宜、構成や形状の変更を行えばよい。
【0108】
また本発明の保持ユニットにおいて、第1部材を第2部材に係止させる押圧手段は、上記実施形態に記載したボールプランジャ12に限定されるものではなく、例えば、板バネ等であってもよい。
【0109】
また本発明の保持ユニットは、押圧部材であるボールプランジャが螺合によって第2部材に組み込まれるものに限定されるものではない。例えば、第2部材に貫通して設けられた雌ネジ部と、該雌ネジ部に螺合する止めネジとを用いて、雌ネジ部よりも小径であり外周面にネジ山を有しないボールプランジャを雌ネジ部に挿通し、ボールプランジャの基端側から止めネジを雌ネジ部に螺合させてボールプランジャを第2部材に組み込むように構成してもよい。なお第2部材には、適宜、ボールプランジャの抜け止めを設ければよい。
【0110】
また本発明の保持ユニット及び該保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型及び成形金型において、各構成部材の角及び側稜にR面取りやC面取り等が施されていてもよい。
【0111】
また本発明の保持ユニット及び該保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型及び成形金型に使用される各構成部材の材質は、特定の材質に限定されるものではなく、公知のアンダーカット処理機構及び成形用金型に使用される部材の材質と同様のものを適宜用いればよい。ただし各構成部材における摺動面は、摺動性の良好な材質又は摺動性の良好な表面処理が施された材料を用いることが好ましい。なお各摺動面は、面接触であるものに限定されるものではなく、線接触や点接触であってもよい。
【0112】
また本発明の保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型は、水平、垂直又はその他の方向に開閉する成形金型に適用可能である。
【0113】
また本発明の保持ユニット及び該保持ユニットを備える成形金型の突き出し機構、固定側金型、可動側金型及び成形金型は、射出成形金型以外にダイカスト金型のようなモールド金型、モールドプレス成形金型などに好適に使用することができる。
【0114】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。