【文献】
Ericsson,Race conditions in case of SgNB release[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1706574,2017年 6月17日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1706574.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ノード及びセカンダリ・ノードの両方によって提供されるリソースを利用するようにワイヤレス・デバイスが構成されるように、前記ワイヤレス・デバイスのためのデュアル・コネクティビティを前記マスタ・ノードとともに提供するための前記セカンダリ・ノードにおける方法であって、
前記ワイヤレス・デバイスのワイヤレス・デバイス・コンテキストを解放すること又は前記ワイヤレス・デバイスのためのリソースを解放することの要求である解放要求を前記マスタ・ノードから受信すること(1400)であって、前記解放要求は、前記解放要求の原因のインジケーションを含む、ことと、
前記原因に基づいて、前記解放要求を承認するか拒否するかを判定することと、
前記解放要求を拒否するとの判定に応じて、前記セカンダリ・ノードが前記解放要求を拒否することのインジケーションである解放拒否を前記マスタ・ノードに送信すること(1402)と、を有する方法。
請求項1に記載の方法であって、前記解放拒否を前記マスタ・ノードに送信する前に、前記セカンダリ・ノードが前記解放要求の拒否を許可されていることを判定することをさらに有する、方法。
ワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ノード及びセカンダリ・ノードの両方によって提供されるリソースを利用するようにワイヤレス・デバイスが構成されるように、前記ワイヤレス・デバイスのためのデュアル・コネクティビティを前記マスタ・ノードとともに提供するための前記セカンダリ・ノードであって、
前記ワイヤレス・デバイスのワイヤレス・デバイス・コンテキストを解放すること又は前記ワイヤレス・デバイスのためのリソースを解放することの要求である解放要求を前記マスタ・ノードから受信することであって、前記解放要求は、前記解放要求の原因のインジケーションを含む、ことと、
前記原因に基づいて、前記解放要求を承認するか拒否するかを判定することと、
前記解放要求を拒否するとの判定に応じて、前記セカンダリ・ノードが前記解放要求の拒否のインジケーションである解放拒否を前記マスタ・ノードに送信することと、を行うように適合されるセカンダリ・ノード。
ワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ノード及びセカンダリ・ノードの両方によって提供されるリソースを利用するようにワイヤレス・デバイスが構成されるように、前記ワイヤレス・デバイスのためのデュアル・コネクティビティを前記セカンダリ・ノードとともに提供するための前記マスタ・ノードにおける方法であって、
前記ワイヤレス・デバイスのワイヤレス・デバイス・コンテキストを解放すること又は前記ワイヤレス・デバイスのためのリソースを解放することの要求である解放要求を前記セカンダリ・ノードに送信することであって、前記解放要求は、前記セカンダリ・ノードが前記解放要求の原因に基づいて、前記解放要求を承認するか拒否するかを判定できるように、前記原因のインジケーションを含む、ことと、
前記セカンダリ・ノードが前記解放要求を拒否することのインジケーションである解放拒否を前記セカンダリ・ノードから受信することと、を有する方法。
ワイヤレス通信ネットワーク内のマスタ・ノード及びセカンダリ・ノードの両方によって提供されるリソースを利用するようにワイヤレス・デバイスが構成されるように、前記ワイヤレス・デバイスのためのデュアル・コネクティビティを前記セカンダリ・ノードとともに提供するための前記マスタ・ノードであって、
前記ワイヤレス・デバイスのワイヤレス・デバイス・コンテキストを解放すること又は前記ワイヤレス・デバイスのためのリソースを解放することの要求である解放要求を前記セカンダリ・ノードに送信することであって、前記解放要求は、前記セカンダリ・ノードが前記解放要求の原因に基づいて、前記解放要求を承認するか拒否するかを判定できるように、前記原因のインジケーションを含む、ことと、
前記セカンダリ・ノードが前記解放要求の拒否のインジケーションである解放拒否を前記セカンダリ・ノードから受信することと、を行うように適合されるマスタ・ノード。
【背景技術】
【0003】
一般に、本書で使用されるすべての用語は、異なる意味が明確に与えられ及び/又はこれが使用される文脈から暗示されない限り、関連する技術分野におけるこれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)要素、装置、構成要素、手段、ステップなどへの言及はすべて、別段に明記しない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つのインスタンスを指すものとして開放的に解釈されるべきである。本書に開示される任意の方法のステップは、ステップが別のステップの後又は前として明示的に記載されていない限り、及び/又はステップが別のステップの後又は前になければならないことが暗黙的である場合に、開示される正確な順序で実行される必要はない。本書に開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切な場合に任意の他の実施形態に適用されてもよい。同様に、任意の実施形態の任意の利点は任意の他の実施形態に適用されてもよく、その逆も同様である。添付の実施形態の他の目的、特徴及び利点が以下の説明から明らかになるだろう。
【0004】
本書で参照される様々な第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)文書は、29w.3gpp.orgで公に利用可能である。
【0005】
次世代(NG)アーキテクチャ(技術報告書(TR)23.799、次世代のためのアーキテクチャに関する研究を参照)、より具体的にはNGアクセス技術(TR38.913、次世代アクセス技術についてのシナリオ及び要件に関する研究を参照)のための全体的な要件は、モビリティから制御プレーン設計及び機構まで、第5世代(5G)の設計に影響を及ぼす(新たなSID提案:RP‐160671、ニュー・ラジオ・アクセス技術に関する研究、ドコモを参照)。
【0006】
ロング・ターム・エボリューション(LTE)及びニュー・ラジオ(NR)無線リソース制御(RRC)エンティティの間でモビリティ・ハンドリングのような基本的な無線リソース監視(RRM)機能がどのように分散される必要があるか、並びにシームレスなモビリティが効果的にサポートされうるように、セカンダリ強化型又は発展型ノードB(SeNB)/セカンダリgNB(ここで、gNBはNR基地局を指す)の変更/解放のような、関連する制御プレーン・シグナリングが、マスタ・ノードとセカンダリ・ノードとの間でどのように交換されるべきかを設計することが不可欠である。
1 LTE
【0007】
LTEデュアル・コネクティビティ(DC)において、マスタ・ノードとセカンダリ・ノード、すなわち、マスタ強化型又は発展型ノードB(MeNB)とSeNBとの間のモビリティ手続きに関する相互理解のおかげで、MeNBはユーザ機器デバイス(UE)のRRM測定構成を維持できる。さらに、MeNBは、マスタ・ノードに位置するRRCエンティティによって解釈することが直截的であるので、例えば受信された測定レポート又はトラフィック条件又はベアラ・タイプに基づいて、UEに追加のリソース(サービング・セル)を提供するようにSeNBに依頼することを決定してもよい。したがって、モビリティは、LTE DCの場合に主にMeNBによって調整されうる。
1.1 LTE DCの場合のSeNB解放手続き
【0008】
TS36.300に基づく
図1及び
図2に示されるように、SeNB解放手続きは、MeNB又はSeNBのいずれによって開始されてもよく、SeNBにおけるUEコンテキストの解放を開始するために使用される。この要求(request)の受信ノードは拒否できない。これは、UEへのシグナリング、例えば、MeNBにおける無線リンク障害(RLF)によるRRC接続再確立を必ずしも含む必要がない。
【0009】
図1は、MeNBによって開始された場合のSeNB解放手続きを示す。
図2は、SeNBによって開始された場合のSeNB解放手続きを示す。
1.2 LTE DCの場合のSeNB変更手続き
【0010】
TS36.300に基づく3に示されるように、SeNB変更手続きはMeNBによって開始され、ソースSeNBからターゲットSeNBにUEコンテキストを転送し(transfer)、UE内のセカンダリ・セル・グループ(SCG)構成を1つのSeNBから別のSeNBに変更するために使用されうる。
2 NR
【0011】
提案されるセカンダリgNB(SgNB)手続きは主に、対応するLTE SeNB解放手続きと同じ原理に従う。他方、SgNBがセカンダリ・ノード(NR)モビリティを管理するための主な責任ノードであるので、SgNB変更手続きのように、LTE DCに関する発展型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワークDC(EN‐DC)手続きにも、いくつかの変更が予見される。3GPP技術仕様(TS)37.340における現在のステージ3テキストを以下に示す。
2.1 セカンダリ・ノード変更(マスタ・ノード(MN)/セカンダリ・ノード(SN)始動)
2.1.1 EN‐DC
【0012】
セカンダリ・ノードの変更手続きはMeNB又はSgNBのいずれかによって開始され、ソースSgNBからターゲットSgNBにUEコンテキストを転送し、UE内のSCG構成を1つのSgNBから別のものに変更するために使用される。
【0013】
セカンダリ・ノードの変更手続きは常に、マスタ・セル・グループ(MCG)シグナリング無線ベアラ(SRB)を介してUEに向けてシグナリングすることを含む。
【0014】
図4は、MN始動のSNの変更のための例示的なシグナリング・フローを示す。
1/2.MeNBは、SgNB追加手続きによって、UEのためのリソースを割り当てるようにターゲットSgNBに要求することによって、SgNBの変更を開始する。回送(forwarding)が必要ならば、ターゲットSgNBは、MeNBに回送アドレスを提供する。
ランダム・アクセス・チャネル(RACH)レス・アクセスの可用性は、要詳細検討(FFS:For Further Study)である。
3.ターゲットSgNBリソースの割り当てが成功したならば、MeNBは、ソースSgNBリソースの解放を開始する。データ回送が必要ならば、MeNBは、ソースSgNBにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラのために使用される。MCGスプリット・ベアラのために間接データ回送のみが使用される。SgNB解放要求メッセージの受信は、ソースSgNBがUEへのユーザ・データの提供を停止し、適用可能であればデータ回送を開始することを引き起こす。
SCGスプリット・ベアラのためのデータ回送はFFSである。
4/5.MeNBは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。MeNBは、ターゲットSgNBによって生成されたNR RRC構成メッセージを含むRRC接続再構成メッセージにおいて新しい構成をUEに示す。UEは新しい構成を適用し、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージを含むRRC接続再構成完了メッセージを送信する。UEがRRC接続再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
6.RRC接続再構成手続きが成功したならば、MeNBは、SgNB再構成完了メッセージを介して、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージをターゲットSgNBに通知する。
7.UEは、ターゲットSeNBに同期する。
8/9.該当するならば、ソースSgNBからのデータ回送が行われる。これは、ソースSgNBがMeNBからSgNB解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
10‐14.ベアラ・コンテキストのうちの1つが、ソースSgNBにおいてSCG又はSCGスプリット・ベアラ・オプションで構成されたならば、MeNBによって経路更新がトリガされる。
15.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSgNBは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
【0015】
図5は、SNによって開始されたセカンダリ・ノードの変更のための例示的なシグナリング・フローを示す。
1.ソースSgNBは、候補ターゲット・セル又はターゲット・ノード識別子(ID)を含むSgNB変更要請(required)メッセージを送信することによって、SgNB変更手続きを開始する。
ステップ1でセル・リストを示すことができるかどうかはFFS。
2/3.MeNBは、SgNB追加手続きによって、UEのためのリソースを割り当てるようにターゲットSgNBに要求する。回送が必要ならば、ターゲットSgNBは、MeNBに回送アドレスを提供する。
4.ターゲットSgNBリソースの割り当てが成功したならば、MeNBは、ソースSgNBリソースの解放を開始する。データ回送が必要ならば、MeNBは、ソースSgNBにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラのために使用される。MCGスプリット・ベアラのために間接的なデータ回送のみが使用される。SgNB解放要求メッセージの受信は、ソースSgNBが、UEへのユーザ・データの提供を停止し、適用可能であればデータ回送を開始することを引き起こす。
SCGスプリット・ベアラのためのデータ回送はFFSである。
5/6.MeNB/SgNBは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。MeNBは、ターゲットSgNBによって生成されたNR RRC構成メッセージを含むRRC接続再構成メッセージにおいて新しい構成をUEに示す。UEは新しい構成を適用し、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージを含むRRC接続再構成完了メッセージを送信する。UEがRRC接続再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
MeNB及び/又はSgNBが新しい構成を適用するようにUEをトリガするかどうかは、FFSである。
7.RRC接続再構成手続きが成功したならば、MeNBは、SN再構成完了メッセージを介して、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージをターゲットSgNBに通知する。
8.UEは、ターゲットSgNBに同期する。
9/10.該当するならば、ソースSgNBからのデータ回送が行われる。これは、ソースSgNBがMeNBからSgNB解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
11‐15.ベアラ・コンテキストのうちの1つが、ソースSgNBにおいてSCGベアラ又はSCGスプリット・ベアラ・オプションを用いて構成されたならば、MeNBによって経路更新がトリガされる。
16.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSgNBは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
2.1.2 マルチ無線アクセス技術デュアル・コネクティビティ(MR‐DC)
【0016】
MR‐DCについてのMN始動のSN変更手続きは、ソースSNからターゲットSNにUEコンテキストを転送し、UE内のSCG構成を1つのSNから別のSNに変更するために使用される。
【0017】
セカンダリ・ノード変更手続きは常に、UEに向けたMCG SRB上のシグナリングを含む。
【0018】
図6は、MNによって開始されたSN変更のための例示的なシグナリング・フローを示す。例えば、実際のXn及びRRCメッセージ及び情報要素(IE)名に整合するために、
図6のプロセスにいくつかの修正が行われてもよいことに留意されたい。説明されるように、
1/2.MNは、SN追加手続きによってUEのためのリソースを割り当てるようにターゲットSNに要求することによって、SN変更を開始する。MNは、ターゲットSNに関連する測定結果を含んでもよい。データ回送が必要ならば、ターゲットSNは、MNにデータ回送アドレスを提供する。
注記:MNは、ステップ1の前に現在のSCG構成を要求するために、SN修正要求メッセージを(ソースSNに)送信してもよい。
3.ターゲットSNリソースの割り当てが成功したならば、MNは、ソースSNリソースの解放を開始する。データ回送が必要ならば、MNは、ソースSNにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかが、SCGベアラ及びSCGスプリット・ベアラのために使用される。MCGスプリット・ベアラのために間接的なデータ回送のみが使用される。SN解放要求メッセージの受信は、ソースSNがUEへのユーザ・データの提供を停止し、適用可能であればデータ回送を開始することを引き起こす。
4/5.MNは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。MNは、ターゲットSN RRC構成メッセージを含むMN RRC再構成メッセージにおいて、新しい構成をUEに示す。UEは新しい構成を適用し、ターゲットSNのための符号化されたSN RRC応答メッセージを含むMN RRC再構成完了メッセージを送信する。UEがMN RRC再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠することができない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
6.RRC接続再構成手続きが成功したならば、MNは、ターゲットSNのための符号化されたSN RRCメッセージを、SN再構成完了メッセージを介してターゲットSNに通知する。
7.UEは、ターゲットSNに同期する。
8/9.該当するならば、ソースSNからのデータ回送が行われる。これは、ソースSNがMNからSN解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
10‐14.プロトコル・データ・ユニット(PDU)セッション/サービス品質(QoS)フローのうちの1つが、ソースSNにおいてSCG又はSCGスプリット・ベアラ・オプションで構成されたならば、MNによって経路更新手続きがトリガされる。
PDUセッションのための経路切り替えの正確な手続きはFFSである。
15.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSNは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
2.2 SCG変更
2.2.1 EN‐DC
【0019】
「SCG変更」は、プライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)上のランダム・アクセスを含む、UEに対する同期SCG再構成手続きを指す。この手続きは、SCGを確立するために使用され、SCG構成を再構成するために使用されうる。SCG変更中に、SCGについて構成された媒体アクセス制御(MAC)がリセットされ、SCGについて構成された無線リンク制御(RLC)が、SCG上で確立されたベアラ・タイプに関係なく再確立される。SCGベアラ及びSCGスプリット・ベアラについて、SCGについて構成されたパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(PDCP)が再確立される。
【0020】
SCGについて構成されたPDCPがSCG及びSCGスプリット・ベアラのSCG変更時に再確立されるかどうかは、FFSである。
【0021】
スプリットからMCGベアラへの再構成の場合に、SCGについて構成されたRLCが解放され、SCGスプリット・ベアラからSCGベアラへの再構成の場合に、MCGについて構成されたRLCが解放される。SCG変更中に、セカンダリ・ノード・キー(S‐KgNB)がリフレッシュされる。同じSgNB内でSCG変更を実行するために、3GPP TS37.340 V0.1.1のセクション10.3.1に記載されているようなSgNB修正手続きが使用され、この場合に、SCG上のデータ無線ベアラ(DRB)のための経路切り替え及びデータ回送が抑制されてもよい。異なるSgNB間でSCG変更を実行するために、3GPP TS37.340 V0.1.1のセクション10.5.1に記載されているようなSgNBの変更が使用される。
2.3 SN解放
2.3.1 EN‐DC
【0022】
RRCシグナリングの詳細は、FFS及び保留中のRAN2合意である。
【0023】
セカンダリ・ノード解放手続きは、MeNB又はSgNBのいずれかによって開始されてもよく、SgNBにおいてUEコンテキストの解放を開始するために使用される。この要求の受信ノードは、これを拒否できない。これは、例えばMeNBにおけるRLFによるRRC接続再確立の場合に、UEへ向けたシグナリングを必ずしも含む必要はない。
【0024】
図7は、MN始動のセカンダリ・ノード解放手続きのための例示的なシグナリング・フローを示す。
1.MeNBは、SgNB解放要求メッセージを送信することによって手続きを開始する。データ回送が要求されるならば、MeNBは、SgNBにデータ回送アドレスを提供する。
2/3.必要であれば、MeNBは、UEに向けたRRC接続再構成メッセージにおいて、UEがSCG構成全体を解放すべきであることを示す。UEがRRC接続再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
注記:データ回送が適用されるならば、ステップ1と2との間のタイムリーな調整が、サービス提供におけるギャップを最小化してもよい。しかしながら、これは、実装事項であるとみなされる。
4/5.SgNBからMeNBへのデータ回送が行われる。
6.適用可能であれば、経路更新手続きが開始される。
7.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、SeNBは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
【0025】
図8は、SN始動のセカンダリ・ノード解放手続きのための例示的なシグナリング・フローを示す。
1.SeNBは、ノード間メッセージを含まないSgNB解放要請メッセージを送信することによって手続きを開始する。
2.データ回送が要求されるならば、MeNBは、SgNB解放承認(confirm)メッセージにおいてSgNBにデータ回送アドレスを提供する。SgNBは、SgNB解放承認メッセージを受信するとすぐに、データ回送を開始し、UEへのユーザ・データの提供を停止してもよい。
3/4.必要であれば、MeNBは、UEに向けたRRC接続再構成メッセージにおいて、UEがSCG構成全体を解放すべきであることを示す。UEがRRC接続再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
注記:データ回送が適用されるならば、ステップ2と3との間のタイムリーな調整が、サービス提供におけるギャップを最小化してもよい。しかしながら、これは、実装事項であるとみなされる。
5/6.SgNBからMeNBへのデータ回送が行われる。
7.適用可能であれば、経路更新手続きが開始される。
8.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、SgNBは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
2.4 マスタ・ノード間ハンドオーバ
2.4.1 EN‐DC
【0026】
MN始動のセカンダリ・ノード変更を伴う/伴わないマスタ・ノード間ハンドオーバは、SNにおけるコンテキストが維持されるか又は別のSNに移動される間に、ソースMNからターゲットMNにコンテキスト・データを転送するために使用される。マスタ・ノード間ハンドオーバ中に、ターゲットMNはSNを維持するか変更するか(又は3GPP TS37.340 V0.1.1のセクション10.8に記載されているように、SNを解放するか)を決定する。
【0027】
注記:このバージョンのプロトコルでは、SN変更を伴う/伴わない無線アクセス技術(RAT)間マスタ・ノード間ハンドオーバはサポートされていない(すなわち、EN‐DCからNR‐NR DCへの遷移はない)。
【0028】
図9は、MN始動のセカンダリ・ノード変更を伴う又は伴わないマスタ・ノード間ハンドオーバのための例示的なシグナリング・フローを示す。
【0029】
注記:セカンダリ・ノード変更を伴わないマスタ・ノード間ハンドオーバについて、
図9に示すソースSNとターゲットSNとは同じノードである。
1.ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むX2ハンドオーバ準備手続きを開始することによって、ハンドオーバ手続きを開始する。ソースMNは、(ソース)SN UE X2AP ID、SN ID及び(ソース)SN内のUEコンテキストを、ハンドオーバ要求メッセージに含める。
注記:ソースMNは、ステップ1の前に現在のSCG構成を要求するために、SgNB修正要求メッセージを(ソースSNに)送信してもよい。
2.ターゲットMNがSNを維持することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたSN内のUEコンテキストへの参照としてSN UE X2AP IDを含むSN追加要求をSNに送信する。ターゲットMNがSNを変更することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたソースSN内のUEコンテキストを含むSgNB追加要求をターゲットSNに送信する。
3.(ターゲット)SNは、SN追加要求確認応答で応答する。
4.ターゲットMNは、ハンドオーバ要求確認応答メッセージ内に、ハンドオーバを実行するためのRRCメッセージとしてUEに送信されるトランスペアレント・コンテナを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。ターゲットMNは、ステップ2及びステップ3において、ターゲットMN及びSNがSN内のUEコンテキストを維持することを決定したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることをソースMNに示す。
5.ソースMNは、(ソース)SNにSN解放要求を送信する。ソースMNは、ターゲットMNからインジケーションを受信したならば、SN内のUEコンテキストが維持されていることを(ソース)SNに示す。UEコンテキストがSNに維持されるとのインジケーションが含まれるならば、SNはUEコンテキストを維持する。
6.ソースMNは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。
7/8.UEはターゲットMNに同期し、RRC接続再構成完了メッセージで応答する。
9.UEは、(ターゲット)SNに同期する。
10.RRC接続再構成手続きが成功したならば、ターゲットMNは、SgNB再構成完了メッセージを介して(ターゲット)SNに通知する。
11/12.ソースMNからのデータ回送が行われる。SNが維持されるならば、SCGベアラ及びSCGスプリット・ベアラについてデータ回送が省略されてもよい。ソースMNからSNへの直接データ回送は、スプリット・ベアラについて不可能である。
SNが変更された場合のデータ回送はFFSである。
注記:直接データ回送は、ベアラ・タイプの変更についてのみ行われる。
13‐16.ターゲットMNは、S1経路切り替え手続きを開始する。
注記:サービング・ゲートウェイ(S‐GW)の新しいアップリンク・トンネル・エンドポイント識別子(TEID)が含まれるならば、ターゲットMNは、SNに提供するためにMN始動のSN修正手続きを実行する。
17.ターゲットMNは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
18.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、(ソース)SNは、ソースMNに向けてUEコンテキストに関連したCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。SNは、ステップ5においてインジケーションがSN解放要求に含まれていたならば、ターゲットMNに関連するUEコンテキストを解放しない。
2.4.2 5Gコア・ネットワークでのMR‐DC(5GC)
【0030】
5GCでのMR‐DCは完成しておらず、2018年6月の完成を目指す。
【0031】
MN始動のSN変更を伴う/伴わないMN間ハンドオーバは、SNにおけるUEコンテキストが維持されるか又は別のSNに移動される間に、UEコンテキスト・データをソースMNからターゲットMNに転送するために使用される。マスタ・ノード間ハンドオーバ中に、ターゲットMNは、SNを維持するか変更するか(又は3GPP TS37.340 V0.1.1のセクション10.8に記載されているように、SNを解放するか)を決定する。
【0032】
図10は、MN始動のSN変更の伴う/伴わないMN間ハンドオーバのための例示的なシグナリング・フローを示す。
【0033】
図10は例えば、実際のXn及びRRCメッセージ及びIE名に整合するように改訂されてもよいことに留意されたい。
【0034】
注記:セカンダリ・ノードの変更を伴わないマスタ・ノード間ハンドオーバについて、
図10に示すソースSNとターゲットSNとは同じノードである。
1.ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むXnハンドオーバ準備手続きを開始することによってハンドオーバ手続きを開始する。ソースMNは、ソースSN UE XnAP ID、SN ID及びソースSN内のUEコンテキストをハンドオーバ要求メッセージに含める。
注記:ソースMNは、ステップ1の前に現在のSCG構成を要求するために、SN変更要求メッセージを(ソースSNに)送信してもよい。
2.ターゲットMNがソースSNを維持することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたSN内のUEコンテキストへの参照としてSN UE XnAP IDを含むSN追加要求をSNに送信する。ターゲットMNがSNを変更することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたソースSN内のUEコンテキストを含むSN追加要求をターゲットSNに送信する。
3.(ターゲット)SNは、SN追加要求確認応答で応答する。
4.ターゲットMNは、ハンドオーバ要求確認応答メッセージ内に、ハンドオーバを実行するためのRRCメッセージとしてUEに送信されるトランスペアレント・コンテナを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。ターゲットMNは、ステップ2及びステップ3において、ターゲットMN及びSNがUEコンテキストをSN内に維持することを決定したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることをソースMNに示す。
5.ソースMNは、(ソース)SNにSN解放要求メッセージを送信する。ソースMNは、ターゲットMNからインジケーションを受信したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることを(ソース)SNに示す。UEコンテキストがSNに維持されるとのインジケーションが含まれるならば、SNはUEコンテキストを維持する。
6.ソースMNは、ハンドオーバを実行し新しい構成を適用するようにUEをトリガする。
7/8.UEはターゲットMNに同期し、MN RRC再構成完了メッセージで応答する。
9.UEは、(ターゲット)SNに同期する。
10.RRC接続再構成手続きが成功したならば、ターゲットMNは、SN再構成完了メッセージを介して(ターゲット)SNに通知する。
11/12.ソースMNからのデータ回送が行われる。SNが維持されるならば、データ回送は、SCGベアラ及びSCGスプリット・ベアラについて省略されてもよい。ソースMNからSNへの直接データ回送は、MCGスプリット・ベアラについて不可能である。
SNが変更された場合のデータ回送はFFSである。
注記:直接データ回送は、ベアラ・タイプの変更についてのみ行われる。
13‐16.ターゲットMNは、PDUセッション経路切り替え手続きを開始する。
注記:SNのためのユーザ・プレーン機能(UPF)の新しいアップリンクTEIDが含まれるならば、ターゲットMNは、MN始動のSN変更手続きを実行して、これらをSNに提供する。
PDUセッションのための経路切り替えの正確な手続き、及びアップリンクTEIDが含まれるかどうかは、FFSである。
17.ターゲットMNは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
18.ソースMNからUEコンテキスト解放メッセージを受信すると、(ソース)SNは、ソースMNに向けてUEコンテキストに関連したCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。SNは、ステップ5においてインジケーションがSN解放要求メッセージに含まれていたならば、ターゲットMNに関連するUEコンテキストを解放しない。
2.5 マスタ・ノードからeNB/gNBへの変更
2.5.1 EN‐DC
【0035】
マスタ・ノードからeNBへの変更手続きは、ソースMN/SNからターゲットeNBへコンテキスト・データを転送するために使用される。
【0036】
図11は、マスタ・ノードからeNBへの変更手続きのための例示的なシグナリング・フローを示す。
1.ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むX2ハンドオーバ準備手続きを開始することによって、MNからeNBへの変更手続きを開始する。
2.ターゲットeNBは、SCG構成を解放するハンドオーバ(HO)コマンドにフィールドを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。
3.ターゲットeNBリソースの割り当てが成功したならば、MNは、ソースSNに向けてソースSNリソースの解放を開始する。データ回送が必要ならば、MNは、ソースSNにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラに使用される。MCGスプリット・ベアラに、間接データ回送のみが使用される。SgNB解放要求メッセージの受信は、ソースSNが、ユーザ・データをUEに提供することを停止し、適用可能であれば、データ回送を開始することを引き起こす。
SCGスプリット・ベアラに直接データ回送が使用されるか間接データ回送が使用されるかはFFS。
4.MNは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。新しい構成を受信すると、UEは、SCG構成全体を解放する。
5/6.UEは、ターゲットeNBに同期する。
7/8.該当するならば、ソースSNからのデータ回送が行われる。これは、ソースSNがMNからSgNB解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
9‐13.ターゲットeNBは、S1経路切り替え手続きを開始する。
14.ターゲットeNBは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
15.UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、S‐SNは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
2.5.2 5GCでのMR‐DC
【0037】
5GCでのMR‐DCは完成しておらず、2018年6月の完成を目指す。
【0038】
MNからNG‐eNB/gNBへの変更手続きは、ソースMN/SNからターゲットNG‐eNB/gNBへUEコンテキスト・データを転送するために使用される。
【0039】
図12は、MNからNG‐eNB/gNBへの変更手続きのための例示的なシグナリング・フローを示す。例えば実際のXn及びRRCメッセージ及びIE名に整合するために、いくつかの修正が適用されてもよいことに留意されたい。
1.ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むXnハンドオーバ準備手続きを開始することによって、MNからNG‐eNB/gNBへの変更手続きを開始する。
2.ターゲットNG‐eNB/gNBは、SCG構成を解放するHOコマンドにフィールドを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。
3.ターゲットNG‐eNB/gNBのリソース割り当てが成功したならば、MNは、ソースSNへ向けたソースSNリソースの解放を開始する。データ回送が必要ならば、MNは、ソースSNにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラのために使用される。MCGスプリット・ベアラのために、間接データ回送のみが使用される。SN解放要求メッセージの受信は、ソースSNが、UEへのユーザ・データの提供を停止し、適用可能であれば、データ回送を開始することを引き起こす。
SCGスプリット・ベアラのために、直接データ回送が使用されるか間接データ回送が使用されるかはFFS。
4.MNは、HOを実行し新しい構成を適用するようにUEをトリガする。新しい構成を受信すると、UEは、SCG構成全体を解放する。
5/6.UEは、ターゲットNG‐eNB/gNBに同期する。
7/8.該当するならば、ソースSNからのデータ回送が行われる。これは、ソースSNがMNからSN解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
9‐13.ターゲットNG‐eNB/gNBは、PDUセッション経路切り替え手続きを開始する。
PDUセッションのための経路切り替えの正確な手続きはFFSである。
14.ターゲットNG‐eNB/gNBは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
15.MNからUEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSNは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0083】
以下に記載される実施形態は、当業者が実施形態を実施し、実施形態を実施する最良の形態を示すことを可能にする情報を表す。添付の図面に照らして以下の説明を読むと、当業者は本開示の概念を理解し、本書で特に対処されないこれらの概念の応用を認識だろう。これらの概念及び応用は、本開示の範囲内にあることを理解されたい。
【0084】
無線ノード:本書で使用されるように、「無線ノード」は、無線アクセス・ノード又は無線デバイスのいずれかである。
【0085】
無線アクセス・ノード:本書で使用されるように、「無線アクセス・ノード」又は「無線ネットワーク・ノード」は、信号を無線で送信及び/又は受信するように動作するセルラ通信ネットワークの無線アクセス・ネットワーク内の任意のノードである。無線アクセス・ノードのいくつかの例は、基地局(例えば、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)第5世代(5G)NRネットワーク内のニュー・ラジオ(NR)基地局(gNB)、又は3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE)ネットワーク内の強化型又は発展型NB(eNB))、高電力又はマクロ基地局、低電力基地局(例えば、マイクロ基地局、ピコ基地局、ホームeNBなど)、及びリレー・ノードを含むが、これらに限定されない。
【0086】
コア・ネットワーク・ノード:本書で使用されるように、「コア・ネットワーク・ノード」は、コア・ネットワーク内の任意のタイプのノードである。コア・ネットワーク・ノードのいくつかの例は、例えばモビリティ管理エンティティ(MME)、パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ(P‐GW)、サービス能力エクスポージャ機能(SCEF)等を含む。
【0087】
ワイヤレス・デバイス:本書で使用されるように、「ワイヤレス・デバイス」は、無線アクセス・ノードに信号を無線で送信及び/又は受信することによって、セルラ通信ネットワークにアクセスする(すなわち、セルラ通信ネットワークによってサービス提供される)任意のタイプのデバイスである。ワイヤレス・デバイスのいくつかの例は、3GPPネットワークにおけるユーザ機器デバイス(UE)及びマシン・タイプ通信(MTC)デバイスを含むが、これらに限定されない。
【0088】
ネットワーク・ノード:本書で使用されるように、「ネットワーク・ノード」は、無線アクセス・ネットワーク又はセルラ通信ネットワーク/システムのコア・ネットワークのいずれかの一部である任意のノードである。
【0089】
本書で与えられる説明は3GPPセルラ通信システムに焦点を当てており、したがって、3GPP用語又は3GPP用語に類似する用語がしばしば使用されることに留意されたい。しかしながら、本書で開示される概念は、3GPPシステムに限定されない。
【0090】
本書の説明では「セル」という用語が参照されうるが、特に5G NR概念に関してセルの代わりにビームが使用されてもよく、したがって、本書で説明する概念がセル及びビームの両方に等しく適用可能であることに留意することが重要であることに留意されたい。
【0091】
ここで、本書で企図される実施形態のいくつかを、添付の図面を参照してより完全に説明する。しかしながら、本書に開示された主題の範囲内に他の実施形態が含まれ、開示された主題は本書に記載された実施形態のみに限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は主題の範囲を当業者に伝えるための例として提供される。
【0092】
以下の定義が適用されてもよい。
●「ネットワーク手続き」は特に、開示の残りの部分で説明されるように、デュアル・コネクティビティ(DC)コンテキストにおける解放手続き及び変更手続きのような手続きを指してもよい。
●「第1ネットワーク・ノード」及び「第2ネットワーク・ノード」は、本書の残りの部分で説明するようなDC通信におけるマスタ・ノード(MN)及びセカンダリ・ノード(SN)を指してもよい。
●「拒否原因」は、ネットワーク・ノードによって開始されたネットワーク手続きが別のネットワーク・ノードによって拒否される複数の原因を指してもよく、いくつかの特定の例が、本書の残りの部分で説明される。
●「条件の第1集合」は、拒否決定のために使用されてもよく、「条件の第2集合」は承認決定のために使用されてもよい。
【0093】
3GPP TSG‐RAN WG2 NRアドホックでは、以下の合意がなされた。
合意:
1:LTE/NRタイト・インターワーキングの初期構成のために、UEによって使用される測定構成は、マスタ・ノードによって構成されるべきである。
2:LTE/NRタイト・インターワーキングのために、セカンダリ・ノード間モビリティ(プライマリ・セカンダリ・セル(PSセル)変更及びセカンダリ・セル(Sセル)解放/追加を含む)は、セカンダリ・ノード自体によって管理されるべきである。少なくともいくつかの場合に、マスタ・ノードがセカンダリ・ノード間モビリティを通知される必要がある。
3:LTE/NRタイト・インターワーキングのために、UEによって使用される測定構成、すなわち、セカンダリ・ノード間モビリティは、セカンダリ・ノードによって管理されるべきである。少なくともいくつかの場合に、マスターとの調整が要求される。
4:LTE/NRタイト・インターワーキングのためのベースラインとして、以下にリストされる巡回プレフィックス(CP)手続きのトリガを取る。
‐セカンダリ・ノード追加手続き:マスタ・ノードによってトリガされる。
‐セカンダリ・ノード解放手続き:マスタ・ノード及びセカンダリ・ノードの両方によってトリガされる。
要詳細検討(FFS)、セカンダリ・ノードの変更をセカンダリ・ノードがトリガするかマスタ・ノードがトリガするか。
‐セカンダリ・ノード間モビリティ:セカンダリ・ノードによってトリガされる。
‐セカンダリ・ノード内のSセルの追加/解放:セカンダリ・ノードによってトリガされる。
【0094】
3GPP TSG‐RAN WG2#97の2では、以下の関連する合意がなされていた。
合意:
1:SNが構成されておらず、MNによってのみ開始される場合に、セカンダリ・ノード追加が使用される。
2:SN解放の受信ノードは、要求を拒否できない。
3:SN間モビリティは、SNによるMNへのSN変更要求をトリガできる。
どのシナリオがMN関与を必要とし、どれが必要としないかはFFS。
4:LTE‐NR DCについて、MNハンドオーバは、SNノードの変更なしに生じうる。
【0095】
合意の現在の状態に基づいて、発展型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワークDC(EN‐DC)の場合のセカンダリ・ノード解放手続きは、マスタeNB(MeNB)又はセカンダリgNB(SgNB)のいずれかによって開始されてもよく、SgNBにおいてUEコンテキストの解放を開始するために使用される。この要求の受信ノードはこれを拒否できないことも合意された。
【0096】
これらの提案及び/又は合意されたSgNB解放手続きは、対応するLTEセカンダリeNB(SeNB)解放手続きと同じ原理に従う。他方、SgNB変更手続きにおけるように、他のEN‐DC手続きにおけるいくつかの変更がLTE DCに関して予見されるため、競合状態に対する潜在的なシナリオが本書で検討される。
【0097】
MeNB始動のSgNB解放の場合にSgNBが解放要求を拒否できないと仮定すると、場合によっては、進行中のSgNB変更手続きが中断され得、例えば、SgNBがSgNB解放要求メッセージを受信する直前に、SN変更をトリガする測定報告が受信される。
【0098】
本開示及びこれらの実施形態のある側面は、これらの課題又は他の課題に対する解決策を提供してもよい。
【0099】
本開示は、MeNB始動のSgNB解放とSgNB始動のSgNB変更手続きとの間の競合状態を回避するための実施形態の集合を提供する。したがって、SgNBは、要求メッセージがある原因のものであるならば、MeNB始動のSgNB解放要求を拒否できるべきである。(SgNBからの)承認/拒否決定は、Xn(ノード間)シグナリングを介してMeNBに送信される。さらに、この信号は、例えばMeNB側での将来の決定のために、拒否の根本原因をMeNBに知らせるために拒否の原因を含むこともできる。
【0100】
本開示のいくつかの実施形態は、SgNB解放要求メッセージ内に含まれる原因(すなわち、拒否原因)に応じてSgNBが解放要求を拒否することによってMeNB始動のSgNB解放及びSgNB始動のSgNB変更手続きのようなネットワーク手続き間の競合状態が回避される方法、及びSgNBが新しく導入された拒否を伴う拒否の原因をMeNBにどのように通知できるかに対処する。
【0101】
本書で開示される問題のうちの1つ以上に対処する様々な実施形態が本書で提案される。
【0102】
1つの実施形態では、ネットワーク手続き間の競合状態を回避するためにDCネットワーク通信における第2ネットワーク・ノードによって実行される方法が提供され、この方法は、条件の第1集合の下で第1ネットワーク・ノードによって開始されたネットワーク手続きを拒否するために拒否決定を実行することと、条件の第2集合の下で第1ネットワーク・ノードによって開始されたネットワーク手続きを承認するために承認決定を実行することとを含む。オプションとして、以下のいずれか1つ以上が適用される。
1.第2ノードがネットワーク手続きを拒否することを可能にする1つ以上の拒否原因が第2ノードによって受信され、オプションとして、1つ以上の拒否原因は、第1ネットワーク・ノードから受信された第2ネットワーク・ノードへのネットワーク手続き要求に含まれてもよい。
2.ここで、オプションとして、拒否原因は、劣化状態又は無線リンク障害(RLF)のようなモビリティ、又は負荷バランシング、又は非アクティビティのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0103】
オプションとして、この方法は、Xnシグナリングのようなノード間シグナリングを介して、承認/拒否決定を第1ノードに送信することをさらに含む。オプションとして、決定原因情報に関する情報も、決定と共に、又は別々に、第1ネットワーク・ノードに送信される。この方法は、ユーザ・データを取得することと、ユーザ・データをホスト・コンピュータ又はワイヤレス・デバイスに回送することとのうちの1つ以上をさらに含んでもよい。
【0104】
別の実施形態では、ネットワーク手続き間の競合状態を回避するためにワイヤレス・デバイスによって実行される方法が提供され、この方法は、DCネットワーク通信におけるマスタ・ノードのような第1ネットワーク・ノードに、解放手続きを中断する又は取り消すように要求することを含む。この方法は、DCネットワーク通信におけるセカンダリ・ノードのような第2ネットワーク・ノードから、第1ネットワーク・ノードからの要求によってモビリティ決定が中断されたことのインジケーションを受信するステップをさらに含んでもよい。この方法は、ユーザ・データを提供することと、ネットワーク・ノードへの送信を介してユーザ・データをホスト・コンピュータに回送することとのうちの1つ以上をさらに含んでもよい。
【0105】
上述の方法を実行するように適合されたデバイス、ネットワーク・ノード、コンピュータ・プログラム及びコンピュータ媒体も提供される。
【0106】
ある実施形態は、1つ以上の技術的利点を提供できる。このような技術的な利点の1つは、EN‐DC手続きのような2つのネットワーク手続き間の潜在的な競合状態の積極的な解決を可能にすることである。このような解決策により、UEは、5Gカバレッジ内のモビリティと同様に、このサービスをシームレスに継続してもよい。また、無線リソース制御(RRC)再構成が最小化されるので、UE側だけでなくネットワーク側でも、(競合状態に起因する)不必要なシグナリング及び手続きが回避されうる。
【0107】
従来のLTE手続きのように、また、現在の3GPP NR合意で合意されているように、MeNB始動のSgNB解放の場合にSgNBが解放要求を拒否できないと仮定すると、場合によっては、進行中のSgNB変更手続きが中断されうる。この競合状態のシナリオの1つは、SgNBがSgNB解放要求メッセージを受信する直前に、SN変更を引き起こす測定報告がSgNBによって受信されることである。この場合に、SgNBは、SgNBモビリティが完全に実行される前に解放されることになり、これは、サービス中断及び/又は劣化、並びにネットワーク・ノード間の不必要なシグナリングを引き起こすことになる。また、一連の手続き、すなわちSgNB解放手続き及びSgNB追加手続きで古いSgNBを解放し新しいSgNBを追加するための予想される複数のRRC再構成に起因して、ネットワーク・ノードとUEとの間で不必要な信号が予想される。よって、本開示では、MeNB始動のSgNB解放とSgNB始動のSgNB変更手続きとの間のこの競合状態を回避するための実施形態の集合が提案される。
【0108】
図13及び
図14は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワーク手続き間の競合状態を回避するようにSN解放を提供するための、ワイヤレス通信システムにおけるDC通信におけるMN及びSNの動作を示す。この例では、MNはMeNBであり、SNはSgNBである。しかしながら、本書に記載されるように、本開示はこれに限定されない。
【0109】
図13は、SgNBがSgNB解放要求を受理することを決定する例を示す。説明されるように、MeNBは、SgNB解放要求をSgNBに送信する(ステップ1300)。以下で説明するように、いくつかの実施形態で、SgNB解放要求は、例えば原因情報要素(IE)の形式で、SgNB解放要求の原因のインジケーションを含む。SgNB解放要求を受信すると、SgNBは、SgNB解放要求を受理するか拒否するかを決定する。以下で説明するように、いくつかの実施形態で、この決定は、SgNB解放要求の原因に基づいており、これはSgNB解放要求において示されてもよい。例えば、SgNBがSgNB解放要求を拒否してもよい1つ以上の原因は、事前に規定され又は事前に構成されてもよい。別の例として、SgNBがSgNB解放要求を拒否しなくてもよい1つ以上の原因は、事前に規定され又は事前に構成されてもよい。この例で、SgNBがSgNB解放要求を受理することを決定し、したがって、SgNB解放承認メッセージをMeNBに送信する(ステップ1302)。その後、SgNB解放手続きは、例えば従来の方法で継続する(ステップ1304から1314)。
【0110】
図14は、SgNBがSgNB解放要求を拒否することを決定する例を示す。説明されるように、MeNBは、SgNB解放要求をSgNBに送信する(ステップ1400)。以下で説明するように、いくつかの実施形態で、SgNB解放要求は、例えば原因IEの形式で、SgNB解放要求の原因のインジケーションを含む。SgNB解放要求を受信すると、SgNBは、SgNB解放要求を受理するか拒否するかを決定する。以下で説明するように、いくつかの実施形態で、この決定は、SgNB解放要求の原因に基づいており、これはSgNB解放要求において示されてもよい。例えば、SgNBがSgNB解放要求を拒否してもよい1つ以上の原因は、事前に規定され又は事前に構成されてもよい。別の例として、SgNBがSgNB解放要求を拒否しなくてもよい1つ以上の原因は、事前に規定され又は事前構成されてもよい。この例で、SgNBは、SgNB解放要求を拒否することを決定し、したがって、SgNB解放拒否メッセージをMeNBに送信する(ステップ1402)。本書で説明されるように、いくつかの実施形態で、SgNB解放拒否メッセージは、例えば原因IEの形式で、拒否の原因のインジケーションを含む。
【0111】
第1実施形態で、SgNB解放要求メッセージ内に含まれる原因のうちの1つが、SgNBが決定を拒否することを可能にするという条件で、SgNBは、MeNB始動のSgNB解放要求を拒否できる。この実施形態で、進行中のSgNB始動のSgNB変更手続きが存在しても、SgNBは、SgNB解放要求を拒否することが常に許可されるわけではなく、さもなければSgNB始動のSgNB変更手続きをトリガする測定報告がSgNBによって受信される。これは、MeNBが、NR側での非アクティビティ又はトラフィック・ステアリング/負荷バランシングによるような無線状況以外の理由でSgNBを解放する可能性があるためである。
【0112】
実施形態のうちの1つで、SgNBが決定を拒否することを可能にするMeNB始動のSgNB解放要求に含まれる原因は、モビリティ、すなわち、NR側での無線状況の劣化、又はNR側でのRLFである。他方、この実施形態で、要求メッセージに含まれる原因が負荷バランシング又は非アクティビティであるならば、SgNBは解放を承認しなければならない。他の実施形態で、SgNBが要求を拒否してもよい原因は変わってもよい。
【0113】
いくつかの実施形態で、原因IEをMeNB始動のSgNB解放要求に含めることは常に必須であってもよい。他の実施形態で、SgNBが(必要であれば)決定を拒否することを可能にする原因を原因IEが含む場合にのみ、必須であってもよい。
【0114】
いくつかの実施形態で、SgNBからの承認/拒否決定は、
図13及び
図14に示すように、Xn(ノード間)信号を介してMeNBに送信される。
【0115】
別の実施形態で、このXnメッセージ、SgNB解放(要求)拒否/承認は、MeNBが拒否決定の根本原因を理解し、MeNB側での将来の決定のために必要な動作を取るのを助けるために、拒否の原因を示す原因IEを含むこともできる。例えば、拒否の原因は、開始済/進行中のSgNB始動のSgNB変更手続きでありうる。
【0116】
さらに別の実施形態で、進行中のSgNBモビリティ決定がMeNB解放要求によって中断されることをSgNBがUEに通知したことを条件として、UEは、MeNB RRCメッセージを介して解放手続きを中断/取り消すようにMeNBに要求してもよい。この実施形態を
図15に示す。
【0117】
いくつかの実施形態で、MeNB及びSgNBは、マスタgNB(MgNB)及びSeNBによってそれぞれ置き換えられうる。
【0118】
上述のように、従来の手続きを使用する場合に、SNは、SN解放要求を拒否できない。しかしながら、これは、SN及びMNが並列モビリティ手続きを開始できるので、競合状態を引き起こすかもしれない。これについての一例は、例えばSNが上述のようにSN変更をトリガする間のモビリティに起因して、MNによってSN解放が開始される場合である。しかしながら、これは、競合状態が起こりうる唯一の場合ではない。競合状態はMN始動のSN変更、SN変更を伴う/伴わないMN間ハンドオーバ、及びMNからeNB/gNBへの変更の場合にも発生する可能性があり、したがって、拒否の決定が常に好ましいオプションであるとは限らないので、SNが拒否すべきである場合及び拒否すべきでない場合に正確に対処するために、さらなる解決策が望まれる。
【0119】
本書では、MN始動の手続きとSN始動の手続きとの間の潜在的な競合状態の曖昧さに起因する欠点を最小化する実施形態が説明される。したがって、SNは、SN解放メッセージに示された原因に応じて、MNによって送信されたSN解放要求を拒否できるべきか、又は受理/承認すべきである。(SNからの)承認/拒否決定は、Xn(ノード間)シグナリングを介してMNに送信される。
【0120】
提案される実施形態は、EN‐DC手続き間の潜在的な競合状態の最適な解決策を可能にする。このようにして、UEは、最良の方法で、5Gカバレッジ内でこのサービス並びにモビリティを継続できる。また、(RRC再構成が最小化されるので、UE側だけでなく)ネットワーク側でも、(競合状態に起因する)不必要なシグナリング及び手続きが最小化されるだろう。
【0121】
競合状態は、MN始動のSN変更、SN変更を伴う/伴わないMN間ハンドオーバ、MBからeNB/gNBへの変更の場合に発生する可能性がある。場合によっては否定応答、すなわち拒否が好ましいが、場合によっては、競合状態が存在するという事実にもかかわらず、肯定応答、すなわち確認応答/承認が最適でありうる。
【0122】
実施形態のうちの1つは、MN始動のSN変更を参照する。この場合に、ターゲットSNリソースの割り当てが成功したならば、MNは、SN/SgNB解放要求におけるセカンダリ・セル・グループ(SCG)モビリティを示す原因を含むソースSNリソースの解放を開始する。その後、ソースSNは、解放を拒否してもよい。関連するシグナリングを
図16に示す。
【0123】
図16のプロセスは、ソースSNが解放要求を拒否してもよいことを除いて、
図4と同じである。
【0124】
ステップ1600及び1602:MeNBは、SgNB追加手続きによって、UEのためのリソースを割り当てるようにターゲットSgNBに要求することによって、SgNBの変更を開始する。ターゲットSgNBは、確認応答で応答する。回送が必要ならば、ターゲットSgNBは、MeNBに回送アドレスを提供する。
【0125】
ステップ1604:ターゲットSgNBリソースの割り当てが成功したならば、MeNBは、ソースSgNBリソースの解放を開始する。この実施形態で、SgNB解放要求は、この例ではSCGモビリティであるSgNB解放要求の原因のインジケーションを含む。データ回送が必要ならば、MeNBは、ソースSgNBにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラに使用される。MCGスプリット・ベアラのために、間接データ回送のみが使用される。SgNBは、SgNB解放要求メッセージを受信すると、示された原因に基づいて、要求を受理するか拒否するかを決定する。この例で、原因はSCGモビリティであり、したがって、SgNBはSgNB解放要求を拒否してもよい。したがって、SgNBは、SgNB解放要求を拒否できる。SgNBは、SgNB解放確認応答をMeNBに送信する。
【0126】
この例で、SgNBはSgNB解放要求を受理し、したがって、手続きは
図4に関して上述したように継続する。
【0127】
ステップ1606及び1608:MeNBは、新しい構成を適用するようにUEをトリガする。MeNBは、ターゲットSgNBによって生成されたNR RRC構成メッセージを含むRRC接続再構成メッセージ内の新しい構成をUEに示す。UEは新しい構成を適用し、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージを含むRRC接続再構成完了メッセージを送信する。UEがRRC接続再構成メッセージに含まれる構成(の一部)に準拠できない場合に、UEは、再構成失敗手続きを実行する。
【0128】
ステップ1610:RRC接続再構成手続きが成功したならば、MeNBは、SgNB再構成完了メッセージを介して、ターゲットSgNBのための符号化されたNR RRC応答メッセージをターゲットSgNBに通知する。
【0129】
ステップ1612:UEは、ターゲットSeNBに同期する。
【0130】
ステップ1614及び1616:該当するならば、ソースSgNBからのデータ回送が行われる。これは、ソースSgNBがMeNBからSgNB解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
【0131】
ステップ1618から1626:ベアラ・コンテキストのうちの1つが、ソースSgNBにおいてSCG又はSCGスプリット・ベアラ・オプションで構成されたならば、MeNBによって経路更新がトリガされる。
【0132】
ステップ1628:UEコンテキスト解放メッセージを受信すると、ソースSgNBは、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
【0133】
別の実施形態は、SN変更を伴う/伴わないMN間ハンドオーバを参照する。この場合に、ソースMNは、SN/SgNB解放要求におけるマスタ・セル・グループ(MCG)モビリティを示す原因を含むSN解放要求を(ソース)SNに送信する。(ソース)SNは、解放要求を拒否できない。ソースMNは、ターゲットMNからインジケーションを受信したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることを(ソース)SNに示す。UEコンテキストがSNに維持されるとのインジケーションが含まれるならば、SNはUEコンテキストを維持する。関連するシグナリングを
図17に示す。
【0134】
図17のプロセスは、ソースSNが解放要求に示された原因に基づいて解放要求を拒否できるかどうかを決定することを除いて、
図10と同じである。
【0135】
ステップ1700:ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むXnハンドオーバ準備手続きを開始することによってハンドオーバ手続きを開始する。ソースMNは、ハンドオーバ要求メッセージに、ソースSN UE XnAP識別子(ID)、SN ID、及びソースSN内のUEコンテキストを含める。
【0136】
ステップ1702:ターゲットMNがソースSNを維持することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたSN内のUEコンテキストへの参照としてSN UE XnAP IDを含むSN追加要求をSNに送信する。ターゲットMNがSNを変更することを決定したならば、ターゲットMNは、ソースMNによって確立されたソースSN内のUEコンテキストを含むSN追加要求をターゲットSNに送信する。
【0137】
ステップ1704:(ターゲット)SNは、SN追加要求確認応答で応答する。
【0138】
ステップ1706:ターゲットMNは、ハンドオーバ要求確認応答メッセージ内に、ハンドオーバを実行するためのRRCメッセージとしてUEに送信されるトランスペアレント・コンテナを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。ターゲットMNは、ステップ1702及びステップ1704において、ターゲットMN及びSNがSN内のUEコンテキストを維持することを決定したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることをソースMNに示す。
【0139】
ステップ1708:ソースMNは、SN解放要求メッセージを(ソース)SNに送信する。SN解放要求は、解放要求の原因、この場合にMCGモビリティのインジケーションを含む。ソースMNは、(解放が拒否されないと仮定して)ターゲットMNからインジケーションを受信したならば、SN内のUEコンテキストが維持されることを(ソース)SNに示す。SNにUEコンテキストが維持されるとのインジケーションが含まれるならば、SNはUEコンテキストを維持する。(ソース)SNは、SN解放要求メッセージを受信すると、SN解放要求を受理するか拒否するかを決定する。ここで、解放要求の原因はMCGモビリティであるため、(ソース)SNノードは要求を拒否できない。したがって、(ソース)SNは解放要求を受理することを決定し(すなわち、決定しなければならない)、したがって、解放が受理されたことを示すSN解放要求確認応答をMNに送信する。
【0140】
ステップ1710:ソースMNは、ハンドオーバを実行し新しい構成を適用するようにUEをトリガする。
【0141】
ステップ1712及び1714:UEはターゲットMNに同期し、MN RRC再構成完了メッセージで応答する。
【0142】
ステップ1716:UEは、(ターゲット)SNに同期する。
【0143】
ステップ1718:RRC接続再構成手続きが成功したならば、ターゲットMNは、SN再構成完了メッセージを介して(ターゲット)SNに通知する。
【0144】
ステップ1720及び1722:ソースMNからのデータ回送が行われる。SNが維持されるならば、SCGベアラ及びSCGスプリット・ベアラについてデータ回送が省略されてもよい。ソースMNからSNへの直接データ回送は、MCGスプリット・ベアラについて不可能である。
【0145】
ステップ1724から1730:ターゲットMNは、プロトコル・データ・ユニット(PDU)セッション経路切り替え手続きを開始する。
【0146】
ステップ1732:ターゲットMNは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
【0147】
ステップ1734:ソースMNからUEコンテキスト解放メッセージを受信すると、(ソース)SNは、ソースMNに向けてUEコンテキストに関連したCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。ステップ1708においてSN解放要求メッセージにインジケーションが含まれていたならば、SNは、ターゲットMNに関連するUEコンテキストを解放しない。
【0148】
さらなる実施形態は、MNがeNB/gNB変更を参照する。この場合に、以前の実施形態と同様に、ターゲットeNBリソースの割り当てが成功したならば、MNは、MCGモビリティを示す原因を含むソースSNに向けてソースSNリソースの解放を開始する。SgNBは、解放要求を拒否できない。関連するシグナリングを
図18に示す。
【0149】
図18のプロセスは、解放要求に示された原因に基づいて解放要求を拒否できるかどうかをSNが決定することを除いて、
図12のプロセスと同じである。
【0150】
ステップ1800:ソースMNは、MCG及びSCG構成の両方を含むXnハンドオーバ準備手続きを開始することによって、MNからNG‐eNB/gNBへの変更手続きを開始する。
【0151】
ステップ1802:ターゲットNG‐eNB/gNBは、SCG構成を解放するHOコマンドにフィールドを含め、また、ソースMNに回送アドレスを提供してもよい。
【0152】
ステップ1804:ターゲットNG‐eNB/gNBのリソース割り当てが成功したならば、MNは、MCGモビリティを示す原因を含むソースSNに向けてソースSNリソースの解放を開始する。SgNBは、解放要求を拒否できない。データ回送が必要ならば、MNは、ソースSNにデータ回送アドレスを提供する。直接データ回送又は間接データ回送のいずれかがSCGベアラのために使用される。MCGスプリット・ベアラのために、間接データ回送のみが使用される。SN解放要求メッセージの受信は、UEへのユーザ・データの提供を停止し、適用可能であれば、データ回送を開始することをソースSNに引き起こす。SN解放要求メッセージを受信すると、ソースSNは、SN解放要求を受理するか拒否するかを決定する。ここで、解放要求の原因がMCGモビリティであるため、ソースSNノードは要求を拒否できない。したがって、ソースSNは、解放要求を受理することを決定し(すなわち、決定しなければならない)、したがって、解放が受理されたことを示すSN解放要求確認応答をMNに送信する。
【0153】
ステップ1806:MNは、ハンドオーバ(HO)を実行し新しい構成を適用するようにUEをトリガする。新しい構成を受信すると、UEは、SCG構成全体を解放する。
【0154】
ステップ1808及び910:UEは、ターゲットNG‐eNB/gNBに同期する。
【0155】
ステップ1812及び1814:該当するならば、ソースSNからのデータ回送が行われる。これは、ソースSNがMNからSN解放要求メッセージを受信するとすぐに開始されてもよい。
【0156】
ステップ1816から1824:ターゲットNG‐eNB/gNBは、PDUセッション経路切り替え手続きを開始する。
【0157】
ステップ1826:ターゲットNG‐eNB/gNBは、ソースMNに向けてUEコンテキスト解放手続きを開始する。
【0158】
ステップ1828:ソースSNは、MNからUEコンテキスト解放メッセージを受信すると、UEコンテキストに関連する無線及びCプレーン関連リソースを解放できる。任意の進行中のデータ回送は続いてもよい。
【0159】
いくつかの実施形態で、SCGモビリティに起因してMNから送信されたSN解放要求(例えば、SN側での信号強度/品質変更に起因するSN変更又はSN解放のトリガ)がSNによって拒否されうる一方で、MCGモビリティに起因してMNから送信されたSN解放が承認されなければならないように解決策が一般化されうる。
【0160】
いくつかの実施形態で、図に示されるように、SN/SgNB解放要求確認応答が送信され、MN始動の手続きが再開する。さらに、他の実施形態で、MN始動の手続きがSN/SgNB解放要求拒否メッセージによって失敗/終了/中断されてもよい。この場合に、SN/SgNB解放要求拒否メッセージは、否定応答の理由、例えば競合状態を反映する原因をさらに含んでもよい。
【0161】
いくつかの実施形態で、MN及びSNは、MeNB及びSgNBを指すことができ、いくつかの実施形態で、それぞれMgNB及びSeNBを指すことができる。他の実施形態で、MN及びSNは同じ無線アクセス技術であってもよい。
【0162】
MN始動の手続きとSN始動の手続きとの間の潜在的な競合状態の曖昧さによる欠点を最小化する実施形態が上述されている。したがって、SNは、要求メッセージ内の原因に応じて、MNによって送信されたSN解放要求を拒否することができるべき/承認すべきである。(SNからの)承認/拒否決定は、Xn(ノード間)シグナリングを介してMNに送信される。
【0163】
本書で説明される主題は任意の適切な構成要素を使用して任意の適切なタイプのシステムで実施されてもよいが、本書で開示される実施形態は
図19に示される例示的なワイヤレス・ネットワークのようなワイヤレス・ネットワークに関連して説明される。簡潔にするために、
図19のワイヤレス・ネットワークは、ネットワーク1906、ネットワーク・ノード1960及び1960b、並びにワイヤレス・デバイス(WD)1910、1910b及び1910cのみを示す。実際には、ワイヤレス・ネットワークは、ワイヤレス・デバイス間の通信、又はワイヤレス・デバイスと、優先電話、サービス・プロバイダ又は任意の他のネットワーク・ノード若しくはエンド・デバイスのような別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに適した任意の追加の要素をさらに含んでもよい。図示された構成要素のうち、ネットワーク・ノード1960及びWD1910は、さらに詳細に説明される。ワイヤレス・ネットワークは、ワイヤレス・ネットワークによって又はワイヤレス・ネットワークを介して提供されるサービスへのワイヤレス・デバイスによるアクセス及び/又はこのサービスの使用を容易にするために、1つ以上のワイヤレス・デバイスに通信及び他のタイプのサービスを提供できる。
【0164】
ワイヤレス・ネットワークは、任意のタイプの通信、電気通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク、又は他の同様のタイプのシステムを備え、及び/又はこれらとやり取りしてもよい。いくつかの実施形態で、ワイヤレス・ネットワークは、特定の規格又は他のタイプの事前に規定された規則又は手続きに従って動作するように構成されてもよい。したがって、ワイヤレス・ネットワークのある実施形態は、モバイル通信用グローバル・システム(GSM)、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)、LTE、及び/又は他の適切な第2、第3、第4又は第5世代(2G、3G、4G又は5G)規格のような通信規格、IEEE802.11規格のようなワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)規格、及び/又はマイクロ波アクセス用の世界規模の相互接続(WiMax)、Bluetooth、Zウェーブ及び/又はZigBee規格のような他の任意の適切なワイヤレス通信規格を実装してもよい。
【0165】
ネットワーク1906は、1つ以上のバックホール・ネットワーク、コア・ネットワーク、インターネット・プロトコル(IP)ネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケット・データ・ネットワーク、光ネットワーク、広域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、WLAN、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタン・エリア・ネットワーク、及びデバイス間の通信を可能にする他のネットワークを備えてもよい。
【0166】
ネットワーク・ノード1960及びWD1910は、以下でより詳細に説明する様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、ワイヤレス・ネットワークにおけるワイヤレス接続の提供のようなネットワーク・ノード及び/又は無線デバイスの機能を提供するために協働する。異なる実施形態で、ワイヤレス・ネットワークは、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワーク・ノード、基地局、コントローラ、ワイヤレス・デバイス、中継局、及び/又は有線を介するか無線接続を介するかにかかわらず、データ及び/又は信号の通信を容易にしてもよい又はこれに参加してもよい任意の他の構成要素又はシステムを備えてもよい。
【0167】
本書で使用されるように、ネットワーク・ノードは、ワイヤレス・デバイスへのワイヤレス・アクセスを可能にし、及び/又はワイヤレス・デバイスへのワイヤレス・アクセスを提供し、及び/又はワイヤレス・ネットワーク内の他の機能(例えば、管理)を実行するために、ワイヤレス・デバイスと、及び/又はワイヤレス・ネットワーク内の他のネットワーク・ノード又は機器と直接又は間接に通信することが可能であり、構成され、配置され、及び/又は動作可能な機器を指す。ネットワーク・ノードの例は、アクセス・ポイント(AP)(例えば、無線アクセス・ポイント)及び基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、及びeNB)を含むが、これらに限定されない。基地局は、これらが提供するカバレッジの量(又は別の言い方をすれば、これらの送信電力レベル)に基づいて分類されてもよく、そして、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、又はマクロ基地局とも呼ばれてもよい。基地局は、リレーを制御するリレー・ノード又はリレー・ドナー・ノードであってもよい。また、ネットワーク・ノードは、集中型デジタル・ユニット及び/又は遠隔無線ヘッド(RRH)と呼ばれることもある遠隔無線ユニット(RRU)のような分散型無線基地局のうちの1つ以上の(又はすべての)部分を含んでもよい。このようなRRUは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されてもようし、されなくてもよい。分散無線基地局の一部は、分散アンテナ・システム(DAS)におけるノードと呼ばれてもよい。ネットワーク・ノードのさらなる例は、MSR BSのようなマルチ規格無線(MSR)機器、無線ネットワーク制御装置(RNC)又は基地局制御装置(BSC)のようなネットワーク制御装置、基地送受信局(BTS)、伝送ポイント、伝送ノード、マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)、コア・ネットワーク・ノード(例えば、移動交換局(MSC)、MME)、運用及び保守(O&M)ノード、オペレーション・サポート・システム(OSS)ノード、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、測位ノード(例えば、発展型サービング・モバイル位置センタ(E‐SMLC))、及び/又はドライブ・テストの最小化(MDT)を含む。別の例として、ネットワーク・ノードは、以下でより詳細に説明するような仮想ネットワーク・ノードであってもよい。しかしながら、より一般的には、ネットワーク・ノードは、ワイヤレス・デバイスにワイヤレス・ネットワークへのアクセスを可能にする及び/又は提供する、あるいはワイヤレス・ネットワークにアクセスしたワイヤレス・デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、構成された、配置された、及び/又は動作可能な、任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を表してもよい。
【0168】
図19において、ネットワーク・ノード1960は、処理回路1970と、デバイス可読媒体1980と、インタフェース1990と、補助機器1984と、電源1986と、電力回路1987と、アンテナ1962とを含む。
図19の例示的なワイヤレス・ネットワークに示されたネットワーク・ノード1960はハードウェア構成要素の図示された組合せを含むデバイスを表してもよいが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せを有するネットワーク・ノードを備えてもよい。ネットワーク・ノードは、本書で開示されるタスク、特徴、機能及び方法を実行するために必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組合せを備えることを理解されたい。さらに、ネットワーク・ノード1960の構成要素はより大きなボックス内に配置された単一のボックスとして示されるか又は複数のボックス内にネストされているが、実際には、ネットワーク・ノードは、単一の図示された構成要素を構成する複数の異なる物理的構成要素を備えてもよい(例えば、デバイス可読媒体1980は複数の別個のハード・ドライブ並びに複数のランダム・アクセス・メモリ(RAM)モジュールを備えてもよい)。
【0169】
同様に、ネットワーク・ノード1960は、複数の物理的に別個の構成要素(例えば、ノードB構成要素及びRNC構成要素、又はBTS構成要素及びBSC構成要素など)から構成されてもよく、これらはそれぞれ、これら自体のそれぞれの構成要素を有してもよい。ネットワーク・ノード1960が複数の別個の構成要素(例えば、BTS及びBSC構成要素)を備える特定のシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つ以上がいくつかのネットワーク・ノード間で共有されてもよい。例えば、単一のRNCは、複数のノードBを制御してもよい。このようなシナリオでは、各固有のノードB及びRNCペアがいくつかの例では単一の別個のネットワーク・ノードとみなされてもよい。いくつかの実施形態で、ネットワーク・ノード1960は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように構成されてもよい。このような実施形態で、いくつかの構成要素が複製されてもよく(例えば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体1980)、いくつかの構成要素は再使用されてもよい(例えば、同じアンテナ1962がRATによって共有されてもよい)。ネットワーク・ノード1960はまた、例えば、GSM、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、LTE、NR、WiFi又はBluetoothワイヤレス技術のような、ネットワーク・ノード1960に統合された異なるワイヤレス技術のための様々な例示された構成要素の複数の集合を含んでもよい。これらのワイヤレス技術は、ネットワーク・ノード1960内の同じ又は異なるチップ又はチップの集合及び他の構成要素に統合されてもよい。
【0170】
処理回路1970は、ネットワーク・ノードによって提供されるものとして本書で説明される任意の判定、計算又は同様の動作(例えば、特定の取得動作)を実行するように構成される。処理回路1970によって実行されるこれらの動作は例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報をネットワーク・ノード1960に記憶された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び前記処理の結果として判定を行うことによって、処理回路1970によって取得された情報を処理することを含んでもよい。
【0171】
処理回路1970は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、又は単独で、又はデバイス可読媒体1980、ネットワーク・ノード1960機能のような他のネットワーク・ノード1960構成要素と連携するかのいずれかで提供するように動作可能である任意の他の適切なコンピューティング・デバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又は符号化ロジックの組合せのうちの1つ以上の組合せを備えてもよい。例えば、処理回路1970は、デバイス可読媒体1980又は処理回路1970内のメモリに記憶された命令を実行してもよい。このような機能は、本書で説明される各種ワイヤレス特徴、機能、又は利点のいずれかを提供することを含んでもよい。いくつかの実施形態で、処理回路1970はシステム・オン・チップ(SOC)を含んでもよい。
【0172】
いくつかの実施形態で、処理回路1970は、無線周波数(RF)送受信機回路1972及びベースバンド処理回路1974のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態で、RF送受信機回路1972及びベースバンド処理回路1974は、別個のチップ(又はチップの集合)、ボード、又は無線ユニット及びデジタル・ユニットなどのユニット上にあってもよい。代替実施形態で、RF送受信機回路1972及びベースバンド処理回路1974の一部又は全部が同じチップ又はチップ、ボード、又はユニットの集合上にあってもよい。
【0173】
何らかの実施形態で、ネットワーク・ノード、基地局、eNB又は他のこのようなネットワーク・デバイスによって提供されるものとして本書で説明される機能の一部又は全部は、デバイス可読媒体1980又は処理回路1970内のメモリ上に記憶された命令を処理回路1970が実行することによって実行されてもよい。代替の実施形態で、機能の一部又は全部はハードワイヤード方式のように、別個の又は個別のデバイス可読媒体上に記憶された命令を実行することなく、処理回路1970によって提供されてもよい。これらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体上に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1970は、説明された機能を実行するように構成されうる。このような機能によって提供される利点は、処理回路1970単独又はネットワーク・ノード1960の他の構成要素に限定されず、ネットワーク・ノード1960全体によって、及び/又はエンド・ユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
【0174】
デバイス可読媒体1980は、永続記憶装置、ソリッド・ステート・メモリ、リモート・マウント・メモリ、磁気媒体、光学媒体、RAM、リード・オンリ・メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハード・ディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、フラッシュ・ドライブ、コンパクト・ディスク(CD)又はデジタル・ビデオ・ディスク(DVD))、及び/又は処理回路1970によって使用されてもよい情報、データ及び/又は命令を記憶する任意の他の揮発性又は不揮発性、非一時的デバイス可読及び/又はコンピュータ実行可能メモリ・デバイスを含むが、これらに限定されない任意の形態の揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読メモリを備えてもよい。デバイス可読媒体1980は、コンピュータ・プログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は処理回路1970によって実行され、ネットワーク・ノード1960によって利用されることが可能な他の命令を含む、任意の適切な命令、データ又は情報を記憶してもよい。デバイス可読媒体1980は、処理回路1970によって行われた任意の演算、及び/又はインタフェース1990を介して受信された任意のデータを記憶するために使用されてもよい。いくつかの実施形態で、処理回路1970及びデバイス可読媒体1980は、一体化されているとみなされてもよい。
【0175】
インタフェース1990は、ネットワーク・ノード1960、ネットワーク1906、及び/又はWD1910の間のシグナリング及び/又はデータの有線又は無線通信において使用される。説明されるように、インタフェース1990は、例えば有線接続を介してネットワーク1906との間でデータを送受信するポート/端子1994を備える。インタフェース1990はまた、アンテナ1962に結合されるか、又はある実施形態でアンテナ1962の一部であってもよい無線フロントエンド回路1992を含む。無線フロントエンド回路1992は、フィルタ1998及び増幅器1996を備える。無線フロントエンド回路1992は、アンテナ1962及び処理回路1970に接続されてもよい。無線フロントエンド回路1992は、アンテナ1962と処理回路1970との間で通信される信号を調整するように構成されてもよい。無線フロントエンド回路1992は、ワイヤレス接続を介して他のネットワーク・ノード又はWDに送出されるデジタル・データを受信してもよい。無線フロントエンド回路1992は、フィルタ1998及び/又は増幅器1996の組み合わせを使用して、デジタル・データを適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換してもよい。その後、無線信号は、アンテナ1962を介して送信されてもよい。同様に、データを受信する場合に、アンテナ1962は、無線フロントエンド回路1992によってデジタル・データに変換される無線信号を収集してもよい。デジタル・データは、処理回路1970に渡されてもよい。他の実施形態で、インタフェースは、異なる構成要素及び/又は構成要素の異なる組合せを含んでもよい。
【0176】
ある代替実施形態で、ネットワーク・ノード1960は、別個の無線フロントエンド回路1992を含まなくてもよく、その代わりに、処理回路1970が無線フロントエンド回路を含んでもよく、別個の無線フロントエンド回路1992なしでアンテナ1962に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態で、RF送受信機回路1972のすべて又はいくつかは、インタフェース1990の一部とみなされてもよい。さらに他の実施形態で、インタフェース1990は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つ以上のポート又は端子1994、無線フロントエンド回路1992、及びRF送受信機回路1972を含んでもよく、インタフェース1990は、デジタル・ユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1974と通信してもよい。
【0177】
アンテナ1962は、ワイヤレス信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ、又はアンテナ・アレイを含んでもよい。アンテナ1962は無線フロントエンド回路1992に結合されてもよく、データ及び/又は信号を無線で送受信できる任意のタイプのアンテナであってもよい。いくつかの実施形態で、アンテナ1962は、例えば、2ギガ・ヘルツ(GHz)と66GHzとの間で無線信号を送信/受信するように動作可能な1つ以上の全方向性アンテナ、セクタ・アンテナ又はパネル・アンテナを備えてもよい。全方向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用されてもよく、セクタ・アンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用されてもよく、パネル・アンテナは、比較的直線で無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであってもよい。いくつかの例で、2つ以上のアンテナの使用は、多入力多出力(MIMO)と呼ばれてもよい。ある実施形態で、アンテナ1962は、ネットワーク・ノード1960とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを介してネットワーク・ノード1960に接続可能であってもよい。
【0178】
アンテナ1962、インタフェース1990及び/又は処理回路1970は、ネットワーク・ノードによって実行されるものとして本書で説明される任意の受信動作及び/又は特定の取得動作を実行するように構成されてもよい。任意の情報、データ及び/又は信号は、ワイヤレス・デバイス、別のネットワーク・ノード及び/又は任意の他のネットワーク機器から受信されてもよい。同様に、アンテナ1962、インタフェース1990、及び/又は処理回路1970は、ネットワーク・ノードによって実行されるものとして本書で説明される任意の送信動作を実行するように構成されてもよい。任意の情報、データ及び/又は信号は、ワイヤレス・デバイス、別のネットワーク・ノード及び/又は任意の他のネットワーク機器に送信されてもよい。
【0179】
電力回路1987は、電力管理回路を備えてもよく、又は電力管理回路に結合されてもよく、本書で説明される機能を実行するための電力をネットワーク・ノード1960の構成要素に供給するように構成される。電力回路1987は、電源1986から電力を受け取ってもよい。電源1986及び/又は電力回路1987は、それぞれの構成要素に適した形態で(例えば、それぞれの構成要素に必要な電圧及び電流レベルで)ネットワーク・ノード1960の様々な構成要素に電力を供給するように構成されてもよい。電源1986は、電力回路1987及び/又はネットワーク・ノード1960に含まれてもよいし、又はこれらの外部にあってもよい。例えば、ネットワーク・ノード1960は、入力回路又は電気ケーブルのようなインタフェースを介して外部電源(例えば、電気コンセント)に接続可能であってもよく、これによって、外部電源は、電力回路1987に電力を供給する。さらなる例として、電源1986は、電力回路1987に接続されるか又は一体化されるバッテリ又はバッテリ・パックの形態の電源を備えてもよい。バッテリは、外部電源が故障した場合にバックアップ電力を供給してもよい。光起電装置のような他のタイプの電源も使用されてもよい。
【0180】
ネットワーク・ノード1960の代替的な実施形態は、本書で説明される機能のいずれか、及び/又は本書で説明される主題をサポートするために必要な任意の機能を含むネットワーク・ノードの機能のある側面を提供する責任を負ってもよい、
図19に示されるものを超える追加の構成要素を含んでもよい。例えば、ネットワーク・ノード1960は、ネットワーク・ノード1960への情報の入力を可能にし、ネットワーク・ノード1960からの情報の出力を可能にするユーザ・インタフェース機器を含んでもよい。これにより、ユーザは、ネットワーク・ノード1960の診断、保守、修理、及び他の管理機能を実行できてもよい。
【0181】
本書で使用されるように、WDは、ネットワーク・ノード及び/又は他のワイヤレス・デバイスと無線通信でき、構成され、配置され、及び/又は動作可能なデバイスを指す。特に断らない限り、WDとの用語は、本書でUEと互換的に使用されてもよい。ワイヤレス通信は、電磁波、電波、赤外線、及び/又は空気を通じて情報を伝達するのに適した他のタイプの信号を使用して、無線信号を送信及び/又は受信することを伴ってもよい。いくつかの実施形態で、WDは、直接的な人間のやり取りなしに情報を送信及び/又は受信するように構成されてもよい。例えば、WDは、内部イベント又は外部イベントによってトリガされた場合に、又はネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計されてもよい。WDの例は、スマートフォン、携帯電話、セルフォン、VoIP(ボイス・オーバIP)電話、ワイヤレス・ローカル・ループ電話、デスクトップ・コンピュータ、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス・カメラ、ゲーム・コンソール又はデバイス、音楽記憶装置、再生機器、ウェアラブル端末デバイス、ワイヤレス・エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ埋め込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマート・デバイス、ワイヤレス顧客宅内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含むが、これらに限定されない。WDは、例えばサイドリンク通信のための3GPP規格を実装することによって、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信をサポートしてもよく、この場合に、D2D通信デバイスと呼ばれてもよい。さらに別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオで、WDは、監視及び/又は測定を実行し、このような監視及び/又は測定の結果を別のWD及び/又はネットワーク・ノードに送信する機械又は他のデバイスを表してもよい。この場合に、WDは、マシン・ツー・マシン(M2M)デバイスであってもよく、3GPPコンテキストでは、MTCデバイスと呼ばれてもよい。1つの特定の例として、WDは、3GPPナローバンドIoT(NB‐IoT)規格を実装するUEであってもよい。このような機械又はデバイスの特定の例は、センサ、電力計のような計量デバイス、産業機械、又は家庭用若しくは個人用機器(例えば、冷蔵庫、テレビ等)、又は個人用ウェアラブル(例えば、時計、フィットネス・トラッカ等)である。他のシナリオで、WDは、この動作状態又はこの動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表してもよい。上述のWDは、ワイヤレス接続のエンドポイントを表してもよく、この場合に、デバイスは、ワイヤレス端末と呼ばれてもよい。さらに、上述したようなWDは、モバイルであってもよく、この場合に、モバイル・デバイス又はモバイル端末とも呼ばれてもよい。
【0182】
説明されるように、ワイヤレス・デバイス1910は、アンテナ1911と、インタフェース1914と、処理回路1920と、デバイス可読媒体1930と、ユーザ・インタフェース機器1932と、補助機器1934と、電源1936と、電力回路1937とを含む。WD1910は、ほんの数例を挙げると、例えば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、又はBluetoothワイヤレス技術のような、WD1910によってサポートされる異なるワイヤレス技術のための例示された構成要素のうちの1つ以上の複数の集合を含んでもよい。これらのワイヤレス技術は、WD1910内の他の構成要素と同じ又は異なるチップ又はチップの集合に統合されてもよい。
【0183】
アンテナ1911は、ワイヤレス信号を送信及び/又は受信するように構成された1つ以上のアンテナ又はアンテナ・アレイを含んでもよく、インタフェース1914に接続される。ある代替実施形態で、アンテナ1911は、WD1910とは別個であってもよく、インタフェース又はポートを通じてWD1910に接続可能であってもよい。アンテナ1911、インタフェース1914、及び/又は処理回路1920は、WDによって実行されるものとして本書で説明される任意の受信動作又は送信動作を実行するように構成されてもよい。任意の情報、データ、及び/又は信号が、ネットワーク・ノード及び/又は別のWDから受信されてもよい。いくつかの実施形態で、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ1911がインタフェースとみなされてもよい。
【0184】
説明されるように、インタフェース1914は、無線フロントエンド回路1912及びアンテナ1911を備える。無線フロントエンド回路1912は、1つ以上のフィルタ1918及び増幅器1916を備える。無線フロントエンド回路1914は、アンテナ1911及び処理回路1920に接続され、アンテナ1911と処理回路1920との間で通信される信号を調整するように構成される。無線フロントエンド回路1912は、アンテナ1911に結合されてもよく、又はアンテナ1911の一部であってもよい。いくつかの実施形態で、WD1910が別個の無線フロントエンド回路1912を含まなくてもよく、むしろ、処理回路1920が無線フロントエンド回路を含んでもよく、アンテナ1911に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態で、RF送受信機回路1922の一部又は全部がインタフェース1914の一部とみなされてもよい。無線フロントエンド回路1912は、無線接続を介して他のネットワーク・ノード又はWDに送出されるデジタル・データを受信してもよい。無線フロントエンド回路1912は、フィルタ1918及び/又は増幅器1916の組合せを使用して、デジタル・データを適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換してもよい。その後、無線信号は、アンテナ1911を介して送信されてもよい。同様に、データを受信する場合に、アンテナ1911は、無線フロントエンド回路1912によってデジタル・データに変換される無線信号を収集してもよい。デジタル・データは、処理回路1920に渡されてもよい。他の実施形態で、インタフェース1914は、異なる構成要素及び/又は構成要素の異なる組合せを備えてもよい。
【0185】
処理回路1920は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、CPU、DSP、ASIC、FPGA、又は単独で又はデバイス可読媒体1930、WD1910機能のような他のWD1910構成要素と連携するかのいずれかで提供するように動作可能な任意の他の適切なコンピューティング・デバイス、リソース、又はハードウェア、ソフトウェア、及び/又は符号化ロジックの組合せのうちの1つ以上の組合せを備えてもよい。このような機能は、本書で説明される各種ワイヤレス特徴又は利点のいずれかを提供することを含んでもよい。例えば、処理回路1920は、本書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体1930又は処理回路1920内のメモリに記憶された命令を実行してもよい。
【0186】
説明されるように、処理回路1920は、RF送受信機回路1922と、ベースバンド処理回路1924と、アプリケーション処理回路1926とのうちの1つ以上を含む。他の実施形態で、処理回路は、異なる構成要素及び/又は構成要素の異なる組み合わせを含んでもよい。ある実施形態で、WD1910の処理回路1920は、SOCを備えてもよい。いくつかの実施形態で、RF送受信機回路1922、ベースバンド処理回路1924、及びアプリケーション処理回路1926は別個のチップ又はチップの集合上にあってもよい。代替実施形態で、ベースバンド処理回路1924及びアプリケーション処理回路1926の一部又は全部が1つのチップ又はチップの集合に組み合わされてもよく、RF送受信機回路1922が別個のチップ又はチップの集合上にあってもよい。さらに別の実施形態で、RF送受信機回路1922及びベースバンド処理回路1924の一部又は全部が同じチップ又はチップの集合上にあってもよく、アプリケーション処理回路1926は別個のチップ又はチップの集合上にあってもよい。さらに他の代替実施形態で、RF送受信機回路1922、ベースバンド処理回路1924、及びアプリケーション処理回路1926の一部又は全部が、同じチップ又はチップの集合に組み合わされてもよい。いくつかの実施形態で、RF送受信機回路1922がインタフェース1914の一部であってもよい。RF送受信機回路1922は、処理回路1920のためのRF信号を調整してもよい。
【0187】
ある実施形態で、WDによって実行されるものとして本書で説明される機能の一部又は全部は、ある実施形態で、コンピュータ可読記憶媒体であってもよいデバイス可読媒体1930上に記憶された命令を処理回路1920が実行することによって提供されてもよい。代替の実施形態で、機能の一部又は全部は、ハードワイヤード方式などで、別個の又は個別のデバイス可読記憶媒体上に記憶された命令を実行することなく、処理回路1920によって提供されてもよい。これらの特定の実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体上に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1920は、説明された機能を実行するように構成されてもよい。このような機能によって提供される利点は処理回路1920のみ、又はWD1910の他の構成要素に限定されず、WD1910全体によって、及び/又はエンド・ユーザ及び無線ネットワーク全体によって享受される。
【0188】
処理回路1920は、WDによって実行されるものとして本書で説明される任意の判定、計算、又は同様の操作(例えば、ある取得動作)を実行するように構成されてもよい。これらの動作は、処理回路1920によって実行されるように、例えば、取得された情報を他の情報に変換すること、取得された情報又は変換された情報をWD1910によって記憶された情報と比較すること、及び/又は取得された情報又は変換された情報に基づいて1つ以上の動作を実行すること、及び前記処理の結果として判定を行うことによって、処理回路1920によって取得された情報を処理することを含んでもよい。
【0189】
デバイス可読媒体1930は、コンピュータ・プログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つ以上を含むアプリケーション、及び/又は処理回路1920によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であってもよい。デバイス可読媒体1930は、コンピュータ・メモリ(例えば、RAM又はROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハード・ディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、CD又はDVD)、及び/又は処理回路1920によって使用されてもよい情報、データ、及び/又は命令を記憶する任意の他の揮発性又は不揮発性、非一時的なデバイス可読装置、及び/又はコンピュータ実行可能メモリ・デバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態で、処理回路1920及びデバイス可読媒体1930が一体化されているとみなされてもよい。
【0190】
ユーザ・インタフェース機器1932は、人間のユーザがWD1910とやり取りすることを可能にする構成要素を提供してもよい。このようなやり取りは、視覚的、聴覚的、触覚的などの多くの形態であってもよい。ユーザ・インタフェース機器1932は、ユーザに出力を生成し、ユーザがWD1910に入力を提供することを可能にするように動作可能であってもよい。やり取りのタイプは、WD1910に導入されたユーザ・インタフェース機器1932のタイプに応じて変わってもよい。例えば、WD1910がスマートフォンであるならば、やり取りはタッチスクリーンを介して行われてもよく、WD1910がスマート・メータであるならば、やり取りは使用量(例えば、使用されたガロン数)を提供するスクリーン、又は可聴警報(例えば、煙が検出された場合)を提供するスピーカを介して行われてもよい。ユーザ・インタフェース機器1932は、入力インタフェース、デバイス及び回路、並びに出力インタフェース、デバイス、及び回路を含んでもよい。ユーザ・インタフェース機器1932は、WD1910への情報の入力を可能にするように構成され、処理回路1920が入力情報を処理することを可能にするように処理回路1920に接続される。ユーザ・インタフェース機器1932は、例えば、マイクロフォン、近接又は他のセンサ、キー/ボタン、タッチ・ディスプレイ、1つ以上のカメラ、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート、又は他の入力回路を含んでもよい。ユーザ・インタフェース機器1932はまた、WD1910からの情報の出力を可能にし、処理回路1920がWD1910から情報を出力することを可能にするように構成される。ユーザ・インタフェース機器1932は例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドホン・インタフェース、又は他の出力回路を含んでもよい。ユーザ・インタフェース機器1932の1つ以上の入出力インタフェース、デバイス、及び回路を使用して、WD1910は、エンド・ユーザ及び/又はワイヤレス・ネットワークと通信してもよく、本書で説明する機能からの利点をこれらに与えることができてもよい。
【0191】
補助機器1934は、WDによって一般に実行されなくてもよいより具体的な機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための専用センサ、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインタフェースなどを含んでもよい。補助機器1934の構成要素の包含及びタイプは、実施形態及び/又はシナリオに応じて変わってもよい。
【0192】
電源1936は、いくつかの実施形態で、バッテリ又はバッテリ・パックの形態であってもよい。外部電源(例えば、電気コンセント)、光起電力デバイス、又は電力セルのような他のタイプのソースも使用されてもよい。WD1910は、電源1936からの電力を、電源1936からの電力を必要とするWD1910の様々な部分に配送して、本書で説明又は示される任意の機能を実行するための電力回路1937をさらに備えてもよい。電力回路1937は、ある実施形態で、電力管理回路を含んでもよい。電力回路1937は、追加的又は代替的に、外部電源から電力を受け取るように動作可能であってもよく、この場合に、WD1910は、入力回路又は電力ケーブルのようなインタフェースを介して、(電気コンセントのような)外部電源に接続可能であってもよい。電力回路1937はまた、ある実施形態で、外部電源から電源1936に電力を伝送するように動作可能であってもよい。これは、例えば、電源1936の充電のためであってもよい。電力回路1937は、電力が供給されるWD1910のそれぞれの構成要素に適した電力にするために、電源1936からの電力に対して任意のフォーマット、変換、又は他の修正を実行してもよい。
【0193】
図20は、本書で説明される様々な側面によるUEの1つの実施形態を示す。本書で使用されるように、ユーザ機器又はUEは、必ずしも、関連するデバイスを所有し及び/又は操作する人間のユーザという意味でユーザを有するとは限らない。その代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる動作が意図されているが、特定の人間のユーザに関連付けられていてもいなくてもよい、又は最初は関連付けられていなくてもよいデバイスを表してもよい。UEはまた、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作が意図されていないNB‐IoT UEを含む、3GPPによって識別される任意のUEを備えてもよい。UE2000は、
図20に示すように、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G規格のような3GPPによって公布された1つ以上の通信規格に従って通信するように構成されたWDの一例である。前述のように、WD及びUEという用語は、互換的に使用されてもよい。したがって、
図20はUEであるが、本書で説明される構成要素はWDに等しく適用可能であり、この逆も同様である。
【0194】
図20で、UE2000は、入出力インタフェース2005、RFインタフェース2009、ネットワーク接続インタフェース2011、RAM2017、ROM2019及び記憶媒体2021などを含むメモリ2015、通信サブシステム2031、電源2013、及び/又は任意の他の構成要素、又はこれらの任意の組合せに動作可能に結合された処理回路2001を含む。記憶媒体2021は、オペレーティング・システム2023と、アプリケーション・プログラム2025と、データ2027とを含む。他の実施形態で、記憶媒体2021は、他の同様のタイプの情報を含んでもよい。あるUEは、
図20に示される構成要素のすべて、又は構成要素の部分集合のみを利用してもよい。構成要素間の統合のレベルは、1つのUEから別のUEへと変わってもよい。さらに、あるUEは、複数のプロセッサ、メモリ、送受信機、送信機、受信機などのような構成要素の複数のインスタンスを含んでもよい。
【0195】
図20で、処理回路2001は、コンピュータ命令及びデータを処理するように構成されてもよい。処理回路2001は、1つ以上のハードウェア実装状態機械(例えば、個別論理、FPGA、ASICなど)、適切なファームウェアとともにプログラマブル論理、適切なソフトウェアとともにマイクロプロセッサ又はDSPのような1つ以上のストアド・プログラム、汎用プロセッサ、又は上記の任意の組合せのような、機械可読コンピュータ・プログラムとしてメモリ2015に記憶された機械命令を実行するように動作する任意の順次状態機械を実装するように構成されてもよい。例えば、処理回路2001は、2つのCPUを含んでもよい。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報であってもよい。
【0196】
図示の実施形態で、入力/出力インタフェース2005は、入力デバイス、出力デバイス、又は入力及び出力デバイスに通信インタフェースを提供するように構成されてもよい。UE2000は、入出力インタフェース2005を介して出力デバイスを使用するように構成されてもよい。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインタフェース・ポートを使用してもよい。例えば、USBポートは、UE2000への入力及びUE2000からの出力を提供するために使用されてもよい。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、又はこれらの任意の組合せであってもよい。UE2000は、ユーザがUE2000に情報をキャプチャすることを可能にするために、入力/出力インタフェース2005を介して入力デバイスを使用するように構成されてもよい。入力デバイスは、タッチ・センシティブ又はプレゼンス・センシティブ・ディスプレイ、カメラ(例えば、デジタル・カメラ、デジタル・ビデオ・カメラ、ウェブ・カメラなど)、マイクロフォン、センサ、マウス、トラックボール、方向パッド、トラックパッド、スクロール・ホイール、スマートカードなどを含んでもよい。プレゼンス・センシティブ・ディスプレイは、ユーザからの入力を感知するための容量性又は抵抗性タッチセンサを含んでもよい。センサは、例えば加速度計、ジャイロスコープ、傾斜センサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、別の同様のセンサ、又はこれらの任意の組合せであってもよい。例えば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタル・カメラ、マイクロフォン、及び光センサであってもよい。
【0197】
図20で、RFインタフェース2009は、送信機、受信機、及びアンテナのようなRF構成要素に通信インタフェースを提供するように構成されてもよい。ネットワーク接続インタフェース2011は、ネットワーク2043Aへの通信インタフェースを提供するように構成されてもよい。ネットワーク2043Aは、LAN、WAN、コンピュータ・ネットワーク、ワイヤレス・ネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、又はこれらの任意の組合せなどの有線及び/又は無線ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク2043Aは、WiFiネットワークを含んでもよい。ネットワーク接続インタフェース2011は、イーサネット、伝送制御プロトコル(TCP)/IP、同期光ネットワーク(SONET)、非同期転送モード(ATM)などのような1つ以上の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するために使用される受信機及び送信機インタフェースを含むように構成されてもよい。ネットワーク接続インタフェース2011は、通信ネットワーク・リンク(例えば、光、電気など)に適切な受信機及び送信機機能を実装してもよい。送信機及び受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェア、又はファームウェアを共有してもよく、あるいは別々に実装されてもよい。
【0198】
RAM2017は、オペレーティング・システム、アプリケーション・プログラム、及びデバイス・ドライバのようなソフトウェア・プログラムの実行中にデータ又はコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを提供するために、バス2002を介して処理回路2001とやり取りするように構成されてもよい。ROM2019は、コンピュータ命令又はデータを処理回路2001に提供するように構成されてもよい。例えば、ROM2019は、不揮発性メモリに記憶された基本入出力(I/O)、起動、又はキーボードからのキーストロークの受信のような基本システム機能のための不変の低レベル・システム・コード又はデータを記憶するように構成されてもよい。記憶媒体2021は、RAM、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的EPROM(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピー・ディスク、ハード・ディスク、リムーバブル・カートリッジ、又はフラッシュ・ドライブのようなメモリを含むように構成されてもよい。一例で、記憶媒体2021は、オペレーティング・システム2023、ウェブ・ブラウザ・アプリケーション、ウィジェット又はガジェット・エンジン又は別のアプリケーションのようなアプリケーション・プログラム2025、及びデータ・ファイル2027を含むように構成されてもよい。記憶媒体2021は、UE2000による使用のために、様々なオペレーティング・システムのうちの任意のもの、又はオペレーティング・システムの組合せを記憶してもよい。
【0199】
記憶媒体2021は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピー(登録商標)ディスク・ドライブ、フラッシュ・メモリ、USBフラッシュ・ドライブ、外部ハード・ディスク・ドライブ、サム・ドライブ、ペン・ドライブ、キー・ドライブ、高密度デジタル多目的ディスク(HD‐DVD)光ディスク・ドライブ、内部ハード・ディスク・ドライブ、Blu‐Ray光ディスク・ドライブ、HDDS(ホログラフィック・デジタル・データ記憶装置)光ディスク・ドライブ、外部ミニ・デュアル・インライン・メモリ・モジュール(DIMM)、同期動的RAM(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュール(SIM)又はリムーバブル・ユーザ識別(RUIM)モジュールのようなスマートカード・メモリ、他のメモリ、又はこれらの任意の組み合わせのような複数の物理ドライブ・ユニットを含むように構成されてもよい。記憶媒体2021は、UE2000が一時的又は非一時的な記憶媒体上に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーション・プログラムなどにアクセスし、データをオフロードし、又はデータをアップロードすることを可能にしてもよい。通信システムを利用するもののような製造品は、デバイス可読媒体を備えてもよい記憶媒体2021内に有形に具現化されてもよい。
【0200】
図20で、処理回路2001は、通信サブシステム2031を使用してネットワーク2043Bと通信するように構成されてもよい。ネットワーク2043Aとネットワーク2043Bとは、同一のネットワークであってもよいし、異なるネットワークであってもよい。通信サブシステム2031は、ネットワーク2043Bと通信するために使用される1つ以上の送受信機を含むように構成されてもよい。例えば、通信サブシステム2031は、IEEE802.13、符号分割多元接続(CDMA)、WCDMA、GSM、LTE、ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(UTRAN)、WiMaxなどのような1つ以上の通信プロトコルに従って、無線アクセス・ネットワーク(RAN)の別のWD、UE、又は基地局などのワイヤレス通信が可能な別のデバイスの1つ以上のリモート送受信機と通信するために使用される1つ以上の送受信機を含むように構成されてもよい。各送受信機は、RANリンクに適切な送信機又は受信機の機能(例えば、周波数割り当てなど)をそれぞれ実装するために、送信機2033及び/又は受信機2035を含んでもよい。さらに、各送受信機の送信機2033及び受信機2035は、回路構成要素、ソフトウェア、又はファームウェアを共有してもよく、あるいは別々に実装されてもよい。
【0201】
図示の実施形態で、通信サブシステム2031の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetoothのような短距離通信、近距離通信、位置を決定するための全地球測位システム(GPS)の使用のような位置ベース通信、別の同様の通信機能、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。例えば、通信サブシステム2031は、セルラ通信、WiFi通信、Bluetooth通信、及びGPS通信を含んでもよい。ネットワーク2043Bは、LAN、WAN、コンピュータ・ネットワーク、無線ネットワーク、電気通信ネットワーク、別の同様のネットワーク、又はこれらの任意の組合せなどの有線及び/又は無線ネットワークを含んでもよい。例えば、ネットワーク2043Bは、セルラ・ネットワーク、WiFiネットワーク、及び/又は近距離無線ネットワークであってもよい。電源2013は、UE2000の構成要素に交流(AC)又は直流電力を供給するように構成されてもよい。
【0202】
本書で説明される特徴、利点、及び/又は機能は、UE2000の構成要素のうちの1つにおいて実装されてもよいし、又はUE2000の複数の構成要素にわたって分割されてもよい。さらに、本書で説明される特徴、利点、及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア、又はファームウェアの任意の組合せで実装されてもよい。一例で、通信サブシステム2031は、本書で説明される構成要素のいずれかを含むように構成されてもよい。さらに、処理回路2001は、バス2002を介してこのような構成要素のいずれかと通信するように構成されてもよい。別の例で、このような構成要素のいずれも、処理回路2001によって実行された場合に、本書で説明される対応する機能を実行する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表されてもよい。別の例で、このような構成要素のいずれかの機能は、処理回路2001と通信サブシステム2031との間で分割されてもよい。別の例で、このような構成要素のいずれかの計算集約的でない機能は、ソフトウェア又はファームウェアで実装されてもよく、計算集約的な機能は、ハードウェアで実装されてもよい。
【0203】
図21は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化されてもよい仮想化環境2100を示す概略ブロック図である。本文脈で、仮想化は、仮想化ハードウェア・プラットフォーム、記憶装置、及びネットワーキング・リソースを含んでもよい装置又はデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本書で使用されるように、仮想化は、ノード(例えば、仮想化された基地局又は仮想化された無線アクセス・ノード)又はデバイス(例えば、UE、ワイヤレス・デバイス、又は任意の他のタイプの通信デバイス)又はこれらの構成要素に適用されることができ、機能の少なくとも一部が1つ以上の仮想構成要素として(例えば、1つ以上のネットワーク内の1つ以上の物理処理ノード上で実行される1つ以上のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシン、又はコンテナを介して)実装される実装形態に関係する。
【0204】
いくつかの実施形態で、本書で説明される機能の一部又は全部は、1つ以上のハードウェア・ノード2130によってホストされる1つ以上の仮想環境2100に実装される1つ以上の仮想マシンによって実行される仮想構成要素として実装されてもよい。さらに、仮想ノードが無線アクセス・ノードでないか、又は無線接続を必要としない実施形態(例えば、コア・ネットワーク・ノード)では、ネットワーク・ノードは、完全に仮想化されてもよい。
【0205】
機能は、本書で開示される実施形態のいくつかの特徴、機能、及び/又は利点のいくつかを実装するように動作する1つ以上のアプリケーション2120(代替として、ソフトウェア・インスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれてもよい)によって実装されてもよい。アプリケーション2120は、処理回路2160及びメモリ2190を備えるハードウェア2130を提供する仮想化環境2100内で実行される。メモリ2190は、処理回路2160によって実行可能な命令2195を含み、それによって、アプリケーション2120は、本書で開示される特徴、利点、及び/又は機能のうちの1つ以上を提供するように動作可能である。
【0206】
仮想化環境2100は、商用オフ・ザ・シェルフ(COTS)プロセッサ、専用ASIC、又はデジタル若しくはアナログ・ハードウェア構成要素若しくは専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であってもよい、1つ以上のプロセッサ又は処理回路2160の集合を備える汎用又は専用ネットワーク・ハードウェア・デバイス2130を備える。各ハードウェア・デバイス2130は、処理回路2160によって実行される命令2195又はソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであってもよいメモリ2190‐1を備えてもよい。各ハードウェア・デバイス2130は、物理ネットワーク・インタフェース2180を含む、ネットワーク・インタフェース・カードとしても知られる1つ以上のネットワーク・インタフェース・コントローラ(ネットワーク・インタフェース・カード)2170を備えてもよい。各ハードウェア・デバイス2130はまた、ソフトウェア2195及び/又は処理回路2160によって実行可能な命令を記憶した、非一時的な、永続的な、機械可読記憶媒体2190‐2を含んでもよい。ソフトウェア2195は、1つ以上の仮想化レイヤ2150(ハイパーバイザとも呼ばれる)をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン2140を実行するためのソフトウェア、並びに本書で説明されるいくつかの実施形態に関連して説明される機能、特徴、及び/又は利点を実行することを可能にするソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含んでもよい。
【0207】
仮想マシン2140は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース、及び仮想ストレージを含み、対応する仮想化レイヤ2150又はハイパーバイザによって実行されてもよい。仮想アプライアンス2120のインスタンスの異なる実施形態は、仮想マシン2140のうちの1つ以上で実装されてもよく、実装は異なる方法で行われてもよい。
【0208】
動作中、処理回路2160は、ソフトウェア2195を実行して、仮想マシン・モニタ(VMM)と呼ばれることもあるハイパーバイザ又は仮想化レイヤ2150をインスタンス化する。仮想化レイヤ2150は、ネットワーキング・ハードウェアのように見える仮想オペレーティング・プラットフォームを仮想マシン2140に提示してもよい。
【0209】
図21に示すように、ハードウェア2130は、汎用又は特定の構成要素を有するスタンドアロン・ネットワーク・ノードであってもよい。ハードウェア2130は、アンテナ21225を備えてもよく、仮想化を介していくつかの機能を実装してもよい。あるいは、ハードウェア2130は、多くのハードウェア・ノードが一緒に動作し、とりわけアプリケーション2120のライフサイクル管理を監視する管理及びオーケストレーション(MANO)21100を介して管理される(例えば、データ・センタ又はCPEのような)ハードウェアのより大きなクラスタの一部であってもよい。
【0210】
ハードウェア2130の仮想化は、いくつかのコンテキストで、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データ・センタ及びCPEに配置できる業界標準の大容量サーバ・ハードウェア、物理スイッチ、及び物理ストレージに統合するために使用されてもよい。
【0211】
NFVのコンテキストで、仮想マシン2140は、あたかも物理的な仮想化されていないマシン上で実行されているかのようにプログラムを実行する物理マシンのソフトウェア実装であってもよい。仮想マシン2140のそれぞれ、及びこの仮想マシン2140を実行するハードウェア2130のこの部分は、この仮想マシン2140に専用のハードウェア、及び/又はこの仮想マシン2140によって他の仮想マシン2140と共有されるハードウェアであっても、別個の仮想ネットワーク要素(VNE)を形成する。
【0212】
依然としてNFVのコンテキストで、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェア・ネットワーキング・インフラストラクチャ2130の上の1つ以上の仮想マシン2140で実行される特定のネットワーク機能を処理する役割を担い、
図21のアプリケーション2120に対応する。
【0213】
いくつかの実施形態で、それぞれが1つ以上の送信機21220及び1つ以上の受信機21210を含む1つ以上の無線ユニット21200が1つ以上のアンテナ21225に結合されてもよい。無線ユニット21200は、1つ以上の適切なネットワーク・インタフェースを介してハードウェア・ノード2130と直接通信してもよく、仮想構成要素と組み合わせて使用して、無線アクセス・ノード又は基地局のような無線機能を仮想ノードに提供してもよい。
【0214】
いくつかの実施形態で、ハードウェア・ノード2130と無線ユニット21200との間の通信のために代替的に使用されてもよい制御システム21230を使用して、いくつかのシグナリングが実現されてもよい。
【0215】
図22を参照して、1つの実施形態によれば、通信システムは、無線アクセス・ネットワークのようなアクセス・ネットワーク2211とコア・ネットワーク2214とを備える、3GPPタイプのセルラ・ネットワークのような電気通信ネットワーク2210を含む。アクセス・ネットワーク2211は、それぞれが対応するカバレッジ・エリア2213A、2213B、2213Cを規定する、ノードB、eNB、gNB、又は他のタイプのワイヤレスAPのような複数の基地局2212A、2212B、2212Cを備える。各基地局2212A、2212B、2212Cは、有線又は無線接続2215を介してコア・ネットワーク2214に接続可能である。カバレッジ・エリア2213Cに位置する第1UE2291は、対応する基地局2212Cに無線接続されるか、又はページングされるように構成される。カバレッジ・エリア2213A内の第2UE2292は、対応する基地局2212Aに無線で接続可能である。この例では複数のUE2291、2292が示されているが、開示された実施形態は、単一のUEがカバレッジ・エリア2213内にある状況、又は単一のUEが対応する基地局2212に接続している状況にも等しく適用可能である。
【0216】
電気通信ネットワーク2210は、これ自体がホスト・コンピュータ2230に接続されており、これはスタンドアロン・サーバ、クラウド実装されたサーバ、分散サーバ、又はサーバ・ファームにおける処理リソースとして実装されてもよい。ホスト・コンピュータ2230は、サービス・プロバイダの所有権又は制御下にあってもよく、又はサービス・プロバイダによって、又はサービス・プロバイダの代わりに動作されてもよい。電気通信ネットワーク2210とホスト・コンピュータ2230との間の接続2221及び2222は、コア・ネットワーク2214からホスト・コンピュータ2230に直接延びてもよく、又はオプションの中間ネットワーク2220を介して進んでもよい。中間ネットワーク2220は、パブリック・ネットワーク、プライベート・ネットワーク、又はホストされたネットワークのうちの1つ、又は2つ以上の組み合わせであってもよく、中間ネットワーク2220は、もしあれば、バックボーン・ネットワーク又はインターネットであってもよく、特に、中間ネットワーク2220は、2つ以上のサブ・ネットワーク(図示せず)を含んでもよい。
【0217】
図22の通信システムは、全体として、接続されたUE2291、2292とホスト・コンピュータ2230との間の接続を可能にする。接続は、オーバ・ザ・トップ(OTT)接続2250として記述されてもよい。ホスト・コンピュータ2230及び接続されたUE2291、2292は、アクセス・ネットワーク2211、コア・ネットワーク2214、任意の中間ネットワーク2220、及び可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続2250を介してデータ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTT接続2250は、OTT接続2250が通過する参加通信デバイスがアップリンク通信及びダウンリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、トランスペアレントであってもよい。例えば、基地局2212は、接続されたUE2291に回送される(例えば、ハンドオーバされる)ホスト・コンピュータ2230から発信されるデータとの着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて通知されなくてもよく、又は通知される必要がなくてもよい。同様に、基地局2212は、UE2291からホスト・コンピュータ2230に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要がない。
【0218】
先の段落で議論されたUE、基地局、及びホスト・コンピュータの実施形態に従う例示の実装が、ここで、
図23を参照して説明される。通信システム2300において、ホスト・コンピュータ2230は、通信システム2300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップし、維持するように構成される通信インタフェース2316を含むハードウェア2315を備える。ホスト・コンピュータ2310は、記憶及び/又は処理能力を有してもよい処理回路2318をさらに備える。具体的に、処理回路2318は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブル・プロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらの組合せ(図示せず)を備えてもよい。ホスト・コンピュータ2310は、ソフトウエア2311をさらに備え、これは、ホスト・コンピュータ2230によって保存又はアクセス可能であり、処理回路2318によって実行可能である。ソフトウェア2311は、ホスト・アプリケーション2312を含む。ホスト・アプリケーション2312は、UE2330及びホスト・コンピュータ2310で終端するOTT接続2350を介して接続するUE2330のようなリモート・ユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。リモート・ユーザにサービスを提供する際に、ホスト・アプリケーション2312は、OTT接続2350を使用して送信されるユーザ・データを提供してもよい。
【0219】
通信システム2300は、電気通信システム内に提供され、ホスト・コンピュータ2310及びUE2330と通信することを可能にするハードウェア2325を備える基地局2320をさらに含む。ハードウェア2325は、通信システム2300の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップ及び維持するための通信インタフェース2326と、基地局2320によってサービス提供されるカバレッジ・エリア(
図23には示されていない)に位置するUE2330との少なくとも無線接続2370をセットアップ及び維持するための無線インタフェース2327とを含んでもよい。通信インタフェース2326は、ホスト・コンピュータ2310への接続2360を容易にするように構成されてもよい。接続2360は、直接的であってもよく、電気通信システムのコア・ネットワーク(
図23には示されていない)を通過してもよく、及び/又は電気通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通過してもよい。図示の実施形態で、基地局2320のハードウェア2325は、処理回路2328をさらに含み、処理回路2328は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブル・プロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらの組合せ(図示せず)を備えてもよい。基地局2320はさらに、内部に記憶された、又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア2321を有する。
【0220】
通信システム2300は、既に参照したUE2330をさらに含む。このハードウェア2335は、UE2330が現在位置しているカバレッジ・エリアにサービス提供する基地局2320との無線接続2370をセットアップし、維持するように構成された無線インタフェース2337を含んでもよい。UE2330のハードウェア2335は、処理回路2338をさらに含み、処理回路2338は、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブル・プロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらの組合せ(図示せず)を備えてもよい。UE2330は、ソフトウェア2331をさらに備え、これはUE2330によって記憶又はアクセス可能であり、処理回路2338によって実行可能である。ソフトウェア2331は、クライアント・アプリケーション2332を含む。クライアント・アプリケーション2332は、ホスト・コンピュータ2310のサポートにより、UE2330を介して人間又は非人間のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホスト・コンピュータ2230で、実行中のホスト・アプリケーション2312は、UE2330及びホスト・コンピュータ2310で終端するOTT接続2350を介して、実行中のクライアント・アプリケーション2332と通信してもよい。ユーザにサービスを提供する際に、クライアント・アプリケーション2332は、ホスト・アプリケーション2312から要求データを受信し、要求されたデータに応答してユーザ・データを提供してもよい。OTT接続2350は、要求データとユーザ・データの両方を転送できる。クライアント・アプリケーション2332は、ユーザとやり取りして、これが提供するユーザ・データを生成できる。
【0221】
図23に示されるホスト・コンピュータ2310、基地局2320、及びUE2330は、それぞれ、ホスト・コンピュータ2230、基地局2212A、2212B、2212Cのうちの1つ、及び
図22のUE2291、2292のうちの1つと同様又は同一であってもよいことに留意されたい。すなわち、これらのエンティティの内部動作は
図23に示されるようなものであってもよく、独立して、周囲のネットワーク・トポロジは
図22のものであってもよい。
【0222】
図23で、OTT接続2350を抽象的に描いて、基地局2320を介したホスト・コンピュータ2230とUE2330との間の通信を示しているが、いかなる中間デバイスも明示的に参照せず、これらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングも示していない。ネットワーク・インフラストラクチャは、UE2330から、又はホスト・コンピュータ2310を動作するサービス・プロバイダから、又はこの両方から隠れるように構成されてもよいルーティングを決定してもよい。OTT接続2350がアクティブである間に、ネットワーク・インフラストラクチャは(例えば、負荷バランシングの考慮又はネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行ってもよい。
【0223】
UE2330と基地局2320との間のワイヤレス接続2370は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、ワイヤレス接続2370が最後のセグメントを形成するOTT接続2350を使用して、UE2330に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示はモビリティ及びシグナリング・オーバヘッドを改善してもよく、これによって、ネットワーク・ノード間の競合状態を回避すること、ネットワーク・ノード及び/又はワイヤレス・デバイス側でのシグナリング及び手続きを低減すること、モビリティ、トラフィック・ステアリング、及び負荷バランシングを改善することのような、いくつかの利点を提供してもよい。
【0224】
測定手続きは、データレート、レイテンシ、及び1つ以上の実施形態が改善する他の要因を監視する目的で提供されてもよい。さらに、測定結果の変動に応答して、ホスト・コンピュータ2310とUE2330との間のOTT接続2350を再構成するためのオプションのネットワーク機能があってもよい。OTT接続2350を再構成するための測定手続き及び/又はネットワーク機能は、ホスト・コンピュータ2310のソフトウェア2311及びハードウェア2315、又はUE2330のソフトウェア2331及びハードウェア2335、又はこの両方において実装されてもよい。いくつかの実施形態で、OTT接続2350が通過する通信デバイスにセンサ(図示せず)が配備されるか、又はこれに関連して配備されてもよく、センサは上で例示された監視量の値を供給することによって、又はソフトウェア2311、2331が監視量を計算又は推定してもよい他の物理量の値を供給することによって、測定手続きに関与してもよい。OTT接続2350の再構成は、メッセージ形式、再送信設定、好ましいルーティングなどを含んでもよく、再構成は、基地局2320に影響を及ぼす必要はなく、基地局2320には知られていないか、又は知覚できなくてもよい。このような手続き及び機能は当技術分野で公知であり、実施されてもよい。ある実施形態で、測定は、ホスト・コンピュータ2230のスループット、伝搬時間、レイテンシなどの測定を容易にする独自のUEシグナリングを含んでもよい。測定は、OTT接続2350を使用して、伝搬時間、エラーなどを監視しながら、ソフトウェア2311及び2331で実施され、メッセージ、特にエンプティ又は「ダミー」メッセージを送信させてもよい。
【0225】
図24は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホスト・コンピュータ、基地局、及びUEを含み、これらは、
図22及び
図23を参照して説明したものであってもよい。本開示を簡単にするために、
図24に対する図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2410において、ホスト・コンピュータは、ユーザ・データを提供する。ステップ2410のサブステップ2411(オプションであってもよい)において、ホスト・コンピュータは、ホスト・アプリケーションを実行することによってユーザ・データを提供する。ステップ2420において、ホスト・コンピュータは、ユーザ・データをUEに搬送する送信を開始する。ステップ2430(オプションであってもよい)において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホスト・コンピュータが開始した送信において搬送されたユーザ・データをUEに送信する。ステップ2440(オプションであってもよい)において、UEは、ホスト・コンピュータによって実行されるホスト・アプリケーションに関連するクライアント・アプリケーションを実行する。
【0226】
図25は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホスト・コンピュータ、基地局、及びUEを含み、これらは、
図22及び
図23を参照して説明したものであってもよい。本開示を簡単にするために、
図25に対する図面参照のみがこのセクションに含まれる。本方法のステップ2510において、ホスト・コンピュータは、ユーザ・データを提供する。オプションのサブステップ(図示せず)において、ホスト・コンピュータは、ホスト・アプリケーションを実行することによってユーザ・データを提供する。ステップ2520において、ホスト・コンピュータは、ユーザ・データをUEに搬送する送信を開始する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して渡されてもよい。ステップ2530(オプションであってもよい)において、UEは、送信において搬送されたユーザ・データを受信する。
【0227】
図26は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホスト・コンピュータ、基地局、及びUEを含み、これらは、
図22及び
図23を参照して説明したものであってもよい。本開示を簡単にするために、
図26に対する図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2610(オプションであってもよい)において、UEは、ホスト・コンピュータによって提供される入力データを受信する。追加的に又は代替的に、ステップ2620において、UEは、ユーザ・データを提供する。ステップ2620のサブステップ2621(オプションであってもよい)において、UEは、クライアント・アプリケーションを実行することによってユーザ・データを提供する。ステップ2610のサブステップ2611(オプションであってもよい)において、UEは、ホスト・コンピュータによって提供された受信入力データに応答してユーザ・データを提供するクライアント・アプリケーションを実行する。ユーザ・データを提供する際に、実行されるクライアント・アプリケーションは、ユーザから受け取ったユーザ入力をさらに考慮してもよい。ユーザ・データが提供された特定の方法にかかわらず、UEは、サブステップ2630(オプションであってもよい)において、ユーザ・データのホスト・コンピュータへの送信を開始する。本方法のステップ2640において、ホスト・コンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザ・データを受信する。
【0228】
図27は、1つの実施形態による、通信システムにおいて実施される方法を示すフローチャートである。通信システムは、ホスト・コンピュータ、基地局、及びUEを含み、これらは、
図22及び
図23を参照して説明したものであってもよい。本開示を簡単にするために、
図27への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ2710(オプションであってもよい)において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザ・データを受信する。ステップ2720(オプションであってもよい)において、基地局は、受信したユーザ・データのホスト・コンピュータへの送信を開始する。ステップ2730(オプションであってもよい)において、ホスト・コンピュータは、基地局によって開始された送信において搬送されたユーザ・データを受信する。
【0229】
本書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利点は、1つ以上の仮想装置の1つ以上の機能ユニット又はモジュールを介して実行されてもよい。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備えてもよい。これらの機能ユニットは、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含んでもよい処理回路、並びにDSP、専用デジタル論理などを含んでもよい他のデジタル・ハードウェアを介して実装されてもよい。処理回路は、ROM、RAM、キャッシュ・メモリ、フラッシュ・メモリ・デバイス、光記憶デバイスなどのような1つ以上のタイプのメモリを含んでもよいメモリに記憶されたプログラム・コードを実行するように構成されてもよい。メモリに記憶されたプログラム・コードは、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、並びに本書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態で、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
【0230】
図28は特定の実施形態による方法を示しており、この方法はステップ2802において、第2ネットワーク・ノードにおいて、それぞれ条件の第1集合又は第2集合に従って第1ネットワーク・ノードによって開始されたネットワーク手続きを実行することに関する拒否又は確認決定を実行することで開始する。ステップ2804で、オプションとして、第2ネットワーク・ノードは、第1ネットワーク・ノードに承認/拒否決定を送信する。ステップ2806において、第2ネットワーク・ノードは、拒否/確認決定の原因に関する情報を第1ネットワーク・ノードに送信する。
【0231】
図29は、ワイヤレス・ネットワーク(例えば、
図19に示されるワイヤレス・ネットワーク)における装置2900の概略ブロック図を示す。装置は、ワイヤレス・デバイス又はネットワーク・ノード(例えば、
図19に示されるワイヤレス・デバイス1910又はネットワーク・ノード1960)において実装されてもよい。装置2900は、
図28を参照して説明された例示的な方法、及び場合によっては本書で開示された任意の他のプロセス又は方法を実行するように動作可能である。
図28の方法は、必ずしも装置2900によってのみ実行されるわけではないことも理解されるべきである。本方法の少なくともいくつかの動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行されうる。
【0232】
仮想装置2900は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含んでもよい処理回路、並びにDSP、専用デジタル論理などを含んでもよい他のデジタル・ハードウェアを含んでもよい。処理回路は、ROM、RAM、キャッシュ・メモリ、フラッシュ・メモリ・デバイス、光記憶デバイスなどのような1つ以上のタイプのメモリを含んでもよいメモリに記憶されたプログラム・コードを実行するように構成されてもよい。メモリに記憶されたプログラム・コードは、いくつかの実施形態で、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、並びに本書で説明される技術のうちの1つ以上を実行するための命令を含む。いくつかの実装形態で、処理回路は、ネットワーク手続き決定ユニット2902及びオプションの情報ユニット2904並びに装置2900の任意の他の適切なユニットに、本開示の1つ以上の実施形態による対応する機能を実行させるために使用されてもよい。
【0233】
図29に示すように、装置2900は、それぞれ第1ネットワーク・ノードによって開始されたネットワーク手続きの拒否/確認決定を実行し、第1ネットワーク・ノードに決定について(及びオプションとして決定の原因について)通知するように構成されたネットワーク手続き決定ユニット2902及び情報ユニット2904を含む。
【0234】
ユニットという用語は、電子機器、電気デバイス、及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有してもよく、例えば、本書で説明されるような、それぞれのタスク、手続き、計算、出力、及び/又は表示機能などを実行するための、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理ソリッド・ステート及び/又はディスクリート・デバイス、コンピュータ・プログラム、又はインジケーションを含んでもよい。
【0235】
この開示では、以下の略語の少なくともいくつかが使用されてもよい。略語間に不一致があるならば、これが上記でどのように使用されるかが優先されるべきである。以下に複数回列挙されるならば、最初の列挙は、その後の任意の列挙よりも優先されるべきである。
●2G 第2世代
●3G 第3世代
●3GPP 第3世代パートナーシップ・プロジェクト
●4G 第4世代
●5G 第5世代
●5GC 第5世代コア・ネットワーク
●AC 交流
●AP アクセス・ポイント
●ASIC 特定用途向け集積回路
●ATM 非同期転送モード
●BS 基地局
●BSC 基地局制御装置
●BTS 基地送受信局
●CD コンパクト・ディスク
●CDMA 符号分割多重アクセス
●COTS 商用オフ・ザ・シェルフ
●CP 巡回プレフィックス
●CPE 顧客構内装置
●CPU 中央処理装置
●D2D デバイス間
●DAS 分散アンテナ・システム
●DC デュアル・コネクティビティ
●DIMM デュアル・インライン・メモリ・モジュール
●DRB データ無線ベアラ
●DSP デジタル信号プロセッサ
●DVD デジタル・ビデオ・ディスク
●EEPROM 電気的に消去可能なプログラマブル・リード・オンリ・メモリ
●eNB 強化型又は発展型ノードB
●EN‐DC 発展型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク・デュアル・コネクティビティ
●EPROM 消去可能プログラマブル・リード・オンリ・メモリ
●E‐SMLC 発展型サービング・モバイル・ロケーション・センタ
●FFS 要詳細検討
●FPGA フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ
●GHz ギガ・ヘルツ
●gNB ニュー・ラジオ基地局
●GPS 全地球測位システム
●GSM モバイル通信用グローバル・システム
●HDDS ホログラフィック・デジタル・データ記憶装置
●HD‐DVD 高密度デジタル多用途ディスク
●HO ハンドオーバ
●ID 識別子
●IE 情報要素
●I/O 入出力
●IoT モノのインターネット
●IP インターネット・プロトコル
●LAN ローカル・エリア・ネットワーク
●LEE ラップトップ内蔵機器
●LME ラップトップ搭載機器
●LTE ロング・ターム・エボリューション
●M2M マシン・ツー・マシン
●MAC 媒体アクセス制御
●MANO 管理及びオーケストレーション
●MCE マルチセル/マルチキャスト調整エンティティ
●MCG マスタ・セル・グループ
●MDT ドライブ・テストの最小化
●MeNB マスタ強化型又は発展型ノードB
●MgNB マスタ・ニュー・ラジオ基地局
●MIMO 多入力多出力
●MME モビリティ管理エンティティ
●MN マスタ・ノード
●MR‐DC マルチ無線アクセス技術デュアル・コネクティビティ
●MSC 移動交換センタ
●MSR マルチスタンダード無線
●MTC マシン・タイプ通信
●NB‐IoT ナローバンドのモノのインターネット
●NFV ネットワーク機能仮想化
●NG 次世代
●NIC ネットワーク・インタフェース・コントローラ
●NR ニュー・ラジオ
●O&M 運用及び保守
●OSS 業務支援システム
●OTT オーバ・ザ・トップ
●PDA 携帯情報端末
●PDCP パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル
●PDU プロトコル・データ・ユニット
●P‐GW パケット・データ・ネットワーク・ゲートウェイ
●PROM プログラマブル・リード・オンリ・メモリ
●PSセル プライマリ・セカンダリ・セル
●PSTN 公衆通信交換網
●QoS サービス品質
●RACH ランダム・アクセス・チャネル
●RAID 独立ディスクの冗長アレイ
●RAM ランダム・アクセス・メモリ
●RAN 無線アクセス・ネットワーク
●RAT 無線アクセス技術
●RF 無線周波数
●RLC 無線リンク制御
●RLF 無線リンク障害
●RNC 無線ネットワーク制御装置
●ROM リード・オンリ・メモリ
●RRC 無線リソース制御
●RRH リモート・ラジオ・ヘッド
●RRM 無線リソース監視
●RRU リモート無線ユニット
●RUIM リムーバブル・ユーザ識別子
●SCEF サービス能力エクスポージャ機能
●Sセル セカンダリ・セル
●SCG セカンダリ・セル・グループ
●SDRAM シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ
●SeNB セカンダリ強化型又は発展型ノードB
●SgNB セカンダリ・ニュー・ラジオ基地局
●S‐GW サービング・ゲートウェイ
●SIM 加入者識別モジュール
●S‐KgNB セカンダリ・ノード・キー
●SN セカンダリ・ノード
●SOC システム・オン・チップ
●SON 自己組織化ネットワーク
●SONET 同期光ネットワーク
●SRB 信号無線ベアラ
●TCP 伝送制御プロトコル
●TEID トンネル・エンドポイント識別子
●TR 技術報告書
●TS 技術仕様
●UE ユーザ機器
●UMTS ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム
●UPF ユーザ・プレーン機能
●USB ユニバーサル・シリアル・バス
●UTRAN ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク
●VMM 仮想マシン・モニタ
●VNE 仮想ネットワーク要素
●VNF 仮想ネットワーク機能
●VoIP ボイス・オーバ・インターネット・プロトコル
●WAN 広域ネットワーク
●WCDMA 広帯域符号分割多重アクセス方式
●WD ワイアレス・デバイス
●WiMax マイクロ波アクセス用の世界規模の相互接続
●WLAN ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク
【0236】
当業者は、本開示の実施形態に対する改良及び修正を認識だろう。すべてのこのような改良及び修正は、本書に開示された概念の範囲内にあると考えられる。