(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ガイド部材は、前記容器に接触して前記容器を案内するセンタリングガイドと、前記センタリングガイドに固定されると共に前記ノズルに沿って延びる棒状部材と、を含んでおり、
前記センサ部は、前記棒状部材にレーザ光を照射することによって、前記センタリングガイドに対する前記ノズルの相対位置を検出する、
請求項2に記載の液体充填装置。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した液体充填装置では、例えば糖分を含む液体を長期間充填し続けることにより、ノズルとガイド部材がべとつくことが考えられる。このようにノズル及びガイド部材がべとつくと、
図7(a)に示されるように、ガイド部材101の開口部101aとノズル102との間に粘度が高い液体Eが固着して開口部101aにノズル102が引っ掛かることが想定される。
【0006】
ノズル102の下端がガイド部材101の開口部101aよりも下方に突出した状態でノズル102が引っ掛かると、
図7(b)に示されるように、ガイド部材101の傾斜面101bに壜Nが接触する前に、壜Nはノズル102の下端に当接する。すなわち、壜Nは、傾斜面101bによって案内される前に、壜Nの平面視の位置がノズル102からずれた状態でノズル102の下端に当接する。
【0007】
従って、ノズル102を挿入可能な位置に壜Nが案内される前にノズル102の下端が壜Nに当接するので、
図7(c)に示されるように、ノズル102が壜Nの縁に当接し、壜N等の容器に欠け又は割れが生じる懸念がある。また、ノズル102が壜Nの縁等に当接すると、ガイド部材101及びノズル102に強い負荷がかかり、充填装置自体が破損する可能性もある。
【0008】
本発明は、容器に欠け又は割れが生じるのを抑制すると共に、充填装置自体が破損するのを回避することができる液体充填装置及び液体充填方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る液体充填装置は、容器に液体を充填する液体充填装置であって、容器に接近して容器の開口に挿入されると共に、開口に挿入された状態で容器の内部に液体を注入するノズルと、ノズルに沿って移動可能とされており、ノズルが開口に挿入される前に容器に接触することにより、ノズルを挿入可能な位置に容器を案内するガイド部材と、ガイド部材が容器に接触する前に、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にあるか否かを検出するセンサ部と、を備える。
【0010】
この液体充填装置は、ノズルに沿って移動可能であってノズルが挿入される前に容器を案内するガイド部材を備える。従って、ノズルが挿入される前に、ノズルを挿入可能な位置に容器が案内されるので、ノズルを容器に挿入して液体を充填することができる。また、この液体充填装置は、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にあるか否かを検出するセンサ部を備えているので、ノズルが先に容器に接触するか否かを判断することができる。そして、ノズルが先に容器に接触する位置にあることを検出したときにノズルの接近を中止することにより、ノズルが先に容器に当接する事態を回避することができる。従って、容器へのノズルの当接を回避することができるので、容器における欠け又は割れの発生を抑制することができると共に、充填装置自体の破損を回避することができる。
【0011】
また、センサ部は、ガイド部材にレーザ光を照射することによって、ガイド部材に対するノズルの相対位置を検出してもよい。この場合、レーザ光をガイド部材に照射してガイド部材に対するノズルの相対位置を検出するので、他の検出手段と比較して容易にノズルの位置を検出することができる。また、センサ部からのレーザ光の照射によってノズルの位置を検出する場合、センサ部をノズル及びガイド部材から離れた場所に配置することができる。よって、センサ部の配置の自由度を高めることができると共に、より簡易な構成で容器又は充填装置の破損を回避することができる。
【0012】
また、ガイド部材は、容器に接触して容器を案内するセンタリングガイドと、センタリングガイドに固定されると共にノズルに沿って延びる棒状部材と、を含んでおり、センサ部は、棒状部材にレーザ光を照射することによって、センタリングガイドに対するノズルの相対位置を検出してもよい。この場合、容器を案内するセンタリングガイドに固定された棒状部材にレーザ光を照射することにより、固定用の棒状部材をレーザ光が照射される部材として有効活用することができる。
【0013】
また、ノズル及びガイド部材の組が複数並んで配置されており、センサ部は、複数のガイド部材が並ぶ方向に沿って複数のガイド部材にレーザ光を照射することにより、複数のガイド部材のそれぞれに対するノズルの相対位置を検出してもよい。この場合、センサ部が複数のガイド部材にレーザ光を照射することにより、複数のガイド部材のそれぞれに対するノズルの相対位置が検出される。従って、センサ部のレーザ光の照射により、複数のノズルの位置をまとめて検出することができる。よって、1つのセンサ部で複数のノズルの位置をまとめて検出することができるので、センサ部を容易に設置することができると共に、センサ部にかかるコストを抑えることができる。
【0014】
本発明に係る液体充填方法は、容器に液体を充填する液体充填方法であって、容器の内部に液体を注入するノズル、及びノズルに沿って移動可能とされたガイド部材、に対向する位置に容器を配置する工程と、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にあるか否かをセンサ部で検出する工程と、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にないことが検出された場合に、ガイド部材を容器に接触させることにより、ノズルを挿入可能な位置に容器を案内する工程と、ノズルを容器に接近させて容器の開口にノズルを挿入する工程と、容器の内部にノズルから液体を注入する工程と、を備え、センサ部で検出する工程において、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にあることが検出された場合に、案内する工程、挿入する工程、及び注入する工程を中止する。
【0015】
この液体充填方法は、ノズルがガイド部材よりも先に容器に接触する位置にあるか否かをセンサ部で検出し、ノズルが先に容器に接触する位置にないことが検出された場合に、ガイド部材による容器の案内と、容器の内部への液体の注入を実行する。一方、ノズルが先に容器に接触する位置にあることが検出された場合、容器を案内する工程、ノズルを挿入する工程、及び液体を注入する工程を中止する。よって、ガイド部材よりも先にノズルが容器に当接する場合にはノズルの挿入が中止されるので、ノズルが容器に当接する事態を回避することができる。従って、容器へのノズルの当接を回避することができるので、容器における欠け又は割れの発生を抑えると共に、充填装置自体の破損を回避することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、容器に欠け又は割れが生じるのを抑制すると共に、充填装置自体が破損するのを回避することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明に係る液体充填装置及び液体充填方法の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。本実施形態では、液体充填装置が容器に液体を充填するフィラーである例について説明する。
【0019】
容器には、例えば、瓶、ペットボトル又は缶等、後述するノズルを挿入可能な開口を有する容器が含まれる。本実施形態では、容器が瓶B(
図3参照)である例について説明する。また、容器に充填される液体は、例えば、ビール、発泡酒、ワイン、梅酒、RTD(Ready To Drink)、ジュース、牛乳、清涼飲料、豆乳飲料、乳酸菌飲料及びスポーツ飲料等の飲料、薬品及び調味料等の飲料以外の液体、並びに、ゼリー、ヨーグルト、プリン、スープ、流動食及び豆腐等、半固形状のものも含まれる。なお、以下の説明では、容器に充填される液体が飲料である例について説明する。
【0020】
図1に示されるように、本実施形態のフィラー10は、例えば、容器の搬送、容器の洗浄、容器への飲料の充填、容器の封止、容器へのラベリング、容器の検査及び箱詰めを連続的に行う飲料製造システム1に設けられている。飲料製造システム1は、フィラー10の他に、給瓶部2、リンサー3、キャッパー4、ラベラー5、検瓶部6、及び箱詰め部7を備えている。
【0021】
給瓶部2は、瓶Bを飲料製造システム1の搬送ラインに流す部位である。リンサー3は、瓶Bに飲料を充填する前に瓶Bを洗浄する洗瓶機である。リンサー3の搬送ラインの先には、瓶Bに飲料を充填するフィラー10が設けられている。フィラー10は、リンサー3から搬送ラインを介して搬送された瓶Bに飲料を充填する装置である。フィラー10については後に詳述する。
【0022】
フィラー10の搬送ラインの下流側には、瓶Bの開口B1(
図3参照)を検査する瓶口検査機8が配置されている。瓶口検査機8は、例えば、搬送ラインで搬送される各瓶Bの開口B1の画像を撮影し、撮影した画像から開口B1に欠けが生じているか否かを検査する。この瓶口検査機8で開口B1に欠けが生じている瓶Bが検出された場合、この瓶Bの除去を実行する。このように瓶口検査機8で開口B1の欠けの有無を検出することにより、瓶Bの納入時、又はリンサー3若しくは搬送ライン等で欠けが発生した場合であっても、欠けが生じた瓶Bを確実に除去することが可能である。
【0023】
キャッパー4は、瓶Bの搬送ラインにおける瓶口検査機8の下流側に設けられ、瓶口検査機8によって検査された瓶Bの開口B1に蓋を取り付けて瓶Bを封止する。ラベラー5は、キャッパー4によって封止された瓶Bにラベルを貼り付ける。検瓶部6は、ラベラー5でラベルが貼り付けられた瓶Bに対して検査を行う。箱詰め部7は、検瓶部6の搬送ラインの下流側に配置されており、検瓶部6で合格と判定された瓶Bを複数纏めて箱詰めする。
【0024】
次に、フィラー10について詳細に説明する。フィラー10は、
図2(a)及び
図2(b)に示されるように、瓶Bの開口B1に挿入されると共に瓶Bの内部に飲料を注入するノズル11と、ノズル11が挿入されると共に平面視における瓶Bの位置をノズル11の位置に合わせるガイド部材20とを備えている。
【0025】
ノズル11は、例えば、円筒状とされており、複数のノズル11がフィラー10に固定されている。各ノズル11は、フィラー10の本体に対して上下に移動自在に取り付けられており、自重で落下することによって下降する。ノズル11の内部にはフィラー10の本体から飲料が供給され、ノズル11が瓶Bの開口B1に上から挿入された状態で瓶Bの内部に飲料を充填する。
【0026】
ガイド部材20は、ノズル11を上下に挿通する筒状のセンタリングガイド21と、センタリングガイド21から上方に延びる棒状のシャフト22(棒状部材)とを備えている。センタリングガイド21は、平面視における瓶Bの位置をノズル11の位置に位置合わせするためのガイドである。
【0027】
センタリングガイド21は、ノズル11を上下に挿通させる開口部21Aと、開口部21Aの下部で截頭円錐状に形成された凹部21Bとを備えている。凹部21Bは、上方に向かうに従って縮径するテーパ面21aと、テーパ面21aの上端に位置する底面21bとによって形成されている。テーパ面21aに下から瓶Bが接触することにより、瓶Bはノズル11の位置にセンタリングされ、センタリングされた瓶Bが底面21bに接触することによって瓶Bの位置合わせがなされる。
【0028】
シャフト22は、例えば一対に設けられており、各シャフト22はセンタリングガイド21から上方に延在している。シャフト22はフィラー10の本体に固定されており、固定された部位から下方に延びている。シャフト22は、例えばボルトナット接合によってセンタリングガイド21に固定されている。このように、シャフト22は、センタリングガイド21に固定されているので、センタリングガイド21と同期して移動する。
【0029】
シャフト22は、センタリングガイド21から一定距離だけ離れた部位に拡径部23を有する。拡径部23は、シャフト22から拡径された部位である。拡径部23は、例えば、シャフト22に固定されたナットであってもよい。複数のシャフト22における拡径部23の高さは、互いに同一とされている。
【0030】
図3に示されるように、フィラー10は、ノズル11及びガイド部材20の組Cを複数備えている。
図3では2つの組Cを例示しているが、フィラー10は、例えば10個の組Cを有する。ところで、ガイド部材20の開口部21Aとノズル11との間に粘度が高い液体Eが固着する異常が発生することがあり、このとき、ノズル11の下端が開口部21Aから下方に突出した状態でノズル11がガイド部材20に対してスムーズに上下移動しなくなることがある。この異常が生じたときには、正常時と比較して、ガイド部材20(シャフト22及び拡径部23)に対するノズル11の相対位置が下方に位置している。
【0031】
そこで、本実施形態では、前述した異常を検出するためにセンサ部30が設けられている。センサ部30は、例えば、上方に位置した拡径部23を検出することによって前述した異常を検出する。センサ部30は、例えば、複数の組Cのシャフト22にレーザ光Lを照射するレーザ式センサである。センサ部30は、シャフト22にレーザ光Lを照射して拡径部23の有無を検出する。センサ部30は、シャフト22が延びる方向に交差する方向(例えば水平方向)にレーザ光Lを照射する。
【0032】
センサ部30は、複数の組Cのシャフト22に一度にレーザ光Lを照射する。具体的には、センサ部30は、シャフト22におけるセンタリングガイド21の上方部分にレーザ光Lを照射する。このセンタリングガイド21の上方部分は、他の部分と比較して部品が込み合っていない部分であるため、シャフト22に確実にレーザ光Lを照射することが可能である。
【0033】
センサ部30は、拡径部23を検出しない組C(組C1)のノズル11及びガイド部材20を正常として検出し、拡径部23を検出した組C(組C2)のノズル11及びガイド部材20を異常として検出する。このような検出をセンサ部30が行うことによって、ノズル11の下端が開口部21Aよりも下方に突出した状態で液体Eがノズル11及び開口部21Aに固着した異常を検出することが可能である。
【0034】
続いて、本実施形態に係る液体充填方法について
図3〜
図6を参照しながら説明する。
図6は、前述したセンサ部30を備えるフィラー10を用いて瓶Bに飲料を充填する液体充填方法を示すフローチャートである。初期状態では、
図4(a)に示されるように、ノズル11及びガイド部材20が初期位置に配置されており、初期位置では、ノズル11の下端がセンタリングガイド21の開口部21Aの下端付近に位置している。
【0035】
前述したようにノズル11及びガイド部材20が初期位置に配置されている状態において、ステップS1では、フィラー10に搬送された瓶Bを、ノズル11及びガイド部材20に対向する位置に配置する(容器を配置する工程)。このとき、瓶Bは、ノズル11及びセンタリングガイド21の凹部21Bの鉛直下方に位置するように配置される。
【0036】
次に、ステップS2に移行して、センサ部30により、ガイド部材20に対するノズル11の位置が正常であるか否かを検出する(検出する工程)。このとき、
図3に示されるように、センサ部30が複数の組Cのシャフト22にレーザ光Lを照射して拡径部23の有無を検出し、拡径部23を有するガイド部材20及びノズル11の組C2を異常として検出する。
【0037】
異常な組C2が一つでもある場合にはステップS3に移行し、異常な組C2が1つも存在しない場合にはステップS4に移行する。ステップS3では、飲料の充填を停止する。このとき、フィラー10は、異常が生じている旨の警報を、図示しない表示装置又は音声出力装置によって出力してもよい。このステップS3を経た後には、一連の工程を終了する。
【0038】
ステップS4では、
図4(b)に示されるように、ガイド部材20をノズル11と共に下降させてガイド部材20及びノズル11を瓶Bに接近させる。このとき、平面視における瓶Bの位置がノズル11の位置からずれていたとしても、瓶Bはセンタリングガイド21のテーパ面21a上で滑るように移動してセンタリングされることにより、瓶Bをノズル11の真下に位置合わせすることが可能である。
【0039】
瓶Bがセンタリングガイド21の底面21bに接触するとセンタリングガイド21は下降動作を停止する。一方、ノズル11は引き続き下降するので、ガイド部材20及び瓶Bに対してノズル11が下降することにより、
図5(a)に示されるように、瓶Bの開口B1にノズル11が上から挿入される(ステップS5)。
【0040】
瓶Bにノズル11が挿入された後には、ノズル11から瓶Bの内部に飲料Aを注入して瓶Bへの飲料Aの充填を行う(ステップS6)。そして、飲料Aの充填を行いながら飲料Aの液面に合わせてノズル11が上昇し、ノズル11の下端が瓶Bの開口B1から上方に移動した後に飲料Aの充填が完了する。その後、ノズル11とガイド部材20が上昇して、ノズル11及びガイド部材20の位置が初期位置に戻される(ステップS7)。こうして、1本の瓶Bに対する一連の処理が終了し、次の瓶Bに対して順次同様の処理を繰り返す。
【0041】
次に、本実施形態のフィラー10の作用効果について説明する。フィラー10は、ノズル11に沿って移動可能であってノズル11が挿入される前に瓶Bを案内するガイド部材20を備える。従って、ノズル11が挿入される前に、ノズル11を挿入可能な位置に瓶Bが案内されるので、ノズル11を瓶Bに挿入して飲料を充填することができる。
【0042】
また、このフィラー10は、
図3に示されるように、ノズル11がガイド部材20よりも先に瓶Bに接触する位置にあるか否かを検出するセンサ部30を備えているので、ノズル11が先に瓶Bに接触するか否かを判断することができる。そして、ノズル11が先に瓶Bに接触する位置にあることを検出したときにノズル11の接近を中止することにより、ノズル11が先に瓶Bに当接する事態を回避することができる。従って、瓶Bへのノズル11の当接を回避することができるので、瓶Bにおける欠け又は割れの発生を抑制することができると共に、フィラー10自体(ノズル11及びガイド部材20を含む部分)の破損を回避することができる。
【0043】
また、センサ部30は、ガイド部材20にレーザ光Lを照射することによって、ガイド部材20に対するノズル11の相対位置を検出している。従って、レーザ光Lをガイド部材20に照射してガイド部材20に対するノズル11の相対位置を検出するので、レーザ式センサ以外の他の検出手段と比較して容易にノズル11の相対位置を検出することができる。
【0044】
また、センサ部30からのレーザ光Lの照射によってノズル11の相対位置を検出することにより、センサ部30をノズル11及びガイド部材20から離れた場所に配置することができる。よって、センサ部30の配置の自由度を高めることができると共に、より簡易な構成で瓶B又はフィラー10の破損を回避することができる。
【0045】
また、ガイド部材20は、瓶Bに接触して瓶Bを案内するセンタリングガイド21と、センタリングガイド21に固定されると共にノズル11に沿って延びるシャフト22と、を含んでおり、センサ部30は、シャフト22にレーザ光Lを照射することによってセンタリングガイド21に対するノズル11の相対位置を検出している。従って、瓶Bを案内するセンタリングガイド21に固定されたシャフト22にレーザ光Lを照射することにより、固定用のシャフト22をレーザ光Lが照射される部材として有効活用することができる。
【0046】
また、ノズル11及びガイド部材20の組Cが複数並んで配置されており、センサ部30は、複数のガイド部材20が並ぶ方向に沿って複数のガイド部材20にレーザ光Lを照射することにより、複数のガイド部材20のそれぞれに対するノズル11の相対位置を検出している。よって、センサ部30が複数のガイド部材20にレーザ光Lを照射することにより、複数のガイド部材20のそれぞれに対するノズル11の相対位置が検出される。
【0047】
従って、センサ部30のレーザ光Lの照射により、複数のガイド部材20に対するノズル11の位置をまとめて検出することができる。よって、1つのセンサ部30で複数のノズル11の位置をまとめて検出することができるので、センサ部30を容易に設置することができると共に、センサ部30にかかるコストを抑えることができる。
【0048】
また、本実施形態に係る液体充填方法は、ノズル11が先に瓶Bに接触する位置にないことが検出された場合に、ガイド部材20による瓶Bの案内と、瓶Bの内部への飲料の注入を実行する。一方、ノズル11が先に瓶Bに接触する位置にあることが検出された場合、瓶Bを案内する工程、ノズル11を挿入する工程、及び飲料を注入する工程を中止する。
【0049】
よって、ガイド部材20よりも先にノズル11が瓶Bに当接する場合にはノズル11の挿入が中止されるので、ノズル11が瓶Bに当接する事態を回避することができる。従って、瓶Bへのノズル11の当接を回避することができるので、瓶Bにおける欠け又は割れの発生を抑えると共に、フィラー10自体の破損を回避することができる。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載した要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能であり、液体充填装置の各要素の構成及び形状、飲料製造システムの構成及び形状、並びに、液体充填方法における各工程の順序は、上記の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
【0051】
例えば、前述の実施形態では、ガイド部材20のシャフト22にレーザ光Lを照射してガイド部材20に対するノズル11の相対位置が正常であるか否かを検出するセンサ部30について説明した。しかしながら、シャフト22以外の箇所にレーザ光Lを照射してノズル11の相対位置を検出してもよい。例えば、センタリングガイド21にレーザ光Lを照射してノズル11の相対位置を検出してもよい。
【0052】
また、前述の実施形態では、センサ部30が水平方向にレーザ光Lを照射する例について説明した。しかしながら、センサ部30からのレーザ光Lの照射方向、及びセンサ部30の配置位置については適宜変更可能である。また、本発明に係る液体充填装置は、レーザ式以外のセンサ部を備えていてもよく、例えば、リミットスイッチによってガイド部材20の位置を検出してもよい。