特許第6891185号(P6891185)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6891185縫合糸の結び目形成のためのシステム及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6891185
(24)【登録日】2021年5月28日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】縫合糸の結び目形成のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/06 20060101AFI20210614BHJP
【FI】
   A61B17/06
【請求項の数】13
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2018-540688(P2018-540688)
(86)(22)【出願日】2016年10月20日
(65)【公表番号】特表2018-534106(P2018-534106A)
(43)【公表日】2018年11月22日
(86)【国際出願番号】US2016057857
(87)【国際公開番号】WO2017070312
(87)【国際公開日】20170427
【審査請求日】2019年9月30日
(31)【優先権主張番号】62/245,841
(32)【優先日】2015年10月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/332,701
(32)【優先日】2016年5月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502156504
【氏名又は名称】テルモ メディカル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ファン・チュン−チア
(72)【発明者】
【氏名】ウェン・ユ−シー
(72)【発明者】
【氏名】チェン・シュ−リン
【審査官】 山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0080917(US,A1)
【文献】 特表2003−509101(JP,A)
【文献】 特開2006−000676(JP,A)
【文献】 国際公開第02/094106(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0206119(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合材料に結び目を形成するための装置であって、
長手方向軸、及び、解放可能に前記縫合材料を固定するように構成されている第1の把持部を有する細長形本体と、
解放可能に前記縫合材料を固定するように構成されている第2の把持部を有するホルダと、
前記細長形本体の遠位端に前記縫合材料を摺動可能に受け入れるように構成されているガイド部と、
を備え、
前記ホルダは、一方の端部に前記第2の把持部を有し、結び目を形成する型での前記細長形本体の周りへの複数の螺旋状の巻き付けによって、前記細長形本体に取り外し可能に結合されている、装置。
【請求項2】
前記ホルダは、前記第1の把持部の近位側で前記細長形本体に取り外し可能に結合されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ホルダに取り外し可能に結合されているタブを更に備え、前記タブは前記第2の把持部を保持している、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記細長形本体の上に同軸状に配設されている回転ドラムを更に備え、前記ホルダは前記ドラムの周りに巻き付けられている、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記ドラムは、前記ホルダの前記第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定する取り外し可能タブを更に備える、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記細長形本体に長手方向で揃えられ前記ホルダの前記巻き付けの少なくとも一部分の上で遠位方向に延出しているオーガナイザを更に備える、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記細長形本体の上に同軸状に配設される回転ドラムを更に備え、前記ドラムは作動装置に結合されている、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記ホルダの一部分の周りでループを形成する張力調整部を更に備える、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記ホルダの前記第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定する前記装置に取り外し可能に結合されるタブを更に備える、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記タブは、前記第2の把持部を通って遠位方向に延出する突出把持部を更に備える、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記装置に取り外し可能に結合される捕捉部を更に備え、前記捕捉部は取り外された場合に前記縫合材料を固定するように構成されている、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記捕捉部は、取り外された場合に前記第2の把持部を前記縫合材料に固定するように更に構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
複数の結び目モジュールを更に備え、各結び目モジュールは細長形本体を備え、前記細長形本体の周りに、結び目を形成する型で、ホルダが巻き付けられる、請求項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2015年10月23日出願の米国仮特許出願第62/245,841号、及び2016年5月6日出願の同第62/332,701号の利益を主張するものであり、それらの内容全体は参照により組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は、全般的に、縫合材料に結び目を形成する際に使用する装置及び方法に関する。具体的には、経皮的手術に関する穿刺部又は開口部の閉鎖に使用可能な結び目形成用の技術が開示される。
【背景技術】
【0003】
術後疼痛を低減し、入院及び療養期間を短縮させ、病院及び患者の双方の費用を低減する利益をもたらす、従来の「切開」手術に対する低侵襲性の代替案として、ますます増加する様々な手技の経皮的な実行を可能にする技術が、開発されてきた。一般的に、これらの手技は、その手技を施す際に使用する患者の皮膚を通して導入される1つ以上の細長形の器具を利用する。例えば、患者の血管系へのアクセスは、好適な動脈又は静脈への開口部形成により得られる。
【0004】
しかしながら、経皮的手技の間に使用される器具への対応のため、それらの開口部は、10mm以上などの比較的大きい直径を有し得る。したがって、術後の治癒過程の間、周囲組織の修復を試みるか、又は他の方式で周囲組織を支持することが望ましい。経皮的手技を施すために形成された開口部を縫合糸で閉鎖することにより、回復時間を短縮し、感染のリスクを最小限に抑え、又は他の利益をもたらすことができる。ステープル及びクリップの使用を含め創傷閉鎖の他の方法も開発されてきたが、縫合は、これらの代替案に勝る利点をもたらす、有益な技術であることに変わりはない。縫合材料への結び目の形成は、特に体内の結び目に関しては、典型的には高レベルの外科的技量を必要とするため、内視鏡下の状況での使用が可能な、あるいは、患者の身体の内部に縫合糸が配置される他の状況での使用が可能なシステム及び方法が必要とされている。具体的には、結び目の形成と配置にかかる速度及び信頼性を向上させる技術が必要とされている。以下の内容により説明されるように、本開示のシステム及び方法は、これらの必要性及び他の必要性を満たすものである。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]米国特許出願公開第2015/80917号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、縫合材料に結び目を形成するための装置を含み、この装置は、長手方向軸及び解放可能に縫合材料を固定するように構成される第1の把持部を有する細長形本体と、解放可能に縫合材料を固定するように構成されている第2の把持部を有するホルダとを、有し、ホルダは、細長形本体に取り外し可能に結合されており、長手方向軸から離れる方向の動きで移動される場合に解放される。
【0006】
一態様では、細長形本体は、縫合材料を摺動可能に受け入れるためのガイド部を、遠位端に有し得る。
【0007】
一態様では、ホルダは、第1の把持部の遠位側で、細長形本体に取り外し可能に結合することができる。あるいは、ホルダは、第1の把持部の近位側で、細長形本体に取り外し可能に結合することができる。
【0008】
一態様では、第2の把持部を保有するタブは取り外し可能にホルダに結合することができる。
【0009】
一態様では、ホルダは、そのホルダが細長形本体に取り外し可能に結合されている場所から近位方向に延出している、細長形本体の長手方向軸に揃えられた突出部分を有し得る。
【0010】
一態様では、細長形本体の上に、回転ドラムを同軸状に配設することができる。このドラムは、第3の把持部を有し得るものであり、ドラムの回転は、作動装置によって制御することができる。
【0011】
一態様では、ホルダは、一方の端部に第2の把持部を有し、結び目を形成する型で、細長形本体の周りに巻き付けることができる。細長形本体の上に、回転ドラムを同軸状に配設し得て、ホルダは、ドラムの周りに巻き付けられる。ドラムは、ホルダの第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定する取り外し可能タブを有し得る。
【0012】
一態様では、結び目を形成する型のホルダに隣接して、オーガナイザを配設することができる。オーガナイザは、細長形本体に長手方向で揃えることができ、ホルダの巻き付けの少なくとも一部分の上で、遠位方向に延出することができる。作動装置に結合されている回転ドラムを、細長形本体の上に同軸状に配設することができる。
【0013】
一態様では、ホルダの一部分の周りで、張力調整部は、ループを形成することができる。
【0014】
一態様では、ホルダの第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定するタブを、この結び目形成装置に取り外し可能に結合することができる。タブは、第2の把持部を通って遠位方向に延出している、突出把持部を有し得る。
【0015】
一態様では、装置に、取り外し可能に捕捉部を結合することができ、捕捉部は、取り外された場合に縫合材料を固定する。捕捉部はまた、取り外された場合に、第2の把持部を縫合材料に固定することもできる。
【0016】
一態様では、装置は、複数の結び目モジュールを有し得て、各結び目モジュールは、細長形本体を有し、その細長形本体の周りに、結び目を形成する型でホルダが巻き付けられる。
【0017】
本開示はまた、縫合材料に結び目を形成するための方法も含み得る。方法は、長手方向軸を有する細長形本体とホルダとを有する装置を提供することと、細長形本体上の第1の把持部で、縫合材料のレール部分を解放可能に固定することと、ホルダ上の第2の把持部で、縫合材料の非レール部分を解放可能に固定することと、非レール部分で複数の螺旋巻きを形成することと、細長形本体の長手方向軸から離れる方向の動きで、細長形本体からのホルダの取り外しにより、結び目を完成させることとを含み得る。
【0018】
一態様では、複数の螺旋巻きは、レール部分の上に形成することができる。あるいは、複数の螺旋巻きを形成し、次いで、レール部分の上で、遠位方向にスライドすることもできる。
【0019】
一態様では、細長形本体は、回転ドラム内部に同軸状に配設することができ、ドラムの回転の駆動により、複数の螺旋巻きを形成することができる。
【0020】
一態様では、ホルダは、一方の端部に第2の把持部を有し、結び目を形成する型で、細長形本体の周りに巻き付けることができ、複数の螺旋巻きを形成することは、ホルダの引き抜きにより、結び目を形成する型内に非レール部分を引き込むことを含み得る。
【0021】
一態様では、細長形本体の長手方向軸に沿った作動装置の遠位方向へのスライドにより、作り出された複数の螺旋巻きを、レール部分の上に位置決めすることができる。
【0022】
一態様では、ホルダの一部分の周りで、張力調整部は、ループを形成することができる。
【0023】
一態様では、ホルダの引き抜きは、この装置からタブを取り外すことを含み得るものであり、タブは、ホルダの第2の把持部の反対側の端部に取り付けられている。
【0024】
一態様では、この装置に結合されている捕捉部は、取り外された場合に、非レール部分を固定することができる。
【0025】
一態様では、装置は、複数の結び目モジュールを有し得て、各結び目モジュールは、細長形本体を有し、その細長形本体の周りに、結び目を形成する型でホルダが巻き付けられている。したがって、この方法は、各結び目モジュールで結び目を形成することを含み得る。
【0026】
更なる特徴及び利点が、添付図面に示されるように、本開示の好ましい実施形態に関するより詳細な以下の説明から明らかとなり、これらの図面中、同様の参照符号は、一般に、それらの図の全体を通して同じ部分又は要素を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】細長形本体の開口内に把持部を有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図2】細長形本体の外辺部上に把持部を有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図3】結び目形成装置の実施形態を使用して結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図4】結び目形成装置の実施形態を使用して結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図5】結び目形成装置の実施形態を使用して結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図6図3図5に従って形成された結び目の概略図である。
図7】ワイヤループホルダを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図8】細長形本体の遠位端にガイド部を有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図9】結び目形成装置の実施形態を使用して別の結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図10】結び目形成装置の実施形態を使用して別の結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図11】結び目形成装置の実施形態を使用して別の結び目を形成する際の一連の操作の概略図である。
図12図9図11に従って形成された結び目の概略図である(図12は2回示される)。
図13】ホルダ上に取り外し可能タブを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図14】グリップ部を備えるホルダを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図15】ワイヤフックを備えるホルダを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図16】駆動回転ドラムを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図17】結び目を形成する型で巻き付けられているホルダを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図18】張力調整部を有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図19】ホルダの端部を固定する取り外し可能タブを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図20】タブが取り外された状態での図19の実施形態の概略図である。
図21】通路を有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図22】通路を有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図23】通路を有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図24】通路を有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図25】クリップを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図26】クリップを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図27】クリップを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図28】クリップを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図29】バネを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図30】バネを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図31】バネを有する捕捉部を備える結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図32】スライド式作動装置に結合されている回転ドラムを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
図33】作動装置が遠位位置にある状態での図32の実施形態の概略図である。
図34】複数の結び目モジュールを有する結び目形成装置の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
最初に、本開示は、具体的に例示されている材料、構成、手順、方法、又は構造体に限定されるものではなく、変更が可能である点を理解されたい。それゆえ、本明細書で説明されるものに類似又は等価な多数のそのような選択肢が、本開示の実践あるいは実施形態において使用され得るが、本明細書では、好ましい材料及び方法が説明される。
【0029】
また、本明細書で使用される用語は、本開示の特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、限定を意図するものではない点も理解されたい。
【0030】
添付図面と関連して以下に記載される詳細な説明は、本開示の例示的実施形態の説明を意図するものであり、本開示を実践することが可能な、唯一の例示的実施形態を示すことを意図するものではない。本説明の全体を通して使用される用語「例示的」とは、「実施例、実例、又は例示として役立つ」を意味するものであり、必ずしも、他の例示的実施形態よりも好ましいもの又は有利なものとして解釈されるべきではない。詳細な説明には、本明細書の例示的実施形態の完全な理解を目的とする、特定の詳細事項が含まれる。当業者は、これらの特定の詳細事項が伴わずとも、本明細書の例示的実施形態を実践することができる点が、明らかとなるであろう。一部の実例では、本明細書で提示される例示的実施形態の新規性が不明瞭になることを回避するために、既知の構造体及び装置は、ブロック図の形態で示されている。
【0031】
便宜上、かつ明瞭性の目的にのみ、上部、底部、左、右、上、下、〜の上に、上方、下方、〜の下に、後方、後、及び前などの、方向を示す用語が、添付図面に関連して使用される場合がある。これらの方向を示す用語及び同様の方向を示す用語は、いかなる形式であっても、本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0032】
別段の定義がない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的な用語は、本開示が関与する分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。特に、本開示の諸態様は、内視鏡手技との関連で説明される。しかしながら、対象となる場所に応じて、手技に関する異なる用語を採用され得る。例示として、内視鏡検査は、消化管の可視化に言及し得るものであり、結腸内視鏡検査は、結腸の可視化に言及し得るものであり、関節鏡検査は、関節の可視化に言及し得るものであり、腹腔鏡検査は、腹部内部の解剖学的構造の可視化に言及し得るものであり、胸腔鏡検査は、胸郭内部の解剖学的構造の可視化に言及し得るものであり、尿道鏡検査は、尿路の可視化に言及し得るものであり、気管支鏡検査は、気道の可視化に言及し得るものであり、手技が実行される場所に応じて、他の用語を使用することもできる。本開示の技術は、患者の身体の内部に縫合糸の結び目を配置することを伴う、任意の手技と共に適用することができる点を理解されたい。
【0033】
最後に、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈によって明確に別段の指示がない限り、複数の指示対象を含むものとする。
【0034】
図1を参照すると、一実施形態による結び目形成装置10が示されている。図示のように、結び目形成装置10は、細長形本体12を含み、その本体内には、第1の把持部16を保有する開口14が組み込まれている。ホルダ18は、取り外し可能に細長形本体12に結合されており、第2の把持部20を含む。把持部16及び把持部20は、縫合材料に解放可能に係合するように構成されており、任意の好適な形態で実現することができる。本実施形態では、第1の把持部16は、テーパ状スロット22を有する比較的薄い金属シートから構成することができ、テーパ状スロット22は、縫合材料の直径よりも大きい寸法から、より小さい寸法へと狭められ、狭められた寸法内への縫合糸の移動により、縫合糸が摩擦係合される。したがって、より大きい寸法を有するスロット22の区域に、縫合糸を戻すことによって、縫合糸を解放することができる。同様に、第2の把持部20もまた、テーパ状スロット24を有する金属シートから形成することができる。把持部16及び把持部20のいずれか若しくは双方は、また好適な摩擦を提供するプラスチック、ゴム、又は他の材料からも形成することができ、縫合材料を解放可能に固定するための、クリップ、クランプ、又は任意の他の機構を採用することもできる点が理解されるであろう。
【0035】
図示のように、細長形本体12は、線L−Lによって示される長手方向軸を概ね画定している。本実施形態では、細長形本体12は、その長手方向軸に沿って、近位端から遠位端に向けてテーパ状であるが、以下で説明されるように、他の構成も採用することができる。ホルダ18は、細長形本体12の少なくとも一部分に摩擦係合する、凹部26を有することなどによって、任意の好適な方式で、細長形本体12に結合することができるが、任意の解放可能な接続を採用することもできる。したがって、ホルダ18は、細長形本体12の長手方向軸から離れる方向の動きで、例えば、垂直方向の動きで、又は他の好適な角度での移動によって、細長形本体12から取り外すことができる。
【0036】
同様の代替的実施形態が、図2に示されており、この図では、第1の把持部16は、開口内ではなく、細長形本体12の外辺部に位置決めされている。それゆえ、第1の把持部16は、最初に縫合糸を開口部の中に通すことを必要とせずに、縫合糸を捕捉することができる。
【0037】
使用時には、結び目形成装置10は、縫合材料に結び目を形成、配置することを容易にする。典型的には、接合又は支持されることが求められている組織に、針などを使用して、縫合材料を通過させる。したがって、結び目が形成されることになる縫合材料は、「レール」部分及び「非レール部分」を含み得る。結び目は、非レール部分のいくつかの螺旋巻きを、レール部分の周りに巻き付けることによって形成することができる。結び目は、それらの非レール部分のループを、縫合されている組織に当接するまで、レール端部に沿ってスライドさせることによって、締め付けられ配置される。この縫合材料を引っ張ることによって、それらのループは、レール部分の周りで収縮して、摩擦によって所定の位置に保持される。
【0038】
本開示のこれらの態様を、図3図6で概略的に示す。図3から開始すると、縫合糸のレール部分30が、細長形本体12の第1の把持部16によって捕捉されている。非レール部分32は、組織34を通過させた縫合糸の他方の端部を表す。レール部分30は輪郭線で示され、非レール端部は実線で示されて、それらを区別する助けとなっているが、双方の部分は、同じ縫合糸の一部であることを理解されたい。この結び目形成装置10の実施形態では、第1の把持部16は、細長形本体12に沿って、ホルダ18よりも相対的に近位に位置決めされている。それゆえ、レール部分30は、第1の把持部16によって保持される前に、ホルダ18の上を通過する。次に、図4に示されるように、細長形本体12及びレール部分30の周りへの非レール部分32の螺旋状の巻き付けにより、第1のループ36が形成される。巻き付けは、図示のように、ホルダ18よりも近位に形成される。採用される巻き数は、その用途による必要性に応じて変更することができるが、その結び目が配置されて締め付けられた際に、所望の摩擦を生じさせるために十分な数とするべきである。単なる例として、限定するものではないが、5回の巻き付けを実施することができる。螺旋状の巻き付けに続いて、次いで、非レール部分32が、ホルダ18の下、及びレール部分30の上を通過した後に、第2の把持部20によって固定される。結び目の形成は、図5に示されるように、ホルダ18の取り外しと、細長形本体12の長手方向軸から離れる径方向へのホルダ18の移動によって、完了することができる。非レール部分32は、第2の把持部20によって固定されているため、この第2の把持部20が、非レール部分32を、レール部分30の下、及び非レール部分32の自由部分の上に引っ張ることにより、レール部分30の周りに片結びが形成され、第2のループ38が形成される。得られた結び目は、遠位方向にスライドさせて細長形本体12から外すことができ、細長形本体12の近位方向への引き抜きにより、ループ及び螺旋巻きを所定の位置に残すこともでき、あるいは、そのような動作の組み合わせを使用して、結び目形成装置10から、結び目を解放することができる。本開示のこれらの態様に従って形成された結び目を、図6で概略的に示す。したがって、次いで、螺旋巻き、第1のループ36、及び第2のループ38を、レール部分30に沿って押し込むことにより、患者内部の所望の位置の組織に対して、その結び目を配置し締め付けることができる。
【0039】
本開示の別の実施形態は、図7に示される結び目形成装置40である。先行の実施形態と同様に、細長形本体42は、第1の把持部46を備える開口44を有し得る。しかしながら、この実施形態では、ホルダ58は、ワイヤ又は他の同様の材料から形成されるループとして構成することができる。ホルダ58は、クリップ50によって、細長形本体42に結合されている。ホルダ58のループの一方の端部が、第2の把持部52を形成する。第2の把持部52は、上述の実施形態ほど確実に縫合材料に係合することはできないが、依然として、第2の把持部52は、特に、縫合材料の自由端が保持されているか、又は他の方式で保持されている場合には、縫合材料を、細長形本体42の周りに形成された巻き付け及びループを通過させて引き寄せるために使用することができる。それゆえ、結び目形成装置40の使用は、上述の技術に従うものとすることができる。
【0040】
別の態様では、結び目形成装置60は、図8に示される代替的実施形態である。この場合も、上述と同様の方式で、細長形本体62は、第1の把持部66を備える開口64を有し得る。この図では、細長形本体62は、第1の把持部66を備える近位部分と、第2の把持部70を備える取り外し可能ホルダ68を結合することが可能な細い円筒形として構成されている遠位部分とを有する。この実施形態では、ホルダ68は、第1の把持部66よりも遠位で、円筒形部分の上にスナップ嵌めされるように構成することができる。細長形本体62はまた、遠位端のガイド部72も特徴とし得る。レール部分などの縫合材料を、ガイド部72の中に通すか、又は他の方式で捕捉することができる。ガイド部72は、側壁部内のポートと連通している細長形本体72の端部のポートから形成されており、比較的直線状の進行路を縫合材料に提供することができる。ガイド部72に関してチャネル、スロット、溝などの他の構造体の採用により、実質的に等価の機能を達成することができる点を理解されたい。ガイド部72と第1の把持部66での縫合糸の保持とが連携して、縫合糸のレール端部を、細長形本体62の長手方向軸に揃えたまま保つようにし、非レール部分の螺旋状の巻き付けを促進する。
【0041】
結び目形成装置60の使用は、結び目形成装置10及び結び目形成装置40に関連して上述されたものと実質的に同じであり、同じ構成の結び目の形成に使用することができる。更には、形成された結び目のループ及び巻き付けを、細長形本体62から遠位方向にスライドさせて外した後に、結び目を若干締め付けることにより、細長形本体62の上に押し戻されることを防止することができる。これらの条件下で、細長形本体62は、この時点で、結び目をその所望の場所に配置することを補助するために、固定中の組織に向けて、結び目を押し込むように使用することができる。ガイド部72はまた、レール部分が張力を受けている場合に抵抗することによって、より緊密に結び目を締め付けることを補助するために使用することもでき、このことはまた、縫合材料のあらゆる緩みを取り除く補助となる。
【0042】
理解されるように、細長形本体の第1の把持部と、取り外し可能ホルダの第2の把持部との関係性の構成を変更することにより、異なる結び目の形成を可能にすることができる。例えば、図9図11は、結び目形成装置80が、第1の把持部86を備える開口84を有する、細長形本体82を同様に含み得る、実施形態を示す。本実施形態では、第2の把持部90を備える取り外し可能ホルダ88は、第1の把持部86よりも近位の位置で、細長形本体82に結合することができる。
【0043】
図9に示されるように、結び目は、細長形本体82の第1の把持部86で、縫合糸のレール部分30を固定することによって形成することができる。次に、非レール部分32を、ホルダ88の上を通過させ、次いで、細長形本体82の周りに螺旋状に巻き付けることができる。巻き付けは、ホルダ88の近位側に形成することができ、上述のように、任意の好適な巻き数を採用することができる。螺旋状の巻き付けに続いて、図10に示されるように、次いで、非レール部分32を、ホルダ88の下、及び、組織34から螺旋状の巻き付けに延びている非レール部分32の部分の上を通過させた後に、第2の把持部90によって固定する。結び目の形成は、図11に示されるように、ホルダ88を取り外し、細長形本体12の長手方向軸から離れる径方向で、そのホルダ18を移動させることによって完了することができる。非レール部分32は、第2の把持部90によって固定されているため、この第2の把持部90が、非レール部分32を、組織から延びている非レール部分32の部分の下に引っ張ることにより、片結びが形成され、自己ループ92が形成される。得られた結び目を、細長形本体82に沿って遠位方向に相対移動させることにより、螺旋状の巻き付けが、第1の把持部86によって保持されているレール部分30の上にスライドされる。本開示のこれらの態様に従って形成された結び目を、図12で概略的に示す。上述の手順と同様に、次いで、それらの螺旋巻き及び自己ループ92を、レール部分30に沿って押し込むことにより、患者内部の所望の位置の組織に対して、結び目を配置し締め付けることができる。これらのステップはまた、本開示の他の結び目形成装置の構成でも使用することができる。
【0044】
図12に示される結び目を形成するために使用することが可能な、別の実施形態は、図13に示される結び目形成装置100である。図示のように、結び目形成装置100は、第1の把持部106を備える開口104を有する細長形本体102を特徴とする。本実施形態では、取り外し可能ホルダ108は、第2の把持部112を保有する個別に取り外し可能なタブ110を有する。ガイド部114は、上述のように、細長形本体102の遠位端に設けることができる。第1の把持部106は、第2の把持部112よりも近位に存在しているように示されているが、代替的実施形態では、第1の把持部106は、必要に応じて、第2の把持部112に対して遠位に存在し得る。明瞭性のために、この図は、非レール部分32のみを示す。図示のように、非レール部分32は、細長形本体102の周りに螺旋状に巻き付け、患者の組織から延びている非レール部分32の部分の上を通過させ、その後にタブ110の第2の把持部112によって固定することができる。矢印によって示されるように、組織から延びている非レール部分32の部分の下に、タブ110を引き抜くことにより、図11に関連して説明されたものと同様の方式で、片結びが作り出され、自己ループが形成される。次いで、ホルダ108は、細長形本体102から取り外すことができ、上述の技術のうちのいずれかを使用し、形成された結び目を、配置して締め付けことができる。図12に示される構成を有する結び目は、最初に、縫合糸のレール部分を第1の把持部106内に固定することにより、レール部分の周りに螺旋状の巻き付けを形成し、あるいは、(結び目形成装置100の代替的実施形態での)遠位側に位置決めされた第2の把持部112を使用して、螺旋状の巻き付け及び自己ループを最初に形成し、次いで、保持されているレール部分の上にスライドさせることによって、形成することができる点を理解されたい。更には、図13の実施形態における構成では、第1の把持部106は、第2の把持部112の相対的に近位側に位置決めされているため、第1の把持部106内に保持されているレール部分に対して、非レール部分を適切に操作することにより、図6に示される結び目の形成も同様に可能となる。
【0045】
取り外し可能タブを有することに対する代替案として、ホルダの構成に様々な変更を加えることができる。例えば、図14は、第1の把持部126を備える開口124を有する、細長形本体122を含む、結び目形成装置120の実施形態を示す。ホルダ128は、スナップ嵌め取り付け具などの、任意の好適な方式で、細長形本体122に取り外し可能に結合されている。ホルダ128は、第2の把持部130及び突出グリップ部132を有する。ガイド部134は、上述のように、細長形本体122の遠位端に設けることができる。この場合も、明瞭性のために、この図では、非レール部分32のみを示す。非レール部分32は、細長形本体122の周りに螺旋状に巻き付けて、非レール部分32の一部分の上を通過させた後に、第2の把持部130によって固定することができる。図示のように、このことにより、グリップ部132は、非レール部分32のストランドの間で、螺旋巻きを越えて近位方向に延出することが可能となる。その結果、ホルダ128を取り外すことにより、非レール部分32の固定されている端部が、組織から延びている非レール部分32の下に引っ張られて、上述のように、片結びが作り出され、自己ループが形成される。
【0046】
別の実施例として、図15は、第1の把持部146を備える開口144を有する、細長形本体142を含む、結び目形成装置140の実施形態を示す。ホルダ148は、フック端によって形成されている第2の把持部150を備える引張ワイヤとして構成されている。ホルダ148は、クリップ152などの、任意の好適な方式で、細長形本体142に取り外し可能に結合することができる。他の実施形態では、ホルダ148は、図7に示されるようなホルダ58と同様のワイヤループから形成されているが、細長形本体142の長手方向軸に概ね揃えられて方向付けされているものなどの、他の構成を有し得る。ガイド部154は、上述のように、細長形本体142の遠位端に設けることができる。この場合もまた、明瞭性のために、この図では、非レール部分32のみを示す。非レール部分32は、細長形本体142の周りに螺旋状に巻き付けて、患者の組織から延びている非レール部分32の上を通過させ、その後に第2の把持部150によって固定することができる。一方で、このことにより、ホルダ148の、第2の把持部150の反対側の端部は、非レール部分32のストランドの間で、螺旋巻きを越えて近位方向に延出することが可能となる。その結果、ホルダ148を取り外して、上記の実施形態と同様に、組織から延びている非レール部分32の下に非レール部分32の固定されている端部を引っ張ることにより、片結びを作り出し、自己ループを形成するのに使用することができる。
【0047】
更に別の態様では、本開示の結び目形成装置は、縫合材料の非レール部分の螺旋状の巻き付けの形成を容易にするための機構を特徴とし得る。1つの好適な実施形態が、結び目形成装置160に関連して図16に示される。先行の実施形態と同様に、細長形本体162は、第1の把持部166を備える開口164を有し得る。細長形本体162は、第1の把持部166を備える近位部分と、第2の把持部170を備える取り外し可能ホルダ168を結合することが可能な、細い円筒形として構成されている遠位部分とを有する。この実施形態では、ホルダ168は、第1の把持部166よりも遠位で、円筒形部分の上にスナップ嵌めされるように構成することができるが、任意の解放可能な取り付けの手段を採用することもできる。細長形本体162はまた、遠位端のガイド部172も特徴とし得る。
【0048】
回転ドラム174が、細長形本体162の円筒形部分の上に同軸状に配設され、ホルダ168よりも近位に位置決めされている。図示のように、縫合材料のレール部分30は、ガイド部172の中に通し、ホルダ168の上、及びドラム174の中に通し、その後、第1の把持部166によって保持することができる。したがって、非レール部分32(この図には示さず)の端部を、ドラム174上の把持部176によって、解放可能に固定することができる。ドラム174は、結び目を形成する際に所望される、非レール部分32の螺旋状の巻き付けの数に対応する回数で、細長形本体162の円筒形部分上で回転するように構成することができる。バネ駆動又は電気モータ駆動などの、任意の好適な駆動機構を採用することができる。細長形本体162はまた、ドラム174の回転を制御するための、作動装置178も有し得る。作動装置178は、作動することにより、細長形本体162の円筒形部分の周りで、所望の回転数のドラム174の回転を引き起こすように、必要に応じて機械的又は電気的に結合されている。それゆえ、非レール部分32の端部を、把持部176内に捕捉することができ、作動装置178は、ドラム174を回転させることにより、非レール部分32の螺旋状の巻き付けを形成するように制御することができる。上記の論考に従って、そのように駆動された非レール部分32の螺旋巻きを使用して、図6及び図12に示されるものと同様の結び目を形成することができる。上記でもまた説明されているように、図12に示される構成を有する結び目を形成する場合、非レール部分32の螺旋巻き及び自己ループは、レール部分30の上に形成することもでき、あるいは、形成後にレール部分30の上にスライドさせることもできるため、レール部分30は、ドラム174の中に通される場合もあれば、又は通されない場合もある。
【0049】
縫合材料の非レール部分での螺旋巻きの形成を容易にする、本開示の別の実施形態が、結び目形成装置180に関連して図17に示される。この実施形態は、第1の把持部184が遠位端に位置決めされている、細長形本体182を含む。第1の把持部184は、レール部分30(この図では明瞭性のために示さず)などの縫合材料を受け入れ、解放可能に固定するように寸法設定されている、上述の実施形態と同様のテーパ状スロット186を含み得る。結び目形成装置180はまた、細長形本体182に取り外し可能に結合されているホルダ188も特徴とする。図示のように、ホルダ188は、二倍長の好適な可鍛性のワイヤ材料として構成することができ、形状記憶材料(例えば、ニッケルチタン合金)を含めた適切な金属、ポリマーなどから形成することができる。ワイヤが折り返される地点で、結果として得られるループは第2の把持部190を形成し、第2の把持部は、上述のように、縫合材料を解放可能に固定するために使用することができる。ホルダ188は、非レール部分32(この図でもまた、明瞭性のために示さず)などの縫合材料によって置き換えられた場合に、結び目を形成することになる所望の型で、細長形本体182の外周の周りに巻き付けられて、固定されている。この実施形態では、型は、図6に示されている特性を有する結び目を形成する。例えば、ホルダ188を使用して、相対的に遠位の位置に、片結び192を作り出し、次いで、一連の螺旋巻き194を、近位から遠位の方向で形成することができる。最後に、ホルダ188の、第2の把持部190を有する端部を、片結び192によって作り出されたループ196の下に送り込むことにより、型を完成させることができる。理解されるように、異なる特性を有する結び目を形成するために、他の型も採用できる。螺旋巻きの数は、必要に応じて調節することにより、結果として得られる結び目によって生じる摩擦の量を調整することができる。
【0050】
使用時には、レール部分30の端部は把持部184によって保持することができ、非レール部分32の端部は、第2の把持部190によって保持することができる。したがって、ホルダ188の第2の把持部190の反対側の端部を引っ張ることにより、ホルダ188は、細長形本体182から巻き解かれて、非レール部分32を、ホルダ188の巻き付き型を辿る経路上に引き寄せる。ホルダ188が、細長形本体182の長手方向軸から離れる径方向で引っ張られて、完全に係合解除されると、非レール部分32は、ホルダ188の型に置き換わって、図6に関連して上述された螺旋状の巻き付け及びループを形成する。それゆえ、それらの螺旋状の巻き付けは、細長形本体182から外してレール部分30の上に、遠位方向にスライドさせることができる。次いで、その結び目を配置して締め付けることができる。
【0051】
図17の全般的な設計は、必要に応じて、様々な変更を加えて拡張することができる。説明の補助のため、結び目形成装置200の形態の別の実施形態が、図18に示される。この実施形態もまた、第1の把持部204が遠位端に位置決めされている、細長形本体202を含む。第1の把持部204は、上述のようなテーパ状スロット206を含み得る。結び目形成装置200はまた、細長形本体202に取り外し可能に結合されているホルダ188と同様の特性を有するホルダ208を特徴とする。第2の把持部210が、非レール部分32(この図では明瞭性のために示さず)などの縫合材料を解放可能に固定するために、ホルダ208の一方の端部に配置されている。ホルダ208は、細長形本体202の上に同軸状に配設されている、回転ドラム212の周りに巻き付けられることによって、固定されている。上述のように、ホルダ208は、縫合材料によって置き換えられた場合に、結び目を形成することになる所望の型で、巻き付けることができる。取り外し可能タブ216は、ドラム212に結合することができ、取り外し可能タブ216は、ホルダ208の第2の把持部210の反対側の端部を解放可能に固定するための把持部216を含み得る。
【0052】
更には、結び目形成装置200はまた、ホルダ208に隣接して配設されている、オーガナイザ218も含み得る。図18を参照すると、このオーガナイザは、回転ドラム212よりも近位の場所で、細長形本体202に取り付けられており、ホルダ208の巻き付けを収容するように、ドラム212の少なくとも一部分の上を、遠位方向に長手方向で延出していることにより、それらの巻き付けが絡み合うことを防ぐ。オーガナイザ218は、取り外し可能にすることができ、又は、一体式にするか、若しくは他の方式で、細長形本体202に恒久的に固定することもできる。
【0053】
別の態様では、結び目形成装置200は、図示のように、ホルダ208の一部分の周りでループを形成する、二重の糸又は他の同様の要素とすることが可能な、張力調整部220を含み得る。余分な材料は、糸巻き224上などの、細長形本体202のハンドル222の一部分の内部に格納することができ、開口部226の中に通すことができる。張力調整部220は、縫合糸が、ホルダ208によって規定されている型内に引き込まれた後、その結び目に、近位側に方向付けされた抵抗力を付与するように構成することができる。ハンドル222内部に位置決めされている支柱228の周りに、張力調整部220のストランドを巻き付けることによって、適度の抵抗力を摩擦によって提供することができる。支柱228の数、及び巻き付けの型は、必要に応じて調節することができる。あるいは、又は更には、糸巻き224には、回転に抵抗して所望の張力を提供する、クラッチ又は他の同様の機構を設けることもできる。
【0054】
結び目形成装置200の使用は、全般的に、上述の技術に従うものである。レール部分30は、第1の把持部204によって保持することができ、非レール部分32は、第2の把持部210によって保持することができる。次いで、タブ214は、ドラム212から取り外して、細長形本体202からホルダ208を引き離すために使用することができる。ドラム212が、この操作の間に回転することにより、ホルダ208の巻き付き解除、及び、結果として得られる非レール部分32の巻き付けが容易となる。上述のように、オーガナイザ218は、この操作の間、ホルダ208を、その所望の構成に維持する。張力調整部220は、次いで、非レール部分32が、結び目型内に引き込まれて、レール部分30の上に、遠位方向にスライドされた後に、非レール部分32の螺旋巻き及びループを、それらの適切な向きに保つために役立ち得る。上述のように、次いで、細長形本体202を近位方向に引き抜くことなどによって、レール部分30に張力を加えることにより、その形成された結び目を所望の位置へと引き込むことができる。
【0055】
別の態様では、本開示の技術は、レール部分の上に、非レール部分の螺旋状の巻き付けを移動させることを、容易にするように適合させることができる。図19に示されるように、結び目形成装置230は、第1の把持部234が遠位端に位置決めされている、細長形本体232を有し得る。細長形本体232は、図示のように、ハンドル236から延出し得る。ホルダ238は、上述のような、所望の結び目を形成する型で細長形本体232の外周に巻き付けられた、二倍長のワイヤとして、細長形本体232に取り外し可能に結合することができる。ホルダ238の、第2の把持部240の反対側の端部は、スナップクリップ244などによって結び目形成装置230に取り外し可能に結合することが可能な、タブ242に固定することができる。タブ242はまた、ホルダ238のループによって形成されている把持部240を通って延出するように構成されている、突出把持部245も特徴とし得る。図示のように、結び目形成装置230はまた、上述のものと同様の機能を提供するオーガナイザ246も含む。作動装置248は、細長形本体232の長手方向軸に沿ってスライド可能である。作動装置248が、その近位位置にある場合、ホルダ238は、縫合材料を、上述の本開示の技術に従って、結び目を形成する型内に引き寄せるために使用することができる。一態様では、非レール部分32の端部は、上述のような、第2の把持部240を通って延出している把持部245によって、保持することができる。したがって、タブ242の取り外しにより、非レール部分32が、第2の把持部240を通って自動的に引っ張られ、それにより、ホルダ238が引き抜かれる際、非レール部分32を保持して結び目型内に引き込むことができる。タブ242が取り外されて、細長形本体232から引き離された後、作動装置248を遠位方向にスライドさせることにより、非レール部分32に形成された螺旋状の巻き付け及びループを押し出すことができる。この構成は、非レール部分32の螺旋状の巻き付けが、レール部分30の上に押し出されていることを示す図20に示されている。図示のように、作動装置248は、非レール部分32の螺旋状の巻き付けに係合するために、細長形本体232の長手方向軸に対して概ね垂直方向に延出している、押し込み部250を有し得る。理解されるように、この作動装置248の構成は、押し込み部250(設けられている場合)と共に、細長形本体232から巻き付けを手作業で押し外す必要性を、低減又は排除することにより、より自動化された手順を可能にする。一部の実施形態では、タブ242は、取り外されるまで、作動装置248の動作を防止するように構成することができる。更には、結び目形成装置230はまた、上述のように構成され、動作することが可能な、張力調整部252も含み得る。
【0056】
更なる実施形態では、ホルダと縫合材料の非レール部分の端部との接続を維持するために、1つ以上の構造体を設けることができる。例えば、図21図24は、第1の把持部264が遠位端に位置決めされている、細長形本体262と、上述のような結び目を形成する型に巻き付けられる場合の、ホルダ268(図21及び図22では明瞭性のために示さず)を受け入れるための、回転ドラム266とを特徴とする結び目形成装置260の部分詳細図を概略的に示す。また、上記の実施形態と同様に、作動装置272は、細長形本体262の長手方向軸に沿ってスライド可能である。タブ274は、クリップ278によって、ハウジング276に取り外し可能に結合されている。タブ274はまた、上述のように、ドラム266の周りに巻き付けられている場合のホルダ268の、第2の把持部282を通って延出するように構成されている突出把持部280も含み得る。
【0057】
別の取り外し可能要素である捕捉部284は、タブ274が取り外された状態の図22で、より明瞭に示されるように、タブ274と細長形本体262との間で同軸状に作動装置272上にクリップ留めされるように構成されている。特に、他の実施形態では、これらの要素は、他の要素と同様に、その所与の構成に応じて、結び目形成装置の他の構成要素に、解放可能に固定することができる。例えば、作動装置272が採用されていない場合には、捕捉部284は、任意の好適な構造体にクリップ留めすることができる。この実施形態では、捕捉部284は、開始構成でホルダ268が中に通されている、テーパ状通路286を含む。図23に示されるように、タブ274が取り外されて、細長形本体262の長手方向軸から引き離されることにより、縫合糸の非レール部分32は、所望の型で、ドラム266の周りに引き寄せられる。更には、レール部分30の端部は、細長形本体262の第1の把持部264によって、解放可能に固定されているように示されている。通路286の寸法は、ホルダ268が単独で自由移動することを可能にするものであるが、細長形本体262からの距離と共に、テーパ状となっている。したがって、通路286の出力口は、非レール部分32が保持されている場合の、第2の把持部282の移動を妨げるために、十分に縮小された寸法を有する。この態様をより明瞭に示すために、図23の区域Aの更なる詳細を、図24に概略的に示す。示されているように、第2の把持部282と非レール部分32との組み合わせが、通路286の出力口で引っ掛かることにより、それらの係合が維持される。この地点を越えたホルダ268の移動が制限されるため、細長形本体262から離れる方向のタブ274の更なる動きは、結び目形成装置260から捕捉部284を係合解除する。特に、取り外された後であっても、タブ274は、ホルダ268及び捕捉部284を介して、非レール部分32の端部に接続されたまま維持することができる。タブ274に、手動で、又は、重力が張力を供給するようにタブを解放することによって、張力を加えることができる。そのような張力は、非レール部分32に伝達されるものであり、また、結び目型が配置されて締め付けられるまで、その結び目型を適切な向きに保つ助けともなり得る。
【0058】
本開示の更に別の態様が、図25図28に関連して示され、これらの図は、第1の把持部294が遠位端に位置決めされている、細長形本体292と、結び目を形成する型でドラム296の周りに巻き付くように、上記の実施形態と同様に構成されている、ホルダ298を受け入れるための、回転ドラム296とを特徴とする、結び目形成装置290の部分詳細図を概略的に示す。また、上記の実施形態と同様に、作動装置302は、細長形本体292に沿ってスライド可能である。この実施形態では、タブ304は、捕捉部306に取り外し可能に結合されており、この捕捉部306も同様に、クリップ310によって、ハウジング308に取り外し可能に取り付けることができる。タブ304はまた、上述のように、ドラム296の周りに巻き付けられている場合のホルダ298の、第2の把持部316を通って延出するように構成されている、突出把持部312も含み得る。捕捉部306は、図27の区域Aを概略的に表す図28で更に詳細に示されるように、縫合材料に係合して保持するように構成されている、クリップ314を含み得る。理解されるように、クリップ314は、上側の図で示される開放構成と、下側の図で示される閉鎖構成との間で、移行することができる。ホルダ298の第2の把持部316は、非レール部分32などの縫合材料を、クリップ314内の開口318に通して引っ張るために使用することができる。ハウジング308から捕捉部306を取り外すことにより、クリップ314は、閉鎖構成を呈し、縫合糸を締め付けて固定する。したがって、捕捉部306は、非レール部分32の端部に接続されたまま維持されるため、手動で、又は重力を介して、張力を加えることにより、結び目型が配置されて締め付けられるまで、その結び目型を適切な向きに保つように補助することができる。
【0059】
代替的実施形態が、図29図31に関連して示され、これらの図は、結び目形成装置320の部分詳細図を概略的に示すものであり、第1の把持部324が遠位端に位置決めされている、細長形本体322と、結び目を形成する型で巻き付けられた、第2の把持部330を備えるホルダ328を受け入れるための、回転ドラム326とを含む。同様に、結び目形成動作の間、螺旋巻きを適切に方向付けして保つために、オーガナイザも採用することもできる。タブ334は、クリップ338によって、ハウジング336に取り外し可能に結合されており、上述のものと同様の他の特性を有し得る。捕捉部340は、バネ344の近くの支柱342によって、作動装置332に取り外し可能に結合することができる。図30でより明瞭に示されるように、バネ344は、捕捉部340が作動装置332に取り付けられている場合に、支柱342に係合する、アーム346を有し得るものであり、バネ344は、アーム346を下向きに付勢しているが、支柱342は、アーム346を、持ち上げられた構成に保持している。更には、捕捉部340は、ホルダ328を中に通すことが可能な、一対の位置合わせされた開口348、並びに、図30に示されるように、ホルダ328の一方のストランドを中に通すことが可能な、対向する開口350を有する。したがって、非レール部分32などの縫合材料を、結び目を形成する型内に引き込むために、ホルダ328が引き抜かれた後、第2の把持部330は、図31に示されるように、開口350で捕捉部340に係合する。非レール部分32は、把持部330を通ってループを形成しているため、結び目型を形成した後、ホルダ328は、縫合糸を位置合わせされた開口348に通して引っ張っている。第2の把持部330が、開口350に係合した後、細長形本体322の長手方向軸から離れる方向の、ホルダ328の更なる動きにより、捕捉部340が支柱342から引き抜かれる。その結果、バネ344の付勢力により、アーム346は、引き下げられた構成を呈し、位置合わせされた開口348通って引っ張られている非レール部分32を締め付け、ホルダ328を通る非レール部分32の端部に、タブ334及び捕捉部340を固定する。それゆえ、上述のように、手動で、又は重力を介して、張力を加え得て、結び目型が配置されて締め付けられるまで、その結び目型を適切な向きに保つように補助する。
【0060】
本開示の別の態様が、結び目形成装置360を示す、図32及び図33に関連して説明される。他の同様の実施形態の場合と同じく、第1の把持部364が遠位端に位置決めされている、細長形本体362は、図示のように、ハンドル366から延出し得る。ホルダ368は、上述のような、所望の結び目を形成する型で回転ドラム370の周りに巻き付けられた、二倍長のワイヤとして、細長形本体362に取り外し可能に結合されている。上述のように、回転ドラム370は、結び目を形成する型でのホルダ368の巻き付けを容易にすることができ、その結び目形成型を辿るように縫合材料を引っ張ることを容易にすることができ、又は、その双方を容易にすることができる。タブ372は、ハウジング376にクリップ374をスナップ留めすることなどによって、結び目形成装置360に、取り外し可能に結合することができる。タブ372はまた、ホルダ368のループによって形成された第2の把持部380を通って延出するように構成されている、突出把持部378も特徴とし得る。図示のように、結び目形成装置360はまた、ホルダ368に隣接して配設されている、オーガナイザも含む。ドラム370は、作動装置382の動作が、ドラム370もまた、細長形本体362の上で同軸状に遠位方向でスライドさせるように、作動装置382に結合することができる。したがって、本実施形態は、レール部分の上に、縫合材料の非レール部分の螺旋状の巻き付けを移動させることを、容易にするものである点が理解され得る。図32によって示されるように、作動装置382が、近位位置にある場合、ドラム370は、第1の把持部364よりも近位に位置決めされ、作動装置382が、図33によって示されるように、遠位位置にある場合、ドラム370は、第1の把持部364の上に同軸状に配設されている。それゆえ、ドラム370上に形成された螺旋巻き及びループは、第1の把持部364内に保持されている縫合糸のレール部分上に、何の障害も他の混乱もなく、円滑にスライドすることができる。更には、上述のように、タブ372は、結び目形成装置360に取り付けられている場合に、作動装置382の動作を制限することができる。例えば、作動装置382は、クリップ374がハウジング376に取り付けられている場合に、遠位方向に移動することが防止される、プレート386を有し得る。タブ372が取り外されると、プレート386は、クリップ374によって占有されていたスペース内へと、遠位方向で自由に移動することができる。
【0061】
別の態様では、本開示の技術は、複数の縫合糸の結び目の形成を容易にするように、適合させることができる。図34に示されるように、結び目形成装置390は、ハンドル394から突出している、複数の結び目モジュール392を有し得るものであり、それらの結び目モジュール392のそれぞれが、上述の技術に従って、縫合材料に結び目を形成するように構成されている。結び目モジュール392の一部の構成要素は、ハンドル394に恒久的に取り付けるか、若しくは一体化することができ、又は、結び目モジュール392は、必要に応じて取り外し可能にすることもできる。この図では、2つの結び目モジュール392が採用されているが、他の実施形態では、3つ、4つ、又はそれよりも多い数などの、任意の好適な数を設けることもできる。各結び目モジュール392は、縫合材料に結び目を形成するための、本開示の範囲内で説明されている構成要素のうちのいずれかを特徴とし得る。例示として、限定するものではないが、この実施形態の各結び目モジュール392は、第1の把持部398が遠位端に位置決めされている、細長形本体396を有し得る。各モジュール392はまた、縫合材料によって置き換えられた場合に、結び目を形成することになる所望の型で、細長形本体396の周りに巻き付けられることによって、固定されているものなどの、ホルダ400も有する。取り外し可能タブ402は、ハンドル394に、又は、細長形本体396などの、結び目モジュール392の構成要素に結合することができる。各タブ402は、ホルダ400の第2の把持部406の反対側の端部を、解放可能に固定するための、把持部404を特徴とし得る。タブ402はまた、オーガナイザ408も有することにより、この構成要素に関して上述された機能性を提供することができる。この図では、結び目モジュール392は、それぞれ反対の向きでハンドル394に取り付けられているため、見えているのは1つの把持部404及び1つのオーガナイザ408のみである。使用の間、これらのモジュール392の一方で、結び目を形成することができ、次いで、他方のモジュール392が同じ向きで提示されるように、ハンドル394を180°回転させることができる。あるいは、双方の結び目モジュール392を同時に使用することにより、X字形状の閉鎖型などで、2つの結び目を形成することもできる。理解されるように、張力調整部、回転ドラム、捕捉部などを含めた、他の実施形態に関連して説明されている構成要素のうちのいずれかを、必要に応じて組み込むことができる。
【0062】
本明細書では、特定の例示的実施形態が説明されている。しかしながら、本実施形態に関与する当業者であれば、本開示の原理は、適切な変更を加えることで、他の用途に容易に拡張することができる点が理解されるであろう。
【0063】
〔実施の態様〕
(1) 縫合材料に結び目を形成するための装置であって、
長手方向軸、及び、解放可能に縫合材料を固定するように構成されている第1の把持部を有する細長形本体と、
解放可能に縫合材料を固定するように構成されている第2の把持部を有するホルダと、を備え、
前記ホルダは、前記細長形本体に取り外し可能に結合されており、前記細長形本体の前記長手方向軸から離れる方向の動きで移動される場合に解放される、装置。
(2) 前記細長形本体の遠位端に縫合材料を摺動可能に受け入れるように構成されているガイド部を更に備える、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記ホルダは、前記第1の把持部の遠位側で前記細長形本体に取り外し可能に結合されている、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記ホルダは、前記第1の把持部の近位側で前記細長形本体に取り外し可能に結合されている、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記ホルダに取り外し可能に結合されているタブを更に備え、前記タブは前記第2の把持部を保有している、実施態様1に記載の装置。
【0064】
(6) 前記ホルダは、前記ホルダが前記細長形本体に取り外し可能に結合されている場所から近位方向に延出している前記細長形本体の前記長手方向軸に揃えられた突出部分を有する、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記細長形本体の上に同軸状に配設されている回転ドラムを更に備える、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記ドラムは第3の把持部を備え、前記ドラムの回転は作動装置によって制御される、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記ホルダは、一方の端部に前記第2の把持部を有し、結び目を形成する型で、前記細長形本体の周りに巻き付けられている、実施態様1に記載の装置。
(10) 前記細長形本体の上に同軸状に配設されている回転ドラムを更に備え、前記ホルダは前記ドラムの周りに巻き付けられている、実施態様9に記載の装置。
【0065】
(11) 前記ドラムは、前記ホルダの前記第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定する取り外し可能タブを更に備える、実施態様10に記載の装置。
(12) 前記細長形本体に長手方向で揃えられ前記ホルダの前記巻き付けの少なくとも一部分の上で遠位方向に延出しているオーガナイザを更に備える、実施態様9に記載の装置。
(13) 前記細長形本体の上に同軸状に配設される回転ドラムを更に備え、前記ドラムは前記作動装置に結合されている、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記ホルダの一部分の周りでループを形成する張力調整部を更に備える、実施態様9に記載の装置。
(15) 前記ホルダの前記第2の把持部の反対側の端部を解放可能に固定する前記結び目形成装置に取り外し可能に結合されるタブを更に備える、実施態様9に記載の装置。
【0066】
(16) 前記タブは、前記第2の把持部を通って遠位方向に延出する突出把持部を更に備える、実施態様15に記載の装置。
(17) 前記装置に取り外し可能に結合される捕捉部を更に備え、前記捕捉部は取り外された場合に縫合材料を固定するように構成されている、実施態様9に記載の装置。
(18) 前記捕捉部は、取り外された場合に前記第2の把持部を前記縫合材料に固定するように更に構成されている、実施態様17に記載の装置。
(19) 複数の結び目モジュールを更に備え、各結び目モジュールは細長形本体を備え、前記細長形本体の周りに、結び目を形成する型で、ホルダが巻き付けられる、実施態様9に記載の装置。
(20) 縫合材料に結び目を形成するための方法であって、
長手方向軸を有する細長形本体とホルダとを有する装置を提供することと、
前記細長形本体上の第1の把持部で前記縫合材料のレール部分を解放可能に固定することと、
前記ホルダ上の第2の把持部で前記縫合材料の非レール部分を解放可能に固定することと、
前記非レール部分で複数の螺旋巻きを形成することと、
前記細長形本体の前記長手方向軸から離れる方向の動きで、前記細長形本体から前記ホルダを取り外すことにより、前記結び目を完成させることと、を含む、方法。
【0067】
(21) 前記複数の螺旋巻きは前記レール部分の上に形成される、実施態様20に記載の方法。
(22) 前記複数の螺旋巻きが形成され、次いで前記レール部分上で遠位方向にスライドされる、実施態様20に記載の方法。
(23) 前記細長形本体は、回転ドラム内部に同軸状に配設されており、前記ドラムの回転を駆動することにより前記複数の螺旋巻きが形成される、実施態様20に記載の方法。
(24) 前記ホルダは、一方の端部に前記第2の把持部を有し、結び目を形成する型で前記細長形本体の周りに巻き付けられ、前記複数の螺旋巻きの形成は、前記ホルダを引き抜き前記結び目を形成する型内に前記非レール部分を引き込むことを含む、実施態様20に記載の方法。
(25) 前記細長形本体の前記長手方向軸に沿って、作動装置を遠位方向にスライドさせ、前記形成された複数の螺旋巻きを前記レール部分の上に位置決めすることを更に含む、実施態様24に記載の方法。
【0068】
(26) 前記ホルダの一部分の周りで張力調整部をループさせることを更に含む、実施態様24に記載の装置。
(27) 前記ホルダの引き抜きは、前記装置からタブを取り外すことを含み、前記タブは、前記ホルダの前記第2の把持部の反対側の端部に取り付けられている、実施態様24に記載の方法。
(28) 前記装置に取り外し可能に結合されている捕捉部を提供することを更に含み、前記捕捉部は、取り外された場合に前記非レール部分を固定する、実施態様24に記載の方法。
(29) 前記装置の提供は、複数の結び目モジュールの提供を含み、各結び目モジュールは細長形本体を備え、前記細長形本体の周りに、結び目を形成する型で、ホルダが巻き付けられ、各結び目モジュールで結び目を形成することを更に含む、実施態様24に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
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