【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の解題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明者らは、種々の添加剤のなかでも特に二糖と、アミノ酸を含有することにより、従来の液剤のように厳密に温度管理することなく保存しても、インフルエンザワクチンの活性を安定に維持できることを見出した。
また、このようなインフルエンザワクチン乾燥製剤は、安価に供給されうる二糖とアミノ酸によりインフルエンザワクチンが安定化されているため、このようなインフルエンザワクチン乾燥製剤もまた、安定に供給されうるものである。
【0010】
すなわち、本発明は、インフルエンザワクチン抗原、二糖及びアミノ酸を含有
し、上記二糖は、トレハロース、イソマルト、スクロース、マルトース、メリビオース、パラチノース及びラクチュロースからなる群より選択される1種以上であり、上記アミノ酸は、リジン、プロリン、トレオニン、オルニチン、システイン、ヒドロキシプロリン、及び、それらの塩、並びに、アルギニン塩酸塩からなる群より選択される1種以上であることを特徴とするインフルエンザワクチン乾燥製剤である。
上記インフルエンザウイルス抗原は、不活化抗原であることが好ましく、上記不活化抗原は、スプリットワクチン抗原又はサブユニットワクチン抗原であることが好ましく、なかでも、上記不活化抗原は、スプリットワクチン抗原であることが好ましい。
また、本発明は、インフルエンザワクチン抗原、二糖、及び、アミノ酸を含有するインフルエンザワクチン抗原含有水溶液を、乾燥するインフルエンザワクチン乾燥製剤の製造方法であって、
上記二糖は、トレハロース、イソマルト、スクロース、マルトース、メリビオース、パラチノース及びラクチュロースからなる群より選択される1種以上であり、
上記アミノ酸は、
リジン、プロリン、トレオニン、オルニチン、
システイン、
ヒドロキシプロリン、及び、それらの塩
、並びに、アルギニン塩酸塩からなる群より選択される1種以上であるインフルエンザワクチン乾燥製剤の製造方法でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、インフルエンザワクチン抗原を含有する。
ここにいう「乾燥製剤」とは、含水率が15質量%以下である製剤を意味する。上記乾燥製剤のうち、含水率が、10質量%以下であるものを、特に、低含水率乾燥製剤という。
なお、ここにいう「含水率」とは、第十六改正日本薬局方、一般試験法、乾燥減量法(以下、単に乾燥減量法ともいう)に従い求める。すなわち、本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤の試験片を105℃、3時間の条件で加熱したときの質量の減少割合により求める。
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、固形製剤であることが好ましい。ここにいう固形製剤とは、室温(25℃)で固体である医薬品調製物、すなわち、流動性を有しない医薬品調製物を意味する。
【0012】
上記インフルエンザワクチン抗原に使用されるインフルエンザウイルスは特に限定されず、例えば、A型インフルエンザワクチン抗原、B型インフルエンザワクチン抗原等が挙げられる。上記インフルエンザワクチン抗原に使用されるインフルエンザウイルスは、1種類だけであってもよいが、A型1種類以上及びB型1種類以上の2種類以上のインフルエンザワクチン抗原を含むことが好ましい。なかでも、A型インフルエンザワクチン抗原では、H1N1型及びH3N2型が好ましく、B型インフルエンザワクチン抗原では、山形系統及びビクトリア系統のほか、ブリスベン系統が好ましい。
【0013】
上記インフルエンザワクチンは特に限定されないが、生ウイルス又は不活化抗原を用いることができる。なかでも、上記インフルエンザウイルス抗原は、不活化抗原であることが好ましく、上記不活化抗原としては、不活化全粒子ウイルス、スプリットワクチン抗原又はサブユニットワクチン抗原を用いることができ、好ましくは、スプリットワクチン抗原又はサブユニットワクチン抗原であり、より好ましくは、スプリットワクチン抗原である。
上記不活化抗原としては、例えば、発育鶏卵でウイルス粒子を増殖させた後、有機溶媒や界面活性剤を用いてウイルス粒子を粉砕し、種類に応じてウイルスタンパク質を分離又は精製して調製されたスプリットワクチン抗原又はサブユニットワクチン抗原であることが好ましく、スプリットワクチン抗原であることがより好ましい。
【0014】
上記スプリットワクチン抗原の種類は特に限定されず、例えば、ヘマグルチニン(HA)抗原、ノイラミダーゼ(NA)抗原、マトリックス(M1)抗原、マトリックス(M2)抗原、核タンパク(NP)抗原等が挙げられる。なかでも、インフルエンザワクチン乾燥製剤の投与により感染予防に効果的な免疫を獲得させる観点から、ウイルス表面抗原であるヘマグルチニン(HA)抗原が好ましい。
上記インフルエンザワクチン抗原は2種類以上のワクチン抗原を含有してもよく、単一のワクチン抗原を含有してもよい。
【0015】
上記インフルエンザワクチン抗原を製造する方法は特に限定されず、従来公知の方法を使用することができる。例えば、インフルエンザ患者又はインフルエンザ感染動物から単離されたウイルス型を定法によって鶏卵や細胞等に感染させて培養し、精製したウイルス原液からインフルエンザワクチン抗原を製造してもよい。また、遺伝子工学的に組換えウイルスや特定の抗原を種々の細胞で産生させたものを材料として、インフルエンザワクチン抗原を製造してもよい。
【0016】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤において、上記インフルエンザワクチン抗原は有効量含有されていれば良いが、例えば、本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤中、抗原の合計量として、1回投与量あたり0.01μg〜1.0mgの範囲で含有されていることが好ましい。0.01μg未満であると、感染症の予防又は治療剤としての機能が不充分となることがあり、1.0mgを超えると、安全性に関して問題となることがある。上記抗原含有量のより好ましい下限は0.1μg、より好ましい上限は500μgである。
本明細書にいう「抗原の質量」とは、特記する場合を除き、ワクチン組成物中の抗原に含まれる全抗原タンパク質の合計質量のことである。したがって、抗原が、ウイルス等生体由来物質である場合は、その抗原に含まれる全タンパク質の質量を意味する。また、複数種類の抗原を含む場合は、その合計質量を意味する。
【0017】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、二糖及びアミノ酸を含有する。
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、これらの成分を含有するので、厳密に温度管理することなく保存してもインフルエンザワクチン抗原の活性を高い活性で安定に維持することができる。
【0018】
上記二糖は、トレハロース、イソマルト、スクロース、マルトース、メリビオース、パラチノース及びラクチュロースからなる群より選択される少なくとも1種以上であることが好ましい。これらの二糖は、上記インフルエンザワクチン抗原を安定化するものであり、本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤に含有される。
上記二糖は、トレハロース、イソマルト及びスクロースからなる群より選択される1種以上であることがより好ましい。
更に、二糖は、トレハロース及び/又はイソマルトであることが更に好ましい。トレハロース及びイソマルトは、特に安定化効果が高く、また、アミノ酸とともに乾燥製剤にした場合、副反応としてメイラード反応があるが、それを防止することができることからも非還元糖であるトレハロース、イソマルトが好ましい。
【0019】
上記二糖の含有量は、インフルエンザワクチン乾燥製剤の全質量に基づいて、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは20〜70質量%である。
上記二糖の含有量が、5質量%未満であると充分なワクチン安定性が得られない可能性がある。
【0020】
上記アミノ酸は、アルギニン、リジン、プロリン、トレオニン、オルニチン、アラニン、システイン、フェニルアラニン、グリシン、ヒドロキシプロリン、及び、それらの塩からなる群より選択される1種以上であることが好ましい。これらのアミノ酸は、上記インフルエンザワクチンを安定化するものであり、本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤に含有される。
上記アミノ酸は、L−型であることがより好ましい。
上記アミノ酸は、アルギニン塩酸塩、プロリン、トレオニン、及び、オルニチン塩酸塩からなる群より選択される1種以上であることが更に好ましい。これは、厳密に温度管理することなく保存してもインフルエンザワクチン抗原の活性を高い活性で安定に維持することができるためである。
更に、上記アミノ酸は、アルギニン塩酸塩であることが最も好ましい。アルギニン塩酸塩を二糖と併用することにより、A型インフルエンザ抗原、特にH3N2抗原、及び、B型インフルエンザ抗原の活性をより効果的に安定に維持することができるので、H1N1型、H3N2型、及び、B型インフルエンザ抗原の全ての活性を安定に維持することができる。
なお、本明細書にいう塩とは、任意の有機酸または無機酸の塩であってよいが、好ましくは薬学的に許容される塩である。なかでも塩酸塩がより好ましい。
【0021】
上記アミノ酸の含有量は、インフルエンザワクチン乾燥製剤の全質量に基づいて、好ましくは0.1〜50質量%、より好ましくは1〜40質量%、最も好ましくは1〜10質量%である。上記アミノ酸の含有量が、0.1質量%未満であると充分なワクチン安定性が得られない可能性がある。
【0022】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、免疫賦活化剤(アジュバント)を含有することが好ましい。
上記アジュバントとしては、例えば、トール様受容体4(TLR4)アゴニスト、トール様受容体2/6(TLR2/6)アゴニスト、及び、環状ジヌクレオチド又はその誘導体若しくは塩からなる群より選択される少なくとも1種類が挙げられる。なかでも、TLR4アゴニストが好ましい。
【0023】
上記TLR4アゴニストとしては、リポポリサッカライド又はその塩が好適に挙げられる。なお、本明細書にいうリポポリサッカライドは、リポポリサッカライドそれ自体のほか、その性質を有する限りその誘導体若しくは改変体であってもよい。
また、上記リポポリサッカライドは、グラム陰性菌細胞壁からの抽出物又はその改変体であってもよく、合成品であってもよい。
上記グラム陰性菌としては、例えば、Acetobacter属、Achromobacter属、Acidicaldus属、Acidiphilium属、Acidisphaera属、Acidocella属、Acidomonas属、Agrobacterium属、Asaia属、Bacillus属、Belnapia属、Brucella属、Bacteroides属、Bordetella属、Clostridium属、Craurococcus属、Chlamydia属、Enterobacter属、Escherichia属、Flavobacterium属、Francisella属、Gluconacetobacter属、Gluconobacter属、Haemophilus属、Kozakia属、Klebsiella属、Leahibacter属、Leclercia属、Legionella属、Methanoculleus属、Methanosarcina属、Micrococcus属、Muricoccus属、Neisseria属、Neoasaia属、Oleomonas属、Pantoea属、Plesiomonas属、Paracraurococcus属、Pseudomonas属、Prophyromonas属、Proteus属、Rahnella属、Rhodopila属、Roseococcus属、Rubritepida属、Salmonella属、Shigella属、Stenortophomonas属、Saccharibacter属、Serratia属、Stella属、Swaminathania属、Vibrio属、Vparahaemolyticus属、Teichococcus属、Xanthomonas属、Yersinia属、Zymomonas属、Zavarzinia属等が挙げられる。上記グラム陰性菌としては、好ましくはEschericha属、Shigella属、Salmonella属、Klebsiella属、Proteus属、Yersinia属、Vibrio属、Vparahaemolyticus属、Haemophilus属、Pseudomonas属、Legionella属、Bordetella属、Brucella属、Francisella属、Bacteroides属、Neisseria属、Chlamydia属、Plesiomonas属、Prophyromonas属、Pantoea属、Agrobacterium属、Stenortophomonas属、Enterobacter属、Acetobacter属、Xanthomonas属、Zymomonas属等が挙げられる。
なかでも、Escherichia属由来、Salmonella属由来、Pantoea属由来、Acetobacter属由来、Zymomonas属由来、Xanthomonas属由来又はEnterobacter属由来のものであることが好ましい。これらは、古来より多くの食品、漢方薬に含まれ、生体への安全性が担保されており、特にPantoea属由来は、現在健康食品として用いられており、より有効であるといえる。これらの菌由来の抽出物又はその改変体をそのまま用いることも可能である。
【0024】
リポポリサッカライドとして、上記グラム陰性菌細胞壁からの抽出物又は精製したリポポリサッカライドを用いる場合には、一般的には生体への安全性を加味する必要があり、これらを解毒化した改変体を用いることもできる。一方、Acetobacter属(Acetobacter aceti、Acetobacter xylinum、Acetobacter orientalis等)、Zymomonas属(Zymomonas mobilis等)、Xanthomonas属(Xanthomonas campestris等)、Enterobacter属(Enterobacter cloacae等)、Pantoea属(Pantoea agglomerans等)は、古来より多くの食品、漢方薬に含まれ、生体への安全性が担保されており、これらの菌由来の抽出物又は精製したリポポリサッカライドをそのまま用いることも可能である。
【0025】
上記リポポリサッカライドの誘導体としては、例えば、その多糖部分を除去した誘導体、具体的には、リピドA、モノホスホリルリピッドA、3−脱−アシル化モノホスホリルリピッドA(3D−MPL)等が挙げられる。
上記リポポリサッカライドの多糖部分を除去したリピドAとしては、上記グラム陰性菌由来の単離物、或いは、これらグラム陰性菌由来の単離物と同じ構造になるように合成した物を用いてもよい。
また、上記リピドAの改変体としては、脱リン酸化を行ったモノホスホリルリピッド又はその塩若しくは誘導体も好適に用いられる。なお、本明細書にいうモノホスホリルリピッドの誘導体は、モノホスホリルリピッドの性質を有する限り本発明に用いられることができる。特に既に医療用途で免疫賦活剤として実績がある3D−MPL、又は、米国特許出願公開第2010/0310602号明細書で提案されている脱アシル化されていない合成Glucopyranosyl lipidが生体への安全性の観点から好ましい。
また、上記モノホスホリルリピッドとしては、安全性及び使用前例のあるサルモネラ菌由来のものも好適に用いられる。
上記環状ジヌクレオチドとしては、環状ジプリンヌクレオチドが好ましく、その特性を有する限りその塩若しくは誘導体であってよい。環状ジプリンヌクレオチドとしては、例えば、安全性の面から、環状ジグアノシンモノフォスフェートであるc−di−GMP、環状ジアデノシンモノフォスフェートであるc−di−AMPが好ましく用いられる。
【0026】
上記アジュバントの含有量は、例えば、1個体に1回投与のために、本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤中、0.1μg〜100mgの範囲で含有されていることが好ましい。0.1μg未満であると、充分な感染症の予防又は治療剤としての機能が得られないことがあり、100mgを超えると、安全性に関して問題となることがある。上記免疫賦活剤含有量のより好ましい下限は0.3μg、より好ましい上限は50mgである。
【0027】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、厳密に温度管理することなく保存してもインフルエンザワクチン抗原の活性を高い活性で安定に維持することができるため、従来の液剤に比べて、流通及び保存を容易にできる。
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、例えば、0〜50℃の保存温度で保存しても、インフルエンザワクチン抗原の活性を高い活性で安定に維持することができる。上記保存温度のより好ましい下限は2℃、より好ましい上限は40℃である。
【0028】
本発明は、インフルエンザワクチン抗原と、二糖及びアミノ酸とを含有するインフルエンザワクチン抗原含有水溶液を、乾燥するインフルエンザワクチン乾燥製剤の製造方法であって、上記二糖はトレハロース及びスクロースからなる群より選択される1種以上であり、アミノ酸は、アルギニン、リジン、プロリン、トレオニン、オルニチン、アラニン、システイン、フェニルアラニン、グリシン、ヒドロキシプロリン、及び、それらの塩からなる群より選択される1種以上であるインフルエンザワクチン乾燥製剤の製造方法でもある。本方法は、インフルエンザワクチン乾燥製剤の製造工程においても、そこに含まれるインフルエンザワクチン抗原の活性低下を生じることなく、活性を発揮することができるため、有用である。
【0029】
上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液における上記インフルエンザワクチン抗原の合計含有量は、0.01μgHA/mL以上であることが好ましい。上記合計含有量が0.01μgHA/mL未満であると、インフルエンザワクチン乾燥製剤の有効性が低下することがある。上記合計含有量のより好ましい下限は0.1μgHA/mLである。
上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液における上記インフルエンザワクチン抗原の含有量は、抗原の安定性の観点から20mgHA/mL以下であることが好ましい。上記含有量のより好ましい上限は10mgHA/mLである。
【0030】
上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液における上記二糖の含有量は、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%である。
上記二糖の含有量が、0.1質量%未満であると、インフルエンザワクチン乾燥製剤において、インフルエンザワクチン抗原の安定性が充分に得られない可能性がある。一方、上記二糖の含有量が、20質量%を超えると、インフルエンザワクチン抗原含有水溶液の粘性が非常に高くなり、製造上問題となる恐れがある。また、インフルエンザワクチン乾燥製剤の吸湿性が高くなり、厳密に温度管理することなく保存するとインフルエンザ抗原の活性が低下することがある。
【0031】
上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液における上記アミノ酸の含有量は、0.01〜25質量/体積%であることが好ましい。上記含有量が0.01質量/体積%未満であると、上記アミノ酸による安定化の効果が充分に得られないことがある。上記含有量が25質量/体積%を超えると、インフルエンザワクチン乾燥製剤の吸湿性が高くなり、厳密に温度管理することなく保存するとインフルエンザワクチン抗原の活性が低下することがある。また、上記アミノ酸の結晶化が促進され、インフルエンザワクチン抗原の活性を低下させる恐れもある。上記含有量のより好ましい上限は20質量/体積%であり、より好ましい下限は0.05質量/体積%、更に好ましい上限は15質量/体積%である。
【0032】
上記インフルエンザワクチン抗原は、熱に不安定であるため、非加熱下に乾燥することが好ましい。
上記非加熱下に乾燥する方法は特に限定されないが、減圧乾燥法又は凍結乾燥法が好ましく、凍結乾燥法が特に好ましい。上記凍結乾燥法は特に限定されず、従来公知の凍結乾燥装置を用いた方法を使用することができる。
【0033】
本発明のインフルエンザワクチン乾燥製剤は、上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液を凍結乾燥法により乾燥させ、錠剤又は粒子状製剤として用いても良く、上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液を減圧乾燥して、フィルム状製剤として用いても良く、上記インフルエンザワクチン抗原含有水溶液を乾燥させた後、混合、打錠して錠剤として用いても良い。