(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記光取り出し部が前記本体部に装着された状態において、前記第2光ファイバの端部と、前記第1光ファイバの端部とが接触することにより前記第2光ファイバと前記第1光ファイバとが光結合される、請求項3に記載のレーザユニット。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願のレーザユニットは、本体部と、本体部に着脱可能な光取り出し部とを備える。本体部は、レーザ素子と、レーザ素子を取り囲み、レーザ素子からの光を出射する出射部を有するケースとを含む。光取り出し部は、ケースから出射される光が入射する第1光ファイバと、導体からなり、第1光ファイバを保持し、出射部に着脱可能な接続部とを含む。接続部は、レーザ素子への電力供給回路の一部を構成する。
【0009】
本願のレーザユニットは、接続部がレーザ素子への電力供給回路の一部を構成する。そのため、光取り出し部が装着されていない状態で本体部の電源がオンの状態にされてもレーザ素子に電力が供給されない。そのため、光取り出し部が取り外された状態でレーザ光が出射部の外部へと出射されることが回避される。このように、本願のレーザユニットによれば、光取り出し部が取り外された状態でレーザ光が出射部の外部に出射されることを抑制することが可能なレーザユニットを提供することができる。
【0010】
出射部は、導体からなり、電力供給回路の一部を構成する第1の導電部と、導体からなり、電力供給回路の一部を構成し、第1の導電部と電気的に絶縁されている第2の導電部と、絶縁体からなり、第1の導電部と第2の導電部とを電気的に絶縁する絶縁部と、を含み、光取り出し部が本体部に装着された状態において、第1の導電部と第2の導電部とが接続部により電気的に接続される構成であってもよい。このようにすることにより、簡易な構造の上記本願のレーザユニットを提供することができる。
【0011】
本体部は、レーザ素子から出射された光を出射部へと導く第2光ファイバをさらに含み、光取り出し部が本体部に装着された状態において、第2光ファイバと、第1光ファイバとが光結合される構成であってもよい。このような構成であることで、光の損失を抑制し、効率よく出射部からレーザ光を出射することができる。
【0012】
また光取り出し部が本体部に装着された状態において、第2光ファイバの端部と、第1光ファイバの端部とが接触することにより第2光ファイバと第1光ファイバとが光結合される構成であってもよい。このような構成であることで、光の損失をより確実に抑制し、より効率よく出射部からレーザ光を出射することができる。
【0013】
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本願の一実施形態にかかるレーザユニットを、
図1〜
図3を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0014】
図1は光取り出し部が本体部から取り外された状態におけるレーザユニットの構造を示す概略図である。
図2は光取り出し部を本体部に装着した状態におけるレーザユニットの構造を示す概略図である。
図1および
図2を参照して、本実施の形態におけるレーザユニット1は、本体部10と、本体部10に着脱可能な光取り出し部20とを備える。
【0015】
本体部10は、レーザ素子32と、レーザ素子32からレーザ光Lを出射する出射部14を有するケース12とを含む。ケース12の出射部14は、第1の導電部50と、第2の導電部70と、絶縁部75と含む。
【0016】
第1の導電部50は導体からなり、電力供給回路の一部を構成する。第2の導電部70は、導体からなり、電力供給回路の一部を構成し、第1の導電部50と電気的に絶縁されている。絶縁部75は、絶縁体からなり、第1の導電部50と第2の導電部70とを電気的に絶縁する。
【0017】
図1を参照して、本実施の形態における第1の導電部50は、本体部10のベース部62と、第1導電層64と、コネクタ60と、中空筒状体72とを含む。ベース部62、第1導電層64、コネクタ60、および中空筒状体72はそれぞれ金属などの導体から形成されている。絶縁部75は外側絶縁層66と内側絶縁層80と空隙部82とを含む。第2の導電部70は、内側端子78と、軸部76と、第2導電層68と、外側端子74とを含む。
【0018】
[第1の導電部]
本実施の形態における第1の導電部50について説明する。上述の通り、第1の導電部50はベース部62と、第1導電層64と、コネクタ60と、中空筒状体72とを含む。ベース部62は本体部10の筐体の一部を構成する。ベース部62は、平板状の形状を有する。ベース部62は、接点43において、レーザ素子32に電力を供給する配線48と接続されている。第1導電層64は層状の構造を有し、ベース部62の主面62Bと第1導電層64の主面64Aとが接触するように配置されている。
【0019】
中空筒状体72は、中空筒状の形状を有し、ベース部62と第1導電層64の中央部分を貫通し、ケース12の外部へと突出している。ベース部62と中空筒状体72、および第1導電層64と中空筒状体72とはそれぞれ接触しておらず、空隙57を介して離れている。
【0020】
コネクタ60は、支持部55と、外側筒状部52と、内側筒状部53とを含む。支持部55は円盤状の形状を有する。外側筒状部52は、支持部55の外周に沿って支持部55に対し垂直な方向に延在し、支持部55と接する側とは逆側の端部で開口する。内側筒状部53は、外側筒状部52の内周面よりも内側に配置され、支持部55に対し垂直な方向に延在し、支持部55に接する側とは逆側の端部で開口する。支持部55、外側筒状部52および内側筒状部53はそれぞれ金属などの導体からなる。支持部55、外側筒状部52および内側筒状部53は一体的に成形されている。
【0021】
コネクタ60はベース部62および中空筒状体72に対し着脱可能である。
図1および
図2に示すように、コネクタ60がベース部62および中空筒状体72に対し装着された状態においては、内側筒状部53の外周面53Aと中空筒状体72の内周面72Bとが接触する。また外側筒状部52の開口部側の端面52Aと、ベース部材62の、第1導電層64に接している側とは反対側の主面62Aとが接触する。これにより、コネクタ60を介して中空筒状体72とベース部62および第1導電層64とが電気的に接続される。
【0022】
[絶縁部]
次に本実施の形態における絶縁部75について説明する。
図1および
図2を参照して、絶縁部75は絶縁体からなり、第1の導電部50に隣接するように配置される。
図1および
図2を参照して、絶縁部75は外側絶縁層66と内側絶縁層80と空隙部82とを含む。
【0023】
外側絶縁層66は樹脂などの絶縁体により形成され、平板の層状の形状を有する。外側絶縁層66は、その主面66Aが第1導電層64の主面64Bと接触するように配置される。また外側絶縁層66の主面66Bが後述する第2の導電部70の第2導電層68の主面68Aと接触するように配置される。このように、外側絶縁層66が第1導電層64と第2導電層68の間に介在することで、第1の導電部50を構成する第1導電層64と、第2の導電部70を構成する第2導電層68とが電気的に絶縁される。第1の導電部50の中空筒状体72は外側絶縁層66の中央部を貫通する。中空筒状体72の外周面の一部は外側絶縁層66と接触しており、外側絶縁層66によって中空筒状体72が保持されている。
【0024】
内側絶縁層80は樹脂などの絶縁体により形成され、平板の層状の形状を有する。内側絶縁層80の素材は外側絶縁層66の素材と同一でもよく、異なっていてもよい。内側絶縁層80はベース部材62の主面62Aと、内側絶縁層80の主面80Bとが接触するように配置される。また内側絶縁層80のもう一方の主面80A上には、後述する内側端子78が主面80Aと接触するように配置される。内側絶縁層80により、第1の導電部50を構成するベース部62と、第2の導電部70を構成する内側端子78とが電気的に絶縁される。
【0025】
空隙部82は絶縁体としての空気からなる。空隙部82により、第1の導電部50を構成するベース部62および第1導電層64のそれぞれと、後述する第2の導電部70を構成する軸部76とが電気的に絶縁される。
【0026】
[第2の導電部]
次に第2の導電部70について説明する。
図1および
図2を参照して、第2の導電部70は、内側端子78と、軸部76と、第2導電層68と、外側端子74とを含む。内側端子78と、軸部76と、第2導電層68と、外側端子74とはそれぞれ金属などの導体から形成されている。
【0027】
内側端子78は内側絶縁層80の主面80Aに接触するように配置される。内側端子78は円盤状の形状を有する。内側端子78は、接点41において配線47と接続されている。内側絶縁層80により、内側端子78は第1の導電部50を構成するベース部62と電気的に絶縁される。
【0028】
軸部76は棒状の形状を有し、内側絶縁部80、ベース部62、第1導電層64、外側絶縁部66および第2導電層68を貫通し、内側端子78と外側端子74とを接続する。これにより内側端子78と外側端子74とが電気的に接続される。軸部76と、ベース部62および第1導電層64との間には、絶縁部75としての空隙部82が設けられている。空隙部82の存在により、第1の導電部50を構成するベース部62および第1導電層64のそれぞれと、第2の導電部70を構成する軸部76とが電気的に絶縁される。軸部76と内側絶縁部80および外側絶縁部66とは接触していてもよく、離れていてもよい。
図1においては、軸部76の外周面と内側絶縁部80および外側絶縁部66とが接触しており、内側絶縁部80および外側絶縁部66によって軸部76が保持されている。
【0029】
第2導電層68は、平板の層状の形状を有し、主面68Aが外側絶縁層66の主面66Bと接触するように配置される。第2導電層68のもう一方の主面68B上には、外側端子74が主面68Bと接触するように配置される。内側絶縁部80と軸部76との間には空隙部84が設けられており、内側絶縁部80と軸部76とが離れるように配置されている。内側絶縁部80と軸部76とは接触するように配置してもよい。外側端子74は円盤状の形状を有する。外側端子74は軸部76と電気的に接続されている。
【0030】
内側端子78、軸部76および外側端子74は、内側絶縁層80、ベース部62、第1導電層64、外側絶縁層66および第2の導電部70を固定する固定具としての役割を兼ねていてもよい。例えば、内側端子78および外側端子74がそれぞれ雌ネジ型のネジ山を有するナットであり、軸部76の両端部に2つのナットをそれぞれはめ込むことが可能な雄ネジ型のネジ山が設けられていてもよい。あるいは、内側端子78および外側端子74のうちいずれか一方がボルト頭であり、軸部76がボルト頭と一体的に形成された、雄ネジ型のネジ山を有するボルトのシャフトであり、外側端子74および内側端子78のうち他方がボルト軸部にはめ込み可能な雌ネジ型のネジ部を有するナットであってもよい。
【0031】
[レーザ素子および第2光ファイバ]
次に、レーザ光を出射するレーザ発振器30およびレーザ発振器30から出射されたレーザ光を導光する第2光ファイバ54について説明する。レーザ発振器30の内部には、筐体36の内部にレーザ素子32とコリメートレンズ34とが配置されている。
【0032】
第1の導電部50を構成するコネクタ60の内側筒状部53の内側の空間には、支持部55を貫通し、内側筒状部53の開口部の外側にまで延在する、断面が中実円状の第2光ファイバ54と、第2光ファイバ54の外周を被覆し、第2光ファイバ54を保護する第2保護皮膜56とが配置される。第2光ファイバ54はレーザ素子32から出射されたレーザ光Lを出射部14へと導く。第2光ファイバ54は石英ガラスやプラスチックから形成される。また第2保護皮膜56は、紫外線硬化型樹脂などの樹脂から形成される。
【0033】
[光取り出し部]
次に本体部10に着脱可能な光取り出し部20について説明する。光取り出し部20は、ケース12から出射される光が入射する第1光ファイバ28と、第1光ファイバ28を保護する保護皮膜26と、導体からなり、第1光ファイバ28を保持し、出射部14に着脱可能な接続部25とを含む。
【0034】
接続部25は、支持部23と、外側筒状部22と、内側筒状部24とを含む。支持部23は円盤状の形状を有する。外側筒状部22は、支持部23の外周に沿って支持部23に対し垂直な方向に延在し、支持部23に接する側とは逆側の端部で開口する。内側筒状部24は、外側筒状部22の内周面よりも内側に配置され、支持部23に対し垂直な方向に延在し、支持部55と接する側とは逆側の端部で開口する。支持部23、外側筒状部22および内側筒状部24はそれぞれ金属などの導体からなり、一体的に成形されている。接続部25の内側筒状部24の外周の形状は、光取り出し部20を本体部10に装着した際に内側筒状部24の外周面24Aが、中空筒状体72の内周面72Bに接触するように設計されている。また外側筒状部22は、光取り出し部20が本体部10に装着された状態において、外側筒状部22の開口部側の端面22Bが、第2導電層68の主面68Bに接触するように設計されている。
【0035】
接続部25の内側筒状部24の内側の空間には、第1光ファイバ28と、支持部23を貫通し、内側筒状部24の開口部の外側にまで延在する、断面が中実円状の第1光ファイバ28と、第1光ファイバ28の外周を被覆し、第1光ファイバ28を保護する第1保護皮膜26とが配置される。
【0036】
[光取り出し部が装着された状態]
次に
図1および
図2を参照して、本体部10に光取り出し部20が装着された状態を説明する。
図1および
図2を参照して、本体部10に光取り出し部20が装着された状態においては、第2導電層68の主面68Bが外側筒状部22の開口部側の端面22Bと接触している。接続部25の内側筒状部24の外周面24Aは、中空筒状体72の内周面72Bと接触している。これにより、第2導電部70と、接続部25と、第1導電部50との間で電気的な接続が形成される。
【0037】
また本体部10に光取り出し部20が装着された状態においては、第2光ファイバ54と、第1光ファイバ28とが光結合される。
図1および
図2を参照して、本体部10に光取り出し部20が装着された状態においては、
図1に示す第2光ファイバ54の端部92と第1光ファイバの端部94とが、
図2に示す接触点96において接触する。これにより第2光ファイバ54と第1光ファイバ28とが光結合される。
【0038】
[電力供給回路]
次に
図1から
図3を参照して、レーザ素子32に電力を供給するための電力供給回路について説明する。
【0039】
図1および
図2を参照して、電源44は配線45と接続されている。配線45は制御部46と接続されている。配線47は一方の端部において制御部46と接続され、他方の端部である接点41において内側端子78と接続されている。内側端子78は軸部76を介して外側端子74と接続されている。外側端子74は第2導電層68と接続されている。
【0040】
一方、電源44は配線42を介してレーザ素子32とも接続されている。レーザ素子32は配線48を介して接点43においてベース部62と接続されている。ベース部62の主面62Aは、コネクタ60の、外側筒状部52の開口部側の端面52Aと接触している。コネクタ60は、内側筒状部53の外周面53Aにおいて中空筒状体72の内周面72Bと接触している。
【0041】
ここで
図1に示すように、光取り出し部20が本体部10に装着されていない状態においては、第2導電層68と中空筒状体72との間において電力供給回路が断絶している。すなわち、第1の導電部50と第2の導電部70とが電気的に接続されていない。したがって、光取り出し部20が本体部10に装着されていない状態においてはレーザ素子32に対して電力が供給されず、レーザ光Lが出射部14の外部へと出射されることが回避される。
【0042】
そこで光取り出し部20を本体部10に装着することにより、第2導電層68と中空筒状体72との間が電気的に接続される。すなわち、第1の導電部50と第2の導電部70とが電気的に接続される。
図2を参照して、光取り出し部20が本体部10に装着された状態においては、第2導電層68の主面68Bが外側筒状部22の開口部側の端面22Bと接触している。接続部25の内側筒状部24の外周面24Aは、中空筒状体72の内周面72Bと接触している。これにより、第2導電部70と、接続部25と、第1導電部50との間で電気的な接続が形成される。このように、光取り出し部20を本体部10に装着することにより一連の電力供給回路が形成される。
【0043】
図3は光取り出し部20を本体部10に装着した状態における、レーザユニット1内の電流の流れを示す概略図である。電源44から供給される電流は、配線45、制御部46、配線47を介して、接点41から第2の導電部70を構成する内側端子78に入る。電流は内側端子78から、軸部76を通じて外側端子74へと矢印D
1の方向に流れる。外側端子74に流れ込んだ電流は、外側端子74に接触する第2導電層68へと矢印D
2の方向に流れる。電流は第2導電層68から、第2導電層68に接触する接続部25の外側筒状部22および支持部23を通じて矢印D
3の方向に流れ、内側筒状部24へと流入する。
【0044】
その後、電流は内側筒状部24に接触する本体部10の中空筒状体72の壁内部を通って本体部10に向かって矢印D
4の方向に流れる。中空筒状体72の壁内部を接続部25側からからコネクタ60側へと通過した電流は、中空筒状体72に接触するコネクタ60の内側筒状部53に流れ込む。電流は、矢印D
5に示すように、コネクタ60内部を内側筒状部53、支持部55、外側筒状部52の順に流れ、その後外側筒状部52に接触するベース部62へと流れ込む。
【0045】
ベース部62に流れ込んだ電流は、接点43から配線48に流れる。その後、電流は配線48を通じてレーザ素子32に流れ込む。これにより電源44からレーザ素子32に電力が供給される。その後レーザ素子32から配線42を通じて電源44へと電流が流れる。このように、光取り出し部20を本体部10に装着することにより、電源44からレーザ素子32に対して電力を供給する電力供給回路が形成される。
【0046】
[光の通過経路]
次に、
図1および
図2を参照して、レーザ光Lの通過する経路について説明する。
図1を参照して、レーザ素子32から出射されたレーザ光Lはコリメートレンズ34を通って第2光ファイバ54の内部に到達する。第2光ファイバ54の一方の端部90から入射したレーザ光Lは、第2光ファイバ54の内部を通じて他方の端部92へと到達する。本体部10に光取り出し部20が装着された状態においては、
図1に示す第2光ファイバ54の端部92と第1光ファイバの端部94とが、
図2に示す接触点96において接触し、第2光ファイバ54と第1光ファイバ28とが光結合される。第2光ファイバ54の端部92に到達したレーザ光Lは、接触点96を経由し第1光ファイバ28に入射する。その後、第1光ファイバ28を通じてレーザユニット1の外部へと出射される。
【0047】
上記レーザユニットによれば、光取り出し部20の接続部25がレーザ素子への電力供給回路の一部を構成する。そのため、光取り出し部20が本体部10に装着されていない状態ではレーザ素子32に電力が供給されず、光取り出し部20が本体部10に装着されて初めてレーザ素子32に電力が供給される。そのため、光取り出し部20が取り外された状態でレーザ光Lが出射部14の外部に出射されることを抑制することが可能なレーザユニット1を提供することができる。
【0048】
以上が本実施の形態の説明である。なお、本実施の形態においては、ベース部62と第1導電層とを個別の部材として説明したが、両者を一体化した一つの導電性部材として形成することもできる。また本実施の形態においては、コネクタ60をベース部62および中空筒状体72に対し着脱可能なものとして説明したが、コネクタ60をベース部62とが一体化した構造を採用してもよい。またベース部62と中空筒状体72、およびベース部62と第1導電層64とを電気的に絶縁するための空隙57は省略することも可能である。空隙57を省略した場合、ベース部62と中空筒状体72、およびベース部62と第1導電層64との間が電気的に接続される。そのためコネクタ60が不要となる。
【0049】
絶縁部75に関し、空隙部82を設ける代わりに絶縁体を充填してもよい。すなわち、空隙部82に相当する構造は、第1の導電部50を構成するベース部62および第1導電層64のそれぞれと、第2の導電部70を構成する軸部76とが電気的に絶縁される構造であれば特に限定されない。
【0050】
また第2の導電部70は、内側端子78と、軸部76と、外側端子74と、第2導電層68とを含む構成としたが、内側端子78と軸部76と外側端子74とを省略し、第2導電層68に直接配線47を接続することもできる。ただし、配線47が本体部10のケース12の外部に露出しないことから外側端子74と、内側端子78と、軸部76とを含むのが好ましい。
【0051】
また上記本体部10は、内側端子78、軸部76および外側端子74から形成される固定具の他に、第1導電層64、外側絶縁層66および第2の導電部70を固定するための別の固定具を別途設けてもよい。そのような固定具としては、電力供給回路に影響を与えないよう樹脂などの絶縁体製の固定具を用いるのが好ましい。
【0052】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。