(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2爪部および前記第3爪部は、前記所定平面に直交する方向に見た場合に、複数の前記第1爪部に取り囲まれた位置に設けられる、請求項1から3のいずれか1項に記載のワーク保持装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1に開示されるワーク供給搬出装置では、複数組のワークハンドを設けるとともに、各組のワークハンド同士の間隔をワークの性状に応じて可変とすることによって、一方の組のワークハンドにより未加工ワークを把持し、他方の組のワークハンドにより加工済みワークを把持したり、複数組のワークハンドにより長尺ワークを把持したりしている。
【0005】
しかしながら、各組のワークハンドにおけるワークの把持方向は、複数組のワークハンド間で同じであるため、保持しようとするワークの形状または加工状態などによっては、十分に対応できない可能性がある。
【0006】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、簡易な構成であって、互いに異なる方向におけるワークの把持を選択可能なワーク保持装置と、そのようなワーク保持装置を用いたワーク搬送装置とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の局面に従ったワーク保持装置は、互いに間隔を設けて所定平面内に配置され、所定平面に平行な方向に直線動作が可能な複数の第1爪部と、所定平面に直交する方向において、互いに対向して配置される第2爪部および第3爪部と、第1爪部のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部に伝達し、第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させる運動変換機構部とを備える。第1爪部、第2爪部および第3爪部は、保持するワークと当接する把持面を有し、第1爪部の把持面は、第2爪部および第3爪部の把持面と異なる形状を有する。
この発明のさらに別の局面に従ったワーク保持装置は、互いに間隔を設けて所定平面内に配置され、所定平面に平行な方向に直線動作が可能な複数の第1爪部と、所定平面に直交する方向において、互いに対向して配置される第2爪部および第3爪部と、第1爪部のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部に伝達し、第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させる運動変換機構部とを備える。第3爪部は、第1爪部と一体に設けられる。
この発明のさらに別の局面に従ったワーク保持装置は、互いに間隔を設けて所定平面内に配置され、所定平面に平行な方向に直線動作が可能な複数の第1爪部と、所定平面に直交する方向において、互いに対向して配置される第2爪部および第3爪部と、第1爪部のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部に伝達し、第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させる運動変換機構部とを備える。運動変換機構部は、所定平面に対して斜め方向に延在する第1傾斜面を有し、第1爪部とともに所定平面に平行な方向に直線動作が可能であり、かつ、所定平面に直交する方向に直線動作が可能なように支持される動作部材と、第1傾斜面と面接触する第2傾斜面を有する固定部材とを含む。第2爪部は、第1傾斜面から所定平面に直交する方向に離れた位置において動作部材に設けられる。
この発明
のさらに別の局面に従ったワーク保持装置は、互いに間隔を設けて所定平面内に配置され、所定平面に平行な方向に直線動作が可能な複数の第1爪部と、所定平面に直交する方向において、互いに対向して配置される第2爪部および第3爪部と、第1爪部のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部に伝達し、第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させる運動変換機構部とを備える。
【0008】
このように構成されたワーク保持装置によれば、運動変換機構部により、第1爪部のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部に伝達することによって、第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させる。これにより、簡易な構成であって、複数の第1爪部による所定平面に平行な方向におけるワークの把持と、第2爪部および第3爪部による所定平面に直交する方向におけるワークの把持とを選択可能なワーク保持装置を実現することができる。
【0009】
また好ましくは、第2爪部および第3爪部は、複数の第1爪部から所定平面に直交する方向にずれた位置に設けられる。
【0010】
このように構成されたワーク保持装置によれば、複数の第1爪部によってワークを把持する場合に、そのワークと、第2爪部および第3爪部とが干渉し難くなり、第2爪部および第3爪部によってワークを把持する場合に、そのワークと、複数の第1爪部とが干渉し難くなる。
【0011】
また好ましくは、第3爪部は、第1爪部と一体に設けられる。
【0012】
このように構成されたワーク保持装置によれば、部品点数を削減することにより、ワーク保持装置をさらに簡易な構成にできる。
【0013】
また好ましくは、第2爪部および第3爪部は、所定平面に直交する方向に見た場合に、複数の第1爪部に取り囲まれた位置に設けられる。
【0014】
このように構成されたワーク保持装置によれば、複数の第1爪部により把持されるワークの重心位置と、第2爪部および第3爪部により把持されるワークの重心位置とを近づけることができる。これにより、ワーク保持装置により保持可能なワークの最大重量を、複数の第1爪部によりワークを把持する場合と、第2爪部および第3爪部によりワークを把持する場合との間でバランス良く高めることができる。
【0015】
また好ましくは、運動変換機構部は、所定平面に対して斜め方向に延在する第1傾斜面を有し、第1爪部とともに所定平面に平行な方向に直線動作が可能であり、かつ、所定平面に直交する方向に直線動作が可能なように支持される動作部材と、第1傾斜面と面接触する第2傾斜面を有する固定部材とを含む。第2爪部は、第1傾斜面から所定平面に直交する方向に離れた位置において動作部材に設けられる。
【0016】
このように構成されたワーク保持装置によれば、第1爪部の直線動作に伴って、動作部材が第1爪部とともに所定平面に平行な方向に直線動作する。このとき、第1傾斜面が第2傾斜面に対して面接触しながら所定平面に対して斜め方向にスライドすることによって、動作部材が所定平面に直交する方向に直線動作する。これにより、動作部材に設けられる第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させることができる。
【0017】
また好ましくは、複数の第1爪部は、所定平面に直交する所定軸の周方向において、互いに間隔を設けて配置され、所定軸の半径方向に直線動作が可能である。ワーク保持部材は、第1爪部と、第3爪部と、動作部材を所定平面に直交する方向に直線動作可能なように支持する支持部とが一体に設けられたユニット部材を備える。
【0018】
このように構成されたワーク保持装置によれば、部品点数を削減することにより、ワーク保持装置をさらに簡易な構成にできる。
【0019】
また好ましくは、動作部材は、第1傾斜面とは反対側を向く第3傾斜面をさらに有する。固定部材は、第2傾斜面とは反対側を向き、第3傾斜面と面接触する第4傾斜面をさらに有する。
【0020】
このように構成されたワーク保持装置によれば、第1傾斜面および第3傾斜面がそれぞれ第2傾斜面および第4傾斜面に対して面接触しながら所定平面に対して斜め方向にスライドすることによって、動作部材が所定平面に直交する方向に直線動作する。これにより、動作部材に設けられる第2爪部を所定平面に直交する方向に直線動作させることができる。
【0021】
この発明に従ったワーク搬送装置は、上述のいずれかに記載のワーク保持装置を備え、ワーク保持装置により保持されたワークを搬送する。
【0022】
このように構成されたワーク搬送装置によれば、搬送されるワークの形状または加工状態に合わせて、複数の第1爪部による所定平面に平行な方向におけるワークの把持と、第2爪部および第3爪部による所定平面に直交する方向におけるワークの把持とを選択することができる。
【発明の効果】
【0023】
以上に説明したように、この発明に従えば、簡易な構成であって、互いに異なる方向におけるワークの把持を選択可能なワーク保持装置と、そのようなワーク保持装置を用いたワーク搬送装置とを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0026】
図1および
図2は、この発明の実施の形態におけるワーク保持装置を示す斜視図である。
図3は、
図1および
図2中のワーク保持装置を示す正面図である。
図4は、
図3中の矢印IVに示す方向に見たワーク保持装置を示す側面図である。
【0027】
図5は、
図1中のワーク保持装置によるワークの第1保持形態を示す斜視図である。
図6は、
図5中のワークの第1保持形態(クランプ状態)を示す断面図である。
図7は、
図5中のワークの第1保持形態(アンクランプ状態)を示す断面図である。
図8は、
図1中のワーク保持装置によるワークの第2保持形態を示す斜視図である。
図9は、
図8中のワークの第2保持形態(クランプ状態)を示す断面図である。
図10は、
図8中のワークの第2保持形態(アンクランプ状態)を示す断面図である。
【0028】
図1から
図10を参照して、本実施の形態におけるワーク保持装置10は、ワークを保持するための装置である。
【0029】
ワーク保持装置10は、複数の第1爪部21(21A,21B,21C)を有する。第1爪部21は、爪形状を有し、複数の第1爪部21によってワークを把持可能である。
【0030】
複数の第1爪部21は、互いに間隔を設けて、
図4に示される所定平面110内に配置されている。第1爪部21は、所定平面110に平行な方向に直線動作が可能である。複数の第1爪部21は、中心軸120を中心とする周方向において、互いに間隔を設けて配置されている。複数の第1爪部21は、中心軸120を中心とする周方向において、等間隔に配置されている。
【0031】
中心軸120は、所定平面110に直交する方向に延びている。第1爪部21は、中心軸120の半径方向に直線動作する。複数の第1爪部21は、互いに同期しながら、中心軸120の半径方向に直線動作する。
【0032】
第1爪部21は、第1把持面22と、第2把持面23と、第3把持面24と、第4把持面25とを有する。
【0033】
第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25は、挙げた順に、中心軸120の軸方向に並んでいる。第1把持面22は、中心軸120の軸方向において、後述するベース部材12(端面12a)の最も近くに配置され、第4把持面25は、中心軸120の軸方向において、後述するベース部材12(端面12a)から最も離れて配置されている。
【0034】
第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25は、中心軸120の軸方向に隣り合う把持面の間で、中心軸120の半径方向における段差をなしている。第1把持面22の直径は、第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25の直径のうちで最も大きい。第2把持面23の直径は、第1把持面22の直径よりも小さく、第3把持面24の直径は、第2把持面23の直径よりも小さく、第4把持面25の直径は、第3把持面24の直径よりも小さい。第4把持面25の直径は、第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25の直径のうちで最も小さい。
【0035】
第1把持面22の直径は、複数の第1爪部21の間で互いに等しく、第2把持面23の直径は、複数の第1爪部21の間で互いに等しく、第3把持面24の直径は、複数の第1爪部21の間で互いに等しく、第4把持面25の直径は、複数の第1爪部21の間で互いに等しい。複数の第1爪部21は、複数の第1爪部21の間において把持面の直径が互いに等しい上記関係を維持しながら、中心軸120の半径方向に直線動作する。
【0036】
図5から
図7に示されるワークの第1保持形態では、複数の第1爪部21により、ワーク210が把持される。
【0037】
ワーク210は、全体として、円筒形状を有し、その軸方向における端部には、半径方向内側に折り返された内鍔部225が設けられている。
【0038】
図5および
図6に示されるように、複数の第1爪部21が中心軸120の半径方向外側に向けて直線動作することによって、複数の第1爪部21の第3把持面24が、中心軸120の半径方向において内鍔部225の内周面225aと当接する。これにより、ワーク210が複数の第1爪部21によって中心軸120の半径方向内側から把持されるクランプ状態が得られる。この第1保持形態におけるワーク210の把持方向は、所定平面110に平行な方向であり、より具体的には、所定平面110に含まれる中心軸120の半径方向である。
【0039】
図7に示されるように、複数の第1爪部21が中心軸120の半径方向内側に向けて直線動作することによって、複数の第1爪部21の第3把持面24が、内鍔部225の内周面225aから離間する。これにより、複数の第1爪部21によるワーク210の把持が解消されるアンクランプ状態が得られる。
【0040】
なお、複数の第1爪部21においてワークを把持する位置は、第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25のいずれの把持面であってもよい。第1爪部21が段付きの把持面を有する構成によって、内径の大きさが異なる複数種類のワークの把持に幅広く対応することができる。また、複数の第1爪部によるワークの把持は、上記のワークの内径把持(内張り)に限られず、複数の第1爪部がワークの外周面に当接する外径把持であってもよい。
【0041】
また、本実施の形態では、ワークの第1保持形態が、3つの第1爪部21(21A,21B,21C)による場合を説明したが、これに限られず、本発明における第1爪部の数は、3つ以外の複数であってもよい。たとえば、ワーク保持装置が2つの第1爪部を有する場合、2つの第1爪部が、所定平面に含まれる同一直線上に配置され、その同一直線上において直線動作する構成であってもよい。
【0042】
ワーク保持装置10は、第2爪部31と、第3爪部41と、運動変換機構部71とをさらに有する。第2爪部31および第3爪部41の各爪部は、爪形状を有し、第2爪部31および第3爪部41によってワークを把持可能である。
【0043】
運動変換機構部71は、第1爪部21のその動作に伴う直線運動を、所定平面110に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部31に伝達し、第2爪部31を所定平面110に直交する方向に直線動作させる。なお、運動変換機構部71の具体的な構造については、後で詳細に説明する。
【0044】
第2爪部31および第3爪部41は、所定平面110に直交する方向において、互いに対向して配置されている。第2爪部31は、所定平面110に直交する方向において、後述するベース部材12(端面12a)に近い側に配置され、第3爪部41は、所定平面110に直交する方向において、後述するベース部材12(端面12a)から遠い側に配置されている。
【0045】
第2爪部31は、所定平面110に直交する方向に直線動作が可能である。第3爪部41は、所定平面110に直交する方向において直線動作が不可である。
【0046】
第2爪部31は、把持面31aを有する。第3爪部41は、把持面41aを有する。把持面31aおよび把持面41aは、所定平面110に平行に配置されている。把持面31aおよび把持面41aは、所定平面110に直交する方向において、互いに対面している。第2爪部31の直線動作に伴って、所定平面110に直交する方向における把持面31aおよび把持面41aの間の距離が増減する。
【0047】
第2爪部31および第3爪部41は、複数の第1爪部21から所定平面110に直交する方向にずれた位置に設けられている。把持面31aおよび把持面41aは、第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25から所定平面110に直交する方向にずれた位置に設けられている。
【0048】
第2爪部31および第3爪部41は、所定平面110に直交する方向に見た場合に、複数の第1爪部21に取り囲まれた位置に設けられている。把持面31aおよび把持面41aは、所定平面110に直交する方向に見た場合に、複数の第1爪部21の第1把持面22、第2把持面23、第3把持面24および第4把持面25が延在する周面の内側に設けられている。
【0049】
図8から
図10に示されるワークの第2保持形態では、第2爪部31および第3爪部41により、ワーク215が把持される。
【0050】
ワーク215は、
図5から
図7中に示されるワーク210を構成する部品である。ワーク215は、全体として、ワーク210が2分割された半円筒形状を有する。ボルト等を用いて、2つのワーク215が組み合わされることによって、ワーク210が得られる。
【0051】
図8および
図9に示されるように、第2爪部31が、所定平面110に直交する方向であって、第3爪部41に近づく方向に直線動作することによって、第2爪部31の把持面31aが、所定平面110に直交する方向において内鍔部225の端面225bと当接し、第3爪部41の把持面41aが、所定平面110に直交する方向において内鍔部225の端面225cと当接する。これにより、ワーク210が第2爪部31および第3爪部41によって把持されるクランプ状態が得られる。
【0052】
この第2保持形態におけるワーク215の把持方向は、所定平面110に直交する方向(中心軸120の軸方向)である。第1保持形態におけるワーク210の把持方向と、第2保持形態におけるワーク215の把持方向とは、互いに直交する関係をなしている。
【0053】
図10に示されるように、第2爪部31が、所定平面110に直交する方向であって、第3爪部41から遠ざかる方向に直線動作することによって、第2爪部31の把持面31aが、内鍔部225の端面225bから離間する。これにより、第2爪部31および第3爪部41によるワーク210の把持が解消されるアンクランプ状態が得られる。
【0054】
このような構成によれば、運動変換機構部71によって、第1爪部21のその動作に伴う直線運動を、所定平面110に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部31に伝達し、第2爪部31を所定平面110に直交する方向に直線動作させるため、複数の第1爪部21による所定平面110に平行な方向におけるワーク210の把持と、第2爪部31および第3爪部41による所定平面110に直交する方向におけるワーク215の把持とを選択可能なワーク保持装置10を、簡易な構成により実現することができる。
【0055】
また、第2爪部31および第3爪部41は、複数の第1爪部21から所定平面110に直交する方向にずれた位置に設けられている。このような構成により、複数の第1爪部21によってワーク210を把持する場合に、ワーク210と、第2爪部31および第3爪部41とが干渉し難くなる。また、第2爪部31および第3爪部41によってワーク215を把持する場合に、ワーク215と、複数の第1爪部21とが干渉し難くなる。
【0056】
また、第2爪部31および第3爪部41は、所定平面110に直交する方向に見た場合に、複数の第1爪部21に取り囲まれた位置に設けられている。このような構成により、複数の第1爪部21により把持されるワーク210の重心位置と、第2爪部31および第3爪部41により把持されるワーク215の重心位置とを近づけることができる。これにより、ワーク保持装置10により保持可能なワークの最大重量を、複数の第1爪部21によりワークを把持する場合と、第2爪部31および第3爪部41によりワークを把持する場合との間でバランス良く高めることができる。
【0057】
続いて、ワーク保持装置10のより具体的な構成について説明する。
図1から
図4を参照して、ワーク保持装置10は、ベース部材12と、複数のスライダー14(14A,14B,14C)とをさらに有する。
【0058】
ベース部材12は、複数の第1爪部21、第2爪部31および第3爪部41を支持するための部材である。ベース部材12は、端面12aを有する。端面12aは、所定平面110に直交する平面である。
【0059】
複数のスライダー14は、端面12a上に設けられている。ベース部材12には、複数のスライダー14を動作させるためのアクチュエータ(不図示)が内蔵されている。複数のスライダー14(14A,14B,14C)は、アクチュエータからの出力を受けることによって、所定平面110に平行な方向(中心軸120の半径方向)に直線動作が可能である。第1爪部21A、第1爪部21Bおよび第1爪部21Cは、それぞれ、スライダー14A、スライダー14Bおよびスライダー14Cに固定されている。
【0060】
ワーク保持装置10は、第1ユニット部材51と、第2ユニット部材52と、第3ユニット部材53とを有する。第1ユニット部材51、第2ユニット部材52および第3ユニット部材53は、金属製のブロック体からなる。
【0061】
第1ユニット部材51は、第1爪部21Aと、第3爪部41と、基台部26と、支持部56とを有する。第1ユニット部材51には、第1爪部21A、第3爪部41、基台部26および支持部56が一体に設けられている。第3爪部41は、第1爪部21Aと一体に設けられている。
【0062】
基台部26は、端面12a上に横たわっている。基台部26は、中心軸120の軸方向に厚みをなし、中心軸120の半径方向に延びる板形状を有する。第1ユニット部材51の基台部26は、ボルト等を用いて、スライダー14Aに締結されている。
【0063】
第1爪部21Aは、中心軸120の軸方向において、基台部26からベース部材12(端面12a)より遠ざかる方向に突出するように設けられている。
【0064】
支持部56は、中心軸120の軸方向において、基台部26からベース部材12(端面12a)より遠ざかる方向に突出するように設けられている。支持部56は、第1爪部21Aと中心軸120の半径方向に並んで設けられている。支持部56は、第1爪部21Aに対して、中心軸120の半径方向内側に配置されている。支持部56は、後述する動作部材61を所定平面110に直交する方向に直線動作可能なように支持している。
【0065】
第3爪部41は、基台部26から突出する第1爪部21Aの先端に設けられている。第3爪部41は、第1爪部21Aの先端部から中心軸120の半径方向内側に向けて折れ曲がった位置に設けられている。第3爪部41は、所定平面110に直交する方向において、支持部56と間隔を開けて対向している。第3爪部41は、所定平面110に直交する方向において、第1爪部21Aを挟んでベース部材12の反対側に設けられている。
【0066】
第2ユニット部材52は、第1爪部21Bと、基台部26とを有する。第2ユニット部材52には、第1爪部21Bおよび基台部26が一体に設けられている。第3ユニット部材53は、第1爪部21Cと、基台部26とを有する。第3ユニット部材53には、第1爪部21Cおよび基台部26が一体に設けられている。
【0067】
基台部26は、端面12a上に横たわっている。基台部26は、中心軸120の軸方向に厚みをなし、中心軸120の半径方向に延びる板形状を有する。第2ユニット部材52の基台部26は、ボルト等を用いて、スライダー14Bに締結されている。第3ユニット部材53の基台部26は、ボルト等を用いて、スライダー14Cに締結されている。
【0068】
第1爪部21Bは、中心軸120の軸方向において、基台部26からベース部材12(端面12a)より遠ざかる方向に突出するように設けられている。第1爪部21Cは、中心軸120の軸方向において、基台部26からベース部材12(端面12a)より遠ざかる方向に突出するように設けられている。第3ユニット部材53は、第2ユニット部材52と同一形状を有する。
【0069】
図1から
図10を参照して、運動変換機構部71は、動作部材61と、固定部材76とを有する。動作部材61は、第1ユニット部材51に設けられている。動作部材61は、第1ユニット部材51に内蔵されている。動作部材61には、第2爪部31が設けられている。
【0070】
固定部材76は、ベース部材12に固定されている。固定部材76は、端面12a上に設けられている。固定部材76は、ボルト等を用いて、ベース部材12に締結されている。固定部材76は、所定平面110に直交する方向において、ベース部材12(端面12a)および動作部材61の間に設けられている。
【0071】
動作部材61は、所定平面110に直交する方向に延びる軸体からなる。動作部材61は、第1傾斜面67を有する。固定部材76は、ブロック体からなる。固定部材76は、第2傾斜面77を有する。
【0072】
第2傾斜面77は、平面からなる。第2傾斜面77は、端面12aから所定平面110に直交する方向に離れた位置に設けられている。
【0073】
第2傾斜面77は、所定平面110に対して斜め方向に延在している。中心軸120は、第2傾斜面77に対して斜め方向に交わっている。所定平面110に直交する方向における端面12aおよび第2傾斜面77の間の長さは、中心軸120の半径方向の位置に沿って変化する。所定平面110に直交する方向における端面12aおよび第2傾斜面77の間の長さは、第1爪部21Aの動作方向に沿って変化する。
【0074】
第1傾斜面67は、平面からなる。第1傾斜面67は、第2傾斜面77と平行に延在している。第1傾斜面67は、第2傾斜面77と面接触している。中心軸120の半径方向(第1爪部21Aの動作方向)における第1傾斜面67の長さは、中心軸120の半径方向(第1爪部21Aの動作方向)における第2傾斜面77の長さよりも小さい。
【0075】
動作部材61は、支持部56により、所定平面110に直交する方向に直線動作が可能なように支持されている。
【0076】
支持部56には、挿入孔57が設けられている。挿入孔57は、所定平面110に直交する方向に延びている。挿入孔57は、所定平面110に直交する方向の一方端において、把持面41aと対向する位置で開口し、所定平面110に直交する方向の他方端において、第2傾斜面77と対向する位置で開口している。挿入孔57には、動作部材61が挿入されている。
【0077】
第2爪部31は、第1傾斜面67から所定平面110に直交する方向に離れた位置において動作部材61に設けられている。動作部材61は、第1傾斜面67から、所定平面110に直交する方向であって、固定部材76より離れる方向に延びている。第2爪部31は、第1傾斜面67から、固定部材76より離れる方向に延びる動作部材61の先端部に設けられている。第2爪部31は、軸体からなり、その軸方向における一方側の端面が、把持面31aに対応し、その軸方向における他方側には、ネジ部36が設けられている。ネジ部36は、動作部材61に螺合されている。
【0078】
運動変換機構部71は、弾性部材68をさらに有する。弾性部材68は、コイルバネからなる。弾性部材68は、挿入孔57の内側であって、動作部材61の外周上に配置されている。弾性部材68は、動作部材61に対して、第1傾斜面67を第2傾斜面77に向けて付勢する方向の弾性力を作用させている。
【0079】
このような構成においては、動作部材61が、第1爪部21が一体に設けられた第1ユニット部材51の支持部56により支持されるため、第1爪部21Aの直線動作時、動作部材61は、第1爪部21Aとともに、所定平面110に平行な方向(中心軸120の半径方向)に直線動作する。このとき、第1傾斜面67が第2傾斜面77に対して面接触しながら所定平面110に対して斜め方向にスライドすることによって、動作部材61が所定平面110に直交する方向に直線動作する。これにより、動作部材61に設けられる第2爪部31を所定平面110に直交する方向に直線動作させることができる。
【0080】
また、第3爪部41は、第1爪部21Aと一体に設けられている。第1ユニット部材51には、第1爪部21Aと、第3爪部41と、動作部材61を支持するための支持部56とが一体に設けられている。このような構成によれば、部品点数を削減することによって、ワーク保持装置10をさらに簡易な構成にできる。
【0081】
図11は、
図6中の運動変換機構部の変形例を示す断面図である。
図12は、
図11中のXII−XII線上の矢視方向に見た運動変換機構部の変形例を示す断面図である。
図11および
図12中には、固定部材76と、固定部材76と係合される動作部材61の一部とが示されている。
【0082】
図11および
図12を参照して、動作部材61は、第1傾斜面67と、第3傾斜面69とを有する。第1傾斜面67および第3傾斜面69は、平面からなる。第3傾斜面69は、第1傾斜面67と反対側を向いている。固定部材76は、第2傾斜面77と、第4傾斜面78とを有する。第2傾斜面77および第4傾斜面78は、平面からなる。第4傾斜面78は、第2傾斜面77と反対側を向いている。第2傾斜面77は、第1傾斜面67と面接触している。第4傾斜面78は、第3傾斜面69と面接触している。
【0083】
より具体的には、動作部材61は、キー部66を有する。キー部66は、所定平面110に対して斜め方向に延伸しながら、その延伸方向に直交する方向における表裏に第1傾斜面67および第3傾斜面69を形成している。
【0084】
固定部材76には、溝部79が設けられている。溝部79は、所定平面110に対して斜め方向に延伸しながら、その延伸方向に直交する方向において互いに対向する第2傾斜面77および第4傾斜面78を内壁として形成している。
【0085】
溝部79にキー部66が挿入されることによって、第2傾斜面77が第1傾斜面67と面接触し、第4傾斜面78が第3傾斜面69と面接触している。
【0086】
このような構成によれば、第1傾斜面67および第3傾斜面69がそれぞれ第2傾斜面77および第4傾斜面78に対して面接触しながら所定平面110に対して斜め方向にスライドすることによって、動作部材61が所定平面110に直交する方向に直線動作する。これにより、
図6および
図7中に示される弾性部材68を用いることなく、第2爪部31を所定平面110に直交する方向に直線動作させることができる。また、弾性部材68を用いないため、弾性部材68の破損を極力防止することができ、延いては、動作部材61の出退動作が弾性部材68の動作不良により阻害される事態を防止できる。
【0087】
なお、本発明における運動変換機構部は、本実施の形態における傾斜面同士の面接触を用いた構成に限られず、たとえば、所定平面に平行な第1爪部の直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換することが可能なリンク機構またはカム機構を用いた構成であってもよい。
【0088】
図13は、
図1中のワーク保持装置を用いたワーク搬送装置を模式的に示す平面図である。
【0089】
図13を参照して、ワーク搬送装置310は、ワーク保持装置10を有する。ワーク搬送装置310は、ワーク保持装置10により保持されたワークを搬送する。
【0090】
ワーク搬送装置310は、ロボットアーム320をさらに有する。ロボットアーム320は、たとえば、6軸が制御可能なロボットアームである。ワーク保持装置10は、ロボットアーム320に設けられている。ワーク保持装置10は、エンドエフェクタとして、ロボットアーム320の先端部に取り付けられている。
【0091】
ワーク搬送装置310の周囲には、ワーク素材置き台150と、第1工作機械160と、ワーク組み立て台170と、第2工作機械180と、ワーク完成品置き台190とが設けられている。
【0092】
ワーク素材置き台150には、ワーク215の素材215pが置かれている。
図8から
図10に示される第2保持形態により、第2爪部31および第3爪部41を用いて、ワーク215の素材215pを把持する。ロボットアーム320を動作させることによって、ワーク215の素材215pをワーク素材置き台150から第1工作機械160に搬送する。
【0093】
次に、第1工作機械160においてワーク215の素材215pを加工することによって、ワーク215の中間加工物215qを得る。次に、ワーク組み立て台170において2つの中間加工物215qを組み合わせることによって、ワーク210の組み立て体210pを得る。次に、第2工作機械180において、ワーク210の組み立て体210pに最終加工(仕上げ加工)を行なうことによって、ワーク210の完成品210qを得る。
【0094】
図5から
図7に示される第1保持形態により、複数の第1爪部21を用いて、ワーク210の完成品210qを把持する。ロボットアーム320を動作させることによって、ワーク210の完成品210qを第2工作機械180からワーク完成品置き台190に搬送する。
【0095】
このような構成によれば、搬送されるワークの形状または加工状態に合わせて、複数の第1爪部21を用いた第1保持形態によるワーク把持と、第2爪部31および第3爪部41を用いた第2保持形態によるワーク把持とを選択することができる。
【0096】
より具体的には、ワーク215の素材215pは、半円筒状であるため、内径把持することができない。一方、ワーク215の素材215pは、未加工の状態であるため、ワーク把持に伴うワーク表面への傷の付着をそれほど考慮する必要がない。このため、ワーク素材置き台150から第1工作機械160へのワーク215の素材215pの搬送には、第2爪部31および第3爪部41を用いた第2保持形態によるワーク把持が選択されている。
【0097】
また、ワーク210の完成品210qは、円筒状であり、かつ、内鍔部225の内周面225aが仕上げ加工されているため、内径把持することが可能である。また、ワーク210の完成品210qは、仕上げ加工が行なわれているため、ワーク把持に伴うワーク表面への傷の付着を避ける必要がある。このため、第2工作機械180からワーク完成品置き台190へのワーク210の完成品210qの搬送には、複数の第1爪部21を用いた第2保持形態によるワーク把持が選択されている。
【0098】
このように第1保持形態によるワーク把持と、第2保持形態によるワーク把持とを選択可能なワーク保持装置10を用いることによって、ワーク素材置き台150から第1工作機械160へのワーク215の素材215pの搬送と、ワーク素材置き台150から第1工作機械160へのワーク215の素材215pの搬送とで、ロボットアーム320を兼用することができる。
【0099】
なお、ワーク保持装置10は、ロボットアームに限られず、たとえば、3軸方向にワークを搬送可能なガントリーローダに用いられてもよい。
【0100】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【解決手段】ワーク保持装置10は、互いに間隔を設けて所定平面内に配置され、所定平面に平行な方向に直線動作が可能な複数の第1爪部21と、所定平面に直交する方向において、互いに対向して配置される第2爪部31および第3爪部41と、第1爪部21のその動作に伴う直線運動を、所定平面に直交する方向の直線運動に変換して第2爪部31に伝達し、第2爪部31を所定平面に直交する方向に直線動作させる運動変換機構部とを備える。