特許第6892154号(P6892154)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6892154巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6892154
(24)【登録日】2021年5月31日
(45)【発行日】2021年6月23日
(54)【発明の名称】巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20210614BHJP
   H05B 3/42 20060101ALI20210614BHJP
【FI】
   A24F40/46
   H05B3/42
【請求項の数】18
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-556343(P2019-556343)
(86)(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公表番号】特表2020-516306(P2020-516306A)
(43)【公表日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】KR2018003764
(87)【国際公開番号】WO2018194291
(87)【国際公開日】20181025
【審査請求日】2019年10月16日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0050012
(32)【優先日】2017年4月18日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0036711
(32)【優先日】2018年3月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】504394744
【氏名又は名称】アモセンス・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】AMOSENSE CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】オ チャン ウ
(72)【発明者】
【氏名】アン ヨン ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イ ギル ソン
(72)【発明者】
【氏名】シン ジュン キュン
【審査官】 比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】 韓国登録特許第10−1635340(KR,B1)
【文献】 特表2015−506170(JP,A)
【文献】 特開昭60−203851(JP,A)
【文献】 特表2013−509160(JP,A)
【文献】 特表2013−511962(JP,A)
【文献】 特開平10−214675(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/098395(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/050964(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/063970(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F40/00−47/00
H05B 3/02−3/18
H05B 3/40−3/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミック材質からなり、巻きタバコの周りを取り囲むことができるように中空型に形成される支持体;
電源の印加時に前記支持体に挿入された巻きタバコを加熱できるように前記支持体の一面にパターン形成される電極パターン
縁性を有して前記電極パターンを覆うカバー層;および
セラミック材質からなり、所定の長さを有する中空型の本体;を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターであって、
前記支持体は前記本体の周り方向を取り囲むように配置される、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター
【請求項2】
前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは全厚が0.15〜0.8mmである、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項3】
前記支持体は、板状のセラミックグリーンシートの一端部を一方向に巻いて他端部と一部重なるようにした後、焼結を通じて中空型に形成される、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項4】
前記支持体は一面に所定の厚さを有する保護層を含む、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項5】
前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、前記支持体の一面に配置されて発熱温度を測定するセンサ部を含む、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項6】
前記センサ部は前記支持体の一面にパターン形成された薄膜型温度センサである、請求項5に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項7】
前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、一端部側に周り方向に沿って外側に突出するストッパーが備えられる、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項8】
セラミック材質からなり、巻きタバコの内部に食い込むことができるように一端部が尖がって形成される本体;熱を発生させて前記巻きタバコを加熱できるように前記本体の全長のうち一部の長さに対して周面を取り囲むように配置される発熱部;を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターであって、
前記発熱部は、
セラミック材質からなる中空型の支持体;
熱を発生させて前記支持体に挿入された巻きタバコを加熱できるように前記支持体の一面にパターン形成される電極パターン;および
絶縁性を有して前記電極パターンを覆うカバー層;を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター
【請求項9】
前記発熱部は、前記支持体がセラミックグリーンシートの状態で前記本体の周面を取り囲むように巻いた後焼結される、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項10】
前記本体は全長のうち少なくとも一部の長さが中空型に形成される、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項11】
前記本体はアルミナ、ZrO、MgO、Si、SiCおよびAlNのうちいずれか一つである、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項12】
前記発熱部の内側は前記本体によって満たされる、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項13】
前記本体は熱伝導率が30W/m・K以上であるセラミック材質である、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項14】
前記本体は電源の印加時10秒が経過した時点で200℃以上の温度に昇温されるセラミック材質である、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項15】
セラミック材質からなり、巻きタバコの内部に食い込むことができるように一端部が尖がって形成される本体;熱を発生させて前記巻きタバコを加熱できるように前記本体の全長のうち一部の長さに対して周面を取り囲むように配置される発熱部;および
出面に所定の厚さで塗布される高耐熱性の放熱コーテイング層を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項16】
前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、前記本体と発熱部間に配置されて前記発熱部の発熱温度を測定するセンサ部を含む、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項17】
前記センサ部は、前記発熱部を構成する支持体の一面にパターン形成された薄膜型温度センサである、請求項1に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【請求項18】
前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、一端部側に周り方向に沿って外側に突出するストッパーが備えられる、請求項に記載の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子タバコ装置用発熱ヒーターに関し、より具体的には巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターに関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ装置は貯蔵所(storage)、加熱または気化装置およびバッテリー(battery)を含む。この時、前記貯蔵所はニコチンが含まれた葉タバコ(leaf tobacco)の加工物(processed material)や抽出物(extract)、ノンニコチン液体物質(nicotine−free liquid material)等を含有する。
【0003】
このような電子タバコ装置は、内部に貯蔵された葉タバコ加工物、葉タバコ抽出物、ノンニコチン液体物質などを加熱または気化させることによってエアゾール(aerosol)を生成する。これに伴い、ユーザーが電子タバコ装置を把持した状態で、電子タバコ装置の吸入口(intake)を通じて電子タバコ装置の内部で生成されたエアゾールを吸入する場合、エアゾールは吸入口を通じてユーザーの口に排出され得る。このため、ユーザーはエアゾールを吸入することによって実際のタバコを喫煙しているような類似する感じを受けることができる。
【0004】
しかし、従来の電子タバコ装置はニコチン原液と液状を別々に購入して混ぜる液状型方式である。これに伴い、従来の電子タバコ装置は、ユーザーがニコチン原液を購入して喫煙ではなく爆破事故などのような他の誤った用途で使用する危険が存在するため、積極的な管理が切実な状況である。
【0005】
これを解決するために、タバコ葉で作られた巻きタバコを挿入して加熱する燻蒸方式の巻きタバコ型電子タバコ装置が提案された。このような巻きタバコ型電子タバコ装置は、発熱ヒーターを通じて巻きタバコを加熱することによって喫煙用蒸気を発生させる方式であって、誤使用の問題を解決しながらも既存のタバコと似た味を感じることができる長所がある。
【0006】
しかし、従来の巻きタバコ型電子タバコ装置は、巻きタバコを全体として均一に加熱することができないかヒーターの昇温時間が遅い問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記のような問題点を勘案して案出されたものであって、巻きタバコの加熱面積を広げながらも巻きタバコを均等に加熱できる、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを提供することにその目的がある。
【0008】
また、本発明は発熱ヒーターの初期昇温時間を短縮させることができる、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを提供することに他の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を達成するために、本発明はセラミック材質からなり、巻きタバコの周りを取り囲むことができるように中空型に形成される支持体;電源の印加時に前記支持体に挿入された巻きタバコを加熱できるように前記支持体の一面にパターン形成される電極パターン;および絶縁性を有して前記電極パターンを覆うカバー層;を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを提供する。
【0010】
また、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは板状のセラミックグリーンシートを巻いた後焼結することによって中空型に具現され得る。
【0011】
また、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、前記支持体の一面に配置されて発熱温度を測定するセンサ部を含むことができる。
【0012】
また、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、セラミック材質からなり、所定の長さを有する中空型の本体をさらに含むことができる。このような場合、前記支持体は前記本体の全長のうち一部の長さに対して外面を取り囲むように配置され得る。
【0013】
一方、本発明はセラミック材質からなり、巻きタバコの内部に食い込むことができるように一端部が尖がって形成される本体;熱を発生させて前記巻きタバコを加熱できるように前記本体の全長のうち一部の長さに対して周面を取り囲むように配置される発熱部;を含む、巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを提供する。
【0014】
この時、前記発熱部は、セラミック材質からなる支持体;熱を発生させて前記支持体に挿入された巻きタバコを加熱できるように前記支持体の一面にパターン形成される電極パターン;および絶縁性を有して前記電極パターンを覆うカバー層;を含むことができる。
【0015】
また、前記発熱部は前記支持体がセラミックグリーンシートの状態で前記本体の周面を取り囲むように巻いた後焼結され得る。
【0016】
このような場合、前記本体は全長のうち少なくとも一部の長さが中空型に形成されてもよく、中室型に形成されてもよい。
【0017】
また、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、露出面に所定の厚さで塗布される高耐熱性の放熱コーテイング層を含むことができる。
【0018】
また、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは、前記本体と発熱部間に配置されて前記発熱部の発熱温度を測定するセンサ部を含むことができる。
【0019】
一方、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターは巻きタバコ型電子タバコ装置として具現され得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、巻きタバコの加熱面積を広げることができ、巻きタバコが均等に加熱されることによって豊富な量の蒸気を発生させることができるため、ユーザーの喫煙満足度を高めることができる。
【0021】
また、本発明は初期昇温時間を短縮させて発熱ヒーターを短時間に高温に昇温させることによって、喫煙のための使用待ち時間を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを示した図面。
図2】本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターが板状から円筒形に変更される過程を概念的に示した図面。
図3図2の細部構成を示した図面。
図4図3でカバー層の一部が切開された状態を示した図面。
図5図1のA−A方向断面図。
図6図5でセンサ部が付加された他の形態を示した図面。
図7図6の構成が展開された状態を示した図面。
図8図1の変形例を示した図面。
図9図8で主要構成が分離された状態を示した図面。
図10図8のB−B方向断面図。
図11】本発明の他の実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを示した図面。
図12図11のC−C方向断面図。
図13図12のD−D方向から見た図11の横断面図、
図14図12でセンサ部が追加された構成を示した断面図。
図15】本発明のさらに他の実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターを示した図面。
図16図15のE−E方向断面図。
図17図16のF−F方向から見た図15の横断面図、
図18図15でセンサ部が追加された構成を示した断面図。
図19図11の変形例を示した図面。
図20図12のG−G方向断面図。
図21図11図20に適用され得る発熱部の細部構成を示した図面。
図22図21でセンサ部が追加された構成を示した図面。
図23】本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターに適用され得る電極パターンおよびヒーターパターンの多様な形態を示した図面。
図24図1の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターの使用状態図。
図25図11の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーターの使用状態図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されない。図面で本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略したし、明細書全体を通じて同一または類似する構成要素については同じ参照符号を付加する。
【0024】
本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、図24に図示された通り、巻きタバコ型電子タバコ装置において巻きタバコ10が挿入される挿入口20側に設置され得、前記巻きタバコ型電子タバコ装置から電源が供給され得る。
【0025】
これに伴い、前記挿入口20に巻きタバコ10が挿入された状態で電源が印加されると、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は熱を発生させて発生した熱を通じて前記巻きタバコ10を加熱することによって、前記巻きタバコ10から喫煙のための蒸気を生成することができる。これによって、ユーザーは前記巻きタバコ10から生成した蒸気を吸入することによって喫煙ができる。
【0026】
この時、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、前記巻きタバコ10の全長のうち前記挿入口20に挿入された一部の長さを取り囲むことができるように中空型に形成され得る。
【0027】
一例として、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は図1および図2に図示された通り、少なくとも一側が開放された中空部101を有する円柱状であり得る。
【0028】
これに伴い、前記巻きタバコ10は全長のうち一部の長さが前記中空部101に挿入され得、前記中空部101に挿入された巻きタバコ10の一部は周面が前記発熱ヒーター100の内部面と互いに対面することができる。
【0029】
また、前記発熱ヒーター100の内部面と対面する周面は、前記発熱ヒーター100の発熱時前記発熱ヒーター100から提供される熱を通じて加熱され得る。
【0030】
これによって、前記中空部101内に挿入された巻きタバコ10の一部は周り方向に対して全体的に加熱され得ることによって、加熱面積が広くなり得る。併せて、前記中空部101内に挿入された巻きタバコ10の一部は全周がすべて発熱ヒーター100の内部面と対面することによって全体の周面が均等に加熱され得る。
【0031】
この時、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やし、発熱源から発生した熱を早く移動させることができるようにセラミック材質を含むことができる。
【0032】
一例として、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、支持体110、電極パターン120およびカバー層130を含むことができ、前記支持体110がセラミック材質で構成され得る。
【0033】
すなわち、前記支持体110は前記電極パターン120の発熱時、100℃以上の高温に耐え得るように耐熱性を有するセラミック材質で構成され得る。非制限的な一例として、前記支持体110はアルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN.ZTAなどのようなセラミック材質であり得るが、これに限定されず、公知のセラミック材質をすべて適用することができる。
【0034】
また、前記支持体110は少なくとも一側が開放された中空部101を有する円柱状であり得、前記電極パターン120およびカバー層130が前記支持体110の一面に配置され得る。
【0035】
このために、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は図3および図4に図示された通り、所定の面積を有する支持体110の一面に電極パターン120とカバー層130を順次形成することができる。
【0036】
この時、前記支持体110はセラミックグリーンシートが焼結されたものであり得、前記電極パターン120およびカバー層130は前記支持体110がセラミックグリーンシートの状態で前記セラミックグリーンシートの一面に順次形成され得る。
【0037】
これに伴い、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は図2および図5に図示された通り、前記セラミックグリーンシートの一端部を一方向に巻いて他端部と一部重なるように連結することによって、前記セラミックグリーンシートが中空部101を有する円柱状に変更され得る。
【0038】
ここで、前記セラミックグリーンシートは前記電極パターン120およびカバー層130が形成された一面が内側に位置するように巻かれ得る。また、互いに重なるセラミックグリーンシートの一端部および他端部間には焼結過程で巻かれた状態が解除されることが防止されるように接着層が介在され得る。
【0039】
その次に、前記セラミックグリーンシートは焼結工程が遂行され得る。これに伴い、セラミック材質からなる支持体110が中空型の円柱状に具現されることによって、前記発熱ヒーター100は少なくとも一側が開放された中空部101を有する円柱状を有することができ、前記発熱ヒーター100を円柱状に具現するための作業が非常に容易となり得る。
【0040】
このため、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、電源の印加時に前記電極パターン120で発生した熱がセラミック材質からなる支持体110側に移動した後、支持体110の全面積に迅速に伝達され得る。
【0041】
これを通じて、前記発熱ヒーター100は発熱面積が広くなるとともに、全体的に均等な加熱が行われ得る。併せて、前記発熱ヒーター100は前記支持体110がセラミック材質で構成されることによって、昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やすことができる。
【0042】
一方、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は図6に図示された通り、前記支持体110の一面に配置されて発熱温度を測定するためのセンサ部150を含むことができる。
【0043】
このようなセンサ部150は前記支持体110の一面にパターン形成された薄膜型温度センサであり得る。
【0044】
一例として、前記センサ部150は基板152の一面に導電性部材が所定のパターンで形成されたセンサパターンであり得、前記基板152はセラミックグリーンシートが焼結されたものであり得る。すなわち、前記センサ部150は図7に図示された通り、前記基板152がセラミックグリーンシートの状態で前記基板152の一面にパターン形成された後、セラミックグリーンシート状態の支持体110の一面に積層され得る。
【0045】
ここで、前記基板152は前記支持体110と同じ材質であり得るが、これに限定されず、セラミック材質であれば制限なく使われ得る。併せて、前記センサパターンは後述する電極パターン120と同様に多様な形状に形成され得る。
【0046】
これに伴い、前記センサ部150は前述した通り、前記支持体110を円柱状に具現するために、前記セラミックグリーンシートの一端部を一方向に巻く過程で前記基板152が前記セラミックグリーンシートとともに巻かれ得、焼結を通じて形状が維持され得る。
【0047】
このため、前記センサ部150は円柱状に形成された支持体110の周面に沿って配置され得、前記支持体110の周面に対して全体的に温度を測定することができる。
【0048】
この時、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、全厚tが0.15〜0.8mmの厚さを有することができる。ここで、前記発熱ヒーター100が前述したセンサ部150を含む場合、前記全厚tは前記センサ部150を含む厚さであり得る。
【0049】
これを通じて、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、前記支持体110および基板152がセラミック材質で構成されるとしても初期昇温時間を短縮させることができる。
【0050】
一例として、前記発熱ヒーター100は前記電極パターン120に電源が印加されて10秒が経過した時点で200℃以上の発熱温度を具現することができる。
【0051】
これは、下記の表1で確認することができる。
【0052】
下記の表1は、前記支持体110および基板152をアルミナを使う場合、前記発熱ヒーター100の全厚tによる時間別発熱温度である。
【0053】
【表1】
【0054】
前記表1から確認できるように、前記発熱ヒーター100の全厚が0.2mm〜0.4mmである場合、前記支持体110および基板152がアルミナからなるとしても電源の印加後10秒が経過した時点で前記発熱ヒーター100は200℃以上の発熱温度に昇温され得る.これを通じて、本発明の一実施例に係る発熱ヒーター100は初期昇温時間を短縮させて短時間に高温の温度に昇温させることによって、喫煙のための使用待ち時間を減らすことができる.しかし、前記発熱ヒーター100の全厚はこれに限定されず、前記支持体110および基板152を構成するセラミック材質の熱伝導率により適切に変更され得る明らかにしておく.前記電極パターン120は電源の印加時に熱を発生させる発熱体の役割を遂行することができる。このような電極パターン120は前述した通り、前記支持体110の一面にパターン形成され得る。
【0055】
この時、前記電極パターン120は導電性ペーストを通じて形成された印刷パターンであり得、導電性部材が前記支持体110の一面に付着した状態でエッチングや食刻を通じて形成された形態でもよい。併せて、前記電極パターン120は打ち抜きのような形状加工を通じて所定のパターンに形成された導電性部材が前記支持体110の一面に付着された形態でもよい。
【0056】
非制限的な例として、前記導電性ペーストおよび/または導電性部材はAu、Pt、Ag、タングステン、モリブデン、マンガンのうち選択されたいずれか一つであるか、これらが1種以上互いに組み合わせられた成分であり得る。しかし、前記導電性ペーストの材料はこれに限定されず、通常的に使われる電極材料のうち、電源の印加時に要求される発熱温度を具現するために適切に選択された公知の電極材料をすべて使用することができる。
【0057】
このような電極パターン120は前述した通り、前記支持体110の一面に形成され得、前記支持体110が焼結されていないセラミックグリーンシート状態で形成され得る。
【0058】
また、図3に図示された通り、前記電極パターン120は両端部側に他の部品との電気的な連結のための二つのターミナル端子121、122がそれぞれ形成され得、所定の長さを有するパターン部123が前記二つのターミナル端子121、122を連結することができる。
【0059】
この時、前記パターン部123は前記セラミックグリーンシートの全面積に対して均一に配置されるようにジグザグ方式で折り曲げられた形態であり得る。これに伴い、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、前記パターン部123を通じて前記支持体110の全面積に対して発熱され得ることによって、面状ヒーターとして具現され得る。
【0060】
しかし、前記電極パターン120の形状はこれに限定されず、前記パターン部123の形状は設計条件により適切に変更され得る。一例として、前記電極パターン120は図23に図示された通り、多様な形態で形成され得る。
【0061】
併せて、前記電極パターン120は直列または並列方式で形成されてもよく、直列並列が混合された形態で形成されてもよい。また、前述したセンサ部150を構成するセンサパターンは図23に図示された通り、多様な形態で形成され得、前記電極パターン120のパターン部123と前記センサパターンのパターン部は互いに同じパターンで形成されてもよく、互いに異なるパターンで形成されてもよい。
【0062】
前記カバー層130は前記電極パターン120のパターン部123を覆うように前記支持体110の一面に形成され得る。これを通じて、前記カバー層130は前記パターン部123が外部に露出することを防止することができる。
【0063】
この時、前記カバー層130は前記電極パターン120が他の部品とショートすることを防止できるように絶縁性を有する材質で構成され得る。また、前記カバー層130は前記電極パターン120で発生した熱によって破壊されることが防止されるように、耐熱性および熱硬化性を有する材質で構成され得る。
【0064】
一例として、前記カバー層130は絶縁性、熱硬化性および耐熱性を有する樹脂からなり得、前記支持体110の一面に所定の厚さで塗布されるコーテイング層であり得る。
【0065】
具体的な一例として、前記カバー層130は液状のポリイミドまたはポリアミドイミドからなるコーテイング層であり得るが、これに限定されず、絶縁性、熱硬化性および耐熱性を有する材質であれば公知のすべての材質が使われ得る。
【0066】
一方、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、別途の保護層140を含むことができる。すなわち、前記保護層140は図5に図示された通り、外部に露出する支持体110の外部面に形成され得る。ここで、前記支持体110の外部面は、前記支持体110の両面のうち前記電極パターン120が形成される面と反対面であり得る。
【0067】
このような保護層140は所定の厚さで塗布されるコーテイング層でもよく、別途の部材が付着された形態でもよい。これに伴い、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は、前記支持体110が脆性の強いセラミック材質で構成されるとしても外部に露出する支持体110の露出面が前記保護層140を通じて保護されることによって、外力による支持体110の損傷を未然に防止することができる。また、前記保護層140は電源の印加時に前記電極パターン120を通じて発生した熱が外部に放出されることを遮断することもできる。
【0068】
ここで、前記電極パターン120のうち二つのターミナル端子121、122は、他の部品と電気的に連結されるように前記保護層140により覆われずに外部に露出され得る。併せて、前記発熱ヒーター100がセンサ部150を含む場合、前記センサ部150に形成された二つの連結端子151a、151bも他の部品と電気的に連結されるように前記保護層140により覆われずに外部に露出され得る。
【0069】
このために、前記保護層140は耐熱性および断熱性のうち少なくともいずれか一つの特性を有する材質で構成され得る。非制限的な例として、前記保護層140はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ABSなどの材質であり得るが、これに限定されず、耐熱性および断熱性のうち少なくともいずれか一つの特性を有する材質であれば公知の材料をすべて使用できる。
【0070】
前述した本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100’は、図8図10に図示された通り、所定の長さを有する中空型の本体160をさらに含むことができる。このような場合、前記本体160に形成された中空部は前述した中空部101であり得る。
【0071】
一例として、前記本体160は所定の内径を有する中空型の円柱状であり得、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は前記本体160の長さ方向に沿って外面を取り囲むように配置され得る。
【0072】
このような場合、前記支持体110の一面またはカバー層130の一面は前記本体160の周面と対面するように配置され得、互いに対面する支持体110の一面またはカバー層130の一面と本体160の間には別途の接着層180が介在されてもよい。
【0073】
また、前記発熱ヒーター100’が前述したセンサ部150を含んで前記本体160の周面を囲むように配置される場合、前記電極パターン120のターミナル端子121、122と前記センサパターンの連結端子151a、151bは前記保護層140の一面に外部に露出するように形成され得る。
【0074】
この時、前記本体160は前記支持体110と同様にアルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN.ZTAなどのようなセラミック材質で構成され得る。
【0075】
これを通じて、前記本体160は電源の印加時に前記支持体110または基板152から伝達された熱を迅速に移動させることができ、内部に挿入された巻きタバコ10を均等に加熱することができる。併せて、前記本体160は昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やすことができ、前記電極パターン120で発生した熱を早く移動させることができる。
【0076】
また、前記本体160の内部に挿入された巻きタバコ10の一部は、周り方向に対して全体的に加熱され得ることによって加熱面積が広くなり得る。加えて、前記本体160の内部に挿入された巻きタバコ10の一部は、全周がすべて本体160の内部面と対面することによって全体の周面が均等に加熱され得る。
【0077】
ここで、前記本体160は前記支持体110と同じセラミック材質であってもよく、他のセラミック材質でもよい。
【0078】
このような場合、前記本体160は焼結が完了したセラミック素体であり得、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は前記支持体110および基板152がセラミックグリーンシートの状態で前記本体160の外面を取り囲んだ後焼結され得る。
【0079】
これを通じて、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100は焼結後に前記本体160と一体化され得、前記支持体110および基板152がセラミックグリーンシートの状態で巻かれても、焼結が完了した本体160を通じて支持され得ることによって、前記電極パターン120およびセンサパターンが前記本体160の周面を取り囲むように配置するための作業が容易となり得る。
【0080】
一方、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100、100’は、一端部側に周り方向に沿って外側に突出するストッパー170を含むことができる。このようなストッパー170は前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター100、100’を巻きタバコ型電子タバコ装置に装着する過程で、前記巻きタバコ型電子タバコ装置との結合のための結合具または固定具の役割を遂行することができる。
【0081】
一例として、前記ストッパー170は中央部に貫通口が形成されたリング状であり得、前記発熱ヒーター100の一端部側が前記貫通口に挿入された後接着層を媒介に固定され得る。
【0082】
このような場合、前記ストッパー170は前記二つのターミナル端子121、122および連結端子151a、151bが形成された部分を除いた位置で、前記発熱ヒーター100の周面を取り囲むように配置され得る。
【0083】
すなわち、図8で前記ストッパー170を基準に、前記パターン部123およびセンサパターンのパターン部は前記ストッパー170の左側に配置され得、前記二つのターミナル端子121、122および連結端子151a、151bは前記ストッパー170の右側に配置され得る。
【0084】
これを通じて、本実施例に係る発熱ヒーター100’は、図8で前記本体160の全長のうち、前記ストッパー170の左側に配置される一部の長さが巻きタバコ10を加熱するための発熱領域を構成することができる。
【0085】
ここで、前記ストッパー170は昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やすことができるように、アルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN、ZTAなどのようなセラミック材質で構成され得る。
【0086】
一方、本発明の他の実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、図25に図示された通り、一部の長さが巻きタバコ10の内側に打ち込まれ得るように所定の長さを有するニードルの形態で具現されてもよい。
【0087】
一例として、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、図11図20に図示された通り、本体210、310および発熱部220を含むことができる。
【0088】
この時、本体210、310は一端部が前記巻きタバコ10の内部に容易に食い込むことができるように尖がって形成され得、前記発熱部220は前記本体210、310の周面を取り囲むように配置され得る。
【0089】
これを通じて、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、巻きタバコ10の内部に打ち込まれた部分を通じて熱を提供して巻きタバコ10の内部を加熱することによって、前記巻きタバコ10から喫煙のための蒸気を生成することができる。
【0090】
具体的には、前記本体210、310は前記発熱部220を支持できるように所定の長さを有するロード部211、311と、前記巻きタバコ10の内部に容易に食い込むことができるように前記ロード部211、311の端部側に尖がって形成されたチップ部212を含むことができる。
【0091】
この時、前記本体210、310はセラミック材質で構成され得る。一例として、前記本体210、310はアルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN、ZTAなどのようなセラミック材質であり得るが、これに限定されず、公知のセラミック材質をすべて適用することができる。
【0092】
これを通じて、前記本体210、310は前記発熱部220で発生した熱を迅速に拡散させることができ、昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性と製品の寿命周期を増やすことができる。
【0093】
この時、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記本体210、310がセラミック材質で構成されるとしても前記発熱部220で発生した熱を早く伝達させることによって、初期昇温時間を短縮させることができる。
【0094】
すなわち、前記巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、電源の印加時5〜15秒以内に200℃以上の温度に昇温されるか、電源が印加されて10秒が経過した時点で200℃以上の発熱温度に昇温され得る。
【0095】
一例として、前記本体210は図11図14に図示された通り、全長のうち少なくとも一部の長さが中空型に形成され得る。好ましくは、前記本体210は前記ロード部211が中空型に形成され得る。
【0096】
これに伴い、前記本体210は前記発熱部220から伝達された熱によって加熱されるべき面積または体積が減少され得る。これによって、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200は、電源の印加時5〜15秒以内の短い時間で200℃以上の温度に昇温され得る。
【0097】
このような場合、前記本体210は、前記ロード部211が中空型に形成されて初期昇温時間を短縮できることによって、アルミナ、MgO、Si、SiC、AlN、ジルコニア、ZTAなどのように前述したセラミック材質を制限なくすべて使用することができる。
【0098】
他の例として、前記本体310は図15図18に図示された通り、前記ロード部311およびチップ部212がすべて中室型に形成され得る。このような場合、前記本体210、310は前述したセラミック材質のうち熱伝導率が30W/m・K以上である材質で構成され得る。具体的な一例として、前記本体310は熱伝導率が30W/m・K以上であるMgO、Si、SiC、AlNなどであり得る。
【0099】
すなわち、前記本体310はセラミック材質のうち相対的に熱伝導率が優秀な材質で構成されることによって、前記発熱部220から伝達された熱によって迅速に昇温され得る。このため、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター300は、電源の印加時5〜15秒以内の短い時間で200℃以上の温度に昇温されるか、電源が印加されて10秒が経過した時点で200℃以上の発熱温度に昇温され得る。
【0100】
このように本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前述した本体210の一部を中空型に形成したり本体310の材料を熱伝導率が30W/m・K以上であるセラミック材質を使うことによって、初期昇温時間を短縮させることができる。
【0101】
これを通じて、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、巻きタバコ10から喫煙用蒸気を生成させる時間を短縮させることができることによって、待機使用時間を減らしてユーザーの便宜性を高めることができる。
【0102】
前記発熱部220は電源の印加時に熱を発生させる発熱源の役割を遂行することができる。
【0103】
このような発熱部220は前記本体210、310の外部面を取り囲むように配置され得る。一例として、前記発熱部220は、前記本体210、310のロード部211、311を取り囲むように配置され得る。これを通じて、電源の印加時に前記発熱部220を通じて発生した熱は前記本体210、310側に移動することができる。ここで、前記発熱部220および本体210、310のロード部211、311の間には、別途の接着層180が配置されてもよい。
【0104】
このために、前記発熱部220は図11図18に図示された通り、支持体221、電極パターン222およびカバー層223を含むことができ、前記支持体221、電極パターン222およびカバー層223は前述した実施例の支持体110、電極パターン120およびカバー層130と同じ内容が適用され得る。
【0105】
具体的には、前記支持体221は前記電極パターン222の発熱時、100℃以上の高温に耐え得るように耐熱性を有するセラミック材質で構成され得る。非制限的な一例として、前記支持体221はアルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN、ZTAなどのようなセラミック材質であり得るが、これに限定されず、公知のセラミック材質をすべて適用することができる。
【0106】
また、前記電極パターン222およびカバー層223は前記支持体221の一面に配置され得る。
【0107】
このために、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、図21および図22に図示された通り、所定の面積を有する支持体221の一面に電極パターン222とカバー層223を順次形成することができる。
【0108】
この時、前記支持体221はセラミックグリーンシートが焼結されたものであり得、前記電極パターン222およびカバー層223は前記支持体221がセラミックグリーンシートの状態で前記セラミックグリーンシートの一面に順次形成され得る。
【0109】
これに伴い、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記支持体221が焼結前のセラミックグリーンシートの状態で、前記本体210、310のロード部211、311の周り方向に沿って巻くことによって前記発熱部220が前記本体210、310のロード部211、311を囲むように配置され得る。
【0110】
このため、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記発熱部220が前記ロード部211、311を取り囲むように配置する作業が非常に容易に遂行され得、前記発熱部220は焼結後前記本体210、310と一体化され得る。
【0111】
これを通じて、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、電源の印加時に前記電極パターン222で発生した熱が支持体221を経て本体210、310側に移動することができる。
【0112】
このため、前記発熱ヒーター200、300は発熱面積が広くなるとともに、全体的に均等な加熱が行われ得る。併せて、前記発熱ヒーター200、300は前記支持体221および本体210、310がセラミック材質で構成されることによって、昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やすことができる。
【0113】
一方、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、図14および図18に図示された通り、前記支持体221の一面に配置されて発熱温度を測定するためのセンサ部240をさらに含むことができる。
【0114】
このようなセンサ部240は前記支持体221の一面にパターン形成された薄膜型温度センサであり得る。
【0115】
一例として、前記センサ部240は基板242の一面に導電性部材が所定のパターンで形成されたセンサパターンであり得、前記基板242はセラミックグリーンシートであり得る。すなわち、前記センサ部240は図22に図示された通り、セラミックグリーンシートである基板242の一面にパターン形成された状態で、セラミックグリーンシート状態の支持体221の一面に積層され得る。
【0116】
ここで、前記基板242は前記支持体221と同じ材質であり得るが、これに限定されず、セラミック材質であれば制限なく使われ得る。併せて、前記センサパターンは前記電極パターン222と同様に多様な形状に形成され得る。
【0117】
これに伴い、前記センサ部240は前述した通り、セラミックグリーンシート状態の支持体221が前記ロード部211、311を取り囲むように巻く過程で、前記基板242が前記セラミックグリーンシート状態の支持体221とともに巻かれ得、焼結を通じて形状が維持され得る。
【0118】
このような場合、前記センサ部240は前記支持体221および本体210、310のロード部211、311の間に位置するように配置され得る。
【0119】
これによって、前記センサ部240は前記ロード部211、311を取り囲む支持体221の内面に沿って配置され得、前記支持体221および本体210、310の温度を全体的に測定することができる。
【0120】
前記電極パターン222は電源の印加時に熱を発生させる発熱体の役割を遂行することができる。このような電極パターン222は前述した通り、前記支持体221の一面にパターン形成され得る。
【0121】
この時、前記電極パターン222は導電性ペーストを通じて形成された印刷パターンであり得、導電性部材が前記支持体221の一面に付着された状態で、エッチングや食刻を通じて形成された形態でもよい。併せて、前記電極パターン222は打ち抜きのような形状加工を通じて所定のパターンに形成された導電性部材が前記支持体221の一面に付着された形態でもよい。
【0122】
非制限的な例として、前記導電性ペーストおよび/または導電性部材は、Au、Pt、Ag、タングステン、モリブデン、マンガンのうち選択されたいずれか一つであるか、これらが1種以上互いに組み合わせられた成分であり得る。しかし、前記導電性ペーストの材料はこれに限定されず、通常的に使われる電極材料のうち電源の印加時要求される発熱温度を具現するために適切に選択された公知の電極材料をすべて使用することができる。
【0123】
このような電極パターン222は前述した通り、前記支持体221の一面に形成され得、前記支持体221が焼結されていないセラミックグリーンシート状態で形成され得る。
【0124】
また、図21に図示された通り、前記電極パターン222は両端部側に他の部品との電気的な連結のための二つのターミナル端子222a、222bがそれぞれ形成され得、所定の長さを有するパターン部222cが前記二つのターミナル端子222a、222bを連結することができる。
【0125】
この時、前記パターン部222cは前記セラミックグリーンシートの全面積に対して均一に配置されるように、ジグザグ方式で折り曲げられた形態であり得る。これに伴い、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記パターン部222cを通じて前記支持体221の全面積に対して発熱され得ることによって、面状ヒーターとして具現され得る。
【0126】
しかし、前記電極パターン222の形状はこれに限定されず、前記パターン部222cの形状は設計条件により適切に変更され得る。一例として、前記電極パターン222は図23に図示された通り、多様な形態で形成され得る。
【0127】
併せて、前記電極パターン222は直列または並列方式で形成されてもよく、直列並列が混合された形態で形成されてもよい。また、前述したセンサ部240を構成するセンサパターンは図23に図示された通り、多様な形態で形成され得、前記電極パターン222のパターン部222cと前記センサパターンのパターン部は互いに同じパターンで形成されてもよく、互いに異なるパターンで形成されてもよい。
【0128】
前記カバー層223は、前記電極パターン222のパターン部222cを覆うように前記支持体221の一面に形成され得る。これを通じて、前記カバー層223は前記パターン部222cが外部に露出することを防止することができる。
【0129】
この時、前記カバー層223は前記電極パターン222が他の部品とショートすることを防止できるように、絶縁性を有する材質で構成され得る。また、前記カバー層223は前記電極パターン222で発生した熱によって破壊されることが防止されるように、耐熱性および熱硬化性を有する材質で構成され得る。
【0130】
一例として、前記カバー層223は絶縁性、熱硬化性および耐熱性を有する樹脂で構成され得、前記支持体221の一面に所定の厚さで塗布されるコーテイング層であり得る。
【0131】
具体的な一例として、前記カバー層223は液状のポリイミドまたはポリアミドイミドからなるコーテイング層であり得るが、これに限定されず、絶縁性、熱硬化性および耐熱性を有する材質であれば公知のすべての材質が使われ得る。
【0132】
一方、本発明の一実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、図12および図16に図示された通り、前記発熱部220の発熱時熱放射率を高めることができるように放熱コーテイング層230が形成され得る。この時、前記放熱コーテイング層230は外部に露出する前記発熱部220の一面に形成され得、前記放熱コーテイング層230は前記発熱部220とともに前記チップ部212の露出面をすべて覆うように備えられ得る。
【0133】
これに伴い、電源の印加時に前記発熱部220で発生した熱は、前記放熱コーテイング層230を通じて前記チップ部212まで円滑に伝達されることによって、前記チップ部212も巻きタバコ10を加熱することができる。これを通じて、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記発熱部220で発生した熱が前記チップ部212まで伝達され得ることによって、発熱面積を最大化することができる。
【0134】
一例として、前記放熱コーテイング層230は放熱性フィラーが含まれたコーテイング層であり得、前記放熱コーテイング層230はセラミックナノコーテイング層であり得る。
【0135】
ここで、前記放熱性フィラーは熱放射性とともに熱伝導性を有するフィラーであり得る。非制限的な例として、前記放熱コーテイング層230は、グラファイトやCNTなどのようなカーボン系フィラー、AlN、BN、MgO、アルミナなどのようなセラミックフィラーが混合された形態であり得る。
【0136】
このような放熱コーテイング層230は、前記放熱性フィラーを通じて電極パターン222の直上部領域と残りの領域との温度偏差を改善させることができ、前記放熱コーテイング層230を通じて熱放射性を改善させることができる。これを通じて、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、全面積で均等な加熱または昇温が行われ得、迅速な時間内でより高い温度に昇温され得る。すなわち、前記放熱コーテイング層230が適用された巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、電源の印加時5〜15秒以内で300℃以上の温度に昇温されるか、電源が印加されて10秒が経過した時点で300℃以上の発熱温度に昇温され得る。
【0137】
これは、下記の表2を通じて確認することができる。
【0138】
下記の表2は、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300において、外部面に放熱コーテイング層230がない場合と外部面に放熱コーテイング層230が形成された場合の時間別発熱温度である。
【0139】
【表2】
【0140】
前記表2で確認できるように、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、外部面に放熱コーテイング層230が形成された場合、放熱コーテイング層230がない場合に比べて高い発熱温度を具現することができる。これを通じて、本発明の一実施例に係る発熱ヒーター100は、短時間で高温の温度に昇温され得ることによって喫煙のための使用待ち時間を減らすことができる。併せて、本実施例に係る巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300は、前記放熱コーテイング層230を通じて巻きタバコ10と直接接触する発熱部220の表面粗さを向上させることができる。これを通じて、巻きタバコ10のカスが前記発熱部220側に吸着することを防止したり最小化できることによって、前記発熱部220に付着したカスを除去するための清掃作業を最小化するか、清掃なしに再使用が可能であり得る。
【0141】
一方、前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200は図19に図示された通り、一端部側に周り方向に沿って外側に突出するストッパー170を含むことができる。このようなストッパー170は前述した巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200、300を巻きタバコ型電子タバコ装置に装着する過程で、前記巻きタバコ型電子タバコ装置との結合のための結合具または固定具の役割を遂行することができる。
【0142】
一例として、前記ストッパー170は中央部に貫通口が形成されたリング状であり得、前記発熱ヒーター200の一端部側が前記貫通口に挿入された後接着層を媒介に固定され得る。
【0143】
このような場合、前記ストッパー170は前記二つのターミナル端子222a、222bおよび連結端子241a、241bが形成された部分を除いた位置で前記発熱ヒーター200の周面を取り囲むように配置され得る。
【0144】
すなわち、図19で前記ストッパー170を基準に、前記パターン部222cおよびセンサパターンのパターン部は前記ストッパー170の左側に配置され得、前記二つのターミナル端子222a、222bおよび連結端子241a、241bは前記ストッパー170の右側に配置され得る。これを通じて、本実施例に係る発熱ヒーターは、図19で前記ロード部211、311の全長のうち前記ストッパー170の左側に配置される一部の長さが巻きタバコ10を加熱するための発熱領域を構成することができる。
【0145】
ここで、前記ストッパー170は昇温と冷却が繰り返し行われる運転条件でも信頼性を高め、製品の寿命周期を増やすことができるように、アルミナ、ZrO、MgO、Si、SiC、AlN、ZTAなどのようなセラミック材質で構成され得る。
【0146】
図面には、図11図14に図示された形態の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター200にストッパー170が備えられるものとして図示したが、これに限定されず、図15図18に図示された形態の巻きタバコ型電子タバコ装置用発熱ヒーター300にもストッパー170が適用され得ることは言うまでもない。
【0147】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明の思想は本明細書に提示される実施例に制限されず、本発明の思想を理解する当業者は同じ思想の範囲内で、構成要素の付加、変更、削除、追加などによって他の実施例を容易に提案できるはずであり、これも本発明の思想範囲に属するものと理解されるべきである。
図1
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図23(b)】
図23(c)】
図23(d)】
図23(e)】
図23(f)】
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