特許第6890347号(P6890347)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6890347食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ及びそれを含む体重管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6890347
(24)【登録日】2021年5月27日
(45)【発行日】2021年6月18日
(54)【発明の名称】食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ及びそれを含む体重管理システム
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/52 20060101AFI20210607BHJP
   G01G 19/44 20060101ALI20210607BHJP
   A47G 23/06 20060101ALI20210607BHJP
【FI】
   G01G19/52 F
   G01G19/44 D
   G01G19/52 D
   A47G23/06 F
【請求項の数】14
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-524100(P2019-524100)
(86)(22)【出願日】2017年7月18日
(65)【公表番号】特表2019-523430(P2019-523430A)
(43)【公表日】2019年8月22日
(86)【国際出願番号】KR2017007720
(87)【国際公開番号】WO2018016846
(87)【国際公開日】20180125
【審査請求日】2020年7月8日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0091748
(32)【優先日】2016年7月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519022229
【氏名又は名称】ジョン,クヮン−チョル
【氏名又は名称原語表記】JEONG, Kwang−Cheol
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,クヮン−チョル
【審査官】 森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2009−0105897(KR,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0315162(US,A1)
【文献】 特許第4838383(JP,B2)
【文献】 特許第6775984(JP,B2)
【文献】 国際公開第2011/089317(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に置かれる物の重量を感知して物の重量情報を生成する重量センサと、
飲食者の現在の体重情報を入力するための入力ユニットと、
前記重量センサを制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成する制御部とを含む、食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項2】
ディスプレイ部をさらに含み、
前記制御部は、
前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を前記ディスプレイ部に表示する、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項3】
外部のスマートフォンと通信するための通信部をさらに含み、
前記制御部は、
前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を、前記通信部を介して前記外部のスマートフォンに伝送する、請求項2に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項4】
前記通信部は、
前記現在の体重情報を外部の体重計から受信する、請求項3に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項5】
前記制御部は、
前記重量差し引き情報を分析して、前記重量差し引き情報が所定時間内に所定値以上である場合、食物摂取量情報ではないと判断する、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項6】
前記飲食者に対する飲食者映像情報を生成するカメラ部をさらに含み、
前記制御部は、
前記飲食者映像情報を分析して、前記重量差し引き情報を前記現在の体重情報に付加するか否かを判断する、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項7】
前記制御部は、
前記重量センサから、物の重量情報が受信されると、前記カメラをポップアップさせるように制御する、請求項6に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項8】
アラーム部をさらに含み、
前記制御部は、
前記入力ユニットを介して入力される目標体重量情報と前記予想体重情報とを比較して、前記予想体重情報が前記目標体重量情報よりも大きくなると、前記アラーム部を動作させる、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項9】
タイマーをさらに含み、
前記予想体重情報は、前記現在の体重情報、前記食物摂取量情報、及び前記タイマーを介して取得された摂取時間情報を含む、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項10】
外部のスマートフォン及び外部の体重計と通信するための通信部をさらに含み、
前記制御部は、
前記外部の体重計から、食事後の体重情報である実際の変更体重情報を取得し、前記実際の変更体重情報と前記予想体重情報とを比較して補正情報を生成する、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項11】
メモリをさらに含み、
前記制御部は、
所定期間の間、現在の体重情報、食物摂取量情報、実際の変更体重情報を累積して食物摂取−体重変化データベースを生成し、これを前記メモリに格納する、請求項10に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項12】
前記制御部は、
前記食物摂取−体重変化データベースを用いて予想体重変化情報を生成する、請求項11に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項13】
前記入力ユニットを介して、前記食物摂取量情報に対する削除または前記食物摂取量情報の入力を行う、請求項1に記載の食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ。
【請求項14】
飲食者の現在の体重情報を生成する体重計;
上面に置かれる物の重量を感知して物の重量情報を生成する重量センサと、移動通信端末機及び前記体重計と通信するための通信部と、前記通信部を介して前記現在の体重情報を受信し、前記重量センサを制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成する制御部とを含むスマートトレイ;及び
前記スマートトレイから前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を受信する前記移動通信端末機を含む、食物摂取量及び体重変化量を測定する体重管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ及びそれを含む体重管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、食文化の西欧化に伴い、肥満及び高度肥満患者が増えており、これらに対する治療及び予防対策として、運動プログラム及び食物摂取量の調節の重要性が強調されており、このような関心に応えて、最近は、ダイエット専門の飲食店まで登場し、食事療法及び食物摂取量の調節を助けている。
【0003】
特に、体重の減量には食物の調節がさらに強調されるところ、食事療法及び食物摂取量の調節を助けるためのアイディアが多く開発されている。その中の一つとして、食事量をリアルタイムで測定するための容器が開発された。しかし、従来に食事量を調節するためには、それぞれの食物を別途の容器に入れ、その重量を別々に測定して記録し、食事が終わった後には、再び残った量を測定して記録するなどの面倒な過程を経なければならないため、実際において食事量の計量をほとんど実行することができなかった。
【0004】
さらに、これを食物摂取量の調節用に使用する場合は、種々の不便が伴う。食物摂取量を知るためには、一旦、摂取しようとする食物の純粋な質量のみを測定しなければならないが、通常の食事の過程において、様々な理由から重量の変化が感知される場合がある。例えば、食事の過程中に器を片付けたり、食事道具を動かしたりする場合、これが食物摂取量に含まれてはならないが、このような考慮が全くなかった。
【0005】
また、食物の中で骨又は貝の殻のように摂取せずに捨てる食物もまた、食物摂取量に含まれてはならないが、このような点が考慮されていない。
【0006】
また、食事の途中であっても、飲食者に、食物の摂取量によってどれくらい体重が変化するかを直ちに知らせることによって、ダイエットをしようとする人の意志を高める必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、体重を減量したい人に、食物摂取量及び体重変化に関する情報をリアルタイムで知らせることによってダイエットの意志を高め、ダイエット効果を極大化することができる、食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイ及びそれを含む体重管理システムを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために案出された本発明の一実施例である食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、上面に置かれる物の重量を感知して物の重量情報を生成する重量センサ;飲食者の現在の体重情報を入力するための入力ユニット;及び前記重量センサを制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成する制御部を含むことができる。
【0009】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、ディスプレイ部をさらに含み、前記制御部は、前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を前記ディスプレイ部に表示することができる。
【0010】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、外部のスマートフォンと通信するための通信部をさらに含み、前記制御部は、前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を、前記通信部を介して前記外部のスマートフォンに伝送することができる。
【0011】
ここで、前記通信部は、前記現在の体重情報を外部の体重計から受信することができる。
【0012】
ここで、前記制御部は、前記重量差し引き情報を分析して、前記重量差し引き情報が所定時間内に所定値以上である場合、食物摂取量情報ではないと判断することができる。
【0013】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、前記飲食者に対する飲食者映像情報を生成するカメラ部をさらに含み、前記制御部は、前記飲食者映像情報を分析して、前記重量差し引き情報を前記現在の体重情報に付加するか否かを判断することができる。
【0014】
ここで、前記制御部は、前記重量センサから、物の重量情報が受信されると、前記カメラをポップアップさせるように制御することができる。
【0015】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、アラーム部をさらに含み、前記制御部は、前記入力ユニットを介して入力される目標体重量情報と前記予想体重情報とを比較して、前記予想体重情報が前記目標体重量情報よりも大きくなると、前記アラーム部を動作させることができる。
【0016】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、タイマーをさらに含み、前記予想体重情報は、前記現在の体重情報、前記食物摂取量情報、及び前記タイマーを介して取得された摂取時間情報を含むことができる。
【0017】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、外部のスマートフォン及び外部の体重計と通信するための通信部をさらに含み、前記制御部は、前記外部の体重計から、食事後の体重情報である実際の変更体重情報を取得し、前記実際の変更体重情報と前記予想体重情報とを比較して補正情報を生成することができる。
【0018】
ここで、前記食物摂取量及び体重変化量を測定するスマートトレイは、メモリをさらに含み、前記制御部は、所定期間の間、現在の体重情報、食物摂取量情報、実際の変更体重情報を累積して食物摂取−体重変化データベースを生成し、これを前記メモリに格納することができる。
【0019】
ここで、前記制御部は、前記食物摂取−体重変化データベースを用いて予想体重変化情報を生成することができる。
【0020】
ここで、前記入力ユニットを介して、前記食物摂取量情報に対する削除または前記食物摂取量情報の入力を行うことができる。
【0021】
本発明の他の実施例である体重管理システムは、飲食者の現在の体重情報を生成する体重計;上面に置かれる物の重量を感知して物の重量情報を生成する重量センサと、移動通信端末機及び前記体重計と通信するための通信部と、前記通信部を介して前記現在の体重情報を受信し、前記重量センサを制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成する制御部とを含むスマートトレイ;及び前記スマートトレイから前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を受信する前記移動通信端末機を含むことができる。
【発明の効果】
【0022】
上述した構成を有する本発明の一実施例によれば、ユーザは、自分が摂取する食事量による体重の変化を食事中に確認できるので、食事量を抑制するのに役に立ち得る。
【0023】
また、本発明の一実施例によれば、ユーザの食事中に食物摂取以外の行動による誤りを防止することができ、食事量による体重の変化をより正確に予測できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施例であるスマートトレイを含む体重管理システムの概念を説明するための図である。
図2】本発明の一実施例であるスマートトレイの斜視図である。
図3】本発明の一実施例であるスマートトレイの電子的な構成を説明するためのブロック構成図である。
図4】本発明の一実施例であるスマートトレイの動作を説明するためのフローチャートである。
図5】本発明の一実施例であるスマートトレイを含む体重管理システムでの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照してより詳細に説明する。本発明の実施例は、様々な形態に変形可能であり、本発明の範囲が後述する実施例に限定されるものと解釈されてはならない。本実施例は、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより詳細に説明するために提供されるものである。
【0026】
図1は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1を含む体重管理システムの概念を説明するための図である。図1に示されたように、本発明の一実施例である体重管理システムは、スマートトレイ1、体重計100、及びスマートフォン(移動通信端末機)200で構成され得る。
【0027】
スマートトレイ1は、ユーザ(飲食者)が実際に摂取する食物量を測定し、これによる体重の変化量を確認し、これを表示することによって、ユーザのダイエット願望を増進させる機能を果たす。言い換えると、スマートトレイ1は、上面に置かれる物(食物で満たされる容器)の重量を感知して物の重量情報を生成する重量センサ15、前記移動通信端末機200及び前記体重計100と通信するための通信部16、及び前記通信部16を介して前記現在の体重情報を受信し、前記重量センサ15を制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成する制御部22を含み、これに対する外形、構成及び動作は、図2乃至図4を通じてより詳細に説明する。
【0028】
体重計100は、ユーザの実際の体重を測定して現在の体重情報を生成し、これを前記スマートトレイ1又は移動通信端末機200に伝送する機能を果たす。
【0029】
移動通信端末機200であるスマートフォンは、スマートトレイ1からの食物摂取量情報、及び現在の体重情報を受信して予想体重情報を生成するか、または補正情報を生成することで、体重変化量をより正確に予測するのに役に立つ機能を果たすことができる。
【0030】
以下では、図2乃至図4を参照して、本発明の一実施例であるスマートトレイ1について詳細に説明する。
【0031】
図2は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1の斜視図である。図示のように、スマートトレイ1は、全体的に四角平板状に構成することができる。主面のほとんどは、食物の入った容器、空の容器、または匙や箸のような食事道具を載置できる容器プレート11が形成され、この容器プレート11の底面には重量センサ15が取り付けられることで、物(食物、食事道具、及び容器を含む)の重量情報を生成する機能を果たす。
【0032】
容器プレート11の横にはディスプレイ部12が設けられる。ディスプレイ部12は、各種GUI情報を表示するタッチスクリーンであってもよい。タッチスクリーンである場合、ディスプレイ部12は入力ユニット13としても動作することができる。ディスプレイ部12には、現在の体重情報、食物摂取量情報、変更予想体重情報、アラーム情報などが表示され、ユーザは、ディスプレイ部12に表示される情報を見ながら食事をすることになる。この場合、ユーザは、摂取する食物の量を減らさなければならないという意志をさらに高めることができるようになる。
【0033】
また、入力ボタン13は、容器プレートに隣接して設けられるか、または側面に設けられてもよい。これらの入力ボタン13は、ホットキー(hot key)であって、食物摂取確認キー、食物摂取除去キー、またはリセットキーであってもよい。
【0034】
ユーザが食物摂取確認キーを押す場合、重量差し引き情報を無条件に食物摂取量情報として認識するようになるので、自動で食物摂取量情報が入力されるときの誤りを防止することができる。
【0035】
ユーザが食物摂取除去キーを押す場合、重量差し引き情報を無条件に食物摂取量情報として認識しなくなるので、自動で食物摂取量情報が入力されるときの誤りを防止することができる。
【0036】
リセットキーは、零点調節などのためのホットキーであって、これを通じて便利にユーザ設定を行うことができるようになる。
【0037】
一方、側面には充電端子14(又はデータ入出力端子)が形成され、これを通じて、本スマートトレイ1に電源が供給されるようになる。
【0038】
以下では、本発明の一実施例であるスマートトレイ1の電子的な構成を、図3を参照してより詳細に説明する。
【0039】
図3は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1の電子的な構成を説明するためのブロック構成図である。図3に示されたように、スマートトレイ1は、ディスプレイ部12、入力ユニット13、重量センサ15、通信部16、カメラ部17、超音波センサ部18、アラーム部19、タイマー20、メモリ21及び制御部22を含んで構成され得る。
【0040】
ディスプレイ部12は、図2に示されたように、上面の一側に設けられてGUI情報を表示し、また、本発明に係る食物摂取量情報、予想体重情報、現在の体重情報などを表示する機能を果たす。
【0041】
入力ユニット13は、ディスプレイ部12がタッチスクリーンである場合、ディスプレイ部12と同じ構成要素であってもよく、または別途の入力部として、キーパッド、キーボタン、あるいはダイヤル入力装置などで構成されてもよい。入力ユニット13を介して現在の体重情報を入力することができ、また、自動で感知される食物摂取量情報を直ちに修正することもできる。
【0042】
重量センサ15は、容器プレート11の下に設けられ、容器プレート11に載置される物の重量を感知する機能を果たす。すなわち、上面に置かれる物の重量を感知して物の重量情報を生成する。重量センサ15は、容器プレート11の下に少なくとも3カ所に設けることで、測定誤差を最小化できるように構成することができる。
【0043】
通信部16は、体重計100及び移動通信端末機200のような外部機器とデータ通信を行う構成要素である。本発明において、通信部16は、体重計100から現在の体重情報を受信し、食物摂取量情報及び現在の体重情報、そして、予想体重情報(これは選択的である)を移動通信端末機200であるスマートフォンに伝送する機能を果たす。
【0044】
カメラ部17は、図2では図示しなかったが、摂取者に対する映像情報である飲食者映像情報を生成するための構成要素である。ポップアップカメラで構成することで、重量センサで重量が感知されると、自動でカメラがポップアップして飲食者に対する映像を撮影して飲食者映像情報を生成し、これを制御部22が分析して食物摂取量情報を補正するようになる。これについては後述する。
【0045】
超音波センサ部18は、カメラ部17と同様に、摂取者に対する動作情報を生成する。制御部22は、超音波センサ部18で取得された動作情報を分析して、食事をしているのか、容器を持ち上げているのかなどを分析するようになり、これに基づいて、前記重量差し引き情報が食物摂取量情報であるか否かを判断するようになる。
【0046】
アラーム部19は、アラーム音を発生させるスピーカー又はアラームランプであってもよい。食物摂取量情報が基準食物摂取量情報よりも大きくなると、制御部22は、これを動作させ、摂取者が食物をこれ以上摂取しないようにする。
【0047】
タイマー20は、時間情報を生成する機能を果たす。この時間情報と共に、食物摂取量情報、現在の体重情報、予想体重情報、及び実際の変更された体重情報を分析する場合、より正確な予想体重情報を予測できる補正情報及び実際に今後体重がどのように変わるかを予想できるようになる。言い換えると、前記予想体重情報は、前記現在の体重情報、前記食物摂取量情報及び前記タイマー20を介して取得された摂取時間情報を用いて分析して生成される。
【0048】
制御部22は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1の全体の動作を制御する機能を果たす。より具体的に説明すると、制御部22は、前記重量センサ15を制御して、所定時間内に前記物の重量情報から差し引かれる値である重量差し引き情報を食物摂取量情報として生成し、これを用いて、変更された予想体重情報を生成することができる。また、前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を前記ディスプレイ部12に表示することができる。また、前記食物摂取量情報、前記現在の体重情報及び前記予想体重情報を、前記通信部16を介して前記外部のスマートフォン200に伝送することができる。また、前記制御部22は、前記重量差し引き情報を分析して、前記重量差し引き情報が所定時間内に所定値以上である場合、食物摂取量情報ではないと判断することができる。前記制御部22は、前記飲食者映像情報を分析して、前記重量差し引き情報を前記現在の体重情報に付加するか否かを判断することができる。前記制御部22は、前記重量センサ15から、物の重量情報が受信されると、前記カメラをポップアップさせるように制御することができる。すなわち、ポップアップカメラがスマートトレイ1の一側に取り付けられ、容器プレート11に物の重量が感知されると、ポップアップカメラがポップアップして飲食者に対する撮影を開始するようになる。また、制御部22は、前記入力ユニットを介して入力される目標体重量情報と前記予想体重情報とを比較して、前記予想体重情報が前記目標体重量情報よりも大きくなると、前記アラーム部19を動作させ、飲食者がこれ以上食事をしないように誘導することができる。また、制御部22は、前記外部の体重計100から、食事後の体重情報である実際の変更体重情報を取得し、前記実際の変更体重情報と前記予想体重情報とを比較して補正情報を生成することができる。そして、前記制御部22は、所定期間の間、現在の体重情報、食物摂取量情報、実際の変更体重情報を累積して食物摂取−体重変化データベースを生成し、これを前記メモリ21に格納して、予想される体重の変化をより正確に予測できるようになる。すなわち、前記制御部22は、前記食物摂取−体重変化データベースを用いて予想体重変化情報を生成する。
【0049】
以下では、上述した構成を有するスマートトレイ1の動作を、図4のフローチャートを通じてより詳細に説明する。
【0050】
図4は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1の動作を説明するためのフローチャートである。図4の例示は、外部機器とのデータ通信なしに、スマートトレイ1でのみ動作する場合の例を説明するためのものである。
【0051】
図4に示されたように、まず、スマートトレイ1の零点を調節する(S1)。この状態で、容器プレート11上に食物の入った器(容器)を載置する(S2)。すると、重量センサ15は、食物、容器、食事道具などを含む重量を示す物の重量情報を生成する(S3)。その後、ユーザは、食事道具を用いて食物を摂取するようになる。これによって、重量センサ15では、既存の物の重量情報から食事量の分だけ差し引かれた重量差し引き情報が発生するようになる(S4)。重量差し引き情報が発生すると、これに対する分析を行う(S5)。第1の方法としては、図示のように、重量差し引き情報が基準値以上であるか否かを確認し、基準値以上である場合、容器を片付けるなど、食事とは直接的に関連がないものとして、前記重量差し引き情報を削除する(S51)。もし、重量差し引き情報が基準値以下である場合、制御部22は、重量差し引き情報値を食物摂取量情報として認識し、前記重量差し引き情報を食物摂取量情報として追加するようになる(S6)。第2の方法としては、超音波センサやカメラ部17を用いて摂取者の動作情報を取得した後、これを分析して、前記重量差し引き情報が食事量情報であるか否かを確認するようになる。これによって、前記重量差し引き情報を食物摂取量情報として追加するようになる。その後、制御部22は、事前に予め入力された現在の体重情報に前記重量差し引き情報を加えて予想体重情報を生成し、これをディスプレイ部12に表示するようになる(S7)。質量保存の法則に従って、食事をすると、食事中の全ての食事量は自身の体重に変わることになる。これによって、食事量が増加すると、これに伴って現在の体重がすぐに変更され、本発明では、これを視覚的に直ちに確認できるようになる。このように、食事中に食事量による予想体重情報が表示されることによって、ユーザの食事摂取量を抑制できるので、ダイエットに役に立つ。
【0052】
一方、前記重量差し引き情報の累積和である食事摂取量情報を、予め設定された一食分の食事量情報と比較して、食事摂取量情報が予め設定された食事量よりも大きくなると、アラーム部19を動作させ、これ以上食事をしないようにすることができる。
【0053】
以下では、上述したスマートトレイ1を含む体重管理システムでの動作を、図5を参照して説明する。
【0054】
図5は、本発明の一実施例であるスマートトレイ1を含む体重管理システムでの動作を説明するためのフローチャートである。図5に示されたように、まず、体重計100では、ユーザの現在の体重を測定して現在の体重情報を生成する(S11)。そして、これを、通信部16を介してスマートトレイ1に伝送する(S12)。これは、図4で入力ユニットを介して現在の体重情報を入力することに代える、より精密な方式である。一方、スマートトレイ1は、図4で説明したように、零点調節を行った後、容器プレート11に置かれた物(食物、食器、食事道具)の重量情報である、物の重量情報を生成する(S21)。そして、図4の説明に従って食物摂取量情報を生成する(S22)。この食物摂取量情報に現在の体重情報を加えて予想体重情報を生成し、これをディスプレイ部12に表示し、これと共に、予想体重情報、食物摂取量情報、及び現在の体重情報(このとき、ユーザ情報(スマートトレイ1のメモリ21に格納されたユーザID情報)を含む)を移動通信端末機200に伝送する(S23−S24)。スマートトレイ1からのこのような情報を用いて、移動通信端末機200は補正情報を生成する(S31)。予想体重情報は、単に現在の体重情報に食物摂取量情報を付加したものであって、これは、人の体質や体重などによって後で変更される情報であって、正確な体重情報ではない。したがって、本発明では、ユーザID情報、前記食物摂取量情報、現在の体重情報、そして、予め格納された食物摂取−体重変化データベース情報(スマートトレイ1にも格納されており、移動通信端末機200にも格納されている)を用いて、移動通信端末機200で補正情報を生成し、これをスマートトレイ1に伝送するようになる。これによって、前記食物摂取量情報、現在の体重情報、予想体重情報及び補正情報がスマートトレイ1の食物摂取−体重変化データベースに追加されて生成されるようになる(S25)。これによって、スマートトレイ1では、食物の摂取によって、現在の体重情報、予想体重情報(単純な現在の体重+摂取した食物量情報)、及び予想体重変化情報(累積された食物摂取量による体重減少又は体重増加が予想される情報)を生成するようになる。
【0055】
上述した構成を有する本発明の一実施例によれば、ユーザは、自分が摂取する食事量による体重の変化を食事中に確認することができるので、食事量を抑制するのに役に立ち得る。
【0056】
また、本発明の一実施例によれば、ユーザの食事中に食物摂取以外の行動による誤りを防止することができ、食事量による体重の変化をより正確に予測できるようになる。
【0057】
説明された実施例は、様々な変形が可能なように、各実施例の全部又は一部が選択的に組み合わされて構成されてもよい。また、実施例は、その説明のためのものであり、その制限のためのものではないことに留意しなければならない。また、本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術思想の範囲内で様々な実施例が可能であることが理解できるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5