特許第6890684号(P6890684)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6890684
(24)【登録日】2021年5月27日
(45)【発行日】2021年6月18日
(54)【発明の名称】グラフェン放熱式LEDランプ
(51)【国際特許分類】
   F21V 29/503 20150101AFI20210607BHJP
   F21V 29/77 20150101ALI20210607BHJP
   F21V 29/87 20150101ALI20210607BHJP
   F21V 31/00 20060101ALI20210607BHJP
   F21S 8/08 20060101ALI20210607BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20210607BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20210607BHJP
【FI】
   F21V29/503 100
   F21V29/77
   F21V29/87
   F21V31/00 100
   F21S8/08 112
   F21V23/06
   F21Y115:10
【請求項の数】11
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-562553(P2019-562553)
(86)(22)【出願日】2017年12月26日
(65)【公表番号】特表2020-520537(P2020-520537A)
(43)【公表日】2020年7月9日
(86)【国際出願番号】CN2017118682
(87)【国際公開番号】WO2018205634
(87)【国際公開日】20181115
【審査請求日】2019年12月6日
(31)【優先権主張番号】201720516122.5
(32)【優先日】2017年5月10日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519398755
【氏名又は名称】フージョウ ミンシュオ オプトエレクトロニック テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HUZHOU MINGSHUO OPTOELECTRONIC TECHNOLOGY CO., LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】519228142
【氏名又は名称】トンシュー オプトエレクトロニック テクノロジー カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】TUNGHSU OPTOELECTRONIC TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100111785
【弁理士】
【氏名又は名称】石渡 英房
(72)【発明者】
【氏名】李赫然
(72)【発明者】
【氏名】李青
(72)【発明者】
【氏名】陳威
【審査官】 野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2015−526855(JP,A)
【文献】 特表2014−510407(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンフラワー型ヒートシンク及びLED光源を含むLED光源モジュールであって、
前記サンフラワー型ヒートシンクの中にグラフェン相変化材料により形成されるブロック状構造物が充填され、
前記サンフラワー型ヒートシンクの表面にグラフェン含有フッ素樹脂材料が塗布され、
前記LED光源はグラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介して前記サンフラワー型ヒートシンクに接続されている、ことを特徴とするLED光源モジュール。
【請求項2】
前記LED光源モジュールはさらにレンズ、ゴムリング、プレッシャーリング、後カバー、ステージ、ネジ及び防水性クイックコネクターを含む請求項1に記載のLED光源モジュール。
【請求項3】
LED光源がステージに固定され、且つLED光源とステージの間にグラフェン含有熱伝導シリコーングリースが塗布されている請求項2に記載のLED光源モジュール。
【請求項4】
グラフェン相変化材料をサンフラワー型ヒートシンクの中空部分に注入して固化させると、ブロック状構造物になる請求項1から3の中の何れか1項に記載のLED光源モジュール。
【請求項5】
サンフラワー型ヒートシンクの中空部分はステージと後カバーによって密閉される請求項4に記載のLED光源モジュール。
【請求項6】
前記レンズが密封用ゴムリングに係合されており、レンズ及び密封用ゴムリングをステージに密着させるようプレッシャーリングがネジによってステージに固定されている請求項2に記載のLED光源モジュール。
【請求項7】
請求項1から6の中の何れか1項に記載のLED光源モジュールと電源モジュールを含むLEDモジュールアセンブリ。
【請求項8】
前記LED光源モジュールの数は1個又は2個以上である請求項7に記載のLEDモジュールアセンブリ。
【請求項9】
請求項7又は8に記載のLEDモジュールアセンブリとランプハウジングを含むグラフェン放熱式LEDランプ。
【請求項10】
前記LED光源モジュールの数は2個以上である場合、前記LED光源モジュールは防水性パワーストリップを介して電源モジュールと相互に接続されている請求項9に記載のグラフェン放熱式LEDランプ。
【請求項11】
前記LEDモジュールアセンブリはランプハウジングと相互に固定されてLED街灯のランプヘッドを構成する請求項9又は10に記載のグラフェン放熱式LEDランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明の技術分野に属するものであり、具体的に新たなグラフェン放熱式LEDランプに関する。
【背景技術】
【0002】
都市化の建設において、道路用ランプは非常に重要な建設の一環となる。関連資料によると、現在の照明分野における電力消費は中国全国の消費電力の約20%を占めている。中国では年間における照明用電力は2500億度近くに達しており、その大部分は都市の道路用ランプの消費である。道路照明用電量の低減は都市建設におけるエネルギー節約化の重要な一方面である。
【0003】
現在の都市道路で最も使われる照明器具はナトリウムランプです。街灯に用いられるナトリウムランプは、夜間に良好な路面視認性を持っている。このようなオレンジ色の灯光は、霧の中で透過力が強く、且つ柔らかい。このような灯光の下の物体ははっきりと見える。そのため、自動車の交通事故を減らすために多くの交通要路と人工照明においてナトリウムランプが使用されている。
【0004】
ナトリウムランプの構成は、図1に示されるように、ハウジング1、支持フレーム2、バラスト3、ランプヘッド支持フレーム4、ランプヘッド5、光源ランプ管6、カバー7及びリフレクター8を含んでいる。ハウジング1は上ケースと下ケースに分けられ、上、下ケースにより中空のハウジング1を形成する。リフレクター8はネジによって下ケースに固定して取り付けられ、ハウジング1の内側に位置する。リフレクター8の尾部に光源ランプ管6を通過させるための円形口部が備えられている。カバー7はリフレクター8に合わせて、ネジと押え足によって下ケースに固定して取り付けられ、ハウジング1の外側に位置する。
【0005】
バラスト3は、図2に示されるように、ネジによって支持フレーム2に固定して取り付けられている。ランプヘッド支持フレーム4は支持フレーム2に外接され、ランプヘッド5はランプヘッド支持フレーム4に取付けられ且つ光源ランプ管6と相互に接続されている。支持フレーム2がネジによってハウジング1の下ケースに固定され、ランプヘッド支持フレーム4、ランプヘッド5と光源ランプ管6はリフレクター8の尾部の円形口部を通してリフレクター8とカバー7により形成される密閉空間内に位置する。
【0006】
ナトリウムランプの動作原理は以下の如くである。電球が起動すると、光源ランプ管6中のアーク管の両端電極間にアークが発生し、アークの高温のために、ランプ管内の液体ナトリウムアマルガムは熱を受けて蒸発が発生し水銀蒸気及びナトリウム蒸気になって、陰極から放出される電子が陽極に移動しながら、放電物質の原子に衝撃して、エネルギーを捕獲してイオン化又は励起が発生し、それから、励起状態から基底状態に戻るか、あるいはイオン化状態から励起状態に変わって、再び基底状態に戻るよう、無限循環する。この際は、余計のエネルギーは光放射の形で放出されると、光は生成される。
【0007】
ナトリウムランプは最も使用される道路灯であるが、まだ以下の欠点がある。1 高消費電力と低電力効率。2 低色温度と貧弱な演色性。3 低光源利用率。4 起動時間が長く、継続的な起動は不可能。5 非エコ(水銀含有。)。6 短い耐用年数。7 分解が複雑で、交換とメンテナンスに不便。
【0008】
ナトリウムランプに使用されている光源のランプ管は360度発光するため、リフレクターを設置することにより一部の光を反射するが、反射過程で大量の光エネルギーが無駄となっている。このため、ナトリウムランプの採用は照明要求に満足できるが、都市道路建設における省エネルギーという課題を解決できない。
【0009】
近年の中国における省資源的で環境に優しい社会の構築に伴い、「グリーン照明」という概念は人々に心深く理解してくれてきた。技術における絶え間ない進歩及び半導体材料の応用技術における急速な発展につれて、低電力LED光源がランドスケープ照明に広く応用しており、高電力LED街灯もますます注目されている。
【0010】
従来のナトリウムランプと比較して約55%のエネルギーを節約できる。LED灯具の色温度は1900−7000Kの間で柔軟に選択でき、演色評価数は70以上と高く、一方、従来のナトリウムランプの発光色が黄色で、且つ演色評価数が低い。ナトリウムランプの電球構造が原因で、その光取り出し効率は低く、わずか60%程度であるが、LEDランプは88%〜95%と高い光取り出し効率を有する。高圧ナトリウムランプの電球は起動時間が長く、再び起動するまで一定の時間間隔が必要であるが、LEDランプは起動遅延の問題がなく、常時オンが可能で、常時作業が可能である。LEDは固体光源で、何らかのガスも添加しておらず、水銀、鉛を含まなく、紫外線なしで、人体に害を及ぼすこともなく、環境を汚染することもない(リサイクルも可能。)。LEDの理論寿命は100000時間程度であるが、従来的なナトリウムランプの理論寿命は6000時間程度に過ぎない。
【0011】
LED街灯はナトリウムランプに対して多くの利点がある一方、欠点もある。まず、高電力LED街灯であろうと、高温ナトリウムランプであろうと、その構造上での制限で交換が非常に不便である。このような不便は、特に都市道路工事における大量の交換作業において、極めて街灯の建設開発を制限する。どのように迅速かつ容易な交換を達成するかというのは解決されるべき緊急の課題となっている。
【0012】
また、高電力LED街灯は、放熱の問題もその応用に影響する非常に重大な要因である。LEDの性能と寿命は温度に大きく左右されるので、放熱という問題は無視できないものである。放熱問題を効果的に解決できなければ、LED街灯の消耗が激しくなり、通常の使用を影響する。
【発明の概要】
【0013】
以上の課題に鑑み、本発明は新たなLED光源モジュール、LEDモジュールアセンブリ、及びグラフェン放熱式LEDランプを提供する。
【0014】
LED街灯の光源にグラフェン熱伝導材料を封入し添加することによって、光源の熱伝導効率を向上させ、その使用寿命を延長するとともに、LEDランプ街灯の照明効果をさらに増強している。また、従来の街灯の分解及び交換上での不便に対して、本発明は、独立のモジュールを設置することにより、そしてクイックコネクターの採用によって、分解ツールを利用することなく、快速的に組立を完成できる。
【0015】
具体的には、本発明は以下に関する。
1 サンフラワー型ヒートシンク及びLED光源を含むLED光源モジュール。
2 上記サンフラワー型ヒートシンクの中にグラフェン相変化材料により形成されるブロック状構造物が充填されている上記項1に記載の光源モジュール。
3 上記サンフラワー型ヒートシンクの表面にグラフェン含有フッ素樹脂材料が塗布されている上記項1又は2に記載の光源モジュール。
4 上記LED光源はグラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介して上記サンフラワー型ヒートシンクに接続されている上記項1から3の中の何れか1項に記載の光源モジュール。
5 上記LED光源モジュールはさらにレンズ、ゴムリング、プレッシャーリング、後カバー、ステージ、ネジ及び防水性クイックコネクターを含む上記項1から4の中の何れか1項に記載の光源モジュール。
6 LED光源がステージに固定され、且つLED光源とステージの間にグラフェン含有熱伝導シリコーングリースが塗布されている上記項5に記載の光源モジュール。
7 グラフェン相変化材料がサンフラワー型ヒートシンクの中空部分に注入されて固化されると、ブロック状構造物になる上記項1から5の中の何れか1項に記載の光源モジュール。
8 サンフラワー型ヒートシンクの中空部分はステージと後カバーによって密閉される上記項7に記載の光源モジュール。
9 上記レンズが密封用ゴムリングに係合しており、レンズ及び密封用ゴムリングをステージに密着させるようプレッシャーリングがネジによってステージに固定されている上記項5から8の中の何れか1項に記載の光源モジュール。
10 上記項1から9の中の何れか1項に記載のLED光源モジュールと電源モジュールを含むLEDモジュールアセンブリ。
11 上記LED光源モジュールの数量は1個又は2個以上である上記項10に記載のLEDモジュールアセンブリ。
12 上記項10又は11に記載のLEDモジュールアセンブリとランプハウジングを含むグラフェン放熱式LEDランプ。
13 上記LED光源モジュールの数は2個以上である場合は、上記LED光源モジュールは防水性パワーストリップを介して電源モジュールに接続されている上記項12に記載のグラフェン放熱式LEDランプ。
14 上記LEDモジュールアセンブリがネジと押え足によってランプハウジングと固定されてLED街灯のランプヘッドを構成する上記項12又は13に記載のグラフェン放熱式LEDランプ。
【0016】
本発明において提供されるグラフェン放熱式LEDランプは、LED光源モジュール及び電源モジュール、ランプハウジング、並びに必要に応じて防水性パワーストリップを含んでおり、
上記LED光源モジュールの数は2個以上である場合は、上記LED光源モジュールが防水性パワーストリップを介して電源モジュールに接続されてLEDモジュールアセンブリを形成しているが、
光源モジュールは1個である場合は、LED光源モジュールと電源モジュールとが直接に接続されてLEDモジュールアセンブリを形成している。
【0017】
一つの具体的な実施形態では、上記LED光源モジュールはサンフラワー型ヒートシンクを含む。
【0018】
一つの具体的な実施形態では、上記サンフラワー型ヒートシンクの中にグラフェン相変化材料により形成されるブロック状構造物を充填している。
【0019】
一つの具体的な実施形態では、上記サンフラワー型ヒートシンクの表面にグラフェン含有フッ素樹脂材料が塗布されている。
【0020】
一つの具体的な実施形態では、上記LED光源モジュールにおいて、LED光源モジュールのLED光源がグラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介してサンフラワー型ヒートシンクに接続されている。
【0021】
一つの具体的な実施形態では、上記LEDモジュールアセンブリは1個又は2個以上のネジと押え足によってランプハウジングと固定されてLED街灯ランプヘッドになる。
【0022】
一つの具体的な実施形態では、上記LED光源モジュールの数量は若干であり、例えば1個、2個、3個、4個、5個、6個又はそれ以上である。
【0023】
一つの具体的な実施形態では、上記LED光源モジュールはレンズ、ゴムリング、プレッシャーリング、LED光源、サンフラワー型ヒートシンク、後カバー、ステージ、グラフェン相変化材料により形成されるブロック状構造物、ネジ及び防水性クイックコネクターを含む。
【0024】
一つの具体的な実施形態では、上記LED光源モジュールにおいて、LED光源がサンフラワー型ヒートシンクのステージに固定され、且つLED光源とステージとの間にグラフェン含有熱伝導シリコーングリースが塗布されている。
【0025】
一つの具体的な実施形態では、上記サンフラワー型ヒートシンクは中空の複数ティース放射状フィン付き放熱構成であり、グラフェン相変化材料をサンフラワー型ヒートシンクの中空部分に注入して固化させると、ブロック状構造物になる。
【0026】
一つの具体的な実施形態では、サンフラワー型ヒートシンクの中空部分はステージと後カバーによって密閉される。
【0027】
一つの具体的な実施形態では、上記レンズが密封用ゴムリングに係合されており、プレッシャーリングはネジによってサンフラワー型ヒートシンクのステージに固定されて、レンズ及び密封用ゴムリングをサンフラワー型ヒートシンクのステージに密着させるようになる。
【0028】
一つの具体的な実施形態では、防水性クイックコネクターはサンフラワー型ヒートシンク中に予設された防水性貫通穴を介して光源を電源の防水性クイックコネクターに接続する。
【発明の効果】
【0029】
有益な技術の効果
本発明は新たなLED光源モジュール、LEDモジュールアセンブリ、及びグラフェン放熱式LEDランプを提供する。本発明において、LEDモジュール中に複数種類のグラフェン含有放熱材料を添加して、熱伝導効率を増やし、使用寿命を延長している。同時に、本発明のLED光源モジュール、LEDモジュールアセンブリ、及びグラフェン放熱式LEDランプはさらにLEDランプの照明性能を増強している。また、従来の街灯の分解及び交換上での不便に対して、本発明は独立のモジュールを設置することにより、そしてクイックコネクターの採用によって、分解ツールが必要でなく、快速的に組立を完成できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は従来技術の高圧ナトリウムランプの全体概念図である。
図2図2は従来的なナトリウムランプのバラストの概念図である。
図3図3は本発明にかかるグラフェン放熱式LEDランプの全体分解概念図である。
図4図4は本発明にかかる光源モジュールの全体概念図である。
図5図5は改良後ナトリウムランプの概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明において提供されるグラフェン放熱式LEDランプは1個又は2個以上のLED光源モジュール及び電源モジュール、ランプハウジング、並びに必要に応じて防水性パワーストリップを含んでいる。
【0032】
光源モジュールが1個である場合は、LED光源モジュールが電源モジュールと相互に接続されてLEDモジュールアセンブリを形成する。
上記2個以上の光源モジュールが防水性パワーストリップを介して電源モジュールと相互に接続されてLEDモジュールアセンブリを形成する。
上記LEDモジュールアセンブリが若干のネジと押え足によってランプハウジングと相互に固定されてLED街灯のランプヘッドになる。
【0033】
上記LED光源モジュールの数は好ましく1〜6個である。
【0034】
上記LED光源モジュールはレンズ、ゴムリング、プレッシャーリング、LED光源、グラフェン含有熱伝導シリコーングリース、グラフェン塗布層を含むサンフラワー型ヒートシンク、後カバー、ステージ、グラフェン相変化材料により形成されるブロック状構造物、ネジ及び防水性クイックコネクターを含んでいる。
【0035】
上記サンフラワー型ヒートシンクは中空の複数ティース放射状フィン付き放熱構成であり、グラフェン相変化材料をサンフラワー型ヒートシンクの中空部分に注入して固化させると、柱形状を呈するようになる。サンフラワー型ヒートシンクの中空部分はステージと後カバーにより密閉される。光源はネジによってサンフラワー型ヒートシンクのステージに固定されており、光源とステージの間にグラフェン材料を含んで製造される熱伝導シリコーングリース混合物を塗布して、当該熱伝導シリコーングリース混合物を固化させると、光源とサンフラワー型ヒートシンクステージとが緊密に接続されるようになる。レンズと密封用ゴムリングとが係合されて、そして、レンズ及び密封用ゴムリングをサンフラワー型ヒートシンクのステージに密着させるように、プレッシャーリングをネジによってサンフラワー型ヒートシンクのステージに固定する。防水性クイックコネクターはサンフラワー型ヒートシンクの中に予設される防水性貫通穴を介して光源を電源の防水性クイックコネクターに接続する。上記1個又は2個以上の光源モジュールはガスケットと弾性パッド付きネジによって光源基板と相互に固定される。
【0036】
上記レンズはほうけい酸ガラスレンズとし、透過率が95%程度となり、LEDの光損失を減少させる。
【0037】
本発明において提供される光源はCOB光源とし、光源とサンフラワー型ヒートシンクのステージとがグラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介して接続されることで、ヒートシンクと光源の間における温度差は2℃以内にコントロールさせ、LEDチップの熱伝導効率を大きく上昇させ、光源チップの温度を良好な範囲内に維持して、LEDチップの光減衰を減少し、LEDの使用寿命を延長している。
【0038】
グラフェン含有熱伝導シリコーングリース組成物は貼合された後、固体に固化し、性質が安定で、外界の影響を受けにくく、光源チップとヒートシンクとを緊密に接続させることができる。一方、一般的な熱伝導シリコーングリースの状態が温度の影響を受けやすいので遊離が発生する原因で、チップと放熱ステージとの間に隙間が生じらせて、放熱効率を低減させる。一般的に、グラフェン含有熱伝導シリコーングリースの放熱係数は3.0W/m・k以上である一方、従来の熱伝導シリコーングリースの放熱係数はわずか1.0W/m・k程度であり、そうであると、グラフェン含有熱伝導シリコーングリースを採用して、熱伝導性を1.5倍以上上昇させることができる。グラフェン含有熱伝導シリコーングリースの使用寿命は10年程度であり、従来の熱伝導シリコーングリースの2年程度よりかなり優れるので、グラフェン含有熱伝導シリコーングリースを採用して、サンフラワー型ヒートシンクによる光源の放熱をより適宜に実現できる。採用されるグラフェン含有熱伝導シリコーングリース材料は、出願人の以前の中国特許第CN201210119361.9号において公開されたので、ここで詳述を略し、且つここで、中国特許第201210119361.9号に公開した内容をここに援引する。
【0039】
本発明において、サンフラワー型ヒートシンクのチャンパー中にグラフェン有り相変化ナノ蓄熱材料を内蔵している。グラフェン相変化材料はまた、蓄熱の温度均一化機能を実現させることができ、さらにヒートシンクの放熱効率を上昇させる。本発明において提供されるグラフェン有り相変化ナノ蓄熱材料は、出願人の以前の中国特許第CN201310714156.1号に公開されたが、採用される内層相変化層は、各種類の従来の相変化材料によって製造されるもので、固液相変化材料、液気相変化材料、固固相変化材料又は固気相変化材料を採用してもよく、具体的な材料として、有機物又は無機物を選択できる。好ましくは、固液相変化材料を採用する。この場合、固液相変化材料を相変化層内部に保存すれば済む。相変化材料は温度変化につれて形態が変わりつつ潜熱を提供し得る特性を有する。相変化材料の固体状態から液体状態への変化、又は液体状態から固体状態への変化の過程、つまり相変化過程では、相変化材料が大量の潜熱を吸收又は放出する。ここで、中国特許第201310714156.1号に公開された内容をここに援引する。相変化材料は、一定の温度範囲内でその物理状態を改変する能力を具備し、比較的長時間で一定の温度を保持することができる。上記固液相変化材料の相変化温度範囲は0〜200℃であり、好ましくは、材料はパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、液体パラフィン、ポリエチレンワックス、半精製パラフィン、ポリエチレングリコール6000等の相変化材料の中の一種類又は複数種類である。
【0040】
本発明に提供されるサンフラワー型ヒートシンクの表面はグラフェン含有フッ素樹脂複合材料(RLCP(グラフェンによる可逆液晶相変化材料)グラフェン有りフッ素樹脂複合材料とも称される)によって塗布され、赤外線放射を増強して、放熱効率を上昇させる。一般的なヒートシンクの表面における放射係数は0.2であるが、RLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料によって塗層された後、その放射係数は0.7まで上昇し、外への放射及び蓄熱性が大きく強化される。採用されるRLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料は、出願人の以前の中国特許第201310089504.0号に公開されたので、詳述を略し、且つここで、中国特許第201310089504.0号に公開した内容をここに援引する。
【0041】
上記電源モジュールは電源、電源基板を含む。電源と電源基板とをネジによって接続させて電源モジュールを構成する。
本発明に提供されるLEDモジュールに異なる3種類のグラフェン熱伝導材料を添加して、LED全体の熱伝導効率を上昇させ、LEDモジュールの製品性能を増強させ、従来のLEDランプに比べて30%程度向上し、LEDの高効率且つ省エネルギーの特徴を加えて、光効率は従来のナトリウムランプに比べて200%向上した。
【0042】
本発明に提供されるLEDランプ全体においては、防水性クイックコネクター、シールリング、プレッシャーリング等を使用することによって、保護クラスをIP(International Protection code)67に達させやすく、異なる環境における灯具の正常な工作を保証できる。本発明は光源と電源をそれぞれ独立のモジュールとして設置し、LED光源モジュールと電源モジュールの間はクイックコネクターによる接続を使用し、従来のLEDランプにおいて数多くの部品を固定して接続することと違って、組立が便利で、メンテナンスが容易で有るという利点がある。また、高熱伝導効率のサンフラワー型ヒートシンクを使用して、ランプ全体の放熱効率をより適宜に上昇させることができる。
【0043】
以下、実施例及び図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。これによれば、本発明は如何に技術手段を利用して課題を解決し、ひいては技術の効果を達成するかという実施の過程に関して、十分に理解し、よって実施することができる。
【0044】
図3及び図5に示されるように、本発明に提供されるグラフェン放熱式LEDランプであって、当該グラフェン放熱式LEDランプは2個のLED光源モジュール及び駆動電源21と電源基板20とを含む電源モジュール、ランプハウジング9、並びに防水性パワーストリップ22を含み、2個のLED光源モジュールはランプハウジングの内部に位置する。上記光源モジュールは防水性パワーストリップ22を介して電源モジュールと相互に接続されてLEDモジュールアセンブリを形成する。上記LEDモジュールアセンブリはネジと押え足によってランプハウジングと相互に固定されてLED街灯ランプヘッドを構成する。図5に示されるように、上記LED光源モジュールの数は2個である。また、図3中に示されるように、2個のLED光源モジュールはブラケット19によってランプハウジング9の内部に固定される。
【0045】
上記LED光源モジュールはレンズ16、ゴムリング17、プレッシャーリング18、LED光源15、グラフェン含有熱伝導シリコーングリース、サンフラワー型ヒートシンク13、後カバー10、ステージ14、グラフェン相変化材料23、ネジ及び防水性クイックコネクター12を含んでいる。
【0046】
本発明において提供されるグラフェン放熱式LEDランプを組立てるときに、LED光源モジュールにおける防水性クイックコネクター12を防水性パワーストリップ22に接続する。なお、一般的に、複数個の光源モジュール中の防水性クイックコネクター12を同一の防水性パワーストリップ22に接続する。
【0047】
図3は2個の光源モジュールを含む場合を示す。本技術分野の当業者にとって理解できるが、光源モジュールが1個である場合は、光源モジュールは直接に電源モジュールに接続される。
【0048】
上記サンフラワー型ヒートシンク13は中空の複数ティース放射状フィン付き放熱構成であり、グラフェン相変化材料23をサンフラワー型ヒートシンクの中空部分に注入して固化させると円柱形を呈するようにになる。サンフラワー型ヒートシンク13の中空部分はステージ14と後カバー10によって密閉される。LED光源15はネジによってサンフラワー型ヒートシンクのステージ14に固定されており、光源とステージの間にグラフェン材料から製造される熱伝導シリコーングリースを塗布して、当該熱伝導シリコーングリースを固化させると、光源とサンフラワー型ヒートシンクのステージとが緊密に接続されるようになる。レンズ16と密封用ゴムリング17とを係合されて、そして、レンズ16及び密封用ゴムリング17がサンフラワー型ヒートシンクのステージ14に密着させるようプレッシャーリング18をネジによってサンフラワー型ヒートシンク13のステージに固定する。防水性クイックコネクター12はサンフラワー型ヒートシンク13の中に予設される防水性貫通穴を介して光源を電源の防水性クイックコネクター22に接続させる。上記若干の光源モジュールはガスケット乃至は弾性パッド付きネジによって光源基板と相互に固定される。図4はLED光源モジュールを組み合わせた後の全体概念図である。
【実施例】
【0049】
以下の実施例において採用される物質は以下の通りである。実施例で使用される各物質はすべて商業源から購入可能なものである。
グラフェン相変化材料の具体的な製造
採用される添加物成分及びそれらの質量比として、カーボンナノチューブ、グラフェン、粒子物、ヒュームドシリカの質量比は1:10:8:1であり、全部添加物と以下の相変化材料の質量比は1:4である。
カーボンナノチューブの純粋度≧95wt%で、灰分≦0.2wt%である。
粒子物はアルミナ(Al23)とし、その平均粒径が10μmとする。
相変化材料はパラフィンとし、相変化温度が70℃とする。
パラフィンを完全溶解まで加熱して、そして、質量比が1:10:8のカーボンナノチューブとグラフェンと粒子物をパラフィン溶解液中に入れて予め混合させて、均一に混合するまで攪拌した後、穏やかに所定質量のヒュームドシリカを入れて、続いて均一に混合するまで攪拌した後、冷却して、最終の相変化材料を得た。
【0050】
グラフェン含有熱伝導シリコーングリースの具体的な製造

採用される添加物成分及びそれらの質量比はとして、カーボンナノチューブ、グラフェン、粒子物の質量比は1:6:3であり、全部添加物とシリコーンオイルの体積比は6:4である。
カーボンナノチューブの純粋度≧95wt%で、その灰分≦0.2wt%である。
粒子物はパラフィンを包覆した相変化カプセルとし、パラフィンを包覆する材料はアルミナとし、相変化温度は29℃とし、平均粒径は60μmとする。
上記のシリコーンオイルは、25℃の場合は粘度が500000cStであるジメチルシリコーンオイルと水素化シリコーンオイルの混合物とする。
【0051】
製造方法
質量比が6:3のグラフェンと粒子物を少量のシリコーンオイルに添加して予め混合させて、機械的な攪拌の条件で、穏やかに所定質量のカーボンナノチューブに入れながら、常時にシリコーンオイルを所定のシリコーンオイル含有量まで補充した。続いて半時間機械的に攪拌した後、対ローラ式研磨機によって混合物を1時間研磨して、最終の相変化材料を得た。
【0052】
RLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料の具体的な製造は以下の通りである。
質量比として50%の含フッ素シリコン樹脂(上海薈研新材料有限公司)、40%のアクリル希釈剤、4%の電子移動式有機化合物であるポリプロピレン、1%のグラフェン、1%のカーボンナノチューブ、1%のチタン白粉末、硬化剤として3%のエポキシ樹脂を工程の順次に混合させた後、常温で800−1000回転/分間の条件で均一に攪拌して、目的塗料を形成した。
【0053】
以下の実施例においてRLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料は以下の方法によってサンフラワー型ヒートシンクの表面に塗布する。
スプレーをしょうとするヒートシンクの表面に対して油除去、汚れ除去のクリーン処理を行って、目的塗料を十分に攪拌した後、スプレーガンに入れて(スプレーガンの圧力は0.4MPaと設定される。)、目的表面に狙って(両者間の距離は10−20cmとする。)、往復して2−3回スプレーを行って、塗料を物体の表面に均一に覆わせるようになる。塗層は均一で明るく、その厚さが要求によって適宜に選択可能である。塗層は12時間かけて自然乾燥し又はオーブンに10分間置くことで快速的に硬化させる。
以下の実施例において使用される光源はCOB光源とする。
【0054】
実施例1
グラフェン含有熱伝導シリコーングリースを含むLEDランプ
比較サンプル:160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び30Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は台灣利民シリコーングリースを介して接続される。チャンパーの内部及び放熱片の表面への処理は行われていない。
実験サンプル:比較サンプルと同じ160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び比較サンプルと同じ30Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は上記グラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介して接続される。チャンパーの内部及び放熱片の表面への処理は行われていない。
【0055】
実施例2
グラフェン相変化材料を含むLEDランプ
比較サンプル:上記160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び上記30Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は台灣利民シリカゲルを介して接続される。チャンパーの内部及び放熱片の表面への処理は行われていない。
実験サンプル:上記160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び上記30Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は台湾利民シリコーングリースを介して接続される。放熱片の表面への処理は行われていない。サンフラワー型チャンパーの内部は上記グラフェン相変化材料で充填される。
【0056】
実施例3
グラフェン有りフッ素樹脂材料の塗層を含むLEDランプ
比較サンプル:上記160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び90Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は上記台湾利民シリコーングリースを介して接続される。チャンパーの内部及び放熱片の表面への処理は行われていない。
実験サンプル:上記160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び上記90Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は台湾利民シリコーングリースを介して接続される。チャンパーの内部への処理は行われていない。ヒートシンクの表面に100μmの上記RLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料がスプレーされている。
【0057】
実施例4
3種類のグラフェン材料の組み合わせを含むLEDランプ
実験サンプル:上記160×70mm雄型のサンフラワー型ヒートシンク及び上記90Wの集積光源を採用する。光源とステージの間は上記グラフェン含有熱伝導シリコーングリースを介して接続される。上記グラフェン相変化材料がサンフラワー型チャンパーの内部に充填され固化された。ヒートシンクの表面に100μmの上記グラフェン放熱塗層がスプレーされている。
【0058】
実施例1〜実施例4における実験サンプルと比較サンプルに対して以下の検測をした。
検測に使用される実験装置は以下である。
1) DRL−III熱伝導係数計
当該装置によってMIL−I−49456A基準に基づいて材料の熱伝導率を検測する。
2) AT4532高精度複数ルート温度測定装置
当該装置によって複数スポットでの温度を同時に且つ即時に監視する。
3) FLIRT420赤外線熱画像装置
当該装置によって夜など暗いところで光源がなくても明確な画像が形成できる。また、非接触モードで温度を測量できる。
【0059】
測定方法
1) グラフェン含有熱伝導シリコーングリースの熱伝導性を直接に測定及び比較する。GB10297−88(非金属固体材料熱伝導係数の測定方法(熱放射線法))を採用する。
2) 実施例1における比較サンプル及び実験サンプルの熱伝導性の測定条件:30Wの集積LEDの集積チップに関して、室温20℃、湿度45%で、電灯源をオン時間として40minオンさせる。
3) 実施例2における比較サンプル及び実験サンプの熱流密度低減効果の測定条件:グラフェン相変化材料の均温性の測定に関して、室温20℃、湿度45%で、基本的に安定であるとき(40min)のチップの温度状況を記録する。
4) 実施例3における比較サンプル及び実験サンプの放射熱交換効果の測定条件:グラフェン放熱塗層の放射降温性の測定に関して、室温20℃、湿度45%で、基本的に安定であるとき(40min)のチップの温度状況を記録する。
5) 実施例4における実験サンプルの放熱状況の測定条件:室温20℃、湿度45%で、基本的に安定であるとき(40min)のチップの温度状況を記録する。
【0060】
以下の通りに測定の結果をまとめる。
GB10297−88方法を採用して実施例に用いられるグラフェン含有熱伝導シリコーングリースと利民シリカゲルの性能を比較する。
【0061】
【表1】
【0062】
40minを経て安定させると、実施例1の実験サンプルの場合は、チップの温度が34.7℃となり、放熱片の温度が34.8℃となる。一方、実施例1の比較サンプルの場合は、チップの温度が36.8℃となり、放熱片の温度が36.8℃となる。利民シリコーングリースの場合に比べると、同じ時間内でグラフェン含有熱伝導シリコーングリースによってはチップの温度が2℃低くなると分かった。これは熱伝導係数測定法に基づいて得られたデータに基本的に一致する。
【0063】
さらに、実施例2の実験サンプルと比較サンプルに対して上記試験の条件に従って測定を行ったところ、40minを経て安定させると、比較サンプルのチップ温度が41℃となり、チップフィンにおける温度差が3℃である一方、実験サンプルのチップ温度がわずか38℃となり、チップフィンにおける温度差がない。
【0064】
さらに、実施例3の実験サンプルと比較サンプルに対して上記試験の条件に従って測定を行ったところ、実施例3の実験サンプルのサンフラワー型放熱システムのチップにおける温度上昇が比較サンプルのチップにおける温度上昇より遅いことが明らかであり、実験サンプルは比較サンプルに比べると、最終の温度が7℃低くなることから、本発明の材料をスプレーした後、システムの放熱能力がより強いとわかった。さらに、実験サンプルの放熱片の表面温度がスプレーしなかった放熱片の表面温度より約3℃高い。また、チップと放熱片の温度差から、実験サンプルの温度差値はすべて1℃程度であるが、比較サンプルの温度差は最大で10.6℃に達した。本発明のグラフェン含有フッ素樹脂材料をスプレーしたサンフラワー型放熱システムはより良好な熱放射能力を具備し、LEDチップ温度を低減させると示唆した。
【0065】
さらに、実施例4のサンプルに対して測定を行う。安定させてから、90Wの集積光源の基板における温度上昇がわずか31.6℃となり、基板温度とヒートシンクの温度最低点との温度差が1℃範囲以内となり、均温性は優れる。
【0066】
本実施例にかかるサンフラワー型ヒートシンクの表面はRLCPグラフェン有りフッ素樹脂複合材料によりコーティングされることで、赤外線放射を増強させることができ、実験結果から、当該塗層を採用すると、放熱効率を明らかに向上させると示される。一般のヒートシンクの表面における放射係数は0.2であるが、グラフェン塗層を加えた後の放射係数は0.7まで増加して、外に対する放射と蓄熱性が大きく強化される。
【0067】
本実施例では、サンフラワー型ヒートシンクのチャンパーにグラフェン有り相変化ナノ蓄熱材料を内蔵している。実験結果から、当該相変化材料を採用すると、ヒートシンクの放熱効率をさらに向上させることができると示される。そして、同じ放熱条件でヒートシンクの体積を縮小させるため、LEDモジュールの組立がより容易になる。
【0068】
本発明に提供される光源モジュールは3種類のグラフェン熱伝導材料を封入し添加することによって、LED全体の熱伝導効率を上昇させ、光効率は従来のナトリウムランプより200%向上し、従来のLEDランプより30%程度向上した。
【0069】
上記のすべてはその主要作用が本知的財産を実施することにあり、本新製品及び/又は新方法を実施する他の形態を制限する意図設定がない。本分野の当業者は本重要情報を利用して、上記内容を修正したりして、類似的な実行を実現することがある。しかし、本発明新製品に基づくすべての修正又は改造は本発明特許請求の範囲に属する。以上の記載は、本発明の好ましい実施例にすぎなく、本発明に対して他の形態を制限するものであらず、本専門の技術に詳しい何らかの者であれば、上記に披露した技術内容を利用して、変更や改変型するなどして均等的変形の等効果実施をする可能性があるが、本発明の技術案の内容を超えないものであれば、本発明の技術的実質に基づき以上の実施例に対する何らかの簡単な修正、均等的変形、及び改変型は、依然として本発明技術案にかかる保護の範囲に属する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0070】
【特許文献1】中国特許第201210119361.9号明細書
【特許文献2】中国特許第201310714156.1号明細書
【特許文献3】中国特許第201310089504.0号明細書
図1
図2
図3
図4
図5