【文献】
          Qualcomm Incorporated,Frame structure requirements[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162206,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2016年  4月  2日,全文
        
        【文献】
          Intel Corporation,Considerations on waveform selection for new radio interface[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162384,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2016年  4月  2日,全文
        
        【文献】
          Samsung,Ultra-reliability with low-latency support in 5G new radio interface[online],3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162189,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ra,2016年  4月  1日,全文
        
      
    (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
  前記第1のタイプのリソースが割り当てられていない場合、又は前記受信機が前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出できないと予想される場合、前記送信部は、前記所定のタイプの情報を送信するため設定されている第2のタイプのリソースを用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、請求項1記載の送信機。
  前記送信部は、前記受信機が前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出するための付加情報と共に前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、請求項1又は2記載の送信機。
  前記送信部は、前記第1のタイプのリソース内に設定された候補リソースを用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、請求項1乃至3何れか一項記載の送信機。
  前記送信イベントの発生タイミングに応じて、前記送信部は、前記第1のタイプのリソースと前記所定のタイプの情報を送信するため設定されている第2のタイプのリソースとの双方を用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、請求項1乃至4何れか一項記載の送信機。
  前記検出部は、前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出するための付加情報に基づき、前記所定のタイプの情報を検出する、請求項6記載の受信機。
【発明を実施するための形態】
【0015】
  以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
 
【0016】
  以下の実施例では、URLLCデータなどの低遅延且つ高信頼性が要求されるデータを送受信するための送信機及び受信機が開示される。後述される実施例を概略すると、送信機は、送信許可を受けることなくデータを送信するとき、受信機からすでに割り当てられているリソースを用いて当該データを送信する。これにより、送信許可を受けることなく送信可能な衝突型データを送信するため、他の送信機と共用される衝突型リソースを利用する従来方式と比較して、送信機は、受信機により割り当てられた他の送信機からの送信と干渉しないリソースを用いて、低遅延及び高信頼性が要求されるURLLCデータなどのデータを確実に送信することができる。
 
【0017】
  まず、
図2を参照して、本発明の一実施例による無線通信システムを説明する。
図2は、本発明の一実施例による無線通信システムを示す概略図である。
 
【0018】
  図2に示されるように、無線通信システム10は、送信機100及び受信機200を有する。以下の実施例では、図示されるように、送信機100はユーザ装置(User  Equipment:UE)であり、受信機200は基地局(evolved  NodeB:eNB)であると想定される。しかしながら、本発明はこれに限定されず、送信機100は基地局又は他の無線通信装置であり、受信機200はユーザ装置又は他の無線通信装置であってもよい。また、送信機100及び受信機200の双方がユーザ装置であってもよく、この場合、これらユーザ装置間でデータが無線送受信されることになる。
 
【0019】
  以下の実施例では、URLLCデータなどの低遅延且つ高信頼性が要求されるデータについて、送信機100は、送信許可を受けることなく当該タイプのデータを送信することができる。例えば、送信機100は、予め設定されている衝突型リソースを用いて、あるいは、受信機200によって送信機100にすでに割り当てられているeMBBなどのリソースを用いて、当該タイプのデータを送信可能である。
 
【0020】
  ここで、衝突型リソースとは、送信許可を受けることなく送信可能な衝突型パケットのみを送信することが許可されたリソースであり、例えば、
図1に示されるようなリソース配置により設定されてもよい。典型的には、衝突型リソースは、基地局などの受信機200によって設定され、ブロードキャスト情報において通知される。また、eMBBなどの他の送信機との干渉のないリソースは、モバイルブロードバンドサービスなど当該タイプのデータの送信とは異なる用途向けに設定されたリソースであり、基地局などの受信機200によって送信機100に対して割り当てられる。上述したように、衝突型リソースは、送信機100以外の送信機も利用可能であり、他の送信機による送信により干渉を受ける可能性がある。他方、eMBBなどのリソースは、他の送信機からの送信による干渉を受けないように受信機200によって割り当てられており、送信機100は、このような他の送信機からの送信による干渉のないリソースを用いることによって、衝突型リソースよりも高い信頼度でデータを送信することができる。
 
【0021】
  なお、以下の実施例では、衝突型リソースとeMBBなどの干渉のない割当て済みのリソースとの一方又は双方を用いたURLLCデータの送信を説明するが、本発明はこれら2つのタイプのリソースに限定されるものでなく、他のタイプのリソースが利用されてもよい。例えば、eMBBの代わりに、mMTC、LTE、LTE−Advanced、LAA(License  Assisted  Access)などの他のサービスのためのリソースが、割当て済みリソースとして使用されてもよい。また、送信許可を受けることなく送信可能なデータは、URLLCに限定されず、他のタイプのデータであってもよい。
 
【0022】
  次に、
図3を参照して、本発明の一実施例による送信機を説明する。
図3は、本発明の一実施例による送信機の機能構成を示すブロック図である。
 
【0023】
  図3に示されるように、送信機100は、リソース判定部110及び送信部120を有する。
 
【0024】
  リソース判定部110は、所定のタイプの情報の送信イベントが発生したことに応答して、第1のタイプのリソースが割り当てられているか判定する。具体的には、低遅延且つ高信頼性が要求されるURLLCデータの送信が必要になると、リソース判定部110は、eMBBなどの他の送信機との干渉のないリソースが受信機200によって割り当て済みであり、受信機200への送信に利用可能であるか判定する。
 
【0025】
  送信部120は、第1のタイプのリソースが割り当てられている場合、送信許可を受けることなく、第1のタイプのリソースを用いて所定のタイプの情報を受信機200に送信する。具体的には、干渉のないリソースが割り当てられている場合、
図4に示されるように、送信部120は、URLLCデータの送信に対する送信許可を受けることなく、当該干渉のないリソースにURLLCパケットを埋め込むことによって、干渉のないリソースにおいてURLLCデータを受信機200に送信する。
 
【0026】
  上述したように、eMBBなどの他の送信機からの送信と干渉のないリソースは、衝突型リソースより高い信頼度でデータを受信機200に送信できる。このため、送信機100においてURLLCデータの送信が必要になると、リソース判定部110は、eMBBなどの干渉のないリソースが送信機100に割当て済みであるか判断し、干渉のないリソースがすでに割当てられている場合、送信部120は、衝突型リソースよりも優先的に割り当てられている干渉のないリソースを利用してURLLCデータを送信する。これにより、送信機100は、URLLCデータを低遅延且つ高信頼度で送信することができる。
 
【0027】
  ここで、eMBBを用いてURLLCパケットを送信する場合、送信部120は、例えば、eMBBの送信シンボルの全て又は一部をパンクチャ(無送信)し、パンクチャされた部分にURLLCパケットを埋め込むことによって、URLLCデータを送信できる。この場合、eMBBにとって重要度の高い信号(例えば、L1/L2制御信号、ブロードキャスト情報、同期信号、データ復調用参照信号、送達確認、データ復調用参照信号、スケジューリングリクエスト)はパンクチャされるべきでなく、送信部120は、例えば、データ信号、品質測定用参照信号、チャネル状態情報、品質測定用参照信号などの相対的に優先度の低い信号をパンクチャし、パンクチャされた部分にURLLCを埋め込むことが好ましい。
 
【0028】
  あるいは、eMBBの送信シンボルをパンクチャする代わりに、送信部120は、eMBBの情報ビットをURLLCの情報ビットで上書きしてもよい。例えば、送信部120は、eMBBの一部の符号セグメントをURLLCの情報ビットのために利用してもよい。また、送信部120は、eMBBの変調次数を変更することによってURLLCの情報ビットを埋め込んでもよい。例えば、送信部120は、eMBBの変調方式をQPSK(2ビット)から16QAM(4ビット)に変更し、余剰となる2ビットにURLLCの情報ビットを埋め込んでもよい。また、送信部120は、eMBBの変調次数を変更することなく、ビットの一部をeMBBデータとURLLCデータとで共有してもよい。例えば、QPSKの場合、送信部120は、送信用の2ビットの内で前半の1ビットをeMMBデータに使用し、後半の1ビットをURLLCデータに使用してもよい。
 
【0029】
  送信部120は、eMBBリソースに埋め込まれたURLLCの送信パワー、送信帯域幅、送信位置、変調符号化方式(MCS)などの各種送信パラメータを決定し、当該送信パラメータに従ってURLLCデータを受信機200に送信する。具体的には、送信パワーについては、URLLCデータは突発的に発生するため、長周期の送信パワー制御(TPC)は困難である。しかしながら、高信頼性を担保するため、最適なTPCが利用されることが望ましい。また、送信帯域幅及び送信位置については、eMBBに対して割り当てられたリソースの外部にURLLCデータがマッピングされると、他の送信機に対する干渉となる可能性がある。このため、送信帯域幅及び送信位置は、eMBBに対して割り当てられた帯域内に限定されることが望ましい。一方、後述されるように、eMBBリソースの帯域外であっても送信を行うことが遅延の観点でメリットがある場合もある。MCSについては、URLLCデータは突発的に発生するため、AMC(Adaptive  Modulation  and  Channel  Coding)のような閉ループ型の制御は困難であるが、要求されるパケット誤り率(例えば、パケット誤り率=10
−5)を実現する必要がある。
 
【0030】
  他方、第1のタイプのリソースが割り当てられていない場合、又は受信機200が第1のタイプのリソースから所定のタイプの情報を検出できないと予想される場合、送信部120は、所定のタイプの情報を送信するため設定されている第2のタイプのリソースを用いて所定のタイプの情報を受信機200に送信してもよい。すなわち、送信機100に対してeMBBリソースが割り当てられていない場合、
図5に示されるように、送信部120は、URLLCパケットなどの衝突型パケットを送信するため設定されている衝突型リソースを用いてURLLCデータを受信機200に送信してもよい。また、送信機100に対してeMBBリソースが割り当てられているが、受信機200がeMBBリソースに埋め込まれたURLLCパケットを検出することが困難であると予想される場合、例えば、eMBBに割りあてられたリソースが少なく、URLLCの符号化率が所定の値(例えば0.931)を超える場合、送信部120は、同様に衝突型リソースを用いてURLLCデータを受信機200に送信してもよい。あるいは、eMBBリソースにURLLCパケットを埋め込んだことにより、受信機200がeMBBパケットを検出することが困難であることが想定される場合、例えばeMBBの符号化率が所定の値(例えば0.931)を超える場合、送信部120は、同様に衝突型リソースを用いてURLLCデータを受信機200に送信してもよい。
 
【0031】
  一実施例では、送信部120は、受信機200が第1のタイプのリソースから所定のタイプの情報を検出するための付加情報と共に所定のタイプの情報を受信機200に送信してもよい。具体的には、送信部120は、受信機200がeMBBリソースから埋め込まれているURLLCパケットを容易に検出できるように、プリアンブル又はCRC(Cyclic  Redundancy  Check)コードをURLLCパケットと共に送信してもよい。この場合、プリアンブルは事前に定義された系列の中から送信部120がランダムに選んでも良いし、受信機200によって予めシグナリングされても良い。また、CRCは送信部120に割り当てられた端末番号(例えばC−RNTI)と同一の系列によってマスキングされてもよいし、事前に受信機200からシグナリングされた別の端末番号を用いてもよい。受信機200は、埋め込まれたURLLCパケットを検出するため、受信したeMBBリソースに対してブラインド検出を実行する必要があるが、当該付加情報を利用することによって、より容易にeMBBリソースからURLLCパケットを検出することが可能になる。また、送信部120は、URLLCパケットの制御情報(例えば、MCS、割当てリソース)を含む制御チャネルをeMBBリソースに更に埋め込んでもよい。この場合、受信機200は、埋め込まれた制御情報に基づきURLLCパケットを迅速に検出及び復号化することができる。あるいは、eMBBのアップリンクの制御情報に対して、URLLCが埋め込まれていること、及び/又はその制御情報(MCS,割当てリソース)を追加して送信してもよい。
 
【0032】
  一実施例では、送信部120は、当該付加情報を周波数分割多重(FDM)方式、時分割多重(TDM)方式又は符号分割多重(CDM)方式によりeMBBリソースに埋め込んでもよい。また、送信部120は、リソースの節約のため、非直交多重方式を利用してもよい。例えば、FDM方式によりURLLCパケットと共に、上述した付加情報を埋め込む場合、送信部120は、
図6に示されるようなリソース配置によりURLLCパケット及び付加情報をeMBBリソースに埋め込んでもよい。一方、TDM方式によりURLLCパケットと共に付加情報を埋め込む場合、送信部120は、
図7に示されるようなリソース配置によりURLLCパケット及び付加情報をeMBBリソースに埋め込んでもよい。検出用の付加情報は、URLLCパケットより前に配置されることが好ましい。
 
【0033】
  また、一実施例では、送信部120は、プリアンブル系列の種類によってURLLCパケットの制御情報を非明示的に通知してもよい。例えば、各プリアンブル系列に特定のMCSが予め割り当てられ、送信部120は、埋め込まれたURLLCパケットに適用されたMCSに対応するプリアンブル系列を付加情報としてeMBBリソースに埋め込んでもよい。これにより、制御情報を埋め込むためにeMBBデータの一部をパンクチャすることなく、送信部120は、URLLCパケットの制御情報を受信機200に通知できる。
 
【0034】
  一実施例では、送信部120は、第1のタイプのリソース内に設定された候補リソースを用いて所定のタイプの情報を受信機200に送信してもよい。上述したように、受信機200は、受信したeMBBリソースに対してブラインド検出を実行し、埋め込まれているURLLCパケットを検出する。そこで、ブラインド検出の複雑さを低下させるため、受信機200は、eMBBリソース内においてURLLCパケットを埋め込み可能な複数の候補リソースを事前に定義し、送信部120は、これらの候補リソースの何れかにおいてURLLCパケットを送信するようにしてもよい。例えば、低遅延の観点からは、受信機200は、
図8に示されるように、時間方向に密に候補リソースを配置してもよい。このような配置によると、URLLCデータの送信が必要になったとき、送信部120は、大きな遅延なくURLLCパケットをeMBBリソース内の候補リソースを用いて受信機200に送信することが可能になる。一方、ブラインド検出の複雑さ軽減の観点からは、受信機200は、
図9に示されるように、許容可能な遅延の範囲内で時間方向に疎に候補リソースを配置してもよい。なお、候補リソースは、事前に固定的に定義されてもよいし、あるいは、受信機200によって送信機100に通知又はブロードキャストされてもよい。また、当該通知又はブロードキャストに係るシグナリングオーバヘッドを低減するため、候補リソースの配置に関するいくつかの候補パターンが定義され、受信機200は、選択した候補パターンに対応するインデックスを送信機100に通知又はブロードキャストしてもよい。
 
【0035】
  一実施例では、送信イベントの発生タイミングに応じて、送信部120は、第1のタイプのリソースと第2のタイプのリソースとの双方を用いて所定のタイプの情報を受信機200に送信してもよい。具体的には、割り当てられているeMBBリソースの終盤にURLLCデータの送信が必要になった場合、送信部120は、eMBBリソースのみではURLLCデータの送信を完了させることができない可能性がある。この場合、
図10に示されるように、送信部120は、eMBBリソースと共に衝突型リソースを用いてURLLCパケットを送信してもよい。あるいは、送信部120は、最後のeMMBリソースのまでeMBBリソースを用いてURLLCパケットを送信した後に、残りのURLLCパケットを衝突型リソースを用いて送信してもよい。
 
【0036】
  また、このようなeMBBリソースの終盤におけるURLLCデータを送信するための候補リソースの枯渇を防止するため、
図11に示されるように、受信機200は、eMBBリソースの時間方向に関して終了部分に候補リソースを密に割り当ててもよい。これにより、割り当てられているeMBBリソースの終盤にURLLCデータの送信が必要になった場合でも、送信部120は、eMBBリソースを用いてURLLCパケットの送信を完了させることができるようになる。
 
【0037】
  なお、例外的に、eMBBリソースの終了部分では、送信部120は、eMBBリソースに加えて、割り当てられたeMBBリソース以外の領域においてもURLLCパケットを送信してもよい。例えば、送信部120は、eMBBリソースの終了部分において、割り当てられたeMBBリソースの送信帯域外の領域でURLLCパケットを送信してもよい。あるいは、送信部120は、eMBBリソースの終了後、eMBBリソースの送信帯域を引き続き用いてURLLCパケットを送信してもよい。このような例外的な送信は、例えば、受信機200からの当該例外的送信を許容するシグナリングに従って可能とされてもよい。
 
【0038】
  次に、
図12を参照して、本発明の一実施例による受信機を説明する。
図12は、本発明の一実施例による受信機の機能構成を示すブロック図である。
 
【0039】
  図12に示されるように、受信機200は、リソース割当て部210、受信部220及び検出部230を有する。
 
【0040】
  リソース割当て部210は、第1のタイプのリソースを送信機100に割り当てる。具体的には、リソース割当て部210は、eMBBリソースを含む各種リソースを送信機100に割り当てる。上述したように、送信機100は、URLLCデータの送信が必要になると、割当て済みのeMBBリソースを用いてURLLCデータを送信する。また、リソース割当て部210は、送信許可を受けることなく送信機100がデータを送信可能な衝突型リソースを設定し、当該衝突型リソースを送信機100に通知又はブロードキャストする。
 
【0041】
  受信部220は、送信機100から第1のタイプのリソースを受信する。具体的には、受信部220は、URLLCパケットが埋め込まれたeMBBリソースを受信する。
 
【0042】
  検出部230は、送信機100から受信した第1のタイプのリソースから、送信許可することなく送信された所定のタイプの情報を検出する。具体的には、検出部230は、送信機100から受信したeMBBリソースに対してブラインド検出を実行し、eMBBリソースに埋め込まれたURLLCパケットを検出する。
 
【0043】
  一実施例では、リソース割当て部210は、第1のタイプのリソース内に所定のタイプの情報を送信するための候補リソースを設定してもよい。具体的には、リソース割当て部210は、
図8〜9に示されるように、送信許可を付与することなく送信機100から送信されるURLLCデータの送信用に複数の候補リソースをeMBBリソース内に設定する。上述したように、検出部230は、受信したeMBBリソースに対してブラインド検出を実行し、URLLCパケットを検出する。そこで、ブラインド検出の複雑さを低下させるため、リソース割当て部210は、eMBBリソース内においてURLLCパケットを埋め込み可能な複数の候補リソースを事前に定義し、送信機100に当該候補リソースの何れかを用いてURLLCパケットを送信させてもよい。例えば、低遅延の観点からは、リソース割当て部210は、
図8に示されるように、時間方向に密に候補リソースを配置してもよい。このような配置によると、URLLCデータの送信が必要になったとき、送信機100は、大きな遅延なくeMBBリソース内の候補リソースを用いてURLLCパケットを受信部220に送信することが可能になる。一方、ブラインド検出の複雑さの軽減の観点からは、リソース割当て部210は、
図9に示されるように、許容可能な遅延の範囲内で時間方向に疎に候補リソースを配置してもよい。なお、候補リソースは、事前に固定的に定義されてもよいし、あるいは、送信機100に通知又はブロードキャストされてもよい。また、当該通知又はブロードキャストに係るシグナリングオーバヘッドを低減するため、候補リソースの配置に関するいくつかの候補パターンが定義され、リソース割当て部210は、選択した候補パターンに対応するインデックスを送信機100に通知又はブロードキャストしてもよい。
 
【0044】
  一実施例では、リソース割当て部210は、第1のタイプのリソースの時間方向に関する終了部分に候補リソースを密に割り当ててもよい。具体的には、リソース割当て部210は、
図11に示されるように、eMMBリソースの終盤に相対的に多くの候補リソースを割り当ててもよい。これにより、eMBBリソースの終盤にURLLCデータの送信が必要になった場合でも、送信機100は、eMBBリソースを用いてURLLCパケットの送信を完了させることができるようになる。
 
【0045】
  なお、例外的に、eMBBリソースの終了部分では、送信機100は、eMBBリソースに加えて、割り当てられたeMBBリソース以外の領域においてもURLLCパケットを送信してもよい。例えば、送信機100は、eMBBリソースの終了部分において、割り当てられたeMBBリソースの送信帯域外の領域でURLLCパケットを送信してもよい。あるいは、送信機100は、eMBBリソースの終了後、eMBBリソースの送信帯域を引き続き用いてURLLCパケットを送信してもよい。このような例外的な送信は、例えば、リソース割当て部210からの当該例外的送信を許容するシグナリングに従って可能とされてもよい。
 
【0046】
  一実施例では、検出部230は、第1のタイプのリソースから所定のタイプの情報を検出するための付加情報に基づき、所定のタイプの情報を検出してもよい。具体的には、送信機100は、検出部230がeMBBリソースから埋め込まれているURLLCパケットを容易に検出できるように、プリアンブル又はCRCコードをURLLCパケットと共に送信可能である。検出部230は、埋め込まれたURLLCパケットを検出するためeMBBリソースに対してブラインド検出を実行する必要があるが、当該付加情報を利用することによって、より容易に埋め込まれたURLLCパケットを検出することが可能になる。また、送信機100は、URLLCパケットの制御情報(例えば、MCS、割当てリソース)を含む制御チャネルをeMBBリソースに更に埋め込み可能である。このとき、検出部230は、埋め込まれた制御情報に基づきURLLCパケットを迅速に検出及び復号化することができる。
 
【0047】
  なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
 
【0048】
  例えば、本発明の一実施の形態における送信機及び受信機は、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図13は、本発明の一実施例による送信機及び受信機のハードウェア構成を示すブロック図である。上述の送信機100及び受信機200は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
 
【0049】
  なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。送信機100及び受信機200のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
 
【0050】
  送信機100及び受信機200における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
 
【0051】
  プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central  Processing  Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の各構成要素は、プロセッサ1001で実現されてもよい。
 
【0052】
  また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、送信機100及び受信機200の各構成要素による処理は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
 
【0053】
  メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read  Only  Memory)、EPROM(Erasable  Programmable  ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random  Access  Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
 
【0054】
  ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact  Disc  ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
 
【0055】
  通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述の送信部120及び受信部220は、通信装置1004で実現されてもよい。
 
【0056】
  入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
 
【0057】
  また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
 
【0058】
  また、送信機100及び受信機200は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital  Signal  Processor)、ASIC(Application  Specific  Integrated  Circuit)、PLD(Programmable  Logic  Device)、FPGA(Field  Programmable  Gate  Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
 
【0059】
  情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink  Control  Information)、UCI(Uplink  Control  Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio  Resource  Control)シグナリング、MAC(Medium  Access  Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master  Information  Block)、SIB(System  Information  Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
 
【0060】
  本明細書で説明した各態様/実施例は、LTE(Long  Term  Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER  3G、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future  Radio  Access)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra  Mobile  Broadband)、IEEE  802.11(Wi−Fi)、IEEE  802.16(WiMAX)、IEEE  802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
 
【0061】
  本明細書で説明した各態様/実施例の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
 
【0062】
  本明細書において受信機200(基地局)によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MMEまたはS-GWなどが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
 
【0063】
  情報等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
 
【0064】
  入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
 
【0065】
  判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
 
【0066】
  本明細書で説明した各態様/実施例は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
 
【0067】
  以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
 
【0068】
  ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
 
【0069】
  また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
 
【0070】
  本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
 
【0071】
  なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
 
【0072】
  本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
 
【0073】
  また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
 
【0074】
  上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
 
【0075】
  基地局は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote  Radio  Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
 
【0076】
  移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
 
【0077】
  本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
 
【0078】
  「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
 
【0079】
  参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
 
【0080】
  本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
 
【0081】
  本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
 
【0082】
  上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
 
【0083】
  「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
 
【0084】
  無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームで構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つまたは複数のスロットで構成されてもよい。スロットはさらに時間領域において1つまたは複数のシンボル(OFDMシンボル、SC-FDMAシンボル等)で構成されてもよい。無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。例えば、LTEシステムでは、基地局が各移動局に無線リソース(各移動局において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力等)を割り当てるスケジューリングを行う。スケジューリングの最小時間単位をTTI(Transmission  Time  Interval)と呼んでもよい。例えば、1サブフレームをTTIと呼んでもよいし、複数の連続したサブフレームをTTIと呼んでもよいし、1スロットをTTIと呼んでもよい。リソースブロック(RB)は、時間領域および周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域では1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。また、リソースブロックの時間領域では、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つまたは複数のリソースブロックで構成されてもよい。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルおよびリソースブロックの数、および、リソースブロックに含まれるサブキャリアの数は様々に変更することができる。
 
【0085】
  以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
 
【0086】
(第1項)
  所定のタイプの情報の送信イベントが発生したことに応答して、第1のタイプのリソースが割り当てられているか判定するリソース判定部と、
  前記第1のタイプのリソースが割り当てられている場合、送信許可を受けることなく、前記第1のタイプのリソースを用いて前記所定のタイプの情報を受信機に送信する送信部と、
を有する送信機。
(第2項)
  前記第1のタイプのリソースが割り当てられていない場合、又は前記受信機が前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出できないと予想される場合、前記送信部は、前記所定のタイプの情報を送信するため設定されている第2のタイプのリソースを用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、第1項記載の送信機。
(第3項)
  前記送信部は、前記受信機が前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出するための付加情報と共に前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、第1項又は第2項記載の送信機。
(第4項)
  前記送信部は、前記第1のタイプのリソース内に設定された候補リソースを用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、第1項乃至第3項何れか一項記載の送信機。
(第5項)
  前記送信イベントの発生タイミングに応じて、前記送信部は、前記第1のタイプのリソースと前記所定のタイプの情報を送信するため設定されている第2のタイプのリソースとの双方を用いて前記所定のタイプの情報を前記受信機に送信する、第1項乃至第4項何れか一項記載の送信機。
(第6項)
  第1のタイプのリソースを送信機に割り当てるリソース割当て部と、
  前記送信機から第1のタイプのリソースを受信する受信部と、
  前記送信機から受信した前記第1のタイプのリソースから、送信許可することなく送信された所定のタイプの情報を検出する検出部と、
を有する受信機。
(第7項)
  前記リソース割当て部は、前記第1のタイプのリソース内に前記所定のタイプの情報を送信するための候補リソースを設定する、第6項記載の受信機。
(第8項)
  前記リソース割当て部は、前記第1のタイプのリソースの時間方向に関する終了部分に前記候補リソースを密に割り当てる、第7項記載の受信機。
(第9項)
  前記検出部は、前記第1のタイプのリソースから前記所定のタイプの情報を検出するための付加情報に基づき、前記所定のタイプの情報を検出する、第6項乃至第8項何れか一項記載の受信機。
  本出願は、2016年5月12日に出願した日本国特許出願2016−096522号の優先権の利益に基づき、これを主張するものであり、2016−096522号の全内容を本出願に援用する。